JP2005283662A - レンズ付きフイルムユニット及びプリント方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高感度モードで撮影されたときにも、高い描写力及び色再現性を持ち、高画質なプリントを得る。
【解決手段】 レンズ付きフイルムユニット2は、前カバーユニット21と後カバー22とで外カバーが構成され、この内部に、本体基部23、露光ユニット26が内蔵され、フイルムパトローネ28が装填されている。露光ユニット26には、露出制御機構が組み込まれ、前カバーユニット21、本体基部23、及び露光ユニット26にはデータ写し込み機構が組み込まれている。露出制御機構は露出値の異なる通常モード及び夜景モードに切り換えを行う。操作部11を操作して夜景モードを選択すると、露出制御機構が作動して高い露出値の設定に切り換わり、撮影時には写し込み機構によって写真フイルム30にビットマークデータが写し込まれる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、露出値を切り換え可能とし、且つビットマークなどのデータを写真フイルム上に光学的に写し込むレンズ付きフイルムユニット、及びこのレンズ付きフイルムユニットを使用し、データが記録された写真フイルムをプリントするプリント方法に関するものである。
簡単な撮影機構が内蔵されたユニット本体に未露光の写真フイルムが予め装填されたレンズ付きフイルムユニットが広く知られている。最近では、例えば特許文献1に記載されているように、夜間や室内での描写力を向上させるために、ISO800以上の高感度タイプの写真フイルムを使用するとともに、昼間や屋外に合わせた露出値に設定された第1のモードと、夜間や室内に合わせた露出値に設定された第2のモードとの間で露出値を切り換える露出制御機構を設けたものが一般的となってきており、例えば、出願人からも「写るんですnight&day(商品名)」が製造・販売されている。
特開2003−140224号公報
しかしながら、レンズ付きフイルムユニットで使用されている写真フイルムは、いわゆるデーライトフィルム(日中光・太陽光の下での撮影に適した写真フィルム)であり、光源が太陽光である場合には、高い色再現性を持つものの、夜間や室内などの撮影では、白熱電球や、蛍光灯など様々な種類の光源があり、フィルムの色調はその光源の色温度によって変わってしまうため、色補正が必要となる。上述したような露出切り換え機構を備えたレンズ付きフイルムユニットで露出モードを切り換えることによってシステム感度を上げ、露光を増やした場合でも、デーライトフイルムを使用している限りこの色補正を行わなければならず、正確な色調のプリントを得るには、非常に手間が掛かっていた。
本発明は、上記の事情を考慮してなされたもので、夜間や室内など高感度の露光が必要となるモードで撮影されたときにも、高い描写力及び色再現性を持ち、高画質なプリントを得ることを可能とし、且つプリント処理を容易に行うことができるレンズ付きフイルムユニット及びプリント方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のレンズ付きフイルムユニットでは、複数の異なる露出値にそれぞれ対応した露出モードの間で切り換え可能な露出制御機構と、写真フイルムの各コマに対してビットマークからなるデータを光学的に写し込むデータ写し込み機構とが組み込まれたレンズ付きフイルムユニットにおいて、前記露出モードのうち、露出値が高いものが選択されたときには、前記データ写し込み機構を動作させて前記露出モードの選択に基づくモード選択データを前記写真フイルムに写し込むことを特徴とする。
また、本発明のレンズ付きフイルムユニットでは、複数の異なる露出値にそれぞれ対応した露出モードの間で切り換え可能な露出制御機構と、写真フイルムの各コマに対してビットマークからなるデータを光学的に写し込むデータ写し込み機構とが組み込まれたレンズ付きフイルムユニットにおいて、前記露出モードのうち、露出値が低いものが選択されたときには、前記データ写し込み機構を動作させて前記露出モードの選択に基づくモード選択データを前記写真フイルムに写し込むことを特徴とする。
あるいは、本発明のレンズ付きフイルムユニットでは、複数の異なる露出値にそれぞれ対応した露出モードの間で切り換え可能な露出制御機構と、写真フイルムの各コマに対してビットマークからなるデータを光学的に写し込むデータ写し込み機構と、ストロボ機構とが組み込まれたレンズ付きフイルムユニットにおいて、前記露出モードのうち、露出値が高いものが選択され、且つストロボ発光せずに撮影を行うときには、前記データ写し込み機構を動作させて第1のモード選択データを前記写真フイルムに写し込み、前記露出モードのうち、露出値の高いものが選択され、且つストロボ発光しながらの撮影を行うときには、前記データ写し込み機構を動作させて第2のモード選択データを写し込むことを特徴とする。
なお、本発明では、製造時に予めフイルム種別コードデータが記録された前記写真フイルムを使用することが好ましい。
本発明のプリント方法は、前記写真フイルムに露光された各撮影コマのプリント処理を行う際に、前記モード選択データを読み取り、これらのデータから読み取った条件に基づいて前記プリント処理を行うことを特徴とする。
また、本発明のプリント方法は、製造時に予めフイルム種別コードデータが記録されるとともに、撮影時に前記データ写し込み装置によって前記モード選択データが写し込まれた写真フイルムを使用し、この写真フイルムに露光された各撮影コマのプリント処理を行う際に、前記フイルム種別コードデータ及び前記モード選択データを読み取り、これらのデータから読み取った条件に基づいて前記プリント処理を行うことを特徴とする。
本発明では、複数の異なる露出値にそれぞれ対応した露出モードの間で切り換え可能な露出制御機構と、写真フイルムの各コマに対してビットマークからなるデータを光学的に写し込むデータ写し込み機構とが組み込まれたレンズ付きフイルムユニットで、撮影時にデータ写し込み機構を動作させて露出モードの選択に基づくモード選択データを写し込んでおり、プリント処理を行う際に、このモード選択データを読み取り、これらのデータに基づいてプリント処理を行うので、夜間や室内など高感度の露光が必要となるモードで撮影されたときにも、高い描写力及び色再現性を持ち、高画質なプリントを得ることができ、且つプリント処理を容易に行うことができる。
また、製造時に予めフイルム種別コードデータが記録されるとともに、撮影時にデータ写し込み装置によってモード選択データが写し込まれた写真フイルムを使用し、プリント処理を行う際に、フイルム種別コードデータ及びモード選択データを読み取り、これらのデータから読み取った条件に基づいてプリント処理を行うので、さらに、効率的にプリント処理を行うことが可能となり、高い描写力及び色再現性を持ち、高画質なプリントを容易に得ることができる。
さらにまた、露出モードのうち、露出値が高いものが選択され、且つストロボ発光せずに撮影を行うときには、第1のモード選択データを前記写真フイルムに写し込み、露出モードのうち、露出値の高いものが選択され、且つストロボ発光しながらの撮影を行うときには、第2のモード選択データを写し込むことで、ストロボ光も考慮した色補正などの処理を行うことが可能となり、より高画質なプリントを容易に得ることができる。
レンズ付きフイルムユニット2には、図1に示すように、外面に、撮影レンズ3、巻き上げノブ4、シャッタボタン5、ファインダ対物レンズ6、撮影枚数表示窓7、ストロボ発光部102、モード選択用の操作部11、及びデータ写し込み用の採光窓12等が露呈して設けられている。
操作部11は、図1に示す通常モード位置と図2に示す夜景モード位置との二位置の間で移動自在となっている。操作部11を通常モード位置及び夜景モード位置の間で切り換えて撮影を行うことで、後述する露出制御機構によって露出値が切り換えられ、被写体光源に適した撮影を行うことができる。さらに操作部11を通常モード位置から夜景モード位置に切り換えて撮影を行うとき、後述するデータ写し込み機構によって夜景モード下での撮影である旨を表すビットマーク(モード選択ビットマーク)15(図4参照)を各撮影コマに対応した位置に光学的に写し込む。本実施形態のレンズ付きフイルムユニット2では、ビットマーク15を写し込むための写し込み光源として、外光を使用する。
レンズ付きフイルムユニット2は、図3に示すように、前カバーユニット21と後カバー22とで外カバーが構成されており、外カバーの内部に、本体基部23、露光ユニット26が内蔵され、フイルムパトローネ28が装填されている。そして、データ写し込み機構は、前カバーユニット21、本体基部23、及び露光ユニット26に分散して組み込まれている。
本体基部23には、露光開口27を挟んだ一方側にフイルムパトローネ28を収納するカートリッジ室29が設けられ、また他方側にフイルムパトローネ28から未露光の写真フイルム30をロール状に巻回した状態で収納するフイルムロール室31が設けられている。本実施形態においては、写真フイルム30としてはフイルム感度がISO1600のデーライトフイルムを使用している。なお、写真フイルム30のフイルム感度、種類はこれに限るものではない。カートリッジ室29の上には、巻き上げノブ4が回転自在に取り付けられている。巻き上げノブ4は、一体に形成された回転軸がフイルムパトローネ28のスプールに係合している。巻き上げノブ4を外部からフイルム巻き上げ方向に回転操作すると、撮影済みの写真フイルム30をフイルムパトローネ28の内部に巻き上げる。
本実施形態では、図4に示すような写真フイルム30を使用している。図4(A)に示す写真フイルムは、工場での製造後、レンズ付きフイルムユニットに装填される前の状態を示すものである。この写真フイルム30は、135タイプのものであり、撮影領域30aと写し込み領域30bとが設定されているとともに、パーフォレーション30cが形成されており、さらに、工場での製造時にフイルム種別コードデータ31が予め記録されている。また、従来の135タイプフイルムと同様にDXコードデータ32も形成されている。このような写真フイルム30は、フイルムパトローネ28に収納されてレンズ付きフイルムユニット2に装填されて使用され、レンズ付きフイルムユニット2に組み込まれたデータ写し込み機構によって、写し込み領域30bにビットマーク15が写し込まれる(図4(B)に示す状態)。このビットマーク15は、後述するようにプリント処理の際にプリンタプロセサによって識別され、ビットマーク15を記録した撮影コマに対しては、夜景モード下での撮影に適した色補正や輪郭強調処理などの画像補正処理が施される。すなわち、プリント処理の際に、白熱電球や、蛍光灯などの光源の下で撮影されたことを考慮して自然な色が再現されるようにする色補正(例えばタングステン光下での撮影により発生した赤みを取り除くなどの色補正)などが行われるものである。
フイルム種別コードデータ31は、写真フイルム30の側縁付近でDXコードデータ32とは反対側に位置しており、DXコードデータ32と同様に、写真フイルム30への潜像記録、例えばフイルム種別コード31を除く部分をマスクし、感光層に光学的な記録、例えばLEDなどで照射することによってバーコードデータが形成されている。このフイルム種別コードデータ31は、図中上段(写真フイルム120の側縁に近い)側で、決まった幅のバー31cを等間隔で配列して形成されたクロックトラック31aと、下段側でクロックトラック31aに同期して、クロックトラック31aのバー31cの位置、あるいは、バー31c同士の間の位置に形成され、写真フイルム30のフイルム種別情報を表すデータトラック31bとから構成される。そして、このフイルム種別コードデータ31を読取る際にはデータトラック31bのバー31dが、クロックトラック31aのバー31cによって設定されるタイミングの何れに対応しているかを判別してデータの値が決まると共に、このデータの値を予め設定されたデータテーブルのデータと参照することで各種情報が判別されるものとなっている。本実施形態においては、このフイルム種別コードデータ31には、夜景モード下での撮影時に色補正などの画像処理を行う旨の情報が含まれており、このフイルム種別コードデータ31、及び上述したモード選択ビットマーク15に基づいてプリンタプロセサでのプリント処理の内容が決定する。
図3に示すように、露光開口27の前には、露光ユニット26が取り付けられ、本体基部23の一部23aと,露光ユニット26の一部26aとを組み合わせることで暗箱が形成される。暗箱は、撮影レンズ3を透過した撮影光を露光開口27に導く。この暗箱内には、データ写し込み機構を構成する第1ライトガイド33が取り付けられる。第1ライトガイド33は、外光を取り入れる入射面33aと、入射した光を写真フイルム30に第1ビットマーク15として写し込むための射出面33bとをもっている。
本体基部23の背面は開口しており、ここにフイルムパトローネ28及び写真フイルム30を装填した後に後カバー22を取り付けることで背面が遮光される。また、フイルムロール室31とカートリッジ室29との底面は開口している。後カバー22には、一部を薄肉にして開閉自在にしたプルトップ式の蓋36,37が設けられている。一方の蓋37は、フイルムロール室31の底面を塞ぐための蓋であり、また、他方の蓋36は、カートリッジ室29の底面を塞ぐとともに、撮影済みの該ユニット2からフイルムパトローネ28を取り出すときに開かれる。
露光ユニット26は、撮影レンズ3、シャッタ機構、露出制御機構、スプロケットを有するフイルム巻き止め機構、シャッタチャージ機構、フイルムカウンタ機構、及びファインダ光学系などを一体的に組み込んだユニット部品である。ファインダ光学系は、凹レンズの対物レンズ6と凸レンズの接眼レンズを有する逆ガリレオ式のファインダとなっている。
シャッタ機構は、シャッタレリーズに応答してシャッタ羽根39の一端の突起部39aを蹴飛ばすことで撮影光軸3aを横切るようにシャッタ羽根39をシャッタ開口40の前面で一往復揺動させる蹴飛ばし式のタイプである。シャッタ開口40は、露光ユニット26の暗箱の前面のうちの撮影光軸3a上に設けられている。
シャッタ羽根39は、詳しくは図5に示すように、回転軸を挟んで前記突起部39aとは逆側の他端に、シャッタ開口40を開閉する撮影光用開閉部42を設けており、突起部39aの下方にシャッタ開閉バネ41の一端が掛けられている。このシャッタ羽根39は、シャッタ開閉バネ41によってシャッタ開口40を塞ぐ方向に付勢されている。さらに、露光ユニット26には、露出制御機構を構成するシャッタ速度切り換え部材50(図5,6参照)が組み込まれ、シャッタ速度、すなわちシャッタ開口40が開放される時間が切り換えられるようになっている。
シャッタ速度切り換え部材50は、図5に示すように、回転軸50aを中心にして一端側の連結軸50bが、シャッタ開閉バネ41に掛けられ、他端側の連結溝50cが操作部11の連結軸11aに嵌合している。シャッタ開閉バネ41は、シャッタ羽根39とシャッタ速度切り換え部材50との間で張力が付与された状態で取り付けられている。これによって、操作部11のスライド移動に連動してシャッタ速度切り換え部材50が回動すると、シャッタ開閉バネ41に付与される張力が変化するので、シャッタ開閉バネ41がシャッタ羽根39を付勢する力も変化する。そしてこのシャッタ羽根39を付勢する付勢力が変化することによって、シャッタ速度が切り換えられる。本実施形態においては、操作部11が通常モード位置にあるときには、図6(A)に示すように、シャッタ速度が速い(シャッタ開閉バネ41の張力が大きい)状態に、夜景モード位置にあるときには、図6(B)に示すように、それよりもシャッタ速度が遅い(シャッタ開閉バネ41の張力が小さい)状態に切り換えられる。
シャッタ羽根39の前面は、シャッタカバー43によりカバーされる。シャッタカバー43には、露出制御機構を構成する絞り切り換え部材51が設けられている。この絞り切り換え部材51には、詳しくは図5,6に示すように、複数の異なる絞り値に対応する絞り開口51a,51bが形成されており、その下端には、操作部11の連結軸11bと連結する連結溝51cが形成されている。絞り切り換え部材51は、操作部とともにスライド移動することによって、絞り開口51a,51bのいずれかが撮影光軸3a上に位置して絞りが切り換えられるようになっており、その絞り開口の前面に撮影レンズ3が取り付けられている。本実施形態においては、操作部11が通常モード位置にあるとき、図6(A)に示すように、絞り値が大きく(小さい絞り開口51aが光軸3a上に位置する)、夜景モード位置にあるときには、図6(B)に示すように、それよりも絞り値が小さく(大きい絞り開口51bが光軸3a上に位置する)なるように設定されている。
この露光ユニット26に組み込まれているシャッタ速度切り換え部材50及び絞り切り換え部材51から露出制御機構が構成される。なお、レンズ付きフイルムユニット2に組み込まれる露出制御機構の構成としては、上述のシャッタ速度切り換え部材50及び絞り切り換え部材51からなる構成に限るものではなく、シャッタ速度及び絞り値を切り換える周知の構成であればよい。
そして、露光ユニット26に組み込まれている露出制御機構は、モード選択用の操作部11の操作によって、システム感度Gの低い通常モードと、システム感度Gの高い夜景モードという2種類の露出値の設定となるように、シャッタ速度及び絞りを切り換える。なお、このシステム感度Gとは、ISO感度Sの写真フイルムを内蔵したレンズ付きフイルムユニットで、シャッタ速度T(秒)、絞り値Aの構成で撮影したときに、写真フイルムに最適な露光量を与えることができる値を表すものであり、このシステム感度Gは以下の式(1)で定義される。
G=2log2(A)+log2(1/T)−log2(S/100)‥‥(1)
この式(1)より求められたシステム感度Gの値が小さい程、低い被写体輝度でも撮影が可能ということになる。
なお、この露出ユニット26に組み込まれている露出制御機構の設定では、システム感度Gの値が小さいほうを夜景モード、大きいほうを通常モードとして2つのモードを設定しているが、このモード設定の基準となるシステム感度をGL とすると、その値は、8.0<GL <10.0とすることが好ましく、さらに好ましくはGL =9.0の近傍とするとよい。そして、この基準のシステム感度GL よりシステム感度Gの値が大きい(露出値が低い)ほうのモードと、基準のシステム感度GL よりシステム感度Gの値が小さい(露出値が高い)ほうのモードとの間で切り換えるようにすればよい。本実施形態においては、夜景モード及び通常モードの設定は以下に示すようになっている。なお、この露出値の設定は1つの例としてあげるものであり、本実施形態はこれに限るものではない。
先ず、通常モードの露出値の設定としては、絞り値A1 がF14、シャッタ速度T1が1/120(秒)、フイルム感度(ISO感度)S1 が1600の構成で、上記の式(1)より通常モードのシステム感度G1 が10.5となっている。そして、夜景モードの露出値の設定としては、絞り値A2 がF6.3、シャッタ速度T2 が1/45(秒)、フイルム感度(ISO感度)S1 が1600の構成で、上記の式(1)より夜景モードのシステム感度G2 が6.8となっている。このように夜景モードのシステム感度G2 の方が通常モードのシステム感度G1 より大幅に小さい値に設定されているため、露光量が増加し、夜間や室内などでも高い描写力での撮影が可能となっている。また、この2つのモードは、上述したように、基準となるシステム感度GL ( 8.0<GL <10.0) より値が大きい方が通常モード、小さいほうが夜景モードとなっている。
さらに、露光ユニット26の暗箱前面には、第1データ開口45が設けられている。この第1データ開口45は、図5に示すように、シャッタ羽根39に形成されたデータ写し込み用開閉部44によって開閉される。データ写し込み用開閉部44は、撮影光用開閉部42から斜め上に突出して形成されている。第1データ開口45は、外光を第1ライトガイド33の入射面33aに導くための第1データ光路15a上に設けられている。なお、シャッタカバー43にも、第1データ光路15a上に開口47が設けられている。
前カバーユニット21は、カバー基部55と化粧カバー56とで構成され、これらの間にデータ写し込み機構の一部を構成する操作板60、第1遮蔽レバー65が内蔵されている。採光窓12は、化粧カバー56の第1データ光路15a上に設けられており、また、カバー基部55のうちの第1データ光路15a上には、シャッタカバー43に設けた開口47に外光を通す開口57が形成されている。操作板60は、操作部11と一体に形成されており、外部操作により水平方向に移動する(図5,6参照)。
操作部11が通常モード位置のときには、モード選択ビットマーク15を写し込まないため、第1データ開口45を遮蔽する必要がある。この遮蔽を第1遮蔽レバー65で行っている。第1遮蔽レバー65は、回転軸を挟んだ一端65aが操作板60に連係しており、操作部11が通常モード位置のときに、その他端に設けた遮蔽板65bが第1データ光路15a上に挿入されて第1データ開口45を遮蔽する遮蔽位置(図6(A)に示す状態)と、夜景モード位置のときに、第1データ光路15aから退避して第1開口45を開放する開放位置(図6(B)に示す状態)との間で回転する。なお、第1遮蔽レバー65は、一端65aが操作板60に常に連結するようにバネ69により開放位置に向けて付勢されている。
第1ライトガイド33は、図7に示すように、第1データ開口45から入射したデータ光を写真フイルム30の近傍まで導光する第1データ光路15aを形成している。第1データ光路15aから導かれたデータ光は撮影コマごとに写し込まれ、その位置は、撮影領域30aの範囲外でかつフイルム幅方向の上端に設定された写し込み領域30bにそれぞれ写し込まれる。
そして、上述のレンズ付きフイルムユニット2は撮影終了後、現像所に依頼してユニット本体ごとフイルムパトローネ28が引き渡される。現像所では、先ず、写真フイルム30の現像処理が行われる。現像処理を終えた写真フイルム30は、図8に示す構成のプリンタプロセサ80にかけられてプリント処理が行われる。プリンタプロセサ80は、フイルムスキャナ81,コントローラ82,デジタルプリンタ83,ペーパープロセサ84及びペーパーカッタ85から構成されている。更に、フイルムスキャナ81には、モニタ86,キーボード87が接続され、また、コントローラ82には、ハードディスク(HD)88が接続されている。
現像済みの写真フイルム30は、フイルムスキャナ81にセットされる。この写真フイルム30には、上述したように予め製造時に撮影コマ毎に1個ずつのフイルム種別コードデータ31が潜像記録されるとともに、撮影時に写し込み機構によってモード選択ビットマーク15が潜像記録されており、これらのデータが現像によって目視可能に現れる。プリンタプロセサ80は、これらフイルム種別コードデータ31及びビットマーク15を読み取り、これらのデータから読み取った条件に基づいて、写真フイルム30に露光された各撮影コマのプリント処理を行う。
次に上記構成の作用に説明する。先ずレンズ付きフイルムユニット2による撮影時のシーケンスを図9に示すフローチャートを用いて説明する。昼間又は室外の撮影条件下で、通常モードで撮影を行う場合には、操作部11を通常モード位置にセットする。これにより、図6(A)に示すように、第1遮蔽レバー65が遮蔽位置に位置する。この状態では、データ写し込み用開閉部44の前で第1遮蔽レバー65の遮蔽板65bが第1データ光路15aを遮断している。また、このとき、上述のように、システム感度G1 が10.5、絞り値A1 がF14、シャッタ速度T1 が1/120(秒)の設定通りになるように露出制御機構が制御されている。
撮影は、巻き上げノブ4を回転操作して未露光の写真フイルム30をフイルムパトローネ28に向けて巻き上げる。このフイルム移送によりスプロケット80が回転し、その回転力を利用してシャッタチャージが行われるとともに、1コマ分のフイルム移送に応じたスプロケット80の回転をフイルム巻き止め機構が検知することでフイルム巻き止めが作動してスプロケット80と巻き上げノブ4との回転をロックする。
その後にシャッタボタン5を押下すると、シャッタ羽根39が一往復揺動して写真フイルム30に撮影光が露光される。このときに、データ写し込み用開閉部44が第1データ開口45を開閉するが、データ写し込み用開閉部44の前で第1遮蔽レバー65が第1データ光路15aを遮断しているので、ビットマーク15が写真フイルム30に写し込まれることはない。
室内、又は夜間の撮影条件の下で、夜景モードで撮影を行うときには、操作部11を夜景モード位置にセットする。これにより、図6(B)に示すように、第1遮蔽レバー65が開放位置に位置する。この状態では、第1データ光路15aはデータ写し込み用開閉部44から採光窓12までの間で開放されている。また、このとき、上述のように、システム感度G2 が6.8、絞り値A2 がF6.3、シャッタ速度T2 が1/45(秒)の設定通りになるように露出制御機構が作動する。
その後にシャッタボタン5を押下すると、データ写し込み用開閉部44が第1データ開口45を開閉する。このとき、第1データ光路15aは開放されているので、採光窓12から入射する外光を利用してビットマーク15がその時点の撮影コマに対応した位置に写し込まれる。
このように、夜景モードが選択されたときには、モード選択ビットマーク15が各撮影コマごとに写し込まれる。最後の撮影コマへの撮影が完了すると、フイルムカウンタ機構が残り枚数の無い旨の表示位置に枚数表示板を回転させる。枚数表示板がその回転位置に回転することに連動してフイルム巻き止め機構の作動が禁止される。これにより、全部の写真フイルム30をフイルムパトローネ28に巻き上げることができる。
撮影が終了したレンズ付きフイルムユニット2は、写真プリントのために現像所に提出される。現像所では、蓋36を開けてカートリッジ室29の底面からフイルムパトローネ28をスプール軸方向に取り出す。このフイルムパトローネ28はプリンタプロセサ80によるプリント処理工程に回される。このプリント処理の際のシーケンスを図10に示すフローチャートに従って説明する。まず、撮影済みのレンズ付きフイルムユニットからフイルムパトローネ28を取り出して自動現像機にセットし、写真フイルム30の現像処理を行う。この現像処理の際、写真フイルム30は、フイルムパトローネ28から取り出される。次に、この現像済みの写真フイルム30をプリンタプロセサ80のフイルムスキャナ81にセットする。
フイルムスキャナ81は、写真フイルム30を搬送しながら、各撮影コマのプレスキャンを行ってフイルム種別コードデータ31及びビットマーク15を読み取る。フイルムスキャナ81は、フイルム種別コードデータ31及びビットマーク15を検出すると、スキャン密度を変更し、本スキャンを行う。この時、各撮影コマの画像の他、各撮影コマのコマ番号データもスキャニングされる。
各撮影コマの画像データは、対数変換やA/D変換されてデジタル化され、これが内蔵するフレームメモリに赤色(R),緑色(G),青色(B)の各色毎に記憶される。そして、フレームメモリから読み出された各色の画像データに基づいてモニタ86に表示される。各撮影コマから読み取られた画像データ,フイルム種別コードデータ31、ビットマークデータ15及びコマ番号データは、フイルムスキャナ81のフレームメモリから読み出され、コントローラ82を介してハードディスク(HD)88の画像ファイルに各コマの記録順に記録される。次に、コントローラ82は、ハードディスク88の画像記憶ファイルから画像データ,フイルム種別コードデータ31、ビットマークデータ15及びコマ番号データを読み出して、これをデジタルプリンタ83に送る。
デジタルプリンタ83は、コントローラ82からの画像データとフイルム種別コードデータ31、ビットマーク15から読み取られた各サービス種別及びその処理条件に基づいて画像を形成するようにレーザー光による走査露光方式でカラーペーパーの乳剤面に順次に焼付露光する。本実施形態では、上述したようにフイルム種別コードデータ31には、夜景モード下での撮影時に色補正などの画像処理を行う旨の情報が含まれており、モード選択ビットマーク15が記録されている場合、この情報に基づいて色補正などを施して画像を形成し、焼付露光する。焼付露光済みのカラーペーパー90は、周知のペーパープロセサ84へ送られ、ここで現像処理される。現像処理を終えたカラーペーパーはペーパーカッター85で1枚ずつ切り離され、プリンタプロセサ80の外部へ排出される。このように、ビットマーク15を記録した撮影コマ17に対しては、上述した光源の違いを考慮した色補正などを施してプリント処理が行われる。勿論、ビットマーク無しの撮影コマに対しては通常プリント処理となる。プリント処理終了後、プリント写真とネガがユーザーに戻される。
上記のようにして、夜景モードで撮影したときには、ビットマーク15を写真フイルムに写し込み、プリント処理の際には、ビットマーク15に基づいて色補正などの画像処理を行っているので、夜間や室内の撮影でも、描写力及び色再現性が高く、高画質なプリントを得ることができる。
上記第1の実施形態においては、システム感度の低い通常モードと、システム感度の高い夜景モードとの間で切り換えたときのみビットマークを写真フイルムに記録し、このモード選択ビットマークを読み取ってプリント処理を行っているが、本発明はこれに限るものではなく、上記の通常モード及び夜景モードの間でのモード選択に加えて、レンズ付きフイルムユニットにストロボ装置を設け、このストロボ装置によるストロボ発光の有無についても写真フイルムに記録し、プリント処理に利用することによって、さらに効果を高めることができる。以下で説明する第2実施形態では、通常モード及び夜景モード間のモード選択、及びストロボ発光の有無についてビットマークデータ記録し、このビットマークデータに基づいてプリント処理した場合について説明する。なお、図11〜図15,図17においては、上記実施形態と同様の部品及び部材については同符号を付し、説明を省略する。
本実施形態のレンズ付きフイルムユニット100には、図11に示すように、外面に、撮影レンズ3、巻き上げノブ4、シャッタボタン5、ファインダ対物レンズ6、撮影枚数表示窓7、ストロボ発光部102、充電完了表示部103、ストロボ充電スイッチ104、プリントモード選択用の操作部11、及びデータ写し込み用の採光窓12等が露呈して設けられている。操作部11は、上記第1の実施形態と同様に、通常モード位置及び夜景モード位置の間で切り換えられ、この操作部11の位置に応じて露出制御機構によってシステム感度が切り換えられ、被写体光源に適した撮影を行うことができる。さらに操作部11を通常モード位置から夜景モード位置に切り換えて撮影を行うとき、夜景モード下での撮影である旨を表すビットマーク(モード選択ビットマーク)を各撮影コマに対応した位置に光学的に写し込む。
さらに、ストロボ充電スイッチ104を図11に示すOFF位置から図12に示すON位置に移動操作してストロボ撮影を行うと、ストロボ撮影である旨を表すビットマーク(ストロボ撮影ビットマーク)を撮影コマに対応した位置で、かつモード選択ビットマークとは異なる位置に光学的に写し込む。本実施形態のレンズ付きフイルムユニット100では、モード選択及びストロボ撮影ビットマークを写し込むための写し込み光源として、外光を使用する。なお、ストロボ充電スイッチ104をON位置にすることに連動して充電完了表示部103が外部に飛び出す。充電完了表示部103は透明なプラスチックで形成されたライトガイドとなっており、ストロボ充電が完了したときに内部に設けたストロボ充電完了ランプの点灯又は点滅を外部に導いて表示する。
レンズ付きフイルムユニット100は、図13に示すように、前カバーユニット107と後カバー22とで外カバーが構成されており、外カバーの内部に、本体基部23、カートリッジ付きの写真フイルム24、ストロボユニット105、露光ユニット106が内蔵されている。そして、データ写し込み機構は、前カバーユニット107、ストロボユニット105、本体基部23、及び露光ユニット106に分散して組み込まれている。さらに、露光ユニット106には、上記第1の実施形態の露光ユニット26と同様に露出制御装置が組み込まれている。なお、本実施形態においては、上記第1の実施形態と同様の写真フイルム30を使用しているが、フイルム感度のみ異なる(ISO3200)ものを使用している。なお、写真フイルム30のフイルム感度はこれに限るのではない。
また、本実施形態においては、夜景モード及び通常モードの設定は以下に示すようになっている。なお、この露出値の設定は1つの例としてあげるものであり、本実施形態はこれに限るものではない。
先ず、通常モードの露出値の設定としては、絞り値A1 がF20、シャッタ速度T1 が1/120(秒)、フイルム感度(ISO感度)S1 が3200の構成で、上記の式(1)より通常モードのシステム感度G1 が10.6となっている。そして、夜景モードの露出値の設定としては、絞り値A2 がF4、シャッタ速度T2 が1/45(秒)、フイルム感度(ISO感度)S1 が3200の構成で、上記の式(1)より夜景モードのシステム感度G2 が4.5となっている。また、この2つのモードは、上記第1の実施形態と同様に、基準となるシステム感度GL ( 8.0<GL <10.0) より値が大きい方が通常モード、小さいほうが夜景モードとなっている。
第1ライトガイド33と並列に配置された第2ライトガイド109は、図14に示すように、外光を取り入れる入射面109aと入射した光を写真フイルム30にストロボ撮影ビットマーク110として写し込むための射出面109bとをもっており、第1ライトガイド33と同様に、第2データ開口111から暗箱26a,23aに入射したデータ光を写真フイルム30へ導光する第2データ光路110aを形成している。第1及び第2ライトガイド33,109の射出面33b,109bは、図15に示すように、写真フイルム30の近傍に位置しており、ビットマーク15,110が異なるマークとなるように、フイルム給送方向での長さが異なっている。なお、ビットマーク15,110は幅寸法が1mm程度で、互いの間に1mm程度の隙間を持って配することが好ましい。
また、図14に示すように、シャッタ羽根39に形成されているデータ写し込み用開閉部44は、データ写し込み用の第1及び第2データ開口45,111を同時に開閉する。第1,第2データ開口45,111は、外光を第1及び第2ライトガイド33,109の入射面33a,109aに導くための第1及び第2データ光路15a,110a上に設けられている。
ストロボユニット105は、ストロボ基板119、電源電池120、ガイド板121、スイッチ板122などで構成されており、本体基部23と前カバーユニット107との間に着脱自在に取り付けられている。ストロボ基板119には、ストロボ回路、メインコンデンサ、シンクロ接点、ストロボ発光部102などが一体的に組み込まれている。ストロボ充電スイッチ104は、スイッチ板122に形成されており、ガイド板121のガイドによりスライドしてストロボ回路の充電スイッチを開閉する。ストロボユニット105は、充電スイッチがONすると、電源電池120の電源を利用してメインコンデンサに充電を行い、シンクロスイッチに応答してトリガ信号を放電管に印加することでメインコンデンサに蓄積した高電圧を利用して放電管が発光してストロボ発光部102から被写体に向けてストロボ光を照射する。
前カバーユニット107は、カバー基部125と化粧カバー126とで構成され、これらの間にデータ写し込み機構の一部を構成する操作板60、第1遮蔽レバー65が内蔵されている。採光窓12は、第1及び第2データ光路15a,110a上に設けられており、また、カバー基部125のうちの第1及び第2データ光路15a,110a上には、シャッタカバー43に設けた開口47,128に外光を通す開口127が形成されている。
非ストロボ撮影のときにはストロボ撮影ビットマーク110を写し込まないため、ストロボ充電スイッチ104がOFF位置にあるときには第2データ開口111を遮蔽する必要がある。この遮蔽を第2遮蔽板131で行っている。第2遮蔽板131は、スイッチ板122に一体に設けられ、スイッチ板122と一緒に移動して、ストロボ充電スイッチ104がOFF位置のときに第2データ光路110a上に挿入されて第2データ開口111を遮蔽する遮蔽位置に、またON位置のときに第2データ光路110a上から退避して第2データ開口111を開放する開放位置に移動する。
ストロボ撮影のときには、ストロボ撮影ビットマーク110を写し込むため、ストロボ充電スイッチ104がON位置にあるときには、第2遮蔽板131がストロボ充電スイッチ104と一緒にスライドして、第2データ開口111の前から第2遮蔽板131が退避する。これによって、第2データ光路110bは開放状態となり、ストロボ撮影ビットマーク110が写真フイルム30に写し込まれる。
このように記録されたビットマーク15、110の有無はプリンタプロセサによって識別され、モード選択ビットマーク15のみ(第1のモード選択データ)が記録された撮影コマに対しては、夜景モード下での撮影に適した色補正などを行ってプリントし、またモード選択及びストロボ撮影のビットマーク15,110の両方(第2のモード選択データ)を記録した撮影コマに対しては、夜景モード下の光源及びストロボ光の両方を考慮した色温度でプリンタされるように色補正などが施されてプリントされる。なお、ビットマーク15,110が1つも無い場合、及びストロボ撮影ビットマーク110のみの場合は、色補正は行われない。
次に上記構成の作用に説明する。先ずレンズ付きフイルムユニット2による撮影時のシーケンスを図16に示すフローチャートを用いて説明する。昼間又は室外の撮影条件下で、通常モードで撮影を行う場合には、操作部11を通常モード位置に、ストロボ充電スイッチ104をOFF位置にセットする。これにより、図17(A)に示すように、第1及び第2遮蔽板65b,131が遮蔽位置に位置する。この状態では、データ写し込み用開閉部44の前で第1及び第2遮蔽板65b,131が第1及び第2データ光路15a,110aを遮断している。また、このとき、上述のように、システム感度G1 が10.6、絞り値A1 がF20、シャッタ速度T1 が1/120(秒)の設定通りになるように露出制御機構が制御されている。
シャッタボタン5を押下すると、シャッタ羽根39が一往復揺動して写真フイルム30に撮影光が露光される。このときに、データ写し込み用開閉部44が第1及び第2データ開口45,111を開閉するが、データ写し込み用開閉部44の前で第1及び第2遮蔽板65b,131が第1及び第2データ光路15a,110aを遮断しているので、ビットマーク15,110が写真フイルム30に写し込まれることはない。
室内、又は夜間の撮影条件の下で、被写体輝度が十分にあるときには、操作部11を夜景モード位置に、ストロボ充電スイッチ104をOFF位置にセットする。これにより、図17(B)に示すように、第1遮蔽板65bが開放位置に、第2遮蔽板131が遮蔽位置に位置する。この状態では、第1データ光路15aはデータ写し込み用開閉部44から採光窓12までの間で開放され、第2データ光路110aは、第2遮蔽板131により遮断されている。また、このとき、上述のように、システム感度G2 が4.5、絞り値A2 がF4、シャッタ速度T2 が1/45(秒)の設定通りになるように露出制御機構が作動する。
その後にシャッタボタン5を押下すると、データ写し込み用開閉部44が開閉する。このとき、第1データ光路15aは開放され、第2データ光路110aは遮断されているので、採光窓12から入射する外光を利用してモード選択ビットマーク15のみがその時点の撮影コマに対応した位置に写し込まれる。このとき、勿論、ストロボ撮影ビットマーク110は写し込まれない。
室内、又は夜間の撮影条件の下で、被写体輝度が不足しているときには、操作部11を夜景モード位置に、ストロボ充電スイッチ104をON位置にセットする。これにより、図17(C)に示すように、第1及び第2遮蔽板65b,131がともに開放位置に位置する。この状態では、第1及び第2データ光路15a,110aはデータ写し込み用開閉部44から採光窓12までの間でともに開放されている。また、このとき、上述のように、システム感度G2 が4.5、絞り値A2 がF4、シャッタ速度T2 が1/45(秒)の設定通りになるように露出制御機構が作動する。
その後にシャッタボタン5を押下すると、データ写し込み用開閉部44が開閉する。このとき、第1及び第2データ光路15a,110aはともに開放されているので、採光窓12から入射する外光を利用してモード選択ビットマーク15,ストロボ撮影ビットマーク110の両方がその時点の撮影コマに対応した位置に写し込まれる。
このように、夜景モードが選択されたときには、モード選択ビットマーク15が、さらにストロボ撮影が選択されたときには、ストロボ撮影ビットマーク110が各撮影コマごとに写し込まれる。撮影が終了したレンズ付きフイルムユニット100は、写真プリントのために現像所に提出される。
この現像所でのプリント処理の際のシーケンスを図18に示すフローチャートに従って説明する。現像処理の後、写真フイルム30をプリンタプロセサ80のフイルムスキャナ81にセットする。フイルムスキャナ81は、写真フイルム30を搬送しながら、各撮影コマのプレスキャンを行ってフイルム種別コードデータ31及びビットマーク15,110を読み取る。フイルムスキャナ81は、フイルム種別コードデータ31及びビットマーク15を検出すると、スキャン密度を変更し、本スキャンを行う。この時、各撮影コマの画像の他、各撮影コマのコマ番号データもスキャニングされる。
デジタルプリンタ83は、コントローラ82からの画像データとフイルム種別コードデータ31、ビットマーク15,110から読み取られた各サービス種別及びその処理条件に基づいて画像を形成するようにレーザー光による走査露光方式でカラーペーパー90の乳剤面に順次に焼付露光する。本実施形態では、上述したようにフイルム種別コードデータ31には、夜景モード下での撮影時に色補正を行う旨の情報が含まれており、ビットマーク15,110が記録されている場合、この情報に基づいて色補正などを施すが、このとき、ビットマーク15のみ(第1のモード選択データ)が識別されたときには、夜間又は室内の光源と自然光下との色温度の差のみを考慮した色補正が行われ、ビットマーク15,110の両方(第2のモード選択データ)が識別されたときには、夜間又は室内の光源とストロボ光とのミックス光と、自然光下との色温度の差を考慮した色補正が行われる。このようにして本実施形態では、上記第1の実施形態での効果に加えてストロボ撮影時のストロボ発光による色温度の差も考慮して色補正などを施し、プリント処理を行うことができるので、より高い描写力、及び高い色再現性を持ち、高画質なプリントを得ることができる。
上記第1及び第2の実施形態では、データ写し込み機構の光源として外光のみを使用しているが、これに限らず、ストロボ光をライトガイドによって導光して光源として用いてもよいし、光源用のLEDなどを別に設けて使用してもよい。また、上記第1及第2の実施形態では、夜景モード(システム感度Gの値が小さい(露出値が高い)モード)が選択されたときにビットマークを写し込んでいる例で説明したが、これに限らず、上記例とは逆に通常モード(システム感度Gの値が大きい(露出値が低い)モード)が選択されたときにビットマークを写し込むようにしてもよい。この場合、モード選択ビットマークが有るときは、通常のプリントを行ない、無いときは色補正などを行うようにすればよい。また、この場合、システム感度Gの値が大きいモードのとき、すなわち、被写体輝度が十分に大きいときにデータ写し込みを行うので、確実にビットマークを記録することができる。
また、本発明を、135タイプのフイルムパトローネを使用したレンズ付きフイルムユニット2に適用した例で説明したが、IX240タイプのフイルムカートリッジを使用したレンズ付きフイルムユニットに本発明を適用してもよい。
また、本発明を、1回使用型の簡易型カメラであるレンズ付きフイルムユニット2に適用した例で説明したが、写真フイルムを交換して複数回使用できる簡易型カメラに適用してもよい。
第1の実施形態を実施したレンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視図であり、通常モード状態を示している。 第1の実施形態を実施したレンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視図であり、夜景モード状態を示している。 第1の実施形態を実施したレンズ付きフイルムユニットの分解斜視図である。 本発明で使用する写真フイルムの平面図である。 写し込み機構及び露出制御機構の概略を示す分解斜視図である。 写し込み機構及び露出制御機構の概略を示す平面図であり、通常モード状態(A)と夜景モード状態(B)とをそれぞれ示している。 写真フイルムに写し込むビットマークの位置を示す説明図である。 プリンタプロセサの構成の概略を示すブロック図である。 第1実施形態の撮影時におけるシーケンスを示すフローチャートである。 第1実施形態のプリント処理時におけるシーケンスを示すフローチャートである。 第2の実施形態を実施したレンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視図であり、通常モード且つ非ストロボ撮影状態を示している。 第2の実施形態を実施したレンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視図であり、夜景モード且つストロボ撮影状態を示している。 第2の実施形態を実施したレンズ付きフイルムユニットの分解斜視図である。 写し込み機構及び露出制御機構の概略を示す分解斜視図である。 写真フイルムに写し込むビットマークの位置を示す説明図である。 第2実施形態の撮影時におけるシーケンスを示すフローチャートである。 写し込み機構及び露出制御機構の概略を示す平面図であり、通常モード状態(A)と夜景モード且つ非ストロボ撮影状態(B)と夜景モード且つストロボ撮影状態(C)をそれぞれ示している。 第2実施形態のプリント処理時におけるシーケンスを示すフローチャートである。
符号の説明
2,100 レンズ付きフイルムユニット
11 操作部
15,110 ビットマーク
30 写真フイルム
30a 撮影領域
30b 写し込み領域
31 フイルム種別コード
33,109 ライトガイド
80 プリンタプロセサ

Claims (6)

  1. 複数の異なる露出値にそれぞれ対応した露出モードの間で切り換え可能な露出制御機構と、写真フイルムの各コマに対してビットマークからなるデータを光学的に写し込むデータ写し込み機構とが組み込まれたレンズ付きフイルムユニットにおいて、
    前記露出モードのうち、露出値が所定値よりも高いものが選択されたときには、前記データ写し込み機構を動作させて前記露出モードの選択に基づくモード選択データを前記写真フイルムに写し込むことを特徴とするレンズ付きフイルムユニット。
  2. 複数の異なる露出値にそれぞれ対応した露出モードの間で切り換え可能な露出制御機構と、写真フイルムの各コマに対してビットマークからなるデータを光学的に写し込むデータ写し込み機構とが組み込まれたレンズ付きフイルムユニットにおいて、
    前記露出モードのうち、露出値が所定値よりも低いものが選択されたときには、前記データ写し込み機構を動作させて前記露出モードの選択に基づくモード選択データを前記写真フイルムに写し込むことを特徴とするレンズ付きフイルムユニット。
  3. 複数の異なる露出値にそれぞれ対応した露出モードの間で切り換え可能な露出制御機構と、写真フイルムの各コマに対してビットマークからなるデータを光学的に写し込むデータ写し込み機構と、ストロボ機構とが組み込まれたレンズ付きフイルムユニットにおいて、
    前記露出モードのうち、露出値が所定値よりも高いものが選択され、且つストロボ発光せずに撮影を行うときには、前記データ写し込み機構を動作させて第1のモード選択データを前記写真フイルムに写し込み、前記露出モードのうち、露出値の高いものが選択され、且つストロボ発光しながらの撮影を行うときには、前記データ写し込み機構を動作させて第2のモード選択データを写し込むことを特徴とするレンズ付きフイルムユニット。
  4. 製造時に予めフイルム種別コードデータが記録された前記写真フイルムを使用することを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載のレンズ付きフイルムユニット。
  5. 前記写真フイルムに露光された各撮影コマのプリント処理を行う際に、請求項1ないし3いずれか記載の前記モード選択データを読み取り、これらのデータから読み取った条件に基づいて前記プリント処理を行うことを特徴とするプリント方法。
  6. 製造時に予めフイルム種別コードデータが記録されるとともに、撮影時に請求項1ないし3いずれか記載の前記データ写し込み装置によって前記モード選択データが写し込まれた写真フイルムを使用し、この写真フイルムに露光された各撮影コマのプリント処理を行う際に、前記フイルム種別コードデータ及び前記モード選択データを読み取り、これらのデータから読み取った条件に基づいて前記プリント処理を行うことを特徴とするプリント方法。
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