JP2005285003A - 運行制御システム、移動体検出装置及び移動体 - Google Patents

運行制御システム、移動体検出装置及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】 非接触給電システムの移動体の追突を防止可能な運行制御システム、並びに該運行制御システムに用いる移動体検出装置及び移動体の提供。
【解決手段】 移動体検出装置20を構成する検出回路22a,22b,22cは、給電線1を流れる周波数f0の交流電流により検出コイル21a,21b,21cに生じる誘導起電力の電圧を検出し、検出した誘導起電力の電圧が基準電圧より高いか否かを比較し、比較結果が基準電圧より高い場合に、不図示の検出回路,検出回路22a,22bへ信号SG0出力する。検出回路22a,22b,22cは、検出回路22b,22c,不図示の検出回路から信号SG0が入力された場合、検出コイル21a,21b,21cへ周波数f1(≠f0)の第1移動体存在信号SG1を送出する。移動体30は検出コイル21a,21b,21cへ送出された第1移動体存在信号SG1を検出した場合に移動を停止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、給電線に沿って移動する複数の移動体の運行を制御する運行制御システム、給電線から非接触状態で電力を得、給電線に沿って移動する移動体の存在を検出する移動体検出装置、及び給電線から非接触状態で電力を得、給電線に沿って移動する移動体に関する。
従来、給電線から電力を有接触で取得し、給電線に沿って移動する搬送車を複数用いて物品を搬送する際に、搬送車同士の追突を防止するために、給電線の長さ方向に所定長の区間を複数割り当て、区間毎に各搬送車の運行を制御する方式が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
図7に特許文献1に開示されている台車の自律区間制御装置の概略構成図を示す。図7に示す台車の自律区間制御装置は、電源のU相、V相、アース線のそれぞれに接続された3本の電源用トロリー線51a,51b,51c、起動停止用トロリー線51d及び区間制御用トロリー線51eが区間の境界で物理的に区切って走行レール50に設けられている。台車53にはこれら5本のトロリー線のそれぞれに接触する集電子54a,54b,54c,54d,54eが設けられており、台車53は電源用トロリー線51a,51bに集電子54a,54bを接触させて電力を得て走行レール50上を一方向に移動するよう構成されている。
各区間では電源(V相)と区間制御用トロリー線51eとの間に台車53の集電子54a及び54eを介して通電するリレーを介設し、台車の進行方向に隣接する区間に介設されたリレーのb接点を電源(V相)と起動停止用トロリー線51dとの間に介設している。台車53はまた、起動停止用トロリー線51dに集電子54dを接触させ、起動停止用トロリー線51dの通電状態、すなわち電源(V相)が接続されているか否かを検出し、移動停止するよう構成されている。なお、電源(V相)と各b接点との間には、地上設備に設けた起動/停止スイッチ55が介設されている。
具体的には、台車53が区間n(n番目の区間)に存在している場合、台車53の集電子54a及び54eにより区間nに設けられたリレーRnが通電するため、区間(n−1)(n番目の区間に台車53の進行方向逆向きに隣接する区間)に設けられたリレーRのb接点Rnbが開く。つまり、区間(n−1)の起動停止用トロリー線51dが電源(V相)と非接続状態となる。したがって、区間(n−1)に台車53の後続の台車(図示せず)が進入してきた場合、後続の台車は区間(n−1)で停止する。そして、台車53が区間nを通り過ぎて次の区間へ移動した場合には、区間nに設けられたリレーRnが通電されなくなって区間(n−1)に設けられたリレーRnのb接点Rnbが閉じ、区間(n−1)の起動停止用トロリー線51dが電源(V相)と接続されるため、区間(n−1)で停止していた後続の台車が再び移動する。このように各区間に設けられたリレーの通電及びリレーのb接点の開閉動作を利用して、先行する台車に後続の台車が追突するのを防止することができる。
しかしながら、特許文献1に開示されている台車の自律区間制御装置においては、各台車は各種トロリー線に集電子を接触させて電力を取得して移動する構成としているため、台車の移動に伴って集電子及び各種トロリー線が摩耗し、発塵するという問題がある。
一方、搬送車に設けられたピックアップコアに巻回したピックアップコイルを給電線に近接させ、給電線を流れる交流によりピックアップコイルに生じる誘導起電力をモータに供給して搬送車を給電線に沿って運行させる非接触給電システムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。従来の非接触給電システムは、搬送車は給電線から物理的に非接触の状態で電力を取得するため、特許文献1に開示されている台車の自律区間制御装置とは異なり、給電線と接触することにより摩耗する集電子を搬送車に設ける必要がない他、給電線の摩耗及び発塵を防止することができる。
従来の非接触給電システムでは、各搬送車が自身の位置情報を運行管理装置へ通知し、運行管理装置は各搬送車から通知された位置情報に基づいて各搬送車の運行を管理して制御する。
特開平9−44248号公報 特開2000−207026号公報
しかしながら、従来の非接触給電システムでは、運行管理装置は全ての搬送車の運行を管理して制御するため、その全体の設備が大型化するだけでなく、搬送車同士の追突の防止も運行管理装置に依存しているという問題がある。
本発明は斯かる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、給電線に沿って複数の検出コイルを配設し、各検出コイルに生じる誘導起電力の電圧に基づいて給電線に沿って移動する移動体の存在を検出し、移動体の存在を検出した場合に移動体の移動方向後側の検出コイルへ移動体存在信号を送出し、各移動体は移動体存在信号を検出した場合に停止する構成とすることにより、非接触給電システムにおける移動体の移動方向を一方向とした場合の複数の移動体の追突を簡易な構成で移動体自身で防止することができる運行制御システム、並びに該運行制御システムに用いる移動体検出装置及び移動体を提供することにある。
本発明の他の目的は、移動体の存在を検出した場合に移動体の前後の検出コイルへ各別に第1移動体存在信号及び第2移動体存在信号を送出し、各移動体は第1移動体存在信号又は第2移動体存在信号を検出した場合に停止する構成とすることにより、非接触給電システムにおける移動体の移動方向を双方向とした場合の複数の移動体の追突を簡易な構成で移動体自身で防止することができる運行制御システム、並びに該運行制御システムに用いる移動体検出装置及び移動体を提供することにある。
第1発明に係る運行制御システムは、給電線と、該給電線を流れる交流を電力源とし、前記給電線に沿って一方向へ移動すべくなしてある複数の移動体とを備え、前記複数の移動体の運行を制御する運行制御システムにおいて、前記給電線に沿って配設された複数の検出コイルと、各検出コイルに生じる誘導起電力の電圧を検出する検出手段と、該検出手段が検出した誘導起電力の電圧が所定値より高いか否かを比較し、比較結果が前記所定値より高い場合に所定信号を出力する比較手段と、該比較手段が前記所定信号を出力した場合に、前記所定値より高い誘導起電力の電圧が生じた検出コイルに前記複数の移動体の移動方向後側に相隣る検出コイルへ前記交流の周波数と異なる周波数の移動体存在信号を送出する送出手段とを有し、前記比較手段の比較結果が前記所定値より高い場合に移動体の存在を検出すべくなしてある移動体検出装置を備え、前記複数の移動体は、前記給電線に近接して配設されたピックアップコイルと、該ピックアップコイルに生じる誘導起電力で作動する駆動手段と、前記移動体存在信号を検出する信号検出手段と、該信号検出手段が前記移動体存在信号を検出した場合に、前記駆動手段を停止する停止手段とを有することを特徴とする。
第2発明に係る移動体検出装置は、給電線に近接して配設されたピックアップコイルと、前記給電線に交流が流れている場合に、前記ピックアップコイルに生じる誘導起電力で作動する駆動手段とを備え、前記給電線に沿って一方向へ移動すべくなしてある移動体の存在を検出する移動体検出装置において、前記給電線に沿って配設された複数の検出コイルと、各検出コイルに生じる誘導起電力の電圧を検出する検出手段と、該検出手段が検出した誘導起電力の電圧が所定値より高いか否かを比較し、比較結果が前記所定値より高い場合に所定信号を出力する比較手段と、該比較手段が前記所定信号を出力した場合に、前記所定値より高い誘導起電力の電圧が生じた検出コイルに前記複数の移動体の移動方向後側に相隣る検出コイルへ前記交流の周波数と異なる周波数の移動体存在信号を送出する送出手段とを備え、前記比較手段の比較結果が前記所定値より高い場合に移動体の存在を検出すべくなしてあることを特徴とする。
第3発明に係る移動体は、給電線に近接して配設されたピックアップコイルと、前記給電線に交流が流れている場合に、前記ピックアップコイルに生じる誘導起電力で作動する駆動手段とを備え、前記給電線に沿って一方向へ移動すべくなしてある移動体において、前記交流の周波数と異なる周波数の移動体存在信号を検出する信号検出手段と、該信号検出手段が前記移動体存在信号を検出した場合に、前記駆動手段を停止する停止手段とを備えることを特徴とする。
第4発明に係る運行制御システムは、給電線と、該給電線を流れる交流を電力源とし、前記給電線に沿って双方向へ移動すべくなしてある複数の移動体とを備え、前記複数の移動体の運行を制御する運行制御システムにおいて、前記給電線に沿って配設された複数の検出コイルと、各検出コイルに生じる誘導起電力の電圧を検出する検出手段と、該検出手段が検出した誘導起電力の電圧が所定値より高いか否かを比較し、比較結果が前記所定値より高い場合に所定信号を出力する比較手段と、該比較手段が前記所定信号を出力した場合に、前記所定値より高い誘導起電力の電圧が生じた検出コイルの両側に相隣る検出コイルへ各別に、前記交流の周波数と異なる第1周波数の第1移動体存在信号、並びに前記交流の周波数及び第1周波数と異なる第2周波数の第2移動体存在信号を送出する送出手段とを有し、前記比較手段の比較結果が前記所定値より高い場合に移動体の存在を検出すべくなしてある移動体検出装置を備え、前記複数の移動体は、前記給電線に近接して配設されたピックアップコイルと、該ピックアップコイルに生じる誘導起電力で作動する駆動手段と、前記第1移動体存在信号及び第2移動体存在信号を検出する信号検出手段と、該信号検出手段が前記第1移動体存在信号又は第2移動体存在信号を検出した場合に、検出した信号に基づいて前記駆動手段を停止する停止手段とを有することを特徴とする。
第5発明に係る移動体検出装置は、給電線に近接して配設されたピックアップコイルと、前記給電線に交流が流れている場合に、前記ピックアップコイルに生じる誘導起電力で作動する駆動手段とを備え、前記給電線に沿って双方向へ移動すべくなしてある移動体の存在を検出する移動体検出装置において、各検出コイルに生じる誘導起電力の電圧を検出する検出手段と、該検出手段が検出した誘導起電力の電圧が所定値より高いか否かを比較し、比較結果が前記所定値より高い場合に所定信号を出力する比較手段と、該比較手段が前記所定信号を出力した場合に、前記所定値より高い誘導起電力の電圧が生じた検出コイルの両側に相隣る検出コイルへ各別に、前記交流の周波数と異なる第1周波数の第1移動体存在信号、並びに前記交流の周波数及び第1周波数と異なる第2周波数の第2移動体存在信号を送出する送出手段とを備え、前記比較手段の比較結果が前記所定値より高い場合に移動体の存在を検出すべくなしてあることを特徴とする。
第6発明に係る移動体は、給電線に近接して配設されたピックアップコイルと、前記給電線に交流が流れている場合に、前記ピックアップコイルに生じる誘導起電力で作動する駆動手段とを備え、前記給電線に沿って双方向へ移動すべくなしてある移動体において、前記交流の周波数と異なる第1周波数の第1移動体存在信号、並びに前記交流の周波数及び第1周波数と異なる第2周波数の第2移動体存在信号を検出する信号検出手段と、該信号検出手段が前記第1移動体存在信号又は第2移動体存在信号を検出した場合に、検出した信号に基づいて前記駆動手段を停止する停止手段とを備えることを特徴とする。
第1発明、第2発明及び第3発明にあっては、給電線とピックアップコイルとの周囲に生じる磁束により、移動体検出装置の各検出コイルに誘導起電力が生じ、移動体検出装置の検出手段は各検出コイルに生じた誘導起電力の電圧を検出する一方、各移動体のピックアップコイルにも誘導起電力が生じ、各移動体はピックアップコイルに生じた誘導起電力で駆動手段が作動して給電線に沿って一方向に移動する。
移動体検出装置の一の検出コイルが給電線と電磁結合する領域に移動体が存在している場合、ピックアップコイルには給電線による磁束を打ち消す方向に誘導起電力が生じる。この場合のピックアップコイルによる磁束は、移動体の駆動手段の負荷が大きい程、ピックアップコイルに流れる電流が大きくなって強くなるため、移動体が存在しない場合よりも大きな誘導起電力が一の検出コイルに生じる。よって、移動体検出装置の一の検出コイルが給電線と電磁結合する領域に移動体が存在しない場合に検出手段が検出する誘導起電力の電圧よりも少し高い値を比較の判定に用いる基準電圧として比較手段に設定する。
以下では、移動体検出装置の一の検出コイルが給電線と電磁結合する領域を一の領域と定義し、複数の領域の内、任意の連続する3つの領域を一方向に移動する移動体の移動方向(第1方向D1)に向かって領域A、領域B及び領域Cと称し、運行制御システムを図4を参照して説明する。
まず、移動体30i(先行する移動体)が領域Aから領域Bに進入し、領域Bに存在している場合には、移動体検出装置は、領域A,領域Cでは検出手段が検出コイル21a,22cにて検出する誘導起電力の電圧が設定された基準電圧より低いため移動体の存在を検出せずに比較手段が信号SG0を出力しないが、領域Bでは検出手段が検出コイル21bにて検出する誘導起電力の電圧が基準電圧より高いため移動体の存在を検出して比較手段が信号SG0を出力する。そうすると、領域Aでは送出手段が検出コイル21aへ第1移動体存在信号SG1(移動体存在信号)を送出する(図4(a)参照)。
つまり、移動体検出装置は、移動体が一の領域(複数ある領域の内のいずれか一つの領域)に存在している場合には、移動体の一つ後側の領域の検出コイルへ移動体存在信号を送出する。
したがって、この状態で領域Aに移動体30j(後続の移動体)が進入してきたときに、移動体30jは信号検出手段が検出コイル21aへ送出された第1移動体存在信号SG1を検出コイル9aを介して検出し、先行する移動体に接近しつつあると判断して停止手段が駆動手段を停止するため、領域Aで移動を停止する(図4(b)参照)。
そして、移動体30iが領域Bを通り過ぎて領域Cへ移動した場合には、移動体検出装置は、領域Bでは検出手段が検出コイル21bにて検出する誘導起電力の電圧が基準電圧より低いため移動体の存在を検出せずに比較手段が信号SG0の出力を停止し、領域Aでは送出手段が検出コイル21aへの第1移動体存在信号SG1の送出を停止する。
よって、領域Aに停止していた移動体30jは、信号検出手段が検出コイル21aの第1移動体存在信号SG1を検出コイル9aを介して検出せず、先行する移動体が遠ざかったと判断して駆動手段が作動するため、移動を再開する(図4(c)参照)。
これにより、運行制御システムにあっては、非接触給電システムにおける移動体の移動方向を一方向とした場合の複数の移動体の追突を簡易な構成で移動体自身が防止する。また、移動体検出装置にあっては、各検出コイルに生じる誘導起電力の電圧に基づいて移動体の存在を検出コイルの配置位置に関連付けて検出し、複数の移動体の追突防止を目的とする運行制御システムに適用することができる。また、移動体にあっては、非接触給電システムにおいて一方向に移動する構成であっても、複数の移動体の追突防止を目的とする運行制御システムに適用することができる。
第4発明、第5発明及び第6発明は、第1発明、第2発明及び第3発明の移動体の存在検出及び運行制御原理を移動体が双方向に移動するシステムに適用したものである。これらの発明にあっては、移動体検出装置は、移動体が第1方向D1(第2方向D2(第1方向D1と反対方向)に移動する場合、移動体が一の領域(複数ある領域の内のいずれか一つの領域)に存在しているときには、移動体の一つ後側(前側)の領域の検出コイルへ第1移動体存在信号を送出し、移動体の一つ前側(後側)の領域の検出コイルへ第2移動体存在信号を送出する。
したがって、移動体30i,30jの移動方向が第1方向D1であり、移動体30iが領域Bに存在している状態で移動体30jが領域Aに進入してきた場合、移動体30iは検出コイル21bへ送出された第2移動体存在信号を検出するが、後続の移動体が接近してきたと判断し、駆動手段の作動を維持して移動を継続する。移動体30jは検出コイル21aへ送出された第1移動体存在信号を検出し、先行の移動体に接近しつつあると判断し、駆動手段を停止して移動を停止する。そして、移動体30iが領域Bを通り過ぎて領域Cへ移動した場合には、領域Aに停止していた移動体30jは、検出コイル21aの第1移動体存在信号1を検出せず、先行する移動体が遠ざかったと判断し、駆動手段を作動して移動を再開する。
一方、移動体30i,30jの移動方向が第2方向D2であり、移動体30iが領域Bに存在している状態で移動体30jが領域Cに進入してきた場合、移動体30iは検出コイル21bへ送出された第1移動体存在信号を検出するが、後続の移動体が接近してきたと判断し、駆動手段の作動を維持して移動を継続する。移動体30jは検出コイル21cへ送出された第2移動体存在信号を検出し、先行の移動体に接近しつつあると判断し、駆動手段を停止して移動を停止する。そして、移動体30iが領域Bを通り過ぎて領域Aへ移動した場合には、領域Cに停止していた移動体30jは、検出コイル21cの第2移動体存在信号を検出せず、先行する移動体が遠ざかったと判断し、駆動手段を作動して移動を再開する。
これにより、運行制御システムにあっては、非接触給電システムにおける移動体の移動方向を双方向とした場合でも複数の移動体の追突を簡易な構成で移動体自身が防止する。また、移動体検出装置にあっては、各検出コイルに生じる誘導起電力の電圧に基づいて移動体の存在を検出コイルの配置位置に関連付けて検出し、複数の移動体の追突防止を目的とする運行制御システムに適用することができる。また、移動体にあっては、非接触給電システムにおいて双方向に移動する構成であっても、複数の移動体の追突防止を目的とする運行制御システムに適用することができる。
本発明によれば、移動体30iが領域Bに進入し、領域Bに存在している場合には、移動体30jの移動を領域Aで停止することができるため、非接触給電システムにおける移動体の移動方向を一方向とした場合の複数の移動体の追突を簡易な構成で移動体自身で防止することができる運行制御システムを実現することができる。しかも、給電線の長さ方向における検出コイルの長さを適宜変更するだけで、移動体の存在を検出する領域を容易かつ柔軟に変更することができる。
また、本発明によれば、各検出コイルに生じる誘導起電力の電圧に基づいて移動体の存在を検出コイルの配置位置に関連付けて検出することができ、複数の移動体の追突防止を目的とする運行制御システムに適用することができる移動体検出装置を実現することができる。しかも、給電線の長さ方向における検出コイルの長さを適宜変更するだけで、移動体の存在を検出する領域を容易かつ柔軟に変更することができる。
また、本発明によれば、給電線を流れる交流の周波数と異なる周波数の移動体存在信号を検出した場合に駆動手段を停止する構成としているため、非接触給電システムにおいて一方向に移動する構成であっても、複数の移動体の追突防止を目的とする運行制御システムに適用することができる移動体を実現することができる。
また、本発明によれば、各移動体の移動方向が第1方向D1である場合には、移動体30iが領域Bに進入し、領域Bに存在しているときに、移動体30jの移動を領域Aで停止することができ、また各移動体の移動方向が第2方向D2である場合には、移動体30iが領域Bに進入し、領域Bに存在しているときに、移動体30jの移動を領域Cで停止することができるため、非接触給電システムにおける移動体の移動方向を双方向とした場合の複数の移動体の追突を簡易な構成で移動体自身で防止することができる運行制御システムを実現することができる。しかも、給電線の長さ方向における検出コイルの長さを適宜変更するだけで、移動体の存在を検出する領域を容易かつ柔軟に変更することができる。
更に、本発明によれば、給電線を流れる交流の周波数と異なる第1移動体存在信号又は第2移動体存在信号を検出した場合に、検出した信号に基づいて駆動手段を停止する構成としているため、非接触給電システムにおいて双方向に移動する構成であっても、複数の移動体の追突防止を目的とする運行制御システムに適用することができる移動体を実現することができる。
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る運行制御システム及び移動体検出装置20の構成を示す模式図である。なお、図においては、運行制御システム及び移動体検出装置20の構成は、一方向に移動する移動体30の移動方向(第1方向D1)に向かって連続する領域A、領域B及び領域Cを代表して示すが、図示しないその他の領域についても同様の構成である。
図において、1は給電線であり、AC200V,60Hzの商用電源から受電して周波数f0(例えば10kHz)の交流の定電流(実効値一定)を出力する高周波電源装置40(図3参照)に接続されている。
給電線1に沿って移動体検出装置20を構成する平面視形状が給電線1を長手方向とする矩形ループである一回巻き(複数回巻きであってもよい)の検出コイル21a,21b,21cが給電線1の長さ方向に密に並設され、検出コイル21a,21b,21cにはそれぞれ、検出回路22a,22b,22cが設けられている。
高周波電源装置40により給電線1に定電流が通電された場合、給電線1とピックアップコイル5a(図2参照)との周囲に生じる磁束により、検出コイル21a,21b,21cに誘導起電力が生じる。検出回路22a(22b,22c)は、検出コイル21a(21b,21c)に生じた誘導起電力の電圧を検出し、検出した誘導起電力の電圧が予め設定された基準電圧より高いか否かを比較し、比較結果が基準電圧より高い場合、移動体30の移動方向後側に相隣る検出回路(図示せず)(検出回路22a,22b)へ信号SG0を出力する。
基準電圧は高周波電源装置40により給電線1に定電流が通電された場合に検出コイル21a,21b,21cに生じる誘導起電力の電圧よりも少し高い値とする。この理由は、一の検出コイル21が給電線1と電磁結合する領域に移動体30が存在する場合、移動体30が備えるピックアップコア4(図2参照)により、一の検出コイル21と給電線1との結合度が増加することに加えて、ピックアップコア4に巻回されたピックアップコイル5aに後述する共振電流が流れて大きな磁束が発生するため、移動体30が存在しない場合よりも大きな誘導起電力が一の検出コイル21に生じるからである。
以上の理由に基づいて基準電圧が設定されているため、検出コイル21a(21b,21c)に生じた誘導起電力の電圧が基準電圧より高いか否かを検出回路22a(22b,22c)が比較することにより、移動体検出装置20はコイル21a(21b,21c)の配置位置に関連付けて移動体30の存在の有無を検出することができる。
検出回路22a(22b,22c)は、検出回路22b(22c,移動体30の移動方向に相隣る検出回路(図示せず))から信号SG0が入力された場合、検出コイル21a(21b,21c)へ周波数f1(≠f0)の第1移動体存在信号SG1を送出する。
なお、移動体検出装置20は検出コイル21a,21b,21cに生じる誘導起電力を電力として取得してもよく、電源(図示せず)から別途電力を取得してもよい。前者の場合は後者の場合に比べて電源及び電源配線が不要となるため、コストを低減することができる。
また、図中30は本発明の実施の形態1に係る移動体である。図2には移動体30が備えるピックアップコア4の図1のII−II線における断面を、図3には移動体30の構成をそれぞれ示す。
ピックアップコア4は断面形状がコの字状に形成された磁性体からなり、柱部4a、及び柱部4aの両端にそれぞれ設けられた脚部4b,4cを有する。柱部4aにはピックアップコイル5aが巻回され、脚部4cには検出コイル9aが巻回されている。なお、ピックアップコイル5aは、後述する共振電流により生じた磁束が検出コイル21に鎖交する向きと、給電線1による磁束が検出コイル21に鎖交する向きとが同方向になるように巻回されている。ピックアップコア4はその凹部の略中央部に給電線1が位置するように配置されている。なお、検出コイル21b(21a,21c)は給電線1に対して柱部4aと反対側の凹部内に位置するように配設されているが、凹部外に位置するように配設してもよい。
ピックアップコイル5aには共振コンデンサ5bが並列に接続されており、ピックアップコイル5a及び共振コンデンサ5bで共振回路5をなす。共振回路5は、給電線1と電磁結合すべく給電線1に対して離隔配置されたピックアップコイル5aのインダクタンスと共振コンデンサ5bのキャパシタンスとが給電線1を流れる定電流の周波数f0と共振状態になるように構成され、ピックアップコイル5aに誘起された電力を受けて交流の定電流源として機能する。
共振回路5には共振回路5の出力である交流の定電流を定電圧に変換するインピーダンス変換部61と、インピーダンス変換部61の出力である定電圧の交流電流を全波整流するダイオードブリッジを用いた整流部62と、整流部62が出力した電圧を平滑化する平滑コンデンサを用いた平滑部63とが並列に接続されており、インピーダンス変換部61、整流部62及び平滑部63で受電回路6をなす。
インピーダンス変換部61はインダクタ61a及びキャパシタ61b,61cをπ型に配置し、インダクタ61aのインダクタンスと、キャパシタ61b,61cのキャパシタンスとが給電線1を流れる定電流と共振状態になるように構成されている。
なお、インダクタ61a及びキャパシタ61b,61cを用いてインピーダンス変換部61を構成する場合、インダクタ61aのインダクタンスと、キャパシタ61b,61cのキャパシタンスとが給電線1を流れる定電流と共振状態になるようにすれば、インダクタ61a及びキャパシタ61b,61cをπ型に配置するのみならず、T型に配置してもよい。また、インダクタンスとキャパシタンスとが給電線1を流れる定電流と共振状態になるようにして、2つのインダクタ及び1つのキャパシタをπ型又はT型に配置してインピーダンス変換部61を構成してもよい。
受電回路6の出力側には移動体30の走行用の負荷としての交流のモータMがドライバ7を介して接続されている。ドライバ7はインバータ機能を有し、受電回路6から供給された直流電流を交流変換し、変換した交流電流を駆動制御装置8からの駆動指令に基づいてモータMへ供給する。モータMはドライバ7から交流電流が供給されて一方向に回転する。なお、駆動制御装置8は移動体30の運行を管理する運行管理装置(図示せず)からの指令に基づきドライバ7へ駆動指令を出力する。
ピックアップコア4の脚部4cに巻回された検出コイル9aには共振コンデンサ9bが並列に接続されており、検出コイル9a及び共振コンデンサ9bで共振回路9をなす。共振回路9は検出コイル9aのインダクタンスと共振コンデンサ9bのキャパシタンスとが移動体検出装置20の検出コイル21a,21b,21cへ送出される第1移動体存在信号SG1の周波数f1と共振状態になるように構成されている。
共振回路9には信号検出回路10が設けられている。信号検出回路10は共振回路9を流れる共振電流を検出することにより、第1移動体信号SG1を検出し、共振電流を検出している場合に、検出していることを通知するための信号を駆動制御装置8に出力する。駆動制御装置8は信号検出回路10から信号が入力されている間は、モータMの駆動を停止すべくドライバ7へ停止指令を出力し、ドライバ7は駆動制御装置8から停止指令が入力されている間は、モータMへの交流電流の供給を停止する。
以上の如き構成の移動体検出装置20及び移動体30を用いた本発明の実施の形態1に係る運行制御システムを図4を参照しながら説明する。運行制御システムの説明においては、2つの移動体30,30を用いるものとするが、それらの前後関係を分かりやすくするために、先行の移動体30を移動体30i(i番目の移動体30)とし、後続の移動体30を移動体30j(j番目の移動体30)とする。また、移動体検出装置20が移動体の存在を検出して検出コイル21a,21b,21cへ第1移動体存在信号を送出している場合には、検出コイル21a,21b,21cに正弦波を重ね合わせてそのことを示すものとする。
まず、移動体30iが領域Aから領域Bに進入し、領域Bに存在している場合、移動体検出装置20は、検出回路22a,22cが、検出コイル21a,22cにて検出する誘導起電力の電圧が基準電圧より低いため移動体の存在を検出せずに信号SG0を不図示の検出回路,検出回路22bへ出力しないが、検出回路22bが検出コイル21bにて検出する誘導起電力の電圧が基準電圧より高いため移動体の存在を検出して信号SG0を検出回路22aへ出力する。よって、検出回路22aが検出コイル21aへ第1移動体存在信号SG1を送出する(図4(a)参照)。
したがって、この状態で領域Aに移動体30jが進入してきた場合、移動体30jは、信号検出回路10が検出コイル21aへ送出された第1移動体存在信号SG1を検出コイル9aを介して検出して駆動制御装置8へ信号を出力し、駆動制御装置8が先行する移動体に接近しつつあると判断してドライバ7へ停止指令を出力し、ドライバ7がモータMへの交流電流の供給を停止してモータMの回転が停止するため、領域Aで移動を停止する(図4(b)参照)。
そして、移動体30iが領域Bを通り過ぎて領域Cへ移動した場合、移動体検出装置20は、検出回路22bが検出コイル21bにて検出する誘導起電力の電圧が基準電圧より低いため移動体の存在を検出せずに検出回路22aへの信号SG0の出力を停止し、検出回路22aが検出コイル21aへの第1移動体存在信号SG1の送出を停止する(図4(c)参照)。
よって、領域Aに停止していた移動体30jは、信号検出回路10が検出コイル21aの第1移動体存在信号SG1を検出コイル9aを介して検出せずに駆動制御装置8への信号の出力を停止し、駆動制御装置8が先行する移動体が遠ざかったと判断してドライバ7へ駆動指令を出力し、ドライバ7がモータMへ交流電流を供給してモータMが回転するため、移動を再開する(図4(c)参照)。
(実施の形態2)
実施の形態2は実施の形態1に係る移動体の存在検出及び運行制御原理を移動体が双方向に移動するシステムに適用したものである。図5は本発明の実施の形態2に係る運行制御システム及び移動体検出装置20の構成を示す模式図である。図に示すように、移動体30が領域C、領域B及び領域Aの順に向かって移動する方向を第2方向D2とする。
図5に示す移動体検出装置20を構成する検出回路22a(22b,22c)は、検出コイル21a(21b,21c)に生じた誘導起電力の電圧が基準電圧より高い場合に更に、検出回路22b(22c,第1方向D1に相隣る領域の検出回路(図示せず))へ信号SG0を出力する。検出回路22a(22b,22c)は、第2方向D2に相隣る領域の検出回路(図示せず)(検出回路22a,22b)から信号SG0が入力された場合、検出コイル21a(21b,21c)へ周波数f2(≠f0,f1)の第2移動体存在信号SG2を送出する。この点が図1に示す移動体検出装置20と異なる。その他の構成については、図1に示す移動体検出装置20と同様であるので、同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
また、図5中30にて示す本発明の実施の形態2に係る移動体30にあっては、モータMはドライバ7から交流電流が供給されて回動するように構成されている。更に、共振コイル9bは可変であり、検出コイル21b(21a,21c)へ送出される信号に対し、移動体30が第1方向D1へ移動する場合には第1移動体存在信号SG1の周波数f1と共振状態になり、移動体30が第2方向D2へ移動する場合には第2移動体存在信号SG2の周波数f2と共振状態になるように構成されている。よって、信号検出回路10は共振回路9を流れる共振電流を検出することにより、第1移動体信号SG1のみならず第2移動体信号SG2も検出する。これらの点が図2及び図3に示す移動体30と異なる。
以上の如き構成の移動体検出装置20及び移動体30を用いた本発明の実施の形態2に係る運行制御システムを図6を参照しながら説明する。
まず、移動体30i,30jの移動方向が第1方向D1である場合について説明する。移動体30iが領域Aから領域Bに進入し、領域Bに存在している場合、移動体検出装置20は、検出回路22a,22cが検出コイル21a,22cにて検出する誘導起電力の電圧が基準電圧より低いため移動体の存在を検出せずに信号SG0を不図示の検出回路及び検出回路22b,検出回路22b及び不図示の検出回路へ出力しないが、検出回路22bが検出コイル21bにて検出する誘導起電力の電圧が基準電圧より高いため移動体の存在を検出して信号SG0を検出回路22a及び22cへ出力する。よって、検出回路22aが検出コイル21aへ第1移動体存在信号SG1を送出し、検出回路22cが検出コイル21cへ第2移動体存在信号SG2を送出する(図6(a)参照)。
つまり、本発明の実施の形態2に係る移動体検出装置20は、移動体30が一の領域に存在している場合には、第2方向D2に相隣る領域の検出コイル21へ第1移動体存在信号SG1を送出し、第1方向D1に相隣る領域の検出コイル21へ第2移動体存在信号SG2を送出する。以下、この動作を踏まえ、一の領域に移動体30が存在している場合における移動体検出装置20の動作の詳細な説明は省略する。
この状態で領域Aに移動体30jが進入してきた場合には、移動体検出装置20は、検出回路22bが検出コイル21bへ第2移動体存在信号SG2を送出する。ところで、領域Bに存在している移動体30iは、第1方向D1へ移動している場合には、信号検出回路10が第1移動体信号SG1を検出コイル9aを介して検出するように構成されているため、検出コイル21bへの第2移動体存在信号SG2の送出の有無に関わらず、移動を継続する(図6(b)参照)。
一方、領域Aに進入してきた移動体30jは、信号検出回路10が検出コイル21aへ送出された第1移動体存在信号SG1を検出コイル9aを介して検出して駆動制御装置8へ信号を出力し、駆動制御装置8が先行する移動体に接近しつつあると判断してドライバ7へ停止指令を出力し、ドライバ7がモータMへの交流電流の供給を停止してモータMの回転が停止するため、領域Aで移動を停止する(図6(b)参照)。
そして、移動体30iが領域Bを通り過ぎて領域Cへ移動した場合には、移動体検出装置20は、領域Bに移動体30iが存在しないことにより、検出回路22aが検出コイル21aへの第1移動体存在信号SG1の送出を停止し、検出回路22cが検出コイル21cへの第2移動体存在信号SG2の送出を停止し、領域Cに移動体30iが存在することにより、検出回路22bが第1移動体存在信号SG1を検出コイル21bへ送出する(図6(c)参照)。
よって、領域Aに停止していた移動体30jは、信号検出回路10が検出コイル21aの第1移動体存在信号SG1を検出コイル9aを介して検出せずに駆動制御装置8への信号の出力を停止し、駆動制御装置8が先行する移動体が遠ざかったと判断してドライバ7へ駆動指令を出力し、ドライバ7がモータMへ交流電流を供給してモータMが回転するため、移動を再開する(図6(c)参照)。
続いて、移動体30i,30jの移動方向が第2方向D2である場合について説明する。移動体30iが領域Cから領域Bに進入し、領域Bに存在している場合には、移動体検出装置20は、検出回路22aが検出コイル21aへ第1移動体存在信号SG1を送出し、検出回路22cが検出コイル21cへ第2移動体存在信号SG2を送出する(図6(d)参照)。
この状態で領域Cに移動体30jが進入してきた場合には、移動体検出装置20は、検出回路22bが検出コイル21bへ第1移動体存在信号SG1を送出する。ところで、領域Bに存在している移動体30iは、第2方向D2へ移動している場合には、信号検出回路10が第2移動体信号SG2を検出コイル9aを介して検出するように構成されているため、検出コイル21bへの第1移動体存在信号SG1の送出の有無に関わらず、移動を継続する(図6(e)参照)。
一方、領域Cに進入してきた移動体30jは、信号検出回路10が検出コイル21cへ送出された第2移動体存在信号SG2を検出コイル9aを介して検出して駆動制御装置8へ信号を出力し、駆動制御装置8が先行する移動体に接近しつつあると判断してドライバ7へ停止指令を出力し、ドライバ7がモータMへの交流電流の供給を停止してモータMの回転が停止するため、領域Cで移動を停止する(図6(e)参照)。
そして、移動体30iが領域Bを通り過ぎて領域Aへ移動した場合には、移動体検出装置20は、領域Bに移動体30iが存在しないことにより、検出回路22aが検出コイル21aへの第1移動体存在信号SG1の送出を停止し、検出回路22cが検出コイル21cへの第2移動体存在信号SG2の送出を停止し、領域Aに移動体30iが存在することにより、検出回路22bが第2移動体存在信号SG2を検出コイル21bへ送出する(図6(f)参照)。
よって、領域Cに停止していた移動体30jは、信号検出回路10が検出コイル21aの第2移動体存在信号SG2を検出コイル9aを介して検出せずに駆動制御装置8への信号の出力を停止し、駆動制御装置8が先行する移動体が遠ざかったと判断してドライバ7へ駆動指令を出力し、ドライバ7がモータMへ交流電流を供給してモータMが回転するため、移動を再開する(図6(f)参照)。
なお、前述した実施の形態1,2においては、移動体検出装置20は複数の検出回路22を一の検出コイル21に各別に設け、一の検出コイル21に生じる誘導起電力の電圧を各別に検出し、各検出回路22から一の検出コイル21へ独立して第1移動体存在信号SG1,第1移動体存在信号SG1及び第2移動体存在信号SG2を送出する構成としたが、これに限らず、一の検出回路を用いて全ての検出コイル21に生じる誘導起電力の電圧を検出し、各検出コイル21へ適宜第1移動体存在信号SG1,第1移動体存在信号SG1及び第2移動体存在信号SG2を送出する構成としてもよい。
また、前述した実施の形態1,2においては、検出回コイル21を矩形ループ状の巻線コイルとしたが、これに限らず、例えば裏面にフェライトシートを貼り付けたシート状のコイルとしてもよい。
本発明の実施の形態1に係る運行制御システム及び移動体検出装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る移動体が備えるピックアップコアの図1のII−II線における断面図である。 本発明の実施の形態1に係る移動体の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態1に係る運行制御システムを説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る運行制御システム及び移動体検出装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係る運行制御システムを説明するための図である。 特許文献1に開示されている台車の自律区間制御装置の概略構成図である。
符号の説明
1 給電線
5a ピックアップコイル
8 駆動制御装置
10 信号検出回路
9a,21a,21b,21c 検出コイル
20 移動体検出装置
22a,22b,22c 検出回路
30,30i,30j 移動体
M モータ

Claims (6)

  1. 給電線と、該給電線を流れる交流を電力源とし、前記給電線に沿って一方向へ移動すべくなしてある複数の移動体とを備え、前記複数の移動体の運行を制御する運行制御システムにおいて、
    前記給電線に沿って配設された複数の検出コイルと、
    各検出コイルに生じる誘導起電力の電圧を検出する検出手段と、
    該検出手段が検出した誘導起電力の電圧が所定値より高いか否かを比較し、比較結果が前記所定値より高い場合に所定信号を出力する比較手段と、
    該比較手段が前記所定信号を出力した場合に、前記所定値より高い誘導起電力の電圧が生じた検出コイルに前記複数の移動体の移動方向後側に相隣る検出コイルへ前記交流の周波数と異なる周波数の移動体存在信号を送出する送出手段と
    を有し、前記比較手段の比較結果が前記所定値より高い場合に移動体の存在を検出すべくなしてある移動体検出装置を備え、
    前記複数の移動体は、
    前記給電線に近接して配設されたピックアップコイルと、
    該ピックアップコイルに生じる誘導起電力で作動する駆動手段と、
    前記移動体存在信号を検出する信号検出手段と、
    該信号検出手段が前記移動体存在信号を検出した場合に、前記駆動手段を停止する停止手段と
    を有する
    ことを特徴とする運行制御システム。
  2. 給電線に近接して配設されたピックアップコイルと、前記給電線に交流が流れている場合に、前記ピックアップコイルに生じる誘導起電力で作動する駆動手段とを備え、前記給電線に沿って一方向へ移動すべくなしてある移動体の存在を検出する移動体検出装置において、
    前記給電線に沿って配設された複数の検出コイルと、
    各検出コイルに生じる誘導起電力の電圧を検出する検出手段と、
    該検出手段が検出した誘導起電力の電圧が所定値より高いか否かを比較し、比較結果が前記所定値より高い場合に所定信号を出力する比較手段と、
    該比較手段が前記所定信号を出力した場合に、前記所定値より高い誘導起電力の電圧が生じた検出コイルに前記複数の移動体の移動方向後側に相隣る検出コイルへ前記交流の周波数と異なる周波数の移動体存在信号を送出する送出手段と
    を備え、前記比較手段の比較結果が前記所定値より高い場合に移動体の存在を検出すべくなしてあることを特徴とする移動体検出装置。
  3. 給電線に近接して配設されたピックアップコイルと、前記給電線に交流が流れている場合に、前記ピックアップコイルに生じる誘導起電力で作動する駆動手段とを備え、前記給電線に沿って一方向へ移動すべくなしてある移動体において、
    前記交流の周波数と異なる周波数の移動体存在信号を検出する信号検出手段と、
    該信号検出手段が前記移動体存在信号を検出した場合に、前記駆動手段を停止する停止手段と
    を備えることを特徴とする移動体。
  4. 給電線と、該給電線を流れる交流を電力源とし、前記給電線に沿って双方向へ移動すべくなしてある複数の移動体とを備え、前記複数の移動体の運行を制御する運行制御システムにおいて、
    前記給電線に沿って配設された複数の検出コイルと、
    各検出コイルに生じる誘導起電力の電圧を検出する検出手段と、
    該検出手段が検出した誘導起電力の電圧が所定値より高いか否かを比較し、比較結果が前記所定値より高い場合に所定信号を出力する比較手段と、
    該比較手段が前記所定信号を出力した場合に、前記所定値より高い誘導起電力の電圧が生じた検出コイルの両側に相隣る検出コイルへ各別に、前記交流の周波数と異なる第1周波数の第1移動体存在信号、並びに前記交流の周波数及び第1周波数と異なる第2周波数の第2移動体存在信号を送出する送出手段と
    を有し、前記比較手段の比較結果が前記所定値より高い場合に移動体の存在を検出すべくなしてある移動体検出装置を備え、
    前記複数の移動体は、
    前記給電線に近接して配設されたピックアップコイルと、
    該ピックアップコイルに生じる誘導起電力で作動する駆動手段と、
    前記第1移動体存在信号及び第2移動体存在信号を検出する信号検出手段と、
    該信号検出手段が前記第1移動体存在信号又は第2移動体存在信号を検出した場合に、検出した信号に基づいて前記駆動手段を停止する停止手段と
    を有する
    ことを特徴とする運行制御システム。
  5. 給電線に近接して配設されたピックアップコイルと、前記給電線に交流が流れている場合に、前記ピックアップコイルに生じる誘導起電力で作動する駆動手段とを備え、前記給電線に沿って双方向へ移動すべくなしてある移動体の存在を検出する移動体検出装置において、
    各検出コイルに生じる誘導起電力の電圧を検出する検出手段と、
    該検出手段が検出した誘導起電力の電圧が所定値より高いか否かを比較し、比較結果が前記所定値より高い場合に所定信号を出力する比較手段と、
    該比較手段が前記所定信号を出力した場合に、前記所定値より高い誘導起電力の電圧が生じた検出コイルの両側に相隣る検出コイルへ各別に、前記交流の周波数と異なる第1周波数の第1移動体存在信号、並びに前記交流の周波数及び第1周波数と異なる第2周波数の第2移動体存在信号を送出する送出手段と
    を備え、前記比較手段の比較結果が前記所定値より高い場合に移動体の存在を検出すべくなしてあることを特徴とする移動体検出装置。
  6. 給電線に近接して配設されたピックアップコイルと、前記給電線に交流が流れている場合に、前記ピックアップコイルに生じる誘導起電力で作動する駆動手段とを備え、前記給電線に沿って双方向へ移動すべくなしてある移動体において、
    前記交流の周波数と異なる第1周波数の第1移動体存在信号、並びに前記交流の周波数及び第1周波数と異なる第2周波数の第2移動体存在信号を検出する信号検出手段と、
    該信号検出手段が前記第1移動体存在信号又は第2移動体存在信号を検出した場合に、検出した信号に基づいて前記駆動手段を停止する停止手段と
    を備えることを特徴とする移動体。
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