JP2004053192A - 定流量膨張弁 - Google Patents

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    • F25B2341/06Details of flow restrictors or expansion valves
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Abstract

【課題】ピストンの摺動部における冷媒漏れの影響をなくした定流量膨張弁を提供すること。
【解決手段】冷媒入口2に導入された冷媒を主弁座4および主弁体5からなる主弁を介して冷媒出口3へ流す冷媒通路の途中にソレノイドのシャフト25に固定されるピストン32を設けた。ピストン32は、冷媒通路の内壁との間に所定の流路断面積の隙間が形成される外形を有し、その隙間に冷媒が所定流量以上流れようとすると、その前後に発生する差圧がパイロット弁を閉じ方向に作用して流量を絞り、一定の流量になる構成にした。主弁を駆動するピストン6は冷媒入口2と圧力室9との間で摺動可能に配置され、その摺動部を介して漏れる冷媒は、オリフィス8を介して圧力室9に導入される冷媒と一緒になってパイロット弁により制御されるため、その摺動部における冷媒漏れの影響はない。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は定流量膨張弁に関し、特に自動車用空調装置の冷凍サイクルにおいて高温・高圧の冷媒を断熱膨張させることにより低温・低圧にして蒸発器に一定の流量で送り出すようにした定流量膨張弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用空調装置の冷凍サイクルで使用される定流量膨張弁として、本出願人による特開2001−153495号公報に記載の膨張弁がある。この膨張弁は、定流量機構を有している。特に、この公報の図1に示された膨張弁は、冷媒通路と、この冷媒通路の一端である冷媒出口側開口をソレノイドに供給する電流値によって所定の流路断面積になるように制御する流路断面積制御弁体と、冷媒通路と並列に形成されたシリンダ孔にその軸線方向に進退自在に嵌挿されたピストンと、このピストンを冷媒出口側から付勢するスプリングと、ピストンと一体に形成されてシリンダ孔の側方から導入された冷媒を冷媒通路の他端に連通する中間室に導入する定差圧弁体とを有している。
【0003】
一体形成のピストンおよび定差圧弁体は、冷媒通路を冷媒が流れることにより発生する中間室の圧力と冷媒出口の圧力との差圧がスプリングの荷重により決まる一定の差圧となるように制御する。したがって、冷媒通路がソレノイドによって決められた流路断面積を有し、ピストンおよび定差圧弁体がその冷媒通路の前後差圧を一定に維持するように制御することから、冷媒通路を流れる冷媒の流量は、一定に制御されることになる。そして、その流量は、ソレノイドに供給する電流の値によって自由に設定することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の定流量膨張弁では、ピストンおよび定差圧弁体が冷媒通路の前後の圧力を感知できるように中間室と冷媒出口との間に形成されたシリンダ孔内を摺動するよう構成されていることから、シリンダ孔の側方から導入された高圧の冷媒がその摺動する部分を介して冷媒出口へ多少漏れてしまい、特に、流量をゼロまたは少ない流量に制御する場合、その冷媒漏れが定流量膨張弁の特性を悪化させてしまうという問題点があった。
【0005】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、ピストンの摺動部における冷媒漏れの影響をなくした定流量膨張弁を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、高圧冷媒を断熱膨張させて一定の流量で蒸発器に送り出す定流量膨張弁において、冷媒の流量を制御する主弁と、前記主弁を駆動する主弁用ピストンの圧力室の圧力を制御するソレノイド駆動のパイロット弁と、前記主弁の通路内に配置され、前記通路に冷媒が流れることにより発生する前後の差圧を前記パイロット弁が閉まる方向に作用させる絞り装置と、を備えたことを特徴とする定流量膨張弁が提供される。
【0007】
このような定流量膨張弁によれば、流量が増加すると、絞り装置の前後差圧が上昇してパイロット弁を閉じるように作用するので、主弁が閉じるようになって流量を絞る方向に働き、逆に、流量が減少すると、主弁が開くようになって流量を増やす方向に働き、結果として、一定の流量が流れるように制御する。その流量は、ソレノイドに供給する電流値によって可変にすることができる。また、ピストンの摺動部は圧力室に繋がっており、摺動部を介して圧力室に漏れる、あるいは圧力室から漏れる冷媒は、結局は、オリフィスを介して圧力室に導入、あるいは圧力室から導出される冷媒と一緒になってパイロット弁により制御されることになるため、全閉から全開にわたってピストンの摺動部における冷媒漏れの影響はまったくない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る定流量膨張弁の構成を示す縦断面図、図2は定流量膨張弁の流量特性を示す図である。
【0009】
本発明による定流量膨張弁は、そのボディ1の側面に高圧の冷媒が導入される冷媒入口2と、低圧の冷媒が蒸発器に向けて導出される冷媒出口3とが設けられている。冷媒入口2から冷媒出口3に通じる冷媒通路の途中には、主弁座4がボディ1と一体に形成されている。この主弁座4に上流側から対向して主弁体5が配置され、主弁座4とともに主弁を構成している。主弁体5は、主弁座4との間に入口室を構成するピストン6と一体に形成されている。ピストン6は、ボディ1に形成されたシリンダ孔内に主弁体5が主弁座4に対して接離する方向に進退自在に配置されている。ピストン6の中心軸線位置には、図の下方へ開口する冷媒通路7が形成され、その冷媒通路7は主弁体5の基部に横から穿設されたオリフィス8と連通されている。この冷媒通路7およびオリフィス8が、ピストン6の図の上部の入口室に導入された高圧の冷媒を減圧してピストン6の図の下方の圧力室9に導く絞り流路を構成している。ピストン6の圧力室9は、圧入部材10によって閉止されており、ピストン6と圧入部材10との間には、ピストン6を主弁の弁閉方向に付勢するスプリング11が配置されている。圧入部材10は、スプリング11の荷重をその圧入量で調整した後、図の下端部がボディ1に溶接されて気密シールされている。
【0010】
ピストン6の下方の圧力室9は、ボディ1に形成されたパイロット通路12を介して主弁の下流側、すなわち、冷媒出口3に連通する出口室に連通されており、その出口室への開口部がパイロット弁座13になっている。このパイロット弁座13に対向して下流側からニードル形状のパイロット弁体14が配置され、パイロット弁座13とともにパイロット弁を構成している。
【0011】
ボディ1の上部には、パイロット弁を制御するソレノイドが設けられている。このソレノイドは、下端部がボディ1の上部に形成された穴に嵌入されたスリーブ20と、そのスリーブ20の中に軸線方向に進退自在に配置されたプランジャ21と、スリーブ20の上端部に嵌合された中空形状のコア22と、プランジャ21の軸線位置に貫通して固定配置され、下端部がボディ1に圧入固定された軸受23によって軸支され、上端部がコア22の軸線位置に貫通形成された開口部に圧入されている軸受24によって軸支されたシャフト25と、プランジャ21と軸受24との間に配置され、シャフト25を介してパイロット弁体14をその弁閉方向に付勢するスプリング26と、スリーブ20の半径方向外側に配置された電磁コイル27と、その外側を囲繞するよう形成されたヨーク28と、このヨーク28とスリーブ20との間に磁気回路を形成するよう配置されたプレート29とから構成されている。
【0012】
ボディ1の上部に形成された穴の底部には、リング状のパッキン30が配置され、スリーブ20の嵌入時に鋭角に形成された先端部によって圧着されることで外部シールを行っている。このパッキン30は、ポリテトラフルオロエチレンまたは銅やアルミニウムなどの軟質の金属とすることができる。コア22の上部開口端部は、圧入部材31によって閉止された後、それらの先端部は溶接によって気密にシールされている。
【0013】
ソレノイドのシャフト25は、パイロット弁体14と一体に形成されている。また、ボディ1に形成されたパイロット弁の弁孔、軸受23が圧入される孔、およびスリーブ20が嵌入される穴は同一軸線上に形成されている。これにより、これらの軸線は、実質的に同一軸線上となり、別部品であるシャフト25の先端に一体に形成されたパイロット弁体14を実質的に同一軸線上にあるパイロット弁の弁孔に案内することができる。
【0014】
プランジャ21と軸受24との間に配置さたスプリング26の荷重は、軸受24のコア22への圧入量を調節することにより調整される。また、ソレノイドのボディ1への固定は、ボディ1の上部に形成されたフランジにヨーク28の下端部をかしめ加工することで行っている。
【0015】
さらに、主弁と出口室とを連通する冷媒通路内において、この冷媒通路を遮るようにピストン32がソレノイドのシャフト25に固定されている。このピストン32は、冷媒通路の内壁との間に隙間を有するような外形を有し、その隙間がある流路断面積を有するオリフィスを形成し、ピストン32とともに絞り装置を構成している。この絞り装置は、隙間に冷媒が流れることによって発生する前後の差圧をパイロット弁が閉まる方向に作用させる機能を有する。
【0016】
この定流量膨張弁は、主弁を駆動するピストン6の摺動部は、圧力室9に繋がっており、摺動部を介して圧力室9に漏れるが、この漏れた冷媒は、圧力室から導出される冷媒と一緒になってパイロット弁により制御されることになるため、全閉から全開にわたってピストンの摺動部における冷媒漏れの影響をまったくなくすことができる。
【0017】
次に、このように構成された定流量膨張弁の作用について図2を参照して説明する。図2において、縦軸は冷媒の流量Gfを示し、横軸は冷媒入口2と冷媒出口3との差圧ΔPを示している。
【0018】
まず、電磁コイル27への通電電流iが0アンペアであって、冷媒入口2に冷媒が導入されていないときには、主弁体5はスプリング11によって主弁座4に着座され、主弁は閉じた状態にある。パイロット弁体14もまた、ソレノイドに内蔵されたスプリング26によってパイロット弁座13に着座され、パイロット弁は閉じた状態にある。したがって、この定流量膨張弁としては、全閉状態になっている。
【0019】
この状態で冷媒入口2に冷媒が導入されると、その冷媒は、ピストン6の上部の入口室に導入される。主弁の受圧面積がピストン6の受圧面積よりも小さいので、冷媒圧力がスプリング11の付勢力に打ち勝ってピストン6を押し下げ、主弁を全開にする。入口室に導入された冷媒は、やがて、主弁体5のオリフィス8およびピストン6の冷媒通路7を介してピストン6の下部の圧力室9に導入され、さらにボディ1に形成されたパイロット通路12を介してパイロット弁に供給される。しかし、パイロット弁の前後差圧がソレノイド内のスプリング26の荷重によって決まるある値に達するまでは、この定流量膨張弁は、全閉状態を維持している。このため、ピストン6の下部の圧力室9がピストン6の上部の入口室の圧力と等しくなるため、ピストン6はスプリング11により付勢されて主弁を全閉状態にする。
【0020】
次に、電磁コイル27への通電電流iをたとえば0.3アンペアにすると、プランジャ21がコア22に吸引されるので、パイロット弁体14は、プランジャの吸引力とスプリング26の荷重とがバランスした位置で静止し、パイロット弁は、ある開度に設定される。これにより、ピストン6の下部の圧力室9は、中の冷媒がパイロット通路12およびソレノイドによって設定された開度を有するパイロット弁を介して出口室へと流れるので低圧になる。これにより、主弁は、ピストン6の上部の入口室の圧力と下部の圧力室9の圧力との差圧とスプリング11の荷重とがバランスした位置まで移動するので、入口室に導入された冷媒は、その主弁を通り、絞り装置のピストン32と冷媒通路の内壁との間の隙間を通って出口室へと流れる。
【0021】
このとき、主弁および絞り装置を通って冷媒が流れることにより、ピストン32の前後に差圧が発生し、その差圧がシャフト25をパイロット弁の閉じ方向へ付勢している。この定流量膨張弁の前後の差圧ΔPが大きくなって絞り装置を通過する冷媒の流量が増えると、それに連れてピストン32の前後の差圧も増えてくるので、パイロット弁は弁閉方向に移動する。すると、ピストン6の下部の圧力室9の圧力が増加してくるので、主弁は弁閉方向に移動し、冷媒の流量を減らそうとする。また、絞り装置を通過する冷媒の流量が減ってくると、ピストン32の前後の差圧も減るので、パイロット弁は弁開方向に移動し、主弁も弁開方向に移動して、冷媒の流量を増やそうとする。このようにして、この定流量膨張弁は、冷媒をほぼ一定の流量で流すようになる。
【0022】
電磁コイル27への通電電流iを増やすと、プランジャ21のコア22への吸引力が大きくなり、パイロット弁の設定開度が大きくなるので、定流量膨張弁に流す冷媒の流量の設定を増やすことができる。また、図2では、定流量膨張弁として使用する領域は、破線で囲まれた領域になる。
【0023】
図3は本発明の第2の実施の形態に係る定流量膨張弁の構成を示す縦断面図である。この図3において、図1に示した定流量膨張弁の構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0024】
この第2の実施の形態に係る定流量膨張弁は、第1の実施の形態に係る定流量膨張弁と比較して、電磁コイル27へ供給する電流によって設定される冷媒流量の特性が逆になっており、電流を増やすと冷媒流量は少なく設定され、最大電流で全閉になるような特性にしている。
【0025】
すなわち、主弁体5の軸線位置にパイロット通路12を設け、パイロット弁体14をそのパイロット通路12の上流側に配置し、ソレノイドのシャフト25と一体に形成されてパイロット通路12を貫通して配置された延長部25aに固定している。ピストン6の軸線位置に形成された冷媒通路7には、ストッパ33が圧入されており、ソレノイドのスプリング26の付勢力によってパイロット弁体14がパイロット弁の制御可能範囲の全開位置よりも圧力室9の方へ行かないよう規制している。
【0026】
電磁コイル27への通電がなく、冷媒入口2に冷媒が導入されていないときには、主弁体5はスプリング11によって主弁座4に着座され、主弁は閉じた状態にある。一方、パイロット弁体14は、ソレノイドのスプリング26によってストッパ33に当接されており、パイロット弁は全開状態にある。
【0027】
この状態で冷媒入口2を介してピストン6の上部の入口室に冷媒が導入されると、主弁の受圧面積がピストン6の受圧面積よりも小さいので、冷媒圧力がスプリング11の付勢力に打ち勝ってピストン6を押し下げ、主弁を全開にする。同時に、パイロット弁体14は、ソレノイドのスプリング26により付勢されて、パイロット弁は全開状態になっている。したがって、入口室に導入された冷媒は、主弁体5のオリフィス8を介してピストン6の冷媒通路7に導入される。このとき、パイロット弁は全開しているので、冷媒通路7に導入された冷媒は、ピストン6の下部の圧力室9に導入されるよりも、パイロット弁を介して冷媒出口3へ流出する量が多いので、圧力室9の圧力は上がらず、パイロット弁は全開している。
【0028】
次に、電磁コイル27へ電流を供給すると、プランジャ21がコア22に吸引されるので、パイロット弁体14は、プランジャの吸引力とスプリング26の荷重とがバランスした位置で静止し、パイロット弁は、ある開度に設定される。これにより、圧力室9の圧力が上がり、主弁は弁閉方向へ移動するので、冷媒は、パイロット弁の設定開度に対応した流量が流れる。
【0029】
このとき、主弁および絞り装置を通って冷媒が流れることにより、ピストン32の前後に差圧が発生し、その差圧がシャフト25をパイロット弁の閉じ方向へ付勢している。絞り装置を通過する冷媒の流量が増えると、ピストン32の前後の差圧も増えるので、パイロット弁は弁閉方向に移動する。すると、ピストン6の下部の圧力室9の圧力が増加してくるので、主弁は弁閉方向に移動し、冷媒の流量を減らそうとする。また、絞り装置を通過する冷媒の流量が減ってくると、ピストン32の前後の差圧も減るので、パイロット弁は弁開方向に移動し、主弁も弁開方向に移動して、冷媒の流量を増やそうとする。このようにして、この定流量膨張弁は、冷媒をほぼ一定の流量で流すようになる。
【0030】
電磁コイル27への通電電流を増やすと、プランジャ21のコア22への吸引力が大きくなり、パイロット弁の設定開度が小さくなるので、定流量膨張弁に流す冷媒の流量を減らすように設定ことができる。
【0031】
電磁コイル27への通電電流を最大にすると、パイロット弁は全閉するので、主弁は全閉状態となり、定流量膨張弁は全閉状態となる。
図4は本発明の第3の実施の形態に係る定流量膨張弁の構成を示す縦断面図である。この図4において、図1に示した定流量膨張弁の構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0032】
この第3の実施の形態に係る定流量膨張弁は、第1および第2の実施の形態に係る定流量膨張弁が圧力室9の入口にオリフィス8を配置し、出口にパイロット弁を配置して圧力室9の圧力を制御する構成であるのに対し、圧力室9の入口にパイロット弁を配置し、出口にオリフィス8を配置して圧力室9の圧力を制御する構成にしている。
【0033】
すなわち、この定流量膨張弁は、ソレノイド、絞り装置のピストン32、パイロット弁、主弁およびこの主弁を駆動するピストン6が同一軸線上に配置されている。主弁の主弁体5は、主弁の弁孔を介して延びるピストン6と一体に形成された延長部に嵌合されている。主弁体5は、また、パイロット弁のパイロット弁座13と一体に形成され、さらに軸線方向に延びるガイド34が一体に形成されている。このガイド34は、ソレノイドのシャフト25の下端部をスラスト方向に摺動自在に支持しており、パイロット弁体14が位置する部分の側方には連通孔35が設けられている。
【0034】
以上の構成の定流量膨張弁において、電磁コイル27への通電電流がなく、冷媒入口2に冷媒が導入されていないときには、パイロット弁体14は、ソレノイドのスプリング26によってパイロット弁座13に着座しており、パイロット弁は全閉になっている。主弁体5は、ソレノイドのスプリング26およびピストン6の下部にあるスプリング11の荷重がバランスした位置にある。ソレノイドのスプリング26は、ピストン6の下部にあるスプリング11よりも荷重が大きくしてあるので、主弁は全閉状態にある。したがって、この定流量膨張弁としては、全閉状態になっている。
【0035】
この状態で冷媒入口2に冷媒が導入されると、その冷媒は、パイロット弁および主弁の上流側に導入されるが、パイロット弁および主弁は、いずれも全閉状態にあり、主弁体5には弁閉方向に圧力がかかっているので、冷媒は流れない。
【0036】
次に、電磁コイル27へある電流iを流すと、プランジャ21がコア22に吸引されるので、パイロット弁体14は、導入された冷媒の圧力によって着座位置に付勢されている主弁体から離れ、ある開度に設定される。これにより、冷媒の圧力がパイロット弁、パイロット通路12および冷媒通路7を介してピストン6の下部の圧力室9に導入され、その一部はオリフィス8を介して冷媒出口3へ導出される。冷媒の圧力が圧力室9に導入されることにより、圧力室9の圧力が上昇し、主弁体5がピストン6により持ち上げられて主弁が開き、この主弁を通ってパイロット弁の設定開度に対応した流量の冷媒が冷媒出口3へと流れる。
【0037】
このとき、絞り装置および主弁を通って冷媒が流れることにより、ピストン32の前後に発生した差圧がシャフト25をパイロット弁の閉じ方向へ付勢している。絞り装置を通過する冷媒の流量が増えると、ピストン32の前後の差圧も増えてくるので、パイロット弁は弁閉方向に移動する。すると、ピストン6の下部の圧力室9の圧力が減少してくるので、主弁は弁閉方向に移動し、冷媒の流量を減らそうとする。また、絞り装置を通過する冷媒の流量が減ってくると、ピストン32の前後の差圧も減るので、パイロット弁は弁開方向に移動し、主弁も弁開方向に移動して、冷媒の流量を増やそうとする。このようにして、この定流量膨張弁は、冷媒をほぼ一定の流量で流すようになる。
【0038】
電磁コイル27への通電電流iを増やすと、プランジャ21のコア22への吸引力が大きくなり、パイロット弁の設定開度が大きくなるので、定流量膨張弁に流す冷媒の流量の設定を増やすことができる。
【0039】
図5は本発明の第4の実施の形態に係る定流量膨張弁の構成を示す縦断面図である。この図5において、図4に示した定流量膨張弁の構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0040】
この第4の実施の形態に係る定流量膨張弁は、第3の実施の形態に係る定流量膨張弁と比較して、絞り装置で所定の流路断面積を有するオリフィスを、冷媒通路の内壁とピストン32との間に形成される隙間から、ピストン32に貫通形成したオリフィス36にしている。
【0041】
ピストン32は、主弁の上流側の通路に摺動自在に設けられ、ソレノイドのシャフト25に固定されている。したがって、このピストン32は、ソレノイドのシャフト25の下端部を支持するガイドの機能も有している。
【0042】
主弁の主弁体5は、主弁の弁孔を介して延びるピストン6と一体に形成された延長部に嵌合されており、延長部はその軸線位置にパイロット通路12が形成され、パイロット通路12の上部開口端がパイロット弁座13になっている。
【0043】
この定流量膨張弁の動作は、第3の実施の形態に係る定流量膨張弁と同じであり、電磁コイル27へ電流を流していないときには全閉しており、電流を流したときには、電流値に応じたほぼ一定の冷媒流量を流すことができる。
【0044】
なお、このオリフィス36を有するピストン32は、第1ないし第3の実施の形態に係る定流量膨張弁に適用してもよいことはもちろんである。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、主弁の通路内に配置されてその通路に冷媒が流れることにより発生する前後の差圧をパイロット弁が閉まる方向に作用させる絞り装置を有する構成にした。これにより、絞り装置を通過する冷媒が増加しようとすると、絞り装置がパイロット弁を閉じるように作用し、主弁が閉じる方向に作用して冷媒流量を減らすようにするため、主弁を流れる冷媒流量は一定に制御されることになる。
【0046】
また、主弁を駆動するピストンは、冷媒入口とパイロット弁に連通する圧力室との間にて摺動自在に配置されている。このため、その摺動部を介して冷媒が漏れたとしても、漏れた冷媒は、冷媒入口からオリフィスを介して圧力室に導入される冷媒と一緒になってパイロット弁により制御されるため、その摺動部における冷媒漏れがこの定流量膨張弁の流量特性に悪影響を与えることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る定流量膨張弁の構成を示す縦断面図である。
【図2】定流量膨張弁の流量特性を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る定流量膨張弁の構成を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る定流量膨張弁の構成を示す縦断面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係る定流量膨張弁の構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ボディ
2 冷媒入口
3 冷媒出口
4 主弁座
5 主弁体
6 ピストン
7 冷媒通路
8 オリフィス
9 圧力室
10 圧入部材
11 スプリング
12 パイロット通路
13 パイロット弁座
14 パイロット弁体
20 スリーブ
21 プランジャ
22 コア
23 軸受
24 軸受
25 シャフト
25a 延長部
26 スプリング
27 電磁コイル
28 ヨーク
29 プレート
30 パッキン
31 圧入部材
32 ピストン
33 ストッパ
34 ガイド
35 連通孔
36 オリフィス

Claims (6)

  1. 高圧冷媒を断熱膨張させて一定の流量で蒸発器に送り出す定流量膨張弁において、
    冷媒の流量を制御する主弁と、
    前記主弁を駆動する主弁用ピストンの圧力室の圧力を制御するソレノイド駆動のパイロット弁と、
    前記主弁の通路内に配置され、前記通路に冷媒が流れることにより発生する前後の差圧を前記パイロット弁が閉まる方向に作用させる絞り装置と、
    を備えたことを特徴とする定流量膨張弁。
  2. 前記絞り装置は、前記主弁の通路内に冷媒の流れ方向に沿って貫通配置された前記ソレノイドのシャフトに固定され、前記通路の内壁との間に所定の流路断面積を有する隙間が形成される外形を持ったピストンであることを特徴とする請求項1記載の定流量膨張弁。
  3. 前記絞り装置は、前記主弁の通路内に冷媒の流れ方向に沿って貫通配置された前記ソレノイドのシャフトに前記通路の内壁にガイドされて摺動自在に固定され、冷媒の流れ方向に所定の流路断面積を有するオリフィスが形成されたピストンであることを特徴とする請求項1記載の定流量膨張弁。
  4. 前記主弁の主弁体と前記主弁用ピストンとが一体に形成され、前記主弁用ピストンは、冷媒入口と前記パイロット弁に連通する前記圧力室との間にて前記主弁の軸線方向に摺動自在に配置され、かつ前記冷媒入口から前記圧力室へ連通するオリフィスを有していることを特徴とする請求項2または3記載の定流量膨張弁。
  5. 前記主弁の主弁体と前記主弁用ピストンとが一体に形成され、前記主弁用ピストンは、冷媒入口と前記圧力室との間にて前記主弁の軸線方向に摺動自在に配置され、かつ前記冷媒入口から前記圧力室へ連通するオリフィスと前記主弁の軸線位置に前記圧力室から前記ピストンへ連通するパイロット通路とを有し、前記パイロット弁は前記パイロット通路の前記圧力室側の端面に形成されたパイロット弁座と前記パイロット弁座に前記圧力室から対向して進退自在に配置され前記パイロット通路を貫通して延びる前記ソレノイドのシャフトに固定されているパイロット弁体とを有していることを特徴とする請求項2または3記載の定流量膨張弁。
  6. 前記ソレノイドの前記シャフト、前記絞り装置の前記ピストン、前記パイロット弁、前記主弁、前記主弁用ピストンおよび前記圧力室が同一軸線上に配置され、前記パイロット弁のパイロット弁座と前記主弁の主弁体と前記主弁用ピストンとが一体に構成され、前記主弁体および前記主弁用ピストンは前記主弁の軸線位置にて前記パイロット弁座から前記圧力室に連通するよう形成されたパイロット通路と前記パイロット通路から前記主弁の下流側に連通するオリフィスとを有していることを特徴とする請求項2または3記載の定流量膨張弁。
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