JP2005265677A - タイヤの振動特性評価方法及びタイヤの振動特性評価用コンピュータプログラム、並びにタイヤの製造方法 - Google Patents

タイヤの振動特性評価方法及びタイヤの振動特性評価用コンピュータプログラム、並びにタイヤの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】タイヤのトレッドパターンに起因するパターンノイズを的確に評価すること。
【解決手段】このタイヤの振動特性評価方法は、まずタイヤ10に荷重Fを負荷して、路面40上を転動させる。次に前記タイヤ10と前記路面40との間に発生する接触反力RFを取得する。そして、取得した前記接触反力RFの変動に基づいて、前記タイヤ10のパターンノイズを評価する。パターンノイズの評価にあたっては、例えば、所定期間における接触反力RFの最大値と最小値との差を用いることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、タイヤの振動特性評価及び製造に関するものであり、さらに詳しくは、タイヤのトレッドパターンに起因するパターンノイズを的確に評価できるタイヤの振動特性評価方法及びタイヤの振動特性評価用コンピュータプログラム、並びにタイヤの製造方法に関するものである。
従来タイヤは、試作品を走行試験や搬送試験等に供して得られた結果を元に、さらに改良を加えて試作品を試作するという繰り返しによって開発されていた。このような開発手法は、試作と試験との繰り返しになるので、開発効率が悪いという問題点があった。この問題点を解決するために、近年では数値解析を用いたコンピュータシミュレーションによって、試作品を作らなくともタイヤの物理的性質を予測することができる手法が提案されている。
通常タイヤのトレッド面には、排水性を向上させるための溝が形成されており、この溝が、いわゆるトレッドパターンを形成する。タイヤが転動する際には、トレッドパターンがタイヤの振動特性に影響を与える。特許文献1には、トレッドパターンの影響を考慮して、タイヤが非平坦部を通過する際におけるタイヤの振動特性を取得するタイヤ性能のシミュレーション方法が開示されている。
特許第3431817号公報
ところで、トレッドパターンを有するタイヤにおいては、当該タイヤが転動する際には、このトレッドパターンに起因するパターンノイズが発生する。このパターンノイズは、固体伝播と空気伝播とが複合された複雑な振動現象である。特許文献1に開示されたタイヤ性能のシミュレーション方法では、パターンノイズの評価については直接言及されていない。
また、特許文献1に開示されたタイヤ性能のシミュレーション方法では、タイヤが非平坦部を通過する際におけるタイヤの振動特性を取得する。このため、特許文献1に開示されたシミュレーション方法でパターンノイズを評価しようとすると、固体伝播及び空気伝播の影響の他に、タイヤが非平坦部を乗り越えるときの影響も含まれた評価となってしまう。さらに、特許文献1に開示されたタイヤ性能のシミュレーション方法では、タイヤの回転軸に作用する垂直荷重、前後荷重等を含む情報に基づいてタイヤの振動特性を取得する。かかる情報は、タイヤ及びホイール及びハブの影響を含む情報なので、トレッドパターンの影響を的確に評価するためには不十分であり、タイヤを効率的に開発するためには改善の余地がある。
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、タイヤのトレッドパターンに起因するパターンノイズを的確に評価して、効率的にタイヤを開発できる、タイヤの振動特性評価方法及びタイヤの振動特性評価用プログラム、並びにタイヤの製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るタイヤの振動特性評価方法は、タイヤに荷重を負荷して路面上を転動させる手順と、前記タイヤと前記路面との間に発生する接触反力を取得する手順と、取得した前記接触反力の変動に基づいて前記タイヤの振動特性を評価する手順と、を含むことを特徴とする。
本発明者らは鋭意研究の結果、タイヤと路面との間に発生する接触反力が、パターンノイズと極めて強い相関を持つことを見出した。このタイヤの振動特性評価方法は、タイヤと路面との間に発生する接触反力に基づいて、タイヤの振動特性を評価する。このため、タイヤのパターンノイズを的確に評価して、効率的にタイヤを開発できる。ここで、接触反力とは、タイヤに所定の荷重を与えてタイヤを転動させた場合に、タイヤの接地面と路面との間に発生する、路面からタイヤに与えられる力をいう。接触反力は、接触圧力と接地面積との積で表すことができる。
次の本発明に係るタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤのタイヤの振動特性評価方法において、前記タイヤが前記路面上を転動する際には、前記タイヤの回転軸と前記路面との距離をほぼ一定に拘束することを特徴とする。
このタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の構成を備えるので、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の作用、効果を奏する。さらに、このタイヤの振動特性評価方法は、タイヤの回転軸と前記路面との距離をほぼ一定に拘束する。これにより、タイヤ転動時における平均荷重をほぼ一定にできる。このタイヤの振動特性評価方法では、接触反力の変動によりタイヤの振動特性を評価するので、タイヤ転動時における平均荷重をほぼ一定にすることにより、接触反力の影響を抽出して、精度のよい振動特性の評価が可能となる。
次の本発明に係るタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤのタイヤの振動特性評価方法において、前記路面は平坦であることを特徴とする。
このタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の構成を備えるので、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の作用、効果を奏する。さらに、このタイヤの振動特性評価方法は、タイヤが接する路面を平坦な路面とする。このタイヤの振動特性評価方法では、接触反力の変動によりタイヤの振動特性を評価するので、タイヤが接する路面を平坦な路面とすることにより、接触反力に影響を与える要因を低減できる。これにより、接触反力の影響を抽出して、精度のよい振動特性の評価が可能となる。
タイヤが接する路面の平坦度合いは、次の本発明に係るタイヤの振動特性評価方法のように、前記路面の曲率半径は、前記タイヤの半径の10倍以上であることが好ましい。
また、次の本発明に係るタイヤの振動特性評価方法のように、タイヤが接する路面の平坦度合いは、前記路面上で前記タイヤの転動方向に向かって直線上を走査した場合において、走査距離が10cmあたりにおける路面高さの最大値と最小値との差は2mm以下であることが好ましい。
このような範囲であれば、接触反力に影響を与える要因を十分に低減できるので、接触反力の影響を抽出して、精度のよい振動特性の評価が可能となる。
次の本発明に係るタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤのタイヤの振動特性評価方法において、前記タイヤの振動特性を評価する手順では、前記接触反力の時間変化履歴を周波数分析し、前記接触反力のゲインと周波数との関係に基づいて前記タイヤの振動特性を評価することを特徴とする。
このタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の構成を備えるので、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の作用、効果を奏する。さらに、このタイヤの振動特性評価方法は、接触反力のゲインと周波数との関係を用いて、タイヤの振動特性を評価する。このようにすれば、実車計測におけるタイヤの特徴を精度よく再現できる。
次の本発明に係るタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤのタイヤの振動特性評価方法において、前記接触反力のゲインに対する周波数の帯域を少なくとも2帯域に分割し、それぞれの周波数帯域における前記接触反力のゲインに重み付け係数を乗じて求めた重み付けゲインにより前記タイヤの振動特性を評価することを特徴とする。
このタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の構成を備えるので、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の作用、効果を奏する。さらに、このタイヤの振動特性評価方法は、周波数の帯域を少なくとも2帯域に分割し、各周波数帯域毎における前記接触反力のゲインに重み付け係数を乗じて求めた重み付けゲインによりタイヤの振動特性を評価する。このように、各周波数帯域毎に重み付け係数を乗ずるので、着目する周波数帯域の寄与度を考慮してタイヤの振動特性を評価できる。
次の本発明に係るタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤのタイヤの振動特性評価方法において、前記タイヤの振動特性を評価する手順では、取得した前記接触反力の時間変化履歴のうち所定期間における最大接触反力と最小接触反力との差を求め、これに基づいて前記タイヤの振動特性を評価することを特徴とする。
このタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の構成を備えるので、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の作用、効果を奏する。さらに、このタイヤの振動特性評価方法は、最大接触反力と最小接触反力との差を求め、これに基づいてタイヤの振動特性を評価する。このようにすれば、周波数分析を必要とせず、簡易にタイヤの周波数特性を評価できる。特に、トレッドパターンのタイヤ周方向ピッチに変化がない場合には、実車計測におけるタイヤの特徴を精度よく再現できるので好ましい。
次の本発明に係るタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤのタイヤの振動特性評価方法において、有限要素法に基づき、前記タイヤのトレッドパターンを、前記タイヤの周方向にわたって有限個の微小要素に分割することによりタイヤモデルを作成する手順と、前記タイヤモデルを、予め作成したホイールのリムモデルに装着する手順と、前記リムモデルに装着した前記タイヤモデルを予め作成した路面モデルに接触させ、前記タイヤモデルに所定の荷重を負荷して転動させる手順と、前記タイヤと前記路面との間に発生する接触反力を取得する手順と、前記接触反力の変動に基づいて前記タイヤの振動特性を評価する手順と、を含むことを特徴とする。
このタイヤの振動特性評価方法は、タイヤと路面との間に発生する接触反力に基づいて、タイヤの振動特性を評価する。このため、タイヤのパターンノイズを的確に評価して、効率的にタイヤを開発できる。また、有限要素法を用いた転動シミュレーションによって、接触反力を取得するので、実際にタイヤを試作し、評価する手順が不要になり、開発効率がさらに向上する。
次の本発明に係るタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤのタイヤの振動特性評価方法において、前記タイヤが前記路面上を転動する際には、前記タイヤの回転軸と前記路面との距離をほぼ一定に拘束することを特徴とする。
このタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の構成を備えるので、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の作用、効果を奏する。さらに、このタイヤの振動特性評価方法は、タイヤの回転軸と前記路面との距離をほぼ一定に拘束する。これにより、タイヤ転動時における平均荷重をほぼ一定にできる。このタイヤの振動特性評価方法では、接触反力の変動によりタイヤの振動特性を評価するので、タイヤ転動時における平均荷重をほぼ一定にすることにより、接触反力の影響を抽出して、精度のよい振動特性の評価が可能となる。
次の本発明に係るタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤのタイヤの振動特性評価方法において、前記路面は平坦であることを特徴とする。
このタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の構成を備えるので、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の作用、効果を奏する。さらに、このタイヤの振動特性評価方法は、タイヤが接する路面を平坦な路面とする。このタイヤの振動特性評価方法では、接触反力の変動によりタイヤの振動特性を評価するので、タイヤが接する路面を平坦な路面とすることにより、接触反力に影響を与える要因を低減できる。これにより、接触反力の影響を抽出して、精度のよい振動特性の評価が可能となる。
次の本発明に係るタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤのタイヤの振動特性評価方法において、前記タイヤの振動特性を評価する手順では、前記接触反力の時間変化履歴を周波数分析し、前記接触反力のゲインと周波数との関係に基づいて前記タイヤの振動特性を評価することを特徴とする。
このタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の構成を備えるので、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の作用、効果を奏する。さらに、このタイヤの振動特性評価方法は、接触反力のゲインと周波数との関係を用いて、タイヤの振動特性を評価する。このようにすれば、実車計測におけるタイヤの特徴を精度よく再現できる。
次の本発明に係るタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤのタイヤの振動特性評価方法において、前記タイヤの振動特性を評価する手順では、取得した前記接触反力の時間変化履歴のうち所定期間における最大接触反力と最小接触反力との差を求め、これに基づいて前記タイヤの振動特性を評価することを特徴とする。
このタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の構成を備えるので、上記タイヤの振動特性評価方法と同様の作用、効果を奏する。さらに、このタイヤの振動特性評価方法は、最大接触反力と最小接触反力との差を求め、これに基づいてタイヤの振動特性を評価する。このようにすれば、周波数分析を必要とせず、簡易にタイヤの周波数特性を評価できる。特に、トレッドパターンのタイヤ周方向ピッチに変化がない場合には、実車計測におけるタイヤの特徴を精度よく再現できるので好ましい。
次の本発明に係るタイヤの振動特性評価用コンピュータプログラムは、上記タイヤの振動特性評価方法をコンピュータ上で実現させることを特徴とする。これにより、上記のタイヤの振動特性評価方法が、コンピュータを利用して実現できる。
次の本発明に係るタイヤの製造方法は、記タイヤの振動特性評価方法により、タイヤの振動特性を評価する手順と、評価した前記タイヤの振動特性に基づいて、前記タイヤのトレッドパターンを決定する手順と、決定した前記トレッドパターンを転写できる加硫金型によりグリーンタイヤを加硫する手順と、を含むことを特徴とする。
このタイヤの製造方法は、タイヤと路面との間に発生する接触反力に基づいて評価したタイヤの振動特性に基づきトレッドパターンを設計する。そして、そのトレッドパターンを転写できる加硫金型を用いてグリーンタイヤを加硫してタイヤを製造する。このため、タイヤのパターンノイズを的確に評価して、パターンノイズを低減したトレッドパターンを効率的に設計して、タイヤを効率的に開発できる。
本発明に係るタイヤの振動特性評価方法及びタイヤの振動特性評価用コンピュータプログラム、並びにタイヤの製造方法は、パターンノイズを的確に評価して効率的にタイヤを開発できるという効果を奏する。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、発明を実施するための最良の形態により、本発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。なお、本発明はタイヤ全般に対して適用でき、空気入りタイヤに限定されるものではない。
この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法は、タイヤと路面との間に発生する接触反力に基づいて、タイヤのパターンノイズ等の振動特性を評価する点に特徴がある。本実施例に係るタイヤの振動特性評価方法の内容について説明する前に、評価対象であるタイヤについて説明する。図1は、タイヤの回転軸を含む子午面で切ったタイヤ断面を示す一部断面図である。同図を用いて、振動特性評価対象であるタイヤ10の構造について、簡単に説明する。キャップトレッド11は、タイヤ10の路面接地部に配置されており、カーカス15、ベルト14又はブレーカの外側を覆うゴム層である。
キャップトレッド11は、カット衝撃に対してカーカス15やベルト14を保護する役目を持っている。ここで、キャップトレッド11が路面と接する面をトレッド面11mという。トレッド面11mは、複数の縦溝11s1や横溝により区切られて、複数のブロック11bが形成される。トレッド面11mに形成された前記縦溝11s1や横溝、あるいはブロック11bのなすパターンを、トレッドパターンあるいはブロックパターンという。
アンダトレッド12は、キャップトレッド11とベルト14との間に配置されるゴム層で、発熱性、接着性等を向上させる目的で用いられる。サイドトレッド13は、サイドウォール部の最も外側に配置されて外からの傷がカーカス15に達するのを防止するとともに、ラジアルタイヤの場合には、車軸からの駆動力を路面に伝える補助的役割も担っている。
ベルト14は、キャップトレッド11とカーカス15との間に配置されたゴム引きコード層である。なお、バイアスタイヤの場合にはブレーカと呼ぶ。ラジアルタイヤにおいて、ベルト14は形状保持及び強度メンバーとして重要な役割を担っている。カーカス15はタイヤ10の骨格をなすゴム引きコード層である。カーカス15は、タイヤ10に空気を充填した際に圧力容器としての役目を果たす強度メンバーであり、空気の内圧によって荷重を支え、走行中の動的荷重に耐える構造に構成される。
空気の内圧によって発生するカーカス15のコード張力は、スチールワイヤの束で支えられる。このスチールワイヤの束を硬質ゴムで固めたリングをビード16という。ビード16は、タイヤ10をホイールのリムに固定させる役割を果たす他、カーカス15、ベルト14及びトレッドとともに、タイヤ10の強度部材となる。ビードフィラ17は、カーカス15をビードワイヤの周囲に巻き込む際に生ずる空間へ充填するゴムである。カーカス15をビード16に固定するとともに、その部分の形状を整え、ビード部全体の剛性を高める。
図2は、トレッド面に形成されるトレッドパターンの一例を示す一部平面図である。このタイヤ10のキャップトレッド11は、横溝11s2によって、タイヤ10の周方向(図2の矢印方向)に対して分割されるとともに、縦溝11s1によって、タイヤの周方向に対して直交する方向に分割されている。これにより、キャップトレッド11は、タイヤ10の周方向に対してピッチを持つ複数のブロック11bn、11bn+1等に分割されている。以下、縦溝11s1及び横溝11s2を総称したときには、溝11という。図2に示すタイヤ10のように、各ブロック11bn-1、11bn、11bn+1等の周方向における長さ(周方向ピッチ)Pn-1、Pn、Pn+1等をそれぞれ異ならせるようにしてもよい。これにより、特定の周波数のパターンノイズが目立つことを抑制する。なお、周方向ピッチPn-1、Pn、Pn+1等をすべて同じ大きさとしてもよい。
トレッド面11mに溝11sが形成されているタイヤが転動する際には、溝11sにより形成されるトレッド面11mのブロック11bn、11bn+1等が接地し、離れるときにノイズを発生する。このノイズは、パターンノイズと呼ばれており、溝11sがなすトレッドパターンの形状によって変化する。トレッドパターンを持つタイヤでは、パターンノイズの発生は避けられないため、このパターンノイズを低減するようにタイヤ10を設計する。
パターンノイズは、溝11sに起因して発生し、タイヤ10からホイールに伝播した後、ホイールから車軸、サスペンション、車両のボディの順に伝わって空気を振動させる、固体を媒体として伝わる個体伝播によって人間の耳に到達する。また、前記固体伝播の他、タイヤ10の接地面から入力された振動がタイヤ10の振動を励起させることで空気を振動させる、いわゆる空気伝播によっても人間の耳に到達する。このように、パターンノイズは複雑な振動現象なので、実車両にタイヤを装着して走行試験し、パネラーと呼ばれる熟練した評価者が官能評価する。そして、このパネラーによって得られた評価結果を基に、試作品を製造し評価することの繰り返しでタイヤを設計していた。このため、タイヤの試作、評価には多大な手間と時間とを要していた。さらに、パターンノイズに影響するタイヤ単体の特性を定量的に評価することは、事実上不可能であった。
図3は、タイヤと路面との関係を示す説明図である。図4−1は、路面上をタイヤが転動したときにおける接触反力の時間変化履歴を示す説明図である。図4−2は、接触反力の時間変化履歴を周波数分析した結果を示す説明図である。図4に示す結果は、ホイールにタイヤを装着して転動させるコンピュータシミュレーションによって求めたものである。ここで、接触反力RFとは、図3に示すように、タイヤ10あるいはタイヤモデル10mに所定の荷重Fを与えてタイヤ10を転動させた場合に、タイヤ10の接地面と路面40との間に発生する、路面40からタイヤ10に与えられる力をいう。
図4に示すように、接触反力RFは、その大きさが時間の経過とともに周期的に変化、すなわち振動する。例えば、図4に示す例では、接触反力RFの振動の1周期が、トレッドパターンを構成する各ブロックの周方向ピッチPnに相当する。パターンノイズは、固体伝播と空気伝播とが複合された複雑な振動現象であるが、タイヤ10への加振源は、接地面からの入力である。このため、接地面からの入力の大小がパターンノイズに直接影響を与える。接地面からタイヤ10に対する入力は、接触反力RFで表せるので、接地面からタイヤ10に対する加振入力の大小を表す代表値として接触反力RFの振動を用いると、パターンノイズを正確に評価することができる。また、接触反力RFの時間変化履歴を周波数分析すれば(図4−2)、接触反力のゲインGの周波数分布がわかるので、パターンノイズの分布を知ることもできる。本発明者らは鋭意研究の結果、タイヤをホイールに装着し、所定の内圧、荷重を負荷してタイヤを転動させた際において、タイヤ接地面と路面との間に生じる接触反力の振動が、パターンノイズの代用特性として極めて有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
次に、本発明の実施例に係るタイヤの振動特性評価方法の手順について説明する。なお、以下の説明においては、コンピュータシミュレーションにより本実施例に係るタイヤの振動特性評価方法を実現する例を説明するが、本発明は、コンピュータシミュレーション以外の方法でも実現できる。例えば、ロードセンサやひずみセンサその他の、力を測定可能なセンサにより、接触反力RFを直接取得することによっても、この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法は実現できる。また、この実施例で評価するタイヤの振動特性は、トレッドパターンに起因するパターンノイズであるが、この他にも、乗り心地に影響を与える低周波数の振動その他の、パターンノイズ以外の振動も、タイヤの周波数特性として評価することができる。
本発明の実施例に係るタイヤの振動特性評価方法の手順を説明する前に、このタイヤの振動特性評価方法を実行するタイヤの振動特性評価装置について説明する。図5は、この実施例に係るタイヤの振動特性評価装置の構成を示す説明図である。タイヤの振動特性評価装置(以下評価装置)50は、処理部50pと記憶部50mとを備えて構成される。処理部50pと記憶部50mとは、入出力ポート(I/O)59を介して接続してある。
処理部50pは、モデル作成部51と、タイヤ装着部52と、転動解析部53と、接触反力解析部54とを含んで構成される。これらがこの実施例に係るタイヤの振動特性評価方法を実行する。モデル作成部51と、タイヤ装着部52と、転動解析部53と、接触反力解析部54とは入出力ポート(I/O)59に接続されており、相互にデータをやり取りできるように構成されている。
また、入出力ポート(I/O)59には、端末装置60が接続されており、この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法を実行するために必要なデータ、例えば、タイヤ10を構成するゴムの物性値やホイールの物性値、あるいは転動解析における境界条件や走行条件等を、端末装置60に接続された入力装置61によって評価装置50へ与える。また、評価装置50からタイヤの振動特性評価結果を受け取り、端末装置60に接続された表示装置62に、その結果を表示する。さらに、入出力ポート(I/O)59には、各種データサーバー641、642等が接続されている。そして、この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法を実行するにあたっては、処理部50pが各種データサーバー641、642等内に格納されている各種データベースを利用できるように構成されている。
記憶部50mには、この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法の処理手順を含むコンピュータプログラムや、各種データサーバー641、642等から取得した、材料物性等のデータが格納されている。なお、材料物性等のデータは、この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法を実行する際に用いる。ここで、記憶部50mは、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。また、処理部50pは、メモリ及びCPUにより構成することができる。また、記憶部50mは、処理部50pに内蔵されるものであっても、他の装置(例えばデータベースサーバ)内にあってもよい。このように、上記評価装置50は、通信により端末装置60から処理部50pや記憶部50mにアクセスするものであってもよい。
上記コンピュータプログラムは、処理部50pが備えるモデル作成部51や接触反力解析部54等へすでに記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法の処理手順を実現できるものであってもよい。また、この評価装置50は、前記コンピュータプログラムの代わりに専用のハードウェアを用いて、処理部50pが備えるモデル作成部51、タイヤ装着部52、転動解析部53及び接触反力解析部54の機能を実現するものであってもよい。次に、この評価装置50を用いて、この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法を実現する手順を説明する。
図6は、この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法の処理手順を示すフローチャートである。この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法を実行するにあたり、評価装置50の処理部50pが備えるモデル作成部51は、タイヤモデルを作成するとともに(ステップS101)、路面モデルを作成する(ステップS102)。なお、タイヤモデルの作成と路面モデルの作成との順序は問わない。
この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法では、タイヤの振動特性を評価するために用いる解析手法として、有限要素法(Finite Element Method:FEM)を使用する。なお、この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法に適用できる解析手法は有限要素法に限られず、境界要素法(Boundary Element Method:BEM)、有限差分法(Finite Differences Method:FDM)等も使用できる。また、境界条件等によって最も適当な解析手法を選択し、又は複数の解析手法を組み合わせて使用することもできる。なお、有限要素法は、構造解析に適した解析手法なので、特にタイヤやホイールのような構造体に対して好適に適用できる。また、本発明は、特に有限要素法の陽解法によってタイヤの諸性能を予測する際に好適である。
図7は、タイヤを微小要素に分割したタイヤモデルの一例を示す斜視図である。図8−1は、路面をモデル化した一例を示す説明図である。タイヤモデル10mや路面モデル40mを作成するにあたっては、有限要素法等の解析手法によって解析できるように、それぞれの解析手法に適したタイヤモデル10mあるいは路面モデル40mを作成する。
例えば有限要素法を使用する場合、図7に示すように、有限要素法に基づきタイヤ10を有限個の微小要素10m1、10m2、10mn等に分割する。これにより、タイヤモデル10mを作成することができる。同様に、図8−1に示すように、有限要素法に基づき路面40を有限個の微小要素40m1、40m2、40mn等に分割する。これにより、路面モデル40mを作成することができる。
有限要素法に基づく微小要素とは、例えば2次元平面においては四辺形要素、3次元体としては四面体ソリッド要素、五面体ソリッド要素、六面体ソリッド要素等のソリッド要素や、三角形シェル要素、四角形シェル要素等のシェル要素等、コンピュータで用いうる要素とすることが望ましい。このようにして分割された微小要素は、解析の過程においては、3次元座標を用いて逐一特定される。
例えば、有限要素法によりタイヤモデル10mを作成するにあたっては、タイヤ10の内部構造と、トレッドパターンとを含むタイヤ形状とを再現したタイヤモデル10mを作成する。トレッドパターンに複数の周方向ピッチからなるバリアブルピッチ配列を採用している場合、この振動特性を評価もモデル化することが好ましい。これにより、接触反力の予測精度が向上できるので、より適切にタイヤのパターンノイズを評価することができる。
図8−2、図8−3は、路面の凹凸を説明する概念図である。路面モデル40mを作成するにあたっては、路面40の凹凸を考慮することが好ましい。すなわち、路面40を、ほぼ平坦な路面としてモデル化することが好ましい。この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法においては、トレッドパターンによって生ずる接触反力の時間に対する変動を評価するため、路面40は、曲率、突起、段差あるいは溝等のような、接触反力に影響を与える要因を持たない方が好ましい。ただし、実際のアスファルト路面や、アスファルト路面を模した試験路面が有する凹凸程度は有していてもよい。また、室内試験ドラムのような曲率を有する試験路面の場合、接触反力の変動に影響する接地長が、平坦路面の場合と異なるので適切な路面形状とはいえない。
これらを勘案すると、図8−2に示すように、路面40の凹部又は凸部の最小曲率半径rrは、少なくともタイヤ10の半径rtの10倍以上が好ましく、振動特性評価の精度を向上させるためには、15倍以上とすることが好ましい。また、図8−3に示すように、路面40の粗さは、路面40上の任意の直線を走査した場合において、長さL=10cmにおける最大路面高さhmaxと最小路面高さhminとの差Δhr(=hmax−hmin)が、2mm以下となることが好ましい。この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法では、このような路面40をモデル化して、路面モデル40mを作成する。なお、路面モデル40mを作成するにあたっては、ウェット状態や積雪状態を考慮してもよい。
次に、タイヤ装着部52は、作成したタイヤモデル10mを、モデル作成部51で予め作成しておいたホイールモデルに装着し(ステップS103)、タイヤモデル10mへ内圧を負荷する(ステップS104)。次に、この手順の一例について説明する。図9は、ホイールモデルの一例を示す斜視図である。図10は、タイヤ/ホイール組立体モデルの一例を示す斜視図である。図11−1、図11−2は、タイヤモデルをホイールモデルに装着する方法例の概要を示す説明図である。図11−3は、タイヤモデル及びホイールモデルの各軸を示す説明図である。図12は、この実施例に係るタイヤモデルの装着手順を示すフローチャートである。
ここで説明するタイヤモデルをホイールモデルに装着し、タイヤ/ホイール組立体モデルを作成する方法は、次の点に特徴がある。すなわち、有限要素法等に基づいてモデル化したホイールのリムモデルのリム幅を、タイヤモデルのビード部の幅よりも大きく広げてから、前記リムモデルをタイヤモデルのビード部へ嵌合させる。その後、タイヤモデルの幅方向における並進自由度をリムモデルの両リム間で一致させて、タイヤ/ホイール組立体モデルを作成する。
まず、モデル作成部51により、図9に示すようなホイールモデル30mを作成する。このホイールモデル30mは、図7に示すタイヤモデル10mと同様に、有限要素法に基づきホイールを有限個の微小要素30m1、30m2、30mn等に分割することにより、ホイールモデル30mを作成する(ステップS201)。次に、図11−1に示すように、ホイールの正規のリム幅J1よりも、2個のリム21、22のリム幅J2を広くしたリムモデル20を設定する(ステップS202)。
リムモデル20の作成方法は、上述したホイールモデル30mの作成方法と同様である。なお、ホイールモデル30mの作成時に、予めリムモデル20のリム幅J2を、正規のリム幅J1よりも大きく設定してもよい。なお、図9では、ホイール全体をモデル化して、リムモデル20が含まれるようにしているが、必ずしもホイール全体をモデル化する必要はなく、リム21、22の部分のみをモデル化したリムモデルを用いてもよい。さらに、リムモデル20は、タイヤモデル10mのビード部16mを覆う範囲のみが、例えば有限要素法等に基づいてモデル化されていればよく、リムモデル20全体をモデル化する必要はない。
ここで、リム幅とは、ホイールの両リム21、22の内側における両リム21、22間の最大幅をいう。また、ビード部の幅とは、タイヤの両ビード部がリムと嵌合する部分における最大幅をいう。本発明のタイヤ性能の予測方法では、タイヤモデル10mをホイールモデル30mに装着する前後においてホイールのリム幅を変化させるので、この間においてリム幅とビード幅とは変化する。
また、本発明に適用できるリムモデル20は、全体を変形体として構成することができる。すなわち、リムモデル20の全体にわたってリム21、22の弾性率や変形等を考慮してリムモデル20を構成することができる。また、リムモデル20を変形体としてではなく剛体としてモデル化してもよい。この場合には次の点で有利である。
有限要素法の陽解法においては、Courant条件を満たす必要がある。一般にホイールはアルミニウム合金や鉄等によって製造されており、その弾性率は高くなる。また、一般にホイールは形状が複雑であるので、これを有限要素法において精度よく解析するためには、各微小要素の大きさを小さくする必要がある。このため、ホイールのリム21、22を変形体としてリムモデル化すると、前記Courant条件を満たすために時間増分値が小さくなりやすく、計算に多くの時間を要することになる。ここで、ホイールのリム21、22を変形体としてではなく剛体としてモデル化すれば、弾性率や分割する微小要素の大きさを考慮する必要はない。その結果、前記時間増分値が減少しないので、計算時間の増加を抑制することができる。
図13−1、図13−2、図13−3は、左右を別体としたリムモデルを示す説明図である。両リム21、22を別体としたリムモデル20の場合、両方のリム21、22を剛体あるいは変形体として取り扱ってもよいが、本発明においてはこれに限られない。例えば、図13−1に示すように、例えば一方のリム21を剛体とし、もう一方のリム22を変形体として取り扱ってもよい。この場合、リム幅J2を正規のリム幅J1に狭めた後(図13−3参照)に、変形体として取り扱ったリム22を剛体として取り扱うリム21に一体化させることが好ましい。このように、一方のリムを剛体として、もう一方のリムを変形体として取り扱うことにより、両方のリムを剛体として取り扱う場合と比較して、計算のアルゴリズムを簡素化することができる。
前記ステップS202で作成したリムモデル20の両方のリム21、22は、タイヤモデル10mの幅方向(図11−1〜図11−3中のZ方向)における並進自由度のみを独立させ、残りの自由度は一致させておく。すなわち、タイヤモデル10mのX軸周りにおける回転及び並進自由度と、Y軸周りにおける回転及び並進自由度と、Z軸周りにおける回転自由度とを一致させておく。ここで、Z軸はタイヤモデル10m及びホイールモデル30mの回転軸であり、X軸はタイヤモデル10m及びホイールモデル30mの転動方向である。また、Y軸は、前記Z軸とX軸とに垂直な軸である。
次に、図11−2に示すように、リムモデル20の回転軸とタイヤモデル10mの回転軸とを一致させて、リムモデル20のリム幅を正規のリム幅J1へ狭め、タイヤモデル10mのビード部16mをリム21、22へ嵌合させ、タイヤモデル10mをホイールモデル30mに装着する(ステップS203)。このとき、タイヤモデル10mのビード幅部のW2がW1へ狭まり、正規のリム幅J1に対するビード部の幅となる。
その後、タイヤモデル10mの幅方向における並進自由度を、リム21とリム22との間で一致させる(ステップS204)。図14−1、図14−2は、並進自由度を一致させる方法の一例を示す説明図である。並進自由度を一致させるためには、例えば、両リム21、22の間に拘束条件を設け、一体化したリムの挙動を表現する方法がある。また、図14−2に示すように、リム21、22の幅を正規のリム幅J1に狭めてリム21、22とタイヤモデル10mのビード部16mとを嵌合させた後、両リム21、22を一体化した一体リムモデル20aに差替えてもよい。一体リムモデル20aへの差替えは、例えば、リムモデル20がタイヤモデル10mのビード部16mへ接触したときと同期させて、一体リムモデル20aに変更することで実現できる。このように、一体リムモデル20aに差し替えれば、両リム21、22の拘束条件を設ける必要がなくなるので、計算のアルゴリズムを簡易にできる。
このような方法によって、タイヤモデル10mにリムモデル20を組み付けた状態における性能評価において、両方のリム21、22を一体とした、一つのリムとして取り扱うことができる。また、前記並進自由度を一致させる手順は、コンピュータシミュレーションにおいては瞬時に終了するので、計算時間はほとんど増加しない。これにより、ホイールモデル30mにタイヤモデル10mを装着してからタイヤの振動特性評価、あるいはタイヤ/ホイール組立体としての振動特性評価が終了するまでの計算時間を短縮することができる。
なお、タイヤの諸性能を評価する際には、タイヤに内圧Pを負荷する必要がある(ステップS104;図6)。内圧Pは、リムモデル20のリム幅を正規のリム幅J1へ狭めるとき、又は、前記並進自由度をリム21とリム22との間で一致させるときのいずれかのステップで負荷することができる。あるいは、リム幅を狭め、前記並進自由度を一致させながら負荷することもできる。これにより、内圧負荷のステップをリムの嵌合等と同時に進行させることができるので、その分計算時間を短縮することができる。なお、内圧Pは、リムモデル20のリム幅を正規のリム幅J1へ狭めた後、又は、前記並進自由度をリム21とリム22との間で一致させた後に負荷してもよい。
この実施例においては、リムモデル20のリム幅を正規のリム幅J1へ狭めながら、リム21、22とビード部16mとを嵌合させるので、タイヤモデル10mのビード部16mを一旦狭める手順が不要となる。これによって、リム21、22とビード部16mとが嵌合する際におけるビード部16mの動きを小さくできるので、嵌合後に内圧Pを負荷する際には、ビード部16mが急激にリム21、22へ嵌合することを防止できる。その結果、リム21、22とビード部16mとが嵌合する際におけるタイヤの振動を低減できるので、前記振動の減衰時間を短縮して計算時間を短くすることができる。
ここで、この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法に適用できるタイヤモデルの装着手順は、次に説明するものに限られるものではない。例えば、現実にタイヤをホイールに装着する手順を模擬して、一体として作成したホイールモデルにタイヤモデルを装着してもよい。また、接触反力を実際に測定して取得することにより、この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法を実現する場合には、タイヤをホイールに装着してから、内圧を負荷することになる。
上記装着手順によってタイヤモデル10mがホイールモデル30mに装着し、タイヤ/ホイール組立体モデル100mを得たら、所定の荷重F、速度、スリップ角、キャンバー角、スリップ率、横力、前後力、その他の走行条件を与える。そして、タイヤ/ホイール組立体モデル100mを転動させてタイヤモデル10mを転動解析する(ステップS105)。タイヤモデル10mの転動解析においては、タイヤモデル10mが回転を開始し、スリップ角、コーナーリングフォース、前後力の少なくとも一つがほぼ定常状態になった後に、タイヤモデルを少なくとも1回転させることが好ましい。このようにすれば、取得する接触反力のばらつきを小さくできるので、精度の高い振動特性評価が実現できる。
また、転動解析時には、転動時の平均荷重Fmがほぼ一定となるように、タイヤモデル10mの回転軸Zと路面モデル40mとの距離hをほぼ一定に拘束することが好ましい(図3参照)。なお、実験により接触反力RFを求める場合には、タイヤ10の転動時に、タイヤ10の回転軸Zと路面40との距離hをほぼ一定に拘束することが好ましい(図3参照)。このようにすれば、タイヤモデル10mあるいはタイヤ10に与える荷重Fのばらつきを低減できるので、接触反力の変動に与える影響を小さくして、精度の高い振動特性評価が実現できる。特に、接触反力を実測する場合、荷重Fを一定に制御しようとすると制御機構が複雑になる。このため、タイヤ10の回転軸Zと路面40との距離hを一定に拘束することにより、タイヤ10に与える荷重をほぼ一定に制御することが好ましい。なお、タイヤの回転軸Zと路面40との距離hは、接触反力の変動に与える影響を小さくする観点から、タイヤの回転軸Zと路面40との基準距離hbに対して±5%以内とすることが好ましく、さらには、±3%以内とすることが好ましい。
タイヤモデル10mを転動解析したら(ステップS105)、タイヤモデル10m又はタイヤ10の接地面と路面モデル40mとの間に生ずる接触反力RFを取得する(ステップS106)。そして、取得した接触反力RFを用いてタイヤモデル10mのパターンノイズやその他の振動を評価するが、このとき取得した接触反力RFは次のように取り扱うことが好ましい。タイヤ接地面における接触反力RFは、タイヤ接地面における各部の接触反力RFを接地面全体で積算した合計値で評価することが好ましい。このようにすれば、一つの値で接触反力RFを評価できるので、評価が簡易になり、好ましい。図15−1は、タイヤ接地面を示す平面図である。図15−2は、タイヤモデルのタイヤ接地面に作用する接触反力を示す説明図である。
図15−1、図15−2に示すように、タイヤモデル10mのタイヤ接地面10mpは、複数の微小要素に分割されている。そして、有限要素法によるタイヤ転動解析により、各微小要素の接触反力RFが求められる。そして、タイヤ接地面10mp全体で積算した合計値[ΣRFi;{i=1〜n}]を求め、この合計接触反力RFsを用いて、タイヤモデル10mの振動やパターンノイズを評価する。
図16−1は、タイヤの各軸と接触反力との関係を示す説明図である。タイヤモデル10mやタイヤ10の振動やパターンノイズを評価する際には、接触反力RFは、タイヤ10あるいはタイヤモデル10mの上下方向(荷重作用方向、すなわちY軸方向)、前後方向(進行方向、すなわちX軸方向)又は横方向(タイヤ回転軸に平行な方向、すなわちZ軸方向)の少なくとも一つを用いることが好ましい。
図16−2、図16−3は、路面に対する接触反力の方向を示す説明図である。接触反力RFは、タイヤ10あるいはタイヤモデル10mの上下方向、前後方向又は横方向の成分を持つが、これらのうち、少なくとも2方向の成分の合力で接触反力RFを求めてもよい。図16−2は、タイヤ10あるいはタイヤモデル10mに作用する、上下方向及び前後方向の合力を用いて、接触反力RFを求めた例である。また、図16−3は、タイヤ10あるいはタイヤモデル10mに作用する、上下方向及び前後方向、及び横方向の合力で、接触反力RFを求めた例である。さらに、接触反力RFは、任意に設定した軸周りのモーメントとして取り扱ってもよい。
タイヤモデル10m又はタイヤ10の接地面と路面モデル40m又は路面40との間に生ずる接触反力RFを取得したら(ステップS106)、この接触反力RFを用いてタイヤ接地面からの入力を評価する(ステップS107)。例えば、タイヤが1回転した場合における最大接触反力RFmaxと最小反力RFminとの差ΔRF1r(図4−1)、周方向ピッチ長を1単位とした場合における最大接触反力RFmaxと最小反力RFminとの差ΔRF1p(図4−1)により、タイヤ接地面からの入力を評価することができる。なお、上記図4−1に示す接触反力RFの波形は、タイヤ1回転分を1単位として正規化してもよい。
また、得られた接触反力RFをFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)等により周波数分析して得られる接触反力RFのゲインGに変換して、これに基づきタイヤ接地面からの入力を評価することもできる(図4−2)。このときには、周波数分析した結果は、前記ゲインGのピーク値、面積、帯域の面積、尖度(波形の広がり)あるいは歪度(波形の対称性)等によりタイヤ接地面からの入力を評価することもできる。ここで、ゲインGとは、各周波数に対する振幅の大きさをいう。ここで、タイヤ1回転分を1単位として、上記図4−1に示す接触反力RFの波形を正規化した場合、周波数分析結果は、タイヤ1回転を1次として表すことが好ましい。
また、接触反力のゲインGに対する周波数の帯域を少なくとも2帯域に分割し、それぞれの周波数帯域における前記ゲインGに重み付け係数を乗じて求めた重み付けゲインGcを用いてもよい。周波数帯域の分割数は、着目する周波数帯域の数に応じて、適宜変更する。例えば、車両騒音では1000Hz近傍が目立ちやすい。このため、周波数帯域を1000Hz近傍とそれ以下の帯域との2帯域に分けるとともに、1000Hz近傍のゲインGに対しては他の周波数帯域よりも重み付け係数を大きくする。これにより、1000Hz近傍の周波数帯域におけるゲインGの寄与度が大きくなるように考慮することができる。
より具体的には、周波数帯域をf1=0〜100Hz、f2=100Hz〜500Hz、f3=500Hz〜2000Hz・・・fmとする。このとき、それぞれの周波数帯域におけるゲインを、G1、G2、G3・・・Gmとする。重み付け係数をa1、a2、a3・・・amとすると、それぞれの周波数帯域における重み付けゲインは、Gc1、Gc2、Gc3・・・Gcmとなる。車両騒音に対しては周波数帯域f3(500Hz〜2000Hz)が最も影響を与えるので、この周波数帯域におけるゲインG3に乗ずる重み付け係数a3の値を、他の重み付け係数よりも大きくする。ここで、各重み付け係数は、例えば、Σai=1:i=1〜m}となるように規格化される。このように取り扱うことで、着目する周波数帯域の寄与度を考慮してタイヤの振動特性を評価できる。
接触反力RFを用いてタイヤ接地面からの入力を評価したら(ステップS107)、この評価結果を基に、タイヤの振動やパターンノイズを評価する(ステップS108)。例えば、トレッドパターンを変更した複数のタイヤモデルの評価結果からパターンノイズの大きさや質を評価したり、評価車両が異なるときにおいて、車両の影響かトレッドパターンの影響かを考察したりすることができる。
図17は、この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法を含むタイヤの製造方法を示すフローチャートである。まず、評価しようとするタイヤの接触反力を取得し(ステップS301)、タイヤの振動、パターンノイズを評価する(ステップS302)。この手順は、本実施例に係るタイヤの振動特性評価方法で説明した手順と同様である。次に、評価結果が所定の目標値や基準値に達しているか否かを判定する(ステップS303)。評価結果が所定の目標値や基準値に達していない場合(ステップS303;No)、トレッドパターンやキャップトレッドを構成するゴムのコンパウンド等を変更する(ステップS304)。そして、改良試作タイヤあるいは改良試作タイヤモデルを作成して、ステップS301、S302の評価を繰り返す。
評価結果が所定の目標値や基準値に達した場合(ステップS303;Yes)、このトレッドパターンを形成できる加硫金型を設計し、製造する(ステップS305)。そして、グリーンタイヤを製造し(ステップS306)、このグリーンタイヤを前記加硫金型へ入れて加硫して(ステップS307)、パターンノイズを低減したタイヤが完成する(ステップS308)。
以上、この実施例に係るタイヤの評価方法及びタイヤの製造方法によれば、タイヤと路面との間に発生する接触反力を取得し、この変動に基づいてタイヤの振動特性を評価する。このため、タイヤのパターンノイズを的確に評価して、効率的にタイヤを開発できる。また、有限要素法等の解析手法を用いた転動シミュレーションを併用して接触反力を取得すれば、実際にタイヤを試作し、評価する手順が不要になるので、開発効率がさらに向上する。
接触反力の変化により、タイヤ単体のパターンノイズの情報を得ることができるので、タイヤ単体から得られた接触反力の変動波形と実車装着時の騒音情報とを比較することにより、車両の影響かタイヤの影響かを見極める情報として極めて有効である。また、固体伝播における振動伝達媒体であるホイール、車軸、サスペンションその他振動伝達媒体を含む振動伝達系の伝達特性が影響して騒音が大きくなる場合と、トレッドパターンそのものの騒音が大きい場合とがある。このような場合でも、接触反力の変化から、タイヤ単体のパターンノイズの情報を得ることができるので、振動伝達系の影響とトレッドパターンの影響とを分離することが極めて容易になる。その結果、車両が異なる場合において車内外騒音の評価結果が異なるときに、その違いの解釈にも極めて有効である。
なお、この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法は、上記タイヤの振動特性評価装置50を使用しなくとも、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
[評価例1]
本実施例に係るタイヤの振動特性評価方法、及びパネラーによる官能評価により、5種類の異なるトレッドパターンTP1〜TP5を持つ試験タイヤのパターンノイズを評価した。その結果について説明する。図18−1〜図18−5は、評価例1に供したタイヤのトレッドパターンを示す平面図である。図中の矢印RR方向が、評価時におけるタイヤの転動方向である。また、各トレッドパターンTP1〜TP5は、周方向に対するブロック配列ピッチの大きさが変化しない、等周方向ピッチパターンである。
パネラーによる実車走行試験の条件は次の通りである。215/70R16サイズの溝なしタイヤに、トレッドパターンTP1〜TP5のパターンを手彫りした5種類の試験タイヤを試作した。各タイヤを16×6JJのリムに装着し、内圧200kPaとして、実車走行試験を行った。実車走行試験は、排気量2リッターの小型四輪駆動車の右後輪にのみ試験タイヤを装着し、他の3輪には同サイズの溝なしタイヤを装着した。そして、よく訓練された3名のパネラーが、速度50km/hで試験車両をテストコースで走行させて実車走行において各試験タイヤの騒音を評価した。各試験タイヤの騒音の優劣は、騒音フィーリングを1点〜5点で点数化し、3名の合計点数で判定した。
接触反力は、コンピュータによる数値シミュレーションにより求め、求めた接触反力の振動、すなわち時間変化履歴によりパターンノイズを評価した。タイヤモデルは、上記試験タイヤの形状、内部構造、トレッドパターン及び材料特性を再現した5種類の試験タイヤモデルを用意した。なお、これらの試験タイヤモデルは有限要素法に基づいてモデル化された。これら5種類の試験タイヤモデルを16×6JJのリムモデルに装着し、200kPaの内圧を負荷した。そして、平坦な路面モデルを作成し、静止時の荷重が3.2kNとなるように試験タイヤモデルの回転軸を強制変位させることにより、試験タイヤモデルを路面モデルに押し付けた。その後、試験タイヤモデルの回転軸と路面との距離が一定となるように固定した。ここで、静止時の荷重が3.2kNとは、実車走行試験に使用した車両の右後輪荷重に等しい大きさである。
上記条件の下で、試験タイヤモデルの回転軸をスリップ角0.0度、キャンバー角0.0度で固定し、転動シミュレーションにより路面モデル上を速度50km/hで移動させる。試験タイヤ−路面モデル間の前後力がほぼ定常状態となった後、試験タイヤ−路面モデル間の上下方向における接触反力の履歴を、試験タイヤモデルが2回転動する間取得した。このときのサンプリング周期は、1/10000秒である。そして、試験タイヤモデル2回転分における最大接触反力RFmaxと最小接触反力RFminとの差(ΔRF)の大きさにより、パターンノイズを評価した。図19−1は、接触反力RFと試験タイヤモデルの転動数との評価結果の一例を示す説明図である。このように、各試験タイヤモデルの接触反力を取得し、ΔRFを求める。そして、ΔRFが大きいほど、パターンノイズは大きいと判定する。図19−2は、図19−1に示した評価結果を周波数分析して、ゲインと周波数との関係で表した例を示す説明図である。図19−2に示すように、評価結果をゲインと周波数との関係で表せば、接触反力RFの大きさとその発生帯域を知ることができる。
パネラーによる実車走行試験の結果では、TP1≫TP2>TP3>TP5≧TP4の順に、各試験タイヤの騒音は悪くなると判定された。本実施例に係るタイヤの振動特性評価方法では、トレッドパターンTP1のΔRFを100として指数化すると、TP1=100、TP2=134、TP3=147、TP4=161、TP5=156となった。これを、ΔRFの小さい順、すなわち、騒音がよい順から悪い順へ並べ替えると、TP1→TP2→TP3→TP5→TP4となり、パネラーによる実車走行試験の結果と一致する。これにより、接触反力RFを用いる実施例1に係るタイヤの振動特性評価方法の有効性が確認できた。
[評価例2]
接触反力に基づいてタイヤの振動をした場合において、評価路面の影響を評価した。評価路面は、平坦な路及びドラム試験路であり、両者を有限要素法に基づいてモデル化した。図20−1は、タイヤモデルと路面モデルとの関係を示す説明図である。平坦な路面モデル40mの最小曲率半径rrは、タイヤモデル10mの半径rtの10倍以上であり、また、長さL=10cmにおける最大路面高さhmaxと最小路面高さhminとの差Δhrが2mm以下である。図20−2は、ドラム試験機とタイヤモデルとの関係を示す説明図である。図20−2に示すように、ドラム路面モデル46mは、ドラム直径DDが1701mmである。評価例2においては、前記2種類の路面モデルそれぞれに対して、評価例1で評価した5種類のトレッドパターンを評価例1の評価条件及び評価方法で数値シミュレーションした。評価結果の比較対象は、同じく評価例1における実車走行試験の結果である。
評価例1における実車走行試験の結果は、TP1≫TP2>TP3>TP5≧TP4の順に、各試験タイヤの騒音は悪くなると判定された。平坦な路面モデル40mにおける評価結果は、トレッドパターンTP1のΔRFを100として指数化すると、TP1=100、TP2=134、TP3=147、TP4=161、TP5=156となった。これを、ΔRFの小さい順、すなわち、騒音が小さい順から大きい順へ並べ替えると、TP1→TP2→TP3→TP5→TP4となり、パネラーによる実車走行試験の結果と一致する。ドラム路面モデル46mにおける評価結果は、トレッドパターンTP1のΔRFを100として指数化すると、TP1=100、TP2=80、TP3=146、TP4=58、TP5=74となった。これを、ΔRFの小さい順、すなわち、騒音が小さい順から大きい順へ並べ替えると、TP4→TP5→TP2→TP1→TP3となり、パネラーによる実車走行試験の結果とは一致しない。この結果から、本実施例に係るタイヤの振動特性評価方法においては、平坦路又は平坦路に近い路面で評価することが効果的であることがわかる。
[評価例3]
評価例3においては、周方向に対するピッチを変更したバリアブルピッチ配列のトレッドパターンを評価した。図21−1、図21−2は、評価例3で評価対象としたトレッドパターンを示す平面図である。評価例3においては、図21−1に示すトレッドパターンTP21と、図21−2に示すトレッドパターンTP22とを評価した。図中の矢印RR方向が、評価時における転動方向である。
実車走行試験の条件は次の通りである。トレッドパターンTP21、TP22を持つ、235/45R17サイズの試験タイヤを試作した。各試験タイヤを17×8JJのリムに装着し、内圧230kPaとして、実車走行試験を行った。実車走行試験は、排気量2リッターの四輪駆動乗用車の全輪に試験タイヤを装着し、テストコースを60km/hで直進走行した際の車内音圧(dB)を測定した。
接触反力は、コンピュータによる数値シミュレーションにより求め、接触反力のゲインGと周波数との関係に整理して、パターンノイズを評価した。タイヤモデルは、上記試験タイヤの形状、内部構造、トレッドパターン及び材料特性を再現した2種類の試験タイヤモデルを用意した。なお、これらの試験タイヤモデルは有限要素法に基づいてモデル化された。これら2種類の試験タイヤモデルを17×8JJのリムモデルに装着し、230kPaの内圧を負荷した。そして、平坦な路面モデルを作成し、静止時の荷重が4.0kNとなるように試験タイヤモデルの回転軸を強制変位させることにより、試験タイヤモデルを路面モデルに押し付けた。その後、試験タイヤモデルの回転軸と路面との距離が一定となるように固定した。
上記条件の下で、試験タイヤモデルの回転軸をスリップ角0.0度、キャンバー角0.0度で固定し、転動シミュレーションにより路面モデル上を速度60km/hで移動させる。試験タイヤ−路面モデル間の前後力がほぼ定常状態となった後、試験タイヤ−路面モデル間の上下方向における接触反力の履歴を、試験タイヤモデルが2回転動する間取得した。このときのサンプリング周期は、1/10000秒である。得られた接触反力の時間変化履歴を周波数分析し、接触反力のゲインGの周波数に対する分布を求め、これによりタイヤモデルのパターンノイズを評価した。
図22−1は、本実施例に係るタイヤの振動特性評価方法により求めた接触反力のゲインの周波数に対する分布を示す説明図である。図22−2は、実車走行試験による車内騒音(音圧)の周波数に対する分布を示す説明図である。図中の実線はトレッドパターンTP21のものであり、点線はトレッドパターンTP22のものである。図22−2に示す実車走行試験からわかるように、トレッドパターンTP21は、160Hz付近(図22−2中Cで示す部分)の騒音が大きく、トレッドパターンTP22は、315Hz〜400Hz付近(図22−2中Dで示す部分)の騒音が大きい。一方、図22−1からわかるように、接触反力RFの周波数分析結果によると、トレッドパターンTP21は160Hz付近で(図22−1中Aで示す部分)、接触反力RFのゲインが突出していることがわかる。また、トレッドパターンTP22は315Hz〜400Hz付近で(図21−1中Bで示す部分)、接触反力RFのゲインが突出していることがわかる。このように、接触反力RFのゲインを用いれば、実車走行試験における各試験タイヤの特徴をよく再現できることがわかる。
以上のように、本発明に係るタイヤの振動特性評価方法及びタイヤの振動特性評価用コンピュータプログラム、並びにタイヤの製造方法は、タイヤのパターンノイズの評価に有用であり、特に、パターンノイズを的確に評価することに適している。
タイヤの回転軸を含む子午面で切ったタイヤ断面を示す一部断面図である。 トレッド面に形成されるトレッドパターンの一例を示す一部平面図である。 タイヤと路面との関係を示す説明図である。 路面上をタイヤが転動したときにおける接触反力の時間変化履歴を示す説明図である。 接触反力の時間変化履歴を周波数分析した結果を示す説明図である。 この実施例に係るタイヤの振動特性評価装置の構成を示す説明図である。 この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法の処理手順を示すフローチャートである。 タイヤを微小要素に分割したタイヤモデルの一例を示す斜視図である。 路面をモデル化した一例を示す説明図である。 路面の凹凸を説明する概念図である。 路面の凹凸を説明する概念図である。 ホイールモデルの一例を示す斜視図である。 タイヤ/ホイール組立体モデルの一例を示す斜視図である。 タイヤモデルをホイールモデルに装着する方法例の概要を示す説明図である。 タイヤモデルをホイールモデルに装着する方法例の概要を示す説明図である。 タイヤモデル及びホイールモデルの各軸を示す説明図である。 この実施例に係るタイヤモデルの装着手順を示すフローチャートである。 左右を別体としたリムモデルを示す説明図である。 左右を別体としたリムモデルを示す説明図である。 左右を別体としたリムモデルを示す説明図である。 並進自由度を一致させる方法の一例を示す説明図である。 並進自由度を一致させる方法の一例を示す説明図である。 タイヤ接地面を示す平面図である。 タイヤモデルのタイヤ接地面に作用する接触反力を示す説明図である。 タイヤの各軸と接触反力との関係を示す説明図である。 路面に対する接触反力の方向を示す説明図である。 路面に対する接触反力の方向を示す説明図である。 この実施例に係るタイヤの振動特性評価方法を含むタイヤの製造方法を示すフローチャートである。 評価例1に供したタイヤのトレッドパターンを示す平面図である。 評価例1に供したタイヤのトレッドパターンを示す平面図である。 評価例1に供したタイヤのトレッドパターンを示す平面図である。 評価例1に供したタイヤのトレッドパターンを示す平面図である。 評価例1に供したタイヤのトレッドパターンを示す平面図である。 接触反力RFと試験タイヤモデルの転動数との評価結果の一例を示す説明図である。 図19−1に示した評価結果を周波数分析して、ゲインと周波数との関係で表した例を示す説明図である。 タイヤモデルと路面モデルとの関係を示す説明図である。 ドラム試験機とタイヤモデルとの関係を示す説明図である。 評価例3で評価対象としたトレッドパターンを示す平面図である。 評価例3で評価対象としたトレッドパターンを示す平面図である。 本実施例に係るタイヤの振動特性評価方法により求めた接触反力のゲインの周波数に対する分布を示す説明図である。 実車走行試験による車内騒音(音圧)の周波数に対する分布を示す説明図である。
符号の説明
10 タイヤ
10m タイヤモデル
10mp タイヤ接地面
11 キャップトレッド
11m トレッド面
11b ブロック
11s 溝
16 ビード
16m ビード部
20 リムモデル
20a 一体リムモデル
30m ホイールモデル
40 路面モデル
46m ドラム路面モデル
50 タイヤの振動特性評価装置
51 モデル作成部
52 タイヤ装着部
53 転動解析部
54 接触反力解析部

Claims (15)

  1. タイヤに荷重を負荷して路面上を転動させる手順と、
    前記タイヤと前記路面との間に発生する接触反力を取得する手順と、
    取得した前記接触反力の変動に基づいて前記タイヤの振動特性を評価する手順と、
    を含むことを特徴とするタイヤの振動特性評価方法。
  2. 前記タイヤが前記路面上を転動する際には、前記タイヤの回転軸と前記路面との距離をほぼ一定に拘束することを特徴とする請求項1に記載のタイヤの振動特性評価方法。
  3. 前記路面は平坦であることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤの振動特性評価方法。
  4. 前記路面の曲率半径は、前記タイヤの半径の10倍以上であることを特徴とする請求項3に記載のタイヤの振動特性評価方法。
  5. 前記路面上で前記タイヤの転動方向に向かって直線上を走査した場合において、走査距離が10cmあたりにおける路面高さの最大値と最小値との差は2mm以下であることを特徴とする請求項3に記載のタイヤの振動特性評価方法。
  6. 前記タイヤの振動特性を評価する手順では、前記接触反力の時間変化履歴を周波数分析し、前記接触反力のゲインと周波数との関係に基づいて前記タイヤの振動特性を評価することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のタイヤの振動特性評価方法。
  7. 前記接触反力のゲインに対する周波数の帯域を少なくとも2帯域に分割し、それぞれの周波数帯域における前記接触反力のゲインに重み付け係数を乗じて求めた重み付けゲインにより前記タイヤの振動特性を評価することを特徴とする請求項6に記載のタイヤの振動特性評価方法。
  8. 前記タイヤの振動特性を評価する手順では、取得した前記接触反力の時間変化履歴のうち所定期間における最大接触反力と最小接触反力との差を求め、これに基づいて前記タイヤの振動特性を評価することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のタイヤの振動特性評価方法。
  9. タイヤの振動特性を評価するにあたり、
    有限要素法に基づき、前記タイヤのトレッドパターンを、前記タイヤの周方向にわたって有限個の微小要素に分割することによりタイヤモデルを作成する手順と、
    前記タイヤモデルを、予め作成したホイールのリムモデルに装着する手順と、
    前記リムモデルに装着した前記タイヤモデルを予め作成した路面モデルに接触させ、前記タイヤモデルに所定の荷重を負荷して転動させる手順と、
    前記タイヤと前記路面との間に発生する接触反力を取得する手順と、
    前記接触反力の変動に基づいて前記タイヤの振動特性を評価する手順と、
    を含むことを特徴とするタイヤの振動特性評価方法。
  10. 前記タイヤが前記路面上を転動する際には、前記タイヤの回転軸と前記路面との距離をほぼ一定に拘束することを特徴とする請求項9に記載のタイヤの振動特性評価方法。
  11. 前記路面は平坦であることを特徴とする請求項9又は10に記載のタイヤの振動特性評価方法。
  12. 前記タイヤの振動特性を評価する手順では、前記接触反力の時間変化履歴を周波数分析し、前記接触反力のゲインと周波数との関係に基づいて前記タイヤの振動特性を評価することを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載のタイヤの振動特性評価方法。
  13. 前記タイヤの振動特性を評価する手順では、取得した前記接触反力の時間変化履歴のうち所定期間における最大接触反力と最小接触反力との差を求め、これに基づいて前記タイヤの振動特性を評価することを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載のタイヤの振動特性評価方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のタイヤの振動特性評価方法をコンピュータ上で実現させることを特徴とするタイヤの振動特性評価用コンピュータプログラム。
  15. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のタイヤの振動特性評価方法により、タイヤの振動特性を評価する手順と、
    評価した前記タイヤの振動特性に基づいて、前記タイヤのトレッドパターンを決定する手順と、
    決定した前記トレッドパターンを転写できる加硫金型によりグリーンタイヤを加硫する手順と、
    を含むことを特徴とするタイヤの製造方法。
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