JP2005290362A - インクジェットインクのための放射線硬化性水性バインダー - Google Patents
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Abstract
【課題】放射線硬化性インクジェットインク組成物の成分において粘度の増大を回避でき、しかも良好な噴射性を有する放射線硬化ポリマ−バインダ−組成物を提供する。
【解決手段】放射線硬化性インクジェットインク組成物中に処方するための放射線硬化性ポリマ−バインダ−組成物であって、ポリマ−バインダ−組成物が水中メディア中に分散性であり、周囲条件で非反応性であり、化学線への暴露により反応開始することができ、かつ15,000ダルトンより大きい平均分子量を有する、放射線硬化性ポリマ−バインダ−組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、放射線硬化性インクジェットインク組成物の成分として使用される放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物に関する。本発明はさらに、液体メディア、着色剤および1以上の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を含む放射線硬化性インクジェットインク組成物に関する。
インクジェット印刷は、インクジェットインク組成物を基体、たとえば紙、織物、ビニル、皮革、セラミック、ポリエステル、またはプラスチックに適用して基体上に画像を形成するための十分に確立された技術である。インクジェット印刷では、そこからインクジェットインク組成物が発射され若しくは「噴射」されるインクジェットプリンターの機能部品と、インクジェットインク組成物が堆積する基体との間に物理的接触がないことが必要である。
一般に、インクジェットインク組成物は、少なくとも1種の液体成分と、該液体成分中に可溶性(染料)または不溶性(顔料もしくは染料)でありうる少なくとも1種の着色剤を含む、混合物、分散液、溶液または懸濁液である。実際、インクジェットインク組成物の微小液滴は周知の手段により、インクジェットプリンターのプリントヘッドにおける小さなノズルを通って基体上に発射される。かかる適用の後に、使用される液体成分の種類に応じてインクジェットインク組成物を乾燥させるか、または硬化させ、基体上の固体形態とし、着色剤を基体上に固定して所望の画像を形成させる。以下にさらに詳細に議論するように、インクジェットインク組成物の所望の発射性または当該技術分野で言われる「噴射性(jettability)」を維持するために、インクジェットインク組成物は、従来、比較的低粘度を有し、比較的小さな粒子サイズを有する物質を含むように処方されている。
インクジェットインク組成物は水系(すなわち水性)、溶媒系、油系、または100%固体であり得る。この名目は、インクジェットインク組成物が乾燥または硬化後に基体上にどれだけ残存するかという点によりインクジェットインク組成物を区別している。水系、溶媒系、および油系インクジェットインク組成物は適用後の乾燥または硬化工程中の蒸発により液体成分の少なくとも一部を失い、かくしてインクジェットインク組成物の質量の一部のみが基体上に残り、所望の画像を形成する。一方、乾燥または硬化工程は、100%固体インクジェットインク組成物の液体成分の実質的に全てを固体形態に変換し、かくして100%固体インクジェットインク組成物の質量の実質的に全てが基体上に残存し、所望の画像を形成する。
前記の4種のインクジェットインク組成物(すなわち、水性、溶媒系、油系および100%固体)のいずれもが放射線硬化性であり、これは化学線への暴露によりそれらが硬化し得ることを意味する。典型的には、放射線硬化性インクジェットインク組成物は放射線硬化性モノマー、または低分子量放射線硬化性オリゴマーと混合された放射線硬化性モノマー、との混合物を含むことを必要とする。かかるモノマーおよびオリゴマーは典型的には液体形態であり、周囲条件で非反応性であるが、化学線、たとえば紫外(UV)線または電子線(Eビーム)への暴露によりそれ自身および/または互いの反応および架橋を開始することができる。UV線を使用してかかるモノマーおよび/またはオリゴマーの反応開始する場合、光開始剤をまた放射線硬化性モノマーおよび/またはオリゴマーの混合物中に含ませることが必要であることが多いことが知られている。放射線硬化性モノマーおよび/またはオリゴマーの反応および架橋は、それらを固体形態に変化させ、インクジェットインク組成物の着色剤を基体上に結合させる。
放射線硬化性モノマーおよび/またはオリゴマー、ならびにある種のポリマー組成物は、インクジェットインク組成物中に含まれた場合に「バインダー」としての働きをすることができる。かかるポリマーバインダーの使用は、インク組成物、ならびにこれから形成される画像の様々な特性を向上させることが知られている。かかる向上する特性としては、これらに限定されるわけではないが、たとえば、耐摩耗性、耐洗浄性、汚染防止性、耐久性、光沢、接着性および光学特性が挙げられる。ポリマーバインダー構成成分の分子量が増大するにつれ、インク組成物およびこれから形成される画像の前記特性がさらに向上され得ることも知られている。
このように、一面として、インクジェットインク組成物においては、比較的高分子量を有するポリマーバインダーを使用するのが有利である。しかしながら、米国特許第6,294,592号に記載されているように、インクジェットインク組成物の粘度を制御して、ある程度、インク組成物の所望の噴射性を維持する(すなわち、インクジェットインク組成物がインクジェットプリンターの小さなノズルから効率的に発射することができることを確実にする)ことが重要であることも知られている。実際、このことはインクジェットインク組成物の粘度を比較的低く維持することが多くの場合に重要であることを意味する。
残念なことに、放射線硬化性インクジェットインク組成物に使用されるポリマーバインダー組成物の分子量が増大するにつれ、インクジェットインク組成物の粘度も典型的には増大し、場合によってはインク組成物の噴射性を妨害する程度にまで増大する。加えて、高分子量のバインダーはノズル表面で乾燥または凝固する場合があり、その結果インクの噴射性が悪くなる。従って、放射線硬化性インクジェットインク組成物の噴射性を確実にするためには、ポリマーバインダーの分子量を十分低くして、十分低い粘度を有し、かつ、目詰まりしたり誤った方向へ噴射されることなく長時間プリントヘッドから噴出される能力を示すインク組成物を形成しなければならない。その結果、放射線硬化性インクジェットインク組成物についてのポリマーバインダーの使用では、プリントヘッドのノズルから効果的にインクを噴射させるために、約15,000以下の数平均分子量、Mn、を有するモノマー性、マクロモノマー性およびオリゴマー性バインダー構成を含むように限定されることが多い。
たとえば、米国特許第6,294,592号は、硬化性水性インクジェットインク組成物のバインダーとして、水性エマルジョン形態のアクリレート、ポリウレタン、ビニルおよび/またはエポキシモノマー、プレポリマーおよびポリマー、ならびにその混合物を含む放射線硬化性バインダー組成物の使用を開示している。しかしながら、米国特許第6,294,592号のバインダー組成物の構成成分は約15,000以下の数平均分子量(Mn)を有するものに限定される。加えて、イソシアネート官能性を使用することが必要とされているため、毒性の問題ならびにイソシアネートと水の高い反応性と関連した安定性の問題が生じる。
WO02/064689号は、インク組成物の水性メディア中に希釈可能である、オリゴマーまたはプレポリマーを含むUV硬化性バインダー組成物を含む水性インクジェットインク組成物を開示している。該オリゴマーおよびプレポリマーは約2,000〜約10,000の分子量を有し、これらとして不飽和ウレタン、アクリル、ポリエステルおよびエポキシ樹脂、ならびにその混合物を挙げることができる。さらに、オリゴマーおよびプレポリマーは約30ナノメートルないし約80ナノメートルの平均粒子サイズを有する。
前記文献に記載されているような可溶性低分子量(Mn)放射線硬化性ポリマーを含有するインクジェットインク組成物は、典型的にはポリマーの粘度寄与のために、インクジェットインク組成物中に含まれ得るポリマーバインダーの量を制限される。
放射線硬化性インクジェットインク組成物において使用することができ、インクジェットインク組成物およびこれから形成される画像の特性におけるさらなる向上を達成させる、高分子量を有するポリマーバインダー組成物が必要とされている。かかるインクジェットインク組成物は、インク組成物が基体に適用され、硬化されて基体上に画像を形成する場合、改良された耐久性、たとえば洗濯堅牢性または耐汚染性を示すことができ、これは高分子量ポリマーバインダーによりインクジェットインク組成物に付与することができる増大した接着性および柔軟性に起因すると考えられる。
加えて、反応性モノマー、プレポリマー、および/またはオリゴマーが添加される場合に、このような高分子量ポリマーバインダーを含む硬化性インク組成物の粘度の増大を最小限に抑える必要があり、それによってより高い樹脂含量を有するインクジェットインク組成物を処方することができる。高い樹脂含量を有するインクジェットインク組成物を処方することができる結果、向上されたインク組成物の適用特性、たとえば向上された即時硬化性(early set)が得られ、その結果、従来の放射線硬化インクと比較して、画質が良好になり、さらに紙および織物などの多孔性メディア上の定着が向上される。かかるインク組成物の柔軟性における利点はまた、樹脂柔軟性をかかるインク組成物中に設計する能力によっても実現することができる。
本発明が取り扱う問題は、インクジェットインク組成物において使用される放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を提供することであって、これらは処方されるインク組成物の前記特性に向上を与えることができ、また一方で、インク組成物の粘度の許容できない増大を回避することができる。この粘度の増大は、さもなくば、インク組成物の不良な噴射性となるか、またはインク組成物をまったく噴射できなくなる結果となりうるものである。
放射線硬化性インクジェットインク組成物中に処方するための放射線硬化性ポリマーバインダー組成物が提供される。放射線硬化性ポリマーバインダー組成物は水性メディア中に分散可能であり、周囲条件で非反応性であり、化学線への暴露の際に反応開始することができ、15,000ダルトンより大きい数平均分子量を有する。ポリマー組成物は3,000,000までの数平均分子量を有し得る。
前記放射線硬化性ポリマーバインダー組成物および液体メディアを含む放射線硬化性バインダーブレンドも提供され、これは放射線硬化性バインダーブレンドがインクジェットインク組成物中に処方される場合に、インクジェットインク組成物が噴射可能である。
本発明はさらに、着色剤;液体メディア;および前記放射線硬化性ポリマーバインダー組成物を含む水性分散液:を含む放射線硬化性インクジェットインク組成物を提供する。放射線硬化性インクジェットインク組成物において、前記放射線硬化性ポリマーバインダー組成物は、乾燥ポリマー組成物の合計重量を基準として、1重量%〜30重量%の、モノエチレン性不飽和(メタ)アクリレート、多エチレン性不飽和(メタ)アクリレート、およびその混合物から誘導される単位を含む。放射線硬化性インクジェットインク組成物の液体メディアは、放射線硬化性モノマー、放射線硬化性プレポリマー、放射線硬化性オリゴマー、およびその混合物からなる群から選択される少なくとも一つの成分を含み、前記インクジェットインク組成物の合計重量を基準として20重量%〜85重量%の量で存在する。
本発明は基体に適用される放射線硬化性インクジェットインク組成物の特性を向上させるための方法であって、(a)液体メディアと、着色剤と、ならびに15,000ダルトンより大きい数平均分子量を有し、水性メディア中に分散性であり、化学線への暴露により反応開始することができる少なくとも1種の放射線硬化性ポリマーバインダー組成物の水性分散液と、を含む放射線硬化性インクジェットインク組成物を提供する工程;(b)前記インクジェットインク組成物を基体に適用する工程;および(c)化学線を適用することにより前記インクジェットインク組成物を硬化させ、これにより基体上に画像を形成する工程:を含む方法も提供する。かくして形成される画像も本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、放射線硬化性であり、水性メディア中に分散可能であり、放射線硬化性組成物における使用に好適なポリマー組成物に関する。かかる放射線硬化性組成物は、これらに限定されるわけではないが、コーティング、たとえば塗料およびインク、特に水性インクジェットインク組成物、および接着剤を包含する様々な分野に適用される。たとえば、本発明の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物をもって処方される放射線硬化性インクジェットインク組成物は、典型的には液体メディア、着色剤および少なくとも1種の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を含む。
以下の考察の全体にわたって使用される特定の用語および測定に関する定義および慣例は次の通りである。
本明細書に使用される「水性」メディアなる用語は、水性メディアの合計重量を基準として40重量%〜100重量%の水を含み、水性メディアの残りが任意に好適な溶媒、分散剤、乳化剤などから成る、メディアを意味する。
本明細書に使用される「分散液」なる用語は、第一相が第二相中に分布し、第二相が連続メディアである少なくとも2つの異なる相を含む物質の物理状態を意味する。
本明細書に使用される「分子量」なる用語は、標準としてポリスチレンを用い、移動相としてテトラヒドロフランを使用してゲル透過クロマトグラフィーにより決定されるポリマー分子の数平均分子量を意味する。
本明細書に使用される「から誘導される単位」なる用語は、既知の重合技術に従って合成されるポリマー分子に言及するものであり、ここでポリマーは、その構成モノマー、プレポリマーおよび/またはオリゴマー「から誘導される単位」を含有する。
「分散性」なる用語は、本明細書においては、液体メディアと混合、ブレンド、または他の方法で組み合わせられた場合に、粒子として識別性を維持するポリマー材料を記述するために使用される。さらに、「分散性」ポリマー材料がインクジェットインク組成物中に処方される場合、インクジェットインク組成物の粘度は認知できるほど増大せず、むしろ粘度は、ブルックフィールド(Brookfield)ULアダプターを有するブルックフィールド粘度計DV−II型を使用して測定し、スピンドル速度20rpmで記録すると、約0.15Pa・s以下のまま維持される。
当該技術分野において周知のように、ポリマーのガラス転移温度Tgは、次のようなFox式(Bulletin of the American Physical Society 1、3、123ページ(1956))を使用して推定することができる:
1/Tg=w1/Tg(1)+w2/Tg(2)
モノマーM1およびM2を包含するコポリマーについて、w1およびw2はそれぞれ2つのモノマーの重量分率を意味し、Tg(1)およびTg(2)はモノマーM1およびM2から誘導される2つの対応するホモポリマーのガラス転移温度(華氏度)を意味する。様々なホモポリマーのガラス転移温度は、たとえば「Polymer Handbook」J.BrandrupおよびE.H.Immergut編、Interscience Publishers出版、において見いだすことができる。3以上のモノマーを含有するポリマーについては、さらなる項が追加される(すなわち、1/Tg=Σ(wn/Tg(n)))。ポリマーのTgは、様々な他の技術によっても測定することができるが、以下に記載されているTgの具体的な値は、前記のFox式に基づいて計算される。
1/Tg=w1/Tg(1)+w2/Tg(2)
モノマーM1およびM2を包含するコポリマーについて、w1およびw2はそれぞれ2つのモノマーの重量分率を意味し、Tg(1)およびTg(2)はモノマーM1およびM2から誘導される2つの対応するホモポリマーのガラス転移温度(華氏度)を意味する。様々なホモポリマーのガラス転移温度は、たとえば「Polymer Handbook」J.BrandrupおよびE.H.Immergut編、Interscience Publishers出版、において見いだすことができる。3以上のモノマーを含有するポリマーについては、さらなる項が追加される(すなわち、1/Tg=Σ(wn/Tg(n)))。ポリマーのTgは、様々な他の技術によっても測定することができるが、以下に記載されているTgの具体的な値は、前記のFox式に基づいて計算される。
本明細書に使用される場合、「(メタ)アクリレート」なる用語は、アクリレートおよびメタクリレート両タイプのモノマーを包含することを意図する。
本明細書に使用される場合、「放射線硬化性」なる用語は、議論されている特定の組成物が周囲条件で非反応性であるが、化学線、たとえば紫外(UV)線または電子線(Eビーム)に暴露されることによりそれ自身および/または他の放射線硬化性化合物との反応および架橋(すなわち、「硬化」)を開始することができることを意味する。
放射線硬化性化合物に関連して本明細書に使用される「周囲条件」なる用語は、約15℃〜40℃の周囲温度および約1気圧の周囲圧力を意味する。
本発明の様々な態様の構成成分を記述するために本明細書に使用される全てのパーセンテージは、特に断りのない限り、議論される特定の組成物、ラテックス、混合物などの合計重量を基準とした重量パーセントである。
本明細書において定義される全ての範囲は両端を含み、組み合わせることができる。
当業者によって理解されるように、本発明の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は、他の種類の放射線硬化性組成物、たとえば様々な種類のコーティングまたは接着剤、において有用でありうるが、以下の考察および説明は、放射線硬化性インクジェットインク組成物中に処方されるバインダーとしての本発明のポリマー組成物の用途を中心に取り上げる。さらに、本発明の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を、特に水性(ラテックスとしても知られる)放射線硬化性インクジェットインク組成物と関連して以下に説明するが、これらは他の種類のインクジェットインク組成物についても有用であると理解される。
本発明の第一の態様は、放射線硬化性であり、水性メディア中に分散性であり、放射線硬化性水性インクジェットインク組成物中に処方するために好適なポリマーバインダー組成物を含む。理論により限定されることを意図しないが、ポリマー組成物の分散性は粘度の増大を減少させ、したがってポリマーバインダー組成物が放射線硬化性インクジェットインク組成物中に処方される場合、該インクジェットインク組成物は従来のインクジェットインク印刷装置から噴射可能なまま維持されると考えられる。放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は、重合単位として、周囲条件で非反応性であり、化学線への暴露によって反応することができる少なくとも1つの未反応放射線硬化性官能性を含む。
加えて、放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は、約15,000より大きい、約3,000,000までの数平均分子量(Mn)を有する。
かかる放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を放射線硬化性水性インクジェットインク組成物中に含ませると、その結果、インク組成物の以下の特性の1以上を改善することができる。すなわち噴射性、基体定着性、接着性、耐摩耗性、洗浄耐性、汚染耐性、柔軟性または光学特性である。
さらに詳細には、本発明の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は、重合単位として、乾燥放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物の合計重量を基準として1重量%〜30重量%の1以上の硬化性組成物を含み、これは周囲条件で非反応性であり、化学線により反応開始することができる。前記の1以上の硬化性組成物は、これに制限されるわけではないが、たとえば多エチレン性不飽和モノマーを含み、これは欧州特許第EP1245644A2号に記載され、および、限定されるわけではないが、ジ−、トリ−、テトラ−またはより高次の多官能性エチレン性不飽和モノマーを包含する。かかる多官能性エチレン性不飽和モノマーとしては、たとえばこれに制限されるわけではないが、1種以上の(メタ)アクリレートが挙げられる。
放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物の残りは、重合単位として、乾燥放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物の合計重量を基準として99重量%〜70重量%の、1以上のモノマーを含むことができ、該モノマーとしては、これらに限定されないが、欧州特許第EP1245644A2号に記載されているもの、たとえば、(メタ)アクリレートモノマー、(メタ)アクリル酸、C1−C12(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、メチロールアクリルアミド、C8−C22アルケニル(メタ)アクリレート、芳香族(メタ)アクリレート、リン含有化合物、たとえば、ホスホエチル(メタ)アクリレート、アミン官能性(メタ)アクリレート、およびヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。
本発明の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は、典型的には、約15,000より大きく、約3,000,000までの範囲、たとえば15,000から2,000,000、さらには25,000から1,500,000の数平均分子量(Mn)を有する。
放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物のガラス転移温度(Tg)は、典型的には−50℃〜150℃、たとえば−25℃〜120℃、さらには−10℃〜100℃であり、要求される好ましいTgは該インクが使用される用途によって変わる。放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を調製するために使用されるモノマーおよび該モノマーの量は、当業者に周知のようにして選択され、所望のポリマーTg範囲が達成される。
加えて、放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は、Brookhaven Instruments社(ニューヨーク州、ホルツビル)により製造されるBrookhaven BI−90型粒度計を使用して決定すると、約1〜1000ナノメートル(nm)、たとえば約20〜500nm、または約50〜300nmの範囲の平均粒子直径(「有効直径」として記載)を有する。本発明の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は、米国特許第5,340,858号;第5,350,787号;第5,352,720号;第4,539,361号;および第4,456,726号(それぞれその全体が本明細書の一部として参照される)に教示されているような2以上の異なる粒子サイズ、または非常に広範囲の分布が提供されるマルチモーダルな粒子サイズのエマルジョンポリマーを含むことができることもまた意図される。
本発明の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は、典型的には乳化付加重合を使用して調製されるが、他の重合法、たとえば分散重合、溶液重合、懸濁重合または縮合重合を使用して調製することもできる。たとえば、縮合重合法を使用して調製される放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は、たとえば1重量%〜30重量%のヒドロキシ官能性(メタ)アクリレートモノマー、たとえばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、および多官能性ヒドロキシ官能性化合物、および一官能性および多官能性イソシアネート化合物を含むことができる。かかる多官能性ヒドロキシ化合物の例としては、これらに限定されるわけではないが、トリメチロールプロパン、ヘキサンジオール、およびヒドロキシ官能性モノマー、たとえばフェノキシエチル(メタ)アクリレート、シクリックトリメチロールプロパンホルマールモノ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、アルコキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ポリカプロラクトンポリオール、およびポリプロピレングリコールから誘導されるポリマーまたはオリゴマーが挙げられる。かかる多官能性イソシアネート化合物の例としては、これらに限定されるわけではないが、トルエンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、およびキシリレンジイソシアネートが挙げられる。
さらに、本発明の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は、Mn<25,000を有し、放射線硬化性バインダー組成物を含有する液体メディア中に可溶性であるかまたは分散可能でありうる他の反応性または非反応性バインダーと組み合わせることができる。
さらに、放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物にさらなる放射線硬化可能な官能性を提供することが望ましい場合、これらの1以上は重合単位として二者択一的または組み合わせて、以下の化合物をも含有することができる:
a.少なくとも1つの多エチレン性不飽和モノマー、および
b.少なくとも1種のモノエチレン性不飽和モノマーであって、修飾化合物(言い換えれば、イオン結合または共有結合のいずれかによって反応することができる、相補反応性基、および化学線への暴露により反応することができる放射線硬化性官能基を含有する化合物)と反応することができる反応可能な官能性を有するモノエチレン性不飽和モノマー。
反応可能な官能性と相補的官能基間の反応(相補的結合対)がイオン性または共有性のいずれであっても、各相補結合対の第一または第二メンバーは、ポリマーバインダー組成物、あるいは修飾化合物のいずれかに存在することができる。
a.少なくとも1つの多エチレン性不飽和モノマー、および
b.少なくとも1種のモノエチレン性不飽和モノマーであって、修飾化合物(言い換えれば、イオン結合または共有結合のいずれかによって反応することができる、相補反応性基、および化学線への暴露により反応することができる放射線硬化性官能基を含有する化合物)と反応することができる反応可能な官能性を有するモノエチレン性不飽和モノマー。
反応可能な官能性と相補的官能基間の反応(相補的結合対)がイオン性または共有性のいずれであっても、各相補結合対の第一または第二メンバーは、ポリマーバインダー組成物、あるいは修飾化合物のいずれかに存在することができる。
多エチレン性不飽和モノマーを重合単位として放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物中に含ませることにより、ポリマーバインダー組成物に放射線硬化性官能性を提供する。さらに詳細には、本発明において有用な好適な多エチレン性不飽和モノマーは、ジ−、トリ−、テトラ−、またはより高次の多官能性エチレン性不飽和モノマー、たとえば、トリビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルピリジン、ジビニルナフタレンおよびジビニルキシレン;およびたとえばエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリビニルシクロヘキサン、アリルメタクリレート(ALMA)、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)、ジエチレングリコールジメタクリレート(DEGDMA)、プロピレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTMA)、ジビニルベンゼン(DVB)、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール200ジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート、ポリエチレングリコール600ジメタクリレート、ポリ(ブタンジオール)ジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリアクリレート、グリセリルプロポキシトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジビニルシラン、トリビニルシラン、ジメチルジビニルシラン、ジビニルメチルシラン、メチルトリビニルシラン、ジフェニルジビニルシラン、ジビニルフェニルシラン、トリビニルフェニルシラン、ジビニルメチルフェニルシラン、テトラビニルシラン、ジメチルビニルジシロキサン、ポリ(メチルビニルシロキサン)、ポリ(ビニルヒドロシロキサン)、ポリ(フェニルビニルシロキサン)、およびその混合物が挙げられる。
前記モノエチレン性不飽和モノマーに関して、重合単位として、1以上の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物中にこれらを含ませることは、それ自体で、放射線硬化可能な官能性を有するポリマーバインダー組成物を提供しないであろうことに注意する。しかしながら、モノエチレン性不飽和モノマーが第二の反応可能な官能性を含有する場合、結果として得られるポリマー組成物は、放射線硬化性官能基をも含有する好適な修飾化合物の相補的反応基と反応させることができる。この結果、放射線硬化可能な官能性を放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物中へ組み入れることとなる。
実際、前記の従来から既知の重合技術の何れかにより分散性ポリマーバインダー組成物が最初に形成された後、しかし放射線硬化性インク組成物中にポリマーバインダー組成物を処方する前に、好適な修飾化合物を分散性ポリマーバインダー組成物とブレンド、および反応させ、それにより修飾化合物が該分散性ポリマーバインダー組成物と化学的に組み合わされ、その放射線硬化可能な官能性は化学線への暴露による反応にまだなお利用可能である。前記方法において、放射線硬化性官能基は、放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物中に組み入れられる。
放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物の反応可能な官能性、および修飾化合物の相補的反応性基が、イオン性相補的結合対である場合、その結合は、酸−塩基相互作用および/または負および正に荷電した原子のイオン対結合を伴い得る。イオン性相補的結合対が使用される場合、適当な修飾化合物としては、これらに限定されるわけではないが、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ジカルボン酸モノマー、たとえばイタコン酸、マレイン酸、およびフマル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸;およびリン酸モノマー、たとえば2−ホスホエチル(メタ)アクリレート、ビニルリン酸、ビニルホスフィン酸、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、およびN−エチルジメチルアリルアミンが挙げられる。
共有結合は、相補的反応基によって達成することができ、たとえば:(a)アセトアセテート−アルデヒド;(b)アセトアセテート−アミン;(c)アミン−アルデヒド;(d)ヒドロキシル−無水物;(e)アミン−イソシアネート;(f)アミン−エポキシ;(g)アルデヒド−ヒドラジド;(i)酸−エポキシ;(j)酸−カルボジイミド;(k)酸−クロロメチルエステル;(l)酸−クロロメチルアミン;(m)酸−無水物;(n)酸−アジリジン;(o)エポキシ−メルカプタン;(p)アルコール−エポキシ;および(q)イソシアネート−アルコールが挙げられる。相補的結合対が使用される場合、反応する官能性は分散性ポリマーバインダーまたは修飾化合物のいずれかに存在することができる。共有相補的結合対が使用される場合、好適な修飾化合物としては、これらに限定されるわけではないが、不飽和モノエポキシド、たとえばグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、グリシジルシンナメート、グリシジルクロトネート、グリシジルイタコネート、グリシジルノルボルネニルエステル、グリシジルノルボルネニルエーテル、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ジメチルアミノエチルメタクリレートが挙げられる。
本発明の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は、その組成分布において均質であっても、無くてもよい。たとえば、本発明の特定の態様において、1以上の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は、多段コア/シェルポリマーであってもよく、これにより第一段は柔軟なエラストマー組成物をもたらすモノマーから誘導される単位を含有し、それ以降の段は、第一段よりも硬質のポリマー組成物をもたらすモノマーから誘導される単位を含有する。
本発明の第二の態様において、水性、または「ラテックス」バインダー分散液が提供され、これは水性メディア中に本発明の第一の態様に関連する少なくとも1種(すなわち1以上)の前記放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物の水性分散液を含む。本発明の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を調製するために用いることができる前記重合技術は、重合後に最小限の処理をして、その結果、この水性、または「ラテックス」バインダー分散液を形成することができる。
本発明の第三の態様において、放射線硬化性水性インクジェットインク組成物中に処方するための放射線硬化性ラテックスバインダーブレンドが提供される。硬化性ラテックスバインダーブレンドは、前記の種類の少なくとも1種の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物および液体メディアを含む水性分散液である。放射線硬化性ラテックスバインダーブレンドの水性分散液の液体メディアは、追加の水性メディアであり、これは、放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を調製するために使用される重合技術により形成される水性メディアと同一であるか、または異なるか、あるいはこれに加えたものであってよい。放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を水性メディア中に分散させて、本発明に従って硬化性ラテックスバインダーブレンドを形成する。本発明の硬化性ラテックスバインダーブレンドは、インク組成物がインクジェットプリントヘッドを通して噴射可能の状態が維持されるように、好適な着色剤と共に硬化性ラテックスインク組成物中に処方することができる。
硬化性ラテックスバインダーブレンドにさらに、典型的な放射線硬化性モノマー、典型的な硬化性オリゴマー、またはその混合物を含有させて、インク組成物がインクジェットプリントヘッドからもはや噴射不可能となる点まで、結果として得られるインク組成物の粘度が増大しない限り、共に処方される硬化性ラテックスインク組成物の性能特性をさらに向上させることができる。放射線硬化性モノマーおよびオリゴマーは周囲条件で非反応性であり、化学線への暴露により反応開始することができ、かくして互いに反応し、硬化性の高分子量の架橋されたポリマーバインダーとも反応する。
硬化性ラテックスバインダーブレンドに使用される好適な放射線硬化性モノマーとしては、これに制限されることはないが、ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、10ポリエチレングリコールジアクリレート、たとえば、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリ(プロピレングリコール)トリアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ビス(ペンタエリスリトール)へキサアクリレート、およびエトキシル化またはプロポキシル化グリコールおよびポリオールのアクリレートエステル、たとえば、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルおよびエチレングリコールモノビニルエーテル、ならびにエチル−1プロペニルエーテル、トリエチレングリコールメチルプロペニルエーテル、トリエチレングリコールメチルビニルエーテルおよび2−シクロペンテン−1−イルエーテル、ならびにその混合物が挙げられる。
本発明の硬化性ラテックスバインダーブレンドに使用される好適な放射線硬化性オリゴマーとしては、これに制限されることはないが、Sartomer社(米国、ペンシルベニア州、エクストン)から入手可能なCN985、CN975、CN301およびCN501が挙げられる。
本発明の第四の態様は、前記の、液体メディア、着色剤およびラテックスバインダーブレンドを含む放射線硬化性水性インクジェットインク組成物を提供する。液体メディアは、典型的には、主に水、好ましくは脱イオン水である。本発明の硬化性水性インク組成物は、硬化性水性インク組成物の合計重量を基準として0.1重量%〜25重量%、たとえば1重量%〜20重量%の量で放射線硬化性ラテックスバインダーブレンドを含むことができる。
水性インクジェットインク組成物に使用される好適な着色剤は、顔料、染料またはその混合物であってよい。さらに、顔料は有機顔料であっても、または無機顔料であってもよい。処方されたインクにおいて使用することができる好適な有機顔料としては、たとえば、表面修飾または未修飾の、アントロキノン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジアゾ、モノアゾ、ヘテロシクリックイエロー、ピランスロン、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インディゴ、チオインディゴ顔料、ペリノン顔料、ペリレン顔料、イソインドレン、少なくとも1つのボイドを有するポリマー粒子が挙げられる。カーボンブラックは、炭化水素の熱分解により気相において形成される小さな粒子サイズの炭素粒子の一般名であり、たとえば、ファーネスブラック、ランプブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラックとして当業界で知られている物質が挙げられる。カーボンブラックはさらに、処理化、修飾化、および酸化カーボンブラックが挙げられる。好適な無機顔料としては、二酸化チタン、酸化鉄、および他の金属粉末が挙げられる。一般に、使用される顔料の量はラテックスインク組成物の合計重量を基準として20重量%未満、好ましくは3〜8重量%、さらに好ましくは2〜6重量%である。本発明に使用されるポリマー分散顔料は、ランダムまたはブロックコポリマー分散剤、あるいはその混合物を使用して安定化させることができる。本発明に使用される着色剤として好適な染料としては、水溶性染料、分散染料およびポリマー分散染料、たとえば国際公開第WO0250197A1号および米国特許第6,455,611B1号に記載されているもの、またはその混合物が挙げられる。
反応を開始させるために紫外線が使用される場合、水性インクジェットインク組成物は、放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物の放射線硬化可能な官能性と反応して架橋反応を開始することができる光開始剤、または複数の光開始剤の組み合わせを含有する。当該技術分野で既知の任意の光開始剤を使用して、反応を開始させることができる。光開始剤は水中に分散可能であるかまたは可溶性であるのが好ましい。光開始剤は、光開始剤の吸収が、インクにおいて使用されている特定の着色剤、および使用される光源について最適となるように選択すべきであり、これは当業者の能力の範囲内である。所望により、硬化を促進し、酸素阻害を軽減するために、光開始剤相乗剤を使用することができる。
放射線硬化性水性インク組成物はまた、水混和性または水溶性物質、たとえば本発明の硬化性分散性バインダーポリマー以外のポリマー、湿潤剤、分散剤、浸透剤、キレート化剤、補助溶剤、消泡剤、緩衝剤、殺生物剤、殺真菌剤、粘度調節剤、殺菌剤、界面活性剤、カーリング防止剤、ブリード防止剤および表面張力調整剤をも含有することができ、これら全ては当業者に周知である。
たとえば、好適な湿潤剤としては、これに制限されることはないが、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、200、300、400、600、900、1000、1500および2000の平均分子量を有するポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、425、725、1000、および2000の平均分子量を有するポリプロピレングリコール、2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドン、1−メチル−2−ピペリドン、N−エチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−アセチルエタノールアミン、N−メチルアセトアミド、ホルムアミド、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、2,2−チオジエタノール、3,3−チオジプロパノール、テトラメチレンスルホン、ブタジエンスルホン、エチレンカーボネート、ブチロールアセトン、テトラヒドロフルフリルアルコール、グリセロール、1,2,4−ブテントリオール、トリメチルプロパン、パントテノール、Liponic EG−1が挙げられる。好ましい湿潤剤は、400〜1000の平均分子量を有するポリエチレングリコール、2−ピロリドン、2,2−チオジエタノール、および1,5−ペンタンジオールである。使用される湿潤剤の量は、インクの性質により決定され、インクの合計重量を基準として1〜30重量%、好ましくは5〜15重量%の範囲とすることができる
好ましい浸透剤としては、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ヘキサンジオール、およびヘキシルカルビトールが挙げられる。好適な浸透剤の使用は、インクの具体的な用途に応じて変わる。有用な例としては、これらに限定されるわけではないが、ピロリドン、およびN−メチル−2−ピロリドンが挙げられる。
好適なキレート化剤としての例は、これらに限定されるわけではないが、EDTAおよびその塩、有機ホスホン酸およびその塩が挙げられる。キレート化剤が硬化性水性インク処方中に含まれる場合、これらは典型的には硬化性水性インク処方の合計重量を基準として0.05重量%〜20重量%の濃度で添加される。
顔料の水性分散液の形成において有用な消泡剤は、当該技術分野において周知であり、商業的に入手可能な例としては、Surfynol 104HおよびSurfynol DF−37(Air Products(ペンシルベニア州アレンタウン))が挙げられる。硬化性水性インク組成物中の消泡剤の量は、典型的には硬化性水性インク組成物の合計重量を基準として0重量%〜0.5重量%の範囲である。
本発明の放射線硬化性水性インク組成物は、かかる組成物を製造する当該技術分野で既知の任意の方法により調製することができ、たとえば当該技術分野で認知されている任意の技術を使用して、成分を混合、かき混ぜ、または撹拌して水性インクを形成することができる。本発明のインク組成物の調製の手段については、インク組成物が均一の範囲であれば他は重要ではない。
本発明の第四の態様は、基体に適用される放射線硬化性インクジェットインク組成物の耐久性を改良する方法であって:(a)液体メディア、着色剤、周囲条件で反応せず化学線により反応開始することができる放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物、を含む水性インクジェットインク組成物を形成し;(b)インクジェットインク組成物を基体上に適用し;(c)紫外線または電子線放射をインク組成物に適用することによりインクジェットインク組成物を硬化させることを含む方法を提供する。
本明細書に使用されるように、「耐久性」なる用語は、必ずしもこれらに限定されないが、基体定着性、接着性、耐摩耗性、耐洗濯性、汚染耐性および柔軟性といったインク組成物の特性を包含することを意図される。
本発明の水性インクジェットインク組成物は、当該技術分野に使用される既知のインクジェット技術の一つ、たとえばサーマルまたはバブルジェット(登録商標)プリンター、ピエゾ電気プリンター、連続フロープリンター、エアブラシまたはバルブジェットプリンターによる基体への適用に好適である。好ましい基体は、織物(織布または不織布)であって、好適な繊維、たとえば綿、ポリエステル、アラミド、絹、アクリル、ウール、レーヨン、ナイロン、ポリアミド、およびガラスなどから形成することができる織物である。紙、ビニル、皮革およびポリエステルをはじめとする任意の好適な基体を利用することができる。好適な基体に適用した後、インク組成物を好ましくは化学線、たとえば、紫外(UV)線または電子線(E線)への暴露によりその後硬化させる。当業者には理解されるように、本発明のインク組成物に使用される硬化条件は、インクフィルム厚、着色剤、および基体に応じて変わる。一般には、約300mJ/cm2〜700mJ/cm2の硬化線量が硬化を行うために十分である。厚さ6ミクロンより厚いインクフィルムを硬化させる場合、または典型的なHバルブに特徴的な波長範囲の放射線を吸収する着色剤を含有するインク組成物を硬化させる場合には、鉄ドープまたはガリウムドープUVランプにより得られるような広範囲の波長を有するUV光源が好ましい。
以下に列挙した略語を以下の実施例全体にわたって使用する:
ALMA=アリルメタクリレート
AMPS=2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
BA=ブチルアクリレート
DVB=ジビニルベンゼン
EA=エチルアクリレート
FMA=フルフリルメタクリレート
GMA=グリシジルメタクリレート
IBOA=イソボルニルアクリレート
MAA=メタクリル酸
MMA=メチルメタクリレート
TBAEMA=N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート
TMPTA=トリメチロールプロパントリアクリレート
ALMA=アリルメタクリレート
AMPS=2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
BA=ブチルアクリレート
DVB=ジビニルベンゼン
EA=エチルアクリレート
FMA=フルフリルメタクリレート
GMA=グリシジルメタクリレート
IBOA=イソボルニルアクリレート
MAA=メタクリル酸
MMA=メチルメタクリレート
TBAEMA=N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート
TMPTA=トリメチロールプロパントリアクリレート
実施例1
(放射線硬化性水性インクジェットインク組成物のための放射線硬化性ラテックスバインダー)
ラテックスAは、60重量%のEA/22重量%のスチレン/3重量%のMAA/10重量%のDVB/5重量%のALMAの組成の一段エマルジョンポリマーを調製することにより形成される放射線硬化性ラテックス分散液である。したがって、モノマーエマルジョンは、60グラム(g)のEA、22gのスチレン、3gのMAA、10gのDVBおよび5gのALMA、ならびに、1.5gの28%水溶液中ラウリル硫酸ナトリウム(以下、「SLS(28%)」と称する)、ならびに100gの水を混合することにより調製される。リアクター中に82gの水および4.5gのSLS(28%)を装填する。これを次いで50℃に加熱する。50℃で、0.003gの硫酸第一鉄七水和物、0.056gのエチレンジアミンテトラ酢酸のナトリウム塩および3gの脱イオン化(以下、「DI」と称する)水からなる溶液をケトル中に添加する。1分後、20gの前記モノマーエマルジョンをリアクター中に装填する。0.054gの過硫酸アンモニウム、0.04gの70%t−ブチルヒドロペルオキシド、および5gのDI水からなる初期触媒溶液を添加し、続いて5gのDI水中に溶解させた0.05gの亜硫酸水素ナトリウムおよび0.02gのナトリウムヒドロスルフェートからなる初期アクチベーター溶液を添加する。10分間待った後、9gのDI水中0.143gの70%t−ブチルヒドロペルオキシドからなるコフィード溶液を9gのDI水中0.125gの亜硫酸水素ナトリウムの別のコフィード溶液と共に供給開始する。同時に、残りのモノマーエマルジョンをゆっくりと添加しはじめる。モノマーエマルジョンおよび開始剤供給の合計供給時間は90分である。全ての供給が完了したら、リアクターを55℃でさらに20分間保持する。t−ブチルヒドロペルオキシド(70%)およびナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレートの水性溶液を続いて添加し、55℃で20分間保持間する。
(放射線硬化性水性インクジェットインク組成物のための放射線硬化性ラテックスバインダー)
ラテックスAは、60重量%のEA/22重量%のスチレン/3重量%のMAA/10重量%のDVB/5重量%のALMAの組成の一段エマルジョンポリマーを調製することにより形成される放射線硬化性ラテックス分散液である。したがって、モノマーエマルジョンは、60グラム(g)のEA、22gのスチレン、3gのMAA、10gのDVBおよび5gのALMA、ならびに、1.5gの28%水溶液中ラウリル硫酸ナトリウム(以下、「SLS(28%)」と称する)、ならびに100gの水を混合することにより調製される。リアクター中に82gの水および4.5gのSLS(28%)を装填する。これを次いで50℃に加熱する。50℃で、0.003gの硫酸第一鉄七水和物、0.056gのエチレンジアミンテトラ酢酸のナトリウム塩および3gの脱イオン化(以下、「DI」と称する)水からなる溶液をケトル中に添加する。1分後、20gの前記モノマーエマルジョンをリアクター中に装填する。0.054gの過硫酸アンモニウム、0.04gの70%t−ブチルヒドロペルオキシド、および5gのDI水からなる初期触媒溶液を添加し、続いて5gのDI水中に溶解させた0.05gの亜硫酸水素ナトリウムおよび0.02gのナトリウムヒドロスルフェートからなる初期アクチベーター溶液を添加する。10分間待った後、9gのDI水中0.143gの70%t−ブチルヒドロペルオキシドからなるコフィード溶液を9gのDI水中0.125gの亜硫酸水素ナトリウムの別のコフィード溶液と共に供給開始する。同時に、残りのモノマーエマルジョンをゆっくりと添加しはじめる。モノマーエマルジョンおよび開始剤供給の合計供給時間は90分である。全ての供給が完了したら、リアクターを55℃でさらに20分間保持する。t−ブチルヒドロペルオキシド(70%)およびナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレートの水性溶液を続いて添加し、55℃で20分間保持間する。
前記手順により製造されるラテックスAは、本発明に従った放射線硬化性ラテックスバインダーブレンドであり、放射線硬化性水性インクジェットインク組成物中への処方に好適である。ラテックスAはラテックスAの合計重量を基準として約15重量%の固形分含量を有するべきである。ラテックスAの固形分含量が所望の15重量%を越える場合には、水または別の好適な水性メディアを添加し、混合して、所望の15重量%に達させる。さらに詳細には、ラテックスAの固体成分は、UV線への暴露による反応開始に利用することができる共有結合した未反応二重結合の形態の官能性を含有する放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を包含する。放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は、約500,000〜約2,500,000の分子量を有すると予想される。
実施例2
(放射線硬化性水性インクジェットインク組成物のための放射線硬化性ラテックスバインダーブレンド)
ラテックスBは、実施例1に記載されたプロセスを使用して全体的な組成が40重量%のBA/32重量%のMMA/25重量%のMAA/3.0重量%のALMAである二段ポリマーを調製することにより形成される放射線硬化性アクリルラテックス分散液である。15%の酸当量を水酸化アンモニウムで中和する。この組成物に、74モル%の酸に相当する量のグリシジルメタクリレートを添加し、本質的に全てのグリシジルメタクリレートが反応するまで80℃で反応させる。
(放射線硬化性水性インクジェットインク組成物のための放射線硬化性ラテックスバインダーブレンド)
ラテックスBは、実施例1に記載されたプロセスを使用して全体的な組成が40重量%のBA/32重量%のMMA/25重量%のMAA/3.0重量%のALMAである二段ポリマーを調製することにより形成される放射線硬化性アクリルラテックス分散液である。15%の酸当量を水酸化アンモニウムで中和する。この組成物に、74モル%の酸に相当する量のグリシジルメタクリレートを添加し、本質的に全てのグリシジルメタクリレートが反応するまで80℃で反応させる。
前記手順により製造されるラテックスBは、本発明に従う放射線硬化性ラテックスバインダーブレンドであり、放射線硬化性水性インクジェットインク組成物中への処方に好適である。ラテックスBはラテックスBの合計重量を基準として約15重量%の固形分含量を有するべきである。ラテックスBの固形分含量が所望の15重量%を越える場合、水または別の好適な水性メディアを添加し、混合して、所望の15重量%に達させる。さらに詳細には、ラテックスBの固体成分は、UV線への暴露による反応開始に利用することができるメタクリレート官能性の形態の官能性を含有する放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を包含する。放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は、約500,000〜約2,500,000の分子量を有すると予想される。
実施例3
(比較例)
(非反応性ラテックスバインダーブレンド−非架橋)
比較ラテックスCは、実施例1に記載されたプロセスを使用して全体的な組成が60重量%のBA/35重量%のMMA/5重量%のMAAである二段ポリマーを調製することにより形成される非反応性ラテックス分散液である。結果として得られるラテックスCは残存するメタクリレート官能性を有さず、従って化学線に暴露された場合に反応しない。これをアンモニアでpH7.0に中和する。結果として得られるラテックスCは放射線硬化性ラテックスインクジェットインク組成物中に処方される放射線硬化性ポリマーバインダーブレンドとして有効ではないと予想される。
(比較例)
(非反応性ラテックスバインダーブレンド−非架橋)
比較ラテックスCは、実施例1に記載されたプロセスを使用して全体的な組成が60重量%のBA/35重量%のMMA/5重量%のMAAである二段ポリマーを調製することにより形成される非反応性ラテックス分散液である。結果として得られるラテックスCは残存するメタクリレート官能性を有さず、従って化学線に暴露された場合に反応しない。これをアンモニアでpH7.0に中和する。結果として得られるラテックスCは放射線硬化性ラテックスインクジェットインク組成物中に処方される放射線硬化性ポリマーバインダーブレンドとして有効ではないと予想される。
実施例4
(比較例)
(非反応性ラテックスバインダーブレンド−架橋)
比較ラテックスDは、実施例1に記載されたプロセスを使用して40重量%のBA/35重量%のMMA/21重量%のEA/3重量%のALMA/1重量%のMAAの組成のポリマーを調製することにより形成される非反応性ラテックス分散液である。結果として得られるラテックスDは硬化性ラテックスインク組成物中に処方される放射線硬化性ポリマーバインダーブレンドとして有効ではないと予想される。
(比較例)
(非反応性ラテックスバインダーブレンド−架橋)
比較ラテックスDは、実施例1に記載されたプロセスを使用して40重量%のBA/35重量%のMMA/21重量%のEA/3重量%のALMA/1重量%のMAAの組成のポリマーを調製することにより形成される非反応性ラテックス分散液である。結果として得られるラテックスDは硬化性ラテックスインク組成物中に処方される放射線硬化性ポリマーバインダーブレンドとして有効ではないと予想される。
実施例5
(放射線硬化性水性インクジェットインク組成物のためのアクリル−ウレタン放射線硬化性ラテックスバインダーブレンド)
実施例2においてすでに記載したようにして、10gのCN−981(Sartomer社(米国)から入手可能なウレタンアクリレートオリゴマー)を100gのラテックスBに添加することによりラテックスEを調製する。混合物を1時間混合する。前記手順により製造されるラテックスEは、放射線硬化性ラテックスインクジェットインク組成物中への処方に好適な本発明に従う放射線硬化性ラテックスバインダーブレンドである。ラテックスEはラテックスEの合計重量を基準として約15重量%の固形分含量を有するべきであり、固形分含量が最初に所望の15重量%より高い場合には、水または別の好適な水性メディアを添加し、これと混合すべきである。ラテックスEの固体成分は、UV線への暴露による反応開始に利用可能なエポキシおよびアクリレート官能性の形態の官能性を含有する放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を含む。放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は約500,000〜約2,500,000の分子量を有すると予想される。
(放射線硬化性水性インクジェットインク組成物のためのアクリル−ウレタン放射線硬化性ラテックスバインダーブレンド)
実施例2においてすでに記載したようにして、10gのCN−981(Sartomer社(米国)から入手可能なウレタンアクリレートオリゴマー)を100gのラテックスBに添加することによりラテックスEを調製する。混合物を1時間混合する。前記手順により製造されるラテックスEは、放射線硬化性ラテックスインクジェットインク組成物中への処方に好適な本発明に従う放射線硬化性ラテックスバインダーブレンドである。ラテックスEはラテックスEの合計重量を基準として約15重量%の固形分含量を有するべきであり、固形分含量が最初に所望の15重量%より高い場合には、水または別の好適な水性メディアを添加し、これと混合すべきである。ラテックスEの固体成分は、UV線への暴露による反応開始に利用可能なエポキシおよびアクリレート官能性の形態の官能性を含有する放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を含む。放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は約500,000〜約2,500,000の分子量を有すると予想される。
実施例6
(放射線硬化性水性インクジェットインク組成物のための放射線硬化性アクリルラテックスバインダーブレンド)
ラテックスFは、ラテックスAについて記載されたプロセスを使用して、全体的な組成が20重量%のFMA/20重量%のBA/35重量%のMMA/13重量%のMAA/2重量%のALMA/10重量%のTMPTAのポリマーを調製することにより形成される放射線硬化性アクリルラテックス分散液である。15%の酸当量を水酸化アンモニウムで中和する。この組成物に、74モル%の酸に相等する量のグリシジルメタクリレートを添加し、本質的に全てのグリシジルメタクリレートが反応するまで約80℃で反応させる。
(放射線硬化性水性インクジェットインク組成物のための放射線硬化性アクリルラテックスバインダーブレンド)
ラテックスFは、ラテックスAについて記載されたプロセスを使用して、全体的な組成が20重量%のFMA/20重量%のBA/35重量%のMMA/13重量%のMAA/2重量%のALMA/10重量%のTMPTAのポリマーを調製することにより形成される放射線硬化性アクリルラテックス分散液である。15%の酸当量を水酸化アンモニウムで中和する。この組成物に、74モル%の酸に相等する量のグリシジルメタクリレートを添加し、本質的に全てのグリシジルメタクリレートが反応するまで約80℃で反応させる。
前記手順により製造されるラテックスFは、放射線硬化性ラテックスインクジェットインク組成物中への処方に好適な、本発明に従う放射線硬化性ラテックスバインダーである。ラテックスFはラテックスFの合計重量を基準として約15重量%の固形分含量を有するべきであり、固形分含量が最初に所望の15重量%より高い場合には、水または別の好適な水性メディアを添加し、これと混合すべきである。さらに詳細には、ラテックスFの固体成分は、UV線への暴露による反応開始に利用可能なメタクリレート官能性の形態の官能性を含有する放射線硬化性ポリマーバインダー組成物を含む。放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は約500,000〜約2,500,000の分子量を有すると予想される。
実施例7
(硬化性水性インクジェットインク組成物のための架橋された硬化性アクリルラテックスバインダー)
ラテックスGは、実施例1において記載されたプロセスを使用して、全体的な組成が20重量%のTBAEMA/20重量%のBA/35重量%のMMA/20重量%のHEMA/5重量%のALMAのポリマーを調製することにより形成される放射線硬化性アクリルラテックス分散液である。この組成物に、74モル%のアミンに相等する量のグリシジルメタクリレートを添加し、本質的に全てのグリシジルメタクリレートが反応するまで約80℃で反応させる。
(硬化性水性インクジェットインク組成物のための架橋された硬化性アクリルラテックスバインダー)
ラテックスGは、実施例1において記載されたプロセスを使用して、全体的な組成が20重量%のTBAEMA/20重量%のBA/35重量%のMMA/20重量%のHEMA/5重量%のALMAのポリマーを調製することにより形成される放射線硬化性アクリルラテックス分散液である。この組成物に、74モル%のアミンに相等する量のグリシジルメタクリレートを添加し、本質的に全てのグリシジルメタクリレートが反応するまで約80℃で反応させる。
前記手順により製造されるラテックスGは、放射線硬化性ラテックスインクジェットインク組成物中への処方に好適な、本発明に従う放射線硬化性ラテックスバインダーブレンドである。固形分含量が最初に所望の15重量%より高い場合には、水または別の好適な水性メディアを添加し、これと混合すべきである。ラテックスGの固体成分は、UV線への暴露による反応開始に利用可能なメタクリレート官能性の形態の官能性を含有する放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を含む。放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物は約500,000〜約2,500,000の分子量を有すると予想される。
実施例8
(放射線硬化性水性インクジェットインク組成物のためのゴム状コア/シェル放射線硬化性ラテックスバインダーブレンド)
ラテックスHは以下のプロセスにより形成される放射線硬化性コア/シェルアクリルラテックス分散液である。
(放射線硬化性水性インクジェットインク組成物のためのゴム状コア/シェル放射線硬化性ラテックスバインダーブレンド)
ラテックスHは以下のプロセスにより形成される放射線硬化性コア/シェルアクリルラテックス分散液である。
周知のプロセスにより、84重量%のBA/10重量%のDVB/5重量%のALMA/1重量%のMAAの第一段組成および60重量%のEA/24重量%スチレン/1重量%のMAA/10重量%のDVB/5重量%のALMAの第二段組成を有するコア/シェルエマルジョンポリマーを調製する。このコア/シェルポリマーにおける第一段モノマーと第二段モノマーの重量比は1:1である。
第一段モノマーエマルジョンの調製
84gのBA、10gのDVB、5gのALMAおよび1gのMAAを小さな容器中で予備混合する。1.5gのSLS(28%)および100gの水を別のモノマーエマルジョン容器中に装填する。30分にわたって撹拌しながらプレミックスモノマーをモノマーエマルジョン容器中に添加して、第一段モノマーエマルジョンを形成する。
84gのBA、10gのDVB、5gのALMAおよび1gのMAAを小さな容器中で予備混合する。1.5gのSLS(28%)および100gの水を別のモノマーエマルジョン容器中に装填する。30分にわたって撹拌しながらプレミックスモノマーをモノマーエマルジョン容器中に添加して、第一段モノマーエマルジョンを形成する。
第二段モノマーエマルジョンの調製
60gのEA、24gのスチレン、1gのMAA、10gのDVBおよび5gのALMAを小さな容器中で予備混合する。1.5gのSLS(28%)および100gの水を別の第二のモノマーエマルジョン容器中に装填する。30分にわたって撹拌しながらプレミックスモノマーを第二のモノマーエマルジョンタンク中に添加して、二段モノマーエマルジョンを形成する。
60gのEA、24gのスチレン、1gのMAA、10gのDVBおよび5gのALMAを小さな容器中で予備混合する。1.5gのSLS(28%)および100gの水を別の第二のモノマーエマルジョン容器中に装填する。30分にわたって撹拌しながらプレミックスモノマーを第二のモノマーエマルジョンタンク中に添加して、二段モノマーエマルジョンを形成する。
第一段および第二段モノマーの重合
リアクターに200gの水および9.0gのSLS(28%)を撹拌下で装填する。リアクターおよびその内容物を85℃に加熱する。85℃で、30gの前記第1段モノマーエマルジョンをリアクター中に、10gの水中0.4gの過硫酸アンモニウムの混合物と共に装填し、混合物を10分間おく。第1段モノマーエマルジョンの残りを60分にわたって、10gの水中0.1gの過硫酸アンモニウムから調製されたコフィード開始剤溶液と共に該リアクターへ装填する。コフィード開始剤溶液も60分かけてリアクター中に供給される。第2段モノマーエマルジョンを第1段モノマーエマルジョンフィードが終わり次第すぐに該リアクターへ供給する。第2段モノマーエマルジョンを60分にわたって、10gの水中0.1gの過硫酸アンモニウムから調製されたコフィード開始剤溶液と共に該リアクターへ装填する。コフィード開始剤溶液も60分にわたってリアクター中に供給される。リアクターを次いで55℃に冷却する。5gの水中1gのt−ブチルヒドロペルオキシド(70%)および10gの水中0.5gのナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレートの水中溶液を続いて添加し、55℃で20分間保持する。
リアクターに200gの水および9.0gのSLS(28%)を撹拌下で装填する。リアクターおよびその内容物を85℃に加熱する。85℃で、30gの前記第1段モノマーエマルジョンをリアクター中に、10gの水中0.4gの過硫酸アンモニウムの混合物と共に装填し、混合物を10分間おく。第1段モノマーエマルジョンの残りを60分にわたって、10gの水中0.1gの過硫酸アンモニウムから調製されたコフィード開始剤溶液と共に該リアクターへ装填する。コフィード開始剤溶液も60分かけてリアクター中に供給される。第2段モノマーエマルジョンを第1段モノマーエマルジョンフィードが終わり次第すぐに該リアクターへ供給する。第2段モノマーエマルジョンを60分にわたって、10gの水中0.1gの過硫酸アンモニウムから調製されたコフィード開始剤溶液と共に該リアクターへ装填する。コフィード開始剤溶液も60分にわたってリアクター中に供給される。リアクターを次いで55℃に冷却する。5gの水中1gのt−ブチルヒドロペルオキシド(70%)および10gの水中0.5gのナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレートの水中溶液を続いて添加し、55℃で20分間保持する。
前記手順により製造されるラテックスHは、放射線硬化性ラテックスインクジェットインク組成物中への処方に好適な本発明に従う放射線硬化性ラテックスバインダーブレンドである。ラテックスHはラテックスHの合計重量を基準として約15重量%の固形分含量を有するべきであり、固形分含量が最初に所望の15重量%より高い場合には、水または別の好適な水性メディアを添加し、これと混合すべきである。さらに詳細には、ラテックスHの固体成分は、UV線への暴露による反応開始に利用可能な放射線硬化可能な官能性を有する放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を含む。放射線硬化性不溶性ポリマーバインダー組成物は約500,000〜約2,500,000の分子量を有すると予想される。
放射線硬化性水性インクジェットインク組成物
本発明の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を含む放射線硬化性ラテックスバインダーブレンドは、インクジェット技術により基体に適用することができる放射線硬化性ラテックスインクジェットインク組成物中に処方することができる。
本発明の放射線硬化性分散性ポリマーバインダー組成物を含む放射線硬化性ラテックスバインダーブレンドは、インクジェット技術により基体に適用することができる放射線硬化性ラテックスインクジェットインク組成物中に処方することができる。
さらに詳細には、実施例1〜8に記載されている放射線硬化性ラテックスバインダーブレンドは、以下の表1に示す成分の組み合わせに従ってシアンインクジェット中に処方することができる。本発明に従う8つの個々の放射線硬化性ラテックスインクジェットインク組成物の例(すなわち、インクA〜H)、すなわち、実施例1〜8(比較例3および4を含む)の各ラテックスバインダーブレンドについて1つずつインク組成物を示す。表1における数値は各インク組成物の合計重量を基準とした重量%であることに留意する。
AcryJet(商標)はRohm and Haas社(米国、ペンシルベニア州、フィラデルフィア)の商標である。硝酸アンモニウムはpH緩衝剤としての働きをし、N−メチルピロリドンは硬化性ラテックスインク組成物において浸透剤として機能する。Liponic EG−7はLipo Chemicals,Inc.から入手可能な湿潤剤である。Dynol 604はAir Products社(米国)から入手可能な界面活性剤である。1,3−プロパンジオールは湿潤剤および/または浸透剤として機能する。Esacure DP250はLamberti S.p.A.,(伊国)から入手可能な水分散性光開始剤である。
ラテックスA、B、C、FおよびGを組み入れたE線放射硬化性ラテックスインクジェットインク組成物の例を以下の表2に示す。当該技術分野において周知のように、E線放射硬化性インクジェットインク組成物は光開始剤を含有することを必要としないことが知られている。従って、比較のために、前記表1から選択された放射線硬化性ラテックスインクジェットインク組成物(すなわち、インクA、B、C、FおよびG)を、光開始剤を除去し、インク組成物の残りの成分の量を調節することにより改変した。
表1および2に示す全ての硬化性ラテックスインク組成物を、最後のインクジェットインク組成物が処方され、よく混合された後に、それぞれ1ミクロンフィルターを使用して濾過する。表1および2に示す各インクジェットインク組成物を別々に基体に適用する。各インク組成物を次いで、特定のインクの性質に適するようにUVランプまたは電子線ランプの何れかで硬化させて、ラテックスバインダーブレンドの光硬化性官能性の反応を開始させる(「硬化」とも称し、その結果さらに架橋が起こる)。
インクA、インクBおよびインクE〜Hと表示されたUV硬化性ラテックスインクジェットインク組成物(それぞれ、ラテックスA、BおよびE〜Hを含有する)は、インクCおよびインクDと表示された比較ラテックスインク組成物(それぞれ、比較ラテックスCおよびDを含有する)よりも、基体上に適用および硬化された場合に、次の性質の1以上において改善を示すことが期待される。すなわち、耐久性、耐摩擦性、保色性、汚染耐性、耐水性、光学密度、画質および耐光性の点においてである。
表2のE線硬化性ラテックスインク組成物に関連して、インクA’、インクB’、インクG’およびインクH’と表示された放射線硬化性ラテックスインクジェットインク組成物はインクC’と比較して、基体上に適用および硬化された場合に、以下の性質の1以上において改良された性質を示すことが期待される。すなわち、噴射性、耐久性、耐摩擦性、保色性、汚染耐性、耐水性、光学密度、画質、定着性および耐光性の点においてである。
Claims (12)
- 放射線硬化性インクジェットインク組成物中に処方するための放射線硬化性ポリマーバインダー組成物であって、該ポリマー組成物が水性メディア中に分散性であり、周囲条件で非反応性であり、化学線への暴露により反応開始することができ、かつ15,000ダルトンより大きな数平均分子量を有する、放射線硬化性ポリマーバインダー組成物。
- ポリマーバインダー組成物が3,000,000までの数平均分子量を有する請求項1に記載のポリマー組成物。
- 請求項1に記載の放射線硬化性ポリマーバインダー組成物、および液体メディアを含む放射線硬化性バインダーブレンドであって、該放射線硬化性バインダーブレンドがインクジェットインク組成物中に処方された場合、該インクジェットインク組成物が噴射可能である放射線硬化性バインダーブレンド。
- 着色剤;
液体メディア;および
請求項1に記載の放射線硬化性ポリマーバインダー組成物を含んでなる水性分散液
を含む放射線硬化性インクジェットインク組成物。 - 放射線硬化性ポリマーバインダー組成物が、乾燥ポリマー組成物の合計重量を基準として1重量%〜30重量%の、モノエチレン性不飽和(メタ)アクリレート、多エチレン性不飽和(メタ)アクリレート、およびその混合物から誘導される単位を含む請求項4に記載の放射線硬化性インクジェットインク組成物。
- 液体メディアが、放射線硬化性モノマー、放射線硬化性プレポリマー、放射線硬化性オリゴマー、およびその混合物からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含み、該液体メディアがインクジェットインク組成物の合計重量を基準として20重量%〜85重量%の量で存在する請求項4に記載の放射線硬化性インクジェットインク組成物。
- ポリマーバインダー組成物が、インクジェットインク組成物の合計重量を基準として0.1重量%〜25重量%の量で存在する、請求項4に記載の放射線硬化性インクジェットインク組成物。
- 着色剤が、インクジェットインク組成物の合計重量を基準として20重量%未満の量で存在する、請求項4に記載の放射線硬化性インクジェットインク組成物。
- 基体に適用される放射線硬化性インクジェットインク組成物の特性を向上する方法であって:(a)液体メディアと、着色剤と、および15,000ダルトンより大きな数平均分子量を有し、水性メディア中に分散性であり、化学線への暴露により反応開始することができる少なくとも1種の放射線硬化性ポリマーバインダー組成物の水性分散液と、を含む放射線硬化性インクジェットインク組成物を提供する工程;(b)該インクジェットインク組成物を基体に適用する工程;ならびに(c)化学線を適用することにより該インクジェットインク組成物を硬化させ、これにより該基体上に画像を形成する工程を含む方法。
- 液体メディアが、放射線硬化性モノマー、放射線硬化性プレポリマー、放射線硬化性オリゴマー、およびその混合物からなる群から選択される少なくとも1つの成分を含み、該液体メディアが、該インクジェットインク組成物の合計重量を基準として20重量%〜85重量%の量で存在する請求項9に記載の方法。
- 少なくとも1種の放射線硬化性ポリマーバインダー組成物が、インクジェットインク組成物の合計重量を基準として0.1重量%〜25重量%の量で存在し、ならびに、モノエチレン性不飽和(メタ)アクリレート、多エチレン性不飽和(メタ)アクリレート、およびその混合物から誘導される単位からなる群から選択される化合物から誘導される単位を含む請求項9に記載の方法。
- 請求項9に記載の方法により形成される画像。
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