JP2005273987A - 弓道用の矢 - Google Patents

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Abstract

【課題】
安定した性能で、しかも、天然の竹のようなねばりや腰のある曲げ剛性の矢にすること、又、強度の安定、向上を図ること、さらには、天然の竹を感じさせる外観の優れた矢を提供することにある。
【解決手段】
矢軸本体層は強化繊維に合成樹脂を含浸した繊維強化プリプレグを巻回した内層と外層とを有し、内層は織布または交差方向に繊維を配置して重ねた繊維強化プリプレグを巻回し、外層は軸長方向に繊維を引き揃えた一方向引き揃え繊維強化プリプレグを巻回してなり、前記本体層の全肉厚に対する前記内層及び前記外層の肉厚の比率は夫々50%±20%の範囲としたものである。
又、矢軸本体層の軸長方向繊維は繊維の引張り弾性率が5000kgf/mm以上で10000kgf/mm以下の強化繊維、又は、ガラス繊維としたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、弓道用の矢の改良に関する。
従来、弓道用の矢は、材料的に適度な曲げ剛性と粘りや腰があり、しかも、外観や風合いが優れているため、上級者は天然の矢竹を好んで使用している。そして、弓道用に用いられる矢は複数本の矢で正確に的を射るために均質な性能、品質が求められる。又、正確に的を射るためには弓から放たれた矢が安定した姿勢で飛行する必要がある。
ところで、従来の天然の竹で作られた矢は、肉厚や外径寸法が同じものは殆どなく、曲げ剛性や強度もばらつきが大きくなりやすい。又、寸法的なばらつきを無くするために、ジュラルミンやカーボン製パイプの外側に矢竹の表皮を接着した竹張り矢が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−108400号 又、アルミ製の矢も知られているが、天然の矢竹のような剛性と粘りや腰は得難いし、外観も天然の竹とは比較すべくもない。
しかしながら、従来の天然竹を用いた矢は、安定した性能の曲げ剛性とねばりや腰のある矢は得られないし、強度や外観もばらつき易く一定にできない欠点がある。ジュラルミンやカーボン製パイプの外側に矢竹の表皮を接着した竹張り矢の場合も、多少改良されるとしても、同様の問題を有する。
又、アルミ製の矢では、天然の竹のような性能や外観は得られない。
この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、安定した性能で、しかも、天然の竹のようなねばりや腰のある曲げ剛性の矢にすること、又、強度の安定、向上を図ること、さらには、天然の竹を感じさせる外観の優れた矢を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、矢軸本体層は強化繊維に合成樹脂を含浸した繊維強化プリプレグを巻回した内層と外層とを有し、内層は織布または交差方向に繊維を配置して重ねた繊維強化プリプレグを巻回し、外層は軸長方向に繊維を引き揃えた一方向引き揃え繊維強化プリプレグを巻回してなり、前記本体層の全肉厚に対する前記内層及び前記外層の肉厚の比率は夫々50%±20%の範囲であることを要旨とするものである。
また、本発明は、矢軸本体層の軸長方向繊維は繊維の引張り弾性率が5000kgf/mm以上で10000kgf/mm以下の強化繊維、又は、ガラス繊維であることを要旨とするものである。
また、本発明は、矢軸本体層の肉厚は0.4mm以上で0.7mm以下であり、外径は7mm以上で9mm以下であり、長さ1メートル当りの重量は20グラム以上で25グラム以下であることを要旨とするものである。
さらに、本発明は、矢軸本体層の外側に、天然の竹の色に類する色の装飾層を形成し、該装飾層の外側に竹目模様、又は、節模様の少なくとも一方を形成したことを要旨とするものである。
請求項1の発明により、矢軸本体層の内層は織布または交差方向に繊維を配置して重ねた繊維強化プリプレグを巻回し、外層は軸長方向に繊維を引き揃えた一方向引き揃え繊維強化プリプレグを巻回し、本体層の全肉厚に対する内層及び外層の肉厚の比率は夫々50%±20%の範囲にすることで、内層によりねばりと腰を外層により曲げ剛性を効率良く又はバランス良く向上でき、適度な曲げ剛性とねばりや腰のある天然の矢竹のような矢にできる。又、強度の安定、向上が図れる。
請求項2の発明により、より確実に適度な曲げ剛性とねばりや腰のある天然の矢竹のような矢にできる。
請求項3の発明により、請求項2同様、より確実に適度な曲げ剛性とねばりや腰のある天然の矢竹のような矢にできる。
請求項4の発明により、矢軸本体と外観とを調和させた、つまり、性能と外観イメージを一体化した天然の矢竹のような矢にできる。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1はこの発明の一実施の形態に係る矢を示すものである。矢軸1の先端には矢尻8が接着等により固定されており、後端には筈5が接着等により固定されており、筈5の前部に羽根6が円周3等分した3個所の位置に矧糸7と接着剤、塗料等により固定されている。矢尻8の固定部は使用中に矢尻8が取れたりしないように長さ10mm程度は接着等で矢軸1にしっかり固定されていることが好ましく、通常、長さ10mm〜30mm固定していると良い。
なお、前記矢尻8や筈5は矢軸1にネジ等により着脱自在に取付けても良い。
矢軸1の本体層は強化繊維に熱硬化性合成樹脂等の合成樹脂を含浸した繊維強化プリプレグを巻回形成している。また、矢軸1の先端内側には補強層9が繊維強化プリプレグで前記本体層に一体的に形成され、矢軸1の先部を補強している。しかし矢軸1の本体層で必要な強度が確保されていれば補強層9は無くても良い。また、補強層9は重量バランスを調整するための層とすることもできる。重量バランスを調整するときは本体層の強化繊維や合成樹脂よりも比重の大きいタングステン等比重が10.0以上の材料又は金属等比重が5.0以上の材料を混入したプリプレグを巻装するとよい。
又、矢軸1の中間部などに剛性または振動を調整する調整層を本体層と一体的に形成する場合がある。この調整層は単独で形成したり、補強層9と共に形成する場合がある。
矢軸1には、天然の竹の色(例えば茶系色、黄系色、新竹の緑系色、又は、竹肌色)に類する色の装飾層2を形成している。その外側には、竹目模様(筋状の模様)をイメージできる線状模様3を形成し、矢軸1の長手方向の所定位置には竹の節をイメージできる節模様4を形成している。しかし、線状模様3と節模様4はどちらか一方のみにしてもよく、両方を省略することもできる。
線状模様3は節模様4の外側に塗付することが外観上好ましいが、節模様4の内側に塗付してもよい。
また、節模様4は、図7に示すように、装飾層2より明度の低い色を厚く(相対的に多く)塗付した濃いエリア41と、それに続いて徐々に長い範囲で薄くぼかし状になるように吹付け塗装等により塗付したぼかしエリア42と、濃いエリア41の他端から短い範囲で急に薄くぼかし状になるように塗付されたぼかしエリア43とから形成されている。
ぼかしエリア43の部分の下層に装飾層2と同系色で明度の高い色を塗付すると節模様としての外観が向上する。この場合ぼかし状の塗付を省略することも可能である。
又、最外層には透明状の保護層を形成している。
図2は矢軸1の製造方法を図示している。マンドレルMは金属製であるが材料は任意に選択できる。
先部M1はストレートに形成している。ストレートの長さは50mm〜200mm程度、好ましくは100mm〜150mmにすることで、矢を弓に構えた姿勢で矢の前方を支持する位置がストレート状の位置にできるので、中間部にテーパを有していてもテーパの影響による位置的誤差の発生を防止できる。又、テーパによる径の変化がないので矢尻8を精度良く取付けることができる。
中間部M2はテーパ状に形成している。テーパ(率)は1.5/1000以下、又は、1/1000以下のテーパにすることが好ましく、矢の飛行時の空気抵抗バランスを最適化できる。テーパの下限は、ストレートは含まないことはもちろんであるが、0.1/1000以上、又は、0.2/1000以上にすると良い。中間部M2の長さは矢軸1全長の50%以上にすることが好ましく、長くすることで径の急激な変化による空気抵抗の増大を防止できる。
元部M3はストレートに形成している。ストレートの長さは100mm以上で300mm以下にすることが好ましく、羽根の取付位置の全長又は一部がストレートになるように形成すると良い。
なお、先部M1及び元部M3はかならずしも完全なストレートである必要はなく、わずかな誤差やテーパがあっても良い。
前記マンドレルMにプリプレグP1、P2をプリプレグP1の外側にプリプレグP2が配置されるように巻回した後、図示しない緊締テープを巻回し、以下常法により加熱焼成し、その後マンドレルMと緊締テープを成形した矢軸1から除去する。
プリプレグP1、P2は、ガラス繊維、カーボン繊維等の強化繊維にエポキシ樹脂等の合成樹脂を含浸した繊維強化プリプレグを使用する。
マンドレルMの軸長方向に指向する軸長方向繊維は繊維の引張り弾性率が5000kgf/mm(49000N/mm)以上で10000kgf/mm(98000N/mm)以下の材料を用いることで、天然の竹のような曲げ剛性とねばりのある矢軸本体にできる。
内層を形成するプリプレグP1は、織布又は一方向に引き揃えた強化繊維を交差方向に重ね合せたプリプレグを使用する。
外層を形成するプリプレグP2は、強化繊維を一方向に引き揃えた繊維強化プリプレグを使用し、繊維の方向をマンドレルMの軸長方向に指向して巻回する。
プリプレグP1、P2の樹脂含浸量は15重量%〜60重量%であり、プリプレグP1は28重量%〜60重量%、プリプレグP2は15重量%〜35重量%の範囲とし、プリプレグP2よりプリプレグP1の樹脂含浸量を少なくすることが強度向上、軽量化するうえで好ましい。
プリプレグP1、P2の厚さは任意であるが、プリプレグP1よりプリプレグP2を相対的に薄くし巻回数を多くする(例えばプリプレグP2は0.08mm以下の厚さで3層以上巻回する)ことが方向性や曲りの少ない矢軸本体を形成する上で好ましい。
プリプレグP1、P2は上記範囲で適宜に組合せて使用するが、これに限定されるものではなく公知の材料を任意に組合せて使用することができる。又、プリプレグP1、P2は任意に分割して例えば一層づつ巻回しても良く、さらには、中間層や最内層に第3の性質の異なるプリプレグを巻回することもできる。
図3は図2の製法で形成した矢軸1である。
矢軸本体層は内層11と外層12とを有する。内層11は周方向繊維、又は、軸長方向に対して交差する交差方向繊維を有し、つぶれや圧縮強度を向上している。交差角度は軸長方向に対して±30度以上、好ましくは、±45度以上(90度まで、つまり、周方向まで可)である。
外層12は一方向に引き揃えた強化繊維を軸長方向に指向した軸長方向繊維を主体とする層であり、曲げ剛性を向上し軽量化が図れる。また、内層11と外層12は前記本体層の全体肉厚に対する比率が50%±20%の範囲、より好ましくは50%±15%の範囲である。この内外層の構成により、適度の肉厚で強度、ねばり、剛性の優れた竹の様な撓りと腰のある矢軸1にすることが可能となる。相対的に外層が多いと比剛性を高くできるが腰やねばりを付けるには内層を多くする必要があり、内層を20%以下にすると竹のような腰やねばりが足りなくなる。
なお、内層11と外層12の間の中間層や最内層等に更に他の繊維強化層を形成しても良く、内層11と外層12のみに限定されるものではなく、主たる層が内層11と外層12で形成されていればよい。
矢軸本体層の肉厚は0.4mm以上で0.7mm以下にすることが好ましく、外径は7mm以上で9mm以下にすることが好ましく、重量は長さ1メートル当たり20グラム以上で25グラム以下にすることが好ましい。この範囲にすることにより、前記積層構造とあいまって竹のような曲げ剛性とねばりや腰のある、しかも、竹と同様の感覚で矢を射る操作をすることが可能な矢軸1にできる。
矢軸本体層の外形状は先部がストレート状であり、大部分の長さ(例えば全長の50%より長く80%より短くする)を占める中間部がテーパー状であり、元部がストレート状である。中間部のテーパは1.5/1000以下にすることが好ましいが、2.0/1000以下であれば良い。この形状は、先部を矢の先(矢尻取付側)にすることで、矢軸飛行時の姿勢安定化が可能になる。矢軸後方の空気抵抗が小さいと、飛行中に先部よりも後方が前に移動しようとする力が作用し、矢軸後方の振れや蛇行の原因になるが、矢軸の後方をわずかに空気抵抗が大きくなるように形成することで飛行状態の姿勢が維持し易くできる。
又、矢軸の前方を長手方向に滑らかに形成し空気抵抗を小さくして、後方を粗面化したり凹凸を形成することでわずかに空気抵抗を大きくしても飛行状態の姿勢を維持し易くできる。
なお、前記矢軸は先・元を逆にして使用することも可能である。又、全長をテーパ状にしたり、全長をストレート状にすることも可能である。
矢軸本体層の先部、中間部、元部を同じ肉厚、又は、繊維強化プリプレグの巻回数を同じにすることで、矢軸のウエイトバランスを良好に保つことができ、矢軸の性能を安定化できる。又、外形状のテーパ状と相俟って矢軸飛行時の姿勢安定化がはかれる。
図4、図5は矢軸本体形成の他の実施例である。図2、図3と異なる部分について説明する。
図4のマンドレルMの先部M1は中間部の先端外形より段差又は急テーパ部を介して小径に形成している。この小径部に補強層9を形成する。なお、この段差やテーパは先部に複数形成しても、テーパと段差を組合せても良い。
補強層9は、織布又は交差方向繊維又は一方向引き揃え繊維からなるプリプレグシートを巻回し本体層と一体的に形成する。このプリプレグシートに金属やタングステン等の比重の高い部材を混合して巻回することで矢の先部を効率良く重量アップでき、矢軸の重量バランスを調整できる。
補強層9の巻回位置は最内層にすることが好ましいが、中間層や、外層に巻回することもできる。しかし、外形が膨出しないように外形状に沿ったストレート状に形成することが好ましい。
矢軸本体層の中間部(撓りの最大位置又はその近傍)には、矢軸の中間部(の一部分)に軸長方向繊維を主体としたプリプレグ4が一層又は複数層巻回された調整層13を本体層と一体的に形成している。これにより、中間部の曲げ剛性を大きくでき、矢を放った時の矢の撓りや振動を防止することができるので、矢の安定飛行が可能になる。
この調整層13は、剛性のみでなく撓りや振動を調整するものであり、撓りや振動の伝達が緩和されるように強化繊維の方向を周方向や交差方向にしたり、高い弾性率の強化繊維(例えば40000kgf/mm以上つまり392000N/mm以上の弾性率)材料を使用したり、本体層と振動伝達率の異なる材料(例えば比重が軽いか逆に重い材料、本体層より高伸度の材料等)を使用したり、これらを組合せて使用することができる。こうすることにより、矢を放った時の矢の撓りや振動を防止することができるので、矢の安定飛行が可能になる。又、調整層は中間部の全長ではなく一部分に巻回することで重量の増加を防止できる。
調整層13を巻回する積層位置は中間層の他、最内層や最外層等任意の位置に巻回しても良い。
又、調整層13を巻回した部分の外形が膨出しないように外形状に沿ったストレート状に形成することが好ましいが、例えば、後述する表面の竹節模様の位置にプリプレグを巻回して外形が膨出するように調整層13を形成する等、調整層巻回位置の外形が大きくなるように形成しても良い。
なお、調整層13を巻回した部分の外形が膨出しないように外形状に沿ったストレート状に形成する方法としては、巻回層の厚さで調整するか、成形後に外径の大きい膨出部分を研摩するか、調整層の肉厚増加を厚さ0.2mm以下程度にして塗料を繰り返し塗布することによって外形状が滑らかになるように形成する。
又、前記補強層9と調整層13の両方を形成した例を説明したが、どちらか一方のみを形成しても良いことはもちろんである。
図4、図5の実施例のその他の構成は図2、図3と同様である。
図6は矢軸1の本体層の表面に模様を設けた実施例である。矢軸1が繊維強化プリプレグを巻回形成される場合には、通常、表面を研摩機で平滑に研摩した後下地塗装をする。この下地塗装は省略することができる。次に装飾層2を塗装し、線状模様3と節模様4を塗装している。さらに、最外表面には透明状の保護層Hを塗装している。
下地塗装、装飾層2、線状模様3、及び、節模様4の塗料はエポキシ塗料やウレタン塗料等が用いられる。塗付方法はしごき塗装や吹付け塗装等の方法で塗付する他、スクリーン印刷等の印刷方法で塗付しても良く、これらの方法を組合せて塗付しても良い。
装飾層2は天然の竹の色をイメージする色を使用する。例えば、茶系色、黄系色、新竹の緑系色、又は、竹肌色を使用する。装飾層2を複数層で形成したり、装飾層2で下地層を兼ねるようにすることもできる。
線状模様3は、図6に示すように、軸長方向に長い竹のスジ目状の模様であって、図8に示すように、円周方向に多数本形成することで、竹のイメージを有する外観にできる。
線状模様3の色は装飾層の色と同系色の色で、例えば装飾層2に茶系色を使用する場合は同じ茶系色の色で、明度の異なる色を使用する。具体的には装飾層2の明度に対して、明度を12段階に区分した時、2段階以上の明度差を有する色を使用する。図6の実施例では装飾層2の明度より低い(濃い)色を使用している。
線状模様3の形成方法は、しごき塗装器のしごきゴムの被塗装体が通過する位置に凹凸や傷を入れておくことで、被塗装体の表面に筋状の模様が形成されるようにするのである。又、印刷によって筋状の模様を形成しても良い。
線状模様3の幅は、1.0mm以下の視認可能な範囲で極力細い幅に、例えば、0.5mm〜0.01mmの範囲の幅が主体をなすようにすることが好ましい。又、厚さは、1ミクロンメートル〜100ミクロンメートル、又は、5ミクロンメートル〜100ミクロンメートルの範囲が主体をなすようにすることが好ましい。
節模様4は、図6に示すように矢軸1の軸長方向の所定範囲に一個所又は複数箇所形成する。
節模様4の色は前記装飾層2の色と同系色の色で、装飾層2の明度より低い(濃い)色にしている。そして、軸長方向に相対的に厚く吹付け塗装等により塗付された濃いエリア41と、それに続いて徐々に長い範囲で薄くぼかし状になるように吹付け塗装等により塗付したぼかしエリア42と、濃いエリア41の他端から短い範囲で急に薄くぼかし状になるように吹付け塗装等により塗付されたぼかしエリア43とから形成されている。
又、ぼかしエリア43の部分の下層に装飾層2と同系色で明度の高い色を塗付すると節模様としての外観が向上する。この場合ぼかし状の塗付を省略することも可能である。
節模様4について図7を参照しながら更に詳細に説明する。図7は図6のB部位置の軸長方向断面である
矢軸本体層1'の外側に装飾層2を形成している。
装飾層2の外側に、節模様4を形成している。節模様4は、軸長方向に相対的に厚く吹付け塗装等により塗付された濃いエリア41と、それに続いて徐々に長い範囲で薄くぼかし状になるように吹付け塗装等により塗付したぼかしエリア42と、濃いエリア41の他端から短い範囲で急に薄くぼかし状になるように吹付け塗装等により塗付されたぼかしエリア43とから形成されている。
節模様4の外側には保護層Hを塗付しており、外表面は軸長方向に凹凸が生じないように滑らかに形成している。長手方向に凹凸をつけないようになだらかにする際、節模様の端部部分(例えば前記ぼかしエリア42,43)をテーパ10/1000以下、好ましくは5/1000以下になるようになだらかにすることが好ましい。
節模様4をある程度膨出させる場合には、節模様4の外側に外表面が滑らかになるように透明状の被膜層を形成し、その外側に線状模様3を塗装した後、最外層に保護層Hを形成することで、節模様4と線状模様3との両方を視認しやすい優れた外観にできると共に、節模様による表面の凹凸発生を少なくできる。
前記被膜層は、保護層Hと同じ塗料でも良いが、色彩の異なる塗料や透明度の異なる塗料や光輝性等のある粒子を混入した層とすることで外観が一層向上する。なお、塗装の位置、層数は任意に設定できる。
節模様4は、矢軸1の軸長方向に一個所又は複数箇所形成する時、矢軸1の中間部(中央より)に形成する節模様4の外径を矢軸1の前部や元部にある節模様4の位置の外径より大きく形成するか、又は、矢軸1の中間部(中央より)に形成する節模様4の外径を矢軸1の前部や元部の外径より大きく形成することにより飛距離の向上や外観の向上をはかれる。
線状模様3について、図8を参照しながら更に詳細に説明する。図8は図6のA部位置の周方向断面である。
図8は矢軸1の線状模様3を形成した部位の周方向断面拡大図示したものである。図示した通り、矢軸本体層1'の外側に装飾層2が形成されており、その外側の周方向に線状模様3が任意の間隔で所定高さと幅を持って形成されている。更にその外側に、透明状の保護層Hが形成されている。
線状模様3が塗付された部分は外表面が高くなっており、凹凸高さhを有する。この凹凸は矢軸1の軸長方向に連続的または不連続的に長く線状に形成している。そして矢軸1の外周の表面に凹凸を有する線状模様3を形成することで矢が飛行する時の姿勢の安定化がはかれる。又、線状模様の凹凸により、矢を射る時に、指に矢を支持した状態で矢が指からずれたり外れたり落下したりすることを防止可能となる。
線状模様3の幅は、1.0mm以下の視認可能な範囲で極力細い幅に、例えば、0.5mm〜0.01mmの範囲の幅が主体をなすようにすることが好ましい。又、厚さは、1ミクロンメートル〜100ミクロンメートル、又は、5ミクロンメートル〜100ミクロンメートルの範囲が主体をなすようにすることが好ましい。
上記実施例は竹目模様としての線状模様を利用して透明状の保護層Hの表面に凹凸条を形成したが、保護層Hによって保護層表面に凹凸条を形成しても良いし、線状模様と保護層との両方によって保護層Hの表面に凹凸条を形成しても良い。
いずれにしても、この凹凸条の幅は、上記した線状模様の幅と同じ数値範囲の微小幅の凹凸条にし、高さは上記した線状模様の高さ(厚さ)と同じ数値範囲の高さの微小凹凸条にすると良い。
上記実施の形態では繊維強化プリプレグを巻回して矢軸本体を形成したが、繊維強化金属で形成する等、任意の材料で形成することができる。
又、上記実施の形態では保護層形成後の外表面は、軸長方向には指が引っ掛かったりするような凹凸はなく、平滑、つまり、なだらかに形成しているが、必要に応じて軸長方向にも段差や凹凸のある外表面にすることは可能である。
又、装飾層、線状模様、節模様は矢軸本体層の材料に限定されるものではなく、任意の材料例えば矢軸をアルミ製パイプで形成し、その外側表面に装飾層や模様を形成しても良く、任意の矢に形成できるものである。さらには、矢のみに限らず、弓の外側表面に形成しても良い。
上記した各実施の形態はその要旨を逸脱しない範囲で任意に組合せて実施することができる。
又、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
この発明の一実施の形態に係る矢を示した図である。 図1の矢軸1の製造方法を示した図である。 図1の矢軸1の構造を示した図である。 矢軸1の実施形態に係る他の製造方法を示した図である。 図4の矢軸1の構造を示した図である。 図1の矢の装飾層、線状模様、節模様を示した図である 図6の節模様について、軸長方向断面の構造を示した図であり、図6の節模様4(B部)位置の軸長方向断面図である。 図6の線状模様について、周方向断面の構造を示した図であり、図6の線状模様3(A)位置の周方向断面図である。
符号の説明
1 矢軸
2 装飾層
3 線状模様
4 節模様
5 筈
6 羽根
7 矧糸
8 矢尻
9 補強層
11 内層
12 外層
13 調整層
41 濃いエリア
42 ぼかしエリア
43 ぼかしエリア
H 保護層
M マンドレル
P1、P2 プリプレグ

Claims (4)

  1. 矢軸本体層は強化繊維に合成樹脂を含浸した繊維強化プリプレグを巻回した内層と外層とを有し、内層は織布または交差方向に繊維を配置して重ねた繊維強化プリプレグを巻回し、外層は軸長方向に繊維を引き揃えた一方向引き揃え繊維強化プリプレグを巻回してなり、前記本体層の全肉厚に対する前記内層及び前記外層の肉厚の比率は夫々50%±20%の範囲であることを特長とする弓道用の矢。
  2. 前記矢軸本体層の軸長方向繊維は繊維の引張り弾性率が5000kgf/mm以上で10000kgf/mm以下の強化繊維、又は、ガラス繊維であることを特長とする請求項1記載の弓道用の矢。
  3. 前記矢軸本体層の肉厚は0.4mm以上で0.7mm以下であり、外径は7mm以上で9mm以下であり、長さ1メートル当りの重量は20グラム以上で25グラム以下であることを特長とする請求項1又は2記載の弓道用の矢。
  4. 前記矢軸本体層の外側に、天然の竹の色に類する色の装飾層を形成し、該装飾層の外側に線状模様、又は、節模様の少なくとも一方を形成したことを特長とする請求項1〜3記載の弓道用の矢。
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