JP2005291438A - 円すいころ軸受 - Google Patents
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Abstract
【目的】 軸受部分にある潤滑油の絶対量が少ない場合でも、軸受のポンプ作用を精度よく抑制することにより、軸受の潤滑に必要な最低油量を確保しつつ、周辺部品への油量不足も防止する。
【構成】 円すい状の軌道面2aを有する外輪2と、円すい状の軌道面3aを有し、この軌道面3aの小径側端部に小鍔部3b、大径側端部に大鍔部3cを有する内輪3と、外輪2の軌道面2aと内輪3の軌道面3aとの間に転動自在に配された複数の円すいころ4と、円すいころ4を円周所定間隔に保持する保持器5とを備えた円すいころ軸受11において、前記内外輪間の開口部を遮蔽するシールド板12を内輪3の小鍔部3bの外径に装着し、そのシールド板12の外周端面と外輪2の内径面との間に潤滑油流路となる隙間13を形成する。
【選択図】 図1
【構成】 円すい状の軌道面2aを有する外輪2と、円すい状の軌道面3aを有し、この軌道面3aの小径側端部に小鍔部3b、大径側端部に大鍔部3cを有する内輪3と、外輪2の軌道面2aと内輪3の軌道面3aとの間に転動自在に配された複数の円すいころ4と、円すいころ4を円周所定間隔に保持する保持器5とを備えた円すいころ軸受11において、前記内外輪間の開口部を遮蔽するシールド板12を内輪3の小鍔部3bの外径に装着し、そのシールド板12の外周端面と外輪2の内径面との間に潤滑油流路となる隙間13を形成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、自動車のFFトランスミッションのデフサイド部に組み込まれる円すいころ軸受装置に関する。
例えば、自動車のFFトランスミッションのデフサイド部には、一般的に円すいころ軸受が組み込まれている。図3は円すいころ軸受の標準的な構成を示す。
この円すいころ軸受1は、円すい状の軌道面2aを有する外輪2と、円すい状の軌道面3aを有し、この軌道面3aの小径側端部に小鍔部3b、大径側端部に大鍔部3cを有する内輪3と、外輪2の軌道面2aと内輪3の軌道面3aとの間に転動自在に配された複数の円すいころ4と、円すいころ4を円周所定間隔に保持する保持器5とを備えている。
前述した構成を具備した円すいころ軸受1は、デフサイド部の内部において潤滑油による油浴でもって潤滑されている(油浴潤滑)。一方、この種の円すいころ軸受1は、その形状的な特性から、油浴潤滑の内輪回転で運転した場合、内輪3の小径側から大径側へ向かって潤滑油を流そうとするポンプ作用がある。
そのため、軸受1の回転速度が大きい場合には、ポンプ作用が軸受1の回転速度に比例して大きくなることから、このポンプ作用が強くなりすぎる。これにより、潤滑油の流れ方向と異なる部位に位置する周辺部品に潤滑油が充分に行き渡らず、潤滑不足に陥る可能性がある。
この円すいころ軸受1におけるポンプ作用を適度に抑制することにより、その軸受1の周辺に配置された部品の潤滑不足の問題を解消するため、図4(a)(b)に示す構造の円すいころ軸受1がある。この円すいころ軸受1は、外輪2の小径側端面2bに、小径側から大径側へ流れる潤滑油の流量を調整するプレート6を装着した構造を具備している。このプレート6により、内輪3の小径側から大径側へ向かって潤滑油が流入することを抑制し、軸受1の周辺部品への油量不足を未然に防止するようにしている。
しかしながら、プレート6の内径と、内輪3に内挿された軸7の外径との間で油流路となる隙間8の調整を行っているにもかかわらず、図5に示すようにプレート6の外径と、外輪2が取り付けられたハウジング9の内径に嵌め合いガタ10があるために形成される隙間8を高い精度で調整することが困難である。そのため、軸受部分にある潤滑油の絶対量が少ない場合には、軸受1の必要潤滑量を確保しつつ、ポンプ作用を抑制することが困難であった。
この軸受1のポンプ作用による周辺部品への油量不足を解決する手段として、本出願人は、内輪3の小鍔部3bと保持器5の小径側端部5bとの間に、小径側から大径側へ流れる潤滑油の流量を調整する間隙部を設けた円すいころ軸受を先に提案している(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−220647号公報
ところで、前述の円すいころ軸受(特許文献1参照)では、内輪3の小鍔部3bと保持器5の小径側端部5bとの間に、小径側から大径側へ流れる潤滑油の流量を調整する間隙部を設けた構造としているが、以下の問題があった。
つまり、内輪3の小鍔部3bと保持器5の小径側端部5bとの間に形成された間隙部では、微妙な油流量を調整することが困難であるため、軸受部分にある潤滑油の絶対量が少ない場合には、軸受1の必要潤滑量を確保しつつ、ポンプ作用を抑制することが困難になる可能性があった。
また、前述の円すいころ軸受1では、外輪2の大径側端部と内輪3の大鍔部3cとの間に、小径側から大径側へ流れる潤滑油の流量を調整するシール部材を配設した構造も可能としている。しかしながら、このようなシール部材を取り付けた場合には、潤滑油が軸受1の内部に確保されるが、軸受内部での潤滑油の通過がほとんどないため、軸受部分にある潤滑油の絶対量が少ない場合には、軸受温度が異常に高くなってしまう可能性もあった。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、軸受部分にある潤滑油の絶対量が少ない場合でも、軸受のポンプ作用を精度よく抑制することにより、軸受の潤滑に必要な最低油量を確保しつつ、周辺部品への油量不足も防止し得る円すいころ軸受を提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、円すい状の軌道面を有する外輪と、円すい状の軌道面を有し、この軌道面の小径側に小鍔部、大径側に大鍔部を有する内輪と、外輪の軌道面と内輪の軌道面との間に転動自在に配された複数の円すいころと、円すいころを円周所定間隔に保持する保持器とを備えた円すいころ軸受において、前記内外輪間の開口部を遮蔽するシールド板を内輪の小鍔部外径または大鍔部外径に装着し、そのシールド板の外径と外輪の間に潤滑油流路となる隙間を形成したことを特徴とする。なお、シールド板は、外輪の小径側端部内径に装着することも可能であり、その場合、シールド板の内径と内輪の間に潤滑油流路となる隙間が形成される。
本発明に係る円すいころ軸受では、内輪の小鍔部外径または大鍔部外径に装着されたシールド板により、そのシールド板の外径と外輪の間に形成された潤滑油流路の隙間を精度よく調整することができるので、軸受部分にある潤滑油の絶対量が少ない場合でも、軸受のポンプ作用を精度よく抑制することができる。
なお、前述の構成におけるシールド板は、内輪の小鍔部外径または大鍔部外径に一定の嵌め合い代でもって圧入嵌合されていることが望ましい。このような構造とすれば、内輪または外輪の回転中に生じる遠心力でシールド板が内輪の小鍔部外径または大鍔部外径から脱落することを未然に防止することができる。
本発明によれば、内外輪間の開口部を遮蔽するシールド板を内輪の小鍔部外径または大鍔部外径に装着し、そのシールド板の外径と外輪の間に潤滑油流路となる隙間を形成したことにより、そのシールド板で潤滑油流路の隙間を精度よく調整することができるので、軸受部分にある潤滑油の絶対量が少ない場合でも、軸受のポンプ作用を精度よく抑制することによって、軸受の潤滑に必要な最低油量を確保しつつ、周辺部品への油量不足も防止することができる。
図1および図2は本発明に係る円すいころ軸受の実施形態を示す。なお、図3〜図5と同一部分には同一参照符号を付している。
図1および図2に示す実施形態における円すいころ軸受11は、円すい状の軌道面2aを有する外輪2と、円すい状の軌道面3aを有し、この軌道面3aの小径側端部に小鍔部3b、大径側端部に大鍔部3cを有する内輪3と、外輪2の軌道面2aと内輪3の軌道面3aとの間に転動自在に配された複数の円すいころ4と、円すいころ4を円周所定間隔に保持する保持器5とを備えている。この円すいころ軸受1は、内輪3に軸7が同軸的に挿着され、外輪2がハウジング(図示せず)の内径に取り付けられることにより、例えば自動車のFFトランスミッションのデフサイド部に組み付けられる。この円すいころ軸受11は、デフサイド部の内部において潤滑油による油浴でもって潤滑されている。
図1に示す第一の実施形態における円すいころ軸受11は、内外輪間の開口部を遮蔽するシールド板12を内輪3の小鍔部3bの外径に装着し、そのシールド板12の外径と外輪2の間に潤滑油流路となる隙間13を形成する。このシールド板12は、内輪3の小鍔部3bの外径に装着された筒状部12aと、その筒状部12aの外側端部から屈曲して一体的に延設され、内輪3の小鍔部3bと外輪2の小径側端部2bとの間の開口部を前述の隙間13を除いて塞ぐフランジ部12bとからなる断面L字状をなし、前述の筒状部12aが内輪3の小鍔部3bの外径に外嵌される。隙間13は、シールド板12のフランジ部12bの外周端面と外輪2の小径側端部2bの内径面との間に形成されることになる。
この第一の実施形態における円すいころ軸受11では、内輪3の小鍔部3bの外径にシールド板12を装着しているが、図2に示す第二の実施形態のような構造も可能である。
この第二の実施形態における円すいころ軸受21では、内輪3の大鍔部3cの外径にシールド板14を装着し、そのシールド板14の外径と外輪2の間に潤滑油流路となる隙間15を形成する。このシールド板14は、内輪3の大鍔部3cの外径に装着された内側筒状部14aと、その内側筒状部14aの外側端部から屈曲して一体的に延設され、内輪3の大鍔部3cと外輪2の大径側端部2cとの間の開口部を塞ぐフランジ部14bと、そのフランジ部14bの外周側端部から屈曲して一体的に延設され、前述の開口部を前述の隙間15を除いて塞ぐ外側筒状部14cとからなる断面コ字状をなし、内側筒状部14aが内輪3の大鍔部3cの外径に外嵌される。隙間15は、シールド板14の外側筒状部14cの内側端面と外輪2の大径側端部2cの端面との間に形成されることになる。
前述した第一および第二の実施形態におけるシールド板12,14は、内輪3の小鍔部3bの外径または大鍔部3cの外径に一定の嵌め合い代でもって圧入嵌合されている。このようにシールド板12,14を内輪3の小鍔部3bの外径または大鍔部3cの外径に一定の嵌め合い代でもって圧入嵌合したことにより、内輪3または外輪2の回転中に生じる遠心力でシールド板12,14が内輪3の小鍔部3bの外径または大鍔部3cの外径から脱落することを未然に防止することができる。
これら実施形態の円すいころ軸受11,21では、内輪3の小鍔部3bの外径または大鍔部3cの外径に装着されたシールド板12,14により、そのシールド板12,14の外径と外輪2の間に形成された潤滑油流路の隙間13,15を精度よく調整することができるので、軸受部分にある潤滑油の絶対量が少ない場合でも、軸受11,21のポンプ作用を精度よく抑制することができる。
第一の実施形態では、シールド板12のフランジ部12bの外周端面と外輪2の小径側端部2bの内径面との間に形成された隙間13を、そのシールド板12の外径寸法(フランジ部12bの径方向寸法)を調整することにより、軸受11のポンプ作用を抑制することができる。
また、第二の実施形態では、シールド板14の外側筒状部14cの内側端面と外輪2の大径側端部2cの端面との間に形成された隙間15を、そのシールド板14の幅寸法(外側筒状部14cの軸方向寸法)またはシールド板14の圧入位置を調整することにより、軸受21のポンプ作用を抑制することができる。
このように軸受11,21の小鍔部3bの外径または大鍔部3cの外径は、軸受内径に対して高精度で同軸度を確保することが容易であるため、そこに圧入嵌合されるシールド板12,14の外径も、軸中心に対して高精度で同軸度を確保することができる。また、隙間13,15を形成するシールド板12,14の相手部品はいずれの場合も軸受11,21の構成部品であるため、隙間13,15の調整は、シールド板12,14の寸法や組み込み位置により容易に調整することができる。
これにより、軸受部分にある潤滑油の絶対量が少ない場合でも、軸受11,21のポンプ作用を精度よく抑制することができ、軸受11,21の潤滑に必要な最低油量を確保しつつ、周辺部品への油量不足を防止することができる。
なお、第一の実施形態および第二の実施形態では、シールド板12を、内輪3の小鍔部3bの外径または内輪3の大鍔部3cの外径に装着しているが、他の実施形態としては、このシールド板を、外輪2の小径側端部2bに装着することも可能である。その場合、シールド板の内径と内輪3の間に潤滑油流路となる隙間を形成することになる。
2 外輪
2a 軌道面
3 内輪
3a 軌道面
3b 小鍔部
3c 大鍔部
4 円すいころ
5 保持器
11,21 円すいころ軸受
12,14 シールド板
13,15 隙間
2a 軌道面
3 内輪
3a 軌道面
3b 小鍔部
3c 大鍔部
4 円すいころ
5 保持器
11,21 円すいころ軸受
12,14 シールド板
13,15 隙間
Claims (5)
- 円すい状の軌道面を有する外輪と、円すい状の軌道面を有し、この軌道面の小径側に小鍔部、大径側に大鍔部を有する内輪と、外輪の軌道面と内輪の軌道面との間に転動自在に配された複数の円すいころと、円すいころを円周所定間隔に保持する保持器とを備えた円すいころ軸受において、前記内外輪間の開口部を遮蔽するシールド板を内輪の小鍔部外径に装着し、そのシールド板の外径と外輪の間に潤滑油流路となる隙間を形成したことを特徴とする円すいころ軸受。
- 円すい状の軌道面を有する外輪と、円すい状の軌道面を有し、この軌道面の小径側に小鍔部、大径側に大鍔部を有する内輪と、外輪の軌道面と内輪の軌道面との間に転動自在に配された複数の円すいころと、円すいころを円周所定間隔に保持する保持器とを備えた円すいころ軸受において、前記内外輪間の開口部を遮蔽するシールド板を内輪の大鍔部外径に装着し、そのシールド板の外径と外輪の間に潤滑油流路となる隙間を形成したことを特徴とする円すいころ軸受。
- 前記シールド板は、内輪の小鍔部外径または大鍔部外径に一定の嵌め合い代でもって圧入嵌合されている請求項1又は2に記載の円すいころ軸受。
- 円すい状の軌道面を有する外輪と、円すい状の軌道面を有し、この軌道面の小径側に小鍔部、大径側に大鍔部を有する内輪と、外輪の軌道面と内輪の軌道面との間に転動自在に配された複数の円すいころと、円すいころを円周所定間隔に保持する保持器とを備えた円すいころ軸受において、前記内外輪間の開口部を遮蔽するシールド板を外輪の小径側端部内径に装着し、そのシールド板の内径と内輪の間に潤滑油流路となる隙間を形成したことを特徴とする円すいころ軸受。
- 前記シールド板は、外輪の小径側端部内径に一定の嵌め合い代でもって圧入嵌合されている請求項4に記載の円すいころ軸受。
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|---|---|---|---|
| JP2004110081A JP2005291438A (ja) | 2004-04-02 | 2004-04-02 | 円すいころ軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2004110081A JP2005291438A (ja) | 2004-04-02 | 2004-04-02 | 円すいころ軸受 |
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| JP (1) | JP2005291438A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008223891A (ja) * | 2007-03-13 | 2008-09-25 | Jtekt Corp | 円すいころ軸受 |
| DE102022122653A1 (de) * | 2022-09-07 | 2024-01-18 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Schmierdurchlassoptimiertes Kegelrollenlager |
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2004
- 2004-04-02 JP JP2004110081A patent/JP2005291438A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008223891A (ja) * | 2007-03-13 | 2008-09-25 | Jtekt Corp | 円すいころ軸受 |
| DE102022122653A1 (de) * | 2022-09-07 | 2024-01-18 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Schmierdurchlassoptimiertes Kegelrollenlager |
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