JP2005274038A - コージェネレーションにおける給湯システム - Google Patents

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Abstract

【課題】追い炊きをなるべく避け、貯湯槽の湯を効率よく使用できるようにしたコージェネレーションにおける給湯システムを提供する。
【解決手段】出湯口20につながる給湯通路21と、貯湯槽23の貯湯室22の基準位置24における基準水温Tmを検知する貯湯槽水温検知部25と、設定温度優先モードにおける湯の設定温度Tsと追い炊き抑制モードにおける水温の下限温度Tdを設定する温度設定部と、設定温度優先モードに設定されているとき、基準水温Tmが設定温度Tsよりも低いときに追い炊きする追い炊き部27と、追い炊き抑制モードに設定されているとき、設定温度優先モードの追い炊き量よりも小さくする(追い炊き量=0も含む)制御装置とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明はコージェネレーションにおける給湯システムに関し、殊に貯湯槽を有する給湯システムに関する。
従来、特許文献1には、貯湯タンクと補助熱源器と給水源と制御装置とを有しており、貯湯タンク内の湯の水温が設定温度と同じかそれよりも高いとき、貯湯タンク内の湯と給水源からの水とを混合することによりその湯を水で薄め、補助熱源器による加熱なしで希望給湯温度として給湯し、貯湯タンク内の湯の水温が設定温度未満のときには、貯湯タンク内の湯水を使うことなく、給水源からの水を補助熱源器に直接的に供給し、そこで加熱して希望給湯温度で給湯する貯湯式給湯器の運転方法が開示されている。
また、特許文献2には、屋外に設置した燃料電池電源装置を屋内から操作するリモコンを備えたリモコン式燃料電池電源装置が開示されている。このものによれば、リモコンは操作部と表示部とを有する。操作部は、燃料電池電源装置の運転/停止を行う運転スイッチと、出力設定または日付け時刻合わせに使用するアップダウンスイッチと、運転パターンを設定するプログラムスイッチとを備え、表示部は表示機能を備えている。
特許文献3には、燃料電池の供給により発電する燃料電池と、燃料電池からの熱を用いて加湿される水を貯湯する貯湯手段と、燃料電池の運転を操作する操作部と、燃料電池からの出力電力と貯湯手段の貯湯状態を表示する表示部を有する操作表示手段とを備える燃料電池発電システムが開示されている。
特許文献4には、リモコンにソーラー温水優先スイッチを設け、ユーザーによりソーラー温水優先スイッチがオン操作されていると、給湯器の燃焼系の燃焼作動を禁止し、ソーラ温水器からの温水を加熱せずにそのまま出湯させ、且つ、水温が設定温度以下になれば、ソーラ温水優先スイッチを強制的にオフにし、通常燃焼制御に復帰させる外部温水機器用利用給湯装置が開示されている。
特開2003−314905号公報 特開2002−175827号公報 特開2003−229159号公報 特開2003−14295号公報
特許文献1によれば、湯の設定温度よりも貯湯タンクの水温が0.1℃でも低いときには、湯の水温としては事実上問題がないにもかかわらず、追い炊き部である補助熱源部が燃焼して、貯湯タンクの湯を加熱して昇温させることになる。従って、貯湯タンクの湯を効率よく使用するという観点から、熱エネルギの効率は充分ではない。特許文献2,3についても同様である。また特許文献4によれば、ユーザーによりソーラー温水優先スイッチがオン操作されると、給湯器の燃焼系の燃焼作動を禁止し、ソーラ温水器からの温水を加熱せずにそのまま出湯させるが、湯の水温の汎用性は必ずしも充分ではない。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、追い炊き部による追い炊きをなるべく避け、貯湯槽の湯を効率よく使用することができ、熱エネルギの効率が低下することを抑えることができ、更に、追い炊き抑制モードにおける水温を設定できるようにし、追い炊き抑制モードにおける湯の水温の汎用性を高めたコージェネレーションにおける給湯システムを提供することを課題とする。
本発明者はコージェネレーションにおける給湯システムについて鋭意開発を進めている。そして、風呂やシャワー等の用途に主に使用される湯は、数℃の違いが使用者の満足感に大きな影響を与えるため、設定温度を基準とした湯を出湯口から吐出させることが好ましい。しかしながら、食器洗い、掃除、手洗い、洗面等の用途に主に使用される湯の水温が多少変動していたとしても、使用には事実上支障がないことを知見し、かかる知見に基づいて本発明を完成させた。
様相1に係るコージェネレーションにおける給湯システムは、出湯口につながり湯が流れる給湯通路と、
給湯通路につながると共に湯が溜まる貯湯室をもつ貯湯槽と、
貯湯槽の貯湯室の基準位置における基準水温を検知する貯湯槽水温検知部と、
設定温度優先モードと追い炊き抑制モードとを選択するモード選択部と、
設定温度優先モードにおける湯の設定温度を設定するとともに追い炊き抑制モードにおける湯の下限温度を変更可能に設定する温度設定部と、
貯湯槽と出湯口との間に設けられ貯湯槽から吐出される水を加熱する追い炊き部と、
貯湯槽の基準水温が設定温度未満であるとき、基準水温に応じた加熱量に基づいて追い炊き部を作動させて出湯温度を調整する設定温度優先モード、及び、貯湯槽の基準水温が設定温度と下限温度との間に存在するとき、追い炊き部の加熱量を、対応する設定温度優先モードの加熱量よりも抑制する追い炊き抑制モードを、モード選択部の選択状態に応じて切り換えて出湯温度を調整する制御装置とを具備することを特徴とするものである。
様相1に係るコージェネレーションにおける給湯システムによれば、追い炊き抑制モードに設定されているとき、貯湯槽の基準水温が設定温度と下限温度との間に存在するときには、設定温度優先モードにおける設定温度にかかわらず、制御装置は追い炊き量を設定温度優先モードの追い炊き量よりも小さくする。これにより追い炊き抑制モードでは、追い炊き部による追い炊き量を低減させる。故に、湯を出湯口から吐出させるときにおいて追い炊き部による追い炊きをなるべく避け、貯湯槽に貯留されている湯を効率よく使用することができ、熱エネルギの効率が低下することを抑えることができる。
更に様相1に係るコージェネレーションにおける給湯システムによれば、追い炊き抑制モードにおける湯の下限温度を変更可能に設定することができる。このため、追い炊き抑制モードで使用する湯の温度を、季節、使用地域等に応じて設定することができ、追い炊き抑制モードの湯の温度の多様化を図ることができ、追い炊き抑制モードにおける湯の温度の汎用性を高めることができる。
様相2に係るコージェネレーションにおける給湯システムは、出湯口につながり湯が流れる給湯通路と、
給湯通路につながると共に湯が溜まる貯湯室をもつ貯湯槽と、
貯湯槽の貯湯室の基準位置における基準水温を検知する貯湯槽水温検知部と、
設定温度優先モードと追い炊き抑制モードとを選択するモード選択部と、
設定温度優先モードにおける湯の設定温度を設定するとともに追い炊き抑制モードにおける水温の上限温度及び下限温度を設定する温度設定部と、
貯湯槽と出湯口との間に設けられ、設定温度優先モードに設定されているとき、設定温度優先モードにおける設定温度よりも貯湯槽の基準水温が低いときに追い炊きする追い炊き部と、
貯湯槽の基準水温が設定温度未満であるとき、基準水温に応じた加熱量に基づいて追い炊き部を作動させて出湯温度を調整する設定温度優先モード、及び、貯湯槽の基準水温が追い炊き抑制モードにおける上限温度と下限温度との間に存在するとき、追い炊き部の追い炊き操作を止めまたは追い炊き量を設定温度優先モードよりも小さくすると共に、その湯を出湯口から出湯可能とする追い炊き抑制モードを、モード選択部の選択状態に応じて切り換えて出湯温度を調整する制御装置とを具備することを特徴とするものである。
様相2に係るコージェネレーションにおける給湯システムによれば、追い炊き抑制モードに設定されているとき、貯湯槽の基準水温が追い炊き抑制モードにおける上限温度と下限温度との間に存在するときには、制御装置は、設定温度優先モードにおける設定温度にかかわらず、追い炊き部の追い炊き操作を止め、または、追い炊き量を設定温度優先モードよりも小さくする。これにより追い炊き抑制モードでは、追い炊き部による追い炊き量を低減させる。故に、湯を出湯口から吐出させるときにおいて追い炊き部による追い炊きをなるべく避け、貯湯槽に貯留されている湯を効率よく使用することができ、熱エネルギの効率が低下することを抑えることができる。
殊に様相2に係るコージェネレーションにおける給湯システムによれば、前述したように、追い炊き抑制モードにおける水温の上限温度及び下限温度をそれぞれ、ユーザーの好みに応じて追い炊き抑制モード用の温度設定部により設定することができる。このため、追い炊き抑制モードで使用する湯の温度を、ユーザーの好み、季節、使用地域等に応じて設定することができ、追い炊き抑制モードにおける湯の水温の汎用性を高めることができる。
様相3に係るコージェネレーションにおける給湯システムによれば、上記した特徴の他に、追い炊き抑制モードに設定されているとき、追い炊き抑制モード制御部は、貯湯槽の水温が追い炊き抑制モードにおける下限温度よりも低いときには、追い炊き抑制モードを維持した状態で、追い炊き部による追い炊きを行うことを特徴とする。これにより貯湯槽の水温が追い炊き抑制モードにおける下限温度よりも低いときであっても、良好な水温をもつ湯を吐出可能とすることができる。また、貯湯槽の水温が追い炊き抑制モードにおける下限温度よりも低いときに追い炊きされるときであっても、追い炊き抑制モードが維持されるため、ユーザーが追い炊き抑制モードを再設定する必要がない。
様相4に係るコージェネレーションにおける給湯システムによれば、上記した特徴の他に、追い炊き抑制モードに設定されているとき、追い炊き抑制モード制御部は、貯湯槽の基準水温が追い炊き抑制モードにおける上限温度よりも高いときには、貯湯槽から吐出される湯を水で薄めることを特徴とする。これにより追い炊き抑制モードにおいて出湯口から吐出される水が熱すぎることを防止することができる。
様相5に係るコージェネレーションにおける給湯システムによれば、上記した特徴の他に、貯湯槽は、水を貯湯室の下部に供給する給水部を有しており、貯湯室の基準位置は、貯湯室の高さ方向の中間点よりも上方に設けられており、貯湯槽水温検知部は貯湯室の中間点と天井面との間の水温を検知することを特徴とする。貯湯室において、追い炊き抑制モードにおける基準水温を規定する基準位置よりも上方の湯の水温は、当該基準温度よりも高温となる。このため、追い炊き抑制モードにおいて、貯湯室の基準位置よりも上方の湯を水で薄めて使用することができ、追い炊き抑制モードにおける湯の供給量を極力増加させるのに有利となる。
更に、好ましくは、温度設定部は追い炊き抑制モードにおける湯の下限温度を変更可能に設定する形態を採用できる。メーカの仕様、ユーザーの好み、季節、使用地域の相違等によって、追い炊き抑制モードの湯の下限温度を任意に変更することができるため、ユーザーの満足感を高めることができる。殊に、温度設定部は、ユーザーによって追い炊き抑制モードの湯の下限温度を変更可能であることが好ましい。また制御装置は、設定温度優先モードの設定温度に基づいて下限温度を変更する形態を採用できる。ユーザーが変更せずとも、設定温度の高低に基づいて追い炊き抑制モードの湯の下限温度が自動的に変更されるため、操作が簡便となる。
更に、好ましくは、出湯口から出湯する出湯温度と貯湯槽の基準水温との一方または双方を表示する表示部を備える形態を採用することができる。このように出湯温度と貯湯槽の基準水温とが表示部により表示されるため、現在出湯している湯の温度をユーザーは知ることができ、ユーザーの満足感を高めることができる。本明細書では水の加熱は湯の加熱に相当する。
各様相に係るコージェネレーションにおける給湯システムによれば、設定温度優先モードの他に追い炊き抑制モードが設けられているため、湯を出湯口から吐出させるときにおいて追い炊き部による追い炊きをなるべく避けることができる。従って、貯湯槽の湯を効率よく使用することができ、熱エネルギの効率が低下することを抑えることができる。
様相1に係るコージェネレーションにおける給湯システムによれば、追い炊き抑制モードにおける湯の下限温度を変更可能に設定することができるため、追い炊き抑制モードにおける湯の温度の多様性を高めることができる。
様相2に係るコージェネレーションにおける給湯システムによれば、追い炊き抑制モードにおける水温の上限温度及び下限温度をユーザー等が設定できるようにしているため、追い炊き抑制モードにおける湯の水温を設定温度優先モードにおける設定温度よりも低めにしつつ、追い炊き抑制モードにおける湯の水温の温度幅をユーザーの好み、季節、使用地域等に応じて任意に設定することができ、追い炊き抑制モードにおける湯の水温の汎用性を高めることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ具体的に説明する。図1は燃料電池発電システムを模式的に示し、図2は燃料電池発電システムの貯湯槽付近を模式的に示し、図3は追い炊き抑制モードの概念図を示し、図4は制御装置100に関するブロック図を示し、図5は操作パネル50を模式的に示す。
本実施形態に係るコージェネレーションシステムは燃料電池発電システムである。燃料電池発電システムは、図1に示すように、改質器1と、改質原料(例えば都市ガス等)を改質器1に供給する改質原料通路2と、水蒸気となる原料水を改質器1に供給する原料水通路3と、燃料極4a及び酸化剤極4cをもつ固体高分子型の燃料電池4と、改質器1で生成された改質ガスを燃料ガスとして燃料電池4の燃料極4aに供給する燃料ガス供給通路5と、酸化剤ガス(一般的には空気)を燃料電池4の酸化剤極4cに供給する酸化剤ガス供給通路6と、熱交換器7と、熱交換器8と、熱交換器7及び熱交換器8を直列に流れる冷却水循環路9と、ユーザーに湯を供給する給湯装置10とを有する。
ファン、ブロア、コンプレッサ等のガス搬送源6nが駆動すると、酸化剤ガスは(一般的には空気)は加湿器6mを介して燃料電池4の酸化剤極4cに供給される。また、改質器1で生成された改質ガスである燃料ガスは、燃料ガス供給通路5を介して燃料電池4の燃料極4aに供給される。これにより燃料電池4で発電反応が生じる。なお、11は改質原料を改質器1に供給するバルブ、12は原料水を改質器1に供給するバルブ、13は改質ガスである燃料ガスを燃料電池4の燃料極4aに供給するバルブを示す。
冷却水循環路9は、改質器1及び燃料電池4の過熱を防止する。冷却水循環路9内の冷却水は、水搬送源であるポンプ9aの作動により熱交換器7と熱交換器8を循環して流れ、改質器1及び燃料電池4を熱交換により冷却する。これにより改質器1及び燃料電池4の過熱が抑制され、改質器1の改質運転及び燃料電池4の発電運転が良好となる。
給湯装置10は、ユーザーが湯を使用できるように湯を吐出させる複数の出湯口20(20a〜20c)につながり湯が流れる給湯通路21と、給湯通路21につながると共に湯が溜まる貯湯室22をもつ貯湯槽23と、貯湯槽23の貯湯室22の基準位置24における基準水温Tmを検知する貯湯槽水温検知部としての水温センサ25と、出湯口20と貯湯室22との間に設けられた追い炊き部27とをもつ。
追い炊き部27は、追い炊きを行うバーナ27aと、追い炊き後の水温を検知する第2水温センサ27dとをもつ。第2水温センサ27dは追い炊き部27以外の他の場所に設けられていても良い。上記した出湯口20aは風呂場に設けられている。出湯口20bは台所に設けられている。出湯口20cは家屋の他の場所に設けられている。
貯湯槽23は、水源(例えば水道管)からの水をバルブ31を介して貯湯室22の下部に補給する給水部30を有する。このように給水部30から貯湯室22の下部に水が補給されるため、貯湯室22の高さ方向において、貯湯室22の上部側の水温が高くなり、貯湯室22の下部側の水温が低くなる。
図1,図2に示すように、前記した水温センサ25は、貯湯槽23の貯湯室22において高さ方向の最上部または最下部に設けられているのではなく、貯湯室22の高さ方向の中間点22cよりも上方の基準位置24に配置されており、高さ方向の中間点22cと天井面22fとの間の水温を検知する。具体的には貯湯室22の高さをHAとすると、水温センサ25は、貯湯室22の底面22bから(0.55〜0.98)×HAの高さの位置、殊に(0.7〜0.9)×HAの高さの位置に設定されている。但しこれに限定されるものではない。
貯湯槽23の貯湯室22において上記した高さ位置に水温センサ25が設けられているのは、水温が比較的高い適温の水をできるだけ長時間にわたり吐出できるようにするためである。即ち、一般的には、貯湯室22の上部側の水温が相対的に高く、貯湯室22の下部側の水温が相対的に低いものである。特に、貯湯室22に水を補給する給水部30が貯湯室22の下部側(底部側)に設けられているため、なおさら、貯湯室22の上部側の水温が相対的に高く、貯湯室22の下部側の水温が相対的に低いものである。
この場合、貯湯室22の基準位置24(水温センサ25が設けられている高さ位置に相当)よりも上方の上方領域24uの湯(図2にハッチングで示す領域)における水温は、水温センサ25の検出温度よりも高温であり、貯湯室22の基準位置24(水温センサ25が設けられている高さ位置に相当)よりも下方の下方領域24dでは、水温は水温センサ25の検出温度よりも低くなる傾向が認められる。省エネルギモードである追い炊き抑制モードによれば、貯湯室22の上方領域24uに貯留されている湯(図2においてハッチングで示す領域)を水で薄めて利用できる。このため追い炊き抑制モードで使用する湯の供給量を多くすることができる利点が得られる。なお、貯湯槽23内には常に水道供給圧で加圧されている。更に貯湯槽23の貯湯室22において上記した高さ位置に水温センサ25が設けられているので、追い炊き抑制モードとして使用できる湯の絶対量を水温センサ25の検出温度により概略的に知ることができる。
追い炊き部27は、貯湯槽23の貯湯室22の基準水温Tmが設定温度Tsよりも低いときに追い炊きして湯を加熱する機能をもつ。追い炊き部27、あるいは、追い炊き部27の近傍には、給水部30からバルブ31を介して分岐する給水通路30kが接続されている。貯湯室22の貯湯室22の基準水温Tmの水温が高すぎるときには、バルブ31が開放し、給水部30から分岐する給水通路30kを介して水が追い炊き部27に給水されるため、貯湯室22の湯が水で薄められ、湯の過剰高温化が防止される。バルブ31は水追加手段として機能する。バルブ31は追い炊き部27の中にあっても良い。
図1に示すように、熱交換循環路40は、貯湯室22の下部の導出口22pから導出されており、改質器1用の熱交換器7の熱交換流路7w、燃料電池4用の熱交換器8の熱交換流路8wを順に経て、貯湯室22の上部の導入口22iに戻る。従って、ポンプ等の水搬送源40pが作動すると、貯湯槽23の貯湯室22の下部の水は、熱交換循環路40に沿って流れ、熱交換器7,8を順に経て熱交換により加熱され、温水となって貯湯室22の上部に戻る。よって貯湯室22の高さ方向において、貯湯室22の上部側の水温が高く、貯湯室22の下部側の水温が低くされている。給湯通路21の入口21iは、貯湯室22の上部側に繋がれており、水温センサ25が設けられている基準位置24よりも上方に位置している。
図5は、ユーザーが操作できる給湯装置10の操作パネル50を示す。前記した風呂場の出湯口20a及び台所の出湯口20bの付近には、ユーザーが操作できるように操作パネル50がそれぞれ設けられている。図5に示すように、操作パネル50には、設定温度優先モードと追い炊き抑制モードとをユーザー等が変更可能に設定するモード選択部51と、設定温度優先モードにおける湯の設定温度Tsをユーザー等が変更可能に設定する設定温度優先モード用の温度設定部52と、追い炊き抑制モードにおける水温の上限温度Tu及び下限温度Td(Tu>Td)をユーザー等が変更可能に且つそれぞれ個別に設定する追い炊き抑制モード用の温度設定部55と、設定温度優先モードにおける湯の設定温度Tsを表示する表示部56と、貯湯室22の基準水温Tm(あるいは上限温度Tu及び下限温度Td)を表示する表示部57と、出湯温度を表示する表示部58とをもつ。追い炊き抑制モードは追い炊き量を0または低減させるモードであり、熱の消費エネルギを節約するお得モード(節約モード)である。
表示部58は、追い炊き抑制モードにおける出湯温度、設定温度優先モードにおける出湯温度を表示するため、ユーザーは現在の出湯している湯の温度を知ることができる。なお、出湯温度は、給湯口20側の水温センサ27dにより検出される。
なお、操作パネル50において、追い炊き抑制モードにおける水温の上限温度Tuは、設定温度優先モードにおける湯の設定温度Ts以下の温度とするように設定されている(Tu≦Ts,Td<Tu≦Ts)。
設定温度優先モードにおける湯の設定温度Tsは、使用者が不快感をもつような高い水温には設定できないようにされている。また、追い炊き抑制モードにおける水温の上限温度Tuは、使用者が不快感をもつような高い水温には設定できないようにされている。また、追い炊き抑制モードにおける水温の下限温度Tdは、湯として成立しないように、使用者が不快感をもつような低い水温には設定できないようにされている。
モード選択部51は、追い炊き抑制モードよりも設定温度優先モードが優先するように設定温度優先モードを選択する第1モード選択部51fと、設定温度優先モードよりも追い炊き抑制モードが優先するように追い炊き抑制モードを選択する第2モード選択部51sとで形成されている。更に図5に示すように、操作パネル50には、追い炊き部27が追い炊き操作を実行しているとき点灯してユーザーに報知する追い炊き報知部60、追い炊き部27が追い炊きを実行していないことをユーザーに報知する非追い炊き報知部61、湯を水で薄めて(うめる)水追加を実行しているとき点灯してユーザーに報知する水追加報知部62とが設けられている。これによりユーザーは、貯湯室22の湯を追い炊きしているか、あるいは、貯湯室22の湯を水で薄めているかを認識することができる。
更に図5に示すように、操作パネル50には、燃料電池4の発電運転の開始を指示する発電運転開始設定部65、燃料電池4の発電運転の停止を指示する発電運転停止設定部66、点灯させて燃料電池4の発電運転を表示する発電運転表示部67、燃料電池4の発電運転の発電量(W)を表示する発電量表示部68が設けられている。
図4に示すように、制御装置100が設けられている。制御装置100は、操作パネル50におけるモード選択部51の選択状態に応じて、設定温度優先モード及び追い炊き抑制モードを切り換えて実行するものであり、マイコンを搭載している。この場合、水温センサ25,27dの信号、操作パネル50の各信号が制御装置100に入力される。また制御装置100は追い炊き部27のバーナ27a及びバルブ31を制御し、バーナ27aを燃焼させて湯を加熱したり、バルブ31を開放して湯を水で薄める。
本実施形態によれば、上記した設定温度優先モードは、主として、風呂やシャワー等の用途で湯を使用するときに使用される。風呂やシャワー等に使用される温水は、数℃の違いが使用者の満足感に大きな影響を与えるためである。設定温度優先モードに設定されているとき、設定温度優先モードにおける設定温度Tsよりも貯湯槽23の基準水温Tmが低いときには、出湯口20から吐出される湯が設定温度Tsまたはその近傍の温度となるように、追い炊き部27は燃焼し、水または湯を追い炊きし、風呂やシャワー等の用途で湯を使用するときに使用者の満足感を高める。
また、設定温度優先モードにおける設定温度Tsよりも貯湯槽23の基準水温Tmが高いときには、出湯口20から吐出される湯を水で薄めて湯の水温が設定温度Tsまたはその近傍の温度となるように、水追加部としてのバルブ31は開放作動して水を湯に追加する。これにより風呂やシャワー等の用途において適温の水温をもつ水が出湯口20から吐出される。
追い炊き抑制モードは、湯の温度が多少変動していても、あまり実害がない用途に使用されるものであり、主として、食器洗い、掃除、手洗い、洗面等の用途で湯を使用するときに主に使用される。追い炊き抑制モード制御部を構成する制御装置100は、追い炊き抑制モードに設定されているとき、貯湯槽23の基準水温Tmが追い炊き抑制モードにおける上限温度Tuと下限温度Tdとの間に存在するときには、設定温度優先モードにおける設定温度Tsにかかわらず、設定温度優先モードにおける設定温度Tsを無視し、追い炊き部27の追い炊き量を0とする追い炊きキャンセル処理を実行する。
従って、食器洗い、洗面等の用途に湯が使用されるとき等のように追い炊き抑制モードが設定されているとき、貯湯槽23の基準水温Tmが追い炊き抑制モードにおける上限温度Tuと下限温度Tdとの間に存在するときには、設定温度優先モードにおける設定温度Tsのいかんにかかわらず、追い炊き部27の追い炊き量を0とする追い炊きキャンセル処理(追い炊き量を設定温度優先モードよりも少量としてもよい)が実行される。このため追い炊き抑制モードにおいては、給湯通路21の出湯口20から、設定温度Tsよりも低温である温水が吐出される。この温水の温度は、設定温度Tsよりも低いものの、追い炊き抑制モードにおける上限温度Tuと下限温度Tdとの間に存在するため、食器洗い、掃除、手洗い、洗面等の用途における湯の温度としては事実上問題とならない。これによりエネルギ消費の低減の面で有利である。
貯湯室22の上部側の水温が相対的に高く、貯湯室22の下部側の水温が相対的に低いものである。特に、貯湯室22に水を補給する給水部30が貯湯室22の下部側に設けられているため、なおさら、貯湯室22の上部側の水温が相対的に高く、貯湯室22の下部側の水温が相対的に低いものである。この場合、貯湯室22の基準位置24(水温センサ25が設けられている高さ位置に相当)よりも上方の上方領域24u(図2参照)における水温は、水温センサ25の検出温度よりも高温であり、貯湯室22の基準位置24(水温センサ25が設けられている高さ位置に相当)よりも下方の下方領域24dでは、水温は水温センサ25の検出温度よりも低くなる傾向が認められる。省エネルギモードである追い炊き抑制モードによれば、貯湯室22の上方領域24u(図2参照)に貯留されている湯(図2においてハッチングで示す領域)を水で薄めて利用できるため、追い炊き抑制モードで使用する湯の供給量を多くすることができる利点が得られる。 追い炊き抑制モードに設定されているとき、貯湯槽23の貯湯室22の基準水温Tmが追い炊き抑制モードにおける水温の下限温度Tdよりも低いときには、貯湯室22の水は湯としては成立しないため、追い炊き部27が作動し、貯湯室22から吐出される水または湯を追い炊きする。この場合、追い炊き抑制モードを維持した状態で、貯湯室22から吐出される水または湯を追い炊きする。追い炊きの目標温度は、一般的には追い炊き抑制モードの上限温度Tuとするが、場合によっては、追い炊き抑制モードの下限温度Td、設定温度優先モードの設定温度Tsとすることもできる。
上記したように追い炊き抑制モードに設定されているとき、貯湯槽23の貯湯室22の基準水温Tmが追い炊き抑制モードにおける水温の下限温度Tdよりも低いときには、追い炊き部27が作動し、貯湯室22から吐出される水または湯を追い炊きするが、追い炊き抑制モードがキャンセルされることなく、追い炊き抑制モードが維持されるため、ユーザーが追い炊き抑制モードを再設定する必要がない利点が得られる。
なお、上記のように追い炊き抑制モードに設定されているとき、貯湯槽23の貯湯室22の基準水温Tmが上昇して水温の上限温度Tuと下限温度Tdとの間に至ったときには、自動的に追い炊き部27が停止する。
更に本実施形態によれば、図1に示すように、熱交換循環路40は、貯湯室22の下部の導出口22pから導出されており、熱交換器7及び熱交換器8を順に経て加熱され、貯湯室22の上部の導入口22iに戻る。従って、貯湯室22のうち上部の水、湯よりも相対的に低温の下部の水を熱交換循環路40に供給して熱交換器7,8で熱交換するため、改質運転中の改質器1,発電運転中の燃料電池4に対する冷却能力を高めるのに有利である。
以上説明したように本実施形態によれば、追い炊き抑制モードによれば、貯湯槽23の基準水温Tmが設定温度Tsと下限温度Tdとの間に存在するとき、追い炊き部27の加熱量を、対応する設定温度優先モードの加熱量よりも抑制する追い炊き抑制モードを実行する。殊に本実施形態によれば、貯湯槽23の基準水温Tmが上限温度Tuと下限温度Tdとの間に存在するときには、追い炊き部27の加熱量を、対応する設定温度優先モードの加熱量よりも抑制する追い炊き抑制モードを実行する。このため、湯を吐出させるときにおいて追い炊き部27による追い炊きをなるべく避け、貯湯室22の湯を効率よく使用することができ、熱エネルギの効率が低下することを抑えることができる。また追い炊き抑制モードによれば、貯湯槽23の基準水温Tmが設定温度Tsと上限温度Tuとの間に存在するときには、湯を水で薄めて使用する。
更に本実施形態によれば、追い炊き抑制モードにおける水温の下限温度Tdを操作パネル50の追い炊き抑制モード用の温度設定部55で設定し、追い炊き抑制モードに設定されているとき、貯湯槽23の基準水温Tmが追い炊き抑制モードにおける上限温度Tuと下限温度Tdとの間に存在するときには、追い炊き部27の追い炊き操作を止め、その湯を出湯口20から出湯可能とする。このため、湯を吐出させるときにおいて追い炊き部27による追い炊きをなるべく避け、貯湯室22の湯を効率よく使用することができ、熱エネルギの効率が低下することを抑えることができる。
殊に本実施形態によれば、追い炊き抑制モードにおける水温の上限温度Tu及び下限温度Tdをそれぞれ、ユーザーの好みに応じて、追い炊き抑制モード用の温度設定部55により任意に設定することができる。このため、追い炊き抑制モードで使用する湯の温度を、ユーザーの好み(例えば、熱い湯が好きなユーザー、湯が熱くてもぬるくても良いユーザー等)、季節(例えば熱い湯が好まれやすい冬季、湯がぬるくてよい夏季等)、使用地域(例えば温暖地、寒冷地)等に応じて任意に設定することができ、追い炊き抑制モードにおける湯の水温の汎用性を高めることができる。
例えば、追い炊き抑制モードにおける水温の上限温度Tuを38℃とし、下限温度Tdを33℃とするように、通常の温度幅ΔT(5℃)で追い炊き抑制モードの湯を出湯口20から吐出するようにすることもできる。また、追い炊き抑制モードにおける水温の上限温度Tuを38℃とし、下限温度Tdを36℃とするように、狭い温度幅ΔT(2℃)で追い炊き抑制モードの湯を出湯口20から吐出するようにすることもできる。また、追い炊き抑制モードにおける水温の上限温度Tuを39℃とし、下限温度Tdを31℃とするように、広い温度幅ΔT(8℃)で追い炊き抑制モードの湯を出湯口20から吐出するようにすることもできる。あるいは、追い炊き抑制モードにおける水温の上限温度Tuと下限温度Tdとを同一温度に設定し、追い炊き抑制モードの湯を出湯口20から吐出するようにすることもできる。
図6は制御装置100が実行するフローチャートの一例を示す。制御装置100が実行するフローチャートは図6に限定されるものではない。先ず、初期設定(ステップS102)後に、操作パネル50に設定されている各情報を読み取る(ステップS104)。そして設定温度優先モードが選択されているか、あるいは、追い炊き抑制モードが選択されているか判定する(ステップS106)。設定温度優先モードが選択されているときには、貯湯室22の基準水温Tmと設定温度優先モードの設定温度Tsとを比較する(ステップS108)。貯湯室22の基準水温Tmが設定温度Tsよりも低いときには、追い炊き部27を作動させて追い炊きし(ステップS110)、湯を加熱してから出湯口20から吐出可能とする。
また、貯湯室22の基準水温Tmが設定温度Tsと等しいか、設定温度Tsよりも高いときには、追い炊き部27を非作動とし(ステップS120)、追い炊きしない。更に、貯湯室22の基準水温Tmが設定温度Tsよりも所定温度以上高温かどうか判定する(ステップS122)。貯湯室22の基準水温Tmが設定温度Tsよりも所定温度以上高温であれば、湯を水で薄めてから(ステップS124)、出湯口20から吐出可能とする。
また、ユーザーにより追い炊き抑制モードが選択されているときには、ステップS106からステップS130に進み、貯湯室22の基準水温Tmが、追い炊き抑制モードの上限温度Tuと下限温度Tdとの間に存在するかどうか判定する(ステップS130)。貯湯室22の基準水温Tmが追い炊き抑制モードの上限温度Tuと下限温度Tdとの間に存在するときには(ステップS132)、追い炊き部27により追い炊きを抑制し(追い炊き量=0または少量)、追い炊き抑制モードの湯として出湯口20から吐出可能とする決定を行い(ステップS132)、出湯温度調整処理(ステップS134)を経て湯を吐出する。
また、貯湯室22の基準水温Tmが追い炊き抑制モードの下限温度Tdよりも低いときには、貯湯室22の水は追い炊き抑制モードの湯として成立しないと推定されるため、追い炊き部27を作動させて追い炊きし(ステップS140,ステップS142)、湯の温度が上限温度Tuと下限温度Tdとの間に存在するようにし、このように追い炊きした湯を出湯口20から吐出可能とする。
また、貯湯室22の基準水温Tmが追い炊き抑制モードの下限温度Tdよりも高いときには、追い炊き抑制モードにおける湯として成立する。このため貯湯室22の基準水温Tmが追い炊き抑制モードの上限温度Tuよりも低いときには、追い炊きすることなく(ステップS152)、追い炊き抑制モードにおける湯として出湯口20から吐出する。
更に、貯湯室22の基準水温Tmが追い炊き抑制モードの上限温度Tuよりも高いときには、湯を水で薄めてから(ステップS154)温度を低下させ、出湯口20から吐出可能とする。再びステップS104に戻る。湯を水で薄める場合には、追い炊き部27の追い炊き機能を停止させつつ、バルブ31により給水通路30kから水(水道水)を追い炊き部27に補給する。追い炊き抑制モード制御部は、ステップS106,ステップS130〜ステップS154により構成される。
追い炊き抑制モード(お得モード)における上記した出湯温度調整処理(ステップS134)の一例について、上限温度Tuが40℃、下限温度Tdが30℃に設定されている場合を例にとって、図9を参照して説明を加える。即ち、固体高分子型の燃料電池4から吐出される冷却水の水温は一般的には70〜80℃付近となるように設定されているため、貯湯室22の上部の水温は一般的には約60℃となる。ここで、水温センサ25が検知した貯湯室22の基準位置24における基準水温Tmが高いとき(例えば50℃)には、上限温度Tu〜下限温度Td間の温度をもつ湯、つまり、40〜30℃の湯の体積VLは、図7に示すように基準位置24よりも下方に存在しており、相対的に多いものである。
これに対して水温センサ25が検知した貯湯室22の基準位置24における基準水温Tmが下限温度Tdよりも低いとき(例えば28℃)には、上限温度Tu〜下限温度Td間の温度をもつ湯、つまり、40〜30℃の湯の体積Vsは、図8に示すように基準位置24よりも上方に存在しており、相対的に少ないものである。このように基準水温Tmの温度により、追い炊き抑制モードとして使用できる湯の量が制御装置100により推定される。
そこで実施形態によれば、水温センサ25が検知した貯湯室22の基準位置24における基準水温Tmが追い炊き抑制モードの温度として低いときには、追い炊き抑制モードとして使用できる湯の絶対量が少な目であると制御装置100により推定されるため、図9に示すように、制御装置100は、湯を水で薄める量を相対的に増加させ、追い炊き抑制モード(お得モード)における湯の出湯温度を、上限温度Tu〜下限温度Td間を維持しつつ自動的に低め(例えば約34℃)とする(ステップS202,204)。
また、水温センサ25が検知した基準水温Tmが追い炊き抑制モードの温度として中温のときには、追い炊き抑制モードとして使用できる湯の絶対量が中程度であるため、制御装置100は追い炊き抑制モード(お得モード)における湯の出湯温度を、上限温度Tu〜下限温度Td間を維持しつつ自動的に中温(例えば約37℃)とする(ステップS208,210)。
また、水温センサ25が検知した基準水温Tmが追い炊き抑制モードの温度として高いときには、追い炊き抑制モードとして使用できる湯の絶対量が多いと推定されるため、制御装置100は、湯を水で薄める量を相対的に減少させて、追い炊き抑制モード(お得モード)における湯の出湯温度を、上限温度Tu〜下限温度Td間を維持しつつ自動的に高め(例えば約40℃)とする(ステップS208,212)。このようして追い炊き抑制モードにおいても、制御装置100は、上限温度Tu〜下限温度Td間を維持するように、水温センサ25が検知した貯湯室22の基準位置24における基準水温Tmに応じて湯を水で薄めることができる。このようにすれば、追い炊き抑制モード(お得モード)といえども、湯の出湯温度をできるだけ高めに確保しつつ、湯の絶対量を確保することができる。なお上記した出湯温度調整処理は図9に示すフローチャートに限定されるものではない。
(他の実施形態)
第2実施形態は前記した実施形態と基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、異なる部分を中心として説明する。第2実施形態によれば、制御装置100は、設定温度優先モードの設定温度Tsが設定されると、Ts>Tdとなるように、設定温度Tsに基づいて下限温度Tdを自動的に変更する。
次に第3実施形態について説明する。夏季等のように事情により貯湯槽23の貯湯室22の湯の単位時間当りの消費量が低いときには、貯湯室22の基準水温Tmが上昇しがちとなる。この結果、貯湯室22に繋がる熱交換循環路40の水温は上昇し、熱交換循環路40を流れる冷却水の水温も上昇する。このため、熱交換器7及び熱交換器8による熱交換量も制約をうける。この場合、発電運転している燃料電池4に対する冷却能が低下し、燃料電池4の内部の温度が高くなるおそれがある。ここで、設定温度優先モードにおける設定温度Tsは、追い炊き抑制モードにおける上限温度Tuよりも高く設定されている。
そこで、追い炊き抑制モードに設定されているとき、追い炊き抑制モード制御部を構成する制御装置100は、貯湯槽23の基準水温Tmが追い炊き抑制モードにおける上限温度Tuよりも高いときには、制御装置100は、追い炊き抑制モードが設定されているにもかかわらず、追い炊き抑制モードにおける上限温度Tuを無視し、設定温度優先モードにおける設定温度Ts(Ts>Tu)を優先させる。即ち、追い炊き抑制モードが設定されているにもかかわらず、制御装置100は、上限温度Tuではなく設定温度Tsを優先し、設定温度Tsを基準として湯を出湯可能とする。
設定温度優先モードにおける設定温度Tsは、使用者が不快感を示さない程度の水温とされている。これにより追い炊き抑制モードが設定されているにもかかわらず、追い炊き抑制モードにおける上限温度Tuよりも高い水温の湯が出湯口20から吐出されるため、貯湯槽23の貯湯室22の水温をできるだけ低下させることができる。このため、貯湯槽23の貯湯室22の湯の過熱を防止するのに有利となる。ひいては発電運転中の燃料電池4の過熱を抑制するのに有利となり、長時間にわたり燃料電池4の発電性能を得るのに有利となる。
(他の例)
上記した実施形態によれば、制御装置100は、追い炊き抑制モードに設定されているとき、貯湯槽23の基準水温Tmが追い炊き抑制モードにおける上限温度Tuと下限温度Tdとの間に存在するときには、設定温度優先モードにおける設定温度Tsにかかわらず、設定温度優先モードにおける設定温度Tsを無視し、追い炊き部27の追い炊き量を0としていることがある。これに限らず、制御装置100は、追い炊き抑制モードに設定されているとき、貯湯槽23の基準水温Tmが設定温度Tsと下限温度Tdとの間に存在するときには、設定温度Tsにかかわらず、追い炊き量を設定温度優先モードの追い炊き量よりも低減させつつ、追い炊きすることにしても良い。
上記した実施形態によれば、ユーザーが追い炊き抑制モードの下限温度Tdを好みに応じて変更することにしているが、制御装置100は、設定温度優先モードの設定温度Tsの高低に基づいて、追い炊き抑制モードの下限温度Tdを自動的に変更する形態としてもよい。この場合、ユーザーが変更せずとも、設定温度Tsの高低に基づいて追い炊き抑制モードの湯の下限温度Tdが自動的に変更されるため、操作が簡便となる。
また上記した実施形態によれば、燃料電池発電システムに適用しているが、これに限らず、他のコージェネシステムに適用しても良いものである。その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。
上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
「付記項1」出湯口につながり湯が流れる給湯通路と、給湯通路につながると共に湯が溜まる貯湯室をもつ貯湯槽と、貯湯槽の貯湯室の基準位置における基準水温を検知する貯湯槽水温検知部と、設定温度優先モードと追い炊き抑制モードとを選択するモード選択部と、設定温度優先モードにおける湯の設定温度を設定するとともに追い炊き抑制モードにおける湯の下限温度を設定する温度設定部と、貯湯槽と出湯口との間に設けられ貯湯槽から吐出される水を加熱する追い炊き部と、貯湯槽の基準水温が設定温度未満であるとき、基準水温に応じた加熱量に基づいて前記追い炊き部を作動させて出湯温度を調整する設定温度優先モード、及び、貯湯槽の基準水温が設定温度と下限温度との間に存在するとき、追い炊き部の加熱量を、対応する設定温度優先モードの加熱量よりも抑制する追い炊き抑制モードを、モード選択部の選択状態に応じて切り換えて出湯温度を調整する制御装置とを具備することを特徴とするコージェネレーションにおける給湯システム。
上記した作用効果が得られる。
本発明は例えば定置用に使用される燃料電池発電システム等のコージェネシステムに利用することができる。
燃料電池発電システムを模式的に示す構成図である。 燃料電池発電システムの貯湯槽付近を模式的に示す構成図である。 追い炊き抑制モードの概念図である。 制御装置に関するブロック図である。 操作パネルを模式的に示す正面図である。 制御処理の一例を示すフローチャートである。 水温センサが検知した貯湯室の基準位置における基準水温が高いとき(50℃)において、上限温度〜下限温度間の温度をもつ湯の量を示す構成図である。 水温センサが検知した貯湯室の基準位置における基準水温が高いとき(28℃)において、上限温度〜下限温度間の温度をもつ湯の量を示す構成図である。 追い炊き抑制モードの出湯温度調整処理の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
図中、1は改質器、4は燃料電池、5は燃料ガス供給通路、6は酸化剤ガス供給通路、7,8は熱交換器、9は冷却水循環路、10は給湯装置、20は出湯口、21は給湯通路、22は貯湯室、23は貯湯槽、24は基準位置、25は水温センサ(貯湯槽水温検知部)、27は追い炊き部、30は給水部、31はバルブ(水追加手段)、40は熱交換循環路、50は操作パネル、52は設定温度モード用の温度設定部、56は表示部、55は追い炊き抑制モード用の温度設定部、57は表示部、100は制御装置を示す。

Claims (9)

  1. 出湯口につながり湯が流れる給湯通路と、
    前記給湯通路につながると共に湯が溜まる貯湯室をもつ貯湯槽と、
    前記貯湯槽の貯湯室の基準位置における基準水温を検知する貯湯槽水温検知部と、
    設定温度優先モードと追い炊き抑制モードとを選択するモード選択部と、
    前記設定温度優先モードにおける湯の設定温度を設定するとともに追い炊き抑制モードにおける湯の下限温度を変更可能に設定する温度設定部と、
    前記貯湯槽と前記出湯口との間に設けられ前記貯湯槽から吐出される水を加熱する追い炊き部と、
    前記貯湯槽の前記基準水温が設定温度未満であるとき、前記基準水温に応じた加熱量に基づいて前記追い炊き部を作動させて出湯温度を調整する設定温度優先モード、及び、前記貯湯槽の前記基準水温が設定温度と下限温度との間に存在するとき、前記追い炊き部の加熱量を、対応する設定温度優先モードの加熱量よりも抑制する追い炊き抑制モードを、前記モード選択部の選択状態に応じて切り換えて出湯温度を調整する制御装置とを具備することを特徴とするコージェネレーションにおける給湯システム、
  2. 出湯口につながり湯が流れる給湯通路と、
    前記給湯通路につながると共に湯が溜まる貯湯室をもつ貯湯槽と、
    前記貯湯槽の貯湯室の基準位置における基準水温を検知する貯湯槽水温検知部と、
    設定温度優先モードと追い炊き抑制モードとを選択するモード選択部と、
    前記設定温度優先モードにおける湯の設定温度を設定するとともに前記追い炊き抑制モードにおける水温の上限温度及び下限温度を設定する温度設定部と、
    前記貯湯槽と前記出湯口との間に設けられ、前記設定温度優先モードに設定されているとき、設定温度優先モードにおける設定温度よりも前記貯湯槽の基準水温が低いときに追い炊きする追い炊き部と、
    前記貯湯槽の基準水温が設定温度未満であるとき、基準水温に応じた加熱量に基づいて前記追い炊き部を作動させて出湯温度を調整する設定温度優先モード、及び、前記貯湯槽の基準水温が前記追い炊き抑制モードにおける上限温度と下限温度との間に存在するとき、前記追い炊き部の追い炊き操作を止めまたは追い炊き量を設定温度優先モードよりも小さくすると共に、その湯を出湯口から出湯可能とする追い炊き抑制モードを、前記モード選択部の選択状態に応じて切り換えて出湯温度を調整する制御装置とを具備することを特徴とするコージェネレーションにおける給湯システム。
  3. 請求項1または2において、前記温度設定部は前記追い炊き抑制モードにおける湯の下限温度を変更可能に設定できる構成であることを特徴とするコージェネレーションにおける給湯システム。
  4. 請求項1または2において、前記温度設定部は、ユーザーによって前記追い炊き抑制モードの湯の下限温度を変更可能に設定できる構成であることを特徴とするコージェネレーションにおける給湯システム。
  5. 請求項1〜4のうちのいずれか一項において、前記制御装置は、前記設定温度優先モードの前記設定温度に基づいて下限温度を変更することを特徴とするコージェネレーションにおける給湯システム。
  6. 請求項1〜5のうちのいずれか一項において、前記追い炊き抑制モードに設定されているとき、前記制御装置は、前記貯湯槽の基準水温が前記追い炊き抑制モードにおける下限温度よりも低いときには、前記追い炊き抑制モードを維持した状態で、前記追い炊き部による追い炊きを行うことを特徴とするコージェネレーションにおける給湯システム。
  7. 請求項1〜請求項6のうちのいずれか一項において、前記追い炊き抑制モードに設定されているとき、前記制御装置は、前記貯湯槽の基準水温が前記追い炊き抑制モードにおける上限温度よりも高いときには、前記貯湯槽から吐出される湯を水で薄めることを特徴とすることを特徴とするコージェネレーションにおける給湯システム。
  8. 請求項1〜請求項7のうちのいずれか一項において、前記貯湯槽は、水を前記貯湯室の下部に供給する給水部を有しており、前記貯湯室の前記基準位置は、前記貯湯室の高さ方向の中間点よりも上方に設けられており、前記貯湯槽水温検知部は前記貯湯室の前記中間点と前記貯湯室の天井面との間の水温を検知することを特徴とするコージェネレーションにおける給湯システム。
  9. 請求項1〜請求項8のうちのいずれか一項において、前記出湯口から出湯する出湯温度と前記貯湯槽の基準水温との一方または双方を表示する表示部を備えることを特徴とするコージェネレーションにおける給湯システム。
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