JP2005297004A - 溶鋼攪拌方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】取鍋3内の溶鋼2を連続鋳造装置1のタンディッシュ6へ装入する前に、前記溶鋼2の温度差が所定の範囲内となるよう取鍋3内に気体を吹き込んで溶鋼2を攪拌する溶鋼攪拌方法において、前記溶鋼2の攪拌強度を攪拌動力密度Wで規定すると共に、この攪拌動力密度Wで気体の吹き込み時間Tを規定し、前記規定された攪拌強度で規定された吹き込み時間T以上、取鍋3の底部から気体吹き込みを行う。
【選択図】図3
Description
また、特許文献1には、取鍋を真空脱ガス装置に設置し、この真空脱ガス装置により取鍋内の溶鋼を環流させて、溶鋼温度を均一化すると共にその温度に高めることで、取鍋内の地金を再溶解せしめる技術が開示されている。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、実際の取鍋に適用可能で取鍋内の溶鋼の温度差を確実に解消可能とする溶鋼攪拌方法を提供することを目的とする。
連続鋳造装置のレードルターレット上に載置され、待ち状態にある取鍋においては、溶鋼はその表面や取鍋との接触面において放熱が進み、温度の下がった溶鋼は取鍋の下部に沈降し、高温の溶鋼は上部に移動するようになって溶鋼に上下温度差が生じる。このような溶鋼を取鍋の底部からタンディッシュへ排出すると、出鋼直後は温度の低い溶鋼が、その後は高温の溶鋼が排出されることになり、この温度不均一が製品の品質に影響を与えることになる。
この技術的手段によれば、取鍋の底部から気体が吹き込まれるため、そのバブリングにより溶鋼が下から上に大きく攪拌され、溶鋼温度が均一となる。また、気体による攪拌の強度を攪拌動力密度というパラメータで規定し、攪拌時間も同パラメータから導かれる値としているため、取鍋の形状や気体吹き込み形態に左右されることなく温度差解消に必要十分な時間を求めることができ、かかる攪拌時間だけ溶鋼攪拌を行うことで、確実にその温度差を解消できるようになる。
さらに、取鍋に対する気体の吹き込み時間を、攪拌動力密度をパラメータとして有する式(1)を満たすように決定するようにしている。
そこで、スラグ巻き込み対策として、溶鋼表面流速をスラグ巻き込みが起こらない範囲、換言すれば、溶鋼表面流速によりスラグが引っ張られる力が溶鋼張力より小さくなる状況を保つことを考え、溶鋼に対する攪拌動力密度Wを決定するようにしている。
連続鋳造装置1は、その上流側から、溶鋼2が蓄えられた取鍋3と、当該取鍋3を保持するレードルターレット4と、溶鋼2を一時的に蓄え鋳型5へ注入するタンディッシュ6と、鋳型5と、鋳型5から出たスラブ7を支えつつ移送する複数のサポートロール8とを有している。
移送された取鍋3は、タンディッシュ6の上側且つ近傍に配置されたレードルターレット4上に載置される。レードルターレット4はスイングタワーとも呼ばれ、側面視T字型であって水平部9と垂直部10を有し、垂直部10の軸芯回りに回動自在となっている。前記水平部9の両端側には取鍋3が載置可能となっており、一方側に載置された取鍋3は、図2の如く、タンディッシュ6上方に位置し、取鍋3の底部に設けられた注湯ノズル11より溶鋼2がタンディッシュ6へ注湯されるようになる。
注湯作業が行われている一方側の取鍋3が空になった際には、前記レードルターレット4は半回転し、溶鋼2が満たされている他方側の取鍋3が、タンディッシュ6上に配置されるようになる。空になった取鍋3は内壁を整備され(空鍋整理)、再度、転炉からの溶鋼2を受けるようになる。
垂直方向に引き抜かれたスラブ7は、スラブ7の側面を支えるサポートロール8により保持されつつ徐々に水平方向に湾曲され、水平になったスラブ7は下流側に備えられたガス切断機13により所定長さのスラブ7鋳片に分割される。
図3に示すように、取鍋3の内側は耐火物15で覆われており、高温の溶鋼2に耐え得るようになっている。また、底部にはタンディッシュ6へ出鋼するための注湯ノズル11が設けられると共に、後述する気体吹き込み(ガスバブリング)のためのガス吹き込みノズル16が備えられている。このガス吹き込みノズル16の入口、すなわち取鍋3の底面にはバルブ等で構成されるガス供給装置17が設けられている。このガス供給装置17のバルブにガス供給管21やガスボンベが接続されて、攪拌用ガスが供給されるようになっている。
前記取鍋3内の溶鋼温度は、2次精錬終了時には、精錬作業に伴う強い攪拌により均一となっている。しかし、連続鋳造装置1へ運搬されるにあたり、時間の経過と共に、取鍋内側壁19からの放熱により、取鍋3の内側壁19近傍の溶鋼温度はいち早く降下し、溶鋼2内に熱対流が発生する。そのため、冷えた溶鋼2は取鍋3の底部に移動し、熱い溶鋼2は取鍋3の上部に上昇するようになる。つまり、2次精練の攪拌終了後に均一となった溶鋼温度は搬送中に上下方向でその差が拡大し、取鍋3内で溶鋼2の上部と底部とで温度勾配が生じる。
図4は、2次精錬終了時からの搬送時間Tmoveの経過に伴う溶鋼温度の推移をコンピュータ・シミュレーションした結果である。2次精錬直後は、溶鋼2の温度は上部、上下方向中央、底部(下部)においてすべて1580℃で同一であるものの、搬送時間Tmoveが20分(1200秒)経過した後には、取鍋3上部は1575℃、中部は1570℃、底部は1565℃となり、10℃近くも温度差が生じていることとなる。連続鋳造においては、かかる温度差を5℃以内にすることが好ましいとされている。図5は、この状況下にある取鍋3内の溶鋼2を等温線で示したものである。
出鋼温度が不規則に時間変化すると、連続鋳造装置1の鋳型5への鋳込み温度が安定せず、鋳造欠陥や操業トラブルの原因となる。また鍋底部の低い温度の溶鋼2は凝固して溶鋼排出を困難とする。
不活性ガスをどれくらいの強度で、どれくらいの時間、吹き込むようにするかは非常に重要な事柄であって、本実施形態の場合は、取鍋3内の溶鋼2を連続鋳造装置1のタンディッシュ6へ装入する前に、前記溶鋼2の温度差が所定の範囲内となるよう取鍋3内に気体を吹き込んで溶鋼2を攪拌する溶鋼攪拌方法において、前記溶鋼2の攪拌強度を攪拌動力密度Wで規定すると共に、この攪拌動力密度Wで気体の吹き込み時間Tを規定し、前記規定された攪拌強度で規定された吹き込み時間T以上、取鍋3の底部から気体吹き込みを行うようにしている。
なお、前記攪拌動力密度Wは、例えば、「第4版 鉄鋼便覧(CD−ROM)、(社)日本鉄鋼協会、平成14年7月」に示されているように、式(2)で定義される。
以上の条件式をいくつかの条件の下で計算した結果を条件のものを、図6に示している。
図6は、溶鋼に加える攪拌動力密度Wに対する、溶鋼温度差を5℃以内にするために必要な攪拌時間Tを示しているものであって、実線で示される曲線は、取鍋3の搬送時間Tmoveが60分のものを示しており、一点鎖線は30分。破線は90分を示している。
ところが、図6には、攪拌動力密度Wが0〜12(Watt/ton)の範囲における攪拌時間Tが示されているが、この範囲内のいかなる攪拌動力密度Wの値を溶鋼2に対して与えたらよいかを規定するものとはなっていない。
そこで、スラグ巻き込み対策として、溶鋼2の表面流速をスラグ巻き込みが起こらない範囲、換言すれば、溶鋼表面流速によりスラグ18が引っ張られる力が溶鋼張力より小さくなる状況を保つことを考えた。
かかる臨界流速Vcが、式(3)の如く、溶鋼表面流速以下となるような攪拌動力密度Wを溶鋼2に与えると、スラグ巻き込みが確実に防止できる。図7では、A線以下すなわちW≦5(Watt/ton)である。
図9は、搬送時間Tmoveが20分の溶鋼2(図4の右端側)に対して、上記条件を満たすガスバブリングを行った状況を示したものであって、コンピュータ・シミュレーションによる結果である。攪拌時間Tが約100秒を越えたあたりから溶鋼2の温度差が5℃以内となり、温度均一化が図れるようになることがわかる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
すなわち、本発明では、溶鋼表面上のスラグ18を巻き込まないような攪拌動力密度Wを規定する技術的思想と、溶鋼2の上下方向温度差を所定範囲内に押さえるような攪拌時間Tを求める技術的思想とを開示し、最良の実施形態においては、その両者を用いた溶鋼攪拌方法を例示している。しかしながら、それぞれの技術は単独に用いることも可能である。
2 溶鋼
3 取鍋
6 タンディッシュ
18 スラグ
Claims (4)
- 取鍋(3)内の溶鋼(2)を連続鋳造装置(1)のタンディッシュ(6)へ装入する前に、前記溶鋼(2)の温度差が所定の範囲内となるよう取鍋(3)内に気体を吹き込んで溶鋼(2)を攪拌する溶鋼攪拌方法において、
前記溶鋼(2)の攪拌強度を攪拌動力密度(W)で規定すると共に、この攪拌動力密度(W)で気体の吹き込み時間(T)を規定し、前記規定された攪拌強度で規定された吹き込み時間(T)以上、取鍋(3)の底部から気体吹き込みを行うことを特徴とする溶鋼攪拌方法。 - 前記温度差は上下方向の温度差であることを特徴とする請求項1に記載の溶鋼攪拌方法。
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| CN106270421A (zh) * | 2015-05-28 | 2017-01-04 | 鞍钢股份有限公司 | 一种提高铝镇静钢浇次头坯洁净度的方法 |
| JP2020530399A (ja) * | 2017-08-08 | 2020-10-22 | ポスコPosco | 鋳造設備及び鋳造方法 |
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