JP2005282892A - 置換換気システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来よりも給気の旋回成分を更に増強させて旋回誘引量を大きくでき,気流減衰特性をより向上させた置換換気システムを提供する。
【解決手段】 空調空間10内に低温空気SAを供給し,空調空間10内で加熱されて上昇した加熱空気を排気EAすることにより換気を行う置換換気システム1であって,低温空気SAの給気口15に,空調空間10内に吹き出される低温空気SAに旋回成分を与える複数枚のガイドフィン30を装着し,かつ,これら複数枚のガイドフィン30は,給気口15の中心軸15’周りに放射状に配置されると共に,これら複数枚のガイドフィン30は,給気口15の中心軸15’と直交する平面に対して互いに同じ角度で傾斜して設けられ,これら複数枚のガイドフィン30の周囲に,給気口15の中心軸15’を中心軸とする円筒形状の内壁面33を形成したことを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は,置換換気システムに関する。
空調空間内における居住域の汚染質濃度を低減し,高めの冷房給気温度でも快適性を保つことができる空調システムとして,置換換気システム(Displacement Ventilation System)が知られている。この置換換気システムでは,空調空間内の下部に形成される居住域に室温より若干低温の空気をゆっくりとした給気速度で供給し,その空気が居住域に存在する発熱体(例えば人)などによって加熱されて発生する上昇流により,空調空間内で生じた塵埃やガスなどの汚染質を空調空間内の上方に搬送している。参考文献(Yuan,X.,O.Chen and L.R.Glicksman: Performance Evaluation and Design
Guideline for Displacement Ventilation, ASHRAE Trans.,105(1999),pp.308)によれば,この置換換気システムにおける給気速度は,ドラフト不快感の低減と,居住域で発生する熱上昇流の攪拌防止の観点から,0.2m/s以下に抑えることが推奨されている。そして,置換換気システムでは,天井などに設けられた排気口から加熱された空気と共に汚染質を排気することにより,空調空間内の換気を行う。
かかる置換換気システムにあっては,空調空間内の上方には,高温で汚染質濃度の高い領域が形成されるが,空調空間内に給気される低温空気によって順次押し出されることにより,高温で汚染質濃度の高い空気が攪拌されることなく排気されるため,空調空間内下方の居住域は清浄な環境に保たれ,また,給気温度を下げなくても居住域の温度を快適範囲に維持できるといった利点がある。このように,置換換気システムは,省エネルギーと高換気効率運転が可能な空調システムとして期待されている。
ところで,この置換換気システムでは,足下と頭部の温度差を例えば3℃以下(ISO, ASHRAE快適性基準値)に抑えて快適性を確保するために,給排気温度差を小さくした大風量運転を行う必要がある。そのため,空調空間に大きな給気ユニットを多数配置せねばならず,給気ユニットの設置場所の確保が困難な場合があった。また,汚染質が発熱を伴う部位や近辺から発生する場合は,熱上昇流によって汚染質が居住域から天井部に排出されるため,居住空間の汚染質濃度を低く保つことができるが,発熱を伴わない場合には,汚染質の攪拌希釈作用が小さいために居住者が高濃度の汚染空気に暴露される危険があった。
そこで給気ユニットのコンパクト化による設置場所の確保,居住域の温度勾配の縮小,居住域の汚染質希釈効果の向上を図るために,特許文献1には,複数のガイドフィンによって吹出し空気に旋回成分を与えて給気ユニット近傍の誘引量を増加させることによって給気の拡散性を向上させた置換換気システムが開示されている。
特開2002−372268号公報
この特許文献1の置換換気システムによれば,給気を拡散させることにより,設備コストを増大させることなく,ドラフトによる不快感を低減し,しかも,居住域内の上下温度差も小することができる。本発明は,この特許文献1の置換換気システムを更に改良するものである。
本発明の目的は,従来よりも給気の旋回成分を更に増強させて旋回誘引量を大きくでき,気流減衰特性をより向上させた置換換気システムを提供することにある。
本発明によれば,空調空間内に低温空気を供給し,空調空間内で加熱されて上昇した加熱空気を排気することにより換気を行う置換換気システムであって,低温空気の給気口に,空調空間内に吹き出される低温空気に旋回成分を与える複数枚のガイドフィンを装着し,かつ,これら複数枚のガイドフィンは,給気口の中心軸周りに放射状に配置されると共に,これら複数枚のガイドフィンは,給気口の中心軸と直交する平面に対して互いに同じ角度で傾斜して設けられ,これら複数枚のガイドフィンの周囲に,給気口の中心軸を中心軸とする円筒形状の内壁面を形成したことを特徴とする,置換換気システムが提供される。
前記給気口の中心軸に沿った方向における前記内壁面の長さが,前記給気口の中心軸に沿った方向におけるガイドフィンの幅の半分以上であることが好ましい。前記内壁面を吸音材で構成しても良い。また,前記給気口を複数並べて配置し,低温空気に旋回成分を与える複数枚のガイドフィンを各給気口に装着すると共に,これら複数枚のガイドフィンの周囲を囲む円筒形状の内壁面を各給気口に形成し,隣り合う給気口においては,互いのガイドフィンの傾斜方向が逆向きの関係になっているように構成しても良い。また,前記給気口の前方に多孔板を設けても良い。その場合,この多孔板の開口率を40%以上とするのが良い。また,前記給気口の開口直径Dと,前記給気口から前記多孔板までの離隔距離Mとの関係が,M/D≧0.07となるようにするのが良い。
本発明によれば,ガイドフィンの周囲に円筒形状の内壁面を形成したことにより,空調空間内に吹き出す低温空気に対して,円筒形状の内壁面がない場合に比べてより多くの旋回成分を与えることができる。このため,吹き出した低温空気流に誘引される空調空間内の空気の誘引量(誘引比)を更に増加させることができ,空調空間内に吹き出した低温空気の速度を速やかに減速させ,速やかに昇温させることができるようになる。このため,空調空間内の上下温度差を更に小さくすることが可能となる。また,熱上昇流によって居住域から天井部に排出されない汚染質であっても,希釈させることができる。本発明によれば,従来の置換換気システムに比べてよりコンパクトな給気ユニットとすることができるようになる。
以下,本発明の好ましい実施の形態を図面を参照にして説明する。図1は,本発明の実施の形態にかかる置換換気システム1を説明するための概略構成図である。
空調空間10は,例えば事務室,電算室,客室,宴会場,遊技場,印刷室,病室,便所,厨房,機械室,ボイラ室,工場などであり,天井,床及び側壁で区画されている。この図1に示す例では,空調空間10の内部下方に形成される居住域11に,発熱体として例えば人間12が存在している。空調空間10内の一側面(図示では,空調空間10内の右側面)17の下部には給気口15が設けられ,同様に,空調空間10内の一側面17の上部には,排気口16が設けられている。なお,給気口15の詳しい構成については後述する。空調空間10の一側面17の下部背面側には,給気ユニット20が設けられており,この給気ユニット20の前面21が,空調空間10の一側面17の下部に露出している。
こうして空調空間10の一側面17下部に露出した給気ユニット20の前面21には,図2に示すように,円形状の給気口15が縦横に並べて複数配置されている。給気ユニット20には,外気OAを空調機22に取り込んで作られた低温空気SAが,給気ダクト23を経て供給されている。これにより,給気ユニット20の前面21に形成された複数の給気口15から,空調空間10の内部下方の居住域11に向かって低温空気SAが供給されるようになっている。空調機22は,外気OAを冷却して低温空気SAを作るための冷却器25やフィルタ(図示せず)を備えており,また,作った低温空気SAを給気ダクト23及び給気ユニット20を経て空調空間10内に供給する給気ファン27などを備えている。
図3に示すように,各給気口15には,空調空間10内に吹き出される低温空気SAに旋回成分を与えるための複数枚のガイドフィン30がそれぞれ固定されている。各給気口15の中心軸上に支持部材31が配置されており,この支持部材31に複数枚のガイドフィン30がほぼ等間隔で装着されることにより,給気口15の中心軸周りに複数枚のガイドフィン30が放射状に配置されている。
これら複数枚のガイドフィン30は,給気口15の中心軸15’と直交する平面(例えば,給気ユニット20の前面21)に対していずれも同じ傾斜角度となるように斜めに設けられている。図4,5は,各ガイドフィン30の傾斜角度の説明図であり,図4と図5では,各ガイドフィン30の傾斜方向が逆向きの関係になっている。即ち図4では,給気口15から空調空間10内に吹き出される低温空気SAに対して,給気ユニット20の前面21を空調空間10の室内側から見た場合において,反時計回転方向の旋回成分を与えるように,各ガイドフィン30が傾斜して設けられている。一方図5では,給気口15から空調空間10内に吹き出される低温空気SAに対して,給気ユニット20の前面21を空調空間10の室内側から見た場合において,時計回転方向の旋回成分を与えるように,各ガイドフィン30が傾斜して設けられている。
このように,各給気口15において支持部材31を中心に傾斜したフィン30を放射状に取り付けたことにより,給気ユニット20の内部から給気口15に向かって流れ込んできた低温空気SAを,給気口15を通過する際に,各フィン30の表面に沿わせて強制的に流すことができる。これにより,給気口15から空調空間10に向かって吹き出す低温空気SAに,中心軸15’を中心とする時計回転方向または反時計回転方向の旋回成分をそれぞれ与えるようになっている。
前述のように給気ユニット20の前面(空調空間10を形成している室の内部側の面)21には,複数の給気口15が縦横に並べて配置されているが,隣り合う給気口15から吹き出される低温空気SAの旋回成分は,互いに逆の回転方向の関係になっている。即ち,例えば図6に示すように上下方向に並んだ4つの給気口15a,15b,15c,15dを例にして説明すると,1番上の給気口15aと上から3番目の給気口15cでは,ガイドフィン30の傾斜方向が図4で説明した状態であり,これら給気口15aと給気口15cからは,給気ユニット20の前面21を空調空間10の室内側から見た場合において,反時計回転方向の旋回成分を与えられた低温空気SAが吹き出される。一方,上から2番目の給気口15bと4番目の給気口15dでは,ガイドフィン30の傾斜方向が図5で説明した状態であり,これら給気口15bと給気口15dからは,給気ユニット20の前面21を空調空間10の室内側から見た場合において,時計回転方向の旋回成分を与えられた低温空気SAが吹き出される。このように,隣り合う給気口15aと給気口15b,給気口15bと給気口15c,給気口15cと給気口15dの間において,それぞれ互いに逆の回転方向に旋回する低温空気SAを吹き出すようになっている。
即ち,図7に示すように,上下方向に並んだ4つの給気口15a’,15b’,15c’,15d’からいずれも同じ回転方向に旋回する低温空気SA(図7に示す例では,いずれも反時計回転方向に旋回する低温空気SA)を吹き出した場合,給気口15a’と給気口15b’の間,給気口15b’と給気口15c’の間及び給気口15c’と給気口15d’の間において,互いに打ち消しあう方向に低温空気SAが吹き出されることとなる。そうすると,各給気口15a’,15b’,15c’,15d’から吹き出される低温空気SAの旋回成分が相殺されてしまう。
一方,図6で説明したように,各給気口15a,15b,15c,15dから吹き出す低温空気SAの旋回成分を交互に逆の回転方向とすれば,給気口15aと給気口15bの間,給気口15bと給気口15cの間及び給気口15bと給気口15cの間のいずれにおいても,互いに同じ方向に低温空気SAが吹き出されることとなるので,各給気口15a,15b,15c,15dから吹き出される低温空気SAの旋回成分が相殺されず,お互いに旋回運動を助長しあうようになる。
なお,図6では,上下に配列された給気口15の関係について説明したが,先に図2で説明したように,給気ユニット20の前面21には複数の給気口15が縦横に並べて配置されている。この図示の形態では,図8に示すように,上下に配列された給気口15の関係では,隣り合う給気口15から吹き出される低温空気SAの旋回成分が,互いに逆の回転方向の関係となるように,各給気口15に設けられたフィン30の傾斜方向が設定されているが,左右に配列された給気口15の関係では,隣り合う給気口15から吹き出される低温空気SAの旋回成分が,互いに同じ回転方向の関係となるように,各給気口15に設けられたフィン30の傾斜方向が設定されている。
図3に示すように,各給気口15に装着される複数枚のガイドフィン30の周囲には,円筒32が取付けてある。給気口15の中心軸15’に円筒32の中心軸を一致させた状態で,各給気口15毎に円筒32がそれぞれ装着されている。円筒32の内径は,各給気口15に取り付けられている複数枚のガイドフィン30の外径とほぼ等しく設定されている。従って各給気口15において,複数枚のガイドフィン30の外周は,円筒32の内壁面33(給気口15の中心軸15’を中心軸とする円筒形状の内壁面33)によって囲まれた状態になっている。これにより,図4,5に示すように,給気ユニット20の内部から給気口15を通って空調空間10内に吹き出される低温空気SAは,各給気口15に取り付けられている円筒32内を通過し,その際に,円筒32内において各ガイドフィン30の表面に沿って流れることにより,低温空気SAに時計回転方向または反時計回転方向の旋回成分が強制的に与えられる。
ここで図3に示すように,各給気口15において,給気口15の中心軸15’に沿った方向における円筒32の長さLは,同じく給気口15の中心軸15’に沿った方向におけるガイドフィン30の幅lの半分以上に設定されている。これにより,給気口15の中心軸15’に沿った方向において,ガイドフィン30の幅lのうちの少なくとも半分以上の部分が,周囲を円筒32の内壁面33で囲まれるように構成されている。なお,図3に示す例では,円筒32の長さLは,ガイドフィン30の幅lよりも更に長くなるように設定されており,これによって,給気口15の中心軸15’に沿った方向において,ガイドフィン30の幅lの全部の部分が,周囲を円筒32の内壁面33で囲まれた構成になっている。
図1に示すように,空調空間10の上部に配置された排気口16には,排気ファン40を備えた排気ダクト41が接続されている。これにより,空調空間10の上部に溜まった空気(空調空間10に存在している人体やOA機器などの熱負荷によって加熱された空気)が,排気ダクト41を経て外部に排気EAされるようになっている。
さて,以上のように構成された置換換気システム1において,空調機22で作った低温空気SAを,給気ファン27の稼動により,給気ダクト23及び給気ユニット20から給気口15を通じて空調空間10内に供給する。給気口15を通る際に,低温空気SAは各給気口15に取り付けられている円筒32内を通過し,その際に,円筒形状の内壁面33内において各ガイドフィン30の表面に沿って流れることにより,低温空気SAに時計回転方向または反時計回転方向の旋回成分が強制的に与えられる。こうして,空調空間10内に向かって,各給気口15から旋回しながら低温空気SAが給気される。
この場合,各給気口15においてガイドフィン30の周囲が円筒形状の内壁面33内で囲まれていることにより,円筒32(内壁面33)が無い場合に比べて,各給気口15から空調空間10内に給気される低温空気SAに,より強い旋回成分を確実に与えることができる。
そして,各給気口15から旋回しながら空調空間10内に向かって低温空気SAが給気されると,各給気口15から吹き出した低温空気SAに,空調空間10内の空気が誘引されて一緒に移動する誘引作用がはたらく。この場合,図示の置換換気システム1にあっては,給気口15から吹き出す低温空気SAに旋回成分が与えられるので,低温空気SAに誘引される空調空間10内の空気の誘引量(誘引比)が増加する。これに伴い,運動量保存則に従って低温空気SAの速度は,各給気口15から吹き出した後,速やかに減速することとなる。
ここで,ガイドフィン30の周囲を円筒形状の内壁面33(円筒32)で囲んだ場合と,円筒32を省略してガイドフィン30の周囲が開放している場合とを比較したところ,次の知見を得た。即ち,給気ユニット20の前面21(高さ0.9m,幅0.3m)に直径D=94mmの円形状の給気口15を12箇所に設け,各給気口15にガイドフィン30を設けたものにおいて,ガイドフィン30の周囲を円筒32で囲んだ場合と,円筒32を省略した場合の,給気ユニット20の前面21からの距離に対する気流速度(給気ユニット20の前面21から任意の距離を離れた位置における空調空間10内の最大風速)を比較したところ,図9のようになった。また,同様の場合について,給気ユニット20の前面21からの距離に対して,最低空気温度と給気温度との差を給排気温度差で無次元化して比較したところ,図10のようになった。なお,図10中の縦軸である最低無次元空気温度は,次式で表される。
最低無次元空気温度TF *
(TF − TS)(TE
TS)
TF:足元最低温度,TS:吹き出し温度,TE:吸い込み温度
本発明のようにガイドフィン30の周囲を円筒形状の内壁面33で囲むことにより,給気口15から吹き出された低温空気SAの気流速度が速やかに減少し,また,居住域11に給気される低温空気SAの温度が速やかに上昇することが確認できた。一方,円筒32が無い場合は,ガイドフィン30の周囲が開放しているため,図3中の一点鎖線SA’で示されるように,ガイドフィン30の周囲にある空気(給気ユニット20内の低温空気)が給気口15の周りから流れ込み,その影響で,給気口15から吹き出される低温空気SAに充分な旋回成分を与えられなくなり,給気口15から吹き出された低温空気SAによって誘引される空調空間10内の空気の誘引量(誘引比)が減少してしまうため,気流減衰特性を向上させることができない。この点,本発明のようにガイドフィン30の周囲を円筒形状の内壁面33で囲むことにより,そのような周囲からの流入が妨げられて,給気口15から吹き出される低温空気SAに旋回成分をより多く与えることが可能となる。
また,ガイドフィン30の周囲を囲む円筒形状の内壁面33(円筒32)の長さについて検討したところ,図11,12のようになった。即ち,直径D=160mmの円形状の給気口15に幅l=16mmのガイドフィン30を装着し,ガイドフィン30の周囲を円筒形状の内径D=160mmの内壁面33(円筒32)で囲んだ場合の,内壁面33(円筒32)の長さLとガイドフィン30の幅lの関係を調べた。内壁面33(円筒32)の長さLを,ガイドフィン30の幅lの半分から3倍に相当する長さの範囲で変化させ,給気ユニット20の前面21から距離200mmの位置における風速分布を比較した。また,円筒32を省略した場合(内壁面33の長さL=0)の場合もあわせて比較した。図11は,給気口15から吹き出される低温空気SAの流量が90m/hの場合,図12は,給気口15から吹き出される低温空気SAの流量が150m/hの場合である。図11,12において,横軸は,給気ユニット20の前面21から距離200mmの位置における給気口15の中心軸から直径方向に離れた各位置を示しており,一方側(正側)に離れた位置と,他方側(負側)に離れた位置とで,それぞれ平均気流速度を実測して比較した。
円筒32を取り付けない場合は,取り付けた場合よりも給気口15の中心付近の風速が速くなった。また図11,12において,低温空気SAの流量を90m/hと150m/hに変化させて吹き出しレイノルズ数を変えた測定を実施したが,円筒32の変化に対する気流速度の分布に大きな差が生じないことが確認できた。実用状を考えると,ガイドフィン30の幅lは13mm程度であり,内壁面33(円筒32)の長さLをこの幅lの半分未満としたのでは,内壁面33(円筒32)を設けた意味が薄れてしまう。内壁面33(円筒32)の長さLは,ガイドフィン30の幅lの半分以上にすれば良いと言える。
かくして,ガイドフィン30の周囲を円筒形状の内壁面33で囲うことにより,空調空間10内の居住域11に吹き出す低温空気SAに対して,円筒32がない場合に比べてより多くの旋回成分を与えることができるので,吹き出した低温空気流に誘引される空調空間10内の空気の誘引量(誘引比)を更に増加させることができ,空調空間10内に吹き出した低温空気SAの速度を速やかに減速させ,速やかに昇温させることができるようになる。そして,空調空間10内に供給された低温空気SAは,温度差により,空調空間10内の下方に下降するように流れ,空調空間10内の下方の居住域11を低速で満たしていき,居住域11を快適な環境に保つことが可能となる。
一方,空調空間10内の例えば居住域11には,発熱体としての人間12などが存在しているので,居住域11に供給されて人間12やその他の発熱機器類などに熱的に接触した低温空気SAは,やがて加熱され,緩やかに上昇する。その上昇流により,空調空間10内の居住域11において人間12の周りに生じた塵埃やガスなどの汚染質を空調空間10内の上方に搬送することができる。
そして,空調空間10の上部に溜まった空気(加熱された空気)は,攪拌されることなく,即ち,空調空間10内の下部に形成された居住域11の温度成層を乱すことなく,排気口16及び排気ダクト41を経て,排気ファン40外部に排気EAされる。こうして,低温空気SAを空調空間10下部の居住域11に供給しつつ,空調空間10の上部から,加熱空気と共に塵埃やガスなどの汚染質を排気することにより,空調空間10内の換気が行われ,空調空間10下部の居住域11は清浄な低温空気SAの環境に保たれる。
この置換換気システム1によれば,空調空間10内の居住域11にいる人間12にドラフトを感じにくくさせることができる。また,給気口15から吹き出した低温空気SAに対し,より高温な周囲空気(空調空間10内の空気)が誘引される量が増加し,低温空気SAと周囲空気との温度差が速やかに小さくなり,空調空間10内の居住域11における上下温度差をより小さくすることが可能となる。こうして,空調空間10内をなるべく少風量で効率よく空調でき,省エネルギに貢献することができる。
以上,本発明の好ましい実施の形態の一例を説明したが,本発明は図示の形態に限定されない。例えば,各給気口15においてガイドフィン30の周囲を囲んでいる円筒形状の内壁面33を吸音材で構成しても良い。その場合,各給気口15に取付けられる円筒32自体を吸音材で構成しても良いし,円筒32の内面に吸音材を配置するようにしても良い。
図13は,円筒32の材質を変えた場合に発生する騒音を比較したものである。即ち,円筒32を吸音効果の高い発泡成形したポリウレタンで構成した場合と,合板で構成した場合を比較して,低温空気SAの吹出し風速と発生騒音の関係を示している。円筒32を吸音効果の高い発砲成形したポリウレタンで構成すれば,発生騒音が抑制されることが確認できた。
また図14に示すように,給気ユニット20の前面21の前方に多数の通気孔50が形成された多孔板51を前面21と平行に配置し,各給気口15の前方に所定の隙間Mを空けて多孔板51が設けられるように構成しても良い。そうすれば,各給気口15から噴出された低温空気SAを,更に多孔板51に形成された通気孔50を通して空調空間10内に給気することにより,気流減衰特性をより向上させることができる。
このように多孔板51を給気口15の前方に設ける場合について,多孔板51の開口率(通気孔50の面積)を検討した。また,給気口15の開口直径Dと給気口15から多孔板51までの離隔距離Mの関係を検討した。それぞれガイドフィン30を装着した直径D=188mmの給気口15を4箇所に設けた高さ600mm×幅600mmの前面21を有する給気ユニット22において,400m/hの等温給気を行い,孔径6mmの通気孔50を有する多孔板51の開口率を変えて,低温空気SAの最大風速を比較した。多孔板51と給気口15の離隔距離Mは25mmとした。多孔板51の表面からの距離X=100mm,400mm,700mm,1000mmの位置において,多孔板51の開口率(通気孔50の面積)と低温空気SAの最大風速の関係をそれぞれ調べたところ,図15のようになった。なお,最大風速Vmaxは,給気口15の位置での平均吹出し速度Vで無次元化した。多孔板51の開口率が40%以上であれば,本発明の効果をそこなうことが無く,特にX=1mの位置では,多孔板51の開口率60%程度の時に最大風速Vmaxを最も小さくできることが確認された。
また同様の場合について,多孔板51の開口率を58%(開口口径6mm)として,給気口15から多孔板51までの離隔距離Mを変え,多孔板51の表面からの距離X=100mm,400mm,700mm,1000mmの位置において,給気口15から多孔板51までの離隔距離Mと低温空気SAの最大風速の関係をそれぞれ調べたところ,図16のようになった。なお図16中,横軸は給気口15の開口直径Dに対する給気口15から多孔板51までの離隔距離Mの比(M/D)を示す。給気口15から多孔板51までの離隔距離Mを給気口15の開口直径Dの7%以上とした場合では,多孔板51の表面からの距離X=1000mmの位置において,最大風速の差が小さくなっていることが確認できた。
なお図3等では,各給気口15に装着した円筒32の内壁面33によってガイドフィン30の周囲を囲む例を説明したが,ガイドフィン30の周囲を囲む内壁面33を備えていれば十分であり,必ずしも円筒32としなくても良い。即ち,図17に示すように,給気ユニット20の前面21が充分な厚さを有し,円形状の給気口15を形成した際に,円筒形上に形成される内壁面33の長さLが,ガイドフィン30の幅lの半分以上となる場合であれば,円筒32を省略できる。例えば,給気ユニット20の前面21を吸音効果の優れるグラスウール等で充分な厚さに構成すれば,円筒32を省略できるだけでなく,図13で説明したような発生騒音の抑制も期待できる。
また,図4,5では,支持部材31に複数のガイドフィン30を放射状に取り付けた構成を説明したが,各給気口15に装着される吹出部材の構成は,この形態に限定されない。例えば本出願人が先に特開平9-250803号で開示した旋回流形成板の如き構成でも良い。即ち,例えば図18に示すように,円形状の平板55の中央に円形状の支持部材31を残すようにし,支持部材31の周りを扇形状のガイドフィン30として打ち抜き,各ガイドフィン30を所定の角度に折り曲げて傾斜させることによって,容易に形成することができる。いずれにしても,旋回成分を与えることができるガイドフィン30を形成できれば良い。
また先に図8に示した形態では,上下に配列された給気口15の間では,隣り合う給気口15から吹き出される低温空気SAの旋回成分が,互いに逆の回転方向の関係となるが,横に配置された給気口15の間では,隣り合う給気口15から吹き出される低温空気SAの旋回成分が,互いに同じ回転方向の関係となるように設定された例を示したが,各給気口15に設けられるフィン30の傾斜方向は,必ずしもこのような設定としなくても良い。例えば,図示はしないが,横に配列された給気口15の間では,隣り合う給気口15から吹き出される低温空気SAの旋回成分が,互いに逆の回転方向の関係となるが,上下に配置された給気口15の間では,隣り合う給気口15から吹き出される低温空気SAの旋回成分が,互いに同じ回転方向の関係となるように設定されていても良い。また,上下左右に配列された給気口15のいずれの間においても,隣り合う給気口15から吹き出される低温空気SAの旋回成分が,互いに逆の回転方向の関係となるように,各給気口15に設けられたフィン30の傾斜方向が設定されていても良い。更に,全部の給気口15から吹き出される低温空気SAの旋回成分が,いずれも同じ回転方向の関係となるように設定されていてもよい。また,各給気口15から吹き出される低温空気SAの旋回成分が,不規則に同じ回転方向となったり逆の回転方向となるように設定されていてもよい。各給気口15から吹き出される低温空気SAの旋回成分の回転方向は,任意に設定できる。
また,給気ダクト23に円形状の給気口15を直接開口させて,その給気口15から空調空間10内に低温空気SAを吹き出すように構成し,そこに低温空気SAに旋回成分を与えるための複数枚のガイドフィン30と円筒32を取り付けても良い。そうすれば,給気ユニット20を省略することができる。その他,建築的に構築された給気ユニットにガイドフィンや円筒,多孔板を取り付け,給気ユニット内に給気を通風しても良い。給気ユニットは,壁や2重床を利用しても良い。
給気ユニットへのダクト接続は,給気ユニットの上方や側方から行っても良いし,下方から行っても良い。また,二重床内に給気を通風して給気ユニットへ送風しても良い。この場合は,給気ユニットまでの給気ダクトを省略できる。さらに給気ユニットを柱の周囲に設置しても良い。
また例えば,図1中に点線で記入した戻りダクト45設けることにより,排気EAの一部を空調機22に戻して,再利用するように構成しても良い。また,排気ファン40を省略し,空調空間10内の下方に供給した低温空気SAによって,空調空間10の上部に溜まった加熱空気を順次押し出すようにしても良い。また,排気口16を空調空間10の天井に形成してもよい。更に,本発明の置換換気システムは,居室に限らず,前述したような人間や各種機器類などが存在する種々の空調空間について適用できる。
図19に示すように,平面視で15m×16mの床を有し,その内部の一部に7.1m×7.2mの間仕切(非空調空間)が形成された床面積190m,天井高さ10mの空調空間10(機械工作室)に給気ユニットを配置し,また,高さ4mの位置で水平に給気を吹き出す直径500mmのノズルを設置し,これら給気ユニットとノズルによる空調を行った。給気ユニットは,幅0.6m,高さ2.1mの前面に給気口を形成し,各給気口に低温空気SAに旋回成分を与えるための複数枚のガイドフィンを装着して,ガイドフィンの周囲を円筒によって囲んだ構成の給気ユニット(本発明の実施例)と,幅1m,高さ2.1mの前面に給気口を形成し,各給気口に低温空気SAに旋回成分を与えるための複数枚のガイドフィンのみを設けた構成の従来の給気ユニット(比較例1)の2種を比較した。また,高さ4mの位置に設置したノズルから水平に低温空気SAを給気した場合を比較例2とした。
空調空間10内には,図19中に示したように,工作機械H1〜H8が配置されており,これら各工作機械H1〜H8と天井に配置された水銀灯による発熱負荷が空調空間10内に発生している。これら工作機械H1〜H8及び水銀灯による発熱負荷は,約80W/mに相当する。図19中に示した各地点A〜Fにおいて,温度,風速分布,汚染質の空間分布を実測し,比較した。地点Aは給気ユニットの前方直近であり,地点Bは,地点Aよりも離れた給気ユニットの前方位置であり,地点Cは,地点Bよりも更に離れた給気ユニットの前方位置である。地点Dは,給気ユニットの前方ではなく,間仕切を回り込んだ位置である。地点E,Fはいずれも空調空間10の内側壁の表面である。また,地点Bと工作機械H3の位置では汚染質としてのトレーサガスを供給した。
本発明の実施例と比較例1,2を比較した際の空調運転状態を,図20(表1)に示した。排気は天井部に設置した有圧扇から行い,排気風量が給気風量と同じになるように調整した。比較は,空調風量を4000m/h,給気温度を18℃と同じ条件に調整し,外気温度が30℃の時に行った。汚染質を模擬するトレーサガスは,密度を空気と同等に調整したSFとHeの混合ガスを使用し,発熱のある工作機械(H3)の直上,または発熱のない場所(B点床上1m)から一定流量で放出し,本発明の実施例と比較例1,2のそれぞれの場合について空間濃度を実測した。
図21に,給気口からの距離が遠く,かつ発熱のある工作機器H2〜6に囲われた地点Dの上下温度分布を示す。混合方式であるノズル(比較例2)を運転した場合と比較して,本発明の実施例および比較例1では,居住域の空気温度が低くかつ非居住域である天井部の空気温度が高くなることが確認できる。居住域内の上下温度差は,比較例1より本発明の実施例の方が小さく,より快適な状態を維持できている。
図22〜25に各地点A〜Dの風速分布をそれぞれ示す。比較例1は,本発明の実施例より遅い吹出し風速(0.3m/s)で運転を実施したが,地点A〜地点Cの足下風速が本発明の実施例より速くなることが確認できる。また,給気ユニットから離れた地点Dでは,本発明の実施例の居住域風速が比較例1より全体的に速くなっている。本発明の実施例は比較例1より給気誘引量を大きくするため,遠方に到達する見かけの給気風量が大きくなると言える。
図26は,地点Dの床上1mのPMVとSETを比較したものである。比較は,代謝量を1.2met,着衣量を0.6cloとして行った。3方式の中で本発明の実施例が最も遠方部の温熱快適性を向上できることが判る。
図27〜29は,発熱機器H3からトレーサガスを放出した場合における各地点A,C,Dの濃度分布を排気口の濃度で無次元化して示している。居住域である床上1mの濃度は,比較例1が最も低くできるが,本発明の実施例の居住域濃度はノズルの場合の半分程度であることが確認できる。
図30〜32は,発熱のない地点Bの床上1mからトレーサガスを放出した場合における各地点A,C,Dの濃度分布を排気口の濃度で無次元化して示している。床上1mの居住域平均濃度は本発明の実施例が最も低くできることが判る。比較例1での室内空気は,給気の移流する足下と,発熱によって生じる熱上昇流の発生する場所にのみ活発になる。そのため,浮力の生じない場所から汚染質が発生する場合は,汚染質が希釈されずに居住域に高濃度部が生じる。旋回流によって居住域空気を誘引する本発明の実施例は,居住域内の空気流動が生じるため,汚染質を効率よく希釈できる。
図33は,外気温度が10℃の場合において給気温度を30℃,空調風量を4000m/hで暖房運転した場合における地点Dの上下温度分布を実測比較したものである。暖房を行う場合,給気は浮力で天井部に上昇し,壁面で冷却されて下降する。本発明の実施例は,旋回流によって居住域空気を誘引するため,暖房時には天井部空気と居住域空気の混合が促進される。そのため,比較例1および比較例2の場合では居住域内の上下温度差が大きいのに対し,本発明の実施例では,居住域に設置した給気口の旋回流誘引による混合によって床上0.1mの足下温度が2℃程度高くなり,居住域内の上下温度差が縮小している。また,床上1mの居住域温度は,本発明の実施例が比較例1,2より1℃程度高い。3つを比較した場合,本発明の実施例が最も効率よく暖房できることが確認できる。
本発明は,事務所ビル,商業ビルなどといった業務用ビルの他,ホール,設備等の他の建築物にも適用できる。
本発明の実施の形態にかかる置換換気システムを説明するための概略構成図である。 給気ユニットの前面図である。 図2におけるZ−Z断面拡大図である。 空調空間の室内側から見て反時計回転方向の旋回成分を低温空気に与えるようにガイドフィンを取り付けた給気口の斜視図である。 空調空間の室内側から見て時計回転方向の旋回成分を低温空気に与えるようにガイドフィンを取り付けた給気口の斜視図である。 隣り合う給気口から吹き出される低温空気の旋回成分を交互に逆の回転方向とした給気口の説明図である。 隣り合う給気口から吹き出される低温空気の旋回成分を同じ回転方向とした給気口の説明図である。 上下に配列された給気口と横に配置された給気口のいずれの間においても,隣り合う給気口から吹き出される低温空気の旋回成分が,互いに逆の回転方向の関係となるように設定された給気口の説明図である。 ガイドフィンの周囲を円筒で囲んだ本発明の置換換気システムと,円筒を省略した従来例の置換換気システムについて,給気ユニットからの距離に対する最大風速の変化を示したグラフである。 ガイドフィンの周囲を円筒で囲んだ本発明の置換換気システムと,円筒を省略した従来例の置換換気システムについて,給気ユニットからの距離に対する給排気温度差の変化を示したグラフである。 ガイドフィンの周囲を囲む円筒形状の内壁面(円筒)の長さに対する平均気流流速の関係を示すグラフであり,低温空気の流量が90m/hの場合である。 ガイドフィンの周囲を囲む円筒形状の内壁面(円筒)の長さに対する平均気流流速の関係を示すグラフであり,低温空気の流量が150m/hの場合である。 円筒の材質を変えた場合に発生する騒音を比較したグラフである。 給気ユニットの前面の前方に多数の通気孔が形成された多孔板を前面と平行に配置した本発明の実施の形態の説明図である。 多孔板の開口率(通気孔の面積)と低温空気の最大風速の関係を示すグラフである。 給気口から多孔板までの離隔距離と低温空気の最大風速の関係を示すグラフである。 給気ユニットの前面が充分な厚さを有する場合に,円筒を省略した実施の形態の説明図である。 円形状の平板を打ち抜いて形成したガイドフィンの斜視図である。 本発明の実施例と比較例1,2にかかる空調空間の平面図であり,各機器等の配置を示している。 本発明の実施例と比較例1,2を比較した際の空調運転状態を示す表である。 地点Dの上下温度分布を本発明の実施例と比較例1,2を比較して示したグラフである。 地点Aの風速分布を示したグラフである。 地点Bの風速分布を示したグラフである。 地点Cの風速分布を示したグラフである。 地点Dの風速分布を示したグラフである。 地点Dの床上1mのPMVとSETを比較したグラフである。 発熱機器H3からトレーサガスを放出した場合における地点Aの濃度分布を排気口の濃度で無次元化して示したグラフである。 発熱機器H3からトレーサガスを放出した場合における地点Cの濃度分布を排気口の濃度で無次元化して示したグラフである。 発熱機器H3からトレーサガスを放出した場合における地点Dの濃度分布を排気口の濃度で無次元化して示したグラフである。 発熱のない地点Bの床上1mからトレーサガスを放出した場合における地点A,の濃度分布を排気口の濃度で無次元化して示したグラフである。 発熱のない地点Bの床上1mからトレーサガスを放出した場合における地点Cの濃度分布を排気口の濃度で無次元化して示したグラフである。 発熱のない地点Bの床上1mからトレーサガスを放出した場合における地点Dの濃度分布を排気口の濃度で無次元化して示したグラフである。 外気温度が10℃の場合において給気温度を30℃,空調風量を4000m/hで暖房運転した場合における地点Dの上下温度分布を実測比較したグラフである。
符号の説明
SA 低温空気
1 置換換気システム
10 空調空間
11 居住域
12 人間
15 給気口
16 排気口
20 給気ユニット
22 空調機
23 給気ダクト
30 ガイドフィン
32 円筒
33 内壁面円筒
40 排気ファン
41 排気ダクト
50 通気孔
51 多孔板

Claims (6)

  1. 空調空間内に低温空気を供給し,空調空間内で加熱されて上昇した加熱空気を排気することにより換気を行う置換換気システムであって,
    低温空気の給気口に,空調空間内に吹き出される低温空気に旋回成分を与える複数枚のガイドフィンを装着し,かつ,これら複数枚のガイドフィンは,給気口の中心軸周りに放射状に配置されると共に,これら複数枚のガイドフィンは,給気口の中心軸と直交する平面に対して互いに同じ角度で傾斜して設けられ,
    これら複数枚のガイドフィンの周囲に,給気口の中心軸を中心軸とする円筒形状の内壁面を形成したことを特徴とする,置換換気システム。
  2. 前記給気口の中心軸に沿った方向における前記内壁面の長さが,前記給気口の中心軸に沿った方向におけるガイドフィンの幅の半分以上であることを特徴とする,請求項1に記載の置換換気システム。
  3. 前記内壁面を吸音材で構成したことを特徴とする,請求項1または2に記載の置換換気システム。
  4. 前記給気口を複数並べて配置し,低温空気に旋回成分を与える複数枚のガイドフィンを各給気口に装着すると共に,これら複数枚のガイドフィンの周囲を囲む円筒形状の内壁面を各給気口に形成し,
    隣り合う給気口においては,互いのガイドフィンの傾斜方向が逆向きの関係になっていることを特徴とする,請求項1,2は3記載の置換換気システム。
  5. 前記給気口の前方に多孔板を設け,この多孔板の開口率を40%以上としたことを特徴とする,請求項1,2,3または4に記載の置換換気システム。
  6. 前記給気口の開口直径Dと,前記給気口から前記多孔板までの離隔距離Mとの関係が,M/D≧0.07であることを特徴とする,請求項5に記載の置換換気システム。
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