JP2005280243A - アンダーカットドリル装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 孔2に挿入される中空円筒状の筒体14の基端側には孔2の開口縁部3に当接される当て部材17がベアリング16を介して装着されており、筒体14の先端側には該筒体14の基端側から先端側に向かって筒体14の中心軸線から離れるように傾斜したガイド溝15が形成されており、筒体14内にはその軸線方向に沿ってスライド自在となるようにシャフト21が内挿されており、シャフト21の先端部にはガイド溝15に案内される複数のアーム31がシャフト21の軸線方向に対して傾斜可能なように設けられ、複数のアーム31のうち一部のアームの先端部には切刃35が突設形成されているとともに、残りのアームの先端部には孔2の内周面に当接することで孔2内における筒体14の回転を案内するガイド部36が突設されたアンダーカットドリル装置10を用いる。
【選択図】 図1
Description
特許文献2には、ドリル軸に沿って形成された削取部にドリル刃体が接合され、ドリル軸の先端部に設けた頭部には底部が頭部先端の外周面に向って傾斜させた傾斜面を有するガイド溝が設けられ、このガイド溝に沿ってドリル刃体の刃部が嵌合され、ドリル軸とドリル刃体とを相対的に摺動させることによりガイド溝に沿って案内されたドリル刃体の刃部をドリル軸の外方に突出できるようにしたアンダーカットドリル装置が記載されている。
上記アンダーカットドリル装置においては、前記複数のアームは前記筒体の周方向に沿って等間隔に設けられており、それぞれのアームは、前記切刃と前記ガイド部とを交互に備えている構成を採用することも可能である。
また、前記シャフトの先端部にはアームジョイントの一端部が軸支されたジョイントホルダが設けられており、前記アームは、前記アームジョイントの他端部に軸支されている構成を採用することも可能である。
孔が大径(例えば直径90mm程度又はそれ以上)であっても、拡径部を効率的に削成することができ、アンカーボルトなどを施工する際に付着力を効果的に増大させることができる。
図1は、本形態例のアンダーカットドリル装置を示す縦断面図である。図2は、アームが筒体内部に収容された状態を示す部分縦断面図である。図3は、図1のIII−III線に沿う断面図である。図4(a)は、筒体の先端部を示す端面図である。図4(b)は、ガイド溝の断面図である。図5は、本形態例のアンダーカットドリル装置の使用状態の一例を示す説明図である。図6は、拡径部を切削する前の状態の一例を示す説明図である。図7は、拡径部を切削した後の状態の一例を示す説明図である。
カバー18のフランジ18bおよびベアリング16が止め輪19と軸受ハウジング17の底部17aとの間に介在されることにより、軸受ハウジング17は筒体14から外れることなく保持される。軸受ハウジング17と筒体14との接続は、軸受ハウジング17と筒体14とがベアリング16を介して相対的に回転することが可能なようになっている。
シャフト21の内部には、基端部21bと先端部21aとの間にわたって貫通する通水孔22が形成されている。これにより、切刃35および切刃35で切削される切削部に対して通水孔22を介して冷却水等を供給しながら切削することができる。
この突端部13aには圧縮コイルバネ24が収容されたスプリング座13bが凹設されている。圧縮コイルバネ24は、スプリング座13bに反力を取ってシャフト21の先端(詳しくはシャフト21の先端部21aに固着されたナット23)を筒体14の基端14b側(図1の上側)に付勢している。
第2筒体12の側面には、ガイド溝15の位置に対応してスリット状の切欠12aが形成されており、ここからガイド溝15およびガイド溝15によって案内されるアーム31が露出されるようになっている。
ここで、切刃35は、躯体1の切削に用いられるものであり、例えばダイヤモンドチップ等の切削用チップを用いることができる。
また、ガイド部36は、躯体1の切削に寄与する必要はなく、ガイド部36の材質としては超硬合金、アルミニウム、スチール、プラスチック、セラミック、ゴムなどが例示できる。また、ここではガイド部36は、アーム31と別部材のチップをアーム31の先端部31aに植設したものであるが、アーム31と同質材料により一体に形成されていてもよい。
本形態例においては、アーム31は筒体14の周方向に沿って等間隔に設けられており、切刃35とガイド部36とは交互のアーム31に設けられている。
ドリル装置10は、図5に示すようなコアドリル用の回転駆動工具40を用いることで、筒体14およびシャフト21が回転駆動される。
図5に例示する回転駆動工具40は、躯体1表面に載置された基台41が躯体1に施工された固定アンカー43によって躯体1に固定されており、モータ48を支持する支持部46が基台41から立設された支柱42に支持されている。モータ48の駆動軸(図示略)は、シャフト21の基端部の工具接続部21bに接続されている。
支持部46はノブ44の操作によって支柱42に係合された状態と支柱42に沿って移動できる状態とを変更できるようになっている。また、支持部46には、手動で支持部46を支持するためのハンドル45が設けられている。符号49は、モータ48の電力を供給する電気ケーブルであり、符号50は、ドリル装置10のシャフト21の通水孔22を介して冷却水を供給するための給水ホースである。
また、当て部材(軸受ハウジング)17は、下孔2の開口縁部3に当接されている。当て部材17は、基台41から延出された保持部47により保持されており、当て部材17の躯体1表面に沿う動きが防止されている。
モータ48によってシャフト21を回転させると、下孔2内でシャフト21とともに筒体14やコーン部13、アーム31が回転駆動される。
このように下孔2の底部2aに拡径部4を形成することにより、下孔の内周面に対する接着材の付着力が高まり、前記棒材をより強固に施工することができる。
このようなドリル装置のアーム31およびガイド部36Aの一例を図8(a),(b),(c)に示す。図示した改変例のドリル装置において、ガイド部36Aは円柱状であり、アーム31の先端部31aに形成されたガイド部収容溝38に収容されている。ガイド部収容溝38は、ガイド部36Aの中心軸がアーム31の長手方向に沿うように、アーム31の先端31aから基端側の突き当たり面38aまで延在して形成されており、ガイド部36Aより長さが長く、断面形状が優弧状(円から弓形の部分を切り欠いた形状)になっている。
この改変例のドリル装置において、筒体14やシャフト21など、アーム31以外の部分は、図1等に図示した上述の構成によることができる。
例えば各部材の具体的な構成、アームの本数や配置などは、適宜改変が可能である。
Claims (3)
- 予め躯体に穿孔された孔の内周面に拡径部を形成するアンダーカットドリル装置であって、
前記孔に挿入される中空円筒状の筒体の基端側には前記孔の開口縁部に当接される当て部材がベアリングを介して筒体と当て部材との相対的回転を許容するように装着されており、前記筒体内部の先端側には該筒体の基端側から先端側に向かって筒体の中心軸線から離れるように傾斜したガイド溝を有するコーン部が形成されており、前記筒体内には該筒体の軸線方向に沿ってスライド自在となるようにシャフトが内挿されており、前記シャフトの先端部には前記ガイド溝に案内される複数のアームが前記シャフトの軸線方向に対して傾斜することが可能なように取り付けられており、
前記複数のアームのうち一部のアームの先端部には孔の内周面を切削する切刃が突設形成されているとともに、残りのアームの先端部には孔の内周面に当接することで孔内における筒体の回転を案内するガイド部が突設されており、前記シャフトが前記筒体の軸線方向に沿ってスライドすることにより前記アームの先端部を前記筒体の外方に突出させ又は前記筒体の内部に収容させることができるようにしたことを特徴とするアンダーカットドリル装置。 - 前記複数のアームは前記筒体の周方向に沿って等間隔に設けられており、それぞれのアームは、前記切刃と前記ガイド部とを交互に備えていることを特徴とする請求項1に記載のアンダーカットドリル装置。
- 前記シャフトの先端部にはアームジョイントの一端部が軸支されたジョイントホルダが設けられており、前記アームは、前記アームジョイントの他端部に軸支されていることを特徴とする請求項1または2に記載のアンダーカットドリル装置。
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