JP3801335B2 - 排気浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の排気浄化装置においては、排気ガスが高温になってもSO2が発生しにくい高温活性型触媒が使用されている。しかしながら、高温活性型触媒は、エンジン始動時や排気ガス温度が低くなった時など、当該触媒における最適な活性化温度以下の状態にある場合、HCやCOを有効に低減させることが困難であり、一部、未処理の排気ガスを放出してしまう不都合がある。このような不都合を回避するため、実開平3−83316号のように、高温活性型のメイン触媒の前段に低温活性型のプリ触媒を設ける構成の排気浄化装置が知られている。当該排気浄化装置によれば、メイン触媒が活性化されていない状況でも低温活性型のプリ触媒がHCやCOを低減させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したような低温活性型のプリ触媒を備える排気浄化装置においては、エンジンが暖機状態となると、メイン触媒よりも排気通路の上流側、すなわち、排気温度が高い位置に配設されたプリ触媒の温度が高くなりすぎてしまい、プリ触媒においてSO2が発生するという不具合があった。
【0004】
また、前記不具合をなくすために、例えば、特開平4−330317号に示すような、高温触媒槽と低温触媒槽とを有し、排気ガス温度が高く、高温触媒が活性化温度に達しているとき、高温触媒槽側に排気ガスを流し、排気ガス温度が中・低温度域であり、低温触媒のみが活性状態にあるとき低温触媒槽側に排気ガスを流す切換弁が設けられている構成の排気浄化装置が提案されている。しかしながら、この態様においては、複数の触媒の数だけ排気通路および切換弁が必要となるので装置が大型化するとともに複雑化する不具合がある。
【0005】
本発明は、排気浄化装置における上記問題を解決し、活性化温度の異なる複数の触媒を用いて低温域から高温域にわたり排気ガスを浄化することができる構造が簡単な排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の排気浄化装置は、活性化温度の異なる複数の触媒を触媒ユニット内に並設し、当該触媒ユニットをケース部材内において排気流方向に沿う軸を中心に回動するように配設している。そして、入口側に位置する触媒の温度状態を判別することにより最適な活性状態となっている触媒を選択して、当該触媒が入口側に位置するようにケース部材に対する触媒ユニットの相対位置を変化させることにより触媒の配設位置の切り換えが行われる。このように、触媒ユニットの回転だけで最適な触媒を選択することができる。しかも、本発明の排気浄化装置においては、ケース部材の一端側に入口部と出口部が設けられ、他端側の中間出口と中間入口が連通部により連通されており、排気ガスが、入口部より導入され、入口側の触媒を通過したのち、連通部を介して出口側の触媒に導入され、出口部より導出される。このため、排気ガスが、ケース部材内の2つの触媒を順次直列的に流れるので、入口部側に低温活性型の触媒、出口部側に高温活性型の触媒が位置する場合、低温活性型の触媒を通過した排気ガスにより高温活性型の触媒の暖機を行うことができる。一方、入口部側に高温活性型の触媒、出口部側に低温活性型の触媒が位置する場合、高温活性型の触媒を通過した排気ガスを更に低温活性型の触媒で浄化処理することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施態様を図1乃至図6に基づいて説明する。
本発明に係る排気浄化装置1は、内燃機関(ディーゼルエンジン)の排気通路、すなわちエギゾーストマニホールドの下流の排気管EXの途中に配設され、低温活性型触媒(以下、低温触媒という)12と高温活性型触媒(以下、高温触媒という)13とを保持する触媒ユニット11が、ケース部材17内に回動可能に収容されている。
【0008】
触媒ユニット11は、図2,3に示すように、円筒状の外殻部材14の内側に保持プレート15を介して低温触媒12と高温触媒13とが、それぞれの排気ガスの流れ方向が互いに平行に、且つ、流れが逆行するように保持固定されており、全体的に短寸円柱状をなしている。
低温触媒12は、断面円形の柱状をなし、一端面12aから他端面12bにかけて、ストレートに多数の細路(セル)12cが設けられているハニカム構造を有している。この低温触媒12としては、メタル担体またはセラミックス担体に比較的低い温度で活性化する活性化温度の低い触媒層が担持されているものであれば格別限定されるものではなく、従来より使われているものを用いることができる。ここで、低温触媒の使用温度域(活性化温度域)は、例えば、150℃〜250℃である。尚、低温触媒においては、サイズを小さめにして全体の熱容量を小さくしているので、触媒温度が上がりやすく、短時間で活性化温度に到達する。
【0009】
一方、高温触媒13は、断面略楕円形の柱状をなし、低温触媒12と同様に、一端面13aから他端面13bにかけて、ストレートに多数の細路(セル)13cが設けられているハニカム構造を有している。この高温触媒13としては、メタル担体またはセラミックス担体に上記低温触媒より高い温度で活性化する活性化温度の高い触媒層が担持されているものであれば格別限定されるものではなく、従来より使われているものを用いることができる。ここで、高温触媒の使用温度域は、例えば250℃〜325℃である。
【0010】
保持プレート15は、平面視円形状の一対の板材であり、外周部が外殻部材14の内周面に適合しており、その板面の左右両側の所定位置に低温触媒および高温触媒の外形に適合する孔15a,15bが設けられている。この保持プレート15は、低温触媒12と高温触媒13の一端面12a,13a側よび他端面12b,13b側に、各触媒の端面と保持プレートの板面とが面一となるように1枚ずつ嵌合され、さらに、外殻部材14の内周部14aに嵌合される。これにより、低温触媒12と高温触媒13とを並設した触媒ユニット11が得られる。このように、保持プレート15は、触媒ユニット11の上端面と下端面とを形成するとともに、低温触媒12と高温触媒13とを保持固定する働きをする。
【0011】
ここで、触媒ユニット11には、その外周壁の略中間高さ位置にリングギヤ14bが配設されており、また、その軸中心において回転軸16が貫通して固設されている。
ケース部材17は、図1に示すように、内部に触媒ユニット11が収められるスペースを備えた円柱状をなしている。ケース部材17の内径は、触媒ユニット11の外径とほぼ同寸法であり、高さは、触媒ユニット11の高さ寸法より大きい寸法に設定されている。これにより、触媒ユニット11を収めた際、触媒ユニット11の周縁はケース部材の内周面に適合し、触媒ユニット11の上下には所定容積の空間が形成される。
【0012】
ケース部材17においては、その一端面17aの内側と他端面17bの内側に、ケース部材17の軸心を通り、両端がケース部材の内周面に到達するように仕切板18,18が配設されている。この仕切板18,18は、先端がそれぞれ触媒ユニットの上端面11a、下端面11bに接するように配設されている。これにより、触媒ユニット11の上下の空間が、仕切板18,18により左側と右側とに区分けされている。つまり、触媒ユニット11の上部空間は仕切板18により入口側空間17gと出口側空間17hとに画成され、触媒ユニット11の下部空間は仕切板18により左側空間17i(入口側空間17gに対応)と右側空間17j(出口側空間17hに対応)とに画成されている。
【0013】
ここで、ケース部材17の一端面17aにおいては、排気マニホールドからの上流排気管E1が取り付けられる排気導入口17cが入口側空間17gに設けられ、マフラーへ続く下流排気管E2が取り付けられる排気導出口17dが出口側空間17hに設けられている。このとき、ケース部材17においては、排気導入口17cが設けられている図1中左側を上流側領域、排気導出口17dが設けられている図1中右側を下流側領域ということとする。また、ケース部材17の他端面17bにおいては、左側空間17iに設けられた中間出口17kと右側空間17jに設けられた中間入口17mとを連通する連通部としてのU字管17eが配設されている。このU字管17eの外側には、U字管17eを冷やす冷却ファンF1が配設されている。この冷却ファンF1はU字管17eを冷やすことにより、U字管17e内を流れる排気ガスを冷やす働きをする。
【0014】
更に、ケース部材17内においては、その軸心部に仕切板18,18と一体化した形で、触媒ユニット11の回転軸16を軸支する軸受け18a,18aが配設されている。触媒ユニット11は、回転軸16が軸受け18a,18aに軸支されることによりケース部材17内において回動可能となる。このとき、ケース部材17の側面における触媒ユニット11のリングギヤ14bに対向する位置には、膨出部17fが設けられており、膨出部17f内部にはリングギヤ14bとかみ合う駆動ギヤ部19が配設されている。そして、駆動ギヤ部19は、気密性を保った状態で駆動軸19aが外部に延出しており、その駆動軸19aの先に切換手段としてのモータM1が取り付けられている。このモータM1は、制御手段としてのコントロールユニットC1により駆動制御される。コントロールユニットC1は、触媒の温度状態を判別する判別手段としてケース部材17の側面の所定位置に配設された触媒温度センサSeからの触媒の温度信号、および、必要に応じて排気温度センサやエンジン冷却水の水温センサの情報信号を取り込み、これにより判別された触媒の温度状態に応じてモータM1を駆動し、触媒ユニット11を回転させる。ここで、触媒の温度状態を判別する態様としては、上述した触媒温度センサを用いるもののほか、触媒温度と関連する触媒近傍の排気ガス温度を検出することにより触媒の温度状態を判別する、あるいは、エンジン始動直後、渋滞時、高速走行時などの運転状況を把握し、これにより触媒の温度状態を判別する態様等を採用してもよい。尚、コントロールユニットC1は、冷却ファンF1の駆動も制御する。
【0015】
以上のような構成の排気浄化装置1においては、エンジンから排出される排気ガスは、排気マニホールドを通り、排気導入口17cよりケース部材17の上流側領域に導入される。そして、上流側領域に位置する触媒を通過し、その過程で1回目の浄化が行われる。その後、上流側領域の触媒を通過した排気ガスは、U字管17eを通り、下流側領域に到達する。そして、下流側領域の触媒を通過する過程で2回目の浄化が行われたのち、排気導出口17dよりマフラーへ続く下流排気管E2に排出される。すなわち、排気ガスは矢印Aに示すような経路で流れる。このように、排気浄化装置1では、排気ガスがケース部材17内の2つの触媒を順次直列的に通過していく。この排気浄化装置1においては、運転途中に触媒の温度状態に応じて上流側領域に位置する触媒を切り換えることができる。ここで、触媒の切換動作について以下に説明する。
【0016】
図4(a)に示すように、まず、エンジン始動時の初期状態として、排気導入口17c側に低温触媒12が位置し、排気導出口17d側に高温触媒13が位置している場合、モータM1を駆動することにより、駆動ギヤ部19のギヤ19bより触媒ユニットのリングギヤ14bに動力が伝わり、触媒ユニット11が矢印D方向に回転する。尚、図4中において、点線で示した17c,17dは、それぞれ、排気導入口および排気導出口の位置を示している。
【0017】
次に図4(b)に示すように、切り換え途中においては、仕切板18が低温触媒12および高温触媒13にかかるとき、排気ガスは、上流側領域に位置する低温触媒12の一部12dと高温触媒13の一部13dの両方を通過したのち、U字管を介して、下流側領域に位置する低温触媒12の他部12eと高温触媒13の他部13eの両方を通過して、排気導出口17dより導出されていく。このとき、触媒ユニットの回転に要する時間は短いので、上述した切り換え途中のような過渡的な状態は数秒程度であり、実質的な不具合は生じない。そして、更に回転が続き、図4(c)に示すように、上流側領域に高温触媒13が位置するようになり、触媒の切換が完了する。
【0018】
このように、排気浄化装置1においては、排気ガスの浄化処理に際し、触媒の温度状態を判別し、その温度状態に応じて、最適な触媒を上流側に切り換えることができ、排気ガスの浄化効率を高めることができる。
ついで、触媒ユニットを回動させ、低温触媒と高温触媒の配設位置を切り換える際の制御方法について以下に説明する。
【0019】
まず、低温触媒と高温触媒との排気ガスの浄化性能を図5に示す。図5から明らかなように、比較的低温な領域、すなわち、低温触媒のみが活性化される範囲では、低温触媒によるCO、HCの浄化率は高いが、高温触媒は活性化されていないので、高温触媒によるCO、HCの浄化率は低くなっている。一方、比較的高温な領域、すなわち、高温触媒が活性化される範囲では、低温触媒および高温触媒ともに活性化されCO、HCの浄化率が共に高くなっているが、低温触媒からSO2が発生する不都合が起こり始める。このようなことから、低温触媒よりSO2が発生し始める温度TLを低温触媒使用温度域の上限とし、この温度TLから高温触媒よりSO2が発生し始める温度THまでを高温触媒使用温度域とする。そして、低温触媒と高温触媒とをそれぞれの使用温度域で有効に使用できるように、触媒温度Tが温度TLより高いか低いかを判断し、それにより上流側領域に配置する触媒を切り換える制御を行う。
【0020】
前記制御について、図6のフローチャートをもとにより詳しく説明する。
まず、ステップS1にて、触媒温度センサSeからの温度信号を取り込み、触媒温度Tを検出する。次に、ステップS2にて触媒温度Tが低温触媒使用温度域の上限温度TL以上であるか否かを判断する。このステップS2の判定が否定の場合、触媒温度Tは温度TLより低く、低温触媒の使用温度域にあることになるので、上流側には低温触媒12が配設されるべきであると判定する(ステップS3)。このように判定したときに低温触媒12が上流側に位置していない場合には、モータM1に駆動信号を発信し、低温触媒12が上流側領域に位置するようにする。そして、ステップS4にて、冷却ファン停止信号を発信し、冷却ファンF1を停止状態とする。このように、エンジン始動時などで、排気ガス温度が低く、触媒温度が低い場合は、低温でも活性化する低温触媒を上流側領域に配置することにより、有効に排ガス中のCO、HCを浄化することができる。このとき、冷却ファンは停止しているので、上流側領域の低温触媒12を通過した排気ガスが、U字管17eの部分で冷やされることなく、下流側領域の高温触媒13に流れていくので、当該排気ガスにより、高温触媒13の活性化を短時間で行える。このため、次に高温触媒を上流側領域に切り換えたとき、すぐに排気ガスの浄化処理が行える。また、下流側領域の高温触媒13は、活性化状態になっていないとはいえ、ある程度は排気ガスを浄化できるので、低温触媒12を通過してきた排気ガスは高温触媒13でも浄化されることになり浄化率を向上させることができる。
【0021】
一方、ステップS2での判定が肯定の場合、触媒温度Tは温度TL以上であり、高温触媒13の使用温度域にあることになるので、上流側には高温触媒13が配設されるべきであると判定する(ステップS5)。このように判定したときも高温触媒13が上流側に位置していない場合には、モータM1に駆動信号を発信し、高温触媒13が上流側領域に位置するようにする。そして、ステップS6にて、冷却ファン駆動信号を発信し、冷却ファンF1を駆動する。このように、排気ガス温度が高くなり、触媒温度も高くなってきた場合は、上流側領域に位置する触媒を低温触媒12から高温触媒13に切り換えることにより、SO2の発生を抑制しながらCO、HCを十分浄化することができる。このとき、冷却ファンF1を駆動することにより、高温触媒13を通過してきた排気ガスをU字管17eの部分で冷やすことができ、温度が下がった排気ガスが下流側領域に位置する低温触媒12に導入される。これにより、低温触媒12は、SO2が発生しない温度域での浄化を行うことができる。このように、高温触媒13を通過してきた排気ガスは、低温触媒12で再度浄化処理されるので、より浄化率が高められる。
【0022】
尚、本発明の排気浄化装置においては、過酷な走行条件となっても触媒の温度が高温触媒使用温度域の上限THを超えないような触媒容量、触媒位置に設計すれば、高温触媒からのSO2の発生を極力抑えることができる。
本発明の第2の実施態様を図7をもとに説明する。
本発明に係る排気浄化装置2は、切換手段としてのモータM2を触媒ユニット21の回転軸26に連結していることを除いては第1の実施態様である排気浄化装置1と同様であるので、対応する部分については対応する符号を付して詳しい説明は省略する。
【0023】
排気浄化装置2においては、触媒ユニット21の回転軸26が、触媒ユニット21のU字管27e側の端面27bより外部に延出しており、当該延出部分に切換手段としてのモータM2が連結されている。このため、このモータM2を駆動することにより、触媒ユニット21を直接回動させることができる。そして、このような構成の排気浄化装置2において、排気浄化装置1の場合と同様に、触媒の温度状態に応じて、触媒ユニット21を回動させ、低温触媒22と高温触媒23の位置を切り換える制御を行う。なお、触媒ユニット21の回転軸26は、触媒ユニット21の排気導入口27c、導出口27dが設けられている側の端面から延出させ、当該延出部にモータを連結してもよい。
【0024】
ここで、本発明に係る排気浄化装置においては、図8に示すように、触媒ユニット31の上部空間および下部空間に円錐状ガイド30a,30gおよびテーパ部を備えたリング状ガイド30b,30hを設けると、排気導入口37cから導入された排気ガスは、これらのガイドに案内され、触媒へ導入されやすくなり、排気導出口37d側では、触媒を通過してきた排気ガスは、これらガイド30に案内されて排気導出口37dより下流排気管E2へ導出されやすくなる。一方、U字管37e側においても、これらガイドにより、触媒に対する排気ガスの導入、導出がスムーズに行われやすくなる。
【0025】
尚、以上の説明においては、触媒ユニットに保持される触媒の数は2個であったが、本発明は、これに限定されるものではなく、2個以上触媒を設けてもよい。ここで、例えば、低温触媒、高温触媒のほかに低温触媒と高温触媒の中間の温度域で活性化する中温活性型触媒(以下、中温触媒という)を備える触媒ユニット40について図9乃至図11をもとに説明する。
【0026】
触媒を3個備える触媒ユニット40は、排気浄化装置1等に用いられている触媒ユニットと基本的な構造を同じくしており、図9に示すように、保持プレート45を3等分した領域にそれぞれ低温触媒41、中温触媒42、高温触媒43が位置している。そして、この触媒ユニット40は保持ケース内に回転可能に収容される。ここで、図9中において点線で示した47c,47dは、保持ケースの一端側に設けられた排気導入口(47c)と排気導出口(47d)の位置を示している。尚、当該保持ケースの他端側においては、排気導入口47cに対応する箇所に中間出口、排気導出口47dに対応する箇所に中間入口が形成されており、これら中間出口と中間入口は連通部としてのU字管により連通されている。また、ケース部材内において、触媒ユニット40の上部空間および下部空間に設けられる仕切板48,48は、図9,10に示すように、ケース部材の中心から三方へのびるように配設される。すなわち、仕切板48は、触媒ユニット40の上部,下部のそれぞれの空間を120度ずつ均等に3分割するようにケース部材の内側に固設されている。これにより、ケース部材内の領域は3分割される。このとき、ケース部材内において、3分割された領域のうち、排気導入口47cが位置する領域を上流側領域47n、排気導出口47dが位置する領域を下流側領域47p、残りの一つの領域をサブ領域47qとする。
【0027】
以上のような構成の触媒ユニット40は、触媒の温度状態に応じて回転させられ、触媒の配設位置の切換が行われる。すなわち、触媒温度が低温触媒使用温度域にある場合は、上流側領域47nに低温触媒41が位置するようにし、触媒温度が中温触媒使用温度域にある場合は、上流側領域47nに中温触媒42が位置するようにし、触媒温度が高温触媒使用温度域にある場合は、上流側領域47nに高温触媒43が位置するようにする(図11参照)。エンジンから排出された排気ガスは、図10中の矢印Eで示すように、排気導入口47cから保持ケース内に導入され、上流側領域47nの触媒を通過したのち、矢印Fで示すように、U字管を通り、下流側領域47pの触媒に導入される。そして、下流側領域47pの触媒を通過した排気ガスは、矢印Gで示すように、排気導出口47dより下流排気管に排出される。このとき、下流側領域47pに位置する触媒が、上流側領域47nに位置する触媒よりも使用温度域が高い触媒である場合、上流側領域47nに位置する触媒を通過した排気ガスにより下流側領域47pに位置する触媒の暖機が行われる。逆に、下流側領域47pに位置する触媒が、上流側領域47nに位置する触媒よりも使用温度域が低い触媒である場合、U字管の部分に配設された冷却ファン46を駆動することにより、U字管を通過する排気ガスを冷やし、温度が下がった排気ガスを下流側領域47pに位置する触媒に導入させる。これにより、下流側領域47pに位置する触媒は、SO2が発生しない温度域での浄化を行うことができる。尚、以上の態様においては、サブ領域47qに位置する触媒には、排気ガスは導入させないが、排気ガスの浄化率をより高めるために、サブ領域47qに位置する触媒にも排気ガスを導入させてもよい。つまり、U字管を二股に分岐させ当該分岐管をサブ領域47qの下端に設けた中間入口に接続することにより、図10中の点線矢印Hに示すように、サブ領域47qに排気ガスを導入させて、当該領域に位置する触媒に排気ガスを通過させる。そして、サブ領域47qの上端に設けた排気導出口と、下流側領域47pの排気導出口47dに接続されている下流排気管との間に連通管を接続し、点線矢印Iで示すように、サブ領域47qに位置する触媒を通過した排気ガスを、下流排気管に排出する。ここで、サブ領域47qに位置する触媒が、上流側領域47nに位置する触媒よりも使用温度域が低い触媒である場合は、U字管の分岐管の部分に配設された冷却ファン49を駆動することにより、分岐管を通過する排気ガスを冷やし、温度が下がった排気ガスをサブ領域47qに位置する触媒に導入させる。
【0028】
以上のように、3個の触媒を備える触媒ユニットを採用する場合、触媒の温度状態の変化にきめ細かく対応することができ、排気ガスの浄化効率の向上に寄与する。
【0029】
【発明の効果】
本発明の排気浄化装置は、活性化温度の異なる複数の触媒を有する触媒ユニットを回転させるだけで、触媒の温度状態に応じた最適な触媒を切換選択することができる。このため、装置の小型化および簡素化が図れる。更に、本発明の排気浄化装置においては、ケース部材の一端側に入口部と出口部が設けられ、他端側の中間出口と中間入口とが連通部により連通されており、排気ガスが、入口部より導入され、入口側の触媒を通過したのち、連通部を介して出口側の触媒に導入され、出口部より導出されるので、排気ガスが、ケース部材内で複数の触媒を順次直列的に通過する。このため、上流側に低温活性型の触媒があるときには、下流側の高温活性型の触媒の暖機を行うことができ、その後、上流側に高温活性型の触媒が移動した時には高温活性型の触媒は既に暖機状態(活性化状態)にあり排気ガスの浄化率の低下を防止することができる。逆に、上流側に高温活性型の触媒がある時には、低温活性型触媒が更に排気ガスを浄化するので、浄化率の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施態様に係る排気浄化装置の構成を示す概略構成図である。
【図2】触媒ユニットの正面図である。
【図3】図2のIII-III線に沿う断面図である。
【図4】触媒の切換手順を示す説明図である。
【図5】触媒排ガス浄化性能を表すグラフである。
【図6】触媒を切り換える手順を示したフローチャートである。
【図7】第2の実施態様に係る排気浄化装置の構成を示す概略構成図である。
【図8】ガイドを備えた排気浄化装置の要部の構成を示す概略構成図である。
【図9】触媒を3個備えている触媒ユニットの構成を示す正面図である。
【図10】触媒を3個備えている触媒ユニットの要部の構成を示す斜視図である。
【図11】触媒排ガス浄化性能を表すグラフである。
【符号の説明】
1 排気浄化装置
11 触媒ユニット
12 低温触媒
13 高温触媒
17 ケース部材
17a 一端面
17b 他端面
17c 排気導入口
17d 排気導出口
17e U字管
17k 中間出口
17m 中間入口
C1 コントロールユニット
Ex 排気通路
M1 モータ
Se 触媒温度検出センサ

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に排気流方向に沿って並設される活性化温度の異なる複数の触媒を有する触媒ユニットと、
    内部に前記触媒ユニットを収容する空間を有するとともに、一端面側に入口部と出口部とを有し、他端面側に前記入口部に対応する中間出口と前記出口部に対応する中間入口が設けられ、これら前記中間出口と前記中間入口とを連通させる連通部を有し、前記入口部から流入する排気が前記触媒ユニット内の触媒を順次直列的に流れるケース部材と、
    前記ケース部材に対する前記触媒ユニットの相対位置を変化させて排気通路に対する前記各触媒の配設位置を切り換える切換手段と、
    前記入口部と前記中間出口との間に位置する触媒の温度状態を判別する判別手段と、
    前記判別手段により判別された触媒の温度状態により前記切換手段の作動を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする排気浄化装置。
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