JP5220067B2 - 段ボール箱の開封構造およびこの開封構造を形成する切刃を備えた抜型 - Google Patents
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Description
なお、ブランクは、一枚の段ボールシートから打ち抜かれて製造される。
これにより、段ボール箱を開封するときに、開封口を破断開口して開封帯の端部を摘み、開封帯を開封方向に引裂いて、一対の幅狭側板を、一方の幅広側板側と他方の幅広側板側とに分断する開封を行うことで、飲料缶を取り出すことができるようになっている。
ここで、波状切目線の全切部と半切部は、抜型に植設されて備えられているリード罫刃によってブランクに入れられる。リード罫刃の刃先は、ブランクの裏ライナー側から表ライナー側に全切部を貫通状に切り込むための刃高の高い全切刃と、裏ライナー側から厚さ方向の途中まで半切部を切り込むための刃高の低い半切刃とが交互に形成されている平刃形状を成している。
そのために、保管時や店内陳列時に数段積み上げたときに、上段側の段ボール箱の重さによって下段側の段ボール箱の一対の幅狭側板に座屈による胴膨れが生じ、箱の美観が損なわれるおそれがあった。
ここで、前記引裂き線は、前記開封方向の各要所に、裏ライナー側から表ライナー側に貫通状に切り込まれる全切目をさらに備えていること、また、前記引裂き線は、前記開封方向に略曲線形状の対称に形成されていること、などの構成を採用することが好ましい。
ここで、前記刃先のピッチが1.0〜1.7mmの範囲に、その振幅が0.5〜1.2mmの範囲に設定されているものが好適である。
例えば、缶ビールなどの飲料缶を数十本単位で包み込むように包装するラップラウンド式の段ボール箱の胴部を折り曲げ形成する一対の幅狭側板に開封帯による開封構造を適用した場合、引裂き線で座屈して胴膨れを引き起こすことがない剛性を一対の幅狭側板に保った状態で、該一対の幅狭側板に引裂き線に沿って開封方向に引裂き可能とする開封帯による開封構造を備えることができる。
つまり、従来技術の裏ライナーから表ライナーに貫通する全切部(全切線)は、裏ライナー側と同じ広さに切り込まれた広い(長い)切目として表ライナー側に存在することとなるために、商品名や製造・販売メーカのロゴなどが印刷される段ボール箱の外表面の美観が広い切目によって損なわれるのに対し、本発明では、切目が小さな孔程度(切刃の刃先端形状)の狭い切れ込みとして表ライナー側に点在するものであることで、段ボール箱の外表面の美観の低下を抑えることができる。
加えて、段ボール箱の一対の幅狭側板の剛性の低下を抑えることができるので、数段積み上げによる保管時や店内陳列時などにおける引裂き線からの座屈による胴膨れ抑止効果をより顕著に引き出すことができる。
これにより、例えば、自動箱詰めラインの自動製函機によってブランクから段ボール箱へ自動で組み立て製箱されるときなどに、引裂き線から折れ曲がる現象を防いで、製箱不良の発生を抑制することができる。また、数段積み上げ時における胴膨れをも効果的に抑制することができるなどの効果を期待することができる。
これにより、保管時や店内陳列時に数段積み重ねたときの引裂き線からの座屈による胴膨れ抑止し、しかも、商品名や製造・販売メーカのロゴなどが印刷される段ボール箱の外表面の美観の低下を抑えながら開封を容易に行うことができる開封帯による開封構造を、分断開封部位に備えた段ボール箱(ブランク)を生産性よく製造することができる。
図1は、本実施形態の係る開封帯および外フラップによるそれぞれの開封構造を適用させた段ボール箱のブランクの一例を示す裏面図であり、図2は、同ブランクを裏面側から見たときの斜視図であり、図3は、組み立て製箱された段ボール箱の封緘状態を示す斜視図および縦断拡大図である。
なお、本実施形態では、被包装物として挙げられる酒やジュース類などの飲料缶、菓子類、そして即席商品などのうち、図2および図3に示すように、缶ビールなどの飲料缶Mを数十本単位で包み込むように包装するラップラウンド式の段ボール箱Aを一例として挙げて説明する。
段ボール箱Aは、図1および図2に示すブランクaから図3に示す略矩形状に折り曲げ組み立てられて製箱される。
このブランクaは、図示省略の打抜き装置に装備される後記の抜型Bによって一枚の段ボールシートから打ち抜き裁断されて製造されるものであり、図1に示すように、綾部罫線(折線)10を介して順次連設されて段ボール箱Aの略角筒状の胴部A1を折り曲げ形成する各一対の幅広側板1,2および幅狭側板3,4とからなる計4枚の側板を備えている。
また、ブランクaは、各一対の幅広側板1,2および幅狭側板3,4の両端(両短辺縁)に連設させた外フラップ5,6および内フラップ7,8をそれぞれ備えている。また、一方の幅狭側板3の開放長辺縁には糊代片9を備えている。
これにより、開封口12から開封帯11を2本の引裂き線13に沿って開封方向に引裂くことで、一対の幅狭側板3,4が、一方の幅広側板2側(図3(a)の上側)と他方の幅広側板1側(図3(a)の下側)に分断され、段ボール箱Aが開封されるようになっている。
図4は、開封帯による開封構造の引裂き線の基本形態を示す説明図である。ここでは、図1〜図3を適宜参照しながら説明する。
開封帯11および開封口12は、ブランクaが抜型Bによって一枚の段ボールシートから打ち抜かれるとき、同抜型Bにより同時に切り込まれて形成されるものである。
開封帯11は、お客がビール缶などの飲料缶Mを段ボール箱A単位(ケース単位)で買い求めて持ち帰り、飲料缶Mを段ボール箱Aから取り出すときに、段ボール箱Aを開封口12から引裂いて開封するためのものである。
この開封帯11は、図1および図4に示すように、2本の引裂き線13により一対の幅狭側板3,4にそれぞれ帯状に形成される。そして、この開封帯11は、図1に示すように、一対の幅狭側板3,4の両端に連設する内フラップ7,8の端縁まで達するように設けられる。
2本の引裂き線13は、抜型Bに備えられる後記の切刃Cによってブランクaの裏ライナーa1側から表ライナーa2側に至るように切り込まれる切目13aを、開封口12から開封方向に断続的に設け、かつ、後記の全切り波刃Dによって裏ライナーa1側から表ライナーa2側に貫通するように入れられる全切目13bを開封方向の各要所に設けることで、一対の幅狭側板3,4の開封方向に、後記の外側湾曲頂部13−2と内側湾曲頂部13−4を交互に有する略曲線形状の対称にて形成されるものである。
つまり、開封帯11は、開封口12から開封方向に向けて外側湾曲頂部13−2と内側湾曲頂部13−4を交互に有する略曲線形状の対称にて形成される2本の引裂き線13によって引裂き可能に設けられる。
切目13aは、ブランクaの裏ライナーa1側から突き刺さるように厚さ方向に入り込んで刃先端が表ライナー2側に至る切刃Cの刃先C1によってブランクaに切り込まれて形成される。
この切目13aは、後記の図7に示すように、ブランクaの裏ライナーa1側において広く、表ライナーa2側においては狭い、例えば、切刃Cの刃先端形状に相当する小さな孔程度とする断面視で略台形状を成して2本の引裂き線13上に位置して形成される。
この全切目13bは、図4に示すように、2本の引裂き線13の外側湾曲頂部13−2、内向き傾斜線部13−3、内側湾曲頂部13−4において抜型Bに備えられる全切り波刃Dによって切り込まれて配置される。
この開封口12は、図1に示すように、開封帯11の帯幅(2本の引裂き線13の線間)にて綾部罫線10と略平行に入れられる2本の切込み線12a、この2本の切込み線12aの長さ方向中心部間にわたるように入れられる1本の切込み線12bと、それら切込み線12a,12bの各要所に位置して設けられる繋ぎ部12cとによって一対の幅狭側板3,4のそれぞれの中央部位に略H字状の破断形状にて設けられる。
このクロス罫筋14は、ブランクaの裏ライナーa1側に、ブランクaが抜型Bによって一枚の段ボールシートから打ち抜かれるとき、抜型Bに備えられている後記の押罫部材19によって同時に形成されるものである。
これにより、飲料缶Mなどを包み込み包装した封緘状態で複数個の段ボール箱Aを数段に積み上げた際に、上段側の段ボール箱Aの荷重による下段側の段ボール箱Aの胴膨れを抑えるようにしている。
つぎに、以上のように形成されている本実施形態に係る開封帯11による開封構造を一対の幅狭側板3,4に適用させてなる段ボール箱Aによれば、引裂き線13を形成するように開封方向に断続的に設けられる切目13aは、ブランクaの裏ライナーa1側において広く(長く)切れ込まれていることで、引裂き線13に沿って開封帯11を引裂くとき、引裂き線13は切れ込みが広いブランクaの裏ライナーa1側から確実に、かつ、スムーズに引き裂かれることで、開封帯11による段ボール箱Aの開封を容易に行うことができる。
また、ブランクaの表ライナーa2側において切目13aは、例えば、小さな孔程度の狭い切れ込みとして存在(露出)する程度であることから、商品名や製造・販売メーカのロゴなどが印刷される段ボール箱Aの外表面の美観の低下を抑えることができる。
すなわち、図3に示すように、縁部(先端縁)同士を付き合わせた状態で内フラップ7,8に重ね貼り付けられている外フラップ5,6の縁部に開封用指掛け部15を備えて、指先などを負傷することなく、指先を外フラップ5,6の内側(裏ライナーa1側)にしっかりと掛けた状態で容易に開封し得るようにしている。
開封用指掛け部15は、ブランクaが抜型Bによって一枚の段ボールシートから打ち抜かれるとき、抜型Bに備えられる後記の半切れ波刃Gと圧潰部材20によって同時に形成されるものである。
この開封用指掛け部15は、図に示すように、外フラップ5,6の縁部略中央部位において、所望な大きさの略半月状に半切れ波刃Gによって施される折れ目15aと、この折れ目15aと縁部によって囲まれた内側部分に圧潰部材20によって施される潰し部15bを備えて形成されている。
また、折れ目15aのみにて開封用指掛け部15を形成した場合、外フラップ5,6の縁部から略半月状の折れ目15aに至るように、縁部から直交方向に繋ぎを有する切込み線などを数本入れるなどの工夫を施すことができる。これにより、開封用指掛け部15をより関単に折り曲げ開口する。つまり、開封用指掛け部15を破くように開口することができる。
つぎに、前記段ボール箱Aのブランクa(一対の幅狭側板3,4)に開封帯11による開封構造の引裂き線13を切り込み形成する本実施形態に係る切刃Cについて説明する。
図5は、本実施形態に係る切刃を示す正面図及び側面図である。
その理由は、ピッチPを1.0mm以下にすると、略V字状または略U字状にて断続的に備える刃先16の形成(加工)が難しい上に、刃先16の強度などが低下することとなるからであり、ピッチPが1.7mmを越えると、刃先16を略V字状または略U字状にて断続的に備えることによる所期の目的を達成することが難しくなるからである。
また、振幅Wを0.5mm以下にすると、刃先16を略V字状または略U字状にて断続的に備えることによる効果が十分に得られないことになるからであり、また、振幅Wが1.5mmを越えると、ブランクaの裏ライナーa1側において広く、表ライナーa2側においては狭い断面視で略台形状を成す切目13aを形成することができなくなるなどの所期の目的を達成することが難しくなるからである。
したがって、本実施形態の切刃Cにおいては、刃先16のピッチ(P)を1.0〜1.7mmの範囲に設定、好ましくは1.5mmに設定する。刃先16の振幅Wを0.5〜1.5mmの範囲に設定、好ましくは0.5〜0.9mm、特に好ましくは0.7mmに設定する。
また、本実施形態に係る切刃Cは、図6に示すように、2枚重ね並べて1枚の刃物として使用することができる。つまり、切刃Cを2枚重ね並べて1枚の刃物として、開封帯11による開封構造の2本の引裂き線13が形成される抜型Bの要所に植設配置することができる。
このように、切刃Cを2枚重ね並べて1枚の刃物とすることで、開封帯11の2本の引裂き線13を形成する切目13aをブランクaに入れるときに、裏ライナーa1から表ライナーa2に至り切れ残しがない状態で確実に切目13aをブランクaに切り込むことができる。つまり、段ボールシートの紙質などによって、1枚では切れ残しが発生するおそれがある場合などには、2枚重ね並べて1枚の刃物として使用することで、一対の幅狭側板3,4の2本の引裂き線13上に位置させて切れ残しがなく確実に切目13aを切れ込むことができる。
このように形成されている本実施形態に係る切刃Cについて簡単に説明する。
図7は、切刃の刃先と切目の対応を示す拡大斜視図である。ここでは、図1および図4を適宜参照しながら説明する。
図7に示すように、略V字状にて断続的に連なる鋭い刃先16によって、ブランクaの裏ライナーa1側から表ライナーa2側に至る断面視で略台形状の切目13aを断続的に切り込み形成することができる。
つまり、図1および図4に示すように、開封口12から開封方向に備えられる開封帯11による開封構造の略曲線形状の対称にて形成される2本の引裂き線13における各弓形外向き傾斜線部13−5に、裏ライナーa1側から表ライナーa2側に至る断面視で略台形状の切目13aを断続的に設けることができる。このとき、切目13aの断続間隔を、1.0〜1.7mmの範囲の刃先16のピッチPにて選択的に入れることができる。つまり、段ボールシートの厚さや紙質などに応じて選択的に入れることができる。
また、ブランクaの一対の幅狭側板3,4に引裂き線13の切目13aを入れるとき、裏ライナーa1側から表ライナーa2側に至るように鋭い刃先16を突き刺す切断であることで、シートを押し潰すことなく、裏ライナーa1から表ライナーa2に至るように切目13aを切り込むことができる。
また、本実施形態では、切刃C−1の他の実施形態として、図8に示すように、略U字状の鋭い刃先17を断続的に多数備えて形成することができる。
図8は、他の実施形態に係る切刃を示す正面図および側面図であり、図9は、同切刃を2枚重ね並べて示す斜視図である。
なお、この実施形態に係る切刃C−1は、一辺縁に断続的に備える鋭い刃先17の形状を略U字状に形成している。それ以外の構成要素においては前記実施形態の切刃Cと基本的に同じであることから、同じ構成要素に同じ符合を付することで重複説明は省略する。
また、切刃C−1は、前記実施形態に係る切刃Cと同様に、板厚tを0.6〜1.1mmの範囲、好ましくは0.9mmに設定されている。また、刃先端から刃元側へ対称形とする刃先17の両傾斜面17aの成す刃先角度θについては、40°〜60°、好ましくは50°としている。
つぎに、開封帯11による開封構造における2本の引裂き線13をブランクa(段ボール箱Aの一対の幅狭側板3,4)に入れる切刃Cおよび全切り波刃D、そして、開封口12の2本の切込み線12aをブランクaに入れるミシン刃Eおよび1本の切込み線12bを入れる全切り波刃Fを備え、さらに、開封用指掛け部15をブランクa(段ボール箱Aの外フラップ5,6)に形成する半切れ波刃Gと圧潰部材20を備える本実施形態に係る抜型Bについて説明する。
図10は、本実施形態に係る抜型の全体を示す底面図であり、図11および図12は、同抜型の一部を拡大して示す斜視図である。ここでは、図1を適宜参照しながら説明する。
このように形成されているミシン刃Eは、抜型Bにおける開封口12の2本の切込み線12aが切り込み形成される部分に位置して、図10および図11に示すように、全切り波刃Fとによって略H字状を成すように型板bに植設されて配置される。
つまり、切刃Cは、図1に示す2本の引裂き線13上における開封口12の2本の切込み線12aの端から外側に向けて傾斜する外向き傾斜線部13−1、内側湾曲頂部13−4から外側湾曲頂部13−2に向けて緩やかな略弓形曲線にて傾斜する弓形外向き傾斜線部13−5に位置して型板bに植設されて、引裂き線13の切目13aをブランクa(一対の幅狭側板3,4)切り込み形成するように配置されている。
一方、全切れ波刃Dは、2本の引裂き線13上における外側湾曲頂部13−2、内向き傾斜線部13−3、内側湾曲頂部13−4に位置して型板bに植設されて、引裂き線13の全切目13bを切り込み形成するように配置されている。
以上のように、開封帯11による開封構造の2本の引裂き線13を形成する切刃Cおよび全切り波刃D、そして、外フラップ5,6による開封構造の開封用指掛け部15を形成する半切り波刃Gおよび圧潰部材20を備えて構成されている本実施形態に係る抜型Bによれば、ブランクaが1枚の段ボールシートから打ち抜き裁断されるときに、略V字状にて断続的に連なる切刃C,C−1の鋭い刃先16によって、開封口12から開封方向に開封帯11による開封構造の2本の引裂き線13を形成するように裏ライナーa1側から表ライナーa2側に至る断面視で略台形状を呈する切目13aを、断続的に、そして開封方向の各要所において裏ライナーa1側から表ライナーa2側に貫通状に切り込まれる全切目13bを同時に切り込んで備えることができる。
つまり、打抜き刃17によってブランクaの外周輪郭が一枚の段ボールシートから打ち抜かれるシート受け盤の外周輪郭部分などでは、打抜き刃17の刃先端が突き刺さるスポンジやその他の軟質部材が一般的に配されているが、切刃Cの鋭い刃先16によって切目13aが切り込まれるシート受け盤の部分では、刃先16の刃先端が突き刺さらずに受け止められる硬質部材が配されている。
これにより、切目13aは、突き刺し切り始め側(切断)となるブランクa裏ライナーa1側においては刃先16の刃元側形状に合わせて切り込みが広くなり、表ライナーa2側においては刃先16の刃先端形状に相当する小さな孔程度に狭い切れ込みとなる断面視で略台形状に形成されるものである。
例えば、開封帯11による開封構造において、2本の引裂き線13を開封口12から開封方向(引裂き方向)に周期的に湾曲させた略波状、または、開封方向に平行とする直線状などに設けることができる。
A1 胴部
a ブランク(段ボールシート)
a1 裏ライナー
a2 表ライナー
a3 中芯
B 抜型
C,C−1 切刃
1,2 幅広側板
3,4 幅狭側板
5,6 外フラップ
7,8 内フラップ
9 糊代片
10 綾部罫線
11 開封帯
12 開封口
13 引裂き線
13a 切目
13b 全切目
15 開封用指掛け部
15a 折れ目
15b 潰し部
16,17 刃先
Claims (4)
- 段ボール箱の分断開封部位に、開封口から開封方向の2本の引裂き線に沿って引裂き可能に備えられる開封帯による開封構造であって、
前記2本の引裂き線は、前記開封口の2本の切込み線の端から該2本の切込み線間の巾よりも広くなるように外側に傾斜させた外向き傾斜線部、この外向き傾斜線部に連設する外側湾曲頂部から2本の切込み線間の巾よりも狭くなるように内側に傾斜させた内向き傾斜線部、この内向き傾斜線部に連設する内側湾曲頂部から弓形曲線にて外側に漸次傾斜させた弓形外向き傾斜線部、この弓形外向き傾斜線部に連設する外側湾曲頂部、この外側湾曲頂部から内側に傾斜して弓形外向き傾斜線部に連設する内向き傾斜部を設けることを開封方向に繰り返す曲線形状にて対称に形成されるとともに、
前記引裂き線のうち、開封口の2本の切込み線の端から外側に向けて傾斜する外向き傾斜線部、内側湾曲頂部から外側湾曲頂部に向けて緩やかな弓形曲線にて傾斜する弓形外向き傾斜線部上に段ボールシートの裏ライナー側から表ライナー側に至る切目を前記開封方向に断続的に設けてなり、
前記切目は、前記裏ライナー側において広く、前記表ライナー側においては狭い断面視で略台形状であり、
さらに、前記引裂き線のうち、外側湾曲頂部、内向き傾斜線部、内側湾曲頂部において前記裏側から前記表側に貫通する全切目を備えていることを特徴とする段ボール箱の開封構造。 - 前記段ボール箱のフラップ縁部に、開封用指掛け部をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の段ボール箱の開封構造。
- 前記開封用指掛け部が、内フラップに重ね貼り付けられている外フラップの縁部に沿って施された折れ目および/または潰し部によって折り曲げ開口可能に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の段ボール箱の開封構造。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の段ボール箱の開封構造の引裂き線を形成する切刃を、段ボール箱の分断開封部位に位置させて備えたことを特徴とする抜型。
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