JP2005268850A - パルス信号処理回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】PWM信号を、一対の能動素子を含んだPWM信号出力部を通じて、出力PWM信号として導出するにあたり、一対の能動素子の動作特性の不揃いに起因して出力PWM信号に生じる不都合を効果的に抑制することができるものとする。
【解決手段】遅延部26を通じたPWM信号がゲートに供給されるMOS−FET31と遅延部27を通じたPWM信号がゲートに供給されるMOS−FET32とを含み、MOS−FET31及び32の各々のドレインが相互接続されて形成される共通出力端33を有したPWM信号出力部28と、共通出力端33における平均電圧を検出する付加回路部22と、検出された平均電圧に応じた制御信号を形成し、その制御信号によって遅延部26における信号遅延時間及び遅延部27における信号遅延時間のうちのいずれか一方もしくは両方を調整する制御信号形成部29とを備える。
【選択図】図1

Description

本願の特許請求の範囲に記載された発明は、音声信号等の入力信号に応じたパルス幅変調信号(以下、PWM信号という。)を、一対の入力端と一つの出力端とを備えたパルス幅変調信号出力部を通じて、出力PWM信号として導出し、それを出力増幅段もしくは負荷に供給するパルス信号処理回路に関する。
音声信号を増幅してスピーカに供給し、スピーカから音声信号に応じた音声を得る音響装置にあっては、各々の狙いとするところに応じて、音声信号の増幅についての様々な手法がとられる。特に、入力音声信号に基づいてスピーカを駆動するための出力信号を得る、音声信号についての電力増幅に関しては、それを行うトランジスタ等の増幅能動素子に、所謂、D級動作を行わせるD級増幅が、比較的良好な歪み特性が得られることから、採用されることが多い。
D級増幅は、それに用いられるトランジスタ等の増幅能動素子が、例えば、音声信号とされる入力信号に応じたスイッチング動作を行うことによってなされる。そして、例えば、音声信号についてのD級増幅を行う電力増幅回路にあっては、入力音声信号に基づくPWM信号を得、そのPWM信号についての電力増幅を行い、電力増幅がなされたPWM信号を、低域通過フィルタ(以下、LPFという。)を通じて、スピーカ部に供給するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1において提案されている電力増幅回路は、一対の電力スイッチング回路部がそれらに共通のものとされたスピーカ部の駆動に用いられる、所謂、バランスド・トランスフォーマレス(Balanced Transformerless: BTL) 形式をとるものとされている。このようなBTL形式をとる電力増幅回路にあっては、可聴周波数帯域のディジタル信号(入力音声信号)に応じてパルス幅の増減が互いに逆の関係となる第1及び第2のPWM信号を形成するパルス幅変調増幅器を備え、それから得られる第1及び第2のPWM信号についての電力増幅を、第1の電力スイッチング回路部の第1のPWM信号に応じたスイッチング動作及び第2の電力スイッチング回路部の第2のPWM信号に応じたスイッチング動作によって夫々行い、それにより第1の電力スイッチング回路部の出力信号として得られる第1のPWM電力信号、及び、第2の電力スイッチング回路部の出力信号として得られる第2のPWM電力信号を、第1及び第2の電力LPFに夫々供給する。
そして、第1及び第2の電力LPFから夫々導出される、互いに逆極性とされる一対の信号が、第1及び第2の電力LPFの両者に接続されたスピーカ部に供給される。それにより、スピーカ部が、互いに逆極性とされる一対の信号によって差動的に駆動され、入力音声信号に応じた音声を発する。
このような電力増幅回路が備えるパルス幅変調増幅器における第1のPWM信号を形成する部分及び第2のPWM信号を形成する部分の夫々は、例えば、図7に示されるようなパルス信号処理回路として構成される。
図7に示されるパルス信号処理回路は、音声信号等のアナログ入力信号SAが供給され、そのアナログ入力信号SAに基づくPWM信号PPを発生するPWM信号発生部11,PWM信号発生部11からのPWM信号PPが供給され、そのPWM信号PPに基づく波形整形されたPWM信号PIを送出するフリップ・フロップ(F.F.)回路部12、及び、F.F.回路部12からのPWM信号PIに基づく出力PWM信号POを導出するPWM信号出力部13を備えて構成される。PWM信号出力部13は、例えば、電源電圧VDDを供給する電源ライン14と接地電位点との間に接続された一対の相補性の絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(以下、MOS−FETという。)15及び16が用いられて形成される。これらのMOS−FET15及び16は、両者のゲートが相互接続されるとともに両者のドレインも相互接続され、また、MOS−FET15のソースが電源ライン14に接続されるとともに、MOS−FET16のソースが接地電位点に接続されたものとされる。
そして、相互接続されたMOS−FET15及び16の夫々のゲートにF.F.回路部12からのPWM信号PIが供給され、相互接続されたMOS−FET15及び16の夫々のドレインから、出力PWM信号POが導出される。
このようなもとで、例えば、PWM信号発生部11に供給されるアナログ入力信号SAが無いとき、即ち、無入力信号状態とされるとき、PWM信号出力部13を形成するMOS−FET15及び16の各々のゲートに夫々供給される信号Va及びVbの各々、即ち、F.F.回路部12からのPWM信号PIは、例えば、図8のA及びBに示されるような高レベル部及び低レベル部の両者の幅が一定で一定周期の矩形波信号とされる。その際、MOS−FET15及び16の各々が、信号Va及びVbの各々に対しての動作特性が揃った理想的なものである場合には、相互接続されたMOS−FET15及び16の夫々のドレインにおける電圧の低レベルから高レベルへの立上りLu及び高レベルから低レベルへの立下りLdが、時間軸をずらせて重ねると、図9のAに示されるように、電圧レベルVDD/2(電源電圧VDDの1/2)において両者が交差するクロスポイントPを示すことになる。そして、このとき相互接続されたMOS−FET15及び16の夫々のドレインに得られる信号Vc、即ち、MOS−FET15及び16の夫々のドレインに導出される出力PWM信号POは、図8のCに示されるような、信号Va及びVbの各々に適正に対応した、高レベル部及び低レベル部の両者の幅が一定で一定周期の矩形波信号とされ、従って、このとき、相互接続されたMOS−FET15及び16の夫々のドレインにおける平均電圧は、電源電圧VDDの1/2、即ち、値VDD/2をとるものとなる。
そして、斯かるもとにおいては、例えば、PWM信号発生部11に供給されるアナログ入力信号SAが、通常の音声信号等の情報信号とされるとき、相互接続されたMOS−FET15及び16の夫々のドレインに導出される出力PWM信号POが、歪みのない情報信号を再生することができるものとされる。
特開2002−158544号公報(図1及びその説明部分)
上述のような既に提案されているパルス信号処理回路にあっては、それに含まれるPWM信号出力部13を、例えば、一対の相補性のMOS−FET15及び16が用いられて形成されたものとするが、実際にあたっては、MOS−FET15及び16の各々を、それに供給される、例えば、図8のAに示される信号Vaまたは図8のBに示される信号Vbのような信号に対しての動作特性が揃った理想的なものとすることは著しく困難であり、通常にあっては、MOS−FET15及び16として、動作特性に不揃いがあるMOS−FETを用いざるを得ない。従って、通常、図7に示されるパルス信号処理回路におけるPWM信号出力部13を形成するMOS−FET15及び16は、それらのゲートに夫々供給される信号Va及びVbに対する動作特性に不揃いがあるものとされることになる。
MOS−FET15及び16がそれらのゲートに夫々供給される信号Va及びVbに対する動作特性に不揃いがあるものとされると、それに起因して、例えば、無入力信号状態のもとで、図9のBに示されるように、相互接続されたMOS−FET15及び16の夫々のドレインにおける電圧の低レベルから高レベルへの立上りLuが、理想的な場合における立上りLu’に対しての時間遅れを生じ、高レベルから低レベルへの立下りLdと交差するクロスポイントP’を、電圧レベルVDD/2より所定レベルΔだけ低い電圧レベルVDD/2−Δにおいて示すことになる事態、あるいは、図9のCに示されるように、相互接続されたMOS−FET15及び16の夫々のドレインにおける電圧の高レベルから低レベルへの立下りLdが、理想的な場合における立下りLd’に対しての時間遅れを生じ、低レベルから高レベルへの立上りLuと交差するクロスポイントP’を、電圧レベルVDD/2より所定レベルΔだけ高い電圧レベルVDD/2+Δにおいて示すことになる事態がまねかれる。
そして、図9のBに示されるように、クロスポイントP’が電圧レベルVDD/2−Δにおいて示されることになる事態がまねかれたもとにあっては、相互接続されたMOS−FET15及び16の夫々のドレインに得られる信号Vc、即ち、MOS−FET15及び16の夫々のドレインに導出される出力PWM信号POは、図8のDに示されるような、信号Va及びVbの各々に対して所定レベルΔに対応する遅れ時間Tdを伴った立上りエッジを有した、高レベル部の幅が低レベル部の幅より狭い矩形波信号となってしまい、それにより、このとき、相互接続されたMOS−FET15及び16の夫々のドレインにおける平均電圧は、電源電圧VDDの1/2より低い値をとるものとなる。
また、図9のCに示されるように、クロスポイントP’が電圧レベルVDD/2+Δにおいて示されることになる事態がまねかれたもとにあっては、相互接続されたMOS−FET15及び16の夫々のドレインに得られる信号Vc、即ち、MOS−FET15及び16の夫々のドレインに導出される出力PWM信号POは、図8のEに示されるような、信号Va及びVbの各々に対して所定レベルΔに対応する遅れ時間Tdを伴った立下りエッジを有した、高レベル部の幅が低レベル部の幅より広い矩形波信号となってしまい、それにより、このとき、相互接続されたMOS−FET15及び16の夫々のドレインにおける平均電圧は、電源電圧VDDの1/2より高い値をとるものとなる。
このように、無入力信号状態とされるとき、MOS−FET15及び16の夫々のドレインに、遅れ時間Tdを伴った立上りエッジあるいは立下りエッジを有した矩形波信号とされる出力PWM信号POが導出されることになるもとにあっては、例えば、PWM信号発生部11に供給されるアナログ入力信号SAが、通常の音声信号等の情報信号とされるとき、MOS−FET15及び16の夫々のドレインに導出される出力PWM信号POが、歪みを生じた情報信号が再生されることになるものとなってしまうという不都合が生じる。
斯かる点に鑑み、本願の特許請求の範囲に記載された発明は、音声信号等の入力信号に応じたPWM信号を、一対の能動素子を含んで形成されて一対の入力端と一つの出力端を備えるものとされたPWM信号出力部を通じて、出力PWM信号として導出し、それを出力増幅段もしくは負荷に供給するにあたり、PWM信号出力部を形成する一対の能動素子の動作特性の不揃いに起因して出力PWM信号に生じる不都合を、効果的に抑制することができるパルス信号処理回路を提供する。
本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項4までのいずれかに記載された発明に係るパルス信号処理回路は、入力信号に応じたPWM信号を送出するPWM信号送出部と、PWM信号送出部から得られるPWM信号を第1の信号遅延時間だけ遅延させる状態をとる第1の遅延部と、PWM信号送出部から得られるPWM信号もしくはそれが極性反転されて得られるPWM信号を第2の信号遅延時間だけ遅延させる状態をとる第2の遅延部と、第1の遅延部を通じて得られるPWM信号送出部からのPWM信号が入力端に供給される第1の能動素子と、第2の遅延部を通じて得られるPWM信号送出部からのPWM信号が入力端に供給される第2の能動素子とを含み、第1及び第2の能動素子の夫々の一端が相互接続されて形成される共通出力端が設けられ、その共通出力端にPWM信号送出部から得られるPWM信号に基づく出力PWM信号を導出するPWM信号出力部と、PWM信号出力部の共通出力端における平均電圧を検出する出力端電圧検出部と、出力端電圧検出部により検出された平均電圧に応じた制御信号を形成し、その制御信号によって第1の遅延部における第1の信号遅延時間及び第2の遅延部における第2の信号遅延時間のうちのいずれか一方もしくは両方を調整する制御信号形成部と、を備えて構成される。
本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項4までのいずれかに記載された発明に係るパルス信号処理回路においては、PWM信号送出部からのPWM信号が、第1の遅延部を通じてPWM信号出力部を形成する第1及び第2の能動素子のうちの第1の能動素子の入力端に供給されるとともに、PWM信号送出部からのPWM信号もしくはそれが極性反転されて得られるPWM信号が、第2の遅延部を通じてPWM信号出力部を形成する第1及び第2の能動素子のうちの第2の能動素子の入力端に供給されて、PWM信号出力部における第1及び第2の能動素子の夫々の一端が相互接続されて形成される共通出力端から、PWM信号送出部からのPWM信号に基づく出力PWM信号が導出される。その際、制御信号形成部が、出力端電圧検出部により検出されるPWM信号出力部の共通出力端における平均電圧に応じた制御信号を得、その制御信号によって、第1の遅延部における第1の信号遅延時間及び第2の遅延部における第2の信号遅延時間のうちのいずれか一方もしくは両方を調整する。
斯かる第1の遅延部における第1の信号遅延時間及び第2の遅延部における第2の信号遅延時間のうちのいずれか一方もしくは両方の信号遅延時間の調整が行われることにより、第1の遅延部を通じて第1の能動素子の入力端に供給されるPWM信号と第2の遅延部を通じて第2の能動素子の入力端に供給されるPWM信号との相互時間差が、PWM信号送出部からのPWM信号に対しての第1及び第2の能動素子の各々の動作特性の不揃いに応じて調整されることになる。その結果、PWM信号出力部における第1及び第2の能動素子の夫々の一端が相互接続されて形成される共通出力端における、前述された電圧の立下がり及び立上りについてのクロスポイントが、例えば、実質的にPWM信号出力部における電源電圧の1/2とされる適正な電圧値において示される状態とされ、PWM信号出力部の共通出力端に得られる出力PWM信号が、第1及び第2の能動素子の各々の動作特性の不揃いによる悪影響が効果的に低減されたものとされる。
従って、本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項4までのいずれかに記載された発明に係るパルス信号処理回路によれば、PWM信号送出部からのPWM信号に対しての第1及び第2の能動素子の各々の動作特性の不揃いに起因して、PWM信号出力部における第1及び第2の能動素子の夫々の一端が相互接続されて形成される共通出力端に導出される出力PWM信号に生じる不都合が、効果的に抑制されることになる。そして、このような、第1及び第2の能動素子の各々の動作特性の不揃いに起因する不都合が効果的に抑制された出力PWM信号から、PWM信号送出部に供給された入力信号が、歪みを生じていない適正なものとして再生される。
本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項4までのいずれかに記載された発明を実施するための最良の形態は、以下に述べられる実施例1及び実施例2をもって説明される。
図1は、本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項4までのいずれかに記載された発明に係るパルス信号処理回路の第1の例を示す。
図1に示される第1の例は、回路本体部21と付加回路部22とに区分されている。回路本体部21は、アナログ入力信号SAが、入力端23を通じて供給され、そのアナログ入力信号SAに応じたPWM信号PPを発生するPWM信号発生部24,PWM信号発生部24からのPWM信号PPが供給され、そのPWM信号PPに基づく波形整形されたPWM信号PIを送出するF.F.回路部25,F.F.回路部25からのPWM信号PIが供給され,それを所定の遅延時間だけ遅延させて、もしくは、遅延させることなく、時間制御PWM信号PIaとして導出する遅延部26,F.F.回路部25からのPWM信号PIが供給され,それを所定の遅延時間だけ遅延させて、もしくは、遅延させることなく、時間制御PWM信号PIbとして導出する遅延部27,遅延部26からの時間制御PWM信号PIa及び遅延部27からの時間制御PWM信号PIbが供給され、それらに基づく出力PWM信号POを導出するPWM信号出力部28、及び、遅延部26及び27に連結された制御信号形成部29を備えて構成される。斯かるもとで、PWM信号発生部24及びF.F.回路部25は、アナログ入力信号SAに応じたPWM信号PIを送出するPWM信号送出部を形成している。
PWM信号出力部28は、電源電圧VDDを供給する電源ライン30と接地電位点との間に接続された一対の相補性のMOS−FET31及び32が用いられて形成されている。これらのMOS−FET31及び32は、両者のゲートが遅延部26及び27に夫々接続され、また、両者のドレインが相互接続されて共通出力端33が設けられ、さらに、MOS−FET31のソースが電源ライン30に接続されるとともに、MOS−FET32のソースが接地電位点に接続されたものとされる。
そして、MOS−FET31のゲートに遅延部26からの時間制御PWM信号PIaが供給されるとともに、MOS−FET32のゲートに遅延部27からの時間制御PWM信号PIbが供給され、相互接続されたMOS−FET31及び32の夫々のドレインに設けられた共通出力端33に出力PWM信号POが導出される。
また、制御信号形成部29は、遅延部26における信号遅延時間を調整するための制御信号Ca及び遅延部27における信号遅延時間を調整するための制御信号Cbを送出して、それらを遅延部26及び27に夫々供給する。
一方、付加回路部22は、回路本体部21におけるPWM信号出力部28の共通出力端33と接地電位点との間に接続されたコンデンサ34を備えている。コンデンサ34は、共通出力端33に導出される出力PWM信号POについての平滑を行い、その両端間に共通出力端33における平均電圧が得られる。そして、コンデンサ34に得られる平均電圧が、中継端35を通じて、回路本体部21における制御信号形成部29に供給される。
従って、付加回路部22は、回路本体部21におけるPWM信号出力部28の共通出力端33における平均電圧を検出して、検出された平均電圧を回路本体部21における制御信号形成部29に供給する、出力端電圧検出部を形成していることになる。この出力端電圧検出部により検出された平均電圧が供給される制御信号形成部29は、遅延部26に供給される制御信号Ca及び遅延部27に供給される制御信号Cbのうちのいずれか一方もしくは両方を、出力端電圧検出部により検出された平均電圧に応じたものとして形成する。
このようなもとで、回路本体部21における入力端23を通じてPWM信号発生部24に供給されるアナログ入力信号SAが無い状態、即ち、無入力状態がとられる。斯かる際においては、PWM信号発生部24と共にPWM信号送出部を形成するF.F.回路部25から得られる波形整形されたPWM信号PIは、高レベル部及び低レベル部の両者の幅が一定で一定周期の矩形波信号とされる。そして、このPWM信号PIが、遅延部26を通じて時間制御PWM信号PIaとされ、PWM信号出力部28のMOS−FET31のゲートに供給されるとともに、遅延部27を通じて時間制御PWM信号PIbとされ、PWM信号出力部28のMOS−FET32のゲートに供給される。
それにより、PWM信号出力部28における相互接続されたMOS−FET31及び32の両者のドレインに設けられた共通出力端33に、時間制御PWM信号PIa及びPIbに基づく出力PWM信号POが得られ、その出力PWM信号POに応じて共通出力端33に得られる平均電圧が、付加回路部22が形成する出力端電圧検出部により検出されて、回路本体部21における制御信号形成部29に供給される。
このとき制御信号形成部29に供給される平均電圧が、電源電圧VDDの1/2、即ち、値VDD/2に一致しているときには、相互接続されたMOS−FET31及び32の夫々のドレインにおける電圧の低レベルから高レベルへの立上り及び高レベルから低レベルへの立下りについてのクロスポイントが電圧レベルVDD/2において示され、相互接続されたMOS−FET31及び32の両者のドレインに設けられた共通出力端33に導出される出力PWM信号POが、時間制御PWM信号PIa及びPIbの夫々に適正に対応した、高レベル部及び低レベル部の両者の幅が一定で一定周期の矩形波信号とされることになる。斯かる場合には、制御信号形成部29は、制御信号Ca及びCbを、付加回路部22が形成する出力端電圧検出部により検出された、相互接続されたMOS−FET31及び32の両者のドレインに設けられた共通出力端33における平均電圧に応じて、遅延部26における信号遅延時間も遅延部27における信号遅延時間も変化させないものとして形成する。
これに対して、制御信号形成部29に供給される平均電圧が、値VDD/2より低い値であるときには、相互接続されたMOS−FET31及び32の夫々のドレインにおける電圧の低レベルから高レベルへの立上り及び高レベルから低レベルへの立下りについてのクロスポイントが電圧レベルVDD/2より低い電圧レベルにおいて示され、相互接続されたMOS−FET31及び32の両者のドレインに設けられた共通出力端33に導出される出力PWM信号POが、時間制御PWM信号PIaの立下りエッジに対して所定の遅れ時間を伴った立上りエッジを有した、高レベル部の幅が低レベル部の幅より狭い矩形波信号となってしまう。斯かる場合には、制御信号形成部29は、制御信号Ca及びCbを、付加回路部22が形成する出力端電圧検出部により検出される共通出力端33における平均電圧に応じて、遅延部26における信号遅延時間及び遅延部27における信号遅延時間を、時間制御PWM信号PIbが時間制御PWM信号PIaに比して遅れたものとなるように調整するものとして形成する動作を、付加回路部22が形成する出力端電圧検出部により検出される共通出力端33における平均電圧が、値VDD/2に一致するまで継続する。
その結果、時間制御PWM信号PIa及びPIbが、例えば、図2のA及びBに示されるように、時間制御PWM信号PIbが時間制御PWM信号PIaに比して時間Txだけ遅れたものとされ、それにより、相互接続されたMOS−FET31及び32の両者のドレインに設けられた共通出力端33に導出される出力PWM信号POが、図2のCに示されるように、時間制御PWM信号PIaの立上りエッジに比して時間Txだけ遅れた立下りエッジを有して、高レベル部及び低レベル部の両者の幅が一定で一定周期の矩形波信号とされることになり、共通出力端33における平均電圧が値VDD/2に維持される。
また、制御信号形成部29に供給される平均電圧が、値VDD/2より高い値であるときには、相互接続されたMOS−FET31及び32の夫々のドレインにおける電圧の低レベルから高レベルへの立上り及び高レベルから低レベルへの立下りについてのクロスポイントが電圧レベルVDD/2より高い電圧レベルにおいて示され、相互接続されたMOS−FET31及び32の両者のドレインに設けられた共通出力端33に導出される出力PWM信号POが、時間制御PWM信号PIbの立上りエッジに対して所定の遅れ時間を伴った立下りエッジを有した、高レベル部の幅が低レベル部の幅より広い矩形波信号となってしまう。斯かる場合には、制御信号形成部29は、制御信号Ca及びCbを、付加回路部22が形成する出力端電圧検出部により検出される共通出力端33における平均電圧に応じて、遅延部26における信号遅延時間及び遅延部27における信号遅延時間を、時間制御PWM信号PIaが時間制御PWM信号PIbに比して遅れたものとなるように調整するものとして形成する動作を、付加回路部22が形成する出力端電圧検出部により検出される共通出力端33における平均電圧が、値VDD/2に一致するまで継続する。
その結果、時間制御PWM信号PIa及びPIbが、例えば、図3のA及びBに示されるように、時間制御PWM信号PIaが時間制御PWM信号PIbに比して時間Txだけ遅れたものとされ、それにより、相互接続されたMOS−FET31及び32の両者のドレインに設けられた共通出力端33に導出される出力PWM信号POが、図3のCに示されるように、時間制御PWM信号PIbの立下りエッジに比して時間Txだけ遅れた立上りエッジを有して、高レベル部及び低レベル部の両者の幅が一定で一定周期の矩形波信号とされることになり、共通出力端33における平均電圧が値VDD/2に維持される。
このようにして、図1に示される第1の例にあっては、回路本体部21における入力端23を通じてPWM信号発生部24に供給されるアナログ入力信号SAが無いものとされる無入力信号状態がとられるもとで、遅延部26における信号遅延時間と遅延部27における信号遅延時間との調整が行われ、遅延部26における信号遅延時間と遅延部27における信号遅延時間とが、回路本体部21のPWM信号出力部28における相互接続されたMOS−FET31及び32の両者のドレインに設けられた共通出力端33に導出される出力PWM信号POが、高レベル部及び低レベル部の両者の幅が一定で一定周期の矩形波信号となるように設定される。
そして、このように遅延部26における信号遅延時間と遅延部27における信号遅延時間とが調整された回路部本体部21は、付加回路部22から切り離されて、入力端23を通じてPWM信号発生部24に供給されるアナログ入力信号SAが、例えば、音声信号等の情報信号とされる実際の使用に供されるものとされる。そして、上述のように遅延部26における信号遅延時間と遅延部27における信号遅延時間とが調整されていることにより、PWM信号出力部28における相互接続されたMOS−FET31及び32の両者のドレインに設けられた共通出力端33に導出される出力PWM信号POが、入力端23を通じてPWM信号発生部24に供給される情報信号を歪みを生じていない適正な状態をもって再生できるものとされることになる。
図4は、図1に示される第1の例における遅延部26及び27の夫々についての具体構成例を示す。
図4に示される具体構成例は、直列接続された複数個(n個)の遅延要素D1,D2,D3,D4,D5,・・・・・,Dnと信号選択部40とを含んで構成されている。n個の遅延要素D1〜Dnの夫々における信号遅延時間は、極めて短いものとされる。そして、n個の遅延要素D1〜Dnのうちの遅延要素D1に、PWM信号発生部24と共にPWM信号送出部を形成するF.F.回路部25から得られる波形整形されたPWM信号PIが供給される。遅延要素D1に供給されたPWM信号PIは、n個の遅延要素D1〜Dnの夫々により、極めて短い時間ずつ順次遅らされていき、n個の遅延要素D1〜Dnの夫々からは、遅延PWM信号PI1,PI2,PI3,PI4,PI5,・・・・・,PInが夫々得られる。
遅延要素D1に供給されるPWM信号PIとn個の遅延要素D1〜Dnから夫々得られる遅延PWM信号PI1〜PInとは、信号選択部40に供給される。信号選択部40には、制御信号形成部29からの制御信号CaもしくはCbも供給され、信号選択部40は、制御信号形成部29からの制御信号CaもしくはCbに従って、PWM信号PI及び遅延PWM信号PI1〜PInのうちのいずれかを選択して、時間制御PWM信号PIaもしくはPIbとして取り出す。
それにより、図4に示される具体構成例にあっては、制御信号形成部29からの制御信号CaもしくはCbに応じて、信号選択部40から、PWM信号発生部24と共にPWM信号送出部を形成するF.F.回路部25から得られる波形整形されたPWM信号PIが、遅延されることなく、時間制御PWM信号PIaもしくはPIbとして送出される状態、もしくは、信号選択部40から、PWM信号PIが極めて短い時間ずつ順次遅らされて得られる遅延PWM信号PI1〜PInのうちのいずれかが、時間制御PWM信号PIaもしくはPIbとして送出される状態がとられることになる。
図5は、本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項4までのいずれかに記載された発明に係るパルス信号処理回路の第2の例を示す。
図5に示される第2の例は、回路本体部51と付加回路部52とに区分されている。回路本体部51は、アナログ入力信号SAが、入力端53を通じて供給され、そのアナログ入力信号SAに応じたPWM信号QPを送出するPWM信号送出部54,PWM信号送出部54からのPWM信号QPが供給され、そのPWM信号QPを極性反転を生じさせることなく増幅して導出する増幅部55,PWM信号送出部54からのPWM信号QPが供給され、そのPWM信号QPを極性反転を生じさせて増幅し、反転PWM信号QPNとして導出する反転増幅部56,増幅部55からのPWM信号QPが供給され、それを所定の遅延時間だけ遅延させて、もしくは、遅延させることなく、時間制御PWM信号QPCとして導出する遅延部57,反転増幅部56からの反転PWM信号QPNが供給され、それを所定の遅延時間だけ遅延させて、もしくは、遅延させることなく、時間制御反転PWM信号QPCNとして導出する遅延部58,遅延部57からの時間制御PWM信号QPC及び遅延部58からの時間制御反転PWM信号QPCNが供給され、それらに基づく出力PWM信号QOを導出するPWM信号出力部59、及び、遅延部57及び58に連結された制御信号形成部60を備えて構成される。
PWM信号出力部58は、電源電圧VDDを供給する電源ライン61と接地電位点との間に接続された一対の同形式、例えば、Nチャンネル型のMOS−FET62及び63が用いられて形成されている。これらのMOS−FET62及び63は、両者のゲートが遅延部57及び58に夫々接続され、また、MOS−FET62のソースとMOS−FET63のドレインとが相互接続されて共通出力端64が設けられ、さらに、MOS−FET62のドレインが電源ライン61に接続されるとともに、MOS−FET63のソースが接地電位点に接続されたものとされる。
そして、MOS−FET62のゲートに遅延部57からの時間制御PWM信号QPCが供給されるとともに、MOS−FET63のゲートに遅延部58からの時間制御反転PWM信号QPCNが供給され、MOS−FET62及び63の夫々がスイッチング動作を行って、それにより、相互接続されたMOS−FET63のソース及びMOS−FET63のドレインに設けられた共通出力端64に出力PWM信号QOが導出される。
また、制御信号形成部60は、遅延部57における信号遅延時間を調整するための制御信号CA及び遅延部58における信号遅延時間を調整するための制御信号CBを送出して、それらを遅延部57及び58に夫々供給する。
一方、付加回路部52は、回路本体部51におけるPWM信号出力部59の共通出力端64と接地電位点との間に接続されたコンデンサ65を備えている。コンデンサ65は、共通出力端64に導出される出力PWM信号QOについての平滑を行い、その両端間に共通出力端64における平均電圧が得られる。そして、コンデンサ65に得られる平均電圧が、中継端66を通じて、回路本体部51における制御信号形成部60に供給される。
従って、付加回路部52は、回路本体部51におけるPWM信号出力部59の共通出力端64における平均電圧を検出して、検出された平均電圧を回路本体部51における制御信号形成部60に供給する、出力端電圧検出部を形成していることになる。この出力端電圧検出部により検出された平均電圧が供給される制御信号形成部60は、遅延部57に供給される制御信号CA及び遅延部58に供給される制御信号CBのうちのいずれか一方もしくは両方を、出力端電圧検出部により検出された平均電圧に応じたものとして形成する。
このようなもとで、回路本体部51における入力端53を通じてPWM信号送出部54に供給されるアナログ入力信号SAが無いものとされる状態、即ち、無入力信号状態がとられる。斯かる際においては、PWM信号送出部54から得られるPWM信号QPは、高レベル部及び低レベル部の両者の幅が一定で一定周期の矩形波信号とされる。そして、このPWM信号QPが、増幅部55及び遅延部57を通じて時間制御PWM信号QPCとされ、PWM信号出力部59のMOS−FET62のゲートに供給されるとともに、反転増幅部56及び遅延部58を通じて時間制御反転PWM信号QPCNとされ、PWM信号出力部59のMOS−FET63のゲートに供給される。
それにより、PWM信号出力部59における相互接続されたMOS−FET62のソース及びMOS−FET63のドレインに設けられた共通出力端64に、時間制御PWM信号QPC及び時間制御反転PWM信号QPCNに基づく出力PWM信号QOが得られ、その出力PWM信号QOに応じて共通出力端64に得られる平均電圧が、付加回路部52が形成する出力端電圧検出部により検出されて、回路本体部51における制御信号形成部60に供給される。
このとき制御信号形成部60に供給される平均電圧が、電源電圧VDDの1/2、即ち、値VDD/2に一致しているときには、相互接続されたMOS−FET62のソース及びMOS−FET63のドレインに設けられた共通出力端64に導出される出力PWM信号QOが、時間制御PWM信号QPC及び時間制御反転PWM信号QPCNの夫々に適正に対応した、高レベル部及び低レベル部の両者の幅が一定で一定周期の矩形波信号とされることになる。斯かる場合には、制御信号形成部60は、制御信号CA及びCBを、付加回路部52が形成する出力端電圧検出部により検出された、相互接続されたMOS−FET62のソース及びMOS−FET63のドレインに設けられた共通出力端64における平均電圧に応じて、遅延部57における信号遅延時間も遅延部58における信号遅延時間も変化させないものとして形成する。
これに対して、制御信号形成部60に供給される平均電圧が、値VDD/2より低い値であるときには、相互接続されたMOS−FET62のソース及びMOS−FET63のドレインに設けられた共通出力端64に導出される出力PWM信号QOが、時間制御PWM信号QPCの立上りエッジに対して所定の遅れ時間を伴った立上りエッジを有した、高レベル部の幅が低レベル部の幅より狭い矩形波信号となってしまう。斯かる場合には、制御信号形成部60は、制御信号CA及びCBを、付加回路部52が形成する出力端電圧検出部により検出される共通出力端64における平均電圧に応じて、遅延部57における信号遅延時間及び遅延部58における信号遅延時間を、時間制御反転PWM信号QPCNが時間制御PWM信号QPCに比して遅れたものとなるように調整するものとして形成する動作を、付加回路部52が形成する出力端電圧検出部により検出される共通出力端64における平均電圧が、値VDD/2に一致するまで継続する。
その結果、時間制御反転PWM信号QPCNが時間制御PWM信号QPCに比して所定時間だけ遅れたものとされ、それにより、相互接続されたMOS−FET62のソース及びMOS−FET63のドレインに設けられた共通出力端64に導出される出力PWM信号QOが、時間制御PWM信号QPCの立下りエッジに比して所定時間だけ遅れた立下りエッジを有して、高レベル部及び低レベル部の両者の幅が一定で一定周期の矩形波信号とされることになり、共通出力端64における平均電圧が値VDD/2に維持される。
また、制御信号形成部60に供給される平均電圧が、値VDD/2より高い値であるときには、相互接続されたMOS−FET62のソース及びMOS−FET63のドレインに設けられた共通出力端64に導出される出力PWM信号QOが、時間制御反転PWM信号QPCNの立上りエッジに対して所定の遅れ時間を伴った立下りエッジを有した、高レベル部の幅が低レベル部の幅より広い矩形波信号となってしまう。斯かる場合には、制御信号形成部60は、制御信号CA及びCBを、付加回路部52が形成する出力端電圧検出部により検出される共通出力端64における平均電圧に応じて、遅延部57における信号遅延時間及び遅延部58における信号遅延時間を、時間制御PWM信号QPCが時間制御反転PWM信号QPCNに比して遅れたものとなるように調整するものとして形成する動作を、付加回路部52が形成する出力端電圧検出部により検出される共通出力端64における平均電圧が、値VDD/2に一致するまで継続する。
その結果、時間制御PWM信号QPCが時間制御反転PWM信号QPCNに比して所定時間だけ遅れたものとされ、それにより、相互接続されたMOS−FET62のソース及びMOS−FET63のドレインに設けられた共通出力端64に導出される出力PWM信号QOが、時間制御反転PWM信号QPCNの立下りエッジに比して所定時間だけ遅れた立上りエッジを有して、高レベル部及び低レベル部の両者の幅が一定で一定周期の矩形波信号とされることになり、共通出力端64における平均電圧が値VDD/2に維持される。
このようにして、図5に示される第2の例にあっては、回路本体部51における入力端53を通じてPWM信号送出部54に供給されるアナログ入力信号SAが無いものとされる無入力信号状態がとられるもとで、遅延部57における信号遅延時間と遅延部58における信号遅延時間との調整が行われ、遅延部57における信号遅延時間と遅延部58における信号遅延時間とが、回路本体部51のPWM信号出力部59における相互接続されたMOS−FET62のソース及びMOS−FET63のドレインに設けられた共通出力端64に導出される出力PWM信号QOが、高レベル部及び低レベル部の両者の幅が一定で一定周期の矩形波信号となるように設定される。
そして、このように遅延部57における信号遅延時間と遅延部58における信号遅延時間とが調整された回路本体部51は、付加回路部52から切り離されて、入力端53を通じてPWM信号送出部54に供給されるアナログ入力信号SAが、例えば、音声信号等の情報信号とされる実際の使用に供されるものとされる。そして、上述のように遅延部57における信号遅延時間と遅延部58における信号遅延時間とが調整されていることにより、PWM信号出力部59における相互接続されたMOS−FET62のソース及びMOS−FET63のドレインに設けられた共通出力端64に導出される出力PWM信号QOが、入力端53を通じてPWM信号送出部54に供給される情報信号を歪みを生じていない適正な状態をもって再生できるものとされることになる。
図6は、図5に示される第2の例における遅延部57及び58の夫々についての具体構成例を示す。
図6に示される具体構成例は、直列接続された複数個(n個)の遅延要素E1,E2,E3,E4,E5,・・・・・,Enと信号選択部70とアンドゲート部71とを含んで構成されている。n個の遅延要素E1〜Enの夫々における信号遅延時間は、極めて短いものとされる。そして、n個の遅延要素E1〜Enのうちの遅延要素E1に、増幅部55からのPWM信号QPもしくは反転増幅部56からの反転PWM信号QPNが供給される。遅延要素E1に供給されたPWM信号QPもしくは反転PWM信号QPNは、n個の遅延要素E1〜Enの夫々により、極めて短い時間ずつ順次遅らされていき、n個の遅延要素E1〜Enの夫々からは、遅延PWM信号QP1,QP2,QP3,QP4,QP5,・・・・・,QPnもしくは遅延反転PWM信号QPN1,QPN2,QPN3,QPN4,QPN5,・・・・・,QPNnが夫々得られる。
遅延要素E1に供給されるPWM信号PQもしくは反転PWM信号QPNとn個の遅延要素E1〜Enから夫々得られる遅延PWM信号QP1〜QPnもしくは遅延反転PWM信号QPN1〜QPNnとは、信号選択部70に供給される。信号選択部70には、制御信号形成部60からの制御信号CAもしくはCBも供給され、信号選択部70は、制御信号形成部60からの制御信号CAもしくはCBに従って、PWM信号QPもしくは反転PWM信号QPN及び遅延PWM信号QP1〜QPnもしくは遅延反転PWM信号QPN1〜QPNnのうちのいずれかを選択して取り出し、それをアンドゲート部71に供給する。
アンドゲート部71には、増幅部55からのPWM信号QPもしくは反転増幅部56からの反転PWM信号QPNも供給される。そして、アンドゲート部71からは、PWM信号QPもしくは反転PWM信号QPNと、信号選択部70により取り出されたPWM信号QPもしくは反転PWM信号QPN及び遅延PWM信号QP1〜QPnもしくは遅延反転PWM信号QPN1〜QPNnのうちのいずれかと、の両者が高レベルをとる期間において高レベルをとり、それ以外の期間において低レベルをとる矩形波信号が、時間制御PWM信号QPCもしくは時間制御反転PWM信号QPCNとして送出される。このようにしてアンドゲート部71から送出される、時間制御PWM信号QPCもしくは時間制御反転PWM信号QPCNは、増幅部55からのPWM信号QPもしくは反転増幅部56からの反転PWM信号QPNと、信号選択部70により取り出されたPWM信号QPもしくは反転PWM信号QPNとが、アンドゲート部71に供給される場合には、PWM信号QPもしく反転PWM信号QPNが遅延されることなく導出されて得られる矩形波信号とされ、また、増幅部55からのPWM信号QPもしくは反転増幅部56からの反転PWM信号QPNと、信号選択部70により取り出された遅延PWM信号QP1〜QPnもしくは遅延反転PWM信号QPN1〜QPNnのうちのいずれかとが、アンドゲート部71に供給される場合には、PWM信号QPもしく反転PWM信号QPNに比して、高レベルから低レベルへの立下りエッジは遅らされることなく、低レベルから高レベルへの立上りエッジが遅らされて得られる矩形波信号とされる。
斯かる図6に示される具体構成例にあっては、信号選択部70に供給される制御信号形成部60からの制御信号CAもしくはCBに応じて、アンドゲート部71から、増幅部55からのPWM信号QPもしくは反転増幅部56からの反転PWM信号QPNが、遅延されることなく、時間制御PWM信号QPCもしくは時間制御反転PWM信号QPCNとして送出される状態、もしくは、アンドゲート部71から、PWM信号QPもしくは反転PWM信号QPNが極めて短い時間ずつ順次遅らされて得られる遅延PWM信号QP1〜QPnもしくは遅延反転PWM信号QPN1〜QPNnのうちのいずれかが、その立上りエッジのみが遅らされ、立下りエッジは遅らされないものとされて、時間制御PWM信号QPCもしくは時間制御反転PWM信号QPCNとして送出される状態がとられることになる。
このようにして、アンドゲート部71から送出される、遅延PWM信号QP1〜QPnもしくは遅延反転PWM信号QPN1〜QPNnのうちのいずれかに基づく時間制御PWM信号QPCもしくは時間制御反転PWM信号QPCNが、遅延PWM信号QP1〜QPnもしくは遅延反転PWM信号QPN1〜QPNnのうちのいずれかについて、その立上りエッジのみが遅らされ、立下りエッジは遅らされないものとされる処理が施されて得られるものとされることにより、図6に示される具体構成例が採用された図5に示される回路本体部51において、時間制御PWM信号QPC及び時間制御反転PWM信号QPCNが夫々供給され、それに応じたスイッチング動作を行う、PWM信号出力部59におけるMOS−FET62及び63が、両者が同時にオン状態におかれることによる貫通電流による破損を受ける虞が回避されることになる。
上述の図1に示される第1の例においては、MOS−FET31及び32が用いられ、また、上述の図5に示される第2の例においては、MOS−FET62及び63が用いられているが、これらのMOS−FET31及び32あるいはMOS−FET62及び63に代えて、一対のMOS−FET以外の能動素子が用いられてもよいこと勿論である。
上述のような本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項4までのいずれかに記載された発明に係るパルス信号処理回路は、各種の音響装置における信号処理回路には勿論のこと、音響装置以外の電子機器における信号処理回路にも、広く適用され得るものである。
本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項4までのいずれかに記載された発明に係るパルス信号処理回路の第1の例を示す回路接続図である。 図1に示される第1の例の動作説明に供される信号波形図である。 図1に示される第1の例の動作説明に供される信号波形図である。 図1に示される第1の例における遅延部の具体構成例を示す回路接続図である。 本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項4までのいずれかに記載された発明に係るパルス信号処理回路の第2の例を示す回路接続図である。 図5に示される第2の例のおける遅延部の具体構成例を示す回路接続図である。 従来のパルス信号処理回路の例を示す回路接続図である。 図7に示されるパルス信号処理回路の動作説明に供される信号波形図である。 図7に示されるパルス信号処理回路の動作説明に供される概念図である。
符号の説明
21,51・・・回路本体部, 22,52・・・付加回路部, 23,53・・・入力端, 24・・・PWM信号発生部, 25・・・F.F.回路部, 26,27,57,58・・・遅延部, 28,59・・・PWM信号出力部, 29,60・・・制御信号形成部, 30,61・・・電源ライン, 31,32,62,63・・・MOS−FET, 33,64・・・共通出力端, 34,65・・・コンデンサ, 35,66・・・中継端, 40.70・・・信号選択部, 54・・・PWM信号送出部, 55・・・増幅部, 56・・・反転増幅部, 71・・・アンドゲート部, D1〜Dn,E1〜En・・・遅延要素

Claims (4)

  1. 入力信号に応じたパルス幅変調信号を送出するパルス幅変調信号送出部と、
    該パルス幅変調信号送出部から得られるパルス幅変調信号を第1の信号遅延時間だけ遅延させる状態をとる第1の遅延部と、
    上記パルス幅変調信号送出部から得られるパルス幅変調信号もしくは該パルス幅変調信号が極性反転されて得られるパルス幅変調信号を第2の信号遅延時間だけ遅延させる状態をとる第2の遅延部と、
    上記第1の遅延部を通じて得られる上記パルス幅変調信号送出部からのパルス幅変調信号が入力端に供給される第1の能動素子と、上記第2の遅延部を通じて得られる上記パルス幅変調信号送出部からのパルス幅変調信号が入力端に供給される第2の能動素子とを含み、上記第1及び第2の能動素子の夫々の一端が相互接続されて形成される共通出力端が設けられ、該共通出力端に上記パルス幅変調信号送出部から得られるパルス幅変調信号に基づく出力パルス幅変調信号を導出するパルス幅変調信号出力部と、
    該パルス幅変調信号出力部の共通出力端における平均電圧を検出する出力端電圧検出部と、
    該出力端電圧検出部により検出された平均電圧に応じた制御信号を形成し、該制御信号によって上記第1の遅延部における上記第1の信号遅延時間及び上記第2の遅延部における上記第2の信号遅延時間のうちのいずれか一方もしくは両方を調整する制御信号形成部と、
    を備えて構成されるパルス信号処理回路。
  2. 上記出力端電圧検出部が、上記パルス幅変調信号出力部の共通出力端に導出される出力パルス幅変調信号を平滑するコンデンサを含んで構成されることを特徴とする請求項1記載のパルス信号処理回路。
  3. 上記第1及び第2の遅延部の夫々が、直列接続された複数の遅延要素と、上記パルス幅変調信号送出部からのパルス幅変調信号もしくは該パルス幅変調信号が極性反転されて得られるパルス幅変調信号と上記複数の遅延要素の夫々から得られるパルス幅変調信号とのうちのいずれかを選択的に取り出す信号選択部とを備えて構成され、上記信号選択部が上記制御信号形成部からの制御信号によって制御されることを特徴とする請求項1記載のパルス信号処理回路。
  4. 上記第1及び第2の能動素子が、一対の相補性半導体素子とされることを特徴とする請求項1記載のパルス信号処理回路。
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