JP2005299529A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 暖機運転時には、開閉弁を閉じたときの排気ガスの流速および圧力を十分に高めることができて触媒の早期活性に優れ、暖機運転後にはエンジンの出力低下を来すことのない内燃機関の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】 内燃機関の排気通路42内に、ハニカム式の触媒コンバータ24と、触媒コンバータ24の中心部に対向する筒体25と、筒体25の外方の外側通路部452bを開閉する開閉弁26とが配置され、開閉弁26は、閉弁時に前記筒体25の内方の内側通路部42aを開放する開口26aを有し、暖機運転時においては、排気ガスGを触媒コンバータ24の中心部に集中的に導いて接触させ、触媒24bの温度上昇を促すことで、触媒24bの早期活性化を図るようにしている。
【選択図】 図2
【解決手段】 内燃機関の排気通路42内に、ハニカム式の触媒コンバータ24と、触媒コンバータ24の中心部に対向する筒体25と、筒体25の外方の外側通路部452bを開閉する開閉弁26とが配置され、開閉弁26は、閉弁時に前記筒体25の内方の内側通路部42aを開放する開口26aを有し、暖機運転時においては、排気ガスGを触媒コンバータ24の中心部に集中的に導いて接触させ、触媒24bの温度上昇を促すことで、触媒24bの早期活性化を図るようにしている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、内燃機関の触媒付き排気浄化装置に関し、主として自動二輪車に搭載された内燃機関の暖機運転、特に内燃機関が冷えた状態からの始動時(コールドスタート)における触媒の早期活性化を行う排気浄化装置に関する。
内燃機関、例えば自動二輪車のエンジンでは、暖機運転時に、燃料ガスの不完全燃焼のため、CO,HC,NOxを含んだ排気ガスが排出されるので、特に触媒の早期活性化を目的とした内燃機関の排気浄化装置が望まれている、このような内燃機関の排気浄化装置として、例えば排気管からバイパス管を分岐させ、これら排気管およびバイパス管の双方にそれぞれ排気浄化用の触媒コンバータを配置し、これらの触媒コンバータの上流側に開閉弁をそれぞれ1つずつ設けたものがある。この装置では、エンジンの暖機運転時には、いずれか一方の開閉弁が閉じられ、他方の開閉弁が開かれることで他方の管のみに排気ガスを通過させてその管の触媒コンバータに導き、暖機運転後の通常運転時には、排気管およびバイパス管の双方の開閉弁を開いて双方の管に排気ガスを通過させてそれぞれの触媒コンバータに導くようにしている。しかしながら、暖機運転時、一方の管を閉じて他方の管のみに排気ガスを通過させ触媒コンバータに導いても、排気ガスの流路自体が大きく絞られているわけではないので、前記触媒コンバータに到るまでの間で排気ガスの流速および圧力が低下し、その結果、排気ガス温度が低下するので、触媒の早期活性の効果は低い。また、バイパス管およびバイパス管に取り付ける開閉弁が新たに必要となるのみならず、2個目の触媒コンバータも必要となって部品点数が増加し、構造的にも複雑となり、製造コストが高くなる。
また、内燃機関の排気浄化装置として、例えば排気通路に触媒コンバータを配置し、この触媒コンバータの上流側に形成される空間部を排気ガス流路に沿って仕切板で二分し、前記仕切板の上流側先端部に回動中心を有し先端部が回動して前記排気通路上流側の上流管内壁に接して閉じる開閉弁により、暖機運転時には前記開閉弁を閉じて前記触媒コンバータの触媒コンバータの半分を使用するようにし、暖機運転後には開閉弁を開いて触媒コンバータの全体を使用するようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。この装置によれば、1つの触媒コンバータにより暖機運転時の触媒の活性化を早めることができ、暖機運転後の中・高負荷運転時においても開閉弁が流路抵抗にならず、出力低下を来さない。加えて、触媒コンバータが1つで足り、バイパス管も不要となって部品点数が少なくなり、簡単な構造となって製造コストも安価となる、とされている。
特開2002−21543号公報
ところが、前記排気浄化装置の場合、暖機運転時、開閉弁を閉じたときの排気ガス流路は開弁時の半分程度の流路面積となるにすぎないから、触媒コンバータに流入する排気ガスの流速および排気管内圧力を十分に上げられず、触媒に到るまでの排気ガスの温度低下を食い止めることができない。したがって、排気ガスを高温状態に保ったまま触媒に接触させることができず、触媒の早期活性化の効果は低い。しかも前記排気ガスが触媒とこれを収納する外筒との間に形成される隙間にも流入し、前記外筒を加熱するために、排気ガスが保有する熱が無駄に消費されやすい。また、開閉弁は一端を回動中心としているので、開閉弁の開閉動作時、排気ガスの動圧を受けて開閉弁に片モーメントが作用するから、大きな駆動力が必要となり、開閉弁を駆動するためのアクチュエータも大型化し、製造コストが高くなる。
そこで、本発明は、エンジンの暖機運転時、開閉弁を閉じたときの排気ガスの流速および圧力を十分に高めることで排気ガスを触媒に高温状態で接触させ、触媒を早期活性化させることができ、暖機運転後にもエンジンの出力低下を来すことのない内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路内に、ハニカム式の触媒コンバータと、前記触媒コンバータの中心部に対向する筒体と、前記筒体の外方の排気通路を開閉する開閉弁とが配置され、前記開閉弁は、閉弁時に前記筒体の内方の内側通路部を開放する開口を有している。
この構成によれば、暖機運転時、開閉弁を閉弁すると、筒体の外方の外側通路部が閉じられ、排気ガスは開閉弁の開口から筒体の内側通路部を通って流れる。したがって、筒体内の通路面積を十分に小さくしておくことで前記排気ガスの流速および圧力は局部的に高くなる。しかも、前記筒体は触媒コンバータの中心部に対向しているので、筒体を通過した排気ガスは触媒コンバータの中心部に集中的に通され、その中心部付近の温度上昇が促進され、ライトオフ(触媒の活性化開始)後は、触媒の自己発熱で外側へ放射状に加熱される。また、排気ガスは触媒コンバータの中心部に導入されるから、排気ガスの熱が触媒コンバータの外周から外方に逃げるのを抑制できる。このことから、触媒の早期活性化が速やかに図れ、排気ガスに含まれるCO,HC,NOxを、エンジン始動直後の暖機運転時の早い時期から効率的に無害なCO2 ,H2 O,N2 に浄化処理できる。さらに、暖機運転後、開閉弁を開いたとき、開閉弁および筒体が排気ガスの大きな流路抵抗とならないので、エンジンの出力低下を来すことなく排気ガスを浄化でき、装置の構造も簡単であるため、製造コストも低くなる
本発明の好ましい実施形態では、前記触媒コンバータと前記筒体とが同心状に配置され、前記開閉弁に、開弁時に筒体の外周面に重合される凹部が形成されている。
この構成によれば、暖機運転後の開弁時には、開閉弁の凹部が筒体の外周面に重合されるから、前記開閉弁が排気ガスの流路抵抗となるのが一層抑制されるので、エンジンの出力低下が抑制される。
本発明の好ましい実施形態では、前記筒体および開閉弁が前記触媒コンバータの上流に配置されている。この構成によれば、暖機運転時、触媒コンバータに導かれる排気ガスはその上流側で開閉弁の開口から筒体内を通過するので、触媒に接触する前の排気ガスの流速および圧力が高められる。これにより、前記排気ガスは、温度低下を抑制して高温状態に保ったままで触媒コンバータに導かれるので、触媒の早期活性が促進される。
本発明の好ましい実施形態では、前記筒体に触媒が担持されている。この構成によれば、排気ガスは排気通路内の主触媒としてのハニカム式の触媒コンバータに導かれるのに先立ち、筒体通過時に、筒体に担持された触媒(例えば酸化触媒)にも接触するので、筒体通過時に、排気ガスを浄化処理できる。しかも、筒体に担持された触媒との接触により触媒コンバータに導かれる排気ガスの温度が早く上昇するから、排気ガスは、高温状態で触媒コンバータに導かれて触媒と接触することになるので、触媒の早期活性がより一層促進される。
本発明の好ましい実施形態では、前記筒体および開閉弁が前記触媒コンバータの下流に配置されている。この構成によれば、触媒コンバータの上流側に排気ガスの流路抵抗となる筒体および開閉弁が存在しないので、排気ガスは熱量損失および圧力損失が抑制され、高い熱量を保有したまま前記触媒コンバータ側に導かれる結果、前記触媒コンバータでの触媒の早期活性が促進される。この場合においても、暖機運転時には、触媒コンバータに導かれた排気ガスは筒体内を通って開閉弁の開口のみから排出され、暖機運転後には、開閉弁を開いて排気ガスは筒体内方のみならず、筒体外方の排気通路空間部からも排出されるが、前記筒体や開閉弁は排気ガスの大きな流路抵抗とならないので、エンジンの出力低下を来すことなく排気ガスの浄化が行える。
本発明の内燃機関の排気浄化装置によれば、暖機運転時、排気ガスは、開閉弁の開口から筒体の内側通路部を通ってハニカム式の触媒コンバータの中心部へ集中的に導かれ、触媒と接触するので、排気ガスの流速および圧力が高くなる。その結果、排気ガスが高温に維持された状態で触媒に接触するので、触媒の早期活性化が図れる。また、暖機運転後に開閉弁を開弁した状態では、開閉弁および筒体が大きな通路抵抗とならないので、エンジンの出力低下を来すことなく排気ガスの浄化が行え、装置が簡単な構造であるため、製造コストも低くなる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を備えた自動二輪車を示す側面図である。同図に示す自動二輪車は、車体フレームFRの前半部を構成するメインフレーム1の前端に、ヘッドパイプ35、アッパーブラケット36およびロワーブラケット37を介してフロントフォーク2が支持され、このフロントフォーク2の下端に前輪3が支持されている。また、フロントフォーク2の上端のアッパーブラケット36にはハンドル5が取り付けられている。メインフレーム1の後端下部には、スイングアームブラケット6が形成され、このスイングアームブラケット6に、左右一対のスイングアーム7の前端がピボット軸8を介して上下揺動自在に支持されている。このスイングアーム7の後端には後輪9が支持されている。前記メインフレーム1の後部に連結されたシートレール10が車体フレームFRの後半部を構成している。メインフレーム1の中央下部には4サイクルエンジンEが支持され、このエンジンの前方にラジエータ11が配置されている。また、前記エンジンEのシリンダヘッド12に形成された複数の排気ポート13にはそれぞれ排気管14が接続され、これらの排気管14は集合部15で1本に集合され、この集合部15と車体の後部上方に延びるように設定されたジョイントパイプ16とが、エンジンEの下方に当たる位置で排気浄化装置22を介して接続され、前記ジョイントパイプ16の後端にサイレンサ17が接続されている。
前記シートレール10にはライダー用シート18と同乗者用シート19が支持されている。前記メインフレーム1の上部、つまり、車体上部で、前記ハンドル5とライダー用シート18との間には、燃料タンク20が取り付けられている。また、車体前部に、前記ハンドル5の前方から車体前部の側方にかけての部分を覆う樹脂製のカウリング21が装着されており、このカウリング21の後方部分はエンジンEの側部と下部とを覆っている。
図1の要部の縦断面を拡大して示す図2において、排気浄化装置22は、大径部23aとその前後の小径部23b,23cとをテーパ部23d,23eを介して一体的に形成した横断面円形の外筒23を有し、前記大径部23a内に、ハニカム式の円筒形触媒コンバータ24が配置されている。このハニカム式の触媒コンバータ24は、モノリス担体と呼ばれるハニカム形状のセラミックス構造体またはハニカム形状のメタル薄膜の構造体からなる触媒担体24aにアルミナをコートし、その上に酸化反応の触媒24bとしてPt,Pdなどが、還元反応の触媒24bとしてRhがコーティングされているものである。上流側の小径部23b側には、前記触媒コンバータ24の中心部、すなわち、触媒担体24aの中心部に対向するように、かつ触媒コンバータ24との間の軸方向のクリアランスが最小となるように、小径部23bと同心の円筒状の筒体25が配置されている。この場合、図2に示すように、大径部の軸心P2と触媒コンバータ24の軸心P4とが合致し、これらの軸心P2,P4と小径部の軸心P1とが合致し、前記筒体25の軸心P3は前記触媒コンバータ24の軸心P4と合致している。つまり、この実施形態では、前記4つの軸心P1〜P4がすべて合致し、排気ガスGの流れ方向に一致している。この筒体25の上流側には、閉弁時に前記筒体25の先端部25aの外周に嵌合する開口26aを中央部に備えた開閉弁26が配置されている。
前記開閉弁26は、例えば、開閉弁26を上流側斜め方向から示す図3から明らかなように、小径部23bの内径とほぼ同一直径を有する円板形状を有し、前記開口26aを除く下半部26cは平板状に形成され、前記開口26aを除く上半部26dには、閉弁姿勢で上下方向に延び、かつ上流側に湾曲して膨出する凹部26bが形成されている。前記開閉弁26は、閉弁時には実線で示すように小径部23bに対して垂直な状態にあり、開弁時、回動中心O回りに矢印A方向に90°回動させることにより、図4に示すように水平状態に位置させられ、筒体25の外周面に前記開閉弁26の凹部26bが重合するようになっている。前記回動中心Oは、前記筒体25の軸心P3と交差している。
図2のハニカム式の触媒コンバータ24は、大径部23a内にその内面との間に隙間が殆ど生じないように配置収容されており、このようにすることで開弁時に大径部23aの内面との間に排気ガスGが流入せず、前記大径部23aを加熱するために排気ガスGが保有する熱が無駄に消費されることがない。前記触媒コンバータ24と筒体25との間は、必ずしも最小クリアランスである必要はなく、筒体25の先端が前記触媒コンバータ24の端面に接触していても差し支えない。前記筒体25は上流側の小径部23bに対して放射状のステー40を介して支持されている。前記筒体25の内径と小径部23bの内径の比は、排気ガスGの流速および圧力を効果的に高めるために、9:1〜1:1の範囲にあるのが好ましく、4:1〜2:1の範囲がさらに好ましい。
前記筒体25と開閉弁26は、例えば暖機運転時における開閉弁26の閉弁時には、図3に示すように、筒体25の軸心P3に対して開閉弁26が直交した姿勢で、開閉弁26の開口26aが筒体25の先端部25aの外周に挿通される。この閉弁時を側面方向から見ると、図5に示すように、小径部23bの排気通路42のうち、筒体25の内方の内側通路部42aは開口26aにより前後に開放され、外側通路部42bは開閉弁26によって塞がれ、排気ガスGは開閉弁26の開口26aから筒体25の内側通路部42aを経由して触媒コンバータ24に導かれる。暖機運転後の開弁時には、図4に示すように、開閉弁26を矢印A方向に90°回転させて筒体25と平行に位置させる。
前記開閉弁26は、図6に示す開度調整手段によって任意の開度に設定される。図6に示すように、前記開閉弁26にはその直径方向の左右両端に支持軸26e,26fが設けられており、これら支持軸26e,26fが対応する小径部23bに設けた孔に回転自在に支持され、一方の支持軸26fに取り付けたプーリ27とアクチュエータ29との間がワイヤ28により連結されている。前記アクチュエータ29の作動は、エンジン回転数、スロットル開度およびエンジン水温の高低を検知して前記開閉弁26が最も適切な開度となるように制御ユニット30によって制御されている。例えば、エンジン回転数、スロットル開度およびエンジン水温が共に低い場合には、前記制御ユニット30より前記開閉弁26を閉じるようにアクチュエータ29が制御される。逆に、エンジン回転数、スロットル開度およびエンジン水温が共に高い場合には、前記制御ユニット30より前記開閉弁26を全開するようにアクチュエータ29が制御される。さらに、エンジン回転数、スロットル開度が共に低く、エンジン水温が高い場合には、前記制御ユニット30より前記開閉弁26を中間開度となるようにアクチュエータ29が制御される。このとき、開閉弁26は図3の実線と二点鎖線で示す位置の中間位置、つまり、排気ガスGの流れ方向に対して傾斜した状態にある。
上記構成において、図1に示す自動二輪車などのエンジンEの暖機運転時や暖機運転後に排気ポート13から排出される排気ガスGは、排気管14を経て集合部15に集まり、この集合部15とジョイントパイプ16との間に配置した前記排気浄化装置22で浄化処理される。この際、図2に示すように、排気浄化装置22では、暖機運転時、開閉弁26が閉じられると、排気ガスGは開閉弁26の開口26aのみから導かれて筒体25の内側通路部42aを通り、ハニカム式の触媒コンバータ24に導かれる。このとき、前記筒体25は小径部23bの径に比べて十分小径であるので、この小径部23b通過時に前記排気ガスGの流速および圧力が上昇する。これにより、排気ガスGは高い温度を保ったまま、ハニカム式の触媒コンバータ24の中心部に集中的に導かれるので、前記触媒コンバータ24は短時間で温度上昇し、ライトオフ後は触媒24bの自己発熱で外側へ放射状に加熱される。また、排気ガスGは触媒コンバータ24の中心部に導入されるから、排気ガスGの熱が触媒コンバータ24の外周から外筒23の周壁を通って外方に逃げるのを抑制できる。その結果、触媒24bが早期に活性化され、触媒による排気ガスGの浄化性能が向上する。
暖機運転後の開弁時には、開閉弁26を図4に示す閉弁位置に回動させることにより筒体25と平行、つまり排気ガスGの流れ方向と平行に設定することで、排気ガスGは内側通路部42aと外側通路部42bの両方を通って図2の触媒コンバータ24に導入され、触媒コンバータ24の全体を使って浄化される。このとき、開閉弁26の凹部26bを筒体25の外周面に重合させることで、排気ガスGの流路抵抗が抑制される。
図7は、第2実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を示している。この排気浄化装置22では、排気通路となる大径部23aの軸心P2を、左右の小径部23b,23cの軸心P1に対して下方に偏心させている。筒体25は上流側の小径部23bの底部近傍に支持されており、前記筒体25が触媒コンバータ24の中心部に対向するように、筒体25の軸心P3を大径部23aの軸心P2に合致させている。この構成においても、暖機運転時、開閉弁26が閉じられると、排気ガスGは開閉弁26の開口26aから筒体25の内側通路部42aを通って触媒コンバータ24の中心部に集中的に導かれ、前記第1実施形態の場合と同様に、触媒コンバータ24の中心部の温度上昇が促進され、ライトオフ後は放射状に触媒コンバータ24の外側へ温度上昇が促され、結果として前記触媒24bの早期活性が促される。暖機運転後の動作は前記第1実施形態と同様である。
図8は、第3実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を示している。この排気浄化装置では、中央部のハニカム式の触媒コンバータ24に加え、筒体25の内面に触媒31、例えば酸化触媒(PtまたはPt+Pd)をコーティングして担持させたものである。筒体25にも触媒31を副触媒として担持させることで、暖機運転時、開閉弁26を閉じたとき、開閉弁26の開口26aから前記筒体25の内側通路部42aを通過する排気ガスGの予備的な浄化がなされるとともに、排気ガスGの温度をより早く昇温でき、筒体25を通過した排気ガスGが主触媒としてのハニカム式の触媒コンバータ24に導かれることで、その触媒24bを一層早期に活性化させることができ、触媒24bによる排気ガスGの浄化性能をより速やかに向上させることができる。なお、筒体25の内外面の両方に触媒31を担持させてもよく、その場合、外面の触媒により、開閉弁26を開いたときに外側通路部42bを通る排気ガスGの予備的な浄化および昇温がなされる。
図9は、第4実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を示している。この排気浄化装置では、ハニカム式の触媒コンバータ24の出口後方側に筒体25および開閉弁26を配置している。この場合、ハニカム式の触媒コンバータ24の入口前方に開閉弁26や筒体25が存在せず、排気ガスGの抵抗および熱損失となる部品がないことで、暖機運転時、前記触媒コンバータ24を通過する排気ガスGは熱損失の少ない状態で流れ込むので、前記触媒コンバータ24の温度上昇が早くなる。このことにより、触媒24bは早期に活性化され、触媒24bによる排気ガスGの浄化性能が向上する。暖機運転後には、前記第1実施形態と同様、開閉弁26が開弁して筒体25の内方通路部42aのみならず、筒体25の外方の外側通路部42bからも排気ガスGが流されるが、このとき、前記開閉弁26はその凹部26bが筒体25の外周面に重合されてこれら筒体25および開閉弁26は排気ガスGの流路抵抗となることがないので、エンジンの出力低下を来さない。
図10は、第5実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を示している。この排気浄化装置では、触媒コンバータ24の入口手前のテーパ部23d内に筒体25および開閉弁26を配置している。このように構成したことで、暖機運転時には、開閉弁26が閉弁されて触媒コンバータ24の中心部に集中的に排気ガスGが通過して触媒温度が速やかに上昇し、かつ外側に放射的に熱伝導して加熱されるので、触媒24bが早期に活性化されて排気ガスGが浄化処理される。暖機運転後の開弁時には、前記排気ガスGは、上流側の小径部23aから径が広がっていくテーパ部23dに入り込むことで流速および圧力ともに低下するので、このテーパ部23dに配置した筒体25および開閉弁26による流路抵抗が小さくなる利点がある。
22 排気浄化装置
23 外筒
23a 大径部
23b,23c 小径部
24 触媒コンバータ
24b,31 触媒
25 筒体
26 開閉弁
26a 開口
26b 凹部
G 排気ガス
42 排気通路
42a 内側通路部
42b 外側通路部
23 外筒
23a 大径部
23b,23c 小径部
24 触媒コンバータ
24b,31 触媒
25 筒体
26 開閉弁
26a 開口
26b 凹部
G 排気ガス
42 排気通路
42a 内側通路部
42b 外側通路部
Claims (5)
- 内燃機関の排気通路内に、ハニカム式の触媒コンバータと、前記触媒コンバータの中心部に対向する筒体と、前記筒体の外方の外側通路部を開閉する開閉弁とが配置され、
前記開閉弁は、閉弁時に前記筒体の内方の内側通路部を開放する開口を有している内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項1において、前記触媒コンバータと前記筒体とが同心状に配置され、前記開閉弁に、開弁時に筒体の外周面に重合される凹部が形成されている内燃機関の排気浄化装置。
- 請求項1または2において、前記筒体および開閉弁が前記触媒コンバータの上流に配置されている内燃機関の排気浄化装置。
- 請求項3において、前記筒体に触媒が担持されている内燃機関の排気浄化装置。
- 請求項1または2において、前記筒体および開閉弁が前記触媒コンバータの下流に配置されている内燃機関の排気浄化装置。
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