JP2005266256A - 光走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】像の相対位置ずれ(色ずれ)を小さくし、結像特性を向上させる。
【解決手段】素子3から複数光線を供給する複数の偏向前光学系9と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系9からの光線を偏向する光偏向装置5と、光偏向装置5からの反射光を所定の距離隔てた走査線上に結像させる4つの結像レンズ23、25、27及び29からなる偏向後光学系21とを備えた光走査装置である。
0.006 >|β×δ×tanζ/cos|γ|max| ここで、β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率、δ:光偏向装置の反射面の出入りの量(mm)、|γ|max:光偏向装置に対する主走査方向の入射角度の絶対値の最大値(radian)、ζ:反射面に対する、副走査方向の入射角度(radian)、という関係を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の光源からの光を単一の偏向手段で偏向させ、その後分離して複数の走査線上に導き結像させる光走査装置に関し、例えば、イエロー、マゼンタ、シアンおよび黒の画像用の4つの光を単一のポリゴンミラーで偏向させて複数の走査線上に導き結像させる光走査装置に適用し得るものである。
複数の走査線を走査する手段であって、(1)走査光学系ユニットを複数並べる必要を無くし、スキャナモータ個数を減らすことのできる方式で、(2)走査線内の光量むら発生等の弊害を起こさない様に、光源の偏光、波長(波長が異なると、fθ特性、ビーム径等も異なってきてしまう)を異ならせる必要がないものとしては、下記の様なものがある。
従来技術A
特許文献1には、複数の光線を、1セットのポリゴンミラーへ入射させ、偏向後(反射後)の光を、一部の偏向後光学部品を共用して走査させる光走査装置が示されている。この光走査装置では、ポリゴンミラーへ入射する複数の光線は、ポリゴンミラー反射面の法線と平行方向へ入射する。
従来技術B、C
特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7で開示されているように、1つのポリゴンミラー、1セットの光学素子を用いて、複数の離れた走査線上に走査を行う走査光学系が提案されている。これらは、偏向後光学系内において、走査面が交差するように入射させることにより、ポリゴンミラー厚を小さくすることを目指しており、また、共通レンズに対し、副走査方向にパワーを持たせることを可能にしたものである。
従来技術D
特許文献8では、ポリゴンミラー上の一点に、ポリゴンミラー法線に対し、副走査方向に傾いた光線を入射させ、ポリゴンミラー厚を薄くした状態で、複数のビームを走査する発明が記載されている。この場合には、それぞれの光線について、副走査方向にパワーを持つ複数のミラーを組み合わせ、その配置、もしくは曲率を変えることにより、副走査方向の横倍率を変化させ、走査線の曲がり量を同じ、もしくは曲がりを無くす様にしている。
米国特許第5251055号公報 特開平7−256926号公報 特開平8−122672号公報 特開平8−122673号公報 特開平8−136839号公報 開平8−136840号公報 特開2000−162523号公報 特開2000−180749号公報
従来技術Aでは、偏向後光学系以降で光線を分離する際に必要となる空間分だけ、ポリゴンミラー面でも間隔を空けておく必要があるため、必然的にポリゴンミラー厚及び偏向後光学系の高さを大きくする必要があった。ポリゴンミラーを厚くすると、ポリゴンミラーを回転させる際の風損が大きくなる。さらに、ポリゴンミラーを高速で回転させるためには大きなパワーのモータが必要となるとともに、消費電力、騒音が大きくなる。また、モータの温度上昇が大きくなるため、冷却が必要となる等の問題があった。
さらに、レンズの高さが増すことにより、レンズのコストアップ、ユニットの大型化等の問題がある。また、特許文献1に示されているPrior Art(図1)では、ポリゴンミラー面上で一点に集める構成になっているが、従来技術Dの公知例の問題点にあるように、走査線の曲がりが起こってしまう。この結果、多色の潜像を作成し、後にこれを重ね合わせるような場合には、走査線の曲がりに起因する色ずれ(複数の色成分の像を重ね合わせて像を作る際に、その場所がずれることにより、色相が変わるとともに線、点の太さが変わってしまうこと)が発生してしまう。
従来技術Bの、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6においては、偏向後の走査面が交差する様にポリゴンミラーへ複数光線を入射させ、全ての光線が、共通のレンズを通る例が示されている。これは、ポリゴンミラー厚を抑えつつ、偏向後光学系の特性により、走査線の曲がりを抑えている例である。
走査レンズの主走査方向には小さいパワーしか持たせない様にし、ポリゴンミラーにその副走査方向のみならず主走査方向からも収束光を入れることにより、最終レンズの厚さが増大するのを防いでいる。しかし、その弊害として、ポリゴンミラーの反射面の、回転中心からの距離が、各面毎にばらつく(この状態を以下では「面の出入り」と言う)と、ポリゴンミラーの同じ振り角に対する走査線の走査幅がばらついてしまうという問題があった。
従来技術Cの特許文献7については、ほぼ、平行な光線をポリゴンミラーへ入射させており、上述のような問題は無いが、逆に最終レンズの厚さが厚くなる。また、中心部と、端部での肉厚が増し、コストが嵩んでしまうという問題があった。これは、次の理由による。最終レンズに主、副走査方法とも正のパワーを持たせる構成とすると、面の出入りの副走査方向位置への影響を小さくするためには、副走査方向横倍率を小さくすることが必要となる。また、面倒れ補正のために、ポリゴンミラー反射面上の反射点と像面を共役な関係に保つ必要がある。この関係を保ちつつ、副走査方向横倍率を小さくするためには、副走査方向に正のパワーを持った最終レンズを像面に近づける必要がある。一方、レンズの主走査方向の幅としては、像面に近づくほど大きくなるため、最終レンズは主走査方向幅の大きいものとなってしまう。fθ特性を持たせつつ、面の出入りの影響を抑えようとして、主走査方向全体に対し、正のパワーを持たせる必要がある。このとき、レンズの主走査方向幅が広いと、レンズ中央付近と、端部の厚みの差が大きくなる。この結果、最終レンズが、厚み、主走査方向幅とも大きなものとなってしまい、コストアップするとともに、重量も大きくなってしまうという問題があった。
さらに、このような構成の場合、最終レンズの主走査方向と副走査方向とでその曲率が異なるものとなるため、トーリック形状のレンズが必要とされる。このトーリック形状のレンズは、加工が難しく、母線が曲がってしまうため、走査線も曲がってしまうという問題があった。
なお、副走査方向倍率と、面の出入りによる副走査方向ビーム位置ずれの関係は下記の通りである。図5に基づいて説明する。なお、図5は、副走査方向断面上におけるビーム位置を示す模式図である。図中の左をポリゴンミラー面、右を像面とし、合成レンズの主点を2カ所の位置に置いたときのビーム位置ずれの例を示している。この図から分かるように、合成レンズの主点を左に持ってくると、横倍率の絶対値が大きくなってしまい、面の出入りによる副走査方向ビーム位置ずれが大きくなってしまう。
ポリゴンミラー反射面の垂線に対する入射光の副走査方向の傾き角(ポリゴンミラー反射面の垂線に沿って副走査方向へ広がる平面への投影図における、上記垂線に対する傾き角)をαとする。ポリゴンミラー反射面の出入りδによって、ポリゴンミラー上での副走査方向ビーム位置が、δ×tanαだけずれてしまう。副走査方向のポリゴンミラー反射面の反射点と、像面との横倍率をβとすると、像面では、ビーム位置が副走査方向にβ×δ×tanαだけ変動してしまう。βが大きくなると、像面でのビーム位置が大きく変動してしまうため、偏向後光学系の像側主点位置を、ある程度、像面側に持ってきてβの絶対値を小さくする必要がある。このためには、一番像面側のレンズを像面に近くして、副走査方向に正のパワーを持たせることが望ましい。この結果、上述のように、最終レンズが、厚み、主走査方向幅とも大きなものとなってしまい、コストアップするとともに、重量も大きくなってしまう。
従来技術Dの方式では、被走査面をM面とすると、個別のミラーのみで、2×M個、また、共用するfθレンズも2個必要となり、M=2の場合でも、6個、M=4の場合には、個別ミラー8個+fθレンズ2枚の10個の光学素子が必要となり、部品点数が増してしまうと共に、個別円筒ミラーのばらつきの影響(例えば、母線の曲がり等)も大きなものとなっている。
本発明は、ポリゴンミラー等の偏向手段を薄く維持した状態で、像の相対位置ずれ(色ずれ)を小さくし、結像特性を向上させることを目的とする。
第1の発明に係る光走査装置は、光源から複数の光線を供給する偏向前光学系と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系からの光線を偏向する光偏向装置と、当該光偏向装置からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための複数の光学素子からなる偏向後光学系とを備えた光走査装置において、
0.006 >|β×δ×tanζ/cos|γ|max|
β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
δ:光偏向装置の反射面の出入りの量(mm)
γ:反射面の法線と入射光との主走査方向の角度(radian)
|γ|max:γが一番大きくなる場合、即ち、光偏向装置の反射面が入射光と反射側に一番回転した際の角度の絶対値(radian)
ζ:反射面に対する、副走査方向の入射角度(radian)
という関係を有することを特徴とする。
第2の発明に係る光走査装置は、第1の発明に係る光走査装置において、
0.02 > |{(F−L)/F}×δ|×(MAX[tanγ×cosξ]−MIN[tanγ×cosξ])
F:偏向後光学系の主走査方向の合成焦点距離(mm)
L:偏向後光学系の合成した主走査方向の像面側主点から像面までの距離(mm)
δ:光偏向装置の反射面の出入りの量(mm)
γ:光偏向装置の反射面の法線と入射光との主走査方向の角度(radian)
ξ:光偏向装置の反射面の法線と被走査面の法線との角度(radian)
という関係を有することを特徴とする。
第3の発明に係る光走査装置は、光源から複数の光線を供給する偏向前光学系と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系からの光線を偏向する光偏向装置と、当該光偏向装置からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための複数の光学素子からなる偏向後光学系と、偏向後光学系の光路の下流側に、複数の光線を分離するためのミラーを、光線が空間的に分離している箇所に配置し、それぞれ離れた走査線上に導く手段とを備えた光走査装置において、上記偏向後光学系の光路の最も像面側の光学素子を、その一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとしたことを特徴とする。
第4の発明に係る光走査装置は、第3の発明に係る光走査装置において、上記偏向後光学系の光路中の最も上流側の光学素子が、主走査方向と副走査方向とに0でない異なる曲率を持つことを特徴とする。
第5の発明に係る光走査装置は、光源から複数の光線を供給する偏向前光学系と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系からの光線を偏向する光偏向装置と、当該光偏向装置からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための複数の光学素子からなる偏向後光学系とを備えた光走査装置において、上記偏向後光学系の複数の光学素子が複数の結像レンズからなり、光路中の一番下流(像面)側の結像レンズを副走査方向に正のパワーを持つシリンダ形状のレンズとし、
0.006 >|β×δ×tanζ/cos |γ|max|
0.02 > |[(F−L)/F]×δ|×(MAX[tanγ×cosξ]−MIN[tanγ×cosξ])
β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
|γ|max:光偏向装置に対する、主走査方向の入射角度の絶対値の最大値(radian)
F:偏向後光学系の主走査方向の合成焦点距離(mm)
L:偏向後光学系の合成した主走査方向の像面側主点から、像面までの距離(mm)
δ:光偏向装置の反射面の出入りの量(mm)
ζ:光偏向装置に対する、副走査方向の入射角度(radian)
γ:光偏向装置の反射面の法線と、入射光の主走査方向の角度(radian)
ξ:光偏向装置の反射面の法線と、被走査面の法線との角度(radian)
という関係を有することを特徴とする。
第6の発明に係る光走査装置は、光源から複数の光線を供給する偏向前光学系と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系からの光線を偏向する光偏向装置と、当該光偏向装置からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための複数の光学素子からなる偏向後光学系とを備えた光走査装置において、上記偏向後光学系の複数の光学素子が複数の結像レンズからなり、
光路中で一番下流(像面)側の結像レンズを副走査方向に正のパワーを持つシリンダ形状のレンズとし、
3/25 >|β×tanζ/cos |γ|max|
2/5 > |(F-L)/F|×(MAX[tanγ×cosξ]−MIN[tanγ×cosξ])
β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
ζ:光偏向装置に対する、副走査方向の入射角度(radian)
|γ|max:光偏向装置に対する、主走査方向の入射角度の絶対値の最大値(radian)
F:偏向後光学系の主走査方向の合成焦点距離(mm)
L:偏向後光学系の合成した主走査方向の像面側主点から、像面までの距離(mm)
γ:光偏向装置の反射面の法線と、入射光の主走査方向の角度(radian)
ξ:光偏向装置の反射面の法線と、被走査面の法線との角度(radian)
という関係を有することを特徴とする。
第7の発明に係る光走査装置は、光源から複数の光線を供給する偏向前光学系と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系からの光線を偏向する光偏向装置と、当該光偏向装置からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための複数の光学素子からなる偏向後光学系とを備えた光走査装置において、上記偏向後光学系の複数の光学素子が複数の結像レンズからなり、光路中で一番下流(像面)側の結像レンズを副走査方向に正のパワーを持つシリンダ形状のレンズとし、
0.006 >|β×δ×tanζ/cos [(θ+Φ)/2]|
0.02 >|[(F-L)/F]×δ|×(tan [(θ+Φ)/2]×cos[(θ-Φ)/2]−tan [(θ-Φ)/2]×cos [(θ+Φ)/2])
β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
δ:光偏向装置の反射面の出入りの量(mm)
ζ:光偏向装置に対する、副走査方向の入射角度(radian)
θ:光偏向装置への入射光と、光路の折り曲げ等を展開した際の、像面の垂線との主走査方向の角度(radian)
Φ:有効画角(radian)
F:偏向後光学系の主走査方向の合成焦点距離(mm)
L:偏向後光学系の合成した主走査方向の像面側主点から、像面までの距離(mm)
という関係を有することを特徴とする。
第8の発明に係る光走査装置は、光源から複数の光線を供給する偏向前光学系と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系からの光線を偏向する光偏向装置と、当該光偏向装置からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための複数の光学素子からなる偏向後光学系とを備えた光走査装置において、上記偏向後光学系の複数の光学素子が複数の結像レンズからなり、光路中最も下流(像面)側の結像レンズを副走査方向に正のパワーを持つシリンダ形状のレンズとし、
3/25 >|β×tanζ/cos [(θ+Φ)/2]|
2/5 > |(F-L)/F|×(tan [(θ+Φ)/2]×cos [(θ-Φ)/2]−tan [(θ-Φ)/2]×cos [(θ+Φ)/2])
β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
ζ:光偏向装置に対する、副走査方向の入射角度(radian)
θ:光偏向装置への入射光と、光路の折り曲げ等を展開した際の、像面の垂線の主走査方向の角度(radian)
Φ:有効画角(radian)
F:偏向後光学系の主走査方向の合成焦点距離(mm)
L:偏向後光学系の合成した主走査方向の像面側主点から、像面までの距離(mm)
という関係を有することを特徴とする。
以上により、ポリゴンミラー等の光偏向装置を薄く維持した状態で、像の相対位置ずれ(色ずれ)を小さくし、結像特性を向上させることができる。
以上詳述したように、本発明によれば、ポリゴンミラー等の光偏向装置を薄く維持した状態で、像の相対位置ずれ(色ずれ)を小さくして、結像特性を向上させることができるようになる。
以下、本発明に係る光走査装置の最良の実施形態について説明する。
図1は、光走査装置の光路をミラーによる折り返しを展開して平面方向から見た平面図である。図2は、図1に示した平面方向と直交する方向(同光偏向装置の回転軸と垂直な方向)から見た状態であって、ミラーによる折り返しを展開せず、光偏向装置の反射点から被走査面までの間に配置される光学部材を通過する光ビームに関し、光偏向装置による偏向角が0°の位置で見た側面図である。図3は、光偏向装置5で光線が反射されたときの状態を示す平面図である。図4は、光偏向装置5で光線が反射されたときの状態を示す平面図である。図5は、光線のずれ状態を示す副走査方向断面の模式図である。図6は、光線のずれ状態を示す斜視図である。図7(A)(B)は、変形例を示す正面図及び平面図である。図8および図9は、実施例1の結果を示す表1である。図10は、実施例1の結果を示す表2である。図11および図12は、実施例2の結果を示す表3である。図13は、実施例2の結果を示す表4である。図14及び図15は、実施例3の結果を示す表5である。図16は、実施例3の結果を示す表6である。図17及び図18は、実施例4の結果を示す表7である。図19は、実施例4の結果を示す表8である。図20及び図21は、実施例5の結果を示す表9である。図22は、実施例5の結果を示す表10である。図23及び図24は、実施例6の結果を示す表11である。図25は、実施例6の結果を示す表12である。
本実施形態に係る光走査装置は、レーザビームを走査する装置である。例えば、電子写真方式の画像形成装置、特にレーザビームを用いて画像に対応する潜像を形成し、その潜像を可視化して画像を得る画像形成装置に用いて好適な光走査装置である。
光走査装置は主に、偏向前光学系と、光偏向装置と、偏向後光学系とから構成されている。これら偏向前光学系、光偏向装置及び偏向後光学系を概説する。
偏向前光学系は、光源からの複数のレーザビームを光偏向装置に導くための光学系である。この偏向前光学系は、光源としての複数の半導体レーザ素子、複数のレンズおよび所定の形状の開口を有するaperture stop等を有して構成されている。偏向前光学系は、各光源からの個々のレーザビームのビーム断面形状を所定の形状に整えて、光偏向装置の所定の位置に向けて各レーザビームを案内する。
光偏向装置は、偏向前光学系からのレーザビームを偏向後光学系に偏向させるための装置である。ここでは、ポリゴンミラーを用いてレーザビームを反射させることで、所定方向へ偏向させている。なお、屈折を利用する場合もある。ガルバノミラー等を用いる場合もある。
光偏向装置は具体的には、複数(まれに1面)の反射体(ミラー面)を有するポリゴンミラーと、このポリゴンミラーを所定の速度で回転させるモータとを含んで構成されている。光偏向装置は、個々の反射体を連続して回転させながら、偏向前光学系からの個々のレーザビーム(断面ビーム形状が所定の形状に整えられたレーザビーム)を連続して反射(偏向)させる。これにより、反射体の回転方向(主走査方向)に沿って、潜像保持体の幅方向の一端から他端に案内されるレーザビームを生成する。即ち、ポリゴンミラーの各反射体に照射された個々のレーザビームは、ポリゴンミラーの各反射体が回転されることにより、反射角が連続的に変更されて、主走査方向に偏向される。
偏向後光学系は、光偏向装置で偏向されたレーザビームを各潜像保持体に結像させるための光学系である。偏向後光学系は、主走査方向に長いfθレンズもしくはfθミラーを含んで構成されている。このfθレンズ等によって、ポリゴンミラーの各反射体の反射点(反射体の回転角に応じて連続的に変化する反射点)と、潜像保持体上で各レーザビームが到達する結像位置との間の距離に拘りなく、上記反射体で連続して反射された各レーザビームを、潜像保持体上の所定の位置に、その軸方向に沿った方向に概ね直線上に走査させながら結像させる。
なお、各レーザビームは、光走査装置の大きさの制約により、多くの場合、複数の平面ミラーにより、光偏向装置と感光体ドラムとの間で、任意回数折り曲げられる。また、各レーザビームがずっと発光している際に、被走査面と、レーザビームの主光線との交わる点を結んでできる線は、走査線と呼ばれる。この走査線上に走査されるレーザビームを画像に合わせてon/offさせることにより、走査線上の所定の箇所に、潜像を書き込むことができる。
次に、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、カラープリンタ装置に組み込まれる光走査装置の光路を、ミラーによる折り返しを展開して平面方向(以下に説明する光偏向装置の回転軸方向)から見た状態を示している。図2は、図1に示した平面方向と直交する方向(同光偏向装置の回転軸と垂直な方向)から見た状態であって、ミラーによる折り返しを展開せず、光偏向装置の反射点から被走査面までの間に配置される光学部材を通過する光ビームに関し、光偏向装置による偏向角が0°の位置で見た状態を示している。
光偏向装置5はただ1つだけ設けられている。この光偏向装置5は、レーザビームL(Y、M、CおよびB)を反射させて連続的に方向を変える。各レーザビームLY、LM、LCおよびLBは、色成分毎の画像データに対応する光ビームであって、第1ないし第4の半導体レーザ素子(以下に説明する通り、実際にはそれぞれ2つの発光チップを含む光源であるレーザアレイ)3Y、3M、3Cおよび3Bから出射される。各レーザアレイ3(Y、M、CおよびB)から出射されて光偏向装置5で反射された4群すなわち4色(各2本)のレーザビームL(Y、M、CおよびB)は、対応する画像形成部に収容された各感光体ドラム4(Y、M、CおよびB)に向けて所定の線速度で連続的に偏向される。
なお、各レーザアレイ3Y、3M、3Cおよび3Bは、1つのパッケージに2つの発光チップ(図示せず)が設けられている。これにより、色成分毎の画像データに対応して、2本のレーザビームL(a)とL(b)すなわちLY(a+b)、LM(a+b)、LC(a+b)ならびにLB(a+b)が出射するようになっている。但し、個々のレーザアレイ3(Y、M、CおよびB)から放射されるそれぞれ2本のレーザビームLY(a+b)、LM(a+b)、LC(a+b)およびLB(a+b)は、実際には、概ね重なりあっている。このため、それぞれのレーザビームを識別して説明する必要のない場合には、それぞれの色成分毎に、レーザビームLY、LM、LCおよびLBと表示する。
各レーザアレイ3(Y、M、CおよびB)は、図1に示すように配置されている。イエロ画像用レーザアレイ3Yは、出射されたレーザビームLYが光偏向装置5の反射面に直接入射する位置に配置されている。マゼンタ画像用レーザアレイ3M、シアン画像用レーザアレイ3Cおよび黒画像用レーザアレイ3Bは、イエロ画像用レーザアレイ3YのレーザビームLYに対して所定の角度で配置されている。イエロ画像用レーザアレイ3YのレーザビームLYの線上には合成ミラー7M、7Cおよび7Bがそれぞれ設けられている。各合成ミラー7M、7Cおよび7Bは、所定角度で配置されている。この各合成ミラー7M、7Cおよび7Bにより、各レーザアレイ3M、3Cおよび3BからのレーザビームLM、LCおよびLBは、平面方向から見た状態でレーザビームLYに概ね重なり合うように折り返される。なお、各レーザビームL(Y、M、CおよびB)は、副走査方向(光偏向装置5により偏向される方向と直交する方向)に設定角度で配列されている。具体的には、後述する。
各レーザアレイ3(Y、M、CおよびB)と各合成ミラー7M、7Cおよび7Bとの間には、レーザアレイ3(Y、M、CおよびB)からのレーザビームL(Y、M、CおよびB)の断面ビーム形状を所定の形状に整える光源側光学系である偏向前光学系9Y、9M、9Cおよび9Bが配置されている。
各偏向前光学系9Y、9M、9Cおよび9Bは、コリメートレンズ11Y、11M、11Cおよび11Bと、絞り13Y、13M、13Cおよび13Bと、シリンダレンズ15Y、15M、15Cおよび15Bとから構成されている。
コリメートレンズ11Y、11M、11Cおよび11Bは、各レーザアレイ3(Y、M、CおよびB)からのレーザビームL(Y、M、CおよびB)をコリメートする。なお、各コリメートレンズ11Y、11M、11Cおよび11Bは、後述する偏向後光学系21に用いられる複数のレンズの材質および形状の適切な選択により、有限焦点レンズ、あるいは、発散度を抑える正のパワーを持ったレンズに置き換えることも可能である。
各絞り13Y、13M、13Cおよび13Bは、各コリメートレンズ11Y、11M、11Cおよび11Bの後側焦点に設けられ、各コリメートレンズ11Y、11M、11Cおよび11BでコリメートされたレーザビームL(Y、M、CおよびB)を所定の断面ビーム形状に成形する。
各シリンダレンズ15Y、15M、15Cおよび15Bは、各レーザビームL(Y、M、CおよびB)を、少なくとも副走査方向に収束性を与えて、光偏向装置5の反射面5aに案内する。
この偏向前光学系9Y、9M、9Cおよび9Bによって、光偏向装置5の反射面5aに所定の断面ビーム形状で案内された各レーザビームL(Y、M、CおよびB)は、反射面5aで反射される。このとき、反射面5aは回転しているため、各レーザビームL(Y、M、CおよびB)は、順次反射方向が変化されながら、感光体ドラム4(Y、M、CおよびB)の軸線方向に沿って連続的に走査される。
光偏向装置5の下流側には偏向後光学系21が設けられている。この偏向後光学系21は、第1ないし第4の結像レンズ23、25、27および29を備えて構成されている。各結像レンズ23、25、27および29は、非平面を含む光学媒体である。この各結像レンズ23、25、27および29によって、各レーザビームL(Y、M、CおよびB)の進行方向(結像位置)を変化させる。即ち、光偏向装置5の反射面5aで反射されて各結像レンズ23、25、27および29を順に通過された各レーザビームL(Y、M、CおよびB)を、少なくとも副走査方向に関して、その進行方向(結像位置)を変化させることができるようになっている。
次に、1組の光偏向装置5、1組の偏向後光学系21を通した後に、光線を複数の走査線に分ける例を図2に示している。ここでは、光偏向装置5への入射光を副走査方向に傾けることにより、光偏向装置5の反射面5a上でのビーム間隔を低減し、光偏向装置5の厚さを低減している。
この図からも判るように、複数ビームが副走査方向に空間的に離れた箇所を、走査線間隔の約半分づつの間隔(この場合ドラム間隔と同じ)で作り、この空間的に離れた場所に各光路折り返し用平面ミラー33Y、33M、33C、33B、35Y、35M、35C、37Y、37Mおよび37Cを挿入し、ビームを分離させている。
即ち、偏向後光学系21のそれぞれの結像レンズ23、25、27および29により
1)結像面が、走査面全域にわたって、ほぼ、像面に一致している
2)光偏向装置5により偏向された際に、像面にて偏向角に概ね比例した像高に照射される(fθ特性が良好である)
3)各レーザアレイ3(Y、M、CおよびB)の1点から出射されたビームが、結像点にて概ね1点に集光される
4)光偏向装置5の反射面5aの倒れが、副走査方向ビーム位置に影響しないように、反射面5aの反射点と像面を、走査線全域に渡って共役な関係とする
という諸特性が最適に設定された各レーザビームL(Y、M、CおよびB)は、個々の色成分に対応して後段に位置されている各光路折り返し用平面ミラー33Y、33M、33C、33B、35Y、35M、35C、37Y、37Mおよび37Cにより順に折り返され、対応する感光体ドラム4(Y、M、CおよびB)の外周面に案内される。
なお、第1ないし第4の結像レンズ23、25、27および29の下流側には、光走査装置1の内部を防塵するための防塵ガラス39Y、39M、39Cおよび39Bが設けられている。これらの防塵ガラス39Y、39M、39Cおよび39Bは、画像形成ユニットからのトナーや、用紙(被転写材)が微粉体となった紙粉等が光走査装置1内に侵入するのを抑止する。
次に、本発明において施した方策について説明する。
[方策A]
光偏向装置5の反射面5aの出入り量をδ、反射面5aの法線と入射光の主走査方向の角度をγとすると、反射面5a上での主走査方向の光線位置のずれ量は、図3及び図4に示すように、δ×tanγとなる。反射面5aの法線と被走査面の法線との主走査方向のなす角をξとすると、パワーが全く無い偏向後光学系21の場合には、像面でのずれ量が、δ×tanγ×cosξと表される。もし、偏向後光学系21の合成された主走査方向の像側主点位置と像面の距離Lが、合成された偏向後光学系21の焦点距離と等しければ、ずれ量は0となる。この条件が満たされない場合、すなわち、偏向後光学系21の合成された主走査方向の像面主点位置と像面の距離Lが、合成された偏向後光学系21の焦点距離と等しくない場合、図4からもわかるように、ずれ量は
[(F−L)/F]×δ×tanγ×cosξ
F:偏向後光学系21の主走査方向の合成焦点距離(mm)
L:偏向後光学系21の合成した主走査方向の像面側主点から像面までの距離(mm)
δ:光偏向装置5の反射面5aの出入りの量(mm)
γ:光偏向装置5の反射面5aの法線と入射光との主走査方向の角度(radian)
ξ:光偏向装置5の反射面5aの法線と被走査面の法線との主走査方向の角度(radian)
と表すことができる。
細線の主観評価により、主走査方向の位置ずれは、20μm以下を確保する必要があることがわかった。走査光学系の場合には、走査線の上流側に水平同期信号を出すセンサを持ち、センサからの信号に基づいて、半導体レーザのON/OFFを行うため、問題になるのは、絶対位置のずれではなく、走査線の幅となる。
このことから、
0.02 > MAX[{(F−L)/F}×δ×tanγ×cosξ]−MIN[{(F−L)/F}×δ×tanγ×cosξ]=|{(F−L)/F}×δ|×(MAX[tanγ×cosξ]−MIN[tanγ×cosξ]) …(1)
という関係が成り立つ必要があることが判る。ここに、γとξとは、画像領域を走査する際に光偏向装置5が回転する範囲全体での組み合わせを表す。
ここで、γとξを別の表現で表すと、次のようになる。
光路の折り曲げ等を展開した際の、像面の垂線と偏向光との主走査方向の角度をφ、上記像面の垂線と入射光との主走査方向の角度をθとすると、
2γ=θ+φ
θ−ξ=φ+ξ よって、 2ξ=θ−φ
これらの式から
γ=(θ+φ)/2
ξ=(θ−φ)/2
と表される。
φの最大値は有効画角と呼ばれ、これをΦとすると、上記(1)式は、
0.02 >|[(F−L)/F]×δ|×(tan[(θ+Φ)/2]×cos[(θ−Φ)/2]−tan[(θ−Φ)/2]×cos[(θ+Φ)/2]) …(1b)
と表される。
通常、反射面5aの出入りは、光偏向装置5の精度および部品の嵌合精度等の割付から、50μm以下に収めることが難しい。即ち
0.02 >|[(F−L)/F]×0.05|×(MAX[tanγ×cosξ]−MIN[tanγ×cosξ])
これを書き換えて
2/5 >|(F−L)/F|
×(MAX[tanγ×cosξ]−MIN[tanγ×cosξ]) …(1’)
これをθとΦとで表すと、
2/5 >|(F−L)/F|×(tan[(θ+Φ)/2]×cos[(θ−Φ)/2]−tan[(θ−Φ)/2]×cos[(θ+Φ)/2]) …(1b’)
の関係を満たすことができればよい。
なお、従来技術Cの特許文献7においては、既にこの方策Aの要件は満たしているが、この方策Aと共に、下記方策Bの要件も満足させつつ、複数ビームを1セットの結像レンズ系にて走査できるかどうかは不明であった。

[方策B]
ビームが光偏向装置5の反射面5aに斜めに入射した場合、反射面5a上のビームの副走査方向の位置は、反射面5aの出入りにより変化してしまう。この様子を図5及び図6に示す。光偏向装置5の反射面5aの出入り量は非常に小さいため、これによる、反射面5aと像面間での横倍率はほとんど変わらない。このため、反射面5aの出入り量をδ、入射光線と反射面5aの法線との主走査方向角度をγ、反射面5aに対する副走査方向の入射角度をζ、副走査方向横倍率をβとおくと、反射面5a上のビーム位置ずれ量は、δ×tanζ/cosγである。これに対する像面での位置変動量は、β×δ×tanζ/cosγとなる。なお、tanζ/cosγとαとは、tanα=tanζ/cosγの関係がある。
ハーフトーン画像の主観評価により、副走査方向の位置ずれは、6μm以下を確保する必要があることがわかった。このため、
0.006 >|β×δ×tanζ/cosγ|
β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
δ:光偏向装置5の反射面5aの出入りの量(mm)
γ:反射面5aの法線と入射光との主走査方向の角度(radian)
ζ:反射面5aに対する、副走査方向の入射角度(radian)
という関係が成り立つ必要がある。
ここで、γが一番大きくなる場合、即ち、反射面5aが入射光と反射側に一番回転した際の角度をγmaxとして、
0.006 >|β×δ×tanζ/cos|γ|max| …(2)
の関係を満たせればよいことが判る。
ここで、先に検討した、γ=(θ+φ)/2をつかって、上記(2)式を書き換えると、φの最大値は有効画角と呼ばれ、これをΦとしているので、上記(2)式は、
0.006 >|β×δ×tanζ/cos [(θ+Φ)/2]| …(2b)
で表される。
通常、反射面5aの出入りは、50μm以下に収めることが難しい。即ち、
6/50 >|β×tanζ/cos|γ|max| …(2’)
あるいは、
3/25 >|β×tanζ/cos[(θ+Φ)/2]| …(2b’)
を満たすことができれば、特別な調整等無しに組みつけられたポリゴンミラーとスキャナモータの組み合わせを用いることができる。
また、βの絶対値を小さくできれば、δの許容値を緩和することができる。

[方策C]
前記方策A、Bを満足できる構成を検討し、その一例として下記の構成を得た。
(1) 複数の光線を1つの光偏向装置5の反射面5aへ入射させ、偏向後の複数光線を偏向後光学系21内にその走査面が交差するように入射させ、1セットの走査光学素子にて走査線幅の変動等を抑えた上で一括して結像させる走査光学素子を、下記の様な構成とする。即ち、反射面5aで偏向されて偏向後光学系21の最終の光学素子を出た複数の光線を、それぞれ分離して、離れた位置の各走査線上にミラーで導く走査光学系に対し、上記反射面5aの出入りによる走査線幅の変動、副走査方向位置の変動の影響を抑えた上でレンズ厚を抑えることができる偏向後光学系21の各結像レンズ23、25、27および29を、下記のような構成とする。
[1] 像面に一番近いレンズ(結像レンズ29)に関して
光偏向装置5の反射面5aの出入りに対する副走査方向位置ずれ量はβ×δ×tanζ/cosγであるから、反射面5aへの副走査方向の入射角、副走査方向の倍率にほぼ比例する。倍率を小さく抑えるためには、最終レンズを像面に近づけ、副走査方向に正のパワーを持たせる事が望ましい。ただし、像面に近くなると、それに比例して、偏向光の主走査方向通過幅が大きくなる。この状態で、主走査方向にパワーを持たせると、主走査方向厚さの変動が大きくなる。このため、主走査方向へは曲率を持たせない。即ち、正のパワーを持つ、シリンダレンズとする。
[2] 主走査方向、副走査方向の曲率を独立して設定できる面を入れることにより、レンズ枚数をある程度抑える事ができる。このようなレンズを入れる場所として最適な場所を検討した。
偏向後光学系21のうち1枚目の結像レンズ23は小さい。一方、主走査方向と副走査方向の曲率を独立して設定できるレンズ面の形状としては、トーリック面、自由曲面等があるが、いずれも、コストが高くなる加工方法である。この場合、小さいレンズに対してトーリック面等を施すと、比較的低コストで済む。即ち、コストの上昇を極力抑えることが可能となる。レンズの寸法が小さければ、小さい成型機で成形できると共に、型離れもよいため、成形レンズとすることも可能となる。成形レンズでは、非円弧面を導入しても、コストは大幅には変わらないため、1枚目の結像レンズ23に対してトーリック面等を施すことが望ましい。即ち、1枚目の結像レンズ23を、主走査方向と副走査方向に異なるパワーを持つレンズとする。
[3] 2枚目の結像レンズ25に関して
色収差補正用の、アッベ数の小さいレンズ硝材は高価である。このため、小さいレンズを使用する。この場合、主走査方向及び副走査方向とも負のパワーとする。振り角によるレンズ面への入射角の変動を抑えるためには、次の2つのケースがある。(1)入射面は主走査方向に曲率を持つシリンダ面とし、出射面は副走査方向に曲率を持つシリンダ面とする。(2)入射面は球面とし、出射面は副走査方向に曲率を持つシリンダ面とする。この2つのタイプが望ましい。
上記入射面形状のみを変えた2つのレンズに対する最適化結果の評価関数(目標とする性能からのずれ量に重みをつけて自乗和したもの)を比較する。なお、1枚目は両面自由曲面、3枚目は入射面が副走査方向に曲率を持つシリンダ面で、出射面が主走査方向に曲率を持つシリンダ面、4枚目は副走査方向に曲率を持つシリンダレンズとして最適化を実行している。評価関数の値(小さい程、性能が良いと判断する)は、
ケース(1):7.9×10
ケース(2):10.8×10
であり、2枚目の結像レンズ25の入射面は、主走査方向に曲率を持つシリンダ面が望ましいことが推測される。
[4] 3枚目の結像レンズ27に関して
3枚目は主走査方向に正のパワーを持たせたい。このようにしないと、fθ特性を出しつつ、主走査方向の像面湾曲を抑えることができないためである。光量むらを抑えるため、レンズ面への入射角の変動を抑えたい。このために、出射側を凸型とする。これを達成するには、3枚目の結像レンズ27の出射面を球面とするか、主走査方向に曲率を持つシリンダ面とする。
(2) 上記までの検討で、3枚目の結像レンズ27の入射面を除いて決定している。3枚目の結像レンズ27の入射面に対し、副走査方向に曲率を持つシリンダ面、主走査方向に曲率を持つシリンダ面又は球面を入れて最適化を行ったところ、主走査方向に曲率を持つシリンダ面又は球面としなければ、fθ特性、主走査方向結像特性、及び、走査線の曲がりが劣化することが認められた。このため、偏向後光学系21の各結像レンズ23、25、27および29のレンズ面の構成は、下記の態様にすることとした。
[1] 第1の態様
1枚目:主走査方向と副走査方向の曲率を独立に設定した面を持つレンズ
2枚目:入射面が主走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が他のレンズに比べ小さい硝材のレンズ
3枚目:入射面がシリンダ面、出射面が球面で、平面図としてみて両凸レンズ
4枚目:副走査方向に曲率を持つ、一方の面が平面、他方の面が凸面のシリンダレンズ
ここで、1枚目のレンズは成形レンズとしている。
[2] 第2の態様
1枚目:主走査方向と副走査方向の曲率を独立に設定した面を持つレンズ
2枚目:入射面が主走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が他のレンズに比べ小さい硝材のレンズ
3枚目:入射面及び出射面がシリンダ面で、平面図としてみて両凸レンズ
4枚目:副走査方向に曲率を持つ、一方の面が平面、他方の面が凸面のシリンダレンズ
ここで、1枚目のレンズは成形レンズとしている。
[方策B−1]
レーザ光源から複数の光線を供給する複数の偏向前光学系9と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系9からの光線を偏向する光偏向装置5と、光偏向装置5からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための、複数の光学素子(4つの結像レンズ23、25、27および29)からなる偏向後光学系21と、偏向後光学系21の下流側で光線が空間的に分離している箇所に配置されて複数の光線を複数の走査線上に導く光路折り返し用平面ミラー33Y、33M、33C、33B、35Y、35M、35C、37Y、37Mおよび37Cとを備えた光学系において、次の条件を設けた。
0.006 >|β×δ×tanζ/cos|γ|max|
β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
δ:光偏向装置5の反射面5aの出入りの量(mm)
ζ:光偏向装置5の反射面5aに対する、副走査方向の入射角度(radian)
|γ|max:光偏向装置5の反射面5aに対する、主走査方向の入射角度の絶対値の最大値(radian)

[方策B−1’](上位概念[方策B−1]の言い換え)
0.006 >|β×δ×tanζ/cos [(θ+Φ)/2]|
β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
δ:光偏向装置5の反射面5aの出入りの量(mm)
ζ:光偏向装置5の反射面5aに対する、副走査方向の入射角度(radian)
Φ:有効画角(radian)
θ:光偏向装置5の反射面5aへの入射光と、光路の折り曲げ等を展開した際の、像面の垂線の主走査方向の角度(radian)

[A−1&B−1]
上記同様に、レーザ光源から複数の光線を供給する複数の偏向前光学系9と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系9からの光線を偏向する光偏向装置5と、光偏向装置5からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための、複数の光学素子(4つの結像レンズ23、25、27および29)からなる偏向後光学系21と、偏向後光学系21の下流側で光線が空間的に分離している箇所に配置されて複数の光線を複数の走査線上に導く光路折り返し用平面ミラー33Y、33M、33C、33B、35Y、35M、35C、37Y、37Mおよび37Cとを備えた光学系において、次の条件を設けた。
0.006 >|β×δ×tanζ/cos |γ|max|
0.02 > |[(F−L)/F]×δ|×(MAX[tanγ×cosξ]−MIN[tanγ×cosξ])
β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
|γ|max:光偏向装置5に対する、主走査方向の入射角度の絶対値の最大値(radian)
F:偏向後光学系の主走査方向の合成焦点距離(mm)
L:偏向後光学系の合成した主走査方向の像面側主点から、像面までの距離(mm)
δ:光偏向装置5の反射面5aの出入りの量(mm)
ζ:光偏向装置5に対する、副走査方向の入射角度(radian)
γ:光偏向装置5の反射面5aの法線と、入射光の主走査方向の角度(radian)
ξ:光偏向装置5の反射面5aの法線と、被走査面の法線との角度(radian)

[A−1’&B−1’](上位概念[A−1&B−1]の言い換え)
0.006 >|β×δ×tanζ/cos [(θ+Φ)/2]|
0.02 >|[(F-L)/F]×δ|×(tan [(θ+Φ)/2]×cos[(θ-Φ)/2]−tan [(θ-Φ)/2]×cos [(θ+Φ)/2])
β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
δ:光偏向装置5の反射面5aの出入りの量(mm)
ζ:光偏向装置5に対する、副走査方向の入射角度(radian)
θ:光偏向装置5への入射光と、光路の折り曲げ等を展開した際の、像面の垂線との主走査方向の角度(radian)
Φ:有効画角(radian)
F:偏向後光学系の主走査方向の合成焦点距離(mm)
L:偏向後光学系の合成した主走査方向の像面側主点から、像面までの距離(mm)

[B−2]
上記同様に、レーザ光源から複数の光線を供給する複数の偏向前光学系9と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系9からの光線を偏向する光偏向装置5と、光偏向装置5からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための、複数の光学素子(4つの結像レンズ23、25、27および29)からなる偏向後光学系21と、偏向後光学系21の下流側で光線が空間的に分離している箇所に配置されて複数の光線を複数の走査線上に導く光路折り返し用平面ミラー33Y、33M、33C、33B、35Y、35M、35C、37Y、37Mおよび37Cとを備えた光学系において、次の条件を設けた。
3/25 >|β×tanζ/cos |γ|max|
β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
ζ:光偏向装置5に対する、副走査方向の入射角度(radian)
|γ|max:光偏向装置5に対する、主走査方向の入射角度の絶対値の最大値(radian)

[方策B−2’](中位概念[方策B−2]の言い換え)
3/25 >|β×tanζ/cos [(θ+Φ)/2]|
β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
ζ:光偏向装置5に対する、副走査方向の入射角度(radian)
θ:光偏向装置5への入射光と、光路の折り曲げ等を展開した際の、像面の垂線との主走査方向の角度(radian)
Φ:有効画角(radian)

[A−2&B−2]
上記同様に、レーザ光源から複数の光線を供給する複数の偏向前光学系9と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系9からの光線を偏向する光偏向装置5と、光偏向装置5からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための、複数の光学素子(4つの結像レンズ23、25、27および29)からなる偏向後光学系21と、偏向後光学系21の下流側で光線が空間的に分離している箇所に配置されて複数の光線を複数の走査線上に導く光路折り返し用平面ミラー33Y、33M、33C、33B、35Y、35M、35C、37Y、37Mおよび37Cとを備えた光学系において、次の条件を設けた。
3/25 >|β×tanζ/cos |γ|max|
2/5 > |(F-L)/F|×(MAX[tanγ×cosξ]−MIN[tanγ×cosξ])
β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
ζ:光偏向装置5に対する、副走査方向の入射角度(radian)
|γ|max:光偏向装置5に対する、主走査方向の入射角度の絶対値の最大値(radian)
F:偏向後光学系の主走査方向の合成焦点距離(mm)
L:偏向後光学系の合成した主走査方向の像面側主点から、像面までの距離(mm)
γ:光偏向装置5の反射面5aの法線と、入射光の主走査方向の角度(radian)
ξ:光偏向装置5の反射面5aの法線と、被走査面の法線との角度(radian)

[A−2’&B−2’](中位概念[A−2&B−2]の言い換え)
3/25 >|β×tanζ/cos [(θ+Φ)/2]|
2/5 > |(F-L)/F|×(tan [(θ+Φ)/2]×cos [(θ-Φ)/2]−tan [(θ-Φ)/2]×cos [(θ+Φ)/2])
β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
ζ:光偏向装置5に対する、副走査方向の入射角度(radian)
θ:光偏向装置5への入射光と、光路の折り曲げ等を展開した際の、像面の垂線の主走査方向の角度(radian)
Φ:有効画角(radian)
F:偏向後光学系の主走査方向の合成焦点距離(mm)
L:偏向後光学系の合成した主走査方向の像面側主点から、像面までの距離(mm)

[C−1]
上記同様に、レーザ光源から複数の光線を供給する複数の偏向前光学系9と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系9からの光線を偏向する光偏向装置5と、光偏向装置5からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための、複数の光学素子(4つの結像レンズ23、25、27および29)からなる偏向後光学系21と、偏向後光学系21の下流側で光線が空間的に分離している箇所に配置されて複数の光線を複数の走査線上に導く光路折り返し用平面ミラー33Y、33M、33C、33B、35Y、35M、35C、37Y、37Mおよび37Cとを備えた光学系において、次の条件を設けた。
偏向後光学系21中で、像面に一番近い、又は光路中で一番下流側に配置されるパワーを持った光学素子である結像レンズ29を、副走査方向に正のパワーを持つシリンダ形状のレンズとした。

[C-1a]:上記(C-1)に加えて、偏向後光学系21中で1番光偏向装置5側(光路の上流側)の光学素子である結像レンズ23を、主走査方向と、副走査方向に0でない異なる曲率を持つ面とした。

[C-1b]:上記(C-1)に加えて、偏向後光学系21中で1番光偏向装置5側(光路の上流側)の光学素子である結像レンズ23を、成形レンズとした。

[C-1c]:上記(C-1)に加えて、偏向後光学系21中で1番光偏向装置5側(光路の上流側)の光学素子である結像レンズ23を、場所により曲率が変化するレンズとした。

[C-1d]:上記(C-1)に加えて、結像光学手段である偏向後光学系21の4枚組みの結像レンズ23、25、27および29のうち2枚目の結像レンズ25を、他の結像レンズ23、27および29により発生する色収差の補償用として用いた。即ち、2枚目の結像レンズ25を、他の結像レンズ23、27および29よりもアッベ数が小さいレンズ硝材を材料とし、主走査方向及び副走査方向ともに、負のパワーを持つレンズとした。

[C−2]
上記同様に、レーザ光源から複数の光線を供給する複数の偏向前光学系9と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系9からの光線を偏向する光偏向装置5と、光偏向装置5からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための、複数の光学素子(4つの結像レンズ23、25、27および29)からなる偏向後光学系21と、偏向後光学系21の下流側で光線が空間的に分離している箇所に配置されて複数の光線を複数の走査線上に導く光路折り返し用平面ミラー33Y、33M、33C、33B、35Y、35M、35C、37Y、37Mおよび37Cとを備えた光学系において、次の条件を設けた。
1枚目の結像レンズ23は成形レンズである。
2枚目の結像レンズ25は、3枚目の結像レンズ25よりも、アッベ数が小さいレンズ硝材を材料とする、主走査方向及び副走査方向ともに、負のパワーを持つレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、主走査方向に正のパワーを持つレンズである。
4枚目の結像レンズ29は、副走査方向に正のパワーを持つシリンダ形状のレンズである。

[C−2’]
上記同様に、レーザ光源から複数の光線を供給する複数の偏向前光学系9と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系9からの光線を偏向する光偏向装置5と、光偏向装置5からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための、複数の光学素子(4つの結像レンズ23、25、27および29)からなる偏向後光学系21と、偏向後光学系21の下流側で光線が空間的に分離している箇所に配置されて複数の光線を複数の走査線上に導く光路折り返し用平面ミラー33Y、33M、33C、33B、35Y、35M、35C、37Y、37Mおよび37Cとを備えた光学系において、次の条件を設けた。
1枚目の結像レンズ23は、場所により曲率が変化するレンズである。
2枚目の結像レンズ25は、3枚目の結像レンズ25よりも、アッベ数が小さいレンズ硝材を材料とする、主走査方向及び副走査方向ともに、負のパワーを持つレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、主走査方向に正のパワーを持つレンズである。
4枚目の結像レンズ29は、副走査方向に正のパワーを持つシリンダ形状のレンズである。

[C−3]
上記同様に、レーザ光源から複数の光線を供給する複数の偏向前光学系9と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系9からの光線を偏向する光偏向装置5と、光偏向装置5からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための、複数の光学素子(4つの結像レンズ23、25、27および29)からなる偏向後光学系21と、偏向後光学系21の下流側で光線が空間的に分離している箇所に配置されて複数の光線を複数の走査線上に導く光路折り返し用平面ミラー33Y、33M、33C、33B、35Y、35M、35C、37Y、37Mおよび37Cとを備えた光学系において、次の条件を設けた。
[1]
1枚目の結像レンズ23は、主走査方向と副走査方向の曲率を0以外とし、独立に設定した面を含む。
2枚目の結像レンズ25は、入射面が、主走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面、出射面が、副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が、他のレンズに比べ小さい硝材のレンズとした。
3枚目の結像レンズ27は、入射面がシリンダ面、出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。
4枚目の結像レンズ29は、一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとした。

[1]’([1]を別の表現として言い直したもの)
1枚目の結像レンズ23は成形レンズである。
2枚目の結像レンズ25は、その入射面が主走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が他のレンズに比べ小さい硝材のレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、入射面がシリンダ面、出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。
4枚目の結像レンズ29は、一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとした。

[1]’’([1]を別の表現として言い直したもの)
1枚目の結像レンズ23は、非円弧形状面を含むレンズとする。
2枚目の結像レンズ25は、その入射面が主走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が他のレンズに比べ小さい硝材のレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、入射面がシリンダ面、出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。
4枚目の結像レンズ29は、一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとした。

[2]
1枚目の結像レンズ23は、主走査方向と副走査方向の曲率を0以外とし、独立に設定した面を含む。
2枚目の結像レンズ25は、入射面が主走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が他のレンズに比べ小さい硝材のレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、入射面、出射面が、シリンダ面で、平面図としてみて、両凸とした。
4枚目の結像レンズ29は、一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとした。

[2]’([2]を別の表現として言い直したもの)
1枚目の結像レンズ23は、成形レンズである。
2枚目の結像レンズ25は、入射面が主走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が、他のレンズに比べ小さい硝材のレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、入射面、出射面が、シリンダ面で、平面図としてみて、両凸とした。
4枚目の結像レンズ29は、一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとした。

[2]’’([2]を別の表現として言い直したもの)
1枚目の結像レンズ23は、非円弧形状面を含むレンズである。
2枚目の結像レンズ25は、入射面が主走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が他のレンズに比べ小さい硝材のレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、入射面、出射面が、シリンダ面で、平面図としてみて、両凸とした。
4枚目の結像レンズ29は、一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとした。

[3]
1枚目の結像レンズ23は、主走査方向と、副走査方向の曲率を0以外とし、独立に設定した面を含む。
2枚目の結像レンズ25は、入射面が主走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が他のレンズに比べ小さい硝材のレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、入射面及び出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。
4枚目の結像レンズ29は、一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとした。

[3]’([3]を別の表現として言い直したもの)
1枚目の結像レンズ23は、成形レンズである。
2枚目の結像レンズ25は、入射面が主走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が他のレンズに比べ小さい硝材のレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、入射面及び出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。
4枚目の結像レンズ29は、一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとした。

[3]’’([3]を別の表現として言い直したもの)
1枚目の結像レンズ23は、非円弧形状面を含むレンズである。
2枚目の結像レンズ25は、入射面が主走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が他のレンズに比べ小さい硝材のレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、入射面及び出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。
4枚目の結像レンズ29は、一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとした。

[4]
1枚目の結像レンズ23は、主走査方向と、副走査方向の曲率を0以外とし、独立に設定した面を含む。
2枚目の結像レンズ25は、入射面が凹の球面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が他のレンズに比べ小さい硝材のレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、入射面がシリンダ面、出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。
4枚目の結像レンズ29は、一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとした。

[4]’([4]を別の表現として言い直したもの)
1枚目の結像レンズ23は、成形レンズである。
2枚目の結像レンズ25は、入射面が凹の球面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が他のレンズに比べ小さい硝材のレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、入射面がシリンダ面、出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。
4枚目の結像レンズ29は、一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとした。

[4]’’([4]を別の表現として言い直したもの)
1枚目の結像レンズ23は、非円弧形状面を含むレンズとする。
2枚目の結像レンズ25は、入射面が凹の球面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が他のレンズに比べ小さい硝材のレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、入射面がシリンダ面、出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。
4枚目の結像レンズ29は、一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとした。

[5]
1枚目の結像レンズ23は、主走査方向と副走査方向の曲率を0以外とし、独立に設定した面を含む。
2枚目の結像レンズ25は、入射面が凹の球面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が他のレンズに比べ小さい硝材のレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、入射面及び出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。
4枚目の結像レンズ29は、一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとした。

[5]’([5]を別の表現として言い直したもの)
1枚目の結像レンズ23は、成形レンズである。
2枚目の結像レンズ25は、入射面が凹の球面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が他のレンズに比べ小さい硝材のレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、入射面及び出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。
4枚目の結像レンズ29は、一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとした。

[5]’’([5]を別の表現として言い直したもの)
1枚目の結像レンズ23は、非円弧形状面を含むレンズである。
2枚目の結像レンズ25は、入射面が凹の球面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面で、アッベ数が他のレンズに比べ小さい硝材のレンズである。
3枚目の結像レンズ27は、入射面及び出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。
4枚目の結像レンズ29は、一方の面が平面、他方の面が副走査方向に曲率を持つ凸面のシリンダレンズとした。

[実施例1]
次に、数値を含む具体例を、図1,2及び表1,2を参照して説明する。クレーム要件(C-1,C-2,C-3の[1]、[1]’)に対応する。
(1) 1枚目の結像レンズ23
主走査方向と副走査方向の曲率を0以外とし、独立に設定した非円弧形状を含む成形レンズである自由曲面成形レンズで構成する。材質は、光学硝材BK7で、アッベ数は、νd=64.1、νe:63.9とした。主走査方向及び副走査方向ともに正のパワーを持っているが、パワーの値は、主走査方向と副走査方向で異なっている。
(2) 2枚目の結像レンズ25
入射面が主走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面である。硝材はSF6で、アッベ数が、νd=25.4、νe:25.2と、他のレンズ(23,27,29)に比べ小さい。主走査方向、副走査方向とも負のパワーを持っているが、パワーの値は、主走査、副走査方向で異なっている。
(3) 3枚目の結像レンズ27
入射面がシリンダ面、出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。主走査方向に正のパワーを持つ。材質は、光学硝材BK7で、アッベ数は、νd=64.1、νe:63.9とした。
(4) 4枚目の結像レンズ29
副走査方向に曲率を持つ、一方の面が平面、他方の面が凸面の副走査方向に正のパワーを持つシリンダレンズである。材質は、光学硝材BK7で、アッベ数は、νd=64.1、νe=63.9とした。

表1は、同じ行に、偏芯、傾きがある場合には、その面にて、偏芯を行い、その次に傾けることを示す。「←」は、共通部品、または、同一の部品を共用するため、値が同じであることを示す。また、偏向前光学系9では、光線は、x方向の+方向、偏向後光学系21では、光線は、x方向の−方向へ進むとする。ここに、y方向は、主走査方向、z方向は、副走査方向とする。z方向(副走査方向)の曲率に「←」がある場合には、主走査方向と同じ曲率であり、球面であることを示す。
表2から次のことが分かる。
[1] クレーム要件(A-1)、(A-1')、(A-2)、(A-2')の場合
式(1)はクレーム要件(A−1)に、式(1b)はクレーム要件(A−1’)に、式(1’)はクレーム要件(A−2)に、式(1b’)はクレーム要件(A−2’)にそれぞれ対応している。
これらの値から次のことが分かる。即ち、式(1)、(1’)、(1b)、(1b’)を満たしており、面の出入りδ=50μmのスキャナモータを用いても、面の出入りの影響による主走査方向走査線長さの変動は20μm以下に抑えられている事が判る。

[2] クレーム要件(B-1)、(B-1')、(B-2)、(B-2')の場合
式(2)はクレーム要件(B−1)に、式(2b)はクレーム要件(B−1’)に、式(2’)はクレーム要件(B−2)に、式(2b’)はクレーム要件(B−2’)にそれぞれ対応している。
これらの値から次のことが分かる。即ち、式(2)、(2’)、(2b)、(2b’)を満たしており、面の出入りδ=50μmのスキャナモータを用いても、面の出入りの影響による副走査方向ビーム位置の変動は6μm以下に抑えられている事が判る。

[3] 公知例との差異
従来技術Aでは、ポリゴン入射光が、副走査方向に対し垂直な為、前述のように、ポリゴン厚が厚くなり、風損が大きくなる。
従来技術B、Cでは(2)、(2’)、(2b)、(2b’)を満たしていない。
従来技術Bは、(1)、(1’)、(1b)、(1b’)を満たしていない。
従来技術Dは、最終の2つのレンズ、光学素子が各々の走査線毎に異なる為、それぞれの部品の取り付けの傾き、各部品のそり等にばらつきがあると、走査線の傾き、走査線の曲がり等がばらつき、色ずれが発生してしまう。

[実施例2]
表3は、3枚目のレンズが、主走査方向のみに曲率を持つシリンダレンズ面で構成されている例である。図1、図2及び表3,4を参照して説明する。クレーム要件(C-1,C-2,C-3の[2]、[2]’)に対応する。ここでは、実施例1に対して結像レンズ27を異ならせている。
(1) 1枚目の結像レンズ23
主走査方向と副走査方向の曲率を0以外とし、独立に設定した非円弧形状を含む成形レンズである自由曲面成形レンズで構成する。材質は、光学硝材BK7で、アッベ数は、νd=64.1、νe:63.9とした。主走査方向及び副走査方向ともに正のパワーを持っているが、パワーの値は、主走査方向と副走査方向で異なっている。
(2) 2枚目の結像レンズ25
入射面が主走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面である。硝材はSF6で、アッベ数が、νd=25.4、νe:25.2と、他のレンズ(23,27,29)に比べ小さい。
(3) 3枚目の結像レンズ27
入射面及び出射面がシリンダ面で、平面図としてみて、両凸とした。主走査方向に正のパワーを持つ。材質は、光学硝材BK7で、アッベ数は、νd=64.1、νe:63.9とした。
(4) 4枚目の結像レンズ29
副走査方向に曲率を持つ、一方の面が平面、他方の面が凸面の副走査方向に正のパワーを持つシリンダレンズである。材質は、光学硝材BK7で、アッベ数は、νd=64.1、νe=63.9とした。

表3及び表4は、上記表1及び表2と同様の表である。対応する表の名前及び表の値以外の説明は、実施例1と同様である。
公知例との差異説明も実施例1と同様である。

[実施例3]
表5は、3枚目のレンズが、入射面及び出射面ともに球面で構成されている例である。図1、図2を基に説明する。クレーム要件(C-1,C-2,C-3の[3]、[3]’)に対応する。ここでは、実施例1に対して結像レンズ27を異ならせている。
(1) 1枚目の結像レンズ23
主走査方向と副走査方向の曲率を0以外とし、独立に設定した非円弧形状を含む成形レンズである自由曲面成形レンズで構成した。材質は、光学硝材BK7で、アッベ数は、νd=64.1、νe:63.9とした。主走査方向及び副走査方向ともに正のパワーを持っているが、パワーの値は、主走査方向と副走査方向で異なっている。
(2) 2枚目の結像レンズ25
入射面が主走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面である。硝材はSF6で、アッベ数は、νd=25.4、νe:25.2と、他のレンズ(23,27,29)に比べ小さい。主走査方向及び副走査方向とも負のパワーを持っているが、パワーの値は、主走査方向と副走査方向で異なっている。
(3) 3枚目の結像レンズ27
入射面及び出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。主走査方向に正のパワーを持つ。材質は、光学硝材BK7で、アッベ数は、νd=64.1、νe:63.9とした。
(4) 4枚目の結像レンズ29
副走査方向に曲率を持つ、一方の面が平面、他方の面が凸面の副走査方向に正のパワーを持つシリンダレンズである。材質は、光学硝材BK7で、アッベ数は、νd=64.1、νe=63.9とした。

表5及び表6は、上記表1及び表2と同様の表である。対応する表の名前及び表の値以外の説明は、実施例1と同様である。
表5及び表6から分かるように、実施例1とほぼ同様の結果を得た。
公知例との差異説明も実施例1と同様である。

[実施例4]
表7は、2枚目のレンズの入射面が球面で構成されている例である。図1、図2を基に説明する。クレーム要件(C-1,C-2,C-3の[4]、[4]’)に対応する。ここでは、実施例1に対して結像レンズ25を異ならせている。
(1) 1枚目の結像レンズ23
主走査方向と副走査方向の曲率を0以外とし、独立に設定した非円弧形状を含む成形レンズである自由曲面成形レンズで構成した。材質は、光学硝材BK7で、アッベ数は、νd=64.1、νe:63.9とした。主走査方向及び副走査方向ともに正のパワーを持っているが、パワーの値は、主走査、副走査方向で異なっている。
(2) 2枚目の結像レンズ25
入射面が凹の球面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面である。硝材はSF6で、アッベ数は、νd=25.4、νe:25.2と、他のレンズ(23,27,29)に比べ小さい。主走査方向及び副走査方向ともに負のパワーを持っているが、パワーの値は、主走査、副走査方向で異なっている。
(3) 3枚目の結像レンズ27
入射面がシリンダ面、出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。主走査方向に正のパワーを持つ。材質は、光学硝材BK7で、アッベ数は、νd=64.1、νe:63.9とした。
(4) 4枚目の結像レンズ29
副走査方向に曲率を持つ、一方の面が平面、他方の面が凸面の副走査方向に正のパワーを持つシリンダレンズである。材質は、光学硝材BK7で、アッベ数は、νd=64.1、νe=63.9とした。

表7及び表8は、上記表1及び表2と同様の表である。対応する表の名前及び表の値以外の説明は、実施例1と同様である。
表7及び表8から分かるように、実施例1とほぼ同様の結果を得た。
公知例との差異説明も実施例1と同様である。

[実施例5]
表9は、2枚目のレンズの入射面が球面で構成されている例である。図1、図2を基に説明する。クレーム要件(C-1,C-2,C-3の[5]、[5]’)に対応する。ここでは、実施例1に対して結像レンズ25,27を異ならせている。
(1) 1枚目の結像レンズ23
主走査方向と副走査方向の曲率を0以外とし、独立に設定した非円弧形状を含む成形レンズである自由曲面成形レンズで構成した。材質は、光学硝材BK7で、アッベ数は、νd=64.1、νe:63.9とした。主走査方向及び副走査方向ともに正のパワーを持っているが、パワーの値は、主走査、副走査方向で異なっている。
(2) 2枚目の結像レンズ25
入射面が凹の球面、出射面が副走査方向へ曲率を持つ凹のシリンダ面である。硝材はSF6で、アッベ数は、νd=25.4、νe:25.2と、他のレンズ(23,27,29)に比べ小さい。主走査方向及び副走査方向とも負のパワーを持っているが、パワーの値は、主走査方向と副走査方向で異なっている。
(3) 3枚目の結像レンズ27
入射面及び出射面が球面で、平面図としてみて、両凸とした。主走査方向に正のパワーを持つ。材質は、光学硝材BK7で、アッベ数は、νd=64.1、νe:63.9とした。
(4) 4枚目の結像レンズ29
副走査方向に曲率を持つ、一方の面が平面、他方の面が凸面の副走査方向に正のパワーを持つシリンダレンズである。材質は、光学硝材BK7で、アッベ数は、νd=64.1、νe=63.9とした。

表9及び表10は、上記表1及び表2と同様の表である。対応する表の名前及び表の値以外の説明は、実施例1と同様である。
表9及び表10から分かるように、実施例1とほぼ同様の結果を得た。
公知例との差異説明も実施例1と同様である。

[実施例6]
上述した実施例は、偏向後光学系21が4枚組みの結像レンズ23、25、27および29で構成された例を示したが、偏向後光学系21を2枚組みの結像レンズで構成された例を示す。
表11及び表12に結果を示す。
クレーム要件(A-1)、(A-1')、(A-2)、(A-2')に対応させている。式(1)はクレーム要件(A−1)に、式(1b)はクレーム要件(A−1’)に、式(1')はクレーム要件(A−2)に、式(1b')はクレーム要件(A−2’)にそれぞれ対応する。
これらの値から次の事が判る。式(1)、(1’)、(1b)、(1b’)を満たしており、反射面5aの出入りδ=50μmのスキャナモータを用いても、反射面5aの出入りの影響による主走査方向長さの変動は20μm以下に抑えられている事が判る。

クレーム要件(B-1)、(B-1')、(B-2)、(B-2')に対応させている。式(2)はクレーム要件(B−1)に、式(2b)はクレーム要件(B−1’)に、式(2')はクレーム要件(B−2)に、式(2b')はクレーム要件(B−2’)にそれぞれ対応する。
これらの値から次の事が判る。式(2)、(2’)、(2b)、(2b’)を満たしており、反射面5aの出入りδ=50μmのスキャナモータを用いても、反射面5aの出入りの影響による主走査方向長さの変動は6μm以下に抑えられている事が判る。

以上により、ポリゴンミラー等の光偏向装置5を薄く維持した状態で、像の相対位置ずれ(色ずれ)を小さくし、結像特性を向上させることができる。

なお、上記実施形態では、図2に示すように、偏向前光学系9からの複数の光線を全て同じ方向から光偏向装置5に入射させると共に全て同じ方向に反射させて複数の走査線上に導く、一系統の光学系としたが、図7に示すように、二系統にしてもよい。即ち、偏向前光学系9を光偏向装置5の両側に配置して反射面5aを同時に2面使用し、各光線を2本ずつ左右に分けてもよい。各レンズには表1〜12に示された形状、特性を持たせる。これにより、ドラム間ピッチを広げることができる。
光走査装置の光路をミラーによる折り返しを展開して平面方向から見た平面図である。 図1に示した平面方向と直交する方向(同光偏向装置の回転軸と垂直な方向)から見た状態であって、ミラーによる折り返しを展開せず、光偏向装置の反射点から被走査面までの間に配置される光学部材を通過する光ビームに関し、光偏向装置による偏向角が0°の位置で見た側面図である。 光偏向装置5で光線が反射されたときの状態を示す平面図である。 光偏向装置5で光線が反射されたときの状態を示す平面図である。 光線のずれ状態を示す副走査方向断面の模式図である。 光線のずれ状態を示す斜視図である。 変形例を示す正面図及び平面図である。 実施例1の結果を示す表1である。 実施例1の結果を示す表1である。 実施例1の結果を示す表2である。 実施例2の結果を示す表3である。 実施例2の結果を示す表3である。 実施例2の結果を示す表4である。 実施例3の結果を示す表5である。 実施例3の結果を示す表5である。 実施例3の結果を示す表6である。 実施例4の結果を示す表7である。 実施例4の結果を示す表7である。 実施例4の結果を示す表8である。 実施例5の結果を示す表9である。 実施例5の結果を示す表9である。 実施例5の結果を示す表10である。 実施例6の結果を示す表11である。 実施例6の結果を示す表11である。 実施例6の結果を示す表12である。
符号の説明
3:レーザアレイ、4:感光体ドラム、5:光偏向装置、L:レーザビーム、7:合成ミラー、9:偏向前光学系11:コリメートレンズ、13:絞り、15:シリンダレンズ、21:偏向後光学系、23,25,27,29:結像レンズ、33,35,37:光路折り返し用平面ミラー、39:防塵ガラス。

Claims (8)

  1. 光源から複数の光線を供給する偏向前光学系と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系からの光線を偏向する光偏向装置と、当該光偏向装置からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための複数の光学素子からなる偏向後光学系とを備えた光走査装置において、
    0.006 >|β×δ×tanζ/cos|γ|max|
    β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
    δ:光偏向装置の反射面の出入りの量(mm)
    |γ|max:光偏向装置に対する主走査方向の入射角度の絶対値の最大値(radian)
    ζ:反射面に対する、副走査方向の入射角度(radian)
    という関係を有することを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1に記載の光走査装置において、
    0.02 > |{(F−L)/F}×δ|×(MAX[tanγ×cosξ]−MIN[tanγ×cosξ])
    F:偏向後光学系の主走査方向の合成焦点距離(mm)
    L:偏向後光学系の合成した主走査方向の像面側主点から像面までの距離(mm)
    δ:光偏向装置の反射面の出入りの量(mm)
    γ:光偏向装置の反射面の法線と入射光との主走査方向の角度(radian)
    ξ:光偏向装置の反射面の法線と被走査面の法線との角度(radian)
    という関係を有することを特徴とする光走査装置。
  3. 光源から複数の光線を供給する偏向前光学系と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系からの光線を偏向する光偏向装置と、当該光偏向装置からの反射光を走査線上に結像させるための複数の光学素子からなる偏向後光学系と、偏向後光学系の光路の下流側で光線が空間的に分離している箇所に配置された、複数の光線をそれぞれ離れた走査線上に導く手段とを備えた光走査装置において、
    上記偏向後光学系の光路の最も下流側の光学素子が、その一方の面が平面、他方の面が凸面のシリンダレンズとしたことを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項3に記載の光走査装置において、
    上記偏向後光学系の一番上流側の光学素子が、主走査方向と副走査方向の曲率を独立に設定した面を持つことを特徴とする光走査装置。
  5. 光源から複数の光線を供給する偏向前光学系と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系からの光線を偏向する光偏向装置と、当該光偏向装置からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための複数の光学素子からなる偏向後光学系とを備えた光走査装置において、
    上記偏向後光学系の複数の光学素子が複数の結像レンズからなり、
    光路の一番下流側の結像レンズを副走査方向に正のパワーを持つシリンダ形状のレンズとし、
    0.006 >|β×δ×tanζ/cos |γ|max|
    0.02 > |[(F−L)/F]×δ|×(MAX[tanγ×cosξ]−MIN[tanγ×cosξ])
    β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
    |γ|max:光偏向装置に対する、主走査方向の入射角度の絶対値の最大値(radian)
    F:偏向後光学系の主走査方向の合成焦点距離(mm)
    L:偏向後光学系の合成した主走査方向の像面側主点から、像面までの距離(mm)
    δ:光偏向装置の反射面の出入りの量(mm)
    ζ:光偏向装置に対する、副走査方向の入射角度(radian)
    γ:光偏向装置の反射面の法線と、入射光の主走査方向の角度(radian)
    ξ:光偏向装置の反射面の法線と、被走査面の法線との角度(radian)
    という関係を有することを特徴とする光走査装置。
  6. 光源から複数の光線を供給する偏向前光学系と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系からの光線を偏向する光偏向装置と、当該光偏向装置からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための複数の光学素子からなる偏向後光学系とを備えた光走査装置において、
    上記偏向後光学系の複数の光学素子が複数の結像レンズからなり、
    光路中で一番下流側の結像レンズを副走査方向に正のパワーを持つシリンダ形状のレンズとし、
    3/25 >|β×tanζ/cos |γ|max|
    2/5 > |(F-L)/F|×(MAX[tanγ×cosξ]−MIN[tanγ×cosξ])
    β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
    ζ:光偏向装置に対する、副走査方向の入射角度(radian)
    |γ|max:光偏向装置に対する、主走査方向の入射角度の絶対値の最大値(radian)
    F:偏向後光学系の主走査方向の合成焦点距離(mm)
    L:偏向後光学系の合成した主走査方向の像面側主点から、像面までの距離(mm)
    γ:光偏向装置の反射面の法線と、入射光の主走査方向の角度(radian)
    ξ:光偏向装置の反射面の法線と、被走査面の法線との角度(radian)
    という関係を有することを特徴とする光走査装置。
  7. 光源から複数の光線を供給する偏向前光学系と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系からの光線を偏向する光偏向装置と、当該光偏向装置からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための複数の光学素子からなる偏向後光学系とを備えた光走査装置において、
    上記偏向後光学系の複数の光学素子が複数の結像レンズからなり、
    光路中で一番下流側の結像レンズを副走査方向に正のパワーを持つシリンダ形状のレンズとし、
    0.006 >|β×δ×tanζ/cos [(θ+Φ)/2]|
    0.02 >|[(F-L)/F]×δ|×(tan [(θ+Φ)/2]×cos[(θ-Φ)/2]−tan [(θ-Φ)/2]×cos [(θ+Φ)/2])
    β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
    δ:光偏向装置の反射面の出入りの量(mm)
    ζ:光偏向装置に対する、副走査方向の入射角度(radian)
    θ:光偏向装置への入射光と、光路の折り曲げ等を展開した際の、像面の垂線との主走査方向の角度(radian)
    Φ:有効画角(radian)
    F:偏向後光学系の主走査方向の合成焦点距離(mm)
    L:偏向後光学系の合成した主走査方向の像面側主点から、像面までの距離(mm)
    という関係を有することを特徴とする光走査装置。
  8. 光源から複数の光線を供給する偏向前光学系と、偏向後の走査面が交差するように入射した偏向前光学系からの光線を偏向する光偏向装置と、当該光偏向装置からの反射光を所定の距離隔てられた走査線上に結像させるための複数の光学素子からなる偏向後光学系とを備えた光走査装置において、
    上記偏向後光学系の複数の光学素子が複数の結像レンズからなり、
    光路中の一番下流側の結像レンズを副走査方向に正のパワーを持つシリンダ形状のレンズとし、
    3/25 >|β×tanζ/cos [(θ+Φ)/2]|
    2/5 > |(F-L)/F|×(tan [(θ+Φ)/2]×cos [(θ-Φ)/2]−tan [(θ-Φ)/2]×cos [(θ+Φ)/2])
    β:偏向後光学系の副走査方向の横倍率
    ζ:光偏向装置に対する、副走査方向の入射角度(radian)
    θ:光偏向装置への入射光と、光路の折り曲げ等を展開した際の、像面の垂線の主走査方向の角度(radian)
    Φ:有効画角(radian)
    F:偏向後光学系の主走査方向の合成焦点距離(mm)
    L:偏向後光学系の合成した主走査方向の像面側主点から、像面までの距離(mm)
    という関係を有することを特徴とする光走査装置。
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