JP2005291437A - 円すいころ軸受装置 - Google Patents

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崇 辻本
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Abstract

【目的】 軸受部分にある潤滑油の絶対量の多少にかかわらず、軸受とその周辺部品へ潤滑油を適度に配分することにより、軸受の潤滑に必要な最低油量を確保しつつ、周辺部品への油量不足も防止する。
【構成】 円すい状の軌道面2aを有する外輪2と、円すい状の軌道面3aを有し、この軌道面3aの小径側に小鍔部3b、大径側に大鍔部3cを有する内輪3と、外輪2の軌道面2aと内輪3の軌道面3aとの間に転動自在に配された複数の円すいころ4と、円すいころ4を円周所定間隔に保持する保持器5とを備え、前記外輪2の小径側端面2bに、小径側から大径側へ流れる潤滑油の流量を調整するプレート16を装着した円すいころ軸受装置において、前記プレート16に、油面高さによって軸受側へ流入可能な油量を変化させるための通油孔21,22を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、自動車のFFトランスミッションのデフサイド部に組み込まれる円すいころ軸受装置に関する。
例えば、自動車のFFトランスミッションのデフサイド部には、一般的に円すいころ軸受が組み込まれている。図2は円すいころ軸受の標準的な構成を示す。
この円すいころ軸受1は、円すい状の軌道面2aを有する外輪2と、円すい状の軌道面3aを有し、この軌道面3aの小径側に小鍔部3b、大径側に大鍔部3cを有する内輪3と、外輪2の軌道面2aと内輪3の軌道面3aとの間に転動自在に配された複数の円すいころ4と、円すいころ4を円周所定間隔に保持する保持器5とを備えている。
前述した構成を具備した円すいころ軸受1は、デフサイド部の内部において潤滑油による油浴でもって潤滑されている(油浴潤滑)。一方、この種の円すいころ軸受1は、その形状的な特性から、油浴潤滑の内輪回転で運転した場合、内輪3の小径側から大径側へ向かって潤滑油を流そうとするポンプ作用がある。
そのため、軸受1の回転速度が大きい場合には、ポンプ作用が軸受1の回転速度に比例して大きくなることから、このポンプ作用が強くなりすぎる。これにより、潤滑油の流れ方向と異なる部位に位置する周辺部品に潤滑油が充分に行き渡らず、潤滑不足に陥る可能性がある。
この円すいころ軸受1におけるポンプ作用を適度に抑制することにより、その軸受1の周辺に配置された部品の潤滑不足の問題を解消するため、図3(a)(b)に示す構造の円すいころ軸受装置がある。この円すいころ軸受装置は、軸受1の外輪2の小径側端面2bに、小径側から大径側へ流れる潤滑油の流量を調整するプレート6を装着した構造を具備している。このプレート6により、内輪3の小径側から大径側へ向かって潤滑油が流入することを抑制するようにしている。
しかしながら、プレート6の内径と、内輪3に内挿された軸7の外径との間で油流路となる隙間8の調整を行っているにもかかわらず、プレート6の外径と、外輪2が取り付けられたハウジング9の内径に嵌め合いガタ10があるために形成される隙間8を高い精度で調整することが困難である(図4参照)。そのため、軸受部分にある潤滑油の絶対量が少ない場合には、軸受1の必要潤滑量を確保しつつ、ポンプ作用を抑制することが困難であった。
この軸受1のポンプ作用による周辺部品への油量不足を解決する手段として、本出願人は、内輪3の小径側鍔部3bと保持器5の小径側端部5bとの間に、小径側から大径側へ流れる潤滑油の流量を調整する間隙部を設けた円すいころ軸受を先に提案している(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−220647号公報
ところで、前述の円すいころ軸受(特許文献1参照)では、内輪3の小径側鍔部3bと保持器5の小径側端部5bとの間に、小径側から大径側へ流れる潤滑油の流量を調整する間隙部を設けた構造を具備する。
しかしながら、内輪3の小径側鍔部3bと保持器5の小径側端部5bとの間に形成された間隙部では、微妙な油流量を調整することが困難であるため、軸受部分にある潤滑油の絶対量が少ない場合には、軸受1の必要潤滑量を確保しつつ、ポンプ作用を抑制することが困難であった。
また、前述の円すいころ軸受1では、外輪2の大径側端部と内輪3の大径側鍔部3cとの間に、小径側から大径側へ流れる潤滑油の流量を調整するシール部材を配設した構造も可能としている。しかしながら、このようなシール部材を取り付けた場合には、潤滑油が軸受1の内部に確保されるが、軸受内部での潤滑油の通過がほとんどないため、軸受部分にある潤滑油の絶対量が少ない場合には、軸受温度が異常に高くなってしまう可能性がある。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、軸受部分にある潤滑油の絶対量の多少にかかわらず、軸受とその周辺部品へ潤滑油を適度に配分することにより、軸受の潤滑に必要な最低油量を確保しつつ、周辺部品への油量不足も防止し得る円すいころ軸受装置を提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、円すい状の軌道面を有する外輪と、円すい状の軌道面を有し、この軌道面の小径側に小鍔部、大径側に大鍔部を有する内輪と、外輪の軌道面と内輪の軌道面との間に転動自在に配された複数の円すいころと、円すいころを円周所定間隔に保持する保持器とを備え、前記外輪の小径側端面に、小径側から大径側へ流れる潤滑油の流量を調整するプレートを装着した円すいころ軸受装置において、前記プレートに、油面高さによって軸受側へ流入可能な油量を変化させるための通油孔を設けたことを特徴とする。
前述の構成における通油孔は、油面高さが高くなるほど、通過可能な油量が増加するように設けられた構造が望ましい。その構造としては、プレートの上下方向に複数個の通油孔を配設し、その上下方向に位置する通油孔のうち、上側に位置する通油孔の開孔径を下側に位置する通油孔よりも大きくすることが可能である。なお、これ以外の構造としては、上下方向に位置する通油孔のうち、上側に位置する通油孔の数を下側に位置する通油孔よりも多くすることも可能である。
本発明に係る円すいころ軸受装置では、油面高さによって軸受側へ流入可能な油量を変化させるための通油孔をプレートに設けたことにより、油面高さによって軸受側へ流入する油量をプレートの通油孔で調整することができるので、軸受部分にある潤滑油の絶対量の多少にかかわらず、軸受とその周辺部品へ潤滑油を適度に配分することが容易となる。
本発明によれば、油面高さによって軸受側へ流入可能な油量を変化させるための通油孔をプレートに設けたことにより、油面高さによって軸受側へ流入する油量をプレートの通油孔で調整することができるので、軸受部分にある潤滑油の絶対量の多少にかかわらず、軸受とその周辺部品へ潤滑油を適度に配分することができるので、軸受の潤滑に必要な最低油量を確保しつつ、周辺部品への油量不足も防止することができる。
図1(a)(b)は本発明に係る円すいころ軸受装置の実施形態を示す。同図に示す円すいころ軸受1は、円すい状の軌道面2aを有する外輪2と、円すい状の軌道面3aを有し、この軌道面3aの小径側に小鍔部3b、大径側に大鍔部3cを有する内輪3と、外輪2の軌道面2aと内輪3の軌道面3aとの間に転動自在に配された複数の円すいころ4と、円すいころ4を円周所定間隔に保持する保持器5とを備えている。この円すいころ軸受1の外輪2の小径側端面2bに、小径側から大径側へ流れる潤滑油の流量を調整するプレート16を装着することにより円すいころ軸受装置を構成し、円すいころ軸受1の内輪3に軸7が同軸的に挿着され、外輪2がハウジング(図示せず)の内径に取り付けられることにより、例えば自動車のFFトランスミッションのデフサイド部に組み付けられる。
デフサイド部の内部において潤滑油による油浴でもって潤滑されている円すいころ軸受装置は、その油面高さによって軸受側へ流入可能な油量を変化させるための通油孔21,22をプレート16に設けた構造を具備する。その通油孔21,22は、油面高さが高くなるほど、通過可能な油量が増加するように設けられた構造とし、例えば図1(a)に示すようにプレート16の上下方向に複数個の通油孔21,22を配設し、その上下方向に位置する通油孔21,22のうち、上側に位置する通油孔21の開孔径を下側に位置する通油孔22よりも大きくしている。
なお、図示では、開孔径が異なる二つの通油孔21,22を上下方向に配設し、それら二つの通油孔21,22を左右方向にそれぞれ設けた構成としているが、これ以外の構造としては、上下方向に位置する通油孔のうち、上側に位置する通油孔の数を下側に位置する通油孔よりも多くすることも可能である。つまり、開孔径が同じ複数個の通油孔を上下方向に配設し、上側に位置する通油孔の数を下側に位置する通油孔よりも多くした構成としてもよい。
また、前述した通油孔21,22は、油面高さが高くなるほど、通過可能な油量が増加するように設けられた構造であれば、その個数は一個でもよく、形状も円形以外に楕円や角形であってもよい。
前述のような構成からなる円すいころ軸受装置では、油面高さによって軸受側へ流入可能な油量を変化させるための通油孔21,22をプレート16に設けたことにより、油面高さによって軸受側へ流入する油量をプレート16の通油孔21,22で調整することができるので、軸受部分にある潤滑油の絶対量の多少にかかわらず、軸受1とその周辺部品へ潤滑油を適度に配分することが容易となる。
つまり、軸受部分にある潤滑油の油面高さが低い場合には、周辺部品へ潤滑油が流入しにくいため、プレート16の内径と軸7の外径間に形成された隙間18からのみ軸受側へ潤滑油が流入し、周辺部品へ潤滑油が流入し易いようになっているため、周辺部品と軸受1へ適度に潤滑油が配分される。なお、プレート16の内径と軸7の外径間に形成された隙間18は、油面高さが高くなるのを早めるために従来よりも狭く設定され〔図3(a)参照〕、流入油量を制限している。
一方、軸受部分にある潤滑油の油面高さが高くなると、周辺部品への潤滑油が流入し易いため、プレート16に設けられた通油孔21,22からも軸受側へ潤滑油が流入するようになる。この時、プレート16の上下方向に配設された複数個の通油孔21,22のうち、上側に位置する通油孔21の開孔径を下側に位置する通油孔22よりも大きくして、油面高さが高くなるほど、通過可能な油量が増加するようにしていることから、周辺部品と軸受1へ適度に潤滑油が配分される。
(a)は本発明に係る円すいころ軸受装置の実施形態を示す正面図、(b)は(a)の断面図である。 一般的な円すいころ軸受の一例を示す断面図である。 (a)は円すいころ軸受にプレートを装着した円すいころ軸受装置の従来例を示す正面図、(b)は(a)の断面図である。 図3の円すいころ軸受をハウジングに組み込んだ状態を示す部分断面図である。
符号の説明
1 円すいころ軸受
2 外輪
2a 軌道面
3 内輪
3a 軌道面
3b 小鍔部
3c 大鍔部
4 円すいころ
5 保持器
16 プレート
21,22 通油孔

Claims (4)

  1. 円すい状の軌道面を有する外輪と、円すい状の軌道面を有し、この軌道面の小径側に小鍔部、大径側に大鍔部を有する内輪と、外輪の軌道面と内輪の軌道面との間に転動自在に配された複数の円すいころと、円すいころを円周所定間隔に保持する保持器とを備え、前記外輪の小径側端面に、小径側から大径側へ流れる潤滑油の流量を調整するプレートを装着した円すいころ軸受装置において、
    前記プレートに、油面高さによって軸受側へ流入可能な油量を変化させるための通油孔を設けたことを特徴とする円すいころ軸受装置。
  2. 前記通油孔は、油面高さが高くなるほど、通過可能な油量が増加するように設けられている請求項1に記載の円すいころ軸受装置。
  3. 前記プレートの上下方向に複数個の通油孔を配設し、その上下方向に位置する通油孔のうち、上側に位置する通油孔の開孔径を下側に位置する通油孔よりも大きくした請求項2に記載の円すいころ軸受装置。
  4. 前記プレートの上下方向に複数個の通油孔を配設し、その上下方向に位置する通油孔のうち、上側に位置する通油孔の数を下側に位置する通油孔よりも多くした請求項2又は3に記載の円すいころ軸受装置。
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