JP2005272194A - プレス成形用プリフォームの製造方法、製造装置および光学素子の製造方法 - Google Patents

プレス成形用プリフォームの製造方法、製造装置および光学素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】放射状の表面脈理のない高品質のプレス成形用プリフォームを製造する方法、この方法に使用する製造装置、上記プリフォームを精密プレス成形する光学素子の製造方法を提供する。
【解決手段】溶融ガラスを流出パイプより流出させ、溶融ガラス塊を分離し、得られた溶融ガラス塊を成形型上でプリフォームに成形する工程を含むプレス成形用プリフォームの製造方法において、成形型上の溶融ガラス塊に上方および/または斜め上方よりガスを吹き付けてガラス塊の雰囲気に晒されている側の表面の冷却を促進することを特徴とする。溶融ガラス塊を受けてプリフォームに成形する複数の成形型、成形型上からプリフォームを取り出す取り出し装置、並びに成形型を順次循環移送する移送装置を備える、プレス成形用プリフォームの製造装置において、成形型上の溶融ガラスに上方および/または斜め上方からガラスの冷却を促進するための冷却ガス噴出機構を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、プレス成形用プリフォームの製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、ホウ酸-希土類酸化物を主成分とするガラス系やアルカリ金属化合物含有ガラスなど、溶融状態ではホウ酸、アルカリ成分などが揮発しやすく、この揮発により脈理が発生しやすいガラス系であっても、脈理を抑制しつつプレス成形用プリフォームを製造するための製造方法に関する。さらに本発明は、上記方法により得られたプリフォームを使用して精密プレス成形によりガラス製の光学素子を製造する方法に関する。加えて本発明は、プレス成形用プリフォームの製造装置に関する。
デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ、カメラ付携帯電話などの小型化、高画素化、高性能化に伴い、高屈折率高分散ガラス、高屈折率低分散ガラス、低屈折率超低分散ガラスからなるレンズが光学系に必要となった。またレンズを非球面化することで光学系の更なる小型化が可能となるため、これらの光学特性を有する非球面レンズが渇望されている。一方、非球面ガラスレンズの製造法としては、素材のガラス製プリフォームを精密プレス成形する方法が主流である。よって、上記ガラスからプリフォームを熱間成形する技術や、プリフォームを精密プレス成形する技術の開発が必要となった。ここで熱間成形とは、溶融ガラスから直接プリフォーム成形する技術であり、溶融ガラスから作製した軟化状態のガラス塊をさらに所定形状に成形することでプリフォーム成形する。しかし上記光学恒数を有する光学ガラスは以前から知られてはいるが、ガラスの特性上、プリフォームを熱間成形できない場合や、精密プレスが困難な場合が非常に多かった。
特開平9-221329号公報(後述する) 特開平8-73229号公報(後述する) 特開2000-154025号公報(後述する)
特に、ホウ酸-希土類酸化物を主成分とするガラス系やアルカリ金属化合物含有ガラスなどは、溶融状態でホウ酸及びアルカリ成分などが揮発しやすく、これら成分が揮発すると、脈理が発生しやすい。このようなガラスを用いて、プリフォームを熱間成形しようとすると、熱間成形の間に揮発性の成分が揮発し、得られるプリフォームに脈理が発生しやすい。
具体的には、ホウ酸-希土類系ガラスでは1000℃前後の温度で成形した場合、ガラス成形体に放射状の表面脈理が発生する。この脈理は成形温度(ガラスをパイプから流出させる温度)を充分に下げれば、脈理は発生しなくなる。しかし、液相温度が高く(1000℃前後)、低粘性のガラス(10poise以下)をプレス成形用プリフォームに成形する場合、溶融ガラスの温度は液相温度の近傍にまでしか下げられない。液相温度とは溶融ガラスを保持した際にその中に結晶が析出する最低の温度である。このため、このような高液相温度でかつ低粘性のガラスでは放射状の表面脈理の発生は避けられず、このようなガラスのプリフォームから得られるプレス成形品では光学部品としての性能が得られない。
従って、従来、これらホウ酸-希土類酸化物を主成分とするガラス系やアルカリ金属化合物含有ガラスなどから、プリフォームを熱間成形することは、困難であった。また、これまで、揮発性の成分を多く含むガラスから熱間成形によりプリフォームを製造する方法は知られていなかった。ホウ酸-希土類系ガラスにおいて上記問題が著しく、表面脈理の発生を防止しつつプリフォームを熱間成形する方法の提供が望まれていた。また、揮発しやすいアルカリ金属化合物を含むガラスでも同様であった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、放射状の表面脈理のない高品質のプレス成形用プリフォームを製造する方法を提供すること、この方法に使用する製造装置を提供すること、さらには、前記方法により作製したプリフォームを精密プレス成形する光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記のようなプリフォーム(ガラス成形体)に見られる放射状の表面脈理を抑制する方法について、鋭意検討を重ねた結果、次の方法によりこの脈理を抑制することができることを見出した。
流出パイプから成形型に注ぎ込まれる溶融ガラスの表面にガスを吹き付けて、溶融ガラス表面の温度を低下させることにより、揮発成分の揮発が抑制出来、その結果、得られたガラス成形体に放射状の表面脈理が見られなくなった。また、流出パイプから流れ出る溶融ガラスを所定の重量に切断して得られた溶融ガラス塊について、その切断直後からガスを吹き付け、溶融ガラス表面の温度を低下させることによっても、得られたガラス成形体に放射状の表面脈理が見られなくなった。
上記課題を解決するための本発明は、以下の通りである。
[請求項1] 溶融ガラスを流出パイプより流出させ、溶融ガラス塊を分離し、得られた溶融ガラス塊を成形型上でプリフォームに成形する工程を含むプレス成形用プリフォームの製造方法において、
成形型上の溶融ガラス塊に上方および/または斜め上方よりガスを吹き付けて前記ガラス塊の雰囲気に晒されている側の表面の冷却を促進することを特徴とするプレス成形用プリフォームの製造方法。
[請求項2] 溶融ガラスを流出パイプより流出させ、溶融ガラス塊を分離し、得られた溶融ガラス塊を成形型上でプリフォームに成形する工程を含むプレス成形用プリフォームの製造方法において、
流出した溶融ガラスを支持体で受け、前記支持体から溶融ガラス塊を成形型に移してプリフォームを成形すること、および
前記支持体上および/または成形型上の溶融ガラスに上方および/または斜め上方よりガスを吹き付けて前記ガラスの雰囲気に晒されている側の表面の冷却を促進することを特徴とするプレス成形用プリフォームの製造方法。
[請求項3] 溶融ガラスに吹き付けるガスが、前記流出パイプに直接吹きかかることがないように、前記ガスの吹き付けを行うことを特徴とする請求項1または2に記載のプレス成形用プリフォームの製造方法。
[請求項4] 溶融ガラスを流出パイプより流出させ、溶融ガラス塊を分離し、得られた溶融ガラス塊を成形型上でプリフォームに成形する工程を含むプレス成形用プリフォームの製造方法において、
前記成形型上で成形されているガラス塊に上方および/または斜め上方よりガスを吹き付けて前記ガラス塊の雰囲気に晒されている側の表面の冷却を促進することを特徴とするプレス成形用プリフォームの製造方法。
[請求項5] ガラスの粘度が1〜104dPa・sの範囲にあるときに、前記ガスの吹き付けによる冷却促進を開始することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプレス成形用プリフォームの製造方法。
[請求項6] 成形型上でガラス塊に風圧を加えて浮上させながらプリフォームに成形すること、および成形型上でガラス塊の揺動が始まる前に前記ガスの吹き付けによる冷却促進を開始することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプレス成形用プリフォームの製造方法。
[請求項7] 吹き付けるガスの温度が、前記ガラスのガラス転移温度以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のプレス成形用プリフォームの製造方法。
[請求項8] B23および/またはアルカリ金属酸化物を含むガラスからなるプリフォームを成形することを特徴とする1〜7のいずれか1項に記載のプレス成形用プリフォームの製造方法。
[請求項9] ガラス製のプリフォームを加熱し、プレス成形型を用いて精密プレス成形する光学素子の製造方法において、
前記プリフォームが、請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法により得られたプリフォームであることを特徴とする光学素子の製造方法。
[請求項10] プレス成形型にプリフォームを導入し、前記成形型とプリフォームを一緒に加熱して精密プレス成形することを特徴とする請求項9に記載の光学素子の製造方法。
[請求項11] プレス成形型に予め加熱されたプリフォームを導入し、精密プレス成形することを特徴とする請求項9に記載の光学素子の製造方法。
[請求項12] 溶融ガラス塊を受けてプリフォームに成形する複数の成形型、
成形型上からプリフォームを取り出す取り出し装置、並びに
前記複数の成形型を、溶融ガラス塊が供給されるキャスト位置、プリフォームを取り出す取り出し位置、及び前記キャスト位置に順次循環移送する移送装置を備える、溶融ガラス塊からプリフォームを成形するためのプレス成形用プリフォームの製造装置において、
前記成形型上の溶融ガラスに上方および/または斜め上方から前記ガラスの冷却を促進するための冷却ガス噴出機構を備えることを特徴とするプレス成形用プリフォームの製造装置。
[請求項13] 溶融ガラス塊を受けてプリフォームに成形する複数の成形型、
成形型上からプリフォームを取り出す取り出し装置、並びに
前記複数の成形型を、溶融ガラス塊が供給されるキャスト位置、プリフォームを取り出す取り出し位置、及び前記キャスト位置に順次循環移送する移送装置を備える、溶融ガラス塊からプリフォームを成形するプレス成形用プリフォームの製造装置において、
流出した溶融ガラスを受ける支持体と、前記支持体から溶融ガラス塊を成形型に移す機構を備えること、並びに
前記支持体および/または成形型上の溶融ガラスに上方および/または斜め上方から前記ガラスの冷却を促進するための冷却ガス噴出機構を備えることを特徴とするプレス成形用プリフォームの製造装置。
[請求項14] 前記移送装置が、成形型をキャスト位置および取り出し位置を含む停留位置に停留させては、移動する動作を繰り返して循環移送するものであり、
前記冷却ガス噴出機構が、キャスト位置および/またはキャスト位置の次の停留位置に停留する成形型上の溶融ガラス塊を冷却するものであることを特徴とする請求項12または13に記載のプレス成形用プリフォームの製造装置。
[先行技術との対比]
ところで、本発明は上記のように、揮発性の成分を多く含むガラスから熱間成形によりプリフォームを製造する方法を提供することを目的とする発明であり、この目的を達成するために、成形型または支持体上に溜められた溶融ガラスにガスを吹き付けて、溶融ガラス表面の温度を低下させている。
本発明に先行する技術のなかには、本発明と目的は異なるが、溶融ガラスにガスを吹き付ける技術を採用する発明がある。これらの発明は、本発明と一見すると類似するように見えるが、根本的に異なる発明である。この点を以下に説明する。
特開平9-221329号公報(特許文献1)との違い
特許文献1に記載の発明では、パイプから流出する溶融ガラスを受け型で受ける場合に発生するガラス表面の凹凸状のシワを防止する目的で、溶融ガラスが受け型に接触するまでに、溶融ガラス先端に低温流体(ガス)を噴射する。この発明の主な目的は、低温の受け型との接触によりガラス表面が急冷されることにより生じるシワ状の表面欠陥(ゴブインマーク等)のないプリフォームを得ることにある。そして、その解決手段として、具体的には特許文献1の図1に示されるように、リング状のガス吹き付け器具をパイプと受け型の間に設置し、図2及び3に示されるように、パイプ先端から出る溶融ガラスの先端にガス(例えば、ガラス転移温度以下のガス)を吹き付け、受け型に溶融ガラスが入る前にその先端部分、即ち、受け型と接触する可能性が有る溶融ガラスの底の部分を固化させる方法を取っている。
本発明でも、例えば、ガラス転移温度以下の加熱していない窒素ガスを連続的にパイプから成形型にキャストされている溶融ガラスの表面に吹き付ける。しかし、その目的は表面脈理の抑制であり、ガスを吹きつける溶融ガラスの面は、主に、成形型と接触する面とは反対側の面であり、パイプから流出する溶融ガラスの底の部分の表面を冷却するものではない。本発明では、成形型に溶融ガラスをキャストしている(注いでいる)間の溶融ガラスの表面(上側の面)、および成形型にキャストし終えた後の溶融ガラスの表面(上側の面)にガスを吹き付け、溶融ガラス表面の温度を低下させて揮発成分の揮発を抑制するものである。
また、特許文献1に記載の発明ではパイプに垂れ下がった溶融ガラスに向かって、短時間に大量のガス(30リットル/分)を吹き付けてパイプ先端の溶融ガラスを急冷しているが、このガスはノズル先端にも吹きかかり、流出条件や滴下条件を不安定にする。吹き付けたガスにより溶融ガラスが流出するパイプ先端の温度も下げてしまい、流出パイプの温度が変動し、ガラスの流出量が変動する。また流出パイプの先端の温度が低下すると、流出口で溶融ガラスに結晶が析出し、プリフォームに脈理を誘発する可能性もある。本発明が主な対象としているガラスは、流出温度付近で結晶化しやすいガラスであるため、流出パイプ先端の温度低下は上記問題を生じ易く大きな問題である。
特許文献1に記載の発明ではパイプ先端に垂れ下がった溶融ガラスを冷却するため、噴射ノズルの噴射口は流出パイプより下にあり、ガスを噴射する向きが水平よりも上向きである(特許文献1の図2及び3参照)。これに対して本発明におけるガスの噴射は、パイプの先端にぶら下がった溶融ガラスの底部を冷却することが目的ではなく、パイプの先端にぶら下がった溶融ガラスの上面、及び成形型に入った溶融ガラスの上面のガラスの温度を低下させることが目的である。そのため、ガスを吹出させる向きは水平より下向きであり、好ましくはガスの吹出し口を流出パイプの先端とほぼ同じ高さとして、流出パイプ先端の温度低下を抑制している。
特開平8-73229号公報(特許文献2)との違い
特許文献2に記載の発明では、溶融ガラスの流出パイプへの濡れ上がり防止する目的で、非酸化性ガスを流出パイプの周辺に流通させて溶融ガラスを流出させている。特許文献2に記載の発明では、上記非酸化性ガスは流出パイプを加熱するマッフル内で流出パイプと一緒に加熱されつつ、流出パイプの周辺に流通する。マッフル内の温度は流出ガラスの粘度に基づいて設定されており、700〜1300℃程度になるように制御されると記載されている。さらに、流出パイプからの溶融ガラスの流出を良好に行わせるためには、流出パイプから流出する溶融ガラスに接触する非酸化性ガスの温度は溶融ガラスの温度とほぼ同等である必要があり、少なくとも溶融ガラスの温度を低下させられる程低温ではない。これに対して、本発明では溶融ガラスより低温のガスを溶融ガラスに吹き付け、それによって揮発成分の揮発を抑制し、脈理の発生を抑制している。
特開2000-154025号公報(特許文献3)にも特許文献2に記載の発明と目的を同じにし、流出パイプ周辺にガスを流通させるチャンバーを設けた成形装置に関する発明が開示されている。しかし、特許文献3に記載の成形装置では、チャンバー内にヒータが設置されており、特許文献2に記載の発明以上に、チャンバー内を流通するガスは効率よく加熱されており、流出パイプから流出する溶融ガラスに接触する温度は溶融ガラスの温度とほぼ同等であり、溶融ガラスの温度を低下させられる程低温ではない。
本発明のプレス成形用プリフォームの製造方法及び製造装置によれば、揮発性成分を多く含むガラス、例えば、ホウ酸ランタン系ガラスであっても、表面に放射状の表面脈理がない高品質で安価な精密プレス成形用プリフォームを提供することが可能である。また、前記方法により作製したプリフォームを精密プレス成形して光学素子を製造することにより、高品質な光学素子を高い生産性のもとに量産することができる。
(プレス成形用プリフォームの製造方法)
本発明のプレス成形用プリフォームの製造方法は、溶融ガラスを流出パイプより流出させ、溶融ガラス塊を分離し、得られた溶融ガラス塊を成形型上でプリフォームに成形する工程を含む。
溶融ガラスは、温度制御された白金合金製の流出パイプから一定の流出速度で流出させる。流出パイプの上方では、溶解炉で清澄、均質化した溶融ガラスを用意する。そして流出パイプの下方で待機する成形型に、流出する溶融ガラス流を切断、分離し溶融ガラス塊を供給する。流出パイプから流出する溶融ガラス流は、例えば、その先端部の重量が成形型の中で所定の重量になったときに溶融ガラス流の流出速度よりも充分に大きな速度で成形型を流出パイプの流出口から鉛直下方に降下することにより、切断、分離することができる。
成形型2は複数個用意し、例えば、図3に示すようにターンテーブル10の円周上に等間隔に配置する。流出パイプ1の下方の溶融ガラスを受ける位置(供給位置という)で溶融ガラス塊を供給されると、供給位置から搬出され、空の成形型が供給位置に搬送され待機する。このようにして複数の成形型を順次、供給位置に搬送して溶融ガラス塊を成形型に供給する。成形型上でガラス塊に風圧を加えて浮上させながらプリフォームに成形することが好ましい。そのため成形型は、例えば、多孔質材料からなり、その細孔からガスを出すことにより、あるいは成形型上の溶融ガラス塊を保持する面にガス噴出口を1つ又は複数設けてガスを噴出することにより、溶融ガラス塊に上向きの風圧を加え、溶融ガラス塊は成形型の中で浮上しながらガラス成形体に成形される。固化したガラス成形体はテイクアウト位置で成形型から取り出され、再度、供給位置に戻される。なお、成形型の材質としてはステンレスなどの耐熱性金属、カーボン、セラミックスなどおよびそれらの多孔体などを用いることができる。また浮上ガスとしては窒素、空気、不活性ガス、などを例示できる。
本発明のプレス成形用プリフォームの製造方法の第1の態様は、成形型上の溶融ガラス塊に上方および/または斜め上方よりガスを吹き付けて前記ガラス塊の雰囲気に晒されている側の表面の冷却を促進することを特徴とする。
ホウ酸―ランタン系のガラスの場合、上記方法により溶融ガラス塊から成形したガラス成形体(プリフォーム)には、その表面に図1に示すような放射状の脈理が見られることが多い。この脈理の発生形態は、ガラスの組成、流出パイプの流出口の温度、溶融ガラスの流出速度、プリフォームの重量、溶融ガラス塊を成形型の中で浮上させるために噴き出させるガスの流量、成形型の温度などによって異なる。
このため、上記の条件において発生した脈理の発生形態に合わせて、冷却ガスの吹付け方を変える必要がある。例えば、脈理が薄く、その数が少ない場合には、成形型に供給した直後の溶融ガラス塊の上面にガスを吹き付けることができる。また、脈理が濃く、その数が多い場合には、成形型に溶融ガラスを供給している最中から、成形型上の溶融ガラス上面にガスを吹き付けることができる。より脈理発生の効果を高めるためには、成形型に供給された直後の溶融ガラス塊上面にガスを吹き付けることが適当である。
本発明の第1の態様においては、図2に示すように、供給位置において、流出パイプ1から溶融ガラス流Gを成形型2に注ぎ込み、そのくびれから下の溶融ガラスが注ぎ込む溶融ガラスの流れの途中にくびれを作り、所定の重量になった時点でそのくびれから下の溶融ガラスを分離する。第1風冷ノズル3から連続的にガスを吹き出して溶融ガラス流が成形型に注ぎ込まれる時点から、冷却ガスが吹き付けられ、成形型2に注ぎ込まれた溶融ガラス流Gにも第1風冷ノズル3から冷却ガスが吹き付けられる((B)の状態)。さらに、分離直後の溶融ガラス塊Pにも、供給位置から次の位置に移動するまで第1風冷ノズル3から冷却ガスが吹き付けられる((C)の状態)。冷却ガスの吹き出しは、流出パイプから流出した溶融ガラス流の先端が成形型に接触した時点から開始しても脈理抑制効果には差はなく、吹き出しのタイミングを制御するする機構を備えると装置が煩雑になるため、上記タイミングの制御は行わなくても良い。
ガラスの粘度が1〜104dPa・sの範囲にあるときに、ガスの吹き付けによる冷却促進を開始することが好ましい。
また、ガラス塊のプリフォームへの成形は、成形型上でガラス塊に風圧を加えて浮上させながらすることが好ましいが、その場合、成形型上でガラス塊の揺動が始まる前に前記ガスの吹き付けによる冷却促進を開始することが好ましい。
本発明のガス吹き付け器具である風冷ノズル3は流出パイプ1とは独立にあり、また通常は、ヒータによる加熱もしていない。むしろ、好ましくは内部に水の流れている低温の高周波加熱コイルと接触させ、冷却効率を上げる。また、ガス吹き付け器具内の容量も小さく、器具内に導入されたガスが器具内に滞留し、加熱される時間も短くすることが好ましい。
即ち、ガスはボンベなどその供給源から風冷ノズルの吹出し口までの間に特定の加熱源を設けることなく、室温のガスをノズルに導入することが好ましい。供給位置において流出パイプの先端を加熱する高周波加熱コイルに装着した第1風冷ノズル3は高周波加熱コイルにより加熱されることのない材質、例えばガラスやアルミニウムなどを用いて作製し、導入されたガスを加熱しないようにすることが適当である。また、ガスの供給源から吹き付け器具までの間の経路の一部を冷却媒体中に入れることによりガスを冷却し、室温以下のガスを吹き付け器具に導入し、流出口から成形型に注ぎ込まれている溶融ガラスの表面に吹き付けることが、効率的な冷却という観点から好ましい。このように室温以下の低温ガスを吹き付けても、ガラス成形体に脈理は見られず、かつ脈理抑制効果が得られる。なお、風冷ノズルに導入するガスの流量はその供給源から吹き付け器具までの間の配管に流量計を入れて、適宜調整できる。
またガスの種類としては窒素、酸素、空気、アルゴン、ヘリウム、炭酸ガス、フォーミングガスが例示できるが、溶融ガラスの表面の温度を低下させることが目的であるため、ガスの種類は選ばない。安価であり、かつ安全なガスが望ましく、非酸化性にする必要は全くない。また、吹き付けるガスの温度が、前記ガラスのガラス転移温度以下であることが好ましい。
供給位置において、流出パイプの流出口から成形型に注ぎ込まれる溶融ガラスの表面にガスを吹き付ける場合には、溶融ガラスに吹き付けるガスが、前記流出パイプに直接吹きかかることがないように、前記ガスの吹き付けを行うことが好ましい。そのため、第1風冷ノズルのガス吹出し口の位置を溶融ガラスの流出口よりも鉛直方向において同じ、あるいはそれよりも上とし、また吹き付ける角度も水平よりも下向きとし、流出口付近に向けてガスを吹き付けないようにすることが好ましい。また、ガスの吹き付けは連続的に行うことが好ましい。溶融ガラス流が切断されてから次の先端部が成形型に接触するまでの間だけ冷却ガスを吹き付けたのでは、ガラス成形体に発生する上記の脈理の抑制効果は殆ど得られない。
本発明のプレス成形用プリフォームの製造方法の第2の態様は、流出した溶融ガラスを支持体で受け、前記支持体から溶融ガラス塊を成形型に移してプリフォームを成形すること、および前記支持体上および/または成形型上の溶融ガラスに上方および/または斜め上方よりガスを吹き付けて前記ガラスの雰囲気に晒されている側の表面の冷却を促進することを特徴とする。
前記第1の態様においては、流出した溶融ガラスはそのまま成形型に供給されたが、第2の態様においては、流出した溶融ガラスを支持体で受け、その後、支持体から溶融ガラス塊を成形型に移してプリフォームを成形する。支持体を使用した溶融ガラス塊の切断、分離の具体的な例としては次の2つが挙げられる。
具体例1
図5に示すように、支持体5を2枚の板状の割り部材を突き合わせた状態とし、その境界部の上面で流出ガラスGの先端を受ける((B)の状態)。支持体5(割り部材)上に所定重量の溶融ガラスが溜まった時、割り部材を閉じたまま急降下し、ガラス流から溶融ガラス塊を切断分離する((C)の状態)。次に、割り部材を開き溶融ガラス塊Pを落下させ、割り部材の下方に待機させたプリフォーム成形型6の凹部に溶融ガラス塊Pを挿入する((D)の状態)。
具体例2
角棒状の支持体の上面で流出ガラスの先端を受ける。支持体上に所定重量の溶融ガラスが溜まった時、支持部材を急降下し、ガラス流から溶融ガラス塊を切断分離する。次に、支持部材を回転又は傾斜させ、割り部材の下方に待機させたプリフォーム成形型の凹部に溶融ガラス塊を挿入する。
そして、上記2つの具体例から得られた溶融ガラス塊を成形型に挿入し、次のようにしてプリフォーム成形することができる。
図5に示すように、ロート状の凹部(円錐状)の底部中心にガスの噴出穴を有する成形型6を用意する。凹部からガスを噴出した状態で、凹部に溶融ガラス塊Pを挿入すると、溶融ガラス塊は気流により概略浮上・回転しながら球状化され固化し球状のプリフォームP'となる((D)の状態)。
さらにその際に、支持体上および/または成形型上の溶融ガラスに上方および/または斜め上方よりガスを吹き付けて前記ガラスの雰囲気に晒されている側の表面の冷却を促進する。支持体上および成形型上の溶融ガラスの冷却は、上記第1の態様と同様に行うことができる。第1風冷ノズル3から連続して冷却ガスを吹き出させ、流出パイプ1から流出した溶融ガラス流が支持体に注ぎ込まれる時点から、上記冷却ガスを吹き付け、注ぎ込まれている最中、そして支持体を鉛直下方に降下して、溶融ガラスを切断・分離した直後の溶融ガラス塊Pにも、支持体から成形型へ溶融ガラスが移動するまで、第1風冷ノズルから冷却ガスが吹き付けられる。
第2の態様においても、溶融ガラスに吹き付けるガスは、前記流出パイプに直接吹きかかることがないように、前記ガスの吹き付けを行うことが好ましい。
ガラスの粘度が1〜104dPa・sの範囲にあるときに、前記ガスの吹き付けによる冷却促進を開始することが好ましい。
また、ガラス塊のプリフォームへの成形は、成形型上でガラス塊に風圧を加えて浮上させながらすることが好ましいが、その場合、成形型上でガラス塊の揺動が始まる前に前記ガスの吹き付けによる冷却促進を開始することが好ましい。
本発明のプレス成形用プリフォームの製造方法の第3の態様は、成形型上で成形されているガラス塊に上方および/または斜め上方よりガスを吹き付けて前記ガラス塊の雰囲気に晒されている側の表面の冷却を促進することを特徴とする。
本発明の第3の態様は、主に、供給位置から搬出された成形型に保持されている溶融ガラス塊及び溶融状態を経過したガラス塊に対しても、その上方及び/又は斜め上方から低温のガスを吹き付けることで、ガラス塊の雰囲気に晒されている側の表面の冷却を促進する。例えば、図3に示す供給位置から搬出された直後の溶融ガラス塊Pは、供給位置以降の位置に配置された第2風冷ノズル4から冷却ガスを吹き付けることができる。この場合、図3に示す第2風冷ノズル4をガラス塊の液面から鉛直上方5〜10mmの位置にその吹出し口が来るように設け、そこから冷却ガスを吹出させることが好ましい。
ホウ酸ランタン系の組成からなるガラス成形体の表面に見られる放射状の脈理の発生のし易さは、ガラス組成や流出条件によって異なる。生産性よくガラス成形体を作製するためには、そのガラス成形体の重量に合わせて流出パイプの先端部の内径や温度等、流出条件を調整することが好ましい。これらの条件によって、型に注ぎ込まれるガラス融液の温度は異なり、この温度によって脈理の発生し易さが異なってくる。
実施例においては、ホウ酸ランタン系の組成範囲から得られる光学恒数を有するいくつかのガラス成形体について、その表面に発生する放射状の脈理を抑制する方法について詳細に説明する。
流出パイプから成形型に注ぎ込まれる溶融ガラスに低温のガスを吹き付ける方法としては、流出パイプの近傍に冷却ガスを吹出させるノズルを設け、その噴出口から出た冷却ガスが成形型に注ぎ込まれる溶融ガラスに吹き付けられるようにする。このノズルに図示しないガス発生源から、ガス流量調整器を介して所定の流量のガスを送り込み、その噴出口から吹出させる。ガス噴出口の向きは成形型に注ぎ込まれる溶融ガラスに冷却ガスを吹き付けるため、水平よりも下向きであることが好ましい。
ターンテーブルに等間隔に成形型を配置し、このテーブルの回転より流出パイプの直下に型を搬送、搬出するようにする。流出パイプから流れ出る溶融ガラスからの溶融ガラス塊の分離・切断は、成形型の中に注ぎ込まれた溶融ガラスの重量が所定量となった時点で型が鉛直下向に降下して切断する降下切断法によって行い、降下切断した成形型はパイプの直下から搬出され、次の空の成形型が搬送され、パイプから出る溶融ガラスを受ける。流出パイプの直下から搬出された成形型に保持されている。
尚、本発明は、降下切断法のように、パイプから滴下する重量よりも大きな重量のガラスからなるプリフォームの成形に特に大きな効果が得られる。重量が大きなガラスは比較的冷却スピードが小さいため、冷却ガスによる冷却促進の有無により、品質の良否に大きな差が生じやすいからである。また、第2の態様及び第3の態様においても、ガラス上面に吹き付けるガス(冷却ガス)の温度は前記ガラスのガラス転移温度以下であることが好ましい。本発明の各態様において、流出からプリフォームが成形されるまでの間にガラスに吹き付けられるガスの温度は、前記ガラスのガラス転移温度以下とすることが望ましく、目安としては、200℃以下とすることが適当である。
(プレス成形用プリフォームの製造装置)
本発明のプレス成形用プリフォームの製造装置は、溶融ガラス塊からプリフォームを成形するための装置である。この装置は、(1)溶融ガラス塊を受けてプリフォームに成形する複数の成形型、(2)成形型上からプリフォームを取り出す取り出し装置、並びに(3)前記複数の成形型を、溶融ガラス塊が供給されるキャスト位置、プリフォームを取り出す取り出し位置、及び前記キャスト位置に順次循環移送する移送装置を備える。
この製造装置の一例は、例えば、図3に示すものであり、溶融ガラス塊を受けてプリフォームに成形する複数の成形型2を有する。さらに、テイクアウト位置に、成形型上からプリフォームを取り出す取り出し装置(図示せず)を有する。さらに移送装置として、ターンテーブル10を有する。ターンテーブル10により成形型2は、溶融ガラス塊が供給されるキャスト位置(供給位置)からプリフォームを取り出す取り出し位置を経て、再度キャスト位置(供給位置)に移送される。
本発明のプレス成形用プリフォームの製造装置の第1の態様は、成形型上のガラスに上方および/または斜め上方から前記ガラスの冷却を促進するための冷却ガス噴出機構を備えることを特徴とする。
冷却ガス噴出機構は、図3においては、第1風冷ノズル3及び第2風冷ノズル4として示される。第1風冷ノズル3は、図2に示されるように、例えば、流出パイプ1を取り巻くため二重管構造とし、二重管の上端を封じ、下端を開放とし、開放部を冷却ガスの吹出し口とすることができる。閉じた上端部の一部に冷却ガスの導入部(管)(図示せず)を設ける。また第1風冷ノズルの上端部付近の外径は高周波加熱コイル内でがたつかないように装着できるよう設計し、吹出し口付近には成形型に注ぎ込まれる溶融ガラス流の表面に冷却ガス吹き付けるための角度を付けることが好ましい。
ターンテーブルの回転により、流出パイプ1の下から成形型2およびその中に保持されている溶融ガラス塊が搬出されるが、成形型2を搬出した後においても第2風冷ノズル4を溶融ガラス塊の鉛直上方に配置し、この第2風冷ノズル4に所定流量の冷却ガスを配管により導入し、この位置から鉛直下方向に冷却ガスを吹出させ、溶融ガラス塊の表面を冷却することが好ましい(図2(D))。
ターンテーブルは成形型で溶融ガラス流を受け、切断、分離するまで供給位置で停止し、その後流出パイプの下から溶融ガラス塊を保持した成形型を搬出し、同時にテイクアウト位置でガラス成形体が取り出され、空になっていた成形型が流出パイプの下に搬送するために回転する。このターンテーブルの回転が停止している間に位置する各成形型の鉛直上方に第2風冷ノズル2は必要に応じて個別に設ける。
また冷却ガスの吹出し位置をターンテーブルが停止した際の各成形型の位置に個別に配置するのではなく、吹出し位置が連続的につながったものを用いても良い。
また、本発明のプレス成形用プリフォームの製造装置の第2の態様は、流出した溶融ガラスを受ける支持体と、前記支持体から溶融ガラス塊を成形型に移す機構を備えること、並びに前記支持体および/または成形型上のガラスに上方および/または斜め上方から前記ガラスの冷却を促進するための冷却ガス噴出機構を備えることを特徴とする。
図5に示すように支持体5は2つの割部材からなり、各割部材が相互に離間したり、密着する機能を備えている。溶融ガラス流Gの先端を受ける際に割部材が密着し、割部材の境界部分で溶融ガラス流の先端を受けて支持する。割部材は溶融ガラスとの融着を避けるため冷却することが好ましい。支持体としては耐熱性の金属、カーボン、セラミックスなどを例示できる。
また支持体全体が上下に動作する機能も有し(図示せず)、溶融ガラス流Gの先端を受けて支持した後、支持体5を鉛直下方に急降下させ、所定量の溶融ガラス塊Pを切断、分離することができる。溶融ガラス塊の量を一定にするため、溶融ガラス流の先端を受ける位置および支持体の降下条件は一定とし、降下の周期も一定にすることが適当である。
割部材を相互に離間し、離間した割部材の間から溶融ガラス塊Pを鉛直下方に落下させる。支持体の下方には成形型6が待機し、落下する溶融ガラス塊Pを受け取る。
冷却ガス噴出機構は、本発明の第1の態様と同様であり、図3のように第1風冷ノズル3と第2風冷ノズル4を、供給位置および/または供給位置の次の停留位置に配置することができる。
突合わされた2つの割り部材からなる支持体上に流出パイプ1から溶融ガラス流の先端を受け、支持体上5に所定量の溶融ガラスGが溜まった時点で、支持体5が急降下し、溶融ガラスの先端を溶融ガラス塊Pとして切断、分離し、割り部材が相互に離間して、その間から溶融ガラス塊を落下させるまで、第1風冷ノズル3で溶融ガラスに冷却ガスを吹き付ける。
ターンテーブルは支持体から成形型に溶融ガラス塊を移し終えるまで供給位置で停止し、その後流出パイプの下から溶融ガラス塊を保持した成形型を搬出し、同時にテイクアウト位置でガラス成形体が取り出され空になった成形型が流出パイプの下に搬送するために回転する。このターンテーブルの回転が停止している間に位置する各成形型の鉛直上方に第2風冷ノズル4は必要に応じて個別に設けることができる。
また冷却ガスの吹き出し位置をターンテーブルが停止した際の各成形型の位置に個別に配置するのではなく、吹き出し位置が連続的につながったものを用いても良い。
第1及び第2の態様においては、移送装置が、成形型をキャスト位置および取り出し位置を含む停留位置に停留させては、移動する動作を繰り返して循環移送するものであり、前記冷却ガス噴出機構が、キャスト位置および/またはキャスト位置の次の停留位置に停留する成形型上のガラスを冷却するものであることが好ましい。
[ガラスについての説明]
以下、本発明の方法の適用が好ましいガラスについて説明する。
(ガラス1)
このようなガラスの第1例(ガラス1という。)は、B2O3および希土類酸化物含有ガラスである。具体的には、B2O3および、La2O3、Gd2O3、Y2O3、Yb2O3、Sc2O3よりなる希土類酸化物の一種または複数種を含むガラスがある。
このようなガラスにおいて、B2O3はガラスの網目構造形成のための必須成分である。特にLa2O3、さらにGd2O3などの高屈折率成分を多く導入する場合、ガラスの形成のために主な網目構造形成として必要であるが、60%(以下、特記しない限り、モル%表示とする。)を超えて導入すると、ガラスの屈折率が低下し、高屈折ガラスを得るという目的に適さなくなるのに対し、15%未満では失透に対して十分な安定性を得られず、また熔融性が低下するため、その導入量を15〜60%にするのが好ましい。より好ましくは20〜60%、さらに好ましくは20〜45%の範囲である。
SiO2は任意成分ではあるが、B2O3と同様、ガラス網目構造形成成分となる。La2O3やGd2O3を多量に含有するガラスに対して、主成分B2O3と置換して少量添加すると、ガラスの液相温度を低下させ、高温粘性を上昇させ、さらにガラスの安定性を大きく向上させるが、40%を超えて多く導入すると、ガラスの屈折率が下がることに加え、ガラス転移温度が高くなり精密プレス成形が困難になるため、その導入量を0〜40%の以下に限定される。より好ましくは0〜30%、さらに好ましくは0〜10%の範囲である。
La2O3は、ガラスの失透に対する安定性を低下させずに、また分散を大きくすることなく、屈折率を高くし、化学的耐久性を向上させる必須成分である。しかし、5%未満では十分の効果が得られないのに対し、22%を超えると失透に対する安定性が著しく悪化するため、その導入量を5〜22%の範囲にすることが好ましい。より好ましくは5〜20%、さらに好ましくは7〜18%の範囲である。
Gd2O3はLa2O3と同様、ガラスの失透に対する安定性や分散大きくすることなく、屈折率を高め、化学耐久性を向上させる働きをする。特にLa2O3とGd2O3を共存させることによりガラスの安定性をより向上させることができる。Gd2O3の導入量が20%を超えると、失透に対する安定性が悪化し、ガラス転移温度が上昇して精密プレス成形性が低下するので、その導入量を0〜20%にすることが好ましい。より好ましくは0〜18%、さらに好ましくは0〜16%の範囲である。
ZnOはガラスの溶融温度や液相温度及び転移温度を低下させ、屈折率の調整にも有用な成分である。上記の期待された効果を得るには2%以上導入することが好ましい。しかし、45%を超えて導入すると、分散も大きくなり、失透に対する安定性も悪化し、化学的耐久性も低下するので、その導入量を0〜45%の範囲にすることが好ましく、1〜45%の範囲がより好ましく、1〜32%の範囲にするのがさらに好ましく、1〜20%の範囲がより一層好ましい。
Li2Oは他のアルカリ金属酸化物成分に比べ、大幅な屈折率の低下及び化学的耐久性の低下を伴わずにガラス転移温度を大幅に低下させる成分である。特に少量の導入でも大きな効果が得られ、ガラスの熱的な物性(ガラス転移温度や屈伏点など)を調整するための有効な成分である。しかし15%より多くのLi2Oを導入すると、ガラスの失透に対する安定性が急激に低下し、液相温度も上昇するので、その導入量を0〜15%とするのが好ましく、0〜10%とするのがより好ましく、0.5〜15%の範囲にするのがさらに好ましく、1〜12%がより一層好ましく、2〜12%の範囲がなお一層好ましい。
Na2O、K2O、はガラスの転移温度を低めるために導入される成分ではあるが、これらの成分はいずれもガラスの屈折率を低下させるため、その導入量はそれぞれ0〜10%とする。より好ましくは0〜8%である。
ZrO2は高屈折率・低分散の成分として使われる。少量のZrO2を導入することにより、ガラスの屈折率を低下させずに、高温粘性や失透に対する安定性を改善する効果がある。しかし、15%を超えて導入すると、液相温度が急激に上昇し、失透に対する安定性も悪化するので、その導入量を0〜15%にする。より好ましくは0〜10%の範囲、さらに好ましくは1〜10%の範囲である。
Ta2O5は高屈折率低分散を付与する成分として使われる。少量のTa2O5を導入することにより、ガラスの屈折率を低下させずに、高温粘性や失透に対する安定性を改善する効果がある。しかし、15%を超えて導入すると、液相温度が急激に上昇し、分散も大きくなるため、その導入量を0〜15%とする。より好ましくは0〜10%の範囲、さらに好ましくは1〜8%の範囲である。
WO3は、ガラスの安定性、溶融性を改善し、屈折率を向上させるために適宜導入される成分であるが、その導入量が15%を超えると、分散が大きくなり、必要な低分散特性が得られなくなるため、その導入量を0〜15%とする。より好ましくは、0%超かつ15%以下、さらに好ましくは1〜15%の範囲、より一層好ましくは1〜12%の範囲である。
Nb2O5はガラスの安定性や屈折率を改善するために適宜導入される成分であるが、その導入量が10%を超えると、分散が大きくなり、必要な低分散特性が得られなくなるため、その導入量を0〜10%以下に限定される。より好ましくは0〜8%、さらに好ましくは0〜5%の範囲である。
MgO、CaO、SrOはガラスの液相温度および転移温度を低めるために導入される成分で、特にNb2O5を導入したガラスにはその効果が大きいが、これらの成分はガラスの安定性や光学特性を悪化させる恐れがあるので、その導入量をそれぞれ0〜15%とする。より好ましくは0〜12%の範囲、さらに好ましくは0〜10%の範囲である。
BaOは高屈折率低分散を付与する成分として使用され、少量導入する場合、ガラスの安定性を高め、化学的耐久性を向上させるが、15%より多く導入するとガラスの失透に対する安定性を大きく損ない、転移温度や屈伏点温度を上昇させるため、その導入量を0〜15%とする。より好ましくは0〜10%の範囲である。
Y2O3、Yb2O3も高屈折率低分散付与成分として使用され、少量導入する場合、ガラスの安定性を高め、化学的耐久性を向上させるが、15%より多く導入するとガラスの失透に対する安定性を大きく損ない、転移温度や屈伏点温度を上昇させるため、その導入量をそれぞれ0〜15%にする。より好ましくはそれぞれ0〜10%の範囲である。Y23やYb23もLa23と共存することによって、ガラス安定性を向上させる働きを増長させる。
TiO2も屈折率を高める成分であるが過剰導入により、ガラス安定性が低下し、ガラスが着色するので0〜20%導入することが好ましい。
Bi23は屈折率を高め、ガラス安定性を向上する働きをするが、過剰導入によりガラスが着色するので0〜10%の導入が好ましい。
Sb2O3は脱泡剤として用いられるが、1%以下で十分な効果が得られる。また、Sb2O3の含有量が多くなると、精密プレス成形時にプレス成形型の成形面がダメージを受けるおそれが生じる。したがって、その導入量を0〜1%の範囲とする。
B2O3、SiO2、La2O3、Gd2O3、ZnO、Li2O、ZrO2、Ta2O5の各成分を含むガラスにおいて、高屈折率低分散(nd>1.75かつνd>25)の高機能性を保つためにはLa2O3+Gd2O3の合計量を12%以上にするのが好ましく、12〜35%とするのがさらに好ましい。
また、ガラス中における希土類酸化物、Ln2O3(Ln=La、Gd、Yb、Y、Sc)のモル%表示による合計含有量に対するLa2O3のモル%表示による含有量の割合(分率)である、La2O3/Ln2O3を0.3〜1の範囲にすることが好ましく、0.4〜0.9の範囲にするのがより好ましい。その理由は以下のとおりである。
精密プレス成形用ガラスとしては、精密プレス成形の適性すなわち低ガラス転移温度を付与するものの、ガラスを不安定にする成分であるLi2O等を添加する必要がある。高屈折率低分散性に必須な希土類酸化物の添加量を増大させるとガラス形成が難しくなる。しかしながら、希土類酸化物におけるLa2O3の配分(上記分率)を0.3〜1となるようにすることにより、希土類酸化物の添加量を増大させながら安定なガラスを得ることが可能となり、安定度を低下させるLi2O等の成分を添加したガラスに対しても、安定にガラス形成を行うことが可能となる。また、この比率を保つことにより、液相温度の低下と高温粘性の向上に大きく寄与する。La2O3/ΣLn2O3を上記範囲にすると、Ln2O3の合計量が同じでも、前記比率が大きいガラスと比較して、はるかに安定なガラスを得ることが可能になった。さらに、La2O3、Gd2O3、Yb2O3、Y2O3、Sc2O3の合計含有量(ΣLn2O3)を12〜35%とすることが上記理由により好ましい。
ガラス1には、GeO2を導入することもできる。GeO2は、SiO2と同様に、ガラスを安定化させ、SiO2よりも高屈折率を与える成分であり、高屈折率を達成させる場合に適宜導入される。しかし、高価であり、分散を大きくするため、その導入量を0〜8%とする。好ましくは0〜1%であり、導入しないことがより好ましい。
PbOは還元されやすい成分のため、精密プレス成形時の還元により析出し成形品の表面の曇りになってしまう。また、環境上好ましくない物質でもあることから、PbOをガラス中から排除することが望ましい。
Lu2O3は他の成分に比べて使用頻度が少ない。また、希少価値の高い物質でもあることから光学ガラス原料としては高額であり、コスト面からは使用したくない成分である。また敢えて導入する必要もないので、Lu2O3を導入しないことが望ましい。
カドミウム、クロム、水銀などの環境上問題となる元素、トリウムなどの放射性元素、ヒ素などの有毒な元素を含まないことが望ましい。
なお、ガラス1には物性調整のために、合計量で5%以下のTiO2、Al2O3、Ga2O3などを導入してもよい。
以下、ガラス1として好ましいものを幾つか例示する。このようなガラスとしては、B2O3、La2O3、Gd2O3が共存するもの、B2O3、La2O3、ZnOが共存するもの、B2O3、La2O3、Gd2O3、ZnOが共存するもの、B2O3、La2O3、Gd2O3、ZnO、Li2Oが共存するもの、B2O3、SiO2、La2O3、Gd2O3、ZnO、Li2O、ZrO2、Ta2O5が共存するもの、あるいは
ガラス成分としてB2O3 15〜60%、SiO2 0〜40%、La2O3 5〜22%、Gd2O3 0〜20%、ZnO 0〜45%、 Li2O 0〜15%、Na2O 0〜10%、K2O 0〜10%、ZrO2 0〜15%、Ta2O5 0〜15%、WO3 0〜15%、Nb2O5 0〜10%、MgO 0〜15%、CaO 0〜15%、SrO 0〜15%、BaO 0〜15%、Y2O3 0〜15%、Yb2O3 0〜15%、TiO2 0〜20%、Bi23 0〜10%を含むガラス、
さらに前記いずれかのガラスであって、B2O3、SiO2、ZnO、Li2O、La2O3、Gd2O3、ZrO2、Ta2O5、WO3、Y2O3、Yb2O3の合計含有量が95%以上のものがより好ましく、99%以上であることがさらに好ましく、100%であることが一層好ましい。
屈折率が高くなるとプリフォームの成形が難しくなる傾向がある。しかし、本発明の製法を適用すれば、屈折率の高いガラスでも高品質なプリフォームを高い生産性のもとに作ることができる。ガラス1によれば、屈折率(nd)1.74以上の高屈折率ガラスからなる光学素子を精密プレス成形するためのプリフォームも作ることができる。(屈折率(nd)を1.75以上、1.8以上、1.85以上に段階的に減縮可能な記載とする。なお、上限は特に限定されないが、屈折率(nd)2.0を目安にすればよい。アッベ数(νd)は25〜50である。)
[光学素子の製造方法]
本発明の光学素子の製造方法は、ガラス製のプリフォームを加熱し、精密プレス成形する光学素子の製造方法において、上記製造方法により作製した精密プレス成形用プリフォームを加熱、精密プレス成形することを特徴とするものである。
精密プレス成形はモールドオプティクス成形法とも呼ばれ、既に当該発明の属する技術分野においてはよく知られたものである。光学素子の光線を透過したり、屈折させたり、回折させたり、反射させたりする面を光学機能面と呼ぶ。例えばレンズを例にとると非球面レンズの非球面や球面レンズの球面などのレンズ面が光学機能面に相当する。精密プレス成形法はプレス成形型の成形面を精密にガラスに転写することにより、プレス成形で光学機能面を形成する方法である。つまり光学機能面を仕上げるために研削や研磨などの機械加工を加える必要がない。
本発明によれば、球面レンズ、非球面レンズ、マイクロレンズなどの各種のレンズ、回折格子、回折格子付のレンズ、レンズアレイ、プリズムなどの各種光学素子、用途としてはデジタルカメラやフィルム内蔵カメラの撮像光学系を構成するレンズ、カメラ付携帯電話搭載の撮像レンズ、CDやDVDをはじめとする光記録式媒体のデータ読取および/またはデータ書込み用に使用する光線を導光するためのレンズなど各種光学素子を作製することができる。
なお、これら光学素子には必要に応じて、反射防止膜、全反射膜、部分反射膜、分光特性を有する膜などの光学薄膜を設けることもできる。
精密プレス成形法に使用するプレス成形型としては公知のもの、例えば炭化珪素、超硬材料などの型材の成形面に離型膜を設けたものを例示できるが、炭化珪素製のプレス成形型が好ましい。離型膜としては炭素含有膜、貴金属合金膜などを使用することができるが、耐久性、コストの面などから炭素含有膜が好ましい。
精密プレス成形法では、プレス成形型の成形面を良好な状態に保つため成形時の雰囲気を非酸化性ガスにすることが望ましい。非酸化性ガスとしては窒素、窒素と水素の混合ガスなどが好ましい。
プレス圧力は適宜調整すればよいが、50〜150kgf/cm2の範囲を目安にすることができる。また、プレス時間も適宜調整すればよいが、10〜300秒の範囲を目安にすることができる。
次に本発明の光学素子の製造方法に特に好適な精密プレス成形法について説明する。
(精密プレス成形法1)
この方法は、プレス成形型に前記プリフォームを導入し、前記成形型とプリフォームを一緒に加熱し、精密プレス成形するというものである(精密プレス成形法1とういう)。
精密プレス成形法1において、プレス成形型と前記プリフォームの温度をともに、プリフォームを構成するガラスが106〜1012dPa・sの粘度を示す温度に加熱して精密プレス成形を行うことが好ましい。
また前記ガラスが1012dPa・s以上、より好ましくは1014dPa・s以上、さらに好ましくは1016dPa・s以上の粘度を示す温度にまで冷却してから精密プレス成形品をプレス成形型から取り出すことが望ましい。
上記の条件により、プレス成形型成形面の形状をガラスにより精密に転写することができるとともに、精密プレス成形品を変形することなく取り出すこともできる。
(精密プレス成形法2)
この方法は、 前記プリフォームを加熱した後に、プレス成形型に導入し、精密プレス成形する、すなわち、プレス成形型とプリフォームを別々に予熱し、予熱したプリフォームをプレス成形型に導入して精密プレス成形するというものである(精密プレス成形法2という)。
この方法によれば、前記プリフォームをプレス成形型に導入する前に予め加熱するので、サイクルタイムを短縮化しつつ、表面欠陥のない良好な面精度の光学素子を製造することができる。
なおプレス成形型の予熱温度をプリフォームの予熱温度よりも低く設定することが好ましい。このようにプレス成形型の予熱温度を低くすることにより、前記型の消耗を低減することができる。
また、プリフォーム加熱をプレス成形型内で行う必要がないので、使用するプレス成形型の数を少なくすることもできる。
精密プレス成形法2において、前記プリフォームを構成するガラスが109dPa・s以下、より好ましくは109dPa・sの粘度を示す温度に予熱することが好ましい。
また、前記プリフォームを浮上しながら予熱することが好ましく、さらに前記プリフォームを構成するガラスが105.5〜109dPa・s、より好ましくは105.5dPa・s以上109dPa・s未満の粘度を示す温度に予熱することがさらに好ましい。
またプレス開始と同時又はプレスの途中からガラスの冷却を開始することが好ましい。
なおプレス成形型の温度は、前記プリフォームの予熱温度よりも低い温度に調温させるが、前記ガラスが109〜1012dPa・sの粘度を示す温度を目安にすればよい。
この方法において、プレス成形後、前記ガラスの粘度が1012dPa・s以上にまで冷却してから離型することが好ましい。
精密プレス成形された光学素子はプレス成形型より取り出され、必要に応じて徐冷される。また、レンズを成形した場合には、心取り加工を行ってもよい。また、必要に応じて表面に光学薄膜をコートしてもよい。
実施例1
実施例1は図に示す流出パイプから溶融ガラス流を成形型に注ぎ入れる供給位置でのみ溶融ガラスの表面を風冷する場合である。流出パイプを高周波誘導加熱する高周波加熱コイル内に石英ガラス製の風冷ノズルを装着し、この風冷ノズルに室温の窒素ガスを導入し、その吹き付け口から冷却ガスとして流出パイプから成形型に注ぎ込んでいる溶融ガラス流に吹き付け、溶融ガラスの表面を冷却した。風冷ノズルに吹き付け口は成形型に注ぎ込まれる溶融ガラス流に向かって冷却ガスを吹き付けるための方向を向いており、流出パイプの先端部分の方向を向いてはいない。
溶融ガラスは屈折率nd 1.77、アッベ数νd 47、液相温度990℃のB23、La23、Gd23およびZnO含有光学ガラスであり、溶融、清澄、均質化させ、流出パイプ先端の温度を990℃として流出口から、粘度10または 7dPa・sで流出させた。流出パイプの流出口から流出する溶融ガラス流の先端部を(多孔質の)成形型で受け、受けた溶融ガラスが所定の重量1950mg となった時点で成形型を下方に降下し、流出する溶融ガラス流を切断し、溶融ガラスを受けた成形型がターンテーブルの回転により流出パイプの下から搬出されるまでの一連の工程において、この風冷ノズルに窒素ガスを表1に示す流量で導入し、溶融ガラスの表面に冷却ガスとして低温の窒素ガスを吹き付けた。このようにして成形したゴブ形状ガラス成形体の表面に見られる放射状の脈理の様子は表1の通りである。冷却ガスのガス流量が増加するにしたがってガラス成形体の表面に見られる放射状の脈理は薄くなり、4リットル/分以上では脈理がなくなった。しかし、冷却ガスの流量を8リットル/分以上とすると、流出パイプから型に注ぎ込まれる溶融ガラス流の流れを乱し、このことが原因となる表面脈理が発生した。
Figure 2005272194
実施例2
実施例2は供給位置では溶融ガラスに冷却ガスを吹き付けずに、ターンテーブルが回転し、供給位置から搬出された後、図2(B)に示すように成形型に保持されている溶融ガラス塊の直上から風冷ノズル2によって冷却ガスを吹き付けその表面を風冷する場合である。
屈折率nd 1.81、アッベ数νd 41、液相温度950℃のB23、La23、Gd23およびZnO含有光学ガラスを溶融、清澄、均質化させ、流出パイプ先端の温度を970℃として流出口から、粘度10dPa・sの溶融ガラスを流出させた。溶融ガラス流の先端部を多孔質の成形型で受け、受けた溶融ガラスが所定の重量1950mg となった時点で成形型を鉛直下方に降下させ、流出する溶融ガラス流を切断し、溶融ガラスを受けた成形型をターンテーブルの回転により流出パイプの下から搬出した。この搬出された多孔質型中で成形されている溶融ガラスの表面に、その直上から窒素ガスを吹き付けた。このようにして得られたゴブ形状のガラス成形体の表面に見られる放射状の脈理と吹き付けた窒素ガスの流量との関係を表2に示す。なお、窒素ガスの吹き付けを開始した時の溶融ガラスの粘度は101〜103dPa・sである。
まず、先に比較例である冷却ガスの流量が0リットル/分、つまり風冷しないで成形した結果について説明する。風冷しないで成形したガラス成形体の表面には多数の線状の脈理が放射状にあった。この脈理は全体的に濃く、1本1本が長かった。これに対し、窒素ガスを吹き付けた場合、その流量が増えるにしたがってこの放射状の脈理が薄く、かつ短くなってゆき、8リットル/分以上ではなくなった。
なお、吹き付けるガスの流量が多すぎると、ガスを吹き付けた溶融ガラスが風圧により凹状に変形し、そのまま急速に冷却され固化してしまい、凹状に変形したままのガラス成形体となり、好ましくない。
Figure 2005272194
実施例3
実施例3は図2に示すように、流出パイプの先端部分を高周波誘導加熱する高周波加熱コイルに装着した風冷ノズル1及び、ターンテーブルが回転し流出パイプの下から搬出された成形型に保持された溶融ガラス塊の直上にその吹出し口がある風冷ノズル2を通じて、冷却ガスを連続的に吹出させ、風冷ノズル1の冷却ガスでは流出パイプから成形型に溶融ガラス流を注ぎ込み、成形型の中の溶融ガラスが所定の重量となった時点で成形型を鉛直下方に降下し、溶融ガラス流を切断、分離し、ターンテーブルの回転により溶融ガラス塊を保持した成形型を流出パイプの直下から搬出するまでの間の溶融ガラスを風冷する。
そして、この風冷ノズル1で風冷された溶融ガラス塊を保持した成形型は風冷ノズル2直下に移動し、次に流出パイプの直下に搬送された空の成形型に溶融ガラスを供給している間停止し、この停止している間に冷却ガスを吹き付け先に風冷ノズル1で風冷された溶融ガラス塊の表面をさらに冷却する。
屈折率nd 1.82、アッベ数νd 43、液相温度1010℃のB23、La23、Gd23およびZnO含有光学ガラスを溶融、清澄、均質化させ、流出パイプ先端の温度を1020℃として流出口から、粘度6 〜 10dPa・sの溶融ガラスを流出させた。流出パイプの流出口から流出する溶融ガラス流の先端部を(多孔質の)成形型で受け、受けた溶融ガラスが所定の重量1950mg となった時点で成形型を下方に降下し、流出する溶融ガラス流を切断し、溶融ガラスを受けた成形型がターンテーブルの回転により流出パイプの下から搬出されるまでの一連の工程において、この風冷ノズルに窒素ガスを表3に示す流量で導入し、溶融ガラスの表面に冷却ガスとして低温の窒素ガスを吹き付けた。なお、搬出後の停止位置での吹付けは10リットル/分とした。結果を表3に示す。
Figure 2005272194
Figure 2005272194
実施例4
実施例4は実施例3と同様に、流出パイプから成形型に溶融ガラスを供給する位置において、流出パイプの先端の温度を1040℃として、その流出口から成形型に注ぎ込んでいる溶融ガラスに風冷ノズル1から冷却ガスを吹き付け、続いてこの供給位置で風冷した溶融ガラスがターンテーブルの回転により流出パイプの直下から搬出され、次の停止位置で風冷ノズル2から窒素ガスを吹き付けて風冷する成形方法において、風冷ノズル1から吹き付ける冷却ガスの種類を変えた。冷却ガスとして、窒素、酸素、空気、アルゴン、ヘリウムを4リットル/分の流量で吹き付けた。結果を表5に示すように、いずれのガスについても、脈理の抑制効果があった。
Figure 2005272194
酸化性(非酸化性でない)酸素や空気を吹き付けても、放射状の脈理の発生は抑制され、ガスの種類を選ばない。低温のガスを吹き付けることにより、溶融ガラスの表面が冷却されることが、この組成系のガラス成形体の表面に見られる放射状の脈理の抑制において肝要である。したがって、詳細にはそれぞれのガスの熱伝導率により、その抑制効果に差が見られ、熱伝導率が大きいガス、すなわちヘリウムガスを溶融ガラスに吹き付けた場合、より効果的に溶融ガラスの表面の温度を下げ、脈理の抑制効果が大きい。しかし、実用的には採算性(効果/コスト)を鑑みて、窒素ガスや空気を使用することが望ましい。
またガスの温度も重要であり、高温のガス(熱風)を溶融ガラスの表面に吹き付けたのでは、ガラス表面の冷却を緩慢にし、脈理の抑制効果が見られない。
尚、上記各実施例において、ガラスに吹き付けるガスの温度は200℃以下とした。
実施例5
上記各実施例において作製したプリフォームの全表面に炭素膜をコートした。
このようにして得られたプリフォームを加熱し、図4に示すプレス装置を用い、精密プレス成形(非球面精密プレス)することにより非球面レンズを得た。精密プレス成形の詳細は次にとおりである。上記プリフォーム24を、非球面形状を有するSiC製の下型22及び上型21の間に静置した後、石英管11内を窒素雰囲気としてヒーター12に通電して石英管11内を加熱した。成形金型内部の温度をガラスの屈伏点+20〜60°Cとなる温度に設定し、同温度を維持しつつ、押し棒13を降下させて上型1を押してプレス成形型内のプリフォームを精密プレス成形した。成形圧力8MPa、成形時間30秒とし、プレス後、成形圧力を減少させて成形された弗燐酸塩ガラス製の非球面レンズを下型22及び上型21と接触させたままの状態でガラス転移温度−30℃の温度までに徐冷し、次いで室温まで急冷した。その後、非球面レンズをプレス成形型から取り出し、形状の測定および外観検査を行った。得られた非球面レンズは、きわめて精度の高いレンズであった。
このレンズの表面を光学顕微鏡で拡大観察したところ、使用したプリフォーム同様、表面脈理も内部の脈理も認められず、高品質なレンズであることが確かめられた。
プレス成形型に予熱された上記プリフォームを導入し、精密プレス成形する方法でも高品質、高精度な弗燐酸塩ガラスからなる非球面レンズを成形することができた。
なお、プリフォームの形状、寸法は作製しようとする精密プレス成形品の形状等により適宜、決めればよい。上記実施例では非球面レンズを成形したが、最終製品の形状に合わせたプレス成形型を用いることにより、凹メニスカスレンズ、凸メニスカスレンズ、平凸レンズ、両凸レンズ、平凹レンズ、両凹レンズなどの各種非球面レンズあるいは各種球面レンズ、あるいはプリズム、ポリゴンミラー、回折格子などの光学素子を作製することもできる。
なお、得られた各光学素子の光学機能面には必要に応じて反射防止膜あるいは高反射膜などの光学多層膜を形成することもできる。
本発明のプレス成形用プリフォームの製造方法、プレス成形用プリフォームの製造装置及び光学素子の製造方法は、小型レンズ等のガラス製の光学素子の製造分野に利用することができる。
ホウ酸―希土類酸化物を主成分とするガラス系からなるプレス成形用プリフォームの表面に生じる放射状の脈理の様子。 供給位置における流出パイプから成形型への溶融ガラス流の注ぎ込みの説明図。 本発明のプレス成形用プリフォームの製造装置の一例。 実施例で使用したプレス装置の概略説明図。 供給位置における流出パイプから成形型への溶融ガラス流の注ぎ込みの説明図(支持体を使用した例)。

Claims (14)

  1. 溶融ガラスを流出パイプより流出させ、溶融ガラス塊を分離し、得られた溶融ガラス塊を成形型上でプリフォームに成形する工程を含むプレス成形用プリフォームの製造方法において、
    成形型上の溶融ガラス塊に上方および/または斜め上方よりガスを吹き付けて前記ガラス塊の雰囲気に晒されている側の表面の冷却を促進することを特徴とするプレス成形用プリフォームの製造方法。
  2. 溶融ガラスを流出パイプより流出させ、溶融ガラス塊を分離し、得られた溶融ガラス塊を成形型上でプリフォームに成形する工程を含むプレス成形用プリフォームの製造方法において、
    流出した溶融ガラスを支持体で受け、前記支持体から溶融ガラス塊を成形型に移してプリフォームを成形すること、および
    前記支持体上および/または成形型上の溶融ガラスに上方および/または斜め上方よりガスを吹き付けて前記ガラスの雰囲気に晒されている側の表面の冷却を促進することを特徴とするプレス成形用プリフォームの製造方法。
  3. 溶融ガラスに吹き付けるガスが、前記流出パイプに直接吹きかかることがないように、前記ガスの吹き付けを行うことを特徴とする請求項1または2に記載のプレス成形用プリフォームの製造方法。
  4. 溶融ガラスを流出パイプより流出させ、溶融ガラス塊を分離し、得られた溶融ガラス塊を成形型上でプリフォームに成形する工程を含むプレス成形用プリフォームの製造方法において、
    前記成形型上で成形されているガラス塊に上方および/または斜め上方よりガスを吹き付けて前記ガラス塊の雰囲気に晒されている側の表面の冷却を促進することを特徴とするプレス成形用プリフォームの製造方法。
  5. ガラスの粘度が1〜104dPa・sの範囲にあるときに、前記ガスの吹き付けによる冷却促進を開始することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプレス成形用プリフォームの製造方法。
  6. 成形型上でガラス塊に風圧を加えて浮上させながらプリフォームに成形すること、および成形型上でガラス塊の揺動が始まる前に前記ガスの吹き付けによる冷却促進を開始することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプレス成形用プリフォームの製造方法。
  7. 吹き付けるガスの温度が、前記ガラスのガラス転移温度以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のプレス成形用プリフォームの製造方法。
  8. 23および/またはアルカリ金属酸化物を含むガラスからなるプリフォームを成形することを特徴とする1〜7のいずれか1項に記載のプレス成形用プリフォームの製造方法。
  9. ガラス製のプリフォームを加熱し、プレス成形型を用いて精密プレス成形する光学素子の製造方法において、
    前記プリフォームが、請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法により得られたプリフォームであることを特徴とする光学素子の製造方法。
  10. プレス成形型にプリフォームを導入し、前記成形型とプリフォームを一緒に加熱して精密プレス成形することを特徴とする請求項9に記載の光学素子の製造方法。
  11. プレス成形型に予め加熱されたプリフォームを導入し、精密プレス成形することを特徴とする請求項9に記載の光学素子の製造方法。
  12. 溶融ガラス塊を受けてプリフォームに成形する複数の成形型、
    成形型上からプリフォームを取り出す取り出し装置、並びに
    前記複数の成形型を、溶融ガラス塊が供給されるキャスト位置、プリフォームを取り出す取り出し位置、及び前記キャスト位置に順次循環移送する移送装置を備える、溶融ガラス塊からプリフォームを成形するためのプレス成形用プリフォームの製造装置において、
    前記成形型上の溶融ガラスに上方および/または斜め上方から前記ガラスの冷却を促進するための冷却ガス噴出機構を備えることを特徴とするプレス成形用プリフォームの製造装置。
  13. 溶融ガラス塊を受けてプリフォームに成形する複数の成形型、
    成形型上からプリフォームを取り出す取り出し装置、並びに
    前記複数の成形型を、溶融ガラス塊が供給されるキャスト位置、プリフォームを取り出す取り出し位置、及び前記キャスト位置に順次循環移送する移送装置を備える、溶融ガラス塊からプリフォームを成形するプレス成形用プリフォームの製造装置において、
    流出した溶融ガラスを受ける支持体と、前記支持体から溶融ガラス塊を成形型に移す機構を備えること、並びに
    前記支持体および/または成形型上の溶融ガラスに上方および/または斜め上方から前記ガラスの冷却を促進するための冷却ガス噴出機構を備えることを特徴とするプレス成形用プリフォームの製造装置。
  14. 前記移送装置が、成形型をキャスト位置および取り出し位置を含む停留位置に停留させては、移動する動作を繰り返して循環移送するものであり、
    前記冷却ガス噴出機構が、キャスト位置および/またはキャスト位置の次の停留位置に停留する成形型上の溶融ガラス塊を冷却するものであることを特徴とする請求項12または13に記載のプレス成形用プリフォームの製造装置。

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