JP2005297882A - 車両用の融雪装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、フェンダに付着した雪を容易に取り除くことができる車両用の融雪装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 融雪装置1は、ホイールハウス24に臨むように配置されたフェンダ21を加熱する放熱部材4(加熱手段)を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 融雪装置1は、ホイールハウス24に臨むように配置されたフェンダ21を加熱する放熱部材4(加熱手段)を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両用の融雪装置に関し、特に、フェンダ周りに付着した雪を融かす融雪装置に関する。
従来、車体の前部に形成された空気の取入れ口から車体内に流入する雪の通路に仕切り部材を設けた雪の入り込み防止構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。この雪の入り込み防止構造は、仕切り部材によって車体内への雪の入り込みを防止することによって、ヒータ等に雪の悪影響が及ばないようにしている。このように、降雪地域において使用される車両は、車両に及ぼす雪の悪影響を回避するために十分な対策が講じられなければならない。
特開2003−191863号公報(段落0014〜0018、図2)
ところで、雪道を車両が走行すると、ホイールハウス内でタイヤの上方に配置されるフェンダには多くの雪が付着する。
しかしながら、ホイールハウス内の奥まった部分に付着した雪は、容易に取り除くことができない。また、寒冷地では、付着した雪を放置しておくと、その雪が凍結する場合がある。そして、このように凍結した雪の取り除きはさらに困難を極める。また、凍結した雪をフェンダから無理に引き剥がそうとすると、フェンダが損傷する恐れがある。
そこで、本発明は、フェンダに付着した雪を容易に取り除くことができる車両用の融雪装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための請求項1に記載の車両用の融雪装置は、ホイールハウスに臨むように配置されたフェンダを加熱する加熱手段を備えることを特徴とする。
この融雪装置では、加熱手段がフェンダを加熱する。その結果、フェンダに付着した雪は融かされてフェンダから取り除かれる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用の融雪装置において、前記加熱手段が、前記フェンダの車両前方側及び車両後方側に設けられたことを特徴とする。
車両が雪道を走行する際に、一般に、雪はフェンダの車両前方側及び車両後方側に多く付着する。この融雪装置によれば、加熱手段が、フェンダの車両前方側及び車両後方側に設けられているので、雪が多く付着するフェンダの車両前方側及び車両後方側が集中的に加熱される。したがって、この融雪装置によれば、フェンダに付着した雪が効率良く融かされてフェンダから取り除かれる。また、この融雪装置によれば、加熱手段の設ける場所がフェンダの車両前方側及び車両後方側に限定されるので、加熱手段のコンパクト化が図られる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両用の融雪装置において、前記加熱手段が、エンジンから送り出される当該エンジンの冷却水が通流する放熱部材であることを特徴とする。
この融雪装置では、加熱手段である放熱部材が、エンジンの熱を吸収した冷却水によってフェンダを加熱する。したがって、この融雪装置によれば、フェンダがエンジンから送り出される冷却水の液温を超えるような高温で加熱されることが避けられる。したがって、この融雪装置によれば、フェンダの材質の選択範囲が広げられる。
また、一般に、操舵輪が配設される車両前方側のホイールハウス内における雪は、効率良く取り除かれることが好ましい。その一方で、通常の車両では、エンジンが車両前方側に搭載されている。そこで、このような車両に本発明の融雪装置が使用されると、エンジンと車両前方側のホイールハウスとの距離が近いので、冷却水を放熱部材(加熱手段)に送り込むための配管の配設が簡単になる。
また、一般に、ホイールハウス内でフェンダに多くの雪が付着する状況下では、車両のフロント周りの空気の流通が雪で阻害されるので、ラジエータによるエンジンの冷却が不十分になる。その結果、エンジンはオーバーヒートする恐れがある。その一方で、この融雪装置は、放熱部材(加熱手段)に供給したエンジンの冷却水の液温をフェンダに付着した雪によって低下させる。したがって、この融雪装置によれば、エンジンの冷却水の液温を低下させることができるので、エンジンのオーバーヒートを防止することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の融雪装置において、気温が予め設定された基準温度以下になったときに、前記加熱手段を発熱させる制御部を備えることを特徴とする。
一般に、ホイールハウス内でフェンダに雪が付着する状況下では気温が低い。その一方で、この融雪装置は、気温が予め設定された基準温度以下になったときに、制御部が加熱手段を発熱させる。したがって、この融雪装置によれば、気温に応じて自動的にフェンダに付着した雪を融かして取り除くことができる。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の融雪装置において、気温が予め設定された基準温度以下になったときに、前記放熱部材に前記エンジンから送り出された当該エンジンの前記冷却水を通流させる制御部を備えることを特徴とする。
前記したように、ホイールハウス内でフェンダに雪が付着する状況下では気温が低い。その一方で、この融雪装置は、気温が予め設定された基準温度以下になったときに、制御部が放熱部材にエンジンの熱を吸収した冷却水を通流させて放熱部材を発熱させる。したがって、この融雪装置によれば、気温に応じて自動的にフェンダに付着した雪を融かして取り除くことができる。
請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の融雪装置において、前記エンジンから送り出された当該エンジンの前記冷却水の液温が、予め設定された基準温度以上になったときに、前記放熱部材に前記エンジンから送り出された当該エンジンの前記冷却水を通流させる制御部を備えることを特徴とする。
前記したように、ホイールハウス内でフェンダに多くの雪が付着する状況下では、車両のフロント周りの空気の流通が雪で阻害されるので、ラジエータによるエンジンの冷却が不十分になる。その結果、エンジンの温度は上昇する。その一方で、この融雪装置は、エンジンから送り出された冷却水の液温が、予め設定された基準温度以上になったときに、制御部が放熱部材にエンジンの熱を吸収した冷却水を通流させる。その結果、放熱部材に供給された冷却水の液温は、フェンダに付着した雪によって低下する。したがって、この融雪装置によれば、エンジンの冷却水の液温を低下させることができるので、エンジンのオーバーヒートを防止することができる。
また、本発明の融雪装置は、フェンダに配置された雪検知センサと、この雪検知センサから出力される雪検知信号に基づいて加熱手段を発熱させる制御部とを備えるものであってもよい。
このような融雪装置では、雪検知センサが出力した雪検知信号に基づいて、制御部が、フェンダに雪が付着していると判断して加熱手段を発熱させる。そして、加熱手段はフェンダを加熱することによってフェンダに付着した雪を融かして取り除く。
このような融雪装置では、雪検知センサが出力した雪検知信号に基づいて、制御部が、フェンダに雪が付着していると判断して加熱手段を発熱させる。そして、加熱手段はフェンダを加熱することによってフェンダに付着した雪を融かして取り除く。
本発明に係る車両用の融雪装置は、フェンダに付着した雪を容易に取り除くことができる。
次に、本発明の車両用の融雪装置(以下、単に「融雪装置」という)の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は、実施形態に係る融雪装置を搭載した車両の部分斜視図、図2は、実施形態に係る融雪装置のブロック図、図3(a)は、実施形態に係る融雪装置を構成する放熱部材の斜視図であり、車両内側から車両外側に向かって見た放熱部材の斜視図、図3(b)は、図3(a)中のA方向から放熱部材を見た図である。
図1に示すように、本実施形態に係る融雪装置1は、エンジンEが車両前方側に搭載された所謂フロントエンジン車に取り付けられるものである。そして、本実施形態に係る融雪装置1は、車両前方側のホイールハウス24内で操舵輪25の上方に配置されたフェンダ21に付着した雪を融かして取り除くために、次のように構成されている。
融雪装置1は、図2に示すように、ラジエータ3と、放熱部材4と、気温センサT1と、液温センサT2と、切り替えバルブVと、ECU5(Electronic Control Unit)とを備えている。なお、放熱部材4は、特許請求の範囲(請求項1)にいう「加熱手段」に相当し、ECU5は、特許請求の範囲(請求項4、請求項5及び請求項6)にいう「制御部」に相当する。
ラジエータ3は、図1に示すように、エンジンEの前方側に配置されており、エンジンEとの間で冷却水を循環させてエンジンEを冷却するようになっている。このラジエータ3は、図2に示すように、エンジンEとの間で冷却水が循環するように、エンジンEと循環配管P1で繋げられていると共に、この循環配管P1には、冷却水をエンジンEに向けて輸送するポンプPが設けられている。そして、このラジエータ3は、図1に示すように、バンパ22に沿うように設けられた開口23から車両2の走行中に取り入れられる空気を受けることによって、エンジンEから戻された高温の冷却水を冷すように構成されている。このようなラジエータ3としては、公知の構造のものを使用することができ、例えば、アッパタンクに受け入れた冷却水をロアタンクに輸送する間にラジエータコアで冷却するもの等が挙げられる。
放熱部材4は、図1に示すように、ホイールハウス24に臨むように配置されたフェンダ21の上方であって、フェンダ21の車両前方側及び車両後方側のそれぞれに配置されている。
この放熱部材4は、図3(a)及び図3(b)に示すように、その内部にエンジンE(図1参照)の冷却水が通流する冷却水流路42が形成された板状体であって、それぞれの放熱部材4は、相互にハの字を形成するように支持板41で接続されている。
図3(a)及び図3(b)に示すように、それぞれの放熱部材4における冷却水流路42の下側開口43には、エンジンE(図1参照)の冷却水をそれぞれの放熱部材4に供給するための供給配管P2が接続されている。なお、この供給配管P2は、それぞれの放熱部材4で共用されている。そして、それぞれの放熱部材4における冷却水流路42の上側開口44には、エンジンE(図1参照)の冷却水をそれぞれの放熱部材4から排出するための排出配管P3が接続されている。なお、この排出配管P3は、それぞれの放熱部材4で共用されている。このような放熱部材4の供給配管P2は、図2に示すように、切り替えバルブVを介して循環配管P1に接続されており、放熱部材4の排出配管P3は、切り替えバルブVからエンジンEに向かう冷却水が流れる循環配管P1に接続されている。
気温センサT1は、気温(TA)を検出するものであり、その気温(TA)の検出信号をECU5に向けて出力するようになっている。この気温センサT1の配置場所としては、エンジンE、ヒータ(図示せず)等の発熱体や冷媒配管(図示せず)等の吸熱体の近傍以外であれば特に制限はない。
液温センサT2は、エンジンEから送り出される冷却水の液温(TL)を検出するものであり、その液温(TL)の検出信号をECU5に向けて出力するようになっている。図2に示すように、本実施形態における液温センサT2は、エンジンEとラジエータ3とを繋ぐ循環配管P1に取り付けられている。
切り替えバルブVは、図2に示すように、ラジエータ3から送り出された冷却水が流れる方向を、ラジエータ3から放熱部材4に向かうX方向及びラジエータ3から放熱部材4を介さずにエンジンEに向かうY方向のいずれかに切り替えるように構成されている。そして、これらX方向及びY方向のいずれかへの切り替えは、次に説明するECU5から出力される切り替え指令信号によって行われる。
ECU5は、その内部に図示しないCPU、ROM等を有している。ROMには、気温(TA)に係る後記基準温度(TAS)と冷却水の液温(TL)に係る後記基準温度(TLA)とが予め記憶されている。CPUは、気温センサT1からの検出信号によって特定した気温(TA)、液温センサT2からの検出信号によって特定した液温(TL)、基準温度(TAS)及び基準温度(TLA)に基づいて、切り替え指令信号を切り替えバルブVに向けて出力するように構成されている。つまり、このECU5は、気温(TA)が基準温度(TAS)以下の場合、あるいは液温(TL)が基準温度(TLA)以上の場合に、切り替えバルブVが冷却水をX方向(図2参照)に流すように切り替え指令信号を切り替えバルブVに向けて出力するように構成されている。そして、ECU5は、気温(TA)が基準温度(TAS)を超え、かつ液温(TL)が基準温度(TLA)未満の場合に、切り替えバルブVが冷却水をY方向(図2参照)に流すように切り替え指令信号を切り替えバルブVに向けて出力するように構成されている。
次に、本実施形態に係る融雪装置1の動作について適宜図面を参照しながら説明する。参照する図面において、図4は、実施形態に係る融雪装置1の動作を説明するためのフローチャートである。なお、ここでは融雪装置1の動作を、主に図2のブロック図に示す融雪装置1の構成を参照しながら図4のフローチャートに基づいて説明する。
本実施形態に係る融雪装置1では、図4に示すように、エンジンE(図2参照)が起動すると(ステップS1)、ポンプP(図2参照)が起動することによって、冷却水がラジエータ3(図2参照)とエンジンEとの間を循環する。その一方で、気温センサT1(図2参照)は、気温(TA)を検出し始めると共に、液温センサT2(図2参照)は、冷却水の液温(TL)を検出し始める(ステップS2)。そして、気温センサT1は、気温(TA)の検出信号をECU5(図2参照)に向けて出力し、液温センサT2は、冷却水の液温(TL)の検出信号をECU5に向けて出力する。
そして、気温(TA)の検出信号を入力したECU5は、予め記憶された気温(TA)に係る基準温度(TAS)を参照して、気温センサT1からの検出信号によって特定した気温(TA)と基準温度(TAS)とを比較する。本実施形態における融雪装置1では、基準温度(TAS)が0℃に設定されている。なお、この基準温度(TAS)は、フェンダ21(図1参照)に付着した雪を融かすか否かを決定するための基準となる気温の指標である。したがって、この基準温度(TAS)は、0℃に限定するものではなく、0℃を超えるように設定してもよいし、0℃未満となるように設定してもよい。
次に、ECU5は、気温(TA)が基準温度(TAS=0℃)以下であるか否かを判断する(ステップS3)。そして、気温(TA)が基準温度(TAS=0℃)以下である場合には(ステップS3のYES)、ECU5は、切り替えバルブV(図2参照)が冷却水をX方向(図2参照)に流すように、切り替えバルブVに向けて切り替え指令信号を出力する。この切り替え指令信号を入力した切り替えバルブVは、X方向に冷却水の流路を設定する(ステップS4)。その結果、エンジンEからラジエータ3を介して送り出される冷却水は、供給配管P2を介して放熱部材4(図2参照)に流れ込む。なお、放熱部材4に流れ込む冷却水は、エンジンEから送り出された後にラジエータ3で冷却されるが、後記するようにフェンダ21(図1参照)に付着した雪を融かすために十分な熱量を放熱部材4に供給する。
このように冷却水が放熱部材4に流れ込むことによって、放熱部材4は発熱する。そして、放熱部材4は、フェンダ21(図1参照)を加熱することによって、フェンダ21に付着した雪を融かして取り除く。その一方で、フェンダ21に付着した雪を融かすことによって液温が低下した冷却水は、排出配管P3(図2参照)を介して循環配管P1に戻される。戻された冷却水は、再びエンジンE及びラジエータ3の間を循環する。
ところで、フェンダ21(図1参照)に多くの雪が付着する状況下では、車両2(図1参照)のフロント周りの空気の流通が雪で阻害されるので、ラジエータ3によるエンジンEの冷却が不十分になる。その結果、エンジンEの温度が上昇することによって、エンジンEからラジエータ3に向けて送り出される冷却水の液温(TL)は上昇する。この際、本実施形態に係る融雪装置1では、ECU5は、気温(TA)が基準温度(TAS=0℃)を超える場合に(ステップS3のNO)、予め記憶された冷却水の液温(TL)に係る基準温度(TLS)を参照して、液温センサT2(図2参照)からの検出信号によって特定した液温(TL)と基準温度(TLS)とを比較する。本実施形態における融雪装置1では、基準温度(TLS)が100℃に設定されている。なお、この基準温度(TLS)は、エンジンEのオーバーヒートを回避するためにエンジンEに送り込む冷却水の液温(TL)を低下させるための基準となる冷却水の液温(TL)の指標である。したがって、この基準温度(TLS)は、100℃に限定するものではなく、冷却水の沸点やエンジンEの標準運転温度を考慮して、100℃を超えるように設定してもよいし、100℃未満となるように設定してもよい。
次に、ECU5は、冷却水の液温(TL)が基準温度(TLS=100℃)以上であるか否かを判断する(ステップS5)。そして、液温(TL)が基準温度(TLS=100℃)以上である場合には(ステップS5のYES)、ECU5は、切り替えバルブVが冷却水をX方向に流すように、切り替えバルブVに向けて切り替え指令信号を出力する。この切り替え指令信号を入力した切り替えバルブVは、X方向に冷却水の流路を設定する(ステップS4)。その結果、前記したように供給配管P2を介して放熱部材4に流れ込んだ冷却水は、フェンダ21に付着した雪を融かすことによってその液温(TL)が低下する。そして、液温(TL)が低下した冷却水は、排出配管P3を介して循環配管P1に戻される。その結果、エンジンEは、液温(TL)が低下した冷却水で冷却されるので、エンジンEのオーバーヒートは、回避される。なお、この融雪装置1において、例えば、真夏のようにフェンダ21に雪が付着していない場合であっても冷却水の液温(TL)が基準温度(TLS=100℃)以上になるときは、冷却水が放熱部材4に流れ込む。その結果、冷却水の熱は、放熱部材4から大気中に放散されるので、冷却水の液温(TL)は低下する。したがって、この融雪装置1は、真夏時におけるエンジンEのオーバーヒートの防止にも寄与する。
そして、ECU5は、液温(TL)が基準温度(TLS=100℃)未満の場合には(ステップS5のNO)、切り替えバルブVが冷却水をY方向(図2参照)に流すように、切り替えバルブVに向けて切り替え指令信号を出力する。この切り替え指令信号を入力した切り替えバルブVは、Y方向に冷却水の流路を設定する(ステップS6)。その結果、この融雪装置1では、冷却水が循環配管P1を通じてエンジンE及びラジエータ3を循環するようになっている。つまり、この融雪装置1は、気温(TA)が0℃を超えていることによって、フェンダ21(図1参照)に雪が付着していないと推定すると共に、液温(TL)が100℃未満であることによって、エンジンEがオーバーヒートする恐れがないと推定して、放熱部材4を発熱させず、かつエンジンEをラジエータ3のみで冷却する。
このようなステップS2乃至ステップS6の工程は、エンジンEが停止するまで繰り返される。つまり、この融雪装置1は、ステップS4又はステップS6の終了後、エンジンEが停止していない場合には(ステップS7のNO)、ステップS2に戻るように動作する。そして、ステップS4又はステップS6の終了後、エンジンEが停止している場合には(ステップS7のYES)、融雪装置1は動作を停止する。
以上のような融雪装置1によれば、放熱部材4が車両前方側のホイールハウス24内に配置されているので、操舵輪25周りの雪を融かして取り除くことができる。
また、この融雪装置1では、放熱部材4がフェンダ21の車両前方側及び車両後方側に設けられているので、雪が多く付着するフェンダ21の車両前方側及び車両後方側が集中的に加熱される。したがって、この融雪装置1によれば、フェンダ21に付着した雪が効率良く融かされてフェンダ21から取り除かれる。また、この融雪装置1によれば、放熱部材4の設ける場所がフェンダ21の車両前方側及び車両後方側に限定されるので、放熱部材4のコンパクト化が図られる。
また、この融雪装置1では、エンジンEの冷却水が通流する放熱部材4によってフェンダ21が加熱される。したがって、この融雪装置1によれば、フェンダ21がエンジンEの冷却水の液温(TL)を超えるような高温で加熱されることが回避される。したがって、この融雪装置1によれば、フェンダ21の材質の選択範囲が広げられる。
また、この融雪装置1では、放熱部材4が車両前方側のホイールハウス24内に配置されており、エンジンEと放熱部材4との距離が近い。したがって、この融雪装置1によれば、冷却水を放熱部材4に送り込むための供給配管P2等の配設が簡単になる。
また、この融雪装置1では、気温(TA)が基準温度(TAS)以下になったときに、ECU5が放熱部材4を発熱させるように制御する。したがって、この融雪装置1によれば、気温(TA)に応じて自動的にフェンダ21に付着した雪を融かして取り除くことができる。
また、この融雪装置1では、エンジンEの冷却水の液温(TL)が基準温度(TLS)以上になったときに、ECU5が放熱部材4にエンジンEから送り出された冷却水を通流させる。その結果、この融雪装置1は、車両2のフロント周りの空気の流通が雪で阻害されることによってラジエータ3によるエンジンEの冷却が不十分になった際に、放熱部材4が雪を融かすことによって液温(TL)が低下した冷却水をエンジンEに送り込むことができる。したがって、この融雪装置1によれば、雪によるエンジンEのオーバーヒートを防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態には限定されない。例えば、前記実施形態では、放熱部材4を車両前方側のホイールハウス24(フェンダ21)に配置したが、本発明は、車両後方側のホイールハウス(フェンダ)に配置された融雪装置であってもよい。
また、前記実施形態は、加熱手段として、一対の板状の放熱部材4が支持板41でハの字になるように接続したものを使用すると共に、放熱部材4のそれぞれに冷却水を供給するように構成したが、本発明は、放熱部材4の形状及び大きさを限定するものではなく、そして、放熱部材4への冷却水の供給経路を限定するものではない。本発明は、例えば、図5に示すように、円弧状に湾曲した放熱部材4を使用することができる。この放熱部材4は、その全体にわたって冷却水流路42が形成されている。そして、放熱部材4に形成された冷却水流路42の一端側開口45に供給配管P2が接続されると共に、冷却水流路42の他端側開口46に排出配管P3が接続されている。
このような放熱部材4は、円弧状に湾曲しているので、フェンダ21の上部に沿うように配置することができる。つまり、この放熱部材4は、フェンダ21と放熱部材4との接触面積が大きくなるので、放熱部材4からフェンダ21への熱伝導が良好となる。また、この放熱部材4は、その全体にわたって冷却水流路42が形成されているので、フェンダ21を万遍なく加熱することができる。
また、前記実施形態では、加熱手段としてエンジンEの冷却水を通流させる放熱部材4が使用されているが、本発明は、この放熱部材4に代えて電熱ヒータを使用した融雪装置であってもよい。
また、前記実施形態では、融雪装置1がフロントエンジン車に搭載されているが、本発明は、リアエンジン車に搭載してもよいし、燃料電池自動車や電気自動車に搭載してもよい。なお、燃料電池自動車や電気自動車に融雪装置を搭載する場合には、加熱手段の熱源として電気が使用されればよい。また、燃料電池自動車に融雪装置を搭載する場合には、加熱手段の熱源として燃料電池の廃熱が利用されてもよい。
また、本発明の融雪装置は、フェンダに配置された雪検知センサと、この雪検知センサから出力される雪検知信号に基づいて加熱手段(例えば、放熱部材4(図2参照)))を発熱させる制御部(例えば、ECU5(図2参照))とを備えるものであってもよい。
この雪検知センサは、例えば、熱線等のヒータとこのヒータの温度を検出する温度計とで構成することができる。このヒータを備えた雪検知センサは、フェンダに付着した雪によってヒータの温度が低下したことを温度計が検知すると共に、その検知信号、つまり雪検知信号を出力するようになっている。
このような融雪装置では、雪検知センサが出力した雪検知信号に基づいて、制御部が、フェンダに雪が付着していると判断して加熱手段を発熱させる。そして、加熱手段はフェンダを加熱することによってフェンダに付着した雪を融かして取り除く。
この雪検知センサは、例えば、熱線等のヒータとこのヒータの温度を検出する温度計とで構成することができる。このヒータを備えた雪検知センサは、フェンダに付着した雪によってヒータの温度が低下したことを温度計が検知すると共に、その検知信号、つまり雪検知信号を出力するようになっている。
このような融雪装置では、雪検知センサが出力した雪検知信号に基づいて、制御部が、フェンダに雪が付着していると判断して加熱手段を発熱させる。そして、加熱手段はフェンダを加熱することによってフェンダに付着した雪を融かして取り除く。
1 融雪装置
3 ラジエータ
4 放熱部材(加熱手段)
5 ECU(制御部)
21 フェンダ
24 ホイールハウス
E エンジン
3 ラジエータ
4 放熱部材(加熱手段)
5 ECU(制御部)
21 フェンダ
24 ホイールハウス
E エンジン
Claims (6)
- ホイールハウスに臨むように配置されたフェンダを加熱する加熱手段を備えることを特徴とする車両用の融雪装置。
- 前記加熱手段が、前記フェンダの車両前方側及び車両後方側に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の車両用の融雪装置。
- 前記加熱手段が、エンジンから送り出される当該エンジンの冷却水が通流する放熱部材であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用の融雪装置。
- 気温が予め設定された基準温度以下になったときに、前記加熱手段を発熱させる制御部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の融雪装置。
- 気温が予め設定された基準温度以下になったときに、前記放熱部材に前記エンジンから送り出された当該エンジンの前記冷却水を通流させる制御部を備えることを特徴とする請求項3に記載の融雪装置。
- 前記エンジンから送り出された当該エンジンの前記冷却水の液温が、予め設定された基準温度以上になったときに、前記放熱部材に前記エンジンから送り出された当該エンジンの前記冷却水を通流させる制御部を備えることを特徴とする請求項3に記載の融雪装置。
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