JP2005316278A - 光記録材料、光記録媒体及び光記録再生装置 - Google Patents

光記録材料、光記録媒体及び光記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 光の吸収損失が少なく、光記録に有用な新規のアゾベンゼン構造を有する高分子化合物を含む光記録材料、及び広範な波長領域での光記録が可能で、大量のデータを高速に記録し得る高密度メモリー性を備えた光記録媒体、並びに上記記録媒体を用いて光記録、再生を行う光記録再生装置を提供することである。
【解決手段】 下記一般式(1)で表される高分子化合物を含むことを特徴とする光記録材料である。
【化1】
Figure 2005316278

【選択図】 なし

Description

本発明は、光異性化基として特定のアゾベンゼン部位を有し、特定の主鎖に前記光異性化基が側鎖として導入されている高分子化合物を含み、大量のデータ情報を高密度に光記録することが可能である光記録材料、光記録媒体及び光記録再生装置に関するものである。
近年、高密度記録や多重記録等が可能であることなどから、ホログラム記録が活発に検討されている。このようなホログラム記録には、記録材料の透過率変化を利用した振幅ホログラムを利用したものや、記録材料の屈折率変化や、凹凸変化を利用した位相ホログラムを利用したものが知られている。
このようなホログラム記録に用いられる記録材料の中でも、光を照射することにより屈折率が変化するホログラム記録材料(以下、「フォトリフラクティブ材料」という場合がある)について多くの検討が成されてきており、任意の形状に加工することが容易であることや、感応波長の調節が容易であることなどから、有機系のフォトリフラクティブ材料が活発に検討されている。
フォトリフラクティブ材料では、光照射により電荷が発生し、これらが移動してトラップされ、結果として内部電場が発生して、この内部電場によるポッケルス効果により屈折率変化が生ずる。ホログラムはこの屈折率変化によって形成される。しかしながら、有機フォトラクティブ材料では、ポッケルス効果を有効に発現させるためには分子を配向させることが要求され、そのために外部電場を必要とする。外部電場の必要性は応用上重要な課題となる。
一方、外部電場を必要としないホログラム材料としては、代表的には光異性化基としてアゾベンゼン骨格を有する有機材料が知られている。前記ホログラム記録にはアゾベンゼンの光異性化反応が重要な役割を果たす。これらの材料を用いた膜に直線偏光を照射すると、トランス−シス−トランスの異性化サイクルを通してアゾベンゼンの再配向が生ずる。この配向変化により、光学異方性、すなわち複屈折及び二色性が誘起されホログラム記録ができる。このように、アゾベンゼン骨格を有する有機材料は書換え可能な光記録材料、特にホログラム記録材料として有望である。
このようなホログラム記録材料としては、特定構造のアゾベンゼン部位を側鎖に有し、アクリレートまたはメタクリレート主鎖を有する含アゾベンゼン高分子を用いたホログラム記録材料が開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。しかしながら、これらは感度(記録速度)及び記録密度共に、光記録媒体用としては不十分なものであった。
また前記技術文献には、例えば、膜厚500μmの記録媒体を用いたホログラムの多重記録結果が開示されている。しかしながら、この場合、ひとつのホログラム記録に要する時間としては30秒と、実用上の記録速度として十分とはいえない。さらに、偏光照射による複屈折記録も開示されているが、この場合も2分の記録時間を要するため同様に実用的ではない。
このように、従来のアゾベンゼンを含有する高分子材料では、特に、光記録媒体中に複数のホログラムを形成する体積型ホログラム材料としての用途、すなわち、高回折効率を実現しデジタルデータの高速記録を達成する、厚膜媒体の作製が困難であり、実用的な媒体としては40μm程度の膜厚が限界であった(例えば、特許文献3参照)。
特表2002−539476号公報 特表2000−541522号公報 H. J. Coufal, D. Psaltis, G. T. Sincerbox eds.: Holographic Data Storage, Springer, p.222 (2000)
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、第一に、光の吸収損失が少なく、光記録に有用な新規のアゾベンゼン構造を有する高分子化合物を含む光記録材料を提供することを目的とする。
第二に、光または熱に伴う光吸収変化または屈折率変化を利用し、高密度な光記録が可能な光記録材料を提供することを目的とする。
第三に、広範な波長領域での光記録が可能で、大量のデータを高速に記録し得る高密度メモリー性を備えた光記録媒体を提供することを目的とする。
第四に、光吸収に起因する損失が少なく、ノイズレベル(S/N比)が低く、光記録後の記録保持性に優れる光記録媒体を提供することを目的とする。
第五に、ホログラム記録に適し、構造の光異性化による変調性、多重記録性に優れる光記録媒体を提供することを目的とする。
第六に、上記記録媒体を用いて光記録、再生を行う光記録再生装置を提供することを目的とする。
本発明者等が鋭意検討した結果、前記本発明の目的は、下記の手段により達成された。具体的には、本発明における光記録材料は、光感応基として特定構造のアゾベンゼンを特定主鎖構造の側鎖として導入した高分子化合物を含むものであるが、本発明者等は、これらの構造で規定される光記録材料を含む光記録媒体を用いることで、後述するように、ひとつのホログラムを数百msecのオーダーで多重記録可能なことを見出した。
上記優れた記録特性が得られる理由の詳細は明らかではないが、本発明で述べるアゾベンゼンの構造によって、記録波長域(一般的には400nm〜550nm程度)での吸収を抑え、かつ高感度に配向を変化することを可能とし、主に特定主鎖構造の効果により、低散乱厚膜媒体の作製、および、配向変化による記録の高い安定性を可能としていると推測される。
すなわち本発明は、
<1> 下記一般式(1)で表される高分子化合物を含むことを特徴とする光記録材料である。
Figure 2005316278
上記一般式(1)中、L1は2価の連結基、R1及びR2はそれぞれ独立に置換基、R3は水素原子または置換基を表す。b1、b2はそれぞれ独立に0〜4の整数を表すが共に0となることはない。また、b1、b2が2以上の時、複数のR1、R2は各々同じでも異なってもよく、互いに連結して環を形成してもよい。a1は0.0001〜1の範囲、a2は0〜0.9999の範囲であり、a1とa2との和は1である。なお、n1は4〜2000の範囲の整数を表す。またA1、A2は、下記一般式(2−1)〜(2−4)のいずれかを表す。
Figure 2005316278
上記―般式(2−1)〜(2−4)に示される構造は、それぞれ*でL1またはR3と連結する。一般式(2−1)中、R11〜R13はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、L11は−O−、−OC(O)−、−CONR19−、−COO−(それぞれ左側がポリマー主鎖、右側がL1またはR3と連結する)、置換しても良いアリーレン基を表す。なお、前記R19は水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基のいずれかを表す。一般式(2−2)中、R14〜R16はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。一般式(2−3)及び(2−4)中、A3、A4はそれぞれ独立に3価の連結基を表す。一般式(2−4)中、R17、R18はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基のいずれかを表す。
<2> 一般式(1)で表される高分子化合物において、A1、A2が前記一般式(2−3)で表されることを特徴とする<1>に記載の光記録材料である。
<3> 一般式(1)で表される高分子化合物が、下記一般式(3)で表されることを特徴とする<1>に記載の光記録材料である。
Figure 2005316278
上記一般式(3)中、R1、R2、b1、b2及びn1は一般式(1)と同義である。R21は水素原子または置換基、L12〜L14はそれぞれ独立に2価の連結基、A5は3価の連結基を各々表す。またa3は0.0001〜1の範囲、a4は0〜0.9999の範囲であり、a3とa4との和は1である。a’3は0.0001〜1の範囲、a’4は0〜0.9999の範囲であり、a’3とa’4との和は1である。
<4> 請求項1に記載の光記録材料を含む記録層を有し、光照射による吸収変化、屈折率変化、及び形状変化のうちの少なくとも1つを利用して前記記録層に情報を記録することを特徴とする光記録媒体である。
<5> 物体光の振幅、位相、もしくは偏光方向の変調によりホログラム記録を行うことが可能であることを特徴とする<4>に記載の光記録媒体である。
<6> 前記記録層の膜厚をL、前記光記録材料の吸収係数をαとしたとき、前記吸収係数αと前記膜厚Lとの積で表される光学濃度αLが、0.3〜2.0の範囲であることを特徴とする<5>に記載の光記録媒体である。
<7> 前記記録層の膜厚Lが、20μm〜10mmの範囲であることを特徴とする<5>に記載の光記録媒体である。
<8> <4>に記載の光記録媒体を用いて情報の記録及び/または再生を行うことを特徴とする光記録再生装置である。
<9> 前記光記録媒体中に情報をホログラムとして記録し、記録時の物体光と参照光との偏光状態が異なることを特徴とする<8>に記載の光記録再生装置である。
本発明によれば、高密度記録のために記録層を厚膜化した場合でも、低散乱で高速、高感度の多重記録を安定的に行うことができる光記録材料及び光記録媒体、並びにそれを用いて情報記録再生を行う光記録再生装置を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
<光記録材料>
まず、本発明の特定構造のアゾベンゼン部位を側鎖に有し特定構造の主鎖構造からなる高分子化合物を含む光記録材料について説明する。本発明の光記録材料は、下記一般式(1)で表される高分子化合物を含むことを特徴とする。
Figure 2005316278
上記一般式(1)中、A1に結合する側鎖部は光応答性基の部位を含む基を表す。該光応答性基の部位としては好ましくは、光を吸収して構造変化を起こすことができる化合物部位であり、吸収する光としては200〜1000nmの紫外光、可視光または赤外光が好ましく、200〜700nmの紫外線、可視光がより好ましい。
本発明においては、前記光応答性基がアゾベンゼン基であり、特に該アゾベンゼン基の末端ベンゼン環のアゾ基に対する4位(パラ位)を水素とすることで、記録波長域である400nm〜550nm程度での吸収を抑え、かつ、該アゾベンゼン基のベンゼン環の他の位置に適当な置換基を導入することによって、高感度に配向を変化させることを可能とし、媒体を厚膜化した場合でも低散乱で高速、高感度の多重記録を安定的に行うことができることが見出された。
前記一般式(1)中、L1は2価の連結基を表す。L1は好ましくは、単なる結合手、アルキレン基(好ましくは炭素原子数(以下、端に「C数」という場合がある)が1〜20であり、例えば、置換しても良いメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、オクチレン、デシレン、ウンデシレン、−CH2PhCH2−(p)等)、アルケニレン基(好ましくはC数が2〜20であり、例えば、エテニレン、プロペニレン、ブタジエニレン等)、アルキニレン基(好ましくはC数が2〜20であり、例えば、エチニレン、プロピニレン、ブタジイニレン等)、シクロアルキレン基(好ましくはC数が3〜20であり、例えば1,3−シクロペンチレン、1,4−シクロヘキシレン等)、アリーレン基(好ましくはC数が6〜26であり、例えば置換しても良い1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、1,4−ナフチレン、2,6−ナフチレン等)、ヘテリレン基(好ましくはC数が1〜20であり、例えば置換しても良いピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペラジン、ピロリジン、ピペリジン、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、チオフェン、フラン、チアゾール、オキサゾール、チアジアゾール、オキサジアゾールから2個の水素原子を引き抜いて2価の基としたもの等)、アミド基、エステル基、スルホアミド基、スルホン酸エステル基、ウレイド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオエーテル基、エーテル基、イミノ基、カルボニル基、を1つまたはそれ以上組み合わせて構成される、炭素原子数が好ましくは0〜100の範囲、より好ましくは1〜20の範囲の連結基を表す。
前記一般式(1)中、R1及びR2はそれぞれ独立に置換基を表す。この置換基として好ましいのは、例えば、アルキル基(好ましくはC数が1〜20であり、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−ペンチル、ベンジル、3−スルホプロピル、カルボキシメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル等)、アルケニル基(好ましくはC数が2〜20であり、例えば、ビニル、アリル、2−ブテニル、1,3−ブタジエニル等)、シクロアルキル基(好ましくはC数が3〜20であり、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル等)、アリール基(好ましくはC数が6〜20であり、例えば、フェニル、2−クロロフェニル、4−メトキシフェニル、3−メチルフェニル、1−ナフチル等)、ヘテロ環基(好ましくはC数が1〜20であり、例えば、ピリジル、ピリミジル、チエニル、フリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ等)、アルキニル基(好ましくはC数が2〜20であり、例えば、エチニル、2−プロピニル、1,3−ブタジイニル、2−フェニルエチニル等)、ハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br、I)、アミノ基(好ましくはC数が0〜20であり、例えば、アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジブチルアミノ、アニリノ等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホン酸基、
アシル基(好ましくはC数が1〜20であり、例えば、アセチル、ベンゾイル、サリチロイル、ピバロイル等)、アルコキシ基(好ましくはC数が1〜20であり、例えば、メトキシ、ブトキシ、シクロヘキシルオキシ等)、アリールオキシ基(好ましくはC数が6〜26であり、例えば、フェノキシ、1−ナフトキシ等)、アルキルチオ基(好ましくはC数が1〜20であり、例えば、メチルチオ、エチルチオ等)、アリールチオ基(好ましくはC数が6〜20であり、例えば、フェニルチオ、4−クロロフェニルチオ等)、アルキルスルホニル基(好ましくはC数が1〜20であり、例えば、メタンスルホニル、ブタンスルホニル等)、アリールスルホニル基(好ましくはC数が6〜20であり、例えば、ベンゼンスルホニル、パラトルエンンスルホニル等)、スルファモイル基(好ましくはC数が0〜20であり、例えばスルファモイル、N−メチルスルファモイル、N−フェニルスルファモイル等)、カルバモイル基(好ましくはC数が1〜20であり、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N、N−ジメチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル等)、アシルアミノ基(好ましくはC数が1〜20であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、イミノ基(好ましくはC数が2〜20であり、例えばフタルイミノ等)、アシルオキシ基(好ましくはC数が1〜20であり、例えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等)、アルコキシカルボニル基(好ましくはC数が2〜20であり、例えば、メトキシカルボニル、フェノキシカルボニル等)、カルバモイルアミノ基(好ましくはC数が1〜20であり、例えばカルバモイルアミノ、N−メチルカルバモイルアミノ、N−フェニルカルバモイルアミノ等)などである。
これらの中でもR1、R2としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基がより好ましく、アルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、スルファモイル基、カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基がさらに好ましい。
また、R1、R2がそれぞれが置換するベンゼン環に結合する位置としては、R1についてはアゾ基の結合位置に対しオルト位、メタ位のいずれであってもよいが、オルト位であることが好ましい。また、R2についてはアゾ基の結合位置に対しオルト位、メタ位、パラ位のいずれであってもよいが、オルト位であることが好ましい
前記一般式(1)中、b1、b2はそれぞれ独立に0〜4の整数を表し、好ましくは0〜2の整数を表し、より好ましくは0または1を表す。ただし、b1及びb2が共に0となることはない。
なお、b1、b2が2以上の時、複数のR1、R2は同じでも異なってもよく、互いに連結して環を形成してもよい。形成される環として好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、シクロヘキセン環、シクロペンテン環、チオフェン環、フラン環、イミダゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール環等である。
また、R2が置換し得るベンゼン環において、アゾ基はL1のオルト位、メタ位、パラ位のいずれの置換位置に置換していてもよいが、オルト位またはパラ位の位置に置換していることがより好ましく、パラ位の位置に置換していることがさらに好ましい。
前記一般式(1)中、R3は水素原子または置換基(好ましい置換基の例は、前記R1で挙げた例と同じ)を表し、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基である。
また、R3はL1で挙げた2価の連結基を単独または複数含むことも好ましい。
前記一般式(1)中、a1は0.0001〜1の範囲であり、より好ましくは0.001〜0.5の範囲である。また、a2は0〜0.9999の範囲であり、より好ましくは0.5〜0.999の範囲である。なお、a1とa2との和は1である。
また、n1は4〜2000の整数を表し、より好ましくは4〜1000の整数を表す。
前記一般式(1)中、A1、A2は、下記一般式(2−1)〜(2−4)のいずれかを表す。なお、一般式(2−1)〜(2−4)中の*で表される結合手は、一般式(1)中の側鎖構造であるL1またはR3との結合手を意味し、その他の結合手は、主鎖構造を構成するための結合手を意味する。
Figure 2005316278
一般式(2−1)中、R11〜R13はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、シアノ基を表し、より好ましくは水素原子またはメチル基を表し、さらに好ましくは水素原子を表す。
一般式(2−1)中、L11は−O−、−OC(O)−、−CONR19−(それぞれ左側がポリマー主鎖、右側がL1またはR3と連結する)、置換しても良いアリーレン基(好ましくはC数が6〜26であり、例えば置換しても良い1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、1,4−ナフチレン、2,6−ナフチレン等)を表し、R19は水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基(以上、好ましい置換基の例はR1として挙げた例と同じ)のいずれかを表し、好ましくは水素原子またはアルキル基を表す。
一般式(2−2)中、R14〜R16はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、好ましくは水素原子またはアルキル基を表し、より好ましくは水素原子またはメチル基を表す。
一般式(2−3)、(2−4)中、A3、A4はそれぞれ独立に3価の連結基を表す。なお、A3、A4の好ましい構造については、以下が挙げられる。
Figure 2005316278
Figure 2005316278
なお、A3、A4の好ましい構造として挙げた3価の連結基の*で表される結合手は、一般式(1)中の側鎖構造であるL1またはR3との結合手を意味し、その他の結合手は、主鎖構造を構成するための結合手を意味する。但し、A3、A4の好ましい構造として、2価の連結基として示されている構造は、A3、A4の*で示される結合手にR3として水素原子が結合した状態を表している。
ここで、R31はメチル基またはフェニル基を表し、n31は0〜2の整数を表し、n32は2〜12の整数を表し、n33は2〜12の整数を表し、n34は2〜8の整数を表す。
一般式(2−4)中、R17、R18はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基(以上好ましい置換基はR1として挙げた例と同じ)のいずれかを表す。
1、A2は一般式(2−3)で表される構造であることがより好ましい。
さらには、一般式(1)で表される高分子化合物は、下記一般式(3)で表される構造であることがより好ましい。
Figure 2005316278
上記一般式(3)中、R1、R2、b1、b2、及びn1は、一般式(1)の場合と同義である。
一般式(3)中、R2が置換し得るベンゼン環において、アゾ基はL12のオルト位、メタ位、パラ位いずれの置換位置に置換していてもよいが、オルト位またはパラ位の位置に置換していることがより好ましく、パラ位の位置に置換していることがさらに好ましい。
一般式(3)中、R21は水素原子または置換基を表し(好ましい置換基の例はR1に挙げた例と同じ)、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基である。
また、R21は前記L1で挙げた2価の連結基を単独または複数含むことも好ましい。
12〜L14はそれぞれ独立に2価の連結基を表し、好ましい例はL11として挙げた例と同じである。
また、A5は3価の連結基を表し、好ましい例はA4として挙げた例と同じである。
a3は0.0001〜1の範囲であり、より好ましくは0.001〜1の範囲である。a4は0〜0.9999の範囲であり、より好ましくは0〜0.999の範囲である。なお、a3とa4との和は1である。また、a’3は0.0001〜1の範囲であり、より好ましくは0.01〜1の範囲である。a’4は0〜0.9999の範囲であり、より好ましくは0〜0.99の範囲である。なお、a’3とa’4との和は1である。
本発明における一般式(1)で示される高分子化合物の数平均分子量は、1000以上1000万以下が好ましく、5000以上100万以下がより好ましい。
以下に、一般式(1)で表される高分子化合物の具体例を示すが、本発明における高分子化合物はこれに限定されるわけではない。なお、各式中のnは1以上の整数を表す。
Figure 2005316278
Figure 2005316278
Figure 2005316278
Figure 2005316278
Figure 2005316278
Figure 2005316278
なお、以上の本発明における高分子化合物の合成は、特開2001−294652号公報、特開2000−264962号公報、特表2002−539476号公報、特表2000−541522号公報等に開示されている公知の合成法を参考に行うことができる。
<光記録媒体>
(光記録媒体の構成及びその製造方法)
次に、本発明の光記録媒体について詳細に説明する。
本発明の光記録媒体は、上述したような光記録材料を含む記録層を少なくとも有するものであるが、この記録層は、基板(あるいは基体)上に設けられていることが好ましい。また、記録層と基板との間に反射層を設けることもできる。また、記録層を保護する保護層を、記録層の基板が設けられた側の面と反対側の面上に設けることができる。なお、保護層が、基板であってもよい(すなわち、1対の基板間に記録層が挟持された構成)。加えて、基板と、反射層や記録層、あるいは、反射層、記録層、保護層の各々の層の間の接着性等を確保する等の目的で必要に応じて中間層を設けることもできる。
光記録媒体の形状としては特に限定されず、記録層が一定の厚みで2次元的に形成されているものであれば、ディスク状、シート状、テープ状、ドラム状等、任意の形態を選択することができる。
しかしながら、既存の光記録媒体の製造技術や、記録再生システムを容易に利用できる点から、従来の光記録媒体に利用されているようなセンター部に穴を設けた円盤状であることが好ましい。
−基板(基体)−
基板や基体としては、表面が平滑なものであれば各種の材料を任意に選択して使用することができる。例えば、金属、セラミックス、樹脂、紙等を用いることができる。また、その形状も特に限定されない。なお、既存の光記録媒体の製造技術や、記録再生システムを容易に利用できる点から、従来の光記録媒体に利用されているようなセンター部に穴を設けた円盤状の平坦な基板を用いることが好ましい。
このような基板材料としては、具体的には、ガラス;ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィン;ポリエステル;アルミニウム等の金属;等を挙げることができ、所望によりこれらを併用してもよい。上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および低価格等の点から、アモルファスポリオレフィン、ポリカーボネートが好ましく、ポリカーボネートが特に好ましい。
また、基板表面には、トラッキング用の案内溝またはアドレス信号等の情報を表す凹凸(プリグルーブ)が形成されていてもよい。
また、記録や再生に際し、基板を介して記録層に光を照射する場合には、使用する光(記録光および再生光)の波長域を透過する材料を用いる。この場合、使用する光の波長域(レーザー光の場合は、強度が極大となる波長域近傍)の透過率が90%以上であることが好ましい。
なお、基板表面に反射層を設ける場合には、基板表面には平面性の改善、接着力の向上の目的で、下塗層を形成することが好ましい。
該下塗層の材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質;シランカップリング剤等の表面改質剤;を挙げることができる。
下塗層は、上記材料を適当な溶剤に溶解または分散して塗布液を調製した後、この塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョンコート等の塗布法により基板表面に塗布することにより形成することができる。下塗層の層厚は、一般に0.005μm〜20μmの範囲内であることが好ましく、0.01μm〜10μmの範囲内であることがより好ましい。
−反射層−
反射層としては、レーザー光の反射率が70%以上である光反射性物質から構成されていることが好ましく、このような光反射性物質としては、例えば、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi等の金属および半金属あるいはステンレス鋼を挙げることができる。
これらの光反射性物質は単独で用いてもよいし、あるいは二種以上の組合せで、または合金として用いてもよい。これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Alおよびステンレス鋼である。特に好ましくは、Au、Ag、Alあるいはこれらの合金であり、最も好ましくは、Au、Agあるいはこれらの合金である。
反射層は、例えば、上記光反射性物質を蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングすることにより基板上に形成することができる。反射層の層厚は、一般的には10nm〜300nmの範囲内であることが好ましく、50nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
−保護層−
保護層としては、記録層を通常の使用環境下において、機械的、物理的、化学的に保護できる材料および厚みからなるものであれば、公知の材料を用いることができる。例えば、一般的には、透明な樹脂や、SiO2等の透明な無機材料を挙げることができる。
なお、記録や再生に際し、保護層を介して記録層に光を照射する場合には、使用する光の波長域を透過する材料を用いる。この場合、使用する光の波長域(レーザー光の場合は、強度が極大となる波長域近傍)の透過率が90%以上であることが好ましい。なお、これは、接着性向上等の目的で、記録層の光が入射する側の面に設けられる中間層についても同様である。
保護層は、樹脂からなる場合には、予めシート状に形成されたポリカーボネートや三酢酸セルロース等からなる樹脂フィルムを用いることができ、この樹脂フィルムを記録層上に貼り合わせることにより保護層を形成する。貼り合わせに際しては、接着強度を確保するために熱硬化型やUV硬化型の接着剤を介して貼り合わせ、熱処理やUV照射により接着剤を硬化させることが好ましい。なお、保護層として用いられる樹脂フィルムの厚みは、記録層を保護できるのであれば特に限定されないが、実用上は30μm〜200μmの範囲が好ましく、50μm〜150μmの範囲がより好ましい。
あるいは、このような樹脂フィルムの代わりに、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等を塗布形成することにより保護層を形成することもできる。
また、保護層が、SiO2、MgF2、SnO2、Si34等の透明なセラミックスやガラス材料からなる場合には、スパッタリング法やゾルゲル法等を利用して保護層を形成することができる。なお、保護層として形成される透明無機材料の厚みは記録層を保護できるのであれば特に限定されないが、実用上は0.1μm〜100μmの範囲が好ましく、1μm〜20μmの範囲がより好ましい。
−記録層−
記録層の膜厚Lは、特に制限されないが、前記光記録材料の吸収係数をαとしたときの光学濃度αLが0.3〜2.0の範囲となるように設定することが好ましい。特にホログラム記録媒体として用いる場合は、膜厚Lは500nm〜10mmの範囲内であることが好ましく、記録層に記録される干渉縞の間隔と、記録層の膜厚Lとの関係により決定されるホログラム記録媒体のタイプにより、更に以下のような範囲内とすることがより好ましい。
すなわち、本発明の光記録媒体が平面ホログラム(記録層に記録される干渉縞の間隔に比べて、記録層の膜厚Lが薄いか同程度の場合)の場合には、膜厚Lは500nm〜100μmの範囲内であることが好ましく、1μm〜20μmの範囲内であることがより好ましい。
一方、本発明の光記録媒体が、体積ホログラム(記録層に記録される干渉縞の間隔に比べて、記録層の膜厚Lが同程度から数倍以上の場合)の場合には、膜厚Lは20μm〜10mmの範囲内であることが好ましく、50μm〜2mmの範囲内であることがより好ましい。
記録層の形成は、記録層材料として用いられる材料に応じて適宜公知の方法を利用できる。例えば、光記録材料を溶解させた塗布液を用いるスプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、スクリーン印刷法等の液相成膜や、蒸着法等を利用することができる。
しかしながら、これらの方法で形成される記録層の厚みは、前記体積ホログラム型のホログラム記録媒体を作製する上では十分ではない。このような場合には、射出成形やホットプレスを利用して板状の記録層を形成することが好ましい。これらの方法を利用した場合には、膜厚が0.1mm以上の記録層を容易に形成することができる。
なお、このような板状の記録層を用いて光記録媒体を作製する場合には、記録層を一対の基板に挟持した構成としたり、あるいは、記録層の厚みが厚く、十分な剛性と強度を有するような場合には、記録層そのものを光記録媒体とすることもできる。
次に、上述したような構成を有する本発明の光記録媒体、特にホログラム記録媒体の製造方法についてより具体的に説明する。
本発明の光記録媒体が平面ホログラムである場合には、上述したように各層に用いる材料に応じて基板上に記録層等を順次積層することにより作製することができる。
例えば、基板上に記録層と保護層とを設けた構成からなる光記録媒体の作製過程の主要な流れを例に挙げて簡潔に説明する。まず、ポリカーボネート基板に、光記録材料を溶媒に溶かした塗布溶液を用いてスピンコーティング法により所望の膜厚が得られるように記録層を形成し、十分に乾燥させる。次に、この記録層上にUV硬化型の接着剤をスピンコーティング法により均一に塗布した後、記録層と保護層形成用の三酢酸セルロース樹脂フィルムとを貼り合わせる。その後、UV光を照射して接着剤を固化させることにより、保護層/記録層/基板の構成からなる光記録媒体を得ることができる。
また、本発明の光記録媒体が体積ホログラムである場合には、上述したように記録層を射出成形や、ホットプレス焼結により形成するために、光記録媒体は以下のようにして作製することができる。
まず、射出成形を利用する場合には、例えば、以下のようにして光記録媒体を作製することができる。まず、射出成形により記録層となるディスク状の成形物を作製する。次に、このディスク状の成形物を一対のディスク状の透明基板で挟持してホットプレスにより貼り合わせ、ホットメルト接着する。
なお、射出成形工程では、原料である光記録材料を加熱溶融し、溶融物質を成形金型内に射出して、ディスク状に成形する。射出成形機としては、原料の可塑化機能と射出機能とが一体化されたインライン方式の射出成形機、可塑化機能と射出機能を分離させたプリプランジャー方式の射出成形機の何れも用いることができる。射出成形の条件等は、出射圧力1000〜3000kg/cm2、出射速度5〜30mm/secとすることが好ましい。
また、ホットプレス工程では、射出成形工程で得られた厚さ板状の成形物を、1対のディスク状の透明基板で挟持して、真空下でホットプレスする。
このようにして作製される光記録媒体は、基板上に記録層を成膜するのではなく、射出成形で別個独立に形成するので、記録層の厚膜化が容易でかつ大量生産にも適している。また、ホットプレスにより記録層を透明基板と貼り合わせるので、射出成形による成形物の残留歪みが均一化され、記録層を厚膜化しても、光吸収や散乱の影響で記録特性が損なわれることがない。
一方、ホットプレスのみを利用する場合には、例えば、以下のようにしてホログラム記録媒体を作製することができる。まず、テフロン(R)シート等の離型性の高い基板(押圧部材)で粉末状の樹脂(本発明の光記録材料を含む樹脂)を挟み込み、この状態で真空下でホットプレスして記録層を直接成形する。
本発明においては、記録層を真空ホットプレスで成形することが好ましいが、この場合、一対の押圧部材間に前記粉末状の樹脂を試料として装填する。次に、気泡の発生を防止するために0.1MPa程度の減圧下とした状態で、所定の温度まで徐々に昇温し、押圧部材を介して試料を加圧する。この際の過熱温度は光記録材料のガラス転移温度(Tg)以上の温度とし、プレス圧力は0.01〜0.1t/cm2とするのが好ましい。所定時間、熱間加圧を行った後、加熱及び加圧を停止し、試料を室温まで冷却した後に取り出す。
このような、ホットプレスを実施することにより、一対の押圧部材に挟まれた光記録材料が加熱溶融され、これが冷却されて板状の記録層が得られる。最後に押圧部材を取り除くことで、光記録媒体が得られる。例えば、Tgが約50℃の高分子化合物を光記録材料として用いる場合、約70℃に加熱してホットプレスを行うことで、容易に記録層を所望の厚さに成形することができる。また、ホットプレスでは残留歪みは発生しない。
なお、必要に応じて、この記録層からなる光記録媒体の耐傷性、耐湿性を高める等の目的で、保護層等を設けてもよい
このようにして作製される光記録媒体では、記録層を容易に厚膜化できる。また、ホットプレスにより記録層を成形するので、成形物の残留歪み等が発生せず、記録層を厚膜化しても、光吸収や散乱の影響で記録特性が損なわれることがない。
本発明の光記録媒体は、前述の光記録材料を含む記録層を備え、光照射による吸収変化、屈折率変化、及び形状変化のうちの少なくとも1つを利用して、前記記録層に情報を記録する光記録媒体である。光記録方法としては、ホログラム記録、光吸収率変調記録、光反射率変調記録、光誘起レリーフ形成等が挙げられる。これらの中でも、本発明の光記録媒体に好適な光記録方法はホログラム記録である。
特に、本発明の光記録媒体は、物体光の振幅、位相、もしくは偏光方向の変調によりホログラムを記録可能であり、体積型記録に基づく大容量性と記録するデジタルデータの並列性を利用した高速転送においても、優れた光記録媒体として使用することができるものである。
<光記録再生装置>
本発明の光記録媒体では、前記のように物体光の振幅、位相、もしくは偏光方向の変調によりホログラムを記録することが可能であるが、入射物体光および参照光の偏光方向が平行な場合と垂直な場合で独立に記録可能である。さらにホログラム記録時における二光波の偏光配置は、これらに制限されるものではなく、干渉による光強度分布あるいは偏光分布が形成される配置であれば任意のものを選択することが可能である。
図1に、本発明の光記録再生装置の一例の構成を示す。
本例は、レーザダイオード励起の固体レーザーの波長532nm発振線を用いている。固体レーザ10から出射されたレーザビームは、1/2波長板を介して偏光ビームスプリッタ12に入射され、偏光ビームスプリッタ12により信号光、参照光の二光波に分けられる。信号光は、レンズ系13によって拡大、コリメートされ、空間光変調器14を通過する。このとき、情報に応じてエンコードされたデータが、空間光変調器14である液晶ディスプレイの明暗で表現されて信号光に付与される。続いて、信号光はレンズによってフーリエ変換され光記録媒体16中に照射される。一方、参照光は光記録媒体16の直前に置かれたレンズ15によって球面波とされ、光記録媒体16中で信号光と重なるように照射される。このように、光記録媒体中で信号光と参照光による干渉縞が形成され、これに応じて光学異方性が誘起されて、ホログラムが記録される。
再生時は、この球面参照波によって回折された光をレンズによってフーリエ変換し、偏光板によって任意の偏光角成分を選択し、CCDカメラに結像する構成となっている。CCDカメラによって再生された強度分布は、適当な閾値によって二値化され、適切な方法によりデコードすることで、記録された情報が再生される。
記録装置と再生装置とは、図1に示したように一体に構成してもよく、各々別々に構成してもよい。また、再生時の光源は、記録光の波長と同一のものを用いてもよく、また、例えば記録層に感度の無い(吸収の無い)発振波長633nmのヘリウムネオンレーザーを光源として用いることもできる。これにより、記録された情報の非破壊読み出しが可能になる。
ここで、前記光記録再生装置では、信号光の強度分布によって、二値のデジタルデータを記録再生したが、エンコード方法はこれに限るものではなく、強度分布を用いた多値のデジタルデータを用いてもよい。また、本発明の光記録媒体は、信号光の偏光方向も記録可能である。従って、二値もしくは多値の偏光分布によって、データを表現してもよい。
また、記録再生に用いるレーザーの波長はこれに限るものではなく、光記録材料に感度のある任意の波長の光源を用いることができる。さらに、液晶ディスプレイの代わりに信号光の反射光方向を制御するミラーデバイスを用いたり、CCDカメラの代わりにCMOS(Complementary Metal−Oxide−Semiconductor)やAPS(Active Pixel Sencers)を用いるなどしてもよい。
なお、前記例示した光記録再生装置において球面参照波を用いた理由は、体積多重記録を簡易な方法で実現させるためである。球面参照波を用いて記録し、記録された媒体を平面方向に移動させることは、実効的に記録されたホログラムへの参照光入射角度を変化させることに対応する。従って、信号光と参照光の光路を固定した状態で、媒体をシフトさせながら記録していくことで、容易に体積多重記録が実現できる。なお、ホログラムの多重方式はこれに限るものではなく、例えば角度多重方式、波長多重方式、コリレーション多重方式、偏光多重方式等、既知の多重方式を適用することが可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
<光記録材料の作製>
まず、光記録材料として用いる高分子化合物1〜2を合成した。高分子化合物1〜2の構造式(P−40〜P−41)を以下に示す。
Figure 2005316278
(各種モノマーの合成)
−側鎖部を構成するモノマー1(5−{6−[4−(3’−メチルフェニルアゾ)フェノキシ]ヘキシルオキシ}イソフタル酸ジエチル)−
(1)4−ヒドロキシ−3’−メチルアゾベンゼンの合成
3リットルのビーカーに6規定塩酸750mlを入れ、ここに細かく砕いた3−メチルアニリン107g(1mol)を入れ、攪拌して十分懸濁させておき、ここに氷約300gを加えて系を冷却した。この懸濁液中に、亜硝酸ナトリウム80g(1.16mol)を水500mlに溶解させた亜硝酸ナトリウム溶液400mlを20分程度かけて投入し、滴下終了後、この溶液を5℃前後で1時間攪拌する。さらにこの溶液に、フェノール94g(1mol)を2規定水酸化カリウム溶液1リットルに溶解させておいたものを徐々に加え、混合後1晩反応させた。反応終了後生成した沈殿をろ別し、減圧下で乾燥させて粗製の4−ヒドロキシ−3’−メチルアゾベンゼン208g(ほぼ定量的)を得た。これを特に精製することなく次の反応に使用した。なお、この化合物の最大吸収波長(λmax)は、340nmであった。
(2)4−(6−ブロモヘキシルオキシ)−3’−メチルアゾベンゼンの合成
メカニカルスターラーを備えた2リットルの三つ口フラスコに、前記4−ヒドロキシ−3’−メチルアゾベンゼン42.4g(0.2mol)、1,6−ジブロモヘキサン448g(2mol)、及び無水炭酸カリウム212g(1.5mol)を各々投入し、アセトン800mlを加えて攪拌して懸濁させた。この反応系をアセトンが還流するまで加熱して、ヒドロキシアゾベンゼンとブロモアルカンとを反応させた。20時間反応させた後、不溶の塩類をろ別して取り除き、反応液をロータリーエバポレーターで約1/3になるまで濃縮した。
この系を冷蔵庫で冷却すると、4−(6−ブロモヘキシルオキシ)−3’−メチルアゾベンゼンが晶出した。この生成物をろ過した後、少量の冷アセトン、冷エーテル、n−ヘキサンで順次洗浄し、減圧乾燥して粗製の4−(6−ブロモヘキシルオキシ)−3’−メチルアゾベンゼン37.6gを得た。(収率:50.1%)。これをエタノールから再結晶して4−(6−ブロモヘキシルオキシ)−3’−メチルアゾベンゼン29g(収率38.1%)を得た。高速液体クロマトグラフィーによる分析から、この化合物の純度は98%以上であった。
(3)5−ヒドロキシイソフタル酸ジエチルの合成
5−ヒドロキシイソフタル酸182.4g(1mol)、エタノール1500ml、及び濃硫酸10mlを2リットルの三つ口フラスコに入れ、ウォーターバスを用いて24時間還流し反応させた。反応終了後、反応液をロータリーエバポレータで約1/2になるまで濃縮した。得られた溶液を約20%の冷炭酸水素ナトリウム水溶液に投入し、白色塊状の析出物を得た。これをろ別して減圧乾燥し、粗製の5−ヒドロキシイソフタル酸ジエチル229gを得た(収率:96%)。さらに、エタノールより再結晶して5−ヒドロキシイソフタル酸ジエチル190gを得た(収率:80%)。
(4)(5−{6−[4−(3’−メチルフェニルアゾ)フェノキシ]ヘキシルオキシ}イソフタル酸ジエチルの合成
1リットルの三つ口フラスコに、5−ヒドロキシイソフタル酸ジエチル16.6g(0.07mol)、4−(6−ブロモヘキシルオキシ)−3’−メチルアゾベンゼン26.1g(0.07mol)、及び無水炭酸カリウム15.1g(0.11mol)を投入し、ここにアセトン300mlを加えた。この系を24時間加熱還流して反応させた。反応終了後系を冷水1500mlに投入し、析出物をろ別、減圧乾燥し、5−{6−[4−(3’−メチルフェニルアゾ)フェノキシ]ヘキシルオキシ}イソフタル酸ジエチル34.3gを得た(収率:81%)。
この化合物をアセトンから2回再結晶して、目的物の光応答性の側鎖部を構成するモノマー1である5−{6−[4−(3’−メチルフェニルアゾ)フェノキシ]ヘキシルオキシ}イソフタル酸ジエチル30.1g(収率:80.1%)を得た。高速液体クロマトグラフィーによる分析から、この化合物の純度は98%以上であった。また、得られた化合物について、赤外吸収スペクトル(IR)の測定を行った。以下に測定結果を示す。
特徴的なIR吸収ピーク:2937cm-1(CH伸縮)、1717cm-1(エステルC=0)、1601cm-1(C=C)、1580cm-1(N=N)、1246cm-1(C−O−C)
−側鎖部を構成するモノマー2(5−{6−[4−(4’−シアノフェニル)フェノキシ]ヘキシルオキシ}イソフタル酸ジエチル)−
(1)4−(6−ブロモヘキシルオキシ)−4’−シアノビフェニルの合成
4−ヒドロキシ−4’−シアノビフェニル39g(0.2mol)、1,6−ジブロモヘキサン487.5g(2mol)、無水炭酸カリウム200g(1.45mol)、及びアセトン800mlを、メカニカルスターラーを備えた2リットルの三つ口フラスコに入れ、ウォーターバスを用いて20時間還流し反応させた。室温まで冷やした後、不溶の塩類をろ過して取り除いた。ロータリーエバポレータを用いて反応液を約1/2程度まで濃縮した後に、ヘキサン500mlを加えて加熱攪拌した。その後室温まで徐冷し、さらに冷凍庫に放置し結晶化させ吸引ろ過後、n−ヘキサンで洗浄し減圧乾燥させて粗製の4−(6−ブロモヘキシルオキシ)−4’−シアノビフェニル61.3gを得た(収率:85%)。さらに、これをエタノールより再結晶して、精製4−(6−ブロモヘキシルオキシ)−4’−シアノビフェニル41.8gを得た(収率:58%)。
(2)5−{6−[4−(4’−シアノフェニル)フェノキシ]ヘキシルオキシ}イソフタル酸ジエチルの合成
4−(6−ブロモヘキシルオキシ)−4’−シアノビフェニル28.8g(0.08mol)、前記のように合成した5−ヒドロキシイソフタル酸ジエチル16.6g(0.08mol)、無水炭酸カリウム19.2g(0.12mol)、及びアセトン400mlを、1リットルの三つ口フラスコに入れ、ウォーターバスを用いて24時間還流し反応させた。放冷後、これを約4lの純水に注ぎ、沈殿物をろ過して減圧乾燥させ、粗製の5−{6−[4−(4’−シアノフェニル)フェノキシ]ヘキシルオキシ}イソフタル酸ジエチル37gを得た(収率:90%)。その後、これをアセトンより再結晶させ、目的化合物の側鎖部を構成するモノマー2である、ヘキシル基を介してシアノビフェニルを担持したイソフタル酸ジエチル(5−{6−[4−(4’−シアノフェニル)フェノキシ]ヘキシルオキシ}イソフタル酸ジエチル)30gを得た(収率:73%)。得られた化合物について、質量分析(Mass Spectrometry)を行った結果、分子量515.6に対応するピークが確認された。
−主鎖部を構成するモノマー1(6,6’−(4,4’−スルホニルジフェニレンジオキシ)ジヘキサノール)−
2リットルの三つ口フラスコに、4,4’−スルホニルジフェノール82.3g(0.3mol)、6−クロロ−1−ヘキサノール90.2g(0.66mol)、及び無水炭酸カリウム97g(0.7mol)を投入し、N,N−ジメチルホルムアミド250mlを加えて攪拌させて懸濁させた。次いで、系をオイルバスを用いて160℃に加熱し、24時間反応させた。その後、少量の塩酸を含む水に投入し生成した白色粉状物質をろ別、乾燥して粗製の6,6’−(4,4’−スルホニルジフェニレンジオキシ)ジヘキサノールを得た。これを水−N,N−ジメチルホルムアミド系より再結晶し、精製された主鎖部を構成するモノマー1である6,6’−(4,4’−スルホニルジフェニレンジオキシ)ジヘキサノール120gを得た(収率:89%)。得られた化合物について、赤外吸収スペクトル(IR)の測定を行ったところ以下の結果を得た。
特徴的なIR吸収ピーク:2937cm-1(CH伸縮)、1594cm-1(C=C)、1252cm-1(C−O−C)、1149cm-1(S=O)
−主鎖部を構成するモノマー2(6,6’−(4,4’−オキシジフェニレンジオキシ)ジヘキサノール)−
2リットルのフラスコに、4,4’−オキシジフェノール60.66g(0.3mol)、6−クロロ−1−ヘキサノール90.16g(0.66mol)、及び無水炭酸カリウム97g(0.7mol)を投入し、N,N−ジメチルホルムアミド250mlを加えて混合し、オイルバスを用いて160℃に加熱し24時間反応させた。その後、反応液を少量の塩酸を含む水に注ぎ、沈殿物をろ過、減圧乾燥させ、粗製物を得た。さらにこれを、水、N,N−ジメルホルムアミド系より再結晶させ(ほぼ定量的)、主鎖部を構成するモノマー2である6,6’−(4,4’−オキシジフェニレンジオキシ)ジヘキサノールを得た。得られた化合物の融点は119℃であり、赤外吸収スペクトル(IR)の測定を行ったところ以下の結果が得られた。
特徴的なIR吸収ピーク:3312.1cm-1(OH)、2936.1cm-1(CH伸縮)、1505.2cm-1(芳香族CH)、1241.9cm-1(C−O−C)
(高分子化合物の合成)
−高分子化合物1(例示化合物P−40)−
5−{6−[4−(3’−メチルフェニルアゾ)フェノキシ]ヘキシルオキシ}イソフタル酸ジエチル4.52g(0.0085mol)、5−{6−[4−(4’−シアノフェニル)フェノキシ]ヘキシルオキシ}イソフタル酸ジエチル0.77g(0.0015mol)、6,6’−(4,4’−オキシジフェニレンジオキシ)ジヘキサノール3.62g(0.009mol)、6,6’−(4,4’−スルホニルジフェニレンジオキシ)ジヘキサノール0.45g(0.001mol)、及び無水酢酸亜鉛0.1gを、真空減圧装置および攪拌装置を備えた300mlの三つ口フラスコに投入し、窒素雰囲気下で攪拌、加熱しつつ、160℃で2時間、約1333Paで20分反応させた。次いで、30分かけて系を徐々に267Paまで減圧しつつ180℃まで昇温した。反応終了後、クロロホルムに溶解させ、溶液をメタノールに投入して粗製のポリマーを沈殿させた。これをもう一度再沈殿させた後、熱メタノール、熱水で煮沸洗浄し、ろ別、減圧乾燥させて、前記側鎖部1(光応答性)と側鎖部2とを有するポリエステル(高分子化合物1)を得た(収率:82%)。得られたポリエステルの数平均分子量は8250であった。
−高分子化合物2(例示化合物P−41)−
上述した合成方法と同様の手段によって、例示化合物P−41に示される高分子化合物2を合成した。
得られた高分子化合物2の数平均分子量は11250であった。
<光記録媒体の作製>
洗浄した2枚のガラス基板上に、光記録材料としてフレーク状の高分子化合物1及び2をそれぞれ適量載せ、さらにその上にガラス基板を載せた。次いで、減圧下において、70℃の温度でホットプレスすることにより光記録材料を2枚のガラス基板で挟み込んだサンドイッチ型ガラスセル媒体(光記録媒体1及び2)を作製した。各光記録媒体における記録層の膜厚は500μmとした。なお膜厚は、膜厚と等しい厚さのフィルムをスペーサに用いることによって制御した。さらに150℃までの加熱・急冷処理を施すことによって、散乱や気泡のない透明な均一膜を得ることができた。
作製された光記録媒体1及び2の光学濃度αL(波長:532nm)はそれぞれ0.61、0.76であった。
なお、記録層の光学濃度αLは、下式(1)を利用して求めた。
i=i0-αL ・・・ 式(1)
但し、式(1)において、i0は入射光(記録層に対して垂直に入射する光)の強度を表し、iは透過光(記録層に対して垂直に入射し、記録層を通過した後の光)の強度を表し、αは記録層材料の吸収係数を表し、Lは記録層の膜厚を表す。
従って、入射光の強度i0と、透過光の強度iとを測定し、得られた値を式(1)に代入することにより光学濃度αLを求めることがでる。さらに、膜厚Lが既知であれば、吸収係数αを求めることができる。
<光記録特性>
前記図1で示した光記録再生装置を用いて、デジタルデータの記録・再生を行った。なお、光記録には球面参照波シフト多重方式を用いた。
まず、媒体シフト選択性について確認したところ、前記記録層の膜厚が500μmの光記録媒体1〜2を用いたとき、いずれの光記録媒体においても、媒体を25μm移動させることでクロストークなく複数のホログラムを多重記録することができた。よって、ひとつのホログラムを記録する領域は5mmであることから、光記録媒体を25μmずつ移動させながらホログラム記録を行うことによって、デジタルデータページを200多重することが可能であることがわかった。
次に、各々の光記録媒体について、空間光変調器の800×660画素を1ページとして多重記録を行った。このときの記録光強度は200mW/cm2とした。その結果、いずれの光記録媒体においても、再生した2次元デジタルデータページを、適当な閾値で二値化、デコードすることによって、記録したデジタルデータを再生することができた。
このとき、既存の方法でエラー補正可能なビットエラーレートが1×10-3以下となる1ページ当たりの記録時間を確認したところ、光記録媒体1及び2において、それぞれ220msec、180msecであった。
この結果から、本発明の光記録材料を用いた光記録媒体では、高記録密度化のために記録層を厚膜化しても、低散乱で高速、高感度で多重記録することができることがわかった。
本発明の光記録再生装置の一例を示す概略図である。
符号の説明
10、20 レーザダイオード励起固体レーザー
11、21、31、42 1/2λ板
12、22、36 偏光ビームスプリッタ
14 空間光変調器
16、24、34 光記録媒体
19 CCDカメラ

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で表される高分子化合物を含むことを特徴とする光記録材料。
    Figure 2005316278
    (上記一般式(1)中、L1は2価の連結基、R1及びR2はそれぞれ独立に置換基、R3は水素原子または置換基を表す。b1、b2はそれぞれ独立に0〜4の整数を表すが共に0となることはない。またb1、b2が2以上の時、複数のR1、R2は各々同じでも異なってもよく、互いに連結して環を形成してもよい。a1は0.0001〜1の範囲、a2は0〜0.9999の範囲であり、a1とa2との和は1である。なお、n1は4〜2000の範囲の整数を表す。またA1、A2は、下記一般式(2−1)〜(2−4)のいずれかを表す。)
    Figure 2005316278
    (上記―般式(2−1)〜(2−4)に示される構造は、それぞれ*でL1またはR3と連結する。一般式(2−1)中、R11〜R13はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、L11は−O−、−OC(O)−、−CONR19−、−COO−(それぞれ左側がポリマー主鎖、右側がL1またはR3と連結する)、置換しても良いアリーレン基を表す。なお、前記R19は水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基のいずれかを表す。一般式(2−2)中、R14〜R16はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。一般式(2−3)及び(2−4)中、A3、A4はそれぞれ独立に3価の連結基を表す。一般式(2−4)中、R17、R18はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基のいずれかを表す。)
  2. 一般式(1)で表される高分子化合物において、A1、A2が前記一般式(2−3)で表されることを特徴とする請求項1に記載の光記録材料。
  3. 一般式(1)で表される高分子化合物が、下記一般式(3)で表されることを特徴とする請求項1に記載の光記録材料。
    Figure 2005316278
    (上記一般式(3)中、R1、R2、b1、b2及びn1は一般式(1)と同義である。R21は水素原子または置換基、L12〜L14はそれぞれ独立に2価の連結基、A5は3価の連結基を各々表す。またa3は0.0001〜1の範囲、a4は0〜0.9999の範囲であり、a3とa4との和は1である。a’3は0.0001〜1の範囲、a’4は0〜0.9999の範囲であり、a’3とa’4との和は1である。)
  4. 請求項1に記載の光記録材料を含む記録層を有し、光照射による吸収変化、屈折率変化、及び形状変化のうちの少なくとも1つを利用して前記記録層に情報を記録することを特徴とする光記録媒体。
  5. 物体光の振幅、位相、もしくは偏光方向の変調によりホログラム記録を行うことが可能であることを特徴とする請求項4に記載の光記録媒体。
  6. 前記記録層の膜厚をL、前記光記録材料の吸収係数をαとしたとき、前記吸収係数αと前記膜厚Lとの積で表される光学濃度αLが、0.3〜2.0の範囲であることを特徴とする請求項5に記載の光記録媒体。
  7. 前記記録層の膜厚Lが、20μm〜10mmの範囲であることを特徴とする請求項5に記載の光記録媒体。
  8. 請求項4に記載の光記録媒体を用いて情報の記録及び/または再生を行うことを特徴とする光記録再生装置。
  9. 前記光記録媒体中に情報をホログラムとして記録し、記録時の物体光と参照光との偏光状態が異なることを特徴とする請求項8に記載の光記録再生装置。
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