JP2005281087A - 建材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 炭酸化反応時の収縮を抑制できる建材の製造方法を提供することにある。
【解決手段】 本発明によれば、主原料粉体に製鋼スラグ粉体を添加する。このような構成によれば、炭酸化工程においてケイ酸カルシウム水和物に起因する収縮と、製鋼スラグに起因する膨張とが相殺されて、成形体全体としての体積変化を抑制するとともに、微視的な内部亀裂の発生を防ぐことができる。これらより、炭酸硬化体を大型の建材へ適用することが可能となる。また、得られた建材はケイ酸カルシウム水和物を含む主原料粉体のみを原料としたものと比較して曲げ強度が大きくなっているから、建材の大型化に対応できる。また、吸放湿性能が高くなっているから、優れた調湿建材として使用することができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、建材の製造方法に関する。
従来、調湿性のある建材として、例えば特許文献1に記載された炭酸硬化体がある。このものは、ケイ酸カルシウム水和物としてのトバモライトを含むALC(軽量気泡コンクリート)の粉体を水と混練、成形した後、炭酸ガスとの反応(炭酸化反応)により硬化させるものである。
この炭酸硬化体は、反応前後で細孔構造が変化し優れた吸放湿性能を発することから、調湿内装建材としてALCとはまったく異なる用途で再利用されている。
特開平7−25679号公報
ここで、ALC粉末の炭酸化メカニズムは次式(1)のように考えられる。
Ca5(Si6O18H2)・4H2O+5CO2→5CaCO3+6SiO2+5H2O …(1)
トバモライトは炭酸イオンと接触すると、結晶内部よりカルシウムイオンを放出し、炭酸カルシウムおよびシリカゲルを生成する。この際、水分子が放出されることから、反応前後で炭酸硬化体が収縮するという問題がある。
この収縮は、成形体が大型化するほど顕著となり、得られる硬化体の寸法の制御が困難となる。加えて、収縮に伴い成形体内部に応力ひずみが生じる。したがって、従来の製造方法のままで成形体を単に大型化したのでは、内部亀裂が発生して硬化体の曲げ強度が低下してしまうおそれがある。このため、炭酸硬化体の大型の建材への適用に限界があった。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、炭酸化反応時の収縮を抑制できる建材の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、炭酸化反応時の収縮を抑制できる建材の製造方法を開発すべく鋭意研究してきたところ、製鋼スラグを原料に添加することによって成形体の収縮を抑制できることに加え、曲げ強度および吸放湿性に優れた建材を製造できることを見出した。
すなわち、製鋼スラグは、鉄鋼スラグの中でも塩基度(CaO/SiO2)が高く、SiO2と結合していない遊離CaOを多く含むほか、遊離MgOをも含む。この製鋼スラグを水と反応させて硬化させると、遊離CaO、遊離MgOが水や炭酸ガスと反応して炭酸塩となる過程で結晶が膨張するために硬化体は膨張する。したがって、ケイ酸カルシウム水和物に製鋼スラグを添加すれば、炭酸化工程においてケイ酸カルシウム水和物に起因する収縮と、製鋼スラグに起因する膨張とが相殺されて、成形体全体としての体積変化を抑制することができるのである。
本発明はかかる新規な知見に基づいてなされたものであり、50重量%以上のケイ酸カルシウム水和物を含む主原料粉体に水を混合する混合工程と、前記混合工程で得られた混合物を加圧成形する成形工程と、前記成形工程で得られた成形体を炭酸ガスに暴露することにより硬化させる炭酸化工程とを経る建材の製造方法であって、前記混合工程において前記主原料粉体に製鋼スラグ粉体が添加されることを特徴とする。
ここで、製鋼スラグとは、鉄鋼スラグ、すなわち鉄鋼の製造工程において副産物として得られるガラス質の固化物のうち、製鋼工程において得られるものである。製鋼スラグには転炉から得られる転炉スラグと、電気炉から得られる電気炉スラグとがあり、これらは単独で使用しても2種を混合して使用してもよい。特に転炉スラグを好ましく使用することができる。さらに電気炉スラグの場合、還元スラグが好ましい。
転炉スラグは、蒸気養生によって含まれる遊離CaOを水酸化カルシウムに変化させるエージング処理を行ったエージング処理転炉スラグであってもよく、このような処理を施されず、遊離CaOををそのままの状態で含む非エージング処理転炉スラグであってもよい。
また、主原料としてはケイ酸カルシウム水和物を50重量%以上含むものであれば特に制限はなく、特に、軽量気泡コンクリートの粉体を好ましく使用することができる。
本発明は、調湿性を備える調湿建材の製造のために好ましく適用することができる。
本発明は、調湿性を備える調湿建材の製造のために好ましく適用することができる。
本発明によれば、主原料粉体に製鋼スラグ粉体を添加する。このような構成によれば、炭酸化工程においてケイ酸カルシウム水和物に起因する収縮と、製鋼スラグに起因する膨張とが相殺されて、成形体全体としての体積変化を抑制するとともに、微視的な内部亀裂の発生を防ぐことができる。これらより、炭酸硬化体を大型の建材へ適用することが可能となる。
また、得られた建材はケイ酸カルシウム水和物を含む主原料粉体のみを原料としたものと比較して曲げ強度が大きくなっているから、建材の大型化に対応できる。また、吸放湿性が高くなっているから、優れた調湿建材として使用することができる。
また、得られた建材はケイ酸カルシウム水和物を含む主原料粉体のみを原料としたものと比較して曲げ強度が大きくなっているから、建材の大型化に対応できる。また、吸放湿性が高くなっているから、優れた調湿建材として使用することができる。
本実施形態において製造される建材は、50重量%以上のケイ酸カルシウム水和物を含む主原料粉体に製鋼スラグ粉体および水を混合し、成形、炭酸化処理して得られる炭酸硬化体である。
本実施形態の建材の原料として使用される主原料粉体としては、例えばトバモライト、ゾノトライト、フォシャジャイト、ヒレブランダイト、非晶質珪酸カルシウム化合物(CSHゲル)等のケイ酸カルシウム水和物を含むものであればよく、例えば水和合成または水熱合成したケイ酸カルシウム水和物、セメントモルタル、コンクリート、軽量気泡コンクリート等を使用することができる。また、リサイクルの観点から、上記したセメントモルタル、コンクリート、軽量気泡コンクリート等の破砕材、切削屑の廃材を好ましく使用することができる。これらの原料は、単独で、あるいは複数種を混合して使用することができる。なお、主原料粉体は、珪石粉末、長石粉末、雲母、人口軽量骨材、軽石、珪藻土、建設廃土、フィラー、補強繊維、顔料等の副原料が添加されたものであってもよい。
この主原料粉体に添加される製鋼スラグとしては、転炉スラグ、電気炉スラグを単独であるいは混合して使用することができるが、特に転炉スラグを好ましく使用することができる。
主原料粉体および製鋼スラグは、平均粒子径が3μm〜2mmの範囲で、かつ最大粒子径が5mm以下であることが好ましい。平均粒子径2mm以下で、得られる加圧成形体にハンドリングに必要な強度が得られ、一方、平均粒子径が3μm以上で、加圧成形時において粉体中の空気が抜け易いためである。この場合、加圧成形して均質な成形体を製造するときに、成形に時間が掛からず、緻密な成形体となりすぎず、その後の炭酸化養生において炭酸ガスが内部に浸入しやすい。また、最大粒子径が5mmを越える場合には、成形体の粗密のバラツキが大きくなり、亀裂が発生し易くなる。特に成形体を薄板材とする場合には、亀裂の発生が顕著となる。
転炉スラグとしては、あらかじめ蒸気により養生して遊離CaOを水酸化カルシウムに変化させるエージング処理を行ったエージング処理転炉スラグであってもよく、このような処理を施されず、遊離CaOをそのままで含む非エージング処理転炉スラグであってもよい。このエージング処理とは、通常、製鋼スラグ内に未消化のまま残存する遊離CaOの水和反応を促進させ膨張崩壊の危険性を低減する目的で行われるものである。例えば、エージング処理をしない製鋼スラグを道路路盤材として利用した場合、材料中の水分とスラグ内の遊離CaOが反応し、経年後膨張破壊を引き起こすという事例が報告されている。
なお、エージング処理は、例えば製鋼炉より取り出した溶融状態のスラグを自然放冷と適度な散水によって常温まで冷却し、その後、所定の粒度となるよう粉砕加工し、下面側に蒸気管を配した設備で約一週間、100℃、1気圧の蒸気を接触させることにより行うことができる。
なお、エージング処理は、例えば製鋼炉より取り出した溶融状態のスラグを自然放冷と適度な散水によって常温まで冷却し、その後、所定の粒度となるよう粉砕加工し、下面側に蒸気管を配した設備で約一週間、100℃、1気圧の蒸気を接触させることにより行うことができる。
製鋼スラグの配合比は主原料粉体に起因する成形体の収縮を相殺する効果が得られ、かつもとの成形体の寸法を超えて膨張しすぎない程度であることが適切である。その配合比は主原料粉体および製鋼スラグの種類等により異なり一概に限定できないが、主原料粉体と製鋼スラグとの合計に対して3重量%以上30重量%以下であることが好ましい。特に、エージング処理転炉スラグを使用する場合には5重量%以上15重量%以下であることが好ましく、非エージング処理転炉スラグを使用する場合には3重量%以上13重量%以下であることが好ましい。
次に、これらの原料を用いて建材を製造する方法について説明する。
まず、混合工程において、主原料粉体に製鋼スラグを添加した混合原料に水を添加して混合する。例えば主原料粉体が軽量気泡コンクリート粉体である場合には、混合原料の絶乾重量100重量部に対して水分量が20〜50重量部となるように水を添加する。これは、水分量が20重量部以上である場合には、加圧成形時の水による粒子間の結合が十分となるため、ハンドリング性などが容易となり、50重量部以下であると炭酸硬化反応時あるいは乾燥時の亀裂や割れが発生しにくくなるためである。好ましい水の添加量は、混合原料の粒径、製鋼スラグの添加量、プレス圧等の条件によって決定される。そして、混合原料内における含水率のばらつきが、平均含水率の±25%以内となるように十分に混錬することが望ましい。このようにすれば、成形体全体にわたって炭酸化反応が均一に進行して、製品にひずみや亀裂が発生しなくなるためである。
混合原料と水との混合は、撹拌容器の内部にアジテータ等の撹拌部材を備えた通常のミキサ等を用いて行うことができる。なお、転炉スラグ、および電気炉還元スラグに含まれる遊離CaOは、水との反応速度が速いため、混合原料に水を加えた後は、できるだけ迅速に次の工程へ移行させることが好ましい。
得られた混合物は、次の成形工程に運ばれる。成形工程においては、混合原料を加圧成形手段の型枠内に供給し、加圧成形する。この加圧成形には、一軸プレス機などの加圧成形機が利用できる。加圧成形条件は、成形体のハンドリング性及び炭酸硬化後の成形体の物性に大きく影響を与えるため、加圧力は10〜50MPaの範囲が望ましい。これは、加圧力が10MPa以上では、成形体が十分に緻密になりハンドリングが容易になるとともに、炭酸化によって亀裂が発生することを回避でき、また50MPa以下では、成形体が緻密になり過ぎず炭酸ガスが内側まで浸透しやすくなり、炭酸化反応を早く進行させることができるためである。
成形工程により得られた成形体は、次の養生工程に運ばれる。養生工程においては、得られた加圧成形品を取り出し、養生用の釜内において炭酸ガス又は炭酸ガス含有ガスと接触させ、炭酸化反応を起こさせて成形体を硬化する。炭酸化反応の条件としては、圧力は0.1〜0.8MPa、炭酸ガス濃度は30〜100%とすることが工業的には好ましい。なお、養生中の温度については、炭酸化反応の際の発熱による温度上昇のために水が沸騰しない程度であることが望ましい。炭酸ガス又は炭酸ガス含有ガスとしては、市販の液体二酸化炭素を気化させたもの、ドライアイス、燃焼ガス、排気ガスなどが使用できるが、燃焼ガス及び排気ガスについては、周知の濃縮方法により二酸化炭素濃度を高め、且つ周知の方法により窒素酸化物及び硫黄酸化物を極力除去したものを使用することが好ましい。この炭酸化反応により、主原料中のカルシウム成分が炭酸カルシウムとなり抜け出し、細孔を多数有する非晶質シリカができる。
ここで、先ずこの工程において重要となる事柄は、加圧成形体に未反応部が残らない均一な炭酸硬化反応を起こさせることである。加圧成形体の炭酸化養生では、その初期段階に炭酸ガスと容易に接触する成形体の表層部において先ず炭酸化が始まり、シリカの間隙を埋めるように緻密な炭酸カルシウムが成形体表層部に形成される。そのため、この表層部に最初に形成された緻密な炭酸カルシウムは、炭酸ガスの成形体内部への浸透を妨げるようになる。また、先の表層部の炭酸化反応により生成された反応水も、炭酸ガスの成形体内部への浸透を妨げる。その結果、成形体の内側に行くほど炭酸化が進行しにくくなり、成形体内部に未反応部が残り、強度低下などの要因となる。
そこで、炭酸ガス又は炭酸ガス含有ガスを成形体に接触させる前に、養生用の釜内を負圧状態、具体的には真空度−50kPa程度の負圧状態とすることにより、成形体内部の空気を取り除くことが好ましい。これにより、炭酸硬化反応を成形体の表層部と内部とで同時に進行させることができ、上述した不具合が解消されるとともに、成形体全体が均一に炭酸化され、曲げ強度が良好で、亀裂や割れの発生も認められない優れた調湿機能を有する炭酸硬化成形体が得られる。
このとき、主原料粉体中のトバモライトなどのケイ酸カルシウム水和物からカルシウムイオンが炭酸カルシウムとなって抜け出し、細孔を多数有する非晶質シリカが生じる。この際、ケイ酸カルシウム水和物が水分子を放出することから、成形体が収縮する。一方、製鋼スラグ中の遊離CaO、遊離MgOが水や炭酸ガスと反応して炭酸塩となる過程で結晶が膨張するから、成形体が膨張する。したがって、炭酸化によるケイ酸カルシウム水和物の収縮と、製鋼スラグに起因する膨張とが相殺されて、成形体全体としての体積変化を抑制することができる。
最後に、必要に応じて得られた硬化体を乾燥し、所定の寸法に切断することにより、建材が完成する。乾燥は、自然乾燥でも良いが、強制乾燥を行う場合には、40〜80℃の温度範囲で行うことが、急激な乾燥による亀裂、割れの発生を防止でき、また乾燥時間の短縮化の点から好ましい。
以上のように本実施形態によれば、ケイ酸カルシウム水和物を含む主原料粉体に製鋼スラグ粉体を添加する。このような構成によれば、主原料粉体中のケイ酸カルシウム水和物が炭酸ガスと反応する際に水分子を放出することから、成形体が収縮する。一方、製鋼スラグ中の遊離CaO、遊離MgOが炭酸ガスと反応する過程で結晶が膨張することから、成形体が膨張する。したがって、ケイ酸カルシウム水和物に起因する収縮と、製鋼スラグに起因する膨張とが相殺されて、成形体全体としての体積変化を抑制することができる。
また、得られた建材はケイ酸カルシウム水和物を含む主原料粉体のみを原料としたものと比較して曲げ強度が大きくなっているから、建材の大型化に対応できる。また、吸放湿性能が高くなっているから、優れた調湿建材として使用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
<実施例1−1>
1.原料および試験体の作成
主原料粉体としては、ALCを平均粒子径が3μm〜2mm、かつ最大粒子径が5mm以下となるように粉砕したものを使用した。
製鋼スラグ粉末としてはエージング処理を施していない非エージング処理転炉スラグの粉末を使用した。なお、硬化体の伸縮性は出発原料の粒度分布に大きく依存するため、成形時の充填性がパラメータによらず一定となるよう、使用した転炉スラグを分級によりALC粉末の粒度と一致させた。ALC粉末および転炉スラグの化学組成(モル%)を表1に示す。なお、ALC粉末には遊離したCaOはなく、ケイ酸カルシウム水和物(トバモライト)と石英により構成されている。
1.原料および試験体の作成
主原料粉体としては、ALCを平均粒子径が3μm〜2mm、かつ最大粒子径が5mm以下となるように粉砕したものを使用した。
製鋼スラグ粉末としてはエージング処理を施していない非エージング処理転炉スラグの粉末を使用した。なお、硬化体の伸縮性は出発原料の粒度分布に大きく依存するため、成形時の充填性がパラメータによらず一定となるよう、使用した転炉スラグを分級によりALC粉末の粒度と一致させた。ALC粉末および転炉スラグの化学組成(モル%)を表1に示す。なお、ALC粉末には遊離したCaOはなく、ケイ酸カルシウム水和物(トバモライト)と石英により構成されている。
絶乾重量換算で95重量部のALC粉末に対して転炉スラグ5重量部を加え、この絶乾重量換算でのALC粉末と転炉スラグとの合計に対して水分量が35重量部となるように水を加えて均質に混錬し、湿潤混合物を得た。この混合物を100mm×100mm型枠に充填してから、30MPaの圧力で厚さ8mmとなるようプレス成形した。
この成形体を高濃度炭酸ガス雰囲気で炭酸養生した。炭酸養生は、まず成形体を密閉容器に入れ、真空ポンプで容器内を−50kPaで負圧状態にした後、市販の炭酸ガス(濃度100%)を密閉容器内に導入し、0.15MPaの圧力で24時間保持しておこなった。この後炭酸養生した成形体を含水率が7%となるまで自然乾燥させて試験体を得た。
この成形体を高濃度炭酸ガス雰囲気で炭酸養生した。炭酸養生は、まず成形体を密閉容器に入れ、真空ポンプで容器内を−50kPaで負圧状態にした後、市販の炭酸ガス(濃度100%)を密閉容器内に導入し、0.15MPaの圧力で24時間保持しておこなった。この後炭酸養生した成形体を含水率が7%となるまで自然乾燥させて試験体を得た。
2.試験方法
1)寸法変化
1/1000mm単位で測定できる機器を使用して、試験体(100×100mm)の直交する2辺の長さを測定した。炭酸養生前後の測定値から寸法変化率を算出した。
1)寸法変化
1/1000mm単位で測定できる機器を使用して、試験体(100×100mm)の直交する2辺の長さを測定した。炭酸養生前後の測定値から寸法変化率を算出した。
2)曲げ強度
曲げ強度の測定は、JIS R 1601「3点曲げ強度試験方法」に準ずる方法で行った。但し、試験片については各実施例及び各比較例のものを縦×横を25mm×100mm(厚さ8mm)とした強度試験片を用いた。そして、軸状の支点を2本用意し、所定間隔を開けて平行に並べ、強度試験片の長手方向で両支点を橋渡すようにして置き、支点間の中央の1点に荷重をかけて行った。このとき、両支点間の間隔(スパン)は80mm、載荷速度は0.1mm/minとして測定し、得られた結果を表2に示した。尚、この曲げ強度測定は、インストロン試験機を用いて行った。
曲げ強度の測定は、JIS R 1601「3点曲げ強度試験方法」に準ずる方法で行った。但し、試験片については各実施例及び各比較例のものを縦×横を25mm×100mm(厚さ8mm)とした強度試験片を用いた。そして、軸状の支点を2本用意し、所定間隔を開けて平行に並べ、強度試験片の長手方向で両支点を橋渡すようにして置き、支点間の中央の1点に荷重をかけて行った。このとき、両支点間の間隔(スパン)は80mm、載荷速度は0.1mm/minとして測定し、得られた結果を表2に示した。尚、この曲げ強度測定は、インストロン試験機を用いて行った。
3)定性分析
曲げ試験後の試験体について、X線回折装置による定性分析を行った。
曲げ試験後の試験体について、X線回折装置による定性分析を行った。
4)吸放湿試験
JIS A 1470−1「調湿建材の吸放湿性試験方法−第1部:湿度応答法」に基づいて試験を行った。
JIS A 1470−1「調湿建材の吸放湿性試験方法−第1部:湿度応答法」に基づいて試験を行った。
<実施例1−2>
ALC粉末を90重量部、非エージング処理転炉スラグを10重量部とした他は、実施例1−1と同様にして試験体を作成し、試験を行った。
ALC粉末を90重量部、非エージング処理転炉スラグを10重量部とした他は、実施例1−1と同様にして試験体を作成し、試験を行った。
<実施例1−3>
ALC粉末を85重量部、非エージング処理転炉スラグを15重量部とした他は、実施例1−1と同様にして試験体を作成し、試験を行った。
ALC粉末を85重量部、非エージング処理転炉スラグを15重量部とした他は、実施例1−1と同様にして試験体を作成し、試験を行った。
<実施例2−1>
転炉スラグとして、エージング処理を施したものを使用した他は、実施例1−1と同様にして試験体を作成し、試験を行った。
なお、エージング処理は、製鋼所において採取された転炉スラグを100℃、1気圧の水蒸気で1週間現場養生したものである。
転炉スラグとして、エージング処理を施したものを使用した他は、実施例1−1と同様にして試験体を作成し、試験を行った。
なお、エージング処理は、製鋼所において採取された転炉スラグを100℃、1気圧の水蒸気で1週間現場養生したものである。
<実施例2−2>
転炉スラグとして、エージング処理を施したものを使用した他は、実施例1−2と同様にして試験体を作成し、試験を行った。
転炉スラグとして、エージング処理を施したものを使用した他は、実施例1−2と同様にして試験体を作成し、試験を行った。
<実施例2−3>
転炉スラグとして、エージング処理を施したものを使用した他は、実施例1−3と同様にして試験体を作成し、試験を行った。
転炉スラグとして、エージング処理を施したものを使用した他は、実施例1−3と同様にして試験体を作成し、試験を行った。
<比較例>
ALC粉末を100重量部とし、転炉スラグを添加しなかった他は実施例1−1と同様にして試験体を作成し、試験を行った。
ALC粉末を100重量部とし、転炉スラグを添加しなかった他は実施例1−1と同様にして試験体を作成し、試験を行った。
[結果と考察]
各試験体について、原料の配合比、寸法収縮率、曲げ強度、吸放湿性を表2に示した。
各試験体について、原料の配合比、寸法収縮率、曲げ強度、吸放湿性を表2に示した。
1.X線回折
各試験体のX線回折チャートを図1に示す。図中左側にはエージング処理転炉スラグを添加したもの、右側には非エージング処理転炉スラグを添加したものについて、転炉スラグを添加しなかったものとの比較を示す。なお、図中Qzはクォーツ、Cはカルサイト、Vはバテライトのピークをそれぞれ示している。
各試験体のX線回折チャートを図1に示す。図中左側にはエージング処理転炉スラグを添加したもの、右側には非エージング処理転炉スラグを添加したものについて、転炉スラグを添加しなかったものとの比較を示す。なお、図中Qzはクォーツ、Cはカルサイト、Vはバテライトのピークをそれぞれ示している。
試験体中に生成する炭酸カルシウムはいずれもカルサイトとバテライトとが共存するものであった。エージング処理有りの場合、無しの場合のいずれについても、スラグの配合比の増大に伴ってカルサイトの反射強度が高くなり、逆にバテライトの反射強度は低くなる傾向が現れた。このカルサイト相の増大分は、転炉スラグに含まれる遊離CaOおよびこれをエージング処理することにより生じた水酸化カルシウムの炭酸化によって生じたものであると考えられる。
2.寸法変化
エージング処理を施した転炉スラグ、およびエージング処理を施さない転炉スラグを添加した試験体について、転炉スラグの配合比と、炭酸化による成形体の寸法収縮率との関係を示すグラフを図2に示す。
エージング処理を施した転炉スラグ、およびエージング処理を施さない転炉スラグを添加した試験体について、転炉スラグの配合比と、炭酸化による成形体の寸法収縮率との関係を示すグラフを図2に示す。
転炉スラグを添加しなかった試験体においては、寸法収縮率は約0.311%であった。転炉スラグを添加すると、寸法収縮率は低下し、収縮が抑制されていることが分かった。エージング処理の有無を問わず、転炉スラグの配合比が増大するにつれて炭酸養生による寸法収縮率は小さくなった。このことは、転炉スラグの炭酸化による膨張分が、実際にトバモライトの炭酸化による収縮分の緩和に寄与したことを示す。
エージング処理した転炉スラグを添加した場合の方が収縮抑制の効果が大きく、転炉スラグの添加量が増大するにつれて、収縮抑制の効果の差は広がった。
ここで、非エージング処理転炉スラグに含まれているCaOは、炭酸化工程でまず水和反応して水酸化カルシウムとなり、その後炭酸化によって炭酸カルシウムとなる。一方、エージング処理ではあらかじめ含まれているCaOが水酸化カルシウムとされているため、炭酸化工程ではこの水酸化カルシウムが炭酸カルシウムとなる反応のみが起こる。したがって、非エージング処理スラグを添加する方が、転炉スラグによる膨張効果が大きく、大きな収縮抑制効果を得られるように思われる。しかし、本実施例においては、全く意外なことに、エージング処理スラグを添加した方が大きな収縮抑制効果が得られた。この理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推測される。
転炉スラグ中で石灰分は遊離CaOとして存在する他に、一部はSiO2と結合してカルシウムシリケート相として存在している。非エージング処理スラグでは、このカルシウムシリケート相が24時間の養生では完全に炭酸化されずに残留する。すなわち、CaO分の一部が膨張に寄与せず残存したことが結果として成形体の収縮抑制を妨げたと考えられる。これに対し、エージング処理をおこなったスラグでは、エージングの過程で水和反応によりカルシウムシリケート相のCaOとSiO2との結合が外れる。そしてこのCaOが水酸化カルシウムを経て炭酸化反応し膨張したため、非エージング処理スラグよりも収縮抑制効果が得られたと考えられる。
ここで、非エージング処理転炉スラグに含まれているCaOは、炭酸化工程でまず水和反応して水酸化カルシウムとなり、その後炭酸化によって炭酸カルシウムとなる。一方、エージング処理ではあらかじめ含まれているCaOが水酸化カルシウムとされているため、炭酸化工程ではこの水酸化カルシウムが炭酸カルシウムとなる反応のみが起こる。したがって、非エージング処理スラグを添加する方が、転炉スラグによる膨張効果が大きく、大きな収縮抑制効果を得られるように思われる。しかし、本実施例においては、全く意外なことに、エージング処理スラグを添加した方が大きな収縮抑制効果が得られた。この理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推測される。
転炉スラグ中で石灰分は遊離CaOとして存在する他に、一部はSiO2と結合してカルシウムシリケート相として存在している。非エージング処理スラグでは、このカルシウムシリケート相が24時間の養生では完全に炭酸化されずに残留する。すなわち、CaO分の一部が膨張に寄与せず残存したことが結果として成形体の収縮抑制を妨げたと考えられる。これに対し、エージング処理をおこなったスラグでは、エージングの過程で水和反応によりカルシウムシリケート相のCaOとSiO2との結合が外れる。そしてこのCaOが水酸化カルシウムを経て炭酸化反応し膨張したため、非エージング処理スラグよりも収縮抑制効果が得られたと考えられる。
3.曲げ強度
エージング処理を施した転炉スラグ、およびエージング処理を施さない転炉スラグを添加した試験体について、転炉スラグの配合比と、試験体の曲げ強度との関係を示すグラフを図3に示す。なお、曲げ強度については、単位体積にかかる重量で除した値(比強度)に換算して示した。
エージング処理あり、なしいずれの転炉スラグを添加した場合でも、曲げ強度はスラグ配合比の増大に伴って徐々に増加し、ある配合比で極大となり、以降は強度低下するという結果となった。
エージング処理を施した転炉スラグ、およびエージング処理を施さない転炉スラグを添加した試験体について、転炉スラグの配合比と、試験体の曲げ強度との関係を示すグラフを図3に示す。なお、曲げ強度については、単位体積にかかる重量で除した値(比強度)に換算して示した。
エージング処理あり、なしいずれの転炉スラグを添加した場合でも、曲げ強度はスラグ配合比の増大に伴って徐々に増加し、ある配合比で極大となり、以降は強度低下するという結果となった。
このように転炉スラグの添加によって建材の強度が向上する理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推測される。
第1の理由は、転炉スラグの膨張によって成形体の収縮が抑制され、微細な内部亀裂が発生しないことである。第2の理由は、転炉スラグ中のCaOとともに、MgOも炭酸化されて炭酸マグネシウムとなり、バインダーの役割を果たすことである。
第3の理由は、ケミカルプレストレス効果である。すなわち、通常のケミカルプレストレス材は、膨張コンクリートの膨張力を埋め込まれたPC鋼材で拘束することで圧縮応力を導入し、乾燥収縮によるひび割れを低減するものであるが、本実施例においては転炉スラグの膨張とケイ酸カルシウム水和物の収縮とによって生じる内部応力によって、同様のプレストレス効果が得られると考えられるのである。上記したように、曲げ強度がスラグ配合比の増大にともない徐々に増加し、ある配合比で極大となり、以降は強度低下するという結果となったことは、トバモライトの収縮挙動を抑制する際にその界面で最も内部応力が増大するスラグ配合比が存在することを示す。
第1の理由は、転炉スラグの膨張によって成形体の収縮が抑制され、微細な内部亀裂が発生しないことである。第2の理由は、転炉スラグ中のCaOとともに、MgOも炭酸化されて炭酸マグネシウムとなり、バインダーの役割を果たすことである。
第3の理由は、ケミカルプレストレス効果である。すなわち、通常のケミカルプレストレス材は、膨張コンクリートの膨張力を埋め込まれたPC鋼材で拘束することで圧縮応力を導入し、乾燥収縮によるひび割れを低減するものであるが、本実施例においては転炉スラグの膨張とケイ酸カルシウム水和物の収縮とによって生じる内部応力によって、同様のプレストレス効果が得られると考えられるのである。上記したように、曲げ強度がスラグ配合比の増大にともない徐々に増加し、ある配合比で極大となり、以降は強度低下するという結果となったことは、トバモライトの収縮挙動を抑制する際にその界面で最も内部応力が増大するスラグ配合比が存在することを示す。
近似曲線から、エージング処理を施した転炉スラグを使用した場合には、配合比約12〜13%、エージング処理を施さない転炉スラグを使用した場合には、配合比約8〜9%で曲げ強度が極大値となると考えられる。このようにエージング処理の有無により、曲げ強度の極大値を与える配合比に若干の違いが生じたことは、遊離CaOと、エージング処理によって生じた水酸化カルシウムとの炭酸化の速度や膨張挙動等の違いによるものであると考えられる。
4.吸放湿性
エージング処理を施した転炉スラグ、およびエージング処理を施さない転炉スラグを添加した試験体について、転炉スラグの配合比と、吸放湿量との関係を示すグラフを図4に示す。
エージング処理を施した転炉スラグ、およびエージング処理を施さない転炉スラグを添加した試験体について、転炉スラグの配合比と、吸放湿量との関係を示すグラフを図4に示す。
転炉スラグを添加した試験体では、無添加のものと比較して調湿性能が増加した。この理由については必ずしも明らかではないが、炭酸硬化体において調湿機能の要因が炭酸カルシウムおよび非晶質シリカであることから、以下のように考えられる。
第1の理由は、炭酸化反応前のカルシウム源の違いにより、生成する炭酸カルシウムの結晶構造が異なることである。
また第2の理由は、炭酸化反応前のカルシウムシリケート相の違いにより、生成する非晶質シリカの構造が異なることである。例えばALC粉末を炭酸化すると主原料粉体中のトバモライト(ケイ酸カルシウム水和物)からカルシウムイオンが炭酸カルシウムとなって抜け出し、細孔を多数有する非晶質シリカが生じる。このとき、非晶質シリカは反応前のカルシウムシリケート相の構造をほぼ維持した状態で生成すると考えられる。同様に、転炉スラグが炭酸化される際にも、生成する非晶質シリカは反応前の転炉スラグに含まれるカルシウムシリケート相の構造をほぼ維持していると考えられる。ALC粉末、エージング処理転炉スラグ、非エージング処理転炉スラグに含まれるカルシウムシリケート相は、それぞれ結晶性や結晶構造が異なっているから、これらから炭酸硬化反応により生成する非晶質シリカの形状も大きく異なっており、このことが調湿効果に大きな影響を与えていると考えられるのである。本実施例によれば、転炉スラグの配合比が高いほど優れた調湿性能が得られ、また転炉スラグにエージング処理を施した場合よりも施さない場合の方が、調湿性能が高かった。
第1の理由は、炭酸化反応前のカルシウム源の違いにより、生成する炭酸カルシウムの結晶構造が異なることである。
また第2の理由は、炭酸化反応前のカルシウムシリケート相の違いにより、生成する非晶質シリカの構造が異なることである。例えばALC粉末を炭酸化すると主原料粉体中のトバモライト(ケイ酸カルシウム水和物)からカルシウムイオンが炭酸カルシウムとなって抜け出し、細孔を多数有する非晶質シリカが生じる。このとき、非晶質シリカは反応前のカルシウムシリケート相の構造をほぼ維持した状態で生成すると考えられる。同様に、転炉スラグが炭酸化される際にも、生成する非晶質シリカは反応前の転炉スラグに含まれるカルシウムシリケート相の構造をほぼ維持していると考えられる。ALC粉末、エージング処理転炉スラグ、非エージング処理転炉スラグに含まれるカルシウムシリケート相は、それぞれ結晶性や結晶構造が異なっているから、これらから炭酸硬化反応により生成する非晶質シリカの形状も大きく異なっており、このことが調湿効果に大きな影響を与えていると考えられるのである。本実施例によれば、転炉スラグの配合比が高いほど優れた調湿性能が得られ、また転炉スラグにエージング処理を施した場合よりも施さない場合の方が、調湿性能が高かった。
Claims (7)
- 50重量%以上のケイ酸カルシウム水和物を含む主原料粉体に水を混合する混合工程と、
前記混合工程で得られた混合物を加圧成形する成形工程と、
前記成形工程で得られた成形体を炭酸ガスに暴露することにより硬化させる炭酸化工程とを経る建材の製造方法であって、
前記混合工程において前記主原料粉体に製鋼スラグ粉体が添加されることを特徴とする建材の製造方法。 - 前記製鋼スラグの配合比が、前記主原料粉体と前記製鋼スラグ粉体との合計に対して3重量%以上30重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の建材の製造方法。
- 前記製鋼スラグが転炉スラグであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の建材の製造方法。
- 前記転炉スラグがあらかじめエージング処理されたエージング処理転炉スラグであり、このエージング処理転炉スラグの配合比が前記主原料粉体と前記製鋼スラグ粉体との合計に対して5重量%以上15重量%以下であることを特徴とする請求項3に記載の建材の製造方法。
- 前記転炉スラグが非エージング処理転炉スラグであり、この非エージング処理転炉スラグの配合比が前記主原料粉体と前記製鋼スラグ粉体との合計に対して3重量%以上13重量%以下であることを特徴とする請求項3に記載の建材の製造方法。
- 前記主原料粉体が軽量気泡コンクリート粉体であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の建材の製造方法。
- 前記建材が調湿性を備える調湿建材であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の建材の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2004099464A JP2005281087A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | 建材の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013060357A (ja) * | 2011-08-22 | 2013-04-04 | Kobe Steel Ltd | コンクリート及びその製造方法 |
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JP2020511393A (ja) * | 2017-03-23 | 2020-04-16 | ソリディア テクノロジーズ インコーポレイテッドSolidia Technologies, Inc. | 無機添加物を有する炭酸化性ケイ酸カルシウム系セメントおよびコンクリートならびにその方法 |
-
2004
- 2004-03-30 JP JP2004099464A patent/JP2005281087A/ja active Pending
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