JP2005276864A - 成膜方法、膜、電子部品および電子機器 - Google Patents

成膜方法、膜、電子部品および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、所定のパターンの膜を容易かつ安価に形成し得る成膜方法、かかる成膜方法により形成された膜、この膜を備える電子部品および電子機器を提供すること。
【解決手段】本発明の成膜方法は、基材1上に、所定のパターンの膜3を形成する方法であり、基材1の膜3を形成する膜形成面側に飛来した飛来物31を用いて、膜3を形成する際に、前記膜形成面にカップリング剤による処理を施すことにより、膜形成領域21の表面の基材1からの距離が非膜形成領域22の表面の基材1からの距離よりも短くなるように、それらの領域の境界部に段差Dを形成しておき、飛来物31を、段差Dを利用して、膜形成領域21に集めるものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、成膜方法、膜、電子部品および電子機器に関するものである。
従来、所定パターンの膜の形成には、樹脂を主成分とするマスクを用いたエッチング法が、広く利用されている(例えば、特許文献1参照。)。
具体的には、I:基材上に膜形成用の材料で構成される層を形成する。II:前記層上にレジスト材料を塗布する。III:レジスト材料を露光・現像し、前記層の不要部分に対応して開口部を有するレジスト層を得る。IV:レジスト層をマスクに用いて、エッチング法により、開口部内に露出した膜形成層を除去する。V:マスクを除去する。これにより、所定パターンに形成された膜を得る。
ところが、このような方法では、レジスト層の形成に時間と手間とを要する。その結果、膜形成までに長時間を要したり、コストが高くなる等の問題が生じる。
特開平5−338184号公報
本発明の目的は、所定のパターンの膜を容易かつ安価に形成し得る成膜方法、かかる成膜方法により形成された膜、この膜を備える電子部品および電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成させる。
本発明の成膜方法は、基材上に、所定のパターンの膜を形成する成膜方法であって、
前記基材の前記膜を形成する膜形成面側に、飛来物を飛来させ、該飛来物を堆積させて前記膜を形成するに際し、
前記膜形成面にカップリング剤による処理を施すことにより、前記膜を形成する膜形成領域の表面の前記基材からの距離が、前記膜を形成しない非膜形成領域の表面の前記基材からの距離よりも短くなるように、それらの領域の境界部に段差を形成しておき、
前記飛来物を、前記段差を利用して、前記膜形成領域に集めることを特徴とする。
これにより、所定のパターンの膜を容易かつ安価に形成することができる。
本発明の成膜方法では、前記段差の高さは、3Å以上であることが好ましい。
これにより、前記飛来物の前記膜形成領域から前記非膜形成領域への移行(拡散)を確実に阻止して、前記飛来物を確実に前記膜形成領域に集めることができる。
本発明の成膜方法では、前記非膜形成領域への前記カップリング剤による処理を、3回以上行うことが好ましい。
これにより、前記段差の高さをより確実に目的とする高さのものとすることができる。
本発明の成膜方法では、前記膜形成領域への前記カップリング剤による処理の回数と、前記非膜形成領域への前記カップリング剤による処理の回数とを異ならせることにより、前記段差を形成することが好ましい。
これにより、前記段差の高さの制御を容易に行うことができる。
本発明の成膜方法では、前記膜形成領域の表面に露出する官能基の種類と、前記非膜形成領域の表面に露出する官能基の種類とを異ならせることにより、前記膜形成領域の前記飛来物に対する電気的引力が、前記非膜形成領域の前記飛来物に対する電気的引力より強くなるよう調整することが好ましい。
これにより、前記飛来物を、前記膜形成領域に集める際に、前記膜形成領域と前記非膜形成領域との境界部に、物理的な障壁である段差に加えて、電気的な障壁を設けることができ、その結果として、前記飛来物の前記膜形成領域から前記非膜形成領域への移行をより確実に阻止することができる。
本発明の成膜方法では、前記膜形成領域への前記カップリング剤による処理の回数をA[回]とし、前記非膜形成領域への前記カップリング剤による処理の回数をB[回]としたとき、B−A≧3なる関係を満足することが好ましい。
これにより、前記段差の高さをより確実に目的とする高さのものとすることができる。
本発明の成膜方法では、前記カップリング剤は、シラン系カップリング剤であることが好ましい。
シラン系カップリング剤は、安価であり入手が容易である。
本発明の成膜方法では、前記カップリング剤による処理に先立って、前記膜形成領域および/または前記非膜形成領域に水酸基を導入する水酸基導入処理を行うことが好ましい。
これにより、前記基材の膜形成面に水酸基が導入され、カップリング剤が共有結合により前記基材の膜形成面に導入される。その結果、前記カップリング剤の前記基材に対する密着性をより向上することができる。
本発明の成膜方法では、前記水酸基導入処理は、紫外線照射およびプラズマ照射のうちの少なくとも一方であることが好ましい。
かかる方法を用いることにより、基板の表面により均一に水酸基を導入することができる。
本発明の成膜方法では、前記基材を加熱した状態で、前記飛来物を前記基材の前記膜形成面側に飛来させることが好ましい。
これにより、膜を膜形成領域に、より選択性高く形成することができる。
本発明の成膜方法では、前記基材の加熱温度は、80〜300℃であることが好ましい。
これにより、膜を膜形成領域に、特に選択性高く形成することができる。
本発明の成膜方法では、前記基材の前記膜形成面を鉛直下方に向けた状態、または鉛直下方に対して所定の角度傾斜させた状態で、前記飛来物を前記基材の前記膜形成面側に飛来させることが好ましい。
これにより、膜の成長方向を制御することができる。
本発明の成膜方法では、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法または化学的気相成膜法に適用されることが好ましい。
これらの成膜過程において、飛来物を容易に発生させることができる。
本発明の膜は、本発明の成膜方法により成膜されたことを特徴とする。
これにより、成膜精度(信頼性)の高い膜が得られる。
本発明の電子部品は、本発明の膜を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子部品が得られる。
本発明の電子機器は、本発明の電子部品を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
以下、本発明の成膜方法、膜、電子部品および電子機器について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<成膜方法>
まず、本発明の成膜方法の好適な実施形態について説明する。
<<第1実施形態>>
まず、本発明の成膜方法の第1実施形態について説明する。
図1〜図3は、それぞれ、本発明の成膜方法の第1実施形態を説明するための模式的な図(縦断面図)である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
本発明の成膜方法は、基材1上(基材1の膜3を形成する膜形成面側)に、膜3を形成するための飛来物31を飛来させ、この飛来物31を堆積させて所定のパターンの膜3を形成する方法である。
ここで、飛来物31は、膜材料(膜3の構成材料)またはその前駆体が、例えば、原子、分子、イオン、ラジカル等となったものである。
膜材料としては、特に限定されないが、例えば、Ni、Pd、Pt、Li、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb、Ag、Cu、Co、Al、Cs、Rb、またはこれらを含む合金のような各種金属材料、二酸化ケイ素(SiO)、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、アンチモン錫酸化物(ATO)、フッ素含有インジウム錫酸化物(FTO)のような各種酸化物系材料、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ等のカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、CNナノチューブ、CNナノファイバー、BCNナノチューブ、BCNナノファイバー、炭素繊維のような各種炭素系材料、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)、トリス(4−メチル−8キノリノレート)アルミニウム(III)(Almq)、(8−ヒドロキシキノリン)亜鉛(Znq)のような各種有機材料等が挙げられる。
また、膜材料の前駆体(以下、単に「前駆体」と言う。)としては、種々の反応により、前記膜材料に変化するものであり、特に限定されないが、例えば、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタジオネート−銅(II)のような有機金属化合物等の金属材料の前駆体、テトラエトキシシラン(TEOS)およびポリシラザン等の酸化物系材料の前駆体等が挙げられる。
この前駆体を膜材料に変化させる反応としては、例えば、熱分解反応、不均等化反応、重合反応、酸化反応、還元反応、窒化反応、炭化反応、ホウ化反応等が挙げられる。
具体的には、飛来物31としては、例えば、膜材料または前駆体を加熱することにより生じた蒸発粒子、または、この蒸発粒子がプラズマやレーザー光等によりイオン化されたもの、スパッタリングにより膜材料または前駆体で構成されたターゲットから叩き出されたスパッタ粒子、ガス状の膜材料または前駆体が熱、プラズマやレーザー光等によりラジカル化されたもの等が挙げられる。
このような飛来物31は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、化学的気相成膜法(CVD法)の成膜過程で容易に発生させることができる。すなわち、本発明は、これらの成膜法に好適に適用される。
図1〜図3に示す成膜方法は、基材1の上面(膜形成面)の段差Dを形成する表面処理工程[1]と、膜形成面の膜形成領域21に膜3を形成する膜形成工程[2]とを有する。以下、各工程について順次説明する。
[1]表面処理工程
まず、基材1を用意する。
この基材1は、いかなる材料で構成されたものであってもよいが、例えば、石英ガラス、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、各種低誘電率材料(いわゆる、low−K材)等の各種絶縁材料(誘電体)や、シリコン(例えば、アモルファスシリコン、多結晶シリコン等)、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム酸化物(IO)、酸化スズ(SnO)、アンチモン錫酸化物(ATO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、Al、Al合金、Cr、Mo、Ta等の導電性材料で構成されたものを用いることができる。また、基材1は、これらの材料で構成された層を複数有する多層構成のものであってもよい。
また、基材1は、膜3を形成した後、除去(分離)されるものであってもよく、膜3と一体的に使用されるものであってもよい。
次に、この基材1の上面に、カップリング剤による処理を施して、膜形成領域21の表面の基材1からの距離が、非膜形成領域22の表面の基材1からの距離よりも短くなるように、膜形成領域21と非膜形成領域22との境界部に段差Dを形成する。
膜形成領域21は、次工程[2]において膜3が選択的に形成される領域であり、形成すべき膜3に対応したパターンで形成される。
一方、非膜形成領域22は、膜形成領域21を囲むように形成される。したがって、段差Dは、膜形成領域21の縁部に沿って形成されることとなる。
次工程[2]において、基材1上に飛来した飛来物31は、基材1の表面で動き回る(表面拡散運動する)。
そして、非膜形成領域22に飛来した飛来物31は、表面拡散運動をしている間に、膜形成領域21と非膜形成領域22との境界部に存在する段差Dを越えて(通過して)、膜形成領域21に至る。
この膜形成領域21に至った飛来物31および膜形成領域21に飛来した飛来物31は、膜形成領域21と非膜形成領域22との境界部に段差Dが存在することにより、この段差Dが障害(障壁)となり、膜形成領域21の外側、すなわち、非膜形成領域22に移行(飛び出す)ことが阻止される。
前述したように、膜形成領域21は、非膜形成領域22に囲まれる領域であるため、飛来物31が表面拡散運動するスペースが制限され、飛来物31同士が接触(衝突)する機会が増大する。
接触した飛来物31同士は、膜形成領域21において、活発に集合物(クラスタ)を形成し、クラスタのサイズが増大するのに伴って、運動性が低下していき、ついには、膜形成領域21に定着する。そして、これが核となり、膜3の形成が促進され、段差Dの存在により、膜形成領域21の形状に対応したパターンの膜3の形成される。
本発明では、かかる現象を利用して、次工程[2]において、膜形成領域21に選択的に膜3を形成する。
段差Dの高さは、飛来物31の膜形成領域21から非膜形成領域22への移行(拡散)を阻止するのに十分なものであれば、特に限定されないが、3Å以上であるのが好ましく、5〜50Å程度であるのがより好ましい。段差Dの高さを前記範囲内とすることにより、飛来物31の膜形成領域21から非膜形成領域22への移行(拡散)を確実に阻止して、飛来物31を確実に膜形成領域21に集めることができる。
なお、段差Dの高さを前記上限値を越えて高くしても、それ以上の効果の増大が期待できないばかりか、カップリング剤処理の回数が増加し、コスト高を招き好ましくない。
カップリング剤処理に用いるカップリング剤としては、例えば、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤、有機リン酸系カップリング剤、シリルパーオキサイド系カップリング剤等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。カップリング剤は、基材1の膜形成面に共有結合により結合することができることから、密着性の高い分子膜5を基材1上に形成することができる。
これらの中でもカップリング剤としては、特にシラン系カップリング剤を主成分とするものが好ましい。シラン系カップリング剤は、安価であり入手が容易である。
なお、基材1の性質に応じて、カップリング剤の種類を適宜選択するようにすればよい。例えば、基材1として、二酸化ケイ素のようなケイ素系化合物で構成されるものを用いる場合には、シラン系カップリング剤を選択すると、後述する分子膜5の基材1に対する密着性の向上を図ることができ、その結果、得られる膜3は、基材1に対する密着性が高いものとなることから好ましい。
以下では、シラン系カップリング剤を用いたカップリング剤処理により段差Dを有する分子膜5を形成する場合を代表に説明する。
具体的には、まず、基材1の膜形成面のほぼ全面に第1の単分子膜51を形成し、次いで、非膜形成領域22の第1の単分子膜51上に、カップリング剤処理を繰り返して行って、第2の単分子膜52〜第nの単分子膜5nを重ねて形成する。これにより、膜形成領域21と非膜形成領域22との境界部に段差Dを有する分子膜5を得る。
[A−1] まず、基材1を用意し、例えば、水(純水等)、有機溶媒等を単独または適宜組み合わせて洗浄する。
[A−2] 次に、基材1の上面に対して、分子膜5を形成するための前処理を行う。
この前処理には、基材1の上面とシラン系カップリング剤との反応性を向上させる各種の処理が挙げられるが、例えば、基材1の上面に水酸基を導入する水酸基導入処理を用いることができる。
これにより、基材1の上面に水酸基が導入され、シラン系カップリング剤が共有結合により基材1の膜形成面に導入される。このため、得られる分子膜5の基材1に対する密着性をより向上することができる。
このような水酸基導入処理としては、例えば、紫外線照射、プラズマ照射、電子ビーム照射、加熱による方法(熱酸化法)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、紫外線照射およびプラズマ照射の少なくとも一方を用いるのが好ましい。これらの方法は、基材1の上面に、紫外線および/またはプラズマを照射して(図1(a)参照。)、この上面を酸化することにより、水酸基を導入する(図1(b)参照。)方法である。かかる方法を用いることにより、基材1の表面により均一に水酸基を導入することができる。
以下、紫外線照射およびプラズマ照射を用いる場合について、それぞれ、説明する。
A:水酸基導入処理として紫外線照射を用いる場合
照射する紫外線の波長は、100〜300nm程度であるのが好ましく、150〜2000nm程度であるのがより好ましい。
紫外線の照度は1〜50W/cm程度であるのが好ましく、1〜10W/cm程度であるのがより好ましい。
なお、紫外線照射を行う雰囲気は、大気中または減圧状態のいずれであってもよい。
紫外線の照射時間は、1〜30分程度であるのが好ましく、2〜10分程度であるのがより好ましい。
紫外線照射の際の条件を上述したような範囲内とすることにより、基材1の上面に水酸基を確実に導入することができる。
B:水酸基導入処理としてプラズマ照射を用いる場合
プラズマを発生させるガス種としては、例えば、酸素ガス、窒素ガス、不活性ガス(アルゴンガス、ヘリウムガス等)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
高周波電力の出力は、100〜700W程度であるのが好ましく、300〜500W程度であるのがより好ましい。
ガスの流量は、10〜500sccm程度であるのが好ましく、100〜300sccm程度であるのがより好ましい。
なお、プラズマ照射を行う雰囲気は、大気中または減圧状態のいずれであってもよいが、減圧状態とするのが好ましい。
特に、プラズマ照射には、プラズマを発生するガス種として、酸素ガスを含むガスを用いる酸素プラズマ照射を用いるのが好適である。酸素プラズマ照射によれば、酸素プラズマが基材1の表面と接触するとともに、水酸基の導入に利用されるため、基材1の表面をより確実に水酸基を導入することができる。
さらに、このプラズマ照射の時間は、1〜10分間程度であるのが好ましく、3〜7分間程度であるのがより好ましい。
プラズマ照射の際の条件を上述したような範囲内とすることにより、基材1の上面に水酸基を確実に導入することができる。
なお、この前処理は、基材1として、例えば、石英ガラスのようなガラス材料等で構成されたもの、すなわち、表面に水酸基を有するものを用いる場合には、省略することもできる。
[A−3] 次に、シラン系カップリング剤を含有する処理液を用意する。
ここで、シラン系カップリング剤は、一般式RSiX(4−n)(但し、Xは、加水分解によりシラノール基を生成する加水分解基、Rは水酸基に置換される官能基である。また、nは1〜3の整数である。)で表される。
この一般式において、Xとしては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
また、官能基Rとしては、例えば、アミノアルキル基、アルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基等が挙げられる。
なお、複数個のR同士またはX同士は、互いに同じものであっても、異なるものであってもよい。
[A−4] 次に、シラン系カップリング剤を含有する処理液を、基材1の膜形成面に供給する。
この処理液を基材1の膜形成面に供給する方法としては、例えば、基材1を処理液に浸漬する方法(浸漬法)、基材1の膜形成面に処理液を塗布する方法(塗布法)、基材1の膜形成面に処理液を噴霧(シャワー)する方法(噴霧法)等が挙げられるが、これらの中でも、浸漬法を用いるのが好ましい。浸漬法によれば、短時間に大量の基材1を処理することができる。
[A−5] 次に、基材1を、例えば、加熱することにより、シラン系カップリング剤の加水分解基を加水分解させ、生成したシラノール基と水酸基とを反応させて、シロキサン結合を形成させる。
これにより、第1の単分子膜51が基材1の上面のほぼ全面に形成される。(図1(c)参照。)。この状態で、基材1の表面には、官能基Rが露出する。
加熱の際の加熱温度は、50〜200℃程度であるのが好ましく、80〜150℃程度であるのがより好ましい。
加熱時間は、1〜50分程度であるのが好ましく、5〜20分程度であるのがより好ましい。
[A−6] 次に、膜形成領域21の形状に対応したマスク4を用いて、非膜形成領域22の分子膜5に水酸基導入処理を施す(図1(d)参照。)。
これにより、非膜形成領域22の分子膜5が有する官能基が切断されて、この切断部分に水酸基が導入される。その結果、非膜形成領域22の分子膜5の表面に水酸基が露出した状態となる(図1(e)参照。)。
この水酸基導入処理には、前記工程[A−2]で用いたものと同様の処理を用いることができる。
[A−7] 次に、前記工程[A−3]および[A−4]と同様にして、基材1の膜形成面にシランカップリング剤処理を施すことにより、非膜形成領域22の第1の単分子膜51の表面に露出した水酸基と、シラン系カップリング剤が有するシラノール基とを反応させて、シロキサン結合を形成させる。
その結果、非膜形成領域22の第1の単分子膜51上に、第2の単分子膜52が形成される(図2(f)参照。)。
[A−8] 次に、前記工程[A−6]と[A−7]とを繰り返すこと、すなわち、カップリング剤処理を繰り返すことにより、第2の単分子膜52上に第3の単分子膜53〜第nの単分子膜5nを形成する。
これにより、非膜形成領域22の高さが膜形成領域21の高さよりも高くなり、これらの領域21、22の境界部に段差Dを有する分子膜5が得られる(図2(g)参照。)。
このカップリング剤処理の繰り返す(施す)回数を適宜調節することにより、所望の高さの多層膜を形成することができる。その結果、所望の高さの段差Dを形成することができる。すなわち、段差Dの高さの制御を容易に行うことができる。
ここで、基材1の膜形成面にカップリング剤処理を施す回数は、得られる段差Dの高さが、上述した範囲内のものであれば特に限定されないが、膜形成領域21へのカップリング剤処理の回数をA[回]とし、非膜形成領域22へのカップリング剤処理の回数をB[回]としたとき、B−A≧3なる関係を満足するのが好ましく、B−Aが5〜10なる関係を満足するのがより好ましい。かかる関係を満足することにより、段差Dの高さをより確実に上述した範囲内のものとすることができる。
また、本実施形態では、基材1の上面のほぼ全面に第1の単分子膜51を形成した後に、非膜形成領域22の第1の単分子膜51上に、第2の単分子膜52〜第nの単分子膜5nを重ねて形成して、分子膜5を得るものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1の単分子膜51の形成工程を省略して、非膜形成領域22に選択的にカップリング剤処理を施して、段差Dを有する分子膜5を形成するようにしてもよい。
したがって、この場合、膜形成領域21には、カップリング剤処理がなされないこととなる。なお、この場合、非膜形成領域22へのカップリング剤処理の回数は、3回以上であるのが好ましく、5〜10回程度であるのがより好ましい。かかる関係を満足することにより、段差Dの高さをより確実に上述した範囲内のものとすることができる。
[2] 膜形成工程
次に、図3(a)に示すように、飛来物31を基材1の膜形成面側(膜形成領域21および非膜形成領域22)に飛来させる。
そして、膜形成領域21と非膜形成領域22との境界部に形成された段差Dを利用して、飛来物31を膜形成領域21に集める。
すなわち、膜形成領域21に飛来した飛来物31は、前記境界部に段差Dが存在するために、この段差Dが障壁となり膜形成領域21の外側に拡散する(飛び出す)ことができないため、そのまま領域21に付着するか、または先に付着した飛来物31と凝集(集合)する。
一方、非膜形成領域22に飛来した飛来物31は、段差Dによる障壁がないため、領域22に付着することなく動き回る(表面拡散運動する)。この飛来物31は、そのままの状態または互いに融合した状態(クラスタ状態)で膜形成領域21に到達する(落ち込む)と、この領域21に付着するか、または先に付着した飛来物31と凝集する(図3(b)参照。)。
このとき、膜材料の飛来物31では、膜形成領域21において凝集し、これを核として、膜3の形成が促進される。また、前駆体の飛来物31では、膜形成領域21において凝集するとともに、前駆体同士が反応して膜材料に変化し、これを核として、膜3の形成が促進される。
このようにして、膜形成領域21に飛来物31が集合(堆積)することにより、膜3が形成される(図3(c)参照。)。
なお、本工程[2]では、飛来物31を基材1の膜形成面側に飛来させる(供給する)のに際して、基材1を加熱した状態とするのが好ましい。これにより、非膜形成領域22における飛来物31の運動性を向上させることができ、その結果、膜3を膜形成領域21に、より高い選択性をもって形成することができる。
基材1を加熱する方法としては、図示のようなヒータによる加熱方法の他、例えば、マイクロ波の照射による加熱方法、レーザー光の照射による加熱方法、赤外線の照射による加熱方法等が挙げられる。
基材1の加熱温度は、特に限定されないが、80〜300℃程度であるのが好ましく、80〜200℃程度であるのがより好ましい。このような範囲に加熱温度を設定することにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
また、飛来物31を基材1の膜形成面側に飛来させるのに際して、図3に示すように、基材1は、その膜形成面を鉛直下方に向けた状態、または鉛直下方に対して所定の角度傾斜させた状態(斜方状態)とするのが好ましい。これにより、膜3の成長方向を制御することができるとともに、パーティクルの発生を防止する効果が発揮される。
なお、本工程[2]の後に、必要に応じて、後処理工程を設けるようにしてもよい。この後処理工程としては、例えば、工程[2]において膜3が固化(硬化)に至らない場合に、膜3を固化させるための工程等が挙げられる。
以上のような工程を経て、所定のパターンの膜(本発明の膜)3が得られる。
本発明によれば、基材1上に直接マスク(レジスト層)を形成することを要せず、高い成膜精度で膜3を形成することができる。
また、本発明によれば、レジスト層を用いないことから、レジスト層を形成するための複雑な工程や、不要となったレジスト層を除去する工程を省略することができる。
このようなことから、本発明によれば、容易かつ安価に、成膜精度(信頼性)の高い膜3を得ることができる。
<<第2実施形態>>
次に、本発明の成膜方法の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の成膜方法の第2実施形態により、形成された分子膜の構成を模式的に示す縦断面図である。なお、以下の説明では、図4中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第2実施形態ついて、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態では、前記工程[A−3]と前記工程[A−7]以降とで異なる種類のシラン系カップリング剤を用い、それ以外は、前記第1実施形態と同様である。
すなわち、前記工程[A−3]では、官能基としてRを有するシラン系カップリング剤を用い、前記工程[A−7]以降では、官能基としてRを有するシラン系カップリング剤を用いてそれぞれカップリング剤処理を施す。
これにより、結果として、得られる分子膜5では、図4に示すように、膜形成領域21の表面には官能基Rが露出し、非膜形成領域22には官能基Rが露出することとなる。
本実施形態では、これらの官能基R、Rとして、荷電の正負および/または電荷量を異なるものを選択することにより、膜形成領域21の飛来物31に対する電気的引力を、非膜形成領域22の飛来物31に対する電気的引力よりも強くする。
これにより、膜形成工程[2]において、膜形成領域21と非膜形成領域22との境界部に、物理的な障壁である段差Dに加えて、電気的な障壁を設けることができる。
その結果、飛来物31の膜形成領域21から非膜形成領域22への移行がより確実に阻止される。
また、膜形成領域21の飛来物31に対する電気的引力が、非膜形成領域22の飛来物31に対する電気的引力よりも強いため、非膜形成領域22に飛来した飛来物31は、より効率よく膜形成領域21に集まることとなる。
このようなことから、膜3をより確実かつ効率よく形成することができる。
さらに、本実施形態では、電気的な障壁が存在することから、段差Dの高さを比較的低くしても、飛来物31の膜形成領域21から非膜形成領域22への移行を阻止することができる。これにより、カップリング剤処理の回数を少なくすることができ、製造コストの低減を図ることができる。
ここで、真空蒸着法、スパッタリング法およびイオンプレーティング法を用いて、膜3として、例えば金属膜を形成する場合には、この膜材料または前駆体で構成される飛来物31は、一般に、正に帯電する傾向を示す。
飛来物31の電荷が正である場合、非膜形成領域22の表面に露出する官能基Rに、電荷が正となるものを選択するとともに、膜形成領域21の表面に露出する官能基Rに、電荷が非膜形成領域22の官能基の電荷よりも弱い正、または、負となるものを選択する。
また、真空蒸着法や化学的気相成膜法(CVD法、MOCVD法)を用いて、膜3として例えば、有機物膜や酸化物膜を形成する場合には、この膜材料または前駆体で構成される飛来物31は、一般に、負に帯電する傾向を示す。
飛来物31の電荷が負である場合、非膜形成領域22の表面に露出する官能基Rに、電荷が負となるものを選択するとともに、膜形成領域21の表面に露出する官能基Rに、電荷が非膜形成領域22の官能基の電荷よりも弱い負、または、正となるものを選択する。
シラン系カップリング剤が有する官能基のうち、正の電荷を有する官能基としては、例えば、アミノアルキル基、アルキル基、ビニル基等が挙げられ、負の電荷を有する官能基としては、例えば、フルオロアルキル基、カルボキシル基またはエポキシ基を含有するアルキル基、ビニル基等が挙げられる。
具体的には、正の電荷を有するシラン系カップリング剤としては、3−アミノプロビルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
また、負の電荷を有するシラン系カップリング剤としては、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリメトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリクロロシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
なお、本実施形態では、前記工程[A−7]以降で用いるシラン系カップリング剤、すなわち、第2の単分子膜52〜第nの単分子膜5nの形成に用いるシラン系カップリング剤については、同一のシラン系カップリング剤を用いるものとして説明したが、得られる分子膜5において、結果として、非膜形成領域22の表面に露出する官能基R、膜形成領域21の表面に露出する官能基Rとなっていればよい。
したがって、第1の単分子膜51〜第(n−1)の単分子膜5(n−1)の形成に用いるシラン系カップリング剤を同種のものとし、第nの単分子膜5nの形成に用いるシラン系カップリング剤のみを異なる種類のものとしてもよいし、第1の単分子膜51〜第nの単分子膜5nの形成に用いるシラン系カップリング剤の全てを異なる種類のものとしてもよい。
<電子部品>
このような膜3は、例えば、スイッチング素子(薄膜トランジスタ)、配線基板、半導体部品、表示パネル、有機EL素子のような発光素子等の各種電子部品に適用することができる。
以下では、本発明の電子部品を薄膜トランジスタ(特に、有機薄膜トランジスタ)および有機EL素子に適用した場合を代表に説明する。
<<薄膜トランジスタ>>
図5は、本発明の電子部品を適用した薄膜トランジスタの実施形態を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は平面図である。なお、以下では、図5(a)中の上側を「上」、下側を「下」として説明する。
図5に示す薄膜トランジスタ100は、基板20(基材1)上に設けられており、ソース電極30およびドレイン電極40と、有機半導体層(有機層)50と、ゲート絶縁層60と、ゲート電極70とが、この順で基板20側から積層されて構成されている。
具体的には、薄膜トランジスタ100は、基板20上に、ソース電極30およびドレイン電極40が分離して設けられ、これら電極30、40を覆うように有機半導体層50が設けられている。さらに有機半導体層50上には、ゲート絶縁層60が設けられ、さらにこの上に、少なくともソース電極30とドレイン電極40の間の領域に重なるようにゲート電極70が設けられている。
この薄膜トランジスタ100では、有機半導体層50のうち、ソース電極30とドレイン電極40との間の領域が、キャリアが移動するチャネル領域510となっている。以下、このチャネル領域510において、キャリアの移動方向の長さ、すなわちソース電極30とドレイン電極40との間の距離をチャネル長L、チャネル長L方向と直交する方向の長さをチャネル幅Wと言う。
このような薄膜トランジスタ100は、ソース電極30およびドレイン電極40が、ゲート絶縁層60を介してゲート電極70よりも基板20側に設けられた構成の薄膜トランジスタ、すなわち、トップゲート構造の薄膜トランジスタである。
以下、薄膜トランジスタ100を構成する各部について、順次説明する。
基板20は、薄膜トランジスタ100を構成する各層(各部)を支持するものである。基板20には、例えば、ガラス基板、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)等で構成されるプラスチック基板(樹脂基板)、石英基板、シリコン基板、ガリウム砒素基板等を用いることができる。薄膜トランジスタ100に可撓性を付与する場合には、基板20には、樹脂基板が選択される。
この基板20上には、下地層が設けられていてもよい。下地層としては、例えば、基板20表面からのイオンの拡散を防止する目的、ソース電極30およびドレイン電極40と、基板20との密着性(接合性)を向上させる目的等により設けられる。
下地層の構成材料としては、特に限定されないが、基板20にガラス基板を用いる場合には、酸化珪素(SiO)、窒化珪素(SiN)等が好適に用いられる。
基板20上には、ソース電極30およびドレイン電極40が、チャネル長L方向に沿って、所定距離離間して並設されている。
このようなソース電極30およびドレイン電極40の形成に、本発明の成膜方法を適用することができる。
ソース電極30およびドレイン電極40の厚さ(平均)は、特に限定されないが、それぞれ、30〜300nm程度であるのが好ましく、50〜150nm程度であるのがより好ましい。本発明の成膜方法によれば、このように薄い膜厚の電極を寸法精度よく形成することができる。
ソース電極30とドレイン電極40との間の距離(離間距離)、すなわち、チャネル長Lは、2〜30μm程度であるのが好ましく、5〜20μm程度であるのがより好ましい。チャネル長Lを前記下限値より小さくすると、得られた薄膜トランジスタ100同士でチャネル長に誤差が生じ、特性(トランジスタ特性)がばらつくおそれがある。一方、チャネル長Lを前記上限値より大きくすると、しきい電圧の絶対値が大きくなるとともに、ドレイン電流の値が小さくなり、薄膜トランジスタ100の特性が不十分となるおそれがある。
チャネル幅Wは、0.1〜5mm程度であるのが好ましく、0.5〜3mm程度であるのがより好ましい。チャネル幅Wを前記下限値より小さくすると、ドレイン電流の値が小さくなり、薄膜トランジスタ100の特性が不十分となるおそれがある。一方、チャネル幅Wを前記上限値より大きくすると、薄膜トランジスタ100が大型化してしまうとともに、寄生容量の増大や、ゲート絶縁層60を介したゲート電極70へのリーク電流の増大を招くおそれがある。
また、基板20上には、ソース電極30およびドレイン電極40を覆うように、有機半導体層50が設けられている。
有機半導体層50は、有機半導体材料(半導体的な電気伝導を示す有機材料)を主材料として構成されている。
この有機半導体層50は、少なくともチャネル領域510においてチャネル長L方向とほぼ平行となるように配向しているのが好ましい。これにより、チャネル領域510におけるキャリア移動度が高いものとなり、その結果、薄膜トランジスタ100は、その作動速度がより速いものとなる。
有機半導体材料としては、例えば、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、フタロシアニン、ペリレン、ヒドラゾン、トリフェニルメタン、ジフェニルメタン、スチルベン、アリールビニル、ピラゾリン、トリフェニルアミン、トリアリールアミン、オリゴチオフェン、フタロシアニンまたはこれらの誘導体のような低分子の有機半導体材料や、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリチオフェン、ポリヘキシルチオフェン、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリチニレンビニレン、ポリアリールアミン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂、フルオレン−ビチオフェン共重合体、フルオレン−アリールアミン共重合体またはこれらの誘導体のような高分子の有機半導体材料(共役系高分子材料)が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、特に、高分子の有機半導体材料(共役系高分子材料)を主とするものを用いるのが好ましい。共役系高分子材料は、その特有な電子雲の広がりにより、キャリアの移動能が特に高い。
高分子の有機半導体材料は、簡易な方法で成膜することができるとともに、比較的容易に配向させることができる。また、このうち、空気中で酸化され難く、安定であること等の理由から、高分子の有機半導体材料(共役系高分子材料)としては、フルオレン−ビチオフェン共重合体、ポリアリールアミンまたはこれらの誘導体のうちの少なくとも1種を主成分とするものを用いるのが特に好ましい。
また、高分子の有機半導体材料を主材料として構成される有機半導体層50は、薄型化・軽量化が可能であり、可撓性にも優れるため、フレキシブルディスプレイのスイッチング素子等として用いられる薄膜トランジスタへの適用に適している。
有機半導体層50の厚さ(平均)は、0.1〜1000nm程度であるのが好ましく、1〜500nm程度であるのがより好ましく、10〜100nm程度であるのがさらに好ましい。
なお、有機半導体層50は、ソース電極30およびドレイン電極40を覆うように設けられる構成のものに限定されず、少なくともソース電極30とドレイン電極40との間の領域(チャネル領域510)に設けられていればよい。
有機半導体層50上には、ゲート絶縁層60が設けられている。
このゲート絶縁層60は、ソース電極30およびドレイン電極40に対してゲート電極70を絶縁するものである。
ゲート絶縁層60は、主として有機材料(特に有機高分子材料)で構成されているのが好ましい。有機高分子材料を主材料とするゲート絶縁層60は、その形成が容易であるとともに、有機半導体層50との密着性の向上を図ることもできる。
このような有機高分子材料としては、例えば、ポリスチレン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリビニルフェニレン、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)のようなアクリル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のようなフッ素系樹脂、ポリビニルフェノールあるいはノボラック樹脂のようなフェノール系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテンなどのオレフィン系樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ゲート絶縁層60の厚さ(平均)は、特に限定されないが、10〜5000nm程度であるのが好ましく、100〜1000nm程度であるのがより好ましい。ゲート絶縁層60の厚さを前記範囲とすることにより、ソース電極30およびドレイン電極40とゲート電極70とを確実に絶縁しつつ、薄膜トランジスタ100が大型化すること(特に、厚さが増大すること)を防止することができる。
なお、ゲート絶縁層60は、単層構成のものに限定されず、複数層の積層構成のものであってもよい。
また、ゲート絶縁層60の構成材料には、例えば、SiO等の無機絶縁材料を用いることもできる。ポリシリケート、ポリシロキサン、ポリシラザンのような溶液を塗布して、塗布膜を酸素、または水蒸気の存在下で加熱することによって、溶液材料からSiOを得ることができる。また、金属アルコキシド溶液を塗布した後、これを酸素雰囲気で加熱することによって無機絶縁材料を得る(ゾルゲル法として知られる)ことができる。
ゲート絶縁層60上には、ゲート電極70が設けられている。
ゲート電極70の構成材料としては、例えば、Pd、Pt、Au、W、Ta、Mo、Al、Cr、Ti、Cuまたはこれらを含む合金等の金属材料、ITO、FTO、ATO、SnO等の導電性酸化物、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン等の炭素材料、ポリアセチレン、ポリピロール、PEDOT(poly−ethylenedioxythiophene)のようなポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(p−フェニレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリフルオレン、ポリカルバゾール、ポリシランまたはこれらの誘導体等の導電性高分子材料等が挙げられ、通常塩化鉄、ヨウ素、無機酸、有機酸、ポリスチレンサルフォニック酸などの高分子でドープされ導電性を付与された状態で用いられる。さらに、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、ゲート電極70の形成に、本発明の成膜方法を適用してもよい。
ゲート電極70の厚さ(平均)は、特に限定されないが、0.1〜5000nm程度であるのが好ましく、1〜5000nm程度であるのがより好ましく、10〜5000nm程度であるのがさらに好ましい。
以上のような薄膜トランジスタ100は、ゲート電極70に印加する電圧を変化させることにより、ソース電極30とドレイン電極40との間に流れる電流量が制御される。
すなわち、ゲート電極70に電圧が印加されていないOFF状態では、ソース電極30とドレイン電極40との間に電圧を印加しても、有機半導体層50中にほとんどキャリアが存在しないため、微少な電流しか流れない。一方、ゲート電極70に電圧が印加されているON状態では、有機半導体層50のゲート絶縁層60に面した部分に電荷が誘起され、チャネル領域510にキャリアの流路が形成される。この状態でソース電極30とドレイン電極40との間に電圧を印加すると、チャネル領域510を通って電流が流れる。
<<有機EL素子>>
図6は、本発明の電子部品を適用した有機EL素子の実施形態を示す縦断面図である。なお、以下では、図6中の上側を「上」、下側を「下」として説明する。
図6に示す有機EL素子200は、透明な基板25と、基板25上に設けられた陽極35と、陽極35上に設けられた有機EL層45と、有機EL層45上に設けられた陰極55と、各前記層35、45、55を覆うように設けられた保護層65とを備えている。
基板25は、有機EL素子200の支持体となるものであり、この基板25上に各前記層が形成されている。
基板25の構成材料としては、透光性を有し、光学特性が良好な材料を用いることができる。
このような材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンのような各種樹脂材料や、各種ガラス材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
基板25の厚さ(平均)は、特に限定されないが、0.1〜30mm程度であるのが好ましく、0.1〜10mm程度であるのがより好ましい。
陽極35は、有機EL層45(後述する正孔輸送層451)に正孔を注入する電極である。また、この陽極35は、有機EL層45(後述する発光層452)からの発光を視認し得るように、実質的に透明(無色透明、有色透明、半透明)とされている。
かかる観点から、陽極35の構成材料(陽極材料)としては、仕事関数が大きく、導電性に優れ、また、透光性を有する材料を用いるのが好ましい。
このような陽極材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、SnO2、Sb含有SnO2、Al含有ZnO等の酸化物、Au、Pt、Ag、Cuまたはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
陽極35の厚さ(平均)は、特に限定されないが、10〜200nm程度であるのが好ましく、50〜150nm程度であるのがより好ましい。陽極35の厚さが薄すぎると、陽極35としての機能が充分に発揮されなくなるおそれがあり、一方、陽極35が厚過ぎると、陽極材料の種類等によっては、光の透過率が著しく低下し、実用に適さなくなるおそれがある。
なお、陽極材料には、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂材料を用いることもできる。
一方、陰極55は、有機EL層45(後述する電子輸送層453)に電子を注入する電極である。
陰極55の構成材料(陰極材料)としては、仕事関数の小さい材料を用いるのが好ましい。
このような陰極材料としては、Li、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb、Ag、Cu、Al、Cs、Rbまたはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に、陰極材料として合金を用いる場合には、Ag、Al、Cu等の安定な金属元素を含む合金、具体的には、MgAg、AlLi、CuLi等の合金を用いるのが好ましい。かかる合金を陰極材料として用いることにより、陰極55の電子注入効率および安定性の向上を図ることができる。
陰極55の厚さ(平均)は、1nm〜1μm程度であるのが好ましく、100〜400nm程度であるのがより好ましい。陰極55の厚さが薄すぎると、陰極55としての機能が充分に発揮されなくなるおそれがあり、一方、陰極55が厚過ぎると、有機EL素子200の発光効率が低下するおそれがある。
陽極35と陰極55との間には、有機EL層45が設けられている。有機EL層45は、正孔輸送層451と、発光層452と、電子輸送層453とを備え、これらがこの順で陽極35上に形成されている。
正孔輸送層451は、陽極35から注入された正孔を発光層452まで輸送する機能を有するものである。
正孔輸送層451の構成材料(正孔輸送材料)は、正孔輸送能力を有するものであれば、いかなるものであってもよいが、共役系の化合物であるのが好ましい。共役系の化合物は、その特有な電子雲の広がりによる性質上、極めて円滑に正孔を輸送できるため、正孔輸送能力に特に優れる。これにより、より高性能の有機EL素子200が得られる。
正孔輸送材料として、以下に示すような化合物(モノマー)を主鎖または側鎖に有する高分子(プレポリマーやポリマー)のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いられる。
この化合物(モノマー)としては、例えば、3,4−エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸のようなチオフェン/スチレンスルホン酸系化合物、1,1−ビス(4−ジ−パラ−トリアミノフェニル)シクロへキサン、1,1’−ビス(4−ジ−パラ−トリルアミノフェニル)−4−フェニル−シクロヘキサンのようなアリールシクロアルカン系化合物、4,4’,4’’−トリメチルトリフェニルアミンのようなアリールアミン系化合物、N,N,N',N'−テトラフェニル−パラ−フェニレンジアミンのようなフェニレンジアミン系化合物等が挙げられる。これらの化合物の高分子は、いずれも、高い正孔輸送能力を有している。
これらの中でも、正孔輸送材料としては、特に、3,4−エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸の重合体であるポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)のようなポリ(チオフェン/スチレンスルホン酸)系化合物を主成分とするものが好適である。ポリ(チオフェン/スチレンスルホン酸)系化合物は、特に高い正孔輸送能力を有している。
なお、正孔輸送層451は、このような高分子を主材料として構成されるものであればよいが、正孔輸送層451中には、例えば、前述したような化合物の低分子(モノマーやオリゴマー)が含まれていてもよい。
また、このような正孔輸送材料は、その体積抵抗率が10Ω・cm以上であるのが好ましく、10Ω・cm以上であるのがより好ましい。これにより、発光効率のより高い有機EL素子200を得ることができる。
正孔輸送層451の厚さ(平均)は、特に限定されないが、10〜150nm程度であるのが好ましく、50〜100nm程度であるのがより好ましい。正孔輸送層451の厚さが薄すぎると、ピンホールが生じるおそれがあり、一方、正孔輸送層451が厚過ぎると、正孔輸送層451の透過率が悪くなる原因となり、有機EL素子200の発光色の色度(色相)が変化してしまうおそれがある。
電子輸送層453は、陰極55から注入された電子を発光層452まで輸送する機能を有するものである。
電子輸送層453の構成材料(電子輸送材料)としては、例えば、1,3,5−トリス[(3−フェニル−6−トリ−フルオロメチル)キノキサリン−2−イル]ベンゼン(TPQ1)のようなベンゼン系化合物(スターバースト系化合物)、ナフタレンのようなナフタレン系化合物、フタロシアニン、銅フタロシアニン、鉄フタロシアニンのような金属または無金属のフタロシアニン系化合物、(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq)、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする錯体のような各種金属錯体等が挙げられる。
また、電子輸送材料は、以上のような化合物のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
電子輸送層453の厚さ(平均)は、特に限定されないが、1〜100nm程度であるのが好ましく、20〜50nm程度であるのがより好ましい。電子輸送層453の厚さが薄すぎると、ピンホールが生じショートするおそれがあり、一方、電子輸送層453が厚過ぎると、抵抗値が高くなるおそれがある。
陽極35と陰極55との間に通電(電圧を印加)すると、正孔輸送層451中を正孔が、また、電子輸送層453中を電子が移動し、発光層452において正孔と電子とが再結合する。そして、発光層452では、この再結合に際して放出されたエネルギーによりエキシトン(励起子)が生成し、このエキシトンが基底状態に戻る際にエネルギー(蛍光やりん光)を放出(発光)する。
この発光層452の構成材料(発光材料)としては、電圧印加時に陽極35側から正孔を、また、陰極55側から電子を注入することができ、正孔と電子が再結合する場を提供できるものであれば、いかなるものであってもよい。
発光材料としては、前述したようなトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)、トリス(4−メチル−8キノリノレート)アルミニウム(III)(Almq)、(8−ヒドロキシキノリン)亜鉛(Znq)の他、例えば、ジスチリルベンゼン(DSB)、ジアミノジスチリルベンゼン(DADSB)のようなベンゼン系化合物、ナフタレン、ナイルレッドのようなナフタレン系化合物、フェナントレンのようなフェナントレン系化合物、クリセン、6−ニトロクリセンのようなクリセン系化合物、ペリレン、N,N’−ビス(2,5−ジ−t−ブチルフェニル)−3,4,9,10−ペリレン−ジ−カルボキシイミド(BPPC)のようなペリレン系化合物、コロネンのようなコロネン系化合物、アントラセン、ビススチリルアントラセンのようなアントラセン系化合物、ピレンのようなピレン系化合物、4−(ジ−シアノメチレン)−2−メチル−6−(パラ−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM)のようなピラン系化合物、アクリジンのようなアクリジン系化合物、スチルベンのようなスチルベン系化合物、2,5−ジベンゾオキサゾールチオフェンのようなチオフェン系化合物、ベンゾオキサゾールのようなベンゾオキサゾール系化合物、ベンゾイミダゾールのようなベンゾイミダゾール系化合物、2,2’−(パラ−フェニレンジビニレン)−ビスベンゾチアゾールのようなベンゾチアゾール系化合物、ビスチリル(1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン)、テトラフェニルブタジエンのようなブタジエン系化合物、ナフタルイミドのようなナフタルイミド系化合物、クマリンのようなクマリン系化合物、ペリノンのようなペリノン系化合物、オキサジアゾールのようなオキサジアゾール系化合物、アルダジン系化合物、1,2,3,4,5−ペンタフェニル−1,3−シクロペンタジエン(PPCP)のようなシクロペンタジエン系化合物、キナクリドン、キナクリドンレッドのようなキナクリドン系化合物、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジンのようなピリジン系化合物、2,2’,7,7’−テトラフェニル−9,9’−スピロビフルオレンのようなスピロ化合物、フタロシアニン(HPc)、銅フタロシアニンのような金属または無金属のフタロシアニン系化合物、フローレンのようなフローレン系化合物、(1,10−フェナントロリン)−トリス−(4,4,4−トリフルオロ−1−(2−チエニル)−ブタン−1,3−ジオネート)ユーロピウム(III)(Eu(TTA)(phen))、ファクトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy))、(2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィン)プラチナム(II)のような各種金属錯体等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
発光層452の厚さ(平均)は、特に限定されないが、10〜150nm程度であるのが好ましく、50〜100nm程度であるのがより好ましい。発光層の厚さを前記範囲とすることにより、正孔と電子との再結合が効率よくなされ、発光層452の発光効率をより向上させることができる。
このような発光層452の形成に、本発明の成膜方法を適用することができる。
なお、本実施形態では、発光層452は、正孔輸送層451および電子輸送層453と別個に設けられているが、正孔輸送層451と発光層452とを兼ねた正孔輸送性発光層や、電子輸送層453と発光層452とを兼ねた電子輸送性発光層とすることもできる。この場合、正孔輸送性発光層の電子輸送層453との界面付近が、また、電子輸送性発光層の正孔輸送層451との界面付近が、それぞれ、発光層452として機能する。
また、正孔輸送性発光層を用いた場合には、陽極から正孔輸送性発光層に注入された正孔が電子輸送層によって閉じこめられ、また、電子輸送性発光層を用いた場合には、陰極から電子輸送性発光層に注入された電子が電子輸送性発光層に閉じこめられるため、いずれも、正孔と電子との再結合効率を向上させることができるという利点がある。
また、各層35、45、55同士の間には、任意の目的の層が設けられていてもよい。例えば、正孔輸送層451と陽極35との間には正孔注入層を、また、電子輸送層453と陰極55との間には電子注入層等を設けることができる。また、有機EL素子200に電子注入層を設ける場合には、この電子注入層には、前述したような電子輸送材料の他、例えばLiFのようなアルカリハライド等を用いることができる。
保護層65は、有機EL素子200を構成する各層35、45、55を覆うように設けられている。この保護層65は、有機EL素子200を構成する各層35、45、55を気密的に封止し、酸素や水分を遮断する機能を有する。保護層65を設けることにより、有機EL素子200の信頼性の向上や、変質・劣化の防止等の効果が得られる。
保護層65の構成材料としては、例えば、Al、Au、Cr、Nb、Ta、Tiまたはこれらを含む合金、酸化シリコン、各種樹脂材料等を挙げることができる。なお、保護層65の構成材料として導電性を有する材料を用いる場合には、短絡を防止するために、保護層65と各層35、45、55との間には、必要に応じて、絶縁膜を設けるのが好ましい。
<電子機器>
本発明の電子部品は、各種電子機器に用いることができる。
図7は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部を備える表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
本発明の電子部品は、例えば、表示部の各画素の切り替えを行うスイッチング素子、表示部、本体部1104と表示ユニット1106とを接続するための可撓性配線基板等として内蔵されている。
図8は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206とともに、表示部を備えている。
本発明の電子部品は、例えば、表示部の各画素の切り替えを行うスイッチング素子、表示部、データを保存するための半導体部品(各種メモリ)、回路基板等として内蔵されている。
図9は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
ケースの内部には、回路基板1308が設置されている。この回路基板1308は、撮像信号を格納(記憶)し得るメモリが設置されている。
また、ケース1302の正面側(図示の構成では裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、回路基板1308のメモリに転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示のように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、回路基板1308のメモリに格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出力される構成になっている。
本発明の電子部品は、例えば、表示部の各画素の切り替えを行うスイッチング素子、表示部、CCDの撮像信号を保存するための半導体部品(各種メモリ)、回路基板1308等として内蔵されている。
なお、本発明の電子機器は、図7のパーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、図8の携帯電話機、図9のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、テレビや、ビデオカメラ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、タッチパネルを備えた機器(例えば金融機関のキャッシュディスペンサー、自動券売機)、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電表示装置、超音波診断装置、内視鏡用表示装置)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ、その他各種モニタ類、プロジェクター等の投射型表示装置等に適用することができる。
以上、本発明の成膜方法、膜、電子部品および電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
次に、本発明の具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
<1A> まず、石英ガラス基板(基材)を用意し、純水を用いて洗浄した。
<2A> 次に、この石英ガラス基板の膜を形成する側の面のほぼ全面に紫外線を照射した。
なお、紫外線を照射した際の条件は、以下に示すとおりである。
・紫外線の波長:172nm
・紫外線の照度:5W/cm
・雰囲気 :大気中
・雰囲気温度 :25℃
・照射時間 :5分間
<3A> 次に、この石英ガラス基板を、3−アミノプロピルトリメトキシシランを含む処理液に浸漬した後、100℃×10分で熱処理を施した。
<4A> その後、膜形成領域の形状に対応するマスクを用いて、この石英ガラス基板上の非膜形成領域に紫外線を照射した。
なお、紫外線を照射した際の条件は、以下に示すとおりである。
・紫外線の波長:172nm
・紫外線の照度:10W/cm
・雰囲気 :減圧中
・雰囲気温度 :25℃
・照射時間 :10分間
<5A> 前記工程<3A>と同様の工程を行った。
<6A> 前記工程<4A>および<5A>と同様の工程を、前記工程<4A>、<5A>を含めて合計3回繰り返して行った。
膜形成領域の形状は、アルファベットの大文字「E]とし、各部の幅が約60μmなるように形成した。
また、膜形成領域と非膜形成領域との境界部の段差の高さは、3Åであった。
<7A> 次に、チャンバー内に、膜形成面を鉛直下方とした石英ガラス基板と、材料供給部にInをセットした。そして、この状態で、石英ガラス基板を加熱しつつ、真空蒸着法により石英ガラス基板にInを供給した。
また、真空蒸着法により石英ガラス基板にInを供給した際の各種条件は、以下に示すとおりである。
・成膜時のチャンバー内の圧力:1×10−5Torr以下
・石英ガラス基板の加熱温度 :100℃
・成膜時間 :2分
これにより、膜形成領域の形状「E」にほぼ対応した形状のIn膜(平均厚さ:約100nm、各部の幅:約60μm)を得た。
(実施例2)
<1B> 基板としてポリイミド基板を用いた以外は、前記工程<1A>〜<3A>と同様の工程を行った。
<2B> 前記工程<4A>および<5A>と同様の工程を合計5回繰り返して行った。
膜形成領域の形状は、アルファベットの大文字「E]とし、各部の幅が約60μmなるように形成した。
また、膜形成領域と非膜形成領域との境界部の段差の高さは、5Åであった。
<3B> 次に、チャンバー内に、膜形成面を鉛直下方としたポリイミド基板をセットした。そして、化学気相成膜法(CVD法)により、このポリイミド基板がセットされたチャンバー内に、テトラエトキシシラン(TEOS)の蒸気をキャリヤーガスとともに供給した。
また、化学気相成膜法によりチャンバー内にテトラエトキシシランを供給した際の各種条件は、以下に示すとおりである。
・テトラエトキシシランの流量 :200sccm
・キャリヤーガス :窒素ガス
・成膜時のチャンバー内の圧力 :1×10−3Torr
・成膜時のチャンバー内の加熱温度:150℃
・成膜時間 :20分
これにより、膜形成領域の形状「E」にほぼ対応した形状のSiO膜(平均厚さ:約120nm、各部の幅:約60μm)を得た。
(実施例3)
<1C> 前記工程<1A>〜<3A>と同様の工程を行った。
<2C> 石英ガラス基板を浸漬する処理液としてトリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリエトキシシランを含む処理液を用いた以外は、前記工程<4A>および<5A>と同様の工程を合計5回繰り返して行った。
膜形成領域の形状は、アルファベットの大文字「E]とし、各部の幅が約60μmなるように形成した。
また、膜形成領域と非膜形成領域との境界部の段差の高さは、5Åであった。
なお、3−アミノプロピルトリメトキシシランは、正に帯電したシラン系カップリング剤であり、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリエトキシシランは、負に帯電したシラン系カップリング剤である。
<3C> 次に、チャンバー内に、膜形成面を鉛直下方とした石英ガラス基板と、材料供給部にトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)をセットした。そして、この状態で、石英ガラス基板を加熱しつつ、真空蒸着法により石英ガラス基板にトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)を供給した。
なお、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)の飛来物は、負に帯電していた。
また、真空蒸着法により石英ガラス基板にトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)を供給した際の各種条件は、以下に示すとおりである。
・成膜時のチャンバー内の圧力:3×10−5Torr
・石英ガラス基板の加熱温度 :230℃
・成膜時間 :30分
これにより、膜形成領域の形状「E」にほぼ対応した形状のトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)膜(平均厚さ:約80nm、各部の幅:約60μm)を得た。
(実施例4)
<1D> 石英ガラス基板を浸漬する処理液としてトリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリエトキシシランを含む処理液を用いた以外は、前記工程<1A>〜<3A>と同様の工程を行った。
<2D> 前記工程<4A>および<5A>と同様の工程を合計5回繰り返して行った。
膜形成領域の形状は、アルファベットの大文字「E]とし、各部の幅が約60μmなるように形成した。
また、膜形成領域と非膜形成領域との境界部の段差の高さは、5Åであった。
なお、3−アミノプロピルトリメトキシシランは、正に帯電したシラン系カップリング剤であり、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリエトキシシランは、負に帯電したシラン系カップリング剤である。
<3D> 次に、チャンバー内に、膜形成面を鉛直下方としたガラス基板と、Al(膜材料)で構成されたターゲットとをそれぞれセットした。そして、この状態で、石英ガラス基板を加熱しつつ、スパッタリング法により石英ガラス基板にAlを供給した。
また、スパッタリング法により石英ガラス基板にAlを供給した際の各種条件は、以下に示すとおりである。
・ターゲットに照射したレーザー源:KrFレーザー
・成膜時のチャンバー内の圧力 :1×10−6Torr
・成膜時間 :10分
・成膜時のガラス基板の加熱温度 :100℃
なお、Alの飛来物は、正に帯電していた。
これにより、膜形成領域の形状「E」にほぼ対応した形状のAl膜(平均厚さ:約150nm、各部の幅:約60μm)を得た。
本発明の成膜方法の第1実施形態を説明するための模式的な図(縦断面図)である。 本発明の成膜方法の第1実施形態を説明するための模式的な図(縦断面図)である。 本発明の成膜方法の第1実施形態を説明するための模式的な図(縦断面図)である。 本発明の成膜方法の第2実施形態により、形成された分子膜の構成を模式的に示す縦断面図である。 本発明の電子部品を適用した薄膜トランジスタの実施形態を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は平面図である。 本発明の電子部品を適用した有機EL素子の実施形態を示す縦断面図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。
符号の説明
1……基材 21……膜形成領域 22……非膜形成領域 3……膜 31……飛来物 4……マスク 5……分子膜 51……第1の単分子膜 52……第2の単分子膜 5n……第nの単分子膜 100‥‥薄膜トランジスタ 20‥‥基板 30‥‥ソース電極 40‥‥ドレイン電極 50‥‥有機半導体層 510‥‥チャネル領域 60‥‥ゲート絶縁層 70‥‥ゲート電極 200‥‥有機EL素子 25‥‥基板 35‥‥陽極 45‥‥有機EL層 451‥‥正孔輸送層 452‥‥発光層 453‥‥電子輸送層 55‥‥陰極 65‥‥保護層 1100……パーソナルコンピュータ 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1200……携帯電話機 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1300‥‥ディジタルスチルカメラ 1302‥‥ケース(ボディー) 1304‥‥受光ユニット 1306‥‥シャッタボタン 1308‥‥回路基板 1312‥‥ビデオ信号出力端子 1314‥‥データ通信用の入出力端子 1430‥‥テレビモニタ 1440‥‥パーソナルコンピュータ

Claims (16)

  1. 基材上に、所定のパターンの膜を形成する成膜方法であって、
    前記基材の前記膜を形成する膜形成面側に、飛来物を飛来させ、該飛来物を堆積させて前記膜を形成するに際し、
    前記膜形成面にカップリング剤による処理を施すことにより、前記膜を形成する膜形成領域の表面の前記基材からの距離が、前記膜を形成しない非膜形成領域の表面の前記基材からの距離よりも短くなるように、それらの領域の境界部に段差を形成しておき、
    前記飛来物を、前記段差を利用して、前記膜形成領域に集めることを特徴とする成膜方法。
  2. 前記段差の高さは、3Å以上である請求項1に記載の成膜方法。
  3. 前記非膜形成領域への前記カップリング剤による処理を、3回以上行う請求項1または2に記載の成膜方法。
  4. 前記膜形成領域への前記カップリング剤による処理の回数と、前記非膜形成領域への前記カップリング剤による処理の回数とを異ならせることにより、前記段差を形成する請求項1ないし3のいずれかに記載の成膜方法。
  5. 前記膜形成領域の表面に露出する官能基の種類と、前記非膜形成領域の表面に露出する官能基の種類とを異ならせることにより、前記膜形成領域の前記飛来物に対する電気的引力が、前記非膜形成領域の前記飛来物に対する電気的引力より強くなるよう調整する請求項4に記載の成膜方法。
  6. 前記膜形成領域への前記カップリング剤による処理の回数をA[回]とし、前記非膜形成領域への前記カップリング剤による処理の回数をB[回]としたとき、B−A≧3なる関係を満足する請求項4または5に記載の成膜方法。
  7. 前記カップリング剤は、シラン系カップリング剤である請求項1ないし6のいずれかに記載の成膜方法。
  8. 前記カップリング剤による処理に先立って、前記膜形成領域および/または前記非膜形成領域に水酸基を導入する水酸基導入処理を行う請求項1ないし7のいずれかに記載の成膜方法。
  9. 前記水酸基導入処理は、紫外線照射およびプラズマ照射のうちの少なくとも一方である請求項8に記載の成膜方法。
  10. 前記基材を加熱した状態で、前記飛来物を前記基材の前記膜形成面側に飛来させる請求項1ないし8のいずれかに記載の成膜方法。
  11. 前記基材の加熱温度は、80〜300℃である請求項10に記載の成膜方法。
  12. 前記基材の前記膜形成面を鉛直下方に向けた状態、または鉛直下方に対して所定の角度傾斜させた状態で、前記飛来物を前記基材の前記膜形成面側に飛来させる請求項1ないし11のいずれかに記載の成膜方法。
  13. 真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法または化学的気相成膜法に適用される請求項1ないし12のいずれかに記載の成膜方法。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載の成膜方法により成膜されたことを特徴とする膜。
  15. 請求項14に記載の膜を備えることを特徴とする電子部品。
  16. 請求項15に記載の電子部品を備えることを特徴とする電子機器。
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