JP2005297713A - 燃料タンク及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フランジの間に隙間を生じさせることなくレーザー溶接をする。
【解決手段】金属板を加工して、縁に沿ってフランジ6,8を有する一対の容器部材2,4を形成する。一対の容器部材2,4の両フランジ6,8を重ね合わせ、フランジ6,8を折り曲げてフランジ6,8同士をかしめた後、フランジ6,8の形状に沿ってレーザー溶接して燃料タンク1を形成した。一対の容器部材2,4の両フランジ6,8の一方を他方のフランジ8の裏側に折り曲げてかしめた後、フランジ6,8の形状に沿ってレーザー溶接した。また、一方のフランジ6を他方のフランジ8の裏側に折り曲げてかしめたかしめ箇所を、レーザー溶接により重ね溶接した。更に、両フランジ6,8の全周にわたってかしめた。
【選択図】 図3
【解決手段】金属板を加工して、縁に沿ってフランジ6,8を有する一対の容器部材2,4を形成する。一対の容器部材2,4の両フランジ6,8を重ね合わせ、フランジ6,8を折り曲げてフランジ6,8同士をかしめた後、フランジ6,8の形状に沿ってレーザー溶接して燃料タンク1を形成した。一対の容器部材2,4の両フランジ6,8の一方を他方のフランジ8の裏側に折り曲げてかしめた後、フランジ6,8の形状に沿ってレーザー溶接した。また、一方のフランジ6を他方のフランジ8の裏側に折り曲げてかしめたかしめ箇所を、レーザー溶接により重ね溶接した。更に、両フランジ6,8の全周にわたってかしめた。
【選択図】 図3
Description
本発明は、自動車に搭載される燃料タンク及びその製造方法に関する。
従来より、自動車に搭載される燃料タンクは、特許文献1にあるように、金属板を絞り加工して、一対の容器部材を形成すると共に、この一対の容器部材の縁にそれぞれフランジを形成し、両フランジを重ね合わせて、フランジ同士を溶接して形成していた。この溶接には、シーム溶接やレーザー溶接が用いられており、両フランジの形状に沿ってシーム溶接やレーザー溶接が行われて、燃料タンクを製造していた。
特開2003−21012
しかしながら、シーム溶接により両フランジを重ね合わせて溶接する場合、一対のローラ電極により両フランジを挟み込むので、一対のローラ電極が容器部材と干渉しないように、一対のローラ電極でフランジを挟み込める、幅の広いフランジを必要とする。よって、フランジの幅が広くなり、ひいては燃料タンクが大きくなってしまうという問題があった。また、シーム溶接の場合、熱影響の範囲が広いため、熱歪みが大きくなるという問題もあった。
また、レーザー溶接により両フランジを重ね合わせ溶接する場合、フランジの幅を小さくでき、入熱量が小さく、熱歪みが小さいが、重ね合わせたフランジの間に隙間があると、溶接部に陥没や孔空きが発生してしまう。そのため、レーザー溶接の際には、容器部材の全周にわたってフランジ同士を強力にクランプする必要があるが、溶接線上をクランプすることができないため、隙間発生の防止が不完全となりやすく、また、溶接時の熱影響で隙間が大きくなりやすいという問題があった。
本発明の課題は、フランジの間に隙間を生じさせることなくレーザー溶接することができる燃料タンク及びその製造方法を提供することにある。
かかる課題を達成すべく、本発明は課題を解決するため次の手段を取った。即ち、
縁に沿ってフランジを有する一対の容器部材を金属板から形成し、前記一対の容器部材の前記両フランジを重ね合わせて前記フランジ同士を溶接した燃料タンクにおいて、
前記フランジをかしめてから、前記フランジの形状に沿ってレーザー溶接したことを特徴とする燃料タンクがそれである。前記一対の容器部材の前記両フランジの一方を他方の前記フランジの裏側に折り曲げてかしめてから、前記フランジの形状に沿って前記レーザー溶接するとよい。また、一方の前記フランジを他方の前記フランジの裏側に折り曲げてかしめたかしめ箇所を、前記レーザー溶接により重ね溶接するとよい。
縁に沿ってフランジを有する一対の容器部材を金属板から形成し、前記一対の容器部材の前記両フランジを重ね合わせて前記フランジ同士を溶接した燃料タンクにおいて、
前記フランジをかしめてから、前記フランジの形状に沿ってレーザー溶接したことを特徴とする燃料タンクがそれである。前記一対の容器部材の前記両フランジの一方を他方の前記フランジの裏側に折り曲げてかしめてから、前記フランジの形状に沿って前記レーザー溶接するとよい。また、一方の前記フランジを他方の前記フランジの裏側に折り曲げてかしめたかしめ箇所を、前記レーザー溶接により重ね溶接するとよい。
金属板を加工して、縁に沿ってフランジを有する一対の容器部材を形成し、前記一対の容器部材の前記両フランジを重ね合わせ、前記フランジを折り曲げて前記フランジ同士をかしめた後、前記フランジの形状に沿ってレーザー溶接して燃料タンクを形成したことを特徴とする燃料タンクの製造方法がそれである。前記一対の容器部材の前記両フランジの一方を他方の前記フランジの裏側に折り曲げてかしめた後、前記フランジの形状に沿って前記レーザー溶接するとよい。また、一方の前記フランジを他方の前記フランジの裏側に折り曲げてかしめたかしめ箇所を、前記レーザー溶接により重ね溶接するとよい。更に、前記両フランジの全周にわたってかしめるとよい。
本発明の燃料タンクは、フランジをかしめて、レーザー溶接するので、両フランジの間に隙間を生じさせることがなく、しかも、フランジの幅を小さくできるという効果を奏する。また、本発明の燃料タンクの製造方法によると、フランジの間に隙間が生じるのを防止でき、陥没や孔空きのない品質のよい溶接ができるという効果を奏する。
以下本発明の実施するための最良の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、1は自動車に搭載される燃料タンクで、燃料タンク1は一対の容器部材2,4を突き合わせて構成されている。図2に示すように、一対の容器部材2,4は、それぞれ金属鋼板を加工、例えば絞り加工して形成されており、一対の容器部材2,4を突き合わせることにより内部が中空になるように形成される。
図1に示すように、1は自動車に搭載される燃料タンクで、燃料タンク1は一対の容器部材2,4を突き合わせて構成されている。図2に示すように、一対の容器部材2,4は、それぞれ金属鋼板を加工、例えば絞り加工して形成されており、一対の容器部材2,4を突き合わせることにより内部が中空になるように形成される。
また、一対の容器部材2,4には、その縁に沿ってフランジ6,8が全周にわたって形成される。両フランジ6,8は、フランジ6,8同士を突き合わせることにより、隙間なく重ね合わせることができるように形成される。尚、一方の容器部材2には、給油口となる筒部材10が溶接により固定されている。
本実施形態では、一方の容器部材2のフランジ6が、他方の容器部材4のフランジ8よりも大きく形成されている。即ち、図3(イ)に示すように、一方のフランジ6が他方のフランジ8から外側にはみ出すように、外形が大きく形成されている。図3(イ)に二点鎖線で示すように、一方のフランジ6を他方のフランジ8側にほぼ垂直に立てた状態となるように、前述した絞り加工と同時に形成してもよい。
そして、この大きい方のフランジ6を小さい方のフランジ8の裏側に折り曲げて、小さい方のフランジ8を挟み込むようにして、図3(ロ)に示すように、フランジ6,8同士をかしめる。フランジ6,8同士をかしめることにより、フランジ6,8同士が隙間なく密着した状態で固定される。従って、一対の容器部材2,4は、クランプ治具等でフランジ6,8をクランプしなくても、フランジ6,8同士が密着した状態を維持できる。本実施形態では、両フランジ6,8の全周にわたってかしめているが、フランジ6,8同士を密着させることができるのであれば、両フランジ6,8の一部をかしめるようにしてもよい。
かしめた後、かしめ箇所をレーザー溶接する。図3(ハ)に示すように、フランジ6,8をかしめた際には、かしめ箇所は大きい方のフランジ6に小さい方のフランジ8が挟み込まれた状態となり、3枚の板が重ね合わされた状態となっている。この3枚の板が重ね合わされたかしめ箇所をレーザー溶接により両フランジ6,8の形状に沿って全周にわたって重ね溶接する。溶接ビード12が、大きい方のフランジ6側から、レーザー光を照射して、小さい方のフランジ8の裏側に折り曲げたフランジ6に達するように、レーザー溶接が行われる。
その際、フランジ6,8同士がかしめられているので、クランプ治具により、クランプしなくても、フランジ6,8同士が密着しており、レーザー溶接を行っても、陥没や孔空き等の欠陥が生じることはない。しかも、クランプ治具等によりクランプする必要がないので、溶接線上に溶接の障害となるものがなく、フランジ6,8の全周を連続して溶接することができる。これにより、フランジ6,8がフランジ6,8の形状に沿って全周溶接されるので、燃料タンク1の内部が確実に密閉される。
フランジ6,8の形状に沿ってレーザー溶接されるので、フランジ6,8の幅は小さくてもよく、従って、かしめた後のフランジ6,8の外形を小さくでき、これにより、燃料タンク1全体も小さくできる。また、フランジ6,8同士がかしめられているので、フランジ6,8同士が密着しており、レーザー溶接を行っても、陥没や孔空き等の欠陥が生じることはない。しかも、かしめた後にレーザー溶接を行っているので、強度が向上する。即ち、レーザー溶接のみでは、シーム溶接と比較して、溶接幅が小さいので、溶接強度が低いが、かしめることにより、十分強度が得られる。
以上本発明はこの様な実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得る。
1…燃料タンク
2,4…容器部材
6,8…フランジ
10…筒部材
2,4…容器部材
6,8…フランジ
10…筒部材
Claims (7)
- 縁に沿ってフランジを有する一対の容器部材を金属板から形成し、前記一対の容器部材の前記両フランジを重ね合わせて前記フランジ同士を溶接した燃料タンクにおいて、
前記フランジをかしめてから、前記フランジの形状に沿ってレーザー溶接したことを特徴とする燃料タンク。 - 前記一対の容器部材の前記両フランジの一方を他方の前記フランジの裏側に折り曲げてかしめてから、前記フランジの形状に沿って前記レーザー溶接したことを特徴とする請求項1に記載の燃料タンク。
- 一方の前記フランジを他方の前記フランジの裏側に折り曲げてかしめたかしめ箇所を、前記レーザー溶接により重ね溶接したことを特徴とする請求項2に記載の燃料タンク。
- 金属板を加工して、縁に沿ってフランジを有する一対の容器部材を形成し、前記一対の容器部材の前記両フランジを重ね合わせ、前記フランジを折り曲げて前記フランジ同士をかしめた後、前記フランジの形状に沿ってレーザー溶接して燃料タンクを形成したことを特徴とする燃料タンクの製造方法。
- 前記一対の容器部材の前記両フランジの一方を他方の前記フランジの裏側に折り曲げてかしめた後、前記フランジの形状に沿って前記レーザー溶接したことを特徴とする請求項4に記載の燃料タンクの製造方法。
- 一方の前記フランジを他方の前記フランジの裏側に折り曲げてかしめたかしめ箇所を、前記レーザー溶接により重ね溶接したことを特徴とする請求項5に記載の燃料タンクの製造方法。
- 前記両フランジの全周にわたってかしめたことを特徴とする請求項4ないし請求項6に記載の燃料タンクの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004115605A JP2005297713A (ja) | 2004-04-09 | 2004-04-09 | 燃料タンク及びその製造方法 |
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Publications (1)
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JP2005297713A true JP2005297713A (ja) | 2005-10-27 |
Family
ID=35329791
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JP2004115605A Pending JP2005297713A (ja) | 2004-04-09 | 2004-04-09 | 燃料タンク及びその製造方法 |
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JP (1) | JP2005297713A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012169262A (ja) * | 2011-01-24 | 2012-09-06 | Aisin Seiki Co Ltd | 燃料電池システム用浄化剤収容装置および燃料電池システム |
CN104943788A (zh) * | 2014-03-28 | 2015-09-30 | 本田技研工业株式会社 | 接合部件 |
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2004
- 2004-04-09 JP JP2004115605A patent/JP2005297713A/ja active Pending
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