JP2005274628A - 光記録材料、光記録媒体、及び光記録再生装置 - Google Patents

光記録材料、光記録媒体、及び光記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 側鎖スペーサー基の長さの制御により、高い記録感度及びダイナミックレンジと高い回折効率とを維持し、かつ厚膜化を図ることができる光記録材料、記録特性を損なうことなく感光層を厚膜化することにより、大容量記録が可能な光記録媒体、及び大容量データの記録及び再生が可能な光記録再生装置を提供することである。
【解決手段】 光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーを含み、光照射に伴う吸収変化、屈折率変化、もしくは形状変化を利用して情報を記録する光記録材料であって、前記ポリマーもしくはオリゴマーの主鎖にメソゲン基を含む側鎖が連結され、かつ該側鎖に、屈曲性を有し長さが異なる2種以上のスペーサー基が各々導入されていることを特徴とする光記録材料である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光記録材料、光記録媒体、及び光記録再生装置に関し、特に、大容量の体積型の光記録媒体と、この光記録媒体に使用される光記録材料と、この光記録媒体を用いて情報の記録や再生を行う光記録再生装置と、に関する。
従来の高密度・大容量の光ディスク記憶装置においては、記録密度を高めるために、ビームスポット径を小さくして隣接トラックあるいは隣接ビットとの距離を短くするなどの工夫を用いている。しかしながら、上述の光ディスクは面内にデータを記録するため、光の回折限界に制限され高密度記録の物理的限界(5Gbit/in2)が近づいており、更なる大容量化のためには奥行き方向も含めた3次元(体積型)記録が必要となる。
上記体積型の光記録媒体としては、ホログラム格子の体積記録が可能な光屈折率変化材料で構成された媒体(フォトリフラクティブ材料媒体)などが有望視されている。フォトリフラクティブ材料(以下、「PR材料」という。)の中には、感度が高く固体レーザレベルの比較的弱い光を吸収して屈折率変化が生じるものが知られており、超高密度、超大容量化が可能な体積多重ホログラム記録(ホログラフィックメモリ)への応用が期待されている。
ここで、フォトリフラクティブ効果の原理について説明する。PR材料にコヒーレントな2光波を照射し干渉を形成する。光強度の強い場所ではドナー準位の電子が伝導帯へ励起され、拡散あるいはドリフトにより移動し光強度の弱い場所に捕獲される。光強度の強い場所ではプラス電荷が残り、弱い場所ではマイナス電荷が溜まる。これにより電荷分布が形成され、静電場を生じる。この静電場による電気光学効果の結果として屈折率変化が生じる。この屈折率変化の周期は干渉縞の周期と同じであり、この屈折率格子はホログラム回折格子として作用する。
前記PR材料としては、従来、チタン酸バリウム、ニオブ酸リチウム、ケイ酸ビスマス(BSO)などの無機強誘電体結晶が多く用いられてきた。これらの材料は、高感度、高効率の光誘起屈折率変化効果(フォトリフラクティブ効果)を示す反面、結晶育成が困難なものが多い、硬くてもろい材料が多いため任意の形状に加工することができない、感応波長の調節が困難である等の欠点があった。
近年、これらの欠点を克服するものとして、有機物よりなる有機PR材料が提案されている。一般に有機PR材料は、i)光を受容して電荷を発生する電荷発生材料、ii)発生した電荷の媒体内での移動を促す電荷移動材料、iii)電荷移動により誘起された電場に感応する二色性有機色素、iv)これらの材料を坦持する高分子基材(バインダー)、及びv)基材の物性を変化させる添加剤(可塑剤、相容化剤など)よりなる。また、1つの成分が、電荷移動材料兼高分子基材、電荷移動材料兼可塑剤など複数の役割を担う場合もある。
これらの有機PR材料では、光を吸収した電荷発生材料より正負の電荷が発生し、これが存在する外部電場の作用によって電荷移動材料により正負に分離して内部電場が生成する。この内部電場により二色性色素の配向変化が発生し、基材中の屈折率の分布に変化が生じる。このような有機PR材料を応用することにより、原理的には高い記録密度の体積ホログラム記録が可能であると考えられる。
しかしながら、この有機PR材料においては、本質的に外部電場の印加が不可欠であるという問題がある。この電場は数百V・mm-1と極めて大きなものであり、実際にこの系を記録装置として利用する際の大きな装置的制約となる。更に、この材料系においては、電荷発生材料、電荷移動材料、高分子基質等、異なる数種の材料が混合して用いられており、記録時または保管時の相分離による安定性の低下が大きな問題となる。
上述の問題点を回避するために、例えばS.Hvilstedらは、シアノアゾベンゼンを側鎖に持つポリマーを用いて、ここに屈折率格子を書き込むことによりホログラムを記録することを提案している(例えば、非特許文献1参照)。この材料においては、例えば1mmの間に2500本の屈折率の高低の格子を書き込むことができ、高い記録密度が達成されると期待される。
アゾベンゼンを側鎖に持つポリマー膜のホログラフィックメモリは、ポリマー膜の光誘起異方性を利用する。アモルファス状のアゾポリマー膜中のアゾベンゼンは、ランダムな配向状態をとる。アゾ基のπ−π*遷移に帰属される吸収帯に相当する波長の直線偏光の励起光をアゾポリマー膜に照射すると、トランス体のアゾベンゼンは、遷移双極子モーメントが偏光方向に一致するほど高い確率で、すなわち選択的に励起されて、シス体へ光異性化する。また、励起されたシス体は、光あるいは熱によって再びトランス体へ異性化する。
このような偏光照射による角度選択的なトランス−シス−トランス異性化サイクルを経て、励起光に対して安定な方向、すなわち偏光方向に垂直な方向にアゾベンゼンの配向変化が生ずる。アゾベンゼンは光学異方性を有するので、配向変化の結果として複屈折や二色性を示す。この光誘起異方性を利用することによって、強度分布及び偏光分布によるホログラムを記録することも可能である。記録はポリマーの配向変化によるので長期間安定であり、円偏光照射や等方相への加熱によって消去し、繰り返し記録することが可能である。このように、書き換え型ホログラフィックメモリ用の材料としては、アゾベンゼンを側鎖に持つポリマー膜が最も有望な材料系である。
上記材料に関しては、特定構造のアゾベンゼン部位を側鎖に有し、アクリレートまたはメタクリレート構造の主鎖を有する含アゾベンゼン高分子を用いたホログラム記録材料が開示されているが、後述する課題を依然有し、高い回折効率を実現する厚膜媒体の作製が困難であり、高密度・高感度光記録媒体用としては不十分なものであった(例えば、特許文献1〜4参照)。このように、従来のアゾベンゼンを含有する高分子材料では、特に、光記録媒体中に複数のホログラムを形成する体積型ホログラム材料としての用途、すなわち、高回折効率を実現しデジタルデータの高速記録を達成する厚膜媒体の作製を困難とし、実用的な媒体としては40μm程度の膜厚が限界であった(例えば、非特許文献2参照)。
一方、既に本発明者らは、前記のように光記録材料として有用なアゾベンゼンを側鎖に有するポリエステルを提案している。より具体的には、アゾベンゼンにメチル基を導入し、吸収帯を光記録に適した領域に制御したモノマー、ポリエステル、ならびにそれらを用いた光記録媒体を開示している(例えば、特許文献5参照。)。また、主鎖のメチレン鎖を規定し、ポリマーのガラス転移温度を制御することによって、光記録に適したポリエステルおよびそれを用いた光記録媒体を提案している(例えば、特許文献6参照。)。さらに、側鎖のメチレン鎖を規定したポリエステルによって光記録特性が向上することを開示している(例えば、特許文献7参照。)。
Opt.Lett.,17[17],12(1992) H. J. Coufal, D. Psaltis, G. T. Sincerbox eds.: Holographic Data Storage, Springer, p.222 (2000) 特表2000−514468号公報 米国特許第6441113B1号明細書 特表2002−539476号公報 特開平10−212324号公報 特開2000−109719号公報 特開2000−264962号公報 特開2001−294652号公報
前記体積型のホログラフィックメモリにおいて、大容量化を実現するためには「記録媒体の厚膜化」が最も重要である。一般に、厚いホログラムほど、回折させるための入射角度条件は厳しくなり、ブラッグ条件から少しずらすだけで回折光は消失する。体積型のホログラフィックメモリにおける角度多重方式は、この角度選択性を利用する。即ち、同一体積内に複数のホログラムを形成し、読み出し光の入射角度を制御することによって、任意のホログラムをクロストークなしに読み出すことを可能としている。このように、記録媒体の膜厚を増加させることによって角度選択性を向上させれば、多重度を上げることができ、記録容量を増加させることが可能となる。
また、ホログラムを形成する屈折率変調の大きさは、媒体材料の能力によって限界がある。このため、同一体積内で複数のホログラムを形成することは、材料の有する屈折率変調能力を複数のホログラムで分割して使用することに相当する。屈折率振幅は回折効率に対して略2乗で作用するので、多重度を向上させるとホログラムの回折効率は多重度の2乗に反比例して低下してしまう。従って、多重度を向上させた場合にも、ある程度高い回折効率を得ることができる記録媒体の開発が望まれる。
一方、アゾベンゼンを側鎖に持つポリマー膜は、先に述べたメカニズムからアゾベンゼンのπ−π*遷移を励起しうる波長で記録する必要がある。記録感度を向上させるためには、吸収の高い波長を選択することが効果的ではあるが、同時に別の問題が発生する。即ち、記録波長に対して吸収の大きな材料を用いると、入射した記録光は表面近傍の分子によって吸収されてしまい、媒体の膜厚方向全域に効果的なホログラムを形成することができなくなってしまう。このように、ホログラムの屈折率振幅が膜厚方向において減衰すると回折効率の角度選択性が劣化することが知られている。この角度選択性の劣化は、多重記録したホログラム間のクロストークを招き、SN比を低下させてしまう。さらに、媒体の吸収ロスによって、高い回折効率を実現することが困難になる。
また、前記主鎖や側鎖に導入されるスペーサー基として(以下、「主鎖スペーサー基」、「側鎖スペーサー基」という場合がある)、メチレン鎖を用いたポリエステルを用いた光記録材料においては、例えば、導入されるスペーサー基が短いと、光誘起複屈折の立ち上がりは速いが、側鎖に対する主鎖の拘束力が大きいため飽和値が小さい。一方、導入されるスペーサー基を長くすると、立ち上がりが遅くなるが、長いスペーサー基のために側鎖は大きく配向を変化させることが可能で、大きな複屈折を示す。このように、高感度と高ダイナミックレンジを両立させることは困難であった。
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、本発明の第1の目的は、側鎖スペーサー基の長さの制御により、高い記録感度及びダイナミックレンジと高い回折効率とを維持し、かつ厚膜化を図ることができる光記録材料を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、記録特性を損なうことなく感光層を厚膜化することにより、大容量記録が可能な光記録媒体を提供することにある。そして、本発明の第3の目的は、大容量データの記録及び再生が可能な光記録再生装置を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、
<1> 光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーを含み、光照射に伴う吸収変化、屈折率変化、もしくは形状変化を利用して情報を記録する光記録材料であって、前記ポリマーもしくはオリゴマーの主鎖にメソゲン基を含む側鎖が連結され、かつ該側鎖に、屈曲性を有し長さが異なる2種以上のスペーサー基が導入されていることを特徴とする光記録材料である。
<2> 前記メソゲン基のすべてもしくは一部が、前記光応答性基であることを特徴とする<1>に記載の光記録材料である。
<3> 側鎖に、屈曲性を有し各々長さの異なるスペーサー基が導入されたポリマーもしくはオリゴマーを混合してなる混合物を含むことを特徴とする<1>に記載の光記録材料である。
<4> 前記主鎖が環状構造の有機基を含み、前記光応答性基及び/またはメソゲン基が側鎖に含まれ、該側鎖のすべてもしくは一部が、前記環状構造の有機基のすべてもしくは一部に結合されていることを特徴とする<1>に記載の光記録材料である。
<5> 前記メソゲン基が光応答性基である側鎖と、該メソゲン基が非光応答性基である側鎖とを含み、前記メソゲン基が光応答性基である側鎖のスペーサー基の長さと、前記メソゲン基が非光応答性基である側鎖のスペーサー基の長さとが異なることを特徴とする<1>に記載の光記録材料である。
<6> 前記メソゲン基が光応答性基である側鎖のスペーサー基の長さが、前記メソゲン基が非光応答性基である側鎖のスペーサー基の長さより短いことを特徴とする<5>に記載の光記録材料である。
<7> 前記光応答性基の含有濃度が、20質量%以下であることを特徴とする<1>に記載の光記録材料である。
<8> 前記光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーが、一般式(1)で示される化合物であることを特徴とする<1>に記載の光記録材料である。
Figure 2005274628
上記一般式(1)中、L1は2価の連絡基、R1は水素原子または置換基を表し、P1は光応答性基の部位を含む基を表す。a1は0.0001〜1の範囲、a2は0〜0.9999の範囲であり、n1は4〜2000の範囲の整数である。また、A1、A2は以下の一般式(2−1)〜(2−4)のいずれかを表す。
Figure 2005274628
上記―般式(2−1)〜(2−4)に示される構造は、それぞれ*でL1またはR1と連結する。一般式(2−1)中、R11〜R13はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、L11は−O−、−OC(O)−、−CONR19−、−COO−(それぞれ左側がポリマー主鎖、右側がL1またはR1と連結する)、置換しても良いアリーレン基を表す。なお、前記R19は水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基のいずれかを表す。一般式(2−2)中、R14〜R16はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。一般式(2−3)及び(2−4)中、A3、A4はそれぞれ独立に3価の連結基を表す。一般式(2−4)中、R17、R18はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基のいずれかを表す。
<9> <1>〜<8>に記載の光記録材料を感光層として用いたことを特徴とする光記録媒体である。
<10> 光記録媒体における膜厚方向において、光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーにおける長さが異なる2種以上のスペーサー基が導入された側鎖の存在比率が変化していることを特徴とする<9>に記載の光記録媒体である。
<11> 記録光の進行方向に向かって、前記光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーにおける長さが短いスペーサー基が導入された側鎖の存在比率が高くなっていることを特徴とする<10>に記載の光記録媒体である。
<12> 感光層の厚さが、20μm〜10mmの範囲であることを特徴とする<9>に記載の光記録媒体である。
<13> 使用波長における透過率もしくは反射率が、40〜80%の範囲であることを特徴とする<9>に記載の光記録媒体である。
<14> ホログラム記録を行うことが可能であることを特徴とする<9>に記載の光記録媒体である。
<15> 入射物体光及び参照光の偏光方向が互いに平行な場合と互いに垂直な場合とで各々独立にホログラムを記録可能な<9>に記載の光記録媒体である。
<16> 物体光の振幅、位相、及び偏光方向によりホログラム記録を行うことが可能であることを特徴とする<9>に記載の光記録媒体である。
<17> <9>に記載の光記録媒体を用いて情報の記録及び/または再生を行うことを特徴とする光記録再生装置である。
本発明によれば、高い記録感度及びダイナミックレンジと高い回折効率とを維持し、かつ厚膜化を図ることができる光記録材料が供される。また、記録特性を損なうことなく、大容量記録が可能な光記録媒体、及び大容量データの記録及び再生が可能な光記録再生装置を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
<光記録材料>
本発明の光記録材料は、光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーを含み、光照射に伴う吸収変化、屈折率変化、もしくは形状変化を利用して情報を記録する光記録材料であって、前記ポリマーもしくはオリゴマーの主鎖にメソゲン基を含む側鎖が連結され、かつ該側鎖に、屈曲性を有し長さが異なる2種以上のスペーサー基が導入されていることを特徴とする。
前記光応答性基は、光照射により幾何異性化などの構造変化を起こすものであり、例えばアゾベンゼン骨格、スチルベン骨格、アゾメチン骨格などを含むものが挙げられるが(詳細は後述する)、アゾベンゼン骨格を含んでいることが好ましい。
また、前記メソゲン基としては、p(パラ)置換の芳香環を含むビフェニル系、ターフェニル系、安息香酸エステル系、シクロヘキシルカルボン酸エステル系、フェニルシクロへキサン系、ピリミジン系、ジオキサン系や、シクロヘキシルシクロヘキサン系など、通常の低分子液晶のメソゲン基に用いられる線状メソゲン基であることが好ましく、ビフェニル骨格を含んでいるもの(ビフェニル誘導体)であることがより好ましい。
なお、本発明においては、前記アゾベンゼンなどの光応答性基がメソゲン基に含まれる場合もある。
本発明の光記録材料は、以下の特徴を備えている。すなわち、主鎖にメソゲン基を含む側鎖が連結され、かつ該側鎖に、屈曲性を有し長さが異なる2種以上のスペーサー基が導入されることによって、高感度と高ダイナミックレンジとを両立させることを可能とした。
すなわち、側鎖として、屈曲性を有し長さが異なる2種以上のスペーサー基を導入することにより、比較的短いスペーサー基により光誘起複屈折の立ち上がりをある程度速くすることができ、比較的長いスペーサー基によりある程度大きな複屈折の飽和値を得ることができる。これにより、厚膜化した場合にも高い感度と高いダイナミックレンジとを達成することができる。
ここで、本発明における前記「屈曲性を有し」とは、エーテル結合やメチレン鎖など、分子運動によって結合された複数の原子が一定以上に動くことができる程度の柔軟性を有していることをいう。
例えば、好ましくは、前記比較的短いスペーサー基として、炭素数が2〜12の範囲のメチレン基、前記比較的長いスペーサー基として、炭素数が4〜20の範囲のメチレン基を導入することにより、前記光誘起複屈折の速い立ち上がりと大きな飽和値とを両立させることができる。
また、スペーサー基の長短の比(長いスペーサー基の炭素数/短いスペーサー基の炭素数)としては、9/10〜10/1の範囲が好ましく、6/4〜4/1の範囲がより好ましい。
なお、本発明における「側鎖に、屈曲性を有する長さが異なる2種以上のスペーサー基が導入され」とは、ポリマーもしくはオリゴマー全体として見たときに、その中に長さが異なる2種以上のスペーサー基を有する側鎖が存在するという意味である。
したがって、本発明においては、上記側鎖ヘの長さの異なるスペーサー基の導入を、1つのポリマー連鎖において屈曲性を有し各々スペーサー基長の異なる複数の側鎖を連結させて行ってもよいし、屈曲性を有し各々長さの異なるスペーサー基が導入されたポリマーもしくはオリゴマーを混合することによって行ってもよい。この場合にも、前記単一のポリマーに長さの異なる2種以上のスペーサー基が導入されたものと同等の効果が期待できる。
なお、この場合、前記好ましいスペーサー基長、長短比、含有量比は同一である。
また、本発明においては、前記メソゲン基のすべてもしくは一部が、前記光応答性基であることが好ましい。これにより、光応答性基の光化学反応に基づく構造変化から、効率的にポリマーもしくはオリゴマーの配向変化を誘起させることができる。
前記光応答性基ともなるメソゲン基の具体例については、後述する。
また、光応答性基であるメソゲン基の比率は、全メソゲン基中の0.01〜80モル%の範囲が好ましく、1〜60モル%の範囲がより好ましい。
さらに本発明においては、前記メソゲン基が前述のような光応答性基である側鎖と、該メソゲン基が非光応答性基である側鎖とを含み、前記メソゲン基が光応答性基である側鎖のスペーサー基の長さと、前記メソゲン基が非光応答性基である側鎖のスペーサー基の長さとが異なることが好ましい。
このような場合に、光照射により直接構造を変化させる光応答性基と、光応答性基の構造変化に伴い配向を変化する非光応答性基の運動性を独立に制御することが可能となる。
特に本発明においては、前記メソゲン基が光応答性基である側鎖のスペーサー基の長さが、前記メソゲン基が非光応答性基である側鎖のスペーサー基の長さより短いことが好ましい。このように光応答性基であるメソゲン基に連結されたスペーサー基の長さを短くすることにより、光誘起複屈折の立ち上がりをより速くすることができ、非光応答性基であるメソゲン基に連結されたスペーサー基の長さを長くすることにより、複屈折の飽和値をより大きくすることができる。
なお、この場合の好ましい長短スペーサー基の長さ、スペーサー基の長短の比、含有量比は、前記と同様である。
以下に、本発明における光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーについて詳細に説明する。
本発明においては、光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーが、下記一般式(1)で示される化合物であることが好ましい
Figure 2005274628
上記一般式(1)中、L1は2価の連絡基、R1は水素原子または置換基を表し、P1は光応答性基の部位を含む基を表す。a1は0.0001〜1の範囲、a2は0〜0.9999の範囲であり、n1は4〜2000の範囲である。
なお、本発明において、「屈曲性を有し長さが異なる2種以上のスペーサー基が導入されている」とは、長さの異なる2種以上のL1が導入されているか、もしくは、メソゲン基を含むR1のスペーサー基の長さとL1が異なることを意味する。
前記一般式(1)中、L1は2価の連絡基を表す。ここでL1は、アルキレン基(好ましくは炭素原子数(以下C数という)1〜20、例えば置換しても良いメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、へキシレン、オクチレン、デシレン、ウンデシレン、−CH2PhCH2−(Phはフェニレン基を表す))、アルケニレン基(好ましくはC数2〜20、例えばエテニレン、プロペニレン、ブタジエニレン)、アルキニレン基(好ましくはC数2〜20、例えばエチニレン、プロピニレン、ブタジイニレン)、シクロアルキレン基(好ましくはC数3〜20、例えば1,3−シクロペンチレン、1,4−シクロへキシレン)、アリーレン基(好ましくはC数6〜26、例えば置換しても良い1,2−フェニレン、1,3―フェニレン、1,4−フェニレン、1,4−ナフチレン、2,6−ナフチレン)、ヘテリレン基(好ましくはC数1〜20、例えば置換しても良いピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペラジン、ピロリジン、ピぺリジン、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、チオフェン、フラン、チアゾール、オキサゾール、チアジアゾール、オキサジアゾールから2個の水素原子を引き抜いて2価の基としたもの)、アミド基、エステル基、スルホアミド基、スルホン酸エステル基、ウレイド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオエーテル基、エーテル基、イミノ基、カルボニル基、を1つまたはそれ以上組み合わせて構成される炭素原子数0〜100以下、好ましくは1以上または20以下の連絡基を表す。
これらの中では、メソゲン基を含む側鎖L1−P1における前記スペーサー基としては、2価の置換基に割り込まれてもよいメチレン鎖を含むものなどが好ましい。
一般式(1)中、R1は水素原子または置換基を表し、置換基として好ましい例は例えば、アルキル基(好ましくは炭素原子数(以下C数と言う)1〜20、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−ぺンチル、ベンジル、3−スルホプロピル、カルボキシメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル)、アルケニル基(好ましくはC数2〜20、例えば、ビニル、アリル、2−ブテニル、1,3−ブタジエニル)、シクロアルキル基(好ましくはC数3〜20、例えばシクロペンチル、シクロへキシル)、アリール基(好ましくはC数6〜20、例えば、フェニル、2−クロロフェニル、4−メトキシフェニル、3−メチルフェニル、1−ナフチル、ビフェニル誘導体、ターフェニル誘導体)、
ヘテロ環基(好ましくはC数1〜20、例えば、ピリジル、ピリミジル、チエニル、フリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ)、アルキニル基(好ましくはC数2〜20、例えば、エチニル、2−プロピニル、1,3−ブタジイニル、2−フェニルエチニル)、ハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br、I)、アミノ基(好ましくはC数0〜20、例えば、アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジブチルアミノ、アニリノ)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホン酸基、アシル基(好ましくはC数1〜20、例えば、アセチル、ベンゾイル、サリチロイル、ビバロイル)、アルコキシ基(好ましくはC数1〜20、例えば、メトキシ、ブトキシ、シクロヘキシルオキシ)、アリールオキシ基(好ましくはC数6〜26、例えば、フェノキシ、1−ナフトキシ)、アルキルチオ基(好ましくはC数1〜20、例えば、メチルチオ、エチルチオ)、アリールチオ基(好ましくはC数6〜20、例えば、フェニルチオ、4−クロロフェニルチオ)、アルキルスルホニル基(好ましくはC数1〜20、例えば、メタンスルホニル、ブタンスルホニル)、
アリールスルホニル基(好ましくはC数6〜20、例えば、ベンゼンスルホニル、パラトルエンンスルホニル)、スルファモイル基(好ましくはC数0〜20、例えばスルファモイル、N−メチルスルファモイル、N−フェニルスルファモイル)、カルバモイル基(好ましくはC数1〜20、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル)、アシルアミノ基(好ましくはC数1〜20、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノ)、イミノ基(好ましくはC数2〜20、例えばフタルイミノ)、アシルオキシ基(好ましくはC数l〜20、例えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ)、アルコキシカルボニル基(好ましくはC数2〜20、例えば、メトキシカルボニル、フェノキシカルボニル)、カルバモイルアミノ基(好ましくはC数1〜20、例えばカルバモイルアミノ、N−メチルカルバモイルアミノ、N−フェニルカルバモイルアミノ)、アゾ基(好ましくはC数1〜20、例えばフェエルアゾ、ナフチルアゾ)であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アゾ基を表す。
また、R1はL1で挙げた2価の連絡基を単独または複数含むことも好ましい。
これらの中では、メソゲン基を含む側鎖R1における前記スペーサー基としては、2価の置換基に割り込まれてもよいメチレン鎖を含むものなどが好ましい。なお、R1に含まれるメソゲン基としては、非光応答性基であることが好ましく、前記のうちメソゲン基としては、p(パラ)置換の芳香環を含むビフェニル系、ターフェニル系、安息香酸エステル系、シクロヘキシルカルボン酸エステル系、フェニルシクロへキサン系、ピリミジン系、ジオキサン系や、シクロヘキシルシクロヘキサン系など、通常の低分子液晶のメソゲン基に用いられる線状メソゲン基であることが好ましい。
また、一般式(1)中、P1は光応答性基の部位を含む基を表す。本発明における光応答性基の部位としては好ましくは、光を吸収して構造変化を起こすことができる化合物部位であり、吸収する光としては200〜1000nmの紫外光、可視光または赤外光が好ましく、200〜700nmの紫外線、可視光がより好ましい。
本発明における光応答性基の部位はモル吸光係数の異方性(2色性)を有することが好ましく、屈折率の異方性(固有複屈折率)を有することが好ましい。
前記P1は光応答性基の部位として、アゾベンゼン、スチルベン、アゾメチン、スチルバゾリウム、桂皮酸(エステル)、カルコン、スピロラン、スピロオキサジン、ジアリールエテン、フルギド、フルギミド、チオインジゴ、インジゴのいずれかの骨格を含むことがより好ましく、アゾベンゼン、スピロピラン、スピロオキサジン、ジアリールエテン、フルギド、フルギミド、のいずれかの骨格を含むことがさらに好ましく、アゾベンゼン骨格であることが最も好ましい。
1がアゾベンゼン骨格を含む基である時、P1は−Ar1−N=N−Ar2で表されることが好ましい。ここで、Ar2はアリール基(好ましくはC数6〜26、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル)またはヘテロ環基(好ましくはC数1〜26、例えばピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル基、ピロリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、チエニル基、フリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、イソオキサゾリル基)を表す。
前記アリール基またはヘテロ環基は置換しても良く、好ましい置換基としては前記R1に挙げた置換基が挙げられる。アリール基またはヘテロ環基は縮環しても良く、その際はベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、シクロヘキセン環、シクロペンテン環、チオフェン環、フラン環、イミダゾール環、チアゾール環、イゾチアゾール環、オキサゾール環等が縮環することが好ましく、ベンゼン環が縮環することがさらに好ましい。
Ar2がヘテロ環基の際の好ましい具体例を以下に挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、環から伸びた結合手はアゾ基の置換位置を示す。
Figure 2005274628
ここで、R22、R23はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基(以下好ましい置換基の例はR1に挙げた例に同じ)を表す。またヘテロ環基上の水素原子は置換されても良く、好ましい置換基としてはR1に挙げた置換基が挙げられる。
前記Ar1はアリーレン基またはヘテリレン基を表す。これらには、Ar2に好ましく例示したアリール基またはヘテロ環基からさらに水素原子を1個引き抜いて2価の基とした基が好ましく挙げられる。
なお、Ar1がアリーレン基の時は、置換しても良い1,4−フェニレン基であることがより好ましい。ここで、Ar1はアリーレン基であることがより好ましい。
前述のように、本発明においては光応答性基がメソゲン基ともなり得るが、前記のうちでこのメソゲン基ともなり得る光応答性基としては、アゾベンゼン、スチルベン、アゾメチンなどが挙げられる。
本発明の光記録材料においては、前記光応答性基の含有濃度は20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。光応答性基の含有濃度が20質量%を超えると、記録光に対する吸収量が増し、効果的に光記録を行うことが困難となる場合がある。なお、上記含有濃度の下限は、0.00001質量%程度とすることが好ましい。
一般式(1)中、a1は0.0001〜1の範囲であり、より好ましくは0.0001〜0.5の範囲である。また、a2は0〜0.9999の範囲であり、より好ましくは0.5〜0.999の範囲である。また、n1は4〜2000の範囲の整数を表し、より好ましくは10〜2000の範囲の整数を表す。
前記一般式(1)中、A1、A2は、以下の一般式(2−1)〜(2−4)のいずれかを表す。
Figure 2005274628
上記―般式(2−1)〜(2−4)に示される構造は、それぞれ*でL1またはR1と連結する。一般式(2−1)中、R11〜R13はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、L11は−O−、−OC(O)−、−CONR19−、−COO−(それぞれ左側がポリマー主鎖、右側がL1またはR3と連結する)、置換しても良いアリーレン基を表す。なお、前記R19は水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基のいずれかを表す。一般式(2−2)中、R14〜R16はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。一般式(2−3)及び(2−4)中、A3、A4はそれぞれ独立に3価の連結基を表す。一般式(2−4)中、R17、R18はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル墨,アリール基、ヘテロ環基のいずれかを表す。
一般式(2−1)中、R11〜R13はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、シアノ基を表し、より好ましくは水素原子またはメチル基を表し、さらに好ましくは水素原子を表す。
一般式(2−1)中、L11は−O−、−OC(O)−CONR19−、−COO−(左側がポリマー主鎖、右側がL1またはR1と連結する)、置換しても良いアリーレン基(好ましくはC数6〜26、例えば置換しても良い1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、1,4−ナフチレン、2,6−ナフチレン)を表し、R19は水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基(以上好ましい置換基の例はR1に挙げた例と同じ)のいずれかを表し、好ましくは水素原子またはアルキル基を表す。
一般式(2−2)中、R14〜R16はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、好ましくは水素原子またはアルキル基を表し、より好ましくは水素原子またはメチル基を表す。
一般式(2−3)(2−4)中、A3、A4はそれぞれ独立に3価の連絡基を表す。A3、A4の好ましい例については、以下が挙げられる。
Figure 2005274628
Figure 2005274628
これらにおいて、n31は0〜2、n32は2〜12、n33は2〜12、n34は2〜8の整数を表す。
一般式(2−4)中、R17、R18はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基(以上好ましい置換基の例はR1に挙げた例と同じ)のいずれかを表す。
なお、前記A1、A2は一般式(2−1)または(2−3)にて表されることがより好ましく、一般式(2−3)で表されることがさらに好ましい。
本発明において、光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーの主鎖の構造としては、特に限定されないが、主鎖が環状構造の有機基を含む場合には、前記光応答性基及び/またはメソゲン基が側鎖に含まれ、該側鎖のすべてもしくは一部が、前記環状構造の有機基のすべてもしくは一部に結合されていることが好ましい。
前記構造をとることにより、厚膜媒体における散乱ノイズの原因となりうる液晶相の形成を抑制することができる。
上記主鎖が環状構造の有機基を含む構造として、本発明における一般式(1)で表されるポリマーもしくはオリゴマーは、下記一般式(3)で表される構造であることがより好ましい。
Figure 2005274628
上記一般式(3)中、P1、n1は一般式(1)と同義である。
一般式(3)中、R21は水素原子または置換基を表し(好ましい置換基の例は前記R1に挙げた例に同じ)、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ茎、アリールオキシ墓、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基である。
また、R21はL1で挙げた2価の連結基を単独または複数含むことも好ましい。
12は2価の連結基であり、好ましい例は前記一般式(1)におけるL1に挙げた例と同じである。また、L13〜L14はそれぞれ独立に2価の連結基を表す。また、A5は3価の連結基を表し、好ましい例は、前記A4に挙げた例と同じである。
a3は0.0001〜1の範囲、より好ましくは0.001〜0.999の範囲を表し、a4は0〜0.9999の範囲、より好ましくは0.001〜0.999の範囲を表す。
本発明における前記一般式(3)で示される構造のポリマーもしくはオリゴマーとしては、下記一般式(4)で示されるポリエステルが特に好ましい。
Figure 2005274628
前記一般式(4)中、YおよびY’は、各々独立に水素原子または低級アルキル基を示す。ZおよびZ’は、各々独立に水素原子、メチル基、メトキシ基、シアノ基、ニトロ基を示す。Rは、置換もしくは無置換の芳香族、脂肪族、または両者を含む炭化水素鎖を示す。mおよびm’は各々独立に1から3の整数を示す。n及びn’は各々独立に2から18の整数を示す(ただし、n及びn’は同一ではない)。pは5から2000の整数を示す。x、y、はそれぞれ繰り返し単位の存在比率を表し、0<x≦1、0≦y<1であり、x+y=1の関係を満たす。
前記n及びn’は、スペーサー基であるメチレン基が前述の関係となるような範囲であることが好ましい。すなわち前記一般式(4)で示されるポリエステルにおいては、nが2〜12の範囲、n’が4〜20の範囲となるように設計することが高感度、高ダイナミックレンジを得る観点から特に好ましく、nが2〜4の範囲、n’が4〜8の範囲であることが特に好ましい。
前記一般式(4)で表されるポリエステルは、例えば下記一般式(5)で示されるジカルボン酸モノマーと、下記一般式(6)で示される光応答性ジカルボン酸モノマー、及び下記一般式(7)で示されるジオール化合物を適当な触媒の存在下で反応させて得ることができる。
Figure 2005274628
Figure 2005274628
Figure 2005274628
前記一般式(7)中、Uは、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の低級アルキル基、置換もしくは無置換の低級アルケニル基、または置換もしくは無置換の低級アルキニル基を示す。Tは、スルホン結合、スルホキシド結合、エーテル結合、チオエーテル結合、置換イミノ結合、またはケトン結合を示す。qは1から4の整数を示す。lは2から18の整数を示す。
本発明における光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーは、数平均分子量が1000〜1000万の範囲が好ましく、1万〜100万の範囲がより好ましい。
以下に一般式(1)で示される前記光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーの具体例を示すが、本発明はこれに限定されるわけではない。
Figure 2005274628
Figure 2005274628
Figure 2005274628
Figure 2005274628
Figure 2005274628
Figure 2005274628
なお、上記ポリマーもしくはオリゴマーの合成は、特開2001−294652号公報、特開2000−264962号公報、特表2000−514468号公報、米国特許第6441113B1号明細書、特表2002−539476号公報、特開平10−212324号公報等に開示されている公知の合成法を参考に行うことができる。
<光記録媒体>
(光記録媒体の構成)
本発明の光記録媒体は、前記本発明の光記録材料で構成された感光層を備えている。
本発明の光記録媒体は、基板と上記の光記録材料からなる感光層とから構成されていてもよく、光記録媒体全体を感光層として上記の光記録材料で形成されていてもよい。基板としては、使用波長領域で透明かつ堅牢で、通常の温度、湿度領域で著しい変質、寸法変化がないものであれば特に制限はないが、例えば、ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、カリガラス、アクリル板、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)シート等が挙げられる。
本発明の光記録媒体は、上記の光記録材料を用いることにより、従来困難であった感光層の厚膜化を可能としている。光記録特性を損なうことなく、20μm〜10mmの範囲で感光層の厚みを変化させることができる。感光層の厚みが厚くなるほど記録多重度を上げることができるが、多重度の略2乗に反比例して多重化されたホログラムの回折効率が低下するので、おおよそ数千多重までを可能とする範囲、即ち、50μm〜1000μmの範囲が好適である。
本発明の記録媒体においては、膜厚方向において、光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーにおける長さが異なる2種以上のスペーサー基が導入された側鎖の存在比率が変化していることが好ましい。
すなわち、光記録媒体の表面から膜厚方向に上記存在比率を変化させることにより、光記録媒体の深さ方向の光感度を制御することが可能となる。
特に本発明においては、記録光の進行方向に向かって、前記光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーにおける長さが短いスペーサー基が導入された側鎖の存在比率が高くなっていることが好ましい。記録光の光強度は、媒体の吸収によって光の進行方向ほど減衰してしまうが、長さが短いスペーサー基が導入された側鎖の存在比率が高くなっていることによって、進行方向ほど光感度が高いために、形成されるホログラムの屈折率振幅の減衰を抑制することが可能になる。したがって、ブラッグ条件に基づく角度選択性の劣化を抑制し、SN比の高いデータ再生が可能となる。
上記存在比率としては、光記録媒体の表面から記録光の進行方向に向かって50〜1000μmの範囲で、前記長さが短いスペーサー基が導入された側鎖の存在比率が側鎖全体に対して0〜20モル%の範囲から50〜100モル%の範囲程度に変化することが好ましい。
また、本発明の光記録媒体においては、使用波長における透過率もしくは反射率が、40〜80%の範囲であることが好ましく、50〜70%の範囲であることがより好ましい。透過率もしくは反射率が40%に満たないと、吸収ロスにより高い回折効率を実現することが困難になる場合があり、80%を超えると色素量の低下により高感度を実現することが困難になる場合がある。
本発明の光記録媒体は、シート状、テープ状、フィルム状、ディスク状等の2次元的もしくは3次元的形状に成形することができる。具体的な方法としては、光記録材料を、クロロホルム、塩化メチレン、o−ジクロロベンセン、テトラヒドロフラン、アニソール、アセトフェノン等の脂肪族または芳香族のハロゲン系溶剤、エーテル系溶剤等に溶解し、この溶液をガラス等の基板上に塗布して、透明かつ強靭なフィルム状の光記録媒体に成形可能である。また、光記録材料の粉末、ペレット、もしくはフレーク状の固体をホットプレス法等により加熱圧縮することによってもフィルム状に成形可能である。
本発明の光記録媒体の好適な形態としては、下記(1)〜(5)の光記録媒体が挙げられる。(1)ディスク状の形状を有するものであって、これを回転させて記録再生ヘッドを動径上に走査させて記録再生を行うことが可能な光記録媒体。(2)シート状の形状を有するものであって、この上に記録再生ヘッドを2次元方向に走査させて記録再生を行うことが可能な光記録媒体。(3)テープ状の形状を有するものであって、これを巻き取りながらその一定部位を記録再生ヘッドで走査させて記録再生を行うことが可能な光記録媒体。(4)3次元のバルク状の形状を有するものであって、これを固定もしくは移動可能なステージ上に固定し、その表面もしくは内部を可動もしくは固定された記録再生ヘッドで走査して記録再生を行うことが可能な光記録媒体。(5)フィルム状のものを適当に積層してディスク状、シート状、カード状等の2次元的形状、あるいはその他の3次元的形状を有するものであって、これに(1)〜(4)に記載の方法で、もしくはこれらを組み合わせた方法により、記録再生ヘッドを走査させて記録再生を行うことが可能な光記録媒体。
(適用可能な記録方法)
本発明の光記録媒体は、光記録材料への光照射もしくは熱印加に伴う、光記録材料の吸収変化、屈折率変化もしくは形状変化を利用した光記録に使用される。
光記録方法としては、ホログラム記録、光吸収率変調記録、光反射率変調記録、光誘起レリーフ形成等が挙げられる。これらの中でも、本発明の光記録媒体に好適な光記録方法はホログラム記録である。さらに本発明の光記録媒体は、入射物体光および参照光の偏光方向が平行な場合と垂直な場合で独立に記録可能である。ホログラム記録時における二光波の偏光配置は、これらに制限されるものではなく、干渉による光強度分布あるいは偏光分布が形成される配置であれば任意のものを選択可能である。
<光記録再生装置>
図1に本発明の光記録再生装置の一例を示す。
本例は、レーザダイオード励起の固体レーザーの波長532nm発振線を用いている。固体レーザ10から出射されたレーザビームは、1/2波長板11を介して偏光ビームスプリッタ12に入射され、偏光ビームスプリッタ12により信号光、参照光の二光波に分けられる。信号光は、レンズ系13によって拡大、コリメートされ、空間光変調器14を通過する。このとき、情報に応じてエンコードされたデータが、空間光変調器14である液晶ディスプレイの明暗で表現されて信号光に付与される。続いて、信号光はレンズによってフーリエ変換され光記録媒体16中に照射される。一方、参照光は光記録媒体16の直前に置かれたレンズ15によって球面波とされ、光記録媒体16中で信号光と重なるように照射される。このように、信号光に付与された情報は、光記録媒体中にホログラムとして記録することができる。
厚いホログラムでは、参照光の入射角度によるホログラム選択性を利用して体積多重記録が可能であることを先に述べた。前記球面参照波を用いて記録し、記録された媒体を平面方向に移動させることは、実効的に記録されたホログラムへの参照光入射角度を変化させることに対応する。従って、信号光と参照光との光路を固定した状態で、光記録媒体16をシフトさせながら記録していくことで、容易に体積多重記録が実現できる。本例では、この球面参照波シフト多重方式を示したが、多重方法はこれに限るものではなく、角度多重、偏光角多重、コリレーション多重、波長多重など、他の多重方式を用いることもできる。
光源としては、光記録媒体16の記録層(感光層)の材料に感度があり、且つコヒーレントな光を発するものを使用することができる。本発明の光記録材料を記録層に用いる場合には、光記録媒体16の吸収ピークの裾に対応する発振波長532nmのレーザーダイオード励起の固体レーザや、発振波長515nmのアルゴンイオンレーザを光源に使用するのが好ましい。
空間光変調器14としては、液晶等の電気光学変換材料の両面に透明電極を形成した透過型の空間光変調器を用いることができる。このタイプの空間光変調器としては、プロジェクタ用の液晶パネルを挙げることができる。
但し、偏光変調を可能にするためには、上記のプロジェクタ用の液晶パネルを用いる場合には、少なくとも出力側に配置された偏光板を取り除く必要がある。例えば、空間光変調器14は、図2に示すように、電気光学変換部材の一つである液晶121の両面に電極122、123を形成した透過型の液晶セル124として構成することができる。この偏光変調を行う空間光変調器では、2次元的に複数の画素を形成して、それぞれの画素を1/2波長板として機能させ、それぞれの画素に2次元データの対応するビットの情報を電圧印加の有無として与えることにより、それぞれの画素に入射する光の偏光を変調する。このような空間光変調器14を使用することで、信号光を光の偏光方向でコード化した偏光変調により情報を記録することが可能となる。
再生時は、参照光のみを光記録媒体16に照射することで行う。この球面参照波によって回折された光をレンズ17によってフーリエ変換し、偏光板18によって任意の偏光角成分を選択し、CCDカメラ19に結像する。CCDカメラ19によって再生された強度分布は、適当な閾値によって二値化され、適切な方法によりデコードすることで、記録された情報が再生される。
記録装置と再生装置とは、図1に示したように一体に構成してもよく、各々別々に構成してもよい。また、再生時の光源は、記録光の波長と同一のものを用いてもよく、また、例えば記録層に感度の無い(吸収の無い)発振波長633nmのヘリウムネオンレーザーを光源として用いることもできる。これにより、記録された情報の非破壊読み出しが可能になる。
以上述べたように、本発明の光記録材料を用いて、高い回折効率を実現する高感度な厚膜媒体を提供することができる。従って、特にホログラム記録における体積多重度を大幅に向上させることが可能となり、大容量光記録媒体して用いることができる。また、本発明における光記録媒体は、信号光の偏光方向を記録可能である。これによって、偏光記録を利用した大容量記録方式や光処理方式の媒体として用いることが可能である。さらに、これらの光記録媒体を用いた大容量光記録再生装置を提供することが可能となる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。
<ホログラム記録特性>
光応答性側鎖のスペーサー長が非光応答性側鎖のスペーサー長よりも短い本発明の光記録材料を合成し、それを用いた光記録媒体、および光記録再生装置において、従来光記録材料との比較を行った。
(光応答性ポリエステルの合成)
−光応答性ポリエステル1(本発明の光記録材料)−
5−{6−[4−(4−メチルフェニルアゾ)フェノキシ]ブチルオキシ}イソフタル酸ジエチル(メチルアゾベンゼンを担持した光応答性ジカルボン酸モノマー)0.003molと、5−{6−[4−(4−シアノフェニル)フェノキシ]ヘキシルオキシ}イソフタル酸ジエチル(シアノビフェニルを担持したジカルボン酸モノマー)0.007molと、6,6’−(4,4’−スルホニルジフェニレンジオキシ)ジヘキサノール0.001molと、6,6’−(4,4’−オキシジフェニレンジオキシ)ジヘキサノール0.009molと、無水酢酸亜鉛0.1gとを、真空減圧装置および攪拌装置を備えた300mlの三つ口フラスコに取り、窒素雰囲気下で攪拌、加熱しつつ、160℃で2時間、約1.3×103Paで20分反応させた。
次いで、30分かけて系を徐々に約2.7×102Paまで減圧しつつ180℃まで昇温する。反応終了後、反応物をクロロホルムに溶解させ、溶液をメタノールに投入して再沈殿させ粗製のポリマーを取り出す。これをもう一度再沈殿させた後、熱メタノール、熱水で煮沸洗浄し、ろ別、減圧乾燥させて目的の光応答性ポリエステルを得た。収率は69.6%(6.400g)、数平均分子量は9705であった。
この光応答性ポリエステル1(XO6SO6YCH4CB6)の構造式を以下に示す。なお、下記構造式においては、カッコで示される各ブロックが共重合しており、x、yはアゾベベンゼン、シアノビフェニルを含むブロックの組成比を、x’、y’はそれらを含まないブロックの組成比を各々表す。次式においても同様である。
Figure 2005274628
−光応答性ポリエステル2−
前記光応答性ポリエステル1の合成において、5−{6−[4−(4−シアノフェニル)フェノキシ]ヘキシルオキシ}イソフタル酸ジエチル0.007molの代わりに、5−{6−[4−(4−シアノフェニル)フェノキシ]ブチルオキシ}イソフタル酸ジエチル0.007molを用いた以外は光応答性ポリエステル1の合成と同様にして、側鎖のスペーサー長が等しい光応答性ポリエステル2を得た。収率は75.0%(6.842g)、数平均分子量9568であった。
この光応答性ポリエステル2(XO6SO6YCH4CB4)の構造式を以下に示す。
Figure 2005274628
(サンドイッチ型ガラスセル媒体(光記録媒体)の作製)
洗浄したガラス基板上に、フレーク状の前記光応答性ポリエステル1を載せ、さらにその上にガラス基板を載せた。減圧下において、加熱プレスすることにより光応答性ポリエステル1(光記録材料)を2枚のガラス基板で挟み込んだサンドイッチ型ガラスセル媒体を作製した。作製にあたっては、光記録材料層の膜厚が250μmのとなるように、該膜厚と等しい厚さのフィルムをスペーサに用いることによって制御した。このようにして作製されたガラスセル媒体は、加熱・急冷処理を施すことによって、前記光記録材料層に散乱や気泡のない透明な均一膜とすることができた。得られたガラスセル媒体を光記録媒体A(本発明の光記録媒体)とした。また、同様に光記録材料層に光応答性ポリエステル2を用いて光記録媒体Bを得た。
上記光記録材料層に光応答性ポリエステル1を用いた光記録媒体Aの透過率を、532nmのレーザー光を用いて測定した。その結果、透過率は、54.4%であった。同様にして光記録媒体Bの透過率を測定したところ、透過率は54.1%であった。
(光記録媒体のホログラム記録特性)
次に、前記光記録媒体A、Bを用いてホログラム記録を行い、本発明の光記録媒体と従来の光記録媒体との記録・再生特性の比較を行った。
まず、上記ホログラム記録に用いた光学系(光記録再生装置)を図3に示す。図3に示すように、記録再生には、レーザーダイオード励起の固体レーザー20の532nm発振線を用いた。固体レーザー20から出射された直線偏光は、1/2波長板21によって偏光が回転された後、偏光ビームスプリッタ22によって信号光および参照光の二光波に分けられる。このとき、偏光の回転角を制御することによって、二光波の強度バランスを調整することができる。これら二光波は、光記録媒体24中において交差し、二光波の干渉による強度分布、もしくは偏光分布に応じて、媒体中に光学異方性を誘起する構成となっている。信号光光路中の1/2波長板23は、信号光の偏光を制御し、これによって、信号光と参照光との偏光方向が平行な強度変調ホログラム、もしくは両者の偏光方向が垂直な偏光変調ホログラムが記録可能となる。
再生時は、参照光のみを光記録媒体24に照射することによって、記録されたホログラムによる回折光が得られ、パワーメータ25によってその光出力を測定することができる。そして、参照光の光強度に対する回折光強度の比率を求めることによって、光記録媒体24の回折効率を算出することができる。
前記光学系を用い、光記録媒体A及び光記録媒体Bについてホログラム記録を行ったところ、共に信号光と参照光の偏光方向が平行な強度変調ホログラム、および両者の偏光方向が垂直な偏光変調ホログラムが記録可能であった。
図4に、光記録媒体A及び光記録媒体Bについて、偏光変調ホログラムの回折効率を露光エネルギーに対してプロットした。図4に示すように、本発明の光記録媒体である光記録媒体Aを用いることで、グラフの傾きの相当する感度において、光記録媒体Bに対しおよそ2倍の高感度化が達成できた。また、最大回折効率も25%を越え、高感度・高回折効率を実現する250μm厚の厚膜媒体を作製することができた。
次に、前記図1で示した光記録再生装置を用いて、光記録媒体A及び光記録媒体Bについてデジタルデータの記録・再生を行った。具体的には、162KBのデジタルデータを、空間光変調器14の800×660画素を1ページとして20枚のデータページに分割し、多重記録した。再生した2次元デジタルデータページをデコードすることによって、記録したデジタルデータを再生することができた。
光記録媒体Aにおけるビットエラーレートは1×10-3以下であったが、これは既存の方法を用いることでエラー補正可能である。また、光記録媒体Aを用いた場合の記録エネルギーは、光記録媒体Bと比較しておよそ50%であった。以上の結果から、本発明の光記録媒体では、従来の光記録媒体と比較して記録エネルギーの大幅な低減が可能となることがわかった。
<直線偏光照射による複屈折記録特性>
次に、光記録媒体に対して直線偏光照射による複屈折記録行い、従来の光記録材料との比較を、スペーサー長の異なる2種の光応答性ポリマーをブレンドした光記録材料を用いて行った。
(光記録材料の調製)
−光応答性ポリエステルの合成−
前記ホログラム記録特性における光応答性ポリエステルの合成で述べた方法と同じ手順により、側鎖のスペーサー長が異なる2種の光応答性ポリエステルを合成した。具体的には、側鎖部としてシアノアゾベンゼンを担持した光応答性ジカルボン酸モノマーとして5−{6−[4−(4−シアノフェニルアゾ)フェノキシ]ブチルオキシ}イソフタル酸ジエチルと、主鎖部モノマーとして6,6’−(4,4’−オキシジフェニレンジオキシ)ジヘキサノールとを等量(同モル)反応させ、数平均分子量が12208の光応答性ポリエステル3を得た。また、側鎖部として5−{6−[4−(4−シアノフェニルアゾ)フェノキシ]ヘキシルオキシ}イソフタル酸ジエチルと、主鎖部モノマーとして6,6’−(4,4’−オキシジフェニレンジオキシ)ジヘキサノールとを等量(同モル)反応させ、数平均分子量が13350の光応答性ポリエステル4を得た。
上記側鎖スペーサー長の短い光応答性ポリエステル3(XO6YCN4)、及びスペーサー長の長い光応答性ポリエステル4(XO6YCN6)の構造式を以下に示す。
Figure 2005274628
Figure 2005274628
−光記録材料の調製−
光記録材料としては、上記光応答性ポリエステル3及び4単独のほかに、これら側鎖スペーサー長の異なる光応答性ポリエステル2種のポリマーを混合したものを用いた。具体的には、光応答性ポリエステル3及び4の混合比(光応答性ポリエステル3/光応答性ポリエステル4)を0.25、0.50、0.75とした3種のポリマーブレンド(本発明の光記録材料)である。なお、混合は、下記光記録媒体作製における溶液作製時に、同時に溶剤に混合し溶解することにより行った。
(光記録媒体の作製)
前記単一ポリマー2種(光応答性ポリエステル3及び4)と、前記これらのポリマーブレンド3種とを用いて光記録媒体を作製した。これらの光記録材料を、各々をクロロホルムに0.1g/mlの割合で溶解させ、各溶液を洗浄したガラス基板上に1000rpm、10secの条件でスピンコートした。乾燥後、触針式表面粗さ計により膜厚を測定したところ、1.5〜2μmの薄膜であった。表面は均一であり、加熱・急冷処理を施すことにより、散乱のない透明なアモルファス膜が得られた。
このようにして得られた光記録材料層として光応答性ポリエステル3及び4を用いた光記録媒体を、光記録媒体C及び光記録媒体Dとした。また、光応答性ポリエステル3と光応答性ポリエステル4とを、混合比0.25、0.50、0.75とした3種のポリマーブレンドを用いた記録媒体を各々光記録媒体E、F、Gとした。
(光記録媒体の直線偏光照射による複屈折記録特性)
直線偏光照射による複屈折記録に用いた光学系を図5に示す。図5に示すように、アルゴンイオンレーザ30から、1/2波長板31、ピンホール32、ハーフミラー33を介して、光記録媒体34を構成するポリマーに感度のある波長515nmの直線偏光(7.9mW)を記録光として入射させた。また、ヘリウム−ネオンレーザ40から、ミラー41、1/2波長板42、レンズ43、ハーフミラー33を介して、波長633nmの直線偏光をポンプ光として偏光軸に対して45度の角度で入射させた。光記録媒体34を透過したレーザ光は、干渉フィルタ35を通過して、偏光ビームスプリッタ36で偏光方向が互いに直交する偏光成分に分離され、各偏光成分の光出力が2つのパワーメータ37、38で各々測定される。2つのパワーメータ37、38の測定値を用いて、透過光の偏光状態から複屈折変化を算出した。
まず、光応答性ポリエステル3、光応答性ポリエステル4を各々単独で用いて作製した光記録媒体C、Dに、図5で示した光学系を用いて複屈折を記録した。図6に、露光エネルギーに対する光誘起複屈折を示す。図に示す光誘起複屈折の成長曲線において、初期の傾きで示される感度と飽和値で示されるダイナミックレンジとに着目して両者を比較すると、側鎖スペーサー長の短い光応答性ポリエステル3(XO6YCN4)では、高感度であるがダイナミックレンジが小さく、側鎖スペーサー長の長い光応答性ポリエステル4(XO6YCN6)では、ダイナミックレンジが大きいが感度が低いことがわかる。両特性は、記録速度と記録密度との向上において重要な特性であるが、このように、従来の光記録材料では両特性を両立させることが難しく、要求されるスペックにあわせた材料特性の制御も非常に困難であるといえる。
次に、本発明の光記録材料(ポリマーブレンド)3種を使用して作製した光記録媒体E、F、G及び前記光記録媒体C、Dに、同様の手法で複屈折記録を行った。図7に、感度と記録された複屈折の値とを、XO6YCN4のブレンド比率に対してプロットした結果を示す。図7に示すように、感度と複屈折とを、ブレンド比率を変えることによって容易に制御可能であることがわかった。このように本発明によれば、要求されるスペックに応じた材料設計を容易に行うことができる。
また、図8に(感度×複屈折)を前記ブレンド比率に対してプロットした結果を示す。図8では、縦軸が数値大きいほど両者の特性を両立させているといえるが、図から(感度×複屈折)はブレンド比率に対して極大値を有することがわかった。このように、本発明の光記録媒体を用いることで、高感度とダイナミックレンジとの向上を両立させることが可能である。
<多重記録特性>
ここでは、光記録媒体における膜厚方向において、光応答性基の部位を含むポリマーにおける長さが異なる2種以上のスペーサー基が導入された側鎖の存在比率を変化させる構成によって、高いSN比で高記録密度が実現できる光記録媒体を実現できる媒体設計の実施例について述べる。
図9は、光応答性ポリエステル4と、光応答性ポリエステル4のシアノアゾベンゼンをすべてシアノビフェニルで置換した非光応答性ポリエステルによるポリマーブレンドを用い、膜厚250μmとなるように作製した光記録媒体H、I(従来の光記録媒体)中に、図3で示した光学系を用いてホログラムを記録し、633nmのレーザー光をホログラムに入射させたときの回折光強度を、ブラッグ条件を満たす入射角度からのずれに対してプロットしたものである。図では光記録材料の吸収係数αが異なる2種の実験結果を示しているが、理想的には図中Aに示す角度で回折光強度が0となり、その角度において他のホログラムを記録することで多重記録したホログラムからの信号をクロストークなく読み出すことができる。しかしながら、図9に示すように、光記録材料の吸収係数αが大きいほど、図中Aに示す角度での回折光強度は増大し、多重記録したホログラム間のクロストークを引き起こしていた。
この効果は、光記録媒体の膜厚方向の屈折率振幅の減衰係数αg(グレーティングの減衰係数)を、文献(N. Uchida, J. Opt. Soc. Am, 63, pp. 280-287 (1973))に記載の理論式に導入することによって実験結果を説明することができる。図10は、この理論式を用いて算出したグレーティングの減衰係数αgを、光記録材料の吸収係数αに対してプロットしたものである。グレーティングの減衰係数αgは、光記録材料の吸収係数αとほぼ線形の関係にあり、グレーティングの減衰は光記録媒体による吸収によって記録光強度が減衰することによることがわかる。
これに対し、本発明における光記録媒体では、膜厚方向において、光応答性基の部位を含むポリマーにおける長さが異なる2種以上のスペーサー基が導入された側鎖の存在比率を変化させ、膜表面からの奥行き方向ほどスペーサー長が短い光応答性基の部位の存在比率を高めるように設計する。
すなわち、前記図6における光誘起複屈折特性で説明したように、側鎖スペーサー長が短いほど光感度が高いため、媒体の吸収により記録光強度が減衰しても十分な屈折率振幅を得ることができる。これにより、グレーティングの減衰係数αgを低減させ、多重化されたホログラムのクロストークを低減させることが可能となる。このためには、記録光強度Iと感度Sとの積(I×S)が膜厚方向で一定となるように側鎖スペーサー長の存在比率を変化させることが望ましい。具体的には、記録光強度Iは媒体の奥行き方向の位置をxに対して、最表面での記録光強度をI0とすると、I=I0exp(−αx)で示されることから、I×Sを一定とするためには、感度Sをexp(αx)に比例するように構成することが望ましい。
上記指針に基づき、本発明の光記録媒体は、光応答性ポリエステル3(XO6YCN4)および光応答性ポリエステル4(XO6YCN6)を用いて作製した。まず、ガラス基板上に上記各光応答性ポリエステルのポリマー膜を、膜厚が150μmとなるようにホットプレスによりそれぞれ形成した。さらに、膜厚250μmのフィルムスペーサーを介して両者のポリマー面が接するように合わせ、70℃の温度でプレスすることにより、光記録媒体Jを得た。
この光記録媒体Jについて、図3の光学系(光記録再生装置)を用いて、光応答性ポリエステル4(XO6YCN6)側からホログラムを記録した。ブラッグ角度で入射させたときの回折光強度に対するずれ角度0.5における回折光強度は、光応答性ポリエステル4(XO6YCN6)のみで作製した光記録媒体Iでの結果と比較すると1/26に低減させることができた。このように、本発明によれば、媒体を膜表面から深い位置ほど高感度に設計することが可能であるため、吸収によって記録光強度が減衰しても形成される屈折率振幅の減衰を低減させることができる。これにより、多重化されたホログラムからの情報を高いSN比で再生することが可能となる。
本発明の光記録再生装置の一例を示す概略図である。 本発明の光記録再生装置に用いられる空間光変調器の構成を示す断面図である。 本発明の光記録再生装置の他の一例を示す概略図である。 露光エネルギーに対する回折効率の変化を示すグラフである。 本発明の光記録再生装置の他の一例を示す概略図である。 露光エネルギーに対する光誘起複屈折の変化を示すグラフである。 光応答性ポリエステルのブレンド比と感度、複屈折との関係を示すグラフである。 光応答性ポリエステルのブレンド比と(感度×複屈折)との関係を示すグラフである。 ブラッグ角度からずれに対する回折光強度の変化を示すグラフである。 吸収係数とグレーティングの減衰係数との関係を示すグラフである。
符号の説明
10、20 レーザダイオード励起固体レーザー
11、21、31、42 1/2λ板
12、22、36 偏光ビームスプリッタ
14 空間光変調器
16、24、34 光記録媒体
19 CCDカメラ
30 アルゴンイオンレーザ
33 ハーフミラー
25、37、38 パワーメータ
40 ヘリウム−ネオンレーザ
41 ミラー

Claims (17)

  1. 光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーを含み、光照射に伴う吸収変化、屈折率変化、もしくは形状変化を利用して情報を記録する光記録材料であって、
    前記ポリマーもしくはオリゴマーの主鎖にメソゲン基を含む側鎖が連結され、かつ該側鎖に、屈曲性を有し長さが異なる2種以上のスペーサー基が導入されていることを特徴とする光記録材料。
  2. 前記メソゲン基のすべてもしくは一部が、前記光応答性基であることを特徴とする請求項1に記載の光記録材料。
  3. 側鎖に、屈曲性を有し各々長さの異なるスペーサー基が導入されたポリマーもしくはオリゴマーを混合してなる混合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の光記録材料。
  4. 前記主鎖が環状構造の有機基を含み、前記光応答性基及び/またはメソゲン基が側鎖に含まれ、該側鎖のすべてもしくは一部が、前記環状構造の有機基のすべてもしくは一部に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の光記録材料。
  5. 前記メソゲン基が光応答性基である側鎖と、該メソゲン基が非光応答性基である側鎖とを含み、前記メソゲン基が光応答性基である側鎖のスペーサー基の長さと、前記メソゲン基が非光応答性基である側鎖のスペーサー基の長さとが異なることを特徴とする請求項1に記載の光記録材料。
  6. 前記メソゲン基が光応答性基である側鎖のスペーサー基の長さが、前記メソゲン基が非光応答性基である側鎖のスペーサー基の長さより短いことを特徴とする請求項5に記載の光記録材料。
  7. 前記光応答性基の含有濃度が、20質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の光記録材料。
  8. 前記光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーが、下記一般式(1)で示される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の光記録材料。
    Figure 2005274628
    (上記一般式(1)中、L1は2価の連絡基、R1は水素原子または置換基を表し、P1は光応答性基の部位を含む基を表す。a1は0.0001〜1の範囲、a2は0〜0.9999の範囲であり、n1は4〜2000の範囲の整数である。またA1、A2は、下記一般式(2−1)〜(2−4)のいずれかを表す。)
    Figure 2005274628
    (上記―般式(2−1)〜(2−4)に示される構造は、それぞれ*でL1またはR1と連結する。一般式(2−1)中、R11〜R13はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、L11は−O−、−OC(O)−、−CONR19−、−COO−(それぞれ左側がポリマー主鎖、右側がL1またはR1と連結する)、置換しても良いアリーレン基を表す。なお、前記R19は水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基のいずれかを表す。一般式(2−2)中、R14〜R16はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。一般式(2−3)及び(2−4)中、A3、A4はそれぞれ独立に3価の連結基を表す。一般式(2−4)中、R17、R18はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基のいずれかを表す。)
  9. 請求項1〜8に記載の光記録材料を感光層として用いたことを特徴とする光記録媒体。
  10. 光記録媒体における膜厚方向において、光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーにおける長さが異なる2種以上のスペーサー基が導入された側鎖の存在比率が変化していることを特徴とする請求項9に記載の光記録媒体。
  11. 記録光の進行方向に向かって、前記光応答性基の部位を含むポリマーもしくはオリゴマーにおける長さが短いスペーサー基が導入された側鎖の存在比率が高くなっていることを特徴とする請求項10に記載の光記録媒体。
  12. 感光層の厚さが、20μm〜10mmの範囲であることを特徴とする請求項9に記載の光記録媒体。
  13. 使用波長における透過率もしくは反射率が、40〜80%の範囲であることを特徴とする請求項9に記載の光記録媒体。
  14. ホログラム記録を行うことが可能であることを特徴とする請求項9に記載の光記録媒体。
  15. 入射物体光及び参照光の偏光方向が互いに平行な場合と互いに垂直な場合とで各々独立にホログラムを記録可能な請求項9に記載の光記録媒体。
  16. 物体光の振幅、位相、及び偏光方向によりホログラム記録を行うことが可能であることを特徴とする請求項9に記載の光記録媒体。
  17. 請求項9に記載の光記録媒体を用いて情報の記録及び/または再生を行うことを特徴とする光記録再生装置。
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