JP2005272445A - 涙液分泌促進ペプチドおよびその組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 副交感神経に作用し、涙液分泌を促進する作用を有する活性ペプチドおよび/または涙液分泌促進ペプチド、これらの活性ペプチドおよび/または涙液分泌促進ペプチドを含むことを特徴とする涙液分泌促進組成物、および、これらの組成物を保持および/または含有するコンタクトレンズ。
【選択図】 なし。
Description
すなわち、本発明は、従来の涙液成分の補充を目的とした人工涙液型点眼剤等による副作用の問題を解決できる、新たな涙液分泌促進作用を有する組成物を適用することを目的とする。
特に、本発明は、副交感神経に作用して、涙液分泌を促進する組成物を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、
(1) イソロイシン(Ile)、グリシン(Gly)、アルギニン(Arg)およびロイシン(Leu)よりなる群から重複することなく選択される3個または4個のアミノ酸からなる、涙液分泌促進作用を有する活性ペプチド、
(2) グリシン(Gly)−アルギニン(Arg)−ロイシン(Leu)である、(1)に記載の活性ペプチド、
(3) イソロイシン(Ile)−グリシン(Gly)−アルギニン(Arg)である、(1)に記載の活性ペプチド、
(4) イソロイシン(Ile)−グリシン(Gly)−アルギニン(Arg)−ロイシン(Leu)である、(1)に記載の活性ペプチド、
(5) (1)〜(4)のいずれか1に記載の活性ペプチドを、涙液分泌促進作用を有するペプチドの活性中心として含有することを特徴とする、涙液分泌促進ペプチド、
(6) 前記涙液分泌促進ペプチドが、ロイシン(Leu)−セリン(Ser)−イソロイシン(Ile)−グリシン(Gly)−アルギニン(Arg)−ロイシン(Leu)である、(5)に記載の涙液分泌促進ペプチド、
(7) (1)〜(4)のいずれか1に記載の活性ペプチドを含み、かつ、薬理学的および薬剤学的に許容されるように製剤化された涙液分泌促進組成物、
(8) (5)または(6)に記載の涙液分泌促進ペプチドを含み、かつ、薬理学的および薬剤学的に許容されるように製剤化された涙液分泌促進組成物、
(9) 前記活性ペプチドの失活化または分解を阻害する物質を配合することを特徴とする(7)または(8)に記載の涙液分泌促進組成物、
(10) 前記失活化または分解を阻害する物質がペプチダーゼ阻害薬であることを特徴とする(9)に記載の涙液分泌促進組成物、
(11) ペプチダーゼ阻害薬がアマスタチンであることを特徴とする(10)に記載の涙液分泌促進組成物、
(12) DDS製剤化されていることを特徴とする(7)〜(11)のいずれか1に記載の涙液分泌促進組成物、
(13) 経皮吸収製剤化されていることを特徴とする(7)〜(12)のいずれか1に記載の涙液分泌促進組成物、
(14) 経粘膜吸収製剤化されていることを特徴とする(7)〜(12)のいずれか1に記載の涙液分泌促進組成物、
(15) 眼科用組成物であることを特徴とする(7)〜(11)のいずれか1に記載の涙液分泌促進組成物、
(16) 眼科用組成物が洗眼剤、点眼剤、眼軟膏剤または眼用ゲル剤の形態であることを特徴とする(15)に記載の涙液分泌促進組成物、
(17) 眼科用組成物がコンタクトレンズ用点眼剤、コンタクトレンズ用保存液、またはコンタクトレンズ用洗浄液の形態であることを特徴とする(15)に記載の涙液分泌促進組成物、
(18) (7)〜(11)のいずれか1に記載の涙液分泌促進組成物を保持および/または含有することを特徴とするコンタクトレンズ、
(19) 前記涙液分泌促進組成物を持続的に放出するように、保持および/または含有することを特徴とする(18)記載のコンタクトレンズ、
(20) (7)〜(11)のいずれか1に記載の涙液分泌促進組成物を含むことを特徴とする眼疾患治療剤または予防剤、
(21) 眼疾患が、ドライアイ、角膜上皮剥離、角膜炎、角膜潰瘍または結膜炎であることを特徴とする(20)に記載の眼疾患治療剤または予防剤、
を提供するものである。
また、本発明の涙液分泌促進組成物はコンタクトレンズ用点眼液、コンタクトレンズ用洗浄液およびコンタクトレンズ用保存液さらにはコンタクトレンズ組成物にも応用できる物である。
活性ペプチドとしては、グリシン(Gly)−アルギニン(Arg)−ロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)−グリシン(Gly)−アルギニン(Arg)、イソロイシン(Ile)−グリシン(Gly)−アルギニン(Arg)−ロイシン(Leu)が好ましい。
涙液分泌促進ペプチドとしては、グリシン(Gly)−アルギニン(Arg)−ロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)−グリシン(Gly)−アルギニン(Arg)、イソロイシン(Ile)−グリシン(Gly)−アルギニン(Arg)−ロイシン(Leu)を含むものが好ましく、ロイシン(Leu)−セリン(Ser)−イソロイシン(Ile)−グリシン(Gly)−アルギニン(Arg)−ロイシン(Leu)が好ましい。また、涙液分泌促進ペプチドは、好ましくは3〜20アミノ酸残基、より好ましくは3〜10アミノ酸残基、さらに好ましくは3〜6アミノ酸残基である。
以下に、各製剤について記載するが、本発明において用いられる剤型はこれらに限定されるものではなく、医薬製剤の分野において通常用いられる各種製剤として用いることができる。
涙液分泌低下の治療薬として用いる場合には、活性ペプチドおよび/または涙液分泌促進ペプチドの経口投与量は、3mg/kg〜300mg/kgの範囲が好ましく、より好ましくは10mg/kg〜100mg/kgである。全身投与を行う場合、特に静脈内投与の場合には老若男女または体型等により変動があるが、有効血中濃度が2μg/mL〜200μg/mL、より好ましくは5μg/mL〜100μg/mLの範囲となるように投与すべきである。
溶剤としては、例えば、精製水、注射用水、生理食塩水、ラッカセイ油、エタノール、グリセリン等が挙げられる。
賦形剤としては、例えば、デンプン類、乳糖、ブドウ糖、白糖、結晶セルロース、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン、トレハロース、キシリトール等が挙げられる。
コーティング剤としては、例えば、白糖、ゼラチン、酢酸フタル酸セルロースおよび上記した高分子等が挙げられる。
基剤としては、例えば、ワセリン、植物油、マクロゴール、水中油型乳剤性基剤、油中水型乳剤性基剤等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、デンプンおよびその誘導体、セルロースおよびその誘導体、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、トラガント、アラビアゴム等の天然高分子化合物、ポリビニルピロリドン等の合成高分子化合物、デキストリン、ヒドロキシプロピルスターチ等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸およびその塩類、タルク、ワックス類、コムギデンプン、マクロゴール、水素添加植物油、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、デンプンおよびその誘導体、寒天、ゼラチン末、炭酸水素ナトリウム、セルロースおよびその誘導体、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルセルロースおよびその塩類ならびにその架橋体、低置換型ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
溶解補助剤としては、例えば、シクロデキストリン、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
懸濁化剤としては、例えば、アラビアゴム、トラガント、アルギン酸ナトリウム、モノステアリン酸アルミニウム、クエン酸、各種界面活性剤等が挙げられる。
粘稠剤としては、例えば、カルメロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ホドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、トラガント、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
乳化剤としては、例えば、アラビアゴム、コレステロール、トラガント、メチルセルロース、各種界面活性剤、レシチン等が挙げられる。
安定剤としては、例えば、亜硫酸水素ナトリウム、アスコルビン酸、トコフェロール、キレート剤、不活性ガス、還元性物質等が挙げられる。
緩衝剤としては、例えば、リン酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、ホウ酸等が挙げられる。
等張化剤としては、例えば、塩化ナトリウム、ブドウ糖等が挙げられる。
無痛化剤としては、例えば、塩酸プロカイン、リドカイン、ベンジルアルコール等が挙げられる。
保存剤としては、例えば、安息香酸およびその塩類、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、逆性石けん、ベンジルアルコール、フェノール、チロメサール等が挙げられる。
矯味剤としては、例えば、白糖、サッカリン、カンゾウエキス、ソルビトール、キシリトール、グリセリン等が挙げられる。
芳香剤としては、例えば、トウヒチンキ、ローズ油等が挙げられる。
着色剤としては、例えば、水溶性食用色素、レーキ色素等が挙げられる。
アミノペプチダーゼ阻害薬としては、アマスタチン、アファメニンA、アファメニンBおよびベスタチンなどが知られている。これらの化合物を製剤中に配合してもよく、または別々に投与してもよい。上記成分がペプチドでない場合、当業者は適切に、この成分を失活化または分解する物質を同定し、これを阻害する物質を選択し、配合あるいは併用することができる。
アクリル酸系としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主体とする(共)重合体が好適に使用できるが、(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび該(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能なモノマーの共重合体であってもよい。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主体とする(共)重合体の構成成分中、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合は20重量%以上が好ましい。
水酸基を有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。
アミド基を有するモノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド等のアルキル(メタ)アクリルアミド、ブトキシメチルアクリルアミド、エトキシメチルアクリルアミド等のN−アルコキシ(メチル)アクリルアミド等が挙げられる。
スルホキシル基を有するモノマーとしては、例えば、スチレンスルホン酸、アクリルスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。
窒素含有複素環有するモノマーとしては、例えば、ビニルピロリドン、メチルビニルピロリドン、ビニルピペラジン、ビニルイミダゾール等が挙げられる。
その他、上記にあげたモノマー以外に、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、ブタジエン等も使用可能である。
重合用有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、エチルベンゼン、ブチルベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、酢酸エチル、酢酸ヒドロキシエチル、安息香酸メチル、アセトン、メチルセロソルブ、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルアルコール、プロピルアルコール等が挙げられる。アゾビス系重合開始剤としては、2,2−アゾビス−イソ−ブチロニトリル、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレリニトリル)等が挙げられ、過酸化物系重合開始剤としては、過酸化ラウロイル、過酸化ベンゾイル等が挙げられる。
上記のシリコーン系粘着剤としては、例えば、ポリオルガノシロキサン等のシリコーンゴムが用いられる。
その他、粘着剤として、特開平9−208605号、特開平10−94595号、特開平10−94596号、特開平10−298068号等に記載されるような、経皮吸収製剤の製造において一般的に用いられる粘着剤を使用できる。
支持体としては、ナイロン、ポリ塩化ビニル、可塑化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、酢酸セルロース、エチルセルロース、可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリウレタン、ポリエステル−ポリエチレン・酢酸ビニル共重合体積層体、ポリエチレン・酢酸ビニル共重合体−レーヨン不織布積層体、ポリエステル不織布−ポリエステルフィルム積層体、ビニロン製不織布−ポリエステル製フィルム積層体(特開平10−310521号参照)、アルミニウムシート等のフィルムを使用することができ、これらの素材は単層で用いてもよく、または、2種以上の積層体として用いてもよい。支持体の厚みとしては2000μm以下が好ましく、2〜300μmがより好ましい。
上記の溶剤塗工法では、粘着剤、薬物および必要に応じてその他の添加剤を適当な溶媒に溶解または分散させ、得られた溶解液または分散液を支持体表面に塗布し、乾燥させて溶媒を除去することにより、支持体の上に所定の厚みの粘着剤層が形成できる。また、上記の溶解液または分散液を剥離紙上に一旦塗工し、乾燥させた後、得られた粘着剤層を支持体表面に密着させてもよい。必要であれば予め薬物を含有したポリマー微粒子を用いることにより、粘着剤層中に薬物を含有したポリマー微粒子が分散された経皮吸収製剤を得ることができる。溶媒としては、例えば、ベンジルアルコール、ブチルベンゾエート、ミリスチン酸イソプロピル、オクタノール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール等が挙げられる。
溶解性や分散性を高める化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類、オリーブ油、ヒマシ油、スクアレン、ラノリン等の油脂類等が挙げられ、角質の保水能、角質軟化性、角質浸透性等を変化させる化合物としては、1−ドデシルアゾシクロヘプタン−2−オン(1-dodecylazocycloheptane-2-one)、オレイン酸、ミリスチン酸イソプロピル、中鎖脂肪酸モノグリセリド、モノテルペン類、l−メントール、d−リモネン尿素、アラントイン、サリチル酸、メチルオクチルスルホキシド、ジメチルラウリルアミド、ドデシルピロリドン、イソソルビトール、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。キャリアーとして働く化合物としては、例えば、エタノール、イソプロパノール、N−メチル−2−ピロリドン、プロピレングリコール等が挙げられる。また、毛孔開孔剤であるニコチン酸ベンジル、酸化防止剤であるジブチルヒドロキシトルエン等も使用できる。上記吸収促進剤を2種以上併用することにより、相加的あるいは相乗的に吸収促進効果が期待できる。
本発明の涙液分泌促進組成物は、洗眼剤、点眼剤、眼軟膏剤、眼用ゲル剤などの眼局所投与製剤として用いることができる。
眼局所投与製剤の場合には、0.00001〜50w/v%、好ましくは0.0001〜5w/v%とすることができ、特に0.001〜0.01w/v%とするのが好ましい。0.00001w/v%より少ないと満足する涙液分泌促進作用が認められない可能性があり、50w/v%を越えると製品そのものの安定性等の特性が損なわれる可能性がある。また、水性点眼剤の浸透圧は230〜450mOsm、好ましくは260〜320mOsmとなるよう調製するのが好ましい。pHは3.5〜8.5、好ましくは5.0〜8.0程度とするのがよい。
溶剤としては、例えば、蒸留水、生理食塩液、植物油、流動パラフィン、鉱物油、プロピレングリコール、p−オクチルドデカノール、エタノール、エチレングリコール、マクロゴール、グリセリン、オリーブ油、ゴマ油、ラッカセイ油、ヒマシ油等が挙げられる。
等張化剤としては、例えば、塩化ナトリウム、ホウ酸、クエン酸ナトリウム、塩化カリウム、ホウ砂、プロピレングリコール、グリセリン、グルコース、ソルビトール、マンニトール、トレハロース等が挙げられる。
緩衝剤としては、例えば、ホウ酸、リン酸、酢酸、クエン酸、炭酸、酒石酸およびそれらの塩、ホウ砂、クエン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム等が挙げられる。
安定化剤としては、例えば、亜硫酸ナトリウム、プロピレングリコール等が挙げられる。
キレート剤としては、例えば、エデト酸およびその塩類、ニトリロ三酢酸およびその塩類、トリヒドロキシメチルアミノメタン、クエン酸、ヘキサメタリン酸ナトリウム等が挙げられる。
粘稠化剤としては、例えば、グリセリン、カルボキシビニルポリマー、コンドロイチン硫酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびそれらの塩類、アルギン酸ナトリウム、マクロゴール4000、アラビアゴム、ゼラチン等が挙げられる。
基剤としては、例えば、ワセリン、精製ラノリン、ゼレン50、プラスチベース、マクロゴール、流動パラフィン、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。
ゲル化剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、エチレン無水マレイン酸ポリマー、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ゲランゴム等が挙げられる。
賦形剤としては、例えば、結晶セルロース等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、硬化ヒマシ油、タルク等が挙げられる。
安定化剤としては、例えば、エデト酸塩類、クエン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、塩酸、水酸化ナトリウム、リン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、乳酸、コハク酸、アスコルビン酸、酢酸等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチン等が挙げられる。
懸濁化剤としては、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ポリソルベート80等が挙げられる。
殺菌薬としては、例えば、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン等が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロール、システイン等が挙げられる。
着色剤としては、例えば、タール色素、リボフラビン、カンゾウエキス、酸化亜鉛等が挙げられる。
濡れ増強剤としては、例えば、テルペノイド類(メントール、ボルネオール、カンフル、ゲラニオール、アネトール、リモネン、オイゲノール)等が挙げられる。
サルファ剤として、例えば、スルファメトキサゾール、スルフィソキサゾール、スルフィソミジン、スルファジアジン、スルファジメトキシン、スルファメトキシピリダジン等が挙げられる。
抗ウイルス剤として、例えば、ファムシクロビル、ペンシクロビル、アシクロビル等が挙げられる。
非ステロイド系抗炎症剤として、例えば、インドメタシン、ジクロフェナク、プラノプロフェン、チアプロフェン酸、トルフェナム酸等が挙げられる。
ステロイド性抗炎症剤として、例えば、プレドニゾロン等が挙げられる。
抗炎症剤として、例えば、グリチルリチン酸ジカリウム、アラントイン、ε−アミノカプロン酸、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリン、アズレンスルホン酸ナトリウム、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、塩化リゾチーム等が挙げられる。
抗アレルギー剤として、例えば、ケトチフェン、オキサトミド、セチリジン、クロモグリク酸ナトリウム等が挙げられる。
抗ヒスタミン薬として、例えば、メキタジン、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸ジフェンヒドラミン等が挙げられる。
血管収縮剤として、例えば、ナファゾリン、テトラヒドロゾリン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、エフェドリン類、エピネフリン等およびこれらの塩類等が挙げられる。
局所麻酔薬として、例えば、塩酸リドカイン、塩酸プロカイン、塩酸ジブカイン等が挙げられる。
抗コリン薬として、例えば、ベラドンナアルカロイド、臭化フルトロピウム、トロピカミド等が挙げられる。
消炎酵素薬として、例えば、塩化リゾチーム、セラペプターゼ、ブロメライン等が挙げられる。
縮瞳剤として、例えば、塩酸ピロカルピン等が挙げられる。
生薬抽出物として、例えば、イカリソウ、カンゾウ、ゴオウ、ニンジン、ヨクイニン、トウキ、サイコ、ケイヒ、ゴミシ、シコン等が挙げられる。
香料および清涼化剤として、例えば、メントール類、カンフル類、ボルネオール類、ユーカリ類、ゲラニオール類、ウイキョウ類、ハッカ類等が挙げられる。
抗コリンエステラーゼ薬として、例えば、メチル硫酸ネオスチグミン等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えば、ε−アミノカプロン酸、グルタミン酸、リジン、ヒスチジン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン等が挙げられる。また、アミノ酸を本発明の水性点眼組成物に含有させるに当たっては、それら自体を添加してもよく、それらを塩の形で添加してもよい。そのような塩としては、例えばグルタミン酸ナトリウム、塩酸リジン、塩酸ヒスチジン等が挙げられる。アミノ酸を用いる場合、その濃度は0.01〜1w/v%とするのが好ましく、さらには0.05〜0.5w/v%とするのが好ましい。
防腐剤は0.0001w/v%〜5w/v%の間で調製するのが好ましく、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム等の四級アンモニウム塩類、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル等のパラオキシ安息香酸エステル類、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、クロロブタノール、チオメルサール、チメロサール、メチルパラベン、プロピルパラベン、エデト酸二ナトリウム、ソルビン酸およびその塩類、デヒドロ酢酸ナトリウム等を挙げることができる。
不溶性の薬物等を本発明の涙液分泌促進組成物に含有させる場合には、安定な水性懸濁液剤を得るために、特開平11−29463号に記載されるような公知技術を使用してもよい。
本発明の涙液分泌促進組成物は、コンタクトレンズ用点眼液、コンタクトレンズ用洗浄液およびコンタクトレンズ用保存液さらにはコンタクトレンズ組成物にも応用できる。
コンタクトレンズは公知の材料を用いて製造することができる。例えば、特開平9−80358号記載の含水性軟質眼用レンズ用材料、特開平9−124715号記載の2−ヒドロキシエチルメタクリレート系重合体、特開平9−189887号記載の眼用レンズ材料、特開平11−197234号記載の眼科用コラーゲンゲル成形物、特開平9−101488号記載の脂質層で予め被覆されたヒドロゲルレンズ等を用いることができる。その他、メタクリル酸エステル系ポリマー、オリゴシロキサニルアルキル(メタ)アクリレート系モノマー−メタクリル酸エステル系モノマー共重合体等の公知材料であってもよい。
コンタクトレンズは、これらの公知材料から製造される、ハードもしくは硬質角膜型レンズ、および、ゲル、ヒドロゲルもしくはソフト型レンズなどの一般に用いられるコンタクトレンズを用いることができる。
具体的には、本発明の活性ペプチドおよび/または涙液分泌促進ペプチドとポリビニルピロリドン、ヒアルロン酸ナトリウムなどのポリマーから、微粉末状またはゲル状の薬剤徐放剤を調製し、これをコンタクトレンズの一部に付着させることにより、薬剤徐放性コンタクトレンズを製造できる。
また、コンタクトレンズを、レンズ前面部を形成する部材とレンズ後面部を形成する部材とで製造するなどして、薬剤貯蔵部を有する形状とすることによって薬剤徐放性コンタクトレンズを製造できる。これら以外の公知の薬剤徐放性コンタクトレンズの製造によっても、本発明のコンタクトレンズを製造できる。
本発明の活性ペプチドおよび/または涙液分泌促進ペプチドならびに比較のためのペプチドを、公知の方法(Carpino, L. A. et al., J. Org. Chem., 37, 3404-3409, 1972)に準じて合成した。
Fmoc-PAL-PEG-PS-樹脂(PEバイオシステムズ)を1.33g(0.17meq/g)秤取し、これにジメチルホルムアミド10mLを加えて2〜3時間放置し、樹脂を膨張させた後、ペプチド合成用のカラムに充填した。
上記方法に準じてペプチド合成用カラムを作製し、Fmoc-L-Leu-OH 283mg(WAKO)、Fmoc-L-Arg(Pbf)-OH 519mg(PEバイオシステムズ)、Fmoc-L-Gly-OH 238mg(BACHEM)、Fmoc-L-Ile-OH 283mg(WAKO)を試験管に秤量し、これにHATU(0-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(PEバイオシステムズ)を各380mg加えた。上記のアミノ酸をC末端から順に並べ、ペプチド合成機PIONEER(PEバイオシステムズ)を用いて合成を行った。合成したペプチド−樹脂をTFA-H20-フェノール-トリイソプロピルシラン(8.8:0.5:0.5:0.2)の混合溶液で3時間処理した後、樹脂を濾過し、濾液をエーテルで再結晶し、粗ペプチドを得た。次に、この粗ペプチドをHPLC(A:0.02%TFA含H2O、B:0.02%TFA含50%CH3CN)に供し精製した。得られたフラクションの凍結乾燥を行い、Ile-Gly-Arg-Leu-NH2(IGRL-NH2; 配列番号:1)を得た。
Fmoc-L-Leu-OH 283mg(WAKO)、Fmoc-L-Arg(Pbf)-OH 519mg(PEバイオシステムズ)、Fmoc-L-Gly-OH 238mg(BACHEM)、およびFmoc-L-Ile-OH 283mg(WAKO)を並べる順序を変更する以外は、上記と同様にして、4個のアミノ酸からなるペプチド(配列番号:2〜24)を得た。
得られたペプチドの配列を表1に示す。
Fmoc-PAL-PEG-PS-樹脂(PEバイオシステムズ)を1.33g(0.17meq/g)秤取し、これにジメチルホルムアミド10mLを加えて2〜3時間放置し、樹脂を膨張させた後、ペプチド合成用のカラムに充填した。
上記方法に準じてペプチド合成用カラムを作製し、Fmoc-L-Leu-OH 283mg(WAKO)、Fmoc-L-Arg(Pbf)-OH 519mg(PEバイオシステムズ)、Fmoc-L-Gly-OH 238mg(BACHEM)、Fmoc-L-Ile-OH 283mg(WAKO)、Fmoc-L-Ser(tBu)-OH 307mg(PEバイオシステムズ)、Fmoc-L-Leu-OH 283mg(WAKO)、を試験管に秤量し、これにHATU(O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(PEバイオシステムズ)を各380mg加えた。上記のアミノ酸をC末端から順に並べ、ペプチド合成機PIONEER(PEバイオシステムズ)を用いて合成を行った。合成したペプチド−樹脂をTFA-H20-フェノール-トリイソプロピルシラン(8.8:0.5:0.5:0.2)の混合溶液で3時間処理した後、樹脂を濾過し、濾液をエーテルで再結晶し、粗ペプチドを得た。次に、この粗ペプチドをHPLC(A:0.02%TFA含H2O、B:0.02%TFA含50%CH3CN)に供し精製した。得られたフラクションの凍結乾燥を行い、Leu-Ser-Ile-Gly-Arg-Leu-NH2(LSIGRL-NH2; 配列番号:25)を得た。
得られたペプチドの配列を表1に示す。
比較のため、特開平2001−181208号においてPAR−2の活性を促進することによって涙液分泌を促進することが確認されているSer-Leu-Ile-Gly-Arg-Leu-NH2(配列番号:26)も合成した。
Fmoc-PAL-PEG-PS-樹脂(PEバイオシステムズ)を1.33g(0.17meq/g)秤取し、これにジメチルホルムアミド10mLを加えて2〜3時間放置し、樹脂を膨張させた後、ペプチド合成用のカラムに充填した。
上記方法に準じてペプチド合成用カラムを作製し、Fmoc-L-Leu-OH 283mg(WAKO)、Fmoc-L-Arg(Pbf)-OH 519mg(PEバイオシステムズ)、Fmoc-L-Gly-OH 238mg(BACHEM)、Fmoc-L-Ile-OH 283mg(WAKO)、Fmoc-L-Leu-OH 283mg(WAKO)、Fmoc-L-Ser(tBu)-OH 307mg(PEバイオシステムズ)、を試験管に秤量し、これにHATU(O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(PEバイオシステムズ)を各380mg加えた。上記のアミノ酸をC末端から順に並べ、ペプチド合成機PIONEER(PEバイオシステムズ)を用いて合成を行った。合成したペプチド−樹脂をTFA-H20-フェノール-トリイソプロピルシラン(8.8:0.5:0.5:0.2)の混合溶液で3時間処理した後、樹脂を濾過し、濾液をエーテルで再結晶し、粗ペプチドを得た。次に、この粗ペプチドをHPLC(A:0.02%TFA含H2O、B:0.02%TFA含50%CH3CN)に供し精製した。得られたフラクションの凍結乾燥を行い、Ser-Leu-Ile-Gly-Arg-Leu-NH2(SLIGRL-NH2; 配列番号:26)を得た。
得られたペプチドの配列を表1に示す。
(1)使用動物および飼育環境
実験には6週齢のWistar系雄性ラットを使用した。各動物は室温23±2℃、湿度50±5%および12時間の明暗サイクル(明期:07:00から19:00)の環境下で1週間の予備飼育の後、実験に供した。予備飼育期間および実験期間中は水および固型飼料を自由に摂取させた。
ラット涙液分泌量の測定は伊賀らの方法 (Iga, Y. et al., Jpn. J. Pharmacol., 78, 373-80, 1998) に準じて行った。即ち、ラットをペントバルビタール(50 mg/kg腹腔内投与)で麻酔し、幅2mmに細切したヒト涙液分泌機能検査紙、シルナル試験紙(昭和薬品化工業株式会社)をラット下眼瞼に挿入した。挿入6分後に試験紙を取り去り、ノギスを用いて試験紙の濡れている長さを測定して涙液分泌の指標とした。
また、結果は平均値(mm)±標準誤差で示し、有意差検定はTukeyの多重比較検定で行った。
ラットにアミノペプチダーゼ阻害薬であるアマスタチンの生理食塩水溶液(2.5μmol/kg)を静脈内投与し、その1分間後、配列番号:1〜24のペプチドの生理食塩水溶液(5μmol/kg)を各々静脈内投与した。なお、測定はペプチド投与直後より開始した。
対照として、ペプチドを含有しない生理食塩水溶液(ブランク溶媒)を静脈内投与した場合の涙液分泌量も測定した。
涙液分泌量の測定結果を表2および図1に示す。
すなわち、Ile、Gly、ArgおよびLeuの4個のアミノ酸からなるペプチドのうち、特定の配列のものが涙液分泌を顕著に促進することが分かった。
(1)使用動物および飼育環境
実験には6週齢のWistar系雄性ラットを使用した。各動物は室温23±2℃、湿度50±5%および12時間の明暗サイクル(明期:07:00から19:00)の環境下で1週間の予備飼育の後、実験に供した。予備飼育期間および実験期間中は水および固型飼料を自由に摂取させた。
ラット涙液分泌量の測定は伊賀らの方法 (Iga, Y. et al., Jpn. J. Pharmacol., 78, 373-80, 1998) に準じて行った。即ち、ラットをペントバルビタール(50 mg/kg腹腔内投与)で麻酔し、幅2mmに細切したヒト涙液分泌機能検査紙、シルナル試験紙(昭和薬品化工業株式会社)をラット下眼瞼に挿入した。挿入6分後に試験紙を取り去り、ノギスを用いて試験紙の濡れている長さを測定して涙液分泌の指標とした。
また、結果は平均値(mm)±標準誤差で示し、有意差検定はTukeyの多重比較検定で行った。
ラットにアミノペプチダーゼ阻害薬であるアマスタチンの生理食塩水溶液(2.5μmol/kg)を静脈内投与し、その1分間後、IGRL−NH2(配列番号:1)の生理食塩水溶液(5μmol/kg)または、IGRL−NH2のC末端側にさらにセリン(Ser)およびロイシン(Leu)の2つのアミノ酸を延長したペプチドであるLSIGRL−NH2(配列番号:25)の生理食塩水溶液(5μmol/kg)を静脈内投与した。なお、測定はペプチド投与直後より開始した。
対照として、ペプチドを含有しない生理食塩水溶液(ブランク溶媒)を静脈内投与した場合の涙液分泌量も測定した。
涙液分泌量の測定結果を表3および図2に示す。
すなわち、本発明の活性ペプチドおよび/または涙液分泌促進ペプチドは、涙液分泌を顕著に促進することが分かった。
(1)IGRL−NH2(配列番号:1)の涙液分泌促進作用に対するアトロピンの影響
ムスカリン性アセチルコリン受容体に結合して副交感神経を遮断し、分泌を抑制するアトロピンが、本発明の活性ペプチドであるIGRL−NH2(配列番号:1)の涙液分泌促進作用に与える影響を調べた。
この実施例においては、まず、アトロピン1mg/kgを静脈内投与した。その20分間後、実施例2と同様にして、ラットにアミノペプチダーゼ阻害薬であるアマスタチンの生理食塩水溶液(2.5μmol/kg)を静脈内投与し、その1分間後、IGRL−NH2(配列番号:1)の生理食塩水溶液(5μmol/kg)を静脈内投与した。なお、測定はペプチド投与直後より開始した。
対照として、アトロピンやペプチドを含有しない生理食塩水溶液(ブランク溶媒)を静脈内投与した場合の涙液分泌量も測定した。
涙液分泌量の測定結果を表4および図3に示す。
アトロピンを投与しない場合、IGRL−NH2投与によって、涙液分泌量は約3倍に増加したが、アトロピンを投与した場合には、IGRL−NH2による涙液分泌は完全に拮抗された。すなわち、アトロピンが副交感神経のムスカリン性アセチルコリン受容体に結合すると、本発明の活性ペプチドは涙液分泌を促進することができなくなった。
したがって、本発明の活性ペプチドは、副交感神経を介して、涙液分泌を促進するものと考えられる。
同様にして、アトロピンが、本発明の涙液分泌促進ペプチドであるLSIGRL−NH2(配列番号:25)の涙液分泌促進作用に与える影響を調べた。
涙液分泌量の測定結果を表5および図4に示す。
したがって、本発明の涙液分泌促進ペプチドは、副交感神経を介して、涙液分泌を促進するものと考えられる。
この比較例においては、まず、アトロピン1mg/kgを静脈内投与した。その20分間後、実施例3と同様にして、ラットにアミノペプチダーゼ阻害薬であるアマスタチンの生理食塩水溶液(2.5μmol/kg)を静脈内投与し、その1分間後、SLIGRL−NH2(配列番号:26)の生理食塩水溶液(5μmol/kg)を静脈内投与した。なお、測定はペプチド投与直後より開始した。
対照として、アトロピンやペプチドを含有しない生理食塩水溶液(ブランク溶媒)を静脈内投与した場合の涙液分泌量も測定した。
涙液分泌量の測定結果を表6および図5に示す。
Claims (21)
- イソロイシン(Ile)、グリシン(Gly)、アルギニン(Arg)およびロイシン(Leu)よりなる群から重複することなく選択される3個または4個のアミノ酸からなる、涙液分泌促進作用を有する活性ペプチド。
- グリシン(Gly)−アルギニン(Arg)−ロイシン(Leu)である、請求項1記載の活性ペプチド。
- イソロイシン(Ile)−グリシン(Gly)−アルギニン(Arg)である、請求項1記載の活性ペプチド。
- イソロイシン(Ile)−グリシン(Gly)−アルギニン(Arg)−ロイシン(Leu)である、請求項1記載の活性ペプチド。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の活性ペプチドを、涙液分泌促進作用を有するペプチドの活性中心として含有することを特徴とする、涙液分泌促進ペプチド。
- 前記涙液分泌促進ペプチドが、ロイシン(Leu)−セリン(Ser)−イソロイシン(Ile)−グリシン(Gly)−アルギニン(Arg)−ロイシン(Leu)である、請求項5記載の涙液分泌促進ペプチド。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の活性ペプチドを含み、かつ、薬理学的および薬剤学的に許容されるように製剤化された涙液分泌促進組成物。
- 請求項5または6記載の涙液分泌促進ペプチドを含み、かつ、薬理学的および薬剤学的に許容されるように製剤化された涙液分泌促進組成物。
- 前記活性ペプチドの失活化または分解を阻害する物質を配合することを特徴とする請求項7または8記載の涙液分泌促進組成物。
- 前記失活化または分解を阻害する物質がペプチダーゼ阻害薬であることを特徴とする請求項9記載の涙液分泌促進組成物。
- ペプチダーゼ阻害薬がアマスタチンであることを特徴とする請求項10記載の涙液分泌促進組成物。
- DDS製剤化されていることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項記載の涙液分泌促進組成物。
- 経皮吸収製剤化されていることを特徴とする請求項7〜12のいずれか1項記載の涙液分泌促進組成物。
- 経粘膜吸収製剤化されていることを特徴とする請求項7〜12のいずれか1項記載の涙液分泌促進組成物。
- 眼科用組成物であることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項記載の涙液分泌促進組成物。
- 眼科用組成物が洗眼剤、点眼剤、眼軟膏剤または眼用ゲル剤の形態であることを特徴とする請求項15記載の涙液分泌促進組成物。
- 眼科用組成物がコンタクトレンズ用点眼剤、コンタクトレンズ用保存液、またはコンタクトレンズ用洗浄液の形態であることを特徴とする請求項15記載の涙液分泌促進組成物。
- 請求項7〜11のいずれか1項記載の涙液分泌促進組成物を保持および/または含有することを特徴とするコンタクトレンズ。
- 前記涙液分泌促進組成物を持続的に放出するように、保持および/または含有することを特徴とする請求項18記載のコンタクトレンズ。
- 請求項7〜11のいずれか1項記載の涙液分泌促進組成物を含むことを特徴とする眼疾患治療剤または予防剤。
- 眼疾患が、ドライアイ、角膜上皮剥離、角膜炎、角膜潰瘍または結膜炎であることを特徴とする請求項20記載の眼疾患治療剤または予防剤。
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