JP2005266944A - Ａｔｍ向け広告配信システム及び方法 - Google Patents

Abstract

【課題】ＡＴＭに広告情報を配信するにあたり、配信した広告に応じた利用者の購入履歴を把握し、この購入履歴に基づいて、ＡＴＭへ配信する広告を選択できるようにする。
【解決手段】広告配信システム１０は、広告情報DB３０、購入履歴DB３２、ＡＴＭ１２から口座情報を受信する口座情報受信部１００、ＡＴＭ１２から取引金額を受信する取引金額受信部１０１、購入履歴DB３２に記録された購入履歴情報と、取引金額とに基づいて広告情報DB３０から広告情報を選択する広告選択部１０３、選択した広告情報をＡＴＭ１２へ送信する広告送信部１０４、送信した広告情報に応じて利用者が商品等を購入した場合に、店舗のレジ装置１６から利用者の口座情報及びその購入内容を示す購入情報を受信する購入情報受信部１０６、利用者の識別情報と購入情報とを関係付けて購入履歴DB３２に記録する購入履歴記録部１０７を備える。
【選択図】 図６

Description

本発明は、ＡＴＭ（現金自動預払機）に対して広告情報を配信するための広告配信システム及び方法に関する。

従来より、例えば、特許文献１及び特許文献２に記載されるように、ＡＴＭで取引が行われる際に、取引処理の終了を待つ利用者に対して広告を表示するようにしたシステムが知られている。特許文献１に記載されたシステムでは、広告配信サーバに各広告主の広告情報を格納しておき、利用者がＡＴＭで取引を行うと、当該利用者の個人情報や、引出し金額等の取引情報に基づいて、当該利用者に合致した広告情報を抽出し、ＡＴＭに表示させるようにしている。また、特許文献２には、利用者の個人情報に基づいて抽出した広告情報をＡＴＭに表示させるだけではなく、クーポン券を印刷して利用者に提供することが記載されている。
特開２００３−３２３１４３号公報 特開２００２−８１０２号公報

上記各特許文献に記載された従来のシステムでは、ＡＴＭに広告を表示し、あるいは、広告の一環としてクーポンを発行することにより、利用者に商品購入のインセンティブを与えることはできるものの、利用者の実際の消費行動にどの程度の影響を与えたかを把握することはできない。また、利用者に適切な広告を選定して提示するには、利用者がこれまで広告に応じてどのような商品を購入したかといった購入履歴も重要なファクターとなるが、上記従来のシステムでは、利用者の購入履歴に応じて広告を選択することは全く考慮されていない。

本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、ＡＴＭに広告情報を配信するにあたり、配信した広告に応じた利用者の購入履歴を把握し、この購入履歴に基づいて、ＡＴＭへ配信する広告を選択できるようにすることを目的とする。

上記の目的を達成するため、本発明は、ＡＴＭと、店舗の販売情報を管理するレジ装置とに通信可能に接続され、前記ＡＴＭへ広告情報を配信するためのＡＴＭ向け広告配信システムであって、
各種商品又はサービスの広告情報が格納された広告情報データベースと、
各利用者が当該広告配信システムから前記ＡＴＭへ配信された広告情報に応じて購入した商品又はサービスの履歴を、当該利用者の購入履歴情報として記録するための購入履歴データベースと、
前記ＡＴＭから、当該ＡＴＭで行われた取引に係わる口座を特定するための口座情報を受信する口座情報受信部と、
前記受信した口座情報に基づいて利用者を特定し、この特定した利用者について前記購入履歴データベースに記録された購入履歴情報に基づいて、前記広告情報データベースに記録された広告情報の中から、前記ＡＴＭへ配信すべき広告情報を選択する広告選択部と、
前記選択した広告情報を前記ＡＴＭへ送信する広告送信部と、
前記送信した広告情報に応じて利用者が商品又はサービスを購入した場合に、前記レジ装置から、当該利用者の識別情報及びその購入内容を示す購入情報を受信する購入情報受信部と、
前記受信した利用者の識別情報と購入情報とを関係付けて前記購入履歴データベースに記録する購入履歴記録部と、を備えることを特徴とする。

また、本発明のシステムは、前記ＡＴＭから、当該取引の取引金額を受信する取引金額受信部を更に備え、前記広告選択部は、前記受信した取引金額にも基づいて、前記ＡＴＭへ配信すべき広告情報を選択することとしてもよい。

また、前記広告送信部が送信する広告情報は、前記ＡＴＭの画面に表示されるべき表示広告情報と、取引明細に印刷されるべきクーポン情報とを含み、前記購入情報受信部は、利用者が前記クーポン情報を利用して商品又はサービスを購入した場合に前記レジ装置から当該利用者の識別情報及び前記購入情報を受信することとしてもよい。

この場合、前記取引明細には、当該利用者の識別情報をコード化したコード情報が印刷され、前記購入情報受信部は、前記レジ装置にて前記コード情報を読み取って得られた前記識別情報を受信することとしてもよい。

また、前記コード情報にコード化される識別情報は、当該利用者の口座情報であることとしてもよい。

また、本発明のシステムは、金融機関の口座管理を行う金融機関コンピュータから前記口座情報に該当する利用者の個人情報を受信する個人情報受信部を備え、
前記広告選択部は、前記受信した個人情報にも基づいて配信すべき広告情報を選択することとしてもよい。

この場合、前記個人情報は、例えば、利用者の性別、年齢、住所、及び、口座残高の少なくとも何れかを含む。

また、本発明のシステムは、前記広告送信手段による広告情報の送信履歴が記録される広告配信履歴データベースと、この配信広告履歴データベースに記録された送信履歴及び前記購入履歴データベースに記録された購入履歴の少なくとも一方に基づいて、各広告主の広告料を算定する広告料算定手段と、を備えることとしてもよい。

また、本発明は、ＡＴＭと、店舗の販売情報を管理するレジ装置とに通信可能に接続され、前記ＡＴＭへ広告情報を配信するためのＡＴＭ向け広告配信システムであって、
各種商品又はサービスの広告情報が格納された広告情報データベースと、
前記ＡＴＭがキャッシュカードから読み取った、利用者が当該広告配信システムから前記ＡＴＭへ配信された広告情報に応じて購入した商品又はサービスの履歴を表す購入履歴情報を、前記ＡＴＭから受信する購入履歴受信部と、
前記受信した購入履歴情報に基づいて、前記広告情報データベースに記録された広告情報の中から、前記ＡＴＭへ配信すべき広告情報を選択する広告選択部と、
前記選択した広告情報を前記ＡＴＭへ送信する広告送信部と、を備えることを特徴とする。

ＡＴＭで取引を行う利用者に対して広告情報を配信するにあたり、配信した広告に応じた利用者の購入履歴を把握し、この購入履歴に基づいて、配信する広告を選択することができる。

図１は、本発明の一実施形態である広告配信システム１０を含むシステム全体構成図である。本実施形態の広告配信システム１０は、ＡＴＭで取引が行われる際に、ＡＴＭへ商品やサービス（以下、商品等という）の広告情報を配信する。なお、本実施形態では、広告情報として、ＡＴＭの画面に表示される広告情報（以下、表示広告情報という）と、取引明細にクーポンとして印刷されるクーポン情報とを配信するものとしている。

図１に示すように、本実施形態の広告配信システム１０は、金融機関のＡＴＭコーナーやコンビニエンスストア等に設置されたＡＴＭ１２、金融機関Ａの口座管理を行う金融機関コンピュータ１４、及び、広告主である提携企業店舗の会計レジに設置されたレジ装置１６と、ネットワーク２０，２２，２４を介して通信可能に接続されている。

金融機関コンピュータ１４には口座情報データベース２８が設けられている。口座情報データベース２８には、金融機関Ａの各口座について、名義人氏名、口座情報（店名、口座種別、口座番号）、名義人の性別・年齢・住所、暗証番号、口座残高等が記録されている。

広告配信システム１０には、広告情報データベース３０、購入履歴データベース３２、広告配信履歴データベース３４、ＡＴＭデータベース３６等のデータベースが設けられている。広告情報データベース３０には広告主から提供された各商品等の広告情報が記録され、また、購入履歴データベース３２には、各利用者について、ＡＴＭ１２で発行されたクーポンを利用した商品等の購入履歴が記録される。また、広告配信履歴データベース３４には、各広告の配信履歴（過去に配信した広告の配信開始・終了時刻、配信先ＡＴＭのＡＴＭ番号等）が記録される。なお、ＡＴＭ番号は、各ＡＴＭ１２に固有の識別番号であり、ＡＴＭデータベース３６には、各ＡＴＭ１２について、ＡＴＭ番号と設置場所住所との対応関係が格納されている。

図２は、広告情報データベース３０に格納された広告情報のデータ構成を示す。同図に示すように、広告情報データベース３０には、各広告について、広告識別情報、広告主識別情報、店舗所在地、表示広告情報、クーポン情報、及び、広告対象商品等の属性情報が記録される。この属性情報としては、例えば、商品等の品目、価格帯、対象年齢層、対象性別、その他関連情報（バレンタインディ、正月、子供の日など特定のイベントに関連の深い場合のそのイベント、季節商品の場合のその季節等）がある。

図３は、購入履歴データベース３２に格納された購入履歴情報のデータ構成を示す。同図に示すように、購入履歴データベース３２には、商品等を購入した利用者の識別情報としての口座情報、購入日時、購入商品等の識別情報、購入額、購入店舗の識別情報等が格納される。なお、本実施形態では、利用者の口座情報により利用者を識別すべく購入履歴として口座情報を記録することとしているが、口座情報に限らず、例えば、広告配信システム１０が発行するＩＤ番号を利用者識別情報として記録してもよい。

図４は、広告配信履歴データベース３４に格納された広告配信履歴情報のデータ構成を示す。同図に示すように、広告配信履歴データベース３４には、配信した各広告について、広告識別情報、広告主識別情報、広告配信開始日時、広告配信終了日時、配信先ＡＴＭのＡＴＭ番号が記録される。

図５は、ＡＴＭ１２の構成を示すブロック図である。同図に示すように、ＡＴＭ１２は、ＣＰＵ５０、メモリ５２、表示部５４、入力操作部５５、カード受付部５６、カード読取部５８、現金入出金部６０、取引明細印刷部６２、通信部６４等を備えている。カード読取部５８はカード受付部５６に挿入されたキャッシュカードから金融機関コード情報や口座情報等の記録情報を読み取る。現金入出金部６０は、引き出しや入金の際の現金の入出金口である。取引明細印刷部６２は、ＡＴＭ１２で行われた取引の明細を印刷するものであり、後述するように、広告配信システム１０から送られてきたクーポン情報及び口座情報をコード化したバーコードを取引明細の裏面等に印刷する機能も有している。通信部６２は広告配信システム１０との間の通信を制御する。また、メモリ５２には、各部を制御するためのプログラムや、ＡＴＭ番号や取引通番等のデータが格納される。なお、取引通番は当該ＡＴＭ１２において行われた取引の通番であり、ＡＴＭ１２は取引が行われる毎に、メモリ５２に記憶された取引通番の値をインクリメントする。

図６は、本実施形態における処理の概要を、広告配信システム１０の主な機能ブロックと共に示す図である。なお、同図中に示す各処理には、後述する図７〜図９に示す詳細処理の対応する処理ステップの番号（Ｓ・・・）を付している。

図６に示すように、利用者がＡＴＭ１２でキャッシュカードを利用して取引操作を行うと（Ｓ２００，Ｓ２２２，Ｓ２２４）、ＡＴＭ１２から広告配信システム１０へ口座情報及び取引金額が送信され（Ｓ２０４，Ｓ２２６）、夫々、口座情報受信部１００及び取引金額受信部１０１により受信される。金融機関コンピュータ１４は、利用者認証を行った上で、口座情報データベース２８から読み出した当該利用者の個人情報（性別、年齢、住所、残高等）を広告配信システム１０へ送信し（Ｓ２１０）、この個人情報は個人情報受信部１０２により受信される。

また、ＡＴＭ１２から送信された口座情報及び取引金額は、金融機関コンピュータ１４へ転送され、金融機関コンピュータ１４は、これらの情報に基づいて勘定系処理を実行する（Ｓ２２８〜Ｓ２３２）。

広告選択部１０３は、購入履歴データベース３２に記録された利用者の購入履歴、取引金額受信部１０１が受信した取引金額、及び、個人情報受信部１０２が受信した利用者の個人情報に基づいて、広告情報データベース３０に記録された広告情報の中から配信すべき広告情報を選択する（Ｓ２５０）。広告送信部１０４は、選択された広告情報をＡＴＭ１２へ送信し（Ｓ２５２）、広告配信履歴記録部１０５は、送信した広告情報を広告配信履歴データベースに記録する（Ｓ２５４）。ＡＴＭ１２では、取引が完了するまでの間、広告送信部１０４から送信されてきた広告が画面表示され（Ｓ２５６）、取引が終了すると、取引明細に、クーポン情報と口座情報がコード化されたバーコードとを含んだクーポンが印刷される（Ｓ２５８）。クーポンを受け取った利用者は、そのクーポンを利用して店舗で該当商品等を購入する。店舗のレジ装置１６はクーポンのバーコードを読み取って口座情報を取得し（Ｓ２６０）、商品名や販売価格等の販売情報と共に広告配信システム１２へ送信する（Ｓ２６２）。これらの情報は購入情報受信部１０６により受信され、購入情報記録部１０７により購入履歴データベース３２へ記録される（Ｓ２６４）。また、広告料算定部１０８は、購入履歴データベース３２に記録された購入履歴及び広告配信履歴データベースに記録された広告の配信履歴に基づいて、各広告主へ請求すべき広告料を算定する（Ｓ２６６）。

なお、広告配信システム１０は単一のサーバーシステムとして構成されてもよいし、複数のサーバーシステムにより構成されてもよい。例えば、広告配信システム１０を、広告の選択・配信を行うサーバーシステム（口座情報受信部１００、取引金額受信部１０１、個人情報受信部１０２、広告選択部１０３、広告配信記録部１０４）と、購入履歴の管理を行うサーバーシステム（購入情報受信部１０６、購入情報記録部１０７、広告料算定部１０８）とに分けて構成することなどが考えられる。

以下、図７〜図９を参照して本実施形態における処理の流れをより詳細に説明する。
図７に示すように、ＡＴＭ１２の利用者は、ＡＴＭ１２にキャッシュカード５０を挿入し、暗証番号を入力する（Ｓ２００）。ＡＴＭ１２は、キャッシュカード５０から口座情報を読み取る（Ｓ２０２）。読み取られた口座情報は暗証番号及びＡＴＭ番号と共に広告配信システム１０へ送信され（Ｓ２０４）、口座情報受信部１００により受信されると共に、金融機関コンピュータ１４へ転送される（Ｓ２０５）。金融機関コンピュータ１４は口座情報及び暗証番号を受信すると（Ｓ２０６）、口座情報データベース２８を参照して、送信されてきた口座情報に該当する暗証番号を読み出し、この暗証番号と、広告配信システム１０から送信されてきた暗証番号とが一致するかどうかを判別する（Ｓ２０８）。
その結果、両暗証番号が一致すれば、上記口座情報に該当する個人情報（性別、住所、口座残高等）を口座情報データベース２８から読み出して、本人確認が正しく行われたことを示す認証ＯＫ信号と共に広告配信システム１０へ送信し（Ｓ２１０）、これらの情報は個人情報受信部１０２により受信される。一方、両暗証番号が一致しなければ、金融機関コンピュータ１４は、本人確認が正しく行われなかったことを示す認証ＮＧ信号を広告配信システム１０へ送信する（Ｓ２１２）。広告配信システム１０は、金融機関コンピュータ１４から受信した認証ＯＫ信号又は認証ＮＧ信号をＡＴＭ１２へ転送する（Ｓ２１４）。また、広告配信システム１０は、金融機関コンピュータ１４から受信した個人情報を口座情報に対応付けて一時記憶しておく。

ＡＴＭ１２は、受信した信号が認証ＮＧ信号であるか認証ＯＫ信号であるかを判定する（Ｓ２１６）。その結果、認証ＮＧ信号であれば、暗証番号が誤りである旨のメッセージを表示部５４に表示させ（Ｓ２１８）、一方、認証ＯＫ信号であれば、取引内容を選択するための取引選択画面を表示部５４に表示させる（Ｓ２２０）。

本実施形態では、特に、ＡＴＭ１２から出金した利用者に対し、その利用者が出金した資金で商品等を購入することを期待して、広告を提示しクーポンを発行するようにしている。そこで、以下においては利用者が取引選択画面で出金取引を選択したものとして説明する。

取引選択画面で出金取引が選択されると（図８のＳ２２２）、ＡＴＭ１２は、出金額を入力するための画面を表示させ、この画面にて取引金額（出金額）の入力を受け付ける（Ｓ２２４）。入力された取引金額は、ＡＴＭ番号及び取引通番と共に広告配信システム１０へ送信され、取引金額受信部１０１により受信される。取引金額は、広告配信システム１０から金融機関コンピュータ１４へ転送される。金融機関コンピュータ１４は、口座情報データベース２８を参照して、該当する口座の残高を読み出し（Ｓ２２８）、取引金額以上の口座残高があるか否かを判定する（Ｓ２３０）。その結果、取引金額以上の口座残高があれば、口座情報データベース２８に記録された口座残高から取引金額（手数料が発生する場合は、取引金額と手数料との合計額）が差し引かれる（Ｓ２３２）と共に、出金を許可する旨の取引ＯＫ信号が広告配信システム１０経由でＡＴＭ１２へ送信される（Ｓ２３４）。一方、口座残高が出金額に満たなければ、出金は不許可である旨の取引ＮＧ信号が広告配信システム１０経由でＡＴＭ１２へ送信される（Ｓ２３６）。ＡＴＭ１２は、受信した信号が取引ＯＫ信号であるか取引ＮＧ信号であるかを判定する（Ｓ２３８）。その結果、取引ＯＫ信号であれば、取引金額分の資金を現金入出金部４０から出金させる（Ｓ２４０）と共に、取引明細印刷部４２により取引明細を印刷して利用者に発行し（Ｓ２４２）、これにて取引は終了する。一方、出金ＮＧ信号を受信した場合は、残高不足のメッセージを画面表示させる（Ｓ２４４）。

さて、上記Ｓ２２４で利用者が取引金額を入力した後、上記Ｓ２２６〜Ｓ２４０の処理が実行されて取引が終了するまでには、ある程度の時間がかかる。本実施形態では、この待ち時間の間、以下の処理によりＡＴＭ１２の表示部５４に広告を表示させるようにしている。その際、配信する広告は、少なくとも、購入履歴データベース３２に記録された当該利用者の購入履歴を考慮して選択するものとしている。

すなわち、広告配信システム１０の広告選択部１０３は、購入履歴データベース３２に記録された当該利用者の購入履歴と、上記Ｓ２１０で金融機関コンピュータ１４から受信した利用者の個人情報と、Ｓ２２６でＡＴＭ１２から受信した取引金額、ＡＴＭ番号、及び取引通番とに基づいて、広告情報データベース３０から、当該利用者に適した広告情報を選択する（Ｓ２５０）。

具体的には、先ず、ＡＴＭデータベース３６を参照してＡＴＭ番号に該当するＡＴＭ所在地を読み出し、その所在地の近隣に存在する店舗の広告情報を抽出する。なお、ＡＴＭ１０が例えばコンビニエンスストアに設置されている場合には、当該コンビニエンスストアの広告情報を抽出するようにしてもよい。こうして、抽出した広告情報の中から、クーポンを利用した購入履歴（購入商品及び購入金額の履歴、購入回数）、利用者の性別、年齢、住所、及び口座残高、取引通番、取引金額、利用者の取引累計額、取引回数、等と、各広告情報の属性情報とに基づいて、例えば、次のようなロジックを適宜組み合わせることにより広告情報を選択する。

(1)利用者が過去、同じ種類の商品を高い頻度で購入している場合は、その商品に関連する商品の広告を選択する。例えば、過去、アイスの購入頻度が高ければ、ケーキの広告を選択し、また、音楽ＣＤの購入頻度が高ければ、コンサートチケットや映画チケットの広告を選択するなどである。
(2)購入回数が多い利用者には、広告主が発行するハウスカードの広告を選択する。
(3)利用者の年齢層、性別が広告情報の対象年齢・性別と一致すれば、その広告を選択する。
(4)取引日が、広告情報が関連するイベント日（例えば、チョコレートの広告にはバレンタインディが関連）の間近であれば（１ヶ月前以降）であれば、その広告を選択する。
(6)取引時刻が食事時間帯であれば、弁当や各種食材の広告を選択する。
(7)利用者の住所がＡＴＭ所在地の遠方であれば、当該所在地の名産品の広告を選択する。
(8)口座残高の多い利用者には比較的高額の商品等の広告を選択し、口座残高の少ない利用者には比較的低額の商品等の広告を選択する。

なお、広告を選択するロジックは、全ての広告主に共通であってもよいし、あるいは、広告主毎に独自のロジックを設けてもよい。

こうして選択された広告の広告情報及びクーポン情報は、広告送信部１０４によりＡＴＭ１２へ送信される（Ｓ２５２）。また、広告配信記録部３４により、送信された広告の広告ＩＤが、その送信開始時刻と共に広告配信履歴データベース３４に記録される（Ｓ２５４）。ＡＴＭ１２は、上記Ｓ２４０にて出金を行うまでの間、広告情報に応じた広告画面が表示される（Ｓ２５６）。そして、Ｓ２４２で取引明細を印刷する際、その裏面にクーポン情報も併せて印刷し、利用者の口座情報もバーコード化してクーポンの一部として印刷する。また、ＡＴＭ１２は、上記Ｓ２４０で取引ＯＫ信号を受信して出金の準備が整うと、広告の画面表示を停止させ、その時刻を広告終了時刻として広告配信システム１０へ送信する（Ｓ２５8
）。広告配信システム１０の広告配信記録部１０５は、この広告終了時刻を広告配信履歴データベース３４に記録する（Ｓ２５５）。これにより、広告配信システム１０は、各広告の配信時間を把握することができる。

図１０は、ＡＴＭ１２で発行された取引明細伝票の一例を示す。同図に示すように、取引明細伝票には、通常の取引明細のほか、クーポン６０と、口座情報がコード化されたバーコード６２とが印刷される。

利用者は、取引終了後、上記のような取引明細伝票を受け取り、例えば、クーポンを利用できる店舗（例えばコンビニエンスストア）に行ってクーポン対象商品を購入する。その際、利用者は、店舗の清算レジにて、取引明細伝票に印刷されたクーポンを提示し、店員はそのクーポンを確認のうえ、レジ装置１６のバーコードリーダにてバーコードを読み取る。レジ装置１６は読み取られたバーコードから口座情報を復号し（図９のＳ２６０）、販売情報（商品コード、購入個数、購入金額等）と共に、広告配信システム１０へ送信する（Ｓ２６２）。これら口座情報及び販売情報は購入情報受信部１０６により受信され、購入情報記録部１０７により、購入履歴データベース３２に記録される（Ｓ２６４）。こうして購入履歴データベース３２に記録された各利用者の購入情報は、上述したように広告を選択する際の判断項目の一つとして用いられる。

また、広告料算定部１０８は、購入履歴データベース３２に記録された利用者の購入履歴や、広告配信履歴データベース３４に記録された広告の配信履歴に基づいて、広告主から金融機関Ａに支払われるべき広告料を算定する（Ｓ２６６）。この算定方法は広告主との契約に応じて適宜設定できる。例えば、広告の配信履歴のみに基づいて、各広告主の広告の一定期間内の総配信時間又は総配信回数に応じて広告料を算定してもよいし、購入履歴のみに基づいて、各広告主のクーポンを利用した購入総額又は購入回数に応じて広告料を算定してもよいし、それらを適宜組み合わせてもよい。

以上説明したように、本実施形態のシステムによれば、ＡＴＭ１２へ広告情報を配信するのみならず、広告情報として配信したクーポン情報を取引明細に印刷して、そのクーポンを利用して商品等が購入された場合に、レジ装置１６から販売情報を受信し、広告に応じた購入履歴として購入履歴データベース３２で管理する。このため、ＡＴＭ１２に広告を配信することによって、どの程度の販売促進効果が得られるのかを把握できると共に、購入履歴に基づいて、その販売促進効果に応じた広告料を算定することができる。

また、利用者の性別、年齢、口座残高といった個人情報のみならず、購入履歴データベース３２に記録された購入履歴に基づいて配信する広告を選択するので、当該利用者に対する広告効果の高い（すなわち利用者が広告商品等を購入する可能性が高い）広告を選択することができ、より有効な広告配信を行うことが可能となる。

なお、上記実施形態では、利用者の購入履歴を広告配信システム１０の購入履歴データベース３２でのみ管理するものとしたが、キャッシュカードとしてＩＣカードを用いる場合には、店舗レジにてキャッシュカードに購入履歴を記録することとしてもよい。この場合、ＡＴＭ１２がキャッシュカードから購入履歴を読み取って広告配信システム１０へ送信し、広告選択部１０３はＡＴＭ１２から送られてきた購入履歴に基づいて広告を選択することとしてもよい。

本発明の一実施形態である広告配信システムを含むシステム全体構成図である。 広告情報データベースに格納された広告情報のデータ構成を示す図である。 購入履歴データベースに格納された購入履歴情報のデータ構成を示す図である。 広告配信履歴データベース３４に格納された広告配信履歴情報のデータ構成を示す図である。 ＡＴＭの構成を示すブロック図である。 本実施形態における処理の概要を、広告配信システムの主な機能ブロックと共に示す図である。 本実施形態における処理の流れをより詳細に示す図（その１）である。 本実施形態における処理の流れをより詳細に示す図（その２）である。 本実施形態における処理の流れをより詳細に示す図（その３）である。 ＡＴＭで発行される取引伝票に印刷されたクーポン情報の例を示す図である。

符号の説明

１０ 広告配信システム
１００ 口座情報受信部
１０１ 取引金額受信部
１０２ 個人情報受信部
１０３ 広告選択部
１０４ 広告送信部
１０５ 広告配信履歴記録部
１０６ 購入情報受信部
１０７ 購入情報記録部
１０８ 広告料算定部
１２ ＡＴＭ
１４ 金融機関コンピュータ
１６ レジ装置
２８ 口座情報データベース
３０ 広告情報データベース
３２ 購入履歴データベース
３４ 広告配信履歴データベース
３６ ＡＴＭデータベース

Claims (11)

1. ＡＴＭと、店舗の販売情報を管理するレジ装置とに通信可能に接続され、前記ＡＴＭへ広告情報を配信するためのＡＴＭ向け広告配信システムであって、
   各種商品又はサービスの広告情報が格納された広告情報データベースと、
   各利用者が当該広告配信システムから前記ＡＴＭへ配信された広告情報に応じて購入した商品又はサービスの履歴を、当該利用者の購入履歴情報として記録するための購入履歴データベースと、
   前記ＡＴＭから、当該ＡＴＭで行われた取引に係わる口座を特定するための口座情報を受信する口座情報受信部と、
   前記受信した口座情報に基づいて利用者を特定し、この特定した利用者について前記購入履歴データベースに記録された購入履歴情報に基づいて、前記広告情報データベースに記録された広告情報の中から、前記ＡＴＭへ配信すべき広告情報を選択する広告選択部と、
   前記選択した広告情報を前記ＡＴＭへ送信する広告送信部と、
   前記送信した広告情報に応じて利用者が商品又はサービスを購入した場合に、前記レジ装置から、当該利用者の識別情報及びその購入内容を示す購入情報を受信する購入情報受信部と、
   前記受信した利用者の識別情報と購入情報とを関係付けて前記購入履歴データベースに記録する購入履歴記録部と、を備えることを特徴とするＡＴＭ向け広告配信システム。
2. 前記ＡＴＭから、当該取引の取引金額を受信する取引金額受信部を更に備え、
   前記広告選択部は、前記受信した取引金額にも基づいて、前記ＡＴＭへ配信すべき広告情報を選択することを特徴とする請求項１記載のＡＴＭ向け広告配信システム。
3. 前記広告送信部が送信する広告情報は、前記ＡＴＭの画面に表示されるべき表示広告情報と、取引明細に印刷されるべきクーポン情報とを含み、
   前記購入情報受信部は、利用者が前記クーポン情報を利用して商品又はサービスを購入した場合に前記レジ装置から当該利用者の識別情報及び前記購入情報を受信することを特徴とする請求項１又は２記載のＡＴＭ向け広告配信システム。
4. 前記取引明細には、当該利用者の識別情報をコード化したコード情報が印刷され、
   前記購入情報受信部は、前記レジ装置にて前記コード情報を読み取って得られた前記識別情報を受信することを特徴とする請求項３記載の広告配信システム。
5. 前記コード情報にコード化される識別情報は、当該利用者の口座情報であることを特徴とする請求項４記載の広告配信システム。
6. 金融機関の口座管理を行う金融機関コンピュータから前記口座情報に該当する利用者の個人情報を受信する個人情報受信部を備え、
   前記広告選択部は、前記受信した個人情報にも基づいて配信すべき広告情報を選択することを特徴とする請求項１〜５のうち何れか１項記載のＡＴＭ向け広告配信システム。
7. 前記個人情報は、利用者の性別、年齢、住所、及び、口座残高の少なくとも何れかを含むことを特徴とする請求項６記載のＡＴＭ向け広告配信システム。
8. 前記広告送信手段による広告情報の送信履歴が記録される広告配信履歴データベースと、
   この配信広告履歴データベースに記録された送信履歴及び前記購入履歴データベースに記録された購入履歴の少なくとも一方に基づいて、各広告主の広告料を算定する広告料算定手段と、を備えることを特徴とする請求項１〜７のうち何れか１項記載のＡＴＭ向け広告配信システム。
9. ＡＴＭと、店舗の販売情報を管理するレジ装置とに通信可能に接続され、前記ＡＴＭへ広告情報を配信するためのＡＴＭ向け広告配信システムであって、
   各種商品又はサービスの広告情報が格納された広告情報データベースと、
   前記ＡＴＭがキャッシュカードから読み取った、利用者が当該広告配信システムから前記ＡＴＭへ配信された広告情報に応じて購入した商品又はサービスの履歴を表す購入履歴情報を、前記ＡＴＭから受信する購入履歴受信部と、
   前記受信した購入履歴情報に基づいて、前記広告情報データベースに記録された広告情報の中から、前記ＡＴＭへ配信すべき広告情報を選択する広告選択部と、
   前記選択した広告情報を前記ＡＴＭへ送信する広告送信部と、を備えることを特徴とするＡＴＭ向け広告配信システム。
10. ＡＴＭと、店舗の販売情報を管理するレジ装置とに通信可能に接続されたコンピュータにより前記ＡＴＭへ広告情報を配信するためのＡＴＭ向け広告配信方法であって、前記コンピュータが、
    前記ＡＴＭから、当該ＡＴＭで行われた取引に係わる口座を特定するための口座情報を受信する口座情報受信ステップと、
    各利用者についてＡＴＭへ配信した広告に応じた商品又はサービスの購入の履歴が記録された購入履歴データベースを参照して、前記口座情報に基づいて特定される利用者についての購入履歴を取得し、この購入履歴に基づいて前記ＡＴＭへ配信すべき情報を決定する広告選択ステップと、
    前記決定した広告情報を前記ＡＴＭへ送信する広告送信ステップと、
    前記送信した広告情報に応じて利用者が商品又はサービスを購入した場合に、前記レジ装置から、当該利用者の識別情報及びその購入内容を示す購入情報を受信する購入情報受信ステップと、
    前記受信した利用者の識別情報及び購入情報を関係付けて前記購入履歴データベースに記録する購入履歴記録ステップと、を実行することを特徴とするＡＴＭ向け広告配信方法。
11. ＡＴＭと、店舗の販売情報を管理するレジ装置と、これらＡＴＭ、金融機関コンピュータ、及びレジ装置に通信可能に接続された広告配信システムとにより構成されたシステムにおいて、前記ＡＴＭに広告を配信する方法であって、
    前記ＡＴＭが、キャッシュカードに記録された、利用者が当該広告配信システムから前記ＡＴＭへ配信された広告情報に応じて購入した商品又はサービスの履歴を表す購入履歴情報を読み取るステップと、
    前記ＡＴＭが前記読み取った購入履歴情報を前記広告配信システムへ送信するステップと、
    前記広告配信システムが、前記購入履歴情報を受信するステップと、
    前記広告配信システムが、前記受信した購入履歴情報に基づいて、前記ＡＴＭへ配信すべき広告情報を選択するステップと、
    前記選択した広告情報を前記ＡＴＭへ送信するステップと、を備えることを特徴とするＡＴＭ向け広告配信方法。
    
    

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