JP2005268178A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP2005268178A
JP2005268178A JP2004082921A JP2004082921A JP2005268178A JP 2005268178 A JP2005268178 A JP 2005268178A JP 2004082921 A JP2004082921 A JP 2004082921A JP 2004082921 A JP2004082921 A JP 2004082921A JP 2005268178 A JP2005268178 A JP 2005268178A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
pressure
fuel cell
electrode
fuel electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004082921A
Other languages
English (en)
Inventor
Shiyouho Asai
祥朋 淺井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2004082921A priority Critical patent/JP2005268178A/ja
Publication of JP2005268178A publication Critical patent/JP2005268178A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】燃料極圧力昇圧時に圧力の行き過ぎが生じた場合にはその圧力超過分を速やかに減圧し、燃料極の圧力が安定的に目標圧力に追従するように、燃料極の圧力制御を高精度に行えるようにする。
【解決手段】システムコントローラ48が燃料電池の燃料極圧力を目標圧力に追従させる際に、水素供給弁24だけでなくパージ弁31や遮断弁33の開度制御も行う。具体的には、システムコントローラ48に圧力行き過ぎ量判定手段54を設けて、燃料極圧力昇圧時に圧力の行き過ぎが生じたかどうかを判定し、圧力の行き過ぎが生じた場合には、その行き過ぎ量に応じて、水素供給弁24の開度を小さくすると共にパージ弁31や遮断弁33の開度を大きくする。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料ガス及び酸化剤ガスの供給により発電する燃料電池を備えた燃料電池システムに関するものであり、特に、燃料電池の燃料極圧力を適正に制御するための技術に関する。
燃料電池システムは、燃料電池の燃料極に水素を含む燃料ガス、酸化剤極に空気等の酸化剤ガスをそれぞれ供給し、燃料電池での電気化学反応により発電電力を得る発電システムである。このような燃料電池システムは、クリーンな排気や高エネルギ効率を実現できることから、例えば、燃料電池車両の駆動動力源等の用途に大きな期待が寄せられている。
ところで、以上のような燃料電池システムでは、運転効率を向上させるために、各種条件に応じた最適な圧力を目標圧力として設定し、燃料電池の燃料極や酸化剤極の圧力がこの目標圧力に追従するように圧力制御を行っているのが一般的である。このような圧力制御は、通常、燃料極側では燃料供給経路中に配設された圧力調整弁の開度調整によって行われるが、例えば燃料電池内部の液水や窒素等の不純物を排出するための燃料パージ動作等を行った場合には、圧力調整弁の応答遅れ等によって、燃料極側の圧力が過渡的に大きく変動してしまうことが懸念される。そこで、このような燃料極側の圧力変動を抑制するための技術が、従来より種々提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、燃料電池の燃料極入口に繋がる燃料供給経路中に、圧力調整弁と並列に開閉弁等の他の弁を配設し、燃料パージ動作を行う際にはパージ弁の開放と共に燃料供給経路中の開閉弁等を開放し、燃料供給経路中の圧力調整弁では開度調整を継続することで、燃料パージ動作に伴う燃料極の圧力変動を抑制するという技術が開示されている。
特開2002−246045号公報
しかしながら、上述した特許文献1にて開示される技術では、燃料パージ動作時において燃料極側の圧力減圧が予測される場合には、燃料供給経路中の開閉弁等を開放すると共に圧力調整弁で開度調整を継続することで燃料極の圧力変動を効果的に抑制できるが、燃料極圧力昇圧時における圧力の行き過ぎについては考慮されていないため、このような圧力の行き過ぎが生じた場合に適切な対応を図ることが困難である。
すなわち、燃料極圧力を短時間で目標圧力まで昇圧しようとする場合には、システムの動特性を超えた制御が要求されて、燃料極圧力が目標圧力を超えて上昇してしまう場合がある。このような圧力の行き過ぎは、圧力調整弁の開度と燃料ガスの流量との非線形性の影響や、外乱の影響等によっても生じうるものである。そして、このように燃料極側に圧力の行き過ぎが生じた場合には、その圧力超過分を減圧して目標圧力に維持する必要があるが、上述した特許文献1にて開示される技術では、圧力超過分の減圧を短時間で行うことが困難である。
燃料極側の圧力超過分を減圧する方法としては、燃料供給経路中の圧力調整弁を閉じて、圧力超過分に対応する流量の燃料ガスを燃料電池での発電によって消費する方法が考えられるが、このような方法では燃料極側の圧力超過分を減圧するまでに時間がかかり、その間、燃料極側の圧力過剰な状態が維持されることになる。そして、このような燃料極側の圧力過剰は燃料極側と酸化剤極側との差圧となって現れ、その影響によって燃料電池が損傷を受けるといった問題が懸念される。
本発明は、以上のような実情に鑑みて創案されたものであって、燃料極圧力昇圧時に圧力の行き過ぎが生じた場合にはその圧力超過分を速やかに減圧し、燃料極の圧力が安定的に目標圧力に追従するように、燃料極の圧力制御を高精度に行えるようにした燃料電池システムを提供することを目的としている。
本発明に係る燃料電池システムでは、燃料タンクと燃料電池の燃料極入口とを結ぶ燃料供給経路中に開度可変の第1の制御弁を配設すると共に、燃料電池の燃料極出口側の燃料排出経路中にも開度可変の第2の制御弁を配設するようにしている。また、燃料供給経路中又は燃料排出経路中の少なくとも一方に圧力検出装置を配設し、燃料電池の燃料極圧力を目標圧力に追従させる際には、システム制御装置が圧力検出装置の出力に基づいて第1の制御弁の開度と第2の制御弁の開度とを制御するようにしている。
本発明に係る燃料電池システムによれば、燃料電池の燃料極圧力を目標圧力に追従させる際に、圧力検出装置の出力に基づいて燃料供給経路中に配設された第1の制御弁の開度と燃料排出経路中に配設されれた第2の制御弁の開度とをそれぞれ制御するようにしているので、燃料極圧力上昇時に圧力行き過ぎが生じた場合には、その圧力に応じて第1の制御弁の開度を小さくすると共に第2の制御弁の開度を大きくすることで、圧力超過分を速やかに減圧することができる。
以下、本発明を適用した燃料電池システムの具体的な実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明を適用した燃料電池システムの具体的な一構成例を示すシステム構成図である。この燃料電池システムは、燃料電池10に燃料ガスである水素ガス及び酸化剤ガスである空気を供給して、燃料電池10で電気化学反応を生じさせ、発電電力を得る発電システムである。
本実施形態の燃料電池システムでは、燃料電池10の発電単位である単位セルは、燃料極(アノード)11及び酸化剤極(カソード)12と、これら燃料極11及び酸化剤極12の間に挟持される電解質膜13と、前記燃料極11及び酸化剤極12に対してセパレータ14,15を介して積層される純水極16,17、セパレータ18を介して積層される冷却水流路19とから構成されている。そして、この燃料電池10の電解質膜13としては固体高分子膜が用いられ、セパレータ14,15には多孔質プレート、セパレータ18にはソリッドプレート等が用いられている。
以上の燃料電池10では、各単位セルの燃料極11に燃料ガスである水素ガスが供給され、酸化剤極12に酸化剤ガスである空気が供給されることで、以下に示す電極反応が進行し、電力が発電される。
アノード(燃料極): H → 2H+2e (1)
カソード(酸化剤極): 2H+2e+(1/2)O → HO (2)
燃料電池10の各単位セルにおける燃料極11への燃料ガスの供給は、水素タンク20を有する水素供給系により行われる。水素タンク20には燃料ガスである水素ガスが高圧の状態で貯留されており、この水素タンク20から水素タンク元弁21を介して供給される高圧水素ガスが、水素タンク20と燃料電池1の燃料極11入口とを結ぶ水素供給経路22を通過する過程で、減圧弁23で機械的に所定の圧力まで減圧され、水素供給弁(第1の制御弁)24で燃料電池10の燃料極11での水素圧力が所望の圧力(目標圧力)になるように制御され、燃料電池10の燃料極11に供給される。
また、水素供給系には、燃料電池10の燃料極11で消費されずに燃料極11出口から排出された水素ガスを燃料極11入口側へと環流させるために、水素循環経路25、エゼクタ26、水素循環ポンプ27が設置されている。ここで、水素循環ポンプ27は、エゼクタ26が作動しない領域を補うものである。また、エゼクタポンプ26、水素循環ポンプ27の前段には開閉弁28,29がそれぞれ設置されており、エゼクタポンプ26や水素循環ポンプ27への水素ガスの供給は、これら開閉弁28,29の動作によって制御できるようになっている。
さらに、燃料電池10の燃料極11出口には水素排出経路30が接続されており、この水素排出経路30中にパージ弁(第2の制御弁)31が設置されている。なお、前記水素循環経路25は、水素排出経路30のパージ弁31設置位置よりも前段でこの水素排出経路30から分岐するように設けられている。
水素排出経路30中に設けられたパージ弁31は、燃料ガスである水素ガスを排出するための弁であり、基本的には、水素循環機能を確保するために水素系内に蓄積した窒素を水素ガスと共に排出する目的と、セル電圧を回復させるためにガス流路に詰まった水詰まりを水素ガスと共に吹き飛ばす目的とで使用される。また、特に本実施形態の燃料電池システムでは、このパージ弁31が、燃料電池1の燃料極11圧力昇圧時に圧力行き過ぎが生じた場合に、その圧力超過分を減圧する目的でも使用される。
水素排出経路30のパージ弁31設置位置よりも後段には、希釈ブロア32が設置されており、パージ弁30を介して排出される水素ガスは、この希釈ブロア32により可燃濃度未満の水素濃度になるように空気で希釈されて、外部に排出される。
また、水素排出経路30の下流側には、パージ弁31や希釈ブロア32が設置された経路と並列に別経路が設けられ、この経路に遮断弁(第2の制御弁)33及び燃焼装置34が設置されている。すなわち、本実施形態の燃料電池システムでは、水素排出経路30がその下流側において、希釈ブロア32に繋がる第1の経路30aと、燃焼装置34に繋がる第2の経路30bとに分岐されており、第1の経路30a中にパージ弁31、第2の経路30b中に遮断弁33がそれぞれ設置されている。なお、燃焼装置34は遮断弁33を介して排出される水素ガスを燃焼処理するものである。また、この遮断弁33も、基本的には燃焼装置34への水素ガスの供給を切り替えるものであるが、本実施形態の燃料電池システムでは、この遮断弁33が、燃料電池1の燃料極11圧力昇圧時に圧力行き過ぎが生じた場合に、その圧力超過分を減圧する目的でも使用される。
燃料電池10の各単位セルにおける酸化剤極12への空気の供給は、空気供給源としてコンプレッサ35を有する空気供給系により行われる。すなわち、空気供給系では、コンプレッサ35の駆動により外部から取り込まれた空気が、燃料電池10の酸化剤極12へと圧送される。このとき、燃料電池10の酸化剤極12の空気圧は、酸化剤極12の出口側に設けられた空気調圧弁36を駆動することによって、目標圧力になるように制御される。
燃料電池10の各単位セルにおける純水極16,17への純水の供給は、純水タンク37及び純水ポンプ38を有する純水供給系により行われる。すなわち、純水ポンプ38の駆動によって純水タンク37に貯留された純水が純水供給経路39を循環し、燃料電池1の純水極16,17へと供給される。また、純水供給経路39には、燃料電池10の純水極16,17の入口側及び出口側の双方にシャット弁40,41が設置されている。これらシャット弁40,41は、システムの起動、停止時に、純水の循環供給を行わずに燃料極11に水素ガスを供給する制御を行う場合に、純水供給経路39を燃料電池10の前後で遮断することで、純水供給系へ水素ガスがリークすることを防止する機能を有している。
なお、この純水供給系では、低温時の純水凍結による燃料電池1への負担軽減を考慮して、システム停止時にには、燃料電池10の純水極16,17内や純水供給経路39内に滞留する純水を純水タンク37へと積極的に回収させるようにしている。また、燃料電池10の酸化剤極12から排出される排空気中の水分(燃料電池10での発電反応によって生じる生成水)も、純水供給系の純水タンク37へと回収させるようにしている。
以上の各供給系において、燃料ガスである水素ガスの目標圧力や、酸化剤ガスである空気の目標圧力、加湿剤である純水の目標圧力は、燃料電池10での発電効率や水収支を考慮して設定されると共に、燃料電池10の電解質膜13やセパレータ14,15に歪みを生じないように所定の差圧に管理される。
燃料電池10の各単位セルにおける冷却水流路19への冷却水の供給は、冷却水ポンプ42を有する冷却水供給系により行われる。すなわち、冷却水ポンプ42の駆動により冷却水が冷却水供給経路43を循環し、燃料電池10の冷却水流路19へと供給される。冷却水供給経路43には三方弁44及びラジエータ45が設けられており、三方弁44を駆動することで、冷却水の流路をラジエータ45方向とラジエータバイパス方向とで切り替え、あるいは分流できるようになっている。ラジエータ45には、ラジエータファン46が設けられており、ラジエータ45へ風を通過させて冷却水を冷却する。冷却水の温度は、前記三方弁44とラジエータファン46の駆動によって調整される。
また、燃料電池10にはパワーマネージャ47が接続されており、このパワーマネージャ47によって燃料電池10から電力を取り出して、例えば燃料電池車両を駆動する車両駆動用モータ等の負荷(図示しない)へ電力を供給する。
また、本実施形態の燃料電池システムには、当該燃料電池システム全体の動作を制御するためのシステムコントローラ48や、燃料電池10の電圧を検出する電圧センサ49、燃料電池10の燃料極11側における圧力を検出する圧力センサ50、燃料電池10の酸化剤極12側の圧力を検出する圧力センサ51、燃料電池10の冷却水流路19に供給される冷却水温度を検出する温度センサ52等の各種センサが設けられている。そして、システムコントローラ48が、これら各種センサからの出力に基づいて燃料電池システム内の各部における動作状態を把握し、燃料電池システムに要求される発電電力を実現できる最適な動作状態となるように、各弁の開閉動作や開度の制御、各アクチュエータの動作制御等を行う。
ここで、特に本実施形態の燃料電池システムでは、システムコントローラ48が、燃料電池10の燃料極11側の圧力を目標圧力に追従させる際に、圧力センサ50の出力に基づいて、水素供給弁24だけでなくパージ弁31や遮断弁33の開度も制御するようにしている。具体的には、例えば燃料電池10の燃料極11側の圧力を目標圧力にまで昇圧させるときに、燃料極11側の圧力が目標圧力を超えて行き過ぎが生じた場合には、圧力センサ50の出力から判定した圧力行き過ぎ量に応じて、水素供給弁24の開度を小さくすると共にパージ弁31や遮断弁33の開度を大きくすることで、圧力超過分を速やかに減圧するようにしている。
また、システムコントローラ48は、燃料電池10の燃料極11側圧力昇圧時に圧力行き過ぎが生じた場合には、以上のような水素供給弁24やパージ弁31、遮断弁33の開度制御と並行して、圧力行き過ぎ量に応じてパワーマネージャ47による燃料電池10からの電流取り出し量、すなわち燃料電池10での発電量を大きくする制御を行い、燃料電池10で水素ガスを積極的に消費させることで圧力超過分を減圧するようにしている。
以下、このような本実施形態の燃料電池システムに特徴的なシステムコントローラ48の制御について、具体例を挙げながら詳しく説明する。
システムコントローラ48は、CPUやRAM、ROM、周辺インターフェース等を有するマイクロコンピュータとして構成されており、CPUがRAMをワークエリアとして利用してROMに格納された制御プログラムを実行することで、燃料電池システム内の各部の動作を制御する。そして、特に本実施形態の燃料電池システムでは、システムコントローラ48に燃料電池10の燃料極11側の圧力を制御するための機能として、図2に示すように、水素供給制御手段53と圧力行き過ぎ量判定手段54とが実現されるようになっている。
水素供給制御手段53では、圧力センサ50によって検出される燃料電池10の燃料極11側の圧力をモニタリングしながら、この燃料極11側の圧力が目標圧力に追従するように、水素供給弁24に開度指令を出力して、水素供給弁24の開度を制御する。これにより、水素供給経路22の流路断面積が調整されて、燃料極11側の圧力が調整されることになる。なお、燃料極11側の目標圧力は、燃料電池システムに要求される発電電力に基づき、燃料電池10での発電効率を考慮して最適な圧力に設定される。
以上のような燃料極11側の圧力制御を行う際、特に、燃料極10側の圧力を短時間で目標圧力まで昇圧しようとする場合には、システムの動特性を超えた制御が要求されて、燃料極10側の圧力が目標圧力を超えて上昇してしまう場合がある。また、水素供給弁24の開度と水素ガス流量との非線形性の影響や、外乱の影響等によっても、以上のような圧力の行き過ぎが生じる場合がある。そこで、本実施形態の燃料電池システムでは、システムコントローラ48に実現される圧力行き過ぎ量判定手段54で以上のような圧力の行き過ぎを判定し、その圧力超過分を速やかに減圧する制御を行っている。
具体的には、圧力行き過ぎ量判定手段54は、燃料極11側圧力昇圧時に、水素供給制御手段53からの開度指令に応じて水素供給弁24の開度制御が行われている間、圧力センサ50によって検出される燃料電池10の燃料極11側の圧力をモニタリングして、この燃料極11側の圧力が目標圧力を超えたかどうかを判定し、超えた場合にはその行き過ぎ量を判定する。そして、圧力の行き過ぎが生じている場合には、その行き過ぎ量に応じて水素供給弁24の開度を減少させるように、水素供給制御手段53に水素供給弁24の開度補正を指示する。これにより、燃料電池10の燃料極11へと新たに供給される水素ガスの流量が減少し、圧力行き過ぎ量の更なる増加が抑制されることになる。
また、圧力行き過ぎ判定手段54は、燃料極11側に圧力行き過ぎが生じていると判定した場合には、その行き過ぎ量に応じてパージ弁31や遮断弁33の開度を大きくするように、パージ弁31や遮断弁33に開度指令を出力して、これらパージ弁31や遮断弁33の開度を制御する。これにより、燃料極11側の水素ガスがパージ弁31や遮断弁33を介して積極的に排出され、燃料極11側の圧力超過分が速やかに減圧されることになる。なお、これらパージ弁31及び遮断弁33の開度制御は、双方の開度制御を同時に行うようにしてもよいが、パージ弁31の開度制御を前提として排出される水素ガス量が希釈ブロア32の排水素希釈能力上限を超える場合に遮断弁33を開放する、或いは遮断弁33の開度制御を前提として排出される水素ガス量が燃焼装置34の燃焼能力上限を超える場合にパージ弁31を開放するといったように、相補的に開度制御を行うようにしてもよい。
また、圧力行き過ぎ判定手段54は、燃料極11側に圧力行き過ぎが生じていると判定した場合には、その行き過ぎ量に応じて燃料電池10での発電量を大きくするように、パワーマネージャ47に対して電流取り出し指令を出力し、パワーマネージャ47による燃料電池10からの電流取り出しを制御する。これにより、燃料電池10の燃料極11において水素ガスが積極的に消費されて、燃料極11側の圧力超過分が減圧されることになる。
図3は、以上のような本実施形態の燃料電池システムにおけるシステムコントローラ48で実行される燃料極11側圧力昇圧時における制御内容の一例(実施例)を、従来一般的に行われていた制御例(比較例)と対比させながら示すタイミングチャートである。なお、この図3では、実施例の制御内容を実線で示し、比較例の制御内容を破線で示している。
燃料電池10の燃料極11側の目標圧力がP0[kPa]からP1[kPa]に変更され、燃料極11側圧力をP0[kPa]からP1[kPa]まで時間T[sec]で昇圧させる場合、実施例でも比較例でも、先ず、パージ弁31や遮断弁33を閉じた状態で水素供給弁24の開度を大きくして、燃料電池10の燃料極11へと供給される水素ガス流量を増加させる。その結果、燃料極11側圧力が徐々に昇圧されて、目標圧力P1に到達する。
このとき、燃料電池10の燃料極11側圧力が目標圧力P1を超えて上昇してしまう圧力の行き過ぎが生じることがあるが、比較例では、このような圧力の行き過ぎが生じたときに、水素供給弁24の開度を減少させた状態で燃料電池10での発電を継続させて燃料極11側の水素ガスを徐々に消費させることで、その行き過ぎ量に応じた圧力を減圧させるようにしているため、減圧に時間がかかり、圧力の行き過ぎ量も大きくなる傾向にある。このため、燃料極11側圧力を目標圧力P1に安定的に維持することが難しく、酸化剤極12側との差圧が大きくなることの影響による燃料電池10の損傷等も懸念される。
これに対して、実施例では、燃料極11側圧力に行き過ぎが生じた場合には、その行き過ぎ量に応じて、水素供給弁24の開度を小さくすると共にパージ弁31や遮断弁33の開度を大きくして、燃料極11側の水素ガスを積極的に排出させるようにしている。また、燃料電池10からの取り出し電流を一時的に増加させて、燃料極11で水素ガスを積極的に消費させるようにしている。その結果、行き過ぎ量に応じた圧力を速やかに減圧してその行き過ぎ量も小さく抑えることができ、燃料極11側圧力を目標圧力P1に安定的に追従させることが可能となる。
図4は、燃料電池10の燃料極11側圧力を目標圧力に追従させる際に、システムコントローラ48で実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
燃料電池10の燃料極11側圧力を目標圧力に追従させる際、システムコントローラ48は、先ず、ステップS1において、燃料電池システムに要求される発電電力から求まる目標圧力と、圧力センサ50によって検出される実際の燃料極11側圧力とを読み込んで、目標圧力に対する燃料極11側の実際の圧力の偏差を減少させるように、水素供給弁24に開度指令を出力して水素供給弁24の開度を制御する。
このような水素供給弁24の開度制御を行っている間、システムコントローラ48は圧力センサ50の出力を常時モニタリングして、燃料極11側圧力昇圧時に実際の圧力が目標圧力を超えて上昇する圧力行き過ぎが生じたかどうかを判定し(ステップS2)、圧力行き過ぎが生じている場合には、その行き過ぎ量を判定する(ステップS3)。
そして、ステップS2で圧力行き過ぎが生じていると判定した場合には、ステップS4において、ステップS3で判定した行き過ぎ量に応じて、水素供給弁24に対して開度指令を出力して水素供給弁24の開度を小さくする。また、ステップS5において、ステップS3で判定した行き過ぎ量に応じて、パワーマネージャ47に対して電流取り出し指令を出力してパワーマネージャ47による燃料電池10からの電流取り出し量を増加させる。更に、ステップS6において、ステップS3で判定した行き過ぎ量に応じて、パージ弁31に開度指令を出力してパージ弁31の開度を大きくする。
次に、ステップS7において、パージ弁31の開放によって排出される水素ガスの流量が希釈ブロア32の排水素希釈能力上限を超えるかどうかを判断し、超える場合にはパージ弁31の開度増加を抑えると共に、ステップS8において、遮断弁33に対して開度指令を出力して遮断弁33の開度を大きくし、希釈ブロア32で希釈できない排水素ガスを燃焼装置34で燃焼処理することで対応する。
以上の処理を行っている間も、システムコントローラ48は圧力センサ50の出力を常時モニタリングして、燃料極11側の行き過ぎ量に応じた圧力が減圧されたかどうかを判定し(ステップS9)、行き過ぎ量に応じた圧力が減圧されるまで、ステップS3以降の処理を繰り返し行う。そして、燃料極11側の圧力行き過ぎ量に応じた圧力が減圧された段階で、一連の処理を終了する。
なお、以上の例では、燃料電池10の燃料極11側圧力昇圧時に圧力行き過ぎが生じた場合に、燃料極11から水素ガスを排出する制御として、パージ弁31の開度を大きくことを前提として、パージ弁31を介して排出される水素ガス量が希釈ブロア32の排水素希釈能力上限を超える場合に遮断弁33の開度制御を行うようにしているが、これとは逆に、遮断弁33の開度制御を前提として、遮断弁33を介して排出される水素ガス量が燃焼装置34の燃焼能力上限を超える場合にパージ弁31の開度制御を行うようにしてもよいし、また、パージ弁31の開度制御と遮断弁33の開度制御とを同時に行うようにしてもよい。
また、以上の例では、燃料電池10の燃料極11側圧力昇圧時に圧力行き過ぎが生じた場合に、燃料極11に供給される水素ガス量を低減させる制御として、水素供給弁24の開度を小さくする制御を行うようにしているが、このような水素供給弁24の開度制御と並行して、水素循環経路25のエゼクタ26前段に設けられた開閉弁28や、水素循環ポンプ27の前段に設けられた開閉弁29の開閉制御も行うようにしてもよい。この場合、例えば、燃料極11の圧力行き過ぎ量が第1の所定値未満の場合には、開閉弁28,29を共に開放した状態で水素供給弁24の開度制御を行い、圧力行き過ぎ量が第1の所定値以上で且つ第1の所定値よりも大きい第2の所定値未満の場合には、開閉弁29のみを閉じた状態で水素供給弁24の開度制御を行い、圧力行き過ぎ量が第2の所定値以上の場合には、開閉弁28,29を共に閉じた状態で水素供給弁24の開度制御を行うようにすれば、圧力行き過ぎ量に応じて、水素循環経路25を通って燃料電池10の燃料極11へと環流する水素ガスの流量を低減させた状態で水素供給弁24の開度制御を行うことができ、圧力行き過ぎ量に応じた圧力を更に速やかに減圧することができる。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池システムによれば、燃料電池10の燃料極11側の圧力を目標圧力に追従させる制御を行う際に、燃料極11側圧力に行き過ぎが生じた場合には、その行き過ぎ量に応じて、水素供給弁24の開度を小さくして新たな水素ガス供給量を低減させると共に、パージ弁31や遮断弁33の開度を大きくして燃料極11側の水素ガスを積極的に排出させるようにしており、さらに、燃料電池10からの取り出し電流を一時的に増加させて、燃料極11で水素ガスを積極的に消費させるようにしているので、燃料極11側の圧力超過分を速やかに減圧して、燃料極11側の圧力を目標圧力に安定的に追従させることができる。
本発明を適用した燃料電池システムの一構成例を示すシステム構成図である。 前記燃料電池システムが備えるシステムコントローラの機能を説明する機能ブロック図である。 前記システムコントローラで実行される燃料極側圧力昇圧時における制御内容の一例を、従来一般的に行われていた制御例と対比させながら示すタイミングチャートである。 燃料電池の燃料極側圧力を目標圧力に追従させる際に、前記システムコントローラで実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 燃料電池
20 水素タンク
23 水素供給経路
24 水素供給弁
25 水素循環経路
30 水素排出経路
31 パージ弁
32 希釈ブロア
33 遮断弁
34 燃焼装置
48 システムコントローラ

Claims (5)

  1. 燃料極と酸化剤極との間に電解質膜が挟持されて構成され、前記燃料極に燃料ガスが供給されると共に前記酸化剤極に酸化剤ガスが供給されることで発電する燃料電池と、
    前記燃料電池の燃料極に供給する燃料ガスが貯留される燃料タンクと、
    前記燃料タンクと前記燃料電池の燃料極入口とを結ぶ燃料供給経路と、
    開度可変に構成され、前記燃料供給経路中に配設された第1の制御弁と、
    前記燃料電池の燃料極出口側に設けられた燃料排出経路と、
    開度可変に構成され、前記燃料排出経路中に配設された第2の制御弁と、
    前記燃料供給経路中又は前記燃料排出経路中の少なくとも何れか一方に配設された圧力検出装置と、
    システム全体の動作を制御するシステム制御手段とを備え、
    前記システム制御手段が、前記燃料電池の燃料極圧力を目標圧力に追従させる際に、前記圧力検出装置の出力に基づいて、前記第1の制御弁の開度及び前記第2の制御弁の開度を制御することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記システム制御手段は、前記燃料電池の燃料極圧力昇圧時に前記圧力検出装置の出力が前記目標圧力を超えた場合には、前記圧力検出装置の出力が大きいほど、前記第1の制御弁の開度を小さく且つ前記第2の制御弁の開度を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記システム制御手段は、前記燃料電池の燃料極圧力昇圧時に前記圧力検出装置の出力が前記目標圧力を超えた場合には、前記圧力検出装置の出力が大きいほど、前記燃料電池での発電量を大きくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池の燃料極出口から排出された燃料ガスの濃度を希釈させる希釈装置と、
    前記燃料電池の燃料極出口から排出された燃料ガスを燃焼処理する燃焼装置とを更に備え、
    前記燃料排出経路がその下流側において前記希釈装置に繋がる第1の経路と前記燃焼装置に繋がる第2の経路とに分岐されていると共に、前記第1の経路と前記第2の経路との双方に、前記第2の制御弁がそれぞれ配設されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料排出経路から分岐され、前記燃料電池の燃料極出口から排出された燃料ガスを燃料極入口側へと環流させる燃料循環経路を更に備え、
    前記システム制御手段は、前記燃料電池の燃料極圧力昇圧時に前記圧力検出装置の出力が前記目標圧力を超えた場合には、前記圧力検出装置の出力が大きいほど、前記燃料循環経路を通って前記燃料電池の燃料極入口側へと環流する燃料ガスの流量を低減させることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の燃料電池システム。
JP2004082921A 2004-03-22 2004-03-22 燃料電池システム Pending JP2005268178A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004082921A JP2005268178A (ja) 2004-03-22 2004-03-22 燃料電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004082921A JP2005268178A (ja) 2004-03-22 2004-03-22 燃料電池システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005268178A true JP2005268178A (ja) 2005-09-29

Family

ID=35092486

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004082921A Pending JP2005268178A (ja) 2004-03-22 2004-03-22 燃料電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005268178A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100774473B1 (ko) 2006-09-28 2007-11-08 엘지전자 주식회사 연료전지의 수소 공급 장치
WO2011151864A1 (ja) * 2010-06-03 2011-12-08 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP2014165072A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 燃料電池発電システム、コンバインド発電システム、運転方法、及び制御装置
JP2020170623A (ja) * 2019-04-02 2020-10-15 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
CN113972383A (zh) * 2021-10-28 2022-01-25 三一汽车制造有限公司 系统模拟装置、控制参数的验证方法和比例阀控制方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100774473B1 (ko) 2006-09-28 2007-11-08 엘지전자 주식회사 연료전지의 수소 공급 장치
WO2011151864A1 (ja) * 2010-06-03 2011-12-08 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
CN102906921A (zh) * 2010-06-03 2013-01-30 丰田自动车株式会社 燃料电池系统
JP5447661B2 (ja) * 2010-06-03 2014-03-19 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
US9209466B2 (en) 2010-06-03 2015-12-08 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel cell system
JP2014165072A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 燃料電池発電システム、コンバインド発電システム、運転方法、及び制御装置
JP2020170623A (ja) * 2019-04-02 2020-10-15 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP7131463B2 (ja) 2019-04-02 2022-09-06 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
CN113972383A (zh) * 2021-10-28 2022-01-25 三一汽车制造有限公司 系统模拟装置、控制参数的验证方法和比例阀控制方法
CN113972383B (zh) * 2021-10-28 2023-07-21 三一汽车制造有限公司 系统模拟装置、控制参数的验证方法和比例阀控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4209611B2 (ja) 燃料電池システムの制御装置
US7682721B2 (en) Fuel cell system
US10629927B2 (en) Fuel cell system and method for discharging fluid in the system
JP5224082B2 (ja) 燃料電池システム及びその排水制御方法
WO2006109756A1 (ja) 燃料電池システム
JP5057284B2 (ja) 燃料電池システム及びその制御方法
JP2008269812A (ja) 燃料電池システム
JP2005183354A (ja) 燃料電池システム
JP6610904B2 (ja) 燃料電池システム及びその制御方法
JP3840908B2 (ja) 燃料電池システム
US8835066B2 (en) Circulation system for a fuel cell
US8206855B2 (en) Fuel cell system and liquid discharging method for the same
JP4844352B2 (ja) 燃料電池システムの制御装置
JP5983395B2 (ja) 燃料電池システム
JP4372523B2 (ja) 燃料電池の制御装置
JP2005268178A (ja) 燃料電池システム
JP2007059348A (ja) 燃料電池システムおよび燃料電池システムの起動方法
JP2009301803A (ja) 燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法
JP2005310435A (ja) 燃料電池システム
JP4529387B2 (ja) 燃料電池システム
JP2005302489A (ja) 燃料電池システムの制御装置
JP2005268179A (ja) 燃料電池システム
JP5266626B2 (ja) 燃料電池システム
JP5339223B2 (ja) 燃料電池システム及びその制御方法
JP5170529B2 (ja) 燃料電池システム及びその制御方法