JP6959607B2 - フットカバー - Google Patents

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本発明は、着用すると、スニーカー(カジュアルな運動用の靴)やパンプス(履き口である甲部分が大きく開いている主として婦人用の靴)等の靴の内側に隠れて見えなくなるフットカバーに関し、特に、足裏の踵の位置に弾性部材としてのクッション等が配置されることにより歩きやすい等で履き心地が良く、かつ、そのようなクッション等が配置されているにも関わらず吸湿性が良い等で履き心地の良いフットカバーに関する。
素足にパンプス等の靴を履くことが、ファッションとして定着している。この場合、パンプスと足裏とが直接接していると、足に発生した汗により靴の中が蒸れてしまい不快感がある。
そこで、爪先と踵を含む足底とを被覆するとともに足甲および足首を露出するフットカバーであって、着用時にパンプスから露出することのないよう履き口が大きくカットされた薄手のフットカバーが提案されている。このフットカバーを着用してパンプスを履けば、外観上、素足にパンプスを履いているように見え、足裏とパンプスとの間にはフットカバーが介しているため、汗によって靴の中が蒸れてしまうことを防止することができる。
なお、このような足装着具を、本明細書ではフットカバーと記載するが、ソックスカバー、インナーソックス、ヌードソックス、カバーソックス等と記載される場合もある。
このようなフットカバーはパンプスから露出しないよう履き口が大きくカットされているため、歩行中の摩擦等によって履き位置がずれたり、脱げたりすすることがある。一方、履き口を小さくしてしまうとパンプスから露出してしまう。このような問題点に鑑みて開発されたフットカバーが、以下の先行技術文献に開示されている。
特開平10−292206号公報(特許文献1)は、歩行時におけるパンプスとフットカバーとの摩擦によってフットカバーが素足から脱げてしまったり、パンプスの脱ぎ履き時にフットカバーが脱げてしまったり履き位置がずれてしまったりすることを防止するために、踵当接部内面に摩擦付与体を取り付けたフットカバーを開示する。
実用新案登録第3165733号公報(特許文献2)は、特許文献1に開示されたフットカバーの開口部の周縁に沿ってゴム紐を設けたのでは、ゴム紐が足に食い込むため、足にゴム紐の型が付いてしまったり、痛みを感じたり、履き心地が良くないという問題があったことに鑑み、開口部の周縁に沿って平ゴムを設けて一面が足に接するようにした帯状伸縮部を形成したフットカバーを開示する。
このようなフットカバーは、足を被覆する点で靴下と類似し、靴下において、歩行やスポーツによる踵部分への衝撃の緩和することや、履くことにより身長を高く見せることを目的として、靴下の踵部分にインソールや中敷きを設ける技術が、以下の先行技術文献に開示されている。
特開2011−015927号公報(特許文献3)は、踵および足底の皮膚の過剰な角化やひび割れを防止し、歩行やスポーツの踵への衝撃を緩和し、さらに足部の冷えの軽減や防臭等を目的とした、足の皮膚に直接密着させて使用するインソールを開示する。このインソールは、靴下やストッキングの中で、踵および足底の皮膚に直接装着して使用する。すなわち、踵および足底に直接密着した状態でインソールを装着し、その上から靴下やストッキングを履いて過ごすことにより、保湿や保温、さらには衝撃緩和、防臭効果等を発現させることを期待できる。
特開平10−066606号公報(特許文献4)は、靴を脱いでも身長を高く保て、靴下を履いているので外観も自然な靴下用踵部中敷きを開示する。この靴下用踵部中敷きは、ゴム等のクッション材でできた靴底様の板の踵部を厚くし、上部を踵の丸みに合わせ、下部を踵に似せて丸みを持たせ、足甲部に固定するゴム製のバンドを取り付けて履いたとき脱げにくくしたサンダル型靴下用中敷きである。まず、この靴下用中敷きを足に装着して、その上から靴下を履くと、外部から見れば形状は自然で、身長は踵部の厚み分だけ高くなる。
特開平10−292206号公報 実用新案登録第3165733号公報 特開2011−015927号公報 特開平10−066606号公報
特許文献1または特許文献2に開示されたフットカバーにおいて踵部分にクッション材を設けるために、特許文献3または特許文献4に開示された技術を適用することが考えられる。
しかしながら、フットカバーに特許文献3に開示された技術を組み合わせたところで、特許文献3に開示されたインソールは踵および足底の皮膚に直接装着して使用するものに過ぎず、足肌、インソール、フットカバー、靴内面の順に構成されるために、インソール自体が足肌からずれたり、インソールがフットカバーを介して靴内面からずれたりするので、ホールド性が好ましくない。この点では、フットカバーに特許文献4に開示された技術を組み合わせることにより、このようなずれが緩和される可能性があるとはいえ、足甲部に固定するゴム製のバンドを取り付けなければならない。いずれにしても、このようにインソールや中敷きを足肌に当接させる場合には、フットカバーの足底部が薄手の伸縮性生地で構成することによる肌ざわりがよい点を実現できなくなるばかりか、足(踵部分)に発生した汗により靴の中が蒸れてしまうことによる不快感を解消できなくなる。その結果、履き心地の良いフットカバーを実現することが難しくなる。
本発明は、従来技術の上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、足裏の踵の位置に弾性部材としてのクッション等が配置されることにより歩きやすい等で履き心地が良く、かつ、そのようなクッション等が配置されているにも関わらず吸湿性が良い等で履き心地の良いフットカバーを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係るフットカバーは以下の技術的手段を講じている。
すなわち、本発明に係るフットカバーは、爪先と踵を含む足底とを被覆するとともに足甲および足首を露出するフットカバーであって、薄手の伸縮性生地で構成された、足底部、側辺部、踵部および前記爪先を覆う筒状の爪先部で形成され、前記足底部に対して上下反対側に足を出し入れするための開口部を設け、前記開口部を形成する側辺部の上縁に伸縮性細幅生地を設け、前記足底部の踵の位置に、踵形状に対応した平面形状を備え、粘着面を備えた弾性部材が設けられ、前記弾性部材は、前記足底部における足肌側の面に前記粘着面が当接するように設けられ、前記弾性部材を被覆するとともに足肌に当接する被覆生地が設けられ、前記足底部と前記被覆生地とが前記弾性部材の周縁において接合されている。
好ましくは、前記弾性部材は、前記足底部の略半分の平面形状を備えるとともに、踵側が厚く爪先側が薄い形状を備えるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記弾性部材は、前記被覆生地と当接する面の表面に凹凸形状の滑り止め部を備えるように構成することができる。
本発明のフットカバーによれば、足裏の踵の位置に弾性部材としてのクッション等が配置されることにより歩きやすい等で履き心地が良く、かつ、そのようなクッション等が配置されているにも関わらず吸湿性が良い等で履き心地の良いフットカバーを提供することができる。
本発明の実施の形態に係るフットカバーについての、(A)全体斜視図、(B)踵が上がった状態の背面側から見た斜視図である。 図1のフットカバーの平面図であって、(A)側面図、(B)下面図(靴内面または床面当接側)、(C)弾性部材(弾性変形前)の上面図(足裏側)、(D)弾性部材(弾性変形前)の(C)に示すD−D断面図、(E)弾性部材(弾性変形後)の(C)に示すD−D断面図、(F)弾性部材(弾性変形前)を(C)に示すF方向から見た側面図である。
以下、本発明の実施の形態に係るフットカバー100を、図面に基づき詳しく説明する。ここで、フットカバーの構造には様々なものがあり、本発明は特定の構造に限定されるものではなく、後述する特徴(足底部104の踵部分に弾性部材としてのクッション材120を備える点)を備えたものであれば、どのようなフットカバーの構造であっても、フットカバーを形成する生地の種類、生地の型紙およびその生地の接合方法がどのようなものであっても基本的には構わない。そのため、以下に示すフットカバー100の構造自体は単なる例示でしかない。ここで、以下の説明における上下左右方向は、このフットカバー100の着用した場合に着用者が起立した場合の方向を意味する。
なお、このフットカバー100は複数の生地片(パーツ)から形成され、いずれの生地も伸縮性を備えた編地(伸縮性生地)である。ここでは、このフットカバーを形成する生地(足底部104の踵部分に設けられた弾性部材としてのクッション材120は生地でないので除く)は、ベア天(ベア天竺:ポリウレタン糸を軸にして他の素材の糸(綿、ウール等)を巻きつけた糸(カバード・ヤーン等)を用いて編んだ平編みの生地)、トリコット(経編み機の一種であるトリコット機で編んだ経編みの生地)、パンティストッキング用の生地(ポリウレタン糸とナイロン糸とを含む編地)等が好ましく用いられる。特に、これらの中でもベア天は、(1)伸縮性にすぐれている点、(2)形状安定性がよく洗濯後の形状変化が少ない点、(3)風合いが柔らかくフィット感にすぐれている点、(4)シワや折り目がつきにくい点、(5)多孔性の構造なので通気性がある点、(6)綿を含む場合には肌触りおよび吸湿性がよい点、でフットカバーに好ましい。
さらに、本実施の形態に係るフットカバー100は、爪先と踵を含む足底とを被覆するとともに足甲および足首を露出するフットカバーであって、足底部104、側辺部106、踵部108および爪先を覆う爪先部102で形成される(限定されるものではないがここでは側辺部106から踵部108を形成する生地は1つの生地片(パーツ))。また、限定されるものではないが、以下に示すフットカバー100は左右共用であって、左右共用であるために左右を履き間違いすることがない点で好ましい。なお、フットカバーが左右共用でない場合には、左足用と右足用とは(全体として)左右非対称の形状を備えてもかまわないし、後述するクッション材120を除いて(クッション材120の部分のみ左右非対称であって部分的に)左右対称の形状を備えてもかまわない。
さらに、本実施の形態に係るフットカバー100は複数の生地(爪先部102を形成する生地、足底部104を形成する生地および側辺部106から踵部108を形成する生地の3つの生地)により構成されているが、これらの生地どうしの接合については限定されるものではない。たとえば、縫合により生地どうしを接合するものであっても構わないし、帯状部材の一面に接着材が塗布された接着テープを用いて加熱することにより接着材が溶融して生地を熱接着して生地どうしを接合するものであっても構わない。ここで、この接合には、熱圧着によるもの、熱溶着によるもの、熱融着によるもの等を含む。
そして、特徴的であるのは、足底部104の踵の位置に、踵形状に対応した平面形状(ここでは足底部104を形成する踵側の略半分〜略1/3の平面形状)を備え、粘着面を備えた弾性部材としてのクッション材120が設けられている。このクッション材120は、足底部104における足肌側の面に粘着面(後述する図2における面S(1))が当接するように設けられているとともに、このクッション材120を被覆するとともに足肌に当接する被覆生地122が設けられており、足底部104と被覆生地122とがクッション材120の周縁において接合されている。
さらに、このクッション材120は、足底部104の略半分〜略1/3の平面形状を備えるとともに、踵側が厚く爪先側が薄い形状を備える(後述する図2における高さH(1
)<高さH(2))。さらに、このクッション材120は、被覆生地122と当接する面(後述する図2における面S(2))の表面に凹凸形状の滑り止め部130を備える。このような特徴を備えたフットカバー100について、以下に詳しく説明する。
図1および図2に本発明の実施の形態に係るフットカバー100を示す。図1(A)はフットカバー100の全体斜視図であって、図1(B)は踵が上がった状態の背面側から見たフットカバー100の斜視図である。図2(A)はフットカバー100の側面図であって、図2(B)はフットカバー100の下面図(靴内面または床面当接側)であって、図2(C)は弾性変形前のクッション材120の上面図(足裏側)であって、図2(D)は弾性変形前のクッション材120の図2(C)に示すD−D断面図であって、図2(E)は弾性変形後のクッション材120の図2(C)に示すD−D断面図であって、図2(F)は弾性変形前のクッション材120を図2(C)に示すF方向から見た側面図である。
なお、図1および図2においては、着用者の足Fにフットカバー100を着用している状態を想定している。すなわち、本発明の実施の形態に係るフットカバー100は、トリコット等の伸縮性生地で形成されているために、このように想定して図示しない場合には縮んだ状態となり、形状を理解することが困難なため、上述のように想定している。ただし、弾性部材としてのクッション材120については、図1(A)、図1(B)および図2(E)以外は、フットカバー100の足底部104を当接する前の単体での弾性変形前の形状を示している。すなわち、クッション材120が弾性部材で形成されているために、フットカバー100が着用されて靴を履くと着用者の体重により靴の内壁に沿って図2(E)に示すようにクッション材120が弾性変形するが、本発明に係るフットカバー100自体においてはこのように弾性変形していないために、このクッション材120単体の弾性変形していない形状を理解することが困難なため、上述のように想定している。
その結果、図1および図2においては、伸縮性生地については着用者の足Fにフットカバー100を着用している状態を想定しており、弾性部材としてのクッション材120については着用者の足Fにフットカバー100を着用していない状態を想定している図を含むことになる。
これらの図を参照すると理解できるように、このフットカバー100は、着用者の足Fの爪先と踵を含む足底とを被覆するとともに足甲および足首を露出するフットカバーである。
このフットカバー100は、着用時にスニーカー等の靴から露出することのないよう履き口である開口部がカットされた薄手の伸縮性生地(トリコット等の生地)で形成されている。なお、フットカバー100は、着用時にスニーカーよりも履き口である甲部分が大きく開いているパンプスから露出することのないよう履き口である開口部がさらに大きくカットされた薄手の伸縮性生地(トリコット等の生地)で形成されていても構わない。ここで、着用時に靴やパンプスから露出することのないとは、フットカバー100が靴やパンプスに隠れて、見えなくなることも、見えにくくなることも含む。
このフットカバー100は、爪先部102、足底部104、側辺部106および踵部108で形成されている。そして、足底部104に対して上下反対側に足を出し入れするための開口部が設けられている。開口部は、爪先部102の上部、側辺部106の上部および踵部108の上部で形成されることになる。このフットカバー100は、たとえば、爪先部102、足底部104、側辺部106および踵部108を別々に編成して(側辺部106および踵部108は一体的に編成された1つの生地片(パーツ))、側辺部106および踵部108と爪先部102とを縫着して一体化して、さらに、一体化されたこれらの爪先部102、側辺部106および踵部108と足底部104とを縫着して一体化している。
このフットカバー100においては、足底部104に対して上下反対側に足を出し入れするための開口部が爪先部102、側辺部106および踵部108により形成されている。この開口部の上縁の全周に亘ってフットカバー100の内側(足Fが接する側:肌側)に伸縮性細幅生地112および伸縮性細幅生地116が設けられている。このフットカバ
ー100を履くときにこれらの伸縮性細幅生地112および伸縮性細幅生地116を伸張させると開口部が大きく開くために履きやすく、かつ、このフットカバー100を履いた後は伸縮性細幅生地112および伸縮性細幅生地116が収縮して開口部が小さくなるために歩行時にフットカバー100が脱げることがない。なお、この開口部の上縁の全周に亘ってフットカバー100の外側(足Fが接する側とは逆側:靴内面に当接する側)に伸縮性細幅生地112および伸縮性細幅生地116を設けるようにしても構わない。
なお、これらの伸縮性細幅生地112および伸縮性細幅生地116は、開口部の上縁の全周ではなく上縁の一部に設けるようにしても構わないし、連続的ではなく断続的に設けるようにしても構わない。いずれであっても、これらの伸縮性細幅生地112および伸縮性細幅生地116により、このフットカバー100が履きやすく、フットカバー100は歩行等の動作によっても脱げたり位置ずれすることが少ない。
ここで、この伸縮性細幅生地112および伸縮性細幅生地116の一例として、ナイロン製テープを挙げることができる。また、この伸縮性細幅生地112および伸縮性細幅生地116をこのフットカバー100(の少なくとも一部)を構成する伸縮性生地と同じ生地にすることも好ましい。
さらに、このフットカバー100の踵部108の上縁には、フットカバー100の内側(足Fが接する側:肌側)には、シリコン樹脂等の薄い透明のシートで形成された踵部滑り止め118を設けることも好ましい。これにより、足Fの踵との密着性を高めてフットカバー100が足Fの踵の部分からずれることをさらに防止することができる。なお、この踵部滑り止め118は、本発明に係るフットカバーにおいて必須の構成ではない。
このフットカバー100においては、足底部104の踵の位置に、踵形状(踵における足首側ではなく足底側の形状)に対応した平面形状を備え、粘着面を備えたクッション材120が設けられている。なお、ここでは、クッション材120における面S(1)は粘着性を備えるが(ここでの粘着性とは足底部104を形成する伸縮性生地との摩擦係数が高いことを意味する)、面S(2)はたとえば後述する凹凸形状の滑り止め部130を備えることを原因として粘着性を備えない。なお、粘着性は、素材の特性ではなくディンプル等の形状で実現するようにしても構わない。
このクッション材120は弾性部材で形成され、たとえば、シリコーンゴム(Silicone Rubber)、EVA樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)、スポンジ等であって、このフットカバー100を着用して靴を履いて歩くときに好ましいクッション性等を発現できる弾性を備える素材であれば特に限定されるものではない。なお、シリコーンゴムとは、シリコーン樹脂(シリコーンを主成分とする合成樹脂)のうち、ゴム状のものを意味し、シリコン樹脂、シリコンゴム、ケイ素ゴムとも言われる素材である。
図2(C)〜(F)を参照して、このクッション材120単体としての形状を説明する。このクッション材120は、図2(D)に示すように、踵側の高さH(2)が厚く爪先側の高さH(1)が薄い形状を備える(高さH(1)<高さH(2))。そして、その爪先側先端Sは薄くなっている。さらに、このクッション材120は、踵側周縁および左右周縁が斜めに傾斜した面取部128を備え(上下方向における下側の面S(1)の設置面積が上側の面S(2)の設置面積よりも大きい)、足底部104に当接させた場合に安定性が好ましい。
また、上述したように、このクッション材120は、踵側から爪先側へ向けて次第に薄くなっていき(クッション材120の高さが次第に低くなっていき)、フットカバー100の足底部104にこのクッション材120を当接させた場合に爪先側先端Sにおいてクッション材120がなくなり(さらには被覆生地122もなくなり)足底部104を構成する薄手の伸縮性生地のみとなるが(図1(A)における端部124)、この爪先側先端Sにおいてクッション材120の厚さが薄くなっているので、足底部104を構成する薄手の伸縮性生地との段差を感じにくい。このため、クッション材120が足底部104の全体に亘って設けられているものではなく踵側のみに設けられていても、足裏の感覚として違和感が少ない。そして、このクッション材120は、弾性部材で形成されているので、フットカバー100に当接されてフットカバー100が着用されて靴を履いて着用者が
立つと着用者の体重が掛かり、図2(D)に示す断面図の状態から図2(E)に示す断面図の状態へ弾性変形する。
さらに、このクッション材120は、図2(C)〜(F)に示すように、被覆生地122と当接する面(面S(2))の表面に凹凸形状の滑り止め部130を備える。上述したようにこのクッション材120においては踵側から爪先側へ向けて次第に薄くなっていくが(クッション材120の高さが次第に低くなっていくが)、この滑り止め部130により足裏がフットカバー100から滑ることを抑制しているために、履き心地が好ましい。
次に、このクッション材120をフットカバー100の足底部104に当接させるとともにその位置を固定するための、フットカバー100の構造について説明する。
図1(A)、(B)および図2(A)、(B)に示すように、このクッション材120は、足底部104における足肌側の面に粘着面(S(1)))が当接するように設けられ、このクッション材120を中間として足底部104の上下反対側にこのクッション材120を被覆するとともに足肌に当接する被覆生地122が設けられている。すなわち、このように足底部104と被覆生地122とによりクッション材120を挟んでいる。そして、足底部104と被覆生地122とがクッション材120の周縁において接合部126により接合されている。ここで、この接合部126の一例として、薄い帯状部材の両面に接着材が塗布された両面接着テープを用いて加熱することにより接着材が溶融して生地を熱接着して生地どうしを接合するものであっても構わない。ここで、この接合には、縫合、熱圧着によるもの、熱溶着によるもの、熱融着によるもの等を含む。このような両面接着テープが採用された場合、足底部104と被覆生地122とは、クッション材120の爪先側が両面接着テープ126Aにより、クッション材120の左右側が両面接着テープ126Bにより、接合される。接合部126として、両面接着テープが採用されると(縫合に比べて縫い目が当たらないので)足裏の感覚として違和感が少なく、さらに、薄い両面接着テープが採用されると足裏の感覚として違和感がさらに少ない。
このようにすると、足底部104に当接するクッション材120の面S(1)が足底部104を形成する伸縮性生地に対して摩擦係数が高い粘着性を備え、かつ、クッション材120が足底部104と被覆生地122とで挟まれ、かつ、クッション材120の周縁の3方向(爪先側、左右側)において足底部104と被覆生地122とが接合されているので、このクッション材120をフットカバー100の足底部104からずれないように当接させるとともにその位置を固定することができる。さらに、この場合において、このクッション材120の面S(2)は被覆生地122と当接しているものの、面S(2)は凹凸形状の滑り止め部130を備えることを原因として粘着性を備えないので、面S(2)から被覆生地122とを浮かせて空気層を構成することができる。
以上のような構造を備えたフットカバー100を着用者が足Fに着用したとき、または、フットカバー100を着用者が足Fに着用してさらに靴を履いたときの効果について説明する。
(1)足底部104の踵側の略半分〜略1/3程度の大きさで踵位置に設けられたクッション材120の弾性により、歩くときに好ましいクッション性を発現することができる。
(2)上記(1)に加えて、クッション材120は、踵側から爪先側へ向けて次第に薄くなっていくので(クッション材120の高さが次第に低くなっていくので)、踵がある靴を履いたときと同じく歩いても疲れにくい。
(3)上記(2)のようにクッション材120は踵側から爪先側へ向けて次第に薄くなっていくが(クッション材120の高さが次第に低くなっていくが)、このクッション材120の足裏側には滑り止め部130を備えるので足裏がフットカバー100から滑ることを抑制することができる。
(4)上記(2)のようにクッション材120は踵側から爪先側へ向けて次第に薄くなっていき(クッション材120の高さが次第に低くなっていき)爪先側先端Sにおいてクッション材120がなくなり足底部104を構成する薄手の伸縮性生地のみとなっても(図1(A)における端部124)、この爪先側先端Sにおいてクッション材120の厚さが薄くなっているので、足底部104を構成する薄手の伸縮性生地との段差を感じにくい。
(5)足底部104に当接するクッション材120の面S(1)が足底部104を形成する伸縮性生地に対して摩擦係数が高い粘着性を備え、かつ、クッション材120が足底部104と被覆生地122とで挟まれ、かつ、クッション材120の周縁の3方向(爪先側、左右側)において足底部104と被覆生地122とが接合されているので、このクッション材120をフットカバー100の足底部104からずれないように当接させるとともにその位置を固定することができる。さらに、このクッション材120の面S(2)は凹凸形状の滑り止め部130を備える。その結果、フットカバー100から足がずれることを抑制することができる。
(6)クッション材120は足裏の素肌に直接には当接しないで、被覆生地122を介して当接しており、この被覆生地122に吸湿性を備えた綿等を採用することにより、足(踵部分)に発生した汗により靴の中が蒸れてしまうことによる不快感を解消することができる。
(7)このクッション材120の面S(2)は被覆生地122と当接しているものの、面S(2)は粘着性を備えないので、面S(2)から被覆生地122とを浮かせて空気層を構成することができる。その結果、夏季等に長時間歩行する等により足裏から汗が多く発生した場合であってもこの空気層により通気したり蒸発を促進させたりすることができる。
以上のようにして、本実施の形態に係るフットカバーによると、足裏の踵の位置に弾性部材としてのクッション等が配置されることにより歩きやすい等で履き心地が良く、かつ、そのようなクッション等が配置されているにも関わらず吸湿性が良い等で履き心地の良いフットカバーを提供することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、素足で履くフットカバーに好適であり、足裏の踵の位置に弾性部材としてのクッション等が配置されることにより歩きやすい等で履き心地が良く、かつ、そのようなクッション等が配置されているにも関わらず吸湿性が良い等で履き心地の良いフットカバーを提供することができる点で特に好ましい。
100 フットカバー
102 爪先部
104 足底部
106 側辺部
108 踵部
120 クッション材
F 足

Claims (1)

  1. 爪先と踵を含む足底とを被覆するとともに足甲および足首を露出するフットカバーであって、薄手の伸縮性生地で構成された、足底部、側辺部、踵部および前記爪先を覆う筒状の爪先部で形成され、
    前記足底部に対して上下反対側に足を出し入れするための開口部を設け、
    前記開口部を形成する側辺部の上縁に伸縮性細幅生地を設け、
    前記足底部の踵の位置に、踵形状に対応した平面形状を備え、粘着面を備えた弾性部材が設けられ、
    前記弾性部材は、前記足底部における足肌側の面に前記粘着面が当接するように設けられ、
    前記弾性部材を被覆するとともに足肌に当接する被覆生地が設けられ、
    前記足底部と前記被覆生地とが前記弾性部材の周縁において接合され、
    前記弾性部材の前記被覆生地と当接する面の表面に凹凸形状の滑り止め部を備えることにより前記粘着面の反対面は粘着性を備えず、前記被覆生地と前記弾性部材との間に空気層を形成することを特徴とするフットカバー。
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