JP2005271986A - 吊下商品及びその吊下商品の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 作業工程や使用材料の増加等によるコストアップを避けながら、吊下穴が亀裂により破壊されて商品が落下させられてしまうことを防止することができる吊下商品を提供する。
【解決手段】 商品の上部にシート状部分を有しており、そのシート状部分に設けられる吊下穴に吊下具を挿通させることにより吊り下げられた状態で展示される吊下商品であって、前記シート状部分における前記吊下穴の上方に、前記吊下穴の上縁外周部を倒れ易くするための加工処理として、例えば切断部の形成がなされていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 商品の上部にシート状部分を有しており、そのシート状部分に設けられる吊下穴に吊下具を挿通させることにより吊り下げられた状態で展示される吊下商品であって、前記シート状部分における前記吊下穴の上方に、前記吊下穴の上縁外周部を倒れ易くするための加工処理として、例えば切断部の形成がなされていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、商品上部のシート状部分に設けられる吊下穴に、吊下具を挿通させることにより吊り下げられた状態で展示される吊下商品に関する。
従来、プラスチックフィルム等による包装商品を小売店で販売する場合の展示形態として、図8に示されるように、包装商品Bを、柔軟性を有するプラスチック製の一枚物のストリップS上に所定間隔で複数個接着した吊下商品Gが採用されている。この吊下商品Gは、図9(a)及び(b)(図9(b)は、(a)のX1−X1断面に相当する図。)に示されるように、その上部のシート状部分、すなわちストリップSの上端Su側にホールパンチで形成される吊下穴1が設けられており、吊下穴1に挿通される固定フック等の吊下具Fに吊り下げられた状態で展示される。商品購入者は、包装商品Bを手で掴んで引き下ろす(図8における矢印方向)ことにより、ストリップSから包装商品Bを引き剥がすことができるものである。
ところで、吊下具Fは、図9(c)及び(d)(図9(d)は、(c)のX2−X2断面に相当する図。)に示されるような状態で吊下穴1に挿通されるが、吊下具Fの形状によっては、吊下穴1の上縁部1aのごく狭い範囲(例えば点や線)で吊下商品Gを支持することになる。しかも、吊下穴1には、接着された包装商品Bの重量や、包装商品BをストリップSから引き剥がす際の比較的大きな引張荷重が加わることになる。そのため、応力集中により、図9(c)に示されるように、ストリップSにおいて、吊下穴1の上縁部1aから上縁外周部1bに向かう亀裂Cを生じることがある。一枚物のストリップSにこのような亀裂Cが一旦発生すると、亀裂Cは比較的容易に成長し、点線で示されるようにストリップSを破断して、吊下商品G全体を落下させてしまう不具合が生じ得る。このような吊下商品に生じ得る不具合を防止する方法としては、吊下穴の周縁部にハトメを取り付けたり(例えば、特許文献1参照)、吊下穴を形成する部分について素材を2枚重ねにしたり、さらに2枚重ねにされる部分に厚紙を挟み込んだり(例えば、特許文献2参照)して補強する方法が採用されている。
特開2001−72157号公報
特開平10−59413号公報
しかしながら、吊下穴をハトメで補強する場合には、ハトメを追加取り付けするための工程が必要で、取り付け装置を設置したり、人手を新たにかけたりするためのコストアップが避けられない。また、その吊下穴を形成する部分について、ストリップ素材を2枚重ねにしたり、厚紙を挟み込んだりする場合には、加工工程が追加されたり材料費が増加したりすることによるコストアップが問題となる。
本発明は、斯かる実情に鑑み、作業工程や使用材料の増加等によるコストアップを避けながら、吊下穴が亀裂により破壊されて商品が落下させられてしまうことを防止することができる吊下商品、及びそのような吊下商品を効率よく生産することができる吊下商品製造装置を提供しようとするものである。
本発明の請求項1の発明は、商品の上部にシート状部分を有しており、該シート状部分に設けられる吊下穴に吊下具を挿通させることにより吊り下げられた状態で展示される吊下商品であって、前記シート状部分における前記吊下穴の上方に、前記吊下穴の上縁外周部を倒れ易くするための加工処理がなされていることを特徴とする吊下商品を提供する。
上記請求項1の発明によれば、吊下穴の上縁外周部が倒れ易くなるように加工処理されているため、吊下具で吊下商品を吊り下げる際に、吊下穴の上縁外周部が倒れて、吊下商品にかかる荷重を線又は面で受けることになり、応力集中が緩和されてシート状部分に亀裂が発生しにくくなるという作用が得られる。
本発明の請求項2の発明は、商品の上部にシート状部分を有しており、該シート状部分に設けられる吊下穴に吊下具を挿通させることにより吊り下げられた状態で展示される吊下商品であって、前記シート状部分における前記吊下穴の上方に、前記吊下穴とは独立した切断部が設けられていることを特徴とする吊下商品を提供する。
上記請求項2の発明によれば、吊下穴の上方に切断部が設けられているため、シート状部分が柔軟性素材で形成されている場合には、吊下具で吊下商品を吊り下げる際に、切断部を折曲点として吊下穴の上縁外周部が倒れて、吊下商品にかかる荷重を面で受けることになり、応力集中が緩和されてシート状部分に亀裂が発生しにくくなるという作用が得られる。また、亀裂が切断部に達したときに、その切断部によって吊下具が支持されることになり、また切断部で亀裂の進行が一旦堰き止められて、新たな亀裂が発生しない限り破断が生じないという作用が得られるものである。
本発明の請求項3の発明は、前記切断部は、前記吊下穴の中央部上方を横断するように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の吊下商品を提供する。
上記請求項3の発明によれば、請求項2の発明の作用に加えて、以下の作用が得られる。亀裂の主な進行方向となる吊下穴の中央部上方を横断するように切断部を設けたので、切断部によって、亀裂の進行が確実に堰き止められるという作用が得られるものである。
本発明の請求項4の発明は、前記切断部は、前記吊下穴の上縁部に沿うように形成されていることを特徴とする請求項3に記載の吊下商品を提供する。
上記請求項4の発明によれば、請求項3の発明の作用に加えて、以下の作用が得られる。切断部が吊下穴の上縁部に沿うように形成されているので、亀裂が例えば斜め上方に進行した場合にも対応することができ、切断部によって、亀裂の進行がより確実に堰き止められるものである。
本発明の請求項5の発明は、商品の上部にシート状部分を有しており、該シート状部分に設けられる吊下穴に吊下具を挿通させることにより吊り下げられた状態で展示される吊下商品であって、前記シート状部分における前記吊下穴の中央部上方を横断する溝条部が設けられていることを特徴とする吊下商品を提供する。
上記請求項5の発明によれば、亀裂の進行方向となる吊下穴の中央部上方を横断するように溝条部を設けられているため、吊下具で吊下商品を吊り下げる際に、溝条部を折曲点として吊下穴の上縁外周部が倒れて、吊下商品にかかる荷重を面で受けることになり、応力集中が緩和されてシート状部分に亀裂が発生しにくくなるという作用が得られる。特に、シート状部分が溝条部で二つ折りに畳まれて、2枚重ねしたのと同様の構造になるため破断強度を向上させることができるものである。
本発明の請求項6の発明は、商品の上部にシート状部分を有しており、該シート状部分に設けられる吊下穴に吊下具を挿通させることにより吊り下げられた状態で展示される吊下商品であって、前記シート状部分における前記吊下穴の上方に、前記吊下穴の上縁外周部を予め傾斜させる曲げ癖が設けられていることを特徴とする吊下商品を提供する。
上記請求項6の発明によれば、吊下穴の上縁外周部を予め傾斜させる曲げ癖が設けられているため、吊下具で吊下商品を吊り下げる際に、曲げ癖によって吊下穴の上縁外周部が倒れて、吊下商品にかかる荷重を面で受けることになり、応力集中が緩和されてシート状部分に亀裂が発生しにくくなるという作用が得られる。
本発明の請求項7の発明は、前記溝条部あるいは前記曲げ癖は、前記吊下穴の上縁部に沿うように形成されていることを特徴とする請求項5あるいは請求項6に記載の吊下商品を提供する。
上記請求項7の発明によれば、請求項6の発明の作用に加えて、以下の作用が得られる。溝条部が吊下穴の上縁部に沿うように形成されているので、亀裂をより幅広い範囲で発生しにくくすることができるものである。
本発明の請求項8の発明は、前記吊下穴が前記吊下具と接触する上縁部は、曲線で形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の吊下商品を提供する。
上記請求項8の発明によれば、請求項1から7のいずれかの発明の作用に加えて、以下の作用が得られる。吊下具と接触する上縁部が曲線状に形成されているので、応力が分散されて、亀裂が生じにくくなるものである。
本発明の請求項9の発明は、前記シート状部分に対して、請求項1の吊下商品になされる前記加工処理、もしくは請求項2乃至7の吊下商品に設けられる前記切断部、前記曲げ癖または前記溝条部の形成を、前記吊下穴の形成と同時に行うことを特徴とする吊下商品製造装置を提供する。
上記請求項9の発明によれば、吊下穴の上縁内周部を倒れやすくする加工処理や、吊下穴の上方に、切断部、曲げ癖または溝条部を形成する処理を、吊下穴の形成と同時に行うので、効率よく吊下商品を生産することができるという作用が得られるものである。
本発明の請求項1乃至8に記載の吊下商品によれば、作業工程や使用材料の増加等によるコストアップを避けながら、吊下穴に亀裂が生じにくくしたり、吊下穴に生じた亀裂の進行を堰き止めたりして、吊下具によって吊下穴が亀裂により破壊されて商品が落下させられてしまうことを防止することができるという優れた効果を奏し得るものである。また、本発明の請求項9に記載の吊下商品製造装置によれば、請求項1乃至8に記載される吊下商品を、新たな工程を追加することなく効率よく製造することができるという優れた効果を奏し得るものである。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しつつ説明する。
〔本発明の第1の実施形態〕
図1は、図8及び図9に示される吊下商品Gに本発明を適用した、本発明の第1の実施形態であって、ストリップSの上端付近を示す図である。図1において、(a)は吊下具Fに吊り下げない状態を示す斜視図、(b)は(a)のX3−X3断面に相当する図、(c)は吊下具に吊り下げた状態を示す斜視図、(d)は(c)のX4−X4断面に相当する図である。図8及び図9と同一の符号を付した部位は同一部位を表わし、その部位については、詳細な説明を省略する。図2及び図3は、図1に示される吊下商品Gを製造するための吊下商品製造装置2を示す図である。
図1は、図8及び図9に示される吊下商品Gに本発明を適用した、本発明の第1の実施形態であって、ストリップSの上端付近を示す図である。図1において、(a)は吊下具Fに吊り下げない状態を示す斜視図、(b)は(a)のX3−X3断面に相当する図、(c)は吊下具に吊り下げた状態を示す斜視図、(d)は(c)のX4−X4断面に相当する図である。図8及び図9と同一の符号を付した部位は同一部位を表わし、その部位については、詳細な説明を省略する。図2及び図3は、図1に示される吊下商品Gを製造するための吊下商品製造装置2を示す図である。
図1に示されるように、吊下商品Gの上部のシート状部分を形成するストリップSの上端Su側には、その横幅方向の中央部に、吊下具Fを挿通させるための吊下穴1が略円形状に形成されている。これにより、吊下穴1の上縁部1aは、挿通される吊下具Fと接触する部分が、吊下具Fを上方から包むように湾曲した曲線状となる。なお、吊下穴1の下縁部1cには、吊下穴1を形成するためにホールパンチでカットされたブランク材1dが繋がったままとされている。吊下穴1の形成時に、ブランク材1dが切り離されて、切屑となることを防止するためである。
吊下穴1の上方には、吊下具Fが挿通された際に、吊下穴1の上縁外周部1bを倒れ易くするための加工処理がなされている。具体的には、図1(a)及び(b)に示されるように、吊下穴1の上方に所定間隔をおいて、吊下穴1とは独立した一直線状に延びるスリット状の切断部1eを形成する。切断部1eは、吊下穴1の中央部上方を水平方向に横断するよう形成されており、その横幅方向の長さは、吊下穴1の横幅方向と略同じ長さに設定されている。
上記のとおり、吊下具Fと接触する上縁部1aは曲線状に形成されているので、それだけでも吊下穴1にかかる応力がある程度分散されて、上縁外周部1bに亀裂が生じにくくなっている。それに加えて、柔軟性素材であるプラスチック製のストリップSに切断部1eが形成されている結果、吊下具Fで吊下商品Gを吊下げる際に、図1(c)及び(d)に示されるように、切断部1eを折曲点として下穴の上縁外周部1bが倒れて、従来は点又は線で受けていた吊下商品Gにかかる荷重を、線又は面で受けることになる。これにより、上縁部1aに対する応力集中が緩和されて、ストリップSに亀裂が発生しにくくなるものである。
また、吊下穴1の上縁外周部1bに亀裂が発生して、切断部1eに達するまで成長したときでも、切断部1eの上縁部によって吊下具Fが新たに支持されることになる。さらに、切断部1eで亀裂の進行が一旦堰き止められ、切断部1eの上縁部に新たな亀裂が発生しない限りストリップが破断されることはない。しかも、切断部1eは、亀裂の主な進行方向となる吊下穴1の中央部上方を水平方向に横断するように設けられているので、より確実に亀裂の進行を堰き止めることができるものである。
ここで、切断部1eが形成される第1の実施形態に係る吊下商品Gを製造する吊下商品製造装置2について、図2及び図3を参照しながら説明する。吊下商品製造装置2は、包装部21、固着部22、移動部23、及びストリップ搬送部24を備えてなる。吊下商品製造装置2は、内部に商品が充填された包装商品Bを包装部21で自動包装し、包装商品Bを移動部23で把持して、2点鎖線で示されるように固着部22まで移動させ、ストリップ搬送部24から繰り出されるストリップSに対して、袋状の包装商品Bの上端部を挟持加圧して接着させる。
固着部22は、ヒーター221とクランプ222とを備えてなる。ヒーター221は、加圧面221aが高温加熱されるブロック体であり、クランプ222は、回動支持軸222aで支持されるレバー体で、開放位置(実線)と閉鎖位置(2点鎖線)の間を往復移動する。クランプ222は、閉鎖位置において、ストリップSと包装商品Bをヒーター221との間で挟持加圧して、ストリップSと包装商品Bを溶着(接着)させる。
固着部22の上流側には、ストリップ搬送部24から繰り出されるストリップSを固着部22に向けて案内しながら、包装商品Bが所定個数接着されるたびにストリップSに切り離し用の切り目及び吊下穴1を形成する案内部25が設けられている。案内部25は、図2及び図3に示されるように、上部ブロック251と下部ブロック252で構成されており、これらの間にストリップSを案内する通路(不図示)を形成する。下部ブロック252には、図3に示されるように、上記した切り離し用の切り目を入れるカッター252aと、吊下穴1を形成するホールパンチ252bとに加えて、上記切り目と吊下穴1との間に切断部1eを形成するカッター252cが内蔵されている。これらのカッター及びホールパンチは、連結ブロック252dで相互に連結され、エアシリンダー253の作動により、上部ブロック251側に設けられる受部251aに対して同期的に進退するようになっている。
上記のとおりであるから、包装商品Bが所定個数接着されたときに、エアシリンダー253を作動させて、1点鎖線で示されるようにカッター及びホールパンチを前進させることにより、ストリップSに、切り離し用の切り目、吊下穴1、及び切断部1eが同時形成することができるものである。これにより、吊下商品Gを効率よく生産することができる。
なお、上記第1の実施形態では、切断部1eは、吊下穴1の上方において、一直線状に延びるように形成されていたが、図4(a)に示されるように、吊下穴1の中央部上方を水平方向に横断するようにしながら、全体としては上縁部1aに沿うように、すなわち上縁部1aを上方から包囲するように湾曲した曲線状に形成してもよい。このように形成することで、図4(b)に示されるように、亀裂Cが斜め上方に進行した場合にも切断部1eによって、亀裂Cの進行がより確実に堰き止めることができるものである。
〔本発明の第2の実施形態〕
図5は、図8及び図9に示される吊下商品Gに本発明を適用した、本発明の第2の実施形態であって、ストリップSの上端付近を示す図である。図5において、(a)は吊下具Fに吊り下げない状態を示す斜視図、(b)は(a)のX5−X5断面に相当する図、(c)は吊下具に吊り下げた状態を示す斜視図、(d)は(c)のX6−X6断面に相当する図である。図8及び図9と同一の符号を付した部位は同一部位を表わし、その部位については、詳細な説明を省略する。図6は、図5に示される吊下商品Gを製造するための吊下商品製造装置を示す図であって、図3と同一符号を付した部位は同一部位を表し、その部位については、詳細な説明を省略する。
図5は、図8及び図9に示される吊下商品Gに本発明を適用した、本発明の第2の実施形態であって、ストリップSの上端付近を示す図である。図5において、(a)は吊下具Fに吊り下げない状態を示す斜視図、(b)は(a)のX5−X5断面に相当する図、(c)は吊下具に吊り下げた状態を示す斜視図、(d)は(c)のX6−X6断面に相当する図である。図8及び図9と同一の符号を付した部位は同一部位を表わし、その部位については、詳細な説明を省略する。図6は、図5に示される吊下商品Gを製造するための吊下商品製造装置を示す図であって、図3と同一符号を付した部位は同一部位を表し、その部位については、詳細な説明を省略する。
図5に示されるように、吊下商品Gの上部のシート状部分を形成するストリップSの上端Su側には、その横幅方向の中央部に、吊下具Fを挿通させるための吊下穴1が略円形状に形成されている。これにより、吊下穴1の上縁部1aは、挿通される吊下具Fと接触する部分が、吊下具Fを上方から包むように湾曲した曲線状となる。なお、吊下穴1の下縁部1cには、吊下穴1を形成するためにホールパンチでカットされたブランク材1dが繋がったままとされている。吊下穴1の形成時に、ブランク材1dが切り離されて、切屑となることを防止するためである。
吊下穴1の上方には、吊下穴1に吊下具Fが挿通された際に、吊下穴1の上縁外周部1bを倒れ易くするための加工処理がなされている。具体的には、図5(a)及び(b)に示されるように、吊下穴1の上方に、断面が半円弧状の溝条部1fを形成する。溝条部1fは、吊下穴1の中央部上方を水平方向に横断するように、すなわち吊り下げ荷重方向と直交するように形成され、その横幅方向の長さは、吊下穴1の横幅と略同じ長さに設定されている。
上記のとおり、吊下具Fと接触する上縁部1aは曲線状に形成されているので、それだけでも吊下穴1にかかる応力がある程度分散されて、上縁外周部1bに亀裂が生じにくくなっている。それに加えて、ストリップSに溝条部1fが形成されている結果、吊下具Fで吊下商品Gを吊下げる際に、図5(c)及び(d)に示されるように、溝条部1fを折曲点として吊下穴1の上縁外周部1bが倒れて、従来は点又は線で受けていた吊下商品Gにかかる荷重を、線又は面で受けることになる。これにより、上縁部1aに対する応力集中が緩和されて、ストリップSに亀裂が発生しにくくなるものである。また、図5(d)に示されるように、上縁外周部1bが溝条部1fで二つ折りに畳まれて、ストリップSを2枚重ねしたのと同様の構造になるため、その分だけ吊下穴1の破断強度を向上させることができるものである。
第2の実施形態に係る吊下商品Gを製造する吊下商品製造装置としては、図6に示されるように、第1の実施形態に係る吊下商品製造装置と同様のものが使用されるが、溝条部1fを形成するため、上記切断部1eを形成するカッター252cに代えて、溝条部1fを形成するための型押しポンチ252eが内蔵されている。型押しポンチ252eは、その先端部に溝条部1fと同じ半円弧形状の凹部が形成され、後端部がブロック252dでカッター252a及びホールパンチ252bと相互に連結されており、エアシリンダー253の作動により、上部ブロック251側に設けられる受部251bに対して同期的に進退するようになっている。なお、受部251bの型押しポンチ252eに対向する位置には、型押しポンチ252eと嵌合する受面が設けられている。
上記のとおりであるから、包装商品Bが所定個数接着されたときに、エアシリンダー253を作動させて、1点鎖線で示されるようにカッター及びホールパンチを前進させることにより、ストリップSには、切り離し用の切り目及び吊下穴1が形成されると同時に、型押しポンチ252eとこれに嵌合する受面でプレスされる部分に、溝条部1fが形成されることとなり、吊下商品Gを効率よく生産することができるものである。
なお、上記第2の実施形態では、溝条部1fは、吊下穴1の上方において、一直線状に延びるように形成されていたが、図4(a)に示される切断部1eと同様に、吊下穴1の中央部上方を水平方向に横断するようにしながら、全体としては上縁部1aに沿うように、すなわち上縁部1aを上方から包囲するように湾曲した曲線状に形成してもよい。このように形成することで、吊下穴1の上縁部1aで亀裂をより幅広い範囲で発生しにくくすることができるものである。
また、上記第2の実施形態では、溝条部1fは、断面が半円弧形状のものを1本だけ形成するようにしたが、これに限らず、断面はV字形状やU字形状としても良いし、複数本を上下方向に並べて形成するようにしても良い。溝条部を複数本設けることにより、上縁外周部1bがつづら折り状に畳まれて、ストリップを3枚重ね以上にしたのと同様の構造になり、さらに亀裂が発生しにくくなるものである。
〔本発明の第3の実施形態〕
図7は、図8及び図9に示される吊下商品Gに本発明を適用した、本発明の第3の実施形態であって、ストリップSの上端付近を示す図である。図7において、(a)は吊下具Fに吊り下げない状態を示す斜視図、(b)は(a)のX7−X7断面に相当する図、(c)は吊下具に吊り下げた状態を示す斜視図、(d)は(c)のX8−X8断面に相当する図である。図8及び図9と同一の符号を付した部位は同一部位を表わし、その部位については、詳細な説明を省略する。
図7は、図8及び図9に示される吊下商品Gに本発明を適用した、本発明の第3の実施形態であって、ストリップSの上端付近を示す図である。図7において、(a)は吊下具Fに吊り下げない状態を示す斜視図、(b)は(a)のX7−X7断面に相当する図、(c)は吊下具に吊り下げた状態を示す斜視図、(d)は(c)のX8−X8断面に相当する図である。図8及び図9と同一の符号を付した部位は同一部位を表わし、その部位については、詳細な説明を省略する。
図7に示されるように、吊下商品Gの上部のシート状部分を形成するストリップSの上端Su側には、その横幅方向の中央部に、吊下具Fを挿通させるための吊下穴1が略円形状に形成されている。これにより、吊下穴1の上縁部1aは、挿通される吊下具Fと接触する部分が、吊下具Fを上方から包むように湾曲した曲線状となる。なお、吊下穴1の下縁部1cには、吊下穴1を形成するためにホールパンチでカットされたブランク材1dが繋がったままとされている。
吊下穴1の上方には、吊下穴1に吊下具Fが挿通された際に、吊下穴1の上縁外周部1bを倒れ易くするための加工処理がなされている。具体的には、図7(a)及び(b)に示されるように、吊下穴1の上方に、ストリップの厚み方向に傾斜した曲げ癖1gを形成する。曲げ癖1gは、吊下穴1の中央部上方を水平方向に横断するように、すなわち吊り下げ荷重方向と直交するように形成され、その横幅方向の長さは、吊下穴1の横幅と略同じ長さに設定されている。
上記のとおり、吊下具Fと接触する上縁部1aは曲線状に形成されているので、それだけでも吊下穴1にかかる応力がある程度分散されて、上縁外周部1bに亀裂が生じにくくなっている。それに加えて、ストリップSに曲げ癖1gが形成されている結果、吊下具Fで吊下商品Gを吊下げる際に、図7(c)及び(d)に示されるように、曲げ癖1gを折曲点として吊下穴1の上縁外周部1bが倒れて、従来は点又は線で受けていた吊下商品Gにかかる荷重を、線又は面で受けることになる。これにより、上縁部1aに対する応力集中が緩和されて、ストリップSに亀裂が発生しにくくなるものである。
第3の実施形態に係る吊下商品Gを製造する吊下商品製造装置としては、図6に示される吊下商品製造装置と同様のものが使用され、上記溝条部1fを形成する型押しポンチ252eに代えて、曲げ癖1gを形成するための曲げ癖付け用刃を内蔵する。なお、受部251bの曲げ癖付け用刃に対向する位置には、曲げ癖付け用刃と嵌合する受面が設けられている。
上記のとおりであるから、包装商品Bが所定個数接着されたときに、エアシリンダー253を作動させて、ストリップSには、切り離し用の切り目及び吊下穴1が形成されると同時に、曲げ癖付け用刃とこれに嵌合する受面でプレスされる部分に、曲げ癖1gが形成されることとなり、吊下商品Gを効率よく生産することができるものである。
なお、上記第3の実施形態では、曲げ癖1gは、吊下穴1の上方において、一直線状に延びるように形成されていたが、図4(a)に示される切断部1eと同様に、吊下穴1の中央部上方を水平方向に横断するようにしながら、全体としては上縁部1aに沿うように、すなわち上縁部1aを上方から包囲するように湾曲した曲線状に形成してもよい。このように形成することで、吊下穴1の上縁部1aで亀裂をより幅広い範囲で発生しにくくすることができるものである。
〔上記実施形態の変形例〕
上記第1〜3の実施形態では、商品上部のシート状部分に吊下穴が設けられる吊下商品として、包装商品Bを接着させたストリップSの上端Su側に吊下穴1が設けられる吊下商品Gを挙げたが、例えば、包装商品B自体にシート状部分を形成して、そのシート状部分に吊下穴を設けるようにしても良い。また、吊下穴1の形状は、略円形状としたが、それ以外の形状を採用するようにしても良い。
上記第1〜3の実施形態では、商品上部のシート状部分に吊下穴が設けられる吊下商品として、包装商品Bを接着させたストリップSの上端Su側に吊下穴1が設けられる吊下商品Gを挙げたが、例えば、包装商品B自体にシート状部分を形成して、そのシート状部分に吊下穴を設けるようにしても良い。また、吊下穴1の形状は、略円形状としたが、それ以外の形状を採用するようにしても良い。
その他、本発明の吊下商品及び吊下商品製造装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 吊下穴
1a 上縁部
1b 上縁外周部
1c 下縁部
1d ブランク材
1e 切断部
1f 溝条部
1g 曲げ癖
2 吊下商品製造装置
21 包装部
22 固着部
23 移動部
24 ストリップ搬送部
25 案内部
B 包装商品
C 亀裂
F 吊下具
G 吊下商品
S ストリップ
1a 上縁部
1b 上縁外周部
1c 下縁部
1d ブランク材
1e 切断部
1f 溝条部
1g 曲げ癖
2 吊下商品製造装置
21 包装部
22 固着部
23 移動部
24 ストリップ搬送部
25 案内部
B 包装商品
C 亀裂
F 吊下具
G 吊下商品
S ストリップ
Claims (9)
- 商品の上部にシート状部分を有しており、該シート状部分に設けられる吊下穴に吊下具を挿通させることにより吊り下げられた状態で展示される吊下商品であって、
前記シート状部分における前記吊下穴の上方に、前記吊下穴の上縁外周部を倒れ易くするための加工処理がなされていることを特徴とする吊下商品。 - 商品の上部にシート状部分を有しており、該シート状部分に設けられる吊下穴に吊下具を挿通させることにより吊り下げられた状態で展示される吊下商品であって、
前記シート状部分における前記吊下穴の上方に、前記吊下穴とは独立した切断部が設けられていることを特徴とする吊下商品。 - 前記切断部は、前記吊下穴の中央部上方を横断するように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の吊下商品。
- 前記切断部は、前記吊下穴の上縁部に沿うように形成されていることを特徴とする請求項3に記載の吊下商品。
- 商品の上部にシート状部分を有しており、該シート状部分に設けられる吊下穴に吊下具を挿通させることにより吊り下げられた状態で展示される吊下商品であって、
前記シート状部分における前記吊下穴の中央部上方を横断する溝条部が設けられていることを特徴とする吊下商品。 - 商品の上部にシート状部分を有しており、該シート状部分に設けられる吊下穴に吊下具を挿通させることにより吊り下げられた状態で展示される吊下商品であって、
前記シート状部分における前記吊下穴の上方に、前記吊下穴の上縁外周部を予め傾斜させる曲げ癖が設けられていることを特徴とする吊下商品。 - 前記溝条部あるいは前記曲げ癖は、前記吊下穴の上縁部に沿うように形成されていることを特徴とする請求項5あるいは請求項6に記載の吊下商品。
- 前記吊下具と接触する前記吊下穴の上縁部は、曲線状に形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の吊下商品。
- 前記シート状部分に対して、請求項1の吊下商品になされる前記加工処理、もしくは請求項2乃至7の吊下商品に設けられる前記切断部、前記曲げ癖または前記溝条部の形成を、前記吊下穴の形成と同時に行うことを特徴とする吊下商品製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004091218A JP2005271986A (ja) | 2004-03-26 | 2004-03-26 | 吊下商品及びその吊下商品の製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004091218A JP2005271986A (ja) | 2004-03-26 | 2004-03-26 | 吊下商品及びその吊下商品の製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005271986A true JP2005271986A (ja) | 2005-10-06 |
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ID=35172056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004091218A Pending JP2005271986A (ja) | 2004-03-26 | 2004-03-26 | 吊下商品及びその吊下商品の製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005271986A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007320614A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Marudai Food Co Ltd | 包装体 |
WO2008018391A1 (fr) | 2006-08-08 | 2008-02-14 | Ishida Co., Ltd. | Dispositif de fabrication de produits |
CN113401412A (zh) * | 2020-03-17 | 2021-09-17 | 新特能源股份有限公司 | 一种包装系统和多晶硅的包装方法 |
WO2022004580A1 (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-06 | 小林製薬株式会社 | 容器および展示方法 |
-
2004
- 2004-03-26 JP JP2004091218A patent/JP2005271986A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007320614A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Marudai Food Co Ltd | 包装体 |
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CN113401412B (zh) * | 2020-03-17 | 2022-12-20 | 内蒙古新特硅材料有限公司 | 一种包装系统和多晶硅的包装方法 |
WO2022004580A1 (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-06 | 小林製薬株式会社 | 容器および展示方法 |
JP7489839B2 (ja) | 2020-06-30 | 2024-05-24 | 小林製薬株式会社 | 容器および展示方法 |
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