JP2005290109A - 非晶質ポリエステル樹脂及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】透明性に優れ、剛性の向上を実現し得る新規な非晶質のポリエステル樹脂及びその製造方法を提供する。
【解決手段】無機酸化物微粒子を水中に分散させて微粒子水分散物を形成する。次いで、エステル重合体を構成するモノマー、前記微粒子水分散物、及びグリコール類及び二塩基酸の少なくとも一方から構成される前記結晶阻害モノマーの存在下において重合反応を行い、前記非晶質ポリエステル樹脂を製造する。
【選択図】なし
【解決手段】無機酸化物微粒子を水中に分散させて微粒子水分散物を形成する。次いで、エステル重合体を構成するモノマー、前記微粒子水分散物、及びグリコール類及び二塩基酸の少なくとも一方から構成される前記結晶阻害モノマーの存在下において重合反応を行い、前記非晶質ポリエステル樹脂を製造する。
【選択図】なし
Description
本発明は、透明性を有し且つ低線膨張性、高剛性を有する非晶質ポリエステル樹脂、及びその製造方法に関する。
有機ガラスやプラスチックレンズ等の光学用途に利用し得る透明樹脂としては、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、及びエポキシ樹脂等を例示することができる。有機ガラスは、無機ガラスに比べ耐衝撃性、軽量性、成形性に優れる特徴を有し、特にメタクリル系樹脂は、光線透過率が高く、光散乱性が小さく透明性に優れ、耐侯性にも優れるためにその用途や使用量も増加している。
しかしながら、前記有機ガラスは実際の製品への適用を考慮すると、上述した耐衝撃性などの諸特性は十分ではなく、これらの特性を改善すべく種々の研究開発が行われている。例えば、特開平11−343349号公報には、剛性の向上等を目的として、透明な非晶の有機高分子に、可視光線波長以下の径を有する微細なシリカを配合した透明樹脂からなる樹脂製ウィンドウが開示されている。
前記樹脂は透明な非晶の重合体を生成する過程で、溶剤に分散させたシリカ微粒子を添加して反応系を得、次いで、前記反応系に対して凝固剤溶剤を添加して沈降させることにより、前記シリカ微粒子と前記重合体とを含む、非晶質の透明樹脂を得るものである。前記重合体は、懸濁重合、溶液重合、乳化重合、塊状重合などの重合反応を通じて生成することができ、前記重合体を構成するモノマーとしてメタクリル酸メチル等を用いている。
また、特開平6−316045号公報には、(メタ)アクリル系樹脂シート、熱可塑性ポリウレタン系シート、及びポリカーボネートシートの3層からなる積層シートに、(メタ)アクリル系樹脂シートの両面に(メタ)アクリル系樹脂フィルム及びポリカーボネートフィルムを貼付した積層フィルムを、前記積層シートの前記(メタ)アクリル系樹脂シートと前記積層フィルムの前記(メタ)アクリル系樹脂フィルムとが接触するようにして積層した合成樹脂製安全ガラスが開示されている。
これによって、前記安全ガラス中の、各層の接着性を向上できるとともに、ホットプレス法の高温下における前記(メタ)アクリル系樹脂シートの失透や透過像の歪みを防止することができる。さらに、前記安全ガラスが強い衝撃を受けた場合に、内部の(メタ)アクリル系樹脂部分が前記衝撃によって破壊し、飛散するのを防止することができる。
さらに、特開平6−71826号公報には、特定のグルタルイミドとメチルメタクリレートとの共重合体又はメタクリル樹脂からなる層と、ポリカーボネート等との耐衝撃性を有する透明性ポリマーからなる層とで構成される積層構造物の表面に、直接又はプライマー層を介して表面硬化膜を形成した車両用グレージング材が開示されている。
しかしながら、従来の有機ガラスや上述した樹脂は、無機ガラスに比べ剛性が低いため、例えば車両のフロントウィンドウ等の大型かつある程度の剛性が要求される製品に適用する際には、その厚みを増大させる必要があり、軽量化に反する結果となる。一方、剛性を増加するためにガラス繊維等の充填材を添加すると透明性が低下し、視界の確保が困難となる。
また、有機ガラスは無機材料に比べ軽量かつ成形の自由度が大きいという利点はあるが、弾性率が小さいため剛性が低く、高温時に成形時の残留応力が戻りソリが発生し、外観品質が低下したり、硬度が低いために表面が傷つき易いという問題がある。一方、上述したような樹脂は、自動車のヘッドランプやサンルーフなど、比較的低剛性でかつ表面処理のしやすい小物部品には採用されているが、自動車外装のかなりの面積を占める窓ガラスに適用できる機能を満たすものはない。
一方、窓ガラス以外の自動車外装樹脂部品や内装樹脂部品では、高温時の残留応力の戻りによるソリや隙間の狭小化等の外観品質の低下、衝撃に対する割れ等の耐衝撃性、燃費の面からの使用部品の軽量化などの物性向上やコストダウン要求が厳しさを増しているのが現状である。これら物性向上に対する要求には、従来から、単一樹脂での対応の他に積層化による改良が検討されている。積層化によって低コストで高付加価値の商品を生み出すことができ、また周辺部品との一体成形等で部品数を削減してコストの削減に対応することができると考えられる。
しかしながら、上記特開平6−316045号公報記載の積層体では、3種の透明樹脂を積層し耐衝撃性を向上させているが、透明性維持のため樹脂中に高温時の熱膨張を抑制する充填剤等が配合されておらず、自動車の内外装部品に適用すると夏期の高温下では部品の伸長による凹凸や膨張によるソリ等の外観品質が低下する場合がある。
また、上記特開平6−71826号公報でも、(メタ)アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等を積層した樹脂ウィンドウ例が開示されているが、樹脂の透明性を維持するために熱膨張を抑制する充填剤の配合がないため、十分に熱膨張を抑制することが困難である。また、透明性を保持するため、ガラス繊維等の剛性向上の充填剤の添加ができず、剛性を向上しようとすると板厚を増す必要があり重量増加を招き軽量化に反する結果となる。
さらに、上記特開平11−343349号公報では、樹脂の主成分である重合体原料であるモノマーとは異なる有機溶剤にシリカ微粒子を分散させる為、最終的に得た樹脂中に前記シリカ微粒子を均一且つ歩留まり良く混入させることが難しく、透明性確保、剛性向上を得るのが難しい。
本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、従来の無機ガラスに代わって種々の製品に適用できる有機ガラスとして、透明性に優れ、剛性の向上を実現し得る新規な非晶質のポリエステル樹脂及びその製造方法を提供するものである。
上記課題を解決すべく、本発明は、
エステル重合体と、グリコール類及び二塩基酸の少なくとも一方から構成される結晶阻害モノマーと、無機酸化物微粒子とを含むことを特徴とする非晶性ポリエステル樹脂に関する。
エステル重合体と、グリコール類及び二塩基酸の少なくとも一方から構成される結晶阻害モノマーと、無機酸化物微粒子とを含むことを特徴とする非晶性ポリエステル樹脂に関する。
また、本発明は、
前記非晶質ポリエステル樹脂の製造方法であって、
前記無機酸化物微粒子を水中に分散させて微粒子水分散物を形成する工程と、
前記エステル重合体を構成するモノマー、前記微粒子水分散物、及びグリコール類及び二塩基酸の少なくとも一方から構成される前記結晶阻害モノマーの存在下において重合反応を行い、前記非晶質ポリエステル樹脂を製造する工程と、
を具えることを特徴とする、非晶質ポリエステル樹脂の製造方法に関する。
前記非晶質ポリエステル樹脂の製造方法であって、
前記無機酸化物微粒子を水中に分散させて微粒子水分散物を形成する工程と、
前記エステル重合体を構成するモノマー、前記微粒子水分散物、及びグリコール類及び二塩基酸の少なくとも一方から構成される前記結晶阻害モノマーの存在下において重合反応を行い、前記非晶質ポリエステル樹脂を製造する工程と、
を具えることを特徴とする、非晶質ポリエステル樹脂の製造方法に関する。
本発明によれば、無機酸化物微粒子を水中に分散させた微粒子水分散物を準備し、この微粒子水分散物及び結晶阻害モノマー、並びに所定のモノマーの存在下において重合反応を行い、エステル重合体を形成するようにしている。このとき、前記結晶阻害モノマーは前記重合過程を通じて前記エステル重合体の結晶化を阻害する。その結果、最終的に得るポリエステル樹脂は非晶質となって、十分に高い透明性を呈するようになる。
また、前記無機酸化物微粒子は、前記重合反応において微粒子水分散物を構成し、この水分散物が前記モノマーなどと混合されるため、前記重合反応に供する反応系において均一に分散するようになる。したがって、前記無機酸化物微粒子は、前記重合反応を通じて前記非晶質ポリエステル樹脂中に、凝集することなく均一に分散するようになる。
さらに、前記無機酸化物微粒子は前記非晶性ポリエステル樹脂のカルボニル基と水素結合を介して結合するとともに、前記カルボニル基が親水性であるために、前記無機酸化物微粒子の凝集が抑制され、巨大な二次粒子塊となることはない。したがって、前記無機酸化物微粒子の前記非晶性ポリエステル樹脂中での均一分散性がさらに向上する。
このように、本発明によれば、前記無機酸化物微粒子の均一な充填効果によって、前記ポリエステル樹脂の剛性などの機械的強度を向上させることができるとともに、その非晶性に基づいて高い透明性を呈するようになる。
なお、本発明の好ましい態様においては、前記微粒子水分散物において、前記無機酸化物微粒子の表面をポリエステル樹脂、例えば水溶性ポリエステル樹脂で被覆する。この場合、前記無機酸化物微粒子の、前記非晶質ポリエステル樹脂との親和性が増大し、熱や応力が負荷された場合においても、良好な分散性を保持することができる。
なお、本発明における“非晶質”とは、示査走査熱量計によって計測される結晶融解熱量がホモのエステル重合体のそれに対して50%以下の状態を意味する。
また、本発明における“透明”とは、厚さ2mmにおける試料のヘイズ値が5%以下で定義される。
以上説明したように、本発明によれば、透明性及び剛性などの機械的特性に優れた新規な非晶質ポリエステル樹脂を提供できる。したがって、従来の無機ガラスに代わって種々の製品に適用できる有機ガラスとして広範に応用することができる。
以下、本発明の詳細、並びにその他の特徴及び利点について詳述する。
本発明におけるポリエステル樹脂は非晶質であることが必要である。一般に、有機ガラスの強度、剛性を向上させる為には、樹脂を構成している重合体の分子構造を考慮して、高強度で剛直な分子を使用することもできる。しかしながら、前記樹脂の結晶性が高くなると透明性が低下するという一面がある。したがって、本発明においては、目的とするポリエステル樹脂を非晶質化する。
本発明におけるポリエステル樹脂は非晶質であることが必要である。一般に、有機ガラスの強度、剛性を向上させる為には、樹脂を構成している重合体の分子構造を考慮して、高強度で剛直な分子を使用することもできる。しかしながら、前記樹脂の結晶性が高くなると透明性が低下するという一面がある。したがって、本発明においては、目的とするポリエステル樹脂を非晶質化する。
本発明においては、最終的に得るポリエステル樹脂を非晶質化するために、前記ポリエステル樹脂を製造する過程で結晶阻害モノマーを用いている。前記ポリエステル樹脂を所定のモノマーからの重合過程を経て製造する際に、その重合を前記結晶阻害モノマー中で行うことにより、前記ポリエステル樹脂を構成するエステル重合体の結晶化が阻害され、非晶質となる。
本発明では、ポリエステル樹脂を非晶質化するために、前記結晶阻害モノマーとしてグリコール類及び二塩基酸の少なくとも一方から構成されるものを使用する。これによって、前記ポリエステル樹脂の非晶質化を効率良く行うことができる。
なお、樹脂粉末からペレットあるいは製品を製造する際に、成形条件などを制御することによって前記ペレット及び前記製品を透明化することもできるが、本発明のように無機酸化物微粒子などの充填材を含む場合は、その充填材を核として結晶化が進行し、最終的に得るポリエステル樹脂が結晶化してしまう場合がある。したがって、本発明においては、上述したように結晶阻害モノマーを必須要素として用いる。
前記結晶阻害モノマーとしては、1、4−シクロヘキサンジメタノール及びネオペンチルグリコールの少なくとも一方のグリコール類を含むことが好ましい。また、イソフタル酸及び2、6−ナフタレンジカルボン酸の少なくとも一方の二塩基酸を含むことが好ましい。これによって、無機酸化物微粒子の含有量などに依存することなく、最終的に得るポリエステル樹脂を十分に非晶質化することができる。
また、前記非晶質ポリエステル樹脂中の結晶阻害モノマーの含有割合は、前記樹脂に要求される剛性などの機械的強度及び透明性の度合いなどを考慮して適宜選択することができるが、好ましくは前記非晶質ポリエステル樹脂中の配合割合が1モル%〜49モル%、さらに好ましくは5モル%〜30モル%とする。なお、この配合割合は、熱分解ガスクロ法などによって同定することができる。
本発明の前記非晶質ポリエステル樹脂は、エステル重合体を主成分すなわち骨格成分として含むが、その種類は、多塩基酸及び多価アルコールの重縮合反応を通じて得られる、アルキド重合体、不飽和エステル重合体、及びマレイン酸重合体などの公知のものを例示することができる。しかしながら、本発明では、不飽和エステル重合体、特にはポリエチレンテレフタレートを好ましく用いることができる。
ポリエチレテレフタレートは、上述した結晶阻害モノマーとの相性が良く、製造条件などに大きく依存することなく、最終的に得るポリエステル樹脂を十分に非晶質化することができる。また、ポリエチレンテレフタレートは、エステル重合体の中でも特に機械的強度に優れ、最終的に得る非晶質ポリエステル樹脂の剛性などの機械的特性を十分に向上させることができるようになる。
また、本発明の前記非晶質ポリエステル樹脂は無機酸化物微粒子を含む。前記無機酸化物微粒子は、従来同様に前記非晶質ポリエステル樹脂に対して充填材として機能するものである。また、前記充填材として前記無機酸化物微粒子を用いる理由は、以下に示す本発明の製造方法に起因して、前記無機酸化物微粒子が水分散物を介して反応系中に均一に分散し、このような反応系中で重合反応を行う結果、エステル重合体中に前記無機酸化物微粒子が凝集することなく均一に分散し、最終的に得た非晶質ポリエステル樹脂本来の透明性を損なうことなく、その機械的強度を向上させることができるようになるためである。
さらに、前記無機酸化物微粒子は前記非晶性ポリエステル樹脂のカルボニル基と水素結合を介して結合するとともに、前記カルボニル基が親水性であるために、前記無機酸化物微粒子の凝集が抑制され、巨大な二次粒子塊となることはない。したがって、前記無機酸化物微粒子の前記非晶性ポリエステル樹脂中での均一分散性がさらに向上する。
前記無機酸化物微粒子の種類は特に限定されるものではないが、シリカ粒子であることが好ましい。前記シリカ粒子はその表面にシラノール基を有するので、このシラノール基に起因して前述した結晶阻害モノマーとの親和性が増大する。したがって、前記シリカ粒子は前記結晶阻害モノマー中で安定的に存在し、最終生成物である非晶質ポリエチレン樹脂中でも安定的に存在するようになる。したがって、前記非晶質ポリエチレン樹脂中での前記シリカ粒子の均一分散が安定的に確保され、透明性及び機械的強度を十分確保できるようになる。
また、前記無機酸化物微粒子の大きさは、その平均直径が5nm〜100nmであることが好ましく、さらには5nm〜20nmであることが好ましい。前記無機酸化物微粒子の平均直径が100nmを超えると、可視光線波長の下限波長近傍すなわち380nm近傍で、前記非晶質ポリエステル樹脂の光透過性が減少し、その透明性を十分に確保できない場合がある。また、前記無機酸化物微粒子の平均直径が5nm未満であると、市場入手が困難となるばかりか、解膠不良による凝集発生が生じ、前記非晶質ポリエステル樹脂の透明性を十分に確保できない場合がある。
さらに、前記非晶質ポリエステル樹脂中における前記無機酸化物微粒子の含有量は1重量%〜50重量%であることが好ましく、さらには5重量%〜30重量%であることが好ましい。前記無機酸化物微粒子の含有量が50重量%を超えると、前記無機酸化物微粒子が前記非晶質ポリエステル樹脂中で凝集してしまい、前記非晶質ポリエステル樹脂の透明性を十分確保できない場合がある。一方、前記無機酸化物微粒子の含有量が1重量%未満の場合、充填材としての作用効果を得ることができず、前記非晶質ポリエステル樹脂の剛性などの機械的強度を十分に向上できない場合がある。
次に、上述した本発明の非晶質ポリエステル樹脂の製造方法について説明する。最初に、前記無機酸化物微粒子を水中に分散させて微粒子水分散物を得る。次いで、前記微粒子水分散物を、グリコール類及び二塩基酸の少なくとも一方から構成される結晶阻害モノマー及びエステル重合体を構成するモノマーと混合させて、前記反応系(反応溶液)を形成する。なお、前記水分散物は予め前記モノマーと混合させ、その後に結晶阻害モノマーを加えることもできる。この場合、前記水分散物及び前記モノマーとの混合物は市販のものを用いることができる。具体的には、日産化学工業株式会社製スノーテックスST−O及び扶桑化学工業株式会社製クオートロンPL−1を例示することができる。
次いで、前記反応系を所定温度に加熱することによって、重合反応を行う。前記重合反応は一段で行うこともできるが、二段で行うことが好ましい。この場合、高分子量のエステル重合体を簡易に形成することができるようになる。二段の重合反応を実施する場合、加圧雰囲気下において、例えば200〜250℃の温度範囲において一段目の重合反応を行って反応中間体(テレフタル酸とエチレングリコールが存在するときはビスヒドロキシエチレンテレフタレートが作製される)を作製し、その後、減圧雰囲気下、例えば200℃〜280℃の温度範囲において二段目の重合反応を行って、目的とするポリエステル樹脂を得る。
なお、前記重合反応において、前記ポリエステル樹脂は、前記結晶阻害モノマーによって結晶化が阻害されて非晶質となるとともに、上述した作用効果によって、前記無機酸化物微粒子が安定的かつ均一に分散するようになる。触媒としては、二酸化ゲルマニウムなどを用いることができる。
また、前記反応中間体の作製においては、グリコールモノマーは二塩基酸の2倍当量以上必要となるため、前記グリコールモノマーは2倍を目安に適宜多目に加えることが必要である。前記グリコールモノマーは重合反応終了後において回収されるが、安価な面からエチレングリコールが好ましい。後述の実施例、比較例においては実際にはグリコールモノマーは二塩基酸の2倍当量になるように投入したが、重合後回収される為、文中、表中においては重合物に取り込まれたモノマーのみを便宜上記載した。
さらに、上述したような二段の重合反応を行う代わりに、最初に、通常の重合反応を経てエステル予備重合体を形成し、この予備重合体、前記微粒子水分散物、及び前記結晶阻害モノマー、さらにはエステル重合体を構成するモノマーの存在下重合反応を行い、上述したポリエステル樹脂を製造することもできる。この場合も、前記結晶阻害モノマーを含むことによって、前記ポリエステル樹脂は非晶質となるとともに、前記酸化物微粒子は前記ポリエステル樹脂中に均一に分散するようになる。なお、前記エステル予備重合体は、上述した反応中間体に相当するものである。
なお、前記非晶質ポリエステル樹脂をポリエチレンテレフタレートのエステル重合体から構成する場合は、テレフタル酸及びエチレングリコールのモノマーを用いる。この場合、前記エステル予備重合体重合体はビスヒドロキシエチレンテレフタレートから構成する。
また、上記製造方法において、前記微粒子水分散物において、前記無機酸化物微粒子の表面をポリエステル樹脂で被覆することが好ましい。この場合、前記無機酸化物微粒子の、前記非晶質ポリエステル樹脂との親和性が増大し、熱や応力が負荷された場合においても、良好な分散性を保持することができる。
本発明を以下の実施例及び比較例により説明する。曲げ弾性率、線膨張係数、光線透過率は、以下の方法により測定した。
曲げ弾性率
オートグラフ(DCS−10T株式会社 島津製作所製)で測定した。
線膨張係数
熱機械測定装置(TMA120Cセイコー電子工業株式会社)で測定した。
光線透過率
へイズメータ(HM−65株式会社村上色彩研究所製)で測定した。
DSC
示査走査熱量計(DSC2920TAインツルメント株式会社製)で測定した。
曲げ弾性率
オートグラフ(DCS−10T株式会社 島津製作所製)で測定した。
線膨張係数
熱機械測定装置(TMA120Cセイコー電子工業株式会社)で測定した。
光線透過率
へイズメータ(HM−65株式会社村上色彩研究所製)で測定した。
DSC
示査走査熱量計(DSC2920TAインツルメント株式会社製)で測定した。
(実施例1)
テレフタル酸モノマー、エチレングリコールモノマー、ネオペンチルグリコールモノマーを、50:35:15のモル比で混合したモノマー混合物に、粒径15nmのシリカ粒子を12重量%含有した水溶液を重合後(ポリエステル樹脂中)のシリカ量が5重量%になる割合で混合し、250℃の加圧下で反応中間体を作成した後、280℃の減圧下で、二酸化ゲルマニウム触媒、トリメチルホスフェートを用いて重合し、無色透明なポリエステル樹脂を得た。示査走査熱量計(DSC)により、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.4GPaであり、線膨張係数5.5×10−5/℃であり、ヘイズ値は5.5%であった。結果を表1に示す。
テレフタル酸モノマー、エチレングリコールモノマー、ネオペンチルグリコールモノマーを、50:35:15のモル比で混合したモノマー混合物に、粒径15nmのシリカ粒子を12重量%含有した水溶液を重合後(ポリエステル樹脂中)のシリカ量が5重量%になる割合で混合し、250℃の加圧下で反応中間体を作成した後、280℃の減圧下で、二酸化ゲルマニウム触媒、トリメチルホスフェートを用いて重合し、無色透明なポリエステル樹脂を得た。示査走査熱量計(DSC)により、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.4GPaであり、線膨張係数5.5×10−5/℃であり、ヘイズ値は5.5%であった。結果を表1に示す。
(実施例2)
テレフタル酸モノマー、エチレングリコールモノマー、ネオペンチルグリコールモノマーの混合比を、50:49:1にした以外は、実施例1と同様にして重合を行い、無色透明なポリエステル樹脂を得た。DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.7GPaであり、線膨張係数は5.7×10−5/℃であり、ヘイズ値は4.4%であった。結果を表1に示す。
テレフタル酸モノマー、エチレングリコールモノマー、ネオペンチルグリコールモノマーの混合比を、50:49:1にした以外は、実施例1と同様にして重合を行い、無色透明なポリエステル樹脂を得た。DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.7GPaであり、線膨張係数は5.7×10−5/℃であり、ヘイズ値は4.4%であった。結果を表1に示す。
(実施例3)
テレフタル酸モノマー、エチレングリコールモノマー、ネオベンチルグリコールモノマーの混合比を、50:1:49にした以外は、実施例1と同様にして重合を行い、無色透明な樹脂を得た。DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.4GPaであり、線膨張係数は5.5×10−5/℃であり、ヘイズ値は4.3%であった。結果を表1に示す。
テレフタル酸モノマー、エチレングリコールモノマー、ネオベンチルグリコールモノマーの混合比を、50:1:49にした以外は、実施例1と同様にして重合を行い、無色透明な樹脂を得た。DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.4GPaであり、線膨張係数は5.5×10−5/℃であり、ヘイズ値は4.3%であった。結果を表1に示す。
(実施例4)
シリカ粒子の平均直径を5nmとした以外は、実施例1同様にして重合を行い、無色透明なポリエステル樹脂を得た。また、DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は1.9GPaであり、線膨張係数は5.6×10−5/℃であり、ヘイズ値は4.1%であった。結果を表1に示す。
シリカ粒子の平均直径を5nmとした以外は、実施例1同様にして重合を行い、無色透明なポリエステル樹脂を得た。また、DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は1.9GPaであり、線膨張係数は5.6×10−5/℃であり、ヘイズ値は4.1%であった。結果を表1に示す。
(実施例5)
シリカ粒子の平均直径を100nmとした以外は、実施例1同様にして重合を行い、無色透明な樹脂を得た。また、DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.9GPaであり、線膨張係数は5.4×10−5/℃であり、ヘイズ値は5.9%であった。結果を表1に示す。
シリカ粒子の平均直径を100nmとした以外は、実施例1同様にして重合を行い、無色透明な樹脂を得た。また、DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.9GPaであり、線膨張係数は5.4×10−5/℃であり、ヘイズ値は5.9%であった。結果を表1に示す。
(実施例6)
重合後のシリカ粒子含有量が1重量%になうように混合した以外は、実施例1同様にして重合を行い、無色透明なポリエステル樹脂を得た。また、DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は1.7GPaであり、線膨張係数は6.2×10−5/℃であり、ヘイズ値は3.2%であった。結果を表1に示す。
重合後のシリカ粒子含有量が1重量%になうように混合した以外は、実施例1同様にして重合を行い、無色透明なポリエステル樹脂を得た。また、DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は1.7GPaであり、線膨張係数は6.2×10−5/℃であり、ヘイズ値は3.2%であった。結果を表1に示す。
(実施例7)
重合後のシリカ粒子含有量が50重量%になうように混合した以外は、実施例1同様にして重合を行い、無色透明なポリエステル樹脂を得た。また、DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。
室温での曲げ弾性率は3.1GPaであり、線膨張係数は4.0×10−5/℃であり、ヘイズ値は8.6%であった。結果を表1に示す。
重合後のシリカ粒子含有量が50重量%になうように混合した以外は、実施例1同様にして重合を行い、無色透明なポリエステル樹脂を得た。また、DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。
室温での曲げ弾性率は3.1GPaであり、線膨張係数は4.0×10−5/℃であり、ヘイズ値は8.6%であった。結果を表1に示す。
(実施例8)
ネオペンチルグリコールモノマーに代えて1、4−シクロヘキサンジメタノールモノマーを用い、テレフタル酸モノマー、エチレングリコールモノマー、1、4−シクロヘキサンジメタノールモノマーの混合比を、50:35:15とした以外は、実施例1と同様にして重合を行い、無色透明なポリエステル樹脂を得た。また、DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.6GPaであり、線膨張係数6.1×10−5/℃であり、ヘイズ値は3.5%であった。結果を表1に示す。
ネオペンチルグリコールモノマーに代えて1、4−シクロヘキサンジメタノールモノマーを用い、テレフタル酸モノマー、エチレングリコールモノマー、1、4−シクロヘキサンジメタノールモノマーの混合比を、50:35:15とした以外は、実施例1と同様にして重合を行い、無色透明なポリエステル樹脂を得た。また、DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.6GPaであり、線膨張係数6.1×10−5/℃であり、ヘイズ値は3.5%であった。結果を表1に示す。
(実施例9)
ネオペンチルグリコールモノマーに代えてイソフタル酸モノマーを用い、テレフタル酸モノマー、エチレングリコールモノマー、イソフタル酸モノマーの混合比を、20:50:30とした以外は、実施例1と同様にして重合を行い、無色透明な樹脂を得た。また、DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.4GPaであり、線膨張係数6.0×10−5/℃であり、ヘイズ値は4.6%であった。結果を表1に示す。
ネオペンチルグリコールモノマーに代えてイソフタル酸モノマーを用い、テレフタル酸モノマー、エチレングリコールモノマー、イソフタル酸モノマーの混合比を、20:50:30とした以外は、実施例1と同様にして重合を行い、無色透明な樹脂を得た。また、DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.4GPaであり、線膨張係数6.0×10−5/℃であり、ヘイズ値は4.6%であった。結果を表1に示す。
(実施例10)
ネオペンチルグリコールモノマーに代えて2、6−ナフタレンジカルボン酸モノマーを用い、テレフタル酸モノマー、エチレングリコールモノマー、2、6−ナフタレンジカルボン酸モノマーの混合比を、35:50:15とした以外は、実施例1と同様にして重合を行い、無色透明な樹脂を得た。また、DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.4GPaであり、線膨張係数5.2×10−5/℃であり、ヘイズ値は7.1%であった。結果を表1に示す。
ネオペンチルグリコールモノマーに代えて2、6−ナフタレンジカルボン酸モノマーを用い、テレフタル酸モノマー、エチレングリコールモノマー、2、6−ナフタレンジカルボン酸モノマーの混合比を、35:50:15とした以外は、実施例1と同様にして重合を行い、無色透明な樹脂を得た。また、DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.4GPaであり、線膨張係数5.2×10−5/℃であり、ヘイズ値は7.1%であった。結果を表1に示す。
(実施例11)
シリカ固形分に対してポリエステル固形分が0.5%になる割合で水溶性ポリエステル(日本合成化学製ポリエスター)をシリカ粒子含有水溶液に混入した以外は、実施例1と同様にして重合を行い、無色透明なポリエステル樹脂を得た。DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.5GPaであり、線膨張係数は4.5×10−5/℃であり、ヘイズ値5.6%であった。結果を表1に示す。
シリカ固形分に対してポリエステル固形分が0.5%になる割合で水溶性ポリエステル(日本合成化学製ポリエスター)をシリカ粒子含有水溶液に混入した以外は、実施例1と同様にして重合を行い、無色透明なポリエステル樹脂を得た。DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.5GPaであり、線膨張係数は4.5×10−5/℃であり、ヘイズ値5.6%であった。結果を表1に示す。
(実施例12)
テレフタル酸モノマーとエチレングリコールモノマーを250℃、0.3MPaで加熱することで重量平均5000のポリエチレンテレフタレートを得、これにイソフタル酸とエチレングリコール、を1:100:100のモル比で混合すると共に、粒径15nmのシリカ粒子を12重量%含有した水溶液を重合後(ポリエステル樹脂中)のシリカ量が5重量%になる割合で混合し、280℃の減圧下で、二酸化ゲルマニウム触媒、トリメチルホスフェートを用いて重合し、無色透明なポリエステル樹脂を得た。DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.5GPaであり、線膨張係数は4.9×10−5/℃であり、ヘイズ値は5.4%であった。結果を表2に示す。
テレフタル酸モノマーとエチレングリコールモノマーを250℃、0.3MPaで加熱することで重量平均5000のポリエチレンテレフタレートを得、これにイソフタル酸とエチレングリコール、を1:100:100のモル比で混合すると共に、粒径15nmのシリカ粒子を12重量%含有した水溶液を重合後(ポリエステル樹脂中)のシリカ量が5重量%になる割合で混合し、280℃の減圧下で、二酸化ゲルマニウム触媒、トリメチルホスフェートを用いて重合し、無色透明なポリエステル樹脂を得た。DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.5GPaであり、線膨張係数は4.9×10−5/℃であり、ヘイズ値は5.4%であった。結果を表2に示す。
(実施例13)
ビスヒドロキシエチレンテレフタレートを250℃、0.3MPaで加熱することで重量平均5000のポリエチレンテレフタレートを得、これにイソフタル酸とエチレングリコールを1:100:100のモル比で混合すると共に、粒径15nmのシリカ粒子を12重量%含有した水溶液を重合後のシリカ量が5重量%になる割合で混合し、280℃の減圧下で、二酸化ゲルマニウム触媒、トリメチルホスフェートを用いて重合し、無色透明なポリエステル樹脂を得た。DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.3GPaであり、線膨張係数は4.9×10−5/℃であり、ヘイズ値は5.7%であった。結果を表2に示す。
ビスヒドロキシエチレンテレフタレートを250℃、0.3MPaで加熱することで重量平均5000のポリエチレンテレフタレートを得、これにイソフタル酸とエチレングリコールを1:100:100のモル比で混合すると共に、粒径15nmのシリカ粒子を12重量%含有した水溶液を重合後のシリカ量が5重量%になる割合で混合し、280℃の減圧下で、二酸化ゲルマニウム触媒、トリメチルホスフェートを用いて重合し、無色透明なポリエステル樹脂を得た。DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.3GPaであり、線膨張係数は4.9×10−5/℃であり、ヘイズ値は5.7%であった。結果を表2に示す。
(実施例14)
シリカ固形分に対してポリエステル固形分が0.5%になる割合で水溶性ポリエステル(日本合成化学製ポリエスター)をシリカ粒子含有水溶液に混入した以外は、実施例13と同様にして重合を行い、無色透明なポリエステル樹脂を得た。DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.8GPaであり、線膨張係数は4.2×10−5/℃であり、ヘイズ値は5.2%であった。結果を表2に示す。
シリカ固形分に対してポリエステル固形分が0.5%になる割合で水溶性ポリエステル(日本合成化学製ポリエスター)をシリカ粒子含有水溶液に混入した以外は、実施例13と同様にして重合を行い、無色透明なポリエステル樹脂を得た。DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.8GPaであり、線膨張係数は4.2×10−5/℃であり、ヘイズ値は5.2%であった。結果を表2に示す。
(実施例15)
ビスヒドロキシエチレンテレフタレート、イソフタル酸、エチレングリコールを実施例13と同じ割合で混合し、実施例13と同様にして重合を行って、無色透明なポリエステル樹脂を得た。DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.7GPaであり、線膨張係数は5.2×10−5/℃であり、ヘイズ値は5.9%であった。結果を表2に示す。
ビスヒドロキシエチレンテレフタレート、イソフタル酸、エチレングリコールを実施例13と同じ割合で混合し、実施例13と同様にして重合を行って、無色透明なポリエステル樹脂を得た。DSCにより、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.7GPaであり、線膨張係数は5.2×10−5/℃であり、ヘイズ値は5.9%であった。結果を表2に示す。
(比較例)
テレフタル酸モノマー、エチレングリコールモノマーを50:50のモル比で混合したモノマー混合物に、粒径15nmのシリカ粒子を12重量%含有した水溶液を重合後(ポリエステル樹脂中)のシリカ量が5重量%になる割合で混合し、250℃の加圧下で反応中間体を作成した後、280℃の減圧下で、二酸化ゲルマニウム触媒、トリメチルホスフェートを用いて重合し、無色透明な樹脂を得た。示査走査熱量計(DSC)により、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.4GPaであり、線膨張係数5.5×10−5/℃であり、ヘイズ値は16.7%であった。結果を表1に示す。
テレフタル酸モノマー、エチレングリコールモノマーを50:50のモル比で混合したモノマー混合物に、粒径15nmのシリカ粒子を12重量%含有した水溶液を重合後(ポリエステル樹脂中)のシリカ量が5重量%になる割合で混合し、250℃の加圧下で反応中間体を作成した後、280℃の減圧下で、二酸化ゲルマニウム触媒、トリメチルホスフェートを用いて重合し、無色透明な樹脂を得た。示査走査熱量計(DSC)により、前記樹脂は非晶質であることを確認した。射出成形によってテストピースを作成後、試験に供した。室温での曲げ弾性率は2.4GPaであり、線膨張係数5.5×10−5/℃であり、ヘイズ値は16.7%であった。結果を表1に示す。
以上、実施例及び比較例より、本発明の非晶質ポリエステル樹脂は、曲げ弾性率、線膨脹係数、及び光線透過率ともに高い値を示すことが分かる。
以上、具体例を挙げながら発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
例えば、本発明の非晶質ポリエステル樹脂は、必要に応じて、酸化防止剤及び熱安定剤(例えば、ヒンダードフェノール、ヒドロキノン、チオエーテル、ホスファイト類及びこれらの置換体及びその組み合わせを含む)、紫外線吸収剤(例えばレゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾール、ペンゾフェノン等)、滑剤、離型剤(例えばシリコン樹脂、モンタン酸及びその塩、ステアリン酸及びその塩、ステアリルアルコール、ステアリルアミド等)、染料(例えばニトロシン等)、顔科(例えば硫化カドミウム、フタロシアニン等)を含む着色剤、添加剤添着液(例えばシリコンオイル等)、及び結晶核剤(例えばタルク、カオリン等)などを単独又は適宜組み合わせて添加することができる。
本発明の非晶質ポリエステル樹脂は所望の形状に成形し、任意の用途に適用することができる。特に、透明性、高剛性、及び低線膨張性を利用するという観点からは、無機ガラスにかわる有機ガラスとして自動車用のウィンドウ周囲の部品などの成形品への適用が可能である。
Claims (17)
- エステル重合体と、グリコール類及び二塩基酸の少なくとも一方から構成される結晶阻害モノマーと、無機酸化物微粒子とを含むことを特徴とする非晶性ポリエステル樹脂。
- 前記結晶阻害モノマーの含有量が1モル%〜49モル%であることを特徴とする、請求項1に記載の非晶質ポリエステル樹脂。
- 前記結晶阻害モノマーは、1、4−シクロヘキサンジメタノール及びネオペンチルグリコールの少なくとも一方のグリコール類を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の非晶質ポリエステル樹脂。
- 前記結晶阻害モノマーは、イソフタル酸及び2、6−ナフタレンジカルボン酸の少なくとも一方の二塩基酸を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の非晶質ポリエステル樹脂。
- 前記エステル重合体は、ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の非晶質ポリエステル樹脂。
- 前記無機酸化物微粒子の平均粒子径が、5nm〜100nmであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載の非晶性ポリエステル樹脂。
- 前記無機酸化物微粒子の含有量が、1重量%〜50重量%であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載の非晶性ポリエステル樹脂。
- 前記無機酸化物微粒子はシリカ粒子であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一に記載の非晶性ポリエステル樹脂。
- 請求項1〜8のいずれか一に記載の非晶質ポリエステル樹脂からなることを特徴とする、成形体。
- 請求項1〜8のいずれか一に記載の非晶質ポリエステル樹脂の製造方法であって、
前記無機酸化物微粒子を水中に分散させて微粒子水分散物を形成する工程と、
前記エステル重合体を構成するモノマー、前記微粒子水分散物、及びグリコール類及び二塩基酸の少なくとも一方から構成される前記結晶阻害モノマーの存在下において重合反応を行い、前記非晶質ポリエステル樹脂を製造する工程と、
を具えることを特徴とする、非晶質ポリエステル樹脂の製造方法。 - 前記重合反応は2段階で行うことを特徴とする、請求項10に記載の樹脂組成物の製造方法。
- 前記重合反応は、テレフタル酸及びエチレングリコールのモノマーを用いて行い、前記エステル重合体としてポリエチレンテレフタレートを形成することを特徴とする、請求項10に記載の樹脂組成物の製造方法。
- 前記重合反応は、テレフタル酸及びエチレングリコールのモノマーを用いて行い、前記エステル重合体としてポリエチレンテレフタレートを形成することを特徴とする、請求項11に記載の樹脂組成物の製造方法。
- 1段目の重合反応において、ビスヒドロキシエチレンテレフタレートを形成することを特徴とする、請求項13に記載の樹脂組成物の製造方法。
- 請求項1〜8のいずれか一に記載の樹脂組成物の製造方法であって、
前記無機酸化物微粒子を水中に分散させて微粒子水分散物を形成する工程と、
エステル予備重合体を準備する工程と、
前記エステル予備重合体、前記エステル重合体を構成するモノマー、前記微粒子水分散物、及びグリコール類及び二塩基酸の少なくとも一方から構成される前記結晶阻害モノマーの存在下において重合反応を行い、前記非晶質ポリエステル樹脂を製造する工程と、
を具えることを特徴とする、非晶質ポリエステル樹脂の製造方法。 - 前記エステル予備重合体はビスヒドロキシエチレンテレフタレートであることを特徴とする、請求項15に記載の樹脂組成物の製造方法。
- 前記微粒子水分散物において、前記無機酸化物微粒子の表面をポリエステル樹脂で被覆することを特徴とする、請求項10〜16のいずれか一に記載の非晶質ポリエステル樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2004104569A JP2005290109A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | 非晶質ポリエステル樹脂及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2004104569A JP2005290109A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | 非晶質ポリエステル樹脂及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2005290109A true JP2005290109A (ja) | 2005-10-20 |
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ID=35323418
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2004104569A Pending JP2005290109A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | 非晶質ポリエステル樹脂及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2005290109A (ja) |
-
2004
- 2004-03-31 JP JP2004104569A patent/JP2005290109A/ja active Pending
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