JP2002353167A - 金属配線基板及び金属配線基板の製造方法並びに反射型液晶表示装置用金属配線基板 - Google Patents
金属配線基板及び金属配線基板の製造方法並びに反射型液晶表示装置用金属配線基板Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属膜のエッチング工程を必要とせず簡単な
プロセスによりパターン形成することができ、銅(C
u)等のエッチング制御が困難な金属であっても精細に
パターニングでき、かつ材料の利用効率の優れた金属配
線基板及び金属配線基板の製造方法並びに反射型液晶表
示装置用金属配線基板を提供する。 【解決手段】 樹脂基板1上に、パターニングされた保
護膜2とパターニングされた抜きの部分に選択的に形成
された金属膜3とを有する。
プロセスによりパターン形成することができ、銅(C
u)等のエッチング制御が困難な金属であっても精細に
パターニングでき、かつ材料の利用効率の優れた金属配
線基板及び金属配線基板の製造方法並びに反射型液晶表
示装置用金属配線基板を提供する。 【解決手段】 樹脂基板1上に、パターニングされた保
護膜2とパターニングされた抜きの部分に選択的に形成
された金属膜3とを有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置(L
CD)、エレクトロクロミック表示装置(ECD)、エ
レクトロルミネッセント表示装置(ELD)等のフラッ
トパネルディスプレイにおいて、軽量化、強度アップ等
の目的でガラス基板の代わりに用いられる樹脂基板への
金属配線若しくはプリント配線基板への金属配線に使用
され、又はその他各種分野の基板への金属配線に使用さ
れる金属配線基板及び金属配線基板の製造方法並びに反
射型液晶表示装置用金属配線基板に関するものである。
CD)、エレクトロクロミック表示装置(ECD)、エ
レクトロルミネッセント表示装置(ELD)等のフラッ
トパネルディスプレイにおいて、軽量化、強度アップ等
の目的でガラス基板の代わりに用いられる樹脂基板への
金属配線若しくはプリント配線基板への金属配線に使用
され、又はその他各種分野の基板への金属配線に使用さ
れる金属配線基板及び金属配線基板の製造方法並びに反
射型液晶表示装置用金属配線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal
Display )に代表されるフラットパネルディスプレイ
は、通常、一対の基板の間に液晶等の表示材料が挟持さ
れ、この表示材料に電圧を印加することによって構成さ
れる。その際、少なくとも一方の基板には電気配線が配
列されている。例えば、アクティブマトリクス駆動型L
CDの場合、表示装置を挟持する一対の基板のうち、一
方の基板上にはゲート電極とデータ電極とがマトリクス
上に配設されるとともに、その交差部毎に薄膜トランジ
スタ(TFT:Thin Film Transistor)と画素電極とが
配設されている。
Display )に代表されるフラットパネルディスプレイ
は、通常、一対の基板の間に液晶等の表示材料が挟持さ
れ、この表示材料に電圧を印加することによって構成さ
れる。その際、少なくとも一方の基板には電気配線が配
列されている。例えば、アクティブマトリクス駆動型L
CDの場合、表示装置を挟持する一対の基板のうち、一
方の基板上にはゲート電極とデータ電極とがマトリクス
上に配設されるとともに、その交差部毎に薄膜トランジ
スタ(TFT:Thin Film Transistor)と画素電極とが
配設されている。
【0003】これらゲート電極及びデータ電極は、通
常、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)又はモリ
ブデン(Mo)等の金属材料から形成されており、従
来、スパッタ法等の乾式成膜法によって成膜し、レジス
トパターン形成及びエッチング処理によりパターニング
を行い、リフトオフ法等を用いて配線パターンを形成し
ていた。
常、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)又はモリ
ブデン(Mo)等の金属材料から形成されており、従
来、スパッタ法等の乾式成膜法によって成膜し、レジス
トパターン形成及びエッチング処理によりパターニング
を行い、リフトオフ法等を用いて配線パターンを形成し
ていた。
【0004】ところで、このような表示装置を構成する
基板は、従来、ガラス基板が使われてきたが、最近、軽
量化及び耐衝撃性に優れたプラスチック基板の採用が求
められている。
基板は、従来、ガラス基板が使われてきたが、最近、軽
量化及び耐衝撃性に優れたプラスチック基板の採用が求
められている。
【0005】しかしながら、プラスチック基板を採用し
た場合、耐熱性の問題により、高温での処理が難しいこ
とから、プリント基板の製造等で用いられている樹脂基
板上への金属膜の成膜方法であるめっき法等の湿式成膜
法も使用が考えられている。
た場合、耐熱性の問題により、高温での処理が難しいこ
とから、プリント基板の製造等で用いられている樹脂基
板上への金属膜の成膜方法であるめっき法等の湿式成膜
法も使用が考えられている。
【0006】上記のプリント基板上への成膜方法である
めっき法としては、例えば、(社)表面技術協会50周
年記念第二回研究発表会(平成11年12月2〜3日)
資料のP.49〜に記載の「樹脂上への装飾用電気銅め
っきプロセス(奥野製薬工業株式会社)」等や、雑誌
「Plating & surface finishing (1999年2月号、
p.62〜)」に記載の「Direct Metallizataion Usin
g Ni-Co Alloy On Surface Modified Polyimide Film」
等に樹脂基板上へ直接めっきを行う方法が紹介されてい
る。
めっき法としては、例えば、(社)表面技術協会50周
年記念第二回研究発表会(平成11年12月2〜3日)
資料のP.49〜に記載の「樹脂上への装飾用電気銅め
っきプロセス(奥野製薬工業株式会社)」等や、雑誌
「Plating & surface finishing (1999年2月号、
p.62〜)」に記載の「Direct Metallizataion Usin
g Ni-Co Alloy On Surface Modified Polyimide Film」
等に樹脂基板上へ直接めっきを行う方法が紹介されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
金属配線基板及び金属配線基板の製造方法並びに反射型
液晶表示装置用金属配線基板では、上記両文献に記載の
いずれの方法においても、樹脂基板上へ全面めっき行う
ため、全面めっき後にパターニングを行うことが必要と
なる。このため、めっき成膜→レジストパターン形成→
めっき膜のエッチング→レジスト剥離という4つの製造
プロセスが必要になり、プロセスの増加及びコストが上
昇するといった問題点があった。
金属配線基板及び金属配線基板の製造方法並びに反射型
液晶表示装置用金属配線基板では、上記両文献に記載の
いずれの方法においても、樹脂基板上へ全面めっき行う
ため、全面めっき後にパターニングを行うことが必要と
なる。このため、めっき成膜→レジストパターン形成→
めっき膜のエッチング→レジスト剥離という4つの製造
プロセスが必要になり、プロセスの増加及びコストが上
昇するといった問題点があった。
【0008】加えて、上記のように、めっき膜のエッチ
ング工程が必要の場合、エッチング制御が難しい金属を
配線材料として用いると、微細な形状を精度良くパター
ニングができないといった問題も発生する。例えば、銅
(Cu)の場合は、ドライエッチング技術が確立してお
らず、また、ウェットエッチングではエッチングレート
が速く制御が難しいため微細パターンの形成が難しい。
ング工程が必要の場合、エッチング制御が難しい金属を
配線材料として用いると、微細な形状を精度良くパター
ニングができないといった問題も発生する。例えば、銅
(Cu)の場合は、ドライエッチング技術が確立してお
らず、また、ウェットエッチングではエッチングレート
が速く制御が難しいため微細パターンの形成が難しい。
【0009】さらに、上記の方法では、金属膜を全面成
膜した後でエッチングによりパターン形成するため、パ
ターン密度が小さい場合、殆どの膜を取り去ることにな
るので、材料使用効率が非常に悪い等の問題点も発生し
ていた。
膜した後でエッチングによりパターン形成するため、パ
ターン密度が小さい場合、殆どの膜を取り去ることにな
るので、材料使用効率が非常に悪い等の問題点も発生し
ていた。
【0010】また、樹脂基板上にアクティブマトリクス
等を形成する場合には、樹脂基板の耐熱性を上げるか又
はプロセス温度を低下するかのいずれかが必ず必要とな
っていた。しかしながら、樹脂基板に対して、耐熱性が
高くかつ透明性、耐薬品性及び耐衝撃性を兼ね備えた材
料を選定することは難しい等の問題点があり、また、プ
ロセス温度を低下すると各膜の品質が低下し、アクティ
ブ素子等の性能に影響が出るという問題点を有してい
る。
等を形成する場合には、樹脂基板の耐熱性を上げるか又
はプロセス温度を低下するかのいずれかが必ず必要とな
っていた。しかしながら、樹脂基板に対して、耐熱性が
高くかつ透明性、耐薬品性及び耐衝撃性を兼ね備えた材
料を選定することは難しい等の問題点があり、また、プ
ロセス温度を低下すると各膜の品質が低下し、アクティ
ブ素子等の性能に影響が出るという問題点を有してい
る。
【0011】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的は、金属膜のエッチング工
程を必要とせず簡単なプロセスによりパターン形成する
ことができ、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金
属であっても精細にパターニングでき、かつ材料の利用
効率の優れた金属配線基板及び金属配線基板の製造方法
並びに反射型液晶表示装置用金属配線基板を提供するこ
とにある。
れたものであって、その目的は、金属膜のエッチング工
程を必要とせず簡単なプロセスによりパターン形成する
ことができ、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金
属であっても精細にパターニングでき、かつ材料の利用
効率の優れた金属配線基板及び金属配線基板の製造方法
並びに反射型液晶表示装置用金属配線基板を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の金属配線基板
は、上記課題を解決するために、樹脂基板上に、パター
ニングされた保護膜とパターニングされた抜きの部分に
選択的に形成された金属膜とを有することを特徴として
いる。
は、上記課題を解決するために、樹脂基板上に、パター
ニングされた保護膜とパターニングされた抜きの部分に
選択的に形成された金属膜とを有することを特徴として
いる。
【0013】上記の発明によれば、金属膜のパターニン
グを用いる従来の方法と異なり、金属膜自体のエッチン
グを必要としないため、保護膜にパターンを施しておけ
ば、金属配線を簡単に実現できる。また、保護膜のパタ
ーニングは、金属に比べてエッチングが容易であるため
微細なパターニングが可能である。したがって、保護膜
にパターニングされた微細な抜きの部分に金属膜を形成
することによって、容易に、微細な金属膜の配線を形成
することが可能である。
グを用いる従来の方法と異なり、金属膜自体のエッチン
グを必要としないため、保護膜にパターンを施しておけ
ば、金属配線を簡単に実現できる。また、保護膜のパタ
ーニングは、金属に比べてエッチングが容易であるため
微細なパターニングが可能である。したがって、保護膜
にパターニングされた微細な抜きの部分に金属膜を形成
することによって、容易に、微細な金属膜の配線を形成
することが可能である。
【0014】また、金属膜自体のエッチング工程を必要
としないので、従来に比べてプロセスを簡略化できる。
さらに、保護膜の穴つまりパターニングされた保護膜の
抜きの部分の中に金属膜を形成していく方式であるた
め、金属配線の厚みにより発生する表面段差を小さくで
きる。すなわち、従来では、パターニングされた金属配
線の上部を含めた基板全体に保護膜が積層されるため、
金属配線の上部とそれ以外の部分との間で段差が生じて
いたが、本発明では、保護膜の穴に金属膜が形成される
ため、保護膜と金属膜との間に段差が生じない。
としないので、従来に比べてプロセスを簡略化できる。
さらに、保護膜の穴つまりパターニングされた保護膜の
抜きの部分の中に金属膜を形成していく方式であるた
め、金属配線の厚みにより発生する表面段差を小さくで
きる。すなわち、従来では、パターニングされた金属配
線の上部を含めた基板全体に保護膜が積層されるため、
金属配線の上部とそれ以外の部分との間で段差が生じて
いたが、本発明では、保護膜の穴に金属膜が形成される
ため、保護膜と金属膜との間に段差が生じない。
【0015】この結果、金属膜の上側にさらに他の膜や
配線を形成した場合に、該表面段差の影響による膜や配
線の断線不良(段切れ)の発生も低減することができ
る。
配線を形成した場合に、該表面段差の影響による膜や配
線の断線不良(段切れ)の発生も低減することができ
る。
【0016】また、本発明では、パターニングされた部
分にのみ金属膜を選択的に成膜できるため、必要な部分
のみの金属膜の材料しか必要としない。このため、金属
膜の材料の無駄を低減することができる。
分にのみ金属膜を選択的に成膜できるため、必要な部分
のみの金属膜の材料しか必要としない。このため、金属
膜の材料の無駄を低減することができる。
【0017】したがって、金属膜のエッチング工程を必
要とせず簡単なプロセスによりパターン形成することが
でき、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属であ
っても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率の
優れた金属配線基板を提供することができる。
要とせず簡単なプロセスによりパターン形成することが
でき、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属であ
っても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率の
優れた金属配線基板を提供することができる。
【0018】また、本発明の金属配線基板は、上記記載
の金属配線基板において、保護膜が、塗布型材料である
ことを特徴としている。ここで、塗布型材料とはスピン
コートにより成膜可能な膜であり、例えば、ゾルゲル法
により膜を成膜する際に使用するゾルゲル材料のような
ものである。また、ゾルゲル法とは、湿式成膜技術の一
種であり金属の有機化合物又は無機化合物を溶液とし、
その溶液中の化合物の加水分解、重縮合反応を進ませて
ゾルをゲルとして固化し、ゲルの加熱によって酸化物固
体を作製する方法である。
の金属配線基板において、保護膜が、塗布型材料である
ことを特徴としている。ここで、塗布型材料とはスピン
コートにより成膜可能な膜であり、例えば、ゾルゲル法
により膜を成膜する際に使用するゾルゲル材料のような
ものである。また、ゾルゲル法とは、湿式成膜技術の一
種であり金属の有機化合物又は無機化合物を溶液とし、
その溶液中の化合物の加水分解、重縮合反応を進ませて
ゾルをゲルとして固化し、ゲルの加熱によって酸化物固
体を作製する方法である。
【0019】すなわち、保護膜として塗布型材料を使用
することにより、材料が溶液であるので、例えば、スピ
ン装置を用いて、基板に塗布型材料を滴下して遠心力に
より材料を広げてコーティングすることが可能である。
したがって、スパッタ装置を用いる場合と比較して、大
幅なコストダウンとなる。
することにより、材料が溶液であるので、例えば、スピ
ン装置を用いて、基板に塗布型材料を滴下して遠心力に
より材料を広げてコーティングすることが可能である。
したがって、スパッタ装置を用いる場合と比較して、大
幅なコストダウンとなる。
【0020】また、本発明の金属配線基板は、上記記載
の金属配線基板において、保護膜を形成するための塗布
型材料が、露光・現像によりパターニング可能な感光性
材料であることを特徴としている。
の金属配線基板において、保護膜を形成するための塗布
型材料が、露光・現像によりパターニング可能な感光性
材料であることを特徴としている。
【0021】ここで、感光性材料とは、膜に露光・現像
を行うことによりパターニングが可能である材料のこと
であり、レジスト等と同様のものである。通常、保護膜
にパターニングを行う場合には、レジスト塗布→レジス
ト露光→レジスト現像→保護膜エッチング→レジスト除
去という工程が必要となる。しかし、保護膜として感光
性材料を使用することによって、パターニングのため
に、保護膜塗布→保護膜露光→保護膜現像という工程の
みでパターニングが可能になり、保護膜エッチング及び
レジスト除去の工程が省略できるので、製造コストを下
げることが可能になる。
を行うことによりパターニングが可能である材料のこと
であり、レジスト等と同様のものである。通常、保護膜
にパターニングを行う場合には、レジスト塗布→レジス
ト露光→レジスト現像→保護膜エッチング→レジスト除
去という工程が必要となる。しかし、保護膜として感光
性材料を使用することによって、パターニングのため
に、保護膜塗布→保護膜露光→保護膜現像という工程の
みでパターニングが可能になり、保護膜エッチング及び
レジスト除去の工程が省略できるので、製造コストを下
げることが可能になる。
【0022】また、本発明の金属配線基板は、上記記載
の金属配線基板において、金属膜が、湿式成膜技術によ
り成膜された膜であることを特徴としている。ここで、
湿式成膜技術とは、例えばめっき、電析又は塗布法等の
成膜により真空装置を使用しないで金属膜を成膜する技
術である。
の金属配線基板において、金属膜が、湿式成膜技術によ
り成膜された膜であることを特徴としている。ここで、
湿式成膜技術とは、例えばめっき、電析又は塗布法等の
成膜により真空装置を使用しないで金属膜を成膜する技
術である。
【0023】すなわち、金属膜を湿式成膜技術にて成膜
することにより、金属膜成膜時にスパッタ、CVD(Che
mical Vapor Deposition) 等の真空成膜技術を使用する
場合と比較してコストダウンが可能である。また、大面
積の樹脂基板への成膜も容易に行うことができるので、
樹脂基板の大型化にも容易に対応可能である。
することにより、金属膜成膜時にスパッタ、CVD(Che
mical Vapor Deposition) 等の真空成膜技術を使用する
場合と比較してコストダウンが可能である。また、大面
積の樹脂基板への成膜も容易に行うことができるので、
樹脂基板の大型化にも容易に対応可能である。
【0024】また、本発明の金属配線基板は、上記記載
の金属配線基板において、金属膜が、銅(Cu)、ニッ
ケル(Ni)、金(Au)若しくは銀(Ag)のいずれ
かの金属を含む単層膜、又はこれらいずれかの金属を含
む単層膜を少なくとも一層含む多層膜であることを特徴
としている。
の金属配線基板において、金属膜が、銅(Cu)、ニッ
ケル(Ni)、金(Au)若しくは銀(Ag)のいずれ
かの金属を含む単層膜、又はこれらいずれかの金属を含
む単層膜を少なくとも一層含む多層膜であることを特徴
としている。
【0025】すなわち、銅(Cu)、ニッケル(N
i)、金(Au)及び銀(Ag)は、いずれもめっきに
よる成膜が容易であり、本発明の金属配線として使用す
ることが可能である。中でも、銅(Cu)、金(Au)
及び銀(Ag)は比抵抗が小さいために、低抵抗の金属
配線を実現することが可能である。具体的には、銅(C
u)、金(Au)及び銀(Ag)の各バルク抵抗率は、
それぞれ1.7μΩ・cm、2.3μΩ・cm、1.6
μΩ・cmである。また、特に、銅(Cu)は、エレク
トロマイグレーションに対する耐性が優れており、かつ
材料コストが安い点等から金属配線材料としては最適で
ある。
i)、金(Au)及び銀(Ag)は、いずれもめっきに
よる成膜が容易であり、本発明の金属配線として使用す
ることが可能である。中でも、銅(Cu)、金(Au)
及び銀(Ag)は比抵抗が小さいために、低抵抗の金属
配線を実現することが可能である。具体的には、銅(C
u)、金(Au)及び銀(Ag)の各バルク抵抗率は、
それぞれ1.7μΩ・cm、2.3μΩ・cm、1.6
μΩ・cmである。また、特に、銅(Cu)は、エレク
トロマイグレーションに対する耐性が優れており、かつ
材料コストが安い点等から金属配線材料としては最適で
ある。
【0026】さらに、樹脂基板と銅(Cu)又は金(A
u)との密着力が低い場合や金属膜の表面を保護する必
要がある場合には、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、金
(Au)又は銀(Ag)を組み合わせた積層膜を用いる
ことにより、用途に合った膜が実現可能である。
u)との密着力が低い場合や金属膜の表面を保護する必
要がある場合には、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、金
(Au)又は銀(Ag)を組み合わせた積層膜を用いる
ことにより、用途に合った膜が実現可能である。
【0027】また、本発明の金属配線基板は、上記記載
の金属配線基板において、樹脂基板が、めっき用触媒を
含有することを特徴としている。
の金属配線基板において、樹脂基板が、めっき用触媒を
含有することを特徴としている。
【0028】すなわち、通常の無電解めっき法では、下
地となる樹脂基板上に、先ず、例えば、パラジウム(P
d)等のめっき用触媒を付与し、その樹脂基板をめっき
液に浸すことにより触媒を核にして金属膜が成長してい
く。しかし、必要な部分にのみ金属膜を選択的にめっき
しようとした場合、要求されるパターンに応じて選択的
にめっき用触媒を付与する方法が必要になるが、めっき
用触媒を選択的に付与することは困難である。
地となる樹脂基板上に、先ず、例えば、パラジウム(P
d)等のめっき用触媒を付与し、その樹脂基板をめっき
液に浸すことにより触媒を核にして金属膜が成長してい
く。しかし、必要な部分にのみ金属膜を選択的にめっき
しようとした場合、要求されるパターンに応じて選択的
にめっき用触媒を付与する方法が必要になるが、めっき
用触媒を選択的に付与することは困難である。
【0029】これに対し、下地としての樹脂基板に、最
初からめっき触媒を含有させておくことにより、従来の
めっき用触媒付与の工程を削除することが可能になり、
製造コストを下げることが可能になる。
初からめっき触媒を含有させておくことにより、従来の
めっき用触媒付与の工程を削除することが可能になり、
製造コストを下げることが可能になる。
【0030】また、本発明の金属配線基板の製造方法
は、上記課題を解決するために、樹脂基板上に保護膜を
成膜する第一の工程と、保護膜をパターニングする第二
の工程と、パターニングされた抜きの部分に湿式成膜技
術によって選択的に低抵抗金属配線を形成する第三の工
程とを有することを特徴としている。
は、上記課題を解決するために、樹脂基板上に保護膜を
成膜する第一の工程と、保護膜をパターニングする第二
の工程と、パターニングされた抜きの部分に湿式成膜技
術によって選択的に低抵抗金属配線を形成する第三の工
程とを有することを特徴としている。
【0031】上記の発明によれば、金属膜のパターニン
グを用いる従来の方法と異なり、金属膜自体のエッチン
グを必要としないため、保護膜にパターンを施しておけ
ば、金属配線を簡単に実現できる。また、保護膜のパタ
ーニングは、金属に比べてエッチングが容易であるため
微細なパターニングが可能である。したがって、微細に
パターニングされた抜きの部分に金属膜を形成すること
によって、容易に、微細な金属膜の配線を形成すること
が可能である。
グを用いる従来の方法と異なり、金属膜自体のエッチン
グを必要としないため、保護膜にパターンを施しておけ
ば、金属配線を簡単に実現できる。また、保護膜のパタ
ーニングは、金属に比べてエッチングが容易であるため
微細なパターニングが可能である。したがって、微細に
パターニングされた抜きの部分に金属膜を形成すること
によって、容易に、微細な金属膜の配線を形成すること
が可能である。
【0032】また、金属膜自体のエッチング工程を必要
としないので、従来に比べてプロセスを簡略化できる。
さらに、保護膜の穴つまりパターニングされた保護膜の
抜きの部分の中に金属膜を形成していく方式であるた
め、金属配線の厚みにより発生する表面段差を小さくで
きる。すなわち、従来では、パターニングされた金属配
線の上部を含めた基板全体に保護膜が積層されるため、
金属配線の上部とそれ以外の部分との間で段差が生じて
いたが、本発明では、保護膜の穴に金属膜が形成される
ため、保護膜と金属膜との間に段差が生じない。
としないので、従来に比べてプロセスを簡略化できる。
さらに、保護膜の穴つまりパターニングされた保護膜の
抜きの部分の中に金属膜を形成していく方式であるた
め、金属配線の厚みにより発生する表面段差を小さくで
きる。すなわち、従来では、パターニングされた金属配
線の上部を含めた基板全体に保護膜が積層されるため、
金属配線の上部とそれ以外の部分との間で段差が生じて
いたが、本発明では、保護膜の穴に金属膜が形成される
ため、保護膜と金属膜との間に段差が生じない。
【0033】したがって、金属膜の上側にさらに他の膜
や配線を形成した場合に、該表面段差の影響による膜や
配線の断線不良(段切れ)の発生も低減することができ
る。
や配線を形成した場合に、該表面段差の影響による膜や
配線の断線不良(段切れ)の発生も低減することができ
る。
【0034】また、本発明では、パターニングされた部
分にのみ金属膜を選択的に成膜できるため、必要な部分
のみの金属膜の材料しか必要としない。したがって、金
属膜の材料の無駄を低減することができる。
分にのみ金属膜を選択的に成膜できるため、必要な部分
のみの金属膜の材料しか必要としない。したがって、金
属膜の材料の無駄を低減することができる。
【0035】さらに、金属膜は湿式成膜技術によって形
成されている。このため、金属膜成膜時にスパッタ、C
VD等の真空成膜技術を使用する場合と比較してコスト
ダウンが可能であり、また、大面積の樹脂基板への成膜
も容易に行うことができるので、樹脂基板の大型化にも
容易に対応可能である。
成されている。このため、金属膜成膜時にスパッタ、C
VD等の真空成膜技術を使用する場合と比較してコスト
ダウンが可能であり、また、大面積の樹脂基板への成膜
も容易に行うことができるので、樹脂基板の大型化にも
容易に対応可能である。
【0036】したがって、金属膜のエッチング工程を必
要とせず簡単なプロセスによりパターン形成することが
でき、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属であ
っても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率の
優れた金属配線基板の製造方法を提供することができ
る。
要とせず簡単なプロセスによりパターン形成することが
でき、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属であ
っても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率の
優れた金属配線基板の製造方法を提供することができ
る。
【0037】また、本発明の金属配線基板の製造方法
は、上記記載の金属配線基板の製造方法において、湿式
成膜技術としてめっきを使用する際には、パターニング
された抜きの部分における樹脂基板の表面改質を行った
後にめっきを行うことにより、該パターニングされた抜
きの部分に金属配線を形成することを特徴としている。
は、上記記載の金属配線基板の製造方法において、湿式
成膜技術としてめっきを使用する際には、パターニング
された抜きの部分における樹脂基板の表面改質を行った
後にめっきを行うことにより、該パターニングされた抜
きの部分に金属配線を形成することを特徴としている。
【0038】上記の発明によれば、湿式成膜技術として
めっきを使用する場合、金属配線を形成すべき、パター
ニングされた抜きの部分における樹脂基板の表面改質を
行い、選択的にめっきを行う。
めっきを使用する場合、金属配線を形成すべき、パター
ニングされた抜きの部分における樹脂基板の表面改質を
行い、選択的にめっきを行う。
【0039】表面改質の方法としては、例えば、ポリイ
ミドの場合、そのポリイミド表面を過酸化水素水又は無
水酢酸中で硫酸によりスルホン化することによってポリ
イミド樹脂表面にスルホ基を導入する。そして、それを
中和し、そのスルホ基を金属イオン含有液で処理するこ
とによりスルホ基の金属塩に変換し、これにより形成さ
れた金属イオンを還元して、ポリイミド表面に金属皮膜
を形成することができる。
ミドの場合、そのポリイミド表面を過酸化水素水又は無
水酢酸中で硫酸によりスルホン化することによってポリ
イミド樹脂表面にスルホ基を導入する。そして、それを
中和し、そのスルホ基を金属イオン含有液で処理するこ
とによりスルホ基の金属塩に変換し、これにより形成さ
れた金属イオンを還元して、ポリイミド表面に金属皮膜
を形成することができる。
【0040】この方法により、ポリイミドの樹脂基板の
表面に例えば銅(Cu)の皮膜を形成し、さらに、低抵
抗化するためにめっき技術を用いて銅(Cu)の厚膜化
を行う。
表面に例えば銅(Cu)の皮膜を形成し、さらに、低抵
抗化するためにめっき技術を用いて銅(Cu)の厚膜化
を行う。
【0041】このように、樹脂基板の表面を改質する方
法では、保護膜はポリイミドとは組成が違うので、保護
膜表面は改質されない。したがって、選択的に金属膜の
めっきを行うための下地を樹脂基板に形成することがで
きる。
法では、保護膜はポリイミドとは組成が違うので、保護
膜表面は改質されない。したがって、選択的に金属膜の
めっきを行うための下地を樹脂基板に形成することがで
きる。
【0042】また、本発明の反射型液晶表示装置用金属
配線基板は、上記課題を解決するために、上記記載の金
属配線基板と該金属配線基板上に形成された反射電極と
を有することを特徴としている。
配線基板は、上記課題を解決するために、上記記載の金
属配線基板と該金属配線基板上に形成された反射電極と
を有することを特徴としている。
【0043】すなわち、透過型液晶表示装置では、通
常、基板としてガラスを使用していることからもわかる
ように透明であることが非常に重要である。このため、
樹脂基板としてもガラスと同様の透明性をもたせること
が重要であるが、耐熱性、耐衝撃性及び耐薬品性等と透
明性とを両立させる樹脂材料の採用は難しい。
常、基板としてガラスを使用していることからもわかる
ように透明であることが非常に重要である。このため、
樹脂基板としてもガラスと同様の透明性をもたせること
が重要であるが、耐熱性、耐衝撃性及び耐薬品性等と透
明性とを両立させる樹脂材料の採用は難しい。
【0044】そこで、本発明のように、金属配線基板の
使用用途を反射型液晶表示装置用とすることによって、
下地基板である樹脂基板が透明である必要がなくなる。
これにより、樹脂材料として、耐熱性、耐薬品性、耐衝
撃性に優れた樹脂材料を使用することが可能になる。ま
た、反射型液晶表示装置であることから、裏面について
は特に多少のエッチング等の問題がなくなるため、表面
改質方法の選択の幅が広くなる等のメリットもある。
使用用途を反射型液晶表示装置用とすることによって、
下地基板である樹脂基板が透明である必要がなくなる。
これにより、樹脂材料として、耐熱性、耐薬品性、耐衝
撃性に優れた樹脂材料を使用することが可能になる。ま
た、反射型液晶表示装置であることから、裏面について
は特に多少のエッチング等の問題がなくなるため、表面
改質方法の選択の幅が広くなる等のメリットもある。
【0045】したがって、金属膜のエッチング工程を必
要とせず簡単なプロセスによりパターン形成することが
でき、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属であ
っても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率の
優れた反射型液晶表示装置用金属配線基板を提供するこ
とができる。
要とせず簡単なプロセスによりパターン形成することが
でき、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属であ
っても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率の
優れた反射型液晶表示装置用金属配線基板を提供するこ
とができる。
【0046】また、本発明の反射型液晶表示装置用金属
配線基板は、上記記載の反射型液晶表示装置用金属配線
基板において、樹脂基板がポリイミド系樹脂であること
を特徴としている。
配線基板は、上記記載の反射型液晶表示装置用金属配線
基板において、樹脂基板がポリイミド系樹脂であること
を特徴としている。
【0047】すなわち、ポリイミド系樹脂は、透明性は
低いが、他の樹脂と比較して格段に耐薬品性が高く、か
つ耐熱性も300℃程度あり高いものでは400℃程度
のものまである。このため、反射型液晶表示装置用金属
配線基板として使用すれば、若干のプロセスの低温化を
行うことが可能であり、また、耐熱性の高いものを用い
ることによって通常のプロセスでも適用の可能性があ
る。
低いが、他の樹脂と比較して格段に耐薬品性が高く、か
つ耐熱性も300℃程度あり高いものでは400℃程度
のものまである。このため、反射型液晶表示装置用金属
配線基板として使用すれば、若干のプロセスの低温化を
行うことが可能であり、また、耐熱性の高いものを用い
ることによって通常のプロセスでも適用の可能性があ
る。
【0048】このことから、反射型液晶表示装置用金属
配線基板として、ポリイミド系樹脂の樹脂基板を使用す
ると、軽量及び耐衝撃性の高い液晶表示装置の作製が容
易にでき、大きなメリットになる。また、ポリイミド系
樹脂の樹脂基板を使用することによって、金属膜形成方
法としてはめっき法を用いる一方、表面改質方法として
は、前述した雑誌「Plating & surface finishing (1
999年2月号、p.62〜)」に記載の「Direct Met
allizataion Using Ni-Co Alloy On Surface Modified
Polyimide Film」の方法を用いることによって、簡単に
金属配線を形成できるため、大きなメリットとなる。
配線基板として、ポリイミド系樹脂の樹脂基板を使用す
ると、軽量及び耐衝撃性の高い液晶表示装置の作製が容
易にでき、大きなメリットになる。また、ポリイミド系
樹脂の樹脂基板を使用することによって、金属膜形成方
法としてはめっき法を用いる一方、表面改質方法として
は、前述した雑誌「Plating & surface finishing (1
999年2月号、p.62〜)」に記載の「Direct Met
allizataion Using Ni-Co Alloy On Surface Modified
Polyimide Film」の方法を用いることによって、簡単に
金属配線を形成できるため、大きなメリットとなる。
【0049】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について図1ないし図3に基づいて説明すれば、
以下の通りである。なお、本実施の形態においては、本
発明の金属配線基板の製造方法を例えばアクティブマト
リクス駆動型液晶表示装置(以下、液晶表示装置につい
て「LCD:Liquid Crystal Display 」という)20に
適用する場合を想定し、保護膜としては二酸化ケイ素
(SiO2 )膜を使用し、配線材料として湿式成膜技術
の一つである無電解銅(Cu)めっき膜を使用する場合
について説明する。
一形態について図1ないし図3に基づいて説明すれば、
以下の通りである。なお、本実施の形態においては、本
発明の金属配線基板の製造方法を例えばアクティブマト
リクス駆動型液晶表示装置(以下、液晶表示装置につい
て「LCD:Liquid Crystal Display 」という)20に
適用する場合を想定し、保護膜としては二酸化ケイ素
(SiO2 )膜を使用し、配線材料として湿式成膜技術
の一つである無電解銅(Cu)めっき膜を使用する場合
について説明する。
【0050】本実施の形態のアクティブマトリクス駆動
型LCD20は、図2(a)(b)に示すように、表示
材料である図示しない液晶を挟持する一対の基板の内、
一方の樹脂基板1上には、金属配線としてのゲート電極
11…と、ソース電極12…とがマトリクス状に配設さ
れるとともに、その交差部毎に薄膜トランジスタ(TF
T:Thin Film Transister)13と画素電極14とが配
設されている。このアクティブマトリクス駆動型LCD
20は、透過型又は反射型のいずれであってもよい。透
過型では、樹脂基板1の下方から光が透過して上側に抜
けるようになっている。反射型では、画素電極14を反
射可能の材質にて形成し、光外部から入射した光をこの
画素電極14にて反射するものとなる。
型LCD20は、図2(a)(b)に示すように、表示
材料である図示しない液晶を挟持する一対の基板の内、
一方の樹脂基板1上には、金属配線としてのゲート電極
11…と、ソース電極12…とがマトリクス状に配設さ
れるとともに、その交差部毎に薄膜トランジスタ(TF
T:Thin Film Transister)13と画素電極14とが配
設されている。このアクティブマトリクス駆動型LCD
20は、透過型又は反射型のいずれであってもよい。透
過型では、樹脂基板1の下方から光が透過して上側に抜
けるようになっている。反射型では、画素電極14を反
射可能の材質にて形成し、光外部から入射した光をこの
画素電極14にて反射するものとなる。
【0051】ここで、本実施の形態における、樹脂基板
1に上記ゲート電極11…及びソース電極12…を配線
して構成される金属配線基板としてのアクティブマトリ
クス基板10では、図3に示すように、上記ゲート電極
11…が、樹脂基板1上において配線形状にパターニン
グされた保護膜2の抜きの部分に選択的に形成された金
属膜3を有している。
1に上記ゲート電極11…及びソース電極12…を配線
して構成される金属配線基板としてのアクティブマトリ
クス基板10では、図3に示すように、上記ゲート電極
11…が、樹脂基板1上において配線形状にパターニン
グされた保護膜2の抜きの部分に選択的に形成された金
属膜3を有している。
【0052】上記アクティブマトリクス基板10の製造
方法について以下に説明する。
方法について以下に説明する。
【0053】先ず、本実施の形態のアクティブマトリク
ス基板10の製造方法の概要を簡潔に述べると、図1
(a)〜(e)に示すように、樹脂基板1上に保護膜2
を成膜する第一工程と、保護膜2をパターニングする第
二工程と、パターニングした部分に湿式成膜技術によっ
て選択的に低抵抗金属からなる金属配線としての金属膜
3を形成する第三工程とを有している。そして、さら
に、反射電極としての反射用画素電極9を形成する第四
工程が続いている。
ス基板10の製造方法の概要を簡潔に述べると、図1
(a)〜(e)に示すように、樹脂基板1上に保護膜2
を成膜する第一工程と、保護膜2をパターニングする第
二工程と、パターニングした部分に湿式成膜技術によっ
て選択的に低抵抗金属からなる金属配線としての金属膜
3を形成する第三工程とを有している。そして、さら
に、反射電極としての反射用画素電極9を形成する第四
工程が続いている。
【0054】最初に、下地基板について説明する。本実
施の形態では、図1(a)に示すように、下地基板とし
て樹脂からなる樹脂基板1が使用される。この樹脂基板
1の樹脂材料としては、例えば、ポリイミド、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリカーボネイト及びポリエステル
等の熱可塑性樹脂、又はエポキシ系樹脂及び不飽和ポリ
エステル等の熱硬化性樹脂が考えられる。ただし、必ず
しもこれに限らず、耐熱性、透明性、耐衝撃性、耐久
性、耐薬品性、光学的等方性、低吸水性、低透湿性及び
ガスバリア性に優れるものであれば特に指定はない。例
えば、特開平10−206835号公報に示されている
ような樹脂基板を用いてもよい。同公報においては、樹
脂基板の片面に高分子皮膜からなるガスバリア層を介し
て架橋樹脂層を有し、その樹脂基板の他面に当該基板に
隣接して無機酸化物層を有することを特徴とする透明な
液晶表示素子用基板を開示している。そして、これによ
って、上記の耐熱性、透明性、耐衝撃性、耐久性、耐薬
品性、光学的等方性、低吸水性、低透湿性及びガスバリ
ア性に優れる樹脂基板を得ることができるものとなって
いる。
施の形態では、図1(a)に示すように、下地基板とし
て樹脂からなる樹脂基板1が使用される。この樹脂基板
1の樹脂材料としては、例えば、ポリイミド、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリカーボネイト及びポリエステル
等の熱可塑性樹脂、又はエポキシ系樹脂及び不飽和ポリ
エステル等の熱硬化性樹脂が考えられる。ただし、必ず
しもこれに限らず、耐熱性、透明性、耐衝撃性、耐久
性、耐薬品性、光学的等方性、低吸水性、低透湿性及び
ガスバリア性に優れるものであれば特に指定はない。例
えば、特開平10−206835号公報に示されている
ような樹脂基板を用いてもよい。同公報においては、樹
脂基板の片面に高分子皮膜からなるガスバリア層を介し
て架橋樹脂層を有し、その樹脂基板の他面に当該基板に
隣接して無機酸化物層を有することを特徴とする透明な
液晶表示素子用基板を開示している。そして、これによ
って、上記の耐熱性、透明性、耐衝撃性、耐久性、耐薬
品性、光学的等方性、低吸水性、低透湿性及びガスバリ
ア性に優れる樹脂基板を得ることができるものとなって
いる。
【0055】また、本実施の形態の樹脂基板1は、湿式
成膜技術により形成される金属膜3との密着性がよいこ
とが好ましい。
成膜技術により形成される金属膜3との密着性がよいこ
とが好ましい。
【0056】以下、各工程について具体的に説明する。
【0057】(第一工程)第一工程では、図1(b)に
示すように、上記樹脂基板1の表面に二酸化ケイ素(S
iO2 )からなる保護膜2を形成する。保護膜2の形成
方法としては、例えば、スパッタ、CVD(Chemical Va
por Deposition) 法等の乾式成膜技術の他、スピンコー
ト等のコーティング方法を用いて塗布し成膜を行う湿式
成膜法が考えられる。本実施の形態では、例えば湿式成
膜法による保護膜2の塗布を行う。ただし、必ずしもこ
れに限らず、上記の乾式成膜技術を適用することも可能
である。
示すように、上記樹脂基板1の表面に二酸化ケイ素(S
iO2 )からなる保護膜2を形成する。保護膜2の形成
方法としては、例えば、スパッタ、CVD(Chemical Va
por Deposition) 法等の乾式成膜技術の他、スピンコー
ト等のコーティング方法を用いて塗布し成膜を行う湿式
成膜法が考えられる。本実施の形態では、例えば湿式成
膜法による保護膜2の塗布を行う。ただし、必ずしもこ
れに限らず、上記の乾式成膜技術を適用することも可能
である。
【0058】ここで、湿式成膜法とは、真空系を用いず
に成膜を行う技術の総称であり、例えば、化学的霧化堆
積法(CMD法:Chemical Mist Deposition)、スプレー
法、ゾルゲル法、めっき法及び液相析出法がある。ま
た、上記スピンコートとは、例えば、基板をゾルでコー
ティングする場合に、スピン装置を用いて回転する基板
にゾルを滴下し、遠心力で広げるコーティング法をい
う。
に成膜を行う技術の総称であり、例えば、化学的霧化堆
積法(CMD法:Chemical Mist Deposition)、スプレー
法、ゾルゲル法、めっき法及び液相析出法がある。ま
た、上記スピンコートとは、例えば、基板をゾルでコー
ティングする場合に、スピン装置を用いて回転する基板
にゾルを滴下し、遠心力で広げるコーティング法をい
う。
【0059】(第二工程)第二工程では、図1(c)に
示すように、パターニング工程として、上記第一工程で
得られた保護膜2を配線形状にパターニングする。パタ
ーニングの方法としては、フォトリソグラフィ等の技術
によって保護膜2上に所定のパターンのレジストを形成
し、ウェットエッチング又はドライエッチングにより不
要な保護膜2を除去する方法が一般的である。
示すように、パターニング工程として、上記第一工程で
得られた保護膜2を配線形状にパターニングする。パタ
ーニングの方法としては、フォトリソグラフィ等の技術
によって保護膜2上に所定のパターンのレジストを形成
し、ウェットエッチング又はドライエッチングにより不
要な保護膜2を除去する方法が一般的である。
【0060】例えば、二酸化ケイ素(SiO2 )の保護
膜2のエッチングには、フッ化水素酸(HF)系エッチ
ャント(Etchant:エッチング用腐食液)を用いることが
できる。また、最初にレジストパターンを形成してお
き、保護膜2を成膜した後に、レジスト部分を除去する
ことによりパターニングを行うリフトオフという方法も
用いることができる。
膜2のエッチングには、フッ化水素酸(HF)系エッチ
ャント(Etchant:エッチング用腐食液)を用いることが
できる。また、最初にレジストパターンを形成してお
き、保護膜2を成膜した後に、レジスト部分を除去する
ことによりパターニングを行うリフトオフという方法も
用いることができる。
【0061】また、それ以外でも第一工程でゾルゲル法
により保護膜2を形成する場合等において、保護膜2自
体に感光性を持たせておき、露光・現像工程のみでパタ
ーニングを行うことも可能である。この場合、レジスト
パターンの形成は不要である。例えば、ゾルゲルの二酸
化ケイ素(SiO2 )に感光性材料を混ぜることにより
作製された感光性ゾルゲル材料を用いると、その膜に紫
外線照射を行った後、現像することによりゲル膜のパタ
ーニングが行われる。その後、感光性材料成分を焼成に
より除去することによりパターニングされた二酸化ケイ
素(SiO2 )膜が形成される。なお、焼成温度は、樹
脂の耐熱性等の問題から200℃以下程度であることが
望ましい。ゾルゲル材料に感光性を持たせる方法として
は、その他、キレート結合の紫外線分解反応を利用する
方法等もある。
により保護膜2を形成する場合等において、保護膜2自
体に感光性を持たせておき、露光・現像工程のみでパタ
ーニングを行うことも可能である。この場合、レジスト
パターンの形成は不要である。例えば、ゾルゲルの二酸
化ケイ素(SiO2 )に感光性材料を混ぜることにより
作製された感光性ゾルゲル材料を用いると、その膜に紫
外線照射を行った後、現像することによりゲル膜のパタ
ーニングが行われる。その後、感光性材料成分を焼成に
より除去することによりパターニングされた二酸化ケイ
素(SiO2 )膜が形成される。なお、焼成温度は、樹
脂の耐熱性等の問題から200℃以下程度であることが
望ましい。ゾルゲル材料に感光性を持たせる方法として
は、その他、キレート結合の紫外線分解反応を利用する
方法等もある。
【0062】(第三工程)次に、図1(d)に示すよう
に、前記第二工程で得られた保護膜2のパターンに湿式
成膜技術を用いて金属膜3を成膜する。このとき、保護
膜2のパターンが存在しない領域つまりパターンの抜き
の部分であって樹脂基板1が露出している領域に選択的
に金属膜3を成膜することが本実施の形態の特徴であ
る。
に、前記第二工程で得られた保護膜2のパターンに湿式
成膜技術を用いて金属膜3を成膜する。このとき、保護
膜2のパターンが存在しない領域つまりパターンの抜き
の部分であって樹脂基板1が露出している領域に選択的
に金属膜3を成膜することが本実施の形態の特徴であ
る。
【0063】ここで、湿式成膜技術とは、一部前述した
ように、スパッタやCVD法のような真空装置を用いた
乾式成膜技術のことではなく、真空系を用いないで行う
金属成膜技術のことである。湿式成膜技術の代表的なも
のとしてめっき技術等が上げられる。例えば、無電解め
っきを用いれば、処理時間を変更することにより膜厚を
自由に変化させることが可能であり、大面積化も容易で
ある。
ように、スパッタやCVD法のような真空装置を用いた
乾式成膜技術のことではなく、真空系を用いないで行う
金属成膜技術のことである。湿式成膜技術の代表的なも
のとしてめっき技術等が上げられる。例えば、無電解め
っきを用いれば、処理時間を変更することにより膜厚を
自由に変化させることが可能であり、大面積化も容易で
ある。
【0064】上記無電解めっき可能な金属としては、ニ
ッケル(Ni)、コバルト(Co)、スズ(Sb)、金
(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、パラジウム(P
a)等があり、中でもニッケル(Ni)、銅(Cu)、
金(Au)、銀(Ag)等が、汎用性、安定性、コス
ト、抵抗値等の点で適している。また、この第三の工程
で成膜する金属膜3は、単層でもよいし、それぞれ役割
の異なる金属膜3の積層膜でもよい。例えば、金(A
u)/ニッケル(Ni)、銅(Cu)/金(Au)/ニ
ッケル(Ni)、銅(Cu)/ニッケル(Ni)、又は
銅(Cu)/銀(Ag)等の積層膜を用いることが可能
である。なお、アクティブマトリクス駆動型LCD20
向けの金属配線の場合には、材料コスト、抵抗値、エレ
クトロマイグレーションの耐性等の観点から銅(Cu)
が最適であり、0.2〜0.5μmの厚みで形成すれ
ば、配線として十分な低抵抗化が可能になる。
ッケル(Ni)、コバルト(Co)、スズ(Sb)、金
(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、パラジウム(P
a)等があり、中でもニッケル(Ni)、銅(Cu)、
金(Au)、銀(Ag)等が、汎用性、安定性、コス
ト、抵抗値等の点で適している。また、この第三の工程
で成膜する金属膜3は、単層でもよいし、それぞれ役割
の異なる金属膜3の積層膜でもよい。例えば、金(A
u)/ニッケル(Ni)、銅(Cu)/金(Au)/ニ
ッケル(Ni)、銅(Cu)/ニッケル(Ni)、又は
銅(Cu)/銀(Ag)等の積層膜を用いることが可能
である。なお、アクティブマトリクス駆動型LCD20
向けの金属配線の場合には、材料コスト、抵抗値、エレ
クトロマイグレーションの耐性等の観点から銅(Cu)
が最適であり、0.2〜0.5μmの厚みで形成すれ
ば、配線として十分な低抵抗化が可能になる。
【0065】また、保護膜2のパターンが存在しない領
域つまりパターンの抜きの部分であって樹脂基板1が露
出している領域に選択的に金属膜3を成膜するために
は、その部分にのみめっきが可能なように、樹脂基板1
の露出部分にめっき触媒が露出するように、樹脂基板1
に触媒金属を予め含有させておくか、又はめっきが可能
なように樹脂基板1の表面改質を行うと良い。
域つまりパターンの抜きの部分であって樹脂基板1が露
出している領域に選択的に金属膜3を成膜するために
は、その部分にのみめっきが可能なように、樹脂基板1
の露出部分にめっき触媒が露出するように、樹脂基板1
に触媒金属を予め含有させておくか、又はめっきが可能
なように樹脂基板1の表面改質を行うと良い。
【0066】本実施の形態の場合は、めっきにより金属
膜3を成膜する前に、保護膜2がパターン形成されてい
るため、例えばめっき触媒含有の樹脂基板1を用いたと
しても、保護膜2が存在する場所ではめっき含有の樹脂
基板1が露出されず、その部分にはめっき膜は成膜され
ないものとなる。また、めっきが可能なように樹脂基板
1の表面改質を行ったとしても、保護膜2が存在する場
所についてはめっき膜が形成されないものとなる。すな
わち、いずれの場合においても、パターンの抜きの部分
にのみ選択的に金属膜3を形成することができる。
膜3を成膜する前に、保護膜2がパターン形成されてい
るため、例えばめっき触媒含有の樹脂基板1を用いたと
しても、保護膜2が存在する場所ではめっき含有の樹脂
基板1が露出されず、その部分にはめっき膜は成膜され
ないものとなる。また、めっきが可能なように樹脂基板
1の表面改質を行ったとしても、保護膜2が存在する場
所についてはめっき膜が形成されないものとなる。すな
わち、いずれの場合においても、パターンの抜きの部分
にのみ選択的に金属膜3を形成することができる。
【0067】(第四工程)第四工程は、アクティブマト
リクス駆動型LCD20を反射型として用いる場合に、
上記の金属膜3を反射型LCD用金属配線基板として利
用するに際して、反射電極を形成する工程について述べ
たものである。
リクス駆動型LCD20を反射型として用いる場合に、
上記の金属膜3を反射型LCD用金属配線基板として利
用するに際して、反射電極を形成する工程について述べ
たものである。
【0068】この工程では、先ず、図1(e)に示すよ
うに、反射型LCD用の反射用画素電極9を形成する。
反射用画素電極9の形成方法としては、先ず、スパッ
タ、CVD等の真空装置を用いた乾式法、又はめっき、
電析若しくは塗布等の真空装置を使用しない湿式法を用
いて全体に成膜を行い、その後パターニングを行う方法
や、選択的に成膜する方法等が考えられる。
うに、反射型LCD用の反射用画素電極9を形成する。
反射用画素電極9の形成方法としては、先ず、スパッ
タ、CVD等の真空装置を用いた乾式法、又はめっき、
電析若しくは塗布等の真空装置を使用しない湿式法を用
いて全体に成膜を行い、その後パターニングを行う方法
や、選択的に成膜する方法等が考えられる。
【0069】選択的に成膜する方法としては、UV等で
成膜したい部分のみ表面改質を行う方法や、下地に感光
性の触媒等を用いてその部分のみ成膜する方法等が考え
られる。材料としては、反射率の点から銀(Ag)が最
適であるが、コスト、成膜及びエッチング性等の点から
アルミニウム(Al)を用いてもよい。
成膜したい部分のみ表面改質を行う方法や、下地に感光
性の触媒等を用いてその部分のみ成膜する方法等が考え
られる。材料としては、反射率の点から銀(Ag)が最
適であるが、コスト、成膜及びエッチング性等の点から
アルミニウム(Al)を用いてもよい。
【0070】これによって、金属膜3を成膜するための
樹脂基板1の表面処理、触媒付与、触媒混入方法から、
保護膜2の性質、組成等を樹脂基板1に応じて幅広く選
択できるため極めて有効である。
樹脂基板1の表面処理、触媒付与、触媒混入方法から、
保護膜2の性質、組成等を樹脂基板1に応じて幅広く選
択できるため極めて有効である。
【0071】このように、本実施の形態の金属配線基板
であるアクティブマトリクス基板10は、樹脂基板1上
に、パターニングされた保護膜2とパターニングされた
抜きの部分に選択的に形成された金属膜3とを有してい
る。
であるアクティブマトリクス基板10は、樹脂基板1上
に、パターニングされた保護膜2とパターニングされた
抜きの部分に選択的に形成された金属膜3とを有してい
る。
【0072】すなわち、本実施の形態では、金属膜3の
パターニングを用いる従来の方法と異なり、金属膜3自
体のエッチングを必要としないため、保護膜2にパター
ンを施しておけば、金属配線を簡単に実現できる。ま
た、保護膜2のパターニングは、金属に比べてエッチン
グが容易であるため微細なパターニングが可能である。
パターニングを用いる従来の方法と異なり、金属膜3自
体のエッチングを必要としないため、保護膜2にパター
ンを施しておけば、金属配線を簡単に実現できる。ま
た、保護膜2のパターニングは、金属に比べてエッチン
グが容易であるため微細なパターニングが可能である。
【0073】したがって、保護膜2にパターニングされ
た微細な抜きの部分に金属膜3を形成することによっ
て、容易に、微細な金属膜3の配線を形成することが可
能である。
た微細な抜きの部分に金属膜3を形成することによっ
て、容易に、微細な金属膜3の配線を形成することが可
能である。
【0074】また、金属膜3自体のエッチング工程を必
要としないので、従来に比べてプロセスを簡略化でき
る。さらに、保護膜2の穴つまりパターニングされた保
護膜2の抜きの部分の中に金属膜3を形成していく方式
であるため、金属配線の厚みにより発生する表面段差を
小さくできる。すなわち、従来では、パターニングされ
た金属配線の上部を含めた基板全体に保護膜が積層され
るため、金属配線の上部とそれ以外の部分との間で段差
が生じていたが、本実施の形態では、保護膜2の穴に金
属膜3が形成されるため、保護膜2と金属膜3との間に
段差が生じない。
要としないので、従来に比べてプロセスを簡略化でき
る。さらに、保護膜2の穴つまりパターニングされた保
護膜2の抜きの部分の中に金属膜3を形成していく方式
であるため、金属配線の厚みにより発生する表面段差を
小さくできる。すなわち、従来では、パターニングされ
た金属配線の上部を含めた基板全体に保護膜が積層され
るため、金属配線の上部とそれ以外の部分との間で段差
が生じていたが、本実施の形態では、保護膜2の穴に金
属膜3が形成されるため、保護膜2と金属膜3との間に
段差が生じない。
【0075】この結果、金属膜3の上側にさらに他の膜
や配線を形成した場合に、該表面段差の影響による膜や
配線の断線不良(段切れ)の発生も低減することができ
る。
や配線を形成した場合に、該表面段差の影響による膜や
配線の断線不良(段切れ)の発生も低減することができ
る。
【0076】また、本実施の形態では、パターニングさ
れた部分にのみ金属膜3を選択的に成膜できるため、必
要な部分のみの金属膜3の材料しか必要としない。この
ため、金属膜3の材料の無駄を低減することができる。
れた部分にのみ金属膜3を選択的に成膜できるため、必
要な部分のみの金属膜3の材料しか必要としない。この
ため、金属膜3の材料の無駄を低減することができる。
【0077】したがって、金属膜3のエッチング工程を
必要とせず簡単なプロセスによりパターン形成すること
ができ、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属で
あっても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率
の優れたアクティブマトリクス基板10を提供すること
ができる。
必要とせず簡単なプロセスによりパターン形成すること
ができ、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属で
あっても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率
の優れたアクティブマトリクス基板10を提供すること
ができる。
【0078】また、本実施の形態のアクティブマトリク
ス基板10は、保護膜2が塗布型材料である。ここで、
塗布型材料とはスピンコートにより成膜可能な膜であ
り、例えば、ゾルゲル法により膜を成膜する際に使用す
るゾルゲル材料のようなものである。また、ゾルゲル法
とは、湿式成膜技術の一種であり金属の有機化合物又は
無機化合物を溶液とし、その溶液中の化合物の加水分
解、重縮合反応を進ませてゾルをゲルとして固化し、ゲ
ルの加熱によって酸化物固体を作製する方法である。
ス基板10は、保護膜2が塗布型材料である。ここで、
塗布型材料とはスピンコートにより成膜可能な膜であ
り、例えば、ゾルゲル法により膜を成膜する際に使用す
るゾルゲル材料のようなものである。また、ゾルゲル法
とは、湿式成膜技術の一種であり金属の有機化合物又は
無機化合物を溶液とし、その溶液中の化合物の加水分
解、重縮合反応を進ませてゾルをゲルとして固化し、ゲ
ルの加熱によって酸化物固体を作製する方法である。
【0079】すなわち、保護膜2として塗布型材料を使
用することにより、材料が溶液であるので、例えば、ス
ピン装置を用いて、基板に塗布型材料を滴下して遠心力
により材料を広げてコーティングすることが可能であ
る。したがって、スパッタ装置を用いる場合と比較し
て、大幅なコストダウンとなる。
用することにより、材料が溶液であるので、例えば、ス
ピン装置を用いて、基板に塗布型材料を滴下して遠心力
により材料を広げてコーティングすることが可能であ
る。したがって、スパッタ装置を用いる場合と比較し
て、大幅なコストダウンとなる。
【0080】また、本実施の形態のアクティブマトリク
ス基板10は、保護膜2を形成するための塗布型材料
が、露光・現像によりパターニング可能な感光性材料で
ある。
ス基板10は、保護膜2を形成するための塗布型材料
が、露光・現像によりパターニング可能な感光性材料で
ある。
【0081】ここで、感光性材料とは、膜に露光・現像
を行うことによりパターニングが可能である材料のこと
であり、レジスト等と同様のものである。通常、保護膜
2にパターニングを行う場合には、レジスト塗布→レジ
スト露光→レジスト現像→保護膜エッチング→レジスト
除去という工程が必要となる。しかし、保護膜2として
感光性材料を使用することによって、パターニングのた
めに、保護膜塗布→保護膜露光→保護膜現像という工程
のみでパターニングが可能になり、保護膜2のエッチン
グ及びレジスト除去の工程が省略できるので、製造コス
トを下げることが可能になる。
を行うことによりパターニングが可能である材料のこと
であり、レジスト等と同様のものである。通常、保護膜
2にパターニングを行う場合には、レジスト塗布→レジ
スト露光→レジスト現像→保護膜エッチング→レジスト
除去という工程が必要となる。しかし、保護膜2として
感光性材料を使用することによって、パターニングのた
めに、保護膜塗布→保護膜露光→保護膜現像という工程
のみでパターニングが可能になり、保護膜2のエッチン
グ及びレジスト除去の工程が省略できるので、製造コス
トを下げることが可能になる。
【0082】また、本実施の形態のアクティブマトリク
ス基板10は、金属膜3が、湿式成膜技術により成膜さ
れた膜である。ここで、湿式成膜技術とは、例えばめっ
き、電析又は塗布法等の成膜により真空装置を使用しな
いで金属膜3を成膜する技術である。
ス基板10は、金属膜3が、湿式成膜技術により成膜さ
れた膜である。ここで、湿式成膜技術とは、例えばめっ
き、電析又は塗布法等の成膜により真空装置を使用しな
いで金属膜3を成膜する技術である。
【0083】すなわち、金属膜3を湿式成膜技術にて成
膜することにより、金属膜3の成膜時にスパッタ、CV
D(Chemical Vapor Deposition) 等の真空成膜技術を使
用する場合と比較してコストダウンが可能である。ま
た、大面積の樹脂基板1への成膜も容易に行うことがで
きるので、樹脂基板1の大型化にも容易に対応可能であ
る。
膜することにより、金属膜3の成膜時にスパッタ、CV
D(Chemical Vapor Deposition) 等の真空成膜技術を使
用する場合と比較してコストダウンが可能である。ま
た、大面積の樹脂基板1への成膜も容易に行うことがで
きるので、樹脂基板1の大型化にも容易に対応可能であ
る。
【0084】また、本実施の形態のアクティブマトリク
ス基板10は、金属膜3が、銅(Cu)、ニッケル(N
i)、金(Au)若しくは銀(Ag)のいずれかの金属
を含む単層膜、又はこれらいずれかの金属を含む単層膜
を少なくとも一層含む多層膜である。
ス基板10は、金属膜3が、銅(Cu)、ニッケル(N
i)、金(Au)若しくは銀(Ag)のいずれかの金属
を含む単層膜、又はこれらいずれかの金属を含む単層膜
を少なくとも一層含む多層膜である。
【0085】すなわち、銅(Cu)、ニッケル(N
i)、金(Au)及び銀(Ag)は、いずれもめっきに
よる成膜が容易であり、本実施の形態の金属配線として
使用することが可能である。中でも、銅(Cu)、金
(Au)及び銀(Ag)は比抵抗が小さいために、低抵
抗の金属配線を実現することが可能である。具体的に
は、銅(Cu)、金(Au)及び銀(Ag)の各バルク
抵抗率は、それぞれ1.7μΩ・cm、2.3μΩ・c
m、1.6μΩ・cmである。また、特に、銅(Cu)
は、エレクトロマイグレーションに対する耐性が優れて
おり、かつ材料コストが安い点等から金属配線材料とし
ては最適である。
i)、金(Au)及び銀(Ag)は、いずれもめっきに
よる成膜が容易であり、本実施の形態の金属配線として
使用することが可能である。中でも、銅(Cu)、金
(Au)及び銀(Ag)は比抵抗が小さいために、低抵
抗の金属配線を実現することが可能である。具体的に
は、銅(Cu)、金(Au)及び銀(Ag)の各バルク
抵抗率は、それぞれ1.7μΩ・cm、2.3μΩ・c
m、1.6μΩ・cmである。また、特に、銅(Cu)
は、エレクトロマイグレーションに対する耐性が優れて
おり、かつ材料コストが安い点等から金属配線材料とし
ては最適である。
【0086】さらに、樹脂基板1と銅(Cu)又は金
(Au)との密着力が低い場合や金属膜3の表面を保護
する必要がある場合には、銅(Cu)、ニッケル(N
i)、金(Au)又は銀(Ag)を組み合わせた積層膜
を用いることにより、用途に合った膜が実現可能であ
る。
(Au)との密着力が低い場合や金属膜3の表面を保護
する必要がある場合には、銅(Cu)、ニッケル(N
i)、金(Au)又は銀(Ag)を組み合わせた積層膜
を用いることにより、用途に合った膜が実現可能であ
る。
【0087】また、本実施の形態のアクティブマトリク
ス基板10では、樹脂基板1は、めっき用触媒を含有す
ることが可能である。
ス基板10では、樹脂基板1は、めっき用触媒を含有す
ることが可能である。
【0088】すなわち、通常の無電解めっき法では、下
地となる樹脂基板1上に、先ず、例えば、パラジウム
(Pd)等のめっき用触媒を付与し、その樹脂基板1を
めっき液に浸すことにより触媒を核にして金属膜3が成
長していく。しかし、必要な部分にのみ金属膜3を選択
的にめっきしようとした場合、要求されるパターンに応
じて選択的にめっき用触媒を付与する方法が必要になる
が、めっき用触媒を選択的に付与することは困難であ
る。
地となる樹脂基板1上に、先ず、例えば、パラジウム
(Pd)等のめっき用触媒を付与し、その樹脂基板1を
めっき液に浸すことにより触媒を核にして金属膜3が成
長していく。しかし、必要な部分にのみ金属膜3を選択
的にめっきしようとした場合、要求されるパターンに応
じて選択的にめっき用触媒を付与する方法が必要になる
が、めっき用触媒を選択的に付与することは困難であ
る。
【0089】これに対し、下地としての樹脂基板1に、
最初からめっき触媒を含有させておくことにより、従来
のめっき用触媒付与の工程を削除することが可能にな
り、製造コストを下げることが可能になる。
最初からめっき触媒を含有させておくことにより、従来
のめっき用触媒付与の工程を削除することが可能にな
り、製造コストを下げることが可能になる。
【0090】また、本実施の形態のアクティブマトリク
ス基板10の製造方法は、樹脂基板1上に保護膜2を成
膜する第一の工程と、保護膜2をパターニングする第二
の工程と、パターニングされた抜きの部分に湿式成膜技
術によって選択的に低抵抗金属配線を形成する第三の工
程とを有する。
ス基板10の製造方法は、樹脂基板1上に保護膜2を成
膜する第一の工程と、保護膜2をパターニングする第二
の工程と、パターニングされた抜きの部分に湿式成膜技
術によって選択的に低抵抗金属配線を形成する第三の工
程とを有する。
【0091】上記の方法によれば、金属膜3のパターニ
ングを用いる従来の方法と異なり、金属膜3自体のエッ
チングを必要としないため、保護膜2にパターンを施し
ておけば、金属配線を簡単に実現できる。また、保護膜
2のパターニングは、金属に比べてエッチングが容易で
あるため微細なパターニングが可能である。したがっ
て、微細にパターニングされた抜きの部分に金属膜3を
形成することによって、容易に、微細な金属膜3の配線
を形成することが可能である。
ングを用いる従来の方法と異なり、金属膜3自体のエッ
チングを必要としないため、保護膜2にパターンを施し
ておけば、金属配線を簡単に実現できる。また、保護膜
2のパターニングは、金属に比べてエッチングが容易で
あるため微細なパターニングが可能である。したがっ
て、微細にパターニングされた抜きの部分に金属膜3を
形成することによって、容易に、微細な金属膜3の配線
を形成することが可能である。
【0092】また、金属膜3自体のエッチング工程を必
要としないので、従来に比べてプロセスを簡略化でき
る。さらに、保護膜2の穴つまりパターニングされた保
護膜2の抜きの部分の中に金属膜3を形成していく方式
であるため、金属配線の厚みにより発生する表面段差を
小さくできる。すなわち、従来では、パターニングされ
た金属配線の上部を含めた基板全体に保護膜が積層され
るため、金属配線の上部とそれ以外の部分との間で段差
が生じていたが、本実施の形態では、保護膜2の穴に金
属膜3が形成されるため、保護膜2と金属膜3との間に
段差が生じない。
要としないので、従来に比べてプロセスを簡略化でき
る。さらに、保護膜2の穴つまりパターニングされた保
護膜2の抜きの部分の中に金属膜3を形成していく方式
であるため、金属配線の厚みにより発生する表面段差を
小さくできる。すなわち、従来では、パターニングされ
た金属配線の上部を含めた基板全体に保護膜が積層され
るため、金属配線の上部とそれ以外の部分との間で段差
が生じていたが、本実施の形態では、保護膜2の穴に金
属膜3が形成されるため、保護膜2と金属膜3との間に
段差が生じない。
【0093】したがって、金属膜3の上側にさらに他の
膜や配線を形成した場合に、該表面段差の影響による膜
や配線の断線不良(段切れ)の発生も低減することがで
きる。
膜や配線を形成した場合に、該表面段差の影響による膜
や配線の断線不良(段切れ)の発生も低減することがで
きる。
【0094】また、本実施の形態では、パターニングさ
れた部分にのみ金属膜3を選択的に成膜できるため、必
要な部分のみの金属膜3の材料しか必要としない。した
がって、金属膜3の材料の無駄を低減することができ
る。
れた部分にのみ金属膜3を選択的に成膜できるため、必
要な部分のみの金属膜3の材料しか必要としない。した
がって、金属膜3の材料の無駄を低減することができ
る。
【0095】さらに、金属膜3は湿式成膜技術によって
形成されている。このため、金属膜3の成膜時にスパッ
タ、CVD等の真空成膜技術を使用する場合と比較して
コストダウンが可能であり、また、大面積の樹脂基板1
への成膜も容易に行うことができるので、樹脂基板1の
大型化にも容易に対応可能である。
形成されている。このため、金属膜3の成膜時にスパッ
タ、CVD等の真空成膜技術を使用する場合と比較して
コストダウンが可能であり、また、大面積の樹脂基板1
への成膜も容易に行うことができるので、樹脂基板1の
大型化にも容易に対応可能である。
【0096】したがって、金属膜3のエッチング工程を
必要とせず簡単なプロセスによりパターン形成すること
ができ、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属で
あっても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率
の優れたアクティブマトリクス基板10の製造方法を提
供することができる。
必要とせず簡単なプロセスによりパターン形成すること
ができ、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属で
あっても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率
の優れたアクティブマトリクス基板10の製造方法を提
供することができる。
【0097】また、本実施の形態のアクティブマトリク
ス基板10の製造方法は、湿式成膜技術としてめっきを
使用する際には、パターニングされた抜きの部分におけ
る樹脂基板1の表面改質を行った後にめっきを行うこと
により、該パターニングされた抜きの部分に金属配線を
形成する。
ス基板10の製造方法は、湿式成膜技術としてめっきを
使用する際には、パターニングされた抜きの部分におけ
る樹脂基板1の表面改質を行った後にめっきを行うこと
により、該パターニングされた抜きの部分に金属配線を
形成する。
【0098】すなわち、湿式成膜技術としてめっきを使
用する場合、金属配線を形成すべき、パターニングされ
た抜きの部分における樹脂基板1の表面改質を行い、選
択的にめっきを行う。
用する場合、金属配線を形成すべき、パターニングされ
た抜きの部分における樹脂基板1の表面改質を行い、選
択的にめっきを行う。
【0099】表面改質の方法としては、例えば、ポリイ
ミドの場合、そのポリイミド表面を過酸化水素水又は無
水酢酸中で硫酸によりスルホン化することによってポリ
イミド樹脂表面にスルホ基を導入する。そして、それを
中和し、そのスルホ基を金属イオン含有液で処理するこ
とによりスルホ基の金属塩に変換し、これにより形成さ
れた金属イオンを還元して、ポリイミド表面に金属皮膜
を形成することができる。
ミドの場合、そのポリイミド表面を過酸化水素水又は無
水酢酸中で硫酸によりスルホン化することによってポリ
イミド樹脂表面にスルホ基を導入する。そして、それを
中和し、そのスルホ基を金属イオン含有液で処理するこ
とによりスルホ基の金属塩に変換し、これにより形成さ
れた金属イオンを還元して、ポリイミド表面に金属皮膜
を形成することができる。
【0100】この方法により、ポリイミドの樹脂基板1
の表面に例えば銅(Cu)の皮膜を形成し、さらに、低
抵抗化するためにめっき技術を用いて銅(Cu)の厚膜
化を行う。
の表面に例えば銅(Cu)の皮膜を形成し、さらに、低
抵抗化するためにめっき技術を用いて銅(Cu)の厚膜
化を行う。
【0101】このように、樹脂基板1の表面を改質する
方法では、保護膜2はポリイミドとは組成が違うので、
保護膜2表面は改質されない。したがって、選択的に金
属膜3のめっきを行うための下地を樹脂基板1に形成す
ることができる。
方法では、保護膜2はポリイミドとは組成が違うので、
保護膜2表面は改質されない。したがって、選択的に金
属膜3のめっきを行うための下地を樹脂基板1に形成す
ることができる。
【0102】また、本実施の形態のアクティブマトリク
ス駆動型LCD20は、上記アクティブマトリクス基板
10とこのアクティブマトリクス基板10の上に形成さ
れた反射用画素電極9とを有する。
ス駆動型LCD20は、上記アクティブマトリクス基板
10とこのアクティブマトリクス基板10の上に形成さ
れた反射用画素電極9とを有する。
【0103】すなわち、透過型液晶表示装置では、通
常、基板としてガラスを使用していることからもわかる
ように透明であることが非常に重要である。このため、
樹脂基板1としてもガラスと同様の透明性をもたせるこ
とが重要であるが、耐熱性、耐衝撃性及び耐薬品性等と
透明性とを両立させる樹脂材料の採用は難しい。
常、基板としてガラスを使用していることからもわかる
ように透明であることが非常に重要である。このため、
樹脂基板1としてもガラスと同様の透明性をもたせるこ
とが重要であるが、耐熱性、耐衝撃性及び耐薬品性等と
透明性とを両立させる樹脂材料の採用は難しい。
【0104】そこで、本実施の形態のように、アクティ
ブマトリクス基板10の使用用途を反射型液晶表示装置
用とすることによって、下地基板である樹脂基板1が透
明である必要がなくなる。これにより、樹脂材料とし
て、耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性に優れた樹脂材料を使
用することが可能になる。また、反射型液晶表示装置で
あることから、裏面については特に多少のエッチング等
の問題がなくなるため、表面改質方法の選択の幅が広く
なる等のメリットもある。
ブマトリクス基板10の使用用途を反射型液晶表示装置
用とすることによって、下地基板である樹脂基板1が透
明である必要がなくなる。これにより、樹脂材料とし
て、耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性に優れた樹脂材料を使
用することが可能になる。また、反射型液晶表示装置で
あることから、裏面については特に多少のエッチング等
の問題がなくなるため、表面改質方法の選択の幅が広く
なる等のメリットもある。
【0105】したがって、金属膜3のエッチング工程を
必要とせず簡単なプロセスによりパターン形成すること
ができ、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属で
あっても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率
の優れた反射型液晶表示装置用のアクティブマトリクス
基板10を提供することができる。
必要とせず簡単なプロセスによりパターン形成すること
ができ、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属で
あっても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率
の優れた反射型液晶表示装置用のアクティブマトリクス
基板10を提供することができる。
【0106】また、本実施の形態の反射型液晶表示装置
用のアクティブマトリクス基板10は、樹脂基板1がポ
リイミド系樹脂である。
用のアクティブマトリクス基板10は、樹脂基板1がポ
リイミド系樹脂である。
【0107】すなわち、ポリイミド系樹脂は、透明性は
低いが、他の樹脂と比較して格段に耐薬品性が高く、か
つ耐熱性も300℃程度あり高いものでは400℃程度
のものまである。このため、反射型液晶表示装置用のア
クティブマトリクス基板10として使用すれば、若干の
プロセスの低温化を行うことが可能であり、また、耐熱
性の高いものを用いることによって通常のプロセスでも
適用の可能性がある。
低いが、他の樹脂と比較して格段に耐薬品性が高く、か
つ耐熱性も300℃程度あり高いものでは400℃程度
のものまである。このため、反射型液晶表示装置用のア
クティブマトリクス基板10として使用すれば、若干の
プロセスの低温化を行うことが可能であり、また、耐熱
性の高いものを用いることによって通常のプロセスでも
適用の可能性がある。
【0108】このことから、反射型液晶表示装置用のア
クティブマトリクス基板10として、ポリイミド系樹脂
の樹脂基板1を使用すると、軽量及び耐衝撃性の高い液
晶表示装置の作製が容易にでき、大きなメリットにな
る。また、ポリイミド系樹脂の樹脂基板1を使用するこ
とによって、金属膜形成方法としてはめっき法を用いる
一方、表面改質方法としては、前述した雑誌「Plating
& surface finishing (1999年2月号、p.62
〜)」に記載の「Direct Metallizataion Using Ni-Co
Alloy On Surface Modified Polyimide Film」の方法を
用いることによって、簡単に金属配線を形成できるた
め、大きなメリットとなる。
クティブマトリクス基板10として、ポリイミド系樹脂
の樹脂基板1を使用すると、軽量及び耐衝撃性の高い液
晶表示装置の作製が容易にでき、大きなメリットにな
る。また、ポリイミド系樹脂の樹脂基板1を使用するこ
とによって、金属膜形成方法としてはめっき法を用いる
一方、表面改質方法としては、前述した雑誌「Plating
& surface finishing (1999年2月号、p.62
〜)」に記載の「Direct Metallizataion Using Ni-Co
Alloy On Surface Modified Polyimide Film」の方法を
用いることによって、簡単に金属配線を形成できるた
め、大きなメリットとなる。
【0109】なお、本発明の金属配線基板及び金属配線
の製造方法は、液晶表示装置(LCD)、エレクトロク
ロミック表示装置(ECD)、エレクトロルミネッセン
ト表示装置(ELD)等のフラットパネルディスプレイ
に適しており、製造プロセスの短縮化による製造コスト
の低減のためや、配線の低抵抗化のために銅(Cu)の
使用が求められる場合、ドライ成膜に代わり湿式成膜が
求められる(省資源化、省エネルギー)場合等に極めて
有効である。
の製造方法は、液晶表示装置(LCD)、エレクトロク
ロミック表示装置(ECD)、エレクトロルミネッセン
ト表示装置(ELD)等のフラットパネルディスプレイ
に適しており、製造プロセスの短縮化による製造コスト
の低減のためや、配線の低抵抗化のために銅(Cu)の
使用が求められる場合、ドライ成膜に代わり湿式成膜が
求められる(省資源化、省エネルギー)場合等に極めて
有効である。
【0110】また、本発明はフラットパネルディスプレ
イ用の金属配線の製造方法に限定されるものではなく、
他分野の金属配線の製造方法として広く利用できるもの
である。
イ用の金属配線の製造方法に限定されるものではなく、
他分野の金属配線の製造方法として広く利用できるもの
である。
【0111】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について図4及び図5に基づいて説明すれば、以下の通
りである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1の
図面に示した部材と同一の機能を有する部材について
は、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、前
記実施の形態1で述べた各種の特徴点については、本実
施の形態についても組み合わせて適用し得るものとす
る。
について図4及び図5に基づいて説明すれば、以下の通
りである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1の
図面に示した部材と同一の機能を有する部材について
は、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、前
記実施の形態1で述べた各種の特徴点については、本実
施の形態についても組み合わせて適用し得るものとす
る。
【0112】本実施の形態では、前記実施の形態1に示
した金属膜3を樹脂基板1の応用例として、前記実施の
形態1における第一の工程から第三の工程の製造工程に
て得られた金属配線を単純マトリクス型基板のバスライ
ンに適用する場合について説明する。
した金属膜3を樹脂基板1の応用例として、前記実施の
形態1における第一の工程から第三の工程の製造工程に
て得られた金属配線を単純マトリクス型基板のバスライ
ンに適用する場合について説明する。
【0113】単純マトリクス型駆動型LCD30は、図
4(a)(b)に示すように、各画素に能動素子を持た
ず、走査電極SNとデータ電極DMとの交差部分が画素
又はドットに対応し、駆動信号が直接印加されるマトリ
クス方式の液晶表示装置である。
4(a)(b)に示すように、各画素に能動素子を持た
ず、走査電極SNとデータ電極DMとの交差部分が画素
又はドットに対応し、駆動信号が直接印加されるマトリ
クス方式の液晶表示装置である。
【0114】この単純マトリクス型駆動型LCD30に
おいて、パネルの大型化を図る場合、画素電極35のI
TOだけでは、抵抗が高過ぎる。
おいて、パネルの大型化を図る場合、画素電極35のI
TOだけでは、抵抗が高過ぎる。
【0115】そこで、本実施の形態では、画素電極35
を導電性を確保すべく、図5(a)(b)に示すよう
に、金属補助配線34を設けている。すなわち、本実施
の形態では、図5(a)に示すように、各画素電極35
…の直下にそれぞれ金属膜としての金属補助配線34を
設けることによって、画素電極35への導電性を向上し
ている。
を導電性を確保すべく、図5(a)(b)に示すよう
に、金属補助配線34を設けている。すなわち、本実施
の形態では、図5(a)に示すように、各画素電極35
…の直下にそれぞれ金属膜としての金属補助配線34を
設けることによって、画素電極35への導電性を向上し
ている。
【0116】上記構成の単純マトリクス型駆動型LCD
30の製造方法について説明する。
30の製造方法について説明する。
【0117】先ず、図5(a)に示すように、樹脂基板
31上には、保護膜32と、その上に、実施の形態1で
述べた保護膜2のパターニング方法と同様の方法にてパ
ターニングされた保護膜33と、そのパターニングされ
た抜きの部分に低抵抗金属配線の銅(Cu)からなる金
属補助配線34が形成されている。
31上には、保護膜32と、その上に、実施の形態1で
述べた保護膜2のパターニング方法と同様の方法にてパ
ターニングされた保護膜33と、そのパターニングされ
た抜きの部分に低抵抗金属配線の銅(Cu)からなる金
属補助配線34が形成されている。
【0118】ここで、バックライトを備えた透過型の単
純マトリクス型駆動型LCD30の場合、この金属補助
配線34が太過ぎると開口率が下がって光の透過面積が
狭くなるため好ましくない。そこで、開口率を確保する
ためには、金属補助配線34はできるだけ細い方がよ
く、例えば、10μmの線幅で金属配線を形成すること
が可能である。
純マトリクス型駆動型LCD30の場合、この金属補助
配線34が太過ぎると開口率が下がって光の透過面積が
狭くなるため好ましくない。そこで、開口率を確保する
ためには、金属補助配線34はできるだけ細い方がよ
く、例えば、10μmの線幅で金属配線を形成すること
が可能である。
【0119】一方、金属補助配線34の線幅を細くする
代わりに金属補助配線34の膜厚を厚くすることにより
配線抵抗値を下げる必要がある。そこで、金属補助配線
34のシート抵抗は0.1Ω/口以下になるようにする
のが好ましい。
代わりに金属補助配線34の膜厚を厚くすることにより
配線抵抗値を下げる必要がある。そこで、金属補助配線
34のシート抵抗は0.1Ω/口以下になるようにする
のが好ましい。
【0120】次いで、この金属補助配線34の上にはス
パッタ法により透明導電膜(ITO膜)からなる画素電
極35…が形成される。
パッタ法により透明導電膜(ITO膜)からなる画素電
極35…が形成される。
【0121】この方法により作製された基板を用いた単
純マトリクス型駆動型LCD30は、従来の方法で作製
されたLCDと同様の特性を示すことが確認され、さら
に大画面高精細仕様の単純マトリクス型駆動型LCD3
0にも十分適用できることが確認された。
純マトリクス型駆動型LCD30は、従来の方法で作製
されたLCDと同様の特性を示すことが確認され、さら
に大画面高精細仕様の単純マトリクス型駆動型LCD3
0にも十分適用できることが確認された。
【0122】なお、本実施の形態においては単純マトリ
クス型駆動型LCD30は、透過型の場合について説明
したが、必ずしもこれに限定されず、例えば、画素電極
35の材料としてアルミニウム(Al)等を使用するこ
とにより、反射型として形成することが可能である。こ
の場合、樹脂基板31については透明である必要がない
ため様々な樹脂基板31を使用することができる。例え
ば、茶色のポリイミド基板又はポリイミドフイルムを使
用することも可能である。
クス型駆動型LCD30は、透過型の場合について説明
したが、必ずしもこれに限定されず、例えば、画素電極
35の材料としてアルミニウム(Al)等を使用するこ
とにより、反射型として形成することが可能である。こ
の場合、樹脂基板31については透明である必要がない
ため様々な樹脂基板31を使用することができる。例え
ば、茶色のポリイミド基板又はポリイミドフイルムを使
用することも可能である。
【0123】
【実施例】以下に、本実施の形態における金属配線基板
の実施例を具体的に示す。
の実施例を具体的に示す。
【0124】〔実施例1〕本実施例では、樹脂基板1と
してポリイミド系樹脂を使用し、かつ保護膜2として塗
布型二酸化ケイ素(SiO2 )を用い、さらに、金属膜
3の形成法として無電解めっきを用いた場合について説
明する。
してポリイミド系樹脂を使用し、かつ保護膜2として塗
布型二酸化ケイ素(SiO2 )を用い、さらに、金属膜
3の形成法として無電解めっきを用いた場合について説
明する。
【0125】先ず、図1(b)に示すように、第一の工
程として、ポリイミド系の樹脂基板1上に保護膜2の材
料であるゾル二酸化ケイ素(SiO2 )をスピンコート
により約0.2μmの厚みで塗布する。次いで、200
℃の焼成により、約0.1μmの厚みのゲル二酸化ケイ
素(SiO2 )膜が成膜される。
程として、ポリイミド系の樹脂基板1上に保護膜2の材
料であるゾル二酸化ケイ素(SiO2 )をスピンコート
により約0.2μmの厚みで塗布する。次いで、200
℃の焼成により、約0.1μmの厚みのゲル二酸化ケイ
素(SiO2 )膜が成膜される。
【0126】次に、図1(c)に示すように、第二の工
程として、二酸化ケイ素(SiO2)からなる保護膜2
のパターニングを行う。パターニングは、二酸化ケイ素
(SiO2 )膜上にポジ型のフォトレジストをスピンコ
ートにより約1μmの厚みで塗布し、80℃でプリペー
クを行った後、フォトマスクを介して紫外線露光を行
う。その後、現像処理及び120℃ポストペーク処理を
行なうことによって、二酸化ケイ素(SiO2 )の保護
膜2上に配線形状のレジストパターンが形成される。
程として、二酸化ケイ素(SiO2)からなる保護膜2
のパターニングを行う。パターニングは、二酸化ケイ素
(SiO2 )膜上にポジ型のフォトレジストをスピンコ
ートにより約1μmの厚みで塗布し、80℃でプリペー
クを行った後、フォトマスクを介して紫外線露光を行
う。その後、現像処理及び120℃ポストペーク処理を
行なうことによって、二酸化ケイ素(SiO2 )の保護
膜2上に配線形状のレジストパターンが形成される。
【0127】このレジストパターンが形成された樹脂基
板1を、フッ化水素酸(HF)の液に浸漬すると、レジ
ストに覆われていない領域の二酸化ケイ素(SiO2 )
がエッチングされる。最後に、レジスト剥離液を用いて
レジストを除去することによって、二酸化ケイ素(Si
O2 )の保護膜2に配線形状のパターンが形成される。
板1を、フッ化水素酸(HF)の液に浸漬すると、レジ
ストに覆われていない領域の二酸化ケイ素(SiO2 )
がエッチングされる。最後に、レジスト剥離液を用いて
レジストを除去することによって、二酸化ケイ素(Si
O2 )の保護膜2に配線形状のパターンが形成される。
【0128】次いで、図1(d)に示すように、第三の
工程で、二酸化ケイ素(SiO2 )の保護膜2における
抜きパターンの部分の表面改質を行った後、無電解メッ
キにより銅(Cu)膜からなる金属膜3を成膜する。そ
の方法は、抜きパターン部分の樹脂表面の改質を行い、
当該抜きパターンの部分を選択的に成膜するという方法
である。具体的には、抜きパターンの部分で露出する樹
脂基板1におけるポリイミド表面を過酸化水素水又は無
水酢酸中にて硫酸によりスルホン化することによってポ
リイミド樹脂表面にスルホ基を導入し、それを中和し、
さらに、そのスルホ基を金属イオン含有液で処理するこ
とによりスルホ基の金属塩に変換する。
工程で、二酸化ケイ素(SiO2 )の保護膜2における
抜きパターンの部分の表面改質を行った後、無電解メッ
キにより銅(Cu)膜からなる金属膜3を成膜する。そ
の方法は、抜きパターン部分の樹脂表面の改質を行い、
当該抜きパターンの部分を選択的に成膜するという方法
である。具体的には、抜きパターンの部分で露出する樹
脂基板1におけるポリイミド表面を過酸化水素水又は無
水酢酸中にて硫酸によりスルホン化することによってポ
リイミド樹脂表面にスルホ基を導入し、それを中和し、
さらに、そのスルホ基を金属イオン含有液で処理するこ
とによりスルホ基の金属塩に変換する。
【0129】これにより形成された金属イオンを還元し
て、ポリイミド表面に例えば銅(Cu)、パラジウム
(Pd)、銀(Ag)等の金属皮膜を形成する。この方
法により、樹脂基板1のポリイミド表面に例えば銅(C
u)の皮膜を形成し、さらに低抵抗化するためにめっき
技術を用いて当該銅(Cu)の厚膜化を行う。
て、ポリイミド表面に例えば銅(Cu)、パラジウム
(Pd)、銀(Ag)等の金属皮膜を形成する。この方
法により、樹脂基板1のポリイミド表面に例えば銅(C
u)の皮膜を形成し、さらに低抵抗化するためにめっき
技術を用いて当該銅(Cu)の厚膜化を行う。
【0130】このように、樹脂基板1における樹脂の表
面を改質する方法では、保護膜2の表面はポリイミドと
は組成が異なるので、改質されない。このため、選択的
にめっきを行うための下地を樹脂基板1の表面に形成す
ることができる。これにより得られた金属膜3の面抵抗
は約0.1Ω/□となり、大型高精細のフラットパネル
ディスプレイ用電気配線としても充分に使用できるもの
となる。
面を改質する方法では、保護膜2の表面はポリイミドと
は組成が異なるので、改質されない。このため、選択的
にめっきを行うための下地を樹脂基板1の表面に形成す
ることができる。これにより得られた金属膜3の面抵抗
は約0.1Ω/□となり、大型高精細のフラットパネル
ディスプレイ用電気配線としても充分に使用できるもの
となる。
【0131】この後、ゲート配線となる金属膜3の上側
には、図1(e)に示すように、保護膜2の上側も含め
て窒化ケイ素(SiNx)からなるゲート絶縁膜4がC
VDにより積層され、さらにゲート配線となる金属膜3
の上方におけるその上にはアモルファスシリコン(a−
Si)膜5、コンタクト層としてn+型のアモルファス
シリコン(a−Si)膜6、アルミニウム(Al)から
なるソース電極7a及びドレイン電極7b、窒化ケイ素
(SiNx)等からなる絶縁保護膜8、並びにアルミニ
ウム(Al)からなる反射用画素電極9を形成すること
により反射型LCD用金属配線基板としてのアクティブ
マトリクス基板10が形成できる。
には、図1(e)に示すように、保護膜2の上側も含め
て窒化ケイ素(SiNx)からなるゲート絶縁膜4がC
VDにより積層され、さらにゲート配線となる金属膜3
の上方におけるその上にはアモルファスシリコン(a−
Si)膜5、コンタクト層としてn+型のアモルファス
シリコン(a−Si)膜6、アルミニウム(Al)から
なるソース電極7a及びドレイン電極7b、窒化ケイ素
(SiNx)等からなる絶縁保護膜8、並びにアルミニ
ウム(Al)からなる反射用画素電極9を形成すること
により反射型LCD用金属配線基板としてのアクティブ
マトリクス基板10が形成できる。
【0132】また、この方法で用いた樹脂基板1のポリ
イミド樹脂は、耐酸性、耐有機溶剤性等の耐薬品性が高
く、かつ耐熱性が高い。具体的には、ポリイミド樹脂の
耐熱性は、300℃程度は十分あり、高いものでは40
0℃程度のものもある。
イミド樹脂は、耐酸性、耐有機溶剤性等の耐薬品性が高
く、かつ耐熱性が高い。具体的には、ポリイミド樹脂の
耐熱性は、300℃程度は十分あり、高いものでは40
0℃程度のものもある。
【0133】このため、若干プロセスの温度を低下させ
るか又は耐熱性の高いものでは通常プロセスにて、アク
ティブマトリクス駆動型LCD20の製造が可能であ
る。ただし、ポリイミド樹脂からなる樹脂基板1は、透
明性に若干劣るので、反射型LCD用金属配線の基板と
して利用することにより、より効果的に使用可能であ
る。
るか又は耐熱性の高いものでは通常プロセスにて、アク
ティブマトリクス駆動型LCD20の製造が可能であ
る。ただし、ポリイミド樹脂からなる樹脂基板1は、透
明性に若干劣るので、反射型LCD用金属配線の基板と
して利用することにより、より効果的に使用可能であ
る。
【0134】〔実施例2〕本実施例では、樹脂基板1と
してめっき触媒を含有しているものを用い、かつ保護膜
2として約0.2μmの塗布型二酸化ケイ素(Si
O2 )を使用し、さらに、金属膜3の形成方法として無
電解めっきを用いる場合についての説明を行う。
してめっき触媒を含有しているものを用い、かつ保護膜
2として約0.2μmの塗布型二酸化ケイ素(Si
O2 )を使用し、さらに、金属膜3の形成方法として無
電解めっきを用いる場合についての説明を行う。
【0135】前記実施例1と同様に、第一の工程の塗布
法として、ポリイミド系の樹脂基板1上に保護膜2の材
料であるゾルゲル二酸化ケイ素(SiO2 )をスピンコ
ートにより約0.2μmの厚みで塗布し、200℃の焼
成により約0.1μmの厚みの二酸化ケイ素(Si
O2 )からなる保護膜2を成膜する。次いで、前記実施
例1と同様に、二酸化ケイ素(SiO2 )の樹脂基板1
上にフォトリソグラフィにより配線形状のパターンを形
成する。
法として、ポリイミド系の樹脂基板1上に保護膜2の材
料であるゾルゲル二酸化ケイ素(SiO2 )をスピンコ
ートにより約0.2μmの厚みで塗布し、200℃の焼
成により約0.1μmの厚みの二酸化ケイ素(Si
O2 )からなる保護膜2を成膜する。次いで、前記実施
例1と同様に、二酸化ケイ素(SiO2 )の樹脂基板1
上にフォトリソグラフィにより配線形状のパターンを形
成する。
【0136】その後、第三の工程として二酸化ケイ素
(SiO2 )の保護膜2における抜きパターンの部分に
無電解めっきによりCu膜を形成する。本実施例では、
樹脂基板1としてめっき触媒を含んでいるために、樹脂
基板1におけるパターニングされて樹脂がむき出しにな
った部分にのみめっき膜が成膜する。このため、無電解
めっき前に選択性を持たせるための処理を行う必要がな
くなり、工程上かなり単純になる。なお、この方法によ
り成膜した金属膜3の面抵抗は0.1Ω/□以下であ
り、大型高精細のフラットパネルディスプレイ用電気配
線としても充分に使用できるものとなる。
(SiO2 )の保護膜2における抜きパターンの部分に
無電解めっきによりCu膜を形成する。本実施例では、
樹脂基板1としてめっき触媒を含んでいるために、樹脂
基板1におけるパターニングされて樹脂がむき出しにな
った部分にのみめっき膜が成膜する。このため、無電解
めっき前に選択性を持たせるための処理を行う必要がな
くなり、工程上かなり単純になる。なお、この方法によ
り成膜した金属膜3の面抵抗は0.1Ω/□以下であ
り、大型高精細のフラットパネルディスプレイ用電気配
線としても充分に使用できるものとなる。
【0137】〔実施例3〕本実施例では、樹脂基板1と
してめっき触媒を含有しているものを使用し、かつ保護
膜2として感光性塗布型二酸化ケイ素(SiO2 )を使
用し、さらに、金属膜3の形成方法として、無電解めっ
きを用いた場合についての説明を行う。
してめっき触媒を含有しているものを使用し、かつ保護
膜2として感光性塗布型二酸化ケイ素(SiO2 )を使
用し、さらに、金属膜3の形成方法として、無電解めっ
きを用いた場合についての説明を行う。
【0138】先ず、第一の工程として、スピンコート法
により0.2μmの厚さで感光性ゾルゲルの保護膜2を
塗布して成膜する。次に、第二の工程として、その後、
プリペークを行い、露光装置を用いて露光し、現像を行
う。これにより、パターニングが行われ、その後焼成を
行うことによって配線形状にパターニングされた二酸化
ケイ素(SiO2 )の保護膜2が形成される。最後に第
三の工程として、実施例2と同様に、無電解めっきを行
い、銅(Cu)の金属膜3を形成する。
により0.2μmの厚さで感光性ゾルゲルの保護膜2を
塗布して成膜する。次に、第二の工程として、その後、
プリペークを行い、露光装置を用いて露光し、現像を行
う。これにより、パターニングが行われ、その後焼成を
行うことによって配線形状にパターニングされた二酸化
ケイ素(SiO2 )の保護膜2が形成される。最後に第
三の工程として、実施例2と同様に、無電解めっきを行
い、銅(Cu)の金属膜3を形成する。
【0139】この方法では、保護膜2として感光性塗布
型材料を用いたことにより、実施例1及び実施例2より
もさらに工程の短縮が図られ、コストダウンが可能なこ
とが確認された。すなわち、レジスト塗布、エッチン
グ、レジスト除去がないので、工程の短縮が図られる。
また、金属膜3の性能についても、前記実施例1及び実
施例2と同様に、申し分ないことが確認された。
型材料を用いたことにより、実施例1及び実施例2より
もさらに工程の短縮が図られ、コストダウンが可能なこ
とが確認された。すなわち、レジスト塗布、エッチン
グ、レジスト除去がないので、工程の短縮が図られる。
また、金属膜3の性能についても、前記実施例1及び実
施例2と同様に、申し分ないことが確認された。
【0140】このように、本実施例の金属配線を行うこ
とによって、金属膜3のパターニングを用いる従来の方
法と異なり、金属膜3のエッチングを必要としない。こ
のため、保護膜2に微細なパターンを施しておくことに
より微細な金属配線を簡単に実現することができる。
とによって、金属膜3のパターニングを用いる従来の方
法と異なり、金属膜3のエッチングを必要としない。こ
のため、保護膜2に微細なパターンを施しておくことに
より微細な金属配線を簡単に実現することができる。
【0141】また、従来に比べて金属膜3のエッチング
工程を必要としないので、プロセスを簡略化できる。ま
た、保護膜2の穴のなかに金属膜3を形成していく方式
であるため、金属配線の厚みにより発生する表面段差を
小さくでき、この部分に他の膜や配線を形成した場合、
該表面段差の影響による膜や配線の段切れ等の断線不良
の発生も低減できる。また、パターニングされた部分に
のみ選択的に成膜でき、必要な部分のみの金属材料しか
必要としないので、金属膜3の材料の無駄を低減でき
る。
工程を必要としないので、プロセスを簡略化できる。ま
た、保護膜2の穴のなかに金属膜3を形成していく方式
であるため、金属配線の厚みにより発生する表面段差を
小さくでき、この部分に他の膜や配線を形成した場合、
該表面段差の影響による膜や配線の段切れ等の断線不良
の発生も低減できる。また、パターニングされた部分に
のみ選択的に成膜でき、必要な部分のみの金属材料しか
必要としないので、金属膜3の材料の無駄を低減でき
る。
【0142】〔実施例4〕本実施例では、反射型LCD
用金属配線基板について述べる。具体的には、反射型L
CD用金属配線基板の作成に際して、実施例1と同様の
方法で作製した金属配線基板を用いて、反射型LCD用
金属配線基板を製造するときの製造方法ついて述べる。
ただし、樹脂基板1としては、実施例1とは異なり、耐
熱性のポリイミド基板であって透明性はかなり低いもの
を使用した。
用金属配線基板について述べる。具体的には、反射型L
CD用金属配線基板の作成に際して、実施例1と同様の
方法で作製した金属配線基板を用いて、反射型LCD用
金属配線基板を製造するときの製造方法ついて述べる。
ただし、樹脂基板1としては、実施例1とは異なり、耐
熱性のポリイミド基板であって透明性はかなり低いもの
を使用した。
【0143】先ず、実施例1にて形成した方法によっ
て、図1(e)に示すように、金属膜3からなるゲート
電極11を形成する。樹脂基板1としては、透明性のか
なり低い耐熱性ポリイミドであるが、作製方法について
は特に実用例1と変わるところはない。その後、ゲート
電極11の上側には窒化ケイ素(SiNx)からなるゲ
ート絶縁膜4をCVDにより形成し、さらにその上には
アモルファスシリコン(a−Si)膜5、及びコンタク
ト層としてn+型のアモルファスシリコン(a−Si)
膜6を形成する。
て、図1(e)に示すように、金属膜3からなるゲート
電極11を形成する。樹脂基板1としては、透明性のか
なり低い耐熱性ポリイミドであるが、作製方法について
は特に実用例1と変わるところはない。その後、ゲート
電極11の上側には窒化ケイ素(SiNx)からなるゲ
ート絶縁膜4をCVDにより形成し、さらにその上には
アモルファスシリコン(a−Si)膜5、及びコンタク
ト層としてn+型のアモルファスシリコン(a−Si)
膜6を形成する。
【0144】これらアモルファスシリコン(a−Si)
膜5・6等のシリコン系の膜は、今回の製造プロセスの
中でこの部分が一番温度が高く、約350℃程度と非常
に高温になるが、今回使用しているポリイミド製の樹脂
基板1は耐熱性が400℃近いものであり、耐熱性の高
いものを使用しているので、特に間題なく成膜可能であ
った。その他のプロセスの温度はこれよりも低いため特
に問題となる部分はなかった。
膜5・6等のシリコン系の膜は、今回の製造プロセスの
中でこの部分が一番温度が高く、約350℃程度と非常
に高温になるが、今回使用しているポリイミド製の樹脂
基板1は耐熱性が400℃近いものであり、耐熱性の高
いものを使用しているので、特に間題なく成膜可能であ
った。その他のプロセスの温度はこれよりも低いため特
に問題となる部分はなかった。
【0145】次に、アルミニウム(Al)からなるソー
ス電極7a及びドレイン電極7b、窒化ケイ素(SiN
x)等からなる絶縁保護膜8、及びアルミニウム(A
l)からなる反射用画素電極9を形成する。
ス電極7a及びドレイン電極7b、窒化ケイ素(SiN
x)等からなる絶縁保護膜8、及びアルミニウム(A
l)からなる反射用画素電極9を形成する。
【0146】今回、金属膜3の成膜方法としては、乾式
成膜法であるスパッタを用いて成膜を行っているが、め
っき等の湿式成膜法を用いてもよい。例えば、めっき法
での成膜では、成膜時の温度が約室温〜100℃までと
低いため、樹脂基板1上に膜を形成する場合には、より
効果的である。
成膜法であるスパッタを用いて成膜を行っているが、め
っき等の湿式成膜法を用いてもよい。例えば、めっき法
での成膜では、成膜時の温度が約室温〜100℃までと
低いため、樹脂基板1上に膜を形成する場合には、より
効果的である。
【0147】上記の方法で作製することにより、反射型
のアクティブマトリクス駆動型LCD20が容易に作製
できた。このように、耐熱性は高いが、透明性が低く透
過型のアクティブマトリクス駆動型LCD20には使用
できない金属配線基板を反射型のアクティブマトリクス
駆動型LCD20用として用いることによって、樹脂基
板1を用いての反射型のアクティブマトリクス駆動型L
CD20が容易に作製可能になる。
のアクティブマトリクス駆動型LCD20が容易に作製
できた。このように、耐熱性は高いが、透明性が低く透
過型のアクティブマトリクス駆動型LCD20には使用
できない金属配線基板を反射型のアクティブマトリクス
駆動型LCD20用として用いることによって、樹脂基
板1を用いての反射型のアクティブマトリクス駆動型L
CD20が容易に作製可能になる。
【0148】
【発明の効果】本発明の金属配線基板は、以上のよう
に、樹脂基板上に、パターニングされた保護膜とパター
ニングされた抜きの部分に選択的に形成された金属膜と
を有するものである。
に、樹脂基板上に、パターニングされた保護膜とパター
ニングされた抜きの部分に選択的に形成された金属膜と
を有するものである。
【0149】それゆえ、金属膜自体のエッチングを必要
としないため、保護膜にパターンを施しておけば、金属
配線を簡単に実現できる。また、保護膜のパターニング
は、金属に比べてエッチングが容易であるため微細なパ
ターニングが可能である。したがって、保護膜にパター
ニングされた微細な抜きの部分に金属膜を形成すること
によって、容易に、微細な金属膜の配線を形成すること
が可能である。
としないため、保護膜にパターンを施しておけば、金属
配線を簡単に実現できる。また、保護膜のパターニング
は、金属に比べてエッチングが容易であるため微細なパ
ターニングが可能である。したがって、保護膜にパター
ニングされた微細な抜きの部分に金属膜を形成すること
によって、容易に、微細な金属膜の配線を形成すること
が可能である。
【0150】また、金属膜自体のエッチング工程を必要
としないので、従来に比べてプロセスを簡略化できる。
さらに、保護膜の穴つまりパターニングされた保護膜の
抜きの部分の中に金属膜を形成していく方式であるた
め、金属配線の厚みにより発生する表面段差を小さくで
きる。
としないので、従来に比べてプロセスを簡略化できる。
さらに、保護膜の穴つまりパターニングされた保護膜の
抜きの部分の中に金属膜を形成していく方式であるた
め、金属配線の厚みにより発生する表面段差を小さくで
きる。
【0151】この結果、金属膜の上側にさらに他の膜や
配線を形成した場合に、該表面段差の影響による膜や配
線の断線不良(段切れ)の発生も低減することができ
る。
配線を形成した場合に、該表面段差の影響による膜や配
線の断線不良(段切れ)の発生も低減することができ
る。
【0152】また、本発明では、パターニングされた部
分にのみ金属膜を選択的に成膜できるため、必要な部分
のみの金属膜の材料しか必要としない。このため、金属
膜の材料の無駄を低減することができる。
分にのみ金属膜を選択的に成膜できるため、必要な部分
のみの金属膜の材料しか必要としない。このため、金属
膜の材料の無駄を低減することができる。
【0153】したがって、金属膜のエッチング工程を必
要とせず簡単なプロセスによりパターン形成することが
でき、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属であ
っても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率の
優れた金属配線基板を提供することができるという効果
を奏する。
要とせず簡単なプロセスによりパターン形成することが
でき、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属であ
っても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率の
優れた金属配線基板を提供することができるという効果
を奏する。
【0154】また、本発明の金属配線基板は、上記記載
の金属配線基板において、保護膜が、塗布型材料であ
る。
の金属配線基板において、保護膜が、塗布型材料であ
る。
【0155】それゆえ、保護膜として塗布型材料を使用
することにより、材料が溶液であるので、例えば、スピ
ン装置を用いて、基板に塗布型材料を滴下して遠心力に
より材料を広げてコーティングすることが可能である。
したがって、スパッタ装置を用いる場合と比較して、大
幅なコストダウンとなるという効果を奏する。
することにより、材料が溶液であるので、例えば、スピ
ン装置を用いて、基板に塗布型材料を滴下して遠心力に
より材料を広げてコーティングすることが可能である。
したがって、スパッタ装置を用いる場合と比較して、大
幅なコストダウンとなるという効果を奏する。
【0156】また、本発明の金属配線基板は、上記記載
の金属配線基板において、保護膜を形成するための塗布
型材料が、露光・現像によりパターニング可能な感光性
材料であるものである。
の金属配線基板において、保護膜を形成するための塗布
型材料が、露光・現像によりパターニング可能な感光性
材料であるものである。
【0157】それゆえ、保護膜として感光性材料を使用
することによって、パターニングのために、保護膜塗布
→保護膜露光→保護膜現像という工程のみでパターニン
グが可能になり、保護膜エッチング及びレジスト除去の
工程が省略できるので、製造コストを下げることが可能
になるという効果を奏する。
することによって、パターニングのために、保護膜塗布
→保護膜露光→保護膜現像という工程のみでパターニン
グが可能になり、保護膜エッチング及びレジスト除去の
工程が省略できるので、製造コストを下げることが可能
になるという効果を奏する。
【0158】また、本発明の金属配線基板は、上記記載
の金属配線基板において、金属膜が、湿式成膜技術によ
り成膜された膜であるものである。
の金属配線基板において、金属膜が、湿式成膜技術によ
り成膜された膜であるものである。
【0159】それゆえ、金属膜を湿式成膜技術にて成膜
することにより、金属膜成膜時にスパッタ、CVD(Che
mical Vapor Deposition) 等の真空成膜技術を使用する
場合と比較してコストダウンが可能である。また、大面
積の樹脂基板への成膜も容易に行うことができるので、
樹脂基板の大型化にも容易に対応可能であるという効果
を奏する。
することにより、金属膜成膜時にスパッタ、CVD(Che
mical Vapor Deposition) 等の真空成膜技術を使用する
場合と比較してコストダウンが可能である。また、大面
積の樹脂基板への成膜も容易に行うことができるので、
樹脂基板の大型化にも容易に対応可能であるという効果
を奏する。
【0160】また、本発明の金属配線基板は、上記記載
の金属配線基板において、金属膜が、銅(Cu)、ニッ
ケル(Ni)、金(Au)若しくは銀(Ag)のいずれ
かの金属を含む単層膜、又はこれらいずれかの金属を含
む単層膜を少なくとも一層含む多層膜であるものであ
る。
の金属配線基板において、金属膜が、銅(Cu)、ニッ
ケル(Ni)、金(Au)若しくは銀(Ag)のいずれ
かの金属を含む単層膜、又はこれらいずれかの金属を含
む単層膜を少なくとも一層含む多層膜であるものであ
る。
【0161】それゆえ、銅(Cu)、金(Au)及び銀
(Ag)は比抵抗が小さいために、低抵抗の金属配線を
実現することが可能である。また、特に、銅(Cu)
は、エレクトロマイグレーションに対する耐性が優れて
おり、かつ材料コストが安い点等から金属配線材料とし
ては最適であるという効果を奏する。
(Ag)は比抵抗が小さいために、低抵抗の金属配線を
実現することが可能である。また、特に、銅(Cu)
は、エレクトロマイグレーションに対する耐性が優れて
おり、かつ材料コストが安い点等から金属配線材料とし
ては最適であるという効果を奏する。
【0162】さらに、樹脂基板と銅(Cu)又は金(A
u)との密着力が低い場合や金属膜の表面を保護する必
要がある場合には、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、金
(Au)又は銀(Ag)を組み合わせた積層膜を用いる
ことにより、用途に合った膜が実現可能であるという効
果を奏する。
u)との密着力が低い場合や金属膜の表面を保護する必
要がある場合には、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、金
(Au)又は銀(Ag)を組み合わせた積層膜を用いる
ことにより、用途に合った膜が実現可能であるという効
果を奏する。
【0163】また、本発明の金属配線基板は、上記記載
の金属配線基板において、樹脂基板が、めっき用触媒を
含有するものである。
の金属配線基板において、樹脂基板が、めっき用触媒を
含有するものである。
【0164】それゆえ下地としての樹脂基板に、最初か
らめっき触媒を含有させておくことにより、従来のめっ
き用触媒付与の工程を削除することが可能になり、製造
コストを下げることが可能になるという効果を奏する。
らめっき触媒を含有させておくことにより、従来のめっ
き用触媒付与の工程を削除することが可能になり、製造
コストを下げることが可能になるという効果を奏する。
【0165】また、本発明の金属配線基板の製造方法
は、上記課題を解決するために、樹脂基板上に保護膜を
成膜する第一の工程と、保護膜をパターニングする第二
の工程と、パターニングされた抜きの部分に湿式成膜技
術によって選択的に低抵抗金属配線を形成する第三の工
程とを有する方法である。
は、上記課題を解決するために、樹脂基板上に保護膜を
成膜する第一の工程と、保護膜をパターニングする第二
の工程と、パターニングされた抜きの部分に湿式成膜技
術によって選択的に低抵抗金属配線を形成する第三の工
程とを有する方法である。
【0166】それゆえ、金属膜自体のエッチングを必要
としないため、保護膜にパターンを施しておけば、金属
配線を簡単に実現できる。また、保護膜のパターニング
は、金属に比べてエッチングが容易であるため微細なパ
ターニングが可能である。したがって、微細にパターニ
ングされた抜きの部分に金属膜を形成することによっ
て、容易に、微細な金属膜の配線を形成することが可能
である。
としないため、保護膜にパターンを施しておけば、金属
配線を簡単に実現できる。また、保護膜のパターニング
は、金属に比べてエッチングが容易であるため微細なパ
ターニングが可能である。したがって、微細にパターニ
ングされた抜きの部分に金属膜を形成することによっ
て、容易に、微細な金属膜の配線を形成することが可能
である。
【0167】また、金属膜自体のエッチング工程を必要
としないので、従来に比べてプロセスを簡略化できる。
さらに、保護膜の穴つまりパターニングされた保護膜の
抜きの部分の中に金属膜を形成していく方式であるた
め、金属配線の厚みにより発生する表面段差を小さくで
きる。
としないので、従来に比べてプロセスを簡略化できる。
さらに、保護膜の穴つまりパターニングされた保護膜の
抜きの部分の中に金属膜を形成していく方式であるた
め、金属配線の厚みにより発生する表面段差を小さくで
きる。
【0168】したがって、金属膜の上側にさらに他の膜
や配線を形成した場合に、該表面段差の影響による膜や
配線の断線不良(段切れ)の発生も低減することができ
る。
や配線を形成した場合に、該表面段差の影響による膜や
配線の断線不良(段切れ)の発生も低減することができ
る。
【0169】また、本発明では、パターニングされた部
分にのみ金属膜を選択的に成膜できるため、必要な部分
のみの金属膜の材料しか必要としない。したがって、金
属膜の材料の無駄を低減することができる。
分にのみ金属膜を選択的に成膜できるため、必要な部分
のみの金属膜の材料しか必要としない。したがって、金
属膜の材料の無駄を低減することができる。
【0170】さらに、金属膜は湿式成膜技術によって形
成されている。このため、金属膜成膜時にスパッタ、C
VD等の真空成膜技術を使用する場合と比較してコスト
ダウンが可能であり、また、大面積の樹脂基板への成膜
も容易に行うことができるので、樹脂基板の大型化にも
容易に対応可能である。
成されている。このため、金属膜成膜時にスパッタ、C
VD等の真空成膜技術を使用する場合と比較してコスト
ダウンが可能であり、また、大面積の樹脂基板への成膜
も容易に行うことができるので、樹脂基板の大型化にも
容易に対応可能である。
【0171】したがって、金属膜のエッチング工程を必
要とせず簡単なプロセスによりパターン形成することが
でき、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属であ
っても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率の
優れた金属配線基板の製造方法を提供することができる
という効果を奏する。
要とせず簡単なプロセスによりパターン形成することが
でき、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属であ
っても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率の
優れた金属配線基板の製造方法を提供することができる
という効果を奏する。
【0172】また、本発明の金属配線基板の製造方法
は、上記記載の金属配線基板の製造方法において、湿式
成膜技術としてめっきを使用する際には、パターニング
された抜きの部分における樹脂基板の表面改質を行った
後にめっきを行うことにより、該パターニングされた抜
きの部分に金属配線を形成する方法である。
は、上記記載の金属配線基板の製造方法において、湿式
成膜技術としてめっきを使用する際には、パターニング
された抜きの部分における樹脂基板の表面改質を行った
後にめっきを行うことにより、該パターニングされた抜
きの部分に金属配線を形成する方法である。
【0173】それゆえ、樹脂基板の表面を改質する方法
では、保護膜はポリイミドとは組成が違うので、保護膜
表面は改質されない。したがって、選択的に金属膜のめ
っきを行うための下地を樹脂基板に形成することができ
るという効果を奏する。
では、保護膜はポリイミドとは組成が違うので、保護膜
表面は改質されない。したがって、選択的に金属膜のめ
っきを行うための下地を樹脂基板に形成することができ
るという効果を奏する。
【0174】また、本発明の反射型液晶表示装置用金属
配線基板は、上記課題を解決するために、上記記載の金
属配線基板と該金属配線基板上に形成された反射電極と
を有するものである。
配線基板は、上記課題を解決するために、上記記載の金
属配線基板と該金属配線基板上に形成された反射電極と
を有するものである。
【0175】それゆえ、下地基板である樹脂基板が透明
である必要がなくなる。これにより、樹脂材料として、
耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性に優れた樹脂材料を使用す
ることが可能になる。また、反射型液晶表示装置である
ことから、裏面については特に多少のエッチング等の問
題がなくなるため、表面改質方法の選択の幅が広くなる
等のメリットもある。
である必要がなくなる。これにより、樹脂材料として、
耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性に優れた樹脂材料を使用す
ることが可能になる。また、反射型液晶表示装置である
ことから、裏面については特に多少のエッチング等の問
題がなくなるため、表面改質方法の選択の幅が広くなる
等のメリットもある。
【0176】したがって、金属膜のエッチング工程を必
要とせず簡単なプロセスによりパターン形成することが
でき、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属であ
っても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率の
優れた反射型液晶表示装置用金属配線基板を提供するこ
とができるという効果を奏する。
要とせず簡単なプロセスによりパターン形成することが
でき、銅(Cu)等のエッチング制御が困難な金属であ
っても精細にパターニングでき、かつ材料の利用効率の
優れた反射型液晶表示装置用金属配線基板を提供するこ
とができるという効果を奏する。
【0177】また、本発明の反射型液晶表示装置用金属
配線基板は、上記記載の反射型液晶表示装置用金属配線
基板において、樹脂基板がポリイミド系樹脂である方法
である。
配線基板は、上記記載の反射型液晶表示装置用金属配線
基板において、樹脂基板がポリイミド系樹脂である方法
である。
【0178】それゆえ、ポリイミド系樹脂は、透明性は
低いが、他の樹脂と比較して格段に耐薬品性が高く、か
つ耐熱性も300℃程度あり高いものでは400℃程度
のものまである。このため、反射型液晶表示装置用金属
配線基板として使用すれば、若干のプロセスの低温化を
行うことが可能であり、また、耐熱性の高いものを用い
ることによって通常のプロセスでも適用の可能性があ
る。
低いが、他の樹脂と比較して格段に耐薬品性が高く、か
つ耐熱性も300℃程度あり高いものでは400℃程度
のものまである。このため、反射型液晶表示装置用金属
配線基板として使用すれば、若干のプロセスの低温化を
行うことが可能であり、また、耐熱性の高いものを用い
ることによって通常のプロセスでも適用の可能性があ
る。
【0179】このことから、反射型液晶表示装置用金属
配線基板として、ポリイミド系樹脂の樹脂基板を使用す
ると、軽量及び耐衝撃性の高い液晶表示装置の作製が容
易にでき、大きなメリットになる。また、ポリイミド系
樹脂の樹脂基板を使用することによって、金属膜形成方
法としてはめっき法を用いる一方、表面改質方法として
は、前述した雑誌「Plating & surface finishing (1
999年2月号、p.62〜)」に記載の「Direct Met
allizataion Using Ni-Co Alloy On Surface Modified
Polyimide Film」の方法を用いることによって、簡単に
金属配線を形成できるため、大きなメリットとなるとい
う効果を奏する。
配線基板として、ポリイミド系樹脂の樹脂基板を使用す
ると、軽量及び耐衝撃性の高い液晶表示装置の作製が容
易にでき、大きなメリットになる。また、ポリイミド系
樹脂の樹脂基板を使用することによって、金属膜形成方
法としてはめっき法を用いる一方、表面改質方法として
は、前述した雑誌「Plating & surface finishing (1
999年2月号、p.62〜)」に記載の「Direct Met
allizataion Using Ni-Co Alloy On Surface Modified
Polyimide Film」の方法を用いることによって、簡単に
金属配線を形成できるため、大きなメリットとなるとい
う効果を奏する。
【図1】(a)〜(e)は、本発明における金属配線基
板の製造方法の実施の一形態を示すものであり、各工程
における断面図である。
板の製造方法の実施の一形態を示すものであり、各工程
における断面図である。
【図2】上記アクティブマトリクス駆動型LCDの構成
を示すものであり、(a)は斜視図、(b)は等価回路
を示す説明図である。
を示すものであり、(a)は斜視図、(b)は等価回路
を示す説明図である。
【図3】上記透過型のアクティブマトリクス駆動型LC
Dにおけるアクティブマトリクス基板を示す断面図であ
る。
Dにおけるアクティブマトリクス基板を示す断面図であ
る。
【図4】本発明における金属配線基板の製造方法の他の
実施の形態を示すものであり、(a)は単純マトリクス
型駆動型LCDを示す斜視図、(b)は単純マトリクス
型駆動型LCDの等価回路を示す説明図である。
実施の形態を示すものであり、(a)は単純マトリクス
型駆動型LCDを示す斜視図、(b)は単純マトリクス
型駆動型LCDの等価回路を示す説明図である。
【図5】上記単純マトリクス型駆動型LCDを示すもの
であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
1 樹脂基板 2 保護膜 3 金属膜 4 ゲート絶縁膜 9 反射用画素電極(反射電極) 10 アクティブマトリクス基板(金属配線基板) 20 アクティブマトリクス駆動型LCD 30 単純マトリクス型駆動型LCD 31 樹脂基板 33 保護膜 34 金属補助配線(金属膜) 35 画素電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/336 H01L 29/78 626C 29/786 627A 617J Fターム(参考) 2H092 HA05 HA06 JA24 KB04 MA05 MA07 MA12 MA18 MA19 NA15 NA27 NA29 PA01 4M104 AA01 AA09 BB02 BB04 BB05 BB07 BB08 BB09 BB36 CC01 CC05 DD07 DD08 DD09 DD16 DD22 DD26 DD46 DD51 DD53 EE02 EE03 EE09 EE16 EE17 EE18 FF13 GG09 HH01 HH09 HH13 5C094 AA05 AA14 AA31 AA32 AA42 AA43 AA44 BA03 BA43 CA19 DA13 EB01 EB04 ED11 FA01 FA02 FB01 FB02 FB12 FB15 GB10 5F033 GG03 HH07 HH08 HH11 HH13 HH14 KK07 KK08 KK11 KK13 KK14 MM01 MM05 PP06 PP15 PP26 PP27 PP28 QQ09 QQ11 QQ19 QQ54 RR04 RR06 RR22 RR27 SS08 SS11 SS21 SS22 VV06 VV15 XX02 XX05 XX12 XX33 5F110 AA16 BB01 CC07 DD01 DD13 EE02 EE14 EE41 FF03 FF29 GG02 GG15 HK03 HK09 HK16 HK21 HL03 NN02 NN24 NN72
Claims (10)
- 【請求項1】樹脂基板上に、パターニングされた保護膜
とパターニングされた抜きの部分に選択的に形成された
金属膜とを有することを特徴とする金属配線基板。 - 【請求項2】保護膜が、塗布型材料であることを特徴と
する請求項1記載の金属配線基板。 - 【請求項3】保護膜を形成するための塗布型材料が、露
光・現像によりパターニング可能な感光性材料であるこ
とを特徴とする請求項2記載の金属配線基板。 - 【請求項4】金属膜が、湿式成膜技術により成膜された
膜であることを特徴とする請求項1記載の金属配線基
板。 - 【請求項5】金属膜が、銅(Cu)、ニッケル(N
i)、金(Au)若しくは銀(Ag)のいずれかの金属
を含む単層膜、又はこれらいずれかの金属を含む単層膜
を少なくとも一層含む多層膜であることを特徴とする請
求項1又は4記載の金属配線基板。 - 【請求項6】樹脂基板が、めっき用触媒を含有すること
を特徴とする請求項1記載の金属配線基板。 - 【請求項7】樹脂基板上に保護膜を成膜する第一工程
と、保護膜をパターニングする第二工程と、パターニン
グされた抜きの部分に湿式成膜技術によって選択的に低
抵抗金属配線を形成する第三工程とを有することを特徴
とする金属配線基板の製造方法。 - 【請求項8】湿式成膜技術としてめっきを使用する際に
は、パターニングされた抜きの部分における樹脂基板の
表面改質を行った後にめっきを行うことにより、該パタ
ーニングされた抜きの部分に金属配線を形成することを
特徴とする請求項7記載の金属配線基板の製造方法。 - 【請求項9】請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属
配線基板と該金属配線基板上に形成された反射電極とを
有することを特徴とする反射型液晶表示装置用金属配線
基板。 - 【請求項10】樹脂基板がポリイミド系樹脂であること
を特徴とする請求項9記載の反射型液晶表示装置用金属
配線基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001161066A JP2002353167A (ja) | 2001-05-29 | 2001-05-29 | 金属配線基板及び金属配線基板の製造方法並びに反射型液晶表示装置用金属配線基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001161066A JP2002353167A (ja) | 2001-05-29 | 2001-05-29 | 金属配線基板及び金属配線基板の製造方法並びに反射型液晶表示装置用金属配線基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002353167A true JP2002353167A (ja) | 2002-12-06 |
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ID=19004400
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001161066A Pending JP2002353167A (ja) | 2001-05-29 | 2001-05-29 | 金属配線基板及び金属配線基板の製造方法並びに反射型液晶表示装置用金属配線基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002353167A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005286320A (ja) * | 2004-03-04 | 2005-10-13 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | パターン形成方法、薄膜トランジスタ、表示装置及びそれらの作製方法、並びにテレビジョン装置 |
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US7102231B2 (en) | 2002-09-20 | 2006-09-05 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device and manufacturing method thereof |
WO2008035786A1 (en) * | 2006-09-22 | 2008-03-27 | National University Corporation Tohoku University | Semiconductor device and semiconductor device manufacturing method |
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US9129937B2 (en) | 2008-12-15 | 2015-09-08 | Renesas Electronics Corporation | Semiconductor device and method of manufacturing semiconductor device |
-
2001
- 2001-05-29 JP JP2001161066A patent/JP2002353167A/ja active Pending
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US7102231B2 (en) | 2002-09-20 | 2006-09-05 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device and manufacturing method thereof |
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US7417256B2 (en) | 2002-09-20 | 2008-08-26 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device and manufacturing method thereof |
US9622345B2 (en) | 2002-09-20 | 2017-04-11 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device and manufacturing method thereof |
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US9847386B2 (en) | 2002-09-20 | 2017-12-19 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device and manufacturing method thereof |
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WO2008035786A1 (en) * | 2006-09-22 | 2008-03-27 | National University Corporation Tohoku University | Semiconductor device and semiconductor device manufacturing method |
CN101563782B (zh) * | 2006-12-21 | 2011-07-13 | 国立大学法人东北大学 | 半导体装置和半导体装置的制造方法 |
WO2008075727A1 (ja) * | 2006-12-21 | 2008-06-26 | National University Corporation Tohoku University | 半導体装置及び半導体装置の製造方法 |
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US9129937B2 (en) | 2008-12-15 | 2015-09-08 | Renesas Electronics Corporation | Semiconductor device and method of manufacturing semiconductor device |
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