JP4953743B2 - 輻射空調ユニット - Google Patents

輻射空調ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP4953743B2
JP4953743B2 JP2006247261A JP2006247261A JP4953743B2 JP 4953743 B2 JP4953743 B2 JP 4953743B2 JP 2006247261 A JP2006247261 A JP 2006247261A JP 2006247261 A JP2006247261 A JP 2006247261A JP 4953743 B2 JP4953743 B2 JP 4953743B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
panel
radiant
conditioning
radiation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006247261A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007271251A (ja
Inventor
隆文 和田
Original Assignee
隆文 和田
和田 猛
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 隆文 和田, 和田 猛 filed Critical 隆文 和田
Priority to JP2006247261A priority Critical patent/JP4953743B2/ja
Publication of JP2007271251A publication Critical patent/JP2007271251A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4953743B2 publication Critical patent/JP4953743B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Arrangement Of Elements, Cooling, Sealing, Or The Like Of Lighting Devices (AREA)
  • Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)
  • Duct Arrangements (AREA)
  • Air-Flow Control Members (AREA)

Description

本発明は、室内を空調(空気調和)するための輻射空調ユニットに関し、特に、冷房時の結露を防止することができる輻射空調ユニットに関する。
室内を冷暖房するための冷暖房装置としては、例えば、強制対流方式のエアコン(エア・コンディショナー)やファンヒーター等が利用されている。このエアコンやファンヒーター等は、その噴き出し部から冷風又は温風を室内空間に吹き出すことで室内の温度を調整し、室内の冷暖房を行うものである。
ところが、近年の住宅は気密性に優れているので、エアコンやファンヒーター等の吹き出し部から噴き出された冷風又は温風は、室内で対流しながら室内に溜まったハウスダストを室内空間に撒き散らしてしまい、アレルギーや喘息等を引き起こす原因となっていた。
そこで、従来から、室内に面して天井面等に設置された輻射パネルと、その輻射パネルに接して設けられた配管とから構成される自然対流方式の輻射冷暖房装置が利用されている。この輻射冷暖房装置は、輻射パネルの内面に接する配管内に冷却又は加熱された媒体を通すことで輻射パネルを冷却又は加熱し、その輻射パネルの輻射熱と若干の自然対流による僅かな空気の移動だけで冷暖房を行うものである。自然対流であれば、ゆっくり空気が移動するだけであるので、ハウスダスト等を室内に撒き散らすといったことを防止することができる。
しかし、従来の輻射冷暖房装置は、冷房時において、輻射パネルの温度が室内の空気の露点温度よりも低くなると、輻射パネルの室内側表面に多量の結露が発生していまい、その結露により発生した水滴が室内に落ちたりして床面等を汚してしまうという問題があった。特に、大温度差空調方式の輻射冷暖房装置では、結露が大きな問題となっていた。そこで、このような問題を解決するために、下記特許文献1及び特許文献2が開示されている。
特開平5−332580号公報 特開平8−247487号公報
上記特許文献1には、天井面に所定の間隔で設置された複数の輻射パネルと、その輻射パネルに接するように配置された複数本の冷温水配管と、輻射パネルの両端部に設けられ、幅方向両側に空調エアの吹き出し口を備えたダクトとから構成される輻射冷暖房装置が開示されている。この輻射冷暖房装置は、輻射パネルの内面に接する冷温水配管内に温水又は冷水を流すことで輻射パネルを加熱又は冷却し、室内の冷暖房を行うものである。そして、この輻射冷暖房装置は、ダクトの幅方向両側の吹き出し口から輻射パネルの室内側表面に沿って調温、調湿された空調エアを吹き出すことで輻射パネルの室内側表面に結露が発生することを防止している。特許文献1は、また、ダクトの幅方向両側の吹き出し口に複数の整流板を互いに間隔を隔てて設置して、これらの整流板の隙間から空調エアを輻射パネルの室内側表面に平行に沿うように吐出させることを提案している。
また、上記特許文献2には、室外ユニットの室外熱交換機に接続された冷媒配管を内蔵した放射器を備える輻射冷暖房用の放射冷房装置に、天井面に設置される断熱ケースに収容された熱交換器と、送風ファンとを追加した放射冷房装置が開示されている。この放射冷房装置は、室外ユニットから送られる代替フロン等の冷媒が冷房配管を通過することにより放射器(輻射パネル)を冷却し、室内の冷房を行うものである。そして、さらにこの放射冷房装置においては、天井面の断熱ケース内の熱交換器で空気の冷却、除湿を行うと共に、送風ファンにより、熱交換器と放射器(輻射パネル)の室内側表面とを循環する空気の流れを作り出している。これにより、放射器(輻射パネル)の室内側表面に、常に冷却、除湿された空気が流れ、その室内側表面に発生する結露が低減される。
しかしながら、特許文献1のように吹き出し口に複数の比較的幅狭つまり空調エアの流れ方向寸法が比較的小さい整流板を設け、これらの整流板の隙間から空調エアを吐出したとしても、この整流板は空調エアの流れ方向を整える程度のものであり、したがって輻射パネルの室内側表面に空調エアの膜を形成するには、吹き出し口から吐出する空調エアの風量が多くして、空調エアが輻射パネルから剥離するのを防止する必要がある。しかし、空調エアの吹き出し量を多くするには、ファンの動力源として大きな能力を備えた動力源を用意する必要があるのは勿論であるが、他に吹き出し音が発生し易くなる。
特許文献2のように、各輻射パネル毎に空調エアの循環流を作り出す場合には、各輻射パネル毎に送風ファンを設ける必要がありコストがかかる。また、設備が増えるため天井内部の構造も複雑になりメンテナンスにも手間がかかってしまうと共に、大掛かりな設備の配置場所も必要になってしまうという問題がある。
本発明の目的は、吹き出し口からの空調エアの吐出量を抑えつつ輻射パネルの室内側表面に空調エアの膜を形成して結露を防止することのできる輻射空調ユニット及び結露防止方法を提供することにある。
本発明の更なる目的は、輻射空調システムの構成を簡素化しつつ結露を防止することのできる輻射空調ユニット及び結露防止方法を提供することにある。
上記の技術的課題は、本発明の第1の観点によれば、
空調された輻射冷暖房用の空調エアの供給を受ける筐体と、該筐体に設置され且つ室内に面した室内側表面を備えた輻射パネルとを有し、前記筐体に供給される前記空調エアによって前記輻射パネルを冷却することで室内の冷房を行う輻射空調ユニットであって、
前記筐体に供給される空調エアを前記輻射パネルの端付近から中央部に向けて前記輻射パネルの室内側表面に沿って吐出する吹き出し口を有し、
該吹き出し口が、空調エアの流れを整流化する数多くの真っ直ぐに延びる細長い整流生成通路で構成され、
該数多くの整流生成通路から吐出される整流化された空調エア流の束によって前記輻射パネルの室内側表面に、室内空気と前記輻射パネルの室内側表面とを隔絶する空調エアの膜が形成されることを特徴とする輻射空調ユニットを提供することにより達成される。
すなわち、本発明の第1の観点によれば、吹き出し口を真っ直ぐに延びる細長い数多くの整流生成通路で構成し、各整流生成通路で気流を整流化して、各整流生成通路から吐出される気流の束で輻射パネルの室内側表面に空調エアの膜を形成するようにしてある。このように数多くの真っ直ぐに延びる細長い整流生成通路によって輻射パネルの室内側表面に沿った直線性の高い空調エア流の束を作るようにしたため、空調エアが輻射パネルから剥離するのを抑制することができる。したがって、空調エアの膜が輻射パネルから剥離するのを防止するのに吹き出し口から吐出される空調エアの風量の依存度合いを下げることができる。
また、本発明の第1の観点によれば、輻射パネルを冷却する空調エアを使って、この空調エアを吹き出し口から吐出させて輻射パネルの室内側表面に空調エアの膜を形成するようにしてあるため、共通する空調エアで輻射パネルをサンドウィッチした形式で輻射パネルを冷却することができるので、輻射パネルを冷却するための伝熱効率を向上することができ、また、空調システムの構成を簡素化することができる。
上記細長い整流生成通路は、該整流生成通路の断面形状の最大径の4倍以上の長さ寸法を有するのがよく、好ましくは4〜6倍の長さ寸法を有するのがよく、最も好ましくは8倍以上である。
上記の技術的課題は、本発明の第2の観点によれば、
空調された輻射冷暖房用の空調エアの供給を受ける筐体と、該筐体に設置され且つ室内に面した室内側表面を備えた輻射パネルとを有し、前記筐体に供給される前記空調エアによって前記輻射パネルを冷却することで室内の冷房を行う輻射空調ユニットであって、
前記筐体に供給される空調エアを前記輻射パネルの端付近から中央部に向けて前記輻射パネルの室内側表面に沿って吐出する吹き出し口を有し、
該吹き出し口が、互いに横方向又は縦方向に間隔を隔てて配置された複数の仕切り板によって形成された、空調エアの流れ方向を整える複数の横並び又は縦並びの整流生成通路で構成され、
前記吹き出し口から吐出される空調エアが前記輻射パネルの室内側表面に接近する方向に、前記吹き出し口の吐出方向が前記輻射パネルの室内側表面側に向けられていることを特徴とする輻射空調ユニットを提供することにより達成される。
本発明の第2の観点によれば、第1の観点と同様に、輻射パネルを冷却する空調エアを使って、この空調エアを吹き出し口から吐出させて輻射パネルの室内側表面に空調エアの膜を形成するようにしてあるため、共通する空調エアで輻射パネルをサンドウィッチした形式で輻射パネルを冷却することができるので、輻射パネルを冷却するための伝熱効率を向上することができ、また、空調システムの構成を簡素化することができる。また、本発明の第2の観点によれば、輻射パネルの室内側表面に向けて吹き出し口を傾斜して配置してあるため、吹き出し口から吐出される空調エアは輻射パネルの室内側表面に接近する方向に差し向けられ、これにより輻射パネルの室内側表面に沿って流れる空調エアが輻射パネルから剥離する傾向を抑えることができる。そして、このことにより輻射パネルの室内側表面に沿って流れる空調エアの膜が輻射パネルから剥離するのを防止するのに吹き出し口から吐出される空調エアの風量の依存度合いを下げることができる。
上記の技術的課題は、本発明の第3の観点によれば、
空調された輻射冷暖房用の空調エアの供給を受ける筐体と、該筐体に設けられ且つ室内に面した室内側表面を備えた輻射パネルとを有し、前記筐体に供給される前記空調エアによって前記輻射パネルを冷却することで室内の冷房を行う輻射空調ユニットであって、
前記筐体に供給される前記空調エアを前記輻射パネルの端付近から中央部に向けて前記輻射パネルの室内側表面に沿って吐出する吹き出し口を有し、
該吹き出し口が、互いに横方向又は縦方向に間隔を隔てて配置された複数の仕切り板によって形成された、気流の流れ方向を整える複数の横並び又は縦並びの整流生成通路で構成され、
前記輻射パネルの室内側表面において、前記吹き出し口の近傍に設けられ且つ該吹き出し口の一端から他端に亘って延びる突条を更に有することを特徴とする輻射空調ユニットを提供することにより達成される。
本発明の第3の観点によれば、第1、第2の観点と同様に、輻射パネルを冷却する空調エアを使って、この空調エアを吹き出し口から吐出させて輻射パネルの室内側表面に空調エアの膜を形成するようにしてあるため、共通する空調エアで輻射パネルをサンドウィッチした形式で輻射パネルを冷却することができるので、輻射パネルを冷却するための伝熱効率を向上することができ、また、空調システムの構成を簡素化することができる。また、本発明の第3の観点によれば、吹き出し口の近傍に設けられた突条が設けられているため、吹き出し口から吐出された空調エアが突条を乗り越えた領域に負圧領域が生成され、この負圧によって輻射パネルに沿って流れる空調エア流を輻射パネルの室内側表面側に引き寄せることができ、これにより空調エアが輻射パネルから剥離するのを抑えることができる。
本発明の実施の形態を説明する前に、図1〜図9を参照して参考例を説明する。図1は、参考例の輻射空調ユニット10の全体斜視図、図2は、図1のA−A線拡大断面図、図3は、図2のB−B線部分拡大図である。参考例の輻射空調ユニット10は、後述するように、天井面112に設置して使用される。
図1乃至図3に示すように、輻射空調ユニット10は、概略、ユニット本体12と、輻射パネル14とから構成される。この輻射空調ユニット10は、後述するように、ユニット本体12内に流入した空調エアを輻射パネル14に当てることで輻射パネル14を冷却又は加熱し、その輻射熱により室内の冷暖房を行うものである。
なお、空調(空気調和)とは、空調機等により、室内の空気の温度、湿度、清浄度等を所定の状態に調整することを意味する。この空調機で空調された空調エアが給気ダクトを介して輻射空調ユニットに流入して輻射パネルを冷却又は加熱することで、室内の空調が行われる。
ユニット本体12は、筐体16と、筐体16の内部に設けられた気流調整板18などで構成される。このユニット本体12は、後述するように、ユニット本体12に組み付けられた輻射パネル14の室内側表面14bが、天井面112の室内に面するように天井内部に配置される。
筐体16は、後述する給気ダクト108が接続される第1チャンバ部(プレナムチャンバ部)16aと、第1チャンバ部16aより幅の広い第2チャンバ部16bとを備え、鋼板等により一体成形されている。上記の輻射パネル14は第2チャンバ部16bの室内側に設置される。筐体16に用いられる鋼板は、空調ユニット10が設置される場所及び使用状態により適宜選択され、例えば、亜鉛鉄板、ステンレス鋼板等が使用される。筐体16は、必要に応じてその周囲に断熱材(図示せず)が添設される。
筐体16の第1チャンバ部16aの上面16cには、後述する給気ダクト108を接続し、その内部に空調エアを流入させるための接続孔16dが形成されている。また、筐体16の第2チャンバ16bの下面フランジ16eによって、輻射パネル14を室内に露出するための長方形状の開口部16fが形成されている。
筐体16の下面フランジ16eは、輻射パネル14の両側縁に沿って延びる吹き出し口22の下壁面を規定し、この吹き出し口22から、流れ方向を整えた空調エアが輻射パネル14の室内側表面14bに沿った方向に指向された状態で吐出される。吹き出し口22及びこれに空調エアを導く内部誘導路23を図3に基づいて説明する。
輻射パネル14の互いに対向する両側縁には、夫々、気流ガイド板24が設けられている。気流ガイド板24は、この参考例では輻射パネル14とは別の部品で構成されているが、輻射パネル14の両側縁部を成形することにより作ってもよい。
図3を参照して、気流ガイド板24は、アルファベットのJの字の形状を有する。すなわち、気流ガイド板24は、輻射パネル14の各側縁から上方且つ輻射パネル14の中央側に若干傾斜した起立部24aを有し、この起立部24aの下端は輻射パネル14の室内側表面14bよりも若干下位に位置し、この起立部24aの下端から輻射パネル14側に比較的小さな曲率半径で湾曲して輻射パネル14の室内側表面14bに向けて延びる傾斜部24bに連なり、この傾斜部24bは下方に若干膨出する湾曲した形状を有している。この傾斜部24bは、吹き出し口22の上壁面を構成する。すなわち、吹き出し口22は、下方に若干膨出した湾曲した傾斜部24bによって上壁面が構成され、筐体16の上述した下面フランジ16eによって下壁面が構成されている。
なお、図3を参照して、内部誘導路23の図3に参照符号25で示すコーナー部は滑らかに湾曲した形状であるが、これをL字状に角張った形状であってもよい。すなわち、第2チャンバ部16bの側壁面16iと下面フランジ16eとが略直角に交わるようにしてもよい。
J字状の気流ガイド板24は、輻射パネル14を加熱・冷却するために第2チャンバ16bに導入された空調エアを吹き出し口22に導きながら空調エアの流れ方向を整える内部誘導路23を形成するものであるが、気流ガイド板24の起立部24aによって、この起立部24aに隣接した領域に渦流ができる。この渦流の旋回方向は、内部誘導路23を通る空調エアの流れ方向に関して気流ガイド板24と衝突方向である。すなわち、図3は右側の吹き出し口22を示すものであるが、この吹き出し口22に関して言えば、渦流の旋回方向は時計回り方向である。そして、J字状の気流ガイド板24は起立部24aの下端から比較的小さな曲率半径で湾曲した後に傾斜部24bに連なり、この傾斜部24bは下方に向けて若干膨出する湾曲した形状を有しているため、J字状気流ガイド板24に沿って流動する過程で上述した渦流は比較的大きな旋回流になり、図3に破線で示すように、この旋回流により吹き出し口22から吐出される空調エアが輻射パネル14の室内側表面14b側に引き寄せられる。
したがって、空調エアは、吹き出し口22から輻射パネル14の室内側表面14bに沿った方向に吐出されて輻射パネル14に沿って流れて輻射パネル14の室内側表面14bに空調エアの膜を作ることになるが、吹き出し口22に空調エアを導く内部誘導路23で生成される比較的大きな旋回流によって、吹き出し口22から吐出される空調エアを輻射パネル14の室内側表面14b側に引き寄せられるため、吹き出し口22から吐出される空調エアの流れが輻射パネル14から剥離するのを抑制しつつ輻射パネル14の室内側表面14bに空調エアの膜を形成して結露を防止することができる。このことにより、輻射パネル14の室内側表面14bに空調エアの膜を形成するために吹き出し口22から吐出する空調エアの風量に依存する割合を小さくすることができる。
吹き出し口22は、好ましくは、その上壁面(傾斜部24b)と下壁面(下面フランジ16e)との間の距離Dが、吹き出し口22の先端つまり吐出側端に向けて徐々に拡大させるのがよい。これにより、吹き出し口22の吐出側端で気流が膨張して気流が拡散するのを抑えることができる。
また、吹き出し口22の下壁面を構成する下面フランジ16eの筐体側内面16hは、吹き出し口22の先端に向かうに従って上方向つまり輻射パネル14の室内側表面14bに接近するように傾斜しているのが好ましい。つまり吹き出し口22の中心線が輻射パネル14の室内側表面14b側に傾斜して、吹き出し口22から吐出する空調エアの吐出方向つまり吹き出し口22の指向方向が輻射パネル14の室内側表面14b側に差し向けられている。
なお、本実施の形態において、筐体側内面16hの傾斜角は約5度である。このように吹き出し口22から吐出される、流れ方向を整えた空調エアの吐出方向が輻射パネル14と接近する方向に指向されるため、輻射パネル14の室内側表面14bに沿って流れる空調エアの流れを輻射パネル14に張り付かせることができ、これにより輻射パネル14に沿った空調エアの流れが輻射パネル14から剥離するのを抑えることができる。
また、筐体16内の第1チャンバ部16aと、第2チャンバ部16bとの間には、第1チャンバ部16a内に流入した空調エアを、第2チャンバ部16b内に均等な状態で流入させるための気流調整板18が設けられている。気流調整板(パンチンググリル)18は、鋼板等により板状に一体成形され、その平面部には空調エアを通過させることができる多数の通気孔18aが格子状に設けられている。各通気孔18aの形状としては、例えば、丸孔又は角孔が用いられる。
輻射パネル14は、全領域にわたって平らな形状を有していてもよいし、下方つまり室内側が凸となるように湾曲した形状を有していてもよいが、この参考例では、筐体16の下面フランジ16eに形成された開口部16fよりも若干大きい長方形状の鋼板を、長辺に平行な中心線で度〜度折り曲げ、その長辺に垂直な断面形状が図中下方に凸の山形(ふたつの傾斜面が合わさった形状)となるように一体成形されている(図2参照)。したがって、輻射パネルの稜線は室内に面し、輻射パネル14の内角は、約度から度となる。
この、輻射パネル14は、第2チャンバ部16bの内側上面16gと、輻射パネル14の筐体側内面14cとにそれぞれ両端が固定される棒状の接続部材20によって、筐体16内に固定されている。このとき、輻射パネル14は、その室内側表面14bが、筐体16の第2チャンバ16bの筐体側内面16hと接しないように、隙間を空けて固定される。この隙間が、上述した空調エアの吹き出し口22となる。なお、吹き出し口22の上壁面(傾斜部24b)と下壁面(下面フランジ16e)との間の距離Dの平均値は、この参考例では、約10mm乃至約15mmである。
上述したように、輻射空調ユニット10内に空調機104から流入して、輻射パネル14の筐体側内面14cにぶつかった空調エアは、輻射パネル14の筐体側内面14cと第2チャンバ16bの内側上面16gで挟まれた空間を通って、輻射パネル14の端辺に向かって進み、気流ガイド板24で渦流が生成されて吹き出し口22から輻射パネル14の室内側表面14bに沿った方向に指向されて吐出される。このように、輻射パネル14の筐体側内面に当たった空調エアは、筐体16の第2チャンバ16bと輻射パネル14とによって形成された流路を通って第2チャンバ16の両側部まで移動し、そして所定の旋回方向の渦流となって吹き出し口22から吐出される。
なお、気流ガイド板24は、細長い長方形状の平らな鋼板を、上述したようにアルファベットの「J」文字の形状に折り曲げて成形され、この気流ガイド板24の先端部分(Jの字の終端)が、輻射パネル14の室内側表面14bの両端部から約10mm程度内側の部分に溶接されて、気流ガイド板24により輻射パネル14の長辺側両端部を覆うように、輻射パネル14に固定されている。気流ガイド板24に隣接した領域では規定の旋回方向の渦流ができ、この渦流はJ字状気流ガイド板24の形状に沿って流動する過程で比較的大きな旋回流となって、この旋回流により、吹き出し口22から吐出される空著エアの流れを輻射パネル14の室内側表面14bに張り付かせることができる。
次に、輻射空調ユニット10を使用した空調システム100の構成を、図1乃至図3に加え、図4を参照して詳細に説明する。図4は、参考例の輻射空調ユニット10を使用した空調システム100の概略構成図である。なお、図4では、ビル等のフロア毎に設置された空調システム100を示し、簡単化した二次元図で図示している。同図に示すように、本システム100では、各階に設けられた一組の全熱交換器102及び空調機104を、複数の輻射空調ユニット10で共有しており各階でフロア全体の空調を一括して管理している。
全熱交換器102は、室外に設置されており、室内の空気を建物外部に排出しながら外気を取り込む換気を行っている。この際、室内から排出される空気中の熱エネルギを逃がさないように換気を行う機能を有する。また、全熱交換器102の下流側に配置された空調機104は、全熱交換器102から送られてくる空気を所定の温度及び湿度に調整する機能を有する。
図1乃至図4に示すように、空調システム100は、前述した輻射空調ユニット10と、室内の空気を効率よく入れ替えるための全熱交換器102と、全熱交換器102から送られた空気を空調(温度、湿度、清浄度を所定の状態に調整)する空調機104と、全熱交換器102にて熱交換された空気を排出する排気ファン116と、これらを接続する配管等から構成される。空調システム100は、配管として、全熱交換器102にて熱交換された空気を空調機104に送るための搬送ダクト106と、空調機104で空調された空調エアを輻射空調ユニット10に送るための給気ダクト108と、室内の空気を全熱交換器102に送るための還気ダクト110とを備えている。
なお、本実施の形態に係る空調システム100は、大温度差空調方式による空調を行っている。大温度差空調方式とは、熱媒となる空気の給気と還気との温度差を大きく取り、ダクト内の送風量を小さくすることによって、空調機等の空調搬送能力を低減する方式である。例えば、冷房時においては、従来の空調の場合、空調機からの吹き出し温度が約12℃から20℃であるのに対し、大温度差空調方式では、約15℃以下、好ましくは約5〜12℃、更に好ましくは約5〜10℃と、通常より低い温度に設定できる。このため、エネルギーの単位当たりの搬送量が倍加することにより、空調機からの送風量を半減できるので、送風機の動力も半減することができる。
輻射空調ユニット10は、各フロアにおいて、室内の天井面112に所定の間隔で複数台(参考例では5台)設置される。それぞれの輻射空調ユニット10には、空調機104と連通された給気ダクト108が接続されている。これにより、それぞれの輻射空調ユニット10には、空調機104で空調された空調エアが供給される。
また、天井面112には、室内の空気を換気するための換気口114が設けられている。この換気口114には、全熱交換器102と連通された還気(「換気」のミスタイプですか?)ダクト110が接続されており、室内の空気はこの換気口114から全熱交換器102に送られる。全熱交換器102に吸引された室内の空気は、全熱交換器102で熱交換され、不要となった空気は排気ファン116から外部に排出される。これにより、熱エネルギを逃がさずに室内の空気を新鮮な外気に換気することができ、室内の清浄度を一定に保つことができる。
以上、参考例の輻射空調ユニット10及び空調システム100の構成について詳細に説明したが、次に、このように構成された輻射空調ユニット10及び空調システム100が作動する際の作用を図1乃至図4を参照しながら詳細に説明する。なお、ここでは、例えば約10℃に冷やした空調エアにより室内を所定の温度に輻射冷房する際の作用を説明する。もちろん、輻射パネル14を加熱することで暖房としても使用することができる。
上述したように、全熱交換器102では、外気を取り込むと共に、室内から換気された空気を取り込んで全熱交換を行う。そして、熱交換された空気は、全熱交換機102から搬送ダクト106を介して空調機104に送られる。次に、空調機104は、全熱交換器102から送られた空気を所定の温度(12℃)、湿度及び清浄度に調整する。そして、空調機104は、給気ダクト108を介して、空調した空調エアを各輻射空調ユニット10へと供給する。
輻射空調ユニット10内に供給された空調エアは、図2に矢印で示すように、筐体16の第1チャンバ部16a内に流入し、筐体16内に設けられた気流調整板18に当たる。このとき、気流調整板18に当たった空調エアは、気流調整板18の平面に設けられた複数の通気孔18aを通過することで、気流調整板18の全面にわたって輻射パネル14の筐体側内面14cに向かう均質な空気流に整えられ第2チャンバ部16b内に流入する。
第2チャンバ部16b内に流入した空調エアは、第2チャンバ部16b内に設けられた輻射パネル14の筐体側内面14cのうち、第1チャンバ部16aの真下に位置する部分に当たる。空調エアの温度は10℃に調整されており、輻射パネル14は、この空調エアにより、約10℃に冷却される。輻射パネル14が冷却されると、その輻射により室内が所定の温度に冷房される。
前述したように、吹き出し口22から輻射パネル14の室内側表面14bに沿って吐出される空調エアは輻射パネル14の室内側表面14bに引き寄せられため、輻射パネル14に沿って流動する空調エアが輻射パネル14から剥離するのを抑制することができ、これにより輻射パネル14の室内側表面14bに生成される空調エアの膜を的確に生成することができ、輻射パネル14の結露を防止することができる。また、輻射パネル14の上下両面を空調エアでサンドイッチする形態となるため、輻射パネル14に対する伝熱効率を向上することができる。
空調エアが結露することはありえない。したがって、空調エアで冷却された輻射パネル14の室内側表面14bの結露対策として、従来見られるような結露防止エアの温度や湿度を複雑に制御する必要がなく、したがって結露対策に関連したシステム構成を簡素化することができる。
そして、輻射パネル14の室内側表面14bの中央部に向かって流れる空調エアは、その中央部付近で衝突し、室内側に向かって垂直方向下方に流れていき、直接、対流方式により室内の空調も行う。このとき、室内に向かって流れる空調エアの量は、参考例の大温度差方式の輻射空調システムでは、通常の強制対流方式のエアコン等に比べて非常に少なく、約3分の1から4分の1程度である。
このようにして室内に吹き出された空調エアは、図4に示した換気口114より、還気ダクト110を通って全熱交換器102へと送られて、取り込まれた外気と熱交換される。これにより、室内は、一定の清浄度を保ち、常に空調された状態を維持することができる。
このように、大温度差方式による輻射式の冷房であれば、強制対流方式の空調システムにように室内に強い空気の流れが発生することもないので、ハウスダストが室内に撒き散らされるといった問題も生じず、効率よく室内の冷房を行うことができる。特に、従来では考えられなかった10℃以下、例えば5℃前後の低温まで輻射パネル14を冷やしたとしても輻射パネル14の結露を防止できるため大温度差方式による輻射式の冷房を実用化することができる。
なお、上記の参考例では大温度差方式の輻射空調システムとしたが、大温度差方式でない通常の輻射空調システムを採用したとしても、吹き出し口から吹き出されて室内に送り込まれる空気の量は、強制対流方式の空調システムよりは大幅に少ない。すなわち、基本的に輻射空調システムである参考例では、冷却された輻射パネルの輻射効果があるため、空調エアのみによって室内の冷房を行う強制対流方式に比べれば、大幅に室内に流入する空気の量を少なくできる。
以上説明した参考例では、図4に示すように、フロア毎に全熱交換器102と空調機104とを設置したが、全熱交換機や空調機の設置態様等は、適宜変更可能である。
例えば、図5に示すように、上記参考例で用いた空調機104に代えて、送風用のファンを有し、ファンにより循環される空気を加熱又は冷却するファンコイルユニット202を備えた空調システム200を用いて良い。なお、空調機104に換えて、ファンコイルユニット202を用いる以外は、上記参考例と同様である。
空調システム200は、まず、全熱交換器102で外気を取り込むと共に、室内から換気された空気を取り込んで全熱交換を行う。そして、全熱交換器102は、その全熱交換された空気を、搬送ダクト206を介してファンコイルユニット202に送る。
次に、ファンコイルユニット202は、全熱交換器102から送られた空気を空調し、その空調された空調エアを、給気ダクト204を介して輻射空調ユニット10に送るものである。この空調システム200によれば、1台のファンコイルユニット200で、数台(参考例では2台)の輻射空調ユニット10の温度管理が可能となるので、部屋毎に独立した空調等が可能となる。
また、図6に示すように、ファンコイルユニット202に代えて、輻射空調ユニット10の筐体16に、空調機及び熱交換器を備えた空調装置210を取り付けても良い。この空調装置210を用いた輻射空調ユニット10によれば、ダクト等の設備が必要なくなるので、施工が簡単であり、工事費等を大幅に削減することができる。
上述した参考例によれば、輻射冷暖房用の輻射パネル14を冷却するための空調エアを利用して、輻射パネル14上に発生する結露を防止しているので、従来の輻射空調システムのように結露防止用の設備を別途設ける必要がなく、経済的であり、天井内部の構造も簡素化することが可能となる。
また、上述した参考例では、大温度差方式による空調システムを採用しており、エネルギの単位当たりの搬送量が倍加して空調機からの送風量を半減できるので、エネルギ効率の良い空調を実現できる。また、送風量が少ないので、室内に流れ込む空調エアの量が少なく、室内のハウスダストを撒き散らすといった問題も防止できる。
また、上述した参考例では、輻射空調システムでありながら、輻射用の空調エアを室内に流入させており、輻射効果による冷暖房に加えて、対流方式による冷暖房効果を得ることもでき、エネルギ効率の良い空調を実現できる。
なお、上述した参考例では、輻射パネル14の形状を、その断面形状が下に凸の山形となるような形状としたが、もちろん、他の形状を選択することもできる。例えば、図7に示すように、その断面形状が下方に凸の曲面状となるように一体成形された輻射パネル220としても良い。
さらに、輻射パネル14の形状は、図8に示すように、平板状の輻射パネル230としても良い。この輻射パネルの形状が平面に近いほど、中央部に流れてくる空気同士が真っ直ぐにぶつかって、気流が拡散しやすく、反対に、輻射パネルの室内側表面14b側(下方)に凸の角度が大きくなるほど、中央部に流れてくる空気同士が斜めにぶつかることになり、気流が収束しやすい。よって、輻射空調ユニット10の設置位置や使用状況に応じて、適宜、輻射パネル14の形状を選択すれば良い。
前述した図1などを参照して説明した参考例においては、輻射パネル14の長辺側の両端の吹き出し口22から空調エアを吹き出したが、輻射パネル14の四方に吹き出し口を設けて、四方から空調エアを輻射パネル14の室内側表面14bへ吹き出す構成としても良い。この場合には、輻射パネルを四角錐型のような形状とすれば、輻射パネルの室内側表面14bに効果的に空調エアの膜を形成することができる。
また、上述した参考例では、輻射パネル14の表面に当たった空調エアを吹き出し口22に案内する流路を、輻射パネル14と、筐体の第2チャンバ部により挟まれた空間によって形成するようにしたが、輻射パネル14のみ、又は筐体のみで形成することもできる。輻射パネル14のみで流路を形成する場合には、例えば、輻射パネル14に穴を開け、内面に当たった空気が表面側に向けて流れるようにすれば良い。但し、表面側に空調エアの膜が効果的に形成されるような流路形状とする必要がある。また、筐体のみで形成する場合も、輻射パネルの表面側に空調エアの膜が効果的に形成されるような流路形状とする必要がある。
また、上述した参考例の態様として、輻射冷暖房機能に加え、図9に例示するように照明器具等を組み合わせた照明輻射空調ユニットとしても使用することができる。なお、この上記の参考例によれば、輻射パネルの表面上に発生する結露を防止することができるので、輻射パネルとして、本来表面結露が起きやすいガラス又はプラスチック等の透明又は半透明の材料が使用できることになる。
図9は、照明器具302を備えた輻射空調ユニット300の概略断面図である。図9に示すように、輻射空調ユニット300は、筐体16の第2チャンバ部16b内に、照明器具302と、照明器具302を固定するための支持具304とを備えている。支持棒304、筐体16の第2チャンバ部16bの内側側面に固定されている。また、輻射パネル14は、透明又は半透明のガラス又はプラスチック材料により一体成形されている。
照明器具302は、LED、蛍光灯、板状発光体(有機EL)等、明るさに比べ、比較的に発熱量の少ない照明器具が使用される。なお、照明器具302及び支持棒304は、細い部材によってライン状又は格子状に筐体16内に設けられるので、空調エアの流れを阻害することなく設置することができる。
このように、照明器具302を備えた輻射空調ユニット300によれば、照明器具と空調ユニットを別々に天井面に配置する必要がなくなる、施工に係る手間を大幅に削減でき、コストも減らすことができる。また、照明器具と空調ユニットとを一つのユニットとして天井面に設置することで天井面を有効に活用できると共に、インテリアとしても利用することができる。
図10以降の図面は本発明の実施形態を示す。なお、本発明の実施形態において、空調エアの吹き出し口及びこれに関連した構造(気流ガイド板24)を除く部位に関しては本発明の実施形態に組み込むことが可能であり、このことを前提として以下に本発明の実施形態を説明する。
図10(a)は、吹き出し口22にハニカム形状の整流生成機構240を設けた例を示す。この整流生成機構240は、図10(b)、図11から分かるように、共通の略六角形及びその半分の通路断面を有する数多くの整流生成通路240aを有し、これらの整流生成通路240aは互いに隣接して配置されている。なお、図11は、整流生成機構240の部分正面図である。
整流生成機構240は、各整流生成通路240aが真っ直ぐに延び、その長さ寸法Lは、各整流生成通路240aの六角形の通路断面の重心を通る最大径の4倍以上、好ましくは6倍以上、更に好ましくは8倍以上であるのが好ましい。このような長さ寸法Lを備えることにより、整流生成通路240aから吐出される空調エア流が整流化して直進性に優れた気流となる。ちなみに、六角形の各整流生成通路240aの一辺の長さは約4〜5mmであり、整流生成機構240の長さ寸法Lは約20〜40mmである。
整流生成機構240を備えた吹き出し口22は、空調エアの吹き出し方向が輻射パネル14の室内側表面14bと平行であってもよいが、好ましくは、吹き出し口22から吐出される空調エアが輻射パネル14と接近する方向に指向させるのがよく、例えば、吹き出し口11の傾斜角は、輻射パネル14の室内側表面14bに対して3〜7度、好ましくは5度であるのがよい。
図10、図11に図示の吹き出し口22にハニカム形状の整流生成機構240を設けることにより、各整流生成通路240aから吐出される空調エア流の束によって輻射パネル14の室内側表面14bを覆うことができ、この空調エアの膜により室内空気と前記輻射パネルの室内側表面とが隔絶された状態となって、輻射パネル14の結露を防止することができる。
勿論、図1、図2などを参照して前述した参考例と同様に、筐体16内に供給された空調エアで輻射パネル14の上下両面をサンドウィッチする形態となるため、輻射パネル14に対する伝熱効率を向上することができる。
図12は、整流生成機構240の変形例の部分正面図であり、その全面が共通の三角形の通路断面形状の整流生成通路240bで構成されている。図13は、整流生成機構240の他の変形例の部分正面図であり、図12の例よりも大きな三角形の共通の通路断面形状の整流生成通路240cで構成されている。図14は、整流生成機構240の他の変形例の部分正面図であり、その全面が共通の四角形の通路断面形状の整流生成通路240dで構成されている。
図15は、整流生成機構240の更なる変形例の部分正面図であり、その全面が共通の略台形の通路断面形状の整流生成通路240eで構成されている。図16は、整流生成機構240の別の変形例の部分正面図であり、共通の円形の通路断面形状の主整流生成通路240f及びその間に形成された小さな略三角形の通路断面形状のサブ整流生成通路240gで構成されている。この図16に例示の整流生成機構240のように形状の異なる2つの通路240f、240gで構成されているときには、大きな通路断面の主整流生成通路240fの重心を通る最大径(図示の例では円形であるので直径d)の4倍以上、好ましくは6倍以上、更に好ましくは8倍以上となるように整流生成機構240の長さ寸法Lを設定すればよい。
図17は第2の実施形態を説明するための図である。輻射パネル14の室内側表面14bには、吹き出し口22の近傍に突条30が設けられ、この突条30は吹き出し口22の幅方向全域に延びている。突条30は、図17に図示するように断面翼の形状であってもよいし、図18に図示のように断面円弧状であってもよいし、図19に図示するように断面三角形状であってもよい。突条30の高さHは、空調エアの流れの高さhの20%〜30%であるのが好ましい。
このように、吹き出し口22の前方に突条30を設けることは、図10〜図16を参照して説明した第1実施形態にも適用可能であるが、図20、図21に示すように、吹き出し口22に横方向(図20)又は縦方向(図21)に間隔を隔てて設けた複数の仕切り板31で横並び(図19)又は縦並び(図20)の第2の整流生成通路32を形成した例に好ましく適用される。この第2の整流生成通路32を備えた吹き出し口22では、空調エアが、第2の整流生成通路32で、その流れ方向が整えられ、そして吹き出し口22から輻射パネル14の室内側表面14bに沿って吐出された空調エアの流れが突条30を乗り越えた領域Rに負圧が生成される。そして、この負圧により輻射パネル14の室内側表面14bに沿って流れる空調エアの流れが輻射パネル14側に引き寄せられる。
なお、突条30を設けた図17〜図19の例では、これに代えて吹き出し口11を傾斜して配置して吹き出し口22から吐出される空調エア流が輻射パネル14と接近する方向に指向させてもよい。この吹き出し口22の傾斜は、輻射パネル14の室内側表面14bに対する傾斜角度が約5度であるのがよい。
参考例の輻射空調ユニットの全体斜視図である。 図1のA−A線拡大断面図である。 図2のB−B線部分拡大図である。 参考例の輻射空調ユニットを使用した空調システムの概略構成図である。 ファンコイルユニットを備えた空調システムの概略構成図である。 空調装置を用いた輻射空調ユニットの概略断面図である。 輻射パネルの変形例を示す図である。 輻射パネルの変形例を示す図である。 参考例の照明器具を備えた輻射空調ユニットの概略断面図である。 第1実施形態の輻射空調ユニットの吹き出し口に組み込んだ整流生成機構を説明するための図であり、(a)は吹き出し口近傍の部分断面図であり、(b)は整流生成機構の部分斜視図である。 図10(b)のハニカム状の整流生成機構の部分正面図である。 他の例の整流生成機構の部分正面図である。 別の例の整流生成機構の部分正面図である。 更に他の例の整流生成機構の部分正面図である。 他の例の整流生成機構の部分正面図である。 別の例の整流生成機構の部分正面図である。 吹き出し口の前方に隣接して第1の形態の突条を設けた例を説明するための図である。 吹き出し口の前方に隣接して第2の形態の突条を設けた例を説明するための図である。 吹き出し口の前方に隣接して第3の形態の突条を設けた例を説明するための図である。 横方向に離間して配置した複数の仕切り板で横並びの整流生成通路を形成した吹き出し口を説明するための図である。 縦方向に離間して配置した複数の仕切り板で縦並びの整流生成通路を形成した吹き出し口を説明するための図である。
符号の説明
10 輻射空調ユニット
12 ユニット本体
14 輻射パネル
14b 輻射パネルの室内側表面
16 筐体
16a プレナムチャンバ部
16b 第2チャンバ部
18 気流調整板
22 吹き出し口
30 突条
32 空調エアの流れを整える第2整流生成通路
100 空調システム
102 全熱交換器
104 空調機
240 整流生成機構
240a〜g 細長い真っ直ぐな整流生成通路
302 照明器具

Claims (5)

  1. 空調された輻射冷暖房用の空調エアの供給を受ける筐体と、該筐体に設置され且つ室内に面した室内側表面を備えた輻射パネルとを有し、前記筐体に供給される前記空調エアによって前記輻射パネルを冷却することで室内の冷房を行う輻射空調ユニットであって、
    前記筐体に供給される空調エアを前記輻射パネルの端付近から中央部に向けて前記輻射パネルの室内側表面に沿って吐出する吹き出し口を有し、
    該吹き出し口が、空調エアの流れの方向を前記輻射パネルの室内側表面に沿った方向に整流化する真っ直ぐに延びる細長い整流生成通路を複数束ねて構成されており、
    前記吹き出し口から吐出される整流化された空調エア流の束によって前記輻射パネルの室内側表面に、室内空気と前記輻射パネルの室内側表面とを隔絶する空調エアの膜が形成されることを特徴とする輻射空調ユニット。
  2. 空調された輻射冷暖房用の空調エアの供給を受ける筐体と、該筐体に設置され且つ室内に面した室内側表面を備えた輻射パネルとを有し、前記筐体に供給される前記空調エアによって前記輻射パネルを冷却することで室内の冷房を行う輻射空調ユニットであって、
    前記輻射パネルは、外側から中央部に向かって室内側に膨らんだ形状を有し、
    前記筐体に供給される空調エアを前記輻射パネルの端付近から中央部に向けて吐出する吹き出し口を、前記輻射パネルの両側に有し、
    当該吹き出し口が、空調エアの流れの方向を、前記輻射パネルの室内側表面に対する角度が3度から7度の間の角度となる角度で、前記輻射パネルの室内側表面方向に向かう方向に整流化する真っ直ぐに延びる細長い整流生成通路を複数束ねて構成されており、
    前記輻射パネルの両側の吹き出し口によって、前記輻射パネルの両側から吐出される整流化された空調エア流の束によって前記輻射パネルの室内側表面に、室内空気と前記輻射パネルの室内側表面とを隔絶する空調エアの膜が形成されることを特徴とする輻射空調ユニット。
  3. 請求項1または2記載の輻射空調ユニットであって、
    前記整流生成通路は、その通路断面の幾何学的な重心を通る最大径の6倍以上の長さを有することを特徴とする輻射空調ユニット。
  4. 請求項1、2または3記載の輻射空調ユニットであって、
    前記輻射パネルの室内側表面において、前記吹き出し口の近傍に設けられ且つ該吹き出し口の一端から他端に亘って延びる突条を有することを特徴とする輻射空調ユニット。
  5. 請求項1、2、3または4記載の輻射空調ユニットであって、
    前記輻射パネルが光透過性の材料から構成され、
    前記筐体の内部に室内照明用の照明部材が設けられていることを特徴とする輻射空調ユニット。
JP2006247261A 2006-03-07 2006-09-12 輻射空調ユニット Active JP4953743B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006247261A JP4953743B2 (ja) 2006-03-07 2006-09-12 輻射空調ユニット

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006060418 2006-03-07
JP2006060418 2006-03-07
JP2006247261A JP4953743B2 (ja) 2006-03-07 2006-09-12 輻射空調ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007271251A JP2007271251A (ja) 2007-10-18
JP4953743B2 true JP4953743B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=38674234

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006247261A Active JP4953743B2 (ja) 2006-03-07 2006-09-12 輻射空調ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4953743B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5868557B1 (ja) * 2014-04-16 2016-02-24 三菱電機株式会社 油分離器
CN109708287B (zh) * 2017-10-25 2024-01-16 吕小路 导流装置以及空气净化器

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59215533A (ja) * 1983-05-19 1984-12-05 Nippon Denso Co Ltd 空調装置の吹出口
JPS61110042A (ja) * 1984-11-02 1986-05-28 Daikin Ind Ltd 湿度測定装置
JPS61246539A (ja) * 1985-04-25 1986-11-01 Nippon Plast Co Ltd 空調装置の風向変更装置
JP2534157B2 (ja) * 1990-04-10 1996-09-11 大阪府 熱風式電熱器
JPH0792239B2 (ja) * 1992-09-09 1995-10-09 戸田建設株式会社 二重空間天井における沿着流輻射空調方法
JP3333904B2 (ja) * 1994-03-11 2002-10-15 協立エアテック株式会社 吹出口の内部構造
JPH08247488A (ja) * 1995-03-07 1996-09-27 Sanyo Electric Co Ltd 輻射冷却装置
JPH10153326A (ja) * 1996-11-22 1998-06-09 Toshiba Corp 冷暖房システム装置
JP4504035B2 (ja) * 2004-01-30 2010-07-14 福島工業株式会社 オープンショーケース
JP4344941B2 (ja) * 2004-09-27 2009-10-14 株式会社日立プラントテクノロジー 空調用加熱ユニット

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007271251A (ja) 2007-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3936962B1 (ja) 輻射空調ユニット
US6213867B1 (en) Venturi type air distribution system
US9459015B2 (en) HVAC system and zone control unit
CN102297485B (zh) 空气热源热泵式空调装置
US20110122603A1 (en) Integrated laboratory light fixture
JP6288427B2 (ja) 大空間の冷房装置
CN100404962C (zh) 空调器
JP4953743B2 (ja) 輻射空調ユニット
CN110887112A (zh) 空气式放射空调机
JP2010261645A (ja) 置換換気システムおよび置換換気方法
WO2015135025A2 (en) Air conditioner
JP2011202880A (ja) 空気調和機
JP2012021758A (ja) 高気密高断熱住宅用の全館空調換気システム
JP6626550B1 (ja) 住宅用空気調和装置
JP6221134B2 (ja) 空調設備
JP7001414B2 (ja) 空調システム及び施設
KR102137462B1 (ko) 공기조화기의 실외기
JP5349147B2 (ja) 空気調和装置
KR102606894B1 (ko) 방역효율성을 높인 전열교환기가 구비된 수직기류형 냉난방 시스템
JP4834689B2 (ja) 空調吸込口取付用整流器具
JP2005257090A (ja) 換気システム及び吹出口
JP3062718B2 (ja) 空気調和装置及び空気調和方法
JP2020165599A (ja) 空気調和システム
JP4574317B2 (ja) 暖房空調方法及び暖房空調システム
KR102348740B1 (ko) 전열교환기가 구비된 수직기류형 냉방시스템

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080312

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080312

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090616

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110517

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110713

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110714

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110713

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120306

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120313

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4953743

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150323

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250