JP4529387B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料電池を備える燃料電池システムおよびその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
水素を含有する燃料ガスと酸素を含有する酸化ガスとが供給されて発電を行なう燃料電池において、従来、ガス供給の動作に故障が発生した時の対策が検討されてきた。特許文献1では、燃料ガスである水素ガスを供給するための水素ポンプが停止したときには、燃料電池に水素ガスを供給する流路を閉塞すると共に燃料電池から水素ガスを排出する構成が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平2−250268号公報
【特許文献2】
特開2003−68334号公報
【特許文献3】
特開平3−260404号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、水素ポンプなどで生じる故障には、一時的で軽微な故障、あるいは直ちに復帰可能な故障もある。このような場合には、必ずしも燃料電池への水素ガスの供給を停止することによって発電を停止する必要はない。むしろ、発電の停止につながるガス供給の停止を一律に行なうことで、徒に燃料電池システムの使い勝手が悪くなってしまう場合がある。
【0005】
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池にガスを供給する動作において故障が生じた時に燃料電池の運転を継続することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記目的を達成するために、本発明は、燃料電池を備える燃料電池システムであって、
電気化学反応で用いるガスを前記燃料電池に供給するガス供給部と、
前記電気化学反応に供された後に前記燃料電池から排出された前記ガスが流れる排ガス流路と、
前記排ガス流路よりも低圧な低圧部と、
前記排ガス流路と前記低圧部とを連通させる連通路と、
前記連通路に設けられ、前記排ガス流路と前記低圧部との連通状態を調節する連通状態調節部と、
前記ガス供給部が前記ガスを供給する際の流量制御に関わる故障を検出する故障検出部と、
前記故障検出部が前記故障を検出したときに、前記連通状態調節部を制御して、前記燃料電池に供給される前記ガスの流量を調節する流量制御部と
を備えることを要旨とする。
【0007】
以上のように構成された本発明の燃料電池システムによれば、電気化学反応で用いるガスをガス供給部が燃料電池に供給する際の流量制御に関わる故障がある場合であっても、排ガス流路と、排ガス流路よりも低圧な低圧部との連通状態を調節して、燃料電池に供給されるガスの流量を調節することによって、燃料電池による発電を継続することが可能となる。
【0008】
本発明の燃料電池システムにおいて、
前記ガス供給部は、動力を用いて前記燃料電池に前記ガスを送り込むガス導入装置を備え、
前記故障は、前記ガス導入装置における故障であることとしても良い。
【0009】
このような構成とすれば、動力を用いて燃料電池にガスを送り込むガス導入装置に故障が生じても、排ガス流路と低圧部との連通状態を調節することにより、燃料電池に供給するガス流量を確保して、燃料電池による発電を継続することが可能となる。
【0010】
本発明の燃料電池システムにおいて、前記流量制御部は、前記燃料電池に対する負荷要求に応じて前記ガスの流量を調節することとしても良い。このような構成とすれば、ガス供給部がガスを供給する際の流量制御に関わる故障がある場合にも、負荷要求に応じた電力を燃料電池から得るためのガスを、燃料電池に供給することが可能となる。
【0011】
本発明の燃料電池システムにおいて、
前記ガスは、前記燃料電池のアノードに供給される燃料ガスとカソードに供給される酸化ガスのうちの、いずれか一方のガスであり、
前記燃料電池システムは、さらに、
前記故障検出部が前記故障を検出したときに、前記流量制御部が調節する前記一方のガスの流量に応じて、前記一方のガスとは異なる他方のガスの流量を増減する流量バランス制御部を備えることとしても良い。
【0012】
このように流量制御部によって調節される一方のガスの流量に応じて他方のガスの流量を増減することで、発電のために必要な燃料ガス量および酸化ガス量を確保することができる。また、燃料電池の電解質層に隔てられたガス間の差圧を小さくすることができるため、燃料電池の耐久性を向上させることができる。
【0013】
また、本発明の燃料電池システムにおいて、
前記ガスは、前記燃料電池に供給されるガスのうち、アノードに供給される燃料ガスであり、
前記流量制御部は、前記故障検出部が前記故障を検出したときには、前記故障を検出しないときに比べて、前記排ガス流路と前記低圧部とが連通する単位時間当たりの連通時間が長くなるように前記連通状態調節部を制御し、
前記燃料電池システムは、さらに、
前記電気化学反応に供された後にカソードから排出された酸化ガスを前記低圧部に導くカソード排ガス導入部と、
前記故障検出部が前記故障を検出したときには、前記故障を検出しないときに比べて、前記カソード排ガス導入部によって前記低圧部に導かれる前記酸化ガスの量を増加させるカソード排ガス量調節部と
を備えることとしても良い。
【0014】
このような構成とすれば、低圧部に導かれる燃料ガス量と酸化ガス量とのバランスを保つことができる。したがって、排ガス流路と低圧部とが連通する単位時間当たりの連通時間が長くなるように連通状態調節部を制御して、低圧部に排出される燃料ガス量を増大させたときに、低圧部から排出されるガス中の水素濃度の上昇を抑えることができる。
【0015】
あるいは、本発明の燃料電池システムにおいて、
前記ガスは、前記燃料電池に供給されるガスのうち、アノードに供給される燃料ガスであり、
前記排ガス流路は、前記燃料電池のアノードから排出された燃料ガスの少なくとも一部を再び前記アノードに供給可能となるように、前記ガス供給部に接続していることとしても良い。
【0016】
このような構成の燃料電池システムでは、アノードから排出された燃料ガスの少なくとも一部を再びアノードに供給する動作を継続することで、燃料ガス中の不純物濃度が上昇する可能性がある。このような場合には、上記連通状態調節部を制御して排ガス流路と低圧部とを連通させ、アノードから排出された燃料ガスを低圧部側に排出させることで、燃料ガス中の不純物濃度を低下させることが可能となる。このように、連通状態調節部を用いた制御によって、故障検出時に発電を継続する動作と、燃料ガス中の不純物を除去する動作との両方の動作が可能となる。
【0017】
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、燃料電池システムの運転方法などの形態で実現することが可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.装置の全体構成:
B.不純物除去の制御:
C.故障検出時の制御:
D.変形例:
【0019】
A.装置の全体構成:
図1は、本発明の実施例である燃料電池システム10の構成の概略を表わすブロック図である。燃料電池システム10は、発電の本体である燃料電池22と、燃料電池22に供給する水素を貯蔵する水素タンク23と、燃料電池22に圧縮空気を供給するためのエアコンプレッサ24と、を備えている。燃料電池22としては種々の種類の燃料電池を用いることが可能であるが、本実施例では、燃料電池22として固体高分子型燃料電池を用いている。この燃料電池22は、複数の単セルを積層したスタック構造を有している。
【0020】
水素タンク23は、例えば、高圧水素を貯蔵する水素ボンベとすることができる。あるいは、水素吸蔵合金を内部に備え、水素吸蔵合金に吸蔵させることによって水素を貯蔵するタンクとしても良い。水素タンク23に貯蔵された水素ガスは、水素ガス供給路60に放出された後、圧力調整弁62によって所定の圧力に調整されて、燃料電池22のアノードに供給される。アノードから排出されるアノード排ガスは、アノード排ガス路63に導かれて再び水素ガス供給路60に流入する。このように、アノード排ガス中の残余の水素ガスは流路内を循環して再度電気化学反応に供される。
【0021】
アノード排ガスを循環させるために、アノード排ガス路63には、水素ポンプ65が設けられている。水素ポンプ65は、ポンプ駆動用の交流モータであるポンプモータ65aを備えている。
【0022】
また、アノード排ガス路63から分岐して、排ガス排出路64が設けられている。この排ガス排出路64は、開閉弁66を備えている。開閉弁66を開状態とすることで、アノード排ガス路63を流れるアノード排ガスの一部を、排ガス排出路64を介して外部に排出可能となる。
【0023】
ここで、排ガス排出路64は、排ガス排出路64よりも断面積が大きい容器である希釈器26に接続されている。この希釈器26は、アノード排ガスを外部に排出する際に、アノード排ガス中の水素を、排出に先立って後述するカソード排ガスによって希釈するための構造である。
【0024】
また、アノード排ガス路63には、気液分離器27が設けられている。電気化学反応の進行に伴ってカソードでは水が生じるが、生じた水は、電解質膜を介してアノード側のガス内にも導入される。気液分離器27は、このようにしてアノード排ガス中に溜まった水蒸気を凝縮させて、アノード排ガス中から除去する。
【0025】
エアコンプレッサ24は、加圧した空気を酸化ガスとして酸化ガス供給路67を介して燃料電池22のカソードに供給する。エアコンプレッサ24が空気を圧縮する際には、フィルタを備えたマスフロメータ28を介して、外部から空気を取り込む。カソードから排出されるカソード排ガスは、カソード排ガス路68に導かれて外部に排出される。ここで、酸化ガス供給路67およびカソード排ガス路68は、加湿モジュール25を経由している。加湿モジュール25では、酸化ガス供給路67の壁面の一部とカソード排ガス路68の壁面の一部とが接触しており、この接触部には、水蒸気透過性の膜が配設されている。水蒸気透過性の膜によって酸化ガス供給路67とカソード排ガス路68とを隔てることで、カソード排ガス側から加圧空気側に水蒸気が供給可能となっている。すなわち、カソード排ガスは、電気化学反応に伴って生じた生成水を水蒸気の状態で含有するが、加湿モジュール25では、上記水蒸気を含有するカソード排ガスを用いて、カソードに供給する加圧空気の加湿を行なっている。また、カソード排ガス路68において、燃料電池22と加湿モジュール25との間には圧力調整弁32が設けられており、燃料電池22と圧力調整弁32との間には圧力センサ33が設けられている。上記圧力センサ33の検出信号に基づいて圧力調整弁32の開度を調節することで、燃料電池22から排出されるカソード排ガスの圧力、すなわち燃料電池22内での酸化ガスの圧力が調節されている。燃料電池22では、圧力調整弁32によって酸化ガスの圧力を高く保つことで、電気化学反応の効率を向上させている。また、このカソード排ガス路68は、カソード排ガスを外部に導くのに先立って、既述した希釈器26を経由している。そのため、排ガス排出路64を介して希釈器26に流入したアノード排ガスは、希釈器26においてカソード排ガスと混合されることによって希釈されて、外部に排出される。
【0026】
燃料電池システム10は、さらに、燃料電池22の運転温度が所定温度となるように燃料電池22を冷却するための冷却部40を備えている。冷却部40は、冷却水路41と、冷却ポンプ42と、ラジエータ29とを備えている。冷却水路41は、燃料電池22の内部とラジエータ29との間で冷却水が循環するように、冷却水を導く流路である。冷却ポンプ42は、冷却水路41内で冷却水を循環させる。ラジエータ29は、冷却ファンを備えており、燃料電池22内を経由して昇温した冷却水を冷却する。冷却水路41には、ラジエータ29に流入する冷却水温度を検出するための温度センサ43と、ラジエータ29から流出する冷却水温度を検出するための温度センサ44とが設けられている。この温度センサ43,44の検出結果に基づいて冷却ファンおよび冷却ポンプ42の駆動量を調節することで、燃料電池22の運転温度を制御している。なお、既述したエアコンプレッサ24や水素ポンプ65や冷却ポンプ42、あるいはラジエータファンや流路に設けた弁など、燃料電池22の発電に伴って動作する装置を、以後、燃料電池補機と呼ぶ。
【0027】
また、燃料電池22には、燃料電池22から電力を供給される電力消費装置である負荷装置30が接続されている。なお、図1では、負荷装置30は、燃料電池システム10から独立した負荷として表わしているが、この負荷装置30には、既述した燃料電池補機が含まれる。すなわち、エアコンプレッサ24や水素ポンプ65等の燃料電池補機は、燃料電池22から電力を供給される。
【0028】
さらに、燃料電池システム10は、燃料電池システム10の各部の動きを制御する制御部70を備えている。制御部は、マイクロコンピュータを中心とした論理回路として構成され、詳しくは、予め設定された制御プログラムに従って所定の演算などを実行するCPUと、CPUで各種演算処理を実行するのに必要な制御プログラムや制御データ等が予め格納されたROMと、同じくCPUで各種演算処理をするのに必要な各種データが一時的に読み書きされるRAMと、各種の信号を入出力する入出力ポート等を備える。この制御部70は、既述した温度センサ43,44等の各種センサの検出信号や、負荷装置30における負荷要求に関する情報などを取得する。また、燃料電池システム10が備えるポンプや流路に設けられた弁やラジエータファンなど、燃料電池22の発電に関わる各部に駆動信号を出力する。なお、図1では、燃料電池システム10の構成要素と制御部70との間で信号のやり取りがなされる様子を表わすために、制御部70を燃料電池システム10の外部に記載している。
【0029】
B.不純物除去の制御:
本実施例の燃料電池システム10は、アノード排ガス路63を水素ガス供給路60に接続して、アノード排ガスを再び電気化学反応に供する構成となっている。このように、燃料電池22とアノード排ガス路63との間で水素ガスを循環させると、電気化学反応の進行に伴って、水素ガス中にもともと微量に含まれていた窒素等の不純物が濃縮されることによって、水素ガス中の不純物濃度が上昇する。また、窒素を含有する空気が供給されるカソード側からアノード側に窒素がリークしてくることによっても、水素ガス中の窒素濃度が上昇する。本実施例の燃料電池システム10では、アノード排ガス路64と、このアノード排ガス路64よりも低圧な希釈器26とを連通させて、両者の圧力差を利用することによって、アノード排ガスの一部をアノード排ガス路64から排出している。具体的には、所定の時間間隔で開閉弁66を開閉することによって、アノード排ガスの一部を外部に排出して、アノードに供給するガス中の窒素等の不純物濃度の上昇を抑えている。
【0030】
アノードに供給するガス中の不純物濃度は、燃料電池22における発電量が増えるほど高くなる。そのため、開閉弁66を開放する動作は、例えば所定の時間間隔で行なうこととしても良いし、燃料電池22による発電量の積算値が所定値になる毎に行なうこととしても良い。本実施例では、燃料電池22の温度と燃料電池22の出力電流とに基づいて、開閉弁66を開弁する時間および閉弁する時間を定めるマップ(以下、通常排気マップと呼ぶ)を、制御部70内に記憶している。開閉弁66の開閉動作を制御する際には、燃料電池22の温度として、温度センサ43が検出する冷却水温を取得している。また、燃料電池システム10は、燃料電池22と負荷装置30とを接続する回路において図示しない電流計を備えており、この電流計によって燃料電池22の出力電流を検出している。制御部70は、燃料電池22の温度と出力電流とに基づいて上記通常排気マップを参照することで開弁・閉弁時間を決定し、決定した時間毎に開弁と閉弁の動作を繰り返すように、開閉弁66の開閉動作を制御している。
【0031】
なお、エアコンプレッサ24によってカソードに供給される空気量は、負荷要求に応じて制御部70がエアコンプレッサ24を駆動することによって、制御されている。これにより、負荷要求が大きいほど供給される空気量は多くなり、所望量の電力を発生するための電気化学反応が進行するのに充分量の酸素がカソードに供給される。また、既述したように、希釈器26には、燃料電池22の出力電流等に基づくタイミングでアノード排ガスが導入されるが、上記のように負荷要求に応じて空気の流量調節が行なわれるときには、希釈器26では充分に水素の希釈が行なわれる。
【0032】
C.故障検出時の制御:
図2は、本発明の燃料電池システム10の制御部70において実行されるガス流量制御変更処理ルーチンを表わすフローチャートである。本ルーチンは、燃料電池システム10の稼働中に繰り返し実行される。
【0033】
本ルーチンが実行されると、制御部70は、水素ポンプ65のインバータに異常があるか否かを判断する(ステップS100)。既述したように、水素ポンプ65には、直流電源である燃料電池22から電力が供給されるため、燃料電池22からポンプモータ65aに電力を供給する回路には、図示しないインバータが設けられている。また、このインバータを設けた回路には、インバータの出力電流あるいは電圧を検出するための電流計あるいは電圧計が設けられている。ステップS100では、上記インバータにおける電圧あるいは出力電流を検出して、検出した値が、予め定めた所定の基準値よりも高い値であるときには異常と判断する。
【0034】
制御部70は、ステップS100においてインバータが異常であると判断すると、水素ポンプ65を停止する(ステップS110)。また、排ガス排出路64に設けた開閉弁66の開閉動作を制御する際に参照するマップを、通常排気マップから、ポンプ停止時排気マップに切り替える(ステップS120)。
【0035】
ここで、ポンプ停止時排気マップとは、水素ポンプ65を停止させたときに通常排気マップに代えて参照するために、予め制御部70内に記憶しておいたものである。ポンプ停止時排気マップでは、このポンプ停止時排気マップに従って開閉弁66を制御すると、通常排気マップを用いる場合に比べて単位時間あたりの開弁時間が長くなるように、開弁時間および閉弁時間が設定されている。本実施例では、このポンプ停止時排気マップは、制御部70が取得した負荷要求に関する情報に基づいて開弁時間および閉弁時間を決定するように設定されており、負荷要求が大きいほど、決定される単位時間当たりの開弁時間は長く設定される。
【0036】
燃料電池システム10では、ステップS110で水素ポンプ65を停止したときにも、水素タンク23からは水素が供給され続け、水素タンク23から燃料電池22のアノードに供給される水素圧は、圧力調整弁62によって所定圧に調節され続けている。ここで、排ガス排出路64が連通する希釈器26は大気開放されているため、水素ガス供給路60や燃料電池22内の水素ガスの流路あるいはアノード排ガス路63に比べて、希釈器26の圧力は低くなっている。そのため、開閉弁66を開状態とすると、水素タンク23から放出された水素ガスは、燃料電池22、アノード排ガス路63および排ガス排出路64を経由して希釈器26に流入し、その後外部に排出される。このように、開閉弁66を開状態とすることで、水素ポンプ65を停止しても燃料電池22のアノードに水素を供給し続けることが可能となる。ここで、開閉弁66における単位時間当たりの開弁時間は負荷要求に基づいて設定されるため、負荷要求が大きいほど開弁時間が長くなって、アノードに供給される水素量は増える。なお、ポンプ停止時排気マップでは、正常時に比べて単位時間当たりの開弁時間が長くなるように開弁時間および閉弁時間が設定されているが、1回当たりの開弁時間は、開閉の動作に伴って水素ガスが脈動するように充分に短く設定されている。インバータ異常が発生しておらず、通常排気マップを参照して開閉弁66を開閉する時にも、燃料電池22に供給される水素ガスは脈動する。しかしながら、ポンプ停止時排気マップを参照して、単位時間当たりの開弁時間をより長くして1回当たりの開弁時間を短く抑えることで、水素ガスはより強く脈動するようになる。
【0037】
ステップS120において、参照するマップをポンプ停止時排気マップに切り替えると、これと共に制御部70は、酸化ガス流量目標値の補正を行なう(ステップS130)。既述したように制御部70は、負荷要求に応じた量の酸化ガスが燃料電池22に供給されるようにエアコンプレッサ24を駆動制御しているが、ステップS130では、この駆動制御の際に設定する酸化ガス流量目標値をさらに大きくする補正を行なう。酸化ガス流量目標値をさらに大きくする補正量は、ポンプ停止時排気マップに切り替えることで希釈器26に排出される水素量が増大したときに、この水素をカソード排ガスで充分に希釈可能となるように定められている。酸化ガス流量目標値を補正すると、制御部は、補正した目標値の酸化ガスが供給されるように、エアコンプレッサ24に駆動信号を出力する。
【0038】
酸化ガス流量の目標値を補正してエアコンプレッサ24を駆動すると、次に制御部70は、マスフロメータ28の検出信号を取得して、燃料電池22に供給される酸化ガス流量を検出する(ステップS140)。その後制御部70は、ステップS130で設定した酸化ガス流量目標値と、ステップS140で検出した実際の酸化ガス流量とを比較して、酸化ガス流量に過不足があるか否かを判断する(ステップS150)。過不足があると判断したときには、制御部70は、エアコンプレッサ24の回転数を補正する駆動信号を出力して(ステップS160)、本ルーチンを終了する。すなわち、実際の酸化ガス流量が過剰であるときには、エアコンプレッサ24の回転数を減少させる制御を行なう。また、実際の酸化ガス流量が不足しているときには、エアコンプレッサ24の回転数を増加させる制御を行なう。また、ステップS150において、酸化ガス流量に過不足がないと判断されたときには、本ルーチンを終了する。なお、インバータ異常を検出して上記処理を行ない本ルーチンを終了した後は、制御部70は、ステップS120からステップS160と同様の動作を続行して、燃料電池22に供給する水素ガス流量および酸化ガス流量の制御を行なう。
【0039】
ステップS100において、インバータに異常がないと判断されたときには、制御部70は本ルーチンを終了する。このときには、制御部70は、通常排気マップを参照する通常の制御を続行し、再び図2のガス流量制御変更処理ルーチンを実行する。
【0040】
以上のように構成された本実施例の燃料電池システム10によれば、水素ポンプ65のインバータにおいて過電流や過電圧が生じることで故障が検出されて、水素ポンプ65を停止する場合にも、燃料電池22による発電を継続することができる。
【0041】
ここで、水素ポンプ65のインバータにおいて過電流や過電圧が検出される故障としては、例えば、燃料電池22と電気的に接続されたシステム全体における電力配分のバランスに起因するものが考えられる。あるいは、水素ガスの流路の一部において水素ガスの流れが妨げられ、ポンプモータ65aに過負荷がかかることによっても、上記故障が生じ得る。水素ガスの流路の一部で水素ガスの流れが妨げられる現象は、例えば、燃料電池22内の水素ガス流路やアノード排ガス路63において水が凝縮することによって起こる。あるいは、水素ガスの流路に設けた弁(例えば図1に示したアノード排ガス路63に設けた逆止弁56)が、低温時に凍結することによっても起こる。このような故障は、インバータで過電流や過電圧が検出されても、水素ポンプ65を停止した後に再び起動すると、水素ポンプ65が正常に動作する可能性があり、一時的で軽微な故障といえる。そのため、図2に示す処理によって、故障を検出した後に水素ポンプ65を停止し、開閉弁66の開閉制御に用いるマップを切り替える制御を行なっても、水素ポンプ65を再起動して正常に動作すれば、通常制御に復帰することが可能となる。このように、通常排気マップを参照する通常制御に復帰したときには、再び図2に示すガス流量制御処理ルーチンを繰り返し実行すればよい。本発明の燃料電池システム10によれば、動力を用いて燃料電池にガスを送り込むガス導入装置である水素ポンプに故障が発生したときにも、燃料電池22の発電を継続しつつ故障の解消を図ることが可能となり、燃料電池システム10の操作性が向上する。
【0042】
また、本実施例の燃料電池システム10では、故障が検出されたときには、開閉弁66およびエアコンプレッサ24を制御することによって、負荷要求が大きいほどより多くの水素ガスおよび空気が燃料電池22に供給される。したがって、故障が検出されても、負荷要求が増大したときには、負荷要求の増大に従ってより多くの電力を得ることができる。特に、開閉弁66の開閉状態の制御によって、水素ポンプ65が稼働する正常時と同程度の水素をアノードに供給するならば、負荷要求に見合った電力を燃料電池22によって発電することが可能となる。さらに、負荷要求に応じて燃料電池22に供給する燃料ガス量と酸化ガス量との両方を制御することで、燃料電池22内において、電解質膜に隔てられたガス間の差圧が増大するのを抑えることができる。これにより、燃料電池22の耐久性の低下を抑えることができる。
【0043】
また、故障が検出されたときには、酸化ガスの流量を正常時に比べて増やす制御を行なうため、外部に排出される水素量が増えてもこれを充分に希釈させることが可能となる。すなわち、故障検出時には、負荷要求の増大に伴って外部に排出するアノード排ガス量を増加させるが、同様に酸化ガス流量も増加させるため、故障検出時の制御を行なう間、常に、大気中に排出される水素濃度を低く抑えることができる。なお、本実施例の燃料電池システム10では、開閉弁66を介して排出するアノード排ガス中の水素は、カソード排ガスによって希釈させて大気に放出しているが、放出に先立って、水素を燃焼させることとしても良い。すなわち、排出するアノード排ガスを、希釈器26に代えて、燃焼触媒を有する触媒層に通過させることとしても良い。この場合にも、排出するアノード排ガス量を増加させるのに応じて、カソード排ガス量すなわち酸素量を増やす制御を行なうことで、増加した排出水素を充分に処理可能となる。
【0044】
さらに、本実施例の燃料電池システム10では、アノード排ガス路63よりも低圧な低圧部として、水素ガス中の不純物濃度を下げるためにアノード排ガス路63から排出したアノード排ガスを希釈するための希釈器26を用いている。したがって、開閉弁66の開閉制御によって、水素ガス中の不純物濃度の低減と、故障検出時に発電を継続する動作との両方を行なうことができ、システムの複雑化を抑えることができる。ただし、故障検出時に発電を継続するために用いる低圧部は、水素ガスの不純物濃度の低減のために用いる希釈部とは別体で設けることとしても良い。
【0045】
なお、本実施例では、故障が検出されたときには開閉弁66の単位時間当たりの開弁時間が長くなるように制御しているが、1回当たりの開弁時間を短くして水素ガスを脈動させているため、例えば故障の原因が流路の水詰まりである場合には、故障の解消を促進するという効果をさらに得ることができる。
【0046】
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0047】
D1.変形例1:
既述した実施例では、ガス流量制御に関わる故障として、水素ポンプ65のインバータにおける過電流あるいは過電圧を検出し、故障発生時には水素ポンプを停止させているが、異なる構成としても良い。例えば、故障として水素ポンプ65の出力不足を検出して、故障が検出されたときには、水素ポンプ65を稼働させたまま、開閉弁66の単位時間当たりの開弁時間を長くする制御を行なうこととしても良い。この場合には、低圧な希釈器26とアノード排ガス路63とが連通する時間を長くすることで、水素ポンプ65の出力を補って、燃料電池22に供給する水素ガス流量を確保することができる。このように、水素ポンプ65を停止させるべき故障に限らず、ガス流量制御に関わる故障を検出したときには、アノード排ガス路63と希釈器26との連通状態を調節することによって、燃料電池22による発電を継続することが可能となる。
【0048】
D2.変形例2:
実施例の燃料電池システム10では、アノード排ガスを循環させて再び電気化学反応に供しているが、異なる構成としても良い。例えば、燃料電池22から排出されたアノード排ガスは、循環させることなく燃料電池システム外部に排出することとしても良い。このような場合にも、アノード排ガス路と、アノード排ガス路よりも低圧な所定の低圧部との間に連通路を設け、連通路における連通状態(単位時間当たりの連通時間)を調節すればよい。これにより、水素ガス流量の調節に関わる故障が発生した時に、実施例と同様の制御を行なうことが可能となる。
【0049】
D3.変形例3:
また、既述した実施例および変形例では、燃料電池に供給する水素ガスの流量制御における故障を検出しているが、燃料電池に供給する酸化ガスの流量制御における故障を検出する場合に、本発明を適用することも可能である。例えば、故障として、動力を用いて燃料電池に酸化ガスを送り込むガス導入装置であるエアコンプレッサ24の出力不足を検出し、故障検出時には圧力調整弁32の開度を正常時よりも大きくする制御が可能である。カソード排ガス路68では圧力調整弁32の下流側は大気開放されているため、圧力調整弁32よりも下流側は上流側に比べて低圧となっている。そのため、圧力調整弁32の開度がより大きくなるように調節することで燃料電池22に酸化ガスが流れ易くなり、燃料電池22に供給される酸化ガス流量を確保することができる。このように、燃料電池から排出されたガスが流れる排ガス流路と所定の低圧部との連通状態の制御は、排ガス流路と低圧部とを連通させる連通路に設けた弁の開閉制御だけでなく、弁の開度の制御を伴うこととしても良い。いずれの場合にも、ガス流量の制御に関わる故障が検出されたときに、ガス排出路と所定の低圧部との連通状態を制御してガス供給を促進することで、故障検出時にも燃料電池の発電を継続することが可能となる。なお、上記のように故障検出時に酸化ガス流量を制御する場合に、水素ガス供給路60に設けた圧力調整弁62を可変調節弁とするならば、酸化ガスの圧力に併せて水素ガスの圧力を調節し、電解質膜に隔てられたガス間の差圧を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である燃料電池システム10の構成の概略を表わすブロック図である。
【図2】 ガス流量制御変更処理ルーチンを表わすフローチャートである。
【符号の説明】
10…燃料電池システム
22…燃料電池
23…水素タンク
24…エアコンプレッサ
25…加湿モジュール
26…希釈器
27…気液分離器
28…マスフロメータ
29…ラジエータ
30…負荷装置
32…圧力調整弁
33…圧力センサ
40…冷却部
41…冷却水路
42…冷却ポンプ
43,44…温度センサ
56…逆止弁
60…水素ガス供給路
62…圧力調整弁
63…アノード排ガス路
64…排ガス排出路
65…水素ポンプ
65a…ポンプモータ
66…開閉弁
67…酸化ガス供給路
68…カソード排ガス路
70…制御部
Claims (6)
- 燃料電池を備える燃料電池システムであって、
電気化学反応で用いる燃料ガスを前記燃料電池に供給すると共に、前記燃料電池内を流れる前記燃料ガスの流量を調節する水素ポンプを備える燃料ガス供給部と、
電気化学反応で用いる酸化ガスを前記燃料電池に供給する酸化ガス供給部と、
前記電気化学反応に供された後に前記燃料電池から排出されたアノード排ガスが流れるアノード排ガス流路と、
前記電気化学反応に供された後に前記燃料電池から排出されたカソード排ガスが流れるカソード排ガス流路と、
大気開放されて前記アノード排ガス流路よりも低圧となると共に、前記カソード排ガス流路が接続された希釈器と、
前記アノード排ガス流路と前記希釈器とを連通させる連通路と、
前記連通路に設けられ、前記アノード排ガス流路と前記希釈器との連通状態を調節する連通状態調節部と、
前記水素ポンプの故障を検出する故障検出部と、
前記故障検出部が前記故障を検出したときに、前記連通状態調節部を制御して、負荷要求が大きいほど前記燃料電池に供給される前記燃料ガスの流量が増加するように、前記燃料電池に供給される前記燃料ガスの流量を調節する流量制御部と、
前記故障検出部が前記故障を検出して、前記流量制御が前記連通状態調節部を制御した結果、前記アノード排ガス流路から前記希釈器に流入する前記アノード排ガスの流量が、前記水素ポンプの正常時よりも増加したときに、前記酸化ガス供給部が前記燃料電池に供給する前記酸化ガスの流量を、前記水素ポンプの正常時に負荷要求に基づいて定められる量よりも増加させることにより、前記希釈器に供給されるカソード排ガス量を増加させる供給酸化ガス量制御部と
を備える燃料電池システム。 - 請求項1記載の燃料電池システムであって、
前記流量制御部は、前記故障検出部が前記故障を検出したときには、前記故障を検出しないときに比べて、前記アノード排ガス流路と前記希釈器とが連通する単位時間当たりの連通時間が長くなるように前記連通状態調節部を制御する
燃料電池システム。 - 請求項1または2記載の燃料電池システムであって、
前記アノード排ガス流路は、前記アノード排ガスの少なくとも一部を再び前記アノードに供給可能となるように、前記燃料ガス供給部に接続しており、
前記水素ポンプによって、前記アノード排ガスを前記アノードへと循環させる
燃料電池システム。 - 燃料電池を備える燃料電池システムであって、
電気化学反応で用いる燃料ガスを前記燃料電池に供給すると共に、前記燃料電池内を流れる前記燃料ガスの流量を調節する水素ポンプを備える燃料ガス供給部と、
電気化学反応で用いる酸化ガスを前記燃料電池に供給する酸化ガス供給部と、
前記電気化学反応に供された後に前記燃料電池から排出されたアノード排ガスが流れるアノード排ガス流路と、
前記電気化学反応に供された後に前記燃料電池から排出されたカソード排ガスが流れるカソード排ガス流路と、
前記アノード排ガス流路よりも低圧であって、燃焼触媒を備え、前記カソード排ガス流路が接続された燃焼部と、
前記アノード排ガス流路と前記燃焼部とを連通させる連通路と、
前記連通路に設けられ、前記アノード排ガス流路と前記燃焼部との連通状態を調節する連通状態調節部と、
前記水素ポンプの故障を検出する故障検出部と、
前記故障検出部が前記故障を検出したときに、前記連通状態調節部を制御して、負荷要求が大きいほど前記燃料電池に供給される前記燃料ガスの流量が増加するように、前記燃料電池に供給される前記燃料ガスの流量を調節する流量制御部と、
前記故障検出部が前記故障を検出して、前記流量制御が前記連通状態調節部を制御した結果、前記アノード排ガス流路から前記燃焼部に流入する前記アノード排ガスの流量が、前記水素ポンプの正常時よりも増加したときに、前記酸化ガス供給部が前記燃料電池に供給する前記酸化ガスの流量を、前記水素ポンプの正常時に負荷要求に基づいて定められる量よりも増加させることにより、前記燃焼部に供給されるカソード排ガス量を増加させる供給酸化ガス量制御部と
を備える燃料電池システム。 - 燃料電池を備える燃料電池システムの運転方法であって、
(a)電気化学反応で用いる燃料ガスが前記燃料電池内を流れる流量を調節する水素ポンプの故障を検出する工程と、
(b)前記(a)工程で故障が検出されたときに、前記電気化学反応に供された後に前記燃料電池から排出されるアノード排ガスが流れるアノード排ガス流路と、大気開放されて前記アノード排ガス流路よりも低圧な希釈器との、連通状態を調節し、負荷要求が大きいほど前記燃料電池に供給される前記燃料ガスの流量が増加するように、前記燃料ガスの流量を調節する工程と、
(c)前記(b)工程により、前記アノード排ガス流路から前記希釈器に流入する前記アノード排ガスの流量が、前記水素ポンプの正常時よりも増加したときに、前記燃料電池に供給する酸化ガスの流量を、前記水素ポンプの正常時に負荷要求に応じて定められる量よりも増加させることにより、前記電気化学反応に供された後に前記燃料電池から排出されるカソード排ガスが流れるカソード排ガス流路から、該カソード排ガス流路が接続される前記希釈器へと供給されるカソード排ガス量を増加させる工程と
を備える燃料電池システムの運転方法。 - 燃料電池を備える燃料電池システムの運転方法であって、
(a)電気化学反応で用いる燃料ガスが前記燃料電池内を流れる流量を調節する水素ポンプの故障を検出する工程と、
(b)前記(a)工程で故障が検出されたときに、前記電気化学反応に供された後に前記燃料電池から排出されるアノード排ガスが流れるアノード排ガス流路と、大気開放されて前記アノード排ガス流路よりも低圧な燃焼部との、連通状態を調節し、負荷要求が大きいほど前記燃料電池に供給される前記燃料ガスの流量が増加するように、前記燃料ガスの流量を調節する工程と、
(c)前記(b)工程により、前記アノード排ガス流路から前記燃焼部に流入する前記アノード排ガスの流量が、前記水素ポンプの正常時よりも増加したときに、前記燃料電池に供給する酸化ガスの流量を、前記水素ポンプの正常時に負荷要求に応じて定められる量よりも増加させることにより、前記電気化学反応に供された後に前記燃料電池から排出されるカソード排ガスが流れるカソード排ガス流路から、該カソード排ガス流路が接続される前記燃焼部へと供給されるカソード排ガス量を増加させる工程と
を備える燃料電池システムの運転方法。
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