JP2005271826A - アクセルペダル装置 - Google Patents

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Kensuke Iwai
健介 岩井
Kazufumi Yoshiya
和史 吉矢
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Abstract

【課題】アクセルペダル装置において、簡単なヒステリシス発生機構を採用して、遊び領域を備えた違和感の無い踏力特性を得る。
【解決手段】ペダルアーム20の移動に伴って踏力にヒステリシスを発生させるヒステリシス発生機構を、支軸11から偏倚した位置に揺動支点S2をもつようにペダルアーム20に連結された揺動レバー30、揺動レバーの一端部31側に付勢力を及ぼす付勢スプリング40、付勢スプリングの付勢力に拮抗するように揺動レバーの他端部32を当接させつつ摺動させる摺動部11a、休止位置から所定範囲のストロークにおいて,付勢スプリングの付勢力に抗する向きに押圧力を及ぼすべく揺動レバーの一端部31に係合する係合部14等により構成する。これにより、遊び領域を備えた二段階の荷重特性にヒステリシスを発生させた違和感の無い踏力特性が得られる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ドライブバイワイヤシステムを採用した車両等に適用されるアクセルペダル装置に関し、特にアクセルペダルの動作に要する踏力にヒステリシスを発生させる機構を備えたアクセルペダル装置に関する。
ドライブバイワイヤシステムに適用される従来のアクセルペダル装置においては、運転者の操作性等を考慮して、アクセルペダルの動作に要する踏力(ペダル荷重)にヒステリシスを発生させる機構が採用されている。
例えば、従来のアクセルペダル装置におけるヒステリシス発生機構としては、アクセルペダルの枢軸に支持された領域に円筒状の摺動面としてのライナを設け、このライナに接触すると同時にその接触圧力が踏力に応じて変化するリターンスプリングの付勢力により弾性変形させられる可撓性のヒステリシスレバーを設け、ヒステリシスレバーの被摺動部とライナとの摩擦力によりヒステリシス荷重を発生させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、他のアクセルペダル装置におけるヒステリシス発生機構としては、アクセルペダルの一端側に傾斜面を設け、この傾斜面に接触するようにスプリングにより付勢された円錐状の面をもつ摩擦部材を設け、アクセルペダルの踏み込みに伴って摩擦部材がケースの内面との間に生じる摩擦力によりヒステリシス荷重を発生させるものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、他のアクセルペダル装置におけるヒステリシス発生機構としては、アクセルペダルの枢軸としての支承ピン(支軸)とこの支承ピンの外周面を覆うように接触して配置される支承シェルとにより軸受部を形成し、支承シェルの周りにアクセルペダルの踏み込みに伴って付勢力を増すU字状の板バネを配置し、板バネが発生するバネ力にて軸受部を片寄せすることで軸受界面に生じる摩擦力によりヒステリシス荷重を発生させるものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−283872号公報 独国特許第19521821C1号明細書 特表平10−510499号公報
しかしながら、上記従来のヒステリシス発生機構においては、摩擦力を発生させる可撓性の部材の経時的な変化、アクセルペダルの一端部により摩擦部材を直接押圧するが故の挙動の変化、軸受部を片寄せする際に接触部の変化等の不確定要素が多くて、安定した摩擦力を発生させるのは困難であり、又、構造的にヒステリシス荷重の設定が容易ではなく、摺動界面での摩擦力が増加した場合、アクセルペダルが戻り難くなるという問題があった。
また、上記従来のアクセルペダル装置においては、ヒステリシスを発生させるための機構が複雑で、部品点数が多く、装置の大型化、重量化等を招いていた。
さらに、ドライブバイワイヤシステムにおいても、従来のワイヤー式の場合と同様に、踏み始めに遊びを有する踏力特性を設定して、従来のワーヤ−式と比べて違和感の無い操作フィーリングを確保する必要がある。
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、部品点数の削減による構造の簡略化、小型化を図りつつ、アクセルペダルの操作に最適な踏力特性(ヒステリシス特性)を容易に設定あるいは適宜変更できると共に、経時変化を抑制でき、従来のワーヤ−式に比べて違和感の無い安定した操作性を確保できるアクセルペダル装置を提供することにある。
本発明のアクセルペダル装置は、ハウジングと、踏力を加えるペダルアームと、ペダルアームを揺動自在に支持するべくハウジングに設けられた支軸と、ペダルアームを休止位置に戻すリターンスプリングと、ペダルアームの移動に伴って踏力にヒステリシスを発生させるヒステリシス発生機構と、を備えたアクセルペダル装置であって、上記ヒステリシス発生機構は、支軸から偏倚した位置に揺動支点をもつようにペダルアームに連結された揺動レバーと、揺動レバーの一端部側に付勢力を及ぼす付勢スプリングと、付勢スプリングの付勢力に拮抗するように揺動レバーの他端部を当接させつつ摺動させる摺動部と、休止位置から所定範囲のストロークにおいて,付勢スプリングの付勢力に抗する向きに押圧力を及ぼすべく揺動レバーに係合する係合部と、を有する構成となっている。
この構成によれば、ペダルアームが休止位置から踏み込まれると、揺動レバーの一端部が付勢スプリングを圧縮し、圧縮により増加した付勢力が、揺動レバーの他端部を摺動部に押し付けて摩擦力を生じさせる。この摩擦力は摺動荷重としてペダル踏力にヒステリシスを発生させる。また、休止位置から所定範囲のストロークにおいては、係合部が揺動レバーに対し付勢スプリングの付勢力に抗する向きに押圧力を及ぼしているため、比較的小さい踏力でペダルアームが作動し、所定範囲を超えたストロークにおいては、係合部が揺動レバーから離れて揺動レバーに対し付勢スプリングの付勢力が直接加わるため、踏力は二段階の荷重特性となる。したがって、最初の段階を遊び領域として設定することができ、違和感の無い操作性を確保することができる。
また、揺動レバーの一端部までと他端部までの比率を適宜変えることでヒステリシス特性を変更でき、所望の踏力特性を得ることができる。さらに、揺動レバーによる梃子の原理を応用してヒステリシスをもつ摩擦力を発生させるため、部品点数の少ない簡略な構造にてヒステリシス発生機構を構成でき、装置を小型化及び軽量化できる。
上記構成において、摺動部は、支軸の外周面に形成されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、揺動レバーが支軸近傍に配置されることになり、部品を支軸の周りに集約化でき、装置をコンパクト化できる。
上記構成において、リターンスプリングは、付勢スプリングを兼ねる、構成を採用することができる。
この構成によれば、リターンスプリングが付勢スプリングを兼ねるため、さらに部品点数を削減でき、装置をより小型化、軽量化できる。
上記構成において、係合部は、揺動レバーの他端部を摺動部から離脱させる向きに、揺動レバーの一端部を係合させる傾斜面を有する、構成を採用することができる。
この構成によれば、休止位置から所定範囲のストロークにおいては、係合部の傾斜面が揺動レバーの他端部を摺動部から離脱させる向きに作用するため、摺動による摩擦力が軽減又は消滅して、踏力のヒステリシスが小さく又は無くなるため、特に、ペダルアームはスムーズに休止位置に復帰することができる。
上記構成において、揺動レバーの一端部は、係合部の傾斜面と面接触するように形成されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、休止位置から所定範囲のストロークにおいて、揺動レバーの一端部は係合部と面接触するため、両者間での摺動によるくさび作用で、揺動レバーの他端部を摺動部から離脱させる向きに確実に移動させることができる。
上記構成において、揺動レバーの他端部は、休止位置から所定範囲のストロークにおいて摺動部から離脱して非接触となり、所定範囲以外のストロークにおいて摺動部と面接触し得る凹状曲面部を有する、構成を採用することができる。
この構成によれば、ペダルアームが休止位置と最大踏込み位置との間を移動する際に、休止位置から所定範囲のストロークでは、他端部は摺動部と非接触となるため、ヒステリシスが小さくなってペダルアームの戻りが良くなる。また、所定範囲を超えるストロークでは、他端部の凹状曲面部が摺動部と接触するため摩擦力が大きくなり、踏力のヒステリシスが確実に得られる。
上記構成において、リターンスプリングは、付勢スプリングと、ペダルアームとハウジングとの間に配置された補助スプリングと、を含む、構成を採用することができる。
この構成によれば、ペダルアームの踏込み始めの遊び領域での荷重を適宜設定することができ、又、遊び領域でのペダルアームの戻りがさらにスムーズになる。
上記構成のアクセルペダル装置によれば、ペダルアームの移動に伴って踏力にヒステリシスを発生させるヒステリシス発生機構として、支軸から偏倚した位置に揺動支点をもちペダルアームに連結された揺動レバー、揺動レバーの一端部側に付勢力を及ぼす付勢スプリング、付勢スプリングの付勢力に拮抗するように揺動レバーの他端部を当接させて摺動させる摺動部、休止位置から所定範囲のストロークにおいて付勢スプリングの付勢力に抗する向きに押圧力を及ぼすべく揺動レバーに係合する係合部等を採用したことにより、部品点数の削減による構造の簡略化、小型化が成され、二段階の荷重特性にヒステリシスを加えた踏力特性を設定することができ、遊び領域を備えた違和感の無いペダル操作性が得られる。
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1ないし図9は、本発明に係るアクセルペダル装置の一実施形態を示すものであり、図1は装置の全体を示す側面図、図2及び図3は装置の内部を示す断面図、図4は揺動レバーを示す側面図、図5は作用を説明する説明図、図6は踏力特性を示す図、図7ないし図9は動作図である。
このアクセルペダル装置は、図1ないし図4に示すように、自動車等の車体Bに固定されるハウジング10、ハウジング10に設けられた支軸11、支軸11に対して揺動自在に支持され踏力が及ぼされるアクセルペダル20aを一体的にもつペダルアーム20、ペダルアーム20に対して揺動自在に連結された揺動レバー30、揺動レバー30に付勢力を及ぼす付勢スプリングとしてのリターンスプリング40、補助スプリング50、アクセルペダル20a(ペダルアーム20)の踏込み量を検出する検出センサ60等を備えている。
ハウジング10は、樹脂材料により成形され、図2及び図3に示すように、軸心S1をもつ支軸11,凹部12,ペダルアーム20を休止位置に停止させる休止ストッパ13、後述する揺動レバー30の一端部31(接触面31b)と係合する傾斜面14aをもつ係合部14、リターンスプリング40の座面15等が形成されたケース10a、ペダルアーム20を支持する軸受穴16が形成されかつ検出センサ60(尚、図3においては、検出センサ60を省略)が保持されたカバー10b等により形成されている。
支軸11は、ペダルアーム20の後述する被支持部21を嵌合させて支持すると共に、その支持領域よりも中心寄りの外周面には、僅かに縮径された円柱の外周面をなす摺動部11aが形成されている。
ペダルアーム20は、断面が略矩形をなすように樹脂材料により形成され、図1ないし図3に示すように、支軸11及び軸受穴16に嵌合されて揺動自在に支持される被支持部21、被支持部21から突出して形成された突出部22、突出部22と反対側において下方に伸長し下端にてアクセルペダル20aを保持するアーム部23等により形成されている。突出部22は、図2に示すように、休止位置において、ハウジング10の休止ストッパ13と当接し得る当接部22a、当接部22aを挟んで一体的に形成された一対の側壁22b、一対の側壁22b間に形成された支軸22c等により形成されている。
揺動レバー30は、図2ないし図4に示すように、中央寄りに固着された揺動支点(揺動中心S2)としての被支持部30a、被支持部30aから上方に伸長する一端部31、被支持部30aから下方に伸長する他端部32等により形成されている。ここで、揺動支点S2は、支軸11(軸心S1)から所定の距離だけ偏倚した位置に配置されている。
一端部31には、リターンスプリング40の一端部41を保持する座面31a、その反対側の縁部において傾斜した接触面31bが形成されている。接触面31bは、ペダルアーム20が休止位置から所定範囲のストローク(踏み始めの所定の角度領域)にあるとき、係合部14の傾斜面14aに対して面接触にて係合し得るものである。
他端部32には、摺動部11aと接触し得る凹状曲面部32aが形成されている。
そして、揺動レバー30は、一対の側壁22bの内側において、その被支持部30aが支軸22cに揺動自在に支持されている。尚、被支持部30aは、支軸22cが通される貫通孔に形成されても、あるいは、半円筒状の凹部に形成されて支軸22c揺動自在に外嵌されてもよい。
また、一端部31(保持部31a)には、リターンスプリング40の一端部41が係合し、他端部32には、支軸11の摺動部11aが当接及び離脱自在となっている。したがって、一端部31がリターンスプリング40により付勢されて押されると、他端部32が摺動部11aに当接してその付勢力と拮抗し、揺動支点S2(被支持部30a)の位置に応じて、揺動レバー30は所定の角度位置に保持される。
ここで、他端部32と摺動部11aとは、ペダルアーム20が休止位置から踏込まれて所定範囲のストローク(角度領域)にあるとき、凹状曲面部32aが摺動部11aから離脱して非接触となり、ペダルアーム20が所定範囲を超えて最大踏込み位置までのストローク(角度領域)にあるとき、凹状曲面部32aが摺動部11aと面接触するようになっている。
リターンスプリング40は、揺動レバー30に付勢力を及ぼす付勢スプリングを兼ねるものであり、図2に示すように、圧縮された状態で、一端部41が揺動レバー30の一端部31(座面31a)に係合し、他端部42がハウジング10の座面15に係合して、揺動レバー30及びペダルアーム20を休止位置に向けて付勢している。このように、リターンスプリング40に、揺動レバー30を付勢する付勢スプリングを兼ねさせることで、部品点数が削減され、構造が簡略化され、装置が小型化、軽量化される。
尚、ここでは、リターンスプリング40として、大径及び小径からなる二重式のコイルスプリングを示したが、一重のコイルスプリングを採用してもよい。
補助スプリング50は、ペダルアーム20を休止位置に戻すリターンスプリングの役割をなすものであり、特に、揺動レバー30の一端部31(接触面31b)が係合部14(傾斜面14a)と係合した状態にあるとき、ペダルアーム20の戻りをアシストする役割をなす。尚、補助スプリング50のバネ力は、キックダウン操作時にアクセルペダル20aの踏力に抵抗する荷重を発生させるべく、キックダウンスイッチに設けられたスプリングのバネ力よりも小さく設定されている。
上記構成において、支軸11から偏倚した位置に揺動支点S2(支軸30a)をもつようにペダルアーム20に連結された揺動レバー30、揺動レバー30の一端部31に付勢力を及ぼすリターンスプリング(付勢スプリング)40、リターンスプリング40の付勢力に拮抗するように揺動レバー30の他端部32を当接させつつ摺動させる摺動部11a、休止位置から所定範囲のストロークにおいてリターンスプリング40の付勢力に抗する向きに押圧力を及ぼすべく揺動レバー30の一端部31(接触面31b)に係合する係合部14(傾斜面14a)等により、ペダルアーム20の移動(揺動)に伴って、二段階の踏力特性にヒステリシスを発生させるヒステリシス発生機構が構成されている。
次に、この装置の動作原理について図5を参照しつつ説明すると、ペダルアーム20が休止ストッパ13に当接した休止位置〜所定範囲(遊び領域)のストロークにあるとき、揺動レバー30の一端部31(接触面31b)が係合部14(傾斜面14a)に当接した状態にあるため、リターンスプリング40のバネ力F1は、接触面31b(及び傾斜面14a)に垂直な法線荷重F2と、接触面31b(及び傾斜面14a)に沿った接線荷重F3と、に分解されてそれぞれ作用する。
ここで、バネ力F1が作用する方向と接触面31b(及び傾斜面14a)との成す角度をθ、接触界面での摩擦係数をμとすると、法線荷重F2、接線荷重F3、摩擦力fは、
F2=F1・COSθ、
F3=F1・SINθ、
f=μ・F2=μ・F1・COSθ、
となり、リターンスプリング40の付勢力に基づいて発生するペダルアーム20の戻し力Fは、
F=F3−f=F1・(SINθ−μ・COSθ)、
となる。したがって、補助スプリング50の戻し力F4を考慮すると、ペダルアーム20に加わる全体の戻し力F´は、
F´=F+F4=F1・(SINθ−μ・COSθ)+F4、
となる。
このように、ペダルアーム20が休止位置に戻る際には、係合部14(傾斜面14a)は、揺動レバー30の一端部31(接触面31b)に対して、リターンスプリング40のバネ力F1と角度θの傾斜をなして面接触するため、揺動レバー30の他端部32を摺動部11aから離脱させる向きに、すなわち、凹状曲面部32aが摺動部11aから離脱して非接触となるように、揺動レバー30を移動させる。
すなわち、図6に示すように、ペダルアーム20が休止位置から所定範囲のストロークにあるとき、踏力(ペダル荷重)は一段目の小さい値となり、ヒステリシスも小さくなる。その結果、この領域を遊び領域として設定することができ、又、ヒステリシスを発生させる摩擦力も小さくなるため、ペダルアーム20の戻り動作もスムーズになる。
一方、ペダルアーム20が所定範囲を超えて最大踏込み位置までのストロークにあるとき、揺動レバー30の一端部31(接触面31b)は係合部14(傾斜面14a)から離脱し、又、揺動レバー30の他端部32は、その凹状曲面部32bが摺動部11aと面接触するようになるため、リターンスプリング40のバネ力F1と補助スプリング50のバネ力F4とが、ペダルアーム20の踏力として作用する。したがって、図6に示すように、踏力(ペダル荷重)は、二段目の大きい値となり、ヒステリシスも大きくなる。その結果、踏込み量に応じた確実な操作フィーリング(ペダル荷重)を得ることができる。
次に、このアクセルペダル装置の操作について、図6、図7ないし図9を参照しつつ説明する。
先ず、休止状態(図6中のP点)において、図7に示すように、ペダルアーム20は、リターンスプリング40の付勢力により、その突出部22の当接部22aが休止ストッパ13に当接して、休止位置に停止している。このとき、揺動レバー30は、その他端部32(凹状曲面部32a)が摺動部11aから離脱した非接触の状態で、所定の角度位置に停止している。
この休止位置から、アクセルペダル20aが踏込まれて、ペダルアーム20が図7中の反時計回りに回転すると、当接部22aが休止ストッパ13から離脱し始めると共に、ペダルアーム20と一体となって揺動支点S2(被支持部30a)も反時計回りに移動し始める。この揺動支点S2(被支持部30a)の移動により、一端部31(接触面31b)は、係合部14(傾斜面14a)に沿って摺動し、他端部32(凹状曲面部32a)は、非接触の状態から摺動部11aと接触して、図8に示す状態(図6中のB点)となる。
すなわち、このストローク領域が、図6中のP点からA点を経てB点に移行するまでの間に相当し、スロットルバルブの開度に寄与しない遊び領域となる。したがって、操作者は違和感無くペダル操作を行うことができる。
そして、この所定範囲(遊び領域)を超えてアクセルペダル20aがさらに踏込まれて、図9に示す最大踏込み位置に至るまでのストローク領域においては、図6中のB点〜C点に示すように、リターンスプリング40の付勢力F1が、揺動レバー30の一端部31に直接作用して、踏力(ペダル荷重)は直線的に増加する。
また、このとき、揺動レバー30は時計回りに押されて、他端部32の凹状曲面部32aは摺動部11aをその押圧力に拮抗して押圧することになる。この押圧力に摩擦係数を乗じた力が、摺動抵抗として踏力にヒステリシス荷重を発生させる。したがって、この領域においては、図6中のB点→C点→C´点→B´点で示すようなヒステリシスをもった踏力特性が得られ、所望の操作フィーリングを得ることができる。
一方、アクセルペダル20aを戻す場合は、特に、図6中のB´点からP点に至る領域において、ヒステリシスが小さくなり、さらに補助スプリング50の付勢力が寄与して、アクセルペダル20a(ペダルアーム20)はスムーズに休止位置に戻ることができる。
上記のように、このヒステリシス発生機構によれば、ペダルアーム20に一体的に支持された揺動レバー30を採用し、他端部32が摺動部11aを摺動する際に生じる摩擦力、すなわち、梃子の原理を応用してヒステリシスをもつ摩擦力を発生させるため、安定した作動特性が得られ、経時変化等を抑制でき、再現性のあるヒステリシス荷重を設定することができる。
また、揺動レバー30を採用するため、揺動支点から力点までの腕の長さと、揺動支点から作用点までの腕の長さとの比(レバー比)を適宜変更することにより、リターンスプリング40のバネ特性を変更せずに、所望の踏力特性を設定することができる。
上記実施形態においては、揺動レバー30を付勢する付勢スプリングとして、リターンスプリング40を兼用したが、専用の付勢スプリングを採用しても、本発明のヒステリシス発生機構を構成することができる。
また、上記実施形態においては、リターンスプリング(付勢スプリング)40として、コイルスプリングを示したが、これに限定されるものではなく、支軸11の回りに配置された捩りスプリングを採用してもよい。
さらに、上記実施形態においては、揺動レバー30の他端部32が当接して摺動する摺動部11aとして、支軸11の外周面を適用したが、これに限定されるものではなく、ハウジング10の他の領域に設けられた軸部に対して摺動部を形成してもよい。
以上述べたように、本発明のアクセルペダル装置は、構造の簡略化、小型化が達成されて、従来のワーヤ−式に比べて違和感の無い安定した操作性を備えるため、自動車等に搭載されるのは勿論のこと、スロットルバルブの電子制御化(ドライブバイワイヤシステム)が図られる車両であれば、その他の車両においても有用である。
本発明に係るアクセルペダル装置の一実施形態を示す側面図である。 アクセルペダル装置の内部を示す断面図である。 アクセルペダル装置の内部を示す断面図である。 アクセルペダル装置の一部をなす揺動レバーを示す側面図である。 ヒステリシス発生機構の動作原理を説明する。 アクセルペダル装置における踏力特性を示すグラフである。 アクセルペダルが休止位置にある状態を示す断面図である。 アクセルペダルが休止位置から所定範囲のストロークにあるときの状態を示す断面図ある。 アクセルペダルが最大踏込み位置にあるときの状態を示す断面図である。
符号の説明
S1 支軸の軸心
S2 揺動支点
10 ハウジング
10a ケース
10b カバー
11 支軸
11a 摺動部(支軸の外周面)
12 凹部
13 休止ストッパ
14 係合部
14a 傾斜面
15 座面
16 軸受穴
20 ペダルアーム
20a アクセルペダル
21 被支持部
22 突出部
22a 当接部
22b 一対の側壁
22c 支軸
23 アーム部
30 揺動レバー
30a 被支持部
31 一端部
31a 座面
31b 接触面
32 他端部
32a 凹状曲面部
40 リターンスプリング(付勢スプリング)
41 一端部
42 他端部
50 補助スプリング
60 検出センサ

Claims (7)

  1. ハウジングと、踏力を加えるペダルアームと、前記ペダルアームを揺動自在に支持するべく前記ハウジングに設けられた支軸と、前記ペダルアームを休止位置に戻すリターンスプリングと、前記ペダルアームの移動に伴って踏力にヒステリシスを発生させるヒステリシス発生機構と、を備えたアクセルペダル装置であって、
    前記ヒステリシス発生機構は、前記支軸から偏倚した位置に揺動支点をもつように前記ペダルアームに連結された揺動レバーと、前記揺動レバーの一端部側に付勢力を及ぼす付勢スプリングと、前記付勢スプリングの付勢力に拮抗するように前記揺動レバーの他端部を当接させつつ摺動させる摺動部と、前記休止位置から所定範囲のストロークにおいて,前記付勢スプリングの付勢力に抗する向きに押圧力を及ぼすべく前記揺動レバーに係合する係合部と、
    を有する、ことを特徴とするアクセルペダル装置。
  2. 前記摺動部は、前記支軸の外周面に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1記載のアクセルペダル装置。
  3. 前記リターンスプリングは、前記付勢スプリングを兼ねる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアクセルペダル装置。
  4. 前記係合部は、前記揺動レバーの他端部を前記摺動部から離脱させる向きに、前記揺動レバーの一端部を係合させる傾斜面を有する、
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載のアクセルペダル装置。
  5. 前記揺動レバーの一端部は、前記係合部の傾斜面と面接触するように形成されている、
    ことを特徴とする請求項4記載のアクセルペダル装置。
  6. 前記揺動レバーの他端部は、前記休止位置から所定範囲のストロークにおいて前記摺動部から離脱して非接触となり、前記所定範囲以外のストロークにおいて前記摺動部と面接触し得る凹状曲面部を有する、
    ことを特徴とする請求項2ないし5いずれかに記載のアクセルペダル装置。
  7. 前記リターンスプリングは、前記付勢スプリングと、前記ペダルアームと前記ハウジングとの間に配置された補助スプリングと、を含む、
    ことを特徴とする請求項1ないし6いずれかに記載のアクセルペダル装置。

JP2004090606A 2004-03-25 2004-03-25 アクセルペダル装置 Pending JP2005271826A (ja)

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