JP3646053B2 - アクセル装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、車両用エンジンの電子制御スロットル装置等に使用されるアクセル装置に係る。詳しくは、アクセルペダルの操作フィーリング向上を図るために、アクセルペダルの踏み込み時と戻し時の踏力にヒステリシスを持たせるようにしたアクセル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用エンジンに採用される装置として、アクセルレータケーブルを廃止した電子制御スロット装置が知られる。この種の電子制御スロットル装置には、アクセルペダルの踏み込み量をアクセル開度としてアクセルセンサで検出するようにしたアクセル装置が使用される。電子制御スロットル装置のスロットル開度は、上記検出されるアクセル開度に基づいて制御される。
【0003】
この種のアクセル装置として、アクセルペダルの操作フィーリングの向上を図るために、アクセルペダルの踏み込み時と戻し時の踏力にヒステリシスを持たせるようにしたヒステリシス発生機構を有するものがある。例えば、特開平7−160348号公報、特開平7−180573号公報、特開平10−324173号公報及び特開平11−235936号公報には、この種の機構を含むアクセル装置の一例が開示されている。
【0004】
上記各公報のアクセル装置に共通する基本構成は、ブラケット又はハウジングに支軸を中心に回動可能に支持されたペダルアーム又はペダル軸と、そのペダルアーム等の一端に設けられたアクセルペダルと、アクセルペダルの踏み込み時にアクセルアーム等の回動量をアクセル開度として検出するためのアクセルセンサと、アクセルペダルを復帰位置へ戻すためにアクセルアーム等の回動を戻し方向へ付勢する戻しばねとを備える。
【0005】
ここで、特開平7−160348号公報の装置は、上記基本構成に対して、上記支軸上に設けられたワンウエイベアリングと、このワンウエイベアリングを介して支軸と一体回動して摩擦抵抗を付与する摩擦プレートとを含むヒステリシス発生機構が設けられる。
【0006】
特開平7−180573号公報の装置は、上記基本構成に対して、上記支軸の外周囲に面接触して摩擦抵抗を付与するスイングプレートと、同プレートを支軸に当接させる方向へ付勢するスプリングとを含むヒステリシス発生機構が設けられる。
【0007】
特開平10−324173号公報の装置は、上記基本構成に対して、アクセルアーム等とブラケット等との間に配置された摩擦部材と、この摩擦部材を一方向に押圧してアクセルアーム側とブラケット側に当接するばね部材とを含むヒステリシス発生機構が設けられる。同公報には、アクセルペダルの戻しばねを利用し、その戻しばねが縮径するときに摩擦部材をブラケットに押し当てるようにした別例も開示される。
【0008】
特開平11−235936号公報の装置は、上記基本構成に対して、アクセルアーム等の自由端側に対応してブラケットに設けられたヒステリシス発生機構が設けられる。この機構は、固定摩擦部材として機能するハウジングと、ハウジング内部に移動自在に設けられてハウジングと常に接触する可動摩擦部材と、可動摩擦部材を戻し方向へ付勢する戻しばねとを備える。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特開平7−160348号公報、特開平7−180573号公報及び特開平10−324173号公報に開示された各従来装置のヒステリシス発生機構では、摩擦力を発生させる摩擦プレート、スイングプレート又は摩擦部材の他に、それら摩擦プレート等を相手側部材へ付勢するための専用のワンウエイベアリング、スプリング又はばね部材を必要としていた。つまり、ヒステリシス発生機構は、少なくとも二つの部材より構成されることから、基本構成に対する部品の組み付けが容易ではなかった。
【0010】
特に、特開平7−160348号公報及び特開平10−324173号公報に開示されたヒステリシス発生機構では、支軸上に設けられた摩擦プレート及び摩擦部材を相手側部材に当接させて摩擦力を発生させるが、摩耗粉が溜まり易い構造となっているので、摩耗粉が詰まってヒステリシスが増加するおそれもあった。又、特開平10−324173号公報の別例では、アクセルレバーの回動時に戻しばねが縮径されて摩擦部材が押圧されるが、その押圧方向が戻しばねの径変化に伴い変動することから、ヒステリシスが安定しない。
【0011】
一方、特開平11−235936号公報に開示された従来装置では、ヒステリシス発生機構そのものが比較的大型化してブラケットから突設されることから、運転席に対す搭載性が良くなかった。又、この機構では、ハウジング、可動摩擦部材及び戻しばねを含む少なくとも三つの部材より構成されることから、部品点数が多く、それら部品の組み付けのために必要な手間が更に増えるという問題があった。
【0012】
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その第1の目的は、アクセルペダルの踏力にヒステリシスを付与するための部品の組み付けを容易なものとし、常に安定した動作で踏力ヒステリシスを付与することを可能にしたアクセル装置を提供することにある。
この発明の第2の目的は、上記第1の目的に加え、踏力ヒステリシスを付与するための部品をコンパクトに組み付け、その部品が破損しても基本動作を確保することを可能にしたアクセル装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、先端部にアクセルペダルを設けたアクセルアームと、アクセルアームの基端部を内包し、その基端部を支軸を介して回動可能に支持するための支持ケースと、アクセルペダルを復帰位置へ戻すためにアクセルアームの回動を戻し方向へ付勢する戻しばねと、アクセルアームの回動量をアクセル開度として検出するためのアクセルセンサとを備えたアクセル装置において、アクセルアームの基端部にて支軸と平行に突設されるピンと、アクセルアームの基端部に設けられ、略直方体形状をなし、支持ケースの内側面に当接する先端面を有する摩擦片と、摩擦片は、その基端側がアクセルアームの基端部にてピンを中心に回動可能に支持されることと、摩擦片の先端面を支持ケースの内側面に押し当てるために、戻しばねの一端が摩擦片に掛け止められることとを備え、アクセルアームが回動するときに、その基端部と共に摩擦片の先端面を支持ケースの内側面に沿って摺動させることにより、アクセルペダルの踏み込み時と戻し時の踏力にヒステリシスを付与するようにしたことを趣旨とする。
【0014】
上記発明の構成によれば、アクセルペダル、アクセルアーム、支持ケース及び戻しばねを含む基本構成に、摩擦片を追加して組み付けるだけで、アクセルペダルに踏力ヒステリシスが付与されるようになる。又、摩擦片の先端面は、戻しばねの付勢力により常に安定した力で支持ケースの内側面に押し当てられる。
【0015】
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、支持ケースの内側面は、支軸を中心とする円弧面をなし、摩擦片の先端面は、アクセルアームの回動に伴い円弧面に沿って摺動するものであることを趣旨とする。
【0016】
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、アクセルアームの回動時には、摩擦片の先端面が支持ケースの円弧面をなす内側面に沿って摺動するので、安定した摺動摩擦が得られる。
【0017】
上記第2の目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、アクセルアームの基端部の一側面に収容凹部が設けられ、アクセルアームの基端部の中心には、支軸を挿通する軸孔と、軸孔を包囲するボス部とが形成され、容凹部は、ボス部の上側にて直径方向に沿って延び、その収容凹部に摩擦片が嵌め込まれたことを趣旨とする。
【0018】
上記発明の構成によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加え、摩擦片が収容凹部に嵌め込まれるので、アクセルアームの基端部における摩擦片の出っ張りが少なくなる。又、摩擦片が破損しても、摩擦片は収容凹部の中で受け止められる。
【0019】
上記第2の目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、収容凹部にピンが設けられることと、摩擦片が収容凹部の中でピンを中心に回動可能に支持されることと、摩擦片と収容凹部との間に設けられて摩擦片の揺動を許容する遊びとを備えたことを趣旨とする。
【0020】
上記発明の構成によれば、請求項3に記載の発明の作用に加え、摩擦片は収容凹部の中で遊びの範囲でピンを中心に回動が許容される。従って、摩擦片の寸法公差や支持ケースとの接触による摩擦片の応力変形が、遊びの範囲で許容される。
【0021】
上記第2の目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の発明において、収容凹部は括れ部を含み、摩擦片は括れ部に対応した外形を含むことを趣旨とする。
【0022】
上記発明の構成によれば、請求項3又は請求項4に記載の発明の作用に加え、摩擦片が二つに折れても、その片割れが収容凹部の括れ部で掛け止められる。
【0023】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明のアクセル装置を具体化した第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
図1にアクセル装置の側面図を、図2にアクセル装置の平面図を、図3に図2の3−3線に沿った断面図を、図4に図1の4−4線に沿った断面図をそれぞれ示す。
【0025】
この実施の形態では、車両用エンジンの電子制御スロットル装置に使用されるアクセル装置について説明する。このアクセル装置は、基本構成として、樹脂製のアクセルペダル11、樹脂製のアクセルアーム12、樹脂製の支持ケース13、金属製の支軸14、アクセルセンサ15及び金属製のコイルばねよりなる一対の戻しばね16,17を備える。
アクセルペダル11はアクセルアーム12の先端部に一体形成される。支持ケース13は、アクセルアーム12の基端部(以下、「アーム基端部」と言う。)12aを内包し、そのアーム基端部12aを支軸14を介して回動可能に支持するものである。アクセルアーム12はアクセルペダル11と共に、図1に実線で示す復帰位置と、同図に2点鎖線で示す全開位置との間で回動可能である。一対の戻しばね16,17は、アクセルペダル11を復帰位置へ戻すためにアクセルアーム12の回動を戻し方向へ付勢するためのものである。二つの戻しばね16,17は、その一方が効かなくなったときに他方をフェイルセーフとして機能させることができる。アクセルセンサ15は、アクセルアーム12の回動量をアクセル開度として検出するためのものである。このアクセルセンサ15は、支持ケース13に一体形成されたセンサケース18の中に固定される。センサケース18の上端部には、配線用のターミナル19を内包するソケット18aが設けられる。
【0026】
アクセルペダル11の操作フィーリングの向上を図るべく、アクセルペダル11の踏み込み時と戻し時の踏力にヒステリシスを付与するために、アーム基端部12aには、支持ケース13の内側面13aに当接する先端面20aを有する摩擦片20が設けられる。この実施の形態で、略直方体形状をなす摩擦片20は、樹脂としての摺動性の良いカーボン入りのPBT(ポリブチレンテレフタレート)又はPOM(ポリアセタール)等により形成される。この材質は、他の樹脂部材に対する摺動性が良く、耐摩耗性に優れた性質を有する。この実施の形態では、アーム基端部12aの一側面に収容凹部21が設けられ、その収容凹部21に摩擦片20が嵌め込まれる。
【0027】
図5にアーム基端部12aの一側面を、図6に摩擦片20の一側面をそれぞれ示す。図5に示すように、アーム基端部12aの中心には、支軸14を挿通する軸孔22と、その軸孔22を包囲するボス部23とが形成される。収容凹部21は、このボス部23の上側に直径方向に沿って延びる。収容凹部21は、ボス部23の近傍に幅狭な括れ部21aを含む。収容凹部21の底面には、ピン24が突設される。又、収容凹部21の底面には、ボス部23を中心に円弧状をなす長孔25が形成される。
アーム基端部12aの外周であって長孔25に隣接する位置には、切り欠26が形成される。このアーム基端部12aの外周には、一対をなすストッパ27,28が互いに異なる位置に突設される。第1のストッパ27は、図1,3に示すように、支持ケース13の内壁に係合することにより、復帰位置でのアクセルペダル11の戻り方向への移動を規制する。第2のストッパ28は、図3に示すように支持ケース13の内側に形成された段部13eに当接可能なものである。このストッパ28は、図1に2点鎖線で示すようにアクセルペダル11が全開位置に配置されたときに、段部13eに係合することにより、全開位置でのアクセルペダル11の踏み込み方向への移動を規制する。一方のストッパ28に隣接したアーム基端部12aの一側面には、同基端部12aの半径方向へ延びる長孔29が形成される。
【0028】
図6に示すように、摩擦片20は、括れ部21aを含む収容凹部21の形状に対応した外形状を有する。即ち、摩擦片20は、収容凹部21の括れ部21aに対応した括れ部20bを有する。摩擦片20は、先端面20aと反対の基端側に、ピン24に挿通されるピン孔20cを有する。摩擦片20の裏側には、一対の突起20d,20eが一体形成される。摩擦片20が収容凹部21に嵌め込まれた状態で、ピン孔20cにピン24が挿通され、上記各突起20d,20eがそれぞれ切り欠26及び長孔25の中に配置される。この状態で、摩擦片20の先端面20aを支持ケース13の内側面13aに押し当てるために、各突起20d,20eには、図3に示すように、各戻しばね16,17の一端がそれぞれ掛け止められる。各戻しばね16,17の他端は、図3に示すように、支持ケース13に形成された段部13bに掛け止められる。この収容状態において、摩擦片20は、収容凹部21の中でピン24を中心に回動可能に支持される。又、摩擦片20と収容凹部21の側壁との間には、摩擦片20の揺動を許容するための所定の遊び30が設けられる。
【0029】
図3に示すように、支持ケース13の内側面13aは、支軸14を中心とする円弧面をなしている。摩擦片20の先端面20aは、アクセルアーム12の回動に伴い、この円弧面状の内側面13aに沿って摺動することになる。この摺動時に、摩擦片20は、収容凹部21のピン24を中心に遊び30の範囲で揺動可能となる。
【0030】
図4に示すように、アクセルセンサ15は、センサレバー15aと、そのレバー15aに取り付けられたブラシ15bを含む。センサレバー15aは、その中心が支持ケース13に設けられたピン13cに嵌め込まれ、コイルばね31を介してセンサケース18に取り付けられる。センサレバー15aは、ピン13cを中心に回動可能である。センサレバー15aに突設されたピン15cは、アーム基端部12aの側面の長孔29に嵌め入れられて連結される。従って、アーム基端部12aと共に長孔29が回動することにより、センサレバー15aが回動してその回動量に相当するアクセル開度がアクセルセンサ15により検出される。
【0031】
以上説明した本実施の形態のアクセル装置の構成によれば、アクセルアーム12は、図1に実線及び2点鎖線で示すように、アクセルペダル11の踏み込み又は踏み戻しに伴い、その基端部12aが支軸14を中心に支持ケース13に対して回動する。このとき、アーム基端部12aと共に摩擦片20の先端面20aが支持ケース13の内側面13aに沿って摺動し、アクセルペダル11の踏み込み時と戻し時の踏力にヒステリシスが付与される。即ち、踏み込み時には、戻しばね16,17の付勢力と、摩擦片20と支持ケース13との間の摺動抵抗との合計が踏力として運転者の足に加わる。一方、戻し時には、両戻しばね16,17の付勢力から上記摺動抵抗を差し引いた力が踏力として運転者の足に加わることになる。これにより、アクセルペダル11の踏み込み時と戻し時の踏力にヒステリシスが付与される。
【0032】
図7には、上記踏力とアクセルペダルのストローク(ペダルストローク)との関係の一例をグラフに示す。このグラフから明らかなように、踏み込み方向と戻し方向との間には、踏力に顕著な違いがあることが分かる。又、ペダルストロークと踏力との関係では、直線的な特性が得られることが分かる。
【0033】
この実施の形態のアクセル装置によれば、アクセルペダル11、アクセルアーム12、支持ケース13及び戻しばね16,17等を含む基本構成に対して、摩擦片20を追加して組み付けるだけで、アクセルペダル12の踏力にヒステリシスが付与されるようになる。このため、踏力ヒステリシスを付与するための摩擦片20を、基本構成に対して容易に組み付けることができる。又、摩擦片20の先端面20aは、戻しばね16,17の付勢力により、常に安定した力で支持ケース13の内側面13aに押し当てられる。このため、常に安定した動作で踏力ヒステリシスを付与することができるようになる。
【0034】
特に、この実施の形態では、アクセルアーム12の回動時に摩擦片20の先端面20aが支持ケース13の円弧面よりなる内側面13aに沿って摺動するので、安定した摺動摩擦が得られるようになる。このため、安定した直線的特性をもって踏力ヒステリシスを付与することができるようになる。
【0035】
更に、この実施の形態では、摩擦片20の先端面20aと支持ケース13の内側面13aとの間に、摩耗粉が生じたとしても、その摩耗粉が両者20a,13aの接触部分から落下するので、その部分に留まることがない。従って、両者20a,13aの間の摺動抵抗が摩耗粉により変化することが少なくなる。このため、踏力ヒステリシスの付与について安定した動作を長期間持続させることができるようになる。
【0036】
この実施の形態のアクセル装置によれば、摩擦片20が収容凹部21に嵌め込まれるので、アーム基端部12aにおける摩擦片20の出っ張りが少なくなる。このため、踏力ヒステリシスを付与するための摩擦片20を基本構成に対してコンパクトに組み付けることができ、アクセル装置全体の小型化を図ることができるようになる。又、万が一摩擦片20が破損しても、摩擦片20が収容凹部21の中で受け止められる。このため、摩擦片20の破損後も、戻しばね16,17の付勢力をアクセルアーム12に効かせることができ、アクセル装置の基本動作を確保することができる。つまり、摩擦片20の破損により、アクセルペダル11が踏み込まれた状態から戻らなくなることがなく、電子制御スロットル装置の運転者による操作を続けさせることができる。
【0037】
この実施の形態のアクセル装置によれば、摩擦片20が収容凹部21の中で遊び30の範囲でピン24を中心に揺動が許容される。従って、摩擦片20の寸法公差や、摩擦片20の応力変形が収容凹部21の中で遊び30の範囲で適度に許容される。この意味でも、摩擦片20の収容凹部21に対する組み付けを容易にすることができ、摩擦片20の耐久性を高めることができる。
【0038】
この実施の形態のアクセル装置によれば、万が一、摩擦片20が二つに折れたり、ピン24が折れたりしても、摩擦片20の先端面20aを含む片割れが収容凹部21の括れ部21aで掛け止めされ、脱落することがない。このため、摩擦片20等の破損後も、戻しばね16,17の付勢力を摩擦片20の片割れに効かせることができ、その先端面20aを内側面13aに押し当てることができ、踏力ヒステリシスの付与について通常動作を確保することができる。
【0039】
[第2の実施の形態]
次に、本発明のアクセル装置を具体化した第2の実施の形態を図面に従って説明する。尚、本実施の形態を含む以下の各実施の形態の構成につき、前記第1の実施の形態の構成に準ずるものは同一の符号を付して説明を省略し、以下には異なった点を中心に説明するものとする。
【0040】
図8に、アクセル装置の主要部を一部断面側面図に示す。図9に、図8のA−A線に沿った断面図を示す。図10に、図8の右側面を範囲Bのみについて示す。この実施の形態では、圧縮ばねよりなる戻しばね41を使用し、それに合わせた形状を有するアクセルアーム12、支持ケース13及び摩擦片20を使用した点で第1の実施の形態のアクセル装置と異なる。
【0041】
即ち、支持ケース13は、その上部にばね受け部42を有する。摩擦片20は、アーム基端部12aの側面に支持ピン24を介して回動可能に支持される。摩擦片20は、その括れ部20bがボス23の外周に対応するように形成される。摩擦片20は、その基端部から上方へ延びるアーム部43を含む。このアーム部43とばね受け部42との間に、圧縮ばねよりなり、径の異なる一対の戻しばね41が設けられる。その他、アクセルセンサに係る構成等は第1の実施の形態のそれに準ずる。
【0042】
従って、このアクセル装置では、図8に示す全閉状態からアクセルペダルが踏み込まれてアーム基端部12aが回動するときに、摩擦片20のアーム部43を介して戻しばね41の付勢力がアクセルアーム12に作用するようになっている。これと同時に、摩擦片20の先端面20aと支持ケース13の内側面13aとの摩擦力がアクセルアーム12に作用するようになっている。この実施の形態のその他の作用・効果は、前記第1の実施の形態のそれと同等である。
【0043】
[第3の実施の形態]
次に、本発明のアクセル装置を具体化した第3の実施の形態を図面に従って説明する。
【0044】
図11に、アクセル装置の主要部を一部断面側面図に示す。図12に、図11C−C線に沿った断面図を示す。図13に、図11の右側面を範囲Dのみについて示す。この実施の形態では、引張ばねよりなる戻しばね45を使用し、それに合わせた形状を有するアクセルアーム12、支持ケース13及び摩擦片20を使用した点で第1の実施の形態のアクセル装置と異なる。
【0045】
即ち、支持ケース13は、その上部にばね掛け部46を有する。摩擦片20は、アーム基端部12aの上部に支持ピン24を介して回動可能に支持される。摩擦片20は、その括れ部20bがボス23の外周に合わせてアーム基端部12aの上端に設けられた溝部に嵌め合わされる。摩擦片20は、その先端部20aの両側に位置するばね掛け部47を含む。このばね掛け部47と支持ケース13のばね掛け部46との間に、引張ばねよりなる一対の戻しばね45が設けられる(図11には手前の戻しばね45のみが図示される。)。その他、アクセルセンサに係る構成等は第1の実施の形態のそれに準ずる。
【0046】
従って、このアクセル装置では、図11に示す全閉状態からアクセルペダルが踏み込まれてアーム基端部12aが回動するときに、摩擦片20のばね掛け部47を介して戻しばね45の付勢力がアクセルアーム12に作用するようになっている。これと同時に、摩擦片20の先端面20aと支持ケース13の内側面13aとの摩擦力がアクセルアーム12に作用するようになっている。この実施の形態のその他の作用・効果は、前記第1の実施の形態のそれと同等である。
【0047】
尚、この発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することもできる。
【0048】
(1)前記第1の実施の形態では、摩擦片20をアーム基端部12aの収容凹部21に嵌め込むようにした。これに対して、収容凹部を省略して、摩擦片をアーム基端部の一側面に固定し、その先端面を支持ケースの内側面に接触可能に設けてもよい。
【0049】
(2)前記第1の実施の形態では、二つの戻しばね16,17を設けたが、戻しばねを一つにしてもよい。
【0050】
(3)前記各実施の形態では、アクセル装置を構成する殆どの部品を樹脂製としたが、樹脂製の部品と金属製の部品とを任意に組み合わせて構成することもできる。但し、この場合も、少なくとも摩擦片とそれに接触する支持ケース内側面の部分を樹脂製にすることが、適度な摺動抵抗を得る観点から望ましい。
【0051】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、アクセルペダルの踏力にヒステリシスを付与するための部品の組み付けを容易なものにすることができ、常に安定した動作で踏力ヒステリシスを付与することができる。
【0052】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、安定した直線的特性をもって踏力ヒステリシスを付与することができる。
【0053】
請求項3に記載の発明成によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、踏力ヒステリシスを付与するための摩擦片を基本構成に対してコンパクトに組み付けることができて、アクセル装置全体の小型化を図ることができる。併せて、摩擦片の破損後も、戻しばねの付勢力をアクセルアームに効かせることができ、アクセル装置の基本動作を確保することができる。
【0054】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果に加え、摩擦片の収容凹部に対する組み付けを容易なものにることができ、摩擦片の耐久性を高めることができる。
【0055】
請求項5に記載の発明によれば、請求項3又は請求項4に記載の発明の効果に加え、摩擦片等の破損後も、戻しばねの付勢力を摩擦片の片割れに効かせることができ、踏力ヒステリシスの付与について通常動作を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態に係り、アクセル装置を示す側面図である。
【図2】 同じく、アクセル装置を示す平面図である。
【図3】 同じく、図2の3−3線に沿った断面図である。
【図4】 同じく、図1の4−4線に沿った断面図である。
【図5】 同じく、アーム基端部の一側面図である。
【図6】 同じく、摩擦片を示す側面図である。
【図7】 同じく、踏力とペダルストロークとの関係を示すグラフである。
【図8】 第2の実施の形態に係り、アクセル装置の主要部を示す一部断面側面図である。
【図9】 図8のA−A線に沿った断面図である。
【図10】 図8の右側面の範囲Bを示す図である。
【図11】 第3の実施の形態に係り、アクセル装置の主要部を示す一部断面側面図である。
【図12】 図11のC−C線に沿った断面図である。
【図13】 図11の右側面の範囲Dを示す図である。
【符号の説明】
11 アクセルペダル
12 アクセルアーム
12a アーム基端部
13 支持ケース
13a 内側面
14 支軸
15 アクセルセンサ
16 戻しばね
17 戻しばね
20 摩擦片
20a 先端面
21 収容凹部
21a 括れ部
24 ピン
30 遊び
41 戻しばね
45 戻しばね

Claims (5)

  1. 先端部にアクセルペダルを設けたアクセルアームと、
    前記アクセルアームの基端部を内包し、その基端部を支軸を介して回動可能に支持するための支持ケースと、
    前記アクセルペダルを復帰位置へ戻すために前記アクセルアームの回動を戻し方向へ付勢する戻しばねと、
    前記アクセルアームの回動量をアクセル開度として検出するためのアクセルセンサと
    を備えたアクセル装置において、
    前記アクセルアームの基端部にて前記支軸と平行に突設されるピンと、
    前記アクセルアームの基端部に設けられ、略直方体形状をなし、前記支持ケースの内側面に当接する先端面を有する摩擦片と、
    前記摩擦片は、その基端側が前記アクセルアームの基端部にて前記ピンを中心に回動可能に支持されることと、
    前記摩擦片の先端面を前記支持ケースの内側面に押し当てるために、前記戻しばねの一端が前記摩擦片に掛け止められることと
    を備え、前記アクセルアームが回動するときに、その基端部と共に前記摩擦片の先端面を前記支持ケースの内側面に沿って摺動させることにより、前記アクセルペダルの踏み込み時と戻し時の踏力にヒステリシスを付与するようにしたことを特徴とするアクセル装置。
  2. 前記支持ケースの内側面は、前記支軸を中心とする円弧面をなし、前記摩擦片の先端面は、前記アクセルアームの回動に伴い前記円弧面に沿って摺動するものであることを特徴とする請求項1に記載のアクセル装置。
  3. 前記アクセルアームの基端部の一側面に収容凹部が設けられ、前記アクセルアームの基端部の中心には、前記支軸を挿通する軸孔と、前記軸孔を包囲するボス部とが形成され、前記収容凹部は、前記ボス部の上側にて直径方向に沿って延び、その収容凹部に前記摩擦片が嵌め込まれたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアクセル装置。
  4. 前記収容凹部に前記ピンが設けられることと、
    前記摩擦片が前記収容凹部の中で前記ピンを中心に回動可能に支持されることと、
    前記摩擦片と前記収容凹部との間に設けられて前記摩擦片の揺動を許容する遊びと
    を備えたことを特徴とする請求項3に記載のアクセル装置。
  5. 前記収容凹部は括れ部を含み、前記摩擦片は前記括れ部に対応した外形を含むことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のアクセル装置。
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