JP3529454B2 - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JP3529454B2
JP3529454B2 JP25327194A JP25327194A JP3529454B2 JP 3529454 B2 JP3529454 B2 JP 3529454B2 JP 25327194 A JP25327194 A JP 25327194A JP 25327194 A JP25327194 A JP 25327194A JP 3529454 B2 JP3529454 B2 JP 3529454B2
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雅夫 山口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数ドラム方式カラ
ープリンタ、複数ドラム方式カラー複写機、高速レーザ
プリンタあるいはデジタル複写機などに利用可能な、複
数のレーザビームを走査するマルチビーム光走査装置な
らびにこのマルチビーム光走査装置が利用される画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、複数ドラム方式カラープリン
タあるいは複数ドラム方式カラー複写機などの画像形成
装置では、色分解された色成分に対応する複数の画像形
成部、及び、この画像形成部に、色成分に対応する画像
データすなわち複数のレーザビームを提供する光走査装
置 (レーザ露光装置) が利用される。
【0003】この種の画像形成装置では、各画像形成部
のそれぞれに対応して複数の光走査装置が配置される例
と、複数のレーザビームを提供可能に形成されたマルチ
ビーム光走査装置が配置される例とが知られている。
【0004】従来のマルチビーム光走査装置は、特開平
5−83485号公報に見られるように、マルチビーム
の数をNとするとき、光源である半導体レーザ素子、シ
リンダレンズおよびガラスfθレンズ群をNセット、及
び、ポリゴンミラーをN/2枚使用する例がある。従っ
て、4レーザビームの場合にはレーザ素子、シリンダレ
ンズおよびガラスfθレンズ群が4セット、及び、ポリ
ゴンミラーが2枚が利用される。なお、fθレンズ群の
一部のレンズを共通して利用する例も広く知られてい
る。
【0005】特開昭62−232344号公報には、f
θレンズの少なくとも一部のレンズ面がトーリック面に
形成されたレンズを共通して利用する例が示されてい
る。この特開昭62−232344号には、fθレンズ
のいくつかをプラスチックで形成することで各レンズ面
の設計自由度を向上させ、結像位置における収差特性を
改善する提案がある。なお、この公報には、各レンズを
共通で利用して、それぞれのレンズに全てのレーザビー
ムを通過させる方法も示されている。特開平5−346
12号公報には、ハーフミラーを利用して複数の光源か
らのレーザビームを一つのポリゴンミラーに入射させる
方法が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−83485
号公報に見られるマルチビーム光走査装置が利用される
場合、複数の光走査装置が利用される場合に比較して、
光走査装置に占有される空間の大きさは低減されるもの
の、光走査装置単体としては、レンズあるいミラーの数
が増大することによる部品代および組み立てコストのア
ップ、または、光走査装置単体としての大きさおよび重
さの増大などがある。また、fθレンズの形状誤差また
は固体誤差あるいは取り付け誤差などにより、各色成分
ごとのレーザビームの主走査線の曲り、あるいは、fθ
特性などに代表される結像面における収差特性の偏差が
不均一になることが知られている。
【0007】一方、第1のfθレンズを各レーザビーム
に共通に利用する例では、各レーザビームごとに配置さ
れた第2のfθレンズが示されているが、第2のfθレ
ンズの形状誤差または固体誤差あるいは取り付け誤差な
どにより、上記特開平5−83485号公報に見られる
例と同様の不都合が生じる。
【0008】また、特開昭62−232344号公報に
見られる例では、形状が最適化されていないトーリック
面が配置されているのみであるから、複数のレーザビー
ムのいずれかのレーザビームに主走査線曲りが発生する
問題がある。なお、上記特開昭62−232344号公
報に関連して、偏向装置に向かうレーザビームの一部を
光軸方向へ制御する例が提案されているが、すべての結
像領域で十分に収差特性を補正することは困難である。
【0009】さらに、上記特開昭62−232344号
公報に見られる例では、プラスチックにより形成された
レンズの屈折率の温度の変化による変化量が比較的大き
いことから、広範囲に亘る環境条件 (特に、温度条件)
の下では、像面湾曲、主走査線曲りあるいはfθ特性な
どの特性が大きく変動する問題がある。この例では、し
かしながら、特に副走査方向の全域における色消し、像
面湾曲、像面歪曲および横倍率などの諸条件を満足しな
ければならないため、レンズの枚数が増加される問題が
ある。同時に、各レーザビームの主走査線の平行度を確
保するために、ハウジングの精度を非常に高くしなけれ
ばならずコストアップとなる。
【0010】一方、特開平5−34612号公報に示さ
れている例では、最も多くのハーフミラーを通過される
レーザビームの光強度 (光量) が十分に確保されなけれ
ばならず、光源が大型されることになる。なお、この種
の光走査装置では、1つの偏向装置により偏向されたレ
ーザビームを分離するための偏向装置の後段の光学系が
大型化されやすい問題がある。
【0011】この発明の目的は、色ずれのない小型のカ
ラー画像を低コストで提供できる画像形成装置およびそ
の画像形成装置に適したマルチビーム光走査装置を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記問題点
に基づきなされたもので、複数の光を所定の方向に走査
する光走査手段と、この光走査手段に近い側から順に、
上記光走査手段により上記それぞれの光が走査される方
向と直交する副走査方向のパワーが、それぞれ、負、正
および正に規定された第1ないし第3のトーリックレン
ズを含み、上記光走査手段により走査されたそれぞれの
光に所定の結像特性を与える結像光学手段とを有する光
走査装置を提供するものである。
【0013】また、この発明によれば、複数の光を所定
の方向に走査する光走査手段と、この光走査手段に近い
側から順に配置され、上記光走査手段により上記それぞ
れの光が走査される主走査方向と直交する副走査方向の
パワーが負で上記光走査手段により走査された光が入射
する面の回転対称軸が上記主走査方向にかつ入射された
光が出射される出射面の回転対称軸が上記副走査方向に
規定された第1の両面トーリックレンズと、上記副走査
方向のパワーが正で上記光走査手段により走査された光
が入射する面の回転対称軸が上記主走査方向にかつ入射
された光が出射される出射面の回転対称軸が上記副走査
方向に規定された第2の両面トーリックレンズと、上記
副走査方向のパワーが正で上記光走査手段により走査さ
れた光が入射する面がトーリック面でその回転対称軸が
上記主走査方向にかつ入射された光が出射される出射面
のが回転対称面に規定された片面トーリックレンズとを
含み、上記光走査手段により走査されたそれぞれの光に
所定の結像特性を与える結像光学手段とを有する光走査
装置が提供される。
【0014】さらに、この発明によれば、複数の光を所
定の方向に走査する光走査手段と、この光走査手段に近
い側から順に配置され、上記光走査手段により上記それ
ぞれの光が走査される主走査方向と直交する副走査方向
のパワーが負で上記光走査手段により走査された光が入
射する面の回転対称軸が上記副走査方向にかつ入射され
た光が出射される出射面の回転対称軸が上記副走査方向
に規定された第1の両面トーリックレンズと、上記副走
査方向のパワーが正で上記光走査手段により走査された
光が入射する面の回転対称軸が上記主走査方向にかつ入
射された光が出射される出射面の回転対称軸が上記主走
査方向に規定された第2の両面トーリックレンズと、上
記副走査方向のパワーが正で上記光走査手段により走査
された光が入射する面がトーリック面でその回転対称軸
が上記主走査方向にかつ入射された光が出射される出射
面のが回転対称面に規定された片面トーリックレンズと
を含み、上記光走査手段により走査されたそれぞれの光
に所定の結像特性を与える結像光学手段とを有する光走
査装置が提供される。
【0015】
【作用】この発明の光走査装置は、光走査手段により走
査された光に所定の結像特性を与える第1ないし第3の
レンズを有している。第1のレンズは、光が走査される
方向と直交する副走査方向に関し、負のパワーを有して
いる。第2のレンズは、光が走査される方向と直交する
副走査方向に関し、正のパワーを有している。第3のレ
ンズは、光が走査される方向と直交する副走査方向に関
し、正のパワーを有している。これにより、光走査手段
により走査される光が走査される角度が最大になる。
【0016】また、この発明の光走査装置によれば、第
1のレンズの入射面および出射面は、それぞれ、トーリ
ック面に、第2のレンズの入射面および出射面は、それ
ぞれ、トーリック面に、第3のレンズの入射面は、トー
リック面に、また、第3のレンズの出射面は、回転対称
面に、それぞれ、規定される。従って、光走査手段によ
り所定の位置に走査された光の結像特性を、どの位置で
も最適に維持できる。このことから、副走査方向の全域
における色消し、像面湾曲、像面歪曲および横倍率など
の結像特性が改善される。
【0017】
【実施例】以下、図面を用いてこの発明の実施例を説明
する。図1および図2には、この発明の実施例であるマ
ルチビーム光走査装置の概略平面図および概略断面図が
示されている。なお、カラーレーザビームプリンタ装置
では、通常、イエロー=Y、マゼンタ=M、シアン=C
およびブラック=Bの各色成分ごとに色分解された4種
類の画像データと、Y,M,CおよびBのそれぞれに対
応して各色成分ごとに画像を形成するさまざまな装置が
4組利用されることから、各参照符号にY,M,Cおよ
びBを付加することで、色成分ごとの画像データとそれ
ぞれに対応する装置を識別する。
【0018】図1および図2によれば、マルチビーム光
走査装置1は、色成分ごとの画像データに対応するレー
ザビーム (光ビーム) LY,LM,LCおよびLBを発
生する第1ないし第4の半導体レーザ (すなわち光源、
以下、レーザ素子と示す) 3Y,3M,3Cおよび3
B、及び、それぞれのレーザ素子3 (Y,M,Cおよび
B) から出射されたレーザビームL (Y,M,Cおよび
B) を、像面 (所定の位置に配置された結像対象物、た
とえば、感光体ドラム表面) Sに向かって所定の線速度
で偏向する (ただ1つの) 光偏向装置 (走査手段) 5な
どにより構成される。
【0019】それぞれのレーザ素子3Y,3M,3Cお
よび3Bは、光偏向装置5に対し、所定の角度で、3
Y,3M,3Cおよび3Bの順に配置されている。な
お、レーザ素子3BすなわちB (ブラック) 画像に対応
されるレーザ素子は、光偏向装置5の反射面に向かうレ
ーザビームLBが、光偏向装置5に、直接 (反射される
ことなく) 入射可能に配置される。
【0020】それぞれのレーザ素子3 (Y,M,Cおよ
びB) と光偏向装置5との間には、レーザ素子3 (Y,
M,CおよびB) からのレーザビームL (Y,M,Cお
よびB) の断面ビームスポット形状を所定の形状に整え
る光源側光学系すなわち偏向前光学系7Y,7M,7C
および7Bが配置されている。
【0021】光偏向装置5は、たとえば、8面の平面反
射鏡 (面) 5αないし5εおよび5κないし5μが正多
角形状に配置された多面鏡本体5aと、多面鏡本体5a
を、一定の速度で所定の方向に回転させるモータ5mに
より構成される。なお、多面鏡本体5aは、たとえば、
アルミニウム合金により形成される。また、多面鏡5a
の各反射面5αないし5εおよび5κないし5μは、多
面鏡本体5aが回転される方向を含む面と直交する面に
沿って切り出されたのち、各切断面に、たとえば、Si
2 などの表面反射層が蒸着されることで提供される。
【0022】偏向前光学系7 (Y,M,CおよびB)
は、それぞれのレーザ素子3 (Y,M,CおよびB) か
らのレーザビームL (Y,M,CおよびB) に対して、
光偏向装置5によってレーザビームL (Y,M,Cおよ
びB) が偏向される方向 (すなわち第1の方向、以下、
主走査方向と示す) および第1の方向と直交する第2の
方向 (以下、副走査方向と示す) の双方に関して所定の
収束性を与える有限焦点レンズ9Y,9M,9Cおよび
9B、それぞれの有限焦点レンズ9 (Y,M,Cおよび
B) を通過されたレーザビームL (Y,M,Cおよび
B) に、副走査方向に関してのみさらに収束性を与える
ハイブリッドシリンダレンズ11Y,11M,11Cお
よび11B、及び、それぞれのハイブリッドシリンダレ
ンズ11 (Y,M,CおよびB) を通過された4本のレ
ーザビームL (Y,M,CおよびB)を光偏向装置5の
各偏向面 (反射面) 5αないし5εおよび5κないし5
μに向かって折り曲げる (ただ1つの) 偏向前折り返し
ミラーブロック (多段反射手段) 13などを有してい
る。なお、レーザ素子3 (Y,M,CおよびB) 、有限
焦点レンズ9 (Y,M,CおよびB) 、ハイブリッドシ
リンダレンズ11 (Y,M,CおよびB) 、及び、ミラ
ーブロック (折り返しミラー) 13は、たとえば、アル
ミニウム合金などによって形成された保持部材15上
に、一体的に配置されている。
【0023】有限焦点レンズ9 (Y,M,CおよびB)
は、それぞれ、非球面ガラスレンズもしくは球面ガラス
レンズにUV硬化プラスチックで非球面を貼り合わせた
ものにより形成される。また、それぞれのレンズは、保
持部材15と実質的に熱膨張率の等しい材質によって形
成された図示しない鏡筒 (レンズ保持リング) を介して
保持部材15上に固定される。
【0024】ハイブリッドシリンダレンズ11 (Y,
M,CおよびB) は、それぞれ、プラスチックシリンダ
レンズ17Y,17M,17Cおよび17Bとガラスシ
リンダレンズ19Y,19M,19Cおよび19Bとを
含んでいる (図3および図5に詳細に示されている) 。
【0025】それぞれのプラスチックシリンダレンズ1
7 (Y,M,CおよびB) とガラスシリンダレンズ19
(Y,M,CおよびB) とは、副走査方向に関し、実質
的に同一の曲率が与えられている。また、各プラスチッ
クシリンダレンズ17 (Y,M,CおよびB) は、たと
えば、PMMA (ポリメチルメタクリル) などの材質に
より形成される。ガラスシリンダレンズ19 (Y,M,
CおよびB) は、たとえば、SFS1などの材質により
形成される。また、それぞれのシリンダレンズ17およ
び19は、保持部材15と実質的に熱膨張率の等しい材
質によって形成された図示しない鏡筒 (レンズ保持リン
グ) を介して保持部材15上に固定される。なお、有限
焦点レンズ9 (Y,M,CおよびB) とハイブリッドシ
リンダレンズ11 (Y,M,CおよびB) は、同一の鏡
筒により保持されてもよい。
【0026】ミラーブロック13は、熱膨脹率が小さい
材質、たとえば、アルミニウム合金などにより形成され
たブロック本体13aと、ブロック本体13aの所定の
面に形成され、画像形成可能な色成分の数 (色分解され
た色の数) よりも「1」だけ少ない数だけ配置された複
数の反射面13Y,13Mおよび13Cにより構成され
る (後述、図4参照) 。
【0027】光偏向装置5と像面Sとの間には、光偏向
装置5の各反射面5αないし5εおよび5κないし5μ
により偏向されたレーザビームL (Y,M,Cおよび
B) を像面Sの所定の位置に、おおむね直線状に結像さ
せるための像面側光学系すなわち偏向後光学系21、偏
向後光学系21を通過されたそれぞれのレーザビームL
(Y,M,CおよびB) の一部を検知するための (ただ
1つの) 水平同期検出器23、及び、偏向後光学系21
と水平同期検出器23との間に配置され、偏向後光学系
21を通過された4本のレーザビームL (Y,M,Cお
よびB) の一部を水平同期検出器23に向かって反射さ
せる (ただ1つの) 水平同期用折り返しミラー25など
が配置されている。
【0028】偏向後光学系21は、広い走査幅 (すなわ
ち光偏向装置5により像面に走査されたレーザビームL
(Y,M,CおよびB) の像面Sでの主走査方向の長
さ) 全域で、光偏向装置5の各反射面5αないし5εお
よび5κないし5μにより偏向された4本のレーザビー
ムL (Y,M,CおよびB) に、所定の収差特性を与え
るとともに、それぞれのレーザビームL (Y,M,Cお
よびB) の結像面の変動を一定の範囲内に抑えるための
第1ないし第3の結像レンズ27,29および31を有
している。
【0029】偏向後光学系21の第3の結像レンズ (最
も像面に近いレンズ) 31と像面Sとの間には、レンズ
31を通過された4本のレーザビームLY,LM,LC
およびLBを像面Sに向かって折り曲げる第1の折り返
しミラー33Y,33M,33Cおよび33B、第1の
折り返しミラー33Y,33Mおよび33Cにより折り
曲げられたレーザビームLY,LMおよびLCを、さら
に折り返す第2の折り返しミラー35Y,35Mおよび
35Cならびに第3の折り返しミラー37Y,37Mお
よび37Cが配置されている。なお、図2から明らかな
ように、B (ブラック) 画像に対応するレーザビームL
Bは、第1の折り返しミラー33Bにより折り返された
のち、他のミラーを経由せずに像面Sに案内される。す
なわち、第2の折り返しミラー35Y,35Mおよび3
5Cならびに第3の折り返しミラー37Y,37Mおよ
び37Cは、それぞれ、4レーザビームに対して3枚配
置される。
【0030】第1、第2および第3の結像レンズ27,
29および31、第1の折り返しミラー33 (Y,M,
CおよびB) 、及び、第2の折り返しミラー35 (Y,
MおよびC) は、光走査装置1の中間ベース1aに一体
成型などにより形成されている図示しない複数の固定部
材に、それぞれ、接着などにより固定される。また、第
3の折り返しミラー37 (Y,MおよびC) は、それぞ
れ、中間ベース1aに一体成型により形成されている固
定用リブと傾き調整機構により、副走査方向に関連した
少なくとも1方向に関して移動可能に配置される (図1
0参照) 。
【0031】第3の折り返しミラー37Y,37Mおよ
び37C、及び、第1の折り返しミラー33Bと像面S
との間であって、それぞれのミラー33B、37Y,3
7Mおよび37Cを介して反射された4本のレーザビー
ムL (Y,M,CおよびB)が光走査装置1から出射さ
れる位置には、さらに、光走査装置1内部を防塵するた
めの防塵ガラス39Y,39M,39Cおよび39Bが
配置されている。
【0032】図2を参照すれば、各レーザビームLY,
LM,LCおよびLBは、第3の折り返しミラー37
Y,37Mおよび37C、及び、第1の折り返しミラー
33Bによって、おおむね、等間隔で、光走査装置1の
外部へ出射される。すなわち、レーザビームLB (黒)
は、第1の折り返しミラー33B (1枚のみ) を含む光
路により光走査装置1から出射される。また、各レーザ
ビームLY,LMおよびLCは、それぞれ、第3の折り
返しミラー37Y,37Mおよび37C (それぞれ3
枚) を含む光路により光走査装置1から出射される。な
お、それぞれの光路中のミラーの枚数は、1枚および3
枚であるから、奇数に統一されている。このことは、レ
ンズの傾きなどによる像面に到達される各レーザビーム
L (Y,MおよびC) の主走査線の曲りの方向に、同一
の位相 (方向性) を提供できる。
【0033】次に、偏向前光学系について、詳細に説明
する。図3は、偏向前光学系7の折り返しミラーなどを
省略した部分断面図である。また、表1には、偏向前光
学系7の各レンズのレンズデータが示されている。な
お、図3では、1つのレーザビームLY (Y=イエロー
画像に対応) に対する光学部品のみが代表して示されて
いる。また、残りのレーザビームLM,LCおよびLB
に対しては、偏向前光学系7の最後の光学部品を通過さ
れたあとのレーザビームL (M,CおよびB) の最外殻
と光学系の光軸のみを示している。なお、偏向前光学系
7Yおよび7B、7Mおよび7Cは、それぞれ、同一の
有限レンズ9と同一のハイブリッドシリンダレンズ11
を含み、各レーザ素子3から多面鏡までの距離が等し
く、かつ、光軸Oを挟んで対称に形成される。
【0034】ここで、有限焦点レンズ9Yとハイブリッ
ドシリンダレンズ11Yとの間の距離、ならびに、有限
焦点レンズ9Bとハイブリッドシリンダレンズ11Bと
の間の距離は、それぞれ、同一に形成される。また、有
限焦点レンズ9Mとハイブリッドシリンダレンズ11M
との間の距離、ならびに、有限焦点レンズ9Cとハイブ
リッドシリンダレンズ11Cとの間の距離は、それぞ
れ、同一に形成される。この場合、レンズ9Yとレンズ
11Yとの間の距離は、レンズ9Mとレンズ11Mとの
間の距離に比較して、僅かに長く規定される。
【0035】一方、ハイブリッドシリンダレンズ11Y
と光偏向装置5の反射面との間の距離、ならびに、ハイ
ブリッドシリンダレンズ11Bと光偏向装置5の反射面
との間の距離は、それぞれ、同一に形成される。また、
ハイブリッドシリンダレンズ11Mと光偏向装置5の反
射面との間の距離、ならびに、ハイブリッドシリンダレ
ンズ11Cと光偏向装置5の反射面との間の距離は、そ
れぞれ、同一に形成される。この場合、レンズ11Yと
光偏向装置5との間の距離は、レンズ11Mと光偏向装
置5との間の距離に比較して、僅かに長く規定される。
なお、発光点3と有限焦点レンズ9との間の距離は、
Y,M,CおよびBともに等しく形成される。 (以下、
表1に、偏向前光学系のレンズデータを、また、表2
に、比較例として従来から利用されている光学系のレン
ズデータを、同様の方法で示す。)
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】図3によれば、レーザ素子3Yから出射さ
れたレーザビームLYは、有限焦点レンズ9Yにより、
おおむね、像面Sに集光するレーザビームに変換され
る。レンズ9Yを通過されたレーザビームLYは、副走
査方向のみにパワーを持つハイブリッドシリンダレンズ
11Yにより、副走査方向では、おおむね、光偏向装置
5の各反射面5αないし5εおよび5κないし5μ上に
集光される。
【0039】ハイブリッドシリンダレンズ11Yは、副
走査方向に対して実質的に等しい曲率を持つPMMAの
シリンダレンズ17Yとガラスのシリンダレンズ19Y
とによって形成されている。PMMAのシリンダレンズ
17Yは、空気と接する面がほぼ平面に形成される。そ
れぞれのシリンダレンズ17Yとシリンダレンズ19Y
とは、シリンダレンズ17Yの出射面とシリンダレンズ
19Yの入射面で接着され、あるいは、シリンダレンズ
19Yの入射面にシリンダレンズ17Yが一体に成型さ
れることで、提供される。また、シリンダレンズ19Y
とシリンダレンズ17Yとは、図示しない位置決め部材
に所定の方向から押圧されてもよい。なお、シリンダレ
ンズ17Yの材質、PMMAは、偏向後光学系21に利
用される第1ないし第3の結像レンズ27,29および
31と実質的に光学特性が等しい材質によって形成され
る。
【0040】次に、ハイブリッドシリンダレンズ11Y
の光学特性を詳細に説明する。偏向後光学系21すなわ
ち第1ないし第3の結像レンズ27,29および31
は、プラスチック、たとえば、PMMAにより形成され
ることから、 (光走査装置の) 周辺温度が、たとえ
ば、0°Cから50°Cの間で変化することにより、屈
折率nが、1.4876から1.4789まで変化する
ことが知られている。この場合、第1ないし第3の結像
レンズ27,29および31を通過されたレーザビーム
L (Y,M,CおよびB) が実際に集光される結像面す
なわち副走査方向結像位置は、±12mm程度変動して
しまう。ここで、偏向後光学系21に利用されるレンズ
の材質と同一の材質のレンズを、曲率を最適化した状態
で偏向前光学系7に組み込むことによって、温度変化に
よる屈折率nの変動に伴って発生する結像面の変動を±
0.5mm程度に抑えることができる。すなわち、偏向
前光学系7がガラスレンズで、偏向後光学系21がPM
MAで形成されたレンズにより構成される従来の光学系
に比較して、偏向後光学系21のレンズの温度変化によ
る屈折率の変化に起因して発生する副走査方向の色収差
が補正できる。
【0041】なお、図3から明らかなように、それぞれ
のレーザビームLY,LM,LCおよびLBは、副走査
方向で、光走査装置1の光軸 (系の光軸) に対して対称
に入射されている。すなわち、レーザビームLYおよび
LBは、光軸Oを挟んで対称に、多面鏡5aに入射され
る。また、レーザビームLMおよびLCは、同様に、光
軸Oを挟んで対称に、かつ、レーザビームLYおよびL
Bよりも光軸O側を、多面鏡5aに案内される。このこ
とは、それぞれのレーザビームL (Y,M,Cおよび
B) に関し、偏向後光学系21を、副走査方向の2箇所
で最適化できることを示している。従って、各レーザビ
ームL (Y,M,CおよびB) の像面湾曲および非点収
差などの特性をより向上させたり、偏向後光学系21の
レンズ枚数を低減できる。
【0042】図4によれば、ミラーブロック13は、第
1ないし第4のレーザビームLY,LM,LCおよびL
Bを、1つの束のレーザビームLoとして光偏向装置5
の各反射面5αないし5εおよび5κないし5μに案内
するために利用される。詳細には、ミラーブロック13
は、入射させるためにレーザ素子3Yから出射されたレ
ーザビームLYを折り返して光偏向装置5の各反射面5
αないし5εおよび5κないし5μに案内する第1の反
射面13Y、レーザ素子3MからのレーザビームLMお
よびレーザ素子3CからのレーザビームLCを、それぞ
れ、光偏向装置5の各反射面5αないし5εおよび5κ
ないし5μに向かって折り返す第2および第3の反射面
13Mおよび13C、及び、レーザ素子3Bからのレー
ザビームLBをそのまま光偏向装置5の各反射面5αな
いし5εおよび5κないし5μに案内する通過領域13
Bを有している。
【0043】それぞれの反射面13Y,13Mおよび1
3Cは、ブロック本体13aの各反射面に対応する位置
が所定の角度に切り出されたのち、切削面に、たとえ
ば、アルミニウムなどの反射率の高い材質がが塗布また
は蒸着されることにより提供される。なお、ブロック本
体13aの各反射面に対応する位置は、切削後、研磨に
より鏡面加工されてもよい。
【0044】図4に示したミラーブロックによれば、各
反射面13Y,13Mおよび13Cは、1つのブロック
本体13aから切り出されることから、各ミラーごとの
相対的な傾き誤差が低減される。また、ブロック本体1
3aを、たとえば、ダイカストにより製造することで、
精度の高いミラーブロックが提供できる。
【0045】なお、レーザ素子3Bからのレーザビーム
LBは、すでに説明したように、ミラーブロック13と
交わることなく、ブロック本体13a上の通過領域13
Bを通過されて、光偏向装置5の各反射面5αないし5
εおよび5κないし5μに直接案内される。
【0046】ここで、ミラーブロック13により反射さ
れて光偏向装置5に案内される各レーザビームL (Y,
MおよびC) ならびに光偏向装置5に直接案内されるレ
ーザビームLBの強度 (光量) について考察する。
【0047】従来技術の項ですでに説明したように、特
開平5−34612号公報には、2以上のレーザビーム
を1つの束のレーザビームとして光偏向装置の反射面に
入射させる方法として、ハーフミーラにより、レーザビ
ームを、順に、重ねる方法が示されている。しかしなが
ら、複数のハーフミラーが利用されることで、1回の反
射および透過 (ハーフミラーを1回通過するごとに) に
対し、各レーザから出射されたレーザビームの光量の5
0%は無駄となってしまうことは公知である。この場
合、ハーフミラーの透過率と反射率を、それぞれ、各レ
ーザビームごとに最適化したとしても、すべてのハーフ
ミラーを通過されるいづれか1つのレーザビームの強度
(光量) は、レーザ素子から出力された光量の約25%
まで低減されてしまう。また、光路中にハーフミラーが
光路に傾いて存在すること、及び、各レーザビームが通
過するハーフミラーの枚数が異なること、などに起因し
て、像面湾曲あるいは非点収差など代表される光学特性
に、各レーザビームごとに差が生じることが知られてい
る。各レーザビームごとに像面湾曲および非点収差など
の特性が異なることは、全てのレーザビームを、同一の
有限焦点レンズおよびシリンダレンズのみにより像面に
結像させることを困難にする。
【0048】これに対して、図4に示されているミラー
ブロック13によれば、それぞれのレーザビームLY,
LMおよびLCは、光偏向装置5の多面鏡5aに入射す
る前段であって、各レーザビームLY,LMおよびLC
が副走査方向に分離している領域 (図3に網かけで示さ
れている) で、通常のミラーによって折り返される。従
って、多面鏡5aにより像面Sに向かって供給 (反射)
される各レーザビームL (Y,M,CおよびB) の光量
は、出射光量のおおむね90%以上に維持できる。この
ことは、各レーザの出力を低減できるばかりでなく、像
面Sに到達される光の収差を均一に補正できるため、レ
ーザビームを小さく絞り、高精細化への対応を可能とす
る。なお、B (ブラック) に対応するレーザ素子3B
は、ミラーブロック13の通過領域13Bを通過されて
多面鏡5aに案内されることから、レーザの出力容量が
低減できるばかりでなく、反射面で反射されることによ
る多面鏡5aへの入射角の誤差が除去される。
【0049】次に、図5ないし図7を参照して、光偏向
装置5の多面鏡5aで反射された1束のレーザビームL
oと偏向後光学系21との関係について説明する。な
お、表3には、偏向後光学系21の各レンズすなわち第
1ないし第3のプラスチックレンズ27,29および3
1のレンズデータが示されている。
【0050】
【表3】
【0051】なお、副走査の曲率が“−”の面は、これ
を光軸に関して回転した形状がレンズ形状、曲率が示さ
れている面は、その局所座標のz軸方向に1/トーリッ
ク回転対象軸の欄に示された方向の曲率分だけ離れた平
面内の、トーリック回転対象軸の欄に示された方向に平
行な軸を中心として回転した形状を示している。 (以
下、表4に、比較例として従来から利用されている偏向
前光学系が表2の偏向後光学系のレンズデータを、同様
の方法で示す。なお、母線形状は、 (1) 式により示さ
れるものとする。)
【0052】
【表4】
【0053】図5は、図1および図2で説明した光走査
装置を光軸Oに沿って切断した光路展開図である。な
お、図5では、1つのレーザビームLY (Y=イエロー
画像に対応) に対する光学部品のみが代表して示され、
残りのレーザビームLM,LCおよびLBに対しては、
各レーザビームL (M,CおよびB) の最外殻とそれぞ
れの光軸のみを示している。また、第1ないし第3の折
り返しミラー33B,35Y,35M,35C,37
Y,37Mおよび37Cは、省略されている。図6は、
図5に示されている光路中の第1ないし第3の結像レン
ズのトーリック面の回転軸を示す概略斜視図である。な
お、図6によれば、各レンズを通過されるレーザビーム
L (Y,M,CおよびB) は、省略されている。図7
は、図5に示されている光路展開図を、光偏向装置5の
各反射面において副走査方向に直交する方向から見た光
路展開図である。
【0054】図5ないし図7によれば、偏向後光学系2
1は、第1ないし第3のプラスチックトーリックレンズ
27,29および31、及び、各レーザビームL (Y,
M,CおよびB) のそれぞれに対応して配置される防塵
ガラス39Y,39M,39Cおよび39Bを含んでい
る。
【0055】第1ないし第3のプラスチックトーリック
レンズ27,29および31は、偏向前光学系7 (Y,
M,CおよびB) に関して既に説明したように、それぞ
れ、ハイブリッドシリンダレンズ11 (Y,M,Cおよ
びB) に利用されているプラスチックシリンダレンズ1
7 (Y,M,CおよびB) と実質的に等しい材質、たと
えば、PMMA (ポリメチルメタクリル) などにより形
成される。なお、光偏向装置5の前段で1束のレーザビ
ームLoに束ねられた各レーザビームLY,LM,LC
およびLBは、それぞれ、おおむね、同一の束の状態
で、第1ないし第3のプラスチックトーリックレンズ2
7,29および31を通過される。
【0056】第1のプラスチックトーリックレンズ27
は、入射面 (光偏向装置5側) 27inおよび出射面 (像
面S側) 27raの双方ともにトーリック面に形成された
トーリックレンズである。レンズ27の各面のトーリッ
ク回転対称軸は、入射面27inに関し副走査方向 (図
6、R27in) に、また、出射面27raに関し副走査方
向 (図6、R27ra) に延出されている。なお、入射面
27inおよび出射面27raによる副走査方向の合成パワ
ーは、負に規定される。
【0057】第2のプラスチックトーリックレンズ29
は、入射面 (光偏向装置5側) 29inおよび出射面 (像
面S側) 29raの双方ともにトーリック面に形成された
トーリックレンズである。レンズ29の各面のトーリッ
ク回転対称軸は、入射面29inに関し副走査方向 (図
6、R29in) に、また、出射面29raに関し主走査方
向 (図6、R29ra) に延出されている。なお、入射面
29inおよび出射面29raによる副走査方向の合成パワ
ーは、正に規定される。
【0058】第3のプラスチックトーリックレンズ (最
終レンズ) 31は、入射面 (光偏向装置5側) 31in
トーリック面、及び、出射面 (像面S側) 31raが回転
対称非球面に形成された片面トーリックレンズである。
レンズ31の入射面31inのトーリック回転対称軸は、
主走査方向 (図6、R31in) に延出されている。な
お、出射面31raは、光軸Oを中心として回転されるこ
とはいうまでもない。また、入射面31inおよび出射面
31raによる副走査方向の合成パワーは、正に規定され
る。
【0059】次に、第1ないし第3のプラスチックレン
ズのトーリック軸と、結像面の変動および収差特性につ
いて考察する。従来から利用されている光走査装置で
は、全てのトーリックレンズのトーリック軸は、主走査
方向に沿って規定される。この場合、結像面における球
面収差、コマ収差、像面湾曲あるいは倍率誤差などの収
差特性は、副走査方向に関し、独立に設定できないこと
は、すでに説明した通りである。
【0060】これに対して、第1のプラスチックレンズ
27および第2のプラスチックレンズのトーリック回転
対称軸をそれぞれ独立に規定することで、副走査方向の
球面収差、コマ収差、像面湾曲あるいは倍率誤差など
を、第1ないし第3のプラスチックレンズ27,29お
よび31により独立に最適化することができる。なお、
第3のトーリックレンズ31の出射面 (回転非球面) 3
raは、副走査方向の特性への影響を抑えるとともに、
主走査方向のさまざまな特性の微妙な調整のために利用
される。また、第1のプラスチックレンズ27、第2の
プラスチックレンズ29および第3のプラスチックレン
ズ31のそれぞれの副走査方向の合成パワーを、順に、
負、正および正とした場合に、光偏向装置5の各反射面
で反射されるレーザビームの反射角を最大にできる。図
5によれば、さらに、光偏向装置5の多面鏡5aで反射
されたそれぞれのレーザビームLY,LM,LCおよび
LBは、偏向後光学系21の各レンズ27,29および
31の素材であるPMMAの温度変化による屈折率変化
あるいは熱膨張による像面Sでの副走査方向の位置ずれ
を低減させるために、光軸上では、偏向後光学系21の
合成節点位置よりも像面S側に僅かにシフトした位置を
通過され、像面Sに案内される。すなわち、多面鏡5a
で反射されたそれぞれのレーザビームLY,LM,LC
およびLBの副走査方向でのレンズ面通過位置は、第1
のレンズ27の入射面27inと第3のレンズ31の出射
面31raとの間で、光軸を挟んで逆方向に規程される。
一例として、レーザビームLCを参照すれば、レーザ素
子3Cは、光軸Oに対し所定の角度で、光軸Oの上方に
配置される。レーザ素子3CからのレーザビームLC
は、多面鏡5aで光軸Oの上方を通過され、第1のトー
リックレンズ27の入射面27inで光軸Oの上方かつ光
軸Oの直近を通過され、第1のトーリックレンズ27の
出射面27raと第2のトーリックレンズ29の入射面2
inで光軸Oの直近かつ光軸Oの下方を通過され、第3
のトーリックレンズ31に案内される。このレンズ27
とレンズ31との副走査方向の通過位置は、偏向前光学
系7Y,7M,7Cおよび7Bの有限焦点レンズ9Y,
9M,9Cおよび9B、及び、ハイブリッドシリンダレ
ンズ11Y,11M,11Cおよび11Bの、それぞれ
の光軸を最適に配置することによって、容易に達成され
る。
【0061】図7によれば、各レーザ素子3Y,3M,
3Cおよび3Bから出射されたレーザビームLY,L
M,LCおよびLBは、それぞれ、対応する偏向前光学
系を通過され、所定の速度で回転されている多面鏡5a
を介して偏向後光学系に向かって偏向 (連続的に反射)
される。すでに説明したように、多面鏡5aに入射され
る各レーザビームL (Y,M,CおよびB) は、偏向前
光学系7 (Y,M,CおよびB) と多面鏡5a (光偏向
装置5) との間に配置されているミラーブロック13に
より、主走査方向に関しては、1束のレーザビームLo
として多面鏡5aに案内される。
【0062】また、光偏向装置5の多面鏡5aで反射さ
れ、偏向後光学系21すなわち第1ないし第3のトーリ
ックレンズ27,29および31を通過された各レーザ
ビームL (Y,M,CおよびB) の一部であって、像面
Sの画像領域外に対応する各レーザビームL (Y,M,
CおよびB) は、 (ただ1つの) 水平同期用折り返しミ
ラー25を介して (ただ1つの) 水平同期検出器23に
反射される。
【0063】図8 (a) および図8 (b) は、図7に示
した光路を通って像面Sに偏向される各レーザビームL
Y,LM,LCおよびLBを、ただ1つの水平同期検出
器に案内できる水平同期用折り返しミラーを示してい
る。
【0064】図8 (a) によれば、水平同期用折り返し
ミラー25は、それぞれのレーザビームLY,LM,L
CおよびLBを、主走査方向には水平同期検出器23に
異なるタイミングで反射させるとともに、副走査方向に
は水平同期検出器23上で実質的に同一の高さを提供で
きるよう、主走査方向および副走査方向ともに異なる角
度に形成された第1ないし第4の折り返しミラー面25
Y,25M,25Cおよび25B、及び、それぞれのミ
ラー25 (Y,M,CおよびB) を一体に保持するミラ
ーブロック25aを有している。
【0065】ミラーブロック25aは、たとえば、ガラ
ス入りPC (ポリカーボネイト) などにより成型され
る。また、各ミラー25 (Y,M,CおよびB) は、所
定の角度で成型されたブロック25aの対応する位置
に、たとえば、アルミニウムなどの金属が蒸着されて形
成される。
【0066】このようにして、光偏向装置5で偏向され
た各レーザビームLY,LM,LCおよびLBを、1つ
の検出器23に入射させることが可能となるばかりでな
く、たとえば、検出器が複数個配置される際に問題とな
る各検出器の感度あるいは位置ずれに起因する水平同期
信号のずれが除去できる。なお、水平同期検出器23に
は、水平同期用折り返しミラー25により主走査方向1
ラインあたりレーザビームLY,LM,LCおよびLB
が合計4回入射されることはいうまでもない。また、ミ
ラーブロック25aは、型のミラー面が1つにブロック
から切削加工により作成可能に設計され、アンダーカッ
トを必要とせずに、型から抜けるよう工夫されている。
【0067】図8 (b) には、図8 (a) に示した水平
同期用折り返しミラー25の変形例が示されている。水
平同期用折り返しミラー26 (識別のため26とする)
は、図8 (b) に示されるように、中間ベース1aの所
定の位置に一体的に形成された固定部材1bに、4枚の
ミラー26Y,26M,26Cおよび26Bが順に貼り
合わせられてもよい。この場合も、ミラー保持面の形状
が工夫されることで、アンダーカットが不要に形成され
ている。
【0068】図8 (a) および図8 (b) に示した水平
同期検出用折り返しミラー25 (あるいは26) が利用
されることで、水平同期信号を検出するために必要とさ
れる電気部品の数が低減できる。なお、検出器23に
は、それぞれのレーザビームLY,LM,LCおよびL
Bが1本ずつ入射される。従って、検出器23は、各レ
ーザビームL (Y,M,Cおよびが入射されたことが検
出できればよい。このことは、光偏向装置5の各反射面
5αないし5εおよび5κないし5μの副走査方向の平
面度が不十分であっても、各レーザビームL (Y,M,
CおよびB) の書き出し位置を正確に検知できることを
示している。
【0069】次に、再び、図2を参照して、光偏向装置
5の多面鏡5aで反射されたレーザビームL (Y,M,
CおよびB) と偏向後光学系21を通って光走査装置1
の外部へ出射される各レーザビームLY,LM,LCお
よびLBの傾きと折り返しミラー33B,37Y,37
Mおよび37Cとの関係について説明する。
【0070】既に説明したように、光偏向装置5の多面
鏡5aで反射され、第1ないし第3のプラスチックレン
ズ27,29および31により所定の収差特性が与えら
れた各レーザビームLY,LM,LCおよびLBは、そ
れぞれ、第1の折り返しミラー33Y,33M,33C
および33Bを介して所定の方向に折り返される。
【0071】このとき、レーザビームLBは、第1の折
り返しミラー33Bで反射されたのち、そのまま防塵ガ
ラス39Bを通って像面Sに案内される。これに対し、
残りのレーザビームLY,LMおよびLCは、それぞ
れ、第2の折り返しミラー35Y,35Mおよび35C
に案内され、第2の折り返しミラー35Y,35Mおよ
び35Cによって、第3の折り返しミラー37Y,37
Mおよび37Cに向かって反射され、さらに、第3の折
り返しミラー37Y,37Mおよび37Cで反射された
のち、それぞれ、防塵ガラス39Y,39Mおよび39
Cにより、おおむね等間隔で像面Sに結像される。この
場合、第1の折り返しミラー33Bで出射されたレーザ
ビームLBとレーザビームLBに隣り合うレーザビーム
LCも、おおむね等間隔で像面Sに結像される。
【0072】ところで、レーザビームLBは、レーザ素
子3Bを出射されたのち、多面鏡5aと折り返しミラー
33Bで反射されるのみで光走査装置1から像面Sに向
かって出射される。このことから、実質的に折り返しミ
ラー33B1枚のみで案内されるレーザビームLBが確
保できる。
【0073】このレーザビームLBは、光路中に複数の
ミラーが存在する場合に、ミラーの数に従って増大 (逓
倍) される結像面での像のさまざまな収差特性の変動あ
るいは主走査線曲がりなどに関し、残りのレーザビーム
L (Y,MおよびC) を相対的に補正する際の基準光線
として有益である。
【0074】なお、光路中に複数のミラーが存在する場
合には、それぞれのレーザビームLY,LM,LCおよ
びLBごとに利用されるミラーの枚数を奇数または偶数
に揃えることが好ましい。すなわち、図2によれば、レ
ーザビームLBに関与するミラーの枚数は、光偏向装置
5の多面鏡5aを除いて1枚 (奇数) 、レーザビームL
C,LMおよびLYに関与するミラーの枚数は、それぞ
れ、3枚 (奇数) である。ここで、いづれか1つのレー
ザビームLC,LMおよびLYに関し、第2のミラー3
5が省略されたと仮定すれば、第2のミラー35が省略
された光路 (ミラーの枚数は偶数) を通るレーザビーム
のレンズなどの傾きなどによる主走査線曲がりの方向
は、他のレーザビームすなわちミラーの枚数が奇数のレ
ンズなど傾きなどによる主走査線曲がりの方向と逆にな
り、所定の色を再現する際に有害な問題である色ズレを
引き起こす。
【0075】従って、4本のレーザビームLY,LM,
LCおよびLBを重ねて所定の色を再現する際には、各
レーザビームLY,LM,LCおよびLBの光路中に配
置されるミラーの枚数は、実質的に、奇数または偶数に
統一される。
【0076】図9は、第3の折り返しミラー37Y,3
7Mおよび37Cの支持機構を示す概略斜視図である。
図9によれば、第3の折り返しミラー37 (Y,Mおよ
びC) は、それぞれ、光走査装置1の中間ベース1aの
所定の位置に、中間ベース1aと一体的に形成された固
定部41 (Y,MおよびC) 、及び、固定部41 (Y,
MおよびC) に対し、対応するミラーを挟んで対向され
るミラー押さえ板ばね43 (Y,MおよびC) により保
持される。
【0077】固定部41 (Y,MおよびC) は、各ミラ
ー37 (Y,MおよびC) の両端部(主走査方向) に一
対形成されている。一方の固定部41 (Y,Mおよび
C) には、それぞれ、ミラー37 (Y,MおよびC) を
2点で保持するための2つの突起45 (Y,Mおよび
C) が形成されている。なお、2つの突起45 (Y,M
およびC) は、図9に点線で示すように、リブ46 (Y,
MおよびC) であってもよい。
【0078】残りの固定部41 (Y,MおよびC) に
は、突起45 (Y,MおよびC) で保持されているミラ
ーを、光軸に沿って移動可能に支持する止めねじ47
(Y,MおよびC) が配置されている。
【0079】図9から明らかなように、各ミラー37
(Y,MおよびC) は、止めねじ47(Y,MおよびC)
が前後進されることで、突起45 (Y,MおよびC) を
支点として、光軸方向に移動される。
【0080】図10ないし図12には、図5および図7
に示した偏向後光学系21と異なる偏向後光学系の例が
示されている。図10ないし図12を参照すれば、偏向
後光学系121は、第1ないし第3のプラスチックレン
ズ127,129および131を有している。なお、表
5は、各レンズのレンズデータを、表3と同様の方法で
示したものである。
【0081】
【表5】
【0082】なお、母線形状は、 (1) 式により示され
るものとする。以下、表6に、比較例として従来から利
用されている光学系のレンズデータを、同様の方法で示
す。なお、母線形状は、同様に、 (1) 式により示され
るものとする。
【0083】
【表6】
【0084】第1のプラスチックトーリックレンズ12
7は、入射面 (光偏向装置5側) 127inおよび出射面
(像面S側) 127raの双方ともにトーリック面に形成
されたトーリックレンズである。レンズ127の各面の
トーリック回転対称軸は、入射面127inに関し主走査
方向 (R127in) に、また、出射面127raに関し副
走査方向 (R127ra) に延出されている。なお、入射
面127inおよび出射面127raによる副走査方向の合
成パワーは、負に規定される。
【0085】第2のプラスチックトーリックレンズ12
9は、入射面 (光偏向装置5側) 129inおよび出射面
(像面S側) 129raの双方ともにトーリック面に形成
されたトーリックレンズである。レンズ129の各面の
トーリック回転対称軸は、入射面129inに関し主走査
方向 (R129in) に、また、出射面129raに関し副
走査方向 (R129ra) に延出されている。なお、入射
面129inおよび出射面129raによる副走査方向の合
成パワーは、正に規定される。
【0086】第3のプラスチックトーリックレンズ (最
終レンズ) 131は、入射面 (光偏向装置5側) 131
inがトーリック面、及び、出射面 (像面S側) 131ra
が回転対称非球面に形成された片面トーリックレンズで
ある。また、レンズ31の入射面131inのトーリック
回転対称軸は、主走査方向 (R131in) に延出されて
いる。なお、出射面131raは、光軸Oを中心として回
転されることはいうまでもない。また、入射面131in
および出射面131raによる副走査方向の合成パワー
は、正に規定される。
【0087】図10ないし図12のレンズ配置によれ
ば、図5ないし図7に示した例に比較して、結像面にお
ける球面収差、コマ収差、像面湾曲あるいは倍率誤差な
どの収差特性を、より最適化できる。
【0088】図13は、図10ないし図12ならびに表
5に示した偏向後光学系21の副走査方向の特性から得
られる各レーザビームLY,LM,LCおよびLBの光
偏向装置5の各反射面への入射条件を示している。
【0089】図13から明らかなように、第1ないし第
3のプラスチックレンズ27,29および31の副走査
方向のパワーを最適化することにより光偏向装置5の各
反射面に案内される各レーザビームLY,LM,LCお
よびLBは、副走査方向に関して大きく分離される。
【0090】以下に、図10ないし図12に示される第
1ないし第3のプラスチックレンズ127,129およ
び131に対応して、図13のようにそれぞれのレーザ
ビームLY,LM,LCおよびLBが副走査方向に関し
て大きく分離された状態に適した偏向後光学系が表5の
偏向前光学系7の各レンズ (レンズの配置は図1ないし
図7の例と同様である) のレンズデータを表7に示す
(また、表8に、比較例として従来から利用されている
偏向後光学系が表6の光学系のレンズデータを、同様の
方法で示す) 。
【0091】
【表7】
【0092】
【表8】 次に、図13に示したレーザビームLY,LM,LCお
よびLBの副走査方向での分離量について、より具体的
に、表9および表10に示す。
【0093】
【表9】
【0094】
【表10】
【0095】表9は、表1および表3、及び、表2およ
び表4に示した例に関する各レーザビームL (Y,M,
CおよびB) の副走査方向での分離量を示し、また、表
10は、表7及び表9、及び、表8および表10に示し
た例に関する各レーザビームL (Y,M,CおよびB)
の副走査方向での分離量を示している。
【0096】表9および表10から明らかなように、偏
向後光学系を図10ないし図12ならびに表5に示すよ
う最適化した例において、各レーザビームL (Y,M,
CおよびB) の副走査方向の分離量が最大になることが
認められる。
【0097】これにより、図2に示した折り返しミラー
33B、第2の折り返しミラー37Y,37Mおよび3
7Cが配置される際のそれぞれのミラーの間隔および位
置に対するさまざまな制限を緩和できることが認められ
る。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の光走査
装置は、光走査手段により走査された光に所定の結像特
性を与える第1ないし第3のレンズを有している。第1
のレンズは、光が走査される方向と直交する副走査方向
に関し、負のパワーを有している。第2のレンズは、光
が走査される方向と直交する副走査方向に関し、正のパ
ワーを有している。第3のレンズは、光が走査される方
向と直交する副走査方向に関し、正のパワーを有してい
る。これにより、光走査手段により走査される光が走査
される角度が最大になる。
【0099】また、この発明の光走査装置によれば、第
1のレンズの入射面および出射面は、それぞれ、トーリ
ック面に、第2のレンズの入射面および出射面は、それ
ぞれ、トーリック面に、第3のレンズの入射面は、トー
リック面に、また、第3のレンズの出射面は、回転対称
面に、それぞれ、規定される。従って、光走査手段によ
り所定の位置に走査された光の結像特性を、どの位置で
も最適に維持できる。
【0100】さらに、この発明の光走査装置によれば、
第1のレンズの入射面と第2のレンズの入射面の回転対
称軸は、副走査方向に、第1のレンズの出射面、第2の
レンズの出射面および第3のレンズの入射面の回転対称
軸は、光が走査される方向に規定される。このことか
ら、副走査方向の全域における色消し、像面湾曲、像面
歪曲および横倍率などの結像特性が改善される。
【0101】従って、色ずれのない小型のカラー画像を
低コストで提供できる画像形成装置およびその画像形成
装置に適したマルチビーム光走査装置が提供される。こ
れにより、低コストの画像形成装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例である光走査装置の部分平面
図。
【図2】図1に示した光走査装置を光偏向装置から像面
に向かう光軸に沿って切断した断面図。
【図3】図1に示した光走査装置の偏向前光学系部分を
展開した光路図。
【図4】図1に示した光走査装置の偏向前折り返しミラ
ーブロックの概略斜視図。
【図5】図1に示した光走査装置の折り返しミラーなど
を省略した状態の光路図。
【図6】図1に示した光走査装置の偏向後光学系部分の
各レンズのトーリック面の回転軸を示す概略斜視図。
【図7】図1に示した光走査装置の各光学部材の配置を
示す概略平面図。
【図8】図1に示した光走査装置の水平同期検出用折り
返しミラーの概略斜視図。
【図9】図1に示した光走査装置の出射ミラーの調整機
構を示す概略斜視図。
【図10】図5に示した光走査装置の光路図の変形例を
示す光路図。
【図11】図11に示した光走査装置の偏向後光学系部
分の各レンズのトーリック面の回転軸を示す概略斜視
図。
【図12】図10に示した光走査装置の各光学部材の配
置を示す概略平面図。
【図13】図10ないし図12に示した光走査装置によ
り偏向前光学系の分離量が増大される状態を示す概略
図。
【符号の説明】
1…マルチビーム光走査装置、 3…半導体レー
ザ素子、5…光偏向装置、 7…偏
向前光学系、9…有限焦点レンズ、 11
…ハイブリッドシリンダレンズ、13…ミラーブロッ
ク、 15…保持部材、17…プラスチッ
クシリンダレンズ、 19…ガラスシリンダレンズ、2
1…偏向後光学系、 23…水平同期検
出器、25…水平同期用折り返しミラー、 27…第
1の結像レンズ、29…第2の結像レンズ、
31…第3の結像レンズ、33…第1の折り返しミラ
ー、 35…第2の折り返しミラー、37…第3
の折り返しミラー、 39…防塵ガラス、41…
固定部、 43…ミラー押さえ板
ばね、45…突起、 47…止
めねじ。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 26/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の光を所定の方向に走査する光走査手
    段と、 この光走査手段に近い側から順に、上記光走査手段によ
    り上記それぞれの光が走査される方向と直交する副走査
    方向のパワーが、それぞれ、負、正および正に規定され
    た第1ないし第3のトーリックレンズを含み、上記光走
    査手段により走査されたそれぞれの光に所定の結像特性
    を与える結像光学手段と、を、有する光走査装置。
  2. 【請求項2】複数の光源と、 この複数の光源からの複数の光を1束の光線とみなすこ
    とのできる光線群にまとめる第1の光学手段と、 この第1の光学手段によりまとめられた上記光線群を所
    定の方向に走査する走査手段と、 この走査手段に近い側から順に配列された第1ないし第
    3のレンズであって、上記光線群が上記走査手段により
    走査される方向と直交する副走査方向のパワーが負に規
    定された第1レンズと上記副走査方向のパワーが正に規
    定された第2レンズと上記副走査方向のパワーが正に規
    定された第3レンズとを含み、上記第1の光学手段によ
    りまとめられた光線群をもとの数の光に分離するととも
    に、それぞれの光を所定の位置に概ね直線状に結像させ
    る第2の光学手段と、 この第2の光学手段の少なくとも一部を通過された上記
    光線群を概ね1点に案内する第3の光学手段と、を、有
    する光走査装置。
  3. 【請求項3】複数の光源と、 この複数の光源からの複数の光を1束の光線とみなすこ
    とのできる光線群にまとめる第1の光学手段と、 この第1の光学手段によりまとめられた上記光線群を所
    定の方向に走査する走査手段と、 この走査手段に近い側から順に配列された第1ないし第
    3のレンズであって、入射面および出射面の形状がそれ
    ぞれトーリックに形成され、入射面の回転対称軸が上記
    光線群が上記走査手段により走査される主走査方向にか
    つ出射面の回転対称軸が上記主走査方向と直交する副走
    査方向にそれぞれ規定されるとともに、上記副走査方向
    のパワーが負に規定された第1レンズと、入射面および
    出射面の形状がそれぞれトーリックに形成され、入射面
    の回転対称軸が上記主走査方向にかつ出射面の回転対称
    軸が上記副走査方向にそれぞれ規定されるとともに、上
    記副走査方向のパワーが正に規定された第2レンズと、
    入射面の形状がトーリックにかつ出射面の形状が回転対
    称面に形成され、入射面の回転対称軸が上記主走査方向
    に規定されるとともに、上記副走査方向のパワーが正に
    規定された第3レンズとを含み、上記第1の光学手段に
    よりまとめられた光線群をもとの数の光に分離するとと
    もに、それぞれの光を所定の位置に概ね直線状に結像さ
    せる第2の光学手段と、 この第2の光学手段の少なくとも一部を通過された上記
    光線群を概ね1点に案内する第3の光学手段と、を有す
    る光走査装置。
  4. 【請求項4】複数の光源と、 この複数の光源からの複数の光を1束の光線とみなすこ
    とのできる光線群にまとめる第1の光学手段と、 この第1の光学手段によりまとめられた上記光線群を所
    定の方向に走査する走査手段と、 この走査手段に近い側から順に配列された第1ないし第
    3のレンズであって、入射面および出射面の形状がそれ
    ぞれトーリックに形成され、入射面の回転対称軸が上記
    光線群が上記走査手段により走査される主走査方向と直
    交する副走査方向にかつ出射面の回転対称軸が上記副走
    査方向にそれぞれ規定されるとともに、上記副走査方向
    のパワーが負に規定された第1レンズと、入射面および
    出射面の形状がそれぞれトーリックに形成され、入射面
    の回転対称軸が上記主走査方向にかつ出射面の回転対称
    軸が上記主走査方向にそれぞれ規定されるとともに、上
    記副走査方向のパワーが正に規定された第2レンズと、
    入射面の形状がトーリックにかつ出射面の形状が回転対
    称面に形成され、入射面の回転対称軸が上記主走査方向
    に規定されるとともに、上記副走査方向のパワーが正に
    規定された第3レンズとを含み、上記第1の光学手段に
    よりまとめられた光線群をもとの数の光に分離するとと
    もに、それぞれの光を所定の位置に概ね直線状に結像さ
    せる第2の光学手段と、 この第2の光学手段の少なくとも一部を通過された上記
    光線群を概ね1点に案内する第3の光学手段と、を有す
    る光走査装置。
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