JP2005286320A - パターン形成方法、薄膜トランジスタ、表示装置及びそれらの作製方法、並びにテレビジョン装置 - Google Patents

パターン形成方法、薄膜トランジスタ、表示装置及びそれらの作製方法、並びにテレビジョン装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、材料の利用効率を向上させ、かつ、作製工程を簡略化して作製可能な表示装置及びその作製技術を提供することを目的とする。また、それらの表示装置を構成する配線等のパターンを、所望の形状で制御性よく形成できる技術を提供することも目的とする。
【解決手段】 本発明のパターン形成方法の一は、光吸収体を含む物質を有する第1の領域を形成し、物質に、光吸収体が吸収する波長のレーザ光を選択的に照射して、物質表面を改質し第2の領域を形成し、第2の領域にパターン形成材料を含む組成物を吐出し、パターンを形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パターン形成方法、薄膜トランジスタ及びそれらの作製方法、表示装置及びその作製方法、それを用いたテレビジョン装置に関する。
薄膜トランジスタ(以下、「TFT」という。)及びそれを用いた電子回路は、半導体、絶縁体及び導電体などの各種薄膜を基板上に積層し、適宜フォトリソグラフィ技術により所定のパターンを形成して製造されている。フォトリソグラフィ技術とは、フォトマスクと呼ばれる透明な平板面上に光を通さない材料で形成した回路等のパターンを、光を利用して目的とする基板上に転写する技術であり、半導体集積回路等の製造工程において広く用いられている。
従来のフォトリソグラフィ技術を用いた製造工程では、フォトレジストと呼ばれる感光性の有機樹脂材料を用いて形成されるマスクパターンの取り扱いだけでも、露光、現像、焼成、剥離といった多段階の工程が必要になる。従って、フォトリソグラフィ工程の回数が増える程、製造コストは必然的に上がってしまうことになる。このような問題点を改善するために、フォトリソグラフィ工程を削減してTFTを製造することが試みられている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、上記特許文献1に記載された技術は、TFTの製造工程で複数回行われるフォトリソグラフィ工程の一部を印刷法で置き替えただけのものであり、抜本的に工程数の削減に寄与できるものではない。また、フォトリソグラフィ技術においてマスクパターンを転写するために用いる露光装置は、等倍投影露光若しくは縮小投影露光により、数ミクロンから1ミクロン以下のパターンを転写するものであり、原理的にみて、一辺が1メートルを越えるような大面積基板を一括で露光することは技術的に困難である。
特開平11−251259号公報
本発明は、TFT及びそれを用いる電子回路並びにTFTによって形成される表示装置の製造工程においてフォトリソグラフィ工程の回数を削減し、製造工程を簡略化し、一辺が1メートルを越えるような大面積の基板にも、低いコストで歩留まり良く製造することができる技術を提供することを目的とする。
また、本発明は、それらの表示装置を構成する配線等のパターンを、所望の形状で制御性よく形成できる技術を提供することも目的とする。
本発明は、レーザ光を照射する処理物に、その照射するレーザ光の波長を吸収する光吸収体を添加(混入)させ、処理物表面を改質するものである。そしてその改質された表面上に、パターン形成材料を吐出(噴出など含む)などによって、付着させ、パターンを形成する。含まれる光吸収体の光吸収、エネルギー放射作用によって、レーザ光による処理効率を向上させることができる。
本発明の表示装置には、エレクトロルミネセンス(以下「EL」ともいう。)と呼ばれる発光を発現する有機物、若しくは有機物と無機物の混合物を含む媒体を、電極間に介在させた発光素子とTFTとが接続された発光表示装置や、液晶材料を有する液晶素子を表示素子として用いる液晶表示装置などがある。
本発明のパターン形成方法の一は、光吸収体を含む物質を有する第1の領域を形成し、物質に、光吸収体が吸収する波長のレーザ光を選択的に照射して、物質表面を改質し第2の領域を形成し、第2の領域にパターン形成材料を含む組成物を吐出し、パターンを形成する。
本発明のパターン形成方法の一は、光吸収体を含む物質を有する第1の領域を形成し、物質に、光吸収体が吸収する波長のレーザ光を選択的に照射して、物質表面を改質し第2の領域を形成し、光吸収体を除去し、第2の領域にパターン形成材料を含む組成物を吐出し、パターンを形成する。
本発明の薄膜トランジスタの作製方法の一は、光吸収体を含む物質を有する第1の領域を形成し、物質に、光吸収体が吸収する波長のレーザ光を選択的に照射して、物質表面を改質し第2の領域を形成し、第2の領域に導電性材料を含む組成物を吐出し、電極層を形成する。
本発明の薄膜トランジスタの作製方法の一は、光吸収体を含む物質を有する第1の領域を形成し、物質に、光吸収体が吸収する波長のレーザ光を選択的に照射して、物質表面を改質し第2の領域を形成し、光吸収体を除去し、第2の領域に導電性材料を含む組成物を吐出し、電極層を形成する。
上記構成において、電極層をゲート電極層として形成し、表示装置を作製することもできる。また、組成物に対するぬれ性が第1の領域より第2の領域の方が高まるように、物質表面を改質することもできる。
本発明の薄膜トランジスタの一は、第1の領域及び第2の領域を有する絶縁表面上に設けられた電極層を有し、第1の領域及び第2の領域は、光吸収体を含む物質上に設けられ、電極層は第2の領域に設けられ、電極層に対するぬれ性は、第1の領域より第2の領域が高い。
本発明の薄膜トランジスタの一は、第1の領域及び第2の領域を有する絶縁表面上に設けられた電極層を有し、第2の領域は、光吸収体を含む物質上に設けられ、電極層は第2の領域に設けられ、電極層に対するぬれ性は、第1の領域より第2の領域が高い。
本発明の表示装置の一は、第1の領域及び第2の領域を有する絶縁表面上に設けられたゲート電極層を含む薄膜トランジスタを有し、第1の領域及び第2の領域は、光吸収体を含む物質上に設けられ、ゲート電極層は第2の領域に設けられ、ゲート電極層に対するぬれ性は、第1の領域より第2の領域が高い。
本発明の表示装置の一は、第1の領域及び第2の領域を有する絶縁表面上に設けられたゲート電極層を含む薄膜トランジスタを有し、第2の領域は、光吸収体を含む物質上に設けられ、ゲート電極層は第2の領域に設けられ、ゲート電極層に対するぬれ性は、第1の領域より第2の領域が高い。
本発明のテレビジョン装置の一は、第1の領域及び第2の領域を有する絶縁表面上に設けられたゲート電極層を含む薄膜トランジスタを有する表示装置により表示画面を構成され、第1の領域及び第2の領域は、光吸収体を含む物質上に設けられ、ゲート電極層は第2の領域に設けられ、ゲート電極層に対するぬれ性は、第1の領域より第2の領域が高い。
本発明のテレビジョン装置の一は、第1の領域及び第2の領域を有する絶縁表面上に設けられたゲート電極層を含む薄膜トランジスタを有する表示装置により表示画面を構成され、第2の領域は、光吸収体を含む物質上に設けられ、ゲート電極層は第2の領域に設けられ、ゲート電極層に対するぬれ性は、第1の領域より第2の領域が高い。
上記構成において、光吸収体を含む物質が液体状態であり、光吸収体が物質中に溶解して混入している状態でも、光吸収体を含む物質中に、分散している状態でもよい。また光吸収体として色素を用いることができ、光吸収体を含む物質中に、フッ素を有する物質であるフッ素炭素鎖(フルオロカーボン鎖)を有する物質含むように形成してもよい。
本発明により、所望なパターンを制御性よく形成でき、材料のロスも少なく、コストダウンも達成できる。よって高性能、高信頼性の表示装置を歩留まりよく作製することができる。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
本発明の実施の形態について、図1を用いて説明する。図1は2通りの例を示しており、図1(A)及び(B)を経て(E)へ至る例と、図1(C)及び(D)を経て(E)に至る例である。
本発明は、配線層若しくは電極を形成する導電層や、所定のパターンを形成するためのマスク層など表示パネルを作製するために必要なパターンのうち、少なくとも一つ若しくはそれ以上を、選択的にパターンを形成可能な方法により形成して、表示装置を作製することを特徴とするものである。選択的にパターンを形成可能な方法として、導電層や絶縁層など形成し、特定の目的に調合された組成物の液滴を選択的に吐出(噴出)して所定のパターンを形成することが可能な、液滴吐出(噴出)法(その方式によっては、インクジェット法とも呼ばれる。)を用いる。また、パターンが転写、または描写できる方法、例えば各種印刷法(スクリーン(孔版)印刷、オフセット(平版)印刷、凸版印刷やグラビア(凹版)印刷などパターンが形成される方法)なども用いることができる。
本実施の形態は、流動体であるパターンを含む組成物を、液滴として吐出(噴出)し、パターンを形成する方法を用いている。パターンの被形成領域に、パターン形成材料を含む液滴を吐出し、焼成、乾燥等を行って固定化しパターンを形成する。本発明では、パターン形成領域に前処理を行う。
パターンの形成に用いる液滴吐出装置の一態様を図28に示す。液滴吐出手段1403の個々のヘッド1405、ヘッド1412は制御手段1407に接続され、それがコンピュータ1410で制御することにより予めプログラミングされたパターンを描画することができる。描画するタイミングは、例えば、基板1400上に形成されたマーカー1411を基準に行えば良い。或いは、基板1400の縁を基準にして基準点を確定させても良い。これをCCDなどの撮像手段1404で検出し、画像処理手段1409にてデジタル信号に変換したものをコンピュータ1410で認識して制御信号を発生させて制御手段1407に送る。勿論、基板1400上に形成されるべきパターンの情報は記憶媒体1408に格納されたものであり、この情報を基にして制御手段1407に制御信号を送り、液滴吐出手段1403の個々のヘッド1405、ヘッド1412を個別に制御することができる。吐出する材料は、材料供給源1413、材料供給源1414より配管を通してヘッド1405、ヘッド1412にそれぞれ供給される。
ヘッド1405内部は、点線1406が示すように液状の材料を充填する空間と、吐出口であるノズルを有する構造となっている。図示しないが、ヘッド1412もヘッド1405と同様な内部構造を有する。ヘッド1405とヘッド1412のノズルのサイズは異なっており、異なる材料を異なる幅で同時に描画することができる。一つのヘッドで、導電性材料や有機、無機材料などをそれぞれ吐出し、描画することができ、層間膜のような広領域に描画する場合は、スループットを向上させるため複数のノズルより同材料を同時に吐出し、描画することができる。大型基板を用いる場合、ヘッド1405、ヘッド1412は基板上を、矢印の方向に自在に走査し、描画する領域を自由に設定することができ、同じパターンを一枚の基板に複数描画することができる。
液滴吐出法を用いて導電層などのパターン形成方法では、粒子状に加工されたパターン形成材料を吐出し、焼成によって融合や融着接合させ固化することでパターンを形成する。よって、そのパターンは、スパッタ法などで形成したパターンが、多くは柱状構造を示すのに対し、多くの粒界を有する多結晶状態を示すことが多い。
レーザ光(レーザビームともいう)を処理領域に描画する、レーザ光描画装置について、図13を用いて説明する。本実施の形態では、レーザ光を照射する領域をマスク等を介して選択するのではなく、処理領域を選択して直接照射して処理するため、レーザ光直接描装置を用いる。図13に示すようにレーザ光直接描画装置1001は、レーザ光を照射する際の各種制御を実行するパーソナルコンピュータ(以下、PCと示す。)1002と、レーザ光を出力するレーザ発振器1003と、レーザ発振器1003の電源1004と、レーザ光を減衰させるための光学系(NDフィルタ)1005と、レーザ光の強度を変調するための音響光学変調器(AOM)1006と、レーザ光の断面の拡大又は縮小をするためのレンズ、光路の変更するためのミラー等で構成される光学系1007、Xステージ及びYステージを有する基板移動機構1009と、PCから出力される制御データをデジタルーアナログ変換するD/A変換部1010と、D/A変換部から出力されるアナログ電圧に応じて音響光学変調器1006を制御するドライバ1011と、基板移動機構1009を駆動するための駆動信号を出力するドライバ1012とを備えている。
レーザ発振器1003としては、紫外光、可視光、又は赤外光を発振することが可能なレーザ発振器を用いることができる。レーザ発振器としては、KrF、ArF、XeCl、Xe等のエキシマレーザ発振器、He、He−Cd、Ar、He−Ne、HF等の気体レーザ発振器、YAG、GdVO4、YVO4、YLF、YAlO3などの結晶にCr、Nd、Er、Ho、Ce、Co、Ti又はTmをドープした結晶を使った固体レーザ発振器、GaN、GaAs、GaAlAs、InGaAsP等の半導体レーザ発振器を用いることができる。なお、固体レーザ発振器においては、基本波の第1高調波〜第5高調波を適用するのが好ましい。
次に、レーザ光直接描画装置を用いた物質(表面)の改質処理について述べる。基板1008が基板移動機構1009に装着されると、PC1002は図外のカメラによって、基板に付されているマーカの位置を検出する。次いで、PC1002は、検出したマーカの位置データと、予め入力されている描画パターンデータとに基づいて、基板移動機構1009を移動させるための移動データを生成する。この後、PC1002が、ドライバ1011を介して音響光学変調器1006の出力光量を制御することにより、レーザ発振器1003から出力されたレーザ光は、光学系1005によって減衰された後、音響光学変調器1006によって所定の光量になるように光量が制御される。一方、音響光学変調器1006から出力されたレーザ光は、光学系1007で光路及びレーザ光(ビームスポット)の形状を変化させ、レンズで集光した後、基板上に形成された被処理物に該レーザ光を照射して、被処理物を改質処理する。このとき、PC1002が生成した移動データに従い、基板移動機構1009をX方向及びY方向に移動制御する。この結果、所定の場所にレーザ光が照射され、被処理物の改質処理が行われる。
この結果、図1(B)に示すように、レーザ光が照射された領域で、被処理物は改質され、ぬれ性が向上する。よって領域57a、領域57bに比べて、領域58はぬれ性が高くなり、結果、基板50上に、相対的にぬれ性が高い高ぬれ性領域58と、ぬれ性が低い低ぬれ性領域57a、低ぬれ性領域57bというぬれ性の異なる領域が形成される。レーザ光のエネルギーの一部は被処理物材料で熱に変換され、被処理物の一部を反応させるため、処理された被処理物の領域58の幅が、処理するレーザ光の幅より若干大きくなることもある。また、短波長のレーザ光ほど、レーザ光の径を短く集光することが可能であるため、微細な幅に処理領域を形成するためには、短波長のレーザ光を照射することが好ましい。
また、レーザ光の膜表面でのスポット形状は、点状、円形、楕円形、矩形、または線状(厳密には細長い長方形状)となるように光学系で加工されている。
また、図13に示した装置は、基板の表面側からレーザ光を照射して、被処理物を露光する例を示したが、光学系や基板移動機構を適宜変更し、基板の裏面側からレーザ光を照射して露光するレーザ光描画装置としてもよい。
なお、ここでは、基板を移動して選択的にレーザ光を照射しているが、これに限定されず、レーザ光をX−Y軸方向に走査してレーザ光を照射することができる。この場合、光学系1007にポリゴンミラーやガルバノミラーを用いることが好ましい。
本発明では、図1で示すようにパターンの被形成領域を含む近傍に、前処理として、レーザ光による照射処理を行い、選択的に表面を改質する処理を行う。そして改質された表面にパターン材料を含む組成物を付着させ、パターンを形成する。本実施の形態では、レーザ光を照射し、その照射領域のぬれ性を変化させるように改質する。よって、パターンの被形成領域とその近傍とが、パターン形成材料に対するぬれ性の異なる領域で形成される。このぬれ性の違いは両領域の相対的な関係であり、パターンの形成領域と、その周囲の非形成領域で形成材料に対するぬれ性の程度に差を有していればよい。また、ぬれ性の異なる領域とは、形成材料の接触角が異なる領域であり、形成材料の接触角が大きい領域はよりぬれ性が低い領域(以下、低ぬれ性領域ともいう)となり、形成材料の接触角が小さい領域はぬれ性の高い領域(以下、高ぬれ性領域ともいう)となる。接触角が高いと、流動性を有する液状の組成物は、領域表面上で広がらず、組成物をはじくので、表面をぬらさないが、接触角が小さいと、表面上で流動性を有する組成物は広がり、よく表面をぬらすからである。本発明においては、このぬれ性の異なる領域の接触角の差は30度以上、好ましくは40度以上であるとよい。
本実施の形態では、ぬれ性の異なる領域を形成するために、レーザ光による照射処理を行う。被形成領域近傍にわたって物質を形成し、レーザ光により選択的にぬれ性を高める処理、ぬれ性を低める処理を行うのである。本実施の形態では、パターンの被形成領域とその近傍とにぬれ性の低い物質を形成し、ぬれ性の低い物質が分解する程度の強度のレーザ光を照射し、処理領域のぬれ性が低い物質を分解、除去することにより、処理領域のぬれ性を向上させ、高ぬれ性領域を形成する。ぬれ性の低い物質とは、ぬれ性を低める効果を有する材料を含む物質であればよく、このぬれ性を低める材料をレーザ照射処理によって分解、破壊し、ぬれ性を低める効果を消滅させるのである。レーザ光の波長としては、使用するぬれ性が低い物質が吸収する波長である必要がある。しかし物質によっては、紫外光など、300nm以下のエネルギーの高い光が必要となり、その選択の幅は狭くなる。また十分な処理を行うために多数にわたる照射が必要となったり、装置や工程にかかるコストや時間も増加し、生産性が低下してしまう。
よって、本発明では、レーザ照射による処理効率を向上させるため、処理される物質に、そのレーザ光の波長領域に吸収域を有する光吸収体を添加する。レーザ光の波長領域に吸収域を持つ光吸収体は、照射されたレーザ光を吸収し、周囲に放射(輻射)する。その放射エネルギーは、周囲の物質に作用し、結果として物質の物性を変化させ、改質する。本発明を用いると、レーザ光に合わせて、光吸収体を選択すればよいのでレーザ光の選択の幅が広がる。またレーザ光の照射効率も向上できるので、レーザ光自体が低エネルギーであっても十分に処理を行うことができる。よって、装置や工程が簡略化するので、コストや時間が軽減し、生産性も向上させることができる。
本実施の形態では、ぬれ性の低い物質52に光吸収体53、または光吸収体63を添加する。ぬれ性の低い物質は本実施の形態では、液状にして塗布する方法を用いるため、溶媒等に混入し、液状としている。しかし、被形成領域近傍に物質が付着すればよいので、その形成方法は本実施の形態に限定されない。例えば、ゾルゲル法のディップコーティング法、スピンコーティング法、液滴吐出法、イオンプレーティング法、イオンビーム法、CVD法、スパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング法、プラズマ溶射法、プラズマスプレー法、により形成することができる。ディップコーティング法、スピンコーティング法等の塗布法により形成する場合、溶媒を除去する必要があるとき、焼成したり、乾燥すればよい。液滴吐出法など直接パターンを被形成領域近傍に形成する方法を用いると、材料の利用効率が向上するため低コスト化できる。
光吸収体として染料のような、ぬれ性の低い物質52に可溶な物質を用いた場合、ぬれ性の低い物質52中に添加された光吸収体は、図1(A)のようにぬれ性の低い物質52に溶解し液状のぬれ性の低い組成物となり、吐出装置54より液滴55として基板50上に吐出され、ぬれ性の低い組成物51が形成される。
ぬれ性の低い組成物51のパターンの形成領域のみに、レーザ照射装置によるレーザ光56を照射する。ぬれ性の低い組成物51中に含まれる光吸収体は、レーザ光の波長に吸収領域を持つので、照射されたレーザ光を吸収し、そのエネルギーを放射する。その放射エネルギーによってぬれ性の低い物質は分解、破壊され、処理領域のぬれ性が高まる。よって、ぬれ性の高い領域である高ぬれ性領域58が形成され、被形成領域近傍にぬれ性が異なる領域が形成される。よって非処理領域は、相対的にぬれ性が低くなり、低ぬれ性領域57a、低ぬれ性領域57bとなる。
ぬれ性の異なる領域を形成した後、ぬれ性の低い組成物中に含まれる光吸収体をアルコールや水などで洗浄し、取り除いても良い。この場合、光吸収体のみを除去するため、ぬれ性の低い物質52が溶解しないよう選択比の高い溶媒を選択する必要がある。本実施の形態では、光吸収体53を溶解する溶媒で洗浄し、光吸収体53を除去し、高ぬれ性領域71、低ぬれ性領域72a、低ぬれ性領域72bを形成する(図1(E)参照。)。
図1(A)及び図1(B)は、光吸収体がぬれ性の低い物質52に可溶な場合であり、顔料のように不溶な場合を図1(C)及び(D)に示す。光吸収体63は、ぬれ性の低い物質52に不溶なため、ぬれ性の低い物質52中に、粒子として分散して含まれる。この光吸収体が粒子として分散して含まれるぬれ性の低い組成物は、吐出装置64より液滴65として基板60上に吐出され、ぬれ性の低い組成物61が形成される。この場合処理領域より小さな大きさの粒子を用いる必要がある。粒子から放射されるエネルギーは周囲の物質に作用するため、粒子の大きさで処理領域の最小値が決定されてしまうからである。
レーザ照射装置よりパターン形成領域のみにレーザ光66を照射し、高ぬれ性領域68と低ぬれ性領域67a、低ぬれ性領域67bを形成する(図1(D)参照。)。そして、同様に、光吸収体63を溶解する溶媒で洗浄し、光吸収体63を除去し、高ぬれ性領域71、低ぬれ性領域72a、低ぬれ性領域72bを形成する(図1(E)参照。)。
その後、被形成領域である高ぬれ性領域71に、液滴吐出装置73のノズルより、パターン形成材料を含む液滴74を吐出する。吐出された液滴74は、低ぬれ性領域72a、低ぬれ性領域72bよりぬれ性が高い高ぬれ性領域71に形成される(図2(B)参照。)。液滴が吐出されるノズルの吐出口の大きさが、形成したい所望の大きさより大きい場合であっても、ぬれ性を高める処理をその被形成領域に施すことによって、液滴は、被形成領域のみに付着し、所望のパターン75が形成される(図2(C)参照。)。被形成領域とその周囲の領域とで、ぬれ性が異なるので、液滴は周囲の低ぬれ性領域でははじかれ、よりぬれ性の高い形成領域に留まるからである。つまり、高ぬれ性領域のみに、パターン形成材料を含む組成物を吐出するので、高ぬれ性領域の周囲を囲む低ぬれ性領域によって液滴ははじかれるため、高ぬれ性領域と低ぬれ性領域の境界が隔壁(土手)があるかのような機能を果たす。よって、流動性を有するパターン形成材料を含む組成物でも高ぬれ性領域に留まるので、所望の形状にパターンを形成することができる。
本発明を用いると、例えば電極層など、微細なパターンを形成したい場合、液滴の吐出口が多少大きくても、液滴が形成領域上で広がらず、細線化できる。また液滴の液量を制御することによって、その配線の膜厚制御も可能になる。本実施の形態のように、レーザ光照射により物質表面の改質を行うと、レーザ光は微細な加工ができるため、微細な配線や、電極などを制御性よく形成することができる。また、液滴吐出法を組み合わせることで、スピンコート法などによる全面塗布形成に比べ、材料のロスが防げ、コストダウンが可能になる。
本実施の形態では、前処理としてぬれ性の低い組成物を形成したが、その形成条件によっては膜厚が極薄であり、膜として形態を保っていなくてもよい。
また、ぬれ性を高めるという処理は、その領域上に吐出される液滴を留めておく力(密着力、固着力ともいう)を周囲の領域より高い状態にすることであり、レーザ光の照射処理により、領域を改質し、液滴との密着性を高めることとも同意味である。また、そのぬれ性は液滴に接し、留めておく表面だけでもよく、必ずしも膜厚方向全体にわたって同様の性質を有する必要はない。
パターン形成後に前処理として形成したぬれ性を変化させる物質を残してもよいし、パターンを形成後に、不必要な部分は除去してしまってもよい。除去は、パターンをマスクとして用いることもでき、酸素等によるアッシング、エッチングなどにより除去すればいい。
低ぬれ性領域を形成する溶液の組成物の一例としては、Rn−Si−X(4-n)(n=1、2、3)の化学式で表されるシランカップリング剤を用いる。ここで、Rは、アルキル基などの比較的不活性な基を含む物である。また、Xはハロゲン、メトキシ基、エトキシ基又はアセトキシ基など、基質表面の水酸基あるいは吸着水との縮合により結合可能な加水分解基からなる。
また、シランカップリング剤の代表例として、Rにフルオロアルキル基を有するフッ素を含むシランカップリング剤(フルオロアルキルシラン(以下、FASともいう。))を用いることにより、よりぬれ性を低めることができる。FASのRは、(CF3)(CF2x(CH2y(x:0以上10以下の整数、y:0以上4以下の整数)で表される構造を持ち、複数個のR又はXがSiに結合している場合には、R又はXはそれぞれすべて同じでも良いし、異なっていてもよい。代表的なFASとしては、ヘプタデカフルオロテトラヒドロデシルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロテトラヒドロデシルトリクロロシラン、トリデカフルオロテトラヒドロオクチルトリクロロシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等のフルオロアルキルシランが挙げられる。
低ぬれ性領域を形成する溶液の溶媒としては、nーペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、ジシクロペンタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、デュレン、インデン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、スクワランなどの炭化水素を含む溶媒又はテトラヒドロフランなど、低ぬれ性領域を形成する溶媒を用いる。
また、低ぬれ性領域を形成する溶液の組成物の一例として、フッ素炭素鎖を有する物質(フッ素を含む樹脂)を用いることができる。フッ素を含む樹脂として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE;四フッ化エチレン樹脂)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA;四フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)、パーフルオロエチレンプロピレンコーポリマー(PFEP;四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂)、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE;四フッ化エチレン−エチレン共重合樹脂)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF;フッ化ビニリデン樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE;三フッ化塩化エチレン樹脂)、エチレン−クロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE;三フッ化塩化エチレン−エチレン共重合樹脂)、ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロジオキソールコポリマー(TFE/PDD)、ポリビニルフルオライド(PVF;フッ化ビニル樹脂)等を用いることができる。
また、低ぬれ性領域を形成しない(すなわち、高ぬれ性領域を形成する)有機材料を用い、後にCF4プラズマ等による処理を行って、低ぬれ性領域を形成してもよい。例えば、ポリビニルアルコール(PVA)のような水溶性樹脂を、H2O等の溶媒に混合した材料を用いることができる。また、PVAと他の水溶性樹脂を組み合わせて使用してもよい。有機材料(有機樹脂材料)(ポリイミド、アクリル)やシリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成され、置換基に少なくとも水素を含む材料、もしくは置換基にフッ素、アルキル基、または芳香族炭化水素のうち少なくとも1種を有する材料を用いてもよい。さらには、低ぬれ性領域を有する材料であっても、さらにプラズマ処理等を行うことによって、ぬれ性をより低下させることができる。
また、パターンと、被形成領域との密着性を向上させるため、下地膜を形成してもよい。例えば、銀を含む導電性材料を基板上に塗布し、銀配線を形成す場合、密着性を向上させるために、導電膜として、基板上に酸化チタン膜を形成してもよい。酸化チタン膜は、形成される銀を含む導電性材料などと密着性がよいので、信頼性が向上する。
光吸収体としては、有機材料、無機材料、無機材料及び有機材料を含む物質などを用いることができ、用いるレーザ光の波長によって、その波長に吸収領域を持つものを選択すればよい。金属等の導電性材料でもよいし、有機樹脂などの絶縁性材料であってもよい。無機材料としては、鉄、金、銅、珪素やゲルマニウム、有機材料としては、ポリイミド、アクリルなどのプラスチックや色素などを用いることができ、例えば、レーザ波長が532nmに対応する色素としては、ローダミンB、エオシンY、メチルオレンジ、ローズベンガルなど、レーザ波長が405nmに対応する色素としては、クマリン系(クマリン6H、クマリン102、クマリン152、クマリン153など)をそれぞれ用いることができる。また、色素としてはカーボンブラックなどや顔料の黒色樹脂なども用いることができる。
パターンを形成する被形成領域を、周囲の領域よりパターンに対する密着性を向上させる前処理を行うことによって、パターンを所望な形状に形成できる。また、レーザ光照射の微細な加工により、パターンの細線化も自由に設計できる。本発明により、所望なパターンを制御性よく形成でき、材料のロスも少なく、コストダウンも達成できる。よって高性能、高信頼性の発光表示装置を歩留まりよく作製することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態について、図3乃至図9、図14及び図15を用いて説明する。より詳しくは、本発明を適用した、チャネルエッチ型の薄膜トランジスタを有する表示装置の作製方法について説明する。図3乃至図8の(A)は表示装置画素部の上面図であり、図3乃至図8(B)は、図3乃至図8(A)における線A−Cによる断面図、(C)は線B−Dによる断面図である。
図14(A)は本発明に係る表示パネルの構成を示す上面図であり、絶縁表面を有する基板2700上に画素2702をマトリクス上に配列させた画素部2701、走査線側入力端子2703、信号線側入力端子2704が形成されている。画素数は種々の規格に従って設ければ良く、XGAであれば1024×768×3(RGB)、UXGAであれば1600×1200×3(RGB)、フルスペックハイビジョンに対応させるのであれば1920×1080×3(RGB)とすれば良い。
画素2702は、走査線側入力端子2703から延在する走査線と、信号線側入力端子2704から延在する信号線とが交差することで、マトリクス状に配設される。画素2702のそれぞれには、スイッチング素子とそれに接続する画素電極が備えられている。スイッチング素子の代表的な一例はTFTであり、TFTのゲート電極側が走査線と、ソース若しくはドレイン側が信号線と接続されることにより、個々の画素を外部から入力する信号によって独立して制御可能としている。
TFTは、その主要な構成要素として、半導体層、ゲート絶縁層及びゲート電極層が挙げられ、半導体層に形成されるソース及びドレイン領域に接続する配線層がそれに付随する。構造的には基板側から半導体層、ゲート絶縁層及びゲート電極層を配設したトップゲート型と、基板側からゲート電極層、ゲート絶縁層及び半導体層を配設したボトムゲート型などが代表的に知られているが、本発明においてはそれらの構造のどのようなものを用いても良い。
半導体層を形成する材料は、シランやゲルマンに代表される半導体材料ガスを用いて気相成長法やスパッタリング法で作製されるアモルファス半導体(以下「AS」ともいう。)、該非晶質半導体を光エネルギーや熱エネルギーを利用して結晶化させた多結晶半導体、或いはセミアモルファス(微結晶若しくはマイクロクリスタルとも呼ばれる。以下「SAS」ともいう。)半導体などを用いることができる。
SASは、非晶質と結晶構造(単結晶、多結晶を含む)の中間的な構造を有し、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する結晶質な領域を含んでいる。少なくとも膜中の一部の領域には、0.5〜20nmの結晶領域を観測することが出来、珪素を主成分とする場合にはラマンスペクトルが520cm-1よりも低波数側にシフトしている。X線回折では珪素結晶格子に由来するとされる(111)、(220)の回折ピークが観測される。未結合手(ダングリングボンド)の中和剤として水素またはハロゲンを少なくとも1原子%またはそれ以上含ませている。SASは、珪化物気体をグロー放電分解(プラズマCVD)して形成する。珪化物気体としては、SiH4、その他にもSi26、SiH2Cl2、SiHCl3、SiCl4、SiF4などを用いることが可能である。またF2、GeF4を混合させても良い。この珪化物気体をH2、又は、H2とHe、Ar、Kr、Neから選ばれた一種または複数種の希ガス元素で希釈しても良い。希釈率は2〜1000倍の範囲、圧力は概略0.1Pa〜133Paの範囲、電源周波数は1MHz〜120MHz、好ましくは13MHz〜60MHzである。基板加熱温度は300℃以下が好ましく、100〜200℃の基板加熱温度でも形成可能である。ここで、主に成膜時に取り込まれる不純物元素として、酸素、窒素、炭素などの大気成分に由来する不純物は1×1020cm-3以下とすることが望ましく、特に、酸素濃度は5×1019cm-3以下、好ましくは1×1019cm-3以下となるようにすることが好ましい。また、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンなどの希ガス元素を含ませて格子歪みをさらに助長させることで安定性が増し良好なSASが得られる。また半導体層としてフッ素を有するガスより形成されるSAS層に水素を有するガスより形成されるSAS層を積層してもよい。
図14(A)は、走査線及び信号線へ入力する信号を、外付けの駆動回路により制御する表示パネルの構成を示しているが、図15(A)に示すように、COG(Chip on Glass)方式によりドライバIC2751を基板2700上に実装しても良い。また他の実装形態として、図15(B)に示すようなTAB(Tape Automated Bonding)方式を用いてもよい。ドライバICは単結晶半導体基板に形成されたものでも良いし、ガラス基板上にTFTで回路を形成したものであっても良い。図15において、ドライバIC2751は、FPC(Flexible printed circuit)2750と接続している。
また、画素に設けるTFTをSASで形成する場合には、図14(B)に示すように走査線側駆動回路3702を基板3700上に形成し一体化することもできる。図14(B)において、画素部3701は、信号線側入力端子3704と接続した図14(A)と同様に外付けの駆動回路により制御する。画素に設けるTFTを移動度の高い、多結晶(微結晶)半導体、単結晶半導体などで形成する場合は、図14(C)は、画素部4701、走査線駆動回路4702と、信号線駆動回路4704を基板4700上に一体形成することもできる。
基板100は、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス等からなるガラス基板、石英基板、シリコン基板、金属基板、ステンレス基板又は本作製工程の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いる。また、基板100の表面が平坦化されるようにCMP法などによって、研磨しても良い。なお、基板100上に、絶縁層を形成してもよい。絶縁層は、CVD法、プラズマCVD法、スパッタリング法、スピンコート法等の公知の方法により、珪素を含む酸化物材料、窒化物材料を用いて、単層又は積層して形成される。この絶縁層は、形成しなくても良いが、基板100からの汚染物質などを遮断する効果がある。ガラス基板よりの汚染を防ぐための下地層を形成する場合は、その上にぬれ性が異なる複数の領域(高ぬれ性領域と低ぬれ性領域)を形成する。
前処理としてパターンの被形成領域を周囲の領域と比較して、改質する。本実施の形態では、ぬれ性の低い物質を形成し、レーザ光の照射処理によって選択的にぬれ性を変化させ、高ぬれ性領域と低ぬれ性領域を形成する。また、ぬれ性の差は、接触角によって確認することができ、接触角の差は40度以上であることが好ましい。本発明においては、レーザ光の照射処理効率を向上させるため、処理物に、照射するレーザ光の波長に吸収領域を持つ光吸収体を添加(混入)する。
本実施の形態では、光吸収体として色素を用いる。基板100上に、ぬれ性の低い物質と色素からなるぬれ性の低い組成物101を形成する(図3参照。)。
低ぬれ性領域を形成する溶液の組成物の一例としては、Rn−Si−X(4-n)(n=1、2、3)の化学式で表されるシランカップリング剤を用いる。ここで、Rは、アルキル基などの比較的不活性な基を含む物である。また、Xはハロゲン、メトキシ基、エトキシ基又はアセトキシ基など、基質表面の水酸基あるいは吸着水との縮合により結合可能な加水分解基からなる。
また、シランカップリング剤の代表例として、Rにフルオロアルキル基を有するフッ素を含むシランカップリング剤(フルオロアルキルシラン(FAS))を用いることにより、よりぬれ性を低めることができる。FASのRは、(CF3)(CF2x(CH2y(x:0以上10以下の整数、y:0以上4以下の整数)で表される構造を持ち、複数個のR又はXがSiに結合している場合には、R又はXはそれぞれすべて同じでも良いし、異なっていてもよい。代表的なFASとしては、ヘプタデカフルオロテトラヒドロデシルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロテトラヒドロデシルトリクロロシラン、トリデカフルオロテトラヒドロオクチルトリクロロシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等のフルオロアルキルシランが挙げられる。
低ぬれ性領域を形成する溶液の溶媒としては、nーペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、ジシクロペンタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、デュレン、インデン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、スクワランなどの炭化水素を含む溶媒又はテトラヒドロフランなど、低ぬれ性領域を形成する溶媒を用いる。
また、低ぬれ性領域を形成する溶液の組成物の一例として、フッ素炭素(フルオロカーボン)鎖を有する材料(フッ素を含む樹脂)を用いることができる。フッ素を含む樹脂として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE;四フッ化エチレン樹脂)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA;四フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)、パーフルオロエチレンプロピレンコーポリマー(PFEP;四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂)、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE;四フッ化エチレン−エチレン共重合樹脂)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF;フッ化ビニリデン樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE;三フッ化塩化エチレン樹脂)、エチレン−クロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE;三フッ化塩化エチレン−エチレン共重合樹脂)、ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロジオキソールコポリマー(TFE/PDD)、ポリビニルフルオライド(PVF;フッ化ビニル樹脂)等を用いることができる。
また、低ぬれ性領域を示さない(すなわち、高ぬれ性領域を示す)有機材料を用い、後にCF4プラズマ等による処理を行って、低ぬれ性領域を形成してもよい。例えば、ポリビニルアルコール(PVA)のような水溶性樹脂を、H2O等の溶媒に混合した材料を用いることができる。また、PVAと他の水溶性樹脂を組み合わせて使用してもよい。有機材料(有機樹脂材料)(ポリイミド、アクリル)やシリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成され、置換基に少なくとも水素を含む材料、もしくは置換基にフッ素、アルキル基、または芳香族炭化水素のうち少なくとも1種を有する材料を用いてもよい。さらには、低ぬれ性表面を有する材料であっても、さらにプラズマ処理等を行うことによって、ぬれ性をより低下させることができる。
本実施の形態では、ぬれ性の低い物質としてFASを、光吸収体として色素であるローダミンBを用いる。このぬれ性は後工程で形成するゲート電極層を構成する導電性材料を含む組成物に対してである。本実施の形態では、532nmの波長のレーザ光に用いるため、この波長域に吸収を有するローダミンBを選択する。レーザ光の波長に合わせて、適宜光吸収体は選択すればよい。本実施の形態では、スピンコート法による全面塗布を行うが、液滴吐出法などにより、パターンの被形成領域近傍に選択的に形成しても良い。この場合、無駄になる材料を減らすことができるため、材料の利用効率が向上する。
次に、ゲート電極層が形成される領域にレーザ照射装置によりレーザ光171a、レーザ光171bを照射し、照射領域のぬれ性の低い物質を分解し、ぬれ性を高める。被処理物であるぬれ性の低い組成物には、光吸収体が混入されているため、光吸収体はレーザ光を吸収し、そのエネルギーを放射して、レーザ光の照射処理効率を向上させる。このレーザ光の照射処理によって、照射領域は、周囲と比較して相対的にぬれ性が高い高ぬれ性領域102a、高ぬれ性領域102bとなる(図4参照。)。本発明を用いると、レーザ光に合わせて、光吸収体を選択すればよいのでレーザ光の選択の幅が広がる。またレーザ光の照射効率も向上できるので、レーザ光自体が低エネルギーであっても十分に処理を行うことができる。よって、装置や工程が簡略化するので、コストや時間が軽減し、生産性も向上させることができる。
ぬれ性の異なる領域を形成した後、ぬれ性の低い組成物中に含まれる光吸収体をアルコールや水などで洗浄し、取り除いても良い。光吸収体のみを除去するため、ぬれ性の低い物質が溶解しないよう選択比の高い溶媒を選択する必要がある。基板100から光を取り出す両面放射型の発光表示装置や、透過型液晶表示装置の場合、光の取り出し効率を低下してしまう恐れがあるので、光吸収体を除去することが好ましい。配線基板や、上方放射型の発光表示装置、反射型の液晶表示装置などの場合は、必ずしも光吸収体を除去する必要はない。
被形成領域である高ぬれ性領域102a、高ぬれ性領域102bに、液滴吐出装置180a、液滴吐出装置180bより、導電性材料を含む組成物を吐出し、ゲート電極層103、ゲート電極層104を形成する(図5参照。)。液滴が吐出されるノズルの吐出口の大きさが、形成したい所望の大きさより大きい場合であっても、ぬれ性を高める処理をその被形成領域に施すことによって、液滴は、被形成領域のみに付着し、所望のパターンに形成される。被形成領域とその周囲の領域とで、ぬれ性が異なるので、液滴は周囲の低ぬれ性領域でははじかれ、よりぬれ性の高い形成領域に留まるからである。つまり、高ぬれ性領域102a、高ぬれ性領域102bのみに、導電性材料を含む組成物を吐出するので、周囲を囲む低ぬれ性領域によって液滴ははじかれるため、高ぬれ性領域102a、高ぬれ性領域102bと、ぬれ性の低い組成物101により形成された低ぬれ性領域の境界が隔壁(土手)であるかのような機能を果たす。よって、流動性を有する導電性材料を含む組成物でも高ぬれ性領域102a、高ぬれ性領域102bに留まるので、所望の形状にパターンを形成することができる。また、細線化によるゲート電極層のチャネル方向の幅は、10μm以下、好ましくは5μm以下が好ましい。
本実施の形態では、ゲート電極層103、104のゲート電極として機能する部分をより細線化し、安定して形成するため、細線化された部分と比較的幅広の部分とを有するような形状に、高ぬれ性領域102a、高ぬれ性領域102bを形成している。このことにより、細線化された部分に吐出された余分な組成物は、幅広の領域に流動するため、より制御性よく安定した電極層を形成することができる。
本発明を用いると、例えば電極層など、微細なパターンを形成したい場合、液滴の吐出口が多少大きくても、液滴が形成領域上で広がらず、細線化できる。また液滴の液量を制御することによって、その配線の膜厚制御も可能になる。本実施の形態のように、レーザ光照射により物質の改質を行うと、レーザ光は微細な加工ができるため、微細な配線や、電極などを制御性よく形成することができる。また、液滴吐出法を組み合わせることで、スピンコート法などによる全面塗布形成に比べ、材料のロスが防げ、コストダウンが可能になる。
また、前処理として液滴吐出法によるパターンに対する密着性を上げるために、接着材として機能するような有機材料の物質を形成してもよい。この場合、この物質上に、ぬれ性の異なる領域を形成する処理を行えばよい。有機材料(有機樹脂材料)(ポリイミド、アクリル)やシリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成され、置換基に少なくとも水素を含む材料、もしくは置換基にフッ素、アルキル基、または芳香族炭化水素のうち少なくとも1種を有する材料を用いてもよい。
ゲート電極層103、ゲート電極層104の形成は、液滴吐出手段を用いて行う。液滴吐出手段とは、組成物の吐出口を有するノズルや、1つ又は複数のノズルを具備したヘッド等の液滴を吐出する手段を有するものの総称とする。液滴吐出手段が具備するノズルの径は、0.02〜100μm(好適には30μm以下)に設定し、該ノズルから吐出される組成物の吐出量は0.001pl〜100pl(好適には0.1pl以上40pl以下、より好ましくは10pl以下)に設定する。吐出量は、ノズルの径の大きさに比例して増加する。また、被処理物とノズルの吐出口との距離は、所望の箇所に滴下するために、出来る限り近づけておくことが好ましく、好適には0.1〜3mm(好適には1mm以下)程度に設定する。
吐出口から吐出する組成物は、導電性材料を溶媒に溶解又は分散させたものを用いる。導電性材料とは、Ag、Au、Cu、Ni、Pt、Pd、Ir、Rh、W、Al等の金属、Cd、Znの金属硫化物、Fe、Ti、Si、Ge、Si、Zr、Baなどの酸化物、ハロゲン化銀の微粒子又は分散性ナノ粒子に相当する。導電性材料は単一元素、又は複数の元素を混合して用いてもよい。また、透明導電膜として用いられるインジウム錫酸化物(ITO)、インジウム錫酸化物と酸化珪素からなるITSO、有機インジウム、有機スズ、酸化亜鉛、窒化チタン等に相当する。但し、吐出口から吐出する組成物は、比抵抗値を考慮して、金、銀、銅のいずれかの材料を溶媒に溶解又は分散させたものを用いることが好適であり、より好適には、低抵抗な銀、銅を用いるとよい。但し、銀、銅を用いる場合には、不純物対策のため、合わせてバリア膜を設けるとよい。バリア膜としては、窒化珪素膜やニッケルボロン(NiB)を用いるとことができる。
また、導電性材料の周りに他の導電性材料がコーティングされ、複数の層になっている粒子でも良い。例えば、銅の周りにニッケルボロン(NiB)がコーティングされ、その周囲に銀がコーティングされている3層構造の粒子などを用いても良い。溶媒は、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、イソプロピルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、メチルエチルケトン、アセトン等の有機溶剤等を用いる。組成物の粘度は20mPa・s以下が好適であり、これは、乾燥が起こることを防止したり、吐出口から組成物を円滑に吐出できるようにしたりするためである。また、組成物の表面張力は、40mN/m以下が好適である。但し、用いる溶媒や、用途に合わせて、組成物の粘度等は適宜調整するとよい。一例として、ITOや、有機インジウム、有機スズを溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は5〜20mPa・s、銀を溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は5〜20mPa・s、金を溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は5〜20mPa・sに設定するとよい。
また、導電層は、複数の導電性材料を積層しても良い。また、始めに導電性材料として銀を用いて、液滴吐出法で導電層を形成した後、銅などでめっきを行ってもよい。めっきは電気めっきや化学(無電界)めっき法で行えばよい。めっきは、めっきの材料を有する溶液を満たした容器に基板表面を浸してもよいが、基板を斜め(または垂直)に立てて設置し、めっきする材料を有する溶液を、基板表面に流すように塗布してもよい。基板を立てて溶液を塗布するようにめっきを行うと、工程装置が小型化する利点がある。
各ノズルの径や所望のパターン形状などに依存するが、ノズルの目詰まり防止や高精細なパターンの作製のため、導電体の粒子の径はなるべく小さい方が好ましく、好適には粒径0.1μm以下が好ましい。組成物は、電解法、アトマイズ法又は湿式還元法等の公知の方法で形成されるものであり、その粒子サイズは、一般的に約0.01〜10μmである。但し、ガス中蒸発法で形成すると、分散剤で保護されたナノ粒子は約7nmと微細であり、またこのナノ粒子は、被覆剤を用いて各粒子の表面を覆うと、溶剤中に凝集がなく、室温で安定に分散し、液体とほぼ同じ挙動を示す。従って、被覆剤を用いることが好ましい。
本発明では、被形成領域とその近傍とで、流動体の組成物に対してぬれ性が違うことを利用して、所望のパターン形状に加工するため、組成物は、被処理物に着弾しても流動性を有していることが必要であるが、その流動性が失われない程度であれば、組成物を吐出する工程は、減圧下で行ってもよい。また、減圧下で行うと、導電体の表面に酸化膜などが形成されないため好ましい。組成物を吐出後、乾燥と焼成の一方又は両方の工程を行う。乾燥と焼成の工程は、両工程とも加熱処理の工程であるが、例えば、乾燥は100度で3分間、焼成は200〜350度で15分間〜60分間で行うもので、その目的、温度と時間が異なるものである。乾燥の工程、焼成の工程は、常圧下又は減圧下で、レーザ光の照射や瞬間熱アニール、加熱炉などにより行う。なお、この加熱処理を行うタイミングは特に限定されない。乾燥と焼成の工程を良好に行うためには、基板を加熱しておいてもよく、そのときの温度は、基板等の材質に依存するが、一般的には100〜800度(好ましくは200〜350度)とする。本工程により、組成物中の溶媒の揮発、又は化学的に分散剤を除去するとともに、周囲の樹脂が硬化収縮することで、ナノ粒子間を接触させ、融合と融着を加速する。
レーザ光の照射は、連続発振またはパルス発振の気体レーザ又は固体レーザを用いれば良い。前者の気体レーザとしては、エキシマレーザ、YAGレーザ等が挙げられ、後者の固体レーザとしては、Cr、Nd等がドーピングされたYAG、YVO4、GdVO4等の結晶を使ったレーザ等が挙げられる。なお、レーザ光の吸収率の関係から、連続発振のレーザを用いることが好ましい。また、パルス発振と連続発振を組み合わせた所謂ハイブリッドのレーザ照射方法を用いてもよい。但し、基板100の耐熱性に依っては、レーザ光の照射による加熱処理は、該基板100を破壊しないように、数マイクロ秒から数十秒の間で瞬間的に行うとよい。瞬間熱アニール(RTA)は、不活性ガスの雰囲気下で、紫外光乃至赤外光を照射する赤外ランプやハロゲンランプなどを用いて、急激に温度を上昇させ、数分〜数マイクロ秒の間で瞬間的に熱を加えて行う。この処理は瞬間的に行うために、実質的に最表面の薄膜のみを加熱することができ、下層の膜には影響を与えない。つまり、プラスチック基板等の耐熱性が弱い基板にも影響を与えない。
また、液滴吐出法により、ゲート電極層103、ゲート電極層104を組成物を吐出し形成した後、その平坦性を高めるために表面を圧力によってプレスして平坦化してもよい。プレスの方法としては、ローラー状のものを表面に走査することによって、凹凸をならすように軽減したり、平坦な板状な物で表面を垂直にプレスしてもよい。プレスする時に、加熱工程を行っても良い。また溶剤等によって表面を軟化、または融解させエアナイフで表面の凹凸部を除去しても良い。また、CMP法を用いて研磨しても良い。この工程は、液滴吐出法によって凹凸が生じる場合に、その表面の平坦化する場合適用することができる。
次に、ゲート電極層103、ゲート電極層104の上にゲート絶縁層106を形成する(図6参照。)。ゲート絶縁層106としては、珪素の酸化物材料又は窒化物材料等の公知の材料で形成すればよく、積層でも単層でもよい。本実施の形態では、窒化珪素膜、酸化珪素膜、窒化珪素膜3層の積層を用いる。またそれらや、酸化窒化珪素膜の単層、2層からなる積層でも良い。好適には、緻密な膜質を有する窒化珪素膜を用いるとよい。また、液滴吐出法で形成される導電層に銀や銅などを用いる場合、その上にバリア膜として窒化珪素膜やNiB膜を形成すると、不純物の拡散を防ぎ、表面を平坦化する効果がある。なお、低い成膜温度でゲートリーク電流の少ない緻密な絶縁膜を形成するには、アルゴンなどの希ガス元素を反応ガスに含ませ、形成される絶縁膜中に混入させると良い。
次に半導体層を形成する。一導電性型を有する半導体層は必要に応じて形成すればよい。本実施の形態では、半導体層107、半導体層108と一導電型を有する半導体層としてN型半導体層109、N型半導体層110を積層する(図6参照。)。またN型半導体層を形成し、Nチャネル型TFTのNMOS構造、P型半導体層を形成したPチャネル型TFTのPMOS構造、Nチャネル型TFTとPチャネル型TFTとのCMOS構造を作製することができる。また、導電性を付与するために、導電性を付与する元素をドーピングによって添加し、不純物領域を半導体層に形成することで、Nチャネル型TFT、Pチャネル型TFTを形成することもできる。
半導体層は公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等)により成膜すればよい。半導体層の材料に限定はないが、好ましくはシリコン又はシリコンゲルマニウム(SiGe)合金などで形成すると良い。
半導体層は、アモルファス半導体(代表的には水素化アモルファスシリコン)、結晶性半導体(代表的にはポリシリコン)、セミアモルファス半導体を素材として用いている。ポリシリコン(多結晶シリコン)には、800℃以上のプロセス温度を経て形成されるポリシリコンを主材料として用いた所謂高温ポリシリコンや、600℃以下のプロセス温度で形成されるポリシリコンを主材料として用いた所謂低温ポリシリコン、また結晶化を促進する元素などを添加し結晶化させたポリシリコンなどを含んでいる。
また、他の物質として、セミアモルファス半導体又は半導体層の一部に結晶相を含む半導体を用いることもできる。
半導体層に、結晶性半導体層を用いる場合、その結晶性半導体層の作製方法は、公知の方法(レーザ結晶化法、熱結晶化法、またはニッケルなどの結晶化を助長する元素を用いた熱結晶化法等)を用いれば良い。また、SASである微結晶半導体をレーザ照射して結晶化し、結晶性を高めることもできる。結晶化を助長する元素を導入しない場合は、非晶質珪素膜にレーザ光を照射する前に、窒素雰囲気下500℃で1時間加熱することによって非晶質珪素膜の含有水素濃度を1×1020atoms/cm3以下にまで放出させる。これは水素を多く含んだ非晶質珪素膜にレーザ光を照射すると膜が破壊されてしまうからである。
非晶質半導体層への金属元素の導入の仕方としては、当該金属元素を非晶質半導体層の表面又はその内部に存在させ得る手法であれば特に限定はなく、例えばスパッタ法、CVD法、プラズマ処理法(プラズマCVD法も含む)、吸着法、金属塩の溶液を塗布する方法を使用することができる。このうち溶液を用いる方法は簡便であり、金属元素の濃度調整が容易であるという点で有用である。また、このとき非晶質半導体層の表面の濡れ性を改善し、非晶質半導体層の表面全体に水溶液を行き渡らせるため、酸素雰囲気中でのUV光の照射、熱酸化法、ヒドロキシラジカルを含むオゾン水又は過酸化水素による処理等により、酸化膜を成膜することが望ましい。
非晶質半導体層の結晶化は、熱処理とレーザ光照射による結晶化を組み合わせてもよく、熱処理やレーザ光照射を単独で、複数回行っても良い。
また、結晶性半導体層を、直接基板に線状プラズマ法により形成しても良い。また、線状プラズマ法を用いて、結晶性半導体層を選択的に基板に形成してもよい。
半導体として、有機材料を用いる有機半導体を用いてもよい。有機半導体としては、低分子材料、高分子材料などが用いられ、有機色素、導電性高分子材料などの材料も用いることができる。例えば、ペンタセン、ポリチオフェン、ポリフルオレンなどがある。
本実施の形態では、半導体として、非晶質半導体を用いる。半導体層を形成し、その後、プラズマCVD法等により一導電型を有する半導体層としてN型半導体層を形成する。
続いて、レジストやポリイミド等の絶縁体からなるマスクを用いて、半導体層、N型半導体層を同時にパターン加工し、半導体層107、半導体層108、N型半導体層109、N型半導体層110を形成する。マスクは組成物を選択的に吐出して形成することができる。マスクは、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料を用いる。また、ベンゾシクロブテン、パリレン、フレア、透過性を有するポリイミドなどの有機材料、シロキサンポリマー等の重合によってできた化合物材料、水溶性ホモポリマーと水溶性共重合体を含む組成物材料等を用いて液滴吐出法で形成する。或いは、感光剤を含む市販のレジスト材料を用いてもよく、例えば、代表的なポジ型レジストである、ノボラック樹脂と感光剤であるナフトキノンジアジド化合物、ネガ型レジストであるベース樹脂、ジフェニルシランジオール及び酸発生剤などを用いてもよい。いずれの材料を用いるとしても、その表面張力と粘度は、溶媒の濃度を調整したり、界面活性剤等を加えたりして適宜調整する。
また、本実施の形態で、マスクを液滴吐出法によって形成する際、前処理として、被形成領域近傍をぬれ性が異なる領域を形成する処理を行ってもよい。本発明において、液滴吐出法により液滴を吐出してパターンを形成する際、パターンの被形成領域に低ぬれ性領域、高ぬれ性領域を形成し、パターンの形状を制御することができる。この処理を被形成領域に行うことによって、被形成領域では、ぬれ性に差が生じ、ぬれ性が高い被形成領域のみ液滴が留まり、制御性よくパターンを形成することができる。この工程は、液状材料を用いる場合、あらゆるパターン形成の前処理として適用することができる。
再び、レジストやポリイミド等の絶縁体からなるマスクを液滴吐出法を用いて形成し、そのマスクを用いて、エッチング加工によりゲート絶縁層106の一部に貫通孔145を形成して、その下層側に配置されているゲート電極層104の一部を露出させる。エッチング加工はプラズマエッチング(ドライエッチング)又はウエットエッチングのどちらを採用しても良いが、大面積基板を処理するにはプラズマエッチングが適している。エッチングガスとしては、CF4、NF3、Cl2、BCl3、などのフッ素を含む又は塩素を含むガスを用い、HeやArなどの不活性ガスを適宜加えても良い。また、大気圧放電のエッチング加工を適用すれば、局所的な放電加工も可能であり、基板の全面にマスク層を形成する必要はない。
マスクを除去した後、導電性材料を含む組成物を吐出して、ソース電極層又はドレイン電極層111、ソース電極層又はドレイン電極層112、ソース電極層又はドレイン電極層113、ソース電極層又はドレイン電極層114を形成し、該ソース、ドレイン電極層111、ソース電極層又はドレイン電極層112、ソース電極層又はドレイン電極層113、ソース電極層又はドレイン電極層114をマスクとして、半導体層107、半導体層108及びN型半導体層109、N型半導体層110をパターン加工して、半導体層107、半導体層108を露出させる(図7参照。)。ソース電極層又はドレイン電極層111はソース配線層としても機能し、ソース電極層又はドレイン電極層113は電源線としても機能する。
ソース電極層又はドレイン電極層111、ソース電極層又はドレイン電極層112、ソース電極層又はドレイン電極層113、及びソース電極層又はドレイン電極層114を形成する工程も、前述したゲート電極層104を形成したときと同様に形成することができる。
ソース電極層又はドレイン電極層111、ソース電極層又はドレイン電極層112、ソース電極層又はドレイン電極層113、ソース電極層又はドレイン電極層114を形成する導電性材料としては、Ag(銀)、Au(金)、Cu(銅)、W(タングステン)、Al(アルミニウム)等の金属の粒子を主成分とした組成物を用いることができる。また、透光性を有するインジウム錫酸化物(ITO)、インジウム錫酸化物と酸化珪素からなるITSO、有機インジウム、有機スズ、酸化亜鉛、窒化チタンなどを組み合わせても良い。
ゲート絶縁層106に形成した貫通孔145において、ソース電極層又はドレイン電極層112とゲート電極層104とを電気的に接続させる。ソース電極層又はドレイン電極層の一部は容量素子を形成する。
ゲート絶縁層106の一部に貫通孔145を形成する工程を、ソース電極層又はドレイン電極層111、ソース電極層又はドレイン電極層112、ソース電極層又はドレイン電極層113、ソース電極層又はドレイン電極層114形成後に、ソース電極層又はドレイン電極層111、ソース電極層又はドレイン電極層112、ソース電極層又はドレイン電極層113、ソース電極層又はドレイン電極層114をマスクとして用いて貫通孔145を形成してもよい。そして貫通孔145に導電層を形成しソース電極層又はドレイン電極層112とゲート電極層104を電気的に接続する。この場合、工程が簡略化する利点がある。
続いて、ゲート絶縁層106上に選択的に、導電性材料を含む組成物を吐出して、第1の電極層117を形成する(図8参照。)。勿論この第1の導電層117を形成する際、ゲート電極層104を形成した時と同様に、低ぬれ性領域、高ぬれ性領域を形成する前処理を行ってもよい。高ぬれ性領域に導電性材料を含む組成物を吐出することによって第1の電極層117をより制御性よく、選択的に形成することもできる。第1の電極層117は、基板100側から光を放射する場合、または透過型の表示パネルを作製する場合には、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)を含むインジウム亜鉛酸化物(IZO(indium zinc oxide))、酸化亜鉛(ZnO)、ZnOにガリウム(Ga)をドープしたもの、酸化スズ(SnO2)などを含む組成物により所定のパターンを形成し、焼成によって形成しても良い。
また、好ましくは、第1の電極層117を、スパッタリング法によりインジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)などで形成する。より好ましくは、ITOに酸化珪素が2〜10重量%含まれたターゲットを用いてスパッタリング法で酸化珪素を含む酸化インジウムスズを用いる。この他、ZnOにガリウム(Ga)をドープした導電性材料、酸化珪素を含み酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合した酸化物導電性材料であるインジウム亜鉛酸化物(IZO(indium zinc oxide))を用いても良い。スパッタリング法で第1の電極層117を形成した後は、液滴吐出法を用いてマスク層を形成しエッチングにより、所望のパターンに形成すれば良い。本実施の形態では、第1の電極層117は、透光性を有する導電性材料により液滴吐出法を用いて形成し、具体的には、インジウム錫酸化物、ITOと酸化珪素から構成されるITSOを用いて形成する。
本実施の形態では、ゲート絶縁層は順に窒化珪素からなる窒化珪素膜、酸化窒化珪素膜(酸化珪素膜)、窒化珪素膜の3層積層の例を前述した。好ましい構成として、酸化珪素を含む酸化インジウムスズで形成される第1の電極層117は、ゲート絶縁層106に含まれる窒化珪素からなる絶縁層と密接して形成され、それにより電界発光層で発光した光が外部に放射される割合を高めることが出来るという効果を発現させることができる。また、ゲート絶縁層はゲート電極層と、ソース電極層又はドレイン電極層や、第1の電極層の間に介在し、容量素子として機能することもできる。
第1の電極層117は、ソース電極層又はドレイン電極層114の形成前に、ゲート絶縁層106上に選択的に形成することもできる。この場合、本実施の形態とはソース電極層又はドレイン電極層114と、第1の電極層117の接続構造が、第1の電極層の上にソース電極層又はドレイン電極層114が積層する構造となる。第1の電極層117をソース電極層又はドレイン電極層114より先に形成すると、平坦な形成領域に形成できるので、被覆性、成膜性がよく、CMPなどの研磨処理も十分に行えるので平坦性よく形成できる。
また、ソース電極層又はドレイン電極層114上に層間絶縁層となる絶縁層を形成し、配線層によって、第1の電極層117と電気的に接続する構造を用いてもよい。この場合、開口部(コンタクトホール)を絶縁層を除去して形成するのではなく、絶縁層に対してぬれ性の低い物質をソース電極層又はドレイン電極層114上に形成する。その後、絶縁層形成材料を含む組成物を塗布法などで塗布すると、ぬれ性の低い物質の形成されている領域を除いた領域に絶縁層は形成される。
加熱、乾燥等によって絶縁層を固化して形成した後、ぬれ性の低い物質を除去し、開口部を形成する。この開口部を埋めるように配線層を形成し、この配線層に接するように第1の電極層117を形成する。この方法を用いると、エッチングによる開口部の形成が必要ないので工程が簡略化する効果がある。
また、発光した光を基板100側とは反対側に放射させる構造とする場合、反射型のEL表示パネルを作製する場合には、Ag(銀)、Au(金)、Cu(銅))、W(タングステン)、Al(アルミニウム)等の金属の粒子を主成分とした組成物を用いることができる。他の方法としては、スパッタリング法により透明導電膜若しくは光反射性の導電膜を形成して、液滴吐出法によりマスクパターンを形成し、エッチング加工を組み合わせて第1の電極層117を形成しても良い。
第1の電極層117は、その表面が平坦化されるように、CMP法、ポリビニルアルコールなどの多孔質体で拭浄し、研磨しても良い。またCMP法を用いた研磨後に、第1の電極層117の表面に紫外線照射、酸素プラズマ処理などを行ってもよい。
以上の工程により、基板100上にボトムゲート型(逆スタガ型ともいう。)のTFTと画素電極が接続された表示パネル用のTFT基板100が完成する。また本実施の形態のTFTはチャネルエッチ型である。
次に、絶縁層121(隔壁、土手とも呼ばれる)を選択的に形成する。絶縁層121は、第1の電極層117上に開口部を有するように形成する。本実施の形態では、絶縁層121を全面に形成し、レジスト等のマスクによって、エッチングしパターニングする。絶縁層121を、直接選択的に形成できる液滴吐出法や印刷法などを用いて形成する場合は、エッチングによるパターニングは必ずしも必要はない。また絶縁層121も本発明の前処理によって、所望の形状に形成できる。
絶縁層121は、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸窒化アルミニウムその他の無機絶縁性材料、又はアクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導体、又はポリイミド(polyimide)、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)などの耐熱性高分子、又はシロキサン材料を出発材料として形成された珪素、酸素、水素からなる化合物のうちSi−O−Si結合を含む無機シロキサン、珪素に結合する水素がメチルやフェニルのような有機基によって置換された有機シロキサンの絶縁材料で形成することができる。アクリル、ポリイミド等の感光性、非感光性の材料を用いて形成してもよい。絶縁層121は曲率半径が連続的に変化する形状が好ましく、上に形成される電界発光層122、第2の電極層123の被覆性が向上する。
また、液滴吐出法により、絶縁層121を組成物を吐出し形成した後、その平坦性を高めるために表面を圧力によってプレスして平坦化してもよい。プレスの方法としては、ローラー状のものを表面に走査することによって、凹凸をならすように軽減したり、平坦な板状な物で表面を垂直にプレスしてもよい。また溶剤等によって表面を軟化、または融解させエアナイフで表面の凹凸部を除去しても良い。また、CMP法を用いて研磨しても良い。この工程は、液滴吐出法によって凹凸が生じる場合に、その表面の平坦化する場合適用することができる。この工程により平坦性が向上すると、表示パネルの表示ムラなどを防止することができ、高繊細な画像を表示することができる。
表示パネル用のTFT基板100の上に、発光素子を形成する(図9参照。)。
電界発光層122を形成する前に、大気圧中で200℃の熱処理を行い第1の電極層117、絶縁層121中若しくはその表面に吸着している水分を除去する。また、減圧下で200〜400℃、好ましくは250〜350℃に熱処理を行い、そのまま大気に晒さずに電界発光層122を真空蒸着法や、減圧下の液滴吐出法で形成することが好ましい。
電界発光層122として、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料を、それぞれ蒸着マスクを用いた蒸着法等によって選択的に形成する。赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料はカラーフィルタ同様、液滴吐出法により形成することもでき(低分子または高分子材料など)、この場合マスクを用いずとも、RGBの塗り分けを行うことができるため好ましい。電界発光層122上に第2の電極層123を積層形成して、発光素子を用いた表示機能を有する表示装置が完成する。
図示しないが、第2の電極層123を覆うようにしてパッシベーション膜を設けることは有効である。表示装置を構成する際に設ける保護膜は、単層構造でも多層構造でもよい。パッシベーション膜としては、窒化珪素(SiN)、酸化珪素(SiO2)、酸化窒化珪素(SiON)、窒化酸化珪素(SiNO)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化窒化アルミニウム(AlON)、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウム(AlNO)または酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素膜(CNX)を含む絶縁膜からなり、該絶縁膜を単層もしくは組み合わせた積層を用いることができる。例えば窒素含有炭素膜(CNX)、窒化珪素(SiN)のような積層、また有機材料を用いることも出来、スチレンポリマーなど高分子の積層でもよい。また、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成され、置換基に少なくとも水素を含む材料、もしくは置換基にフッ素、アルキル基、または芳香族炭化水素のうち少なくとも1種を有する材料を用いてもよい。
この際、カバレッジの良い膜をパッシベーション膜として用いることが好ましく、炭素膜、特にDLC膜を用いることは有効である。DLC膜は室温から100℃以下の温度範囲で成膜可能であるため、耐熱性の低い電界発光層の上方にも容易に成膜することができる。DLC膜は、プラズマCVD法(代表的には、RFプラズマCVD法、マイクロ波CVD法、電子サイクロトロン共鳴(ECR)CVD法、熱フィラメントCVD法など)、燃焼炎法、スパッタ法、イオンビーム蒸着法、レーザ蒸着法などで形成することができる。成膜に用いる反応ガスは、水素ガスと、炭化水素を含むガス(例えばCH4、C22、C66など)とを用い、グロー放電によりイオン化し、負の自己バイアスがかかったカソードにイオンを加速衝突させて成膜する。また、CN膜は反応ガスとしてC24ガスとN2ガスとを用いて形成すればよい。DLC膜は酸素に対するブロッキング効果が高く、電界発光層の酸化を抑制することが可能である。そのため、この後に続く封止工程を行う間に電界発光層が酸化するといった問題を防止できる。
続いて、シール材を形成し、封止基板を用いて封止する。その後、ゲート電極層106と電気的に接続して形成されるゲート配線層に、フレキシブル配線基板を接続し、外部との電気的な接続をしても良い。これは、ソース配線層でもあるソース電極層又はドレイン電極層111と電気的に接続して形成されるソース配線層も同様である。
本発明を用いて作製したEL表示パネルの完成図を図18に示す。図18(A)はEL表示パネルの上面図であり、図18(B)は、図18(A)における線E−Fによる断面図である。図18において、素子基板3300上に形成された画素部3301は、画素3302、ゲート配線層3306a、ゲート配線層3306b、ソース配線層3308を有しており、封止基板3310とシール材3303によって貼り合わされ固着されている。本実施の形態では、FPC3350上にドライバIC3351を設置し、TAB方式で実装している。
図18(A)、(B)で示すとおり、表示パネル内には素子の水分による劣化を防ぐため、乾燥剤3305、乾燥剤3304a、乾燥剤3304bが設置されている。乾燥剤3305は画素部周囲を取り囲むように形成され、乾燥剤3304a、乾燥剤3304bは、ゲート配線層3306a、3306bに対応する領域に形成されている。本実施の形態では、乾燥剤は、図18(B)に示されるように封止基板に形成された凹部に設置され、薄型化を妨げない構成となっている。ゲート配線層に対応する領域にも乾燥剤を形成しているので、吸水面積を広く取ることができ、吸水効果も向上する。また、直接発光しないゲート配線層上に乾燥剤を形成しているので、光取り出し効率を低下させることもない。本実施の形態では、表示パネル内に充填剤3307を充填している。この充填剤として、乾燥剤などの吸湿性を含む物質を用いると、さらなる吸水効果が得られ、素子の劣化を防ぐことができる。
なお、本実施の形態では、ガラス基板で発光素子を封止した場合を示すが、封止の処理とは、発光素子を水分から保護するための処理であり、カバー材で機械的に封入する方法、熱硬化性樹脂又は紫外光硬化性樹脂で封入する方法、金属酸化物や窒化物等のバリア能力が高い薄膜により封止する方法のいずれかを用いる。カバー材としては、ガラス、セラミックス、プラスチックもしくは金属を用いることができるが、カバー材側に光を放射させる場合は透光性でなければならない。また、カバー材と上記発光素子が形成された基板とは熱硬化性樹脂又は紫外光硬化性樹脂等のシール材を用いて貼り合わせられ、熱処理又は紫外光照射処理によって樹脂を硬化させて密閉空間を形成する。この密閉空間の中に酸化バリウムに代表される吸湿材を設けることも有効である。この吸湿材は、シール材の上に接して設けても良いし、発光素子よりの光を妨げないような、隔壁の上や周辺部に設けても良い。さらに、カバー材と発光素子の形成された基板との空間を熱硬化性樹脂若しくは紫外光硬化性樹脂で充填することも可能である。この場合、熱硬化性樹脂若しくは紫外光硬化性樹脂の中に酸化バリウムに代表される吸湿材を添加しておくことは有効である。
本実施の形態では、スイッチングTFTはシングルゲート構造を示したが、ダブルゲート構造などのマルチゲート構造でもよい。また半導体をSASや結晶性半導体を用いて作製した場合、一導電型を付与する不純物の添加によって不純物領域を形成することもできる。この場合、半導体層は濃度の異なる不純物領域を有していてもよい。例えば、半導体層のチャネル領域近傍、ゲート電極層と積層する領域は、低濃度不純物領域とし、その外側の領域を高濃度不純物領域としてもよい。
以上示したように、本実施の形態では、フォトマスクを利用した光露光工程を用いないことにより、工程を省略することができる。また、液滴吐出法を用いて基板上に直接的に各種のパターンを形成することにより、1辺が1000mmを超える第5世代以降のガラス基板を用いても、容易に表示パネルを製造することができる。
本発明により、所望なパターンを制御性よく形成でき、材料のロスも少なく、コストダウンも達成できる。よって高性能、高信頼性の表示装置を歩留まりよく作製することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態として、図10、図11を用いて説明する。本実施の形態は、薄膜トランジスタとしてトップゲート型(順スタガ型)の薄膜トランジスタを用いて、表示装置を作製するものである。なお表示素子として液晶材料を用いた液晶表示装置の例を示す。よって、同一部分又は同様な機能を有する部分の繰り返しの説明は省略する。なお、図10、図11は表示装置の断面図である。
本実施の形態でも、光吸収体として色素を用い、レーザ照射処理より、照射領域のぬれ性を変化させるように改質する。基板300上に、ぬれ性の低い物質に、レーザ光の波長域に吸収領域を持つ光吸収体を混入したぬれ性の低い組成物を、吐出装置382により吐出し、ぬれ性の低い組成物351を形成する。
ぬれ性の低い組成物351の両端をレーザ光370a、レーザ光370bによって照射し、ぬれ性の高い高ぬれ性領域360a、高ぬれ性領域360bを形成する。レーザ光は、光吸収体により吸収され照射処理効率が高まるため、処理能力が向上する。本実施の形態のように、レーザ光照射により膜の改質を行うと、レーザ光は微細な加工ができるため、ぬれ性の異なる微細なパターンも制御性よく形成することができる。また、液滴吐出法を組み合わせることで、スピンコート法などによる全面塗布形成に比べ、材料のロスが防げ、コストダウンが可能になる。高ぬれ性領域360a、高ぬれ性領域360bに挟まれた低ぬれ性領域301は、レーザ光による微細な加工により形成されたため、細線化された形状を有する。本実施の形態においては、高ぬれ性領域360a、高ぬれ性領域360bと複数の領域をレーザ光で照射処理して、低ぬれ性領域の細線化を行うが、本発明はこれに限定されず、所望とする配線間の間隔に対応するようにレーザ光の照射処理を行い、ぬれ性の制御をすればよい。この低ぬれ性領域301を横切り、周囲の高ぬれ性領域360a、高ぬれ性領域360b上にまたがるように導電性材料を含む組成物を流動性を有する液滴として、液滴吐出装置380より吐出する。
よって、吐出された流動性を有する導電性材料を含む組成物は、その被形成領域のぬれ性の違いにより、低ぬれ性領域301上に安定せず、高ぬれ性領域360a、高ぬれ性領域360b上に接する境界から、高ぬれ性領域360a、高ぬれ性領域360b上に流動する。導電性材料を含む組成物に対するぬれ性が低い低ぬれ性領域301では、導電性材料を含む組成物ははじかれるため、組成物は固着せず、より安定性の高い高ぬれ性領域360へ流動してしまうからである。結果、導電性材料を含む組成物は、その流動性と被形成領域に対するぬれ性の違いにより、ソース電極層又はドレイン電極層330、ソース電極層又はドレイン電極層308の様に形状を変え、安定する(図10(C)参照。)。よって、ソース電極層又はドレイン電極層330、ソース電極層又はドレイン電極層308の間には、細幅でありながら制御性よく間隔が形成でき、ソース電極層又はドレイン電極層330、ソース電極層又はドレイン電極層308同士が接触しない。そのため半導体のチャネル幅が短いため、低抵抗化し移動度も上がり、かつ制御性よく形成されるためショート等の不良を防止できる。本発明により、配線等が、小型化、薄膜化により密集、複雑に配置される設計であっても、制御性よく形成することができる。
電極層の形成後に前処理として形成したぬれ性を変化させる物質を残してもよいし、パターンを形成後に、不必要な部分は除去してしまってもよい。除去は、パターンをマスクとして用いることもでき、酸素等によるアッシング、エッチングなどにより除去すればいい。また、レーザ光の照射処理を行い、ぬれ性の異なる領域を形成後、光吸収体を、光吸収体が溶解するアルコールなどの溶媒で除去してもよい。
ソース電極層又はドレイン電極層330、ソース電極層又はドレイン電極層308にN型半導体層形成し、レジスト等からなるマスクによってエッチングする。レジストは液滴吐出法を用いて形成すればよい。N型半導体層上に半導体層を形成し再び、マスク等を用いてパターニングする。よってN型半導体層307、半導体層306が形成される。
次に、プラズマCVD法やスパッタリング法を用いて、ゲート絶縁層305を単層又は積層構造で形成する(図10(D)参照。)。特に好ましい形態としては、窒化珪素からなる絶縁体層305a、酸化珪素からなる絶縁体層305b、窒化珪素からなる絶縁体層305cの3層の積層体がゲート絶縁層に相当する。
次に、ゲート絶縁層305上に、レジストなどからなるマスクを形成し、ゲート絶縁層305をエッチングし、貫通孔345を形成する(図10(E)参照。)。本実施の形態では、液滴吐出法によりマスクを選択的に形成する。
ゲート絶縁層305上に液滴吐出装置381によって導電性材料を含む組成物を吐出し、ゲート電極層303が形成される。実施の形態1のように本発明を用いて、所望の形状にゲート電極層をさらに細線化して形成することもできる。本発明を用いると、ゲート電極層303のチャネル方向の幅を狭くできるため、より低抵抗化し、移動度が向上する。
画素電極層311を液滴吐出法で形成する。画素電極層311とソースまたはドレイン電極層308とを、先に形成した貫通孔345において電気的に接続する。画素電極層311は、前述した第1の電極層117と同様な材料を用いることができ、透過型の液晶表示パネルを作製する場合には、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)などを含む組成物により所定のパターンを形成し、焼成によって形成しても良い。
次に、画素電極層311を覆うように、印刷法やスピンコート法により、配向膜と呼ばれる絶縁層312を形成する。なお、絶縁層312は、スクリーン印刷法やオフセット印刷法を用いれば、選択的に形成することができる。その後、ラビングを行う。続いて、シール材を液滴吐出法により画素を形成した周辺の領域に形成する(図示せず。)。
その後、配向膜として機能する絶縁層321、カラーフィルタとして機能する着色層322、対向電極として機能する導電体層323、偏光板325が設けられた対向基板324とTFT基板300とをスペーサを介して貼り合わせ、その空隙に液晶層320を設けることにより液晶表示パネルを作製することができる(図11(B)参照。)。シール材にはフィラーが混入されていても良く、さらに対向基板324には、遮蔽膜(ブラックマトリクス)などが形成されていても良い。なお、液晶層を形成する方法として、ディスペンサ式(滴下式)や、対向基板324を貼り合わせてから毛細管現象を用いて液晶を注入するディップ式(汲み上げ式)を用いることができる。
ディスペンサ方式を採用した液晶滴下注入法を図29を用いて説明する。図29の液晶滴下注入法は、制御装置40、撮像手段42、ヘッド43、液晶33、マーカー35、マーカー45は、バリア層34、シール材32、TFT基板30、対向基板20からなる。シール材32で閉ループを形成し、その中にヘッド43より液晶33を1回若しくは複数回滴下する。液晶材料の粘性が高い場合は、連続的に吐出され、繋がったまま被形成領域に付着する。一方、液晶材料の粘性が低い場合には、図29のように間欠的に吐出され液滴が滴下される。そのとき、シール材32と液晶33とが反応することを防ぐため、バリア層34を設ける。続いて、真空中で基板を貼り合わせ、その後紫外線硬化を行って、液晶が充填された状態とする。
以上の工程で形成された画素部と外部の配線基板を接続するために接続部を形成する。大気圧又は大気圧近傍下で、酸素ガスを用いたアッシング処理により、接続部の絶縁体層を除去する。この処理は、酸素ガスと、水素、CF4、NF3、H2O、CHF3から選択された一つ又は複数とを用いて行う。本工程では、静電気による損傷や破壊を防止するために、対向基板を用いて封止した後に、アッシング処理を行っているが、静電気による影響が少ない場合には、どのタイミングで行っても構わない。
続いて、異方性導電体層を介して、配線層が電気的に接続するように、接続用の配線基板を設ける。配線基板は、外部からの信号や電位を伝達する役目を担う。上記工程を経て、表示機能を有する液晶表示パネルを作製することができる。
本実施の形態では、スイッチングTFTはシングルゲート構造を示したが、ダブルゲート構造などのマルチゲート構造でもよい。また半導体をSASや結晶性半導体を用いて作製した場合、一導電型を付与する不純物の添加によって不純物領域を形成することもできる。この場合、半導体層は濃度の異なる不純物領域を有していてもよい。例えば、半導体層のチャネル領域近傍、ゲート電極層と積層する領域は、低濃度不純物領域とし、その外側の領域を高濃度不純物領域としてもよい。
以上示したように、本実施の形態では、フォトマスクを利用した光露光工程を用いないことにより、工程を省略することができる。また、液滴吐出法を用いて基板上に直接的に各種のパターンを形成することにより、1辺が1000mmを超える第5世代以降のガラス基板を用いても、容易に表示パネルを製造することができる。
本発明により、所望なパターンを制御性よく形成でき、材料のロスも少なく、コストダウンも達成できる。よって高性能、高信頼性の液晶表示装置を歩留まりよく作製することができる。
(実施の形態4)
本発明を適用して薄膜トランジスタを形成し、該薄膜トランジスタを用いて表示装置を形成することができるが、発光素子を用いて、なおかつ、該発光素子を駆動するトランジスタとしてN型トランジスタを用いた場合、該発光素子から発せられる光は、下面放射、上面放射、両面放射のいずれかを行う。ここでは、いずれの場合に応じた発光素子の積層構造について、図12を用いて説明する。
また、本実施の形態では、本発明を適用したチャネル保護型の薄膜トランジスタ481を用いる。チャネル保護膜は、液滴吐出法を用いてポリイミド又はポリビニルアルコール等を滴下してもよい。その結果、露光工程を省略することができる。チャネル保護膜としては、無機材料(酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素など)、感光性または非感光性の有機材料(有機樹脂材料)(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト、ベンゾシクロブテンなど)、低誘電率であるLow k材料などの一種、もしくは複数種からなる膜、またはこれらの膜の積層などを用いることができる。また、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成され、置換基に少なくとも水素を含む材料、もしくは置換基にフッ素、アルキル基、または芳香族炭化水素のうち少なくとも1種を有する材料を用いてもよい。作製法としては、プラズマCVD法や熱CVD法などの気相成長法やスパッタリング法を用いることができる。また、液滴吐出法や、印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)を用いることもできる。塗布法で得られるTOF膜やSOG膜なども用いることができる。
まず、光が基板480側に放射する場合、つまり下面放射を行う場合について、図12(A)を用いて説明する。この場合、トランジスタ481に電気的に接続するように、ソース電極又はドレイン電極482第1の電極484、電界発光層485、第2の電極486が順に積層される。次に、光が基板480と反対側に放射する場合、つまり上面放射を行う場合について、図12(B)を用いて説明する。トランジスタ481に電気的に接続するソース電極又はドレイン電極462、第1の電極463、電界発光層464、第2の電極465が順に積層される。上記構成により、第1の電極463において光が透過しても、該光はソース電極又はドレイン電極462において反射され、基板480と反対側に放射する。なお、本構成では、第1の電極463には透光性を有する材料を用いる必要はない。最後に、光が基板480側とその反対側の両側に放射する場合、つまり両面放射を行う場合について、図12(C)を用いて説明する。トランジスタ481に電気的に接続するソース電極又はドレイン電極471、第1の電極472、電界発光層473、第2の電極474が順に積層される。このとき、第1の電極472と第2の電極474のどちらも透光性を有する材料、又は光を透過できる厚さで形成すると、両面放射が実現する。
発光素子は、電界発光層を第1の電極と第2の電極で挟んだ構成になっている。第1の電極及び第2の電極は仕事関数を考慮して材料を選択する必要があり、そして第1の電極及び第2の電極は、画素構成によりいずれも陽極、又は陰極となりうる。本実施の形態では、駆動用TFTの極性がnチャネル型であるため、第1の電極を陰極、第2の電極を陽極とすると好ましい。また駆動用TFTの極性がpチャネル型である場合、第1の電極を陽極、第2の電極を陰極とするとよい。
また第1の電極が陽極であった場合、電界発光層は、陽極側から、HIL(ホール注入層)、HTL(ホール輸送層)、EML(発光層)、ETL(電子輸送層)、EIL(電子注入層)の順に積層するのが好ましい。また、第1の電極が陰極である場合はその逆となり、陰極側からEIL(電子注入層)、ETL(電子輸送層)、EML(発光層)、HTL(ホール輸送層)、HIL(ホール注入層)、第2の電極である陽極の順に積層するのが好ましい。なお電界発光層は、積層構造以外に単層構造、又は混合構造をとることがでる。
また、電界発光層として、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料を、それぞれ蒸着マスクを用いた蒸着法等によって選択的に形成する。赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料はカラーフィルタ同様、液滴吐出法により形成することもでき(低分子または高分子材料など)、この場合マスクを用いずとも、RGBの塗り分けを行うことができるため好ましい。
また上面放射型の場合で、第2の電極に透光性を有するITOやITSOを用いる場合、ベンゾオキサゾール誘導体(BzOS)にLiを添加したBzOS−Liなどを用いることができる。また例えばEMLは、R、G、Bのそれぞれの発光色に対応したドーパント(Rの場合DCM等、Gの場合DMQD等)をドープしたAlq3を用いればよい。
なお、電界発光層は上記材料に限定されない。例えば、CuPcやPEDOTの代わりに酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物とα−NPDやルブレンを共蒸着して形成し、ホール注入性を向上させることもできる。また電界発光層の材料は、有機材料(低分子又は高分子を含む)、又は有機材料と無機材料の複合材料として用いることができる。以下発光素子を形成する材料について詳細に述べる。
電荷注入輸送物質のうち、特に電子輸送性の高い物質としては、例えばトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)、トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等が挙げられる。また正孔輸送性の高い物質としては、例えば4,4'−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:α−NPD)や4,4'−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:TPD)や4,4',4''−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4',4''−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−トリフェニルアミン(略称:MTDATA)などの芳香族アミン類(即ち、ベンゼン環−窒素の結合を有する)の化合物が挙げられる。
また、電荷注入輸送物質のうち、特に電子注入性の高い物質としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF2)等のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属の化合物が挙げられる。また、この他、Alq3のような電子輸送性の高い物質とマグネシウム(Mg)のようなアルカリ土類金属との混合物であってもよい。
電荷注入輸送物質のうち、正孔注入性の高い物質としては、例えば、モリブデン酸化物(MoOx)やバナジウム酸化物(VOx)、ルテニウム酸化物(RuOx)、タングステン酸化物(WOx)、マンガン酸化物(MnOx)等の金属酸化物が挙げられる。また、この他、フタロシアニン(略称:H2Pc)や銅フタロシアニン(CuPC)等のフタロシアニン系の化合物が挙げられる。
発光層は、発光波長帯の異なる発光層を画素毎に形成して、カラー表示を行う構成としても良い。典型的には、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応した発光層を形成する。この場合にも、画素の光放射側にその発光波長帯の光を透過するフィルターを設けた構成とすることで、色純度の向上や、画素部の鏡面化(映り込み)の防止を図ることができる。フィルターを設けることで、従来必要であるとされていた円偏光版などを省略することが可能となり、発光層から放射される光の損失を無くすことができる。さらに、斜方から画素部(表示画面)を見た場合に起こる色調の変化を低減することができる。
発光材料には様々な材料がある。低分子有機発光材料では、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチル−9−ジュロリジル)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJT)、4−ジシアノメチレン−2−t−ブチル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9-イル)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJTB)、ペリフランテン、2,5−ジシアノ−1,4−ビス[2−(10−メトキシ−1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]ベンゼン、N,N’−ジメチルキナクリドン(略称:DMQd)、クマリン6、クマリン545T、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)、9,9’−ビアントリル、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPA)や9,10−ビス(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)等を用いることができる。また、この他の物質でもよい。
一方、高分子有機発光材料は低分子に比べて物理的強度が高く、素子の耐久性が高い。また塗布により成膜することが可能であるので、素子の作製が比較的容易である。高分子有機発光材料を用いた発光素子の構造は、低分子有機発光材料を用いたときと基本的には同じであり、順に陰極、有機発光層、陽極となる。しかし、高分子系有機発光材料を用いた電界発光層を形成する際には、低分子有機発光材料を用いたときのような積層構造を形成させることは難しく、多くの場合2層構造となる。具体的には、順に陰極、発光層、正孔輸送層、陽極という構造である。
発光色は、発光層を形成する材料で決まるため、これらを選択することで所望の発光を示す発光素子を形成することができる。発光層の形成に用いることができる高分子系の電界発光材料は、ポリパラフェニレンビニレン系、ポリパラフェニレン系、ポリチオフェン系、ポリフルオレン系が挙げられる。
ポリパラフェニレンビニレン系には、ポリ(パラフェニレンビニレン) [PPV] の誘導体、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレンビニレン) [RO−PPV]、ポリ(2−(2'−エチル−ヘキソキシ)−5−メトキシ−1,4−フェニレンビニレン)[MEH−PPV]、ポリ(2−(ジアルコキシフェニル)−1,4−フェニレンビニレン)[ROPh−PPV]等が挙げられる。ポリパラフェニレン系には、ポリパラフェニレン[PPP]の誘導体、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレン)[RO−PPP]、ポリ(2,5−ジヘキソキシ−1,4−フェニレン)等が挙げられる。ポリチオフェン系には、ポリチオフェン[PT]の誘導体、ポリ(3−アルキルチオフェン)[PAT]、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)[PHT]、ポリ(3−シクロヘキシルチオフェン)[PCHT]、ポリ(3−シクロヘキシル−4−メチルチオフェン)[PCHMT]、ポリ(3,4−ジシクロヘキシルチオフェン)[PDCHT]、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−チオフェン][POPT]、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−2,2ビチオフェン][PTOPT]等が挙げられる。ポリフルオレン系には、ポリフルオレン[PF]の誘導体、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)[PDAF]、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)[PDOF]等が挙げられる。
なお、正孔輸送性の高分子有機発光材料を、陽極と発光性の高分子有機発光材料の間に挟んで形成すると、陽極からの正孔注入性を向上させることができる。一般にアクセプター材料と共に水に溶解させたものをスピンコート法などで塗布する。また、有機溶媒には不溶であるため、上述した発光性の有機発光材料との積層が可能である。正孔輸送性の高分子有機発光材料としては、PEDOTとアクセプター材料としてのショウノウスルホン酸(CSA)の混合物、ポリアニリン[PANI]とアクセプター材料としてのポリスチレンスルホン酸[PSS]の混合物等が挙げられる。
また、発光層は単色又は白色の発光を呈する構成とすることができる。白色発光材料を用いる場合には、画素の光放射側に特定の波長の光を透過するフィルター(着色層)を設けた構成としてカラー表示を可能にすることができる。
白色に発光する発光層を形成するには、例えば、Alq3、部分的に赤色発光色素であるナイルレッドをドープしたAlq3、Alq3、p−EtTAZ、TPD(芳香族ジアミン)を蒸着法により順次積層することで白色を得ることができる。また、スピンコートを用いた塗布法によりELを形成する場合には、塗布した後、真空加熱で焼成することが好ましい。例えば、正孔注入層として作用するポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)水溶液(PEDOT/PSS)を全面に塗布、焼成し、その後、発光層として作用する発光中心色素(1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン(TPB)、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノ−スチリル)−4H−ピラン(DCM1)、ナイルレッド、クマリン6など)ドープしたポリビニルカルバゾール(PVK)溶液を全面に塗布、焼成すればよい。
発光層は単層で形成することもでき、ホール輸送性のポリビニルカルバゾール(PVK)に電子輸送性の1,3,4−オキサジアゾール誘導体(PBD)を分散させてもよい。また、30wt%のPBDを電子輸送剤として分散し、4種類の色素(TPB、クマリン6、DCM1、ナイルレッド)を適当量分散することで白色発光が得られる。ここで示した白色発光が得られる発光素子の他にも、発光層の材料を適宜選択することによって、赤色発光、緑色発光、または青色発光が得られる発光素子を作製することができる。
なお、正孔輸送性の高分子有機発光材料を、陽極と発光性の高分子有機発光材料の間に挟んで形成すると、陽極からの正孔注入性を向上させることができる。一般にアクセプター材料と共に水に溶解させたものをスピンコート法などで塗布する。また、有機溶媒には不溶であるため、上述した発光性の有機発光材料との積層が可能である。正孔輸送性の高分子有機発光材料としては、PEDOTとアクセプター材料としてのショウノウスルホン酸(CSA)の混合物、ポリアニリン[PANI]とアクセプター材料としてのポリスチレンスルホン酸[PSS]の混合物等が挙げられる。
さらに、発光層は、一重項励起発光材料の他、金属錯体などを含む三重項励起材料を用いても良い。例えば、赤色の発光性の画素、緑色の発光性の画素及び青色の発光性の画素のうち、輝度半減時間が比較的短い赤色の発光性の画素を三重項励起発光材料で形成し、他を一重項励起発光材料で形成する。三重項励起発光材料は発光効率が良いので、同じ輝度を得るのに消費電力が少なくて済むという特徴がある。すなわち、赤色画素に適用した場合、発光素子に流す電流量が少なくて済むので、信頼性を向上させることができる。低消費電力化として、赤色の発光性の画素と緑色の発光性の画素とを三重項励起発光材料で形成し、青色の発光性の画素を一重項励起発光材料で形成しても良い。人間の視感度が高い緑色の発光素子も三重項励起発光材料で形成することで、より低消費電力化を図ることができる。
三重項励起発光材料の一例としては、金属錯体をドーパントとして用いたものがあり、第三遷移列元素である白金を中心金属とする金属錯体、イリジウムを中心金属とする金属錯体などが知られている。三重項励起発光材料としては、これらの化合物に限られることはなく、上記構造を有し、且つ中心金属に周期表の8〜10属に属する元素を有する化合物を用いることも可能である。
以上に掲げる発光層を形成する物質は一例であり、正孔注入輸送層、正孔輸送層、電子注入輸送層、電子輸送層、発光層、電子ブロック層、正孔ブロック層などの機能性の各層を適宜積層することで発光素子を形成することができる。また、これらの各層を合わせた混合層又は混合接合を形成しても良い。発光層の層構造は変化しうるものであり、特定の電子注入領域や発光領域を備えていない代わりに、もっぱらこの目的用の電極を備えたり、発光性の材料を分散させて備えたりする変形は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において許容されうるものである。
上記のような材料で形成した発光素子は、順方向にバイアスすることで発光する。発光素子を用いて形成する表示装置の画素は、単純マトリクス方式、若しくは実施例2で示すようなアクティブマトリクス方式で駆動することができる。いずれにしても、個々の画素は、ある特定のタイミングで順方向バイアスを印加して発光させることとなるが、ある一定期間は非発光状態となっている。この非発光時間に逆方向のバイアスを印加することで発光素子の信頼性を向上させることができる。発光素子では、一定駆動条件下で発光強度が低下する劣化や、画素内で非発光領域が拡大して見かけ上輝度が低下する劣化モードがあるが、順方向及び逆方向にバイアスを印加する交流的な駆動を行うことで、劣化の進行を遅くすることができ、発光装置の信頼性を向上させることができる。また、デジタル駆動、アナログ駆動どちらでも適用可能である。
よって、図12(A)〜(C)には図示していないが、基板480の対向基板にカラーフィルタ(着色層)を形成してもよい。カラーフィルタ(着色層)は液滴吐出法によって形成することができ、その場合、前述の下地前処理としてレーザ光照射処理などを適用することができる。本発明を用いると、所望なパターンに制御性よくカラーフィルタ(着色層)を形成することができる。カラーフィルタ(着色層)を用いると、高精細な表示を行うこともできる。カラーフィルタ(着色層)により、各RGBの発光スペクトルにおいてブロードなピークを鋭くなるように補正できるからである。
以上、各RGBの発光を示す材料を形成する場合を説明したが、単色の発光を示す材料を形成し、カラーフィルタや色変換層を組み合わせることによりフルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタ(着色層)や色変換層は、例えば第2の基板(封止基板)に形成し、基板へ張り合わせればよい。また上述したように、単色の発光を示す材料、カラーフィルタ(着色層)、及び色変換層のいずれも液滴吐出法により形成することができる。
もちろん単色発光の表示を行ってもよい。例えば、単色発光を用いてエリアカラータイプの表示装置を形成してもよい。エリアカラータイプは、パッシブマトリクス型の表示部が適しており、主に文字や記号を表示することができる。
上記構成において、陰極としては、仕事関数が小さい材料を用いることが可能で、例えば、Ca、Al、CaF、MgAg、AlLi等が望ましい。電界発光層は、単層型、積層型、また層の界面がない混合型のいずれでもよい。またシングレット材料、トリプレット材料、又はそれらを組み合わせた材料や、有機化合物又は無機化合物を含む電荷注入輸送物質及び発光材料で形成し、その分子数から低分子有機化合物、中分子有機化合物(昇華性を有さず、且つ分子数が20以下、又は連鎖する分子の長さが10μm以下の有機化合物を指していう)、高分子有機化合物から選ばれた一種又は複数種の層を含み、電子注入輸送性又は正孔注入輸送性の無機化合物と組み合わせても良い。第1の電極484、第1の電極463、第1の電極472は光を透過する透明導電膜を用いて形成し、例えばITO、ITSOの他、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を用いる。なお、第1の電極484、第1の電極463、第1の電極472形成前に、酸素雰囲気中でのプラズマ処理や真空雰囲気下での加熱処理を行うとよい。隔壁(土手ともいう)は、珪素を含む材料、有機材料及び化合物材料を用いて形成する。また、多孔質膜を用いても良い。但し、アクリル、ポリイミド等の感光性、非感光性の材料を用いて形成すると、その側面は曲率半径が連続的に変化する形状となり、上層の薄膜が段切れせずに形成されるため好ましい。本実施の形態は、上記の実施の形態と自由に組み合わせることが可能である。
(実施の形態5)
実施の形態2乃至4によって作製される表示パネルにおいて、半導体層をSASで形成することによって、図14(B)で説明したように、走査線側の駆動回路を基板3700上に形成することができる。
図25は、1〜15cm2/V・secの電界効果移動度が得られるSASを使ったnチャネル型のTFTで構成する走査線側駆動回路のブロック図を示している。
図25においてブロック500が1段分のサンプリングパルスを出力するパルス出力回路に相当し、シフトレジスタはn個のパルス出力回路により構成される。901はバッファ回路であり、その先に画素902が接続される。
図26は、ブロック500で示すパルス出力回路の具体的な構成を示したものであり、nチャネル型のTFT601〜613で回路が構成されている。このとき、SASを使ったnチャネル型のTFTの動作特性を考慮して、TFTのサイズを決定すれば良い。例えば、チャネル長を8μmとすると、チャネル幅は10〜80μmの範囲で設定することができる。
また、バッファ回路901の具体的な構成を図27に示す。バッファ回路も同様にnチャネル型のTFT620〜635で構成されている。このとき、SASを使ったnチャネル型のTFTの動作特性を考慮して、TFTのサイズを決定すれば良い。例えば、チャネル長を10μmとすると、チャネル幅は10〜1800μmの範囲で設定することとなる。本発明を用いると、パターンを所望の形状に制御性よく形成することができるので、このようなチャネル幅を10μmとするような細い配線も断線することなく安定的に形成することができる。
このような回路を実現するには、TFT相互を配線によって接続する必要があり、その場合における配線の構成例を図16に示す。図16では、実施の形態4と同様に、ゲート電極層103、ゲート絶縁層106(窒化珪素からなる絶縁体層106a、酸化珪素からなる絶縁体層106b、窒化珪素からなる絶縁体層106cの3層の積層体)、SASで形成される半導体層107、ソース及びドレインを形成するN型半導体層109、ソース電極層及びドレイン電極層111、ソース電極層及びドレイン電極層112が形成された状態を示している。この場合、基板100上には、ゲート電極層103と同じ工程で接続配線層160、接続配線層161、接続配線層162を形成しておく。基板100上には光吸収体を含むぬれ性の低い物質が形成されており、ゲート電極層103、接続配線層160、接続配線層161、接続配線層162の被形成領域は、その光吸収体が吸収する波長のレーザ光による照射処理がされている。よって処理された領域は、周囲の領域と比べて高ぬれ性領域102a、高ぬれ性領域102b、高ぬれ性領域102c、高ぬれ性領域102dとなっている。そして、接続配線層160、接続配線層161、接続配線層162が露出するようにゲート絶縁層の一部をエッチング加工して、ソース電極層及びドレイン電極層111、ソース電極層及びドレイン電極層112及びそれと同じ工程で形成する接続配線層163により適宜TFTを接続することにより様々な回路を実現することができる。
(実施の形態6)
次に、実施の形態2乃至5によって作製される表示パネルに駆動用のドライバ回路を実装する態様について説明する。
まず、COG方式を採用した表示装置について、図15(A)を用いて説明する。基板2700上には、文字や画像などの情報を表示する画素部2701が設けられる。複数の駆動回路が設けられた基板を、矩形状に分断し、分断後の駆動回路(ドライバICとも表記)2751は、基板2700上に実装される。図15(A)は複数のドライバIC2751、該ドライバIC2751の先にFPC2750を実装する形態を示す。また、分割する大きさを画素部の信号線側の辺の長さとほぼ同じにし、単数のドライバICに、該ドライバICの先にテープを実装してもよい。
また、TAB方式を採用してもよく、その場合は、図15(B)で示すように複数のテープを貼り付けて、該テープにドライバICを実装すればよい。COG方式の場合と同様に、単数のテープに単数のドライバICを実装してもよく、この場合には、強度の問題から、ドライバICを固定する金属片等を一緒に貼り付けるとよい。
これらの表示パネルに実装されるドライバICは、生産性を向上させる観点から、一辺が300mmから1000mm以上の矩形状の基板上に複数個作り込むとよい。
つまり、基板上に駆動回路部と入出力端子を一つのユニットとする回路パターンを複数個形成し、最後に分割して取り出せばよい。ドライバICの長辺の長さは、画素部の一辺の長さや画素ピッチを考慮して、長辺が15〜80mm、短辺が1〜6mmの矩形状に形成してもよいし、画素領域の一辺、又は画素部の一辺と各駆動回路の一辺とを足した長さに形成してもよい。
ドライバICのICチップに対する外形寸法の優位性は長辺の長さにあり、長辺が15〜80mmで形成されたドライバICを用いると、画素部に対応して実装するのに必要な数がICチップを用いる場合よりも少なくて済み、製造上の歩留まりを向上させることができる。また、ガラス基板上にドライバICを形成すると、母体として用いる基板の形状に限定されないので生産性を損なうことがない。これは、円形のシリコンウエハからICチップを取り出す場合と比較すると、大きな優位点である。
また、図14(B)のように走査線側駆動回路3702は基板上に一体形成される場合、画素部3701の外側の領域には、信号線側の駆動回路が形成されたドライバICが実装される。これらのドライバICは、信号線側の駆動回路である。RGBフルカラーに対応した画素領域を形成するためには、XGAクラスで信号線の本数が3072本必要であり、UXGAクラスでは4800本が必要となる。このような本数で形成された信号線は、画素部3701の端部で数ブロック毎に区分して引出線を形成し、ドライバICの出力端子のピッチに合わせて集められる。
ドライバICは、基板上に形成された結晶質半導体により形成されることが好適であり、該結晶質半導体は連続発光のレーザ光を照射することで形成されることが好適である。従って、当該レーザ光を発生させる発振器としては、連続発光の固体レーザ又は気体レーザを用いる。連続発光のレーザを用いると、結晶欠陥が少なく、大粒径の多結晶半導体層を用いて、トランジスタを作成することが可能となる。また移動度や応答速度が良好なために高速駆動が可能で、従来よりも素子の動作周波数を向上させることができ、特性バラツキが少ないために高い信頼性を得ることができる。なお、さらなる動作周波数の向上を目的として、トランジスタのチャネル長方向とレーザ光の走査方向と一致させるとよい。これは、連続発光レーザによるレーザ結晶化工程では、トランジスタのチャネル長方向とレーザ光の基板に対する走査方向とが概ね並行(好ましくは−30度以上30度以下)であるときに、最も高い移動度が得られるためである。なおチャネル長方向とは、チャネル形成領域において、電流が流れる方向、換言すると電荷が移動する方向と一致する。このように作製したトランジスタは、結晶粒がチャネル方向に延在する多結晶半導体層によって構成される活性層を有し、このことは結晶粒界が概ねチャネル方向に沿って形成されていることを意味する。
レーザ結晶化を行うには、レーザ光の大幅な絞り込みを行うことが好ましく、そのレーザ光の形状(ビームスポット)の幅は、ドライバICの短辺の同じ幅の1mm以上3mm以下程度とすることがよい。また、被照射体に対して、十分に且つ効率的なエネルギー密度を確保するために、レーザ光の照射領域は、線状であることが好ましい。但し、ここでいう線状とは、厳密な意味で線を意味しているのではなく、アスペクト比の大きい長方形もしくは長楕円形を意味する。例えば、アスペクト比が2以上(好ましくは10以上10000以下)のものを指す。このように、レーザ光の形状(ビームスポット)の幅をドライバICの短辺と同じ長さとすることで、生産性を向上させた表示装置の作製方法を提供することができる。
図15(A)、(B)のように走査線駆動回路及び信号線駆動回路の両方として、ドライバICを実装してもよい。その場合には、走査線側駆動回路と信号線側駆動回路で用いるドライバICの仕様を異なるものにするとよい。
画素領域は、信号線と走査線が交差してマトリクスを形成し、各交差部に対応してトランジスタが配置される。本発明は、画素領域に配置されるトランジスタとして、非晶質半導体又はセミアモルファス半導体をチャネル部としたTFTを用いることを特徴とする。非晶質半導体は、プラズマCVD法やスパッタリング法等の方法により形成する。セミアモルファス半導体は、プラズマCVD法で300℃以下の温度で形成することが可能であり、例えば、外寸550×650mmの無アルカリガラス基板であっても、トランジスタを形成するのに必要な膜厚を短時間で形成するという特徴を有する。このような製造技術の特徴は、大画面の表示装置を作製する上で有効である。また、セミアモルファスTFTは、SASでチャネル形成領域を構成することにより2〜10cm2/V・secの電界効果移動度を得ることができる。また本発明を用いると、パターンを所望の形状に制御性よく形成することができるので、このようなチャネル幅が短い細い配線も断線することなく安定的に形成することができる。画素を十分機能させるのに必要な電気特性を有するTFTを形成できる。従って、このTFTを画素のスイッチング用素子や、走査線側の駆動回路を構成する素子として用いることができる。従って、システムオンパネル化を実現した表示パネルを作製することができる。
半導体層をSASで形成したTFTを用いることにより、走査線側駆動回路も基板上に一体形成することができ、半導体層をASで形成したTFTを用いる場合には、走査線側駆動回路及び信号線側駆動回路の両方をドライバICを実装するとよい。
その場合には、走査線側と信号線側で用いるドライバICの仕様を異なるものにすることが好適である。例えば、走査線側のドライバICを構成するトランジスタには30V程度の耐圧が要求されるものの、駆動周波数は100kHz以下であり、比較的高速動作は要求されない。従って、走査線側のドライバを構成するトランジスタのチャネル長(L)は十分大きく設定することが好適である。一方、信号線側のドライバICのトランジスタには、12V程度の耐圧があれば十分であるが、駆動周波数は3Vにて65MHz程度であり、高速動作が要求される。そのため、ドライバを構成するトランジスタのチャネル長などはミクロンルールで設定することが好適である。本発明を用いると、レーザ照射による処理によって、繊細なパターン形成ができるので、このようなミクロンルールにも十分に対応することが可能である。
ドライバICの実装方法は、特に限定されるものではなく、公知のCOG方法やワイヤボンディング方法、或いはTAB方法を用いることができる。
ドライバICの厚さは、対向基板と同じ厚さとすることで、両者の間の高さはほぼ同じものとなり、表示装置全体としての薄型化に寄与する。また、それぞれの基板を同じ材質のもので作製することにより、この表示装置に温度変化が生じても熱応力が発生することなく、TFTで作製された回路の特性を損なうことはない。その他にも、本実施形態で示すようにICチップよりも長尺のドライバICで駆動回路を実装することにより、1つの画素領域に対して、実装されるドライバICの個数を減らすことができる。
以上のようにして、表示パネルに駆動回路を組み入れることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態で示す表示パネルの画素の構成について、図17に示す等価回路図を参照して説明する。
図17(A)に示す画素は、列方向に信号線410及び電源線411、電源線412、電源線413、行方向に走査線414が配置される。また、スイッチング用TFT401、駆動用TFT403、電流制御用TFT404、容量素子402及び発光素子405を有する。
図17(C)に示す画素は、TFT403のゲート電極が、行方向に配置された電源線415に接続される点が異なっており、それ以外は図17(A)に示す画素と同じ構成である。つまり、図17(A)(C)に示す両画素は、同じ等価回路図を示す。しかしながら、列方向に電源線412が配置される場合(図17(A))と、行方向に電源線415が配置される場合(図17(C))では、各電源線は異なるレイヤーの導電体層で形成される。ここでは、駆動用TFT403のゲート電極が接続される配線に注目し、これらを作製するレイヤーが異なることを表すために、図17(A)(C)として分けて記載する。
図17(A)(C)に示す画素の特徴として、画素内にTFT403、TFT404が直列に接続されており、TFT403のチャネル長L3、チャネル幅W3、TFT404のチャネル長L4、チャネル幅W4は、L3/W3:L4/W4=5〜6000:1を満たすように設定される点が挙げられる。6000:1を満たす場合の一例としては、L3が500μm、W3が3μm、L4が3μm、W4が100μmの場合がある。本発明を用いると、パターンを所望の形状に制御性よく形成することができるので、このようなW3を3μmとするような細い配線も断線することなく安定的に形成することができる。よって、図17(A)(C)のような画素を十分機能させるのに必要な電気特性を有するTFTを形成でき、表示能力の優れた信頼性の高い表示パネルを作製することが可能となる。
なお、TFT403は、飽和領域で動作し発光素子405に流れる電流値を制御する役目を有し、TFT404は線形領域で動作し発光素子405に対する電流の供給を制御する役目を有する。両TFTは同じ導電型を有していると作製工程上好ましい。またTFT403には、エンハンスメント型だけでなく、ディプリーション型のTFTを用いてもよい。上記構成を有する本発明は、TFT404が線形領域で動作するために、TFT404のVGSの僅かな変動は発光素子405の電流値に影響を及ぼさない。つまり、発光素子405の電流値は、飽和領域で動作するTFT403により決定される。上記構成を有する本発明は、TFTの特性バラツキに起因した発光素子の輝度ムラを改善して画質を向上させた表示装置を提供することができる。
図17(A)〜(D)に示す画素において、TFT401は、画素に対するビデオ信号の入力を制御するものであり、TFT401がオンして、画素内にビデオ信号が入力されると、容量素子402にそのビデオ信号が保持される。なお図17(A)(C)には、容量素子402を設けた構成を示したが、本発明はこれに限定されず、ビデオ信号を保持する容量がゲート容量などでまかなうことが可能な場合には、明示的に容量素子402を設けなくてもよい。
発光素子405は、2つの電極間に電界発光層が挟まれた構造を有し、順バイアス方向の電圧が印加されるように、画素電極と対向電極の間(陽極と陰極の間)に電位差が設けられる。電界発光層は有機材料や無機材料等の広汎に渡る材料により構成され、この電界発光層におけるルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と、三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)とが含まれる。
図17(B)に示す画素は、TFT406と走査線416を追加している以外は、図17(A)に示す画素構成と同じである。同様に、図17(D)に示す画素は、TFT406と走査線416を追加している以外は、図17(C)に示す画素構成と同じである。
TFT406は、新たに配置された走査線416によりオン又はオフが制御される。TFT406がオンになると、容量素子402に保持された電荷は放電し、TFT404がオフする。つまり、TFT406の配置により、強制的に発光素子405に電流が流れない状態を作ることができる。従って、図17(B)(D)の構成は、全ての画素に対する信号の書き込みを待つことなく、書き込み期間の開始と同時又は直後に点灯期間を開始することができるため、デューティ比を向上することが可能となる。
図17(E)に示す画素は、列方向に信号線450、電源線451、電源線452、行方向に走査線453が配置される。また、スイッチング用TFT441、駆動用TFT443、容量素子442及び発光素子444を有する。図17(F)に示す画素は、TFT445と走査線454を追加している以外は、図17(E)に示す画素構成と同じである。なお、図17(F)の構成も、TFT445の配置により、デューティ比を向上することが可能となる。
以上のように、本発明を用いると、配線等のパターンを形成不良を生じることなく制御性よく安定して形成することが出来るので、TFTに高い電気的特性や信頼性をも付与することができ、使用目的に合わせて画素の表示能力を向上するための応用技術にも十分対応できる。
(実施の形態8)
走査線側入力端子部と信号線側入力端子部とに保護ダイオードを設けた一態様について図24を参照して説明する。図24において画素2702にはTFT501、TFT502、容量素子504、発光素子503が設けられている。このTFTは実施の形態2と同様な構成を有している。
信号線側入力端子部には、保護ダイオード561と保護ダイオード562が設けられている。この保護ダイオードは、TFT501若しくはTFT502と同様な工程で作製され、ゲートとドレイン若しくはソースの一方とを接続することによりダイオードとして動作させている。図24で示す上面図の等価回路図を図23に示している。
保護ダイオード561は、ゲート電極層、半導体層、配線層から成っている。保護ダイオード562も同様な構造である。この保護ダイオードと接続する共通電位線554、共通電位線555はゲート電極層と同じ層で形成している。従って、配線層と電気的に接続するには、ゲート絶縁層にコンタクトホールを形成する必要がある。
ゲート絶縁層へのコンタクトホールは、マスク層を形成し、エッチング加工すれば良い。この場合、大気圧放電のエッチング加工を適用すれば、局所的な放電加工も可能であり、基板の全面にマスク層を形成する必要はない。
信号配線層はTFT501におけるソース及びドレイン配線層505と同じ層で形成され、それに接続している信号配線層とソース又はドレイン側が接続する構造となっている。
走査信号線側の入力端子部も同様な構成である。保護ダイオード563は、ゲート電極層、半導体層、配線層から成っている。保護ダイオード564も同様な構造である。この保護ダイオードと接続する共通電位線556、共通電位線557はソース及びドレイン配線層と同じ層で形成している。入力段に設けられる保護ダイオードを同時に形成することができる。なお、保護ダイオードを挿入する位置は、本実施の形態のみに限定されず、駆動回路と画素との間に設けることもできる。
以上のように、本発明を用いると、配線等のパターンを形成不良を生じることなく制御性よく安定して形成することが出来るので、保護回路を形成することで、配線等が複雑化し、密に形成される場合であっても、形成時の設置不良によるショートなどを生じることはない。また、広いマージンを考慮する必要もないので、装置が小型化、薄型化しても十分に対応できる。よって、良好な電気的特性と高い信頼性とを有する表示装置を作製することができる。
(実施の形態9)
図22は、本発明を適用して作製されるTFT基板2800を用いてEL表示モジュールを構成する一例を示している。図22において、TFT基板2800上には、画素により構成された画素部が形成されている。
図22では、画素部の外側であって、駆動回路と画素との間に、画素に形成されたものと同様なTFT又はそのTFTのゲートとソース若しくはドレインの一方とを接続してダイオードと同様に動作させた保護回路部2801が備えられている。駆動回路2809は、単結晶半導体で形成されたドライバIC、ガラス基板上に多結晶半導体膜で形成されたスティックドライバIC、若しくはSASで形成された駆動回路などが適用されている。
TFT基板2800は、液滴吐出法で形成されたスペーサ2806a、スペーサ2806bを介して封止基板2820と固着されている。スペーサは、基板の厚さが薄く、また画素部の面積が大型化した場合にも、2枚の基板の間隔を一定に保つために設けておくことが好ましい。TFT2802、TFT2803とそれぞれ接続する発光素子2804、発光素子2805上であって、TFT基板2800と封止基板2820との間にある空隙には透光性の樹脂材料を充填して固体化しても良いし、無水化した窒素若しくは不活性気体を充填させても良い。
図22では発光素子2804、発光素子2805を上面放射型(トップエミッション型)の構成とした場合を示し、図中に示す矢印の方向に光を放射する構成としている。各画素は、画素を赤色、緑色、青色として発光色を異ならせておくことで、多色表示を行うことができる。また、このとき封止基板2820側に各色に対応した着色層2807a、着色層2807b、着色層2807cを形成しておくことで、外部に放射される発光の色純度を高めることができる。また、画素を白色発光素子として着色層2807a、着色層2807b、着色層2807cと組み合わせても良い。
外部回路2809は、外部回路基板2811の一端に設けられた走査線若しくは信号線接続端子と、配線基板2810で接続される。また、TFT基板2800に接して若しくは近接させて、ヒートパイプ2813と放熱板2812を設け、放熱効果を高める構成としても良い。
なお、図22では、トップエミッションのELモジュールとしたが、発光素子の構成や外部回路基板の配置を変えてボトムエミッション構造、もちろん上面、下面両方から光が放射する両面放射構造としても良い。トップエミッション型の構成の場合、隔壁となる絶縁層を着色しブラックマトリクスとして用いてもよい。この隔壁は液滴吐出法により形成することができ、ポリイミドなどの樹脂材料に、顔料の黒色樹脂やカーボンブラック等を混合させて形成すればよく、その積層でもよい。
また、TFT基板2800において、画素部が形成された側にシール材や接着性の樹脂を用いて樹脂フィルムを貼り付けて封止構造を形成してもよい。本実施の形態では、ガラス基板を用いるガラス封止を示したが、樹脂による樹脂封止、プラスチックによるプラスチック封止、フィルムによるフィルム封止、など様々な封止方法を用いることができる。樹脂フィルムの表面には水蒸気の透過を防止するガスバリア膜を設けておくと良い。フィルム封止構造とすることで、さらなる薄型化及び軽量化を図ることができる。
(実施の形態10)
本発明によって形成される表示装置によって、テレビジョン装置を完成させることができる。表示パネルには、図14(A)で示すような構成として画素部のみが形成されて走査線側駆動回路と信号線側駆動回路とが、図15(B)のようなTAB方式により実装される場合と、図15(A)のようなCOG方式により実装される場合と、図14(B)に示すようにSASでTFTを形成し、画素部と走査線側駆動回路を基板上に一体形成し信号線側駆動回路を別途ドライバICとして実装する場合、また図14(C)のように画素部と信号線側駆動回路と走査線側駆動回路を基板上に一体形成する場合などがあるが、どのような形態としても良い。
その他の外部回路の構成として、映像信号の入力側では、チューナで受信した信号のうち、映像信号を増幅する映像信号増幅回路と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路と、その映像信号をドライバICの入力仕様に変換するためのコントロール回路などからなっている。コントロール回路は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路を設け、入力デジタル信号をm個に分割して供給する構成としても良い。
チューナで受信した信号のうち、音声信号は、音声信号増幅回路に送られ、その出力は音声信号処理回路を経てスピーカに供給される。制御回路は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部から受け、チューナや音声信号処理回路に信号を送出する。
図30は液晶表示モジュールの一例であり、TFT基板2600と対向基板2601がシール材2602により固着され、その間に画素部2603と液晶層2604が設けられ表示領域を形成している。着色層2605はカラー表示を行う場合に必要であり、RGB方式の場合は、赤、緑、青の各色に対応した着色層が各画素に対応して設けられている。TFT基板2600と対向基板2601の外側には偏光板2606、偏光板2607、レンズフィルム2613が配設されている。光源は冷陰極管2610と反射板2611により構成され、回路基板2612は、駆動回路2608とフレキシブル配線基板2609によりTFT基板2600と接続され、コントロール回路や電源回路などの外部回路が組みこまれている。
表示モジュールを、図20(A)、(B)に示すように、筐体に組みこんで、テレビジョン装置を完成させることができる。図22のようなEL表示モジュールを用いると、ELテレビジョン装置に、図30のような液晶表示モジュールを用いると液晶テレビジョン装置を完成することができる。表示モジュールにより主画面2003が形成され、その他付属設備としてスピーカ部2009、操作スイッチなどが備えられている。このように、本発明によりテレビジョン装置を完成させることができる。
また、図19に示すように、位相差板や偏光板を用いて、外部から入射する光の反射光を遮断するようにしてもよい。図19はトップエミッション型の構成であり、隔壁となる絶縁層3605を着色しブラックマトリクスとして用いている。この隔壁は液滴吐出法により形成することができ、ポリイミドなどの樹脂材料に、カーボンブラック等を混合させてもよく、その積層でもよい。液滴吐出法によって、異なった材料を同領域に複数回吐出し、隔壁を形成してもよい。本実施の形態では、顔料の黒色樹脂を用いる。位相差板3603、位相差板3604としてはλ/4板、λ/2板を用い、光を制御できるように設計すればよい。構成としては、順にTFT素子基板2800、発光素子2804、封止基板(封止材)2820、位相差板3603、位相差板3604(λ/4板、λ/2板)、偏光板3602となり、発光素子から放射された光は、これらを通過し偏光板側より外部に放射される。この位相差板や偏光板は光が放射される側に設置すればよく、両面放射される両面放射型の表示装置であれば両方に設置することもできる。また、偏光板の外側に反射防止膜3601を有していても良い。これにより、より高繊細で精密な画像を表示することができる。
図20(A)に示すように、筐体2001に表示素子を利用した表示用パネル2002が組みこまれ、受信機2005により一般のテレビ放送の受信をはじめ、モデム2004を介して有線又は無線による通信ネットワークに接続することにより一方向(送信者から受信者)又は双方向(送信者と受信者間、又は受信者間同士)の情報通信をすることもできる。テレビジョン装置の操作は、筐体に組みこまれたスイッチ又は別体のリモコン装置2006により行うことが可能であり、このリモコン装置にも出力する情報を表示する表示部2007が設けられていても良い。
また、テレビジョン装置にも、主画面2003の他にサブ画面2008を第2の表示用パネルで形成し、チャネルや音量などを表示する構成が付加されていても良い。この構成において、主画面2003を視野角の優れたEL表示用パネルで形成し、サブ画面を低消費電力で表示可能な液晶表示用パネルで形成しても良い。また、低消費電力化を優先させるためには、主画面2003を液晶表示用パネルで形成し、サブ画面をEL表示用パネルで形成し、サブ画面は点滅可能とする構成としても良い。本発明を用いると、このような大型基板を用いて、多くのTFTや電子部品を用いても、信頼性の高い表示装置とすることができる。
図20(B)は例えば20〜80インチの大型の表示部を有するテレビジョン装置であり、筐体2010、操作部であるキーボード部2011、表示部2012、スピーカー部2013等を含む。本発明は、表示部2012の作製に適用される。図20(B)の表示部は、わん曲可能な物質を用いているので、表示部がわん曲したテレビジョン装置となっている。このように表示部の形状を自由に設計することができるので、所望な形状のテレビジョン装置を作製することができる。
本発明を用いたことにより、工程が簡略化し、1辺が1000mmを超える第5世代以降のガラス基板を用いても、容易に表示パネルを製造することができる。
本発明により、所望なパターンを制御性よく形成でき、材料のロスも少なく、コストダウンも達成できる。よって本発明を用いたテレビジョン装置では、大画面の表示部を有しても低いコストで形成でき、薄型で配線等が精密化しても形成不良が生じない。よって高性能、高信頼性のテレビジョン装置を歩留まりよく作製することができる。
勿論、本発明はテレビジョン装置に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など大面積の表示媒体としても様々な用途に適用することができる。
(実施の形態11)
本発明を適用して、様々な表示装置を作製することができる。即ち、それら表示装置を表示部に組み込んだ様々な電子機器に本発明を適用できる。
その様な電子機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ等のカメラ、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、カーナビゲーション、カーステレオ、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの例を図21に示す。
図21(A)は、パーソナルコンピュータであり、本体2101、筐体2102、表示部2103、キーボード2104、外部接続ポート2105、ポインティングマウス2106等を含む。本発明は、表示部2103の作製に適用される。本発明を用いると、小型化し、配線等が精密化しても、信頼性の高い高画質な画像を表示することができる。
図21(B)は記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体2201、筐体2202、表示部A2203、表示部B2204、記録媒体(DVD等)読み込み部2205、操作キー2206、スピーカー部2207等を含む。表示部A2203は主として画像情報を表示し、表示部B2204は主として文字情報を表示するが、本発明は、これら表示部A2203、表示部B2204の作製に適用される。本発明を用いると、小型化し、配線等が精密化しても、信頼性の高い高画質な画像を表示することができる。
図21(C)は携帯電話であり、本体2301、音声出力部2302、音声入力部2303、表示部2304、操作スイッチ2305、アンテナ2306等を含む。本発明により作製される表示装置を表示部2304に適用することで、小型化し、配線等が精密化する携帯電話であっても、信頼性の高い高画質な画像を表示できる。
図21(D)はビデオカメラであり、本体2401、表示部2402、筐体2403、外部接続ポート2404、リモコン受信部2405、受像部2406、バッテリー2407、音声入力部2408、操作キー2409、接眼部2410等を含む。本発明は、表示部2402に適用することができる。本発明により作製される表示装置を表示部2304に適用することで、小型化し、配線等が精密化するビデオカメラであっても、信頼性の高い高画質な画像を表示できる。本実施の形態は、上記の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
本実施例では、本発明の効果を実験結果に基づき説明する。
実施の形態1で説明したように、基板をぬれ性の低い物質を用いて低ぬれ性化した。ぬれ性の低い物質としてシランカップリング剤であるFASを用い、光吸収体として色素であるローダミンBを用いて、溶媒のイソプロピルアルコールで希釈してぬれ性の低い組成物とし、スピンコート法により塗布した。レーザの波長532nmのYVO4レーザを用いたので、光吸収体は、レーザ光の波長532nmに吸収領域をもつ色素であるローダミンBを用いた。ローダミンBは飽和するまで混入し、溶液とした。このぬれ性の低い組成物に対して、処理物の設置されたステージを移動させながら、波長532nmのレーザ光を照射し、処理を行った。その後、水による洗浄を行い、ある程度の色素を除去した後、パターン形成材料を含む組成物を吐出し、レーザ光による照射処理領域と被処理領域に対する組成物の形状を観察した。パターン形成材料として、ポリイミドを用い、吐出条件は、吐出周波数0.1kHz、基板を設置したステージ速度1cm/secとした。結果を図31、図32に示す。
レーザ光のエネルギー密度を1Wとし、レーザ光のスキャン速度(走査速度)を(A)75cm/sec、(B)50cm/sec、(C)30cm/sec、(D)10cm/secと変化させたパターンの光学顕微鏡写真を図31に示す。また、レーザ光のスキャン速度を10cm/secとし、レーザ光のエネルギー密度を(A)2W、(B)1W、(C)0.5Wと変化させたパターンの光学顕微鏡写真を図32に示す。レーザ光のスキャン方向は紙面横方向であり、パターン形成材料を含む組成物の吐出方向は、その垂直方向紙面縦方向である。ぬれ性の低い組成物はローダミンBの赤色に着色されているが、レーザ光が照射された処理領域には退色が見られた。その後の水による洗浄により、レーザ光の非照射処理領域の色素はほとんど除去され、レーザ光の照射処理領域は色素が残存した。この色素の残存の分布は、溶解力が弱い水での洗浄では、全ての色素を除去できず、レーザ照射処理領域では、熱などにより色素の固着力が強まっていたためと考えられる。この色素をより溶解力の強いエタノールで洗浄した場合は、レーザ照射処理領域、及び非照射領域両方においても色素は除去が確認できた。レーザ光が照射した処理領域は、一点鎖線で囲まれた領域である。写真は、反射明視野で観察したものであるため、写真内の色は反転している。図31、図32に示す例は、水での洗浄のみを行ったので、前述のように、レーザ照射処理領域及び非照射処理領域両方において色素は完全に除去されておらず、レーザ照射処理領域により多く色素が残存している。
各レーザ光のスキャン速度における、レーザ光の処理領域の幅を測定した結果を、表1に示す。処理領域の幅として、任意の3個所における幅を測定し、平均値を求めた。また、レーザ光のスキャン速度とレーザ光の処理領域の幅の平均値との関係を図33のグラフに示す。
各レーザ光のエネルギー密度における、レーザ光の処理領域の幅を測定した結果を、表2に示す。処理領域の幅として、任意の3個所における幅を測定し、平均値を求めた。また、レーザ光のエネルギー密度とレーザ光の処理領域の幅の平均値との関係を図34のグラフに示す。
レーザ光の処理領域の幅は、レーザ光のスキャン速度とレーザ光のエネルギー密度とに影響を受け、スキャン速度が遅くなる、またはレーザ光のエネルギー密度が高くなるに従って、一領域に照射されるエネルギーが増加するため、ぬれ性の高い領域が広く形成される。
パターン形成材料は、レーザ光の照射処理領域である高ぬれ性領域においては、その領域にそって広がって形成されパターン3102a、パターン3102b、パターン3102c、パターン3102d、パターン3202a、パターン3202b、パターン3202cのようなパターン形状を示した。非処理領域においては、パターンは広がらず、パターン3101a、パターン3101b、パターン3101c、パターン3101d、パターン3201a、パターン3201b、パターン3201cのような狭く小さなパターン形状を示した。また表面におけるパターン形成材料の接触角は、非処理領域においては、65度であったが、レーザ光の照射処理領域では12度であり、非処理領域と比較して高いぬれ性を示した。また、表面における水の接触角も、非処理領域においては、95度であったが、レーザ光の照射処理領域では17度であり、非処理領域と比較して高いぬれ性を示した。
以上の結果から、レーザ光の照射処理により、ぬれ性は高められ、高ぬれ性領域が形成できることが確認できた。本発明を用いると、レーザ光に合わせて、光吸収体を選択すればよいのでレーザ光の選択の幅が広がる。またレーザ光の照射効率も向上できるので、レーザ光自体が低エネルギーであっても十分に処理を行うことができた。よって、装置や工程が簡略化するので、コストや時間が軽減し、生産性も向上させることができる。本実施例のように、レーザ光の照射により物質の改質を行うと、レーザ光は微細な加工ができるため、微細な配線や、電極などを制御性よく自由に形成することができる。
本発明を説明する図。 本発明を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明の表示装置の断面図。 本発明に適用することのできるレーザ光直接描画装置の構成を説明する図。 本発明の表示装置の上面図。 本発明の表示装置の上面図。 本発明の表示装置の作製方法を説明する図。 本発明のEL表示パネルに適用できる画素の構成を説明する回路図。 本発明の表示パネルを説明する上面図。 本発明のEL表示モジュールの構成例を説明する断面図。 本発明が適用される電子機器を示す図。 本発明が適用される電子機器を示す図。 本発明のEL表示モジュールの構成例を説明する断面図。 図24で説明するEL表示パネルの等価回路図。 本発明のEL表示パネルを説明する上面図。 本発明のEL表示パネルにおいて走査線側駆動回路をTFTで形成する場合の回路構成を説明する図。 本発明のEL表示パネルにおいて走査線側駆動回路をTFTで形成する場合の回路構成を説明する図(シフトレジスタ回路)。 本発明のEL表示パネルにおいて走査線側駆動回路をTFTで形成する場合の回路構成を説明する図(バッファ回路)。 本発明に適用することのできる液滴吐出装置の構成を説明する図。 本発明に適用することのできる液晶滴下注入法を説明する図。 本発明の液晶表示モジュールの構成例を説明する断面図。 本発明で作製したパターンを示す図。 本発明で作製したパターンを示す図。 本発明に適用したレーザ光のスキャン速度と処理領域の関係を示すグラフ。 本発明に適用したレーザ光のエネルギー密度と処理領域の関係を示すグラフ。

Claims (23)

  1. 光吸収体を含む物質を有する第1の領域を形成し、
    前記物質に、前記光吸収体が吸収する波長のレーザ光を選択的に照射して、前記物質表面を改質し第2の領域を形成し、
    前記第2の領域にパターン形成材料を含む組成物を吐出し、パターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
  2. 光吸収体を含む物質を有する第1の領域を形成し、
    前記物質に、前記光吸収体が吸収する波長のレーザ光を選択的に照射して、前記物質表面を改質し第2の領域を形成し、
    前記光吸収体を除去し、
    前記第2の領域にパターン形成材料を含む組成物を吐出し、パターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
  3. 請求項1または請求項2において、前記光吸収体を前記物質中に溶解させ、前記光吸収体を含む物質を形成することを特徴とするパターン形成方法。
  4. 請求項1または請求項2において、前記光吸収体を前記物質中に分散させ、前記色素を含む物質を形成することを特徴とするパターン形成方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、前記光吸収体として色素を用いて、前記光吸収体を含む物質を形成することを特徴とするパターン形成方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項において、前記レーザ光の波長を532nmとし、前記色素としては、ローダミンB、エオシンY、メチルオレンジ、またはローズベンガルを用いることを特徴とするパターン形成方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項において、前記光吸収体を含む物質をフッ素炭素鎖を含むように形成することを特徴とするパターン形成方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項において、前記組成物に対するぬれ性が前記第1の領域より前記第2の領域の方が高まるように、前記物質表面を改質することを特徴とするパターン形成方法。
  9. 光吸収体を含む物質を有する第1の領域を形成し、
    前記物質に、前記光吸収体が吸収する波長のレーザ光を選択的に照射して、前記物質表面を改質し第2の領域を形成し、
    前記第2の領域に導電性材料を含む組成物を吐出し、電極層を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。
  10. 光吸収体を含む物質を有する第1の領域を形成し、
    前記物質に、前記光吸収体が吸収する波長のレーザ光を選択的に照射して、前記物質表面を改質し第2の領域を形成し、
    前記光吸収体を除去し、
    前記第2の領域に導電性材料を含む組成物を吐出し、電極層を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。
  11. 請求項9または請求項10において、前記光吸収体として色素を用いて、前記光吸収体を含む物質を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。
  12. 請求項9乃至11のいずれか一項において、前記光吸収体を含む物質をフッ素炭素鎖を含むように形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。
  13. 請求項9乃至12のいずれか一項において、前記組成物に対するぬれ性が前記第1の領域より前記第2の領域の方が高まるように、前記物質表面を改質することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。
  14. 請求項9乃至13のいずれか一項において、前記電極層をゲート電極層として形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  15. 第1の領域及び第2の領域を有する絶縁表面上に設けられた電極層を有し、
    前記第1の領域及び前記第2の領域は、光吸収体を含む物質上に設けられ、
    前記電極層は前記第2の領域に設けられ、
    前記電極層に対するぬれ性は、前記第1の領域より前記第2の領域が高いことを特徴とする薄膜トランジスタ。
  16. 第1の領域及び第2の領域を有する絶縁表面上に設けられた電極層を有し、
    前記第2の領域は、光吸収体を含む物質上に設けられ、
    前記電極層は前記第2の領域に設けられ、
    前記電極層に対するぬれ性は、前記第1の領域より前記第2の領域が高いことを特徴とする薄膜トランジスタ。
  17. 請求項15または請求項16において、前記光吸収体は色素であることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  18. 第1の領域及び第2の領域を有する絶縁表面上に設けられたゲート電極層を含む薄膜トランジスタを有し、
    前記第1の領域及び前記第2の領域は、光吸収体を含む物質上に設けられ、
    前記ゲート電極層は前記第2の領域に設けられ、
    前記ゲート電極層に対するぬれ性は、前記第1の領域より前記第2の領域が高いことを特徴とする表示装置。
  19. 第1の領域及び第2の領域を有する絶縁表面上に設けられたゲート電極層を含む薄膜トランジスタを有し、
    前記第2の領域は、光吸収体を含む物質上に設けられ、
    前記ゲート電極層は前記第2の領域に設けられ、
    前記ゲート電極層に対するぬれ性は、前記第1の領域より前記第2の領域が高いことを特徴とする表示装置。
  20. 請求項18または請求項19において、前記吸収体は色素であることを特徴とする表示装置。
  21. 第1の領域及び第2の領域を有する絶縁表面上に設けられたゲート電極層を含む薄膜トランジスタを有する表示装置により表示画面を構成され、
    前記第1の領域及び前記第2の領域は、光吸収体を含む物質上に設けられ、
    前記ゲート電極層は前記第2の領域に設けられ、
    前記ゲート電極層に対するぬれ性は、前記第1の領域より前記第2の領域が高いことを特徴とするテレビジョン装置。
  22. 第1の領域及び第2の領域を有する絶縁表面上に設けられたゲート電極層を含む薄膜トランジスタを有する表示装置により表示画面を構成され、
    前記第2の領域は、光吸収体を含む物質上に設けられ、
    前記ゲート電極層は前記第2の領域に設けられ、
    前記ゲート電極層に対するぬれ性は、前記第1の領域より前記第2の領域が高いことを特徴とするテレビジョン装置。
  23. 請求項21または請求項22において、前記光吸収体は色素であることを特徴とするテレビジョン装置。


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