JP7482545B2 - 非接触給電システム及び自立走行型電動移動体 - Google Patents

非接触給電システム及び自立走行型電動移動体 Download PDF

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Description

本発明は、移動体の非接触給電システムに関する。
移動体の非接触給電システムおよび移動体の従来技術としては、例えば、特許文献1に開示された無人搬送車の運行制御システムが知られている。特許文献1に記載の無人搬送車は、
予め設定された循環経路に沿って自動走行し、複数の停止位置で停止して荷物の積み下ろしをしている間に非接触給電を行い、無人搬送車の稼働率を向上させるものである。
また特許文献2に開示された無人搬送車では、送電装置は、荷移載機に設けられ、受電部と対向可能な送電部を有する。そして無人搬送車が荷移載機に所定の位置まで接近したとき、送電部の送電を開始するとともに、受電部による受電および蓄電装置への充電を可能とする。受電部の送電部への接近により、受電発生を示す値が閾値を越えるとき、無人搬送車の停車位置を決定する、ことで無人搬送車の稼働率を向上させるものである。
また特許文献3に開示された搬送装置では、複数の給電装置を備える場合に、給電側コイルの電気的特性(例えば、インダクタンス、受電側コイルとの間の結合係数など)が異なり、受電電圧の周波数特性が変化して、電力伝送効率が変動し、充電時間がばらつくことによる、搬送装置の稼働率の低下の対策が開示されている。即ち、複数の給電部と、少なくとも一つの受電部と、パラメータ設定部とを具備する非接触給電装置において、パラメータ設定部は、複数の給電部の各々の交流電源の給電周波数、並びに、給電部側および受電部側のうちの少なくとも一方に形成される共振回路のインピーダンスのうちの少なくとも一つであるパラメータを、複数の給電部の各々の給電素子の電気的特性に合わせて設定するものである。
特開2017-204947号公報 特開2019-213385号公報 国際公開第2020/039570号
特許文献1および特許文献2に開示された無人搬送車の運行制御システムは、無人搬送車の停車時に給電するものである。この場合、十分な給電をするためには、給電時間が長くなる、また一定の時間で給電を終了すると、給電が不十分になる、等、無人搬送車の稼働率の低下を招く可能性がある。また、特許文献3に開示された搬送装置では軌道上を運行する送受電装置間の距離が一定な搬送装置では移動中の給電が可能である。しかし本発明の実施形態の一例である、送受電装置間の距離(ギャップ)が常時変動する自律走行型電動移動体では、十分な電力伝送量が得られない場合があり、稼働率の低下を招く可能性がある。
本発明は、上記した課題に鑑みて、移動体の稼働率の向上に資する、移動体の非接触給電システムを開示する。さらに移動体への大電力給電システムにおける課題である、漏洩磁界の低減策を開示する。
上記の課題を解決する技術は、移動体が給電装置に対して相対的に移動中であっても非接触給電を行う技術、給電装置と移動体との間の距離(ギャップ)が常時変動しても安定な非接触給電を行う技術、また大電力を給電する必要のある場合であっても、電磁ノイズである磁界漏洩の少ない非接触給電技術である。
本発明に係る非接触給電システムは、移動中に、非接触により給電可能な給電素子を有する給電部、を備える給電装置と、
非接触により受電可能な受電素子を有する受電部と、負荷部と、を備える移動体と、
を備え、移動中に、前記給電部から前記受電部へ非接触により給電される、前記移動体の非接触給電システムにおいて、
前記給電装置は、前記移動体との間の双方向の通信を行う通信マスター部と、前記給電装置への前記移動体の接近および逸脱を検出する近接検出部と、を備え
前記移動体は、前記給電装置との間の双方向の通信を行う通信スレーブ部と、前記給電素子と前記受電素子との間の距離(ギャップ)の検出を行う距離検出部と、を備え、
前記距離検出部が前記受電素子と前記給電素子の間の距離を計測して前記通信スレーブ部が前記通信マスター部へ送信し、
前記移動体の移動に伴って前記給電装置と前記移動体との間の前記距離が常時変動する場合に十分な電力伝送量を得るようにした非接触給電システムである。
前記近接検出部が前記移動体の接近を検出し、前記通信マスター部が通信回線を開設し、前記距離検出部が前記給電装置を検出するとともに、前記給電素子と前記受電素子との間の前記距離を測定し、前記通信マスター部と前記通信スレーブ部との間の通信接続を確立し、前記近接検出部が前記移動体の逸脱を検出し、前記通信スレーブ部が前記給電装置への前記通信接続を切断し、前記通信マスター部が前記移動体への前記通信回線を閉鎖する。
前記給電装置は、前記近接検出部の出力および前記移動体から前記給電装置に送信される前記距離の出力に基づき、前記給電装置を構成する給電電源部から前記給電素子へ、給電周波数を変えながら一定の電圧を入力した時の、前記受電素子の受電電圧の電圧周波数特性における極大電圧給電周波数を演算する演算部と、前記演算に基づき前記給電周波数を連続的に可変制御する周波数制御部と、を備え、前記距離の変動に伴う前記受電電圧の変動を、前記給電周波数で制御可能に構成される。
前記給電装置は、前記近接検出部の出力および前記移動体から前記給電装置に送信される前記距離の出力に基づき、前記移動体との相対位置関係を決定し、前記相対位置関係に応じて予め設定された給電開始周波数と前記極大電圧給電周波数との間で前記給電周波数を制御可能に構成される。
前記給電装置と前記移動体の前記相対位置関係に応じて給電制御を行い、前記相対位置関係に応じて給電電力量を変えるように構成される。
前記給電素子は共振型の送電コイルを備え、前記送電コイルに近接して前記送電コイルと直列接続されるように構成される漏洩磁界のキャンセルコイルを備え、前記送電コイルの巻回数をTt、前記キャンセルコイルの巻回数をTc、前記送電コイルの幅に対する前記キャンセルコイルの幅の比をWc比、としたときに、前記Ttと前記Tcとの比であるTt:Tc、およびWc比が、特定の関係を満足する組から一つを選択して構成される。
前記給電素子は共振型の送電コイルを備え、前記送電コイルに近接して前記送電コイルと直列接続されるように構成される漏洩磁界のキャンセルコイルを備え、前記受電素子は負荷整合コイルと非共振型の受電コイルと、を備え、前記送電コイルの巻回数をTt、前記キャンセルコイルの巻回数をTc、前記受電コイルの巻回数をTr、前記負荷整合コイルの巻回数をTb、としたときに、Tt:Tc:Tb:Tr=2:1:3:2 であり、前記送電コイルの幅に対する前記キャンセルコイルの幅の比をWc比が、Wc=0.55±0.05である、ように構成される。
本発明に係る自立走行型電動移動体は、給電装置は、非接触により給電可能な給電素子を有する給電部と、移動体との間の双方向の通信を行う通信マスター部と、
前記給電装置への前記移動体の接近および逸脱を検出する近接検出部と、を備え、
前記移動体は、移動中に、非接触により受電可能な受電素子を有する受電部と、負荷部と、を備え、
移動中に、前記給電部から前記受電部へ非接触により給電される、前記移動体の非接触給電システムにおいて用いられる電動移動体であって、
前記移動体は、前記給電装置との間の双方向の通信を行う通信スレーブ部と、前記給電素子と前記受電素子との間の距離(ギャップ)の検出を行う距離検出部と、を備え、
前記距離検出部が前記受電素子と前記給電素子の間の距離を計測して前記通信スレーブ部が前記通信マスター部へ前記距離を送信し、前記給電装置が、前記近接検出部の出力及び前記に基づいて決定される前記移動体との相対位置関係に応じて給電周波数を可変制御することで、
前記移動体の移動に伴って前記給電装置と前記移動体との間の前記距離が常時変動する場合に十分な電力伝送量を得るようにした自走行型電動移動体である。
前記移動体は、充電制御部と、蓄電部と、をさらに備え、前記負荷部への電力は前記充電制御部および前記蓄電部を介して供給され、前記負荷部は、ガイド自走もしくは自律走行するための電動モーターを少なくとも備え、前記移動体は無人搬送車である、ように構成される。
本発明によれば、送受電装置間の距離(ギャップ)が常時変動する自律走行型電動移動体の移動中に給電が可能であり、給電装置と移動体の間の距離(Gap)の変動に強く、移動体の稼働率向上を図ることが可能である。また、漏洩磁界を抑制することが可能な、非接触給電システム、およびそれを備える移動体を提供することができる。
非接触給電システムのブロック構成図 給電装置と移動体の相対位置関係を示す説明図 各相対位置関係における各部の動作および給電と受電の状態を示す説明図 給電素子と受電素子の構成図 AT比とWc比の関係の説明図 送電コイルとキャンセルコイルの巻回数比と好適なWc比の説明図 送電コイルとキャンセルコイルの巻回数比と最適なWc比の説明図 送電コイルと負荷整合コイルの特性説明図 受電電圧、受電電力、インピーダンス特性の説明図 給電部と受電部の間の距離と給電周波数の関係の説明図 AGVへの適用例の説明図
[非接触給電システムの構成例]
図1は、非接触給電システム10の全体ブロック構成図である。本実施の形態の非接触給電システム10は、少なくとも一つの給電装置20と、少なくとも一つの移動体30と、を備えている。
給電装置20は、少なくとも給電部21と、給電制御部22と、給電電源部23と、を備え、給電部21は近接検出部211と、給電素子212と、を備え、給電制御部22は、演算部221と、周波数制御部222と、通信マスター部223と、を備え、給電電源部23は高周波電源部232と、を備える。高周波電源部232は、例えば、直流電力を供給する直流電源部と、直流電力を交流電力に変換する電力変換部とを備え(いずれも図示せず)、周波数制御部222から入力される給電周波数で、給電素子212に対して交流電力を供給する。給電制御部22の備える通信マスター部223は給電部21に備えていてもよいが、複数の給電部21を備える場合を考慮すると、通信マスター部223は給電制御部22に備えていることが好ましい。
移動体30は、少なくとも受電部31と、受電制御部32と、負荷部33と、を備え、受電部31は距離検出部311と、受電素子312と、通信スレーブ部313と、整流回路部314と、を備える。給電素子212は受電素子312と対向可能に設けられ、高周波電源部232から出力された交流電力を受電素子312に給電する。受電部31の備える通信スレーブ部313は、受電制御部32に備えていてもよい。
図2は、給電装置20と移動体30の相対位置(以下ではPosと略記する)の関係を示す説明図であり、図3は各Posにおける各部の動作および給電と受電の状態を示す説明図である。
図2において、移動体30は図の左側より給電装置20に接近して進入し、図の右側へ給電装置20から離脱する場合を示している。本例では、移動体30の移動方向である給電素子212の長手方向の両端の位置に近接検出部211を2箇所備えている。例えば光学式で近接検出部211を構成する場合には、給電部21の外装面に実質的に出っ張らないように設置することができる。近接検出部211は1箇所でもよいが、本例のように給電素子212の両端に近接検出部211設けると、移動体30の侵入および離脱の方向および往復運動を検出できる。また、本例では移動体30の移動方向である受電素子312の両端に距離検出部311を2箇所設けている。例えば光学式で距離検出部311を構成する場合には、移動体30の外装面に実質的に出っ張らないように設置することができる。距離検出部311は1箇所でもよいが、本例のように受電素子312の両端に距離検出部311設けると、移動体30の進行方向や往復移動、給電素子212との平行度を判別できる。なお、平行度は最低2箇所の距離検出部311があれば判別できるが、移動体30の距離検出部311の変形や汚れ、経時変化、他を考慮して3箇所以上設けてもよい。
図2および図3を参照して、給電装置20と移動体30の状態とPosの関係を説明する。図2に示すように、給電装置20の近接検出部211からの検出情報および移動体30の距離検出部311からの距離情報を用いて、給電装置20と移動体30のPosを検出する。そして演算部221において、距離情報からPos別の極大電圧給電周波数(以下ではfmaxと略記する)を演算する。ここでfmaxとは、給電装置20を構成する給電電源部22から給電素子212へ、給電周波数を変えながら一定の電圧を入力した時の、受電素子312の受電電圧の電圧周波数特性における極大電圧給電周波数である。続けて、各Pos別の給電装置20と移動体30の状態とPosの関係を説明する。
(Pos-0)給電装置20と移動体30のPosが離れており、給電装置20の近接検出部211は移動体30を検出しておらず、移動体30の距離検出部311は給電装置20を検出していない状態である。そこから移動体30が給電装置20に接近してくると、近接検出部211-2が移動体30を検出し、所定の通信可能距離以内であれば移動体30に向けて、閉鎖していた通信回線を開設する。このPosでは、給電装置20は移動体30への給電を行わない。
(Pos-1)給電装置20の、移動体30の進行方向後端の近接検出部211-2が移動体30の一部を検出しており、移動体30の進行方向前端の近接検出部211-1は移動体30の一部を検出していない。移動体30の、進行方向前端の距離検出部311-1が給電装置20を検出し、移動体30の進行方向後端の距離検出部311-2は給電装置20を検出しておらず、給電素子212と受電素子312の重なり合いが不十分な状態である。距離検出部311で検出した距離が所定の通信範囲内であれば、移動体30の通信スレーブ部313が給電装置20の通信マスター部223との通信を接続し、距離検出部311-1が受電素子312と給電素子212の間の距離を計測して通信スレーブ部313が通信マスター部223へ送信する。
前記距離が所定の給電範囲内であれば、給電装置20から移動体30へPos-1の給電開始周波数で給電を開始するとともに、Pos-1の給電開始周波数とPos-1のfmaxの範囲内で、給電周波数を制御することで給電電力を制御する。実用上は、前記距離に依存しない固定値でのPos-1給電であってもよいが、Pos-1給電は、次に説明するPos-2給電よりも電力量は小さい。給電電力の固定値は、給電周波数をPos-1給電周波数に固定することで実施する。
(Pos-2)給電装置20の近接検出部211が移動体30の検出から非検出に移行しており、移動体30の、進行方向前端の距離検出部311-1および進行方向後端の距離検出部311-2が、ともに給電装置20を検出しており、移動体30と給電装置20の平行度が計測可能で、平行度も給電制御に用いることができ、給電素子212と受電素子312の重なり合いが十分な状態である。移動体30の通信スレーブ部313が給電装置20の通信マスター部223との通信の接続を継続しており、距離検出部311が受電素子312と給電素子212との間の距離の計測を継続しており、給電装置20へ送信を継続している。
給電装置20から移動体30へPos-2給電開始周波数で給電を開始するとともに、Pos-2の給電開始周波数とPos-2のfmaxの範囲内で、給電周波数を制御することで給電電力を制御する。このようにすることで、前記距離の変動に伴う受電素子312の受電電圧の変動を、給電周波数で制御可能に構成することができる。
ここで、給電周波数を制御する、とは、距離の変動に伴い変動するfmaxに一致させることを意味するものではない。給電周波数をfmaxの近傍で適切な受電電圧となるように制御することを意味する。
(Pos-3)給電装置20の、移動体30の進行方向前端の近接検出部211-1が移動体30の一部を検出しているが、移動体30の進行方向後端の近接検出部211-2は移動体30の一部を検出していない。移動体30の進行方向後端の距離検出部311-2は給電装置20を検出し、移動体30の進行方向前端の距離検出部311-1は給電装置20を検出しておらず、給電素子212と受電素子312の重なり合いが不十分な状態である。移動体30の通信スレーブ部313が給電装置20の通信マスター部223との通信の接続を継続しており、移動体30の進行方向の後端側の距離検出部311-2が前記距離の計測を継続しており、給電装置20へ送信を継続している。
給電装置20から移動体30へPos-3の給電開始周波数で給電を開始するとともに、Pos-3の給電開始周波数とPos-3のfmaxの範囲内で、給電周波数を制御することで給電電力を制御する。実用上は、前記距離に依存しない固定値でのPos-3給電であってもよいが、Pos-3給電は、上記に説明するPos-2給電よりも電力量は小さい。給電電力の固定値は、給電周波数をPos-3給電周波数に固定することで実施する。
(Pos-0)移動体30は給電装置20から逸脱し、近接検出部211および距離検出部311は、ともに移動体30および給電装置20を検出しない状態となる。このPosになると、移動体30は通信スレーブ部313からの通信を切断する。給電装置20は通信マスター部223からの通信回線を閉鎖し、移動体30への給電を停止する。
このように、距離検出部と通信スレーブ部は受電部に備えられ、近接検出部と通信マスター部は給電装置に備えられ、移動体の近接検出や通信制御を給電装置で行い、距離の測定や給電可能領域にあることを移動体で行うという機能分離をすることで、給電装置と移動体が相対的な移動中においても、給電装置と移動体の相対位置関係がわかるので、給電に適した相対位置関係の時に十分な給電を行い、不要な給電電力を消費することなく、安全で確実な非接触給電が可能であり、稼働率を向上することができる。給電装置と移動体との間の距離に応じて、移動体の受電電圧の電圧周波数特性における極大電圧給電周波数を演算する演算部を備え、演算に基づき給電周波数を連続的に可変制御する周波数制御部と、を備え、相対位置関係に応じた給電開始周波数と極大電圧給電周波数との間で給電周波数を制御することで、給電装置と移動体との間の距離が常時変動しても移動体の受電電圧の変動を抑えた最適な給電周波数にて安定で確実な非接触給電が可能であり、稼働率を向上することができる。
また給電対象とする移動体以外のもの(人、動物、対象外の移動体、等)が、給電装置を横切ったり、留まったりしても通信部が応答しないので給電を行わない、移動体が給電装置に対して斜めに進入した場合でも平行度測定の結果から給電を行わない、ので確実かつ安全であり、不必要な給電電力を消費しない非接触給電をすることができる。給電素子と受電素子との間の距離の検出値が、例えば120mm以上のように通信範囲外の場合や、平行度が例えば+/-10度以上と大きい場合には、移動体側で通信接続を切断し、給電装置は通信切断情報を受けて給電を停止することが出来る。このように、給電装置側を通信接続のマスター、受電装置側を通信接続のスレーブとすることで、確実かつ安全であり、不必要な給電電力を消費しない非接触給電を実現することができる。
[給電素子および受電素子の構成例]
図4(1)に、給電部21の給電素子212と受電部31の受電素子312の構成を例示する。給電素子212は送電コイル41で構成され、共振容量(図示せず)を備えている。受電素子312は負荷整合コイル42と受電コイル43で構成され、負荷整合コイル42は共振容量(図示せず)を備えている。なお、受電コイル43は共振容量を備えていない。図における縦方向への各コイルの隙間は、見やすくするために拡大して描いているが、負荷整合コイル42と受電コイル43は実質的な隙間を有していない。各コイルからの漏洩磁界を少なくするために、いずれのコイル41、42、43は8の字形状に構成されており、送電コイル41と負荷整合コイル42の互いの反対側には、各々のコイルに近接して、軟磁性材料、たとえばフェライト製の板状の磁性体(図示せず)を備えている。本実施の形態の例では、負荷整合コイル42が送電コイル41から見て、受電コイル43の遠い側に配置されているが、受電コイル43の近い側に配置されていてもよいし、受電コイル43を構成する同一面上に配置されていてもよい。また本実施の形態の例では、各コイルが平面渦巻状コイルで構成されているが、スパイラル(螺旋)コイルやヘリカル(ソレノイド)コイルで構成されていてもよい。
なお、前記送電コイル及びキャンセルコイルは、平行部を有し、その形状は、長円もしくは、長方形その他の(縦軸長)/(横軸長)が1を超える細長い形状であることが好ましい。また、前記送電コイルの長さと前記キャンセルコイルの長さは、実質的に等しく、例えば長さ比0.8~1.2が好ましい。さらに、前記負荷整合コイルと前記受電コイルは、円形、長円形、もしくは略四角形の形状が好ましく、前記負荷整合コイルと前記受電コイルのサイズは、概ね同一のサイズが好ましい。これらにより磁界の漏洩を極小化に寄与することができる。
[漏洩磁界キャンセルコイルの構成例]
給電素子212は、送電コイル41とは別に、各コイル41、42、43からの漏洩磁界を減少させるキャンセルコイル44を備えることもできる。図4(2)および(3)に、キャンセルコイル44を備える給電素子212の構成を例示する。前記の構成は、負荷整合コイル42が無い場合も同様の構成となる。本実施の形態の例では、送電コイル41、キャンセルコイル44、受電コイル43および負荷整合コイル42は、8の字形状に構成されており、給電素子212を構成する送電コイル41とキャンセルコイル44は、一繋がりに直列接続で構成されている。このように構成すると、給電素子212への給電用の高周波電源部232が1台で済む、送電コイル41とキャンセルコイル44の間の結合が無く安定な給電が可能となる、他、実用上の効果が大きく好適である。しかし、送電コイル41とキャンセルコイル44が一繋がりに直列接続であることは必須ではない。本実施の形態の例では、送電コイル41、キャンセルコイル44ともに、同一面上に構成されているが、必須の要件ではない。例えば、漏洩磁界を減少させるために、キャンセルコイル44を、図の上下方向および、もしくは、左右方向にずらして配置することもできる。また本実施の形態の例では、各コイルが平面渦巻状コイルで構成されているが、スパイラル(螺旋)コイルやヘリカル(ソレノイド)コイルで構成されていてもよい。
図5は、送電コイル41の構成面上および構成面に垂直な方向の遠方(例えば3mまたは10m離れた地点)において、送電コイル41により発生される漏洩磁界を最小化するための、キャンセルコイル44と送電コイル41のAT比(送電コイル41に流す電流と巻回数の積で、キャンセルコイル44に流す電流と巻回数の積を、除した比率)と、Wc比(送電コイル41の短手方向の幅で、キャンセルコイル44の短手方向の幅を、除した比率)の関係を示したものである。
図5より、AT比が1に近づくとWc比は小さくなり、キャンセルコイル44の幅は小さくてよいこと、即ちコイル構成を小さくできることがわかる。その逆に、AT比が小さくなるとWc比は大きくなること、即ちコイル構成が大きくなることがわかる。それゆえ、少なくともAT比を0.2以上に大きくとることが、コイル構成のサイズの面で好ましい。すなわち、AT比≧0.2、であることが好適である。
互いに近接配置される送電コイル41とキャンセルコイル44に流す電流を変えるためには、各々の電源を別に設ける必要があるが、送電コイル41とキャンセルコイル44の間の相互作用の影響があるため、異なる電源で構成することには困難性がある。それゆえ、送電コイル41とキャンセルコイル44に流す電流を同じとし、同一の電源を用いて、直列接続で駆動することが好適である。
また、キャンセルコイル44の巻回数が送電コイル41の巻回数よりも多くなる、すなわちAT比≧1となると、漏洩磁界を極小化するWc比が小さくなり、生産時のコイルの幅や取り付け位置、他のばらつきの影響を受けやすくなり好ましくない。さらに、8の字コイルによる磁界漏洩キャンセル効果は、コイルの内径と外形の比の影響を受け、(コイルの内径)/(コイルの外形)≧0.3、が好適である。以上の内容を考慮すると、1≧Tc/Tt≧0.2、が好適である。
このことは実現可能なAT比に制限を与える。例えば後述する、[無人搬送車の非接触給電システムの構成例]の場合、平面渦巻状コイルで各コイルを構成し、給電電力600Wのように比較的に大電力を供給する場合、コイル線径が5mm程度と太くなるため、TtやTcを6ターン以上のような大きい巻回数を用いることが困難になる。また、給電周波数が100kHzに近い、またそれ以上の場合には、送電コイル41のインダクタンスが100μH程度以上と大きくなり、高周波電源部232の出力電圧を高くすることが必要となる、他、実用化に際して困難となる。なお、スパイラル(螺旋)コイルやヘリカル(ソレノイド)コイルで各コイルを構成すれば、コイルの内外形比を1に近くすることが可能となり、コイルの内外径比面での制約はゆるくなるが、コイル巻回数に依存するコイルインダクタンス、高周波電源232の出力電圧面での困難さは変わらない。
上記の内容に鑑みて、送電コイル41の巻回数Tt、キャンセルコイル44の巻回数Tc、送電コイル41とキャンセルコイル44を直列接続する場合のAT比、およびその場合のWc比を整理して図6に示す。Ttは1から10、Tcは1から4までを示す。
図6の内容に加え、上記してきた内容に鑑みると図7に示す組み合わせ、すなわち以下の組み合わせから選択された組が好適であることがわかる。
No. Tt Tc Wc比 AT比 .
組1 1 1 0.38 1
組2 2 1 0.55 0.5
組3 3 1 0.71 0.33
組4 3 2 0.48 0.67
組5 4 1 0.85 0.25
組6 4 3 0.46 0.75
組7 5 1 0.97 0.2
組8 5 2 0.62 0.4
組9 5 3 0.5 0.6
組10 5 4 0.43 0.8
このように構成すると、送電コイル41および受電コイル43を8の字コイルに構成しても漏洩磁界の低減が不十分な場合に、キャンセルコイル44を用いてさらに漏洩磁界の少ない非接触給電システムを実現することができる。
[各コイルの巻回数の関係の説明]
各々のコイルの巻回数Tt、Tb、Trと、送電コイル41の電流It、負荷整合コイル42の電流Ibの関係を図8に示す。図8では、前記の各コイル巻回数の比をわかりやすくするために、Tt=2の場合を示している。負荷整合コイル42を用いると、受電部31の負荷変動へのマッチング範囲が広くなるので、負荷変動による共振周波数変動が少なくなる。Tbは、電流による発熱を低減する、また送電コイル41と負荷整合コイル42の電流を同程度にして同一の線材を用い生産を容易にする、および、Tbの増加に伴い負荷整合コイル42の端子間電圧が高くなることを考慮すると、2*Tt≧Tb≧Tt、とすることが好適である。受電コイル43の巻回数Trも、同様の理由で、1.5*Tt≧Tr≧Tt、とすることが好適である。また、Tt:Tb=2:3、のように整数比とすると、引き回し配線を同じ側から取り出せるので生産上で好適である。次に記述する[無人搬送車の非接触給電システムの構成例]では、上記に鑑み、各コイルの巻回数の比率は、Tt:Tb:Tr=2:3:2、の比率で構成されている。
[無人搬送車の非接触給電システムの構成例]
図11に、移動体30として無人搬送車51(以降AGVと略記:Automatic Guided
Vehicle)に適用した場合の実施の形態を例示する。図1に示すように本実施の構成においては、無人搬送車51は前記の構成に加えるに、受電した電力を蓄える蓄電部53と、蓄電部53の蓄電量に応じて充電制御を行う充電制御部52と、を備え、前記負荷部33は、ガイド自走もしくは自律走行するための電動モーター(図示せず)を少なくとも備える。図11(1)は、単一の給電装置20、給電素子212を備える場合であり、これまで記載したように、受電素子312を構成する受電コイル43が給電素子212を構成する送電コイル41の範囲内にあれば、送電コイル41からの給電のみで、負荷部33に電力を供することができる。受電コイル43が送電コイル41から外れた場合には、送電コイル41からの給電電力を蓄えた蓄電部53からの電力供給で動作することができる。
本実施の形態において、
給電周波数は、約80kHzないし90kHz
各コイルの導線径は、約φ5mm(φ0.08mm、900本のリッツ線)
送電コイル41のサイズは、長さ1m、幅10cm、巻回数2で8の字形状
キャンセルコイル44のサイズは、長さ1m、幅5.5cm、巻回数1で8の字形状
負荷整合コイル42のサイズは、長さ30cm、幅10cm、巻回数3で8の字形状
受電コイル43のサイズは、長さ30cm、幅10cm、巻回数2で8の字形状
に構成されている。すなわち、各コイルの巻回数の比率は、送電コイル41の巻回数Tt、キャンセルコイル44の巻回数Tc、負荷整合コイル42の巻回数Tb、受電コイル43の巻回数Trとするとき、Tt:Tc:Tb:Tr=2:1:3:2、の比率で構成されており、送電コイル41とキャンセルコイル44は、一つながりに直列接続で構成されている。(送電コイル41および負荷整合コイル42の共振容量は図示せず)
負荷整合コイル42は、送電コイル41からみて受電コイル43の反対側に受電コイル43に近接して備えられている。給電素子212の送電コイル41とキャンセルコイル44と、に近接して、軟磁性材料である板状のフェライト(図示せず)が、送電コイル41とキャンセルコイル44を含めたコイル外形よりも大きいサイズで備えられている。また受電素子312の負荷整合コイル42と、受電コイル43と、に近接して、軟磁性材料である板状のフェライト(図示せず)が、負荷整合コイル42と、受電コイル43を含めたコイル外形よりも大きいサイズで備えられている。給電素子212および受電素子312の備える板状のフェライトは互いに対向して備えられている。
図9に、給電装置20を構成する給電電源部23から給電素子212へ、給電周波数を変えながら一定の電圧(一例として37Vの場合を例示する)を入力した時の、給電部21と受電部31の間の関係を示す。図9(1)は、受電素子312の受電電圧の周波数特性であり、図9(2)は、受電素子312の受電電力の周波数特性であり、図9(3)は、給電電源部23からみた負荷インピーダンスである。図9に示すように、並列共振に近い周波数f3よりも高い周波数および低い周波数に、直列共振に近い周波数f1とf2が生じる。f1およびf2の周波数は、前記の極大電圧給電周波数fmaxとなる。給電素子212と受電素子312の間の電力伝送に用いる給電周波数f0は、前記f3と前記f1の間で前記f1に近い周波数、もしくは前記f3と前記f2の間で前記f2に近い周波数で制御するのが好適である。
図10にPos-2における、前記給電周波数f0と前記距離Dの関係を例示する。図10に示すように、前記f2に近い前記給電周波数f0で制御するほうが、前記距離Dに関する周波数変動が、前記f1に近い周波数で制御するよりも少なくなり、よりギャップ変動に対して安定な周波数制御が可能となる。本実施の形態では、前記給電周波数f0(kHz)と前記距離D(mm)の間に、
f0=0.0018*D^2-0.209*D+90.627 関係式(1)
の関係を見出した。演算部221では、本関係式(1)を用いて、前記距離を前記給電周波数f0に変換して制御する。また、演算部221で逐次演算処理する代わりに、種々の前記距離に対する前記f0を演算して不揮発性記憶部に格納しておき、測定される前記距離に応じて前記記憶部から読み出して適用することもできる。
このように構成すると、既定の給電範囲内であれば給電することができ、[無人搬送車の非接触給電システムの構成例]のように充電制御部52、蓄電部53、負荷部33を備えており、負荷電流の少ない定電流充電の場合のように、極大電圧での給電が不要な場合には、給電周波数を極大電圧給電周波数から外れた給電周波数で駆動することが可能となり、無駄な電力を消費することなく、無駄な漏洩磁界を発生させることなく、安全かつ安定で確実な非接触給電が可能であり、稼働率を向上することができる。また、給電装置20と無人搬送車51が相対的な移動中で、その距離が常時変動しても電力伝送量を一定に維持するように、給電部21の給電周波数を安定に制御することができる。
複数の給電部21を備えることで、無人搬送車51に給電しながら動作可能な距離を拡張することもできる。図11(2)において、給電部21が2個、無人搬送車51は図の左側から右側へ移動している場合で説明する。給電装置20は2個の給電部21を備え、各々の給電部21は給電素子212と、さらに給電スイッチ213と、を備え、給電スイッチ213を用いて給電装置20が給電する給電素子212を切り替えていくものである。給電電源部23を構成する給電切替制御部231は、複数の給電素子212が各々備える近接検出部211からの情報を受けて、給電スイッチ213を切り替えて、給電する給電素子212を選択する。
この動作は、第一の給電部21の備える、無人搬送車51の移動方向の近接検出部211-1が無人搬送車51を検出中に、第二の給電部21の備える、無人搬送車51の移動方向反対側の近接検出部211-2が無人搬送車51を検出することで、給電素子212を切り替えて給電を継続するものである。途切れることなく給電を継続するには、第一の給電部21の備える近接検出部211-1と第二の給電部21の備える近接検出部211-2の間の距離が、無人搬送車51の備える距離検出部311-1と311-2との間の距離よりも短いことが好適である。また、第一の給電部21の備える近接検出部211-1と第二の給電部21の備える近接検出部211-2の間の距離が、無人搬送車51の備える距離検出部311-1と311-2との間の距離よりも長い場合でも、通信マスター部223の通信回線の閉鎖から開設(Pos-0からPos-1)へ移行することにより再度給電を開始することで継続が可能となる。第一の給電部21と第二の給電部21の間における無人搬送車51の移動方向の戻り検出は、無人搬送車51の受電素子312の受電電圧もしくは受電電力の変化を検出することにより、再度給電素子212を切り替えることで可能である。
このように構成すると、無人搬送車に給電可能な給電素子からのみの給電により、無駄な漏洩磁界を発生させることなく、長い距離においてより多くの給電が可能となり移動体の稼働率の向上が可能となる。
10 非接触給電システム
20 給電装置
21 給電部
211 近接検出部
212 給電素子
213 給電スイッチ
22 給電制御部
221 演算部
222 周波数制御部
223 通信マスター部
23 給電電源部
231 給電切替制御部
232 高周波電源部
30 移動体
31 受電部
311 距離検出部
312 受電素子
313 通信スレーブ部
314 整流回路部
32 受電制御部
33 負荷部
41 送電コイル
42 負荷整合コイル
43 受電コイル
44 キャンセルコイル
51 無人搬送車
52 充電制御部
53 蓄電部

Claims (8)

  1. 移動中に、非接触により給電可能な給電素子を有する給電部、を備える給電装置と、
    非接触により受電可能な受電素子を有する受電部と、負荷部と、を備える移動体と、
    を備え、移動中に、前記給電部から前記受電部へ非接触により給電される、前記移動体の非接触給電システムにおいて、
    前記給電装置は、前記移動体との間の双方向の通信を行う通信マスター部と、前記給電装置への前記移動体の接近および逸脱を検出する近接検出部と、を備え、
    前記移動体は、前記給電装置との間の双方向の通信を行う通信スレーブ部と、前記給電素子と前記受電素子との間の距離(ギャップ)の検出を行う距離検出部と、を備え、
    前記距離検出部が前記受電素子と前記給電素子の間の距離を計測して前記通信スレーブ部が前記通信マスター部へ前記距離を送信し、
    前記給電装置が、前記近接検出部の出力及び前記距離に基づいて決定される前記移動体との相対位置関係に応じて給電周波数を可変制御することで、前記移動体の移動に伴って前記給電装置と前記移動体との間の前記距離が常時変動する場合に十分な電力伝送量を得るようにした非接触給電システム。
  2. 前記近接検出部が前記移動体の接近を検出し、前記通信マスター部が通信回線を開設し、
    前記距離検出部が前記給電装置を検出するとともに、前記給電素子と前記受電素子との間の前記距離を測定し、
    前記通信マスター部と前記通信スレーブ部との間の通信接続を確立し、
    前記近接検出部が前記移動体の逸脱を検出し、前記通信スレーブ部が前記給電装置への前記通信接続を切断し、
    前記通信マスター部が前記移動体への前記通信回線を閉鎖する、請求項1に記載の非接触給電システム。
  3. 前記給電装置は、前記近接検出部の出力および前記移動体から前記給電装置に送信される前記距離の出力に基づき、前記給電装置を構成する給電電源部から前記給電素子へ、給電周波数を変えながら一定の電圧を入力した時の、前記受電素子の受電電圧の電圧周波数特性における極大電圧給電周波数を演算する演算部と、
    前記演算に基づき前記給電周波数を連続的に可変制御する周波数制御部と、を備え、
    前記距離の変動に伴う前記受電電圧の変動を、前記給電周波数で制御可能に構成され、
    前記給電装置は、前記近接検出部の出力および前記移動体から前記給電装置に送信される前記距離の出力に基づき、前記移動体との相対位置関係を決定し、
    前記相対位置関係に応じて、予め設定された給電開始周波数と前記極大電圧給電周波数との間で前記給電周波数を制御可能に構成された、請求項1に記載の非接触給電システム。
  4. 前記給電装置と前記移動体との間の、下記に記載する前記相対位置関係に応じて、 前記移動体が前記給電装置の給電範囲外、および、通信範囲外の場合は、給電を行わない
    前記受電素子の前記移動体の進行方向前端が前記給電素子内に収まり、後端が前記給電素子内から外れる場合は、固定給電周波数のPos-1給電を行う
    前記受電素子の両端が前記給電素子の範囲内に収まる場合は、前記給電素子と前記受電素子の間の前記距離の変動に応じて制御された前記給電周波数のPos-2給電を行う
    前記受電素子の前記移動体の進行方向後端が前記給電素子内に収まり、前端が前記給電素子内から外れる場合は、固定給電周波数のPos-3給電を行う
    ように設定され、Pos-2給電量≧Pos-1給電量、Pos-3給電量である請求項3に記載の非接触給電システム。
  5. 前記給電素子は共振型の送電コイルを備え、
    前記給電素子は前記送電コイルに近接して前記送電コイルと直列接続されるように構成される、漏洩磁界のキャンセルコイルを備え、
    前記送電コイルと、前記キャンセルコイルと、は8の字形状に構成され、
    前記送電コイルの巻回数をTt、前記キャンセルコイルの巻回数をTc、前記送電コイルの幅に対する前記キャンセルコイルの幅の比をWc比、としたときに、前記Ttと前記Tcとの比Tt:Tc、と前記Wc比が、以下の関係を満足する組から一つを選択して構成された、請求項1に記載の非接触給電システム。
    組No. Tt:Tc Wc比 ただしWc比は、±0.05以内である。
    組1 1 1 0.38
    組2 2 1 0.55
    組3 3 1 0.71
    組4 3 2 0.48
    組5 4 1 0.85
    組6 4 3 0.46
    組7 5 1 0.97
    組8 5 2 0.62
    組9 5 3 0.5
    組10 5 4 0.43
  6. 前記給電素子は共振型の送電コイルを備え、
    前記給電素子は前記送電コイルに近接して、前記送電コイルと直列接続されるように構成される、漏洩磁界のキャンセルコイルを備え、
    前記受電素子は共振型の負荷整合コイルと、非共振型の受電コイルと、を備え、
    前記送電コイルと、前記キャンセルコイルと、前記負荷整合コイルと、前記受電コイルと、は8の字形状に構成され、
    前記送電コイルの巻回数をTt、前記キャンセルコイルの巻回数をTc、前記負荷整合コイルの巻回数をTb、前記受電コイルの巻回数をTr、前記送電コイルの幅に対する前記キャンセルコイルの幅の比をWc比、としたときに、
    前記各コイルの巻回数の比が、Tt:Tc:Tb:Tr=2:1:3:2であり、
    前記Wc比は、Wc=0.55±0.05である、請求項1に記載の非接触給電システム。
  7. 前記移動体は、充電制御部と、蓄電部と、をさらに備え、前記負荷部への電力は前記充電制御部および前記蓄電部を介して供給され、
    前記負荷部は、ガイド自走もしくは自律走行するための電動モーターを少なくとも備え、
    前記移動体は無人搬送車である、請求項1ないし6のいずれか一項記載の非接触給電システム。
  8. 給電装置は、非接触により給電可能な給電素子を有する給電部と、移動体との間の双方向の通信を行う通信マスター部と、前記給電装置への前記移動体の接近および逸脱を検出する近接検出部と、を備え、
    前記移動体は、移動中に、非接触により受電可能な受電素子を有する受電部と、負荷部と、を備え、 移動中に、前記給電部から前記受電部へ非接触により給電される、前記移動体の非接触給電システムにおいて用いられる電動移動体であって、
    前記移動体は、前記給電装置との間の双方向の通信を行う通信スレーブ部と、前記給電素子と前記受電素子との間の距離(ギャップ)の検出を行う距離検出部と、を備え、
    前記距離検出部が前記受電素子と前記給電素子の間の距離を計測して前記通信スレーブ部が前記通信マスター部へ前記距離を送信し、前記給電装置が、前記近接検出部の出力及び前記距離に基づいて決定される前記移動体との相対位置関係に応じて給電周波数を可変制御することで、前記移動体の移動に伴って前記給電装置と前記移動体との間の前記距離が常時変動する場合に十分な電力伝送量を得るようにした自律走行型電動移動体。
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