JP2005280875A - 長尺物用自動倉庫 - Google Patents

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JP2005280875A JP2004095065A JP2004095065A JP2005280875A JP 2005280875 A JP2005280875 A JP 2005280875A JP 2004095065 A JP2004095065 A JP 2004095065A JP 2004095065 A JP2004095065 A JP 2004095065A JP 2005280875 A JP2005280875 A JP 2005280875A
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Abstract

【課題】 被搬送物品が左右方向に延びる長尺物であっても、荷崩れを起こさず自動倉庫の入庫側に安定して搬送することができる水平搬送装置を備えた長尺物用自動倉庫を提供すること。
【解決手段】 左右方向に延びる長尺物を載せた横長のパレット5を、収納棚2の入庫側に併設した移載装置3まで水平搬送装置6により搬送し、該移載装置3によりパレットを収納棚2に収納する長尺物用自動倉庫1であって、前記水平搬送装置11は、収納棚2下部に配設され、左右に離間した前後方向に向く少なくとも2本の平行なガイドレール12と、該ガイドレール12に摺動案内される案内部13および前記パレット5を載置する下部に床面上を転動する転動車輪14が設けられた載置部15を備えた移動枠体16と、該移動枠体16を前記案内部13を介してガイドレール12に沿って移動させる駆動装置17とで構成されている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、左右方向に延びる長尺物を載せた横長のパレットを、収納棚の入庫側に併設した移載装置まで水平搬送装置により搬送し、該移載装置によりパレットを収納棚に収納する長尺物用自動倉庫に関する。
従来、移載装置を用いて自動倉庫に物品を搬入させる場合、レール上を走行する台車を用いており、この台車はレール上を走行するモータで駆動される走行車輪を備え、モータの正逆転により入出庫を行っていた(特許文献1参照)。
特開平6−156630号公報(段落0009及び図2,3)
しかしながら、上記した従来の入出庫のための台車は、被搬送物品が台車に収まる程度の物であればよいが、被搬送物品が台車の両サイドから左右方向に突出するような長尺物であると、台車に対して被搬送物品の重心位置を求めて適正に載置しないと、走行中にバランスを失い台車がレールから脱輪する恐れがあった。特に、長尺物が鋼板等の重量物であると、走行車輪の始動や停止時に左右の車輪の駆動停止が同期していないと、荷崩れを起こす懸念もあった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、被搬送物品が左右方向に延びる長尺物であっても、荷崩れを起こさず自動倉庫の入庫側に安定して搬送することができる水平搬送装置を備えた長尺物用自動倉庫を提供することを目的とする。
上記の目的を解決するために、本発明の請求項1に記載の長尺物用自動倉庫は、左右方向に延びる長尺物を載せた横長のパレットを、収納棚の入庫側に併設した移載装置まで水平搬送装置により搬送し、該移載装置によりパレットを収納棚に収納する長尺物用自動倉庫であって、前記水平搬送装置は、収納棚下部に配設され、左右に離間した前後方向に向く少なくとも2本の平行なガイドレールと、該ガイドレールに摺動案内される案内部および前記パレットを載置する下部に床面上を転動する転動車輪が設けられた載置部を備えた移動枠体と、該移動枠体を前記案内部を介してガイドレールに沿って移動させる駆動装置とで構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、長尺物を載置した移動枠体は長尺物の重量を転動車輪を介して床面で受けるので脱輪等の問題はなく、かつ移動枠体は少なくとも左右に離間した2本の平行なガイドレールによって案内されるので、長尺物が左右均等にバランスを保って搬送できる。
本発明の請求項2に記載の長尺物用自動倉庫は、請求項1に記載の長尺物用自動倉庫であって、前記駆動装置は一つの原動機で同時駆動されるガイドレールに応じた数の駆動チェーンを備え、該各駆動チェーンはそれぞれ各ガイドレールに摺動案内される案内部と連結されていることを特徴としている。
この特徴によれば、ガイドレールに対応して設けられた案内部が駆動チェーンにより同期して移動するので、移動枠体のバランスの取れた安定した走行が可能である。
本発明の請求項3に記載の長尺物用自動倉庫は、請求項1または2に記載の長尺物用自動倉庫であって、前記案内部は前後方向に延びる平行な線条体として構成され、該線条体間に補強材が架設されていること特徴としている。
この特徴によれば、安定走行のためにガイドレールを左右方向に大きく離ししかも前後方向に長く構成しても、案内部を単純な構造の線条体で対応することができ、案内部が左右方向に分離されても線条体間に補強材が架設されているので、移動枠体を強固に構築することができる。
本発明の請求項4に記載の長尺物用自動倉庫は、請求項3に記載の長尺物用自動倉庫であって、前記平行な線条体の外側面にはガイドレールと当接する複数の案内ローラが設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、ガイドレールに対して線条体を円滑に摺動させることができる。
本発明の請求項5に記載の長尺物用自動倉庫は、請求項1ないし4のいずれかに記載の長尺物用自動倉庫であって、前記載置部は複数の補強枠で構築した立体構造体であることを特徴としている。
この特徴によれば、たとえ長尺物が鋼板等の重量物であっても補強枠で立体的に構築した載置部により、被搬送物である長尺物を載置したパレットを安定して保持することができる。
本発明の請求項6に記載の長尺物用自動倉庫は、請求項1ないし5のいずれかに記載の長尺物用自動倉庫であって、前記ガイドレールは床面に配設されていることを特徴としている。
この特徴によれば、ガイドレールを床面に配設することで、真直で平行なガイドレールを敷設することができる。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の実施例としての長尺物用自動倉庫を図面に基づいて説明すると、まず図1は長尺物用自動倉庫1を示す側面図であり、図2は図1の収納棚2を入庫側から見た要部拡大図であり、図3は図2のA−A断面図であり、図4は水平搬送装置6を入庫側からみた図である。長尺物用自動倉庫1は、鋼材からなる長尺の角菅T(長尺物)を収納する複数段(本実施例では3段)の荷棚を有する収納棚2と、前記各荷棚の下部に配設され、各荷棚に入庫された角菅Tを出庫方向に移動させるためのパレット移動装置11と、収納棚2における入庫側(図1中右側)に併設され、収納棚2に入庫する角菅Tを収納棚2に移載するための移載装置3aが昇降自在に設けられたスタッカークレーン3並びに収納棚2に収納された角菅Tを出庫するための移載装置4aが昇降自在に設けられたスタッカークレーン4と、収納棚2の入庫側から所定距離離間した位置にある搬送用通路Hを搬送されてきた角菅Tを載せたパレット5を受け取って、前記スタッカークレーン3まで搬送する水平搬送装置6と、から主に構成されている。
なお、以下においては、収納棚2における出庫側(図1中右側)を前側、入庫側(図1中左側)を後側とし、入出庫方向(図1中左右方向)に対して直交する方向を左右側として説明することとする。
収納棚2は、図1〜図3に示されるように、四隅に立設された支柱7と、該支柱7間に架設された前後フレーム8並びに左右フレーム9と、これら前後フレーム8並びに左右フレーム9間に配設される補強フレーム10とにより、上下方向に3段の荷棚が形成されており、スタッカークレーン3、4に昇降自在に設けられた移載装置3a、4aにより各段の荷棚に角菅Tを入出庫できるようになっている。
各段の荷棚には、図2に示されるように、パレット5に載置された角菅Tが収納棚2の左右方向を向くように収納されるとともに、図3に示されるように、所定本にまとめられた角菅Tが載置されたパレット5が、収納棚2の前後方向(入出庫方向)に向けて並列状態で収納されるようになっている。なお、本実施例における角荷棚には前後方向に向けてパレット5を収納するための4つのストックエリアA〜Dが形成されており、各ストックエリアの定位置にパレット5が収納されるようになっている。
水平搬送装置6は、図1及び図5に示されるように、収納棚2の下部に配設され、左右に離間した前後方向に向く少なくとも2本の平行なガイドレール12と、該ガイドレール12、12に摺動案内される案内部13および前記パレット5を載置する下部に床面上を転動する転動車輪14が設けられた載置部15を備えた移動枠体16と、該移動枠体16の前記案内部13をガイドレール12に沿って移動させる駆動装置17とで構成されている。
詳しくは、前記2本のガイドレール12は、図2及び図3に示されるように、収納棚2の下方の床面F上に固設される水平な下片12aと、下片12aの内側端部から上方に向けて延設される垂直片12bと、垂直片12bの内側端部から内側に向けて延設される水平な上片12cとからなり、互いに左右方向に離間された状態でそれぞれ前後方向に向けて平行に、かつ、収納棚2の前後フレーム8に対して平行となるように固設されている。
前記案内部13は、図5に示されるように、互いに左右方向に離間された状態でそれぞれ前後方向に延びる平行な2本の線状フレーム13a(線状体)と、各線状フレーム13a、13a間に架設される補強材としての複数本の補強フレーム13bとから平面視で前後辺が左右辺よりも長寸の長方形状に形成されている。
左右の線状フレーム13aの外側面には、該案内部13が収納棚2の下方に収納されたときにガイドレール12の垂直片12bの内側面に当接する複数の案内ローラ18が垂直軸周りに回動自在に取付けられている。また、線状フレーム13aの前端部(入庫側端部)左右側には、床面F上を転動する車輪20aと、ガイドレール12の上片12c下面に当接するキャスタ20bとがそれぞれ左右方向を向く軸周りに回動自在に取付けられているとともに、後述する駆動装置17の駆動チェーンの所定箇所が連結される連結片21が取付けられている。
このように構成される案内部13は、垂直片12bの内側面に複数の案内ローラ18が当接することにより、前後方向への移動自在において左右のガイドレール12により前後方向に案内されるとともに、車輪20a及びキャスタ20bによって前端部の浮き上がり並びに床面Fとの接地が規制されるようになっている。
また、前記載置部15は、図1及び図4に示されるように、案内部13の後端部における線状フレーム13aの上方に立設される4本の支柱19aと、該各支柱19aの上部間に架設される横杆19bと、該横杆19bと線状フレーム13a並びに補強フレーム13bとの間に架設される複数の補強杆19cとからなる補強枠にて構築された左右方向に横長の直方体状の構造体であって、該載置部15における左右側下部には、床面F上を転動する転動車輪14が左右方向を向く軸周りに回動自在に設けられている。
パレット5は、図4並びに図7に示されるように、平面視長方形状に形成されたフレーム枠5aにより形成されており、該フレーム枠5aの下部における左右両端側には、後述するように収納棚2に収納されたときにおいて、該収納棚2に配設されたパレットレール30(図2参照)上を転動する車輪22が後部側に設けられているとともに、該車輪22の前方には、前記パレットレール30上に下面が当接する接地部材23が設けられており、これら車輪22と接地部材23とがパレットレール30上に当接している状態においてフレーム枠5aの前後が水平となるようになっている。また、フレーム枠5aの一部を構成する前部の前フレーム5bが後述する保持昇降部材33により持ち上げられるようになっている。さらにフレーム枠5aの前後端面には、フレーム枠5a上に載置される角菅Tの前後側からの落下を防止するための落下防止バー24が、下端を中心に内側に向けて折り畳み自在に取付けられている。
このように構成されたパレット5は、図1並びに図4に示されるように、前記載置部15の上部に左右方向に向けて載置できるようになっている。具体的には、パレット5のフレーム枠5aにおける左右側の下面が、載置部15を構成する前後方向を向く左右側の横杆19bの上面に載置されるとともに、載置されたときに図示しない位置決めピンにより位置決めされ、さらに載置部15を構成する前後の支柱19a間にフレーム枠5aが挟まれた状態で支持されて、載置部15からの前後側並びに左右側への落下が防止されるようになっている。
前記駆動装置17は、収納棚2の下方の床面F上おける2本のガイドレール12間の中央であって、ガイドレール12の前端部よりも前方位置に固設される原動機である駆動モータ25と、ガイドレール12の前端部よりも前方位置に左右方向に向けて配設される駆動軸26と、該駆動軸26の左右端部に固着される歯車26aと左右のガイドレール12それぞれの後端部外側に配設される歯車27とにそれぞれ掛け渡される左右の駆動チェーン28とから構成されている。また、駆動チェーン28の所定箇所は、前記案内部13に設けられた連結片21に連結されている。
駆動軸26の中央位置には従動歯車26bが固着されているとともに、該従動歯車26bと駆動モータ25の出力軸に固着された駆動歯車25aとの間にはチェーン29が掛け渡されており、駆動モータ25を駆動させることにより、駆動軸26が軸心周りに回転して左右の駆動チェーン28が同時駆動され、該駆動チェーン28の所定箇所に連結片21を介して連結された移動枠体16が、収納棚2の下方の収容位置と、収納棚2の下方から搬送用通路H側に向けて張り出した角菅Tの受け取り位置と、の間でガイドレール12に沿って前後方向に移動するようになっている。
次に、収納棚2の構造を具体的に説明すると、収納棚2における各段の荷棚には、図2及び図3に示されるように、縦断面略L字状の2本のパレットレール30が、各荷棚の前後下部に配設される左右フレーム9、9より若干上方の位置に、互いに左右に離間して前後方向に向けて平行に配設されており、移載装置3aにより移載(入庫)されたパレット5の左右の車輪22及び接地部材23が左右それぞれのパレットレール30上に載置されて支持されるようになっている。パレットレール30上に載置されたパレット5は、後述するようにパレット移動装置11により接地部材23をパレットレール30の上面から若干上方に持ち上げかつ保持した状態で前方(出庫側)へ移動されるようになっている。
また、各段の荷棚には、前記パレット移動装置11を前後方向に向けて移動自在に案内する2本の案内レール31が、各荷棚の前後下部に配設される左右フレーム9、9上、すなわち、パレットレール30よりも下方となる位置に、互いに左右に離間して前後方向に向けて平行に配設されている。
パレット移動装置11の案内部を構成する躯体は、図3に示されるように、平面視長方形状に形成されており、左右端部側の前後にそれぞれ設けられた車輪32を介して案内レール31上に摺動案内されて走行するようになっている。また、パレット移動装置11の躯体の左右側には、該パレット移動装置11の上方に位置するパレット5の前部を持ち上げかつ保持する保持昇降部33aを有する保持昇降部材33が分離配設されている。
左右の保持昇降部材33は、図3及び図7、図8に示されるように、パレット移動装置11の躯体の左右側にそれぞれ分離配置された上下方向を向くガイド部材34に昇降自在にガイドされており、パレット5の前方、すなわち、パレット5の車輪22が設けられた側と対向する部分を持ち上げて保持する上昇位置(図7参照)と、該上昇位置から下方に退避して接地部材23の下面がパレットレール30の上面に当接する下降位置(図7参照)と、の間で昇降するようになっている。
保持昇降部材33の上面に形成された保持昇降部33aには、前記上昇位置に位置したときにパレット移動装置11の上方に位置するパレット5の前フレーム5bが遊嵌される左右方向を向く凹溝33bが形成されており、パレット移動装置11の移動時において前フレーム5bの後部が凹溝33bの後壁内面に係止されて後方への逸脱が防止されるようになっている。
左右の保持昇降部材33は、パレット移動装置11の躯体の左右側にそれぞれ分離配置された昇降モータ35の駆動により昇降するようになっている。詳しくは、左右それぞれの保持昇降部材33の下面は、昇降モータ35の出力軸35aにベルト36を介して連係された連係軸37に固着された昇降カム38に摺接されており、昇降モータ35の駆動により連係軸37を介して回転する昇降カム38が保持昇降部材33の下面に摺接されることで、保持昇降部材33が昇降されるようになっている。なお、39a、39bは、保持昇降部材33が前記上昇位置または前記下降位置それぞれに位置したときに昇降モータ35を停止させるためのリミットスイッチである。
パレット移動装置11は、図3に示されるように、一方の案内レール31の側方に配設される移動用モータ40と、2本の案内レール31の下方における前後方向中央位置に該2本の案内レール31間にわたって配設され、移動用モータ40の駆動により軸周りに回動するように移動用モータ40に連係された左右方向を向く駆動軸41と、2本の案内レール31それぞれの外方に該案内レール31の長手方向にわたって従動歯車を介して縦向きに掛け渡されるとともに、駆動軸41における2本の案内レール31それぞれの近傍に固着される駆動歯車41aが噛合される左右の駆動チェーン42とから構成されている。また、左右それぞれの駆動チェーン42の所定箇所は、前記パレット移動装置11の左右端部に設けられた連結片43それぞれに連結されている。
よって、移動用モータ40を駆動させることにより、駆動軸41が軸心周りに回転して左右の駆動チェーン42が同時駆動され、該駆動チェーン42の所定箇所に連結片43を介して連結されたパレット移動装置11が、収納棚2の前方の前方位置と、収納棚2の後方の後方位置と、の間で案内レール31に沿って前後方向に移動するようになっている。
また、各荷棚における左右の案内レール31の間には、図2及び図3に示されるように、パレット移動装置11を各ストックエリアA〜Dにおいて停止させるための上向きの停止用被検出片44、並びにパレット移動装置11がストックエリアA〜Dのうちのいずれのエリアに位置しているかを特定するための上向きのエリア特定用被検出片45、46が配置されたフレームが前後方向に向けて配設されている。
一方、パレット移動装置11の下面には、停止用被検出片44を検出する停止位置検出センサ47が配設されているとともに、エリア特定用被検出片45、46を検出するエリア特定用検出センサ48、49が配設されている。これら停止位置検出センサ47並びにエリア特定用検出センサ48、49は図示しない制御装置に接続されており、該制御装置は、各検出センサ47〜49による検出状況に基づいてパレット移動装置11の移動用モータ40の駆動を制御してパレット移動装置11を移動または各ストックエリアA〜Dの定位置で停止させるようになっている。
また、一方のパレットレール30における各ストックエリアA〜Dの所定位置には、パレットレール30上に載置されるパレット5を検出するとともに、前記制御装置に接続される収納検出センサ50がそれぞれ配設されており、前記制御装置は、各ストックエリアA〜Dにおける収納検出センサ50の検出状況に基づいて、各ストックエリアA〜Dにおけるパレット5の収納状況を把握し、該収納状況並びにパレット5の入出庫状況に応じてパレット移動装置11を移動させてパレット5を出庫方向に移動させるようになっている。
次に、本実施例の長尺物用自動倉庫1における入庫状況を説明すると、まず、図1及び図5に示されるように、搬送用通路Hを介して搬送されてきた角菅Tが載置されたパレット5が、収納棚2の下方から搬送用通路H側に張り出した受け取り位置に位置している水平搬送装置6の載置部15の上部に角菅Tが収納棚2の左右方向を向く状態で移載されて載置されると、水平搬送装置6の駆動モータ25が駆動され、水平搬送装置6は転動車輪14が床面F上を転動することで前方の収納棚2に向かって円滑に移動する。
該移動により案内部13が左右のガイドレール12間に入り込むにつれて、案内部13を構成する線状フレーム13a、13aの外側面に設けられた複数の案内ローラ18がガイドレール12(垂直片12b)の内側面に当接され、左右のガイドレール12に対して案内部13の前後方向を向く線状フレーム13aが円滑に摺動案内されることになる。
そして、図6に示されるように、案内部13が収納棚2の下方に収容され、載置部15の上部に載置された角菅Tを有するパレット5がスタッカークレーン3の後方に隣接配置される収容位置に位置したときに、図示しない制御装置により駆動モータ25の駆動が停止される。この収納位置において、搬送されてきた角菅Tは、収納棚2に収納される角菅Tとほぼ平行、すなわち、収納棚2に対して左右方向を向いた状態となっている。このように配置された角菅Tは、スタッカークレーン3の移載装置3aによりパレット5とともに、ストックエリアAが空いている収納棚2の所定段の荷棚に移載される。
このように、本実施例における水平搬送装置6は、収納棚2の下部に配設され、左右に離間した前後方向に向く2本の平行なガイドレール12と、該ガイドレール12に案内ローラ18を介して摺動案内される案内部13および前記パレット5を載置する下部に床面F上を転動する転動車輪14が設けられた載置部15を備えた移動枠体16と、該移動枠体16を案内部13を介してガイドレール12に沿って移動させる駆動装置17とで構成されているので、長尺物である角菅Tを載置した移動枠体16は角菅Tの重量を転動車輪14を介して床面Fで受けるので脱輪等の問題はなく、かつ移動枠体16は少なくとも左右に離間した2本の平行なガイドレール12によって案内されるので、角菅Tが左右均等にバランスを保って搬送できる。
また、搬送用通路Hから角菅Tを受け取って入庫する必要がないときは、収納棚2の下方に収納しておくことができるとともに、ガイドレール12は収納棚2の下方に収納された状態で配設されているため、収納棚2の入庫側に作業スペースを形成することができる。
また、前記駆動装置17は、一つの原動機である駆動モータ25で同時駆動される左右2本のガイドレール12に応じた2つの駆動チェーン28を備え、該各駆動チェーン28はそれぞれ各ガイドレール12に摺動案内される案内部13の左右端部に設けられた連結片21を介して連結されているため、ガイドレール12に対応して設けられた案内部13の左右の線状フレーム13aがそれぞれ駆動チェーン28により同期して移動するので、移動枠体16のバランスの取れた安定した走行が可能である。
また、案内部13は前後方向に延びる平行な線条体である左右の線状フレーム13aとして構成され、該線状フレーム13a、13a間に複数の補強フレーム13bが架設されているため、安定走行のためにガイドレール12を左右方向に大きく離ししかも前後方向に長く構成しても、案内部13を単純な構造の線条フレーム13aで対応することができ、案内部13が左右方向に分離されても線状フレーム13a、13a間に複数の補強フレーム13bが架設されているので、移動枠体16を強固に構築することができる。
また、2本の平行な線条フレーム13aの外側面には、ガイドレール12の垂直片12bの内側面と当接する複数の案内ローラ18が設けられていることで、ガイドレール12に対して線条フレーム13aを円滑に摺動させることができる。
また、載置部15は複数の補強枠(19a〜19c)で構築した立体構造体であることで、本実施例の角菅Tのような長尺物が鋼板等の重量物であっても、補強枠(19a〜19c)で立体的に構築した載置部15により、被搬送物である角菅Tを載置したパレット5を安定して保持することができる。
また、ガイドレール12は床面Fに配設されていることで、真直で平行なガイドレール12を敷設することができる。なお、ガイドレール12は、収納棚2の下部に配設されていれば、床面F上ではなく収納棚2下部のフレーム等に固設されていてもよい。
次に、収納棚2におけるパレット5の移動状況を説明すると、前述したようにスタッカークレーン3の移載装置3aにより各荷棚におけるストックエリアAに移載された角菅Tを載せたパレット5は、スタッカークレーン4の移載装置4aによる出庫状況に応じて、図1に示されるように、各荷棚におけるパレット5の下方に前後方向に移動自在に設けられたパレット移動装置11を介して、前方、すなわち出庫側に向けて適宜移動され、移載装置4aにより収納棚2から移載されて出庫されていく。
各荷棚における各ストックエリアA〜Dの定位置に収納されたパレット5を出庫側のストックエリアに移動させる場合、パレット移動装置11は、図7に示されるように移動させるパレット5の収納位置下方まで移動された後、前述したように停止位置検出センサ47が停止用被検出片44を検出した位置、すなわち、各ストックエリアA〜Dの定位置にて停止するように制御されている。具体的には、パレット移動装置11が前記各ストックエリアA〜Dの定位置にて停止した状態において、パレット移動装置11の左右に分離配設された保持昇降部材33の凹溝33bが、上方のパレット5の左右方向を向く前フレーム5bの下方に位置するようになっている。
そして前記定位置にて停止した後、左右の昇降モータ35を同時駆動させて、下降位置に位置している左右の保持昇降部材33を同時に上昇させると、図8に示されるように、後部の車輪22と対向する側である前部に設けられた前フレーム5bの左右所定箇所の下面が左右それぞれの凹溝33bの底面に当接した後、さらに上昇する保持昇降部材33の保持昇降部33aにより持ち上げられ、保持昇降部材33が上昇位置にて停止されると、パレット5はその後部に設けられた車輪22を中心として前部が上方に持ち上げられた後傾姿勢となる。
この状態で、接地部材23の下面はパレットレール30の走行面(上面)から若干上方に離間される。また、前フレーム5bは、その左右側がパレット移動装置11の左右に分離配置されたそれぞれの保持昇降部33aにより持ち上げられ、かつ凹溝33b内に遊嵌されることで該凹溝33bの前後壁により保持昇降部33aからの前後への逸脱が防止された状態となる。ここで移動用モータ40が駆動されてパレット移動装置11が前方に移動することで、前フレーム5bが保持昇降部33aにより持ち上げて保持されたパレット5が、後傾姿勢のまま、パレットレール30上を転動する車輪22を介して前方に移動される。
パレット移動装置11により移動されたパレット5が前方のいずれかのストックエリアB〜Dの定位置にて停止されると、昇降モータ35が駆動して保持昇降部材33が上昇位置から下降位置まで下降される。保持昇降部材33が前記下降位置に位置したとき、接地部材23の下面はパレットレール30の走行面(上面)上に載置されてパレット5が水平姿勢になるため、接地部材23の下面とパレットレール30の走行面(上面)との当接作用によりパレット5の前後移動が規制された状態で収納される。
このように、本実施例における収納棚2は、各荷棚には左右に離間した前後方向に向く少なくとも2本の平行なパレットレール30が設けられているとともに、該パレットレール30上を走行する車輪22がパレット5の後方側に設けられ、パレット移動装置11はパレット5の車輪22が設けられた側と対向する部分である前フレーム5bを持ち上げかつ保持してパレット5を移動させるようになっていることで、一つの荷棚に左右方向に延びる長尺物である角菅Tを複数個収納できるので、収納棚2に間口の長い荷棚を多く設ける必要がなく、また、パレット5はパレット移動装置11により少なくとも2本の平行なパレットレール30上を車輪22で荷棚の間口(出庫口)まで走行できるので、角菅Tのような長尺物がたとえ鋼板等の重量物であったとしても、釣合を保って安定して移動可能であり、収納棚2の間口(出庫口)で効率よく角菅Tを搬出できる。
また、パレット移動装置11は左右に離間した前後方向に向く少なくとも2本の平行な案内レール31に摺動案内される案内部である躯体を有していることで、その移動が2本の平行な案内レール31に案内されるので、パレット5をより安定走行させることができる。
パレット移動装置11は一つの原動機である移動用モータ40で同時駆動される2本の案内レール31に応じた数である2本の駆動チェーン42を備え、該各駆動チェーン42はそれぞれ案内部である躯体と連結されていることで、案内レール31に対応して設けられた躯体がそれぞれの駆動チェーン42により同期して移動するので、パレット移動装置11のバランスの取れた安定した走行が可能である。
パレット移動装置11は、パレット5の左右2箇所を個別に持ち上げかつ保持する分離配設した2つの保持昇降部33aを有することで、パレット5の左右2箇所を個別に持ち上げかつ保持することで、長尺物である角菅Tの左右方向のバランスが取れ、荷崩れが起きる恐れがなくなる。
また、収納棚2の各荷棚は、前後方向にパレット5を収納する複数個のストックエリアA〜Dを有し、パレット5は該各ストックエリアA〜Dの定位置に収納されることで、パレット5を的確に保持できる位置にパレット移動装置11を停止させる制御が可能となる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、上記実施例では、水平搬送装置6は入庫側に設けられていたが、例えば出庫側に出庫用の水平搬送装置を設けてもよい。
本発明の実施例としての長尺物用自動倉庫を示す斜視図である。 図1の収納棚2を入庫側から見た要部拡大図である。 図2のA−A断面図である。 水平搬送装置6を入庫側からみた図である。 水平搬送装置6を示す平面図である。 同じく水平搬送装置6を示す平面図である。 パレット移動装置11とパレット5との関係を示す側面図である。 同じくパレット移動装置11の保持昇降部材33によりパレット5の前部を持ち上げた状態を示す側面図である。
符号の説明
1 長尺物用自動倉庫
2 収納棚
3、4 スタッカークレーン
3a、4a 移載装置
5 パレット
5a フレーム枠
5b 前フレーム
6 水平搬送装置
7 支柱
8 前後フレーム
9 左右フレーム
10 補強フレーム
11 パレット移動装置
12 ガイドレール
12a 下片
12b 垂直片
12c 上片
13 案内部
13a 線状フレーム
13b 補強フレーム
14 転動車輪
15 載置部
16 移動枠体
17 駆動装置
18 案内ローラ
19a 支柱
19b 横杆
19c 補強杆
20b キャスタ
20a 車輪
21 連結片
22 車輪
23 接地部材
24 落下防止バー
25 駆動モータ
25a 駆動プーリ
26 駆動軸
26a、26b 歯車
27 歯車
28 駆動チェーン
29 チェーン
30 パレットレール
31 案内レール
32 車輪
33 保持昇降部材
33a 保持昇降部
33b 凹溝
34 ガイド部材
35 昇降モータ
35a 出力軸
36 ベルト
37 連係軸
38 昇降カム
40 移動用モータ
41 駆動軸
41a 駆動歯車
42 駆動チェーン
43 連結片
44 停止用被検出片
45、46 エリア特定用被検出片
47 停止位置検出センサ
48、49 エリア特定用検出センサ
50 収納検出センサ
A〜D ストックエリア
F 床面
H 搬送用通路
T 角菅

Claims (6)

  1. 左右方向に延びる長尺物を載せた横長のパレットを、収納棚の入庫側に併設した移載装置まで水平搬送装置により搬送し、該移載装置によりパレットを収納棚に収納する長尺物用自動倉庫であって、前記水平搬送装置は、収納棚下部に配設され、左右に離間した前後方向に向く少なくとも2本の平行なガイドレールと、該ガイドレールに摺動案内される案内部および前記パレットを載置する下部に床面上を転動する転動車輪が設けられた載置部を備えた移動枠体と、該移動枠体を前記案内部を介してガイドレールに沿って移動させる駆動装置とで構成されていることを特徴とする長尺物用自動倉庫。
  2. 前記駆動装置は一つの原動機で同時駆動されるガイドレールに応じた数の駆動チェーンを備え、該各駆動チェーンはそれぞれ各ガイドレールに摺動案内される案内部と連結されている請求項1に記載の長尺物用自動倉庫。
  3. 前記案内部は前後方向に延びる平行な線条体として構成され、該線条体間に補強材が架設されている請求項1または2に記載の長尺物用自動倉庫。
  4. 前記平行な線条体の外側面にはガイドレールと当接する複数の案内ローラが設けられている請求項3に記載の長尺物用自動倉庫。
  5. 前記載置部は複数の補強枠で構築した立体構造体である請求項1ないし4のいずれかに記載の長尺物用自動倉庫。
  6. 前記ガイドレールは床面に配設されている請求項1ないし5のいずれかに記載の長尺物用自動倉庫。
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