JP2007105003A - 干し柿乾燥装置及びそれを用いたあんぽ柿の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】あんぽ柿の製造装置を廉価に提供すること。
【解決手段】柿を乾燥させる乾燥室RDと、乾燥室RDの空気を循環させる空気循環ユニット20と、乾燥室RDから排出された循環空気に含まれる水分を除去することにより低減された湿度の冷却風を循環空気中へ戻すとともに生成した熱を排熱する排熱手段を備えた冷却除湿装置30と、排熱手段から排出される温風を乾燥室へ取り込むか又はそのまま外部へ放出するかのどちらかに切り替える排熱温風切替装置50と、乾燥室RD内を加温するための電気ヒータ40と、乾燥室RDの相対向する両側面に空気の流出入を面流出入とさせる面流出入出装置MSと、乾燥室RDの温度及び湿度を検知して冷却除湿装置30及び電気ヒータ40の運転を制御して乾燥室RD内の温度及び湿度を制御する制御手段60とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】柿を乾燥させる乾燥室RDと、乾燥室RDの空気を循環させる空気循環ユニット20と、乾燥室RDから排出された循環空気に含まれる水分を除去することにより低減された湿度の冷却風を循環空気中へ戻すとともに生成した熱を排熱する排熱手段を備えた冷却除湿装置30と、排熱手段から排出される温風を乾燥室へ取り込むか又はそのまま外部へ放出するかのどちらかに切り替える排熱温風切替装置50と、乾燥室RD内を加温するための電気ヒータ40と、乾燥室RDの相対向する両側面に空気の流出入を面流出入とさせる面流出入出装置MSと、乾燥室RDの温度及び湿度を検知して冷却除湿装置30及び電気ヒータ40の運転を制御して乾燥室RD内の温度及び湿度を制御する制御手段60とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、あんぽ柿などの内部に水分が包含された形で乾燥される干し柿の本乾燥に用いられる干し柿乾燥装置及びそれを用いたあんぽ柿の製造方法に関する。
あんぽ柿は、内部に水分が包含された形で乾燥され、その乾燥歩合は40%程度である。このようなあんぽ柿は、乾燥歩合とともに外観、食感などが重要である。消費者に好まれて高級感のあるあんぽ柿は、表面が鼈甲(べっこう)色であり、柿の中心部の水分が適切であり、食感としてはゼリー状を呈することである。
このようなあんぽ柿は、通常、主として天日干しにより製造されるが、天日干しは天候に左右される他、微妙なあんぽ柿の出来映えを競うために、その製造工程には表面の乾燥歩合と内部の乾燥歩合とのバランスを図る目的で、手揉み工程を介在させる必要があるなど、手間暇がかかり、結果としてあんぽ柿は高価となっている。
近年、天候に左右されずに安定して干し柿を製造するための種々の乾燥装置が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照。)。
特許文献1には、乾燥室内の側壁に除湿機を設け、乾燥室内にプロペラ様の羽根と遠赤外線ヒータを設けた干し柿乾燥装置が開示されている。その干し柿乾燥装置によれば、プロペラ様の羽根を回転させることにより乾燥室内の空気を循環させつつ遠赤外線ヒーターによりマイクロ波を照射させている。また、マイクロ波照射により柿から蒸散した水分は除湿機により除湿されている。
しかしながら、この特許文献1に記載の干柿用乾燥装置は、柿にマイクロ波を照射させることにより、殺菌作用や防黴効果をねらうのが主体の発明であり、あんぽ柿を製造する目的のみで開発されたものではない。また、この特許文献1に開示の乾燥室では、乾燥室内の空気循環が天井に配設した一つの羽根に頼っているので、風向にムラがあり、出来映えの良好なあんぽ柿を収率よく製造することが困難であると考えられる。また、実質的な乾燥は、遠赤外線ヒータに頼っているので、乾燥期間の短縮は図れるが、エネルギー消費量が多くなるという課題がある。
また、特許文献2には、柿を収納した乾燥室内に10〜30℃の温風を吹き込みながら除湿機によって乾燥室内の除湿をする第1工程と、柿を収納した乾燥室内に−20℃〜+10℃未満の冷風を吹き込む第2工程とを交互に繰り返す干し柿の製造方法、及びそれに用いる干し柿の製造装置が提案されている。そして、その干し柿の製造装置では、除湿機と空気清浄機が備えられた乾燥室には温風吹き込み管と、冷風吹き込み管が連結されて構成されている。
しかしながら、この特許文献2に記載の干し柿の製造方法又は製造装置は、二つの工程を交互に繰り返すことにより、表面及び内部の両方ともに均一に乾燥できる干し柿の製造方法及び装置であるが、あんぽ柿を製造する目的で開発されたものではない。また、このような製造装置は、除湿機と空気清浄機とを備えた乾燥室が必要であり、装置の価格が高騰するという課題に加えて、製造工程において、柿の温度を上昇及び低下させる工程を繰り返すので、エネルギー消費量が多くなるという課題がある。
また、特許文献3には、外気が遮断された室内に、室内の空気の湿度又は温度を調節する空調装置と、取り入れた空気を上向き及び柿に向かう水平方向に吹き出す空気循環装置と、この循環装置を上下動させる移動装置と、柿に向けて巡回移動できる遠赤外線照射装置とを備えたあんぽ柿の製造装置が提案されている。
しかしながら、このあんぽ柿の製造装置は、空気循環装置と遠赤外線照射装置との二つの装置を移動させる移動手段が必要であり、装置が複雑となるばかりか、装置の価格が高騰するという課題がある。また、室内の空気の湿度又は温度を調節する空調装置として、除湿装置を用いているが、一般的な除湿装置では、室内の空気の湿度と温度とを同時に調製できるように構成されているので、価格が高騰するという課題がある。
また、特許文献4には、乾燥室の床面に温水循環パイプを配管させて乾燥室内を加温し、乾燥室内の空気の一部を外部に放出するとともに放出量に相当する外気を取り入れるためのダンパーを空気循環路に設けている。
しかしながら、このようなあんぽ柿の製造装置は、温水配管を必要とするので、設備価格が高価格となり、また、製造装置を簡単に組み立て、分解することが困難である。あんぽ柿の製造は、柿の収穫後に直ぐに実施することから使用期間は秋口に集中され、厳冬から夏季は使用されないので、不使用期間にはコンパクトに収納できることが望まれる。
特開平9−299020号公報
特開平9−107878号公報
特開平9−252714号公報
特開2003−135019号公報
そこで、本発明の第1の目的は、あんぽ柿の製造装置を廉価に提供することである。
また、本発明の他の目的は、組み立て、分解が簡易に行え、分解後にはコンパクトに収納できるあんぽ柿の製造装置を提供することである。
さらに本発明の目的は、手揉み工程を省略することができるあんぽ柿の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために鋭意研究した結果、あんぽ柿の製造環境として、外気温度を一定の範囲内に限定すれば、価格が高価な除湿装置や、恒久的な設備としての温水パイプなどの加温源に代えて、スポットエアコンと電気ヒータとを併用することにより除湿と、スポットエアコンから排出される排熱を有効利用しつつ電気ヒータを併用し、かつ、乾燥室内の空気の流れを整流として空気を循環して利用すれば、実質的に組み立てや分解が容易なフレーム骨格のテント構造においても、乾燥室内をあんぽ柿を乾燥するに適した温度及び湿度範囲に調節することで品質の良好なあんぽ柿を製造できることを認めた。また、この場合、上述の装置の運転条件を適切に設定すれば、手揉み工程を省略しても、あんぽ柿が製造できることを認めた。
すなわち、第1の発明は、干し柿を乾燥させる乾燥室と、該乾燥装置の相対向する両側面に配置される上流側空気溜室及び下流側空気溜室と、前記乾燥室の上方に配設され前記下流側空気溜室と前記上流側空気溜室とを結ぶダクト配設用スペースと、を備え、前記乾燥室の両側面には、上流側空気溜室から流入して下流側空気溜室へ流出する空気の流れを面流入及び面流出とさせる面流出入装置を備えた干し柿乾燥装置であって、前記乾燥室の下流から排出された空気を該乾燥室の上流側から流入させる空気循環経路を有する空気循環ユニットと、前記乾燥室から排出された循環空気の一部又は全部を取り込んで取り込み空気中に含まれる水分を除去することにより低減された湿度の冷却風を循環空気中へ戻すとともに生成した熱を外気を取り込んで熱交換により温風として排熱する排熱手段を備えた冷却除湿装置と、前記排熱手段に接続され、排熱手段から排出される温風を前記乾燥室又は空気循環ユニットへ取り込むか又はそのまま外部へ放出するかのどちらかに切り替える排熱温風切替装置と、前記乾燥室又は空気循環ユニット内に配置されて空気を加温する電気ヒータと、前記乾燥室の温度及び湿度を検知する検知装置と、該検知装置により検知される温度情報及び湿度情報に基づいて、前記冷却除湿装置、電気ヒータ及び排熱温風切替装置の運転を制御して前記乾燥室内の温度及び湿度が所定の温度及び湿度となるように制御する制御手段と、を備えていることを特徴とする干し柿乾燥装置である。
ここで、乾燥室の両側面、すなわち、乾燥室と上流側空気溜室および乾燥室と下流側空気溜室との間の面に備えられる面流出入装置としては、例えば、メッシュ素材が例示される。
また、この制御手段は、温度情報及び湿度情報から各装置を制御する。温度が低い場合には電気ヒータをオンとするとともに所定の温度にまで昇温する目的で冷却除湿装置から排出される排熱を温風として乾燥室に送り込む。一方、温度が所定の温度に達している場合には電気ヒータをオフとするとともに、冷却除湿装置から排出される排熱を温風として外部に放出する。
また、湿度が所定の湿度よりも低い場合には冷却除湿装置の運転を停止し、湿度が所定の湿度よりも高い場合には冷却除湿装置の運転を作動させる。
このような排熱温風切替装置の具体例としては、例えば、乾燥室内に配設された温度センサとこの温度センサの温度情報に応じてスポットエアコンの排熱温風の流路を下流側空気溜室側と外部放出とで切り替える電動三路シャッタが例示される。また、冷却除湿装置としては、乾燥室内に配設された湿度センサと、この湿度センサの湿度情報に応じてオンオフできるスポットエアコンが例示される。
いずれの装置も、エアコンや一般的な除湿装置に比較して、廉価に入手できる。また、冷却除湿装置により生成される排熱を外部のフレッシュな空気を温風に熱交換して取り込んで利用しているので乾燥を促進し、かつ、省エネルギー効果も期待される。
また、第2の発明は、前記乾燥室、上流側空気溜室、下流側空気溜室及びダクト配設用スペースとが分解組立が可能な軽量骨組材により組み立てられ、前記乾燥室と前記上流側空気溜室および下流側空気溜室との間には、空気の流入又は流出を面流入又は面流出とするメッシュ素材が配設され、床面には、軽量断熱性板床材が配設され、前記軽量骨材により形成された上流側空気溜室、下流側空気溜室および乾燥室の外側面及び屋根面は断熱性を有する軽量シートにより覆われ、前記下流側空気溜室の天井面には、送風機が配設され、該送風機は前記ダクト配設用スペースに配設された循環ダクトを通じて前記上流側空気溜室に接続され、前記乾燥室の正面及び又は背面の軽量シートには開閉可能な出入口が設けられていることを特徴とする請求項1記載の干し柿乾燥装置である。
このように構成すれば、商用電源を入手できる適宜な場所に干し柿乾燥装置を一時的に組み立て、干し柿の製造季節が終わった場合には、干し柿乾燥装置を分解し、納戸などの適宜の倉庫に保管することができる。
なお、このような干し柿乾燥装置は、下流側空気溜室は、乾燥室とは切り離して独立に組み立て、分解が可能であることが好ましい。この場合、下流側空気溜室に空気循環ユニットの循環源としての送風ユニットや電気ヒータを配設するのが好ましい。これにより、乾燥室などの分解組立が容易な部分と取り付けに手間がかかる部分とを分離して、下流側空気溜室にこれらの取り付けに手間のかかる各機器を組み立てた状態で保管するように構成すれば、組み立てや分解が一層容易となる。
また、第3発明は、以上に記載の干し柿乾燥装置を用いて硫黄薫蒸された柿からあんぽ柿を製造するあんぽ柿の製造方法であって、
前記排熱温風切替装置及び前記冷却除湿装置を共に駆動させて前記乾燥室内を34℃以下の温度範囲内に調製しつつ柿の水分率が所定の水分率になるまで乾燥を行う前乾燥工程、前乾燥工程に引き続き行われ、前記排熱温風切替装置の運転を実質的に停止して、前記冷却除湿装置及び電気ヒータを用いて乾燥室内を23℃〜27℃の温度範囲内に調製しつつ3日〜4日乾燥させることにより柿の水分率を所定の水分率となるまでゆっくりと乾燥を行う熟成乾燥工程を順次行うことを特徴とするあんぽ柿の製造方法である。
前記排熱温風切替装置及び前記冷却除湿装置を共に駆動させて前記乾燥室内を34℃以下の温度範囲内に調製しつつ柿の水分率が所定の水分率になるまで乾燥を行う前乾燥工程、前乾燥工程に引き続き行われ、前記排熱温風切替装置の運転を実質的に停止して、前記冷却除湿装置及び電気ヒータを用いて乾燥室内を23℃〜27℃の温度範囲内に調製しつつ3日〜4日乾燥させることにより柿の水分率を所定の水分率となるまでゆっくりと乾燥を行う熟成乾燥工程を順次行うことを特徴とするあんぽ柿の製造方法である。
このようなあんぽ柿の製造方法によれば、手揉み工程を省略しても、良好な品質のあんぽ柿を製造することができる。
ここで、前乾燥工程の温度を32℃±2℃の範囲内に設定すれば、製品の品質を損なうことなく前乾燥工程を短時間で行うことができる。
本発明に従えば、あんぽ柿の製造装置を廉価に提供することができる。また、本発明に従えば、組み立て、分解が簡易に行え、分解後にはコンパクトに収納できるあんぽ柿の製造装置を提供することができる。また、本発明に従えば、手揉み工程を省略することができるあんぽ柿の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
まず、図1〜図5は、本発明の一実施例に係るあんぽ柿の製造装置を説明する図であり、図6,図7は、その使用態様を説明する図である。
ここで、このあんぽ柿製造装置は、図1〜図4に示すように、ジョイントJと軽量骨組材としてのフレームFにより解体容易に組み立てられた略方形のフレーム構造体FCにより概略構成されている。
このフレーム構造体FCは、中央の干し柿を乾燥させる乾燥室RDと、乾燥室RDの上方に配設されたダクト配設用のダクトスペースRdSと、乾燥室RDの相対向する両側面に配設された上流側空気溜室RAup及び下流側空気溜室RAdoとから大略構成され、下流側空気溜室RAdoは、乾燥室RDと切り離された状態でも独立して立設可能に構成されている。
乾燥室RDの天井面には、特には断熱していない通常のテント生地などにより形成された天井シートSSが張設されている。また、乾燥室RDの上流側(図面左側)には、上流側空気溜室RAupから乾燥室RDへ空気の流入を面流入とするための通気性のメッシュシートMSが張設され、乾燥室RDの下流側には、乾燥室RDから下流側空気溜室RAdoへの空気の流出を面流出とするための通気性のメッシュシートMSが張設されている。また、このフレーム構造体FCの床面には、プラスチックコンパネの下にアルミ断熱マットが積層された断熱性の床材YBが敷設されている。
下流側空気溜室RAdoの天井面にはフレームFに支持されて天井板SBが固定され、この天井板SBには、電動式の送風ユニット20が固定されている。この送風ユニット20は、下流側空気溜室RAdoの空気をダクトスペースRdSを介して上流側空気溜室RAupへ向けて送給するためのものであり、この送風ユニット20の背後の送風ダクト21には防護網22(図3参照。)が配設されている。
また、下流側空気溜室RAdo内には下流側空気溜室RAdo内の空気を加温する電気ヒータ40が配設され、下流側空気溜室RAdoの屋外には、スポットエアコン30が配設されている。
このスポットエアコン30は、吸気口31から下流側空気溜室RAdo内の空気を吸引して、取り込んだ空気を冷却し、ダクト32を通して冷気放出口33から下流側空気溜室RAdo内へ冷気を放出する。
ここで、この実施例に係るスポットエアコンの配設では、吸気口31は、吸気ダクト35を介して先端35aは下流側空気溜室RAdo内の下方に配設され、冷気放出口33は、下流側空気溜室RAdo内の上方に配設されている。
また、このスポットエアコン30では、本体内部で冷気を生成する際に発生する熱(排熱)は、外気を取り込んで排熱口34(図4)から温風として排出される。ここで、この発明においては、この排熱口34には電動三路シャッタ50の吸気口が接続され、シャッタ50のオン時に接続される排気口51は、ダクト52を介して末端52aが下流側空気溜室RAdo内に配設され、シャッタ50のオフ時に接続される排気口53は、そのまま外気に放出されるように構成されている。さらに、この実施例では、下流側空気溜室RAdoの一側面には、内部の風圧が高まった場合に自動的に内気を外部に放出するための風圧式シャッタ55が設けられている。
これにより、電動三路シャッタ50がオン時には排熱を温風として下流側空気溜室RAdoへ供給する。下流側空気溜室RAdoの内圧が高まると風圧式シャッタ55が水分の多い下流側空気溜室RAdoの空気を外部に放出する。また、電動三路シャッタ50がオフ時には、排熱を外部から取り込んだ空気を熱交換して温風として外気に放出するように構成している。これにより、電動三路シャッタ50がオフ時には、乾燥室は外部から遮断された環境で乾燥運転される。
また、図2及び図4において、符号60は、商用電源に接続された制御盤である。この制御盤60には、図8に示すように、各種計器類及びスイッチ類が配設されている。
ここで、温度指示調節計61は、乾燥室RD内の温度の表示と乾燥室RD内の温度を調節するための計器であり、ボタン61aの操作により乾燥室RD内の設定温度を上下できるように電動三路シャッタ50と電気ヒータ40のオン、オフ制御を行うように構成されている。
また、湿度指示調節計62は、乾燥室RD内の湿度の表示と乾燥室RD内の湿度を調節するための計器であり、ボタン62aの操作により乾燥室RD内の設定湿度を上下できるようにスポットエアコン30のオン、オフ制御を行うように構成されている。
また、システム運転ランプ63はスポットエアコン30が運転中に点灯するように構成され、送風機運転ランプ64は、送風ユニット20が運転中に点灯するように構成され、ヒータ運転ランプ65は電気ヒータ40が通電中に点灯するように構成されている。
また、システム運転スイッチ66は乾燥システム全体の運転・停止を切り替えるメインスイッチの役割を果たし、送風機運転スイッチ67及びヒータ運転スイッチ68は、それぞれ送風機及び電気ヒータの運転モードを切り替えるスイッチであり、手動、自動、切の3通りの運転モードに切り替えられるように構成されている。
また、三路シャッタ運転スイッチ69は、電動三路シャッタ50の運転を切り替えるスイッチであり、オンでは電動三路シャッタ50が温度調節計により自動制御され、オフでは電動三路シャッタ50がオフ状態(排熱が常に庫外)で固定される。
これにより、各調節計及びスイッチの操作に従い乾燥室RD内の所定位置に配設された温度センサ及び湿度センサの情報に基づいて、冷却除湿装置(スポットエアコン30)、電気ヒータ40及び電動三路シャッタ50のオンオフ制御が行われ、あんぽ柿製造装置10の全体のシステムが駆動可能とされる。その制御装置の制御の詳細は、干し柿製造装置の作用とともに詳述される。
さらに、このフレーム構造体FCの外側面及び屋根面は、図5に示すように、断熱シートSDによりすっぽりと覆われ、フレーム構造体FCは、概略、外部から遮断された干し柿乾燥装置10とされている。
また、この干し柿乾燥装置10の正面側の断熱シートSDには、両側がファスナー11、11により開閉可能な出入口12が設けられ、この出入口12を上方に向けて開放することにより、内部の乾燥室RDへの柿の搬入、搬出が可能とされている。
次に、以上のように構成された干し柿製造装置10の作用について説明する。
[空気循環]
送風機運転スイッチ67及びヒータ運転スイッチ68を自動にし、三路シャッタ運転スイッチ69がオン状態で、システム運転スイッチ66のスイッチを運転(オン)にすることにより、干し柿乾燥装置10内の空気の循環が行われる。
[空気循環]
送風機運転スイッチ67及びヒータ運転スイッチ68を自動にし、三路シャッタ運転スイッチ69がオン状態で、システム運転スイッチ66のスイッチを運転(オン)にすることにより、干し柿乾燥装置10内の空気の循環が行われる。
送風ユニット20の作動により、下流側空気溜室RAdo内の空気は送風ユニット20により強制的に送風ダクト21を介してダクトスペースRdSへ送風される。これにより、空気は、下流側空気溜室RAdoからダクトスペースRdS、上流側空気溜室RAup、乾燥室RDを介して下流側空気溜室RAdoへ戻る循環経路を形成する。
このとき、上流側空気溜室RAupと乾燥室RD及び乾燥室RDと下流側空気溜室RAdoとの間には、それぞれメッシュシートMSが介在されているので、上流側空気溜室RAupから乾燥室RDへの空気の流入及び乾燥室RDから下流側空気溜室RAdoへの空気の流出がそれぞれメッシュシートMSの面全体で行われる。これにより、乾燥室内での空気の流れは上下方向及び幅方向で略等しい流速で上流側から流入し下流側から流出される。これにより、このメッシュシートMSは、面流出入装置として機能し、乾燥室RD内の空気の流れは、図1の乾燥室RD内の矢印で示すように、上流側から下流側に整然と流れる(整流)。
これにより、乾燥室RD内に、図6及び図7に示すように、台車70に柿を大量に吊した場合にも、全ての柿に対して、均等に空気を送給させることができ、動力源を用いずに全ての柿に向けて均等な風を当てることができる。ここで、これらの図において、符号71は、多数の棚段であり、符号72は、柿を吊すための多数の釘であるが、ロープにより柿を連吊してもよい。
[運転制御]
温度センサ及び湿度センサが作動し、温度センサ及び湿度センサにより測定された情報が制御装置に入力され、制御装置に入力された温度情報及び湿度情報に応じて、スポットエアコン30、電気ヒータ40及び電動三路シャッタ50がオンオフされる。
[運転制御]
温度センサ及び湿度センサが作動し、温度センサ及び湿度センサにより測定された情報が制御装置に入力され、制御装置に入力された温度情報及び湿度情報に応じて、スポットエアコン30、電気ヒータ40及び電動三路シャッタ50がオンオフされる。
制御装置は、温度が所定の温度よりも低い場合には電動三路シャッタ50をオンするとともに電気ヒータ40をオンとする。また、温度が所定の温度に達している場合には電動三路シャッタ50及び電気ヒータ40をオフとする。
また、制御装置は、湿度が所定の湿度よりも低い場合には、スポットエアコン30の運転を停止し、湿度が所定の湿度よりも高い場合に運転を再開させる。
[前乾燥工程]
前乾燥工程は、温度設定値を32℃以下、湿度設定値を40%、電気ヒータと送付機の切替スイッチを「自動」、電動三路シャッタを「オン」にした上で、システム運転スイッチを「運転」にして運転する。
[前乾燥工程]
前乾燥工程は、温度設定値を32℃以下、湿度設定値を40%、電気ヒータと送付機の切替スイッチを「自動」、電動三路シャッタを「オン」にした上で、システム運転スイッチを「運転」にして運転する。
通常、前乾燥工程でシステム運転スイッチ66をオンする場合には、下流側空気溜室RAdo内は、乾燥室RD内に搬入された柿から大量の水分が蒸発して湿度が高いので、スポットエアコン30が作動される。
また、これにより、スポットエアコン30が作動されて、下流側空気溜室RAdo内の空気をダクト35の先端35aから取り込んで、スポットエアコン30の作用により冷却に伴い除湿された除湿冷風をダクト32の先端の冷気放出口33から放出させる。また、併せて乾燥室内の温度が設定値(32℃)よりも低いので、電動三路シャッタ50及び電気ヒータ40がともにオンされる。スポットエアコン30の駆動により生成した排熱が外気を温風として下流側空気溜室RAdoに取り込まれ、また電気ヒータ40の熱により、乾燥室RD内は昇温される。庫内にはスポットエアコンの排熱を熱交換して外気が取り込まれるので、庫内は加圧となるが、加圧を構成する余剰の空気は水分含有量が最も多い下流側空気溜室RAdoに配設された風圧式シャッタ40から排出され、一部装置の隙間から排出される。これにより、乾燥室RA内の柿は効率的にかつ急速に乾燥させることができる。
柿の乾燥が進行して、所定の乾燥歩合(通常60%程度以下)に近づくと、スポットエアコンの除湿能力が乾燥室内で蒸発する蒸発速度(水分量)よりも大きくなり、湿度が所定の湿度よりも低下することになり、湿度制御が実行される。すなわち、湿度が所定の設定湿度よりも低下した場合には、制御装置が作動してスポットエアコン30の運転を一時的に停止する。柿の乾燥が不十分の場合には、乾燥室RD内の湿度が直ぐに上昇するので、スポットエアコン30の運転は直ぐに再開される。
柿の前乾燥工程が終了する時点では、柿の乾燥歩合が低減され、柿から蒸散する水分が低下し、乾燥室RDの湿度が40%よりも低下するのでスポットエアコンのオンオフが煩雑に繰り返される。
本発明者等の試算によれば、四国地方において柿が収穫される9月初旬から11月程度の季節であれば、本発明に係る干し柿製造装置によりあんぽ柿を製造することが可能である。なお、この季節でも昼間に35℃程度に気温が上昇したり、夜間に気温が5℃程度に低下することもあるが、気温の上昇及び低下は一時的な短時間と予想され、かつ、干し柿製造装置を納屋などの屋内に配設すれば、全体として干し柿の製造に支障は少ない。
前乾燥工程に必要な乾燥時間は収穫した柿の状態や処理量にも左右されるが、温度が所定値に維持される場合には、通常、工場扇などによる2日間の送風乾燥による予備乾燥が行われない硫黄薫蒸後の柿を直ちに用いた場合、前乾燥工程は通常3日〜4日程度(例えば、72時間)で終了される。また、温度が十分でない場合には前乾燥工程に要する乾燥時間は増大され、処理量を増大させた場合には乾燥工程に要する時間はさらに増大する。
[熟成乾燥工程]
熟成乾燥工程は、黴の発生や腐敗を防ぎつつ所望のあんぽ柿を得る工程である。この為、温度設定値を25℃、湿度設定値を30%とし、電動三路シャッタ50を「オフ」にして外部からの空気を遮断した内部循環式での乾燥を行う工程である。これにより、温度制御は、スポットエアコン30の除湿に伴う冷却と電気ヒータの加温とで制御される。あんぽ柿の乾燥歩合が40%程度となった状態では、ゼリー状の果肉を有するあんぽ柿が製造されて乾燥が終了されるが、通常この時間は3日(72時間)〜4日(96時間)程度である。
[熟成乾燥工程]
熟成乾燥工程は、黴の発生や腐敗を防ぎつつ所望のあんぽ柿を得る工程である。この為、温度設定値を25℃、湿度設定値を30%とし、電動三路シャッタ50を「オフ」にして外部からの空気を遮断した内部循環式での乾燥を行う工程である。これにより、温度制御は、スポットエアコン30の除湿に伴う冷却と電気ヒータの加温とで制御される。あんぽ柿の乾燥歩合が40%程度となった状態では、ゼリー状の果肉を有するあんぽ柿が製造されて乾燥が終了されるが、通常この時間は3日(72時間)〜4日(96時間)程度である。
これにより、外観が鼈甲(べっこう)色又は飴色であり、途中、手揉み工程を経ることなく、所望の40%程度の乾燥歩合の美味なあんぽ柿を、通常7日間程度で製造することができる。
以上説明したテント式乾燥室RDを備えたあんぽ柿製造装置10を用いて干し柿(あんぽ柿)の製造試験を行った。
用いたフレームFとしては、直径28mmのイレクターパイプを用い、あんぽ柿製造装置10の概略寸法は、高さ2100mm、巾1500mm、長さ3000mm、乾燥室RDは高さ1800mm、巾1500mm、長さ2100mmとした。
この乾燥室RDの上には、高さ300mmのダクトスペースRdSを、また、乾燥室RDの上流側には、約300mmの長さの上流側空気溜室RAupを乾燥室RDと一体に組み立てた。
一方、乾燥室RDの下流側に配設する長手方向の長さが600mmの下流側空気溜室RAdoは、乾燥室RDとは別体として組み立て、乾燥室RDとをジョイントにより接合することにより、解体時には下流側空気溜室RAdoを取り外し可能に構成した。
また、この下流側空気溜室RAdoに、下記に示す仕様のスポットエアコン、送風ユニット及び電気ヒータなどの設備を取り付けた。
また、乾燥室RDの天井面の天井シートSSとしてはビニールシートが用いられ、このビニールシートの両側縁に長さ1800mm、網目寸法2×2mm程度のビニール製メッシュシートを縫製により接続した。このように縫製によりメッシュシートを取り付けることにより、乾燥室RDの上に天井シートを固定後、メッシュシートを両側に垂下させて固定すれば、メッシュシートの組立が容易となる。
その後、図1又は図6に示すように、乾燥室RD側の構造体のジョイントJ1と下流側空気溜室RAdoのジョイントJ2とをそれぞれ接合して一体化させた後、断熱シートSDとして両面アルミ箔が積層された厚み9mmのテント材を周囲に張設して干し柿乾燥装置10を概略組み立てた。
測定条件での外気温度、外気湿度と庫内温度、庫内湿度を測定し図9に示し、また、柿の一部をサンプリングして柿の乾燥歩合を測定し、乾燥歩合の経時変化を図10に示した。
[設備仕様]
送風ユニット(送風機EF−20YSB);消費電力:単相100V 32W、風量:13m3/分
冷却除湿装置(スポットエアコンTIDS−A20F);消費電力:単相100V880W、冷房能力2.0kW
電気ヒータ;消費電力:単相100V 1200W
電動三路シャッタ(P−183DUE);消費電力:単相100V 3.7W、排熱切替用(ON時庫内・OFF時庫外)
制御盤;温度制御機能、温度停止機能及びデジタル温度指示調節計・デジタル湿度指示調節計付き;消費電力(各機器の合計消費電力):単相100V 2.115kW
[製造条件]
収穫直後の柿の200kgを用意し、剥皮後2台の台車70に連吊りし、硫黄燻蒸工程後、予備乾燥せずに乾燥室RD内へ台車70ごと搬入させた(図6,図7参照。)。それぞれの台車70には、硫黄薫蒸した柿100kgがロープにて連吊されている。
[設備仕様]
送風ユニット(送風機EF−20YSB);消費電力:単相100V 32W、風量:13m3/分
冷却除湿装置(スポットエアコンTIDS−A20F);消費電力:単相100V880W、冷房能力2.0kW
電気ヒータ;消費電力:単相100V 1200W
電動三路シャッタ(P−183DUE);消費電力:単相100V 3.7W、排熱切替用(ON時庫内・OFF時庫外)
制御盤;温度制御機能、温度停止機能及びデジタル温度指示調節計・デジタル湿度指示調節計付き;消費電力(各機器の合計消費電力):単相100V 2.115kW
[製造条件]
収穫直後の柿の200kgを用意し、剥皮後2台の台車70に連吊りし、硫黄燻蒸工程後、予備乾燥せずに乾燥室RD内へ台車70ごと搬入させた(図6,図7参照。)。それぞれの台車70には、硫黄薫蒸した柿100kgがロープにて連吊されている。
次に、送風機運転スイッチ67を「自動」、三路シャッタ運転スイッチ69を「オン」とし、ヒータ運転スイッチ68を「切」にしてシステム運転スイッチ66を「運転」側に入れて乾燥室RD内の設定温度として、32℃(±0.5℃)及び湿度40.0%(+3%)に設定して前乾燥工程を行った。
これにより、乾燥室内の温度が31.5℃以下では電気ヒータ40及び電動三路シャッタ50がともにオンとなり、また乾燥室内の温度が32.5℃となると電気ヒータ40及び電動三路シャッタ50がともにオフとなって温度が制御される。また、乾燥室内の湿度が43%以上ではスポットエアコン30が駆動されて除湿された冷風が乾燥室内へ供給され、乾燥室内の湿度が40%よりも低下するとスポットエアコン30が停止されて湿度が制御される。
初期の最大値の庫内湿度は70%を超えたが、直ぐに55%(±5%)程度で安定した。一方、庫内温度は目標値としての32℃へは上昇することが無く、スポットエアコン30の排熱だけでは加温能力が不足していることが確認された。
そこで、開始43時間後にヒータ運転スイッチ68を「自動」として前乾燥を続けたところ、3〜4時間程度で目標とする32℃まで温度が上昇した。
これに伴い、庫内湿度は一時的に上昇するも12時間程度をかけて約45%まで漸減し45%程度で安定する。その後、庫内湿度は40%〜53%の範囲内で激しく上下するが乾燥室RD内の温度は概略32℃近辺が保たれている。これにより、前乾燥工程が順調に進行していることが確認される。
開始90時間後に前乾燥工程が完了したと判断して三路シャッタ運転スイッチ69を「オフ」として設定温度を25℃(±0.5℃)、設定湿度を30.0%(+3%)に下げて運転を行った。
これにより、熟成乾燥工程では、乾燥室内の温度が24.5℃以下では電気ヒータ40がオンとなり、また乾燥室内の温度が25.5℃となると電気ヒータ40がオフとなって温度が制御される。また、乾燥室内の湿度が33%以上ではスポットエアコン30が駆動されて除湿された冷風が乾燥室内へ供給され、乾燥室内の湿度が30%よりも低下するとスポットエアコン30が停止されて湿度が制御される。
乾燥開始7日後(約168時間後)には、乾燥歩合が43%であり、黒変もなくきれいな飴色となり、引きちぎった果肉はゼリー状で大変良好な品質のあんぽ柿を製造することができた。
以上の実施例では、スポットエアコン30は下流側空気溜室RAdoに隣接された外部に配設されていたが、スポットエアコン30は、例えば、下流側空気溜室RAdo(又は上流側空気溜室RAup)など屋内に配設してもよい。この場合、電動三路シャッタ50の排気側の一方は、屋外に向けて排出されるように構成される。温度センサによる温度情報が高い場合には、電動三路シャッタ50を介して排出されるスポットエアコン30の排熱を温風として外部に放出させる。温度が低い場合には、電動三路シャッタ50を介して排出される温風を下流側空気溜室RAdo内に放出される。
下流側空気溜室RAdoは、送風ユニット20との関係で、上流側空気溜室RAupに比べてスペースを大きくとる必要があるので、このスペースを利用すれば、スポットエアコン30の配設スペースを確保することができる。その他の作用効果は、大略、実施例と同等の作用効果を奏する。
以上の実施例では、前乾燥工程では、スポットエアコン30の排熱と電気ヒータ40とを同時並行的に制御して乾燥室RD内を加温していたが、所定の温度に達成した後は、このスポットエアコン30の排熱利用を電気ヒータ40に優先させて制御できるように構成してもよい。これにより、前乾燥工程での節電が行える。
この場合、温度センサにより測定された乾燥室RD内の温度が所定値(例えば、30℃)を超えた場合には電気ヒータの自動制御を電動三路シャッタ50のオフに先立って停止させるなど、適宜の制御を行うことができる。
これにより、前乾燥工程での省エネルギーを達成させつつ製造されるあんぽ柿の品質を大きく損なうことを防止できる。その他の作用効果は、大略、実施例と同等の作用効果を奏する。
以上、この発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、スポットエアコンは、一体型が廉価であるが、セパレート型であってもよい。また、床置きに限らずに使用することもできる。
F:フレーム
FC:フレーム構造体
J,J1,J2:ジョイント
MS:メッシュシート(面流出入装置)
RD:乾燥室
RdS:ダクトスペース
RAup:上流側空気溜室
RAdo:下流側空気溜室
SB:天井板
SD:断熱シート
SS:天井シート
YB:床材
10:干し柿乾燥装置
11:ファスナー
12:出入口
20:送風ユニット
21:送風ダクト
22:防護網
30:冷却除湿装置(スポットエアコン)
31:吸気口
32:ダクト
33:冷気放出口
34:排熱口
35:ダクト
40:電気ヒータ
50:排熱温風切替装置(電動三路シャッタ)
51:排気口(オン時接続)
52:ダクト
52a:末端
53:排気口(オフ時接続)
55:風圧式シャッタ
60:制御盤(制御手段)
70:台車
71:棚
72:吊し釘
FC:フレーム構造体
J,J1,J2:ジョイント
MS:メッシュシート(面流出入装置)
RD:乾燥室
RdS:ダクトスペース
RAup:上流側空気溜室
RAdo:下流側空気溜室
SB:天井板
SD:断熱シート
SS:天井シート
YB:床材
10:干し柿乾燥装置
11:ファスナー
12:出入口
20:送風ユニット
21:送風ダクト
22:防護網
30:冷却除湿装置(スポットエアコン)
31:吸気口
32:ダクト
33:冷気放出口
34:排熱口
35:ダクト
40:電気ヒータ
50:排熱温風切替装置(電動三路シャッタ)
51:排気口(オン時接続)
52:ダクト
52a:末端
53:排気口(オフ時接続)
55:風圧式シャッタ
60:制御盤(制御手段)
70:台車
71:棚
72:吊し釘
Claims (4)
- 干し柿を乾燥させる乾燥室と、該乾燥装置の相対向する両側面に配置される上流側空気溜室及び下流側空気溜室と、前記乾燥室の上方に配設され前記下流側空気溜室と前記上流側空気溜室とを結ぶダクト配設用スペースと、を備え、
前記乾燥室の両側面には、上流側空気溜室から流入して下流側空気溜室へ流出する空気の流れを面流入及び面流出とさせる面流出入装置を備えた干し柿乾燥装置であって、
前記乾燥室の下流から排出された空気を該乾燥室の上流側から流入させる空気循環経路を有する空気循環ユニットと、
前記乾燥室から排出された循環空気の一部又は全部を取り込んで取り込み空気中に含まれる水分を除去することにより低減された湿度の冷却風を循環空気中へ戻すとともに生成した熱を外気を取り込んで熱交換により温風として排熱する排熱手段を備えた冷却除湿装置と、
前記排熱手段に接続され、排熱手段から排出される温風を前記乾燥室又は空気循環ユニットへ取り込むか又はそのまま外部へ放出するかのどちらかに切り替える排熱温風切替装置と、
前記乾燥室又は空気循環ユニット内に配置されて空気を加温する電気ヒータと、
前記乾燥室の温度及び湿度を検知する検知装置と、
該検知装置により検知される温度情報及び湿度情報に基づいて、前記冷却除湿装置、電気ヒータ及び排熱温風切替装置の運転を制御して前記乾燥室内の温度及び湿度が所定の温度及び湿度となるように制御する制御手段と、を備えていることを特徴とする干し柿乾燥装置。 - 前記乾燥室、上流側空気溜室、下流側空気溜室及びダクト配設用スペースとが分解組立が可能な軽量骨組材により組み立てられ、
前記乾燥室と前記上流側空気溜室および下流側空気溜室との間には、空気の流入又は流出を面流入又は面流出とするメッシュ素材が配設され、
床面には、軽量断熱性板床材が配設され、前記軽量骨材により形成された上流側空気溜室、下流側空気溜室および乾燥室の外側面及び屋根面は断熱性を有する軽量シートにより覆われ、
前記下流側空気溜室の天井面には、送風機が配設され、該送風機は前記ダクト配設用スペースに配設された循環ダクトを通じて前記上流側空気溜室に接続され、
前記乾燥室の正面及び又は背面の軽量シートには開閉可能な出入口が設けられていることを特徴とする請求項1記載の干し柿乾燥装置。 - 前記下流側空気溜室は、前記乾燥室とは切り離して独立に組み立て、分解が可能であることを特徴とする請求項1記載の干し柿乾燥装置。
- 請求項1乃至3の何れかに記載の干し柿乾燥装置を用いて硫黄薫蒸された柿からあんぽ柿を製造するあんぽ柿の製造方法であって、
前記排熱温風切替装置及び前記冷却除湿装置を共に駆動させて前記乾燥室内を34℃以下の温度範囲内に調製しつつ柿の水分率が所定の水分率になるまで乾燥を行う前乾燥工程、前乾燥工程に引き続き行われ、前記排熱温風切替装置の運転を実質的に停止して、前記冷却除湿装置及び電気ヒータを用いて乾燥室内を23℃〜27℃の温度範囲内に調製しつつ3日〜4日乾燥させることにより柿の水分率を所定の水分率となるまでゆっくりと乾燥を行う熟成乾燥工程を順次行うことを特徴とするあんぽ柿の製造方法。
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JP2005301338A JP2007105003A (ja) | 2005-10-17 | 2005-10-17 | 干し柿乾燥装置及びそれを用いたあんぽ柿の製造方法 |
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