JP6719510B2 - シャフト - Google Patents

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Description

本発明は、競技用スティックのシャフト、例えば、アイスホッケーやフィールドホッケーなどのスティックに使用されるシャフトに関する。
競技用のスティックの構造として、シャフトとブレードからなる様々な構成を有するものが知られている。
このようなスティックは、握持、保持されるシャフトと、該シャフトの先端部に一体的又は着脱可能に装着され、ボールやパックを叩くブレードと、を備える。通常、このような競技用スティックのシャフトとして、例えば、繊維強化プラスチックのような複合材料を用いることが知られている。
このようなシャフトは、例えば、特許文献1では、角形のマンドレルの外周に強化繊維を巻付けて複数の強化繊維層を形成し、この強化繊維層にマトリックスを液相含浸させた状態で硬化させて複合化した繊維強化複合材製中空構造物において、コーナー部における強化繊維層間に、繊維強化複合材を前記マンドレルの軸方向に沿って介在させた繊維強化複合材製中空構造物が開示されている。
特開平3−234614号公報
しかしながら、特許文献1に係る構造物では、熱変形が均一でかつ小さく、また強度の高い繊維強化複合材製中空構造物を得ることができることが開示されているものの、使用時に曲げられる方向、すなわち当該構造物の長辺と中心軸が平行な方向に対して強度を向上させることについては全く考慮されておらず、当該構造物の使用態様に照らして耐久性が考慮されているとは言い難かった。これは、従来より知られている様々な競技用スティックに広く当て嵌まる。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、使用時に曲げられる方向、すなわちシャフトの長辺と中心軸が平行な方向に対する強度を向上させ、当該シャフトの使用態様を考慮した耐久性を高めた、競技用スティックに使用可能なシャフトを提供することにある。本発明のこれら以外の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
本発明の一実施形態に係るシャフトは、所定の繊維方向を有する中空状のプリプレグからなる競技用シャフトであって、該シャフトの長手方向に垂直な面でみて矩形状断面を備えるシャフトであって、四隅の角部と、これらの角部を接続する4つの側面部とを備え、該4つの側面部は、2つの長辺部と、2つの短辺部とで構成され、該長辺部における繊維層の樹脂含有率は、該短辺部における繊維層の樹脂含有率よりも高く構成される。
本発明の一実施形態に係るシャフトは、前記競技用シャフトとして、アイスホッケー用のシャフトに用いられる。
本発明の一実施形態に係るシャフトにおける前記プリプレグは、複数のプリプレグシートからなる。
本発明の一実施形態に係るシャフトにおける前記複数のプリプレグシートのそれぞれは、該シャフトの長手方向に垂直な面でみて矩形状断面の周囲をほぼ覆うように形成される。
本発明の一実施形態に係るシャフトは、前記複数のプリプレグシートのそれぞれにおける繊維は、該シャフトの長手方向に垂直な方向視で矩形状断面の周囲をほぼ覆うように連続して形成される。
本発明の一実施形態に係るシャフトは、前記長辺部における繊維層の樹脂含有率は、前記短辺部における繊維層の樹脂含有率よりも3%以上高く構成される。
本発明の一実施形態に係るシャフトは、前記長辺部における繊維層の厚さは、前記短辺部における繊維層の厚さよりも5%以上高く構成される。
上記実施形態によれば、使用時に曲げられる方向、すなわちシャフトの長辺と中心軸が平行な方向に対する強度を向上させることで、当該シャフトの使用態様を考慮して耐久性を高めた、競技用スティックに使用されるシャフトを提供すること可能となる。
本発明の一実施形態に係る競技用スティックの構造を示す図である。 本発明の一実施形態に係るシャフトの斜視図を示す図である。 本発明の一実施形態に係るシャフトの断面図を示す図である。 本発明の一実施形態に係る側面部2aの長辺部2aa及び短辺部2aへの押圧部材を説明する図である。 長辺部2aaと短辺部2abとの面圧差と、長辺部2aaと短辺部2abの樹脂含有率の差との間に相関関係を示す図図である。
以下、本発明に係るスティックの実施形態について、添付図面を参照しながら具体的に説明する。複数の図面において共通する構成要素には当該複数の図面を通じて同一の参照符号が付されている。各図面は、説明の便宜上、必ずしも正確な縮尺で記載されているとは限らない点に留意されたい。
本発明の一実施形態に係るシャフトは、スポーツ競技のスティックに用いることができ、例えば、アイスホッケーやフィールドホッケーなどのスティックに使用することが可能である。なお、当該スティックは、特定のスポーツ競技に限定することを意図するものではない。
図1は、一例として、シャフト2を有する競技用スティック1の全体構成を示す図である。本発明の一実施形態における競技用スティック1は、シャフト2と、シャフト2の先端に装着され、ボールやパック等を打球するブレード5とを備えた構成となっている。
当該シャフト2は、プリプレグ若しくはプリプレグシート、すなわち強化繊維(例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維)にエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂等のマトリックス樹脂を含浸して形成された素材により構成されている。
本発明の一実施形態におけるシャフト2は、例えば、周方向に沿って引き揃えられた周方向強化繊維や周方向強化繊維と軸方向強化繊維(あるいは、傾斜方向強化繊維)とが織り込まれて成る織布状のものを積層して形成される。
図1に例示する競技用スティック1のブレード5は、用途によって形状や材料が選択され、シャフト2の先端に装着される。この場合、ブレード5については、シャフト2と一体化されていても良いし、交換可能に構成されていても良い。
シャフト2の基端部には、グリップテープ7が巻回されてもよい。通常、シャフト2は、使用者の身長や競技における各人のポジション等に応じてカットされ、このカット部分が隠蔽されるように前記グリップテープ7が巻回されている。なお、グリップテープ7は、シャフト2の外周面に直接、巻回しても良いし、握り性を考慮して、シャフト2に別部材を取着した状態で巻回しても良い。
次に、図2、3を参照して、本発明の一実施形態におけるシャフト2の構造を説明する。図2に示すように、本発明の一実施形態におけるシャフト2は、当該シャフト2の長手方向に垂直な面でみた断面が略矩形形状であり、かつ中空状に形成される。図2に示すように、本発明の一実施形態におけるシャフト2は、四隅の角部2Aと、これらの角部2A間を繋ぐ4つの側面部2aとを有している。そして、図3に示すように、当該4つの側面部2aは、2つの長辺部2aaと、2つの短辺部2abとからなる。なお、シャフト2の内部には、振動を吸収できるように発泡体等が充填されていても構わない。
ここで、「角部」とは、図3に示されるように、シャフト2の側面部2a以外の領域で、外周面が所定のRをもって(丸み付けられて)形成される部分を含む四隅の領域のことである。
本発明の一実施形態に係るシャフト2は、所定の繊維方向を有する中空状のプリプレグからなる競技用シャフト2であって、該シャフト2の長手方向に垂直な面でみて矩形状断面を備え、四隅の角部2Aと、これらの角部を接続する4つの側面部2aとを備え、該4つの側面部2aは、2つの長辺部2aaと、2つの短辺部2abとで構成され、該長辺部2aaにおける繊維層の樹脂含有率(RC)は、該短辺部2abにおける繊維層の樹脂含有率(RC)よりも高く構成される。
上記実施形態によれば、使用時に曲げられる方向、すなわちシャフトの長辺と中心軸が平行な方向に対する強度を向上させることで、当該シャフトの使用態様を考慮して耐久性を向上させた競技用スティックに使用されるシャフトを提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るシャフトは、前記競技用シャフトとして、アイスホッケー用のシャフトに用いられる。
本発明の一実施形態に係るシャフトにおける前記プリプレグは、複数のプリプレグシートからなる。
本発明の一実施形態に係るシャフトにおける前記複数のプリプレグシートのそれぞれは、該シャフトの長手方向に垂直な面でみて矩形状断面の周囲をほぼ覆うように形成される。
本発明の一実施形態に係るシャフトは、前記複数のプリプレグシートのそれぞれにおける繊維は、該シャフトの長手方向に垂直な面でみて矩形状断面の周囲をほぼ覆うように連続して形成される。
本発明の一実施形態に係るシャフトは、前記長辺部における繊維層の樹脂含有率は、前記短辺部における繊維層の樹脂含有率よりも3%以上高く構成される。
本発明の一実施形態に係るシャフトは、前記長辺部における繊維層の厚さは、前記短辺部における繊維層の厚さよりも5%以上大きく構成される。
次に、シャフト2の製造方法の一例につきその概略を説明する。
前述したように、本発明の一実施形態において、まず、樹脂が含浸された少なくとも周方向強化繊維としてのプリプレグ若しくはプリプレグシート、すなわち強化繊維(例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維)にエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂等のマトリックス樹脂を含浸して形成された素材を用意する(ステップ1)。その他、周方向に沿って引き揃えられた周方向強化繊維や周方向強化繊維と軸方向強化繊維(あるいは、傾斜方向強化繊維)とが織り込まれて成る織布状のものを用いてもよい。また、本発明の一実施形態におけるシャフト2は、各方向の強化繊維のプリプレグを積層して形成するようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係るシャフトにおける前記複数のプリプレグシートのそれぞれは、該シャフトの長手方向に垂直な面でみて矩形状断面の周囲を覆うかほぼ覆うような長さを備えるように構成される。すなわち、通常プリプレグシートを巻回する場合、強度低下を防止するため、1ply若しくは約1ply分のシートを用意する。また、本発明の一実施形態に係るシャフトにおける前記複数のプリプレグシートのそれぞれにおける繊維は、該シャフトの長手方向に垂直な方向視で矩形状断面の周囲を覆うかほぼ覆うように連続して形成されるように構成される。
次に、本発明の一実施形態におけるシャフト2は、例えば、断面が矩形に形成された芯金(マンドレル)Mに対して、先から元側まで通すようにしてプリプレグシートを巻回する(ステップ2)。プリプレグシートは、前述の通り、織布状にした強化繊維に合成樹脂を含浸させて構成されたものであってもよく、その場合、当該織布状のものを芯金Mに対して、所定回数巻回する(ステップ2)。以下、プリプレグシートという場合、このような織布状のものも含まれるものとする。
なお、プリプレグシートについては、それを構成する強化繊維が、周方向のみならず、軸長方向或いは傾斜方向に引き揃えられたもの(一方向プリプレグシート)を含んでいても良い。この場合、シャフトとして割れや折れが生じないように、強化繊維の引き揃え方向が交差するように、一方向プリプレグシートについては重ねて組み合わせることが望ましい。また、シャフトの軸長方向において、部分的に補強されるように、補強用のプリプレグシートを巻回しても良い。そして、このような補強用のプリプレグシートについては、上記プリプレグシートに貼着されていても良い。
次に、プリプレグシートは、端縁が軸長方向に沿って芯金Mに対して当て付けられ、アイロン付け等される。そして、ローリングしながら芯金Mに巻回して行き、最終的に巻回し終わった段階で固定用のテープを巻回してプリプレグシートを安定させる(ステップ3)。
さらに、プリプレグシートが巻回されてテーピングされた芯金Mは、図3に示すように、プリプレグシートの各角部2Aが露出するように、所定形状の押圧部材30,31が側面部2aの長辺部2aa及び短辺部2abにセットされる(ステップ4)。その後、図4に示すように、押圧部材によりプリプレグシートの側面部2aを押圧する(ステップ5)。この際、押圧部材30,31は、矩形の側面部2aの長辺部2aa及び短辺部2abに対して、それぞれ直交方向で、中心に向かうように所定の圧力ないし圧力比で押圧される。当該押圧部材の形状、構造、寸法は図示のものに限られず、適宜設計可能である。また、押圧方法も様々に考えられるが、押圧部材の外側にテーピングを施し圧力を付加するよう構成しても構わない。
そして、この状態で加熱し、プリプレグシートに含浸されている樹脂がプリプレグシートから滲み出すような状態とする(ステップ6)。当該樹脂は、一度ゲル状(ハチミツ状)になるまで柔らかくなる。その後、このような状態のプリプレグシートを硬化させる(ステップ7)。最後に、押圧部材30、31及びテーピング28を取り外す(ステップ8)。そして、芯金Mを引き抜く(脱芯工程)ことで、本発明の一実施形態におけるシャフト2を得る(ステップ9)。なお、テーピングには、PP、PET、PP/PETなど様々な材料が考えられるが、特定の材料に限定されるものではない。なお、形成されたシャフト2の表面に、塗装層4が施されるが、装飾用フィルム等を取着することで、外観を向上させるよう構成しても構わない。
次に、ステップ5における条件のより詳細につき説明する。
表1にシャフト2の角部2Aが、第1の形状(R5.7の場合)の場合の各場所における樹脂含有率の結果を示す。
上記に示す通り、角部2A(位置1、3、5、7)の樹脂含有率(RC)は、それぞれ30.9%、32.0%、30.3%、30.2%となった。一方、側面部2aの長辺部2aa(位置4、8)の樹脂含有率は、それぞれ35.2%、34.0%となり、短辺部2ab(位置2、6)の樹脂含有率は、それぞれ25.8%、24.9%となった。このように、側面部2aの長辺部2aaにおける繊維層の樹脂含有率は、該短辺部2abにおける繊維層の樹脂含有率よりも高く構成することができることが判った。
このようにして、本発明の一実施形態に係るシャフトでは、使用時に曲げられる方向、すなわちシャフトの長辺と中心軸が平行な方向に対する強度を向上させることで、当該シャフトの使用態様を考慮して耐久性を向上させた競技用スティックに使用されるシャフトを提供することが可能となる。
また、本発明の一実施形態に係るシャフトは、前記長辺部における繊維層の樹脂含有率は、前記短辺部における繊維層の樹脂含有率よりも3%以上高く構成される。さらに、本発明の一実施形態に係るシャフトは、前記長辺部における繊維層の厚さは、前記短辺部における繊維層の厚さよりも5%以上大きく構成される。
次に、表2にシャフト2の角部2Aが、第2の形状(R4.6の場合)の場合の各場所における樹脂含有率の結果を示す。
上記に示す通り、角部2A(位置1、3、5、7)の樹脂含有率(RC)は、それぞれ29.7%、29.5%、31.2%、30.7%となった。一方、側面部2aの長辺部2aa(位置4、8)の樹脂含有率は、それぞれ27.8%、24.4%となり、短辺部2ab(位置2、6)の樹脂含有率は、それぞれ21.4%、23.3%となった。このように、側面部2aの長辺部2aaにおける繊維層の樹脂含有率は、該短辺部2abにおける繊維層の樹脂含有率よりも高く構成することができることが判った。
このようにして、本発明の一実施形態に係るシャフトでは、使用時に曲げられる方向、すなわちシャフトの長辺と中心軸が平行な方向に対する強度を向上させることで、当該シャフトの使用態様を考慮して耐久性を向上させた競技用スティックに使用されるシャフトを提供することが可能となる。
また、本発明の一実施形態に係るシャフトは、前記長辺部における繊維層の樹脂含有率は、前記短辺部における繊維層の樹脂含有率よりも3%以上高く構成される。さらに、本発明の一実施形態に係るシャフトは、前記長辺部における繊維層の厚さは、前記短辺部における繊維層の厚さよりも5%以上大きく構成される。
表3、4、5に、押圧部材による側面部における面圧若しくは面圧比に基づく各場所における樹脂含有率の結果を示す。表3は長辺部2aaにおける面圧と短辺部2abにおける面圧との面圧差が約−23%の場合における結果を示す。
上記に示す通り、角部2A(位置1、3、5、7)の樹脂含有率(RC)は、それぞれ33.3%、34.9%、31.1%、33.7%となった。一方、側面部2aの長辺部2aa(位置4、8)の樹脂含有率は、それぞれ35.8%、36.5%となり、短辺部2ab(位置2、6)の樹脂含有率は、それぞれ27.4%、26.0%となった。このように、側面部2aの長辺部2aaにおける繊維層の樹脂含有率は、該短辺部2abにおける繊維層の樹脂含有率よりも高く構成することができることが判った。この場合、前者の樹脂含有率と後者の樹脂含有率との差は約35%となった。
次に、表4は長辺部2aaにおける面圧と短辺部2abにおける面圧との面圧差が約−12%の場合における結果を示す。
上記に示す通り、角部2A(位置1、3、5、7)の樹脂含有率(RC)は、それぞれ30.2%、31.0%、31.0%、33.7%となった。一方、側面部2aの長辺部2aa(位置4、8)の樹脂含有率は、それぞれ34.7%、33.9%となり、短辺部2ab(位置2、6)の樹脂含有率は、それぞれ27.4%、28.1%となった。このように、側面部2aの長辺部2aaにおける繊維層の樹脂含有率は、該短辺部2abにおける繊維層の樹脂含有率よりも高く構成することができることが判った。この場合、前者の樹脂含有率と後者の樹脂含有率との差は約24%となった。
次に、表5は長辺部2aaにおける面圧と短辺部2abにおける面圧との面圧差が約2%の場合における結果を示す。
上記に示す通り、角部2A(位置1、3、5、7)の樹脂含有率(RC)は、それぞれ30.2%、31.2%、31.4%、31.5%となった。一方、側面部2aの長辺部2aa(位置4、8)の樹脂含有率は、それぞれ34.0%、31.9%となり、短辺部2ab(位置2、6)の樹脂含有率は、それぞれ34.2%、30.6%となった。このように、上記面圧ないし面圧差の条件では、側面部2aの長辺部2aaにおける繊維層の樹脂含有率と該短辺部2abにおける繊維層の樹脂含有率は同程度となることが判った。この場合、前者の樹脂含有率と後者の樹脂含有率との差は約4%となった。
これらを含めた種々の実験の結果、長辺部2aaにおける面圧と短辺部2abにおける面圧との面圧差と、長辺部2aaにおける繊維層の樹脂含有率と該短辺部2abにおける繊維層の樹脂含有率との差との間に相関関係があることが判った。当該相関関係を図5を参照して説明する。
図示の結果において、縦軸に長辺部2aaにおける面圧と短辺部2abにおける面圧との面圧差を、横軸に長辺部2aaにおける繊維層の樹脂含有率と該短辺部2abにおける繊維層の樹脂含有率との差を示す。
図示のように、短辺部2abにおける面圧と長辺部2aaにおける面圧との面圧差が増大する、すなわち、長辺部2aaにおける面圧が短辺部2abにおける面圧に比べて小さくなっていくと、長辺部2aaにおける繊維層の樹脂含有率と該短辺部2abにおける繊維層の樹脂含有率との差が大きくなっていく、すなわち、長辺部2aaにおける繊維層の樹脂含有率は、該短辺部2abにおける繊維層の樹脂含有率よりも高くなっていくことが判った。
その結果、長辺部2aaにおける面圧や短辺部2abにおける面圧、これらの面圧差を制御(調整)することで、長辺部2aaにおける繊維層の樹脂含有率及び該短辺部2abにおける繊維層の樹脂含有率を所望のように変化させることができることが判った。例えば、長辺部2aaにおける面圧や短辺部2abにおける面圧、これらの面圧差を制御(調整)することで、長辺部2aaにおける繊維層の樹脂含有率を該短辺部2abにおける繊維層の樹脂含有率よりも大きく構成することが可能となった。
このようにして、本発明の一実施形態に係るシャフトでは、使用時に曲げられる方向、すなわちシャフトの長辺と中心軸が平行な方向に対する強度を向上させることで、当該シャフトの使用態様を考慮して耐久性を向上させた競技用スティックに使用されるシャフトを提供することが可能となる。
なお、上記した実施形態において、シャフト2を構成するプリプレグシートは、例えば、強化繊維の引き揃え方向、合成樹脂の含浸量、肉厚、巻回数等について、適宜変形して用いることが可能である。また、上記した実施形態では、繊維が積層構造を成しているが、シャフトが単一の層から形成されていてもよい。
本明細書で説明された各構成要素の寸法、材料、及び配置は、実施形態中で明示的に説明されたものに限定されず、この各構成要素は、本発明の範囲に含まれうる任意の寸法、材料、及び配置を有するように変形することができる。また、本明細書において明示的に説明していない構成要素を、説明した実施形態に付加することもできるし、各実施形態において説明した構成要素の一部を省略することもできる。
1 競技用スティック
2 シャフト
2A 角部
2a 側面部
3 樹脂層
4 塗装層
5 ブレード
6 第2の突状部
7 第1の突状部
8 接続部
28 テーピング
29 テーピング
30 押圧部材
31 押圧部材

Claims (7)

  1. 所定の繊維方向を有する中空状のプリプレグからなる競技用シャフトであって、該シャフトの長手方向に垂直な面でみて矩形状断面を備えるシャフトであって、
    四隅の角部と、これらの角部を接続する4つの側面部とを備え、該4つの側面部は、2つの長辺部と、2つの短辺部とで構成され、該長辺部における繊維層の樹脂含有率は、該短辺部における繊維層の樹脂含有率よりも高いことを特徴とする、シャフト。
  2. 前記競技用シャフトは、アイスホッケー用のシャフトである、請求項1に記載のシャフト。
  3. 前記プリプレグは、複数のプリプレグシートからなる、請求項1又は2に記載のシャフト。
  4. 前記複数のプリプレグシートのそれぞれは、該シャフトの長手方向に垂直な面でみて矩形状断面の周囲をほぼ覆うように形成される、請求項3に記載のシャフト。
  5. 前記複数のプリプレグシートのそれぞれにおける繊維は、該シャフトの長手方向に垂直な方向視で矩形状断面の周囲をほぼ覆うように連続して形成される、請求項4に記載のシャフト。
  6. 前記長辺部における繊維層の樹脂含有率は、前記短辺部における繊維層の樹脂含有率よりも3%以上高い、請求項1から5までのいずれか1項に記載のシャフト。
  7. 前記長辺部における繊維層の厚さは、前記短辺部における繊維層の厚さよりも5%以上大きい、請求項1から5までのいずれか1項に記載のシャフト。
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