JP2005273045A - 靴下 - Google Patents

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ひろみ 池上
Miya Kikuchi
美弥 菊池
Tomoyuki Kondo
友之 近藤
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Abstract

【課題】室内での快適な歩行を実現し、また、踵の角質化やタコや魚の目の発生を防止し得る靴下を提供する。
【解決手段】靴下は、足底部1に外形が足裏形状に形成された低反発性ポリウレタンフォームより成るクッション材6を固定して成る。足底部1は上下のシート材1A,1Bにより構成されている。上側のシート材1Aと下側のシート材1Bと間に前記クッション材6を挿入して固定することによりクッション材6の上面が上側のシート材1Aにより覆われる。このシート材1Aの存在によりクッション材6の上面に足裏が接触しない。
【選択図】図1

Description

この発明は、足に履く靴下に関し、短い靴下に限らず、ストッキングのような太股ないしは腰部まで被せられる長い靴下、さらには足袋のように足の形に作った袋状の履物なども含む広い意味での靴下に関する。
従来の靴下は、足に履く単なる衣料として用いられ、歩行時などに足裏に掛かる荷重を分散して支持するような工夫は殆どなされていない。靴などの履物では、履き心地の向上、脚部の矯正、健康の増進などの観点から種々の提案がなされている。近年、クッション材として体圧分散性能に優れた低反発性ポリウレタンフォームが開発され、靴や靴中敷への適用が検討されている。このクッション材は荷重に対してゆっくり沈みながらその荷重を支えるという特性を有しており、このクッション材に人体の荷重がかかると、クッション材が変形して体圧を全体に分散させ、身体の一部だけに掛かる圧力を軽減する作用がある。このような特性を利用して例えば靴中敷の素材として低反発ウレタンフォームを用いることが提案されている(例えば、特許文献1)。この種の靴中敷によると、履物の底面との接触感がなくなり、履き心地が向上する。
登録実用新案第3083956号公報
しかし、靴中敷は靴の内部に挿入して用いられるものであるから、靴を履いているときには所期の効果が得られるが、靴を脱いで室内を歩行するときは靴下だけであるから、足裏に体圧が直接かかり、床面との接触感が直接足裏に伝わるため、固い床面については快適な歩行ができない。特に体圧が踵などの足裏の一部に集中作用すると、踵の角質化を招いたり、タコや魚の目を発生させたりする原因になる。
この発明は、上記問題に着目してなされたもので、室内での快適な歩行を実現し、また、踵の角質化やタコや魚の目の発生を防止し得る靴下を提供することを目的とする。
この発明による靴下は、足裏の形状に形成された低反発性ポリウレタンフォームより成るクッション材が足底部に固定されるとともに、前記クッション材の上面は足裏が接触しないようにシート材により覆われて成るものである。
この発明の上記した構成において、「低反発性ポリウレタンフォーム」はそれ単独で用いてもよく、また、外周を防水性のフィルムなどで被覆したものであってもよい。「低反発性ポリウレタンフォーム」は粘弾性を有しているので、これに直接皮膚が触れたとき、皮膚に密着するような感触があり、通気性不良などによる不快感を感じさせる。これを防止するためにクッション材の上面をシート材により覆うようにしたものであり、これにより肌触りを大幅に向上させている。
また、クッション材は足底部に固定されるが、これは着用時にクッション材が移動したり変形したりして破損するのを防止するためである。望ましくは接着剤を用いてクッション材を足底部に固着する。
この発明の一実施態様においては、前記足底部は上下のシート材により構成され、上下のシート材間に前記クッション材を挿入して固定することによりクッション材の上面が上側のシート材により覆われている。好ましい実施態様においては、前記上側のシート材には上下のシート材間に対するクッション材の出し入れが可能な開口部が設けられている。この実施態様によると、クッション材が破損しても、新しいものと容易に取り替えることができる。
この発明の他の実施態様においては、前記クッション材は、上面に布地などのシート材を貼着することによりクッション材の上面が前記シート材により覆われている。この実施態様によると、靴下の内部にクッション材の上面を覆うための特別な構造を設ける必要がない。
この発明のさらに他の実施態様においては、前記クッション材は、足が挿入される靴下本体と靴下本体の少なくとも足底部と甲部とに被せられる被せ部材との間に介装されるとともに、靴下本体の足底部の下面または被せ部材の上面に貼着されることによりクッション材の上面が靴下本体の足底部を構成するシート材により覆われている。靴下本体と被せ部材とは別個独立したものとして構成してもよいが、靴下本体と被せ部材とを一体化して靴下本体が被せ部材の内側に折り込まれるような構成にすれば、取り扱いに便利であり、靴下本体と被せ部材の一方を紛失するようなことがない。
上記した構成の靴下を履いたとき、その靴下に人体の荷重が掛かると、低反発性ポリウレタンフォームより成るクッション材は荷重に対してゆっくり沈むように変形してその荷重を支える。これにより体圧は全体に分散され、足裏の一部だけに圧力が掛かることがない。その結果、室内での快適な歩行が実現され、また、踵の角質化やタコや魚の目の発生が防止される。また、クッション材の上面はシート材によって覆われるので、クッション材に皮膚が接触したときの密着感による不快感を感じさせることがなく、肌触りが良好である。
この発明によると、低反発性ポリウレタンフォームより成るクッション材を足底部に固定したので、室内での快適な歩行を実現でき、また、踵の角質化やタコや魚の目の発生を防止し得る。さらに、クッション材に足裏が直接接触しないので、肌触りが良好であり、使用感を向上させることができる。さらにまた、低反発性ポリウレタンフォームは人体の荷重により圧縮変形したとき変形状態を保ち反発力が低いので、靴を履いても窮屈感や圧迫感がなく、履き心地を低下させない。
図1は、この発明の一実施例である靴下の外観を示している。
図示例の靴下は、全体が綿、毛、ナイロンなど、種々の繊維材料をもって製作されており、足底部1と甲部2とで袋状部3が形成されている。前記袋状部3の内部は足の爪先から踵に至る足の全体を収容する空間aである。前記袋状部3には筒状部4が連続し、筒状部4の内側は足首を通す空間bである。筒状部4の上端は開口し、履くときに足先を挿入する挿入口5になっている。
前記足底部1は、一定間隔を隔てて上下に対向するシート材1A,1Bをもって構成されている。上側のシート材1Aと下側のシート材1Bとの間はクッション材6を挿入して固定するための空間cになっている。前記クッション材6は外形が足裏の形状に形成されている。このクッション材6を前記空間cに挿入して固定したとき、上側のシート材1Aによりクッション材6の上面が覆われるので、クッション材6の上面に足裏が接触することがない。なお、前記空間cの厚みをクッション材6の厚みと同じかまたはそれ以下に設定すれば、クッション材6は空間cへ挿入するだけで固定される。
この実施例では上側のシート材1Aは爪先側7と踵側8とに別れており、その境界部分がクッション材6の出し入れが可能な開口部9になっている。
前記クッション材6には、体圧分散性能に優れた低反発性ポリウレタンフォームが用いられている。この低反発性ポリウレタンフォームは荷重に対してゆっくり沈みながらその荷重を支える細胞構造を有するものであり、人体(足)の凹凸に沿って圧縮変形し、体圧を全体に分散させる。圧縮変形したときの反発力は低いので、靴を履いても窮屈感や圧迫感がない。体圧が解除されると元の形状に復帰する。
なお、上記した実施例では、上側のシート材1Aと下側のシート材1Bとは外周縁が袋状部3に一体接合されているが、上側のシート材1Aを取り外し可能な構成とすれば、上側のシート材1Aに前記開口部9を設ける必要がない。
また、上記した実施例における上側のシート材1Aに代えて、図2に示すように、クッション材6の上面に布地より成るシート材10を接着剤により貼着して、このシート材10によりクッション材6の上面を覆うようにしてもよい。この実施態様によれば、靴下の内部にクッション材6の上面を覆うための特別の部材を設ける必要がない。この実施例の場合、クッション材6の下面を足底部1の内面に接着剤により接着してクッション材6が動かないように固定する。
図3は、この発明の他の実施例である靴下を示している。
図示例の靴下は、足が挿入される靴下本体11と、靴下本体11の足底部13と甲部14とに被せられる被せ部材12とから成る。靴下本体11の足底部13と被せ部材12との間にクッション材6が介装されるもので、図3(1)に示す実施例では被せ部材12の上面に、図3(2)に示す実施例では靴下本体11の足底部13の下面に、それぞれクッション材6が貼着されている。クッション材6の上面は靴下本体11の足底部13を構成するシート材により覆われるので、クッション材6の上面に足裏が接触することがない。
図3の実施例は、靴下本体11と被せ部材12とを別個独立した部材として構成したものであるが、図4に示す実施例のように、靴下本体11と被せ部材12とを一体化したものであってもよい。この実施例のものは、靴下本体11を被せ部材12の内部に折り込むようにして使用する(図4(2)参照)。
この実施例では、被せ部材12は靴下本体11とほぼ同形状に形成されており、靴下本体11を被せ部材12の内部に折り込んで2重構造にしたとき、靴下本体11の足底部15と被せ部材12の足底部16との間にクッション材6が介装されるものである。クッション材6は被せ部材12の足底部16の上面に貼着されているが、靴下本体11の足底部15の下面に貼着してもよい。クッション材6の上面は靴下本体11の足底部15を構成するシート材により覆われるので、クッション材6の上面に足裏が接触することがない。
上記した構成の靴下を履いたとき、その靴下に人体の荷重が掛かると、低反発性ポリウレタンフォームより成るクッション材6は荷重に対してゆっくり沈むように変形してその荷重を支える。これにより体圧は全体に分散され、足裏の一部だけに圧力が掛かることがない。その結果、室内での快適な歩行が実現され、また、踵の角質化やタコや魚の目の発生が防止される。また、クッション材6の上面はシート材によって覆われるので、クッション材に直接皮膚が接触したときの密着感による不快感を感じさせることがなく、肌触りが良好である。さらに、低反発性ポリウレタンフォームは人体の荷重により圧縮変形したとき変形状態を保ち、その反発力が低いので、靴を履いても窮屈感や圧迫感がなく、履き心地を低下させない。
この発明の一実施例である靴下の縦断面図である。 他の実施例である靴下の縦断面図である。 他の実施例である靴下の縦断面図であり、(1)はクッション材を被せ部材に貼着した実施例を、(2)はクッション材を靴下本体に貼着した実施例を、それぞれ示す。 他の実施例である靴下の縦断面図であり、(1)は靴下本体と被せ部材とが一体化された構成を示し、(2)は靴下本体を被せ部材に折り込んだ状態を示す。
符号の説明
1 足底部
1A,1B シート部材
6 クッション材
10 シート材
11 靴下本体
12 被せ部材
13,14 足底部

Claims (6)

  1. 足裏の形状に形成された低反発性ポリウレタンフォームより成るクッション材が足底部に固定されるとともに、前記クッション材の上面は足裏が接触しないようにシート材により覆われて成る靴下。
  2. 前記足底部は、上下のシート材により構成され、上下のシート材間に前記クッション材を挿入して固定することによりクッション材の上面が上側のシート材により覆われている請求項1に記載された靴下。
  3. 前記上側のシート材には上下のシート材間に対するクッション材の出し入れが可能な開口部が設けられている請求項2に記載された靴下。
  4. 前記クッション材は、上面にシート材を貼着することによりクッション材の上面が前記シート材により覆われている請求項1に記載された靴下。
  5. 前記クッション材は、足が挿入される靴下本体と靴下本体の少なくとも足底部と甲部とに被せられる被せ部材との間に介装されるとともに、靴下本体の足底部の下面または被せ部材の上面に貼着されることによりクッション材の上面が靴下本体の足底部を構成するシート材により覆われている請求項1に記載された靴下。
  6. 前記靴下本体と被せ部材とは一体化され、前記靴下本体が被せ部材の内側に折り込まれている請求項5に記載された靴下。






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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010236120A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Po Labo:Kk 足底装具用ポケット付き靴下
JP2014055384A (ja) * 2012-09-13 2014-03-27 Gunze Ltd フットカバー
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