JP2005264958A - エンジンと流体伝動装置との結合構造 - Google Patents

エンジンと流体伝動装置との結合構造 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジンのクランク軸に連結されたドライブプレートと、流体伝動装置との結合構造において、ドライブプレートと流体伝動装置との組付作業性を向上しつつ、確実にエンジンと流体伝動装置とを結合させる。
【解決手段】ドライブプレート6の外周縁からトルクコンバータ2の外周縁部に指向して、櫛歯部9が形成されており、これに対応して、トルクコンバータ2のエンジン1側の外周縁には、櫛歯噛合部21が外周に亘って形成されている。この櫛歯噛合部21は、トルクコンバータ2の外周縁に固定される固定部22と、固定部22から、トルクコンバータ2の出力軸13と略並行で、ドライブプレート6側を指向して延設される複数の櫛歯状部分23とから構成されており、櫛歯状部分23は、上述の櫛歯部9の凸状部9aにおいて、隣り合う凸状部9a同士の間に嵌合するよう設置される。
【選択図】 図2


Description

本発明は、車両に搭載されたエンジンと流体伝動装置とを結合する結合構造に関するものである。
従来、車両に搭載されたエンジンと、トルクコンバータや流体継手等の流体伝動装置とを、ボルトやナットによる締結により結合させることは知られている。
例えば、特許文献1には、エンジンのクランク軸に連結された円盤状のドライブプレートと、該ドライブプレートに対向配置された流体伝動装置とにおいて、流体伝動装置のドライブプレートと対面する面に、ボルトを締結可能なネジ孔を形成するとともに、このネジ孔に対応するドライブプレートの流体伝動装置と対面する面に通し穴を形成し、この通し穴を介してボルトをネジ孔に締結することで、ドライブプレート、つまりエンジンと流体伝動装置とを結合している。(例えば、図1参照)
これにより、エンジンのクランク軸の回転が、ドライブプレートを介して流体伝動装置に直接的に伝達されることになり、流体伝動装置によるトルク伝達が可能となる。
特開2001−304985号公報
ところで、上述の特許文献1のようなエンジンと流体伝動装置との結合構造の場合、ボルトの締結を、ドライブプレートと流体伝動装置との極めて狭い間隙で行わなければならず、組付作業性が悪いといった問題がある。
また、このような組付作業性を行うために、流体伝動装置を覆うハウジングにサービスホールを形成しこのサービスホールを介してドライブプレートと流体伝動装置とを結合することが一般的に行なわれているが、こうしたサービスホールの形成によりハウジングの剛性が低下し、この剛性低下を補償するために補強を別途、施さなければならない。
本発明は、以上のような課題に勘案してなされたもので、その目的は、エンジン、つまり、エンジンのクランク軸に連結されたドライブプレートと、流体伝動装置との結合構造において、ドライブプレートと流体伝動装置との組付作業性を向上しつつ、確実にエンジンと流体伝動装置とを結合させることにある。
このような目的を達成するために、本発明の請求項1記載の発明においては、エンジンのクランク軸に連結されたドライブプレートと、該ドライブプレートに対向して配置されるとともに、該ドライブプレートに連結される流体伝動装置とを備えたエンジンと流体伝動装置との結合構造において、上記ドライブプレートには、該ドライブプレートの円周方向に沿って凹凸部が形成されるとともに、上記流体伝動装置は、該凹凸部に噛合い可能となるように、該流体伝動装置の円周方向に沿って形成された噛合部と、上記クランク軸に当接可能に形成され、該流体伝動装置の該エンジン側への移動を規制する当接部とを有することを特徴とする。
このような構成によって、エンジン、つまりクランク軸に連結されたドライブプレートと流体伝動装置とを組付ける際には、ドライブプレートに形成された凹凸部と流体伝動装置に形成された噛合部とを噛合わせることにより組付けることができる。よって、従来のボルトやナット等の締結による結合に比べ、非常に組付け性を向上できる。
また、ドライブプレートと流体伝達装置とが高速回転されている時には、運転状態に応じて、流体伝動装置をドライブプレート側に変位させる力が作用する。このような力の多くが、凹凸部と噛合部との噛合い部分に作用すると、凹凸部や噛合部が破損するおそれがある。また、これに対して、凹凸部や噛合部の剛性を高めるために、これらを肉厚に形成するなどの対処を施すと、軽量化が阻害される。
そこで、請求項1記載の本発明においては、流体伝動装置に当接部を設けたことにより、当接部がクランク軸に当接することで、軽量化を図りつつ、凹凸部や噛合部の破損の防止が可能となる。
請求項2記載の発明は、請求項1において、上記凹凸部は、上記ドライブプレートの外周縁から上記流体伝動装置の外周側を指向して延設されるとともに、上記噛合部は、上記流体伝動装置の外周縁に形成されることを特徴とする。
このような構成により、凹凸部と噛合部とが、流体伝動装置の軸方向と平行に延設されるため、軸方向且つ外径方向においてコンパクトに構成することができる。
請求項3記載の発明は、請求項2において、上記ドライブプレートには、該ドライブプレートの中心部から外周部に向かう延長線上に、エンジンを始動するスタータの駆動ギアと噛合い可能なスターティングリングギアが形成されており、上記凹凸部は、該スターティングリングギアに隣接配置されることを特徴とする。
このような構成により、スターティングリングギアが、ドライブプレートの延設方向の延長線上に形成されることになるため、スタータ作動時におけるスタータの駆動ギアからドライブプレートへの負荷に起因したドライブプレートの変形を抑制できる。よって、駆動ギアとスターティングリングギアとの変形による歯当たりのズレを低減させて、ギアノイズを低減できる。しかも、こうしたギアノイズを低減したスターティングリングギアと、凹凸部とをコンパクトにレイアウトすることが可能となる。
請求項4記載の発明は、請求項2において、上記凹凸部は、互いに隣接している一対の凸状部分と凹状部分において、上記流体伝動装置側に突出している該凸状部分の周方向の長さを、該凹状部分の長さより長くしたことを特徴とする。
このような構成により、凹凸部の凸状部分が、ドライブプレートにおける補強部材のように形成されることになるため、これによりドライブプレートの剛性を増大させることが可能となる。
請求項5記載の発明は、請求項2おいて、上記凹凸部は、櫛歯状に形成されており、
上記噛合部は、該凹凸部の櫛歯と噛合う櫛歯状の部分と、上記流体伝動装置の外周縁面に固定される固定部分とから構成されることを特徴とする。
このような構成により、凹凸部と噛合部とを互いに向き合う櫛歯状に形成することができるため、外径方向の大きさを可及的に低減してコンパクト化が可能となる。
請求項6記載の発明は、請求項2、請求項3、請求項4のいずれかにおいて、上記ドライブプレートには、上記クランク軸あるいは上記凹凸部から加わる回転トルクに起因して発生する該ドライブプレートの周方向における歪を検出可能な歪センサが設置されることを特徴とする。
上述の特許文献1のように、ドライブプレートの流体伝動装置に対する面と、流体伝動装置のドライブプレートと対面する面とを、ボルトなどで締結することで、エンジンと流体伝動装置とを結合すると次のような問題が生じる。
つまり、流体伝動装置の作動中は、流体の流動による圧力変化に起因して、流体伝動装置の内外方向において、圧力が複雑に作用しており、これにより、流体伝動装置のケース、特に、ドライブプレートと対面する平坦な面は変形する。この変形を受けて、この面に連結されたドライブプレートも複雑に変形してしまう。従って、これに起因して、ドライブプレートの周方向の歪を検出する歪センサは、こうした変形による応力の周方向成分も検出してしまい、これにより、歪センサによる検出精度が悪化するといった問題がある。
これに対し、本請求項6記載の発明によれば、ドライブプレートの外周縁と、流体伝動装置の外周縁とにおいて流体伝動装置と結合されるため、流体伝動装置のドライブプレートと対面する面における膨張の影響を受けることがない。よって、ドライブプレートの膨張による変形が防止され、歪センサによる回転トルクに起因する周方向の歪に対する検出精度を向上できる。
以上のように、本発明に係る発明においては、エンジン、つまりクランク軸に連結されたドライブプレートと流体伝動装置とを組付ける際には、ドライブプレートに形成された凹凸部と流体伝動装置に形成された噛合部とを噛合わせることにより組付けることができ、組付け性を飛躍的に向上できる。
また、ドライブプレートと流体伝達装置とが高速回転されている時には、運転状態に応じて、流体伝動装置をドライブプレート側に変位させる力が作用する。これに対して、流体伝動装置に当接部を設けたことにより、当接部がクランク軸に当接することで、軽量化を図りつつ、凹凸部や噛合部の破損の防止が可能となる。
以下、本発明に係る実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、エンジン1の出力側の後端部分と、トルクコンバータ2(特許請求の範囲の「流体伝動装置」に相当)との結合部分を概略的に示す断面図である。
エンジン1のエンジン本体には、ピストン(図示せず)と、コンロッド(図示せず)を介して連結された高速回転可能なクランク軸3が、軸受部4に支持されて配置されている。
また、エンジン本体のトルクコンバータ2側端部は、トルクコンバータ2を覆うハウジング2aにボルトなどにより固定されている。尚、ハウジング2aに対し、更にエンジン1とは反対側には、変速機(図示せず)が位置している。
クランク軸3のトルクコンバータ2側端部には、円盤状のフランジ部5が形成されており、このフランジ部5に略円盤状のドライブプレート6の内周部がボルト7により締結されている。
ドライブプレート6の外周縁で、ドライブプレート6の内周部から外周部へ向かって延びる延長線上に、スターティングリングギア8が外周に亘って形成されている。尚、このスターティングリングギア8自体は、環状の部材に、外周に亘って外径方向に向かうようにギアを形成されたもので、これを、ドライブプレート6の外周縁に嵌合し溶接することで、ドライブプレート6に設けることでスターティングリングギア8の配置を行なっている。
エンジン1には、エンジン1を停止状態から運転状態に移行させるためのスタータS1がエンジン1のトルクコンバータ3側に設置されており、このスタータS1からは、スターティングリングギア8側に指向して、シャフトS2を介するピニオンギアS3(特許請求の範囲に記載の「スタータ駆動ギア」に相当)が設けられている。また、ピニオンギアS3は、クランク軸3と略平行な方向に沿ってシフト可能に配置される。これにより、エンジンを始動させる際には、ピニオンギアS3が回転しながら、スターティングリングギア8側にシフトしてスターティングリングギア8と噛合うことで、ドライブプレート6が回転されてエンジン1が始動される。その後エンジン1の燃焼による運転が行なわれるようになると、ピニオンギアS3は、エンジン1側にシフトして、スターティングリングギア8との噛合いが解除される。
このように、スターティングリングギア8を、ドライブプレート6の内周部から外周部へ向かって延びる延長線上に形成することで、ドライブプレート6を高剛性化でき、よって、スターティングリングギア8がピニオンギアS3と噛合う時に生じるドライブプレート6の負荷(応力)による変形を抑制できる。
ドライブプレート6の外周縁からトルクコンバータ2の外周縁部に指向して、櫛歯部9(特許請求の範囲に記載の「凹凸部」に相当)が形成されている。この櫛歯部9は、トルクコンバータ2側に向かってドライブプレート6の軸方向に対して斜め外方側を指向し、その先端がドライブプレート6の軸方向と平行に延設された複数の凸状部9aを有すとともに、このような凸状部9aが形成されない複数の凹状部9bとから構成されている(図2参照)。尚、凸状部9aと凹状部9bとは、互いに周方向に隣接して一対で形成されており、凸状部9aの周方向の長さは、凹状部9bの長さよりも長くなるよう形成されている。このように凸状部9aの周方向の長さを長くすることで、この凸状部9aがドライブプレート6を補強することが可能となる。
ドライブプレート6に隣接して、トルクコンバータ2が配置されているが、次に、トルクコンバータ2の機構について詳細に説明する。
トルクコンバータ2は、エンジン1側において、円盤状の部分10aと、円盤の外周縁からエンジン1とは反対側の方向に向かって外周に亘って形成される外周延設部10bとから形成されるフロントカバー10と、フロントカバー10の外周延設部10bに固定され、フロントカバー10を覆うように、トルクコンバータ2に対してエンジン1とは反対側、つまり図示しない変速機側に位置するポンプインペラ11と、ポンプインペラ11に対面しフロントカバー10側に位置するタービンライナー12とから構成されている。フロントカバー10は、ドライブプレート6に固定されることでクランク軸3と同じ位相で回転駆動されており、この連結構造については、後で詳細に説明する。また、タービンライナー12の外殻であるタービンシェル12aは、その内周側において、基部13aを介して出力軸13に固定されている。
また、フロントカバー10とポンプインペラ11とにより囲まれる空間内には、作動液体として作動油が充填されている。
ポンプインペラ11内部とタービンライナー12内部には、それぞれ図示しないポンプブレードとタービンブレードとが形成されており、これによりポンプインペラ11内の作動油をタービンライナー12内に供給させることで、ポンプインペラ11の回転駆動力をタービンライナー12に流体伝達させ、エンジン1から入力されたトルクの増幅を行うことが可能となる。また、このトルク増幅をより高めるために、ポンプインペラ11とタービンライナー12との出力軸13側の間に、ステータ14を設けており、ステータ14はワンウェイクラッチ14aと内周側に位置する部材とを介してハウジング2aに固定されている。これによりタービンライナー12に供給された作動油を再度、ポンプインペラ11に供給することで、トルク増幅が可能となる。
タービンライナー12のフロントカバー10側を覆うタービンシェル12aとフロントカバー10の円盤部10aとの間には、プレート状のロックアップピストン15が設置されている。ロックアップピストン10の内周側は、基部13aに対して出力軸13の軸方向に摺動可能で、且つ回転方向においては規制されずに支持される一方、ロックアップピストン15の外周側には、フロントカバー10の外周縁部10bの内面と所定距離離間した間隙が形成されている。また、ロックアップピストン15の外周部におけるフロントカバー10の外周と対面する表面には、周方向に亘って摩擦材16が周設されている。
一方、ロックアップピストン15のタービンシェル4a側には、ロックアップピストン15の外周縁と固定された外周部16aと、タービンシェル12aの内周部が固定された基部13aに固定された内周部16bとから成るリテーニングプレート16が設置されている。また、リテーニングプレート16の外周部16aと内周部16bとは、後述するロックアップ状態への移行時に発生する周方向のトルクショックを抑制するため、トーションバダンパ16cを介して互いに連結されている。
尚、フロントカバー10とロックアップピストン15とにより区画される部分を前室17と称し、ロックアップピストン15とタービンシェル12aとにより区画される部分を後室18と称す。
このようなロックアップ機構におけるロックアップ制御について説明すると、車両は、車速や、乗員のアクセル開度などの自動車の実際の走行状態を検出センサなどにより検出しており、これらの実際の走行状態と、予め設定された制御マップとに基づいて、図示しないコントロールユニットが、常時、ロックアップ状態を実行するか、あるいは、トルクコンバータ2による流体伝達状態を実行するかを判断している。
詳細には、車両が加速中であったり、あるいは登坂走行中等の負荷の高い状態から、アクセル開度を全閉にして逆駆動状態に移行した場合において、例えば、エンジン回転数(クランク軸3の回転数)が出力軸13の回転数よりも低くなると、コントロールユニットは、フロントカバー10とロックアップピストン15とが締結されていない流体伝達状態から、これらが締結されたロックアップ状態への移行を指令する指令信号を、図示しない油圧回路に出力する。この指令信号を受け、油圧回路では、前室17内の作動油を内周側のオイル通路19を介してドレイン(排出)することで、ロックアップ締結状態を実現している。この時、同時に油圧回路により作動油を、内周側のオイル通路20を介して後室18内へ供給してもよい。
これにより、後室18に対する前室17内の作動油の油圧が低下し、ロックアップピストン15は、フロントカバー10側に摺動しながら変位するとともに、ロックアップピストン15の外周部において、摩擦材16を介してフロントカバー10に締結される。これにより、クランク軸3からフロントカバー10に伝達された回転トルクを、ロックアップピストン15、リテーニングプレート16、基部13aを介して、出力軸13に伝達可能とあり、よって、出力軸13を、クランク軸3と同位相で回転させることが可能となる。(直結状態となる)
その後、乗員が再度アクセル開度を踏込むなど加速が要求された場合には、コントロールユニットは、ロックアップ状態から流体伝達状態への移行を指令する指令信号を油圧回路出力し、油圧回路では、この指令信号を受けて、前室17内へオイル通路19を介して作動油を供給することで、ロックアップ締結状態を解除している。この時、同時に油圧回路により後室18の作動油を、オイル通路20を介してドレインしてもよい。
これにより、前室17に対する後室18内の作動油の油圧が低下し、ロックアップピストン15は、タービンシェル12a側に摺動しながら変位するとともに、ロックアップピストン15の外周部において、ロックアップピストン15とフロントカバー10との連結が解除されて、タービンライナー12とポンプインペラ11とによる流体による動力伝達が実行される。
(ドライブプレート6とトルクコンバータ3との連結構造について)
次に、ドライブプレート6とトルクコンバータ3との結合構造について説明する。
上述のように、ドライブプレート6の外周縁からトルクコンバータ2の外周縁部に指向して、櫛歯部9が形成されており、これに対応して、トルクコンバータ2のエンジン1側の外周縁には、櫛歯噛合部21(特許請求の範囲記載の「噛合部」に相当)が、外周に亘って形成されている。(図2参照。但し、図2では、スターティングリングギア8を図示せず。) この櫛歯噛合部21は、トルクコンバータ2の出力軸13と略並行に(つまり、ドライブプレート6の軸あるいはクランク軸3と略並行に)、トルクコンバータ2の外周縁に固定される複数の固定部22と、各固定部22からドライブプレート6側を指向して延設される複数の櫛歯状部分23とから構成されており、櫛歯状部分23は、上述の櫛歯部9の凸状部9aにおいて、隣り合う凸状部9a同士の間に嵌合するよう設置される。
これにより、ドライブプレート6とトルクコンバータ3とは、互いに周方向における結合が確実に行なわれことになる。
ところで、トルクコンバータ2の出力軸13は、変速機と連結されているが、この変速機は、複数のギアから構成されている。そして、これらのギアにおいて、互いに噛合うギア同士は、ギアノイズの低減などを目的として、ヘリカルギアで形成されている。このようなヘリカルギア同士の噛合いに起因して、車両の走行中にけるエンジン1による駆動時あるいは車輪による被駆動時(例えば、下り坂走行時)では、変速機から出力軸13に対し、出力軸13の軸心上でクランク軸3に指向する力が作用する。また、トルクコンバータ3の重心がトルクコンバータ3の中心にないことに起因しても、出力軸13に対し、同様な力が作用する。このような力による出力軸13の変位、つまりトルクコンバータ2の軸方向に沿った変位を規制するために、フロントカバー10の中心部を、当接部24に溶接により固定させ、この当接部24のエンジン1側を、クランク軸3の端部に形成された窪み部3aに挿入している。
尚、上述のようなヘリカルギア同士の噛合いや、トルクコンバータ3の重心がトルクコンバータ3の中心にないことに起因して、出力軸13及びトルクコンバータ3には、その軸方向において変速機側を指向した力も作用している。このような力は、ポンプインペラ11の変速機側カバー11aの内周部に固定された基部25を介して、この基部25に軸方向において当接するスラストベアリング26にて受け止められることになる。
(歪センサについて)
本実施形態においては、ドライブプレート6には、エンジン1の回転トルクや被駆動時に車輪から受ける回転トルクを検出可能な歪センサ27が設けられている。これについて詳細に説明すると、ドライブプレート6の内周部と外周部との中間において、複数の切欠部28が形成されており、これにより周方向に隣り合う切欠部28の間には、径方向に延設される複数のリブ部29が形成されることになる。このリブ部29の径方向に延びる面に複数の歪センサ27が貼り付けられている(図2参照。但し、図2では、切欠部28、リブ部29を、二点破線で示す)。これにより歪センサ27は、クランク軸3に連結されたドライブプレート6の内周側と、トルクコンバータ3に連結されたドライブプレート6の外周側との微小な回転位相の相違により発生する周方向の応力を検出可能となる。
図示しないコントロールユニットは、このような複数の歪センサ27からの検出信号を、歪センサ27と電気的に接続されるとともにドライブプレート6に固定された通信機器30等を介して入力することで、回転トルクを算出することが可能となる。
(本実施形態における作用及び効果)
以上のような構成により、本実施形態においては、次のような作用、効果を奏す。
本実施形態において、ドライブプレート6とトルクコンバータ2との結合を、櫛歯部9と櫛歯噛合部21との噛合いにより行なうよう構成した。これにより、ドライブプレート6とトルクコンバータ2とを結合させる場合には、これらの櫛歯9と櫛歯噛合部21とを噛み合わせるだけでよく、これにより組付け作業性を飛躍的に向上できる。
また、ドライブプレート6とトルクコンバータ2とが高速回転されている時には、変速機のヘリカルギア同士の噛合い等に起因して、トルクコンバータ2をエンジン1側に変位させる力が作用する。これに対して、トルクコンバータ6に、櫛歯部9と櫛歯噛合部21との噛合い状態でクランク軸3と当接する当接部24を設けたことにより、当接部24がクランク軸3に当接することで、こうした力を受けることができる。よって、櫛歯部9と櫛歯噛合部21とが、こうした力を受けることが抑制されるため、櫛歯部9や櫛歯噛合部21の補強による重量増大や高価な高剛性材料の使用を避けつつ、櫛歯部9や櫛歯噛合部21の破損防止が可能となる。
また、こうした当接部24により、外周側に位置する櫛歯部9や櫛歯噛合部21の質量増大が抑制されることで、ドライブプレート6やトルクコンバータ2の回転加速性も向上できる。
ところで、トルクコンバータ2等の流体伝動装置においては、その回転状態に応じて、流体伝動装置内から外方側に指向する作動油の内圧が発生している。このような内圧により、フロントカバー10の略平坦で広い面積を有する円盤部10aは膨張されている。そのため、従来技術のように、フロントカバー10の円盤部10aとドライブプレート6とを締結させると、ドライブプレート6はこうした円盤部10aの膨張による曲げモーメントが発生して変形し、ドライブプレート6の剛性を低下させてしまう。これに対して、ドライブプレート6を、変形が低減されるよう肉厚に形成したり、高剛性の材料で形成することが考えられるが、これらの対策では、往々にして重量増大や高コスト化の問題を生じさせる。
特に、ドライブプレート6に歪センサ27を設置した場合には、こうした膨張による変形によって、周方向の応力が発生し、こうした応力は、回転トルクによる応力と重なって回転トルクの検出を阻害する。また、こうした膨張は変化するため、これにより応力も変化し、更に回転トルクの検出精度を悪化させる。
これに対し、本実施形態において、ドライブプレート6とトルクコンバータ2との結合を、ドライブプレート6の外周縁の櫛歯部9とトルクコンバータ2の外周縁の櫛歯噛合部21との噛合いにより行なうよう構成した。これにより、ドライブプレート6は、こうしたフロントプレート10の膨張による大幅な変形の影響を受けることがなく、よってドライブプレート6の変形が抑制されるため、ドライブプレート6の過剰な高剛性化が不要となり、または、歪センサによる回転トルクの検出の高精度化が可能となる。
更に、本実施形態によれば、ドライブプレート6とトルクコンバータ2との結合を、ドライブプレート6の外周縁で軸方向に延設される櫛歯部9とトルクコンバータ2の外周縁で、同様に、軸方向に延設される櫛歯噛合部21との噛合いにより行なうため、結合構造全体の軸方向及び径方向の長さを極力短くして、コンパクト化が可能となる。
(他の実施形態)
本実施形態においては、ドライブプレート6の外周縁とフロントカバー10の外周縁部とにおいて、櫛歯部9と櫛歯噛合部21とによる噛合い構造としたが、本発明はこれ以外の構造にも適応可能である。
例えば、図1において二点破線で示すように、ドライブプレート6のフロントカバー10に対面する面と、フロントカバー10のドライブプレート6に対面する面とにそれぞれ周方向に亘って互いに噛合う凹凸部31,32を形成し、これらの噛合いによりドライブプレート6とトルクコンバータ2とを結合させてもよい。
これにより、ドライブプレート6は、フロントカバー10の膨張の影響を受けるものの、組付け性の向上と、当接部によるこうした凹凸部31,32の破損防止が可能となる。
また、本実施形態においては、流体伝動装置としてトルクコンバータ3を適用したが、これに代えて実質的にトルク増幅を行なわないフルードカップリングであってもよい。
本発明の実施形態に係るエンジン1の後端部及びトルクコンバータ3周辺の概略断面図。 ドライブプレート6とトルクコンバータ3との結合状態を説明する概略斜視図。
符号の説明
1:エンジン
2:トルクコンバータ
3:クランク軸
6:ドライブプレート
8:スターティングリングギア
9:櫛歯部(凹凸部)
10:フロントカバー
21:櫛歯噛合部(噛合部)
24:当接部
27:歪センサ

Claims (6)

  1. エンジンのクランク軸に連結されたドライブプレートと、該ドライブプレートに対向して配置されるとともに、該ドライブプレートに連結される流体伝動装置とを備えたエンジンと流体伝動装置との結合構造において、
    上記ドライブプレートには、該ドライブプレートの円周方向に沿って凹凸部が形成されるとともに、
    上記流体伝動装置は、該凹凸部に噛合い可能となるように、該流体伝動装置の円周方向に沿って形成された噛合部と、上記クランク軸に当接可能に形成され、該流体伝動装置の該エンジン側への移動を規制する当接部とを有することを特徴とするエンジンと流体伝動装置との結合構造。
  2. 上記凹凸部は、上記ドライブプレートの外周縁から上記流体伝動装置の外周側を指向して延設されるとともに、上記噛合部は、上記流体伝動装置の外周縁に形成されることを特徴とする請求項1記載のエンジンと流体伝動装置との結合構造。
  3. 上記ドライブプレートには、該ドライブプレートの中心部から外周部に向かう延長線上に、エンジンを始動するスタータの駆動ギアと噛合い可能なスターティングリングギアが形成されており、上記凹凸部は、該スターティングリングギアに隣接配置されることを特徴とする請求項2記載のエンジンと流体伝動装置との結合構造。
  4. 上記凹凸部は、互いに隣接している一対の凸状部分と凹状部分において、上記流体伝動装置側に突出している該凸状部分の周方向の長さを、該凹状部分の長さより長くしたことを特徴とする請求項2記載のエンジンと流体伝動装置との結合構造。
  5. 上記凹凸部は、櫛歯状に形成されており、
    上記噛合部は、該凹凸部の櫛歯と噛合う櫛歯状の部分と、上記流体伝動装置の外周縁面に固定される固定部分とから構成されることを特徴とする請求項2記載のエンジンと流体伝動装置との結合構造。
  6. 上記ドライブプレートには、上記クランク軸あるいは上記凹凸部から加わる回転トルクに起因して発生する該ドライブプレートの周方向における歪を検出可能な歪センサが設置されることを特徴とする請求項2もしくは請求項3もしくは請求項4記載のエンジンと流体伝動装置との結合構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006052836A (ja) * 2004-08-11 2006-02-23 Hyundai Motor Co Ltd トルク測定装置

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