JP2005288987A - 内装品の真空成形方法及び真空成形機 - Google Patents

内装品の真空成形方法及び真空成形機 Download PDF

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Abstract

【課題】表皮材10を加温軟化させた状態で、型締め状態で両側から真空吸引することにより表皮材10を基材4へ真空接着させて表皮材用真空吸引型16の型面16bに沿って賦形する際に、3面が互いに交差することにより三次元に形成される立体状コーナ領域に、発泡層12の収縮に起因してひけが発生するのを回避し得る内装品の真空成形方法を提供する。
【解決手段】立体状コーナ部を形成する基材コーナ部に、対応の表皮材コーナ部に向けて断面を徐々に小さくして発泡層12に食込む突起部20を形成すると共に、この突起部を囲む基材コーナ領域4nに、インテグラルヒンジ部27と、回動時に基材本体から分離させる切目を形成する。型締め時に、基材コーナ領域4nを原位置から型開き方向に向けて逃げ位置に回動させておき、型締め時に立体状コーナ部を形成する型面領域16fが突起部20の側方を通過する時点から連動して原位置へ復帰回動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸気路を分散形成された基材をその形状に対応した真空吸引型にセットし、表皮に発泡層を接着させた表皮材を基材の表面にセットし、表皮材を基材に真空吸引により吸着させた状態で接着して自動車のドアトリム、インストルメントパネル等の内装品を製作するための内装品の真空成形方法及び真空成形機に関するものである。
この種の従来の表皮材の真空成形方法により、デフロスタを脱着可能に収納するケース状のデフロスタ収納部2aを備えたインストルメントパネル9を製作する真空接着工程を図9を基に説明する。このインストルメントパネルは、例えばTPO(サーモプラスチックオレフィン)製の表皮1にPPフォーム(ポリプロピレン発泡体)製の発泡層2を接合した表皮材3をプレート状の基材4に接着して3層で製作されている。一体成形に際して、表皮材3は、真空吸引型により加温軟化状態で真空吸引して賦形して製作される(同図A)。その際、表皮材3には、真空吸引型の型面形状により、デフロスタ収納部2aが形成されると共に、デフロスタの係合溝の形状に対応したアンダカット部2bが形成され、一方基材4は射出成形された例えばPP(ポリプロピレン)製であり、後処理の穿孔により吸気路が分散形成され、真空吸引型5の凸型5aにセットされる(同図B)。基材4には、デフロスタに対応したデフロスタ収納部4aが成形されている。
次いで、基材4に接着剤を噴霧して、同図Cに示すように、表皮材3をセットして真空引きすることにより、表皮材3が基材4に吸着されて接着され、3層のインストルメントパネル9が製作される。その際、表皮材3の真空成型時に、アンダカット部2bに沿って発泡層2が膨張変形することにより、デフロスタ収納部4aには基材4に接着されない空洞部が形成され、剥がれの原因になったり、表皮1が変形したり或いは筋を発生させる場合がある。さらに、デフロスタを装着する際に変形して外れ易くなることもある。
文献1には、表皮材を支持具で扁平状に引張支持し、通気自在な基板を真空接着型の凸型面に組み付け、布地材を真空接着型の凸型面と部分的に相似する受け型の型面に組み付け、基板の真空接着型と、布地材が組み付けられた受け型とを加温軟化状態の表皮材に向けて両側から移動し、表皮材を真空接着型で基材の板面に真空引き接着する工程内で、布地材を表皮材の所定部分に押圧接着する部分布貼り車内装部材の製造方法が開示されている。この方法によれば、布地材が表皮材に部分布貼りされるだけでなく、表皮材を予め成形加工しておかなくても、軟化状態で基板表面に吸着状態で接着されることにより、空洞の発生は抑制されるが、逆に表皮材のみでアンダカット部2bを形成するのは不可能になる。特許文献2により、アンダカット部を有する芯材もしくは基材に空洞部を残すことなく表皮材を密着状態で接着するために、接着剤が塗布された芯材を雄型にセットし、雌型側へ相対的に移動させることにより雄型と雌型との間に張られた表皮を芯材に接触させると共に、雌型側から真空吸引し、次にその真空吸引を停止した後、雄型側から真空吸引する真空成形法が提案されている。
特開平10−34741号公報 特開平6−34433号公報
しかしながら、特許文献2による真空成形は、雄雌双方の型から吸引することにより、基材の外側面の凹凸に表皮を密着させ、また表皮面も賦形することができるが、例えば凹部内の周壁のアンダカット部等の凹凸に対する密着接着は不可能であり、いずれにしても真空成形機に付加構成を要する。
そこで、本出願人は、特願2003−341672により、扁平状に支持された熱可塑性の表皮材に対して上下方向の両側に、基材用真空吸引型と、表皮の所定の表面形状に対応する型面を有する表皮材用真空吸引型とを対向状態に設け、表皮材を加温処理により軟化させた状態で、基材用真空吸引型及び表皮材用真空吸引型を型締めし、これらの真空吸引型により型締め状態で両側から真空吸引することを提案した。
これにより、発泡層の裏面は接着剤で基材用真空吸引型にセットされた基材に真空吸引により吸着状態で接着されると共に、表皮材は、表皮材用真空吸引型の型面に真空吸引により吸着されて賦形され、表皮材の真空成形の前工程が不要となり、また表皮が表皮材用真空吸引型の型面に沿って賦形される。さらに、表面品質が向上するだけでなく、基材表面に対して非相似形状に形成することもでき、したがって周壁付き開口部の例えば前述のデフロスタ収納部において、両側からの吸引により空洞が吸収されたアンダカット部2bが形成され、また冷却後の真空吸引型の型開き時にはアンダカット部2bが圧縮して型開きが許容される。
しかしながら、図4に示す後述のレジスタ収納部7及びデフロスタ収納部8等を備えたインストルメントパネル9について、これらの開口部のコーナ部に延在する二次元状のコーナ部C1では、基材4のコーナ部から表皮材のコーナ部の距離が一般面よりも相対的に遠くなるために、相対的に大きくなる膨張度により型開き後に発泡層10が収縮してひけを発生する可能性がある。特に、例えば円A部に示す正面部9a、フランジ状の底面部9c及び側面部9bで三次元状に形成されるコーナ部C2については、基材4のコーナ部からの距離がさらに遠くなる。即ち、図7を基に、基材正面部4d、フランジ状基材底面部4f及び基材側面部4eの互いに略直角にコーナ部C3において、図8に示すように、型締め時に表皮材用凹状真空吸引型の対応するコーナ部の型面16eに沿って緩やかな曲面状に展伸され(同図A)、型締めが完了した状態で吸引により表皮11が型面16eに沿って引張られて忠実に賦形されると共に、発泡層12はその大きな距離領域に対応して膨張度が大きくなって密度が低下し、剛性が相対的に低くなる(同図B)。したがって、型開き後に伸ばされた表皮11の張力及び低剛性の発泡層12の収縮により、ひけ3aが発生する問題がある。
そこで、本発明は、前述の本出願人の発明をさらに発展させて、表皮材を加温軟化させた状態で、型締め状態で両側から真空吸引することにより表皮材を基材へ真空接着させ、表皮材を表皮材用真空吸引型の型面に沿って賦形する際に、立体状コーナ領域に、発泡層の収縮に起因して所謂ひけが発生するのを回避し得る内装品の真空成形方法及び真空成形機を提供することを目的とする。
本発明は、この目的を達成するために、請求項1により、扁平状に支持された熱可塑性の発泡層付き表皮材に対して上下方向の両側の一方に、凸形プレート状で、かつ吸気路が分散形成された基材がセットされた基材用凸状真空吸引型が、他方には扁平状に対して賦形すべき表皮全域の表面形状に対応する型面を有する表皮材用凹状真空吸引型が対向状態に設けられ、表皮材を加温処理により軟化させた状態で、基材用凸状真空吸引型及び表皮材用凹状真空吸引型を型締めし、これらの真空吸引型により型締め状態で両側から真空吸引することにより、発泡層を基材に接着すると共に、表皮材を表皮材用凹状真空吸引型の型面に沿って賦形するための内装品の真空成形方法において、3面が互いに交差することにより三次元に形成される立体状コーナ部を備えた内装品を製作する真空成形方法であって、立体状コーナ部を形成する基材コーナ部に、対応する表皮材コーナ部に向けて断面形状が徐々に小さくなるように突出して発泡層の途中位置まで食込む突起部を形成すると共に、この突起部を囲む基材コーナ領域に、表皮材用凹状真空吸引型の開閉経路の内側に位置して基材コーナ領域を回動可能に基材本体に支持させるインテグラルヒンジ部と、回動時に基材本体から分離させる切目を形成し、型締め時に、基材コーナ領域を原位置から型開き方向に向けて逃げ位置に回動させておき、型締め完了時点で原位置を占めるように基材コーナ領域を型締に連動して復帰回動させること特徴とする。これにより、型開閉方向に沿ったいずれかの2面と交差方向の1面で形成される三次元状のコーナ部において、基材コーナ領域が基材本来の形状を形成する原位置へ復帰回動する過程で、突起部は対応する型面に徐々に接近する。
典型的な内装品としては、請求項2により、内装品が、正面部、背面部及び両側の側面部を有する方形状周面部中の2面と、上面部及び正面部の下縁に続くフランジ状底面部中の1面とで立体状コーナ部を形成する凸形プレート状基材を備えた自動車のインストルメントパネルである。
このような真空成形方法を実施する真空成形機としては、請求項3により、扁平状に支持された熱可塑性の発泡層付き表皮材に対して上下方向の両側の一方に、凸形プレート状で、かつ吸気路が分散形成された基材がセットされる基材用凸状真空吸引型が、他方には扁平状に対して賦形すべき表皮全域の表面形状に対応する型面を有する表皮材用凹状真空吸引型が対向状態に設けられ、表皮材を加温処理により軟化させた状態で、基材用凸状真空吸引型及び表皮材用凹状真空吸引型を型締めし、これらの真空吸引型により型締め状態で両側から真空吸引することにより、発泡層を基材に接着すると共に、表皮材を表皮材用凹状真空吸引型の型面に沿って賦形するための内装品の真空成形機において、3面が互いに交差することにより三次元に形成される立体状コーナ部を備えた内装品を製作する真空成形機であって、立体状コーナ部を形成する基材コーナ部に、対応する表皮材コーナ部に向けて断面形状が徐々に小さくなるように突出して発泡層の途中位置まで食込む突起部が形成されると共に、この突起部を囲む基材コーナ領域に、表皮材用凹状真空吸引型の開閉経路の内側に位置して基材コーナ領域を回動可能に基材本体に支持させるインテグラルヒンジ部と、回動時に基材本体から分離させる切目が形成されており、基材用凸状真空吸引型に、原位置から型開き方向に向けて逃げ位置に基材コーナ領域を回動させ、かつ型締め完了時点で原位置を占めるように基材コーナ領域を型締に連動して復帰回動させる駆動機構を付属させたこと特徴とする。
基材コーナ領域の駆動機構としては、請求項4により、駆動機構が、弾性を伴って突起部を支持する支え駒と、この支え駒を逃げ位置に支持すると共に、型締め時に型面が突起部の側方を通過する時点で、支え駒を基材コーナ領域から離反させる後退位置に後退駆動する駆動部とを備える。
請求項1又は請求項3の発明によれば、表皮材の真空成形の前工程が不要となると共に、表皮が表皮材用真空吸引型の型面に沿って賦形されるために、表面品質が向上するだけでなく、意匠の制約が少なくなり、基材表面に対して非相似形状に形成することもできる。また、凸形プレート状の基材に一体化される内装品の周面部が三次元状コーナ部を備える場合でも、その表皮までの距離が遠くなる領域の発泡層に突起部が食込むことにより、発泡層の膨張度が相対的に大きくなって剛性が相対的に低くなる現象が抑制され、したがって型開き後の発泡層の収縮に起因するひけの発生が防止される。その際、その突起部が回動式に構成されることにより、表皮材用凹状真空吸引型の型締め時に突起部との間で表皮材が圧縮状態で擦られるのが回避され、表皮材の損傷もしくは破損が回避される。換言すれば、両側からの真空一体成形に際しての意匠の制約が緩和され、両側吸引による真空一体成形法の採用範囲が拡大される。
請求項2の発明によれば、凸形プレート状内装品として、周面部及び上面部或はさらにフランジ状底面部を有する自動車のインストルメントパネルの製作に有利に利用できる。請求項4の発明によれば、突起部が弾性を伴って表皮材を支え、最終的に弾性による型開き方向の付勢が解除されることにより、回動式突起部に起因する表皮材の表面形状の変形が抑制される。
図1乃至図5を基に本発明の実施の形態による内装品の真空成形方法を実施するための真空成形機を前述したものと同一もしくは同等部分は同一符号で説明する。真空接着される凸形プレート状内装品は、図4に示すように、レジスタ収納部7、デフロスタ収納部8等を備えたインストルメントパネル9とする。一体成形用真空成形機として、表皮材10を扁平状に引張り支持するように、その周辺部をクランプするクランプ具18の下側に、凸形プレート状基材4用の凸状真空吸引型5が設けられると共に、上側にはそのコア型である凸型部5aに対向し、かつインストルメントパネル9の表面形状に対応した型面を有する電鋳による多孔性のキャビティ型である凹型16aを備えた凹状真空吸引型16が対向して設けられている。これらの真空吸引型5,16は、付属の昇降装置(図示せず)によりクランプ具18に向けて上下動し、双方の連結具17,17aが凹凸連結することにより、型締めが行われる。クランプ具18の両側には、表皮材10を両側から加熱するヒータ19が配置され、型締め時には側方の逃げ位置に移動可能になっている。
熱可塑性の表皮材10は、TPO製の表皮11にPPフォーム製の発泡層12が溶着され、その裏面に熱溶融性のオレフィン系接着剤13が塗布され(図1A)、ロール状に巻回されて保管されている。基材4は正面部、背面部及び側面部との方形状基材周面部、正面部下縁に続くフランジ状基材底面部、この基材底面部に連続する基材端末部並びに基材上面部を備えた凸形プレート状の例えばPP製であり、レジスタ収納部7、デフロスタ収納部8、分散した吸気路(図示せず)を備えるように射出成形される。発泡層12の裏面には、オレフィン系ホットメルトフィルムを熱ラミネートすることも考えられる。基材4の前述の吸気路に連通する凸型5aの吸気路(図示せず)及び真空吸引型16の吸引口16dには、それぞれ真空ポンプに接続して、同時に真空吸引を行う吸引手段を構成している。
凹型16aの型面16bは、扁平状から賦形すべき表皮11全域の表面形状に対応すると共に、凸型5aの型面5bもしくは基材4の表面に対する一般面並びにレジスタ収納部7及びデフロスタ収納部8に対応する凸状型面部を備えて、大部分は相似形である。即ち、型面5b,16bは、型締め状態で基材4及び表皮材10に圧接し得るかもしくは略接触する離間距離を有するキャビティを形成する。
図2及び図3に示すように、図7を基に既述した基材正面部4d及び基材側面部4e間の稜線である略直角のコーナ部と、これらと基材底面部4f間の稜線である略直角のコーナ部とで形成される立体状のコーナ部C3の領域には、表皮材10の対応する立体状コーナ部C2に向けて発泡層12内に食込むように、断面形状が徐々に小さくなる凸状の突起部20が形成され、コーナ部C2に対して非相似形状になっている。即ち、この突起部は、基材正面部4d、基材底面部4f及び基材側面部4eのそれぞれのコーナ近辺間を結ぶラインを底辺21a、22a及び23aとしてコーナ部C2に向かう同一形状の三角錘面21〜23で正三角錐状に形成されている。表皮11の厚みを1mm、型締め状態での発泡層12の厚みを4mmとして、突起部20はコーナ部C2に向けて例えば3mm程度突出している。
さらに、表皮材用凹状真空吸引型16の開閉方向に交差する方向の基材正面部4dには、その開閉経路の内側に位置する底辺21aのさらに僅かに内側寄りに沿ってインテグラルヒンジ部27が形成されると共に、その両端に連続して、基材側面部4e及び基材底面部4f並びにこの基材底面部4fに連続して一体成形後に切断される基材端末部4gに切目28が形成されている。これにより、突起部20を囲む基材コーナ領域4nはインテグラルヒンジ部27を支点として基材4の残りの基材本体から分離されて回動可能になっている。この基材コーナ領域4nにも表皮材10を吸引する吸気路が形成されている。
基材用凸型5aには、図1に示すように、基材端末部4gを載置させる支え駒30を昇降可能にガイドする空洞状のガイド部33と、その支持アーム31を昇降可能にガイドするガイド部34とが互いに連通して形成され、支持アーム31の基端部は圧縮ばね32に載置されている。一方、図で見て奥行方向に両側の連結部17間には、圧縮ばね32を圧縮させて支え駒30を後退駆動する駆動部としての駆動棒38が支持されている。これにより、表皮材用凹状真空吸引型16と連動する駆動機構が構成され、支え駒30は表皮材10を弾性を伴って支持すると共に、駆動棒38の先端位置は、突起部20を含む基材コーナ領域4n及び表皮材用凹型16aの互いの接近により、これらの間に表皮材10を挟んで支え駒30が弾性を伴って受止めて僅かに後退した時点で圧縮ばね32の圧縮を開始し、型締め完了により支え駒30を基材コーナ領域4nから離反させるように設定されている。圧縮ばね32に代えて工場エアを利用したエアシリンダを用いることも考えられる。
表皮材10の基材4に対する一体成形の真空成形工程を図1を参照して説明する。所要の大きさの表皮材10(図1A)をクランプ具18で扁平状に支持すると共に、基材4をその裏面に沿った型面形状の基材用凸型5aにセットする(図1B)。その際、同図に示すように、圧縮ばね32により支え駒30を上方へ付勢して基材コーナ領域4nを型抜き方向へ回動させた逃げ位置に支持しておく。
次いで、表皮材10をヒータ19で加温処理して軟化状態にする。続いて、このヒータを逃がして真空吸引型5、16をレジスタ収納部7の開口部に沿った方向を型締め方向として昇降させて型締めする。その型締め過程で、型開き方向へ回動した突起部20が圧縮ばね32による弾性を伴って表皮材10に当接して僅かに後退し、基材底面部4f及び基材側面部4eに対面する型面領域16fの先端領域16eが突起部20の側方位置に侵入してきた図5に示す時点で、駆動棒38による後退駆動が開始される。これにより、開閉方向に沿った型面領域16fが型締め位置に移動するのに連動して、表皮材10を介した押圧及び後退駆動される支え駒30により突起部20が回動により徐々に型面領域16fに接近し、圧縮ばね32による付勢を解除されて原位置にセットされる。つまり、型締め完了時点で原位置を占めるように基材コーナ領域4nが型締に連動して復帰回動する。
最終的には基材コーナ領域4nの基材底面部4f及び基材端末部4gが、基材用凸型5aの対応形状の階段面5cにセットされた状態で、吸引口16d並びに凸型5a及び基材4の吸気路に連通する吸気路から略同時に真空吸引を行う(図1C)。基材コーナ領域4nの吸気路でも吸引され、表皮材10の吸引により突起部20の原位置へのセットが確保される。図8Dに示すように、突起部20が逃げない場合、型面領域16fが型締め位置に移動する際に、突起部20との間で表皮材10が圧縮状態で基材底面部4fの幅に対応する型締めストロークの間擦られ、表皮材10が損傷もしくは破損する可能性が生じる。
これにより、基材4には発泡層12がホットメルト型のオレフィン系接着剤13で密着状態に接着されると共に、表皮11は、全域にわたり型面16bで緊密に吸着され、熱軟化状態の発泡層12を圧縮もしくは膨張させつつ型面16bに沿って賦形され、オールオレフィン3層のインストルメントパネル9が製作される。同時に、基材コーナ領域4nの表皮材10も表面形状を損なわれることなく賦形される。また、突起部20が容積の大きくなる立体状コーナ領域に食込むことにより、その領域での発泡層12の相対的に大きな膨張が回避され、型開き後の収縮によるひけの発生が抑制される。
型締め状態での表皮材10が表裏双方からの真空吸引により、デフロスタ収納部8に図9を基に前述したアンダカット部2bを形成する場合でも空洞の発生が回避され、基材4の上面部のエアバッグドア部分に生じる可能性のある段差或は曲面状のコーナ部でのRだれも解消される。
図6は別の実施の形態による支え駒を示すもので、前述の実施の形態において基材端末部4gが延設されない基材コーナ領域4pがインテグラルヒンジ部41を支点として切目42で基材本体から分離回動させるために、基材用凸型5aに形成された空洞部49に、圧縮ばね46を介して支え駒45を支持する進退ロッド47を備えたアクチュエータ40が設けられている。支え駒45の前進位置で突起部20を囲むコーナ領域4pを逃げ位置に回動させると共に、型面領域16fの型締め位置への接近により後退する基材コーナ領域4pを弾性を伴って支え駒45で受止め、次いで同期状態で進退ロッド47を後退駆動して徐々に突起部20を型面領域16fに接近させ、最終的に原位置に達した時点で支え駒45を基材コーナ領域4pから離反させる。
尚、この可動式の突起部の形状は、インストルメントパネル9の車幅方向に反対側の同様な立体状コーナ部にも必要により形成することができ、その形状は前述の三角錘に代えて、円錐台等の別の形状にすることもできる。また、インストルメントパネルの形状によっては、前述のコーナ部に限らず、基材正面部、基材側面部及び基材上面部の3面が互いに略90°で稜線を交差させている立体状コーナ部或は別種の内装品の立体状コーナ部等にも適用可能である。
本発明の実施の形態によるインストルメントパネルの表皮材の基材に対する真空成形工程を説明する真空成形機の概略断面図である。 同インストルメントパネルの立体状コーナ部の斜視図であり、同図Aはその突起部が原位置を占める状態、同図Bは逃げ位置に回動した状態を示す。 同インストルメントパネルの基材の立体状コーナ部を示す側面図及び正面図である。 本発明が適用されるインストルメントパネルの部分斜視図である。 同真空成形機の型締め過程を示す部分断面図である。 別の実施の形態による真空成形機の要部断面図である。 同インストルメントパネルの基材の本来の立体状コーナ部の斜視図である。 本発明の課題を説明するための立体状コーナ部の断面図である。 従来の内装品の真空成形工程を説明する断面図である。
符号の説明
4 基材
4d 基材正面部
4e 基材側面部
4f 基材底面部
4n,4p 基材コーナ領域
5 基材用凸状真空吸引型
5a 基材用凸型
5b,16b 型面
9 インストルメントパネル
10 表皮材
11 表皮
12 発泡層
13 オレフィン系接着剤
16 表皮材用凹状真空吸引型
16a 表皮材用凹型
18 クランプ具
19 ヒータ
20 突起部
27,41 インテグラルヒンジ部
28,42 切目
30,45 支え駒
32,46 圧縮ばね
38 駆動棒
47 進退ロッド
C2,C3 立体状のコーナ部

Claims (4)

  1. 扁平状に支持された熱可塑性の発泡層付き表皮材に対して上下方向の両側の一方に、凸形プレート状で、かつ吸気路が分散形成された基材がセットされた基材用凸状真空吸引型が、他方には前記扁平状に対して賦形すべき表皮全域の表面形状に対応する型面を有する表皮材用凹状真空吸引型が対向状態に設けられ、前記表皮材を加温処理により軟化させた状態で、前記基材用凸状真空吸引型及び前記表皮材用凹状真空吸引型を型締めし、これらの真空吸引型により型締め状態で両側から真空吸引することにより、前記発泡層を前記基材に接着すると共に、前記表皮材を前記表皮材用凹状真空吸引型の前記型面に沿って賦形するための内装品の真空成形方法において、3面が互いに交差することにより三次元に形成される立体状コーナ部を備えた内装品を製作する真空成形方法であって、
    前記立体状コーナ部を形成する基材コーナ部に、対応する表皮材コーナ部に向けて断面形状が徐々に小さくなるように突出して前記発泡層の途中位置まで食込む突起部を形成すると共に、この突起部を囲む基材コーナ領域に、前記表皮材用凹状真空吸引型の開閉経路の内側に位置して前記基材コーナ領域を回動可能に基材本体に支持させるインテグラルヒンジ部と、前記回動時に前記基材本体から分離させる切目を形成し、
    前記型締め時に、前記基材コーナ領域を原位置から型開き方向に向けて逃げ位置に回動させておき、
    前記型締め完了時点で前記原位置を占めるように前記基材コーナ領域を前記型締に連動して復帰回動させること特徴とする内装品の真空成形方法。
  2. 内装品が、正面部、背面部及び両側の側面部を有する方形状周面部中の2面と、上面部及び正面部の下縁に続くフランジ状底面部中の1面とで立体状コーナ部を形成する凸形プレート状基材を備えた自動車のインストルメントパネルであることを特徴とする請求項1記載の内装品の真空成形機。
  3. 扁平状に支持された熱可塑性の発泡層付き表皮材に対して上下方向の両側の一方に、凸形プレート状で、かつ吸気路が分散形成された基材がセットされる基材用凸状真空吸引型が、他方には前記扁平状に対して賦形すべき表皮全域の表面形状に対応する型面を有する表皮材用凹状真空吸引型が対向状態に設けられ、前記表皮材を加温処理により軟化させた状態で、前記基材用凸状真空吸引型及び前記表皮材用凹状真空吸引型を型締めし、これらの真空吸引型により型締め状態で両側から真空吸引することにより、前記発泡層を基材に接着すると共に、前記表皮材を前記表皮材用凹状真空吸引型の前記型面に沿って賦形するための内装品の真空成形機において、3面が互いに交差することにより三次元に形成される立体状コーナ部を備えた内装品を製作する真空成形機であって、
    前記立体状コーナ部を形成する基材コーナ部に、対応する表皮材コーナ部に向けて断面形状が徐々に小さくなるように突出して前記発泡層の途中位置まで食込む突起部が形成されると共に、この突起部を囲む基材コーナ領域に、前記表皮材用凹状真空吸引型の開閉経路の内側に位置して前記基材コーナ領域を回動可能に基材本体に支持させるインテグラルヒンジ部と、前記回動時に前記基材本体から分離させる切目が形成されており、
    前記基材用凸状真空吸引型に、原位置から前記型開き方向に向けて逃げ位置に前記基材コーナ領域を回動させ、かつ前記型締め完了時点で前記原位置を占めるように前記基材コーナ領域を前記型締に連動して復帰回動させる駆動機構を付属させたこと特徴とする内装品の真空成形機。
  4. 駆動機構が、弾性を伴って突起部を支持する支え駒と、この支え駒を逃げ位置に支持すると共に、型締め時に型面が突起部の側方を通過する時点で、前記支え駒を基材コーナ領域から離反させる後退位置に後退駆動する駆動部とを備えることを特徴とする請求項3記載の内装品の真空成形機。
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