JP2005282383A - エンジンの燃焼検出区間設定装置 - Google Patents

エンジンの燃焼検出区間設定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】点火プラグの放電時間や、燃焼期間のばらつき、経年変化等の影響を受けることなくノック検出区間を常に適正に設定することができるようにする。
【解決手段】燃焼時に発生するイオン電流を読込んで、イオン電流のピーク値を検出し(S3)、イオン電流のピーク値を検出した後、ノック検出区間の開始ゲートを設定し(S4)、次いで、イオン電流と予め設定したスライスレベルとを比較し(S5)、イオン電流がスライスレベル以下となった後、ノック検出区間の終了ゲートを設定する(S6)。そして、ノック検出区間で検出したイオン電流に基づいてノック発生の有無を判定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃焼室内のイオン或いは燃焼圧に基づいて燃焼状態検出区間を気筒毎に設定するエンジンの燃焼検出区間設定装置に関する。
一定空燃比においてエンジン出力を高めるには、過給機による過給、或いは自然吸気エンジンにおける慣性過給等により充填効率を高めると共に点火時期を最適点火時期(MBT: Minimum Advance for Best Torque)に設定して、熱効率を高くすれば良い。しかし、充填効率を高め、或いは点火時期を最適点火時期まで進角させるとノックが発生する場合がある。ノックが発生すると熱効率が却って低下するため、ノックセンサを用いてノック発生の有無を検出し、ノックを検出したときは、点火時期を遅角補正する等してノックの発生を回避する制御が行われる。
ノックセンサとしては、シリンダブロックに設けた磁歪式あるいは圧電式が多く採用されている。しかし、この種のノックセンサは各気筒に発生したノックを直接検出するものではなく、ある気筒で発生したノックをシリンダブロックに伝播される振動を介して検出するものであるため、ノックの発生している気筒を特定することができない。従って、ノックセンサにてノックを検出した場合には、全気筒に対して点火時期を遅角補正する等のノック制御が行われる。
これに対し、最近では、各気筒の燃焼状態を調べてノック発生の有無を気筒毎に検出し、ノックの発生した気筒に対してのみノック制御を行う技術が種々提案されている。
又、燃焼状態を検出し、電気信号として出力する場合、この電気信号に火花放電の際に発生するノイズ(以下、「放電ノイズ」と称する)が重畳され易い。そのため、一般的には、放電ノイズを避けたゲート区間を設定し、このゲート区間で検出した燃焼状態を示す電気信号からノック成分を抽出して、ノック発生の有無を判定するようにしている。
例えば特許文献1(特開平8−210175号公報)に開示されているノック検出装置は、燃焼時における点火プラグの電極間に流れるイオン電流を検出し、このイオン電流をフィルタリングしてノック成分を抽出する一方、点火時においてはエンジン回転数と負荷等に基づいてテーブルを参照してマスク区間を設定し、マスク区間経過後にイオン電流の検出を開始し、イオン電流がピーク値を示したとき、ピーク値に基づいてマップを参照してノック検出区間を設定すると共に、ピーク値を検出した時点からノック検出区間を立ち上げ、ノック検出区間で検出したノック成分に基づいてノック発生の有無を判定する技術が開示されている。
特開平8−210175号公報
特許文献1に開示されている技術では、火花放電を回避するマスク区間、及びノック発生の有無を判定するノック検出区間を、エンジン運転状態に基づいて設定している。しかし、放電ノイズの発生する区間、及びノックの発生し易い区間は、通常運転においては、エンジン回転数、エンジン負荷等のエンジン運転状態に基づいて設定することができるが、高回転、高負荷運転、或いは過渡運転等、燃焼状態が急変しやすい区間では、マスク区間及びノック検出区間を適正に設定することができず、イオン電流に重畳する放電ノイズやノック以外の所定周波数成分を完全に除去することは困難となる場合がある。
又、エンジンは製品毎に個体差を有しており、従って、通常運転においても、点火プラグの放電時間や、燃焼期間は、エンジン毎にばらつきを有している。更に、経年変化によってもばらつきが生じる。このような個体差を有するエンジンに対して、テーブルやマップを参照してマスク区間、及びノック検出区間を設定した場合、放電ノイズやノック以外の所定周波数成分を適正に除去することができず、ノック発生の有無を正確に判定することが困難となる。
本発明は、上記事情に鑑み、エンジンの運転状態、及び、点火プラグの放電時間や、燃焼期間のばらつき、経年変化等の影響を受けることなく、放電ノイズ及びノック以外の所定周波数成分が重畳する区間を避けた領域で燃焼状態検出区間を常に適正に設定することのできるエンジンの燃焼検出区間設定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明によるエンジンの燃焼検出区間設定装置は、燃焼室の燃焼状態を検出して燃焼信号を出力する燃焼検出手段と、上記燃焼信号に基づいて上記燃焼室内の燃焼状態を検出する燃焼状態検出区間の開始ゲートを設定する燃焼状態検出区間設定手段と、上記燃焼信号のピーク値を検出した後にノック検出区間の開始ゲートを設定し、上記燃焼信号と予め設定した終了判定用スライスレベルとを比較し、上記燃焼信号が該終了判定用スライスレベル以下と判定した後、上記ノック検出区間の終了ゲートを設定するノック検出区間設定手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、エンジンの運転状態、及び、点火プラグの放電時間や、燃焼期間のばらつき、経年変化等の影響を受けることなく、放電ノイズ又はノック以外の所定周波数成分が重畳する区間を避けた領域で燃焼状態検出区間を常に適正に設定することができる。
以下、図面に基づいて本発明の一形態を説明する。図1〜図4に本発明の第1形態を示す。図1は燃焼検出区間設定装置の全体構成図である。
同図の符号1は、各気筒に対応して配設されている点火コイルであり、一次巻線1aの一端がバッテリ2に接続され、他端が一次巻線1aをスイッチングする点火トランジスタ3のコレクタに接続されている。更に、点火トランジスタ3のエミッタが接地され、又、ベースに点火信号が印加される。一方、点火コイル1の二次巻線1bの一端が、バッテリ2に接続され、他端が点火プラグ4の中心電極4aに接続されている。更に、この点火プラグ4の外側電極4bが接地されている。
又、エンジンの各気筒の燃焼室にイオンプローブ14が配設されている。イオンプローブ14は一対の電極を有しており、燃焼時の電極間に電位差を与えておき、この電極間に火炎が到達するとイオンプローブ14にイオン電流が流れる。イオン電流は燃焼室内の燃焼状態に応じて鋭敏に変化することが知られており、その波形は、図3(d)に示すように燃焼波形圧とほぼ同一となる。従って、イオン電流を監視することで、気筒内の燃焼状態(ノックや失火の発生)を個別に把握することができる。尚、イオンプローブ14は点火プラグ4で代用できるため、点火プラグ4をイオンプローブ14として利用しても良い。
本形態による燃焼検出区間設定装置は、燃焼検出手段としてのイオン電流検出回路11と燃焼検出区間設定部12とノック検出部13とを備えている。尚、燃焼検出区間設定部12はアナログ回路であっても良いが、マイクロコンピュータ等の車載用コンピュータで実行させることもできる。
イオン電流検出回路11は、イオンプローブ14に流れるイオン電流を検出するもので、イオンプローブ14に高電圧を印加するコンデンサや、イオン電流検出抵抗等を有しており、イオン電流検出抵抗で検出される電位からイオン電流を検出すると共に、このイオン電流を増幅して出力する。
燃焼検出区間設定部12は、点火トランジスタ3のコレクタに印加される電圧(以下、「コレクタ電圧」と称する)、及びイオン電流検出回路11で検出したイオン電流をモニタし、コレクタ電圧に基づき、その電圧変化から火花放電終了時期を判定すると共に、イオン電流の変化からイオン電流検出区間と、燃焼状態検出区間としてのノック検出区間とを設定する。コレクタ電圧は点火プラグ4の放電状態を間接的に、且つ比較的簡単にモニタすることができるため、コレクタ電圧の変化から、火花放電終了時期を容易に検出することができる。
ノック検出部13は、イオン電流検出回路11から出力されるイオン電流をフィルタ処理してノック電流を抽出すると共に、燃焼検出区間設定部12で設定したノック検出区間で検出したノック電流に基づいてノック発生の有無を調べる。尚、ノック発生の有無を調べる手法としては、例えば特開平6−159129号公報に開示されているように、ノック電流を積分し、その値に基づいてノック発生の有無を気筒毎に調べる技術、或いは、特開平10−252634号公報に開示されているように、ノック電流を積分すると共に、ノック電流をイオン電流のピーク値に基づいて補正し、補正後の値とノック判定レベルとを比較して、ノック発生の有無を気筒毎に調べる技術が知られている。
燃焼検出区間設定部12で実行される機能が車載用コンピュータに備えられている場合、車載用コンピュータは、図2に示す燃焼検出区間設定ルーチンに従って、イオン電流検出区間、及びノック検出区間を設定する。
このルーチンは、点火トランジスタ3に対して出力される点火信号がONからOFFに切り替わったときに起動される。図3(a)に示すように点火トランジスタ3のベースに点火信号を印加して、点火トランジスタ3をONした後、この点火トランジスタ3をOFFさせて、点火コイル1の二次巻線1bに高電圧を誘起すると、同図(b)に示すように点火プラグ4の電極4a,4b間に火花放電が発生し、この火花放電により燃焼室内の混合気が着火して燃焼が開始される。火花放電中に検出されるコレクタ電圧は、図3(c)に示すように、大きく変動しており、コレクタ電圧をモニタすることで点火プラグ4の放電状態を簡単に把握することができる。
先ず、ステップS1でコレクタ電圧を所定周期毎に読込み、コレクタ電圧がバッテリ2からの電圧(バッテリ電圧)により安定するまで待機する。コレクタ電圧が安定したか否かは、例えば、前回読込んだコレクタ電圧と今回読込んだコレクタ電圧とを比較し、その差が所定値以内で、しかも、その状態が設定時間継続している場合、安定と判定する。或いはコレクタ電圧とバッテリ電圧とを比較し、コレクタ電圧がバッテリ電圧とほぼ等しくなったとき安定と判定する。
そして、コレクタ電圧が安定したとき、火花放電終了と判定し、ステップS2へ進み、図3(e)に示すようにイオン電流検出区間の開始ゲート(以下、「イオン電流検出開始ゲート」と称する)を設定する。
イオン電流検出開始ゲートが設定されると、ステップS3において、イオン電流の読込みを開始し、その後、所定演算周期毎にイオン電流を読込み、イオン電流がピーク値を示すまで待機する。イオン電流のピーク値を検出する手法としては、例えばイオン電流を設定演算毎にサンプリングして加重平均し、今回の加重平均値と前回の加重平均値とを比較し、今回の加重平均が前回の加重平均よりも低く、その状態が設定周期継続されている場合、ピークと判定する。
ところで、図3(d)に示すように、火花放電中はイオン電流に放電ノイズが重畳されている。しかし、本形態ではイオン電流の読込みを放電終了後に開始しているので、イオン電流中に放電ノイズが重畳することは殆どない。
そして、イオン電流のピーク値が検出されたとき、ステップS4へ進み、図3(f)に示すように、ノック検出区間の開始ゲート(以下、「ノック検出開始ゲート」と称する)を設定する。ノック発生に伴う高周波成分はイオン電流に対して、ピーク値を示した後に重畳されることが知られている。従って、ピーク値を検出した後のイオン電流からノック検出を開始することで、ノイズ成分の混入を極力除去することができる。
次いで、ステップS5へ進み、イオン電流と予め設定した終了判定用スライスレベルとを比較し、イオン電流が終了判定用スライスレベル以下で安定するまで待機する。図3(d)に示すように終了判定用スライスレベルは、燃焼の終了時期を実験等から求めて設定したものであり、判定に際しては、イオン電流が終了判定用スライスレベル以下となり、しかも、その状態が設定時間継続されているとき、安定と判定する。
そして、イオン電流が終了判定用スライスレベル以下で安定したと判定したとき、ステップS6へ進み、イオン電流検出終了ゲート、及びノック検出終了ゲートを設定して(図3(e),(f)参照)、ルーチンを抜ける。
すると、ノック検出部13は、図3(g)に示すように、ノック検出区間で抽出したノック電流に基づき、上述した手法を用いてノック発生の有無を気筒毎に調べる。そして、ノック発生気筒が検出された場合、次サイクルにおいて、ノック発生気筒の点火時期を遅角させる等のノック制御を行って、ノック発生を回避する。
このように、本形態では、イオン電流検出開始ゲートを、点火コイル1の一次巻線1aの電圧をモニタし、この電圧が安定したときに設定するようにしたので、イオン電流のピーク値を検出するに際し、放電ノイズの影響が受け難くなり、ピーク値を高精度に検出することができる。
又、イオン検出区間、及びノック検出区間を、テーブルやマップを用いることなく、イオン電流に基づいて、1点火毎に自動的に設定されるので、これらの区間を、高回転、高負荷運転、或いは過渡運転等、燃焼状態が急変し易いエンジンの運転領域であっても、常に最適な区間に設定することができる。同様に、点火プラグ4の放電時間や、エンジンの製造誤差などを要因とする燃焼期間のばらつき、経年変化等の影響を受けることなく、常に最適な状態に設定することができる。
そのため、このノック検出区間で検出したイオン電流から抽出したノック電流のS/N比が向上し、ノック電流に基づきノック発生の有無を高精度に判定することができる。従って、ノック検出区間で検出したノック電流に基づき、点火時期制御等のノック制御を行うことで、エンジン出力を必要以上に抑制することなく、ノックを有効に回避することができる。その結果、エンジンの有するポテンシャルを最大限に発揮させることができる。
ところで、点火プラグ4からの火花放電が燃焼室内の混合気に着火しなかった場合、すなわち、失火が発生した場合、燃焼室内の分子が電離(イオン化)しないため、イオン電流は放電ノイズ以外、ほとんど検出されなくなる。従って、イオン電流検出開始ゲートを設定した後、イオン電流のピーク値が所定値(例えば0よりもやや高い電流値)以上を示さない場合、失火と判定することができる。
図4に、図2に示す燃焼検出区間設定ルーチンを応用して失火判定を行う失火判定ルーチンを示す。
ステップS1〜S3までは、図2に示す燃焼検出区間設定ルーチンと同一の処理を行い、ステップS3でイオン電流のピーク値を検出した後、ステップS11へ進むと、ピーク値と予め設定した失火判定用スライスレベルとを比較し、ピーク値が失火判定用スライスレベル以下のとき、ステップS12へ進み、失火ありと判定してルーチンを抜ける。一方、ピーク値が失火判定用スライスレベル以上のとき、ステップS13へ分岐し、失火なしと判定してルーチンを抜ける。
尚、失火と判定したときは、バックアップメモリの所定アドレスに失火ありを示すトラブルコードを記憶させる。又、その際、インストルメントパネル等に配設されているウォーニングランプを点灯させる等して、運転者に失火発生を知らせるようにしても良い。
又、図5〜図7に本発明の第2形態を示す。上述した第1形態では、イオン電流に基づいてイオン電流検出区間、及びノック検出区間を設定したが、本形態では、感知面を燃焼室に露呈させる燃焼圧感知手段としての燃焼圧センサ22からの電気信号に基づいて、燃焼圧検出区間、及びノック検出区間を設定する。燃焼圧センサ22は燃焼圧に応じた電気信号を出力するもので、ノック発生時は、この電気信号にノックによる振動成分が重畳される。従って、この振動成分を抽出することでノック発生の有無を検出することができる。
本形態による燃焼検出区間設定装置は、燃焼検出手段としての燃焼圧検出回路21と燃焼検出区間設定部12とノック検出部13とを備えている。尚、燃焼検出区間設定部12はアナログ回路であっても良いが、マイクロコンピュータ等の車載用コンピュータで実行させることもできる。
燃焼圧検出回路21は、燃焼圧センサ22からの電気信号を信号処理して燃焼圧信号を生成すると共に、この燃焼圧信号を、燃焼検出手段としての燃焼圧検出回路21に出力する。
燃焼検出区間設定部12は、燃焼圧検出回路21から出力される燃焼圧信号に基づき、燃焼圧検出区間とノック検出区間とを設定する。
ノック検出部13は、燃焼圧検出回路21から出力される燃焼圧信号をフィルタ処理して、ノックに起因する振動成分を抽出すると共に、燃焼検出区間設定部12で設定したノック検出区間で検出した振動成分に基づいてノック発生の有無を調べる。尚、ノック発生の有無を調べる手法は、第1形態と同様であるため説明を省略する。
燃焼検出区間設定部12で実行される機能が車載用コンピュータに備えられている場合、車載用コンピュータは、図6に示す燃焼検出区間設定ルーチンに従って、燃焼圧検出区間、及びノック検出区間を設定する。
このルーチンは、所定周期毎に実行され、先ず、ステップS21で燃焼圧信号をモニタし、燃焼圧信号が開始時期判定用スライスレベル以上になるまで待機する。この開始時期判定用スライスレベルは燃焼の開始時期を検出するもので、予め実験などに基づいて設定されている。
そして、燃焼圧信号が開始時期判定用スライスレベルを超えたとき燃焼開始と判定し、ステップS22へ進み、図7(b)に示すように燃焼圧検出区間の開始ゲート(以下、「燃焼圧検出開始ゲート」と称する)を設定する。
燃焼圧検出開始ゲートが設定されると、ステップS23において、燃焼圧信号がピーク値を示すまで待機する。燃焼圧信号のピーク値を検出する手法としては、例えば燃焼圧信号を設定演算毎にサンプリングして加重平均し、今回の加重平均値と前回の加重平均値とを比較し、今回の加重平均が前回の加重平均よりも低く、その状態が設定周期継続されている場合、ピークと判定する。
そして、燃焼圧信号のピーク値が検出されたとき、ステップS24へ進み、図7(c)に示すように、ノック検出区間の開始ゲート(以下、「ノック検出開始ゲート」と称する)を設定する。ノックに起因する振動成分は燃焼圧信号に対して、ピーク値を示した後に重畳されることが知られている。従って、ピーク値を検出した後の燃焼圧信号からノック検出を開始することで、ノイズ成分の混入を極力除去することができる。
次いで、ステップS25へ進み、燃焼圧信号と予め設定した終了判定用スライスレベルとを比較し、燃焼圧信号が終了判定用スライスレベル以下でとなるまで待機する。そして、燃焼圧信号が終了判定用スライスレベル以下と判定したとき、ステップS26へ進み、燃焼圧検出終了ゲート、及びノック検出終了ゲートを設定して(図3(e),(f)参照)、ルーチンを抜ける。
尚、本形態では、図7(a)に示すように、開始時期判定用スライスレベルと、終了軸判定用スライスレベルとを同一の値としているが、両スライスレベルを異なる値に設定しても良い。
ノック検出部13は、図7(e)に示すように、ノック検出区間で抽出した振動成分に基づき、ノック発生の有無を気筒毎に調べる。そして、ノック発生気筒が検出された場合、次サイクルにおいて、ノック発生気筒の点火時期を遅角させる等のノック制御を行って、ノック発生を回避する。
このように、本形態では、ノック検出開始ゲートを、燃焼圧信号のピーク値を検出した後に設定しているので、例えば燃焼圧センサ22が、点火プラグ4(図1参照)に近接した位置に配設されており、点火プラグ4からの放電ノイズが受け易い環境下にあっても、ノック検出のS/N比が向上し、高いノック検出精度を得ることができる。
その結果、ノック検出区間で検出した振動成分に基づき、点火時期制御等のノック制御を行うことで、エンジン出力を必要以上に抑制することなく、ノックを有効に回避することができ、エンジンの有するポテンシャルを最大限に発揮させることができる。
第1形態による燃焼検出区間設定装置の全体構成図 同、燃焼検出区間設定ルーチンを示すフローチャート 同、(a)は点火トランジスタの信号の波形図、(b)は点火プラグに通電される二次電流信号の波形図、(c)はコレクタ電圧の波形図、(d)はイオン電流信号の波形図、(e)はイオン電流検出区間を設定する信号の波形図、(f)はノック検出区間を設定する信号の波形図、(g)はノック検出区間で抽出されたノック電流の波形図 同、失火判定ルーチンを示すフローチャート 第2形態による燃焼検出区間設定装置の全体構成図 同、燃焼検出区間設定ルーチンを示すフローチャート 同、(a)は燃焼圧信号の波形図、(b)は燃焼圧検出区間を設定する信号の波形図、(c)はノック検出区間を設定する信号の波形図、(c)は燃焼圧信号に重畳されたノックに起因する振動成分の波形図、(e)はノック検出区間で抽出されたノックに起因する振動成分の波形図
符号の説明
1 点火コイル
1a 一次巻線
1b 二次巻線
2 バッテリ
3 点火トランジスタ
4 点火プラグ
4a 中心電極
4b 外側電極
11 イオン電流検出回路
12 燃焼検出区間設定部
13 ノック検出部
21 イオンプローブ
21 燃焼圧検出回路
22 燃焼圧センサ

代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (4)

  1. 燃焼室の燃焼状態を検出して燃焼信号を出力する燃焼検出手段と、
    上記燃焼信号に基づいて上記燃焼室内の燃焼状態を検出する燃焼状態検出区間の開始ゲートを設定する燃焼状態検出区間設定手段と、
    上記燃焼信号のピーク値を検出した後にノック検出区間の開始ゲートを設定し、上記燃焼信号と予め設定した終了判定用スライスレベルとを比較し、上記燃焼信号が該終了判定用スライスレベル以下と判定した後、上記ノック検出区間の終了ゲートを設定するノック検出区間設定手段と
    を備えることを特徴とするエンジンの燃焼検出区間設定装置。
  2. 上記燃焼検出手段は、一対の電極間に介在するイオンに応じて変化するイオン電流を検出するイオン電流検出回路であることを特徴とする請求項1記載のエンジンの燃焼検出区間設定装置。
  3. 上記燃焼検出手段は、上記燃焼室に臨まされる燃焼圧感知手段から出力される燃焼圧信号を検出する燃焼圧検出回路であることを特徴とする請求項1記載のエンジンの燃焼検出区間設定装置。
  4. 上記燃焼状態検出区間設定手段は、点火コイルの一次巻線をスイッチングする点火トランジスタのコレクタ電圧に基づいて点火プラグの火花放電終了を検出したときに、上記燃焼信号としての上記イオン電流に基づいて上記燃焼状態検出区間としてイオン電流検出区間の開始ゲートを設定することを特徴とする請求項2記載のエンジンの燃焼区間設定装置。
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