JP2005290653A - ブランケット - Google Patents

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谷口朋子
Michiko Shino
篠身知子
Yoko Okuda
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    • A47D13/02Baby-carriers; Carry-cots
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Abstract

【課題】 簡易な構造でありながら種々の用途に適用可能な防寒用のブランケットを提供する。
【解決手段】 展開時に略方形をなす形状で形成されたブランケット本体1を備え、止め部材3,4により、少なくとも、両足をまとめて包み込み可能な折り曲げ状態と、両足を個別に二股状態で包み込み可能な折り曲げ状態とを維持可能な構造となっている。一方の止め部材3を用いて、両足をまとめて包み可能な折り曲げ状態で使用すれば、だっこ(おんぶ)紐、ベビーカー又はチャイルドシートにおいて、胴部から足下までを確実に被覆でき、防寒性に優れている。他方の止め部材4を用いて、両足を個別に二股状態で包み込み可能な折り曲げ状態で使用することにより、各足をそれぞれ被覆できるため、両足を開いて乗せる自転車同乗器でも十分な防寒性を発揮できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、人体保持具に保持された人を覆うためのブランケットに関し、特に、だっこ(おんぶ)紐、ベビーカー、自動車用のチャイルドシート、自転車同乗器に保持された乳幼児などの子供を覆い、外出時における防寒、防風、防水(雨)用などとして使用されるブランケットに関する。
特許文献1には、ベビーカーに子供を乗せた際の防寒具、だっこ紐、敷物を兼用可能なおくるみが提案されている。特許文献2には、ベビーカー用の防寒具及び敷物のほか、だっこ(おんぶ)用のブランケットとして使用できるものが開示されている。特許文献3には、周縁にファスナーを設け、2つ折りにして子供を包み、ベビーカーやチャイルドシート用の膝掛けのほか、おくるみとしても使用できる幼児用膝掛けが開示されている。さらに、特許文献4には、股部を備えたオーバーオール型のおくるみが開示されている。
特開2004−3066号公報 特開平10−313987号公報 実用新案登録第3083578号公報 特開2002−201503号公報
特許文献1に記載されたものは、子供の胴部を包み込む幅広の布部分と、足を包むための幅の狭い布部分とを備えた形状を有し、だっこ紐代わりに使用することを目的としているため、極めて複雑な形状であり、製造コストの点で問題がある。また、ベビーカー用の防寒具として使用する場合、あるいはだっこ紐として使用する場合のいずれにおいても、足を覆う部分の幅が狭いため、脇が開いてしまい、防寒性の点で課題がある。一方、特許文献2には、展開状態で略方形のブランケット(ねんねこ)であるため、形状はシンプルであり、頭部を覆うフードを形作るためのホックも設けられているが、おんぶしたりする際に、足下を包み込む工夫がなされてない。また、特許文献2のものは、ベビーカーでの使用時、だっこでの使用時のいずれの場合も、単に、子供の一方側(腹・胸側又は背中側)から覆うだけで、ずれ落ち対策が施されていないと共に、自転車同乗器など、両足を開いて乗せる必要のある乗物では、足のほとんどの部分がこのブランケットから露出し、十分な防寒機能を果たすことができない。
特許文献3では、二つ折りにして子供の胴部と足をほぼ完全に包むものであるため、ベビーカー用としては防寒性に優れている。しかしながら、胴部と足を完全に包み込んでベビーカーに乗せたりすることは極めて面倒である。また、両足を広げることができないため、両足を開いて乗せる自転車同乗器での使用は不可能であり、ベビーカーやチャイルドシートといった用途に限定される。一方、特許文献4では、股部を備えているため、自転車同乗器での使用も可能であるが、形状が複雑であるため、製造コストが高くなる。また、オーバーオール型であり、いわば、洋服を重ね着させるようなものであるため、天候が変化し、寒さが和らいで不必要になった場合などにおける着せ替えが面倒である。
一方、子供の外出時の乗物(人体保持具)としては、乳児期から幼児期へと成長するに従って、だっこ(おんぶ)紐、ベビーカー、チャイルドシート、自転車同乗器といったように変化する。しかるに、特許文献1〜4に開示された防寒具は、これらの全ての用途に適用することはできず、これらの防寒具を複数種類準備し、用途に応じて使い分けなければならない。しかも、外出時の乗物(人体保持具)が上記のように変化するだけでなく、子供の成長に応じてこれらの防寒具のサイズも変更する必要があるが、特許文献1〜4に開示されたものはいずれも使用サイズが一定であり、人体保持具の種類だけでなく、成長に合わせた買い替えも必要となる。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、だっこ(おんぶ)紐、ベビーカー、チャイルドシート、自転車同乗器というように外出時等において子供を保持する人体保持具の種類が変わっても、必要な防寒性(防水性、防風性も含む)を発揮できるように使用時の形状変更が容易に可能であると共に、極めてシンプルな構造で低コストで製造可能な防寒用のブランケットを提供することを課題とする。また、本発明は、これに加え、いずれの使用態様でもずれ落ちにくいブランケットを提供することを課題とする。さらに、本発明では、子供の成長に応じて使用時のサイズ変更が可能なブランケットを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明では、人体保持具に保持された人を少なくとも一方側から覆うブランケットであって、
展開時に略方形をなす形状で形成されたブランケット本体と、
前記ブランケット本体に設けられ、ブランケット本体の適宜位置から折り曲げた際に、その折り曲げ状態を維持する止め部材とを備え、
前記止め部材が、少なくとも、ブランケット本体を折り曲げた際に両足をまとめて包み込み可能な折り曲げ状態と、ブランケット本体を折り曲げた際に両足を個別に二股状態で包み込み可能な折り曲げ状態とを維持可能な位置に設けられ、少なくとも前記2種類の折り曲げ状態を、使用目的に応じて使い分け可能であることを特徴とするブランケットを提供する。
請求項2記載の発明では、前記止め部材は、係止部材と被係止部材とを備えて構成され、いずれか少なくとも一方が各折り曲げ状態に対応して複数箇所に設けられ、各折り曲げ状態毎に、折り曲げ部の折り曲げ幅を調整可能であることを特徴とする請求項1記載のブランケットを提供する。
請求項3記載の発明では、前記両足をまとめて包み込み可能な折り曲げ状態を形成する止め部材が、展開時に略方形のブランケット本体の任意の端縁側に設けられ、該止め部材を形成する係止部材と被係止部材のいずれか一方が、該端縁に沿って設けられ、他方が、該端縁から所定長さ反対側の端縁に寄った位置に対応して設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のブランケットを提供する。
請求項4記載の発明では、前記両足を個別に二股状態で包み込み可能な折り曲げ状態を形成する止め部材は、該止め部材を形成する係止部材と被係止部材のいずれか一方が、展開時に略方形のブランケット本体の任意の端縁側において、各端部からそれぞれ該端縁に沿って所定長さ中央側に寄った位置に2カ所設けられ、他方が、該端縁に隣接する2つの端縁の一端からそれぞれの端縁に沿って所定長さ中央側に寄った位置に設けられており、
前記任意の端縁側に2カ所に設けられた係止部材と被係止部材のうちの一方と、隣接する2つの端縁側にそれぞれ設けた他方とを、隣接するもの同士で互いに係合させることにより二股の折り曲げ状態を形成可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のブランケットを提供する。
請求項5記載の発明では、各折り曲げ状態毎に、使用する前記止め部材を区別する識別手段が施されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に2記載のブランケットを提供する。
請求項6記載の発明では、前記ブランケット本体の使用時における上部付近に、前記人体保持具の任意部位に係合可能なずれ落ち防止部材を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載のブランケットを提供する。
請求項7記載の発明では、前記ずれ落ち防止部材は、ブランケット本体に着脱可能に設けられていると共に、その取り付け位置を調整可能であることを特徴とする請求項6記載のブランケットを提供する。
請求項8記載の発明では、前記人体保持具が、だっこ紐、ベビーカー、自動車用のチャイルドシート、子供用の自転車同乗器のいずれかである場合に、それぞれの保持態様に合わせて前記両足をまとめて包み込み可能な折り曲げ状態と前記両足を個別に二股状態で包み込み可能な折り曲げ状態とに使い分けすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1に記載のブランケットを提供する。
請求項9記載の発明では、前記人体保持具が、だっこ紐、ベビーカー、自動車用のチャイルドシートのいずれかである場合に、前記両足をまとめて包み込み可能な折り曲げ状態で使用され、前記人体保持具が、子供用の自転車同乗器である場合に、前記両足を個別に二股状態で包み込み可能な折り曲げ状態で使用されることを特徴とする請求項8記載のブランケットを提供する。
請求項10記載の発明では、さらに、前記ブランケット本体は、該ブランケット本体を折り畳んで携行する際の携行用持ち手を着脱可能な取り付け部を備えており、使用時に該携行用持ち手を取り付けることにより、該携行用持ち手を玩具支持具として利用可能であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載のブランケットを提供する。
本発明のブランケットは、展開時に略方形をなす形状で形成されたブランケット本体を備え、止め部材により、少なくとも、両足をまとめて包み込み可能な折り曲げ状態と、両足を個別に二股状態で包み込み可能な折り曲げ状態とを維持可能な構造となっている。従って、両足をまとめて包み可能な折り曲げ状態で使用すれば、だっこ(おんぶ)紐、ベビーカー又はチャイルドシートにおいて、胴部から足下までを確実に被覆でき、防寒性に優れている。また、両足を個別に二股状態で包み込み可能な折り曲げ状態で使用することにより、各足をそれぞれ被覆できるため、両足を開いて乗せる自転車同乗器でも十分な防寒性を発揮できる。すなわち、本発明によれば、このように姿勢が異なっても、それぞれに対応して十分な防寒性を機能させることができる。しかも、ブランケット本体の形状は、略方形であり、これに止め部材が設けられているだけの簡易な構成であるため、製造コストも低い。
また、ずれ落ち防止部材を備えた構造とすることにより、かかるずれ落ち防止部材を人体保持具の任意の部位に係合させるだけでずれ落ちを防止でき、防寒性が損なわれることを低減できる。
また、止め部材を構成する係止部材と被係止部材のいずれか少なくとも一方を複数設け、係止する位置を変えることにより、折り曲げ幅を変更可能な構成としたり、ずれ落ち防止部材のブランケット本体への取り付け位置を変更可能な構成としたりすることにより、子供の成長に応じて実質的に使用サイズを変更でき、防寒用のブランケットを必要とする成長期間中、長期に亘り1枚のブランケットで対応でき、経済的負担が少なくて済む。
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を更に詳しく説明する。図1は本実施形態に係るブランケットの展開状態の平面図であり、図2は斜視図である。これらの図に示したように、本実施形態のブランケットは、ブランケット本体1、ずれ落ち防止部材2、止め部材3,4、携行用持ち手5等を備えて構成される。
ブランケット本体1は、展開状態で略方形をなす形状で形成され、人体保持具に保持されている人(子供)を少なくとも一方側から覆うように使用される。少なくとも一方側とは、人体保持具に保持されている人(子供)の状態に応じ、腹・胸側又は背中側のいずれかから覆うことができると共に、他方側まで覆う場合も含む意味である。大きさとしては、人体保持具に保持されている人(子供)の少なくとも腹部を覆うことができ、好ましくは子供の首辺りまで覆うことができる一方で、だっこ(おんぶ)紐、ベビーカー又はチャイルドシートにおいて使用する場合には、足裏まで包み込むことができ、自転車同乗器のように二股状態で使用する場合には、少なくとも脛付近あるいはくるぶし付近まで覆うことができる大きさを備えていることが好ましい。乳児から幼児までできるだけ長く本実施形態のブランケットを使用でき、かつ、上記要件を満たすブランケット本体1の大きさとしては、縦80〜120cmの範囲、横55〜85cmの範囲の略長方形であることが好ましい。より好ましくは、縦90〜110cmの範囲、横65〜75cmの範囲であり、最も好ましくは、縦100cm、横70cmである。
ブランケット本体1の素材は、防寒性、防水性、防風性を備えるものであれば何であっても良いが、例えば、裏地として防寒性に優れるフリース等を用い、表地として防水加工を施した布地(防水性ナイロンなど)を用いた構成とすることができる。
ずれ落ち防止部材2は、先端にクリップを備えた紐部材からなり、使用状態でブランケット本体1の上部付近に位置する各側縁に一端が着脱可能に設けられる。例えば、ずれ落ち防止部材2を構成する紐部材の基端部に、嵌合部材としてスナップボタンの凹ボタン(クリップ取付スナップ凹)2aを取り付け、ブランケット本体1の各側縁に被嵌合部材としてスナップボタンの凸ボタン(クリップ取付スナップ凸)2bを設け、両者を嵌合させることで、ずれ落ち防止部材2を着脱可能に取り付けることができる。被嵌合部材としてのクリップ取付スナップ凸2bの取付位置は、例えば、使用状態での上端縁1dから各側縁1e,1fに沿って10〜20cm程度、好ましくは15cm前後、中央側に寄った位置に取り付けられる。ずれ落ち防止部材2の先端クリップを人体保持具に係合させた際、例えば、だっこ紐に係合させた際に、ブランケット本体1において該ずれ落ち防止部材2が連結された位置から上部の10〜20cm程度の範囲を折り曲げて使用することにより、クッション性、保温性を高めることができる。
ずれ落ち防止部材2をブランケット本体1に取り付けるための被嵌合部材としては、上記クリップ取付スナップ凸2bのほかに、該クリップ取付スナップ2bに対して各側縁に沿って所定間隔(例えば、5〜10cm)離間した位置に、調整用クリップ取付スナップ凸2b’を設けることが好ましい。図1においては、上記クリップ取付スナップ凸2bよりも中央側に寄った位置に調整用クリップ取付スナップ凸2b’を各側縁1e,1fに一つずつ設けているが、複数個ずつであってもよいし、上記クリップ取付スナップ凸2bよりも上部側に寄った位置に設けてもよい。調整用クリップ取付スナップ凸2b’を設けることにより、ずれ落ち防止部材2の取付可能位置が各側縁1e,1f毎に少なくとも2カ所になるため、用途に合わせてずれ落ち防止部材2の取付位置を調整できると共に、子供の成長に合わせて調整することもでき、本実施形態のブランケットの長期に亘る使用を可能にする。
止め部材3,4は、いずれも係止部材と被係止部材との組み合わせからなり、ブランケット本体1を、子供の両足をまとめて包み込み可能な折り曲げ状態と、両足を個別に二股状態で包み込み可能な折り曲げ状態との2種類の形態を形成する機能を果たす。本実施形態においては、一方の止め部材3が前者の状態を、他方の止め部材4が後者の状態を形成するために使用される。
一方の止め部材3は、上記したずれ落ち防止部材2が取り付けられる上部と反対側の端縁1g(使用時に下部となる)側に設けられ、係止部材としてのスナップボタンの凹ボタン(スナップ凹)3aが、該端縁から反対側の端縁に向かって所定長さ(例えば、30〜40cm程度)寄った位置に、幅方向に等間隔で3カ所(各側縁1e,1f付近と中央付近)に設けられている。同様に、被係止部材としてのスナップボタンの凸ボタン(スナップ凸)3bが、該端縁1gに沿って幅方向に等間隔で3カ所に設けられている。従って、スナップ凹3aとスナップ凸3bとの中途で二つ折りにし、両者を嵌合させることにより、当該部分が袋状となる。この袋状となった部分に、子供の両足を挿入させることで、両足が足裏も含めて被覆される。
他方の止め部材4は、本実施形態においては、ブランケット本体1の長手方向に沿った一の端縁1fにおいて、各端部からそれぞれ該端縁1fに沿って所定長さ(例えば、20〜30cm程度)中央側に寄った位置に互いに所定間隔をおいて2カ所に設けた被係止部材を構成するスナップボタンの凸ボタン(スナップ凸)4bと、該端縁1fに隣接する2つの端縁1d,1gの一端からそれぞれの端縁1d,1gに沿って所定長さ(例えば、20〜30cm程度)中央側に寄った位置に設けた係止部材を構成するスナップボタンの凹ボタン(スナップ凹)4aとの組み合わせから構成される。そして、例えば、図2において左側に位置する隣接する一方のスナップ凸4bとスナップ凹4a同士、図2において右側に位置する隣接する他方のスナップ凸4bとスナップ凹4a同士をそれぞれ嵌合させることにより、図3(b)に示したように、それぞれに足を挿通可能な被覆部が2つ形成され、二股状態となる。
ここで、子供の両足をまとめて包み込み可能な折り曲げ状態を形成するための一方の止め部材3を構成する各スナップ凹,凸3a,3bと、両足を個別に二股状態で包み込み可能な折り曲げ状態を形成するための他方の止め部材4を構成する各スナップ凹,凸4a,4bとは、使用すべき止め部材3,4の混同を防止し、用途に応じて速やかに選択できるようにするため、互いに色分けしておくことが好ましい。なお、この色分けは、使用すべき止め部材3,4の識別を果たすためであり、識別手段はこれに限定されるものではなく、例えば、止め部材3,4を構成するボタンの種類や大きさを変えたりする手段等を採用することもできる。
また、一方の止め部材3を構成する各スナップ凹,凸3a,3bと他方の止め部材4を構成する各スナップ凹,凸4a,4bとは、図においては、いずれも特定の位置に設けられているのみであるが、例えば、スナップ凹3a,4a、スナップ凸3b,4bのいずれか少なくとも一方を、位置を異ならせて複数設けることもできる。これにより、一方の止め部材3を使用して袋状の被覆部を形成する場合の該被覆部の大きさあるいは形成位置を変更でき、また、他方の止め部材を使用して各足を挿通可能な2つの被覆部を形成する場合の該被覆部の大きさあるいは形成位置を変更でき、子供の成長に合わせて調整することが可能となる。
携行用持ち手5の取付位置は任意であり、ブランケット本体1を適宜に折り畳んだ際に握りやすい位置に取り付ければよい。本実施形態におていは、ブランケット本体1の表面(ブランケット表1a)の中央から上下にそれぞれ15cm程度離間させて一対の帯状ないしはひも状のものを取り付けている。また、各持ち手5の各端部間の間隔は約10cm程度としている。これにより、図6に示したように、例えば、1/24に折り畳むと、コンパクトな状態で容易に持ち運ぶことが可能となる。各持ち手5をブランケット本体1に着脱可能に取り付ける手段は限定されるものではないが、本実施形態では、各持ち手5にスナップボタンの凹ボタン(持ち手取付スナップ凹)5aを配置し、これに嵌合する取り付け部となる凸ボタン(持ち手取付スナップ凸)5dをブランケット表1aに配置して、ブランケット本体1に取付可能にしている。なお、取り付け部となる持ち手取付スナップ凸5dは、上記止め部材3,4との混同を防止するため、着色などの識別手段を施すことが好ましい。
また、一対の持ち手5,5を互いに接続可能にしておくことで持ちやすくなることから、適宜の接続手段を用いて両者を接続可能にしておくことが好ましい。本実施形態では、上記と同様にスナップボタンを用い、一方の持ち手5に凹ボタン(持ち手合わせスナップ凹)5cを配置し、他方の持ち手5に凸ボタン(持ち手合わせスナップ凸)5dを配置している。
本実施形態のブランケットは次のように使用する。
まず、だっこ(おんぶ)紐6を使用して子供を保持している場合は、子供の背中側から覆い、図4(a)に示したように、一方の止め部材3を構成するスナップ凸3bとスナップ凹3aとの中途で折り曲げ、該スナップ凸3bとスナップ凹3aとを係合させて図3(a)に示したように袋状に形成する。子供の両足をこの袋状に形成した折り曲げ部分に挿入して保護する。また、ずれ落ち防止部材2を、ブランケット本体1に設けたクリップ取付スナップ凸2b又は調整用クリップ取付スナップ凸2b’に連結し、先端のクリップをだっこ紐6に連結する。この際、ずれ落ち防止部材2を取り付けるクリップ取付スナップ2b,2b’を選択することにより、子供の体格に合わせて調整することができる。なお、ずれ落ち防止部材2を取り付けた位置よりも上の部分は、ブランケット裏1b側へ折り返しておく。
ベビーカー7や自動車のチャイルドシート8に子供を乗せる場合も、基本的には、上記と同様であり、子供の腹・胸側から覆って、一方の止め部材3を用いて袋状の折り曲げ部分を形成し、子供の両足を当該部分に挿入させて保護すると共に、ずれ落ち防止部材2をベビーカー7やチャイルドシート8の適宜部位に連結して使用する(図4(b)及び図5(a)参照)。
一方、子供を自転車同乗器9に乗せる場合には、図5(b)に示したように、子供の腹・胸側から覆って、他方の止め部材4を利用する。自転車同乗器9に子供を乗せた場合には、両足が開いた状態になるため、上記のような一方の止め部材3を使用して袋状の折り曲げ状態を形成したのでは、乗せることができない。そこで、自転車同乗器9に乗っている子供の各足を個別に包み込むようにして、他方の止め部材4を構成する隣接する他方のスナップ凸4bとスナップ凹4a同士を図3(b)に示したようにそれぞれ係合させる。これにより、二股の2つの袋状の被覆部が個別に形成されることになり、各足を確実に包み込むことができる。止め部材4を使用して二股の折り曲げ状態とする場合、止め部材3を使用する際と上下方向が異なり、長手方向が横になる。このため、上記したずれ落ち防止部材2を使用することはできない。しかしながら、長手方向が横になるため、子供と自転車同乗器9との間に余剰部分を挟み込むことでずれ落ちを防止できる。もちろん、例えば端縁1d,1gにも上記と同様のずれ落ち防止部材を取り付け可能とし、自転車同乗器9の任意部位にかかるずれ落ち防止部材を連結する構造とすることもできる。
なお、上記した携行用持ち手5は、ベビーカー7や自転車同乗器9等においてブランケットを使用している場合にはブランケット本体1に取り付けている必要はないが、取り付けておくことにより、該携行用持ち手5にマスコット人形やおもちゃなどの種々の玩具を支持させることもでき、該携行用持ち手5を玩具支持具として利用することも可能である。
以上のように、本実施形態によれば、略方形の一枚のブランケットでありながら、各止め材3,4の配設位置を特定の位置とすることにより、両足をまとめて包み込むことができる袋状の折り曲げ状態と、各足を個別に保護できる二股の折り曲げ状態とに容易に変形することができる。また、ずれ落ち防止部材2や各止め部材3,4の固定位置を調整できる構成とすることにより、子供の体格に合った使用が可能となる。従って、子供の外出に利用する種々の人体保持具に利用可能で、適用範囲が広いと共に、長期に亘り使用することができる。
なお、上記説明においては、各止め部材3,4、ずれ落ち防止部材2のブランケット本体1への取付手段、携行用持ち手5のブランケット本体1への取付手段として、スナップボタンを利用しているが、嵌合接続時において簡単に外れてしまうものでなければ、他のボタンやホックなどを利用できることはもちろんである。また、ボタン程度の大きさに形成された面ファスナーを用いることもできる。また、上記実施形態では、自転車同乗器に乗せる場合に、二股の折り曲げ状態としている。自転車同乗器の場合には、二股の折り曲げ状態とする必要があることはもちろんであるが、ベビーカーなどに乗せる場合にも、必要に応じてかかる二股の折り曲げ状態で使用することも可能である。さらに、上記した説明では、だっこ(おんぶ)紐、ベビーカー、チャイルドシート、自転車同乗器に本発明のブランケットを利用する場合について説明している。通常、乳児期から幼児期までの子供用の外出時の乗物としては多くの場合これらに限定されるため、これらの用途に適用できれば十分であるが、これら以外の人体保持具、例えば、車いすなどに保持された人(特に、子供)に適用することも可能である。
また、本発明のブランケットは、止め部材3,4を使用せず、折り曲げない状態においては単なる方形状をなしている。従って、膝掛け、おむつ替え時の敷物、あるいは睡眠時の毛布などとして使用することももちろん可能である。
本発明の一の実施形態に係るブランケットの平面図である。 上記実施形態に係るブランケットの分解斜視図である。 (a)は、上記実施形態に係るブランケットにおいて、一方の止め部材を利用して一方の折り曲げ状態とする手段を説明するための図であり、(b)は、他方の止め部材を利用して他方の折り曲げ状態とする手段を説明するための図である。 (a)は、だっこ紐に上記実施形態のブランケットを使用した状態を示す図であり、(b)は、ベビーカーに上記実施形態のブランケットを使用した状態を示す図である。 (a)は、自動車用のチャイルドシートに上記実施形態のブランケットを使用した状態を示す図であり、(b)は、自転車同乗器に上記実施形態のブランケットを使用した状態を示す図である。 上記実施形態のブランケットを折り畳んで持ち運ぶ状態を示す図である。
符号の説明
1 ブランケット本体
2 ずれ落ち防止部材
3,4 止め部材
5 携行用持ち手

Claims (10)

  1. 人体保持具に保持された人を少なくとも一方側から覆うブランケットであって、
    展開時に略方形をなす形状で形成されたブランケット本体と、
    前記ブランケット本体に設けられ、ブランケット本体の適宜位置から折り曲げた際に、その折り曲げ状態を維持する止め部材とを備え、
    前記止め部材が、少なくとも、ブランケット本体を折り曲げた際に両足をまとめて包み込み可能な折り曲げ状態と、ブランケット本体を折り曲げた際に両足を個別に二股状態で包み込み可能な折り曲げ状態とを維持可能な位置に設けられ、少なくとも前記2種類の折り曲げ状態を、使用目的に応じて使い分け可能であることを特徴とするブランケット。
  2. 前記止め部材は、係止部材と被係止部材とを備えて構成され、いずれか少なくとも一方が各折り曲げ状態に対応して複数箇所に設けられ、各折り曲げ状態毎に、折り曲げ部の折り曲げ幅を調整可能であることを特徴とする請求項1記載のブランケット。
  3. 前記両足をまとめて包み込み可能な折り曲げ状態を形成する止め部材が、展開時に略方形のブランケット本体の任意の端縁側に設けられ、該止め部材を形成する係止部材と被係止部材のいずれか一方が、該端縁に沿って設けられ、他方が、該端縁から所定長さ反対側の端縁に寄った位置に対応して設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のブランケット。
  4. 前記両足を個別に二股状態で包み込み可能な折り曲げ状態を形成する止め部材は、該止め部材を形成する係止部材と被係止部材のいずれか一方が、展開時に略方形のブランケット本体の任意の端縁側において、各端部からそれぞれ該端縁に沿って所定長さ中央側に寄った位置に2カ所設けられ、他方が、該端縁に隣接する2つの端縁の一端からそれぞれの端縁に沿って所定長さ中央側に寄った位置に設けられており、
    前記任意の端縁側に2カ所に設けられた係止部材と被係止部材のうちの一方と、隣接する2つの端縁側にそれぞれ設けた他方とを、隣接するもの同士で互いに係合させることにより二股の折り曲げ状態を形成可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のブランケット。
  5. 各折り曲げ状態毎に、使用する前記止め部材を区別する識別手段が施されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に2記載のブランケット。
  6. 前記ブランケット本体の使用時における上部付近に、前記人体保持具の任意部位に係合可能なずれ落ち防止部材を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載のブランケット。
  7. 前記ずれ落ち防止部材は、ブランケット本体に着脱可能に設けられていると共に、その取り付け位置を調整可能であることを特徴とする請求項6記載のブランケット。
  8. 前記人体保持具が、だっこ紐、ベビーカー、自動車用のチャイルドシート、子供用の自転車同乗器のいずれかである場合に、それぞれの保持態様に合わせて前記両足をまとめて包み込み可能な折り曲げ状態と前記両足を個別に二股状態で包み込み可能な折り曲げ状態とに使い分けすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1に記載のブランケット。
  9. 前記人体保持具が、だっこ紐、ベビーカー、自動車用のチャイルドシートのいずれかである場合に、前記両足をまとめて包み込み可能な折り曲げ状態で使用され、前記人体保持具が、子供用の自転車同乗器である場合に、前記両足を個別に二股状態で包み込み可能な折り曲げ状態で使用されることを特徴とする請求項8記載のブランケット。
  10. さらに、前記ブランケット本体は、該ブランケット本体を折り畳んで携行する際の携行用持ち手を着脱可能な取り付け部を備えており、使用時に該携行用持ち手を取り付けることにより、該携行用持ち手を玩具支持具として利用可能であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載のブランケット。
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