JP2005287502A - 海苔乾燥室の補助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】特に大型化した海苔乾燥室の湿度管理を良好に行える海苔乾燥室の補助装置を提供すること。
【解決手段】乾燥室9上に設けられた第1室11と、第1室11上に設けられて外界へ通じる天井空間12と、乾燥室9の側部に設けられて1次空気が導入され且つ第1室11に連通する第2室13とを備える。また乾燥室9から吹き上げられた2次空気を外界へ放出するファン15を設け、また第2室13内に1次空気を導入するための第2の開閉部22を設けるとともに、第1室11と第2室13の間に第1室11内の2次空気を第3室13に導入するための2次空気導入部23を設ける。第2室13において混合された1次空気と2次空気の混合ガスを空気加熱機34により加熱して乾燥室9の下部へ送り込む。
【選択図】図2

Description

本発明は、シート状の海苔を製造する海苔乾燥室の補助装置に関するものである。
海苔製造装置は、抄部や脱水部を含む前段部と、前段部に隣設された海苔乾燥室(本発明では、単に「乾燥室」とも称する)から成っている。簀を保持する簀ホルダーをコンベアにより前段部を移動させながら、抄部において生海苔を簀上に薄く抄き上げ、次いで簀ホルダーを脱水部へ移動させ、そこで簀上の生海苔を一般にはプレス脱水して乾燥室へ送り込む。そして簀ホルダーを乾燥室内を搬送しながら生海苔を乾燥させ、生成されたシート状の海苔(乾海苔)を剥ぎ部において簀から剥ぎ取るようになっている。
乾海苔の仕上り(品質)は、乾燥の良・不良に大きく左右される。したがって高品質の乾海苔を製造するためには、乾燥室の湿度や温度の管理がきわめて重要である。一方、近年、海苔製造装置は益々大型化しており、これにともない乾燥室も長大化している。したがって長大な乾燥室全体の湿度や温度を適切に管理・調整することはきわめて困難になってきている。
そこで本発明は、特に長大化した乾燥室の温度や湿度の管理・調整を良好に行える海苔乾燥室の補助装置を提供することを目的とする。
本発明の海苔乾燥室の補助装置は、簀ホルダーに保持された簀上に抄部において生海苔を抄き上げ、抄き上げられた生海苔を脱水部において脱水した後、簀ホルダーを乾燥室内を搬送しながら生海苔を乾燥させるようにした海苔製造装置の乾燥室に付設される補助装置であって、乾燥室の真上にあって乾燥室から2次空気が吹き上げられる第1室と、この第1室の側部にあって第1室と連通する第2室と、乾燥室から第1室へ吹き上げられた2次空気を外界へ放出するためのファンから成る排気ユニットとを備え、排気ユニットを乾燥室の前後方向に複数個設け、また1次空気を外部から導入するための1次空気導入部を第2室の前後方向に複数設けることにより第2室を外部から導入された1次空気と乾燥室から吹き上げられて第1室を通って流入した2次空気の混合室とするとともに乾燥室をその前後方向に温度及び又は湿度の調整が可能な複数のブロックに分割し、この混合室の混合ガスを乾燥室の下部へ送り込むようにした。
本発明によれば、乾燥室全体の温度及び又は湿度を的確に調整でき、これにより乾燥ムラのない海苔乾燥を行い、品質のよいシート状の乾海苔を製造することができる。特に、1次空気導入部を開閉部として前後方向に複数設け、これらの開閉部の開閉を制御することにより、各ブロックの温度及び又は湿度を互いに独立して個別調整し、これにより乾燥室が長大であっても、その全体の温度や湿度を最適に調整できる。
以下、本発明の最良の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は海苔製造装置の斜視図、図2は小屋内に設置された海苔製造装置の正断面図、図3は海苔乾燥室と上部ユニットの内部を示す側面図、図4は海苔乾燥室と第2室の内部を示す平面図、図5は開閉部の側面図、図6は制御系のブロック図、図7(a)、(b)はモニター画面図である。
図1において、1は前段部であり、抄部2、脱水部3、剥ぎ部4等を含んでいる。複数枚の簀5を張設した簀ホルダー6はチェンコンベア等のコンベア(図示せず)により移動しながら抄部2において簀5上に生海苔をシート状に薄く抄き上げ、次いで簀ホルダー6を海苔脱水部3へ移動させて抄き上げられた生海苔を脱水し、次いで簀ホルダー6を乾燥室9内に搬入する。そして乾燥室9内を簀ホルダー6をコンベア7(図2)により前後方向(乾燥室9の長手方向であって、図2では紙面に垂直な方向)へ搬送しながら簀5に貼着する生海苔m(図2)を乾燥させた後、前段部1もしくは乾燥室9の出口付近に設けられた剥ぎ部4において乾燥済みのシート状の乾海苔mを簀5から剥ぎ取る。乾燥室9には、各所の温度や湿度を表示するための表示装置60が付設されている。61はその表示画面である。
次に、乾燥室9とその周辺の設備について説明する。図2において、前段部1や乾燥室9等から成る海苔製造装置は小屋100内に設置されている。乾燥室9は長尺であり、その上部には乾燥室9の補助装置としての上部ユニット10が設けられている。この上部ユニット10は、既設の乾燥室に後付けして付設することが可能である。
上部ユニット10は、乾燥室9の真上にあって、乾燥室9から温風が吹き上げられる(矢印A)第1室11を有している。第1室11はその上方の天井空間12に連通している。第1室11の側部にはこれと連通する第2室13が設けられている。上部空間としての天井空間12は、外界への連通部24が設けられている。連通部24は、例えば単なる開口部あるいはダンパー等から成る開閉部から成っている。
乾燥室9および第1室11の側部には側室としての第3室14が設けられている。第2室13は第3室14の内部に設けられており、1次空気と2次空気の混合室となっている。第3室14は小屋100の一部であって、小屋100の隙間や出入口などから1次空気(外界の新鮮な低温・低湿の空気)が導入され、この1次空気は第3室14を通して第2室13に導入される(矢印E)。本実施の形態では、小屋100の一部を第3室14として利用している。乾燥室9の上部は開口部8となっており、第1室11に連通している。なお、開口部8には開閉自在なダンパーなどから成る開閉部を設けてもよい。
第1室11の側壁には上部ヒンジを中心に回転して開閉する扉状の開閉部18が設けられている。この開閉部18を開くと、乾燥室9の側方の作業室19内の空気は第1室11および天井空間12を通って上方の外界へ放出される(矢印H)。開閉部18は、手動式又は自動式の何れでもよい。開閉部18の設置理由は次のとおりである。すなわち作業室19には、海苔製造装置から排出されたシート状の乾海苔の後処理装置(海苔の良否選別機、折曲機、結束機等)200が設置されている。ここで、作業室19の湿度が高くなると、後処理装置200における乾海苔に悪影響を与える。そこでこのような場合、開閉部18を開くことにより、作業室19内の高湿の空気(外部空気)を矢印Hで示すように上方の外界へ放出し、作業室19の湿度を下げるものである。
図2において、第1室11の適所、望ましくはその上部には上方空間への連通部としての第1の開閉部21(211〜215)が設けられており、これが開閉することにより第1室11と天井空間12の間を開閉する。また第1室11の上部には、乾燥室9から吹き上げられた第1室11内の2次空気を吸い上げて上方の天井空間12へ上昇させるためのファン15(151〜155)が設けられている。第1の開閉部21とファン15は排気ユニットとなっている。排気ユニットは、乾燥室9内の湿度が異常に高くなった場合に、この過湿の2次空気を外界へ放出し、これにより乾燥室9の湿度を下げるのに特に有効である。
第2室13には1次空気導入部としての第2の開閉部22(221〜225)が前後方向に複数個(本例では5個)設けられており、これが駆動することにより第2室13と第3室14の間を開閉する。なお本発明で前後方向とは、乾燥室9の長手方向をいう。第2の開閉部22が開くと、外部の低温・低湿の1次空気は第2室13に導入される(矢印E)。第2の開閉部22は、ダンパーなどの開閉度が調整自在なものが望ましい。この場合、その開閉度を調整することにより、第2室13に導入される1次空気の量を調整することができる。第2の開閉部21は特に乾燥室9の各ブロックB1〜B5(後述)の湿度が高くなったときに、低湿の1次空気を各ブロックB1〜B5に導入して湿度を下げるのに有効である。
第1室11と第2室13の間には連通部23(231〜235)が設けられている。この連通部23は開閉式であり、これが駆動することにより第1室11と第2室13の間を開閉する。この第3の開閉部23が開くと、乾燥室9から吹き上げられて第1室11内に導入された高温多湿の2次空気は第2室13内に導入される(矢印D)。すなわち第3の開閉部23は、乾燥室9から第1室11に吹き上げた2次空気を第2室13に導入するための2次空気導入部となっている。
第3の開閉部23の開閉は乾燥室9内が適温適湿となるように自由に行ってよいが、常時開としてもよい。すなわち、第3の開閉部23は開閉しない単なる連通部(開口部)としてもよい。天井空間12の上部には外界へ連通する連通部としての第4の開閉部24が設けられており、第1室11から天井空間12に吹き上げられた空気はここから外界へ放出される(矢印B)。第4の開閉部24も開閉しない単なる開口部としてもよい。ファン15及び各開閉部21〜24は、乾燥室9の長手方向に複数個(本実施の形態では5個)並設されており、これにより乾燥室9を前後方向に複数(本実施の形態では5つ)の温度や湿度の調整が可能なブロック(B1,B2,B3,B4,B5)に実質的に分割されている。なお図にはあらわれていないが、第4の開閉部24も第1〜第3の開閉部21〜23と同様に乾燥室9の長手方向(前後方向)に複数個(本例では5個)設けられている。
図5は、第1〜第4の開閉部21〜24の開閉機構を示している。各開閉部21〜24のダンパー25は、リンク機構26を介して駆動部としてのモータMに駆動されるようになっており、矢印a方向へ揺動することにより開閉する。27は軸部である。このうち、少なくとも第2の開閉部22は、その開閉度を調整自在にすることが望ましい。なお、かかる開閉機構は公知である。
図1および図2において、第3室14の内部には、乾燥室9の長手方向に長尺のダクト30が水平に設けられている。ダクト30の上面には、温風吹出部としての開口部31(311〜315)が開口されている。開口部31は複数個、望ましくは第2の開閉部22(221〜225)に対応してこれと同数(5ヶ所)開口されており、それぞれ第2の開閉部22の外部下方に位置している。
図2において、ダクト30は、パイプ32を通して温風機33に接続されている。温風機33はこれに吸入された外界の新鮮・低温・低湿の1次空気を暖めてダクト30へ送り、開口部31から第3室14内へ温風として吹き出す(矢印F)。吹き出された温風は、第2の開閉部22から第2室13内に吸い込まれる(矢印E)。温風機33で暖めた1次空気を第2室13へ供給するタイミングは自由に決定できるのであって、要は乾燥室9内が異常高温あるいは過湿状態となったときや乾燥室9内に新鮮な1次空気を供給したいときなどに、第2の開閉部22を開いて第2室13に1次空気を導入し、更に空気加熱機34で加熱して乾燥室9の下部へ送り込む。
ファン15や各開閉部21〜24などの動作部は、コンピュータなどの制御部50(後述)に制御される。本発明は、長大な乾燥室9の内部全体の温度や湿度を最適に管理・調整しようとするものであり、この目的を達成するためのファン15、各開閉部21〜24、温風機33、空気加熱機34、湿気生成機40等の設計仕様や運転制御方法等は自由に決定できるのであって、本実施の形態や後述する運転制御方法に限定されるものではない。なお本発明では、外界から導入されて乾燥室9へ送り込まれる新鮮・低温・低湿な空気を1次空気といい、乾燥室9内で生海苔の水分を奪って乾燥室9から排出される高温多湿の空気を2次空気という。
図2において、第3室14内部における第2室13の下部にはバーナーなどから成る空気加熱機34が設けられている。空気加熱機34は、第2室13からこれに導入された空気(矢印C)を加熱して温風として乾燥室9の下部へ送り込み、乾燥室9内を上方へ吹き上げる(矢印A)。乾燥室9内には生海苔mを抄き上げた簀5を保持する簀ホルダー6がコンベア7に搬送されて循環しており、温風が生海苔mに吹き当ることによりこれを乾燥させる。
図2において、40はボイラーなどから成る湿気生成機であり、これにより生成された蒸気のような湿気の多い多湿空気はホース41を通り、排出部42から第3室14内へ送り込まれ(矢印G)、第2の開閉部22から第2室13に導入され(矢印E)、更に空気加熱機34で加熱されて乾燥室9の下部へ送り込まれる(矢印C)。湿気生成機40で生成した湿気を第2室13を通じて乾燥室9へ送り込むタイミングは自由に決定できるのであって、要は乾燥室9内の湿度が低下したときに、第2の開閉部22を開いて湿気を第2室13に導入し、更に空気加熱機34で加熱して乾燥室9へ送り込むようにすればよい。なお外界の1次空気は、外界から第2室13へ直接導入せず、本実施の形態のように一旦第3室14に導入し、第3室14から第2室13へ導入することにより、外界の気象等の影響を受けずに、第2室13への安定した1次空気の導入を図ることができる。
図3において、乾燥室9の各ブロックB1〜B5の内部望ましくは下部には温度及び又は湿度を検知・測定する温度及び又は湿度の検知手段としての第1のセンサーS1〜S5が設けられている。各ブロックB1〜B5のうち、何れかのブロックB1〜B5の湿度が高いことがこれらのセンサーS1〜S5によって検知されたならば、当該ブロックに対応する第2の開閉部22を大きく開き、低湿の1次空気をこの当該ブロックに導入し、その湿度を下げる。すなわち、各ブロックB1〜B5の温度及び又は湿度をそれぞれに備えられたセンサーS1〜S5により検知し、検知結果に基づいて第2の開閉部22を個別に開閉制御することにより、各ブロックB1〜B5の温度や湿度を互いに独立して個別に調整することができる。
また乾燥室9の上部には、乾燥室9から吹き上げられる2次空気の温度及び又は湿度の検知手段としての第2のセンサーSaが設けられている。第2のセンサーSaの個数は任意であり、複数設ける場合は検出値の平均値を演算してこれを検出値とすればよい。上述のように、乾燥室9から吹き上げる2次空気の湿度が高いことがこのセンサーSaで検知されたならば、排気ユニット(ファン15と第1の開閉部21)を駆動し、これにより乾燥室9の過湿の2次空気を外界へ放出して乾燥室9の湿度を下げる。
次に、図6を参照して制御系を説明する。制御部50には、センサーS1〜S5、Saが接続されている。また制御部50には、動作部(ファン15、第1〜第4の開閉部21〜24、温風機33、空気加熱機34、湿気生成機40等)が接続されている。制御部50は、各センサーS1〜S5、Saの測定結果に基づいて、上記各動作部の制御を行う。
図7(a)は、表示装置60の表示画面61(図1)に映出された第1のモニタ画面であり、センサーS1〜S5で測定された各ブロックB1〜B5の現在の温度、相対湿度、絶対湿度を表示している。また図7(b)は第2のモニタ画面であり、センサーSaで測定された乾燥室9から吹き上げる現在の2次空気の温度、相対湿度、絶対湿度を表示する。モニタ画面の映出方法や映出レイアウト等は自由に決定できる。乾燥室9内の温度と相対湿度には密接な相関関係がある(一般に、温度が高くなる程、湿度は低くなる)。また絶対湿度は、通常、温度と相対湿度から演算して求められる。したがって、海苔の乾燥室において、温度と湿度(相対湿度、絶対湿度)は、実質的に互いに等価な関係あるいはパラメータ関係にある。よって、乾燥室9の温度や湿度の調整は、センサーS1〜S5、Saで検出された温度あるいは湿度の何れを用いて行ってもよいものである。
この海苔製造装置は上記のような構成より成り、次にその運転方法の一例を説明する。前段部1において簀5上に生海苔mを抄き上げ、抄き上げられた生海苔mを脱水した簀ホルダー6は乾燥室9内に搬入され、乾燥室9内を前後方向に搬送されながら生海苔mの乾燥を行う。乾燥が終了したならば、乾海苔は剥ぎ部4において簀5から剥ぎ取られ、再び抄部2へ向う。
さて、乾燥室9の各ブロックB1〜B5の温度、相対湿度、絶対湿度は図7(a)に示すようにモニター画面に映出されており、また乾燥室9から吹き上げる2次空気のこれらについても、図7(b)に示すようにモニター画面に映出されている。なお温度と湿度の関係、特にその上昇低下の関係はかなり微妙な相対関係にあり、したがって本実施の形態に示す数値は例示的なものである。
図7(a)において、各ブロックB1〜B5の温度と湿度(相対湿度と絶対湿度)は目標温度(例えば40℃)や目標湿度(例えば28%と14g/m)になっていることが望ましい。何故ならば、すべてのブロックB1〜B5の温度と湿度が等しく目標温度や目標湿度に合致していれば、乾燥室9全体において乾燥ムラのない良好な乾燥が行えるからである。よって、例えば以下のようにして、各ブロックB1〜B5の温度や湿度を互いに独立して個別に調整する。なお目標温度や目標湿度は、海苔質やユーザーの好み等によって相違しており、したがってユーザーが経験等に基づいて決定することが望ましい。
図7(a)に示す例では、ブロックB1、B5の温度は39℃であるから、目標温度(40℃)よりも低い。このような場合、次のようにして温度39℃を目標温度40℃に上げる。なお上述したように、温度と湿度は密接なパラメータ関係にあるから、温度39℃を目標温度40℃まで上昇させれば、湿度も自動的に目標湿度(28%と14g/m)になると予想してよい。あるいは、湿度(30%あるいは15g/m)が目標湿度(28%あるいは14g/m)になるようにしてもよく。この場合も、そのようにすれば温度39℃は目標温度40℃になると予想してよい。
ブロックB1、B5の温度を上昇させる第1の方法は、ブロックB1、B5に対応する第2の開閉部221、225(図1)を開き、第2室13で生成される一次空気と2次空気の混合ガスを空気加熱機34で加熱してブロックB1、B5の下部へ送り込む方法である。
第2の方法は、温風機33で暖められた空気を第2の開閉部221、225から第2室13へ送り、第1室11から導入された1次空気と混合して、第1の方法と同様に空気加熱機34で加熱してブロックB1、B5の下部へ送り込む方法である。
第3の方法は、ブロックB1、B5上のファン151,155(図1)の回転を停止させるか、あるいは回転速度を減速し、あるいは第1の開閉部211、215を閉じ、ブロックB1、B5から第1室11や天井空間12を通って高温の2次空気が外界へ放出されるのを抑制する方法である。勿論、第1〜第3の方法を組み合せてもよい。
次に、図7(a)に示す例では、ブロックB4の温度は42℃であるから、目標温度40℃よりも高い。このような場合、次のようにして温度42℃を目標温度40℃に低下させる。この場合も、温度と湿度は密接なパラメータ関係にあるから、温度42℃を目標温度40℃まで低下させれば、湿度も自動的に目標湿度になると予想してよい。
第1には、ブロックB4の上方の第1の開閉部214を開き、且つファン154(図1)を回転させ、ブロックB4内の高温多湿の2次空気を外界へ放出させる方法である。また第2には、ブロックB4に対応する第2室13の第2の開閉部224(図1)を大きく開き、外界の低温の1次空気を第2室13に大量に導入し、第2室13における1次空気と2次空気(これは第1室11から導入される)の比率を前者の方を大きくし、その混合ガスをブロックB4の下部へ送り込む方法である。
一方、乾燥室9から吹き上げる2次空気の目標湿度(相対湿度)を38%とした場合、図7(b)に示す例では、2次空気の相対湿度は42%であるから、目標湿度38%よりも高い。このようにセンサーSaで検知された2次空気の湿度が高いときには、望ましくはすべての第1の開閉部21を開いてすべてのファン15を回転させ、天井空間12を通して外界へ高湿の2次空気を積極的に放出することにより、目標湿度(38%)に低下させる。そして目標湿度となったならば、第1の開閉部21を閉じ、またファン15の回転を停止させる。
以上のように、各ブロックB1〜B5や乾燥室9全体の温度や湿度を調整するための具体的方法は、様々な方法が可能であり、上記方法に限定されない。すなわち、補助装置10のファン15や開閉部21〜24、温風機33、湿気生成機40等の温度や湿度の調整手段やセンサーS1〜S5、Saを上記のように構成したことにより、ブロックB1〜B5や乾燥室9全体の温度や湿度の調整方法は多様に可能となり、調整方法の自由度はきわめて大きいので、乾燥室9全体、あるいは各ブロックB1〜B5が海苔質やユーザ−の好みに適した適切な温度・湿度となるように(一般的には、長大な乾燥室9全体が均一な目標温度や目標湿度となるように)、表示装置60の表示画面を見ながら自由に運転を遂行することができる。また勿論、各ファン15や各開閉部21〜24、温風機33、空気加熱機34、湿気生成機40等の制御は、周知電気回路技術やソフトウェア技術により自由に実現できる。
以上のように、本発明の海苔製造装置は様々な設計変更や運転方法が可能であり、要は乾燥室9の長手方向における各ブロックが生海苔の乾燥に最適の温度・湿度になるように、ファン15、各開閉部21〜24、温風機33、空気加熱機34、湿度生成機40等を取り扱い・運転制御し、各ブロックB1〜B5の温度や湿度を互いに独立して調整すればよい。なお乾燥室のブロックの数は、ファン15の個数よりも第2の開閉部22の数によって決定される。本実施の形態では、排気ユニット(ファン15と第1の開閉部21)と第2の開閉部22は同数(それぞれ5個)であるが、前者の数と後者の数は必ずしも同数である必要はなく、例えば前者を3個、後者を5個としてもよい。この場合、ブロックの数は後者(第2の開閉部22)の個数(5個)となる。
本発明によれば、乾燥室全体や各ブロックの温度や湿度を適切に管理・調整することができるので、生海苔の乾燥を良好に行って高品質の乾海苔を製造することができ、特に長大化した乾燥室による海苔乾燥に有用である。
海苔製造装置の斜視図 海苔製造装置の正断面図 海苔乾燥室と上部ユニットの内部を示す側面図 海苔乾燥室と第2室の内部を示す平面図 開閉部の側面図 制御系のブロック図 (a)モニター画面図(b)モニター画面図
符号の説明
2 抄部
3 脱水部
4 剥ぎ部
5 簀
6 簀ホルダー
9 海苔乾燥室
11 第1室
10 上部ユニット(海苔乾燥室の補助装置)
12 天井空間
13 第2室(混合室)
14 第3室(側室)
15 ファン(排気ユニット)
21 第1の開閉部(排気ユニット)
22 第2の開閉部(1次空気導入部)
23 第3の開閉部(2次空気導入部)
24 第4の開閉部
33 温風機
34 空気加熱機
40 湿気生成機
S1〜S5、Sa センサー
B1〜B5 ブロック
m 生海苔

Claims (6)

  1. 簀ホルダーに保持された簀上に抄部において生海苔を抄き上げ、抄き上げられた生海苔を脱水部において脱水した後、簀ホルダーを乾燥室内を搬送しながら生海苔を乾燥させるようにした海苔製造装置の乾燥室に付設される補助装置であって、
    乾燥室の真上にあって乾燥室から2次空気が吹き上げられる第1室と、この第1室の側部にあって第1室と連通する第2室と、乾燥室から第1室へ吹き上げられた2次空気を外界へ放出するためのファンから成る排気ユニットとを備え、排気ユニットを乾燥室の前後方向に複数個設け、また1次空気を外部から導入するための1次空気導入部を第2室の前後方向に複数設けることにより第2室を外部から導入された1次空気と乾燥室から吹き上げられて第1室を通って流入した2次空気の混合室とするとともに乾燥室をその前後方向に温度及び又は湿度の調整が可能な複数のブロックに分割し、この混合室の混合ガスを乾燥室の下部へ送り込むようにしたことを特徴とする海苔乾燥室の補助装置。
  2. 前記各ブロックの温度及び又は湿度を表示する表示画面を有する表示装置を設け、この表示装置の表示画面に表示された温度及び又は湿度に基づいて前記排気ユニットを制御するようにしたことを特徴とする請求項1記載の海苔乾燥室の補助装置。
  3. 前記1次空気導入部は開閉部であって、これらの開閉部の開閉を制御することにより、前記第2室に導入される1次空気の量を調整し、これにより前記各ブロックの温度及び又は湿度を互いに独立して個別に調整自在としたことを特徴とする請求項1記載の海苔乾燥室の補助装置。
  4. 前記各ブロックの温度及び又は湿度を表示する表示画面を有する表示装置を設け、この表示装置の表示画面に表示された温度及び又は湿度に基づいて前記開閉部を制御するようにしたことを特徴とする請求項3記載の海苔乾燥室の補助装置。
  5. 前記第1室に、外部空気を導入し上方の外界へ放出するための開閉扉を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の海苔乾燥室の補助装置。
  6. 前記乾燥室から吹き上げる2次空気の温度及び又は湿度の検知手段を設け、また検知手段で検知された温度及び又は湿度を表示する表示画面を有する表示装置を設け、この表示装置の表示画面に表示された温度及び又は湿度に基づいて前記排気ユニット及び又は前記開閉部を制御するようにしたことを特徴とする請求項1記載の海苔乾燥室の補助装置。
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