JP2005271289A - 合成樹脂射出成形品の成形方法及び射出成形用金型装置 - Google Patents

合成樹脂射出成形品の成形方法及び射出成形用金型装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 一次射出成形部が二次射出成形用キャビティ部に落ち込まない。
【解決手段】 型閉すると共に横方向にスライドコア4を前進させて一次射出成形用キャビティ部12を形成する。次に、一次射出成形用キャビティ部12に第一の樹脂13を射出して一次射出成形部11を成形する。次に、一次射出成形部11を保持手段5で保持した状態で、スライドコア4を後退させて二次射出成形用キャビティ部22を形成すると共に、スライドコア4の移動方向から投影した該二次射出成形用キャビティ部22の投影面内に該投影面よりも小さい一次射出成形部11の投影面が完全に重複するように二次射出成形用キャビティ部22の大きさを設定する。次に、一次射出成形部11を保持した状態で、二次射出成形用キャビティ部22に第二の樹脂23を射出して二次射出成形部21を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、合成樹脂射出成形品の成形方法及び射出成形用金型装置に関するものである。
従来から射出成形により一次射出成形部を形成し、更に、射出成形により一次射出成形部よりも移動金型の移動方向から投影した投影面積が大きい二次射出成形部を成形すると共に該二次射出成形部と上記一次射出成形部とを重複一体化して合成樹脂射出成形品を成形することが行われている。(例えば、特許文献1参照)
この特許文献1に示された従来例は、第一の射出成形用金型装置により硬質樹脂で一次射出成形部である盆ベースを成形し、この盆ベースを第一の射出成形用金型装置から取出し、次に、型開き方向が縦方向(上下方向)となった第二の射出成形用金型装置の可動金型部の凹部に盆ベースを底面側を下にして載置し、可動金型部を前進させて型閉めすることで、固定金型部の下面と可動金型部の凹部に載置した盆ベースの上面側との間に二次成形用キャビティ部を形成し、該二次成形用キャビティ部内に軟質樹脂を射出して充填することで一次射出成形部の上面側に軟質樹脂製の滑り止め部を形成するようになっている。ここで、軟質樹脂製の滑り止め部は盆ベースの全上面と縁部を回り込んで覆うように成形されるので、滑り止め部は可動金型部の移動方向から投影した投影面の投影面積が盆ベースの投影面の投影面積よりも大きく且つ滑り止め部の投影面の一部に盆ベースの投影面が完全に重複するようになっている。
このように、投影面積の小さい盆ベースに投影面積の大きい滑り止め部を重複一体化して盆(合成樹脂射出成形品)を成形するのであるが、従来にあっては、盆ベースを成形するための第一の射出成形用金型装置と、盆ベース上及び外周部に滑り止め部を射出成形するための第二の射出成形用金型装置との2つの射出成形用金型装置を必要とし、成形コストが高くなり、また、成形時間も長くなるという問題があった。また、上記従来例においては、第二の射出成形用金型装置の可動金型部の凹部に盆ベースをセットして二次成形用キャビティ部を形成するに当たって、可動金型部の型開き方向が縦方向(上下方向)でなければならず、可動金型部の型開き方向が横方向のものには適用できないという問題があった。つまり、上記従来例のように、可動金型部の型開き方向を縦方向(上下方向)とし、更に、この可動金型部の凹部の開口を上向きにして該凹部に盆ベースの底面側を下にして載置し、固定金型部の下面と可動金型部の凹部に載置した盆ベースの上面側との間に二次成形用キャビティ部を形成することで、盆ベースが該盆ベースよりも投影面積の大きい二次成形用キャビティ部内に脱落することがないが、可動金型部の型開き方向を横方向(水平方向)とすると、可動金型部の凹部が横方向に開口して該凹部に盆ベースを起立させた状態でセットし、固定金型部の内側面と可動金型部の凹部にセットして起立した盆ベースの側面との間に盆ベースよりも投影面積の大きい二次成形用キャビティ部が形成されるため、投影面積の小さい盆ベースが投影面積の大きい二次成形用キャビティ部内に落ち込んでしまって、軟質樹脂製の滑り止め部を正確に射出成形できないという問題がある。
ここで、本発明者は本発明に至る過程で、上記のように2つの射出成形用金型装置を使用することなく、1つの射出成形用金型装置を用いて、上記のような投影面積の小さい一次射出成形部に投影面積の大きい二次射出成形部を重複一体化することを考えた。
すなわち、複数の金型部よりなる射出成形用金型装置を型閉すると共に金型部に前進後退自在に設けたスライドコアを前進させて一次射出成形用キャビティ部を形成し、次に、この一次射出成形用キャビティ部に第一の樹脂を一次射出成形により射出して一次射出成形部を成形し、次に、スライドコアを一次射出成形部から離れる方向に後退させて二次射出成形用キャビティ部を形成し、スライドコアの移動方向から投影した該二次射出成形用キャビティ部の投影面内の一部に該投影面よりも小さい上記一次射出成形部の投影面が完全に重複するように二次射出成形用キャビティ部の大きさを設定し、二次射出成形用キャビティ部に第二の樹脂を射出して一次射出成形部よりも投影面積の大きい二次射出成形部を形成すると共に二次射出成形部の一部に一次射出成形部を重複一体化するという方法である。
ところが、このものにおいても、投影面積の大きい二次射出成形用キャビティ部内に投影面積の小さい一次射出成形部が落ち込まないようにするには、前述で述べたのと同じ理由で射出成形用金型装置の型開き方向は縦方向でなければならず、型開き方向を横方向にすると、投影面積の大きい二次射出成形用キャビティ部内に投影面積の小さい一次射出成形部が落ち込んで、二次射出成形部を正確に成形できないという問題がある。
ここで、投影面積の大きい二次射出成形部を先に成形し、その後に投影面積の小さい一次射出成形部をその投影面が第二の樹脂成形部の投影面の一部に完全に重複するように成形することも考えられるが、投影面積の大きい二次射出成形部を例えば軟質樹脂で形成し、投影面積の小さい一次射出成形部を硬質樹脂で成形するとした場合、先に形成した軟質樹脂よりなる二次射出成形部が柔軟性を有しているので、二次射出成形用キャビティ部内に後から硬質樹脂を射出する際の射出圧により硬質樹脂が軟質樹脂内に食い込んでしまい。軟質樹脂だけで構成すべき二次射出成形部内に硬質樹脂が部分的に存在することになって、軟質樹脂のみで構成する二次射出成形部の本体の機能、例えば、滑り止め機能や折り曲げ自在な機能(ヒンジ機能)等が損なわれてしまうという問題があってこの方法は採用し難い。
したがって、投影面積が小さい一次射出成形部が硬質樹脂製でこの一次射出成形部よりも投影面積の大きい二次射出成形部が軟質樹脂製となった合成樹脂射出成形品を成形するには、前述のように、投影面積の小さい硬質合成樹脂製の一次射出成形部を形成した後、投影面積の大きい軟質樹脂よりなる二次射出成形部を形成して重複一体化する必要があり、しかも、この場合、前述のように射出成形用金型装置の型開き方向が縦方向でなければならないという制約がある。
特開平10−201598号公報
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、1つの射出成形用金型装置を用いて投影面積の小さい一次射出成形部を成形した後に投影面積の大きい二次射出成形部を成形して一次射出成形部と重複一体化した合成樹脂射出成形品を簡単に且つ正確に成形でき、特に、射出成形用金型装置の型開き方向が横方向であっても一次射出成形部が二次射出成形用キャビティ部に落ち込むことがなく、正確に成形できる合成樹脂射出成形品の成形方法及び射出成形用金型装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明に係る合成樹脂射出成形品の成形方法は、一次射出成形部11と二次射出成形部21とが重複一体化された合成樹脂射出成形品1を型開き方向が横方向となった射出成形用金型装置2により成形するための成形方法であって、複数の金型部3よりなる射出成形用金型装置2を型閉すると共に金型部3に横方向に前進後退自在に設けたスライドコア4を前進させて一次射出成形用キャビティ部12を形成し、次に、この一次射出成形用キャビティ部12に第一の樹脂13を一次射出成形により射出して一次射出成形部11を成形し、次に、一次射出成形部11を保持手段5で保持した状態で、スライドコア4を一次射出成形部11から離れる方向に後退させて二次射出成形用キャビティ部22を形成すると共に、スライドコア4の移動方向から投影した該二次射出成形用キャビティ部22の投影面内に該投影面の投影面積と同じか又は小さい投影面積の上記一次射出成形部11の投影面が完全に重複するように二次射出成形用キャビティ部22の大きさを設定し、次に、保持手段5で一次射出成形部11を保持した状態で、二次射出成形用キャビティ部22に第二の樹脂23を射出して一次射出成形部11よりも投影面積が同じか又は大きい二次射出成形部21を形成すると共に二次射出成形部21に一次射出成形部11を重複一体化することを特徴とするものである。
このような方法を採用することで、スライドコア4の移動方向から投影した投影面積の小さい一次射出成形部11を成形した後に、投影面積の大きい二次射出成形部21を重複一体化するという順序で合成樹脂射出成形品1を成形するに当たって、射出成形用金型装置2の型開き方向が横方向であっても射出成形用金型装置2内で先に成形した一次射出成形部11がこれよりも投影面積の大きい二次射出成形用キャビティ部22内に落ち込むことがなく、目的とする重複一体化の合成樹脂射出成形品1を簡単且つ正確に成形できるものであり、しかも、単一の射出成形用金型装置2で成形できるので、コストが安く、成形時間も短縮できるものである。
また、スライドコア4にスライドコア4の移動方向に孔6を貫通形成し、該孔6に保持ピン7をスライド自在に嵌挿し、スライドコア4を前進させた一次射出成形時に保持ピン7がスライドコア4の一次射出成形用キャビティ部12に面する前面よりも一次射出成形用キャビティ部12から離れる方向に引き込んで孔6の前端部に充填用孔部8を形成し、一次射出成形により一次射出成形用キャビティ部12内に第一の樹脂13が充填された際に充填用孔部8に同時に第一の樹脂13を充填することで、一次射出成形用キャビティ部12に充填した第一の樹脂13により一次射出成形部11を成形すると共に、充填用孔部8に充填した第一の樹脂13により上記一次射出成形部11の片面に突出した突部9を一体に成形し、次に、突部9の突出先端面を保持ピン7の前端で保持した状態でスライドコア4を後退させて二次射出成形用キャビティ部22を形成し、次に、突部9の突出先端面を保持ピン7の前端で保持した状態のまま二次射出成形用キャビティ部22に第二の樹脂23を射出して一次射出成形部11よりも投影面積の大きい二次射出成形部21を形成すると共に二次射出成形部21に一次射出成形部11を重複一体化し且つ突部9を二次射出成形部21内に一体に埋設するすることが好ましい。
このような方法を採用することで、保持ピン7により一次射出成形により先に成形した一次射出成形部11を保持して一次射出成形部11が二次射出成形用キャビティ部22内に落ち込まないように保持して位置決めした状態で二次射出成形により二次射出成形部21を成形して目的とする重複一体化の合成樹脂射出成形品1を簡単且つ正確に成形できる。しかも、突部9を二次射出成形部21内に一体に埋設することで、突部9がアンカー部となって一次射出成形部11と二次射出成形部21とがより強固に一体化するものである。
また、第一の樹脂13が硬質樹脂で、第二の樹脂23が軟質樹脂であることが好ましい。
このようにすることで、一次射出成形により投影面積の小さい硬質樹脂よりなる一次射出成形部11を形成した後に、二次射出成形により投影面積の大きい軟質樹脂を射出して一次射出成形部11に重複するように二次射出成形部21を成形することになるので、二次射出成形時の射出圧により軟質樹脂が第二硬質樹脂により成形された一次射出成形部11に食い込むことがなく、目的とする重複一体化の合成樹脂射出成形品1を簡単且つ正確に成形できる。
また、本発明の射出成形用金型装置は、一次射出成形部11と二次射出成形部21とが重複一体化された合成樹脂射出成形品1を成形するための複数の金型部3よりなり且つ型開き方向が横方向となった射出成形用金型装置2であって、金型部3に横方向に前進後退自在にスライドコア4を設け、複数の金型部3を型閉すると共にスライドコア4を前進させて一次射出成形用キャビティ部12を形成し、該一次射出成形用キャビティ部12に第一の樹脂13を射出して一次射出成形部11を形成するための第一のゲート14を設け、スライドコア4を一次射出成形部から離れる方向に後退させた状態で二次射出成形用キャビティ部22を形成すると共に、スライドコア4の移動方向から投影した該二次射出成形用キャビティ部22の投影面内に該投影面の投影面積と同じか又は小さい投影面積の上記一次射出成形部11の投影面が完全に重複するように二次射出成形用キャビティ部22の大きさを設定し、該二次射出成形用キャビティ部22に第二の樹脂23を射出して二次射出成形部21を形成するための第二のゲート24を設け、射出成形用金型装置2を型閉すると共にスライドコア4を前進させて一次射出成形用キャビティ部12を形成し、この一次射出成形用キャビティ部12に第一の樹脂13を一次射出成形により射出して一次射出成形部11を成形する一次射出工程と、一次射出成形部11を保持手段5で保持した状態で、スライドコア4を後退させて二次射出成形用キャビティ部22を形成し、保持手段5によって一次射出成形部11の保持を継続した状態で、二次射出成形用キャビティ部22に第二の樹脂23を射出して二次射出成形部21を形成すると共に二次射出成形部21に一次射出成形部11を重複一体化する二次射出工程を実行するように制御する制御部を設けて成ることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、簡単な構成の射出成形用金型装置2で、上記した投影面積の小さい一次射出成形部11に投影面積の大きい二次射出成形部21が積層一体化された合成樹脂射出成形品1を、型開き方向が横方向であるにもかかわらず、一次射出成形部11を一次射出成形で形成し、続いて二次射出成形部21を二次射出成形で成形するという順序で成形できるものである。
また、スライドコア4にスライドコア4の移動方向に孔6を貫通形成し、該孔6に保持ピン7を保持ピン7に対してスライドコア4が移動自在となるように嵌挿し、スライドコア4を前進させた状態で保持ピン7の前端面がスライドコア4の一次射出成形用キャビティ部12に面する前面よりも一次射出成形用キャビティ部12から離れる方向に引き込んで孔6の前端部に充填用孔部8を形成し、スライドコア4を後退させて二次射出成形用キャビティ部22を形成した状態でスライドコア4に対して保持ピン7が相対的に前進して保持ピン7の前端がスライドコア4の二次射出成形用キャビティ部22に面する面と面一となるように設定することが好ましい。
このような構成とすることで、一次射出成形部11が二次射出成形用キャビティ部22に落ち込まないように保持する保持手段5を簡単な構造で構成できるものである。
また、保持ピン7を一次射出成形部11のスライドコア4の移動方向における成形時の収縮寸法以上スライドコア4の前進方向と逆方向に移動自在とすると共に、該保持ピン7をバネ30により一次射出成形用キャビティ部12側に向けてバネ付勢することが好ましい。
このような構成とすることで、一次射出成形により先に成形した一次射出成形部11がスライドコア4のスライド方向に収縮しても、バネ30により一次射出成形部11から突出した突部9を保持ピン7で押圧して正確に位置決め保持できるものである。
また、スライドコア4の移動方向から投影した該二次射出成形用キャビティ部22の投影面内に、一次射出成形用キャビティ部12に充填形成された一次射出成形部11の収縮した状態におけるスライドコア4の移動方向から投影した投影面が完全に重複し且つ該一次射出成形部11の収縮後のスライドコア4の移動方向から投影した投影面の外端の少なくとも一部がスライドコア4の移動方向から投影した該二次射出成形用キャビティ部22の投影面の外端の少なくとも一部に一致するように設定することが好ましい。
このような構成とすることで、一次射出成形部11が収縮しても二次射出成形部21の外周部の少なくとも一部に一次射出成形部11の外端部の少なくとも一部を一致させ、成形する合成樹脂射出成形品1の外端部において一次射出成形部11と二次射出成形部21との外端部を揃えることができるものである。
本発明は、投影面積が小さい一次射出成形部を成形した後に、投影面積の大きい二次射出成形部を重複一体化するという順序で合成樹脂射出成形品を成形するに当たって、射出成形用金型装置の型開き方向が横方向であっても射出成形用金型装置内で先に成形した一次射出成形部がこれよりも投影面積が同じか又は大きい二次射出成形用キャビティ部内に落ち込むことがなく、目的とする重複一体化の合成樹脂射出成形品を簡単且つ正確に成形でき、しかも、単一の射出成形用金型装置で成形できて、コストが安く、成形時間も短縮できるという効果がある。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
本発明の合成樹脂射出成形品の成形方法及び射出成形用金型装置により成形される合成樹脂射出成形品1は二次射出成形部21の外周縁で囲まれた部分に二次射出成形部21よりも投影面積が同じか又は小さい一次射出成形部11が重複一体化されたものである。一次射出成形部11は1個の場合、2以上の複数個の場合があり、一次射出成形部11が2個以上の場合でも、複数の一次射出成形部11の合計の投影面積が二次射出成形部21の投影面積と同じか又は小さく且つ二次射出成形部21の外周縁で囲まれた領域に複数の一次射出成形部11の全体が重複するように構成してある。
図5に示す実施形態では、複数の硬質樹脂よりなる第一の樹脂13製の一次射出成形部11の片面を二次射出成形部21で完全に覆うと共に一次射出成形部11同士を二次射出成形部21で接続した例(接続部分が軟質樹脂よりなる第二の樹脂23製のヒンジ部36となっている)が示してある。
図1には本発明の射出成形用金型装置2の一例が示してある。
射出成形用金型装置2は複数の金型部3と、金型部3に設けた前進、後退自在なスライドコア4と、第一の樹脂13を射出するための第一のゲート14と、第二の樹脂23を射出するための第二のゲート24とを備えている。
金型部3としては固定金型部3aと可動金型部3bとがあり、固定金型部3aの可動金型部3bに対向する面にキャビティ形成用凹部31が設けてあり、可動金型部3bの固定金型部3aの上記キャビティ形成用凹部31に対向する面に固定金型部3a側に向けて開口する凹所32が設けてあり、該凹所32にスライドコア4が前進、後退自在に内装してあり、複数の金型部3を型閉めし且つスライドコア4を固定金型部3a側に前進させた状態で上記キャビティ形成用凹部31とスライドコア4の前端面とで囲まれた部分に一次射出成形用キャビティ部12を形成するようになっている。
本発明においては、可動金型部3bは固定金型部3aに対して横方向(水平方向)に移動自在となっており、可動金型部3bを横方向に移動することで型閉めしたり、型開きしたりするようになっている。また、スライドコア4は可動金型部3bに対して可動金型部3bの可動方向と同方向、つまり、横方向に移動自在となっており、スライドコア4を固定金型部3a側に向けて前進させることで、上記のようにキャビティ形成用凹部31とスライドコア4の前端面とで囲まれた部分に一次射出成形用キャビティ部12を形成し、また、スライドコア4を固定金型部3aから離れる方向に後退させることで、一次射出成形により一次射出成形用キャビティ部12に成形された一次射出成形部11のスライドコア4側の面とスライドコア4が後退することにより現われる凹所32とで囲まれた部分に二次射出成形用キャビティ部22が形成されるようになっている。ここで、スライドコア4を前進させて一次射出成形用キャビティ部12を形成した状態では第二の樹脂23を射出するための第二のゲート24がスライドコア4により閉じられている。
スライドコア4にはスライドコア4の移動方向と同じ方向に孔6を貫通形成してある。可動金型部3bにはスライドコア4の移動方向(可動金型部3bの移動方向と同じ)と同方向に長くなった保持ピン7が設けてあり、この保持ピン7は後部が可動金型部3bの上記凹所32の溝底部に設けた孔33に嵌挿してあり、前部が凹所32内に移動自在に内装したスライドコア4に設けた上記孔6に相対的に移動自在に嵌挿してある。ここで、金型部3を型閉めすると共にスライドコア4を前進させ一次射出成形用キャビティ部12を形成した状態で、保持ピン7の前端面がスライドコア4の一次射出成形用キャビティ部12に面する前面よりも一次射出成形用キャビティ部12から離れる方向に引き込んで孔6の前端部に充填用孔部8を形成するように構成してある。また、実施形態では、一次射出成形の後で、スライドコア4を後退させて上記のように二次射出成形用キャビティ部22を形成した状態で、保持ピン7の前端面がスライドコア4の前端面と面一となるように構成してある。
上記のような射出成形用金型装置2を用いて合成樹脂射出成形品1の成形するには以下のようにして行うものである。
まず、図1に示すように複数の金型部3を型閉めすると共にスライドコア4を前進させて一次射出成形用キャビティ部12を形成し、この一次射出成形用キャビティ部12に図2に示すように、第一のゲート14から第一の樹脂13を一次射出成形により射出して一次射出成形部11を成形する一次射出工程を実施する。
この一次射出成形により一次射出成形用キャビティ部12内に一次射出成形部11が成形されると共に同時に第一の樹脂13が充填用孔部8内に充填されて一次射出成形部11と一体に一次射出成形部11のスライドコア4に対向する面に突部9が突出成形される。
次に、スライドコア4を後退させて二次射出成形用キャビティ部22を形成するのであるが、この場合、図3に示すように、スライドコア4が後退しても保持手段5を構成する保持ピン7の前端面が上記一次射出成形部11の片面側に一体に突設された突部9の突出端面を押して支持していることになり、したがって、スライドコア4を横方向に移動して後退させて二次射出成形用キャビティ部22を形成する際、一次射出成形部11が保持ピン7により位置決めされた状態で保持される。
ここで、本発明においては、スライドコア4の移動方向から投影した該二次射出成形用キャビティ部22の投影面内に該二次射出成形用キャビティ部22の投影面積と同じか又は該投影面よりも小さい投影面積の上記一次射出成形部11の投影面が完全に重複するように二次射出成形用キャビティ部22の大きさを設定してあるが、上記のように保持ピン7で投影面の投影面積の小さい(又は同じ)一次射出成形部11が投影面の投影面積の大きい(又は同じ)二次射出成形用キャビティ部22内に落ち込むことがなく、正確に位置決め保持されるのである。
このように保持手段5で一次射出成形部11を保持した状態で、図4に示すように、第二のゲート24から二次射出成形用キャビティ部22に第二の樹脂23を射出して一次射出成形部11よりも投影面積が同じか又は大きい二次射出成形部21を形成すると共に二次射出成形部21に一次射出成形部11を重複一体化するという二次射出工程を実行する。この二次射出工程において、二次射出成形部21を成形した際に一次射出成形部11と一体となった突部9が二次射出成形部21内に一体に埋設される。
次に、射出成形用金型装置2を型開きして合成樹脂射出成形品1を取出す離型工程を実行する。
これらの一連の型閉めから、一次射出成形、二次射出成形、離型工程という一連の工程は制御部(図示せず)の制御により実行するものである。
なお、第一の樹脂13が硬質樹脂で、第二の樹脂23が軟質樹脂であると、一次射出成形と投影面積が同じか又は小さい硬質樹脂よりなる一次射出成形部11を形成した後に、二次射出成形により投影面積の大きい軟質樹脂を射出して一次射出成形部11に重複するように二次射出成形部21を成形することになるので、二次射出成形時の射出圧により軟質樹脂が硬質の第一の樹脂13により成形された一次射出成形部11に食い込むことがなく、目的とする重複一体化の合成樹脂射出成形品1を簡単且つ正確に成形でき、また、軟質樹脂製のヒンジ部36も成形できるので、硬質の第一の樹脂13よりなる一次射出成形部11同士を軟質樹脂製のヒンジ部36により一体に連結できるものである。
次に、本発明の他の実施形態を図6乃至図10に基いて説明する。本実施形態においては、可動金型部3bに保持手段5を構成する保持ピン7を設けるに当たり、図6に示すように、保持ピン7を一次射出成形部11のスライドコア4の移動方向における成形時の収縮寸法以上スライドコア4の前進方向と反対方法に移動自在にし、該保持ピン7をスライド方向にバネ30により一次射出成形用キャビティ部12側に向けてバネ付勢するように構成するようにしている。
すなわち、可動金型部3bの凹所32の溝底部に設けた孔33の孔奥部には大径孔34が設けてあり、孔33に移動自在に嵌挿した保持ピン7の後端部の膨大部35が上記大径孔34に移動自在に嵌め込んであり、膨大部35の後端面をバネ30により弾性的に押圧してある。ここで膨大部35は大径孔34内において、寸法T1保持ピン7の突出方向に移動自在となっており、この寸法T1が一次射出成形部11のスライドコア4の移動方向における成形時の収縮寸法以上となっている。
このような実施形態の射出成形用金型装置2は、まず、図6(a)に示すように複数の金型部3を型閉めすると共にスライドコア4を前進させて一次射出成形用キャビティ部12を形成するのであるが、この場合、図6(b)のように膨大部35の前端面が大径孔34の前面に当接する。この状態で、図7に示すように、一次射出成形用キャビティ部12に第一のゲート14から第一の樹脂13を一次射出成形により射出して一次射出成形部11を成形する一次射出工程を実施する。この1次射出工程において、一次射出成形用キャビティ部12内に一次射出成形部11が成形されると共に同時に第一の樹脂13が充填用孔部8内に充填され、樹脂圧により保持ピン7が後退し(この場合、添付図面の実施形態のように、膨大部35の後端面が大径孔34の後面に当接するようにしてもよいが、当接しないでもよい)、充填用孔部8内に充填された第一の樹脂13により一次射出成形部11と一体に一次射出成形部11のスライドコア4に対向する面に突部9が突出成形される。
突部9を突設した一次射出成形部11は一次射出成形用キャビティ部12内で図8(a)に示すように収縮するのであるが、この場合、スライドコア4の移動方向において一次射出成形部11が収縮しても、図8(b)に示すようにバネ30により膨大部35が前方に押され、保持ピン7の前端により突部9の突出面を押した状態を正確に保持し続けることになる。
このようにして保持ピン7により一次射出成形部11を保持した状態で、スライドコア4を後退させて図9のように二次射出成形用キャビティ部22を形成する。
このように保持手段5を構成する保持ピン7で一次射出成形部11を保持した状態で、図10(a)のように、第二のゲート24から二次射出成形用キャビティ部22に第二の樹脂23を射出して一次射出成形部11と投影面積が同じか又は大きい二次射出成形部21を形成すると共に二次射出成形部21に一次射出成形部11を重複一体化するという二次射出工程を実行する。この二次射出工程において、二次射出成形部21を成形した際に一次射出成形部11と一体となった突部9が二次射出成形部21内に一体に埋設される。
次に、射出成形用金型装置2を型開きして合成樹脂射出成形品1を取出す離型工程を実行するのである。
ところで、図6〜図10に示す実施形態においては、一次射出成形用キャビティ部12内で一次射出成形部11が収縮する際におけるスライドコア4の移動方向における収縮が生じても保持ピン7により一次射出成形部11をスライドコア4の移動方向に動かないように保持するようにしているが、この場合、スライドコア4の移動方向から投影した該二次射出成形用キャビティ部22の投影面内に、一次射出成形用キャビティ部12に充填形成された一次射出成形部11の収縮した状態におけるスライドコア4の移動方向から投影した投影面が完全に重複し且つ該一次射出成形部11の収縮後のスライドコア4の移動方向から投影した投影面の外端の少なくとも一部がスライドコア4の移動方向から投影した該二次射出成形用キャビティ部22の投影面の外端の少なくとも一部に一致するように設定すると、一次射出成形部11が収縮しても二次射出成形部21の外周部の一部に一次射出成形部11の外端部の一部を一致させ、成形する合成樹脂射出成形品1の外端部において一次射出成形部11と二次射出成形部21との外端部を揃えることができる。
つまり、合成樹脂射出成形品1の外端部において一次射出成形部11と二次射出成形部21との外端部を揃えようとする箇所においては、図6(a)(c)に示すように一次射出成形用キャビティ部12の外端を二次射出成形用キャビティ部22の一面を構成するスライドコア4の外端よりも寸法T2だけ外側に位置させてあるが、この寸法T2は、上記図6(a)(c)に示す一次射出成形用キャビティ部12内に充填形成した一次射出成形部11の外端が、収縮後に図7(a)(c)のようにスライドコア4の外端と一致するような寸法に設定してあり、これにより一次射出成形部11が面方向に収縮しても二次射出成形部21の外周部の少なくとも一部に一次射出成形部11の外端部の少なくとも一部を一致させ、成形する合成樹脂射出成形品1の外端部において一次射出成形部11と二次射出成形部21との外端部を揃えることができるのである。
上記各実施形態のようにして、二次射出成形部21の外周縁で囲まれた部分に二次射出成形部21の投影面積と同じか又は小さい一次射出成形部11が重複一体化された合成樹脂射出成形品1を型開き方向が横方向となった射出成形用金型装置2により成形するのであるが、このようにして成形する合成樹脂射出成形品1としては例えば、図11に示すような組み立て箱を例示することができる。図11に示す組み立て箱は、底板37、底板37の4辺に沿った側板38を第一の樹脂13の射出成形により成形し(つまり、これら底板37、底板37の4辺に沿った側板38が一次射出成形部11である)、底板37の外面、各側板38の各外面及び底板37の各端辺とこれと対向する各側板38の端辺とを折り畳み自在に接続するヒンジ部36をそれぞれ第二の樹脂23の射出成形により一体に成形してある(つまり、底板37の外面部分、各側板38の外面部分及びヒンジ部36がそれぞれ二次射出成形部21である)。そして、底板37、底板37の4辺に沿った側板38を形成する一次射出成形部11を硬質樹脂、底板37の外面部分、各側板38の外面部分及びヒンジ部36が一体となった二次射出成形部21を形成する第二の樹脂23を軟質樹脂とすると、組み立て箱のヒンジ部36を軟質樹脂で形成することで、硬質樹脂よりなる底板37、側板38により組み立て箱としての強度、組み立て状態における形状を保ちながら、簡単且つスムーズに折り畳むことができ、また、底板37の外面部分、各側板38の外面部分を軟質樹脂とすることで、軟質樹脂が滑り止め機能を発揮することができる。
もちろん、本発明において成形する合成樹脂射出成形品1としては上記の組み立て箱に限定されるものではなく、他の様々な製品を成形することができるものである。
本発明の射出成形用金型装置の型閉め状態の断面図である。 同上の一次射出成形用キャビティ部に一次射出成形により第一の樹脂を充填して一次射出成形部を成形した状態の射出成形用金型装置の断面図である。 同上の一次射出成形部を保持手段で保持した状態で二次射出成形用キャビティ部を形成した段階の射出成形用金型装置の断面図である。 同上の二次射出成形用キャビティ部に二次射出成形により第二の樹脂を充填して二次射出成形部を成形した状態の射出成形用金型装置の断面図である。 同上により成形した合成樹脂射出成形品の一例を示す斜視図である。 (a)は本発明の射出成形用金型装置の他の実施形態の型閉め状態の断面図であり、(b)は(a)のX部分の拡大断面図であり、(c)は(a)のY部分の拡大断面図である。 (a)は同上の一次射出成形用キャビティ部に一次射出成形により第一の樹脂を充填して一次射出成形部を成形した状態の射出成形用金型装置の断面図であり、(b)は(a)のX部分の拡大断面図であり、(c)は(a)のY部分の拡大断面図である。 (a)は同上の一次射出成形用キャビティ部内において一次射出成形部が収縮した状態の断面図であり、(b)は(a)のX部分の拡大断面図であり、(c)は(a)のY部分の拡大断面図である。 (a)は同上の一次射出成形部を保持手段で保持した状態で二次射出成形用キャビティ部を形成した段階の射出成形用金型装置の断面図であり、(b)は(a)のX部分の拡大断面図であり、(c)は(a)のY部分の拡大断面図である。 (a)は同上の二次射出成形用キャビティ部に二次射出成形により第二の樹脂を充填して二次射出成形部を成形した状態の射出成形用金型装置の断面図であり、(b)は(a)のX部分の拡大断面図であり、(c)は(a)のY部分の拡大断面図である。 (a)は同上の合成樹脂射出成形品が組み立て箱の例を示す展開平面図であり、(b)は組み立て状態の斜視図である。
符号の説明
1 合成樹脂射出成形品
2 射出成形用金型装置
3 金型部
4 スライドコア
5 保持手段
6 孔
7 保持ピン
8 充填用孔部
9 突部
11 一次射出成形部
12 一次射出成形用キャビティ部
13 第一の樹脂
14 第一のゲート
21 二次射出成形部
22 二次射出成形用キャビティ部
23 第二の樹脂
24 第二のゲート
30 バネ

Claims (7)

  1. 一次射出成形部と二次射出成形部とが重複一体化された合成樹脂射出成形品を型開き方向が横方向となった射出成形用金型装置により成形するための成形方法であって、複数の金型部よりなる射出成形用金型装置を型閉すると共に金型部に横方向に前進後退自在に設けたスライドコアを前進させて一次射出成形用キャビティ部を形成し、次に、この一次射出成形用キャビティ部に第一の樹脂を一次射出成形により射出して一次射出成形部を成形し、次に、一次射出成形部を保持手段で保持した状態で、スライドコアを一次射出成形部から離れる方向に後退させて二次射出成形用キャビティ部を形成すると共に、スライドコアの移動方向から投影した該二次射出成形用キャビティ部の投影面内に該投影面の投影面積と同じか又は小さい投影面積の上記一次射出成形部の投影面が完全に重複するように二次射出成形用キャビティ部の大きさを設定し、次に、保持手段で一次射出成形部を保持した状態で、二次射出成形用キャビティ部に第二の樹脂を射出して一次射出成形部よりも投影面積が同じか又は大きい二次射出成形部を形成すると共に二次射出成形部に一次射出成形部を重複一体化することを特徴とする合成樹脂射出成形品の成形方法。
  2. スライドコアにスライドコアの移動方向に孔を貫通形成し、該孔に保持ピンをスライド自在に嵌挿し、スライドコアを前進させた一次射出成形時に保持ピンがスライドコアの一次射出成形用キャビティ部に面する前面よりも一次射出成形用キャビティ部から離れる方向に引き込んで孔の前端部に充填用孔部を形成し、一次射出成形により一次射出成形用キャビティ部内に第一の樹脂が充填された際に充填用孔部に同時に第一の樹脂を充填することで、一次射出成形用キャビティ部に充填した第一の樹脂により一次射出成形部を成形すると共に、充填用孔部に充填した第一の樹脂により上記一次射出成形部の片面に突出した突部を一体に成形し、次に、突部の突出先端面を保持ピンの前端で保持した状態でスライドコアを後退させて二次射出成形用キャビティ部を形成し、次に、突部の突出先端面を保持ピンの前端で保持した状態のまま二次射出成形用キャビティ部に第二の樹脂を射出して一次射出成形部よりも投影面積が同じか又は大きい二次射出成形部を形成すると共に二次射出成形部に一次射出成形部を重複一体化し且つ突部を二次射出成形部内に一体に埋設することを特徴とする請求項1記載の合成樹脂射出成形品の成形方法。
  3. 第一の樹脂が硬質樹脂で、第二の樹脂が軟質樹脂であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の合成樹脂射出成形品の成形方法。
  4. 一次射出成形部と二次射出成形部とが重複一体化された合成樹脂射出成形品を成形するための複数の金型部よりなり且つ型開き方向が横方向となった射出成形用金型装置であって、金型部に横方向に前進後退自在にスライドコアを設け、複数の金型部を型閉すると共にスライドコアを前進させて一次射出成形用キャビティ部を形成し、該一次射出成形用キャビティ部に第一の樹脂を射出して一次射出成形部を形成するための第一のゲートを設け、スライドコアを一次射出成形部から離れる方向に後退させた状態で二次射出成形用キャビティ部を形成すると共に、スライドコアの移動方向から投影した該二次射出成形用キャビティ部の投影面内に該投影面の投影面積と同じか又は小さい投影面積の上記一次射出成形部の投影面が完全に重複するように二次射出成形用キャビティ部の大きさを設定し、該二次射出成形用キャビティ部に第二の樹脂を射出して二次射出成形部を形成するための第二のゲートを設け、
    射出成形用金型装置を型閉すると共にスライドコアを前進させて一次射出成形用キャビティ部を形成し、この一次射出成形用キャビティ部に第一の樹脂を一次射出成形により射出して一次射出成形部を成形する一次射出工程と、
    一次射出成形部を保持手段で保持した状態で、スライドコアを後退させて二次射出成形用キャビティ部を形成し、保持手段によって一次射出成形部の保持を継続した状態で、二次射出成形用キャビティ部に第二の樹脂を射出して二次射出成形部を形成すると共に二次射出成形部に一次射出成形部を重複一体化する二次射出工程を
    実行するように制御する制御部を設けて成ることを特徴とする射出成形用金型装置。
  5. スライドコアにスライドコアの移動方向に孔を貫通形成し、該孔に保持ピンを保持ピンに対してスライドコアが移動自在となるように嵌挿し、スライドコアを前進させた状態で保持ピンの前端面がスライドコアの一次射出成形用キャビティ部に面する前面よりも一次射出成形用キャビティ部から離れる方向に引き込んで孔の前端部に充填用孔部を形成し、スライドコアを後退させて二次射出成形用キャビティ部を形成した状態でスライドコアに対して保持ピンが相対的に前進して保持ピンの前端がスライドコアの二次射出成形用キャビティ部に面する面と面一となるように設定して成ることを特徴とする請求項4記載の射出成形用金型装置。
  6. 保持ピンを一次射出成形部のスライドコアの移動方向における成形時の収縮寸法以上スライドコアの前進方向と逆方向に移動自在とすると共に、該保持ピンをバネにより一次射出成形用キャビティ部側に向けてバネ付勢して成ることを特徴とする請求項5記載の射出成形用金型装置。
  7. スライドコアの移動方向から投影した該二次射出成形用キャビティ部の投影面内に、一次射出成形用キャビティ部に充填形成された一次射出成形部の収縮した状態におけるスライドコアの移動方向から投影した投影面が完全に重複し且つ該一次射出成形部の収縮後のスライドコアの移動方向から投影した投影面の外端の少なくとも一部がスライドコアの移動方向から投影した該二次射出成形用キャビティ部の投影面の外端の少なくとも一部に一致するように設定して成ることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれかに記載の射出成形用金型装置。
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