JP2005266520A - 撮像装置および撮像方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 撮像素子の撮像方向に依存せずに、的確にピント調整等の撮像条件の制御を行うことができる撮像装置および撮像方法を提供する。
【解決手段】 GPS識別番号登録手段102は、GPSセンサの登録時に、ロータリースイッチ103の状態とGPSセンサの識別番号とを関係付けて登録する。GPS識別番号選択手段104は、撮影時に、ユーザによって選択されたGPSセンサの識別番号を位置情報入手手段106へ出力する。位置情報入手手段106は、この識別番号と、無線入力手段105から入力されたフィールド座標とに基づいて、特定のGPSセンサのフィールド座標を選択する。距離算出部108は、このフィールド座標と、GPSセンサ107のフィールド座標とに基づいて、距離LおよびLを算出し、ピント制御手段109へ出力する。ピント制御手段109は、ピント距離がLになるように、レンズ群110のピントを制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被写体の像を光電変換することにより被写体を撮影する撮像装置および撮像方法に関し、特に、ピント調整等の撮像条件に関する制御の改善を図った撮像装置および撮像方法に関する。
従来、GPS(Global Positioning System)による測位装置をカメラに備え、撮像時の位置を測定することができる技術が開示されている(例えば特許文献1参照)。また、被写体に赤外線発信器を装着させ、この赤外線発信器からの赤外光をカメラが受信し、カメラの撮像方向に対しての相対的な被写体の位置を検出することができる技術が開示されている(例えば特許文献2参照)。
特開2001−166366号公報 特開平9−74505号公報
従来の撮像装置においては、撮像領域の中心に被写体を配置して被写体までの距離を測定する技術が普及しているものの、被写体が撮像領域の中心に配置されていない場合であっても被写体までの距離を測定することができる技術、すなわちカメラの撮像方向に依存せずに被写体までの距離を測定することができる技術は提供されていなかった。また、従来の撮像装置においては、連続撮影の際に被写体の移動に伴ってピント調整を行う場合に、そのために被写体までの距離を測定することが難しかった。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであって、撮像素子の撮像方向に依存せずに、的確にピント調整等の撮像条件の制御を行うことができる撮像装置および撮像方法を提供することを目的とする。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、被写体の像を光電変換することにより被写体を撮影する撮像手段と、前記被写体に設けられ、該被写体の位置を検出する位置検出手段と、該位置検出手段を識別可能に登録する登録手段と、前記位置検出手段によって検出された前記被写体の位置に関する位置情報を取得する取得手段と、該取得手段によって取得された前記位置情報の中から、前記登録手段によって登録された前記位置検出手段によって検出された前記位置情報を選択する第1の選択手段と、該第1の選択手段によって選択された前記位置情報に基づいて、前記撮像手段による撮像条件を設定する撮像条件制御手段とを具備することを特徴とする撮像装置である。
請求項2に記載の発明は、被写体に設けられ、該被写体の位置を検出する位置検出手段によって検出された前記被写体の位置に基づいて、該被写体の撮像条件を制御する撮像装置であって、被写体の像を光電変換することにより被写体を撮影する撮像手段と、前記位置検出手段を識別可能に登録する登録手段と、前記位置検出手段によって検出された前記被写体の位置に関する位置情報を取得する取得手段と、該取得手段によって取得された前記位置情報の中から、前記登録手段によって登録された前記位置検出手段によって検出された前記位置情報を選択する第1の選択手段と、該第1の選択手段によって選択された前記位置情報に基づいて、前記撮像手段による撮像条件を設定する撮像条件制御手段とを具備することを特徴とする撮像装置である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の撮像装置において、前記位置検出手段は、GPSセンサであることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載の撮像装置において、前記位置検出手段は複数設けられ、各々の位置検出手段に対して、該位置検出手段を識別するための識別情報が付与されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかの項に記載の撮像装置において、前記登録手段によって登録された前記位置検出手段の中から、ユーザによって指定された特定の前記位置検出手段を選択する第2の選択手段をさらに具備し、前記第1の選択手段は、前記取得手段によって取得された前記位置情報の中から、前記第2の選択手段によって選択された前記位置検出手段に係る前記位置情報を選択することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の撮像装置において、ユーザによって指定される特定の前記位置検出手段の切り替えを行うスイッチをさらに具備し、前記第2の選択手段は、前記スイッチの状態に基づいて、特定の前記位置検出手段を選択することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の撮像装置において、前記登録手段はさらに、前記スイッチの状態と前記位置検出手段とを関係付けることにより、前記位置検出手段を識別可能に登録することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれかの項に記載の撮像装置において、前記撮像条件制御手段は、前記第1の選択手段によって選択された前記位置情報に基づいて、焦点距離を設定することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれかの項に記載の撮像装置において、前記撮像条件制御手段は、前記第1の選択手段によって選択された前記位置情報に基づいて、画角を設定することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項9のいずれかの項に記載の撮像装置において、前記撮像手段によって撮影された画像と共に、該画像中に前記位置検出手段を表示する表示手段をさらに具備することを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、前記被写体に設けられ、該被写体の位置を検出する位置検出手段を識別可能に登録するステップと、前記位置検出手段によって検出された前記被写体の位置に関する位置情報を取得するステップと、取得した前記位置情報の中から、登録した前記位置検出手段によって検出された前記位置情報を選択するステップと、選択した前記位置情報に基づいて、被写体の像を光電変換することにより被写体を撮影する撮像手段による撮像条件を設定するステップと、前記撮像手段により被写体を撮影するステップとを具備することを特徴とする撮像方法である。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の撮像方法において、前記位置検出手段は、GPSセンサであることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項11または請求項12に記載の撮像方法において、前記位置検出手段は複数設けられ、各々の位置検出手段に対して、該位置検出手段を識別するための識別情報が付与されていることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項11〜請求項13のいずれかの項に記載の撮像方法において、ユーザによって入力された前記位置検出手段の識別情報に基づいて、登録された前記位置検出手段の中から特定の前記位置検出手段を選択する選択ステップをさらに具備し、取得した前記位置情報の中から、登録した前記位置検出手段によって検出された前記位置情報を選択するステップにおいては、前記選択ステップにおいて選択した特定の前記位置検出手段によって検出された前記位置情報を選択することを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項11〜請求項14のいずれかの項に記載の撮像方法において、前記撮像条件を設定するステップにおいては、選択した前記位置情報に基づいて、選択した前記位置検出手段が設けられた前記被写体に対する焦点制御を行うことを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項11〜請求項14のいずれかの項に記載の撮像方法において、前記撮像条件を設定するステップにおいては、選択した前記位置情報に基づいて、選択した前記位置検出手段が設けられた前記被写体が前記撮像手段によって撮影された画像に含まれるように画角を調整することを特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項11〜請求項16のいずれかの項に記載の撮像方法において、前記選択ステップにおいてはさらに、前記撮像手段のファインダ内に表示された前記位置検出手段の中から特定の前記位置検出手段を選択することを特徴とする。
本発明によれば、被写体に装着された位置検出手段を撮影前に登録し、撮影時に、登録された位置検出手段によって検出された位置情報を選択し、その位置情報に基づいて撮像条件を設定するようにしたので、撮像素子の撮像方向に依存せずに、的確に撮像条件の制御を行うことができるという効果が得られる。
以下、図面を参照し、本発明を実施するための最良の形態について説明する。まず、本実施形態で用いられる用語を以下のように定義する。
注目対象:カメラで撮影し、画像を出力させたい対象物や人、あるいはその一部を示す。
注目点:注目対象に含まれる点、あるいは注目対象近傍の点であり、後述するGPSセンサ等のセンサの検出対象を示す。これは点に限定されるものではなく、検出方法によっては所定の範囲を有する場合もある。
フィールド空間:注目対象が存在する空間であり、センサ等によって、注目対象が含まれる位置を示す位置情報を検出することができる空間(領域)を示す。
フィールド座標:フィールド空間内に存在する注目点等の位置を、フィールド空間内の所定の基準位置に対する相対的な位置の位置情報として特定することができる1つの座標系を示す。この座標系は、X,Y,Z軸で表現される座標系である。
撮像領域:カメラごとの撮像領域を示す。また、カメラの視野範囲にあり、さらに、カメラの光学系におけるピント調整の度合が所定レベル以上である領域を示す。原則として、カメラはフィールド空間内を撮影する。
カメラ座標:カメラの全撮像領域の画角を規定する線の交点を原点として、撮像方向を軸(k軸)の1つとした座標系を示す。この座標系は、図5のi,j,k空間である。また、ここで、画角を規定する線とは、図5に示されるような、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子の端の画素に結像する撮像領域を立体的に形づける線を示す。本実施形態においては、撮像素子平面の横方向に平行な軸iと、撮像素子平面の縦方向に平行な軸jと、撮像方向を示す軸kとの3つの軸によって表現される座標系を示す。
カメラ空間:カメラ座標を用いてカメラに対する位置を特定することができる空間を示す。
撮像素子平面座標:CCDなどの撮像素子が出力する画像データの横方向に関わる軸Xcと縦方向に関わる軸Ycとの2つの軸によって規定され、撮像素子の中心を原点とする座標系を示す。ただし、原点の位置は撮像素子の中心に限定されず、例えば左上の画素位置であってもよい。
図1は、本発明の一実施形態による撮像装置の構成を示すブロック図である。図において、1はカメラ(撮像装置)である。本実施形態においては、カメラ1が静止画を撮影するためのカメラであるとして説明を行う。カメラ1は被写体に装着されたGPSセンサ201から被写体の位置情報を取得し、その位置情報に基づいて被写体までの距離を算出し、その距離に基づいて、ピント等の撮像条件の制御を行う。3は基地局であり、被写体が備えるGPSセンサ201やカメラ1が備えるGPSセンサ107と無線通信を行う。GPSセンサ201は図示せぬGPS受信機や送信部等を備え、GPS衛星から受信する信号に基づいて測位を行う。なお、図1には、被写体に装着されたGPSセンサとしてGPSセンサ201のみが図示されているが、被写体は複数であり、各被写体にGPSセンサが装着されているものとする。
カメラ1において101は、ユーザによって操作される識別番号入力手段である。ユーザによって、登録したい1以上のGPSセンサ(例えばGPSセンサ201)の識別番号が識別番号入力手段101から入力される。識別番号入力手段101は、例えばカメラ1に対して着脱可能に構成されたキーボードであり、GPSセンサの登録を行う場合にカメラ1に対して接続され、撮影を行う場合はカメラ1から取り外される。あるいは、識別番号入力手段101が赤外線等による無線通信機能を備え、GPSセンサの識別番号が無線によって入力されるようにしてもよい。102はGPS識別番号登録手段であり、識別番号入力手段101から入力されたGPSセンサの識別番号を、図示せぬメモリ等に登録する。
103は、後述するロータリースイッチであり、GPSセンサの識別番号を登録する場合および特定のGPSセンサを選択して撮影を行う場合に、ユーザによって操作される。GPSセンサの識別番号を登録する場合には、ユーザによってロータリースイッチ103が所定の位置に切り替えられ(例えば番号1を指すように切り替えられ)、その箇所に対応させたいGPSセンサの識別番号が識別番号入力手段101から入力される。GPS識別番号登録手段102は、ロータリースイッチ103の状態と、入力されたGPSセンサの識別番号とを関係付けて、メモリ等に登録する。これにより、例えば番号1にはGPSセンサ201が登録されているという情報が記憶される。
また、撮影時に、登録されたGPSセンサの中から特定のGPSセンサを選択したい場合に、ユーザによってロータリースイッチ103が操作される。例えば、ユーザが、GPSセンサ201を装着した被写体に焦点等を合わせて撮影したい場合に、ロータリースイッチ103を、登録時にGPSセンサ201と関係付けた所定の位置に切り替える。以上のように、ロータリースイッチ103によって、GPSセンサの登録時には、ユーザによって指定される複数のGPSセンサを登録することが可能となり、撮影時には、対象となる特定のGPSセンサの切り替えが可能となる。
104はGPS識別番号選択手段であり、撮影時に、ロータリースイッチ103の状態を示す情報をロータリースイッチ103から受け取り、ユーザによって指定されたGPSセンサを特定する。撮影時にロータリースイッチ103は、ユーザによって切り替えられたスイッチの状態を示す情報をGPS識別番号選択手段104へ出力する。例えば、ロータリースイッチ103が番号1を指すように切り替えられた場合、ロータリースイッチ103は、番号1に切り替えられたことを示す情報をGPS識別番号選択手段104へ出力する。GPS識別番号選択手段104は、この情報に基づいて、ユーザによって選択されたGPSセンサの識別番号をメモリ等から読み出し、位置情報入手手段106へ出力する。
105は無線入力手段であり、被写体に装着されたGPSセンサ201等のGPSセンサから、基地局3を介して、無線信号を受信し、無線信号に基づいた位置情報(フィールド座標)が入力される。このフィールド座標は位置情報入手手段106へ出力される。位置情報入手手段106は、GPS識別番号選択手段104から出力された特定のGPSセンサの識別番号と、無線入力手段105から入力されたフィールド座標とに基づいて、ユーザによって指定された特定のGPSセンサによって検出されたフィールド座標を選択する。
GPSセンサ107は、GPS測位によって検出したカメラ1の位置情報を距離算出部108へ出力する。距離算出部108は、位置情報入手手段106から出力された、特定のGPSセンサ(例えばGPSセンサ201)のフィールド座標と、GPSセンサ107から出力されたフィールド座標とに基づいて、カメラ1と被写体との距離を算出する。図1においては、GPSセンサ107とGPSセンサ201との距離がLとして示されている。この例においては、距離算出部108は距離Lを算出する。また、距離算出部108は、距離Lに基づいて、ピント制御距離Lを算出する。
109はピント制御手段であり、距離算出部108から出力された距離Lに基づいて、ピント距離がLになるように、レンズ群110のピント(焦点)を制御する。なお、レンズ群110とGPSセンサ107との距離は、レンズ群110と被写体との距離に比べて無視できる場合が多い。レンズ群110は、ピント制御可能な複数のレンズを備えている。111はCCD等の撮像素子であり、レンズ群110によって撮像面の全領域に集光された光に基づいて光電変換を行い、画素ごとの映像信号を出力する。
112は出力手段であり、撮像素子111から出力されたアナログの映像信号をデジタル信号に変換して出力する。113は撮像素子111および出力手段112を駆動するための駆動手段である。114はファインダであり、出力手段112から出力されたデジタル信号に基づいて、撮像素子111によって撮影された映像を表示する。115は位置変換手段であり、位置情報入手手段106から出力されたフィールド座標を、撮像素子111の撮像面における撮像素子平面座標に変換し、ファインダ114へ出力する。ファインダ114には、この撮像素子平面座標に対応した画素位置を示す情報(マークや座標値そのものなど)とGPSセンサの識別番号とが、映像信号に同期して表示される。
図2は上記のロータリースイッチ103の構成例を説明するためのカメラ1の概観図である。図2(a)はカメラ1の側面図、同図(b)は上面図、同図(c)は正面図である。図において、103aはロータリースイッチ103の機能を実現するGPS登録/選択スイッチである。103bは、GPS登録/選択スイッチ103aにおいて、表示番号が印字されている選択スイッチ部である。選択スイッチ部103bは、上面から見た選択スイッチ部103bの中心を通るカメラ1の上面の法線を中心として回転するように構成されている。116は、撮影時にユーザによって操作されるレリーズボタンである。
GPSセンサの登録を行う場合には、選択スイッチ部103bに印字されている表示番号ごとに1つのGPSセンサを登録する。すなわち、ユーザによって選択スイッチ部103bが回転され、ある表示番号が所定の位置に合わされた状態となる。続いて、この状態で識別番号入力手段101からGPSセンサの識別番号が入力される。例えば、ユーザによって選択スイッチ部103bの番号1が所定の位置に合わされ、番号1に対応させたいGPSセンサの識別番号が識別番号入力手段101から入力される。続いて、選択スイッチ部103bの番号2が所定の位置に合わされ、番号2に対応させたいGPSセンサの識別番号が識別番号入力手段101から入力される。以上の操作によって、表示番号ごとにGPSセンサの識別番号が登録される。
また、撮影を行う場合には、ユーザによって選択スイッチ部103bが操作され、ピントを合わせたい被写体が装着するGPSセンサの識別番号が登録された表示番号が所定の位置に合わされる。続いて、ユーザによってレリーズボタン116が半押しされると、カメラ1はピント調整処理を実行する。この場合、カメラ1における無線入力手段105では、選択スイッチ部103bによって選択された表示番号に登録された識別番号のGPSセンサに関する無線信号が受信され、GPSセンサの位置がフィールド座標として入力される。
ただし、複数のGPSセンサからの無線信号が無線入力手段105によって受信される場合がある。その場合、GPS識別番号選択手段104は、GPS登録/選択スイッチ103aの選択スイッチ部103bで設定されている表示番号と、メモリに登録された情報とに基づいて、特定のGPSセンサの識別番号を位置情報入手手段106へ出力する。位置情報入手手段106は、この情報に基づいて、複数のGPSセンサのフィールド座標の中から、所定の位置に合わされた選択スイッチ103bの表示番号に対応したGPSセンサのフィールド座標を選択し、距離算出部108へ出力する。
次に、本実施形態によるカメラ1の各部の動作を説明する。図3はカメラ1の動作を示すフローチャートである。まず、ユーザによってロータリースイッチ103が所定の位置に切り替えられ、その箇所に対応させたいGPSセンサの識別番号が識別番号入力手段101から入力される。GPS識別番号登録手段102は、ロータリースイッチ103の状態とGPSセンサの識別番号とを関係付けて登録する(ステップS301)。
続いて、撮影時に、ユーザによってロータリースイッチ103が操作され、スイッチの切り替えが行われる。GPS識別番号選択手段104は、ロータリースイッチ103の状態を示す情報をロータリースイッチ103から受け取り、メモリ等に登録された情報と照合し、ユーザによって指定されたGPSセンサを特定する。GPS識別番号選択手段104は、ユーザによって選択されたGPSセンサの識別番号をメモリ等から読み出し、位置情報入手手段106へ出力する(ステップS302)。
続いて、無線入力手段105は、被写体に装着されたGPSセンサから、基地局3を介して無線信号を受信し、無線信号に基づいた位置情報(フィールド座標)を取得する。無線入力手段105はこのフィールド座標を位置情報入手手段106へ出力する(ステップS303)。位置情報入手手段106は、GPS識別番号選択手段104から出力された情報と、無線入力手段105から入力されたフィールド座標とに基づいて、ユーザによって指定された特定のGPSセンサによって検出されたフィールド座標を選択する(ステップS304)。
距離算出部108は、位置情報入手手段106から出力された、特定のGPSセンサに関するフィールド座標と、GPSセンサ107から出力されたフィールド座標とに基づいて、カメラ1と被写体との距離Lおよびピント制御距離Lを算出し、ピント制御手段109へ出力する。ピント制御手段109は、ピント距離がLになるように、レンズ群110のピントを制御する(ステップS305)。撮像素子111は、レンズ群110によって撮像面の全領域に集光された光に基づいて光電変換を行い、画素ごとの映像信号を出力する(ステップS306)。
次に、本実施形態におけるピント制御に関して、距離Lから距離Lを求める手法について説明する。被写体が撮像素子111の撮像面の中心にある場合には、L≒Lである。また、被写体が撮像面の端にある場合は、L>Lであり、レンズ群110の画角2θに対してL=L×cosθである。θ=25度とすると、L≒L×0.9で誤差が10%程度となる。この場合には、最大誤差を最低にするために、撮像面の中心と端との中間に被写体があるとして、L=L×0.95とし、LがLから一意に設定されるようにしてもよい。
また、ズーム倍率を上げ、画角θが10度となった場合には、上記と同様な計算を行うと、誤差は2%になるので、係数を0.99に設定することにより、1%程度の誤差でLからLを検出することができる。また、ズーム倍率を下げたいわゆる広角撮影の場合には、一定の距離だけ離れた場所全てにピントが合うことになり、L=L×0.9として設定されていても、10%程度の距離の誤差がピントに与える影響は少なくなる。以上のような設定を予め行うことにより、カメラ1に対して被写体が近づいたり遠ざかったりしても、その動きに応じてピント制御を自動的に行うことができる。また、被写体の位置がカメラ1の向きに対して中心であっても、画角の端であっても、適応的にピントを調整することができる。
なお、カメラ1の撮像領域の中心方向(カメラ方向)をフィールド座標として算出することができれば、図1における画角θを知ることができ、上述したような近似式ではなく、L=L×cosθの関係に基づいて、Lを算出することができ、精度よくピント制御を行うことができる。例えば、事前にカメラ1の位置および方向とフィールド座標との関係、あるいは撮像領域とフィールド座標との関係を知ることにより、画角θを算出することができる。その後のカメラ1の移動や向きの変更に対して、3次元ジャイロや加速度センサ等により、上記の関係を補正する方法が考えられる。
次に、本実施形態において、GPSセンサのフィールド座標を撮像素子平面座標に変換する手法(位置変換手段115の機能)について説明する。図4は、サッカー場をフィールド空間とした場合の、そのフィールド空間とカメラの撮像領域との相互関係を示している。カメラの撮像領域は、画角を規定する4本の線によって囲まれた空間領域である。画角を規定する4本の線の交点がカメラ座標の原点である。カメラ1の撮像領域内には、選手A,B,Cが存在している。
i,j,k軸は、カメラ1が撮影する方向および/またはカメラ1が撮影する画角を基準とするカメラ座標を示している。カメラの撮像領域における注目点の位置は、フィールドにおける注目点のフィールド座標と、関係情報とに基づいて算出される。関係情報は、フィールド座標をカメラ座標または撮像素子平面座標に変換するための対応関係をテーブルとしたテーブル情報、あるいはその関係を示す座標変換式、あるいはその式を表すパラメータなどである。
以下、図5を参照し、上記の座標変換を行う手法について説明する。図5には、画角を規定する線の交点位置を原点とし、カメラ方向をk軸、CCD111Aの撮像領域の横方向をi方向とするカメラ座標を算出するための3つのセンサの配置関係が示されている。また、カメラ座標における注目点とその注目点を撮像するCCD111Aの画素との関係がカメラ座標で示されている。
図において、110Aは、レンズ群110が備えるレンズである。117A〜117Cは、カメラ1に設けられたGPSセンサ等の位置検出センサである。位置検出センサ117A〜117Cは、各フィールド座標を検出する。図示されるように、位置検出センサ117Aのカメラ空間(図5のi軸、j軸、およびk軸によって規定される空間)におけるカメラ座標は(0,L,0)であり、位置検出センサ117Bのカメラ座標は(0,L,−k0)であり、位置検出センサ117Cのカメラ座標は(M,L,−k0)である。また、注目点のカメラ座標は(k2/k0×pt,k2/k0×(−pt),k2)である。なお、ptはCCD111Aの撮像平面における画素間ピッチである。
これらの位置検出センサ117A〜117Cを図5に示されるような配置関係にすることにより、前述したテーブル情報または座標変換式等の関係情報を導くことができる。これにより、画角を規定する線の交点位置であるカメラ空間の原点Oがフィールドにおける位置として検出可能になる。さらに、カメラの撮影方向やその方向を中心とした撮像画像の回転が検出可能になる。
これにより、画角を規定する線の交点位置であるカメラ空間の原点Oと、撮影方向のk方向と、回転によって算出される画像の横方向であるi方向とを求め、その結果、画像の縦方向であるj方向を算出することができる。なお、カメラ1において3つの位置検出用のセンサによって3箇所の位置情報が検出されるとして説明したが、それに限定されるわけではない。例えば、カメラ1の1箇所の位置情報の検出や、別のカメラによるカメラ1の姿勢検出による方向検出、回転検出などを行ってもよい。
CCD111Aは、撮像素子111が備えるCCDである。CCD111Aについては、図5中の画角を規定する線の延長線上(計算上の仮想的なCCD位置)に実際のサイズのものが配置されている。計算上の仮想的なCCD位置は、カメラ空間の原点Oから距離k0の位置であるとする。また、図5における長さL,Mを含めた3つの位置検出センサ117A〜117Cの配置関係は、カメラ1内部のROM等に予め記録されているものとする。
図5には、撮像素子平面の座標軸XcおよびYcが示されている。図6に撮像素子平面の座標系を示す。図5のカメラ座標系における注目点(k=k2となる点においてk軸に直交する平面上に存在している)は、図6に示されるような(Xc,Yc)で表される撮像素子平面座標上の位置に変換することができる。図5、図6において撮像素子は縦3画素、横3画素であるとして説明したが、それに限定されるわけではない。
位置変換手段115は、レンズ状態とカメラ撮影状態(カメラの位置、方向および回転の情報)とに基づいて、フィールドの3次元空間の各位置とカメラ空間との関係を示す関係情報を生成する。位置検出センサ117A〜117Cによって、そのフィールドにおける座標を検出することと、L,M,k0の3つの既知情報と、各センサを結ぶ線が直交するなどの配置関係情報とに基づいて、図5中の原点やCCD111Aの中心それぞれのフィールド座標を算出することができる。これにより、フィールド座標をカメラ座標の3次元空間に変換する[数1]で示される座標変換式(関係情報)を導くことができる。
Figure 2005266520
図7は、注目点の位置座標よりフィールド座標、カメラ座標、撮像素子111(CCD111A)の画素平面座標の順に変換して、画素位置を算出する手順を示すフローチャートである。図7に示されるように、注目点のフィールド座標(X,Y,Z)を[数1]で示される形式の式によってカメラ座標(i,j,k)に変換する(ステップS701)。続いて、カメラ座標(i,j,k)より撮像倍率αをα=k/k0として算出する(ステップS702)。ここで、kは、原点から注目点を含むk軸に垂直な平面のk軸上の距離であり、具体的にはk1、k2などである。続いて、撮像素子111(CCD111A)の平面座標を(Xc×pt,Yc×pt,−k0)として、画素を特定するXcおよびYcを算出する(ステップS703)。すなわち、Xc=i/α/pt、Yc=1/α/ptである。
図8は、図5の変形例を示している。関係情報を生成するためのキャリブレーションにおいて、位置検出センサ117A〜117Dを、フィールド空間において、カメラの方向とは関係なく平行四辺形となるように配置し、それぞれのフィールド座標を検出する。例えば、サッカーグランドでの平行四辺形として、ゴールエリアの長方形の4隅に4つの位置検出センサ117A〜117Dを配置すればよい。それによって、位置検出センサ117A〜117Dによって得られるフィールド座標(X1,Y1,Z1)、(X2,Y2,Z2)、(X3,Y3,Z3)と各センサのCCD111Aに撮像される像位置と、k0、pt、CCD111Aの縦、横の画素数とに基づいて、[数1]の変換行列を算出することができる。
なお、図8においては、位置検出センサ117A〜117Dを、長方形となるように配置したが、一般的には、平行四辺形を形成するように配置すればよい。
図9は、図5の他の変形例を示している。先の図5においては、3つの位置検出センサ117A〜117Cをカメラ内部に備え、それによって、カメラの撮影軸、画像の回転、原点のフィールド座標を算出するようにし、最終的には、前述した[数1]を導き出すようにしている。この変形例においては、それに限定するものではなく、[数1]を導く別の方法を図9において説明する。
この変形例においては、CCD111Aの真後ろに、フィールド座標位置を検出することができる位置検出センサ117Aを配置し、撮像領域内の中心に位置検出センサ117Bを移動させ(位置検出センサ117Bを装着した人を移動させる)、位置検出センサ117Bの位置検出を行う。
位置検出センサ117Aから位置検出センサ117Bの方向がカメラの方向であることが分かる。また、その位置検出センサ117Aと位置検出センサ117Bとの間に原点Oがあることが分かり、予め設計によって既知である位置検出センサ117Aから距離k6だけ離れた位置を、画角を規定する線の交点位置である原点Oとして、そのフィールド位置座標を算出することができる。
続いて、カメラの画像の回転方向を知るために、位置検出センサ117Cを、撮像領域内の中心の横方向にある所定の画素位置に配置されるように移動させる(位置検出センサ117Cを装着した人を移動させる)。これにより、位置検出センサ117Cのフィールド座標のi方向の距離i’と、撮像された撮像素子平面での距離Xc’×ptとの比として倍率αを算出することができる。
なお、図9はk3=k4の場合であるが、図9で示されるk3とk4とが一致しなくても、位置検出センサ117Bの点を通りk軸に垂直でi軸に平行な線を導き出せるので、位置検出センサ117Cのカメラからの距離が特に限定されるものではない。さらに、位置検出センサ117Cは、k軸とi軸とを含む面内に配置されているとしているが、それに限定されるわけではない。回転を規定するために、センサ117Cはk軸とi軸とを含む面内になくてもよく、撮像領域内にあればよい。以上により、原点、撮像方向、および画像の回転の3つがフィールド座標系において算出可能となり、[数1]を導くことができる。
次に、複数の被写体の撮像例について説明する。ターゲットとなる複数の被写体には、それぞれ異なった識別番号が付与されたGPSセンサが予め装着されている。図10においては、識別番号がGPS3であるGPSセンサ203を被写体2Aが装着し、識別番号がGPS2であるGPSセンサ202を被写体2Bが装着している。撮影においては、撮影したいシーンに合わせて、2人のいずれかにピントが合うようにすぐ調整することができるように予め準備する。この場合、例えばカメラ1のGPS登録/選択スイッチ103aの表示番号1に対してGPS3(被写体2A)を登録し、表示番号2に対してGPS2(被写体2B)を登録する。
図10(b)において、114aはファインダ114の表示枠である。被写体2Aが表示枠114a内に存在するような撮影の場面において、ユーザがGPS登録/選択スイッチ103aを表示番号1の位置に合わせ、レリーズボタン116を半押しすると、ピントが被写体2AのGPSセンサ203に合うように自動的に調整される。図10に示されるように、GPSセンサ203は、表示枠114a内に四角形で表示されている。位置変換手段115は、GPSセンサ202および203のフィールド座標を前述したカメラ座標および撮像素子平面座標に変換することにより、画素内におけるGPSセンサ202および203の表示位置を認識することができる。GPSセンサ202および203の撮像素子平面座標の座標値を表示してもよく、四角形に替えて矢印等のマークを表示してもよい。
また、図10(b)のように、表示枠114a内に被写体2Aのみが表示されている場合に、GPS登録/選択スイッチ103aを表示番号2の位置に合わせ、レリーズボタン116を半押しすると、表示番号2に対応したGPSセンサ202が撮像されない。そこで、被写体2BのGPSセンサ202が表示枠114a内に収まるようにズーム倍率を変化させ、GPSセンサ202が撮像されるようになったところでズーム制御を止め、GPSセンサ202に対してピントが合うようにピント調整が行われる。
また、図11のような撮影の場面においては、図11(b)に示されるように、被写体2Aおよび2Bが表示枠114a内に存在している。この場合に、ユーザがGPS登録/選択スイッチ103aを表示番号1の位置に合わせ、レリーズボタン116を半押しすると、ピントが被写体2AのGPSセンサ202に合うように自動的に調整される。続いて、GPS登録/選択スイッチ103aを表示番号2の位置に合わせ、レリーズボタン116を半押しすると、ピントが被写体2BのGPSセンサ203に合うように、自動的にすぐ調整される。このように、複数の被写体へのピント切り替えを高速に行う撮影の場合に、自動的に、高速に、かつ簡単に切り替えることができる。
なお、上記の例において、2つの被写体をターゲットとし、両方のターゲットに対して被写体深度等を考慮してピント制御等を行ってもよい。この際、位置情報入手手段106は、複数のGPSセンサからのフィールド座標を選択して出力する。また、2つのターゲットのうちの1つのターゲットが表示枠114aから外れてしまった場合は、もう一方のターゲットに自動的にピントを合わせるようにしてもよい。これらの場合、位置検出手段115によってターゲット(注目点)のフィールド座標と共に撮像素子平面座標を得ることができるので、ターゲットの画素位置を追尾して、ターゲットが撮像領域内にいるかどうかを判別するようにすればよい。
なお、ファインダ114がタッチセンサを備え、表示枠114aに、登録された全てのGPSセンサ202および203が表示され、表示されたGPSセンサ202の近傍をユーザがタッチすると、タッチセンサがそれを認識するようにしてもよい。この場合、タッチセンサによって認識されたGPS202が選択され、GPS202に対してピントが合うようにピント調整が行われる。
なお、本実施形態によるカメラ1は静止画カメラであるとして説明を行ったが、それに限定されるわけではなく、動画カメラであってもよい。この場合、レリーズボタン116に替えて、撮影のスタートおよびストップを指定するためのスタート/ストップスイッチを備え、ユーザによるスタート/ストップスイッチの操作に応じて撮影記録動作を行うように構成すればよい。
また、この場合のピント調整に関しては、撮影中にGPS登録/選択スイッチ103aを切り替えることによって、異なった被写体に順次ピントを合わせるように調整することができ、さらに高速に被写体を切り替えることができる。従来の動画撮影においては、操作者がズーム倍率を変える操作をすることが多く、同時にピント調整を行うことは難しいという問題点があったが、本実施形態によれば、被写体の画面中の位置によらず、高速に簡単な操作でピントを調整することができる。
なお、ロータリースイッチ103を設けずに、識別番号入力手段101およびGPS識別番号登録手段102によって、1つのみのGPSセンサを登録するようにしてもよい。この場合、前述した動作と同様に、撮影時には、予め登録されたGPSに対してピントが合うようにピント調整が行われる。
なお、位置検出手段115によって、被写体が写った画素位置を検出することができるので、選択した被写体に対してピント調整を行うだけでなく、その近傍の画素を読み出して、その画素のデータに基づいて、露光時間や撮像回路のゲイン制御などのAI(Auto Iris)調整を行うようにしてもよい。これにより、ターゲットとする被写体が明るいところにいる場合でも、暗いところにいる場合でも、最適なAI制御を高速に行うことができる。
なお、本実施形態においては、撮像条件の制御に関してピント調整について述べたが、画角の調整(ズーム調整)を行ってもよい。例えば、図10(b)の説明でも述べたように、ユーザによって選択されたGPSセンサが撮像素子111によって撮影された画像に含まれるように画角を調整すればよい。また、ストロボ発光も制御するようにしてもよい。さらに、それに伴って、露光量や回路のゲイン制御も同時に行うとよい。あるいは、雲台上でカメラ1を回転させ、被写体に対するカメラ1の向きを変えるようにしてもよい。
なお、被写体の位置を検出する手法として、本実施形態においては、被写体がGPSセンサを装着するとして説明を行ったが、他の手法を用いてもよい。例えば、無線LANやRFID(電波方式認識:Radio Frequency−Identification)タグ等を利用した電波や電磁波によって被写体の位置を検出するようにしてもよい。この場合には、被写体の影響が少なく、安定して被写体の位置を検出することができる。また、赤外線や超音波などの光や音を用いて被写体の位置を検出するようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、被写体とカメラ1との両方がGPSセンサを備えた場合を説明したが、これに限定されるわけではなく、例えば、カメラ1にはGPSセンサを備えず、別途測定されたフィールド座標をROM(Read Only Memory)等に記憶し、カメラ1をその座標値が示す場所に固定するようにしてもよい。
なお、ピント調整の対象となる被写体は1つに限定されるわけではなく、複数であってもよい。例えば、GPSセンサの登録時に、5つのGPSセンサが登録され、その中から2つが撮影時に選択されたとする。その2つのそれぞれのGPSセンサを装着した、異なった被写体2人を対象として、ピントを調整するようにしてもよい。この場合、レンズ群110の他に絞り径を制御して被写界深度とピントとの両方を制御し、2人の被写体の両方にピントが合うようにピントを調整したり、2つの被写体の中間にピントが合うようにピントを調整したりすればよい。
また、撮像画像の明るさなどを考慮して、絞り径、ピント位置、およびAIの3つの調整を所望の状態に制御することができない場合には、カメラ1が備える図示せぬモニタにエラー表示を行うようにしてもよい。
以上で説明したように、本実施形態によれば、被写体に装着されたGPSセンサ等の位置検出手段を撮影前に登録し、撮影時に、登録された位置検出手段によって検出された位置情報を選択し、その位置情報に基づいてピントや画角等の撮像条件を設定するようにしたので、撮像素子の撮像方向に依存せずに、撮像素子と被写体との相対的な距離を測定でき、的確に撮像条件の制御を行うことができる。
また、位置検出手段としてGPSセンサを用いることにより、GPSセンサが被写体等によってカメラから見えない位置に隠れてしまっても、被写体の位置を検出することができる。
また、複数の位置検出手段を識別可能に登録すると共に、撮影時に特定の位置検出手段を選択することにより、予め登録された被写体の中から特定の被写体を自由に選択し、ピント等を調整して撮影を行うことができる。さらに、登録時に複数の位置検出手段を切り替えて登録すると共に、撮影時に複数の位置検出手段を切り替えて選択することができる登録/選択スイッチ103aを設けることにより、複数の被写体を切り替えて撮影する場合に、ピント調整等の撮像条件を自動的に、高速に、かつ簡単に切り替えることができる。
また、レンズ状態とカメラ撮影状態(カメラの位置、方向および回転の情報)とに基づいて、フィールドの3次元空間の各位置とカメラ空間との関係を示す関係情報を生成することにより、被写体の注目点のフィールド座標に基づいて、注目点の撮像素子平面座標を算出することができる。これにより、注目点となる位置検出手段の画素位置をファインダ等に表示することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明の一実施形態による撮像装置の構成を示すブロック図である。 同実施形態におけるロータリースイッチ103の構成例を説明するためのカメラ1の概観図である。 同実施形態によるカメラ1の動作を示すフローチャートである。 同実施形態におけるフィールド空間とカメラ1の撮像領域との相互関係を示す参考図である。 同実施形態における座標変換例を説明するための参考図である。 同実施形態における撮像素子平面座標を示す参考図である。 同実施形態においてフィールド座標から画素位置を算出する手順を示すフローチャートである。 同実施形態における他の座標変換例を説明するための参考図である。 同実施形態における他の座標変換例を説明するための参考図である。 同実施形態における複数の被写体の撮像例を説明するための参考図である。 同実施形態における複数の被写体の撮像例を説明するための参考図である。
符号の説明
1・・・カメラ、2A,2B・・・被写体、3・・・基地局、101・・・識別番号入力手段、102・・・GPS識別番号登録手段(登録手段)、103・・・ロータリースイッチ、103a・・・GPS登録/選択スイッチ、103b・・・選択スイッチ部、104・・・GPS識別番号選択手段(第2の選択手段)、105・・・無線入力手段(取得手段)、106・・・位置情報入手手段(第1の選択手段)、107・・・GPSセンサ、108・・・距離算出部、109・・・ピント制御手段(撮像条件制御手段)、110・・・レンズ群、110A・・・レンズ、111・・・撮像素子、111A・・・CCD、112・・・出力手段、113・・・駆動手段、114・・・ファインダ(表示手段)、114a・・・表示枠、115・・・位置変換手段、116・・・レリーズボタン、117A,117B,117C,117D・・・位置検出センサ、201,202,203・・・GPSセンサ。

Claims (17)

  1. 被写体の像を光電変換することにより被写体を撮影する撮像手段と、
    前記被写体に設けられ、該被写体の位置を検出する位置検出手段と、
    該位置検出手段を識別可能に登録する登録手段と、
    前記位置検出手段によって検出された前記被写体の位置に関する位置情報を取得する取得手段と、
    該取得手段によって取得された前記位置情報の中から、前記登録手段によって登録された前記位置検出手段によって検出された前記位置情報を選択する第1の選択手段と、
    該第1の選択手段によって選択された前記位置情報に基づいて、前記撮像手段による撮像条件を設定する撮像条件制御手段と、
    を具備することを特徴とする撮像装置。
  2. 被写体に設けられ、該被写体の位置を検出する位置検出手段によって検出された前記被写体の位置に基づいて、該被写体の撮像条件を制御する撮像装置であって、
    被写体の像を光電変換することにより被写体を撮影する撮像手段と、
    前記位置検出手段を識別可能に登録する登録手段と、
    前記位置検出手段によって検出された前記被写体の位置に関する位置情報を取得する取得手段と、
    該取得手段によって取得された前記位置情報の中から、前記登録手段によって登録された前記位置検出手段によって検出された前記位置情報を選択する第1の選択手段と、
    該第1の選択手段によって選択された前記位置情報に基づいて、前記撮像手段による撮像条件を設定する撮像条件制御手段と、
    を具備することを特徴とする撮像装置。
  3. 前記位置検出手段は、GPSセンサであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記位置検出手段は複数設けられ、各々の位置検出手段に対して、該位置検出手段を識別するための識別情報が付与されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載の撮像装置。
  5. 前記登録手段によって登録された前記位置検出手段の中から、ユーザによって指定された特定の前記位置検出手段を選択する第2の選択手段をさらに具備し、
    前記第1の選択手段は、前記取得手段によって取得された前記位置情報の中から、前記第2の選択手段によって選択された前記位置検出手段に係る前記位置情報を選択する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかの項に記載の撮像装置。
  6. ユーザによって指定される特定の前記位置検出手段の切り替えを行うスイッチをさらに具備し、
    前記第2の選択手段は、前記スイッチの状態に基づいて、特定の前記位置検出手段を選択する
    ことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記登録手段はさらに、前記スイッチの状態と前記位置検出手段とを関係付けることにより、前記位置検出手段を識別可能に登録することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記撮像条件制御手段は、前記第1の選択手段によって選択された前記位置情報に基づいて、焦点距離を設定することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかの項に記載の撮像装置。
  9. 前記撮像条件制御手段は、前記第1の選択手段によって選択された前記位置情報に基づいて、画角を設定することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかの項に記載の撮像装置。
  10. 前記撮像手段によって撮影された画像と共に、該画像中に前記位置検出手段を表示する表示手段をさらに具備することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかの項に記載の撮像装置。
  11. 前記被写体に設けられ、該被写体の位置を検出する位置検出手段を識別可能に登録するステップと、
    前記位置検出手段によって検出された前記被写体の位置に関する位置情報を取得するステップと、
    取得した前記位置情報の中から、登録した前記位置検出手段によって検出された前記位置情報を選択するステップと、
    選択した前記位置情報に基づいて、被写体の像を光電変換することにより被写体を撮影する撮像手段による撮像条件を設定するステップと、
    前記撮像手段により被写体を撮影するステップと、
    を具備することを特徴とする撮像方法。
  12. 前記位置検出手段は、GPSセンサであることを特徴とする請求項11に記載の撮像方法。
  13. 前記位置検出手段は複数設けられ、各々の位置検出手段に対して、該位置検出手段を識別するための識別情報が付与されていることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の撮像方法。
  14. ユーザによって入力された前記位置検出手段の識別情報に基づいて、登録された前記位置検出手段の中から特定の前記位置検出手段を選択する選択ステップをさらに具備し、
    取得した前記位置情報の中から、登録した前記位置検出手段によって検出された前記位置情報を選択するステップにおいては、前記選択ステップにおいて選択した特定の前記位置検出手段によって検出された前記位置情報を選択する
    ことを特徴とする請求項11〜請求項13のいずれかの項に記載の撮像方法。
  15. 前記撮像条件を設定するステップにおいては、選択した前記位置情報に基づいて、選択した前記位置検出手段が設けられた前記被写体に対する焦点制御を行うことを特徴とする請求項11〜請求項14のいずれかの項に記載の撮像方法。
  16. 前記撮像条件を設定するステップにおいては、選択した前記位置情報に基づいて、選択した前記位置検出手段が設けられた前記被写体が前記撮像手段によって撮影された画像に含まれるように画角を調整することを特徴とする請求項11〜請求項14のいずれかの項に記載の撮像方法。
  17. 前記選択ステップにおいてはさらに、前記撮像手段のファインダ内に表示された前記位置検出手段の中から特定の前記位置検出手段を選択することを特徴とする請求項11〜請求項16のいずれかの項に記載の撮像方法。

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