JP2005265470A - 標本用切片の作製方法、凍結ブロックの形成方法、及び包埋治具 - Google Patents

標本用切片の作製方法、凍結ブロックの形成方法、及び包埋治具 Download PDF

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Abstract

【課題】凍結ブロックにナイフ等の刃物を食い込ませて薄切りして得た切片に含まれる組織切片に対して歪みや損傷を与え難い標本用切片の作製方法を提供する。
【解決手段】氷晶粗大防止剤等から成るコンパウンド12b内に生物試料12aを包埋し凍結して得た、上面が平坦面に形成された所定形状の凍結ブロック12を、ナイフ10によって薄切面に沿って薄切りして、顕微鏡観察用の標本等に用いる標本用切片を作製する際に、該凍結ブロック12として、主たる部分を形成する長方形の矩形状部14aと、矩形状部14aからナイフ10の方向及びナイフ10に対して反対の方向に次第に幅狭となる三角形状の突出部14b,14cとから成り、且つ生物試料12aの全部が矩形状部14a内に位置するように、生物試料12aの位置を調整して凍結した凍結ブロック12を用いることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は標本用切片の作製方法、凍結ブロックの形成方法、及び包埋治具に関し、更に詳細には氷晶粗大防止剤等から成るコンパウンド内に生物試料を包埋し凍結して得た所定形状の凍結ブロックを、ナイフ等の刃物によって薄切面に沿って薄切りして、顕微鏡観察用の標本等に用いる標本用切片の作製方法、前記作製方法に用いる凍結ブロックの形成方法、及び前記作製方法に用いる凍結ブロックの形成に用いる包埋治具に関する。
病理組織の観察には、生物試料を含むブロックを薄切りして得た標本用切片をスライドガラスに張り付けた標本を顕微鏡観察することが行われている。
この様に、顕微鏡観察用の標本に用いる標本用切片は、光が透過できる程度に薄く切断することを要する。このため、標本用切片を切り出す、生物試料を含むブロックは、凍結によって形態が固定された凍結ブロックにし、薄切りし易くしている。
かかる凍結ブロックを迅速に標本用切片に作製できる作製方法としては、例えば下記特許文献1に提案されている。
特開2003−294591号公報(図1、図3)
特許文献1に提案されている標本用切片の作製方法を図10に示す。図10に示す作製方法では、先ず、固定されたナイフ10の先端に、凍結された生物試料を含む凍結ブロック120が一体に固着された固着治具25を矢印A方向に移動し、凍結ブロック120をナイフ10の先端方向に移動する[図10(a)]。この際、テープ32は、固着治具25の移動方向に走行している。
更に、固着治具25を矢印A方向に移動し、凍結ブロック120にナイフ10の先端を食い込ませて、生物試料が薄切りされた組織切片(以下、単に組織切片と称することがある)を含む切片16の薄切りを開始する[図10(b)]。
この薄切りされた切片16は、ナイフ10の先端の傾斜面によって凍結ブロック120の薄切面の外側に持ち上げられ、その先端部が近接ローラ38でガイドされつつ、切片16の薄切速度と同期されて走行するテープ32に当接する[図10(c)]。テープ32は、近接ローラ38を通過する際の温度が、凍結ブロック120の形態を固定する氷の一部を溶融して切片16をテープ32に付着し得る温度となるように調整されているため、テープ32に当接した切片16の先端部は、テープ32に付着する。
テープ32に先端部が当接し付着した切片16は、先端部がテープ32と共に矢印方向に移動しつつ、固着治具25の矢印A方向への移動に伴なって凍結ブロック120から薄切りされる。
薄切りされた切片16のうち、テープ32に付着した部分はテープ32と共に移動しつつ、連続して薄切りされた部分がテープ32に当接し付着する[図10(d)]。このため、皺等の発生を防止しつつ、切片16をテープ32に付着できる。
その後、凍結ブロック120からの切片16の薄切りが終了すると、テープ32に全体が付着された切片16を得ることができ、固着治具25を矢印A方向と逆方向に移動し、図10(a)の状態に戻る[図10(e)]。
図10(a)〜(e)の動作を繰り返すことによって、テープ32の一面側に複数の切片16を薄切り順に付着できる。
かかる切片16が付着されたテープ32は、巻取ローラ(図示せず)に巻き取られた後、テープ32に付着された切片16には、長尺のテープ32に付着された状態、或いはテープ32を切片16毎に切断した状態で染色等が施され顕微鏡観察用の標本に作製される。
図10に示す標本用切片の作製方法によれば、熟練者でなくても凍結によって形態が固定された生物試料を含む凍結ブロックを迅速に標本用切片に作製できる。
ところで、図10に示す標本用切片の作製方法で用いる凍結ブロック120は、通常、図11に示す包埋治具を用いて形成される。図11に示す包埋治具は、略中央部に矩形の凹部102が形成された金属製の包埋皿100と、包埋皿100の凹部102を覆うように被着する金属製の包埋蓋104とから成る。
かかる図11に示す包埋治具を用いて凍結ブロック120を形成する際には、生物試料を包埋皿100の凹部102の底面に載置した後、氷晶粗大防止剤等から成るコンパウンドを凹部102に注入し、この凹部102覆うように包埋蓋104を包埋皿100に被着する。
次いで、包埋皿100と包埋蓋104とをクリップ等で挟んだ状態でドライアイス等の冷凍材によって、包埋皿100の凹部102内のコンパウンド及び生物試料を凍結して凍結ブロック120とし、包埋皿100の凹部102から包埋蓋104に付着した状態で凍結ブロック120を抜き出す。
図11に示す包埋治具によって得られた凍結ブロック120は、図12に示す如く、略長方形であって、中央部に配設されて凍結された生物試料120aは、その周囲を取り囲むように凍結されたコンパウンド120bに包埋されている。
かかる略長方形の凍結ブロック120は、通常、その一辺の全面がナイフ10の先端に当接するように、固着治具25に取り付けられる。
この様に、略長方形の凍結ブロック120の全面に、ナイフ10の先端を食い込ませて切片16の薄切りを開始すると、図13に示す如く、組織切片を含む切片16のカーリングが強くなって、切片16の先端がテープ32の一面側に付着し難くなり易いことが判明した。
更に、切片16の薄切り終了の際に、切片16の後端を凍結ブロックの薄切り面から切り離し難くなって、テープ32に付着した切片16を引張り、切片16の組織切片に歪みや損傷を与え易くなることも判明した。
このため、本発明者等は、図12に示す略長方形の凍結ブロック120によって薄切り開始時に発生する切片16のカーリングの緩和化、及び切片16の薄切り終了時に切片の切り離し容易化を図るべく、図14に示す様に、ナイフ10の先端に対して略長方形の凍結ブロック120を斜めに載置して薄切りすることを試みた。
図14に示す方法によれば、凍結ブロック120の角部から薄切りを開始でき、切片16の切り離しも凍結ブロック120の角部で行なうことができ、切片16のカーリングの緩和化及び切片16の切り離し容易化が可能であることを知った。
しかしながら、凍結ブロック120の薄切り開始直後及び凍結ブロック120の薄切り終了直前の切片部分に対しては、不安定な力が作用し易い。このため、かかる切片部分には、組織切片が存在しないように、生物試料を凍結ブロック120内の特定の位置に位置させることが必要であるが、図14に示す略長方形の凍結ブロック120では、かかる位置に生物試料120aを位置させることは困難である。
したがって、図14に示す組織切片の作製方法では、切片16の組織切片は依然として歪みや損傷を受け易い。
そこで、本発明の課題は、凍結ブロックにナイフ等の刃物を食い込ませて切片の薄切りを開始したとき、そのカーリングの程度を緩和でき、及び/又は切片の薄切り終了の際に、切片の後端を凍結ブロックの薄切り面から容易に切り離すことができると共に、切片に含まれる組織切片に対して歪みや損傷を与え難い標本用切片の作製方法、その凍結ブロックの形成方法、及びかかる凍結ブロックを得ることができる包埋治具を提供することにある。
本発明者等は、前記課題を解決すべく検討した結果、形状が略平行四辺形であって、その長方形部分のみに生物試料を位置させた凍結ブロックを用い、この凍結ブロックの生物試料が配設されていない三角形状の突出部の一方側先端から薄切りを開始し、切片の切り離しを三角形状の突出部の他方側先端で行なうことによって、切片のカーリングの緩和化及び切片の切り離し容易化を達成でき、且つ切片の組織切片に対して歪みや損傷を与えることなく薄切りを終了できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、氷晶粗大防止剤等から成るコンパウンド内に生物試料を包埋し凍結して得た、上面が平坦面に形成された所定形状の凍結ブロックを、ナイフ等の刃物によって薄切面に沿って薄切りして、顕微鏡観察用の標本等に用いる標本用切片を作製する際に、 該凍結ブロックとして、主たる部分を形成する矩形状部と、前記矩形状部から刃物の方向及び/又は前記刃物に対して反対の方向に次第に幅狭となる突出部とから成り、且つ前記生物試料の全部が矩形状部内に位置するように、前記生物試料の位置を調整して凍結した凍結ブロックを用いることを特徴とする標本用切片の作製方法にある。
かかる本発明において、凍結ブロックの突出部として、三角形状の突出部を形成することによって、ナイフ等の刃物と凍結ブロックとの当接点を可及的に狭くでき、薄切り開始時における切片のカーリングの更なる緩和及び/又は薄切り終了時における切片の更なる容易化を図ることができる。
この凍結ブロックとしては、基板の一面側に載置されたスポンジ等の弾性材料から成る板状部材の上面に当接するように載置された生物試料がコンパウンドに包埋されて凍結されていると共に、上面が平坦面に形成された凍結ブロックを用いることによって、切片を切り出す平坦な薄切り面を容易に形成できる。
更に、凍結ブロックの薄切り面に沿って薄切りする動作を複数回繰り返して、複数枚の標本用切片を作成することによって、生物試料の連続した組織切片を容易に作製できる。
かかる複数枚の標本用切片は、凍結ブロックの薄切りを開始したとき、前記凍結ブロックの薄切面の外側にカーリングする切片の先端部が、前記凍結ブロックの薄切面から離れて走行するフィルムの一面側に当接し付着するように、前記凍結ブロックの薄切面と前記フィルムの一面側との距離及び前記凍結ブロックとフィルムとの温度差の各々を調整し、前記フィルムの一面側に切片の先端部を当接し付着した後、前記凍結ブロックから切り離された切片の全体をフィルムの一面側に付着するように、前記切片の薄切速度と同調した速度で前記フィルムを走行する標本用切片の作製方法によって容易に作製できる。
また、本発明は、ナイフ等の刃物によって薄切面に沿って薄切りして、顕微鏡観察用の標本等に用いる標本用切片を作製する凍結ブロックを形成する際に、該凍結ブロックを作製する包埋治具として、主たる部分を形成する矩形状凹部から少なくとも一方向に次第に幅狭となる突出凹部が形成された凹部を具備する包埋皿と、前記凹部を覆う面が凹凸状面に形成された包埋蓋とを用い、前記包埋皿の矩形状凹部の平坦な底面に、前記突出凹部に一部が突出することのないように生物試料を載置した後、氷晶粗大防止剤等から成るコンパウンドを前記凹部内に注入し、次いで、前記凹部を凹凸状面で覆うように包埋蓋を被着して、前記包埋皿の凹部底面に生物試料を押し付けた状態で冷凍した後、前記包埋蓋に固着された凍結ブロックを包埋皿の凹部から抜き出すことを特徴とする凍結ブロックの形成方法にある。
かかる本発明において、氷晶粗大防止剤等から成るコンパウンドを包埋皿の凹部内に注入した後、前記凹部内にスポンジ等の弾性材料からから成る板状部材を載置し、次いで、前記包埋皿に包埋蓋を被着して、前記板状部材を介して包埋皿の凹部底面に押圧した状態で生物試料を凍結することにより、包埋皿の凹部底面によって形成された凍結ブロックの平坦面に生物試料が露出しているため、この平坦面を軽く削ることによって容易に薄切り面にできる。
更に、本発明は、ナイフ等の刃物によって薄切面に沿って薄切りし、顕微鏡観察用の標本等に用いる標本用切片を作製するための凍結ブロックを形成する包埋治具であって、該顕微鏡観察用の生物試料を載置する底面が形成された矩形状凹部と、前記矩形状凹部から少なくとも一方向に次第に幅狭となる突出凹部とが形成された凹部を具備する包埋皿と、前記包埋皿に被着されたとき、前記包埋皿の凹部を覆うを面が凹凸状面に形成された包埋蓋と、前記生物試料が矩形状凹部の底面に載置され且つ氷晶粗大防止剤等から成るコンパウンドが凹部内に注入された包埋皿に、前記凹部を凹凸状面で覆うように包埋蓋を被着し、前記包埋皿の凹部内の生物試料及びコンパウンドを凍結する際に、前記包埋皿と包埋蓋とを一体化するクリップ等の一体化部材とを具備することを特徴とする包埋治具にある。
かかる凍結ブロックの形成方法及び包埋治具に係る本発明において、包埋皿として、矩形状凹部から互いに反対方向となる二方向の各方向に次第に幅狭となる突出凹部を具備する凹部が形成された包埋皿を用いることによって、生物試料が載置された矩形状部から互いに反対方向となる二方向の各方向に次第に幅狭となる突出部が形成された凍結ブロックを得ることができる。
本発明によれば、凍結ブロックとして、上面が平坦面に形成された矩形状部と、この矩形状部からナイフ等の刃物の方向及び/又はナイフ等の刃物に対して反対の方向に次第に幅狭となる突出部とが形成された凍結ブロックを用いる。
ここで、凍結ブロックのナイフ等の刃物側に次第に幅狭となって突出する突出部からナイフ等の刃物を食い込ませて切片の薄切りを開始する際には、薄切り方向に切片幅が徐々に広がるため、当初から幅広の切片を薄切りする場合に比較して、切片のカーリングの程度を緩和できる。
また、凍結ブロックのナイフ等の刃物に対して反対の方向側に次第に幅狭となって突出する突出部を薄切りすることによって、凍結ブロックからの切片の薄切りを終了する際には、薄切り方向に切片幅が徐々に狭くなるため、切片の後端を凍結ブロックの薄切り面から容易に切り離すことができる。
しかも、本発明では、凍結ブロックの矩形状部内に生物試料の全部が位置しており、薄切り開始及び/又は薄切り終了の際に不安定な力が作用し易い突出部に生物試料は存在しないため、切片に含まれる組織切片に対して歪みや損傷を与えることなく薄切りを行なうことができる。
その結果、組織切片に歪みや損傷のない良好な顕微鏡観察用の標本を迅速に作製でき、的確な診断等を行なうことができる。
本発明で用いる標本用切片の作製装置の一例を図1に示す。図1に示す作製装置には、凍結された凍結ブロック12を薄切面に沿って薄切りする薄切手段20が設けられている。薄切手段20には、凍結ブロック12が固定された固着治具25を把持するクランプ26が設けられた試料把持部28と、試料把持部28を上下方向に移動するサーボモータ22と、試料把持部28を左右方向に移動するサーボモータ24とが設けられている。更に、凍結ブロック12を薄切りするナイフ10が回動可能に設けられた筒体11に設けられており、筒体11によってナイフ10の凍結ブロック12の薄切面に対する角度を調整できる。
かかる固着治具25に固定された凍結ブロック12の薄切面から離れて走行する透明フィルムから成るテープ32の走行手段30が設けられている。この走行手段30は、基板71に立設された取付盤31と、取付盤31と別体に設けられた取付板46とに設けられている。
取付盤31には、テープ32が巻かれたテープ筒体36を支承するガイドローラ34,34と、テープ32を駆動ローラである引取ローラ44との間で把持しする加圧ローラ42,42、スプリング37によってテープ筒体36に所定力で当接するブレーキローラ33とが設けられている。このブレーキローラ33と引取ローラ44との間でテープ32に所定の張力を付与する。
更に、取付板46には、テープ筒体36から引き出されて走行するテープ32を案内するガイドローラ35、凍結ブロック12の薄切面に最も近接された近接ローラ38及びガイドローラ40が設けられている。
このガイドローラ40は、近接ローラ38へのテープ32の巻付角を調整するローラであり、近接ローラ38へのテープ32の巻付角を大きくすると、テープ32の走行距離を短縮でき、装置の小型化を図ることができるが、後述する様に、テープ32に付着された組織切片が近接ローラ38を通過する際に曲げられて破損するおそれがある。このため、近接ローラ38へのテープ32の巻付角を、テープ32に付着された組織切片が近接ローラ38を通過する際に曲げられて破損するおそれのない巻付角となるようにガイドローラ40の位置を調整する。
かかる走行手段30によれば、駆動ローラである引取ローラ44によってテープ筒体36から所定の張力で引き出されたテープ32は、ガイドローラ35を通り、凍結ブロック12の薄切面に最も近接された近接ローラ38及びガイドローラ40を通過し、加圧ローラ42,42と引取ローラ44との間を通過して巻取ローラ(図示せず)に巻き取られる。
尚、近接ローラ38は、直径が2〜40mmのローラを好適に用いることができる。
また、図1に示す作製装置には、走行手段30によって走行するテープ32と凍結ブロック12との距離を調整する距離調整手段が設けられている。この距離調整手段としては、左右方向に延びるスリット52に挿入された螺子によって基台58に取り付けられている板体56と、上下方向に延びるスリット54に挿入された螺子によって板体56に取り付けられている取付板46とが設けられている。
更に、取付板46の上下方向に延びるスリット54に挿入された螺子を緩めたとき、取付板46を上下方向に移動する螺子48と、板体56の左右方向に延びるスリット52に挿入された螺子を緩めたとき、取付板46のスリット54に挿入された螺子を締めて一体となった板体56及び取付板46を左右方向に移動する螺子50とが設けられている。
かかる距離調整手段を用い、ナイフ10で凍結ブロック12の薄切りを開始したとき、凍結ブロック12の薄切面の外側にカーリングする切片16の先端部が当接するように、凍結ブロック12の薄切面とテープ32との距離を調整する。
図1に示す組織切片の作製装置では、凍結ブロック12の薄切面に最も近接された近接ローラ38を移動し、近接ローラ38でガイドされるテープ32と凍結ブロック12の薄切面との距離を調整する。
この近接ローラ38の移動によって、図2に示す様に、凍結ブロック12の薄切面にナイフ10の先端が当接して薄切りを開始する薄切開始点Pと近接ローラ38との最短距離Cを調整する。
かかる近接ローラ38の移動は、近接ローラ38の中心Oが、凍結ブロック12の薄切面の延長線Rに角度θで当接するナイフ10の研削面の延長線Mと凍結ブロック12の薄切面の延長線Rとが薄切開始点Pで交差して形成する交差角αの二等分線N上を移動することが好ましい。近接ローラ38が二等分線N上を移動することにより、近接ローラ38とナイフ10や凍結ブロック12の薄切面との干渉を避けることができる。
尚、近接ローラ38でガイドされるテープ32と凍結ブロック12の薄切面との距離を調整する際に、近接ローラ38が装着されている取付板46に装着されているガイドローラ40も、近接ローラ38と共に移動する。
更に、図1に示す標本用切片の作製装置では、テープ32の一面側に当接した切片16の先端部が付着するように、テープ32と凍結ブロック12との温度差を調整する温度差調整手段が設けられている。
かかる温度調整手段としては、テープ32の走行路に設けられ、テープ32を所望温度に加熱する加熱装置60と、薄切手段20、ナイフ10及び近接ローラ38等を外気から遮断する遮蔽箱62内の空気を循環し所望温度に保持する温度調整装置64と、薄切手段20及びナイフ10を冷却し、凍結ブロック12の形態が保持できるように、冷媒が供給される熱交換チューブ65,66とが設けられている。熱交換チューブ65は、凍結ブロック12が固定された固着治具25を把持するクランプ26が設けられた試料把持部28と、試料把持部28を上下方向に移動するサーボモータ22と、試料把持部28を左右方向に移動するサーボモータ24とから成る薄切手段20が設けられた部分の雰囲気を冷却し、熱交換チューブ66は、ナイフ10及び筒体11が設けられた部分の雰囲気を冷却するものである。更に、温度調整装置64には、除菌フィルター70及びプレフィルタ72が設けられており、遮蔽箱62内を循環する空気の冷却及び除菌等を図っている。
この様な温度調整手段によれば、温度調整装置64及び熱交換チューブ65,66によって、凍結ブロック12の形態が保持できる温度に保持されている雰囲気下で、凍結ブロック12から切片16を薄切りできる。凍結ブロック12から切片16を良好に薄切りできる温度条件としては、ナイフ10及び凍結ブロック12を−1〜−40℃の温度に保持することが好ましい。
一方、テープ32は、近接ローラ38にガイドされる際に、当接する切片16を付着できる温度となるように、遮蔽箱62内に設けられた加熱装置60で加熱できる。加熱装置60のヒータとしては、公知のヒータ、例えば加熱ブロック、カートリッジヒータ、テープヒータ等を用いることができる。
この様に、温度調整されたテープ32に切片16の全体を、皺や切断等が発生することなく付着するには、切片16の先端が付着されたテープ32を、切片16の薄切速度に同調した速度で走行させることが必要である。
このため、図1に示す組織切片の作製装置には、切片16の薄切速度とテープ32の走行速度とを同調する同調手段として、引取ローラ44を駆動するサーボモータ(図示せず)と、試料把持部28を上下方向に移動し、ナイフ10で凍結ブロック12から切片16を薄切りするサーボモータ22とを、同期する制御部(図示せず)が設けられている。
ここで言う「同調」とは、切片16の先端が付着されたテープ32を、切片16の薄切速度に対し、切片16に皺や切断等が発生することのない速度で走行させることを言う。このため、テープ32の走行速度(Vt)と試料把持部28の移動速度(Vs)との速度比(Vt/Vs)が1.2〜0.8の範囲内となるように、サーボモータ22を調整することが好ましい。
尚、図1に示す組織切片の作製装置に用いられているサーボモータに代えてリニアモータやステッピングモータを使用できる。
図1に示す標本用切片の作製装置では、図3に示す様に、凍結ブロック12がナイフ10に対して矢印A方向に移動して薄切りされる。
かかる凍結ブロック12は、上面が平坦面に形成された平行四辺形状であって、主たる部分を形成する長方形形状の矩形状部14aと、矩形状部14aからナイフ10の方向に次第に幅狭となる三角形状の突出部14bと、ナイフ10に対して反対の方向に次第に幅狭となる三角形状の突出部14cとから成る。
かかる凍結ブロック12では、矩形状部14a内に生物試料12aが氷晶粗大防止剤としてのカルボキシメチルセルロースから成る凍結されたコンパウンド12b内に包埋されて凍結されており、突出部14b,14cは凍結されたコンパウンド12bのみから形成されている。
この凍結ブロック12は、その矩形状部14aの横断面図である図4に示す様に、固着治具25に載置された弾性材料としてのスポンジから成る板状部材21の上面に当接するように生物試料12aが配設されている。この生物試料12aは、凍結されたコンパウンド12b内に包埋されて凍結されており、凍結された生物試料12aの一部を形成する平坦面は凍結ブロック12の平坦面に露出している。このため、図3及び図4に示す凍結ブロック12では、平坦な薄切り面を容易に形成できる。
また、図3及び図4に示す凍結ブロック12では、三角形状の突出部14bの先端から平坦な薄切り面に沿ってナイフ10で薄切りを開始したとき、薄切り方向に切片幅が徐々に広がるため、当初から幅広の切片を薄切りする場合に比較して、切片のカーリングの程度を緩和できる。このため、図10(b)〜図10(c)に示す様に、薄切りされた切片16の先端部が、近接ローラ38でガイドされつつ、切片16の薄切速度と同期されて走行するテープ32と当接し、テープ32に確実に付着する。
更に、切片16の薄切りを進行し、凍結ブロック12からの切片16の薄切りを終了する際には、三角形状の突出部14cを先端方向に薄切りするため、切片16は薄切り方向に切片幅が徐々に狭くなる。このため、図10(e)に示す様に、切片16の後端を凍結ブロック12の薄切り面から容易に切り離すことができ、切片16の後端を凍結ブロック12の薄切り面から引っ張って切り離す場合に比較して、切片16内の組織切片の歪みや損傷を少なくできる。
しかも、図3及び図4に示す凍結ブロック12では、生物試料12aが長方形形状の矩形状部14aのみに配設されており、生物試料12aの一部が突出部14b,14cに張り出していない。このため、薄切り開始及び薄切り終了の際に不安定な力が作用し易い突出部14b,14cに生物試料12aは存在しなく、切片16に含まれる組織切片に対して歪みや損傷を与えることなく薄切りを行なうことができる。
この様にして得た切片16によれば、含まれる組織切片に歪みや損傷のない良好な顕微鏡観察用の標本を迅速に作製でき、的確な診断等を行なうことができる。
図3及び図4に示す凍結ブロック12は、図5(a)(b)に示す包埋皿15と図6に示す包埋蓋17とから成る包埋治具を用いることによって得ることが好ましい。
図5(a)は包埋皿15の正面図であり、図5(b)は包埋皿15の凹部19を構成する長方形形状の矩形状凹部19aの横断面図である。かかる図5(a)に示す包埋皿15の凹部19は、その主たる構成部分が長方形形状の矩形状凹部19aであって、この矩形状凹部19aから互いに反対方向に突出する突出凹部19b,19cが形成されている。かかる突出凹部19b,19cの各々は、矩形状凹部19aから先端方向に次第に幅狭となる三角形状に形成されている。
この凹部19は、図5(b)に示す様に、開口面積が凹部19の底面方向に次第に小さくなるように、凹部19の壁面19dがテーパ−面に形成されている。このため、凹部19内に形成された凍結ブロック12を容易に取り出すことができる。
かかる包埋皿15と用いる図6に示す包埋蓋17は、図7に示す様に、包埋皿15の凹部19を覆うように被着されるものであって、包埋皿15の凹部19を覆う面が凹凸状面に形成されており、凹凸状面に対して反対側面は平坦面に形成されている。この包埋蓋17は、図7に示す様に、平坦面が凹凸状面に比較して広く形成されており、包埋蓋17の側面はテーパ面に形成されている。
かかる包埋蓋17は、その凹凸状面に凍結ブロック12が固着された状態で図1に示すクランプ26に把持される固着治具25を構成する。
尚、包埋皿15の凹部19が開口する開口面の端縁部には、包埋蓋17を被着した際に、包埋蓋17を位置決めする位置決め部19e,19e・・が間欠的に設けられている。
図5(a)(b)に示す包埋皿15と図6に示す包埋蓋17とから成る包埋治具を用いて図3及び図4に示す凍結ブロック12を形成する際には、包埋皿15の長方形状の矩形状凹部19aを形成する平坦な底面に、三角形形状の突出凹部19b,19cに一部が突出することのないように生物試料12aを載置した後、氷晶粗大防止剤等から成るコンパウンドを凹部19内に注入する。
次いで、コンパウンドを注入した凹部19内に、弾性部材としてのスポンジから成り、コンパウンドを注入した板状部材21を載置した後、凹凸状面の凹部にコンパウンドを注入した包埋蓋17を、図7に示す様に、包埋皿15の凹部19を凹凸状面で覆うように包埋蓋17を被着する。この包埋蓋17の被着によって板状部材21を介して包埋皿15の凹部19の底面に生物試料12aが押し付けられた状態を保持すべく、包埋皿15と包埋蓋17とを一体化部材としてのクリップによって挟んで一体化する。
更に、一体化した包埋皿15と包埋蓋17とを、ドライアイス等の冷凍材によって生物試料12a及びコンパウンドを凍結して凍結ブロック12とする。
得られた凍結ブロック12は、クリップを外して包埋蓋17を包埋皿15から引き離すことによって、包埋蓋17に固着された凍結ブロック12を包埋皿15の凹部19から取り出すことができる。この凍結ブロック12の取り出しは、凹部19の壁面19dがテーパ−面に形成されているため容易に行なうことができる。
包埋蓋17の一面側に固着された凍結ブロック12は、図4に示す様に、基板25としての包埋蓋17の一面側に載置された、スポンジから成る板状部材21の上面に当接する生物試料12aの平坦面が凍結ブロック12の平坦面に露出している。このため、図3及び図4に示す凍結ブロック12では、平坦な薄切り面を容易に形成できる。
ところで、スポンジから成る板状部材21は、ナイフ10によって薄切りしても、その切片16に含まれる板状部材21の切片と組織切片とは明確に区別でき、板状部材21の切片が含まれる切片16は、顕微鏡標本用の切片16から容易に排除できる。例え、板状部材21の切片が含まれる切片16を、顕微鏡標本としても、顕微鏡下では生物試料から薄切りされた組織切片とは明らかに異なるため、診断用の標本からは排除できる。
図3に示す凍結ブロック12は、平行四辺形であったが、図8(a)に示す様に、台形形状であってもよく、図8(b)に示す様に、六角形状であってもよい。更に、凍結ブロック12の矩形状部14aから突出する突出部14b,14cは、図8(c)に示す様に、その外周が弧状であってもよい。
また、凍結ブロック12にナイフ10を食い込ませて切片16の薄切りを開始したとき、そのカーリングの程度の緩和を図りたい場合、或いは切片16の薄切り終了の際に、切片16の後端を凍結ブロック12の薄切り面からの切り離しを改善したい場合には、図9に示す形状の凍結ブロック12を用いることができる。
図9に示す凍結ブロック12は、長方形形状の矩形状部14aから一方向に次第に幅狭となる三角形状の突出部14bが形成されているものである。
かかる図8及び図9に示す凍結ブロック12は、図5(a)に示す包埋皿15の凹部19の形状を、形成しようとする凍結ブロック12の形状とすることによって得ることができる。
尚、図1〜9に示す標本用切片の作製方法、凍結ブロックの形成方法、及び包埋治具は、パラフィンブロックにも応用可能である。
本発明に係る標本用切片の作製方法で用いることのできる作製装置の一例を説明する概略図である。 図1に示す作製装置の近接ローラ38と凍結ブロック12の薄切面との間隔Cを調整する調整方法を説明する説明図である。 本発明に係る標本用切片の作製方法で用いる凍結ブロックのナイフとの関係を説明する正面図である。 図3に示す凍結ブロックの横断面図である。 図3に示す凍結ブロックを形成する包埋皿の正面図及び横断面図である。 図5に示す包埋皿に被着される包埋蓋の斜視図である。 図5に示す包埋皿に図6に示す包埋蓋を被着した状態を説明する横断面図である。 本発明に係る標本用切片の作製方法で用いる他の凍結ブロックを示す正面図である。 本発明に係る標本用切片の作製方法で用いる他の凍結ブロックを示す正面図である。 標本用切片の作製方法を説明する工程図である。 図10に示す作製方法で用いられる凍結ブロックを作製する包埋治具を説明する斜視図である。 図10に示す作製方法で用いられている凍結ブロックの形状とその凍結ブロックとナイフとの関係を説明する正面図である。 図12に示す凍結ブロックとナイフとの関係の場合に発生する切片のカーリング状態を説明する説明図である。 図10に示す組織切片の作製方法ついての改良方法を説明する凍結ブロックの形状とその凍結ブロックとナイフとの関係を説明する正面図である。
符号の説明
10 ナイフ
12b コンパウンド
12a 生物試料
12 凍結ブロック
14a 矩形状部
14b、14c 突出部
15 包埋皿
16 切片
17 包埋蓋
19 凹部
19a 矩形状凹部
19b,19c 突出凹部
19d 壁面
21 板状部材

Claims (10)

  1. 氷晶粗大防止剤等から成るコンパウンド内に生物試料を包埋し凍結して得た、上面が平坦面に形成された所定形状の凍結ブロックを、ナイフ等の刃物によって薄切面に沿って薄切りして、顕微鏡観察用の標本等に用いる標本用切片を作製する際に、
    該凍結ブロックとして、主たる部分を形成する矩形状部と、前記矩形状部から刃物の方向及び/又は前記刃物に対して反対の方向に次第に幅狭となる突出部とから成り、且つ前記生物試料の全部が矩形状部内に位置するように、前記生物試料の位置を調整して凍結した凍結ブロックを用いることを特徴とする標本用切片の作製方法。
  2. 凍結ブロックの突出部として、三角形状の突出部を形成する請求項1記載の標本用切片の作製方法。
  3. 凍結ブロックとして、基板の一面側に載置されたスポンジ等の弾性材料から成る板状部材の上面に当接するように載置された生物試料がコンパウンドに包埋されて凍結されている凍結ブロックを用いる請求項1又は請求項2記載の標本用切片の作製方法。
  4. 凍結ブロックの薄切り面に沿って薄切りする動作を複数回繰り返して、複数枚の標本用切片を作成する請求項1〜3のいずれか一項記載の標本用切片の作製方法。
  5. 凍結ブロックの薄切りを開始したとき、前記凍結ブロックの薄切面の外側にカーリングする切片の先端部が、前記凍結ブロックの薄切面から離れて走行するフィルムの一面側に当接し付着するように、前記凍結ブロックの薄切面と前記フィルムの一面側との距離及び前記凍結ブロックとフィルムとの温度差の各々を調整し、
    前記フィルムの一面側に標本用切片の先端部を当接し付着した後、前記凍結ブロックから切り離された切片の全体をフィルムの一面側に付着するように、前記切片の薄切速度と同調した速度で前記フィルムを走行する請求項4記載の標本用切片の作製方法。
  6. ナイフ等の刃物によって薄切面に沿って薄切りして、顕微鏡観察用の標本等に用いる標本用切片を作製する凍結ブロックを形成する際に、
    該凍結ブロックを作製する包埋治具として、主たる部分を形成する矩形状凹部から少なくとも一方向に次第に幅狭となる突出凹部が形成された凹部を具備する包埋皿と、前記凹部を覆う面が凹凸状面に形成された包埋蓋とを用い、
    前記包埋皿の矩形状凹部の平坦な底面に、前記突出凹部に一部が突出することのないように生物試料を載置した後、氷晶粗大防止剤等から成るコンパウンドを前記凹部内に注入し、
    次いで、前記凹部を凹凸状面で覆うように包埋蓋を被着して、前記包埋皿の凹部底面に生物試料を押し付けた状態で冷凍した後、前記包埋蓋に固着された凍結ブロックを包埋皿の凹部から抜き出すことを特徴とする凍結ブロックの形成方法。
  7. 氷晶粗大防止剤等から成るコンパウンドを包埋皿の凹部内に注入した後、前記凹部内にスポンジ等の弾性材料から成る板状部材を載置し、
    次いで、前記包埋皿に包埋蓋を被着して、前記板状部材を介して包埋皿の凹部底面に押し付けた状態で生物試料を凍結する請求項6記載の凍結ブロックの形成方法。
  8. 包埋皿として、矩形状凹部から互いに反対方向となる二方向の各方向に次第に幅狭となる突出凹部を具備する凹部が形成された包埋皿を用いる請求項6又は請求項7記載の凍結ブロックの形成方法。
  9. ナイフ等の刃物によって薄切面に沿って薄切りし、顕微鏡観察用の標本等に用いる標本用切片を作製するための凍結ブロックを形成する包埋治具であって、
    該顕微鏡観察用の生物試料を載置する底面が形成された矩形状凹部と、前記矩形状凹部から少なくとも一方向に次第に幅狭となる突出凹部とが形成された凹部を具備する包埋皿と、
    前記包埋皿に被着されたとき、前記包埋皿の凹部を覆う面が凹凸状面に形成された包埋蓋と、
    前記生物試料が矩形状凹部の底面に載置され且つ氷晶粗大防止剤等から成るコンパウンドが凹部内に注入された包埋皿に、前記凹部を凹凸状面で覆うように包埋蓋を被着し、前記包埋皿の凹部内の生物試料及びコンパウンドを凍結する際に、前記包埋皿と包埋蓋とを一体化するクリップ等の一体化部材とを具備することを特徴とする包埋治具。
  10. 包埋皿として、矩形状凹部から互いに反対方向となる二方向の各方向に次第に幅狭となる突出凹部を具備する凹部が形成された包埋皿を用いる請求項9記載の包埋治具。
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